JP2006105932A - ブリッジ回路を有するセンサの故障判定装置およびその故障判定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成で、ブリッジ回路を有するセンサの動作中における故障判定を行う。
【解決手段】OPアンプ30および32は、磁気センサ14の第1のブリッジ回路の対向する2つの出力端子の電圧を定電圧に対してそれぞれ非飽和増幅し、出力し、OPアンプ34および36は、磁気センサ14の第2のブリッジ回路の対向する2つの出力端子の電圧を定電圧に対してそれぞれ非飽和増幅し、出力する。これらのOPアンプは、磁気センサ14の入力電源電圧および接地電圧が入力されると出力が飽和出力電圧となるように、その増幅率および出力基準電圧が、それぞれ設定される。故障判定部20は、これらの出力電圧が、飽和出力電圧である場合、ブリッジ回路の対向する2つの出力端子に対応するOPアンプの出力電圧の平均が所定の電圧でない場合に、磁気センサ14が故障であると判定する。
【選択図】図1
【解決手段】OPアンプ30および32は、磁気センサ14の第1のブリッジ回路の対向する2つの出力端子の電圧を定電圧に対してそれぞれ非飽和増幅し、出力し、OPアンプ34および36は、磁気センサ14の第2のブリッジ回路の対向する2つの出力端子の電圧を定電圧に対してそれぞれ非飽和増幅し、出力する。これらのOPアンプは、磁気センサ14の入力電源電圧および接地電圧が入力されると出力が飽和出力電圧となるように、その増幅率および出力基準電圧が、それぞれ設定される。故障判定部20は、これらの出力電圧が、飽和出力電圧である場合、ブリッジ回路の対向する2つの出力端子に対応するOPアンプの出力電圧の平均が所定の電圧でない場合に、磁気センサ14が故障であると判定する。
【選択図】図1
Description
本発明は、ブリッジ状に接続された4つの抵抗により構成されたブリッジ回路を有するセンサの故障判定装置、その故障判定方法、およびこの故障判定装置を備えたセンサ装置、特にブリッジ回路の接続点間およびこれらの接続点に接続された端子間の短絡および開放故障を判断する故障判定装置、その故障判定方法、およびこの故障判定装置を備えたセンサ装置に関する。
ブリッジ回路(ホイートストーンブリッジ)は、抵抗値の微少な変化を検出するための回路として広く用いられている。特に、様々な物理的作用により引き起こされた抵抗値の微少な変化を電気信号に変換して検出するセンサに利用されている。抵抗値が、物理的作用により変化する素子として例えば、磁束の向きにより抵抗値が変化する磁気抵抗(Magneteresistive)素子がある。このような磁気抵抗素子の磁束の向きの変化による電気抵抗の変化は小さい。そこで、4つの磁気抵抗素子によりブリッジ回路を構成し、対向する一の端子対間に電圧を印加して、その抵抗値変化に比例した電圧を対向する他の端子対から取り出すことができる磁気センサが知られている。
図2は、ブリッジ状に接続された4つの磁気抵抗素子から構成され、この4つの磁気抵抗素子の接続点のうちの一方の対向する接続点対を入力端子とし、他方の接続点対を出力端子とするブリッジ回路を含み、このブリッジ回路の入力端子間にセンサ電源電圧を印加し、出力端子間に検出信号を出力する磁気センサ104を用いた従来の角度センサ装置100の構成の一例を示す図である。角度センサ装置100は、磁石102の磁極の向きの変化に応じて抵抗が変化する磁気抵抗素子120,122,124,および126によりブリッジ回路を構成する磁気センサ104を備え、この磁気センサ104は、回転体に配置された磁石102の近傍に配置されて、磁石102の磁極の向きを検知する。
磁気センサ104のブリッジ回路の入力端子には、電源106が接続され、センサ電源電圧が印加される。出力端子は、OPアンプ108の入力端子にそれぞれ接続される。電源106の電圧をVadd、磁石が無い場合の磁気抵抗素子の基準抵抗値をR、磁石102の磁極の向きがある角度α1のとき、磁気抵抗素子120および磁気抵抗素子124の抵抗がそれぞれR+ΔR、磁気抵抗素子122および磁気抵抗素子126の抵抗がそれぞれR−ΔRとすると、一般にR>>ΔRが成り立つ。したがって、OPアンプ108には、(ΔR/R)×Vaddで表される抵抗値の変化分ΔRに比例した電圧Vbridgeが入力され、OPアンプ108は、この入力電圧Vbridgeを増幅して出力する。
このOPアンプ108の出力電圧は、磁気センサ104に対する、回転体に固定された磁石102の磁極の向きの回転に応じてサイン波的に変化するので、この出力電圧に基づいて回転体の角度を検知することができる。
また、温度変化が大きい、または電気的ノイズが大きいような環境下で用いる磁気センサとして、図3に示すように、2つのブリッジ回路130,132を互いに45度傾けて配置させた構成の磁気センサ128が知られている。この磁気センサ128は、それぞれのブリッジ回路の出力端子から位相が互いに90度ずれたサイン波とコサイン波をそれぞれ出力する。このサイン波をコサイン波で割り、タンジェント波を求め、このタンジェント波から磁気センサ128に対する磁石102の磁極の向きを導出することにより、ブリッジ回路の出力電圧であるサイン波とコサイン波とに含まれる温度変化やノイズ等の成分をキャンセルすることができる。
このようなセンサを用いたセンサ装置が出力するセンサ信号には、高い信頼性が求められる。例えば、自動車の横滑り防止装置は、ステアリングの舵角を検知するステアリング舵角センサ装置が出力するステアリング舵角信号に応じて、ブレーキやエンジン出力等を制御し、自動車の横滑りを抑える。このようにセンサ装置のセンサ信号に基づいて走行制御などを行う場合には、そのセンサ信号には、特に高い信頼性が必要とされる。センサ信号の信頼性を高めるために、センサ装置は、故障判定装置を備え、この故障判定装置は、センサの故障判定を行いセンサが故障である場合には、センサ信号の出力を停止させる。このように、センサ装置は、センサの故障を判定し、センサが故障している場合には、センサ信号を停止させ、誤ったセンサ信号が出力されないようにしている。
しかしながら、図2に示すセンサ装置100においては、磁気センサ104のブリッジ回路の出力端子対の差電圧をOPアンプ108に入力しているため、例えば、磁気センサ104のいずれかの端子が開放(オープン)、もしくはこれらの端子が互いに短絡(ショート)した場合でも、磁気センサ104の出力端子間電圧は正常動作時の正常振幅範囲の電圧となる。したがって、故障判定装置は、磁気センサ104の出力電圧である、ブリッジ回路の出力端子間電圧から故障判定することができなかった。
そこで、センサ装置は、ブリッジ回路を有するセンサを2つ備え、故障判定装置は2つのセンサの出力電圧を互いに比較することによりセンサの故障判定を行い、センサ装置がセンサの故障による誤ったセンサ信号を出力しないようにしていた(例えば、特許文献1参照)。
また、ブリッジ回路の故障判定を行う方法として、ブリッジ回路を構成する素子を所定の測定動作条件となるように故障判定動作させてブリッジ回路の端子電位をモニタする方法があった(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献1に記載のセンサ装置はブリッジ回路を備えたセンサと増幅回路をそれぞれ2つ備える必要があるため、部品点数が多く、コストダウン、センサ装置の小型・軽量化の障害となっていた。また、特許文献2に記載の故障判定方法は、装置本来の動作を停止させて、故障判定のための動作を行わなければならないため、センサ動作中の故障判定を行うことはできないという問題があった。
そこで本発明は、複数のセンサの出力電圧の比較によらず、動作中に故障判定を行うことができるブリッジ回路を有するセンサの故障判定装置、その故障判定方法、およびこの故障判定装置を備えたセンサ装置を提供する。
本発明のブリッジ回路を有するセンサの故障判定装置は、ブリッジ状に接続された4つの抵抗から構成され、4つの抵抗の接続点のうちの一方の対向する接続点対を入力端子とし、他方の接続点対を出力端子とする第1および第2のブリッジ回路を含み、第1および第2のブリッジ回路の入力端子間にセンサ電源電圧を印加し第1および第2のブリッジ回路の出力端子間に検出信号を出力するセンサにおける故障を判定するセンサの故障判定装置であって、前記第1のブリッジ回路の一方の出力端子に接続された第1の出力端子の電圧を定電圧に対して非飽和増幅し、出力する第1の増幅回路と、前記第1のブリッジ回路の他方の出力端子に接続された第2の出力端子の電圧を定電圧に対して非飽和増幅し、出力する第2の増幅回路と、前記第2のブリッジ回路の一方の出力端子に接続された第3の出力端子の電圧を定電圧に対して非飽和増幅し、出力する第3の増幅回路と、前記第2のブリッジ回路の他方の出力端子に接続された第4の出力端子の電圧を定電圧に対して非飽和増幅し、出力する第4の増幅回路と、前記第1、第2、第3、および第4の増幅回路の出力電圧に基づいて前記センサの故障を判定し、この判定結果に応じた故障判定信号を出力する故障判定部と、を備え、前記第1、第2、第3、および第4の増幅回路は、前記ブリッジ回路の出力端子の電圧が入力される端子に、前記ブリッジ回路の入力端子に印加される前記センサ電源電圧が入力されるとその出力が飽和出力電圧となるように、その増幅特性が、それぞれ設定され、前記故障判定部は、(a)前記第1、第2、第3、および第4の増幅回路の出力のいずれか1つが飽和出力電圧である場合、(b)前記第1の増幅回路の出力電圧と第2の増幅回路の出力電圧との平均が、所定の電圧範囲にない場合、および(c)前記第3の増幅回路の出力電圧と第4の増幅回路の出力電圧との平均が、所定の電圧範囲にない場合、に前記センサの故障と判定する。
また、本発明のセンサ装置は、ブリッジ状に接続された4つの抵抗から構成され、4つの抵抗の接続点のうちの一方の対向する接続点対を入力端子とし、他方の接続点対を出力端子とする第1および第2のブリッジ回路を含み、第1および第2のブリッジ回路の入力端子間にセンサ電源電圧を印加し第1および第2のブリッジ回路の出力端子間に検出信号を出力するセンサと、前記第1のブリッジ回路の一方の出力端子に接続された第1の出力端子の電圧を定電圧に対して非飽和増幅し、出力する第1の増幅回路と、前記第1のブリッジ回路の他方の出力端子に接続された第2の出力端子の電圧を定電圧に対して非飽和増幅し、出力する第2の増幅回路と、前記第2のブリッジ回路の一方の出力端子に接続された第3の出力端子の電圧を定電圧に対して非飽和増幅し、出力する第3の増幅回路と、前記第2のブリッジ回路の他方の出力端子に接続された第4の出力端子の電圧を定電圧に対して非飽和増幅し、出力する第4の増幅回路と、前記第1、第2、第3、および第4の増幅回路の出力電圧に基づいて前記センサの故障を判定し、この判定結果に応じた故障判定信号を出力する故障判定部と、前記第1、第2、第3、および第4の増幅回路の出力電圧をそれぞれ取得し、前記第1の増幅回路の出力電圧と第2の増幅回路の出力電圧との差電圧、および前記第3の増幅回路の出力電圧と第4の増幅回路の出力電圧との差電圧に基づいて前記センサに加わる物理的作用に応じた検知情報を演算し、この検知情報に応じたセンサ信号を出力するセンサ信号処理回路と、を備え、前記第1、第2、第3、および第4の増幅回路は、前記ブリッジ回路の出力端子の電圧が入力される端子に、前記ブリッジ回路の入力端子に印加される前記センサ電源電圧が入力されるとその出力が飽和出力電圧となるように、その増幅率特性が、それぞれ設定され、前記故障判定部は、(a)前記第1、第2、第3、および第4の増幅回路の出力電圧のいずれか1つが飽和出力電圧である場合、(b)前記第1の増幅回路の出力電圧と第2の増幅回路の出力電圧との平均が、所定の電圧範囲にない場合、および(c)前記第3の増幅回路の出力電圧と第4の増幅回路の出力電圧との平均が、所定の電圧範囲にない場合、に前記センサの故障と判定し、前記センサ信号処理回路は、前記故障判定信号を取得し、この故障判定信号が前記センサの故障に応じた信号であった場合、前記センサ信号の出力を停止することを特徴とするセンサ装置。
また、本発明の他の態様によれば、前記センサにおいて、前記抵抗はその抵抗値が外部から加えられる磁束の向きにより変化する磁気抵抗素子であって、このセンサは、ステアリング軸に固定された磁石の近傍に配置され、前記センサ信号処理回路における前記検知情報は、ステアリングの蛇角である。
また、本発明の自動車は、前記センサ装置を搭載する。
また、本発明のブリッジ回路を有するセンサの故障判定方法は、ブリッジ状に接続された4つの抵抗から構成され、4つの抵抗の接続点のうちの一方の対向する接続点対を入力端子とし、他方の接続点対を出力端子とする第1および第2のブリッジ回路を含み、第1および第2のブリッジ回路の入力端子間にセンサ電源電圧を印加し第1および第2のブリッジ回路の出力端子間に検出信号を出力するセンサにおける故障を判定するセンサの故障判定方法であって、前記第1のブリッジ回路の一方の出力端子に接続された第1の出力端子の電圧を定電圧に対して非飽和増幅し、出力する第1の増幅ステップと、前記第1のブリッジ回路の他方の出力端子に接続された第2の出力端子の電圧を定電圧に対して非飽和増幅し、出力する第2の増幅ステップと、前記第2のブリッジ回路の一方の出力端子に接続された第3の出力端子の電圧を定電圧に対して非飽和増幅し、出力する第3の増幅ステップと、前記第2のブリッジ回路の他方の出力端子に接続された第4の出力端子の電圧を定電圧に対して非飽和増幅し、出力する第4の増幅ステップと、前記第1、第2、第3、および第4の増幅ステップにおいて、前記ブリッジ回路の出力端子の電圧が入力される端子に、前記ブリッジ回路の入力端子に印加される前記センサ電源電圧が入力されるとその出力が飽和出力電圧となるように、その増幅率特性を、それぞれ設定する設定ステップと、前記第1、第2、第3、および第4の増幅ステップにおいて出力された出力電圧に基づいて前記センサの故障を判定する故障判定ステップと、前記故障判定結果に応じた故障判定信号を出力する故障判定信号出力ステップと、を含み、前記故障判定ステップは、(a)前記第1、第2、第3、および第4の増幅ステップにおいて出力された出力電圧のいずれか1つが飽和出力電圧である場合、(b)前記第1の増幅ステップにおいて出力した出力電圧と第2の増幅ステップにおいて出力した出力電圧との平均が、所定の電圧範囲にない場合、および(c)前記第3のの増幅ステップにおいて出力した出力電圧と第4の増幅の増幅ステップにおいて出力した出力電圧との平均が、所定の電圧範囲にない場合、に前記センサの故障と判定する。
本発明のブリッジ回路を有するセンサの故障判定装置によれば、ブリッジ回路を有するセンサ1つで動作中に故障判断ができるので、ブリッジ回路を有するセンサを用いたセンサ装置を低コスト化、小型化、軽量化することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という)について、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るブリッジ回路を有するセンサの故障判定装置10を備えるセンサ装置12の構成を示す図である。センサ装置12は、2つのブリッジ回路を有しそのブリッジ回路に加えられた物理的作用を電気信号に変換し、その検出信号を出力端子間に出力するセンサ14と、センサ14の出力端子電圧に基づいて、センサ14における端子の短絡および開放故障を判定する故障判定装置10と、センサ14の出力端子電圧に基づいて、センサ14に加わる物理作用に応じたセンサ信号を出力するセンサ信号処理回路18と、を備える。
センサ14は、それぞれブリッジ状に接続された4つの磁気抵抗素子から構成されるブリッジ回路Aとブリッジ回路Bとを備えている。このブリッジ回路Aおよびブリッジ回路Bは、それぞれのブリッジ回路の接続点に電気的に接続された端子1から端子8を備えている。センサ14のブリッジ回路Aとブリッジ回路Bとは、それぞれ4つの磁気抵抗素子で決められる平面がほぼ平行であって、かつ一方のブリッジ回路を構成する磁気抵抗素子の向きが、他方のブリッジ回路を構成する磁気抵抗素子に対してそれぞれ約45度傾けて配置されている。センサ14は、ブリッジ回路Aおよびブリッジ回路Bのそれぞれの4つの磁気抵抗素子で決められる平面が、回転機構に固定された磁石の磁極の向きと平行となるように配置される。ブリッジ回路Aおよびブリッジ回路Bを構成する磁気抵抗素子はそれぞれ同一の特性を持つように均一に作製されている。
ブリッジ回路Aにおける2組の対向する2つの端子対のうち、端子7と端子3とに接続する端子対は、それぞれ接地電位(0V)と、第1のセンサ電源電圧である電源電圧Vccを抵抗R1(抵抗値:r1)、R2(抵抗値:r2)およびR3(抵抗値:r3)によって分圧した第2のセンサ電源電圧Vcc1(Vcc1=Vcc×((r2+r3)/(r1+r2+r3))に電気的に接続される。また、ブリッジ回路Bにおける2組の対向する2つの端子対のうち、端子8と端子4とに接続する端子対は、それぞれ接地電位と、第1のセンサ電源電圧Vccに電気的に接続される。このようにブリッジ回路Aの2組の対向する2つの端子対に印加されるセンサ電源電圧は、ブリッジ回路Bの2組の対向する2つの端子対に印加される電圧に対して、ΔVcc=Vcc×(r1/(r1+r2+r3))だけオフセットされている。
このブリッジ回路の配置および電圧印加により、センサ14のブリッジ回路Aの出力端子である端子6電圧と端子2電圧との差電圧、およびブリッジ回路Bの出力端子である端子5電圧と端子1電圧との差電圧が、それぞれ回転体の回転角度の変化に応じてサイン波およびコサイン波の変化をする。センサ信号処理回路18において、これらの差電圧に基づいた電圧信号を信号処理することにより、回転体の回転角度を求めることができる。
故障判定装置10は、ブリッジ回路Aおよびブリッジ回路Bの出力端子電圧をそれぞれ定電圧に対して増幅して出力する増幅手段16と、その増幅手段16の出力電圧に基づいてブリッジ回路Aおよびブリッジ回路Bにおける端子の短絡および開放故障を判定する故障判定部20と、を備える。増幅手段16は、ブリッジ回路Aの出力端子である端子6の電圧と端子2の電圧、およびブリッジ回路Bの出力端子である端子5の電圧と端子1の電圧が、それぞれ入力端子の一端に入力され、他端にそれぞれ定電圧が入力された4つのOPアンプ30,32,34,および36によって構成される。
OPアンプ30の反転入力端子には、ブリッジ回路Aの端子6が入力抵抗R40を介して電気的に接続され、非反転入力端子には、電源電圧Vccを抵抗R1、R2およびR3によって分圧した第2のセンサ電源電圧Vref1(=Vcc×(r3/(r1+r2+r3))が、抵抗R60を介して電気的に接続される。また、OPアンプ30の非反転点入力端子は、抵抗R70を介して接地され、出力端子と反転入力端子との間には、帰還抵抗R50が接続される。ここで、抵抗R40(抵抗値:r40)、抵抗R50(抵抗値:r50)、抵抗R60(抵抗値:r60)、および抵抗R70(抵抗値:r70)は、r40=r60、およびr50=r70と設定され、これらの抵抗とOPアンプ30とで、差動増幅回路を構成する。したがって、OPアンプ30は、ブリッジ回路Aの端子6の電圧とVref1との差電圧を、r40とr50とで決められる増幅率(r50/r40)で増幅して、出力する。
同様に、OPアンプ32の反転入力端子には、ブリッジ回路Aの端子2が入力抵抗R42(抵抗値:r42)を介して電気的に接続され、非反転入力端子には、電源電圧Vccを抵抗R1、R2およびR3によって分圧したセンサ電源電圧Vref1(Vref1=Vcc×(r3/(r1+r2+r3))が、抵抗R62(抵抗値:r62)を介して電気的に接続される。また、非反転点入力端子は、抵抗R72(抵抗値:r72)を介して接地されて、出力端子と反転入力端子との間には、帰還抵抗R52(抵抗値:r52)が接続される。ここで、r42=r62、およびr52=r72設定され、これらの抵抗とOPアンプ32とで、差動増幅回路を構成する。したがって、OPアンプ32は、ブリッジ回路Aの端子2の電圧とVref1との差電圧を、r42とr52とで決められる増幅率(r52/r42)で増幅し、出力する。
同様に、OPアンプ34の反転入力端子には、ブリッジ回路Bの端子5が入力抵抗R44(抵抗値:r44)を介して電気的に接続され、非反転入力端子には、第1のセンサ電源電圧Vccを抵抗R4、およびR5によって分圧した第2のセンサ電源電圧Vref2(Vref2=Vcc×(r4/r5)が、抵抗R64(抵抗値:r64)を介して電気的に接続される。また、非反転点入力端子は、抵抗R74(抵抗値:r74)を介して接地されて、出力端子と反転入力端子との間には、帰還抵抗R54(抵抗値:r54)が接続されている。ここで、r44=r64、およびr54=r74と設定され、これらの抵抗とOPアンプ34とで、差動増幅回路を構成する。したがって、OPアンプ34は、ブリッジ回路Bの端子5の電圧とVref2との差電圧を、入力抵抗R44と帰還抵抗R54とで決められる増幅率(r54/r44)で増幅し、出力する。
同様に、OPアンプ36の反転入力端子には、ブリッジ回路Bの端子1が入力抵抗R46(抵抗値:r46)を介して電気的に接続され、非反転入力端子には、第1のセンサ電源電圧Vccを抵抗R4、およびR5によって分圧した第2のセンサ電源電圧Vref2(Vref2=Vcc×(r4/r5)が、抵抗R66(抵抗値:r66)を介して電気的に接続される。また、非反転点入力端子は、抵抗R76(抵抗値:r76)を介して接地されて、出力端子と反転入力端子との間には、帰還抵抗R52が接続される。ここで、r46=r66およびr56=r76と設定され、これらの抵抗とOPアンプ36とで、差動増幅回路を構成する。OPアンプ36は、ブリッジ回路Aの端子2の電圧とVref2との差電圧を、入力抵抗R46と帰還抵抗R56とで決められる増幅率(r56/r46)で増幅し、出力する。
センサ14が正常接続時にOPアンプ30、OPアンプ32、OPアンプ34、およびOPアンプ36の出力電圧が飽和せず、非飽和増幅するように、OPアンプ30、OPアンプ32、OPアンプ34、およびOPアンプ36の最大出力電圧定格等に応じて、これらの入力抵抗ならびに帰還抵抗、センサ14を構成する磁気抵抗素子の抵抗値変化量、電源電圧が設定される。
例えば、OPアンプ36を含む差動増幅回路において、分圧抵抗R4およびR5、入力抵抗R46、ならびに帰還抵抗R56は、センサ14の端子が正常接続している場合の端子1の電圧をV1、OPアンプ36の定格最大出力電圧(上限飽和電圧)をVmax、OPアンプ36の定格最小出力電圧(下限飽和電圧)をVminとすると、OPアンプ36の電圧増幅率は、r46=r66およびr56=r76の場合、r56/r46であるから、
Vmin<(r56/r46)×(r5×Vcc/(r4+r5)−V1)<Vmax
となるように決められる。以下、このように各OPアンプにおいて、上限飽和電圧もしくは下限飽和電圧に飽和した出力電圧を飽和出力電圧といい、出力電圧が飽和せず、入力電圧に比例した出力電圧を非飽和出力という。
Vmin<(r56/r46)×(r5×Vcc/(r4+r5)−V1)<Vmax
となるように決められる。以下、このように各OPアンプにおいて、上限飽和電圧もしくは下限飽和電圧に飽和した出力電圧を飽和出力電圧といい、出力電圧が飽和せず、入力電圧に比例した出力電圧を非飽和出力という。
さらに、OPアンプ30、OPアンプ32、OPアンプ34、およびOPアンプ36の、センサ14の出力端子からの電圧を取得する反転入力端子に、センサ電源電圧が入力されると、OPアンプ30、OPアンプ32、OPアンプ34、およびOPアンプ36出力がそれぞれ飽和出力電圧となるように、これらの入力抵抗ならびに帰還抵抗、およびセンサ電源電圧が設定される。
例えば、OPアンプ36を含む差動増幅回路において、
(r56/r46)×(r5×Vcc/(r4+r5)−Vcc)≦Vmin
、かつ、(r56/r46)×(r5×Vcc/(r4+r5)−0)≧Vmax
となるように決められる。
(r56/r46)×(r5×Vcc/(r4+r5)−Vcc)≦Vmin
、かつ、(r56/r46)×(r5×Vcc/(r4+r5)−0)≧Vmax
となるように決められる。
ここで、センサ信号処理回路18における信号処理を簡便にするために、各OPアンプの入力抵抗R40,R42,R44,およびR46をそれぞれ同一の抵抗値とし、かつ、帰還抵抗R50,R52,R54,およびR56をそれぞれ同一の抵抗値とすることが好ましい。このように入力抵抗値および帰還抵抗値を設定することにより、OPアンプ30,32,34,および36の増幅率をそれぞれ同一とさせることができる。このようにOPアンプ30,32,34,および36の増幅率が同一であれば、センサ信号処理回路18に入力されるOPアンプ30,32,34,および36の出力信号の振幅が揃い、各OPアンプ間の振幅の調整をすることなく、回転体の回転角度を導出する演算をすることができる。
以下、図1に示す本発明の実施形態に係るブリッジ回路を有するセンサの故障判定装置10を備えるセンサ装置12において、以上説明した抵抗の抵抗値の具体例として、r1=3.2kΩ、r2=6.75kΩ、r3=6.05kΩ、r4=10kΩ、r5=9.5kΩ、r40=r42=r44=r46=r60=r62=r64=r66=r70=r72=r74=r76=1kΩ、r50=r52=r54=r56=r70=r72=r74=r76=30kΩとした場合を例に説明する。
この抵抗値の設定例において、第1のセンサ電源電圧(電源電圧)Vcc=5Vとすると、センサ14のブリッジ回路Aの入力端子3および7にはそれぞれ第2の定電圧4Vおよび0Vが入力され、ブリッジ回路Bの入力端子4および8にはそれぞれ第1の定電圧5Vおよび0Vが入力される。この場合、OPアンプ30、OPアンプ32、OPアンプ34、およびOPアンプ36の増幅率は30倍となる。また、この場合、OPアンプ30およびOPアンプ32の非反転入力端子にはそれぞれ約1.89Vが入力され、OPアンプ34およびOPアンプ36の非反転入力端子にはそれぞれ約2.44Vが入力される。
また、各OPアンプの電源電圧を5Vおよび0Vとすると、OPアンプ30、OPアンプ32、OPアンプ34、およびOPアンプ36の出力電圧範囲は、一般に電源電圧の範囲(5V〜0V)から所定の電圧以下の範囲である。この出力電圧範囲の最大値/最小値を、上限飽和電圧(Vmax)/下限飽和電圧(Vmin)という。以下、Vmax=5V、Vmin=0Vである場合を例に説明する。各オペアンプの反転入力端子と非反転入力端子との間の差電圧が、上限飽和電圧(Vmax=5V)をオペアンプの増幅率(30倍)で割った電圧(約0.16V)より大きい場合には、各オペアンプの出力電圧は入力電圧に比例せず、上限飽和電圧に飽和する。同様に、オペアンプの反転入力端子と非反転入力端子との間の差電圧が、下限飽和電圧(Vmin=0V)をオペアンプの増幅率(30倍)で割った電圧(0V)より小さい場合には、オペアンプの出力電圧は入力電圧に比例せず、下限飽和電圧(Vmin=0V)に飽和する。
本発明の実施形態に係るブリッジ回路を有するセンサの故障判定装置10を備えるセンサ装置12において、磁石が固定された回転機構の回転に応じて、センサ14の磁気抵抗素子の抵抗値が変化して、センサ14の出力端子の電圧が変化し、この出力端子に接続されたOPアンプ30、OPアンプ、OPアンプ34およびOPアンプ36の出力電圧が変化する。
図4に、OPアンプ30、OPアンプ、OPアンプ34およびOPアンプ36の出力電圧(以下、それぞれop30、op32、op34、およびop36と書く)の、回転機構のセンサ14に対する相対角度α依存性を示す。ここでは、磁気抵抗素子の回転機構に固定された磁石の磁極の向きの変化に応じた抵抗値変化量を2%とした例について示している。各OPアンプの出力電圧は、角度αに対して180度周期で変化する。センサ14のブリッジ回路は、4つの磁気抵抗素子がそれぞれ90度の角度を成して配置されて構成されているから、例えば、ブリッジ回路Aの出力端子6および2の電圧の増幅電圧であるop30とop32は、位相が反転した関係となる。同様に、ブリッジ回路Bの出力端子5および1の電圧の増幅電圧であるop34とop36は、位相が反転した関係となる。また、ブリッジ回路Bは、4つの構成磁気抵抗素子が、ブリッジ回路Aの4つの磁気抵抗素子により決められる平面上に、ブリッジ回路Aの4つの構成磁気抵抗素子に対してそれぞれ45度づつ回転した向きに配置されているから、op30とop34、およびop32とop36とは、位相が1/4周期シフトした関係となる。
図4に示すように、op30とop32は、磁石が固定された回転機構と磁気センサ14とのなす角度αに応じて、約3.29〜4.45(V)の範囲の電圧となり、op34とop36は、回転機構の回転角度に応じて、約1.92〜3.40(V)の範囲の電圧となる。各オペアンプにおけるこれらの範囲を正常電圧範囲といい、この範囲の電圧はオペアンプが飽和していない非飽和出力電圧である。
また、op30とop32は、互いに位相が反転した関係であるから、図5に示すように、op30とop32との平均電圧((op30+op32)/2)は、角度αに依らず、常にop30およびop32の正常電圧範囲の中間電圧値(約3.87V)となる。同様に、op34とop36は、互いに位相がシフト反転した関係であるから、op34とop36との平均電圧((op34+op36)/2)は、角度αに依らず、常にop34およびop36の正常電圧範囲の中間電圧値(約2.66V)となる。
センサ信号処理回路18は、CPU(中央演算処理装置)、RAM(書込み読出し専用メモリ)、記憶手段を構成するROM(読出し専用メモリ)及び入出力インターフェイス等を備えたマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)を中心として構成される。このセンサ信号処理回路18は、OPアンプ30、OPアンプ、OPアンプ34およびOPアンプ36の出力端子にそれぞれ電気的に接続されてop30、op32、op34、およびop36を取得する。センサ信号処理回路18は、A/D変換手段を備え、取得した電圧をA/D変換し、このデジタル化した各電圧値に基づき角度αを求める演算を行う。さらに、センサ信号処理回路18は、導出された角度αに応じたセンサ信号である角度信号を出力する。
センサ信号処理回路18は、まず、op30、op32、op34、およびop36に基づいて、op30−op32、およびop34−op36をそれぞれ演算する。本実施形態のようにブリッジ回路Aの入力端子に印加される第1のセンサ電源電圧が、ブリッジ回路Bの入力端子に印加される第2のセンサ電源電圧に対して、オフセットされている場合には、センサ信号処理回路18は、このセンサ電源電圧オフセットによるsin2α信号とcos2α信号との振幅を揃えるために、回路の抵抗値等により予め確定されているオフセット電圧に基づいて、sin2α依存性の信号とcos2α信号との振幅を揃える演算を行う。この演算結果に基づいて、CおよびDを定数とすると、C(op30−op32)=sin2α、D(op34−op36)=cos2αとなる。したがって、α=1/2(arctan(op30−op32)/(op34−op36))となり、磁気センサ14の所定の基準方向と磁石の磁束の向きとの角度αを求めることができる。
センサ信号処理回路18は、このtan2α信号に基づいて角度αを導出する。tan2αは180度周期の関数であるので、角度αは、180度の範囲で一意に決定することができる。180度を超えた範囲は、例えば、センサ信号処理回路18が、sin2α信号のゼロクロス信号を検知することにより、このゼロクロス信号に基づいて所定の基準角度α0から何周期回転したかを導出し、その周期数と角度αとから、基準角度α0からの回転角を導出することができる。このゼロクロス信号の検知は周知の方法により行うことができる。
故障判定部20は、CPU(中央演算処理装置)、RAM(書込み読出し専用メモリ)、記憶手段を構成するROM(読出し専用メモリ)及び入出力インターフェイス等を備えたマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)を中心として構成されている。この故障判定部20は、OPアンプ30、OPアンプ32、OPアンプ34およびOPアンプ36の出力端子にそれぞれ電気的に接続されてop30、op32、op34、およびop36を取得し、これらの取得した電圧に基づいて、センサ14端子の短絡および開放故障を判定する。ROMにはマイコンが実行する各種の制御プログラム、各種のデータ等が格納されている。RAMはROMに書き込まれたプログラムを展開して故障判定部20のCPUがセンサ14の短絡および開放故障を判定するための演算処理)を実行するためのデータ処理領域となる。故障判定部20のROMもしくはRAMには、故障判定装置10の回路定数に基づいて予め決まるOPアンプ30、およびOPアンプ32、OPアンプ34、およびOPアンプ36の下限飽和出力電圧(Vmin)と上限の飽和出力電圧(Vmax)とを予め記憶させておき、さらに、故障判定装置10の回路定数に基づいて予め定まる正常時のop30とop32との平均電圧(op30n+op32n)/2および、正常時のop34とop36との平均電圧(op34n+op36n)/2を予め記憶させておく。
ここで、センサ14の短絡および開放故障の態様について説明する。2つのブリッジ回路を備えるセンサ14の故障は、センサ内部の磁気抵抗素子接続点の短絡ならびに開放故障と、センサ外部における隣接端子間の短絡と端子の開放故障とに大きく分けられる。ここで、センサ14の内部で起こる磁気抵抗素子接続点の短絡および開放故障と、センサ14の端子間配線で起こる短絡および開放故障とは、それぞれOPアンプから見れば、入力電圧の態様が同じなので、以下、センサ14の内部で起こる磁気抵抗素子接続点の短絡および開放故障を、センサ14の端子で起こる短絡および開放故障に含めて説明する。さらに、センサ14の端子の短絡および開放故障には、センサ14の端子から、各OPアンプの反転入力端子までの配線における短絡および開放故障も含んでいる。
表1にセンサ14の故障モードと、その故障時の各OPアンプの出力電圧の態様と、その故障の判定項目とを示す。2つのブリッジ回路を有するセンサ14における故障は、表1に示すように故障モード1から4の隣り合う端子同士の短絡故障と、故障モード5から12の各端子の開放故障とである。センサ14の故障モードについて、各OPアンプの出力電圧の態様とその故障の判定項目から、故障判定部20の動作を下記の5通りに分けて説明する。
(1)センサ14の端子がセンサ電源端子と短絡した場合(故障モード2および4)
故障モード2の場合、OPアンプ32の反転入力端子電圧は、第2のセンサ電源電圧Vcc1となり、故障モード4の場合、OPアンプ30の反転入力端子電圧は、接地電圧0(V)となる。
本発明の実施形態に係る故障判定装置10において、OPアンプ30、OPアンプ32、の増幅率Aは30倍であるが、反転入力端子に第2のセンサ電源であるVcc1および接地電圧0Vが印加された場合には、各OPアンプが飽和動作するように、センサ電源電圧、入力抵抗値、および帰還抵抗値等が設定されている。したがって、故障モード2および4の場合には、OPアンプ32、およびOPアンプ30の出力電圧は、それぞれVmax=5Vおよび0Vの飽和出力電圧となる。
故障判定部20のCPUは、OPアンプ30、OPアンプ32、OPアンプ34、およびOPアンプ36から取得する電圧op30、op32、op34、およびop36と、RAMもしくはROMに記憶された飽和出力電圧とをそれぞれ比較する。この比較の結果、op32が上限飽和出力電圧(Vmax=5V)、およびop30が下限飽和出力電圧(0V)である場合には、故障判定部20は、センサ14が故障であると判定する。
(2)センサ14のセンサ電源入力端子(端子3および4)が開放した場合(故障モード7および8)
故障モード7の場合、センサ14の端子2および端子5が、接地電圧に固着するため、OPアンプ32およびOPアンプ30の反転入力端子電圧が0Vとなりop32およびop30が、下限飽和出力電圧(0V)となる。また、故障モード8の場合、センサ14の端子1および端子6が、接地電圧に固着するため、OPアンプ36およびOPアンプ34の反転入力端子電圧が0Vとなりop36およびop34が、下限飽和出力電圧(0V)となる。
故障判定部20のCPUは、OPアンプ30、OPアンプ32、OPアンプ34、およびOPアンプ36から入力される電圧op30、op32、op34、およびop36と、RAMもしくはROMに記憶された飽和出力電圧とをそれぞれ比較する。この比較の結果、op30とop32とが、下限飽和出力電圧(0V)である場合、およびop34とop36とが、下限飽和出力電圧(0V)である場合には、故障判定部20は、センサ14が故障であると判定する。
(3)センサ14のセンサ電源入力端子(端子7および8)が開放した場合(故障モード11および12)
故障モード11の場合、センサ14の端子2および端子6が、第2のセンサ電源電圧Vcc1に固着するため、OPアンプ32およびOPアンプ30の反転入力端子電圧が第2のセンサ電源電圧Vcc1となりop32およびop30が、上限飽和出力電圧(Vmax=5V)となる。また、故障モード12の場合、センサ14の端子1および端子5が、第1のセンサ電源電圧Vccに固着するため、OPアンプ36およびOPアンプ34の反転入力端子電圧が第1のセンサ電源電圧Vccとなりop36およびop34が、上限飽和出力電圧(Vmax=5V)となる。
故障判定部20のCPUは、OPアンプ30、OPアンプ32、OPアンプ34、およびOPアンプ36から入力される電圧op30、op32、op34、およびop36と、RAMもしくはROMに記憶された飽和出力電圧とをそれぞれ比較する。この比較の結果、op30とop32とが、上限飽和出力電圧(5V)である場合、およびop34とop36とが、上限飽和出力電圧(5V)である場合には、故障判定部20は、センサ14が故障であると判定する。
(4)センサ14の出力端子同士、端子2と端子3とが短絡した場合、および端子5と端子6とが短絡した場合(故障モード1および3)
例えば、故障モード1の場合、OPアンプ32の反転入力端子電圧とOPアンプ36の反転入力端子電圧とが短絡により等電圧となる。図6に故障モード1の場合のop30、op32、op34、およびop36の、回転機構のセンサ14に対する角度α依存性を示す。このように、故障モード1の場合には、op30、op32、op34、およびop36は、角度αに対して、図4に示す正常接続時とそれぞれ異なる電圧となる。また、図7に示すように、この故障モード1の場合、一つのブリッジ回路の出力端子対のOPアンプ出力op30とop32、およびop34とop36との、互いに位相が反転した関係は崩れる。
この故障モード1の場合の、角度αに対する((OP30+OP32)/2)、および((op34+op36)/2)を、図7に示す。正常接続時の図5と異なり、故障モード1の場合には、(OP30+OP32)/2は、図7に点線で示す角度αに依らないop30およびop32の正常電圧範囲の中間電圧値(約3.87V)とは異なり、かつ、(op34+op36)/2は、図7に点線で示す角度αに依らないop34およびop36の正常電圧範囲の中間電圧(約2.66V)とは異なる。以上、故障モード1を例に説明したが、故障モード3の場合にも、((OP30+OP32)/2)、および((op34+op36)/2)の角度αに対する態様は、故障モード1と同様となる。
故障判定部20のCPUは、OPアンプ30、OPアンプ32、OPアンプ34、およびOPアンプ36から取得する電圧op30、op32、op34、およびop36に基づいて(OP30+OP32)/2、および(op34+op36)/2を演算し、これらと、RAMもしくはROMに記憶された(op30n+op32n)/2、および(op34n+op36n)/2とをそれぞれ比較する。この比較の結果、(op30+op32)/2が、(op30n+op32n)/2と異なる場合、および、(op34+op36)/2が、(op34n+op36n)/2と異なる場合には、故障判定部20は、センサ14が故障であると判定する。
なお、上記説明において、基準電圧である(op30n+op32n)/2、および(op34n+op36n)/2は、一意に決まる電圧であるとしたが、センサ装置12における各抵抗の温度による抵抗値の変化、経年変化による抵抗値の変化、センサ電源電圧の変動、OPアンプに供給する電源電圧の変動等による誤判定を防止するために、この基準電圧の代わりに、それぞれ所定の電圧幅をもつ基準電圧範囲を用いることが好ましい。この場合、故障判定部20は、(op30+op32)/2、および(op34+op36)/2が、それぞれ対応する基準電圧範囲にない場合に、故障判定部20は、センサ14が故障であると判定する。この基準電圧範囲の幅は、センサ装置12の使用環境、各抵抗の温度による抵抗値の変化、経年変化による抵抗値の変化、センサ電源電圧、OPアンプに供給する電源電圧の変動等に基づいて決められる。
故障判定装置10の回路定数の設定によっては、所定の角度αにおいて、この故障モード1または3の時に、(OP30+OP32)/2が、(op30n+op32n)/2に一致し、かつ(op34n+op36n)/2が、(op34n+op36n)/2に一致する場合がある。しかしながら、この故障モード1または3の場合には、その所定の角度から角度αが少しでも変化すれば、(OP30+OP32)/2が、(op30n+op32n)/2と異なり、かつ(op34n+op36n)/2が、(op34n+op36n)/2と異なることとなるので、即座に故障判定をすることができる。
(5)センサ14の出力端子(端子1、2、5、および6)が開放となった場合(故障モード5,6,9,および10)
この開放となった端子に接続されたOPアンプは、利得ゼロとなり、その出力電圧は、下限飽和出力電圧(0V)となる。すなわち、端子1が開放となった場合には、op36が、下限飽和出力電圧(0V)となり、端子2が開放となった場合には、op32が、下限飽和出力電圧(0V)となり、端子5が開放となった場合には、op34が、下限飽和出力電圧(0V)となり、端子6が開放となった場合には、op30が、下限飽和出力電圧(0V)となる。
故障判定部20のCPUは、OPアンプ30、OPアンプ32、OPアンプ34、およびOPアンプ36から取得する電圧op30、op32、op34、およびop36と、RAMもしくはROMに記憶された飽和出力電圧とをそれぞれ比較する。この比較の結果、op30とop32とが、下限飽和出力電圧(0V)である場合、およびop34とop36とが、下限飽和出力電圧(0V)である場合に、故障判定部20は、センサ14が故障であると判定する。
故障判定部20は、上記説明した故障判定結果に応じた故障判定信号を出力する。センサ信号処理回路18は、この故障判定信号を取得し、故障判定信号がセンサ14の故障に対応したものである場合には、もはや正しい角度αを求めることができないため、角度αを求める演算を停止し、誤ったセンサ信号を制御機器等に伝えることを防止する。このセンサ信号処理回路18が誤ったセンサ信号を制御機器等に伝えることを防止する方法は、たとえば、センサ信号の端子への配線にリレーを設け、このリレーを開にして、センサ信号処理回路18の出力をセンサ信号処理回路18の出力端子から切り離すことによって実現できる。また所定の基準電圧をセンサ信号の代わりに出力するようにして、センサ信号の出力を停止するものとしても良い。この構成によれば、センサ14のセンサ信号によって機器を制御する制御装置等が、センサ14の故障により機器が誤った制御を行ってしまうことを防止することができる。
以上説明したように、故障判定部20は、OPアンプ30、OPアンプ32、OPアンプ34、およびOPアンプ36の出力電圧に基づいて、センサ14の上記(1)から(5)の全ての故障が起きた場合に、故障が起きたことを確実に判定することができる。したがって、本発明の実施形態に係るセンサの故障判定装置10によれば、1つのセンサの出力端子電圧に基づいて、そのセンサの故障を判定できる。このため、同じセンサを2つ備えてそれぞれの出力端子電圧を比較して故障を判定する必要が無く、ブリッジ回路を有するセンサを用いたセンサ装置を低コスト化、小型化、軽量化することができる。
なお、表1に示すように、op30、op32、op34、op36のいずれかが、上限飽和電圧となるのは、故障モード2、11,12のいずれかの場合に限られる。したがって、故障判定部20は、op30、op32、op34、およびop36と、RAMもしくはROMに記憶された飽和出力電圧とをそれぞれ比較し、op30、op32、op34、op36のいずれかが、上限飽和電圧である場合には、故障モード2、11,12のいずれかであると故障モードを限定する判定をすることが好ましい。この場合、故障判定部20は、この故障モードの限定判定結果を表示する。センサ14が故障であるとの判定に加え、起こっている故障モードが限定できることにより、その故障を回復するための対応を迅速にとることができる。
次に、本発明の実施形態に係るセンサの故障判定装置10による、センサ14の故障判定方法について説明する。図8は、本発明の実施形態に係るセンサの故障判定装置10のセンサ14の故障判定方法の一例を概略的に示すフローチャートである。以下、図1に示したの故障判定装置10の構成を参照しつつ、故障判定装置10によるセンサ14の故障判定方法について説明する。
まず、操作者等の動作開始指示等により、センサ14、増幅手段16、センサ信号処理回路18、および故障判定部20へ供給するための電源が起動される。これにより、ブリッジ回路Aおよびブリッジ回路Bの入力端子にそれぞれ所定のセンサ電源電圧が供給され、増幅手段16の第1、第2、第3、および第4のOPアンプがそれぞれ入力端子間電圧を増幅し、センサ信号処理回路18および故障判定部20が起動し、故障判定動作が開始する。
ここで、各OPアンプの、センサの出力端子の電圧が入力される端子に、センサ電源電圧が入力されるとその出力が飽和出力電圧となるように、第1、第2、第3、および第4のOPアンプの増幅率および出力基準電圧をそれぞれ予め設定する。
次に、故障判定部20は、取得したop30、op32、op34、およびop36が、飽和電圧であるか否か判定する(S100)。op30、op32、op34、およびop36が、飽和電圧である場合、故障判定部20は、センサ14が、故障であると判定し、故障である旨の故障判定信号を出力する。この故障信号を取得したセンサ信号処理回路18は、センサ信号である角度信号の出力を停止する。
op30、op32、op34、およびop36が、飽和電圧でない場合、故障判定部20は、次に、op30、op32、op34、およびop36に基づき、(op30+op32)/2、および(op34+op36)/2を演算する。次に、故障判定部20は、演算された(op30+op32)/2と、予めRAMもしくはROMに記憶された正常時のop30とop32との正常電圧範囲の中間電圧値とを比較する。すなわち、(op30+op32)/2と、(op30n+op32n)/2とを比較する。さらに、演算された(op34+op36)/2と、予めRAMもしくはROMに記憶された正常時のop34とop36との正常電圧範囲の中間電圧値とを比較する。すなわち、(op34+op36)/2と、(op34n+op36n)/2とを比較する。これらの比較に基づいて、(op30+op32)/2が(op30n+op32n)/2であり、かつ、(op34+op36)/2が(op34n+op36n)/2である場合には、故障判定部20は、センサ14が正常であると判定し、一方、(op30+op32)/2が(op30n+op32n)/2でなく、もしくは、(op34+op36)/2が(op34n+op36n)/2でない場合には、故障判定部20は、センサ14が故障であると判定する(S102)。センサ14が故障であると判定した場合、故障判定部20はセンサ14が故障である旨の故障判定信号を出力する。以上のステップにより、故障判定部20の故障判断が終了する。故障信号を取得したセンサ信号処理回路18は、センサ信号である角度信号の出力を停止する。
上記説明において、故障判定部20は、先にop30、op32、op34、およびop36が、飽和電圧であるか否か判定し、その後、(op30+op32)/2が(op30n+op32n)/2であり、かつ、(op34+op36)/2が(op34n+op36n)/2であるか判定するものとしたが、先にop30+op32)/2が(op30n+op32n)/2であり、かつ、(op34+op36)/2が(op34n+op36n)/2であるか判定し、その後にop30、op32、op34、およびop36が、飽和電圧であるか否か判定するものとしても良いし、これらの判定を同時に行っても良い。
本実施形態に係るブリッジ回路の故障判定部20は、OPアンプにより増幅されたブリッジ回路の端子電圧を取得するものとしたが、増幅手段16は、OPアンプの代わりにディスクリートの増幅回路であってもよい。
また、本実施形態に係るブリッジ回路の故障判定装置10において、ブリッジ回路Aおよびブリッジ回路Bは、磁気抵抗素子によって構成するものとしたが、物理量の変化に応じて抵抗値が変化する素子であれば、磁気抵抗素子に限らず本発明を適用できる。例えば、温度により抵抗が変わる抵抗素子で構成したブリッジ回路の異常検出を行うこともできる。
10 故障判定装置、12,100 センサ装置、14,104 センサ、16 増幅手段、18 センサ信号処理回路、20 故障判定部、30,32,34,36,108 アンプ。
Claims (5)
- ブリッジ状に接続された4つの抵抗から構成され、4つの抵抗の接続点のうちの一方の対向する接続点対を入力端子とし、他方の接続点対を出力端子とする第1および第2のブリッジ回路を含み、第1および第2のブリッジ回路の入力端子間にセンサ電源電圧を印加し第1および第2のブリッジ回路の出力端子間に検出信号を出力するセンサにおける故障を判定するセンサの故障判定装置であって、
前記第1のブリッジ回路の一方の出力端子に接続された第1の出力端子の電圧を定電圧に対して非飽和増幅し、出力する第1の増幅回路と、
前記第1のブリッジ回路の他方の出力端子に接続された第2の出力端子の電圧を定電圧に対して非飽和増幅し、出力する第2の増幅回路と、
前記第2のブリッジ回路の一方の出力端子に接続された第3の出力端子の電圧を定電圧に対して非飽和増幅し、出力する第3の増幅回路と、
前記第2のブリッジ回路の他方の出力端子に接続された第4の出力端子の電圧を定電圧に対して非飽和増幅し、出力する第4の増幅回路と、
前記第1、第2、第3、および第4の増幅回路の出力電圧に基づいて前記センサの故障を判定し、この判定結果に応じた故障判定信号を出力する故障判定部と、
を備え、
前記第1、第2、第3、および第4の増幅回路は、前記ブリッジ回路の出力端子の電圧が入力される端子に、前記ブリッジ回路の入力端子に印加される前記センサ電源電圧が入力されるとその出力が飽和出力電圧となるように、その増幅特性が、それぞれ設定され、
前記故障判定部は、
(a)前記第1、第2、第3、および第4の増幅回路の出力のいずれか1つが飽和出力電圧である場合、
(b)前記第1の増幅回路の出力電圧と第2の増幅回路の出力電圧との平均が、所定の電圧範囲にない場合、
および(c)前記第3の増幅回路の出力電圧と第4の増幅回路の出力電圧との平均が、所定の電圧範囲にない場合、
に前記センサの故障と判定することを特徴とする故障判定装置。 - ブリッジ状に接続された4つの抵抗から構成され、4つの抵抗の接続点のうちの一方の対向する接続点対を入力端子とし、他方の接続点対を出力端子とする第1および第2のブリッジ回路を含み、第1および第2のブリッジ回路の入力端子間にセンサ電源電圧を印加し第1および第2のブリッジ回路の出力端子間に検出信号を出力するセンサと、
前記第1のブリッジ回路の一方の出力端子に接続された第1の出力端子の電圧を定電圧に対して非飽和増幅し、出力する第1の増幅回路と、
前記第1のブリッジ回路の他方の出力端子に接続された第2の出力端子の電圧を定電圧に対して非飽和増幅し、出力する第2の増幅回路と、
前記第2のブリッジ回路の一方の出力端子に接続された第3の出力端子の電圧を定電圧に対して非飽和増幅し、出力する第3の増幅回路と、
前記第2のブリッジ回路の他方の出力端子に接続された第4の出力端子の電圧を定電圧に対して非飽和増幅し、出力する第4の増幅回路と、
前記第1、第2、第3、および第4の増幅回路の出力電圧に基づいて前記センサの故障を判定し、この判定結果に応じた故障判定信号を出力する故障判定部と、
前記第1、第2、第3、および第4の増幅回路の出力電圧をそれぞれ取得し、前記第1の増幅回路の出力電圧と第2の増幅回路の出力電圧との差電圧、および前記第3の増幅回路の出力電圧と第4の増幅回路の出力電圧との差電圧に基づいて前記センサに加わる物理的作用に応じた検知情報を演算し、この検知情報に応じたセンサ信号を出力するセンサ信号処理回路と、
を備え、
前記第1、第2、第3、および第4の増幅回路は、前記ブリッジ回路の出力端子の電圧が入力される端子に、前記ブリッジ回路の入力端子に印加される前記センサ電源電圧が入力されるとその出力が飽和出力電圧となるように、その増幅率特性が、それぞれ設定され、
前記故障判定部は、
(a)前記第1、第2、第3、および第4の増幅回路の出力電圧のいずれか1つが飽和出力電圧である場合、
(b)前記第1の増幅回路の出力電圧と第2の増幅回路の出力電圧との平均が、所定の電圧範囲にない場合、
および(c)前記第3の増幅回路の出力電圧と第4の増幅回路の出力電圧との平均が、所定の電圧範囲にない場合、に前記センサの故障と判定し、
前記センサ信号処理回路は、前記故障判定信号を取得し、この故障判定信号が前記センサの故障に応じた信号であった場合、前記センサ信号の出力を停止することを特徴とするセンサ装置。 - 請求項2に記載のセンサ装置であって、
前記センサにおいて、前記抵抗はその抵抗値が外部から加えられる磁束の向きにより変化する磁気抵抗素子であって、このセンサは、ステアリング軸に固定された磁石の近傍に配置され、
前記センサ信号処理回路における前記検知情報は、ステアリングの蛇角であることを特徴とするセンサ装置。 - 請求項3に記載のセンサ装置を搭載した自動車。
- ブリッジ状に接続された4つの抵抗から構成され、4つの抵抗の接続点のうちの一方の対向する接続点対を入力端子とし、他方の接続点対を出力端子とする第1および第2のブリッジ回路を含み、第1および第2のブリッジ回路の入力端子間にセンサ電源電圧を印加し第1および第2のブリッジ回路の出力端子間に検出信号を出力するセンサにおける故障を判定するセンサの故障判定方法であって、
前記第1のブリッジ回路の一方の出力端子に接続された第1の出力端子の電圧を定電圧に対して非飽和増幅し、出力する第1の増幅ステップと、
前記第1のブリッジ回路の他方の出力端子に接続された第2の出力端子の電圧を定電圧に対して非飽和増幅し、出力する第2の増幅ステップと、
前記第2のブリッジ回路の一方の出力端子に接続された第3の出力端子の電圧を定電圧に対して非飽和増幅し、出力する第3の増幅ステップと、
前記第2のブリッジ回路の他方の出力端子に接続された第4の出力端子の電圧を定電圧に対して非飽和増幅し、出力する第4の増幅ステップと、
前記第1、第2、第3、および第4の増幅ステップにおいて、前記ブリッジ回路の出力端子の電圧が入力される端子に、前記ブリッジ回路の入力端子に印加される前記センサ電源電圧が入力されるとその出力が飽和出力電圧となるように、その増幅率特性を、それぞれ設定する設定ステップと、
前記第1、第2、第3、および第4の増幅ステップにおいて出力された出力電圧に基づいて前記センサの故障を判定する故障判定ステップと、
前記故障判定結果に応じた故障判定信号を出力する故障判定信号出力ステップと、
を含み、
前記故障判定ステップは、
(a)前記第1、第2、第3、および第4の増幅ステップにおいて出力された出力電圧のいずれか1つが飽和出力電圧である場合、
(b)前記第1の増幅ステップにおいて出力した出力電圧と第2の増幅ステップにおいて出力した出力電圧との平均が、所定の電圧範囲にない場合、
および(c)前記第3のの増幅ステップにおいて出力した出力電圧と第4の増幅の増幅ステップにおいて出力した出力電圧との平均が、所定の電圧範囲にない場合、
に前記センサの故障と判定することを特徴とする故障判定方法。
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