JP6949905B2 - アクチュエータ、装置 - Google Patents

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本発明は、光学機器等の装置において用いられるアクチュエータに関する。
振動体に電気−機械エネルギ変換によって振動を励起することで、該振動体とこれに加圧接触する摩擦部材とを相対移動させる振動型アクチュエータは、例えば、カメラや交換レンズ等の光学機器内でのレンズの駆動に用いられる。このような振動型アクチュエータとしては、リング型や棒型の振動型アクチュエータに加えて、特許文献1にて開示されているようなリニア型の振動型アクチュエータがある。
特許文献1にて開示された振動型アクチュエータには、振動体を摩擦部材に加圧接触させるための加圧力を発生する加圧部材が設けられている。そして、振動体と加圧部材との間には、加圧部材に接触して加圧力を振動体に伝達する加圧伝達部材(加圧板)が設けられている。この加圧伝達部材を回動可能に保持することで、振動によって姿勢が変化する(回動する)振動体を摩擦部材に対して常に均等に加圧することができる。
特開2014−212682号公報
しかしながら、特許文献1にて開示された振動型アクチュエータでは、加圧部材と加圧伝達部材との接触位置がずれるおそれがある。さらに、加圧伝達部材と振動体との相対位置がずれるおそれもある。これらのずれが生じると、加圧部材が発生した加圧力によって振動体を摩擦部材に対して均等に加圧することができなくなり、振動型アクチュエータの特性が不安定になる。
本発明は、加圧部材と伝達部材との接触位置のずれや伝達部材と振動体との相対位置のずれを簡単な構成で抑制することで、安定した特性が得られるアクチュエータを提供する。また、本発明は、該アクチュエータを用いた光学機器も提供する。
本発明の一側面としてのアクチュエータは、電圧の印加により振動が励起される振動体と、該振動体を保持する保持部材と、前記振動体と接触する摩擦部材と、第1の方向の圧力を発生させる加圧部材と、前記圧力を前記振動体に伝達する伝達部材と、前記保持部材を保持するベース部材を有し、前記振動により前記振動体と前記摩擦部材との前記第1の方向に垂直な第2の方向での相対位置が変化し、前記保持部材及び前記伝達部材のうち、一方には突起部が設けられ、他方には変位制限部が設けられており、前記突起部及び前記変位制限部は、前記第1及び第2の方向に垂直な第3の方向において、前記突起部及び前記変位制限部の同じ部位で、互いの接触により前記保持部材及び前記伝達部材の前記第2の方向での相対変位を制限し、かつ前記保持部材及び前記伝達部材の前記第1及び第2の方向に平行な面内での相対回転を許容し、前記伝達部材は、前記振動体に対して前記摩擦部材が配置された方向とは反対側から前記第1の方向の圧力を前記振動体に伝達し、前記ベース部材は、前記保持部材を、前記第1の方向での変位及び前記面内での回転を許容するように保持することを特徴とする。
本発明の他の一側面としてのアクチュエータは、電圧の印加により振動が励起される振動体と、該振動体を保持する保持部材と、前記振動体と接触する摩擦部材と、第1の方向の圧力を発生させる加圧部材と、前記圧力を前記振動体に伝達する伝達部材と、前記保持部材を保持するベース部材を有し、前記振動により前記振動体と前記摩擦部材との前記第1の方向に垂直な第2の方向での相対位置が変化し、前記保持部材及び前記伝達部材のうち、一方には突起部が設けられ、他方には変位制限部が設けられており、前記突起部及び前記変位制限部は、前記第1及び第2の方向に垂直な第3の方向において、前記突起部及び前記変位制限部の同じ部位で、互いの接触により前記保持部材及び前記伝達部材の前記第2の方向での相対変位を制限し、かつ前記保持部材及び前記伝達部材の前記第1及び第2の方向に平行な面内での相対回転を許容し、前記伝達部材は、前記振動体に対して前記摩擦部材が配置された方向とは反対側から前記第1の方向の圧力を前記振動体に伝達し、前記伝達部材及び前記ベース部材の夫々には接触部が設けられており、該接触部の夫々は、互いの接触により前記伝達部材及び前記ベース部材の前記第1及び第2の方向に垂直な第3の方向での相対変位を制限し、かつ前記伝達部材及び前記ベース部材の前記面内での相対回転を許容することを特徴とする。
なお、上記アクチュエータと、該アクチュエータにより駆動されるレンズ等の被駆動部材とを有する装置も、本発明の他の一側面を構成する。
本発明によれば、加圧部材と伝達部材との接触位置のずれや伝達部材と振動体との相対位置のずれを簡単な構成で抑制することで、安定した特性が得られるアクチュエータを実現することができる。さらに、本発明によれば、このようなアクチュエータを用いることで、レンズ等の被駆動部材の位置や移動を高精度に制御することが可能な光学機器その他の装置を実現することができる。
本発明の実施例1である振動型アクチュエータの分解斜視図。 実施例1の振動型アクチュエータの断面図。 実施例1の振動型アクチュエータの一部の拡大斜視図。 実施例1の振動型アクチュエータの一部の断面図。 本発明の実施例2である交換レンズの断面図。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明の実施例1である振動型アクチュエータ100を分解して示している。図1において、Y方向は振動型アクチュエータ100にて後述する振動体が摩擦部材に対して付勢、すなわち加圧される加圧方向(第1の方向)を示し、Z方向は振動体と摩擦部材との相対移動方向(第2の方向)を示している。X方向は、Y方向およびZ方向に直交する幅方向(第3の方向)を示している。図2には、本実施例の振動型アクチュエータ100の組立て状態におけるY方向およびZ方向に平行な面としてのYZ断面を示している。
101は金属弾性部材としての振動板であり、102は電気−機械エネルギ変換素子としての圧電素子である。振動板101と圧電素子102は接着により固着され、振動体103を形成する。
104は配線基板であり、圧電素子102と電気的に接続されている。振動板101には、Z方向に並んだ2つの突起部101aが形成されている。2つの突起部101aの先端(下端)は、後述する摩擦部材113の摩擦接触面113aに接触する。
105は振動体保持部材であり、振動板101の両端を保持することで振動体103全体を保持する。106は転動部材、107は転動用ばね部材であり、これらは振動体保持部材105に取り付けられる。後述する移動ベース部材110は、これら転動部材106と転動用ばね部材107を介して振動体保持部材105をY方向に変位可能に、かつZ方向への変位を制限するように保持する。
なお、本実施例において、「変位を制限する」とは、完全に変位を阻止することと、わずかな許容量の変位は許容して該許容量以上の変位を阻止することを含む。
109は加圧伝達部材である。108は弾性材料により形成された緩衝部材であり、圧電素子102と加圧伝達部材109との間に配置される。緩衝部材108は、振動体103の振動が加圧伝達部材109およびこれよりも上方に設けられた他の部材に伝わることを抑制する。
加圧伝達部材109は、その幅方向(X方向)の一方に、振動体保持部材105に対する加圧伝達部材109のZ方向への変位(つまりは加圧伝達部材109と振動体保持部材105との相対変位)を制限するための第1の接触部としての突起部109aを有する。また、加圧伝達部材109は、そのZ方向の2箇所に、移動ベース部材110に対する加圧伝達部材109のX方向への変位(つまりは加圧伝達部材109と振動体保持部材105との相対変位)を制限するための第3の接触部としての軸部109bを有する。
また、加圧伝達部材109の中央、すなわちZ方向における2つの軸部109bの間の中央であってX方向における中央には、後述する加圧部材111の嵌合軸が係合する嵌合穴部109cが設けられている。嵌合穴部109cが加圧伝達部材109の中央に配置されることで、加圧部材111からの加圧力を2つの突起部101aに均等に伝えることができる。
移動ベース部材110は、振動体103、振動体保持部材105、加圧伝達部材109および加圧部材111を保持する保持部110aと、上面部110bとを有する。上面部110bは、その幅方向(X方向)の両側にZ方向に延びるように形成された3つガイド溝部110b−1,110b−2,110b−3を有する。3つのガイド溝部110b−1,110b−2,110b−3にはそれぞれ、ボール110dが係合している。移動ベース部材110およびこれにより保持される振動体103、振動体保持部材105、加圧伝達部材109および加圧部材111によって、移動ユニットが構成される。
加圧部材111は、振動体103を摩擦部材113に対してY方向に加圧接触させるための加圧力を発生する。加圧部材111は、加圧軸部材111a、加圧ばね111bおよび固定軸部材111cにより構成されている。
112はカバー板であり、4本のビス112aによって後述する筐体部材114に固定される。カバー板112は、移動ベース部材110の3つのガイド部110b−1,110b−2,110b−3に対応した位置に、Z方向に延びるガイド部112b−1,112b−2,112b−3を有する。移動ベース部材110のガイド部110b−1,110b−2,110b−3とカバー板112のガイド部112b−1,112b−2,112b−3との間にボール110dがZ方向に転動可能に挟持される。
摩擦部材113は、振動板101の2つの突起部101aと接触する摩擦接触面113aを有する。摩擦部材113は、そのZ方向の両端部において2本のビス113bによって筐体部材114に固定される。
筐体部材114は、カバー板112と摩擦部材113を保持し、移動ユニットの移動ベース部材110をZ方向にガイドしつつ保持する。
次に、加圧部材111による振動体103の加圧と加圧伝達部材109の回転について、図2、図3および図4を用いて説明する。図3は加圧伝達部材109が振動体保持部材105に組み付けられた状態を示しており、図4はこれら加圧伝達部材109および振動体保持部材105を図3におけるA−A線で切断したときの断面を示している。なお、図3において、振動体保持部材105は、配線基板104が接続された振動体103を保持している。
図2において、加圧部材111は、前述したように加圧軸部材111a、加圧ばね111bおよび固定軸部材111cにより構成される。固定軸部材111cは、移動ベース部材110に形成された固定軸保持穴部110e内に挿入され、かつY方向に延びる軸回りで回転させられることで固定軸保持穴部110eに対してバヨネット結合し、移動ベース部材110に固定される。これにより、固定軸部材111cは、移動ベース部材110に対して+Y方向(振動体103とは反対に向かう上方向)への変位(抜け)が阻止される。
また、加圧軸部材111aは、固定軸部材111cの中央に形成された穴部111c−1に対して、下側から、該固定軸部材111cの上端に形成された2つの爪部111a−1をそれらの間隔を狭めるように弾性変形させながら挿入される。穴部111c−1に挿入された後の2つの爪部111a−1は、それらの間隔が開くように元に戻される。加圧軸部材111cは、爪部111a−1が固定軸部材111cの穴部111c−1の上部に形成された爪係止部111c−2によって係止される位置を下端とする範囲でY方向に移動可能な状態で固定軸部材111cにより保持される。
加圧ばね111bは、圧縮された状態で加圧軸部材111aと固定軸部材111cとにより挟持される。これにより、加圧軸部材111aには−Y方向(振動体103に向かう下方向)に加圧力が発生する。また、加圧軸部材111aの先端(下端)に形成された上述した嵌合軸111a−2は、加圧伝達部材109に形成された嵌合穴部109cに挿入されて嵌合する。したがって、加圧軸部材111aは、固定軸部材111cの穴部111c−1と加圧伝達部材109の嵌合穴部109cのY方向2か所で保持されることととなり、これによりY方向における安定的な加圧が可能となる。
また、加圧伝達部材109の2つの軸部109bはそれぞれ、移動ベース部材110の保持部110aに形成された2つの第4の接触部としての長穴部110a−1に挿入される。長穴部110a−1はZ方向を長手方向としており、軸部109bのZ方向での変位を許容する一方、X方向での変位を制限するように軸部109bに係合(接触)する。これにより、加圧伝達部材109の移動ベース部材110に対するY方向での変位およびYZ面内での回転(加圧伝達部材109と移動ベース部材110との相対回転)が許容され、X方向での変位は制限される。
さらに、加圧伝達部材109は、前述した突起部109aが、振動体保持部材105の幅方向(X方向)の一方の側壁に形成された第2の接触部としての凹部105a(変位制限部)にZ方向において係合(接触)する。これにより、振動体保持部材105に対する加圧伝達部材109のZ方向への変位が制限される。一方、この係合は、振動体保持部材105に対する加圧伝達部材109のY方向への変位(加圧伝達部材109と振動体保持部材105との相対変位)とYZ断面内での回転(加圧伝達部材109と振動体保持部材105との相対回転)を許容する。
移動ベース部材110が、転動部材106と転動用ばね部材107を介して振動体保持部材105をZ方向での変位を制限して保持しているため、移動ベース部材110に対しても加圧伝達部材109のZ方向での変位が制限される。
なお、配線基板104は、振動体保持部材105に凹形状を有するように形成された配線引出部105bを通して引き出されている。配線引出部105bは、凹部105aに対してX方向にて対向する位置に設けられている。このように、凹部105aと配線引出部105bを振動体保持部材105における別々の箇所に設けることにより、振動体保持部材105の強度を確保している。
また、加圧伝達部材109において、前述した嵌合穴部109cは該加圧伝達部材109のZ方向およびX方向での中心に設けられている。加圧伝達部材109の裏面側には、前述した緩衝部材108を挟んで振動体103が振動体保持部材105により保持されている。加圧伝達部材109の嵌合穴部109cに加圧部材111における加圧軸部材111aの嵌合軸111a−2が嵌合することで、この位置に加圧力が発生するため、常に振動体103のZ方向およびX方向での中心に加圧部材111からの加圧力が作用する。これにより、図2に示すように、振動板101の2つの突起部101aに均等な加圧力を付与することができ、該突起部101aを安定的に摩擦部材113の摩擦接触面113aに加圧接触させることができる。
図4に示すように、振動体保持部材105の凹部105aは、そのZ方向両側の接触面として平面105cを有する。一方、加圧伝達部材109の突起部109aは、そのZ方向両側の接触面として円弧曲面109dを有する。円弧曲面109dは、平面105cに対して、X方向に延びる線状に接触する(線接触する)。
以上のような構成により、加圧伝達部材109は、振動体保持部材105に対してZ方向とX方向への変位が制限され、Y方向およびYZ断面内では自由度がある状態で保持される。このとき、加圧軸部材111aの嵌合軸111a−2は、加圧伝達部材109の嵌合穴部109cにわずかな隙間を有して嵌合している。また、嵌合軸111a−2の嵌合穴部109cに対する嵌合長さは、図2に寸法dで示すように短く設定されている。したがって、加圧伝達部材109は、YZ断面において、加圧部材111に対して、嵌合穴部109cを中心として図2に矢印Bで示す方向に回転可能である。また、振動体保持部材105も、転動部材106と転動用ばね部材107を介して移動ベース部材110により保持されているため、移動ベース部材110に対して、Y方向への変位だけでなく矢印Bで示す方向に回転可能である。
したがって、カバー板112と摩擦部材113とに製造誤差等によって相対的な傾きが生じても、摩擦部材113の摩擦接触面113aに対する振動体103の良好な摩擦接触状態を維持することができる。また、摩擦部材113の摩擦接触面113aの平面性が高くない場合でも、同様に良好な摩擦接触状態を維持することができる。例えば、図2において、摩擦部材113がカバー板112に対して右上がりに傾いた場合には、振動体103と振動体保持部材105とが同時に反時計回り方向に回転して右上がり状態となる。それに合わせて緩衝部材108と加圧伝達部材109も反時計回り方向に回転する。これにより、振動板101の2つの突起部101aは、均等な加圧力によって摩擦部材113の摩擦接触面113aに加圧接触することになり、安定的な摩擦接触状態を実現することができる。
また、加圧伝達部材109は、Z方向への変位を突起部109aと振動体保持部材105の凹部105aとの係合によって制限され、X方向への変位も2つの軸部109bと移動ベース部材110の長穴部110a−1との係合によって制限されている。この状態で、加圧力を伝達する加圧軸部材111aの嵌合軸111a−2が加圧伝達部材109の嵌合穴部109cに加圧伝達部材109のYZ断面内での回転を許容した状態で嵌合している。このため、加圧伝達部材109と加圧軸部材111aとの接触位置は、加圧伝達部材109の回転によってずれることはない。これにより、常に加圧伝達部材109の中心に加圧力を伝達することが可能となり、振動板101の2つの突起部101aに伝達される加圧力も均等となる。
さらに、加圧伝達部材109の突起部109aと振動体保持部材105の凹部105aとがX方向に延びる線状に接触しているため、加圧伝達部材109は、YZ断面内において振動体保持部材105に対して図2に示す矢印Bの方向に回転可能となっている。ここで、振動体保持部材105と加圧伝達部材109との間には緩衝部材108が配置されており、この緩衝部材108の緩衝作用によって、振動体保持部材105と加圧伝達部材109とは一体的に回転しない。また、移動ベース部材110に対する振動体保持部材105のY方向およびYZ断面内での変位量は、振動体保持部材105に振動体103が直接取り付けられるために、加圧伝達部材109の変位量よりも大きくなる。さらに、緩衝部材108の緩衝特性は、経時変化や湿度等の環境の変化によって若干変わる。例えば、多湿環境では緩衝部材108が水分を含むことで緩衝特性が変化する。
これらのことに対して、上記線接触は、振動体保持部材105と加圧伝達部材109とが一体的に回転しなくても、摩擦部材113に対する振動板101の2つの突起部101aの安定した加圧接触を実現する。また、緩衝部材108の経時変化や環境変化に関する特性変化に対しても、安定した加圧接触を維持する。
以上の構成によれば、簡単な構成で摩擦部材113に対して振動体103の安定的に加圧接触させることが可能な小型の振動型アクチュエータ100を実現することができる。すなわち、加圧伝達部材109の突起部109aと振動体保持部材105の凹部105aを接触(係合)させるだけの簡単な構成で、加圧部材111と加圧伝達部材109の接触位置のずれや加圧伝達部材109と振動体103の相対位置ずれを抑制できる。したがって、小型で安定した特性が得られる振動型アクチュエータ100を実現することができる。
そして、配線基板104を介して振動体103の圧電素子102に駆動信号を印加することで突起部101a,101bの先端に振動(楕円運動)を発生させることができる。振動する突起部101a,101bが摩擦部材113の摩擦接触面113aに加圧接触することで、Z方向の駆動力が発生し、移動ユニットがZ方向に移動する。移動ベース部材110に被駆動部材を連結することで、被駆動部材をZ方向に駆動することができる。
本実施例では、加圧伝達部材109に第1の接触部(突起部109a)を設け、振動体保持部材105に第2の接触部(凹部105a)を設けた場合について説明した。しかし、加圧伝達部材109に第2の接触部を設け、振動体保持部材105に第1の接触部を設けてもよい。つまり、加圧伝達部材109および振動体保持部材105のうち一方の部材に第1の接触部を設け、他方の部材に第2の接触部を設ければよい。同様に、本実施例では、加圧伝達部材109に第3の接触部(軸部109b)を設け、移動ベース部材110に第4の接触部(長穴部110a−1)を設けた場合について説明した。しかし、加圧伝達部材109に第4の接触部を設け、移動ベース部材110に第3の接触部を設けてもよい。つまり、加圧伝達部材109および移動ベース部材110のうち一方の部材に第3の接触部を設け、他方の部材に第4の接触部を設ければよい。
また、本実施例では、リニア型の振動型アクチュエータについて説明したが、本実施例と同様の構成を回転型(リング型)の振動型アクチュエータに適用することもできる。
図5には、本発明の実施例2である光学機器としての交換レンズに設けられるレンズ鏡筒の構成(光軸αに沿った断面での構成)を示している。このレンズ鏡筒内に実施例1で説明した振動型アクチュエータが設けられている。
1は最も前側(被写体側)に配置された第1レンズユニットであり、直進筒8により保持されている。第1レンズユニット1は、変倍に際してカム筒7の回転によって直進筒8とともに光軸αが延びる方向である光軸方向に移動する。2は第2レンズユニットであり、案内筒6により保持される。3は第3レンズユニットであり、案内筒6により保持される。第3レンズユニット3は、変倍に際してカム筒7の回転により光軸方向に移動する。4は第4レンズユニットであり、案内筒6により保持される。第4レンズユニット4は、変倍に際してカム筒7の回転により光軸方向に移動する。5は第5レンズユニットであり、後述するフォーカスアクチュエータ10によって光軸方向に駆動されて焦点調節を行う。
案内筒6は、第3および第4レンズユニット3,4に設けられた不図示のカムフォロワに係合してこれらを光軸方向にガイドする直進溝部6Aを有する。カム筒7は、第3および第4レンズユニット3,4と直進筒8のそれぞれに設けられた不図示のカムフォロワと係合してこれらを光軸方向に移動させるカム溝部7A,7B,7Cを有する。直進筒8は、案内筒6およびカム筒7の外周に配置されている。
9は固定筒であり、その後側(像面側)の端部には、不図示のカメラ200に対して取り外し可能に連結されるマウント30が固定されている。固定筒9の外周には、マニュアルフォーカスリングMFRとマニュアルズームリングMZRとが光軸回りで回転可能に組み付けられている。マニュアルフォーカスリングMFRを回転操作することで、フォーカスアクチュエータ10に第5レンズユニット5を光軸方向に移動させ、マニュアルフォーカスを行うことができる。また、マニュアルズームリングMZRを回転操作することで、第1、第3および第4レンズユニット1,3,4を光軸方向に移動させてマニュアルズームを行うことができる。
フォーカスアクチュエータ10は、実施例1で説明したリニア型の振動型アクチュエータ(100)である。22は制御基板であり、マニュアルフォーカスリングMFRの回転を検出してフォーカスアクチュエータ10の駆動(振動体(103)に励起する振動)を制御することで、被駆動部材としての第5レンズユニット5を光軸方向に移動させる。制御基板22とマニュアルフォーカスリングMFRの回転を検出するセンサ(図示せず)とフォーカスアクチュエータ10とは、不図示のFPCによって電気的に接続されている。
本実施例によれば、実施例1で説明した振動型アクチュエータ(100)をフォーカスアクチュエータ10として用いることで、第5レンズユニット5の位置や移動を高精度に制御することが可能な交換レンズを実現することができる。
本実施例では、交換レンズのレンズ鏡筒について説明したが、レンズ一体型撮像装置(光学機器)に用いられるレンズ鏡筒においても実施例1にて説明した振動型アクチュエータを用いることができる。
また、実施例1の振動型アクチュエータは、上記のような光学機器に限らず、振動型アクチュエータによって駆動される被駆動部材を有する各種装置に用いることもできる。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
100 アクチュエータ
103 振動体
105 保持部材
105a 変位制限部
109 伝達部材
109a 突起部
111 加圧部材
113 摩擦部材

Claims (13)

  1. 電圧の印加により振動が励起される振動体と、
    該振動体を保持する保持部材と、
    前記振動体と接触する摩擦部材と、
    第1の方向の圧力を発生させる加圧部材と、
    前記圧力を前記振動体に伝達する伝達部材と、
    前記保持部材を保持するベース部材を有し、
    前記振動により前記振動体と前記摩擦部材との前記第1の方向に垂直な第2の方向での相対位置が変化し、
    前記保持部材及び前記伝達部材のうち、一方には突起部が設けられ、他方には変位制限部が設けられており、
    前記突起部及び前記変位制限部は、前記第1及び第2の方向に垂直な第3の方向において、前記突起部及び前記変位制限部の同じ部位で、互いの接触により前記保持部材及び前記伝達部材の前記第2の方向での相対変位を制限し、かつ前記保持部材及び前記伝達部材の前記第1及び第2の方向に平行な面内での相対回転を許容し、
    前記伝達部材は、前記振動体に対して前記摩擦部材が配置された方向とは反対側から前記第1の方向の圧力を前記振動体に伝達し、
    前記ベース部材は、前記保持部材を、前記第1の方向での変位及び前記面内での回転を許容するように保持することを特徴とするアクチュエータ。
  2. 前記変位制限部は、前記第1の方向においては前記突起部と接触しないことを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 前記変位制限部は、前記第1及び第2の方向に垂直な第3の方向においては前記突起部と接触しないことを特徴とする請求項1又は2に記載のアクチュエータ。
  4. 前記突起部は、前記変位制限部と接触する曲面を有することを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載のアクチュエータ。
  5. 前記曲面は、前記変位制限部と線接触することを特徴とする請求項4に記載のアクチュエータ。
  6. 前記変位制限部は、前記突起部と接触する平面を有することを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載のアクチュエータ。
  7. 前記突起部は前記伝達部材に設けられ、前記変位制限部は前記保持部材に設けられていることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載のアクチュエータ。
  8. 電圧の印加により振動が励起される振動体と、
    該振動体を保持する保持部材と、
    前記振動体と接触する摩擦部材と、
    第1の方向の圧力を発生させる加圧部材と、
    前記圧力を前記振動体に伝達する伝達部材と、
    前記保持部材を保持するベース部材を有し、
    前記振動により前記振動体と前記摩擦部材との前記第1の方向に垂直な第2の方向での相対位置が変化し、
    前記保持部材及び前記伝達部材のうち、一方には突起部が設けられ、他方には変位制限部が設けられており、
    前記突起部及び前記変位制限部は、前記第1及び第2の方向に垂直な第3の方向において、前記突起部及び前記変位制限部の同じ部位で、互いの接触により前記保持部材及び前記伝達部材の前記第2の方向での相対変位を制限し、かつ前記保持部材及び前記伝達部材の前記第1及び第2の方向に平行な面内での相対回転を許容し、
    前記伝達部材は、前記振動体に対して前記摩擦部材が配置された方向とは反対側から前記第1の方向の圧力を前記振動体に伝達し、
    前記伝達部材及び前記ベース部材の夫々には接触部が設けられており、
    該接触部の夫々は、互いの接触により前記伝達部材及び前記ベース部材の前記第1及び第2の方向に垂直な第3の方向での相対変位を制限し、かつ前記伝達部材及び前記ベース部材の前記面内での相対回転を許容することを特徴とするアクチュエータ。
  9. 前記接触部の夫々は、軸部及び穴部であることを特徴とする請求項に記載のアクチュエータ。
  10. 前記軸部は前記伝達部材に設けられ、前記穴部は前記ベース部材に設けられていることを特徴とする請求項に記載のアクチュエータ。
  11. 前記突起部及び前記変位制限部は、前記保持部材及び前記伝達部材の前記第1の方向での相対変位を許容することを特徴とする請求項1から10の何れか一項に記載のアクチュエータ。
  12. 請求項1から11の何れか一項に記載のアクチュエータと、
    該アクチュエータにより駆動される被駆動部材とを有することを特徴とする装置。
  13. 前記被駆動部材はレンズであることを特徴とする請求項12に記載の装置。
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