JP6949425B2 - パーキングポールの支持構造 - Google Patents
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Description
図3の(a)は、パーキング機構を説明する模式図である。
図3の(b)は、図3の(a)における面Aでの切断面を模式的に説明する図である。
なお、図3の(b)では、ポールシャフト700の外径と支持穴210の内径との寸法差を誇張して記載してある。実際はこの寸法差はごく僅かである。
ポールシャフト700においてパーキングポール5は、出力軸9の軸線方向に平行な軸線(以下、軸線Yと標記する)回りに回動可能に支持されている。
パーキングポール5は、ボルトBで変速機ケース20に取り付けられたブラケット600によってポールシャフト700からの脱落が規制されている。
ポールシャフト700を支持穴210に挿入すると、空間R3の空気が圧縮される。これにより、空間R3の内圧が変速機ケース20内の空間R2の内圧より高まる。よって、空間R3の内圧は、ポールシャフト700を支持穴210から押し出す方向(空間R2側)に作用する。
変速機の出力軸と一体に回転するパーキングギヤと、
長手方向の一端側が変速機ケースの支持穴に挿入されていると共に、前記出力軸に平行な軸線に沿う向きで配置された軸状の支持部材と、
前記支持部材における前記変速機ケース内に位置する他端側で回動可能に支持されたパーキングポールと、を有し、
前記パーキングポールの前記軸線回りの回動より、前記パーキングポールの係合部を、前記パーキングギヤの外周の歯部に係脱させるように構成されたパーキング機構におけるパーキングポールの支持構造であって、
前記支持部材は、当該支持部材の他端を支持すると共に前記変速機ケースに固定された規制部材により、前記支持穴から脱落する方向の変位が規制されており、
前記支持穴内の空間と前記変速機ケース内の空間とを連通させる連通孔を、前記支持部材を前記長手方向に貫通して設け、
前記支持穴は、前記変速機ケースを貫通する貫通孔である構成とした。
図1の(a)は、パーキング機構10を説明する図である。
図1の(b)は、図1の(a)におけるパーキングポール5周辺を面Aで切断した断面を模式的に示す図である。
なお、ポールシャフト7の外径と支持穴210の内径との寸法差を誇張して記載してある。実際はこの寸法差はごく僅かである。
図1の(a)に示すように、パーキングポール5は板状の基部50を有している。図1の(b)に示すように、この基部50には、当該基部50を厚み方向に貫通する挿通穴55が形成されている。
パーキングポール5は、挿通穴55を貫通したポールシャフト7で回動可能に支持されている。
この状態においてポールシャフト7は、出力軸9に平行な軸線Yに沿う向きで設けられている。
図1の(b)に示すように、ポールシャフト7は当該ポールシャフト7を長手方向に貫通する貫通孔70を有する筒状部材である。貫通孔70は、ポールシャフト7の長手方向の全長に亘って内径d1で形成されている。ポールシャフト7の長手方向の一端7a側は、後記する変速機ケース20の支持穴210に挿入されている。ポールシャフト7の長手方向の他端7b側は、後記するブラケット6の貫通孔61に挿入されている。
図1の(b)に示すように、変速機ケース20は、当該変速機ケース20の内側(図中、右方向)に突出するボス部21、26を有している。ボス部21は、軸線Yに沿って変速機ケース20の内側に突出している。ボス部26は、軸線Yに平行な軸線Y1に沿って変速機ケース20の内側に突出している。
ボス部26の先端面26aは、ボス部21の先端面21aよりも変速機ケース20の内側に位置している。軸線Y、Y1方向における先端面26a、21aの離間距離L1は、パーキングポール5の厚みT1より僅かに長い距離に設定されている。
ブラケット6は、軸線Y方向から見て矩形形状を成す板状部材である(図1の(a)参照)。ブラケット6では、板状の基部60の一端側と他端側に、貫通孔61、62が形成されている。貫通孔61、62は、基部60を厚み方向に貫通している。
さらに、この状態においてブラケット6の貫通孔61は、当該貫通孔61の中心線が、軸線Yと略重なる位置に配置されている。
この状態において、パーキングポール5は、変速機ケース20側のボス部21と、ブラケット6とによって、軸線Y方向の変位が規制されている(図1の(b)参照)。
ポールシャフト7は、支持穴210と連通孔211との境界である段部212と、ブラケット6の貫通孔61のかしめ部611とによって、軸線Y方向の移動が規制されている。
これにより、自動変速機を搭載した車両の走行中など変速機ケース20の内圧が大気圧よりも高くなった場合に、図示しないオイルシールなどのシール境界面からオイルOLが漏れることを防止出来る。
(1)変速機の出力軸9と一体に回転するパーキングギヤ90と、
長手方向の一端7a側が変速機ケース20の支持穴210に挿入されていると共に、出力軸9に平行な軸線Yに沿う向きで配置された軸状のポールシャフト7(支持部材)と、
ポールシャフト7における変速機ケース20内に位置する他端7b側で回動可能に支持されたパーキングポール5と、を有し、
パーキングポール5の軸線Y回りの回動より、パーキングポール5の係合部51を、パーキングギヤ90の外周の歯部91に係脱させるように構成されたパーキング機構10におけるパーキングポール5の支持構造1であって、
ポールシャフト7は、当該ポールシャフト7の他端7bを支持すると共に変速機ケース20に固定されたブラケット6(規制部材)により、支持穴210から脱落する方向の変位が規制されており、
支持穴210内の空間と変速機ケース20内の空間とを連通させる貫通孔70(連通孔)を、ポールシャフト7を長手方向に貫通して設けた構成とした。
貫通孔61では、支持穴210とは反対側に、ポールシャフト7の他端7bが当接するかしめ部611が設けられており、
ポールシャフト7は、他端7bが当接するかしめ部611により、支持穴210から脱落する方向の変位が規制されている構成とした。
そのため、支持穴210が密閉空間にはならないので、ポールシャフト7を支持穴210に挿入しても、支持穴210内の内圧が高まることはない。
そのため、ブラケット6の貫通孔61に設けたかしめ部611によって、ポールシャフト7が支持穴210から脱落する方向の変位を簡単に規制することができる。
よって、ポールシャフト7の支持穴210から脱落する方向への移動を規制するために、ブラケット6の軸線Y方向の厚みを厚くする必要がない。
ブラケット6の厚みを、ポールシャフト7の他端7bの支持に必要な厚みまで、薄くすることができる。これにより、ブラケット6の軽量化が可能になるので、パーキング機構10を搭載した自動変速機の軽量化に寄与することができる。
図2の(a)は、変形例1にかかるパーキングポール5の支持構造1Aを説明する図である。
図2の(b)は、変形例2にかかるパーキングポール5の支持構造1Bを説明する図である。
なお、これら変形例は図1の(a)におけるパーキングポール5周辺を面Aで切断した断面に相当する図を記載している。
図2の(a)に示すように、連通孔211には、変速機ケース20の外側からブリーザホースHが挿入されている。このブリーザホースHは図示しないオイルパンに接続されている。
そのため、連通孔211に、オイルパン側に連絡するブリーザホースHを挿入することで、霧状のオイルOLが、連通孔211から変速機ケース20の外部に向けて放出されても、放出されたオイルOLを、ブリーザホースHを介して回収することができる。
(4)連通孔211には、変速機ケース20の外側からブリーザホースHが挿入されている構成としても良い。
図2の(b)に示すように、連通孔211は、当該連通孔211にブリーザキャップCが嵌入している。ブリーザキャップCは、変速機ケース20の内部と外部との連通を遮断している。
2 マニュアルシャフト
3 ロッドプレート
4 パークロッド
5 パーキングポール
6 ブラケット
7 ポールシャフト
8 カム
9 出力軸
10 パーキング機構
20 変速機ケース
21 ボス部
26 ボス部
50 基部
51 係止爪
55 挿通孔
61 貫通孔
70 貫通孔
7a 一端
7b 他端
210 支持穴
211 連通孔
212 段部
611 かしめ部
B ボルト
C ブリーザキャップ
H ブリーザホース
R1、R2 空間
X 軸線
Y 軸線
Claims (4)
- 変速機の出力軸と一体に回転するパーキングギヤと、
長手方向の一端側が変速機ケースの支持穴に挿入されていると共に、前記出力軸に平行な軸線に沿う向きで配置された軸状の支持部材と、
前記支持部材における前記変速機ケース内に位置する他端側で回動可能に支持されたパーキングポールと、を有し、
前記パーキングポールの前記軸線回りの回動より、前記パーキングポールの係合部を、前記パーキングギヤの外周の歯部に係脱させるように構成されたパーキング機構におけるパーキングポールの支持構造であって、
前記支持部材は、当該支持部材の他端を支持すると共に前記変速機ケースに固定された規制部材により、前記支持穴から脱落する方向の変位が規制されており、
前記支持穴内の空間と前記変速機ケース内の空間とを連通させる連通孔を、前記支持部材を前記長手方向に貫通して設け、
前記支持穴は、前記変速機ケースを貫通する貫通孔である、パーキングポールの支持構造。 - 前記規制部材は、前記支持部材の他端側が挿入される挿入孔を有しており、
前記挿入孔では、前記支持穴とは反対側に、前記支持部材の他端が当接するかしめ部が設けられており、
前記支持部材は、前記他端が当接するかしめ部により、前記支持穴から脱落する方向の変位が規制されている、請求項1に記載のパーキングポールの支持構造。 - 前記支持穴には、前記変速機ケースの外側からブリーザホースが挿入されている、請求項1または2に記載のパーキングポールの支持構造。
- 前記支持穴には、当該支持穴に嵌入したブリーザキャップで前記変速機ケースの内部と外部との連通が遮断されている、請求項1または2に記載のパーキングポールの支持構造。
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