JP6949383B2 - 歯科用撮像画像取得装置 - Google Patents

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本発明は、歯科用撮像画像取得装置(以下、適宜「画像取得装置」という。)に関する。
一般に、歯科診療装置による歯科診療を行う場合は、精密な処置や、診断を行うために、マイクロスコープ(顕微鏡)や、撮影装置(カメラ)が使用されている。歯科の分野で使用される撮影装置としては、例えば、特許文献1に記載された口腔内カメラが知られている。
特許文献1の口腔内カメラは、本体ケース(1)の一端側から突出した棒状の口腔内挿入部(3)と、口腔内挿入部(3)に形成された撮像窓(3a)、レンズ群(G1〜G4)及び照明素子(9)等を備えている。口腔内カメラは、口腔内挿入部(3)を患者の口腔内に挿入して、口腔内の歯牙を撮影する撮像装置である。一般の口腔内カメラや、特許文献1の口腔内カメラは、焦点位置が固定された所定の制御パターンで撮影するものであって、オートフォーカス(Autofocus)機能を備えていない。
また、自動的に焦点の位置を合焦させることができるオートフォーカス機能を備えた撮像装置としては、例えば、特許文献2に記載された医療用観察装置(1)が知られている。この医療用観察装置(1)は、特許文献1の口腔内カメラの口腔内挿入部(3)のように細く形成されていないので、カメラ本体を口腔内に挿入して奥歯等を撮影することは困難である。特許文献2の医療用観察装置(1)で口腔内を撮影する場合は、口腔内にデンタルミラーを挿入して、口腔外に配置したカメラで、デンタルミラーのミラー面に写った像に焦点を合焦させて、口腔内を撮影する必要がある。
特開2011−56154号公報 国際公開2018/100885号
しかし、特許文献1の口腔内カメラや、一般の口腔内カメラは、オートフォーカス機能がないため、歯牙の表面や、根管内を撮影する場合、カメラからの距離が相違するので、レンズの焦点が合わないという問題点があった。このため、特許文献1等の口腔内カメラで口腔内を撮影する場合は、口腔内カメラを手動的に合焦させることが必要であるので、効率よく撮影することができなかった。
また、特許文献2の医療用観察装置を使用して口腔上部から見えない歯牙の裏側や、歯牙の側面や、臼歯部分を撮影する場合は、デンタルミラーを使って撮影する必要がある。この場合のオートフォーカスは、距離により焦点を合焦させる方法や、コントラストで焦点を合焦させる方法や、コントラストの中心部に焦点を合焦させる方法や、被写体のコントラストに焦点を合焦させる方法等に種々の方法がある。そして、特許文献2の医療用観察装置を使用して口腔内を撮影した場合、オートフォーカスは、歯牙にかかったり、口腔内に挿入したスケーラーにかかったり、デンタルミラーの枠にかかったり、デンタルミラーのミラー面にかかったりするなどして、オートフォーカスを安定した状態でかけることが難しいという問題点があった。
また、デンタルミラーを使用した場合には、デンタルミラーに映り込んだ歯牙(鏡像)にオートフォーカスがかかるので、焦点を合焦させるのに手間がかかるという問題点があった。
そこで、本発明は、任意の特定領域であってもオートフォーカス(以下、適宜「AF」という。)をかけることができる歯科用撮像画像取得装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、口腔内の被写体を撮影する撮像手段と、前記撮像手段によって撮影された画像の画像処理を行う画像処理手段と、前記画像または前記画像処理手段によって画像処理された画像を表示する表示手段と、を有する歯科用撮像画像取得装置であって、予め定められたクラスに分類されたデンタルミラーの画像を記憶している記憶手段と、前記被写体の画像をデンタルミラーを介して前記撮像手段に取り込んで撮影する際に、前記記憶手段に記憶されている前記デンタルミラーの画像と、取得した画像内のデンタルミラーの画像とを比較して識別することで、前記取得した画像内のデンタルミラーのミラー形状をパターン認識するミラー形状認識手段と、前記ミラー形状認識手段で形状をパターン認識された前記デンタルミラー内の鏡像にフォーカス領域を限定するフォーカス領域限定手段と、前記フォーカス領域限定手段によって限定されたフォーカス領域の範囲内の特定領域に、前記撮像手段の焦点が自動的に合焦するように制御する自動焦点制御手段と、を備えていることを特徴とする。
ここで、「特定領域」とは、取得した画像のうち、デンタルミラーの領域を指す。
また、本発明は、口腔内の被写体を撮影する撮像手段と、前記撮像手段によって撮影された画像の画像処理を行う画像処理手段と、前記画像または前記画像処理手段によって画像処理された画像を表示する表示手段と、を有する歯科用撮像画像取得装置であって、予め定められたクラスに分類されたデンタルミラーの画像を記憶している記憶手段と、前記被写体の画像をデンタルミラーを介して前記撮像手段に取り込んで撮影する際に、前記記憶手段に記憶されている前記デンタルミラーの画像と、取得した画像内のデンタルミラーの画像とを比較して識別することで、前記取得した画像内のデンタルミラーのミラー形状をパターン認識するミラー形状認識手段と、前記ミラー形状認識手段で形状をパターン認識された前記デンタルミラーのミラー面にフォーカス領域を限定するフォーカス領域限定手段と、前記フォーカス領域限定手段によって限定されたフォーカス領域の範囲内の特定領域に、前記撮像手段の焦点が自動的に合焦するように制御する自動焦点制御手段と、を備え、前記特定領域が、前記デンタルミラーのミラー面中央部であって、前記自動焦点制御手段は、前記撮像手段から前記デンタルミラーのミラー面中央部に写った鏡像までの距離を前記撮像手段に取り付けられた距離センサによって測定し、前記距離が前記撮像手段の焦点距離と合致するように焦点位置を自動で制御することを特徴とする。
また、本発明は、口腔内の被写体を撮影する撮像手段と、前記撮像手段によって撮影された画像の画像処理を行う画像処理手段と、前記画像または前記画像処理手段によって画像処理された画像を表示する表示手段と、を有する歯科用撮像画像取得装置であって、予め定められたクラスに分類されたデンタルミラーの画像を記憶している記憶手段と、前記被写体の画像をデンタルミラーを介して前記撮像手段に取り込んで撮影する際に、前記記憶手段に記憶されている前記デンタルミラーの画像と、取得した画像内のデンタルミラーの画像とを比較して識別することで、前記取得した画像内のデンタルミラーのミラー形状をパターン認識するミラー形状認識手段と、前記ミラー形状認識手段で形状をパターン認識された前記デンタルミラーのミラー面にフォーカス領域を限定するフォーカス領域限定手段と、前記フォーカス領域限定手段によって限定されたフォーカス領域の範囲内の特定領域に、前記撮像手段の焦点が自動的に合焦するように制御する自動焦点制御手段と、を備え、前記特定領域が、前記デンタルミラーのミラー面中央部であって、前記自動焦点制御手段は、前記デンタルミラーのミラー面中央部に写った鏡像からの入射光を分割し受光センサによって受光することで、前記撮像手段から前記デンタルミラーのミラー面中央部に写った鏡像までの距離と、前記撮像手段の焦点方向と、を測定し、前記距離が前記撮像手段の焦点距離と合致するように焦点位置を自動で制御することを特徴とする。
本発明は、任意の特定領域であってもオートフォーカスをかけることができる歯科用撮像画像取得装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る画像取得装置を備えた歯科診療装置の一例を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る画像取得装置を備えた歯科診療装置のブロック図である。 画像取得装置の拡大斜視図である。 デンタルミラーを使用して画像取得装置で奥歯を撮影するときの状態を示す歯牙の拡大斜視図である。 画像取得装置で奥歯を撮影するときのオートフォーカスの工程を示す工程図である。 本発明の実施形態に係る画像取得装置の第1変形例を示す図で、デンタルミラーを使用して画像取得装置で複数個連なった歯牙を撮影するときの状態を示す歯牙の拡大斜視図である。 本発明の実施形態に係る画像取得装置の第2変形例を示す図で、画像の中央部の十字マークでオートフォーカス対象箇所を表示したときの歯牙を示す要部拡大斜視図である。 本発明の実施形態に係る画像取得装置の第3変形例を示す図で、根管が露出されたときの状態を示す要部拡大斜視図である。 本発明の実施形態に係る画像取得装置の第4変形例を示す図で、オートフォーカスをかける特定領域をマスキングしたときの歯牙を示す要部拡大斜視図である。 本発明の実施形態に係る画像取得装置の第5変形例を示す図で、歯牙以外をオートフォーカスの対象としたときの工程を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る画像取得装置を備えた歯科診療装置の第6変形例を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る画像取得装置を備えた歯科診療装置の第7変形例を示すブロック図である。
次に、図1〜図5を参照して、本発明の実施形態に係る画像取得装置4を説明する。画像取得装置4を説明する前に、まず、画像取得装置4が取り付けられる歯科診療装置100を説明する。
なお、本実施形態では、図3に示す画像取得装置4において、操作パネル部91側を前方向、二つの把持部42がある方向を左右方向、撮像手段6がある方向を下方向として説明する。
≪歯科診療装置≫
図1に示す歯科診療装置100は、腔内カメラ等から成る画像取得装置4(歯科用撮像画像取得装置)と、画像取得装置4を移動可能に支持するためのアーム3と、アーム3を支持する支柱2と、表示部5(表示手段)と、を備えた医療機器である。
なお、歯科診療装置100は、画像取得装置4と、表示部5と、を備えて、歯科等の医療の診断及び治療を行う装置であればよく、使用用途、設置場所、アーム3及び支柱2の構造等は特に限定されない。以下、歯科診療装置100の一例として、画像取得装置4を着脱自在に取り付けた歯科用治療ユニット1によって、口腔内の歯牙等を被写体Sとする場合を例に挙げて説明する。
≪歯科用治療ユニット≫
歯科用治療ユニット1は、診療台10と、診療台10に立設された支柱2と、支柱2の上部に軸支されたアーム3と、アーム3の先端部に取り付けた画像取得装置4と、支柱2に設けた表示部5と、を備えている。歯科用治療ユニット1は、診療台10、支柱2、アーム3及び画像取得装置4を有するものであればよく、型式、種類等は特に限定されない。
図1に示すように、診療台10は、支柱2を有するものであればよく、患者が仰伏する診療台に限定されるものではない。
支柱2は、アーム3の基端部を回転可能に支持する柱部材である。支柱2は、例えば、電源等と画像取得装置4とを電気的に接続する電線35を挿通した円筒形状の金属製部材によって形成されている。支柱2の上下方向の中央部には、表示部5(表示手段)が設置されている。支柱2の上部には、アーム3の基端部が回動可能に設置されている。
≪アーム≫
アーム3は、支柱2から画像取得装置4に延びて配置されて、所定以上の力(予め設定された回転方向の任意の力)を移動方向に加えることで、画像取得装置4を上下前後左右方向に移動可能に弾性支持する支持力を有するバランスアームから成る。アーム3は、複数の関節を有する多関節アームから成る。アーム3は、例えば、支柱2に配置された第1アーム31と、第1アーム31の先端部に配置された第2アーム32と、第2アーム32の先端部に配置されて画像取得装置4を支持する第3アーム33と、を回動自在に連結して成る。アーム3内には、前記した電線35が配線されている。
第1アーム31は、取付金具31aによって、支柱2に水平方向に旋回可能に軸支されている。第1アーム31の基端部は、第1固定部材31bによって、支柱2に水平方向に回動不能に固定可能になっている。
第2アーム32は、第2アーム32の第1アーム31側に回動可能に弾性支持された第2回転連結部材32aと、第2アーム32の第2回転連結部材32a側の内部に回動可能に弾性支持された第2上下方向軸支部材(図示省略)と、第2アーム32の先端部側に適宜な角度に保持可能に連結されたジョイント部32bと、を備えている。
第3アーム33は、基端部が、第2アーム32のジョイント部32bに対して回転可能に連結されて、先端部の連結部に、画像取得装置4をアーム3の先端に取り付けるための着脱部材34が設けられている。
図1に示すように、着脱部材34は、第3アーム33の先端部と、画像取得装置4と、を着脱可能に連結するための連結部材である。着脱部材34は、例えば、第3アーム33の先端に配置された接続部(図示省略)と、画像取得装置4の筐体41の連結部とを連結して固定するための着脱ネジ部材から成る。
≪表示部≫
図1または図4に示すように、表示部5(表示手段)は、画像取得装置4に備えられた撮像手段6で撮影された画像または処理部71によって画像処理された画像を表示したり、オートフォーカスされた画像を表示したり、被写体Sを撮影するときにオートフォーカスをかける特定領域SAの指定箇所を表示したりするための表示装置である。表示部5は、支柱2に回動可能に設置されている。表示部5は、制御部7の処理部71を介して画像取得装置4の撮像手段6に電気的に接続されている(図2参照)。このため、歯科診療装置100は、表示部5によって、歯科診療装置100で使用する診療情報の表示と、画像取得装置4の映像情報の表示等を表示可能である。
≪画像取得装置≫
図1に示すように、画像取得装置4(歯科用撮像画像取得装置は、口腔外から口腔内を撮影する歯科用口腔外カメラ、口腔内から口腔内を撮影する口腔内カメラ、歯科手術用のデジタル式カメラ、デジタル式顕微鏡(デジタル式マイクロスコープ)、無影灯カメラ、光学式カメラ、光学式顕微鏡等から成る。画像取得装置4は、アーム3の先端に着脱自在に取り付けられる。
以下、画像取得装置4の一例として、口腔外から口腔内を撮影する歯科用口腔内カメラの場合を例に挙げて説明する。
図2または図3に示すように、画像取得装置4は、筐体41と、把持部42と、撮像手段6と、制御部7と、記憶部8と、操作入力部9と、照明手段(図示省略)と、を備えている。
図3に示すように、筐体41は、画像取得装置4の撮影装置本体である。筐体41は、略箱型をしている。筐体41は、前面に設けられた操作パネル部91と、左右側面に突設された把持部42と、左右の把持部42に設けられたスイッチ部92と、後面に設けられた被接続部(図示省略)と、底面に設けられた撮像手段6及び照明手段(図示省略)と、を備えている。
被接続部(図示省略)は、筐体41に一体に設けられて、多数の接続端子を有する略直方体形状の電気接続部から成る。
照明手段(図示省略)は、撮影する被写体Sに向けて照明光を照射する照明装置である。つまり、照明手段(図示省略)は、患者の口腔内、被検査歯(歯牙)、根管内等の被写体Sを明るく照らすための照明装置である。照明手段(図示省略)は、筐体41の底面中央部に設けられた撮像手段6の周囲の前後左右に配置されて、被写体S方向に照射する。照明手段(図示省略)は、照明用レンズを有するレンズ一体タイプの発光素子であっても、照明用レンズが別体のチップタイプの発光素子でもよい。
図3に示す把持部42は、撮像手段6または照明手段(図示省略)を操作するとき、あるいは、筐体41をアーム3に着脱したり、筐体41の向きを調整したりするときに、持ち手となる部材である。把持部42は、側面視して略L字状(略への字状)に折曲形成された略棒状の左右一対の部材から成る。このため、把持部42は、アーム3から分離して持ち運びの際の取手として使用することができる。
≪操作入力部≫
図3または図4に示すように、操作入力部9は、撮像手段6を操作するための操作部である。操作入力部9は、被写体SまたはデンタルミラーDM内に写った被写体Saを撮影する際に、オートフォーカスをかける特定領域SAを指定するための操作部材でもある。図3に示すように、操作入力部9は、操作入力部9は、筐体41の前面に配置した操作パネル部91と、左右の把持部42に配置したスイッチ部92と、を備えて構成されている。操作入力部9(操作パネル部91及びスイッチ部92)は、図2に示すように、制御部7の処理部71に電気的に接続されている。
図3に示す操作パネル部91は、撮像手段6及び照明手段(図示省略)を操作するための複数のタッチスイッチ91aを有する液晶パネル部から成る。図2または図3に示すように、操作パネル部91は、タッチスイッチ91aの操作信号が制御部7の処理部71に入力されて、撮像部62、AFレンズ駆動部63、撮像部駆動部64、及び、照明装置(図示省略)が駆動される。
図3に示すように、スイッチ部92は、操作パネル部91と同様、ピントを被写体Sに自動的に合焦させるためのオートフォーカス用スイッチや、照明装置(図示省略)を点灯、消灯させるためのライティングスイッチである。スイッチ部92は、例えば、把持部42に設けた押しボタン付きジョイスティックから成る。
スイッチ部92は、押しボタンの半押しで複数のオートフォーカス箇所が表示部5に表示され、ジョイスティックで選択、決定時に押しボタンを押すように構成されたものであってもよい。また、操作パネル部91またはスイッチ部92を操作して撮像手段6の拡大率操作した直後には、自動的に焦点が合焦するように設定してもよい。なお、スイッチ部92は、不図示のフットスイッチや、把持部42と別体のスイッチ(図示省略)であってもよい。
≪撮像手段≫
図2に示すように、撮像手段6は、患者の口腔内の被写体Sを撮影するための撮像装置部である。撮像手段6は、AFレンズ61と、撮像部62と、AFレンズ駆動部63と、撮像部駆動部64と、距離センサ65と、受光センサ66と、を備えて構成されている。撮像手段6は、オートフォーカス機能を有している。撮像手段6のオートフォーカスは、パッシブ式のコントラストオートフォーカス、パッシブ式の位相差オートフォーカス、コントラストオートフォーカスと位相差オートフォーカスとの両方の機能を有するオートフォーカス、あるいは、アクティブ式の距離センサ65によるオートフォーカスのいずれかである。また、撮像手段6は、二つ以上のオートフォーカスを組み合わせてもよい。
以下、撮像手段6の一例として、画像情報から焦点距離を検出するパッシブ方法の場合を例に挙げて説明する。
AFレンズ61は、複数のレンズによって構成されている。
撮像部62は、被写体Sを撮影するための撮像素子である。撮像部62は具体的には、CMOS、CCD等の受像センサから成る。
AFレンズ駆動部63は、AFレンズ61を光軸方向に駆動させて、配置位置を変えることで、焦点を合焦させるための駆動部である。
撮像部駆動部64は、撮像部62を進退移動させるための駆動部である。
距離センサ65は、赤外線、超音波あるいはレーザーを被写体Sに照射して、その反射光を受光することにより、被写体Sとの距離を測定する距離計測装置である。
受光センサ66は、被写体Sまたはミラー面DMaの中央部に写った被写体Saからの入射光を分割して受光することで、撮像手段6から被写体Sまたはミラー面DMaの中央部に写った被写体Saまでの距離と、撮像手段6の焦点方向と、を測定するための受光素子である。
≪制御部≫
図2に示すように、制御部7は、撮像手段6を制御するための制御装置である。制御部7は、処理部71(画像処理部)と、コントラスト検出部72と、AFレンズ移動量制御部73と、フォーカス領域限定部74(フォーカス領域限定手段)と、自動焦点制御部75(自動焦点制御手段)と、ミラー形状認識部76(ミラー形状認識手段)と、メモリ77と、を備えて構成されている。制御部7を構成する電気回路は、筐体41(図3参照)内に設置された回路基板に設けられている。この他、制御部7には、表示部5に撮影画像を表示するための制御を行う表示制御手段(図示省略)が設けられている。
なお、制御部7は、デンタルミラーDMと特定領域SAとの認識の際に、必要に応じて、画像の画素値の色相、明度、彩度を調整するようにしてもよい。また、制御部7は、その認識をし易くするために、デンタルミラーDMまたは特定領域SAの辺縁のエッジを際立たせるようなフィルター処理を施してもよい。
<処理部>
処理部71(画像処理手段)は、撮像手段6によって撮影された画像の画像処理を行う画像処理装置である。処理部71では、特定領域SAのコントラストが最も高くなる焦点位置にAFレンズ61を移動させるための移動量を算出する。
<コントラスト検出部>
コントラスト検出部72は、撮像部62から出力される信号に基づいてAFレンズ61による画像のコントラストを検出する検出部である。コントラスト検出部72は、画像のミラー面DMaのうち、特定領域SAのコントラストが最も高くなる焦点位置を検出する。
<AFレンズ移動量制御部>
AFレンズ移動量制御部73は、コントラスト検出部72により検出されたコントラストに基づいて、AFレンズ駆動部63を自動制御してAFレンズ61の焦点位置を変更する駆動制御装置である。AFレンズ移動量制御部73は、処理部71で算出したAFレンズ61の移動量に基づき、AFレンズ駆動部63にその移動量だけ動作するように制御する。AFレンズ移動量制御部73は、AFレンズ駆動部63に電気的に接続されている。
<フォーカス領域限定部>
フォーカス領域限定部74(フォーカス領域限定手段)は、被写体Sの画像にフォーカス領域FAを限定する装置である。図2または図4に示すように、フォーカス領域限定部74は、被写体Sの画像をデンタルミラーDMを介して撮像手段6に取り込んで撮影する際に、デンタルミラーDMのミラー形状を認識して、デンタルミラーDM内の鏡像にフォーカス領域FAを限定する。
<自動焦点制御部>
図2または図4に示すように、自動焦点制御部75(自動焦点制御手段)は、フォーカス領域限定部74によって限定されたフォーカス領域FAの特定領域SAに自動的に焦点が合焦するように制御する装置である。自動焦点制御部75は、フォーカス領域限定部74によって限定されたフォーカス領域FAの特定領域SAに自動的に焦点が合焦するように制御して、デンタルミラーDMに写った被写体Saをオートフォーカスする機能を備えている。また、自動焦点制御部75は、特定領域SAが被写体S、デンタルミラーDMのミラー面DMaの全領域、あるいは、その一部において、被写体S、ミラー面DMaの全領域、あるいは、その一部のコントラストが最も高くなるように焦点位置を自動で制御する機能を備えている。
また、図2または図4に示すように、自動焦点制御部75は、特定領域SAが被写体SまたはデンタルミラーDMのミラー面DMaの中央部において、撮像手段6から被写体Sまたはミラー面DMaの中央部に写った被写体Saまでの距離を撮像手段6に取り付けられた距離センサ65によって測定し、その距離が撮像手段6の焦点距離と合致するように焦点位置を自動で制御する機能を備えている。
また、自動焦点制御部75は、特定領域SAが被写体SまたはデンタルミラーDMのミラー面DMaの中央部において、被写体Sまたはミラー面DMaの中央部からの入射光を分割し受光センサ66によって受光することで、撮像手段6から被写体Sまたはミラー面DMaの中央部に写った被写体Saまでの距離と、撮像手段6の焦点方向と、を測定し、その距離が撮像手段6の焦点距離と合致するように焦点位置を自動で制御する機能を備えている。
また、自動焦点制御部75は、フォーカス領域FA内に被写体S以外の異物が写り込んだ場合、その異物を排除する画像処理を行った後に、焦点を自動的に合焦させる機能を備えている。
また、自動焦点制御部75は、撮像手段6または撮像手段6に組み込まれたAFレンズ61を光軸方向に移動することで、焦点位置を自動で制御する機能を備えている。
また、自動焦点制御部75は、撮像手段6で拡大動作または縮小動作直後に自動焦点制御を行う機能を備えている。
<ミラー形状認識部>
図2または図4に示すように、ミラー形状認識部76(ミラー形状認識手段)は、デンタルミラーDMのミラー形状を認識する装置である。ミラー形状認識部76は、デンタルミラーDMの形状をパターン認識する機能を備えている。
<メモリ>
メモリ77は、撮像手段6で撮像した画像データを保存するための後付け用の記録媒体である。メモリ77は、筐体41内に着脱可能に取り付けられる。
≪記憶部≫
図2に示す記憶部8は、被写体Sである種々の形状の歯牙の画像や、デンタルミラーDM内に写った被写体Sa(種々の歯牙)の特定形状の画像や、デンタルミラーDMの形状の画像や、スケーラー等の歯科用器具の画像等のデータを記憶する記憶手段である。記憶部8は、クラス辞書81を備えている。
クラス辞書81は、記憶部8に記憶された画像データを、階層的クラスタに基づいて登録して管理する装置である。クラス辞書81は、辞書配列して格納した画像の画像クラスを特定するためのオブジェエクト指向型データベースである。
≪デンタルミラー≫
図4に示すように、デンタルミラーDMは、口腔内に挿入して口腔上部から見えない歯牙の裏側や、歯牙の側面や、臼歯部分を撮影する際に使用する鏡である。デンタルミラーDMは、例えば、丸いミラー面DMaと、ミラー面DMaの外周部に設けられた枠部DMbと、枠部DMbから延設された柄部DMcと、を有している。なお、ミラー面DMa及び枠部DMbの形状は、円形のものに限定されず、楕円形、長円形、卵形状、半円形、正方形、長方形、菱形等であってもよい。
≪作用≫
次に、図5を主に、図1〜図4を参照しながら本実施形態に係る歯科診療装置100の作用を、患者の口腔内の歯牙を被写体Sとして撮影する場合を例に挙げて説明する。
図1に示す画像取得装置4で、歯科診療の際に、被写体Sの画像を取得する場合、まず、歯科用治療ユニット1の治療用チェアーに横たわった患者の口腔内の被写体Sに、画像取得装置4の向きを合わせる。次に、図3または図4に示すように、患者の口腔内の被写体Sを映すデンタルミラーDMに写った被写体Saに画像取得装置4の焦点を自動的に合焦させて、撮像手段6で撮影して被写体Saの画像を取得する(ステップS1)。
続いて、処理部71(図2参照)によって、取得した画像のノイズや、歪みを除去する画像処理(1)を行う(ステップS2)。
次に、図4に示すデンタルミラーDMのミラー形状と、歯牙の形状と、歯牙以外の色、質感及び形状と、を抽出して、撮像手段6(図2参照)に映り込んだ画像の特徴と抽出する(ステップS3)。このデンタルミラーDMのミラー形状と、歯牙の形状と、歯牙以外の色、質感及び形状の画像は、このときに映り込んだインスツルメントよりも優先して抽出する(ステップS3)。このようにすることで、コンポジットレジン、銀歯、う蝕、プラーク(歯垢)、歯石、クラックと呼ばれる歯の亀裂、イスムスやフィンと呼ばれる根管と根管をつないでいる狭小部、根管等の人の目では見え難いものであっても、オートフォーカスがかかるようにすることが可能となる。
ステップS3の際に、表示部5に表示される画像の明暗の差であるコントラスト比が低い画像の場合は、暗い画像が明るくなるように、輝度、明度等が高くなるように画像処理(2)して調整してもよい(ステップS4)。
続いて、図4に示すように、撮像手段6(図3参照)でオートフォーカスしたい対象(特定領域SA、または、特定形状)を決定して、オートフォーカスする対象位置にフォーカス領域FAを示すマーク(例えば、赤色の環状の枠)を表示させて、デンタルミラーDM内の鏡像に焦点を合焦するようにオートフォーカスをかける認識及び識別を行う(ステップS5)。この場合、画像取得装置4でオートフォーカスするフォーカス領域FAの範囲は、画像取得装置4で形状認識されたデンタルミラーDMの範囲内とする。特定領域SAは、フォーカス領域FAの範囲から認識する。
なお、図4に示す特定領域SAは、必ずしも、ミラー面DMaに写った被写体Sa(鏡像)を囲む全領域でなくてもよい。例えば、画像取得装置4(図2参照)の制御部7は、ミラー面DMaに写った被写体Saの周囲領域を除く、中央付近の領域に限定して、コントラストが高くなるように焦点位置を自動で制御してもよい。
次に、オートフォーカスをかけて撮像手段6の焦点を被写体Saに自動的に合焦させる(ステップS6)。撮像手段6は、コントラストオートフォーカス方式、距離センサ65による方式、あるいは、位相差オートフォーカス方式のいずれかで、AFレンズ61の焦点距離を測定し、自動的に焦点を合焦させる。撮像手段6の焦点を合焦させる場合は、図3に示すスイッチ部92またはタッチスイッチ91aを半押しすることで、オートフォーカスがかるようになっている。この場合、図2または図4に示すように、画像取得装置4の制御部7は、ミラー面DMaの全領域のコントラストが、最も高くなるように焦点位置を自動で制御する。この場合、撮像手段6は、二つ以上のオートフォーカスを組み合わせてもよい。
続いて、被写体Sの画像を出力する(ステップS7)。この場合、撮像手段6の焦点を自動的に合焦させる処理を終えた画像を表示部5に出力して表示する(ステップS7)。
このようにして、撮像手段6は、オートフォーカスをかけて撮影した被写体Sの画像を表示部5に映し出す。
≪コントラストが低い画像を画像処理≫
図2及び図4を主に参照しながら、オートフォーカスの認識向上のため、コントラストが低い画像を画像処理する場合を説明する。
この場合は、まず、口腔内カメラ、歯科用デジタル顕微鏡等から成る撮像手段6で、患者の口腔内の被写体Sを写すデンタルミラーDMへ自動的に焦点を合焦させて撮影し、画像を取得する。次に、制御部7によって、その取得した画像のノイズや、歪みを除去する画像処理を行う。続いて、制御部7によって、その取得画像に映り込むデンタルミラーDMの形状認識を行う。
デンタルミラーDMには、図4に示すように、ミラー面DMaに歯牙が映る。デンタルミラーDMの形状認識として、パターン認識の画像処理を行う。デンタルミラーDMの形状は、図2または図4に示すように、制御部7によって、予め定められたクラスに分類されてクラス辞書81に記憶されているデンタルミラーDMの画像と、取得したデンタルミラーDMの鏡像と比較して、識別する。なお、デンタルミラーDMの形状認識の画像処理方法は、これに限定されない。
この場合は、形状認識されたデンタルミラーDMの範囲内をフォーカス領域FAの範囲とする。フォーカス領域限定部74は、フォーカス領域FAの範囲から特定領域SAを認識する。
次に、処理部71は、特定領域SAの形状認識を行い、その画像に対して、色調変換や、ネガポジ変換等の画像処理を行う。これにより、コントラストが低い画像を、コントラストの高い画像に調整することができる。コントラストオートフォーカスでは、レンズを光軸方向に自動的に移動しながらコントラストの高い箇所を探索するので、特定領域SA内でコントラストが最も高い箇所を明確にしておくことで、動作の時短に繋がる。
デンタルミラーDMと特定領域SAの認識は、必要に応じて、画像の画素値の色相、明度、彩度を調整してもよい。また、認識し易くするために、デンタルミラーDMまたは特定領域SAの辺縁のエッジを際立たせるような処理をしてもよい。
認識したデンタルミラーDMまたは特定領域SAへ、自動焦点制御部75は、撮像手段6または撮像手段6に組み込まれたレンズを光軸方向に自動的に移動することで適切な焦点制御を行う。
このようにすることで、オートフォーカスの認識を向上させることができる。
このように、本発明は、図2または図4に示すように、口腔内の被写体Sを撮影する撮像手段6と、撮像手段6によって撮影された画像の画像処理を行う処理部71(画像処理手段)と、その画像、または、処理部71によって画像処理された画像を表示する表示部5(表示手段)と、を有する画像取得装置4(歯科用撮像画像取得装置)であって、被写体Sの画像にフォーカス領域FAを限定するフォーカス領域限定部74(フォーカス領域限定手段)と、フォーカス領域限定部74によって限定されたフォーカス領域FAの特定領域SAに、撮像手段6の焦点が自動的に合焦するように制御する自動焦点制御部75(自動焦点制御手段)と、を備えている。
かかる構成によれば、画像取得装置4は、被写体Sの画像にフォーカス領域FAを限定するフォーカス領域限定部74と、フォーカス領域FAの特定領域SAに焦点を合焦させる自動焦点制御部75と、を備えていることで、全ての被写体Sのうちの画像認識した箇所にオートフォーカスをかけることができる。このため、画像取得装置4は、任意の特定領域SAであってもオートフォーカスをかけることができる。
また、本発明は、図2または図4に示すように、口腔内の被写体Sを撮影する撮像手段6と、撮像手段6によって撮影された画像の画像処理を行う処理部71(画像処理手段)と、その画像または処理部71によって画像処理された画像を表示する表示部5(表示手段)と、を有する画像取得装置4(歯科用撮像画像取得装置)であって、被写体Sの画像をデンタルミラーDMを介して撮像手段6に取り込んで撮影する際に、デンタルミラーDMのミラー形状を認識して、デンタルミラーDM内の鏡像にフォーカス領域FAを限定するフォーカス領域限定部74(フォーカス領域限定手段)と、フォーカス領域限定部74によって限定されたフォーカス領域FAの特定領域SAに、撮像手段6の焦点が自動的に合焦するように制御する自動焦点制御部75(自動焦点制御手段)と、を備えている。
かかる構成によれば、画像取得装置4は、被写体Sの画像をデンタルミラーDMを介して撮像手段6に取り込んで撮影する際に、フォーカス領域限定部74によってデンタルミラーDMのミラー形状を認識して、デンタルミラーDM内の鏡像にフォーカス領域FAを限定すると共に、自動焦点制御部75によってフォーカス領域限定部74で限定した特定領域SAに焦点を合焦させることで、歯科診療時の利便性の向上を図ることができる。つまり、取得画像のうちデンタルミラーDMに写った被写体Sa(鏡像)の画像認識した箇所にオートフォーカスをかけることで、口腔上部から見えない歯牙の裏側や、歯牙の側面や、臼歯部分を撮影することができる。また、画像取得装置4は、デンタルミラーDMのミラー形状を認識してオートフォーカスをかけることで、例えば、予め記憶部8に記憶した丸い形状のデンタルミラーDMを認識したときのみ、オートフォーカスをかけることができる。このため、画像取得装置4は、任意の特定領域SA(取得画像のうちデンタルミラーDMの領域)であってもオートフォーカスをかけて撮影することができる。
また、図2または図4に示すように、特定領域SAが、被写体S、デンタルミラーDMのミラー面DMaの全領域、あるいは、一部であって、自動焦点制御部75(自動焦点制御手段)は、被写体Sまたはミラー面DMaの全領域または一部のコントラストが最も高くなるように、撮像手段6の焦点位置を自動で制御する。
かかる構成によれば、自動焦点制御部75は、フォーカス領域FAを被写体S、ミラー面の全体、あるいは、一部のコントラストが最も鮮明な位置にすることで、鮮明な画像を得ることができる。この場合、自動焦点制御部75は、AFレンズ61を通して、センサーフィールド内のコントラストを測定することによって合焦するコントラストオートフォーカス方式から成る。
また、図2または図4に示すように、特定領域SAが被写体SまたはデンタルミラーDMのミラー面DMaの中央部であって、自動焦点制御部75(自動焦点制御手段)は、撮像手段6から被写体Sまたはミラー面DMaの中央部に写った被写体Saまでの距離を撮像手段6に取り付けられた距離センサ65によって測定し、その距離が撮像手段6の焦点距離と合致するように焦点位置を自動で制御する。
かかる構成によれば、自動焦点制御部75は、フォーカス領域FAを被写体Sまたはミラー面DMaの中央部に写った被写体Saまでの距離を、距離センサ65によって検出して、オートフォーカスをかけて、鮮明な画像を取得することができる。この場合、自動焦点制御部75は、被写体Sに距離センサ65から赤外線、超音波、レーザー等を照射し、その反射波が戻るまでの時間や、照射角度により距離を検出するアクティブ式オートフォーカス方式から成る。
また、図2または図4に示すように、特定領域SAが被写体SまたはデンタルミラーDMのミラー面DMaの中央部であって、自動焦点制御部75(自動焦点制御手段)は、被写体Sまたはミラー面DMaの中央部からの入射光を分割し受光センサ66によって受光することで、撮像手段6から被写体Sまたはミラー面DMaの中央部までの距離と、撮像手段6の焦点方向と、を測定し、その距離が撮像手段6の焦点距離と合致するように焦点位置を自動で制御する。
かかる構成によれば、自動焦点制御部75は、フォーカス領域FAを被写体SまたはデンタルミラーDMのミラー面DMaの中央部として、撮像手段6の焦点を合焦させる。この場合、自動焦点制御部75は、入射光を二つの画像に分割し、結像した二つの画像の間隔からピントの方向と、焦点までの距離とを判断する位相差オートフォーカス方式から成る。
また、図2または図4に示すように、フォーカス領域FA内に被写体S以外の異物が写り込んだ場合は、異物を排除する画像処理を行った後に、自動焦点制御部75(自動焦点制御手段)によって焦点を自動的に合焦させる。
かかる構成によれば、自動焦点制御部75は、フォーカス領域FA内に被写体S以外のノイズや、歪みが写り込んだ場合、異物を排除する画像処理を行った後に、焦点を自動的に合焦させる。つまり、自動焦点制御部75は、異物を排除する画像処理を行った後に、焦点を自動的に合焦させることで、撮像手段6で取得した画像に写り込んだゴミ等にオートフォーカスが合焦するのではなく、歯牙にオートフォーカスが合焦するようにすることができる。
また、図2に示すように、画像取得装置4(歯科用撮像画像取得装置)は、口腔外から口腔内を撮影する口腔外カメラ、口腔内から口腔内を撮影する口腔内カメラ、あるいは、歯科用デジタル顕微鏡である。
かかる構成によれば、画像取得装置4は、口腔内カメラ、歯科用デジタル顕微鏡(デジタルマイクロスコープ)、無影灯カメラに適用可能である。
また、自動焦点制御部75(自動焦点制御手段)は、撮像手段6または撮像手段6に組み込まれたAFレンズ61を光軸方向に移動することによって焦点を自動で合焦させる。
かかる構成によれば、自動焦点制御部75は、撮像手段6またはAFレンズ61を光軸方向に移動させることで、焦点位置を自動的に合焦させることができる。
また、図2に示すように、ミラー形状を認識するミラー形状認識部76(ミラー形状認識手段)は、デンタルミラーDMの形状をパターン認識する。
かかる構成によれば、ミラー形状認識部76は、デンタルミラーDMの形状が様々な形状のものであっても、デンタルミラーDMの形状のパターンを認識して判別することができる。
また、自動焦点制御部75(自動焦点制御手段)は、撮像手段6で拡大動作または縮小動作直後に焦点を自動的に合焦させる。
かかる構成によれば、自動焦点制御部75は、撮像手段6で被写体Sを何倍に拡大動作したり、または、縮小動作したりした直後に自動的に合焦させる。
[第1変形例]
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で種々の改造及び変更が可能であり、本発明はこれら改造及び変更された発明にも及ぶことは勿論である。なお、既に説明した構成は同じ符号を付してその説明を省略する。
図6は、本発明の実施形態に係る画像取得装置4(歯科用撮像画像取得装置)の第1変形例を示す図で、デンタルミラーDMを使用して画像取得装置4で複数個連なった歯牙(被写体Sa)を撮影するときの状態を示す歯牙の拡大斜視図である。
前記実施形態では、図4に示すように、一つの歯牙を被写体Sとしてフォーカス領域FAをオートフォーカスする場合等を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。図6に示すように、デンタルミラーDMに写った被写体Saは、歯牙が複数個連なったものであってもよく、この場合も、画像取得装置4(図2参照)は、前記実施形態と同様にオートフォーカスをかけることができる。
[第2変形例]
図7は、本発明の実施形態に係る画像取得装置4の第2変形例を示す図で、画像の中央部の十字マークFAaでオートフォーカスの対象箇所を表示したときの歯牙を示す要部拡大斜視図である。
前記実施形態では、図4に示すように、オートフォーカスをかけるフォーカス領域FAを円形の枠の内側とする場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。図7に示すように、オートフォーカスをかけるオートフォーカス対象位置は、画面中央に十字マークFAaで表示したものであってもよい。
また、前記実施形態では、図4に示すように、デンタルミラーDMのミラー面DMaに写った鏡像の被写体Saをオートフォーカスする場合について説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明の画像取得装置4は、図7に示すように、デンタルミラーDMを使用しなくても、直接歯牙を撮影できるときには、画像取得装置4で直接撮影した歯牙を被写体Sとした場合であっても、前記実施形態と同様な作用効果を得ることが可能である。
[第3変形例]
図8は、本発明の実施形態に係る画像取得装置4の第3変形例を示す図で、根管Sbが露出されたときの状態を示す要部拡大斜視図である。
また、図8に示すように、オートフォーカスをかけるオートフォーカス対象位置は、画面に写った被写体Saの特定位置に表示した四角形の小さな枠FAbで表示したものであってもよい。このようにすることで、表示部5(図5参照)は、デンタルミラーDMに写った歯牙の一部(根管Sb等)を枠FAbで囲んで、歯牙の一部(根管Sb等)にオートフォーカスをかけることによって、注視したい歯牙の局部的な部分の画像を鮮明に映るようにすることができる。
また、表示部5(図2参照)は、検出したコントラストが高くなる箇所を四角で強調して複数表示し、図3に示す画像取得装置4の操作入力部9(ハンドル部のスイッチ部92、操作パネル部91のタッチスイッチ91aあるいはフットスイッチ(図示省略))で指定し、任意の歯牙に常時焦点が合焦するように設定してもよい。
[第4変形例]
図9は、本発明の実施形態に係る画像取得装置4の第4変形例を示す図で、オートフォーカスをかける特定領域SAをマスキングしたときの歯牙を示す要部拡大斜視図である。
また、図9に示すように、画像取得装置4(図2参照)でオートフォーカスをかけるオートフォーカス対象位置は、辺縁認識ではなく、特定領域SAをマスキングしたものであってもよい。
この場合、画像取得装置4(図2参照)は、撮影範囲が表示される表示部5(図2参照)において、図9に示すように、デンタルミラーDMの形状と類似する形に切出した画像を取得画像に重畳するように表示し、画像処理を行う特定領域SAを予め定める。これにより、画像取得装置4(図2参照)は、取得画像に映り込むデンタルミラーDMの形状認識が不要となり、処理にかかる時間を短縮することができる。
この場合、切出した範囲のコントラストに合わせた歯牙または歯牙以外の対象物は、除外してもよい。また、特定領域SA内の画像の画素値の色相、明度、彩度は、適宜調整してもよい。また、取得した画像は、歯牙を認識し易くするために、歯牙の辺縁のエッジを際立たせるフィルター処理を施してもよい。
また、画像取得装置4(図2参照)は、デンタルミラーDMのミラー面DMaの中央に映り込んだ歯牙に、自動的に焦点を合焦させてもよい。なお、図9に示すデンタルミラーDMの中央に映り込んだ歯牙は、一例を示すものであって、これに限定されるものではない。画像取得装置4(図2参照)の焦点を合焦させる位置は、任意の位置に自動的に焦点を合焦させるようにしてもよい。
[第5変形例]
図10は、本発明の実施形態に係る画像取得装置4の第5変形例を示す図で、歯牙以外をオートフォーカスの対象としたときの工程を示すフローチャートである。
また、画像取得装置4(図2参照)でオートフォーカスをかけるオートフォーカス対象部は、予め記憶部8に登録された特定形状のものであって、口腔内の歯牙であっても、歯牙以外のものであってもよい。ここで、「特定形状」とは、歯牙あるいは歯牙以外ものを指す。
<歯牙における特定形状>
歯牙における特定形状とは、中切歯、側切歯、前歯、門歯、犬歯、糸切り歯、第1小臼歯または第2小臼歯、第1大臼歯から第3大臼歯を指す。これらの歯牙は、図6及び図7に示すように、1〜3個連なった形状や、図8に示すように、根管治療のために、歯牙を切削して根管Sbが露出された形状のものも含む。
また、図2または図4に示すように、特定領域SAが被写体SまたはデンタルミラーDM内に写った被写体Saの特定形状であって、自動焦点制御部75(自動焦点制御手段)は、予め記憶部8(記憶装置)に登録された特定形状と、被写体Sの形状、または、デンタルミラーDM内に写った被写体Saの特定形状と、が合致した場合に、特定領域SAのコントラストが最も高くなるように撮像手段6の焦点位置を自動で制御してもよい。
かかる構成によれば、自動焦点制御部75は、フォーカス領域FAを被写体SまたはデンタルミラーDM内に写った被写体Saの特定形状として、例えば、被写体Sの形状が歯牙であると認識した場合にのみ、撮像手段6の焦点を合焦させることができる。この場合、自動焦点制御部75は、コントラストオートフォーカス方式、アクティブ式オートフォーカス方式、あるいは、位相差オートフォーカス方式のいずれであってもよい。
また、図2または図4に示すように、特定領域SAが被写体SまたはデンタルミラーDM内に写った被写体Saの特定形状であって、自動焦点制御部75(自動焦点制御手段)は、予め記憶部8(記憶装置)に登録された特定形状と、被写体SまたはデンタルミラーDM内に写った被写体Saの特定形状が合致し、フォーカス領域限定部74(フォーカス領域限定手段)の操作入力部9で特定領域SAが指定された場合に、新たな特定領域SAの指定または指定の解除まで、表示部5(表示手段)で指定箇所を表示し、特定領域SAのコントラストが最も高くなるように焦点位置を自動で制御するコントラストオートフォーカス方式、距離センサ65で計測した被写体Sまでの距離に基づくアクティブ式オートフォーカス方式、あるいは、被写体Sの位相差に基づく位相差オートフォーカス方式のいずれかで、自動的に焦点を合焦させる制御をするようにしてもよい。
かかる構成によれば、自動焦点制御部75は、フォーカス領域FAを被写体SまたはデンタルミラーDM内に写った被写体Saの特定形状として、撮像手段6の焦点を合焦させて画像を表示部5に表示して、オートフォーカス対象を固定、または、解除するまで追随してオートフォーカスする。この場合、自動焦点制御部75は、コントラストオートフォーカス方式、アクティブ式オートフォーカス方式、あるいは、位相差オートフォーカス方式のいずれであってもよい。また、撮像手段6は、二つ以上のオートフォーカスを組み合わせてもよい。
また、操作入力部9は、ジョイスティックであってもよい。
かかる構成によれば、操作入力部9は、ジョイスティックであることで、多方向に操作できるので、フォーカス領域を限定するときの操作等が行い易く、操作性を良好にすることができる。
また、操作入力部9は、操作レバーと操作ボタンとを備えたジョイスティック、液晶パネルのタッチスイッチまたは物理キーを備えた操作パネル部、フットコントローラー、あるいは、リモコンスイッチのいずれかであってもよい。
かかる構成によれば、操作入力部9は、操作レバーと操作ボタンとを備えたジョイスティック、操作パネル部、フットコントローラー、あるいは、リモコンスイッチ等にすることで、さらに、操作性を向上させることができる。
<歯牙以外における特定形状>
また、歯牙以外における特定形状とは、図10のステップS111,S114,S116に示すように、齲蝕、プラーク、歯牙切削箇所に充填するコンポジットレジン、歯石、銀歯、歯周ポケット、イスムスまたはフィンと呼ばれる根管間の溝、第4根管、クラック等である。これらの場合でも、形状、色、質感等の特徴を認識することで、特定形状とすることができる。図2に示す記憶部8のクラス辞書81には、これらの特定形状が特定領域SA(図9参照)として、記憶されている。
次に、図10を主に参照しながら、歯牙以外のオートフォーカス対象物をオートフォーカスする場合について説明する。
図10に示すように、齲蝕、プラーク及びコンポジットレジンの場合は、特定波長の励起光を照射して蛍光発色させる(ステップS111〜S112)。また、コンポジットレジンの場合は、青色LED等の紫外線を照射して、蛍光発光させた画像を取得する(ステップS111〜S113)。この取得した画像は、歪みやノイズを除去する画像処理の前処理を行い(ステップS118)、取得画像から形状、色、質感の特徴と抽出して(ステップS119)、特定領域SAの画像の形状認識及び識別を行う(ステップS120)。その後、特定領域SAでコントラストが最も高くなるように焦点位置を自動で制御して自動焦点合わせを行って、画像を出力する(ステップS121,S122)。
歯石またはプラークの場合は、染め出し液で染め出し処理した画像を取得する(ステップS114,S115,S113)。取得した歯石や、プラークの画像は、染め出し液によって着色されて染め出された取得画像から歪みや、ノイズを除去する画像処理の前処理を行い(ステップS118)、取得画像から形状、色、質感の特徴と抽出して(ステップS119)、画像の認識及び識別を行う(ステップS120)。その後、自動焦点合わせを行って、画像を出力する(ステップS121,S122)。
銀歯、歯周ポケット、イスムスまたはフィンと呼ばれる根管間の溝、第4根管及びクラックの場合は、通常通り撮影し、外観的な特徴から色、質感、形を認識して、画像を取得する(ステップS116,S117,S113)。取得した画像は、歪みやノイズを除去する画像処理の前処理を行い(ステップS118)、取得画像から形状、色、質感の特徴と抽出して(ステップS119)、画像の認識及び識別を行う(ステップS120)。その後、自動焦点合わせを行って、画像を出力する(ステップS121,S122)。
このようにして、撮像手段6は、歯牙以外における特定形状のものであっても、オートフォーカスをかけて撮影した画像を表示部5に映し出すことができる。
なお、歯根内部の第4根管の検索や、イスムスまたはフィンと呼ばれる根管Sb同士を繋ぐ溝や、クラック等の人の目では認識し難いものの場合は、取得画像から画像認識を行う。また、歯根内部の破断ファイル等の異物を検知した場合は、取得画像から画像認識を行う。
[第6変形例]
図11は、本発明の実施形態に係る画像取得装置4を備えた歯科診療装置100Aの第6変形例を示すブロック図である。
次に、本発明の第6変形例を、図11を主に参照しながら、デンタルミラーDMの前に歯科用器具が映り込んだときに、デンタルミラーDMを優先して被写体Sとの距離でオートフォーカスする場合を例に挙げて説明する。
ここで、「歯科用器具」とは、プローブ、スケーラー、シリンジ、バキューム、超音波スケーラー等の歯科用診療器具や、根管治療用ファイル等の手用切削器具や、歯科用タービン、歯科用モーター、歯科用コントラアングル等の機械切削器具である。
その場合、画像取得装置4Aは、アクティブ式オートフォーカスである距離センサ65Aによって被写体Sまでの焦点距離を検出する方式の装置である。画像取得装置4Aは、撮像手段6Aと、処理部71、AFレンズ移動量制御部73及びメモリ77を備える制御部7と、クラス辞書81を備えた記憶部8と、操作入力部9と、を主に備えて構成されている。
図11に示すように、撮像手段6Aは、AFレンズ61と、撮像部62と、AFレンズ駆動部63と、撮像部駆動部64と、被写体Sまでの距離を検出する距離センサ65Aと、を備えている。
このように、赤外線、超音波あるいはレーザーを被写体Sに照射し、その反射光を受光することにより被写体Sとの距離を測定する距離センサ65Aを備えている。
かかる構成によれば、撮像手段6Aは、距離センサ65Aを備えていることで、距離センサ65Aで撮像手段6から被写体Sまでの距離を計測して、計測した距離に基づいてオートフォーカスをかけることが可能である。
次に、本発明の第6変形例に係る画像取得装置4Aの作用を、オートフォーカスを行う工程順に説明する。
図11に示すように、まず、画像取得装置4Aは、距離センサ65Aから被写体Sに向かって、赤外線、超音波、レーザー等を照射して、照射したときからその反射光を受光するまでの時間を計測することで、撮像手段6Aに設けた距離センサ65Aから患者の口腔内の被写体Sまでの距離を検出する。
次に、処理部71でオートフォーカスをかけるときに、AFレンズ61を移動させて焦点を合焦させるために移動させる移動距離の移動量を算出する。
AFレンズ駆動部63は、処理部71で算出したAFレンズ61の移動量に基づき、AFレンズ移動量制御部73からAFレンズ駆動部63に移動量だけ動作させるための駆動信号が送られて、AFレンズ61を移動させる。撮像手段6Aは、患者の口腔内の被写体Sが写ったデンタルミラーDMの被写体Saに自動的に焦点を合焦させるオートフォーカスがかかって撮影し、画像を取得する。
続いて、制御部7の処理部71は、取得した画像のノイズや歪みを除去する画像処理を制御部7で行う。
次に、AFレンズ移動量制御部73は、デンタルミラーDMの形状認識をする前に、デンタルミラーDMと撮像手段6Aまたは撮像手段6に組み込まれたAFレンズ61の同軸上に、歯科用器具が入ったとき、歯科用器具よりもデンタルミラーDMを優先して認識し、自動的に焦点を合焦させる。
続いて、処理部71は、デンタルミラーDMの形状認識として、例えば、パターン認識の画像処理を行う。制御部7は、クラス辞書81に記憶されている予め定められたクラスに分類されたデンタルミラーDMの形状と、取得した画像と比較して、デンタルミラーDMを識別する。なお、形状認識の画像処理方法は、これに限定されない。
次に、形状認識されたデンタルミラーDMの範囲内を特定領域SAとする。制御部7は、特定領域SAから歯牙の特定形状(前記した第4変形例の「特定形状」参照)を認識する。
続いて、制御部7で特定領域SAの形状認識を行う。距離センサ65Aで被写体Sとの距離を検出し、焦点位置を自動で制御してオートフォーカスをかける。
これらの処理を経て、表示部5には、オートフォーカスされた画像が表示される。
[第7変形例]
図12は、本発明の実施形態に係る画像取得装置4Bを備えた歯科診療装置100Bの第7変形例を示すブロック図である。
次に、本発明の第7変形例を、図12を主に参照しながら、デンタルミラーDMのミラー面DMaのうち、特定領域SAを予め登録された特定形状に位相差オートフォーカスする場合を例に挙げて説明する。
画像取得装置4Bは、特定領域SAの形状認識を行い、特定領域SAで合焦するように焦点位置を自動で制御する機能を有する歯科用撮像画像取得装置である。画像取得装置4Bは、パッシブ式オートフォーカスである位相差方式によって被写体Sから焦点距離を検出してオートフォーカスをかける機能を備えている。画像取得装置4Bは、撮像手段6Bと、処理部71、位相差検出部78B、AFレンズ移動量制御部73及びメモリ77を備える制御部7Bと、クラス辞書81を備えた記憶部8と、操作入力部9と、を主に備えて構成されている。
撮像手段6Bは、AFレンズ61と、撮像部62Bと、AFレンズ駆動部63と、撮像部駆動部64と、AFレンズ61よりも小さな二つのレンズから成るセパレータレンズ67Bと、セパレータレンズ67Bを駆動させるレンズ駆動部68Bと、を備えている。撮像手段6Bは、AFレンズ61から入って来た被写体Sの画像をセパレータレンズ67Bを使って二つの像に分けて、それらのレンズのピントのズレの大きさと、方向を専用の位相差検出部78Bで検出して焦点を合焦させている。
かかる構成によれば、画像取得装置4Bは、被写体Sからの入射光を、セパレータレンズ67Bによって二つに分割し、撮像部62Bで受光し、位相差検出部78Bでレンズの移動量と相対位置を算出することができる。位相差検出部78Bで算出した移動量に基づき、AFレンズ移動量制御部73からAFレンズ駆動部63に移動量だけ動作するよう制御する。これらの処理を経て、表示部5には、オートフォーカスされた画像が表示される。
この場合、図8に示すように、オートフォーカス対象箇所を四角形の枠FAbで強調して示してもよい。また、図8または図12に示すように、画像取得装置4Bは、検出したコントラストが高くなる箇所を四角形の枠FAbで強調して複数表示し、画像取得装置4Bの操作入力部9で指定し、任意の歯牙に常時焦点が合焦するように設定してもよい。操作入力部9は、図3または図12に示すような把持部42の押しボタン付きジョイスティックから成るスイッチ部92の場合、押しボタンの半押しで複数のオートフォーカス箇所が表示部5に表示されて、ジョイスティックで選択、決定時に押しボタンを押すような構成であってもよい。また、撮像手段6Bの拡大率操作直後に自動的に焦点が合焦するように設定してもよい。
[第8変形例]
また、前記した画像取得装置4,4A,4Bは、歯科用治療ユニット1の無影灯を画像取得装置とし、複数の照明灯を配置して成る無影灯の中央部に撮像手段6Bを設けて照明手段を兼ねるようにしてもよい。
[その他の変形例]
実施形態では、画像取得装置4の設置例として、歯科用治療ユニット1(図1参照)のアーム3の先端部に配置した場合を説明したが、それに限定されるものではない。
例えば、画像取得装置4は、スタンドのアームの先端部や、歯科診療室の天井面に設置した天井面設置タイプのアームや、歯科診療室の床面に設置した床面設置タイプのアームや、歯科診用テーブル等のテーブル上に配置したスタンドタイプのアーム等に取り付けてもよい。
1 歯科用治療ユニット
4,4A,4B 画像取得装置(歯科用撮像画像取得装置)
5 表示部(表示手段)
6,6A,6B 撮像手段
7 制御部
8 記憶部
9 操作入力部
65,65A 距離センサ
66 受光センサ
71 処理部(画像処理手段)
74 フォーカス領域限定部(フォーカス領域限定手段)
75 自動焦点制御部(自動焦点制御手段)
76 ミラー形状認識部(ミラー形状認識手段)
100,100A,100B 歯科診療装置
DM デンタルミラー
DMa ミラー面
FA フォーカス領域
S 被写体
Sa 被写体(鏡像)
SA 特定領域

Claims (13)

  1. 口腔内の被写体を撮影する撮像手段と、
    前記撮像手段によって撮影された画像の画像処理を行う画像処理手段と、
    前記画像または前記画像処理手段によって画像処理された画像を表示する表示手段と、を有する歯科用撮像画像取得装置であって、
    予め定められたクラスに分類されたデンタルミラーの画像を記憶している記憶手段と、
    前記被写体の画像をデンタルミラーを介して前記撮像手段に取り込んで撮影する際に、前記記憶手段に記憶されている前記デンタルミラーの画像と、取得した画像内のデンタルミラーの画像とを比較して識別することで、前記取得した画像内のデンタルミラーのミラー形状をパターン認識するミラー形状認識手段と、
    前記ミラー形状認識手段で形状をパターン認識された前記デンタルミラー内の鏡像にフォーカス領域を限定するフォーカス領域限定手段と、
    前記フォーカス領域限定手段によって限定されたフォーカス領域の範囲内の特定領域に、前記撮像手段の焦点が自動的に合焦するように制御する自動焦点制御手段と、
    を備えていることを特徴とする歯科用撮像画像取得装置。
  2. 前記特定領域が、デンタルミラーのミラー面の一部であって、
    前記自動焦点制御手段は、前記ミラー面の一部のコントラストが最も高くなるように、前記撮像手段の焦点位置を自動で制御すること
    を特徴とする請求項1に記載の歯科用撮像画像取得装置。
  3. 口腔内の被写体を撮影する撮像手段と、
    前記撮像手段によって撮影された画像の画像処理を行う画像処理手段と、
    前記画像または前記画像処理手段によって画像処理された画像を表示する表示手段と、を有する歯科用撮像画像取得装置であって、
    予め定められたクラスに分類されたデンタルミラーの画像を記憶している記憶手段と、
    前記被写体の画像をデンタルミラーを介して前記撮像手段に取り込んで撮影する際に、前記記憶手段に記憶されている前記デンタルミラーの画像と、取得した画像内のデンタルミラーの画像とを比較して識別することで、前記取得した画像内のデンタルミラーのミラー形状をパターン認識するミラー形状認識手段と、
    前記ミラー形状認識手段で形状をパターン認識された前記デンタルミラーのミラー面にフォーカス領域を限定するフォーカス領域限定手段と、
    前記フォーカス領域限定手段によって限定されたフォーカス領域の範囲内の特定領域に、前記撮像手段の焦点が自動的に合焦するように制御する自動焦点制御手段と、を備え、
    前記特定領域が、前記デンタルミラーのミラー面中央部であって、
    前記自動焦点制御手段は、前記撮像手段から前記デンタルミラーのミラー面中央部に写った鏡像までの距離を前記撮像手段に取り付けられた距離センサによって測定し、前記距離が前記撮像手段の焦点距離と合致するように焦点位置を自動で制御すること
    を特徴とする歯科用撮像画像取得装置。
  4. 口腔内の被写体を撮影する撮像手段と、
    前記撮像手段によって撮影された画像の画像処理を行う画像処理手段と、
    前記画像または前記画像処理手段によって画像処理された画像を表示する表示手段と、を有する歯科用撮像画像取得装置であって、
    予め定められたクラスに分類されたデンタルミラーの画像を記憶している記憶手段と、
    前記被写体の画像をデンタルミラーを介して前記撮像手段に取り込んで撮影する際に、前記記憶手段に記憶されている前記デンタルミラーの画像と、取得した画像内のデンタルミラーの画像とを比較して識別することで、前記取得した画像内のデンタルミラーのミラー形状をパターン認識するミラー形状認識手段と、
    前記ミラー形状認識手段で形状をパターン認識された前記デンタルミラーのミラー面にフォーカス領域を限定するフォーカス領域限定手段と、
    前記フォーカス領域限定手段によって限定されたフォーカス領域の範囲内の特定領域に、前記撮像手段の焦点が自動的に合焦するように制御する自動焦点制御手段と、を備え、
    前記特定領域が、前記デンタルミラーのミラー面中央部であって、
    前記自動焦点制御手段は、前記デンタルミラーのミラー面中央部に写った鏡像からの入射光を分割し受光センサによって受光することで、前記撮像手段から前記デンタルミラーのミラー面中央部に写った鏡像までの距離と、前記撮像手段の焦点方向と、を測定し、前記距離が前記撮像手段の焦点距離と合致するように焦点位置を自動で制御すること
    を特徴とする歯科用撮像画像取得装置。
  5. 前記特定領域が、デンタルミラー内に写った特定形状であって、
    前記自動焦点制御手段は、予め記憶装置に登録された特定形状と、前記デンタルミラー内に写った特定形状と、が合致した場合に、前記特定領域のコントラストが最も高くなるように前記撮像手段の焦点位置を自動で制御すること
    を特徴とする請求項1記載の歯科用撮像画像取得装置。
  6. 前記特定領域が、デンタルミラー内に写った特定形状であって、
    前記自動焦点制御手段は、予め記憶装置に登録された特定形状と、前記デンタルミラー内に写った特定形状が合致し、前記フォーカス領域限定手段の操作入力部で前記特定領域が指定された場合に、新たな前記特定領域の指定または指定の解除まで、前記表示手段で指定箇所を表示し、
    前記特定領域のコントラストが最も高くなるように焦点位置を自動で制御するコントラストオートフォーカス方式、距離センサで計測した前記特定領域までの距離に基づくアクティブ式オートフォーカス方式、あるいは、前記特定領域の位相差に基づく位相差オートフォーカス方式のいずれかで、自動的に焦点を合焦させる制御をすること
    を特徴とする請求項1に記載の歯科用撮像画像取得装置。
  7. 前記フォーカス領域内に前記被写体以外の異物が写り込んだ場合は、前記異物を排除する画像処理を行った後に、前記自動焦点制御手段によって焦点を自動的に合焦させること
    を特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の歯科用撮像画像取得装置。
  8. 前記歯科用撮像画像取得装置は、口腔外から口腔内を撮影する口腔外カメラ、口腔内から口腔内を撮影する口腔内カメラ、あるいは、歯科用デジタル顕微鏡であること
    を特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の歯科用撮像画像取得装置。
  9. 前記自動焦点制御手段は、前記撮像手段または前記撮像手段に組み込まれたAFレンズを光軸方向に移動することによって焦点を自動で合焦させること
    を特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の歯科用撮像画像取得装置。
  10. 赤外線あるいはレーザーを前記デンタルミラーのミラー面中央部に写った鏡像に照射し、その反射光を受光することにより前記デンタルミラーのミラー面中央部に写った鏡像との距離を測定する前記距離センサを備えていること
    を特徴とする請求項3に記載の歯科用撮像画像取得装置。
  11. 前記自動焦点制御手段は、前記撮像手段で拡大動作または縮小動作直後に焦点を自動的に合焦させること
    を特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の歯科用撮像画像取得装置。
  12. 操作入力部は、ジョイスティックであること
    を特徴とする請求項6に記載の歯科用撮像画像取得装置。
  13. 操作入力部は、操作レバーと操作ボタンとを備えたジョイスティック、液晶パネルのタッチスイッチまたは物理キーを備えた操作パネル部、フットコントローラー、あるいは、リモコンスイッチのいずれかであること
    を特徴とする請求項6に記載の歯科用撮像画像取得装置。
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