以下、図面と共に本発明に係る在宅率推定装置の実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1に本実施形態に係る在宅率推定装置10を示す。在宅率推定装置10は、地理的なエリア毎の居住者の在宅率を推定する装置である。推定対象となる地理的なエリアは、予め設定されている。例えば、図2に示すように、推定を行う地域を、一辺が数百m程度の矩形に区切ったメッシュのそれぞれが、推定対象となるエリアとなる。在宅率は、当該メッシュの居住者(当該メッシュ内に自宅がある人)のうち、在宅している居住者の割合を示すものである。あるいは、在宅率は、一人の居住者が在宅している可能性(在宅可能性)と捉えられてもよい。推定される在宅率は、個々の居住者単位ではなくメッシュ単位である。即ち、在宅率は、居住者毎の値ではなく、メッシュ毎の値である統計情報である。また、在宅率は、時刻(タイミング)毎に推定されてもよい。
推定される在宅率は、例えば、当該メッシュへの配送の時刻の決定に用いられる。あるいは、在宅率は、テレビ閲覧等の在宅時のアクティビティに関わるマーケティングデータとして用いられる。但し、在宅率は、上記以外のものに用いられてもよい。
引き続いて、本実施形態に係る在宅率推定装置10の機能を説明する。図1に示すように在宅率推定装置10は、位置情報取得部11と、補助情報取得部12と、推定部13と、出力部14とを備えて構成される。
位置情報取得部11は、推定対象のメッシュの居住者の位置を示す位置情報を取得する機能部である。取得される位置情報としては、居住者が位置しているメッシュが特定できる情報であればよい。例えば、位置情報としては、居住者であるユーザが携帯している携帯電話機(移動通信端末)が無線通信を行っている(移動体通信に用いている)携帯電話基地局を示す情報が用いられる。携帯電話基地局は、通常、携帯電話基地局毎に設定された位置に固定的に設けられている。従って、携帯電話機が無線通信を行っている携帯電話基地局は、携帯電話機、即ち、ユーザの位置を示すものである。ユーザの位置の精度は、携帯電話基地局と無線通信が可能な範囲の精度となる。この場合、携帯電話基地局とメッシュとは予め対応付けられており、在宅率推定装置10にその対応付けが記憶されている。携帯電話基地局によって示されるエリアと推定対象となるメッシュとが同一であってもよい。あるいは、位置情報としては、携帯電話機の位置登録エリアを示す情報としてもよい。
位置情報は、在宅率の推定対象となる時刻(タイミング)におけるユーザの位置に係る情報である。また、推定対象のメッシュ及び時刻は、在宅率推定装置10の管理者等によって在宅率の推定の時点で設定されており、在宅率推定装置10に記憶されている。
位置情報取得部11は、複数のユーザについての位置情報を取得する。取得できる位置情報に係るユーザの数が多いほど、適切な在宅率の推定を行うことができる。位置情報取得部11は、例えば、以下のように位置情報を取得する。在宅率推定装置10とユーザの携帯電話機とが、移動体通信網を介して情報の送受信を行えるようになっており、位置情報取得部11は、ユーザの携帯電話機から送信される位置情報を受信して取得する。あるいは、位置情報取得部11は、携帯電話網(移動体通信網)の装置から、複数のユーザに係る位置情報をまとめて取得することとしてもよい。
位置情報には当該位置情報に係るユーザを特定するidが付与される等、在宅率推定装置10では、どの位置情報がどのユーザに係るものであるか認識できるようになっている。
また、在宅率推定装置10では、ユーザ毎にユーザの自宅が位置しているメッシュを予め記憶している。そのため、在宅率推定装置10では、どの位置情報が、推定対象のメッシュの居住者に係るものであるか認識できるようになっている。ユーザの自宅が位置しているメッシュの情報は、予め、在宅率推定装置10の管理者等によって在宅率推定装置10に入力されていてもよい。あるいは、ユーザの自宅が位置しているメッシュは、予め取得されたユーザ毎の位置情報から判断されてもよい。例えば、予め設定された時間帯(例えば、夜間)に最もユーザが多く位置しているメッシュを、ユーザの自宅が位置しているメッシュと判断してもよい。位置情報取得部11は、取得した位置情報を推定部13に出力する。
在宅率推定装置10による在宅率の推定では、位置情報取得部11によって取得された位置情報に基づいて補正前の在宅率が算出されて、補正前の在宅率が補正されて、在宅率が推定される。補助情報取得部12は、当該補正に用いられる補助情報を取得する機能部である。推定部13は、位置情報取得部11によって取得された位置情報、及び補助情報取得部12によって取得された補助情報に基づいて、推定対象のメッシュの居住者の在宅率を推定する機能部である。推定部13は、位置情報取得部11によって取得された位置情報に基づいて補正前の在宅率を算出し、補助情報に基づいて補正前の在宅率を補正して推定対象のメッシュの居住者の在宅率を推定する。以下、補正の方式毎に補助情報取得部12及び推定部13の機能を説明する。
推定対象のメッシュとは別のメッシュの居住者に係る情報を用いて在宅率を推定する方式1について説明する。方式1では、補助情報取得部12は、推定対象のメッシュと特定の位置関係を有する別のメッシュの居住者に係る情報を補助情報として取得する。補助情報取得部12は、別のメッシュの居住者に係る情報として、当該別のメッシュから推定対象のメッシュに流入している居住者の流入率を示す情報を取得する。具体的には、補助情報取得部12は、以下のように流入率を示す情報を取得する。
別のメッシュは、具体的には、推定対象のメッシュの近傍(近所)のメッシュである。例えば、別のメッシュは、図2に示すように推定対象のメッシュTMと境界が接している周囲の8つのメッシュNMである。方式1では、当該別のメッシュNMの居住者であるユーザU1の推定対象のメッシュTMへの流入(外出)を参考にして、推定対象のメッシュTMの在宅率を算出する。別のメッシュNMは、推定対象のメッシュTMの近傍の位置にあるため、上記の流入の傾向が、推定対象のメッシュTMの居住者であるユーザU2のメッシュ内での外出(例えば、メッシュ内のスーパーへの外出)の参考になると考えられるためである。
一方で、図2に示す別のメッシュNMの更に外側のメッシュの居住者であるユーザU3の流入は用いない。別のメッシュNMの更に外側のメッシュは、推定対象のメッシュTMの近傍ではないため、そのメッシュの居住者であるユーザU3の流入の傾向が、推定対象のメッシュTMのユーザU2のエリア内での外出の参考にならないと考えられるためである。なお、居住者の推定対象のメッシュTMへの流入の傾向が、推定対象のメッシュTMの居住者であるユーザU2のメッシュ内での外出の参考になると考えられるエリアであれば、上記の別のメッシュは、上記の8つのメッシュNM以外のメッシュであってもよい。
また、推定対象のメッシュに応じて、上記の別のメッシュを可変としてもよい。推定対象のメッシュと別のメッシュとにおける外出の傾向の類似は、メッシュの単位となる携帯電話基地局の密度によるところが大きいためである。あるいは、都心部と地方とでのライフスタイルの違いにより、近所の範囲が変わり得るためである。
推定対象のメッシュと特定の位置関係を有する別のメッシュは、在宅率推定装置10の管理者等によって予め設定され、在宅率推定装置10に記憶されている。補助情報取得部12は、位置情報取得部11による方法と同様に当該別のメッシュの居住者であるユーザの位置を示す位置情報を取得する。この位置情報も、在宅率の推定対象となる時刻(タイミング)におけるユーザの位置に係る情報である。また、補助情報取得部12は、複数の当該ユーザについての位置情報を取得する。
補助情報取得部12は、取得した位置情報によって示される位置のうち、推定対象のメッシュに含まれるものを特定し、その数をカウントする。補助情報取得部12は、カウントした数を、取得した位置情報の数(即ち、位置情報を取得できた別のメッシュの居住者の数)で割って流入率を算出する。例えば、別のメッシュの居住者の数が80人、別のメッシュから推定対象のメッシュに流入している数(上記のカウントした数)が8人であるとすると、流入率は、8/10=0.1(10%)と算出される。補助情報取得部12は、算出した流入率を示す情報を推定部13に出力する。
推定部13は、推定対象のメッシュの居住者の位置情報を位置情報取得部11から、流入率を示す情報を補助情報取得部12から、それぞれ入力する。推定部13は、位置情報取得部11から入力した位置情報に示される位置(推定対象のメッシュの居住者)のうち、推定対象のメッシュに含まれるものを特定し、その数をカウントする。補助情報取得部12は、カウントした数を、位置情報取得部11から入力した位置情報の数(即ち、位置情報を取得できた推定対象のメッシュの居住者の数)で割って補正前の在宅率(補正なしでの在宅率)を算出する。例えば、推定対象のメッシュの居住者の数が20人、そのうち推定対象のメッシュに位置している数(上記のカウントした数)が10人であるとすると、補正前の在宅率は、10/20=50%と算出される。
上記の位置情報は、ユーザが位置するメッシュを示すものであるため、推定対象のメッシュ内の居住者の外出について判断することができない。そこで、推定部13は、補助情報取得部12によって算出された流入率で推定対象のメッシュ内の居住者もメッシュ内で外出しているものとして、補正前の在宅率を補正する。具体的には、推定部13は、補正前の在宅率×(1−流入率)との式で補正後の在宅率を補正する。例えば、上記の例では、補正後の在宅率は、(10/20)×(1−0.1)=45%と算出される。推定部13は、推定した推定対象のメッシュの居住者の在宅率を示す情報を出力部14に出力する。以上が、方式1での在宅率の推定である。
続いて、方式2について説明する。上記の方式1によって、別のメッシュから推定対象のメッシュへの流入率を算出できないメッシュが存在することが考えられる。例えば、プライバシに配慮した少数データの除去等によって十分なデータを確保できない場合である。この場合、補助情報取得部12は、推定対象のメッシュに存在する施設に関する情報を補助情報として用いて推定対象のメッシュへの流入率を算出してもよい。施設は、居住者が訪れる可能性があるものであり、スーパー及び病院等である。メッシュに存在する施設に関する情報は、例えば、メッシュに存在する施設(のカテゴリ)を示す情報、並びに当該施設の数及び営業時間等を示す情報である。
補助情報取得部12は、図3に示すテーブル等で、予めメッシュ毎にメッシュに存在する施設のカテゴリ(例えば、POI(Point of Interest)カテゴリ)を記憶している。図3のテーブルの各レコードが、各メッシュに対応する。mesh_idの欄の情報は、メッシュを特定するidである。スーパー、病院及びそれ以降の欄の情報は、当該メッシュにそのカテゴリの施設があるか否かを示す情報である。マル印は、そのカテゴリの施設がメッシュに存在することを示し、バツ印は、そのカテゴリの施設がメッシュに存在しないことを示している。
また、補助情報取得部12は、図3のテーブルの流入率の欄に示すように、方式1によって流入率を算出できたメッシュについて、流入率を記憶している。例えば、図3に示す例では、mesh_idが「id1」「id2」「id3」のメッシュについて流入率が算出されている。一方で、mesh_idが「idn」のメッシュについて流入率が算出されていない。方式2は、図3に示す例では、「idn」のメッシュについて流入率を算出するものである。
メッシュへの近傍の別のメッシュからの流入は、流入先のメッシュに存在する施設に応じたものであると考えられる。補助情報取得部12は、流入率の算出対象となるメッシュに存在する施設に基づいて流入率を算出する。即ち、施設のカテゴリを媒介して流入率を算出する。例えば、補助情報取得部12は、以下のように流入率を算出する。
補助情報取得部12は、記憶している図3のテーブルに示す情報を読み出して取得する。補助情報取得部12は、既に流入率が算出されているメッシュのカテゴリ毎の施設の情報を用いて、メッシュのカテゴリ毎の施設の有無から流入率を算出(推定)するための式を生成する。例えば、メッシュのカテゴリ毎の施設の有無を説明変数(例えば、当該カテゴリの施設が存在する場合には値が1、当該カテゴリの施設が存在しない場合には値が0の変数)とし、流入率を目的変数とする回帰式を生成する。具体的には、回帰式は一次式として、補助情報取得部12は、既に流入率が算出されているメッシュのカテゴリ毎の施設の情報を用いて従来の回帰問題を解くことで上記の回帰式を生成する。ここで用いられる算出済の流入率は、在宅率の推定対象となる時刻(タイミング)に応じたものとするのがよい。例えば、在宅率の推定対象となる曜日、平日及び休日の別、又は時間帯と同一の時刻(タイミング)の流入率を用いることとするのがよい。
なお、メッシュのカテゴリ毎の施設の有無から流入率を算出するため式(ルール)は、必ずしも回帰によって生成する必要はなく、それ以外の方法(例えば、その他の機械学習手法)によって生成してもよい。また、上記の例では、メッシュに存在する施設のカテゴリを用いたが、施設に関するそれ以外の情報、例えば、カテゴリ毎の施設の数(例えば、スーパーの数)及び施設の営業時間を用いて流入率を算出してもよい。具体的には、これらの施設に関する情報を数値化等して、説明変数とすることとしてもよい。
補助情報取得部12は、流入率の算出対象のメッシュ(即ち、在宅率の推定対象のメッシュ)に存在するカテゴリ毎の施設に関する情報を補助情報として取得する。補助情報取得部12は、上記の式に補助情報によって示される値を入力して流入率を算出する。補助情報取得部12は、算出した流入率を示す情報を推定部13に出力する。推定部13は、方式1と同様に補正前の在宅率を算出し、流入率に基づいて補正前の在宅率を補正して推定対象のメッシュの居住者の在宅率を推定する。
なお、既に流入率が算出されているメッシュの情報を用いずに、メッシュのカテゴリ毎の施設の有無から流入率を算出するため式(ルール)が用意されてもよい。例えば、在宅率推定装置10の管理者等によって上記以外の方法によって予め生成されていてもよい。この場合、方式1で流入率を算出する必要がなく、方式2のみで在宅率が推定されてもよい。
出力部14は、推定部13によって推定された推定対象のメッシュの居住者の在宅率を示す情報を出力する機能部である。出力部14は、推定部13から推定対象のメッシュの居住者の在宅率を示す情報を入力する。出力部14は、例えば、当該情報を在宅率推定装置10が備える表示装置に表示して出力する。これによって当該情報が、在宅率推定装置10の管理者等によって参照されて、配送の時刻の決定等に用いられる。あるいは、出力部14は、表示以外の出力を行ってもよく、他の装置又は他のモジュール等に送信して出力してもよい。以上が、本実施形態に係る在宅率推定装置10の機能である。
引き続いて、図4のフローチャートを用いて、本実施形態に係る在宅率推定装置10で実行される処理(在宅率推定装置10が行う動作方法)を説明する。本処理では、まず、位置情報取得部11によって、推定対象のメッシュの居住者の位置情報が取得される(S01)。続いて、補助情報取得部12によって、補助情報が取得される(S02)。補助情報は、上述したように推定対象のメッシュと特定の位置関係を有する別のメッシュの居住者の位置、又は推定対象のメッシュに存在する施設それぞれに基づく、推定対象のメッシュへの流入率である。また、推定部13によって、推定対象のメッシュの居住者の位置情報に基づいて補正前の在宅率が算出される(S03)。なお、S02とS03とは、互いに独立して行われるため、必ずしも上記の順番で行われる必要はない。
続いて、推定部13によって、流入率に基づいて補正前の在宅率が補正されて推定対象のエリアの居住者の在宅率が推定される(S04)。続いて、出力部14によって、推定対象のメッシュの居住者の在宅率を示す情報が出力される(S05)。以上が、本実施形態に係る在宅率推定装置10で実行される処理である。
上述したように本実施形態では、推定対象のメッシュの居住者の位置情報に加えて補助情報にも基づいて在宅率が推定される。従って、本実施形態によれば、例えば、携帯電話基地局の情報を位置情報として用いる場合のように位置情報のみから在宅率を精度よく推定できない場合であっても、在宅率を精度よく推定することができる。
具体的には、推定対象のメッシュの居住者の位置情報に基づいて補正前の在宅率を算出し、補助情報にも基づいて在宅率を補正することで、在宅率を精度よく推定することができる。補助情報としては、上述した方式1のように、推定対象のメッシュと特定の位置関係を有する別のメッシュの居住者に係る情報、及び、上述した方式2のように、推定対象のメッシュに存在する施設に関する情報の少なくとも何れかが用いられてもよい。
なお、上述した実施形態では、各エリアは矩形のメッシュであることとしたが、各エリアは矩形のメッシュ以外の形状であってもよい。また、取得される位置情報も、上記のものに限られず、居住者の位置を示す情報であればどのような情報を用いてもよい。
なお、上記実施の形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
例えば、本発明の一実施の形態における在宅率推定装置10は、本実施形態の在宅率推定装置10の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図5は、本実施形態に係る在宅率推定装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の在宅率推定装置10は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。在宅率推定装置10のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
在宅率推定装置10における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信や、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、在宅率推定装置10の各機能は、プロセッサ1001で実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールやデータを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、在宅率推定装置10の各機能は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001で実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施の形態に係る方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD−ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及び/又はストレージ1003を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。例えば、上述の在宅率推定装置10の各機能は、通信装置1004で実現されてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001やメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
また、在宅率推定装置10は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
以上、本実施形態について詳細に説明したが、当業者にとっては、本実施形態が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本実施形態は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本実施形態に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC ConnectionReconfiguration)メッセージなどであってもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、W−CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、または追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:trueまたはfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及び/又はシンボルは信号(シグナル)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC)は、キャリア周波数、セルなどと呼ばれてもよい。
本明細書で使用する「システム」および「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスで指示されるものであってもよい。
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的なものではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本明細書で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素(例えば、TPCなど)は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的なものではない。
基地局は、1つまたは複数(例えば、3つ)の(セクタとも呼ばれる)セルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」または「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局、および/または基地局サブシステムのカバレッジエリアの一部または全体を指す。さらに、「基地局」「eNB」、「セル」、および「セクタ」という用語は、本明細書では互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(accesspoint)、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
移動通信端末は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
本明細書で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。本明細書で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及び/又はプリント電気接続を使用することにより、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどの電磁エネルギーを使用することにより、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本明細書で「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した場合においては、その要素へのいかなる参照も、それらの要素の量または順序を全般的に限定するものではない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書で使用され得る。したがって、第1および第2の要素への参照は、2つの要素のみがそこで採用され得ること、または何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
「含む(include)」、「含んでいる(including)」、およびそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本明細書において、文脈または技術的に明らかに1つのみしか存在しない装置である場合以外は、複数の装置をも含むものとする。本開示の全体において、文脈から明らかに単数を示したものではなければ、複数のものを含むものとする。