以下、図面と共に本発明に係るユーザ属性推定システムの実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1に本実施形態に係るユーザ属性推定システムであるサーバ10を示す。サーバ10は、ユーザの属性を推定するシステム(装置)である。サーバ10は、ユーザが携帯する端末20から情報を受信して、当該情報に基づいてユーザの属性を推定する。サーバ10によって推定されたユーザの属性は、広告又はクーポン等のユーザに対する情報配信に用いられる。例えば、配信条件に合致した属性を有するユーザに対して情報配信を行う。情報配信の際には、ジオフェンス(仮想的かつ地理的なエリア)を利用することとしてもよい。
本実施形態では、サーバ10によって推定されるユーザの属性は、POI(Point of Interest)等の場所の訪問回数及び滞在時間である。定性的には、例えば、訪問回数及び滞在時間に基づいてユーザを以下のように見なすことができる。訪問回数及び滞在時間が一定以上のユーザであれば、当該ユーザを当該場所の利用者(例えば、空港利用者、コンビニヘビーユーザ)とすることができる。上記の情報配信の条件としては、例えば、一定回数及び一定時間以上、当該施設を訪問しているユーザに対して情報配信を行うとすることができる。
具体的には、ユーザの属性は、所定の場所について、図2に示すテーブルの各セル(マス)に当該ユーザが当てはまるかどうかを示す情報である。図2のテーブルにおいて、行は、訪問回数(より具体的には、後述するようにチェックインの回数)であり、列は、滞在時間である。図2のテーブルは、場所毎のテーブルである。なお、テーブルに係る場所は、特定の場所(例えば、特定の空港)であってもよいし、1種類の属性に対応する複数の場所(例えば、任意の空港)であってもよい。
例えば、当該場所に、ユーザが3回訪問しており、それぞれの滞在時間が2分、5分、10分であったとする。その場合、10分以上の滞在の訪問は1回であるため、「チェックイン1回以上」の行の「滞在全て」「滞在1分」「滞在2分」「滞在3分」「滞在4分」「滞在5分」「滞在10分」の列のセルに当該ユーザは当てはまる(当該行の「滞在30分」以降の列のセルには当てはまらない)。5分以上の訪問は2回であるため、「チェックイン2回以上」の行の「滞在全て」「滞在1分」「滞在2分」「滞在3分」「滞在4分」「滞在5分」の列のセルに当該ユーザは当てはまる(当該行の「滞在10分」以降の列のセルには当てはまらない)。2分以上の訪問は3回であるため、「チェックイン3回以上」の行の「滞在全て」「滞在1分」「滞在2分」の列のセルに当該ユーザは当てはまる(当該行の「滞在3分」以降の列のセルには当てはまらない)。また、ユーザの訪問回数は3回であるため、「チェックイン4回以上」以降の行のセルには当該ユーザは全て当てはまらない。
なお、図2のテーブルは、山手線に係るものであり(山手線利用者)、条件が当てはまったユーザの数をカウントした例である。上記のようにテーブルの左側及び上側の方に行くほど条件が緩いため、ユーザの数が多くなる。
端末20は、ユーザによって携帯されて用いられる装置である。端末20は、例えば、携帯電話機又はスマートフォン等の移動通信端末(移動局)に相当する。端末20は、移動体通信網等の無線通信網に接続して無線通信を行う機能を有している。サーバ10と端末20とは、無線通信網等を介して通信を行うことができ、互いに情報の送受信を行えるようになっている。
端末20は、自端末の測位機能を有している。また、端末20は、当該測位機能によって得られた自端末の位置を示す情報に基づいて、自端末、即ち、自端末を携帯するユーザが予め設定された場所を訪れたこと(チェックイン)、及び当該場所を離れたこと(チェックアウト)を判断(判定)する。予め設定された場所は、上述したユーザの属性の推定に用いられる場所である。例えば、当該場所は、駅、空港及び商業施設等である。例えば、端末20は、継続的な自端末の測位を行って、得られた自端末の位置が予め設定された場所のエリアに入った場合、チェックインと判断し、当該エリアから出た場合、チェックアウトと判断する。端末20は、ユーザが所定の場所を訪れたことを示す訪問情報として、チェックアウト及びチェックインの履歴を示すチェックインログを生成する。チェックインログには、チェックインした場所、チェックインした時刻及びチェックアウトした時刻を示す情報が含まれる。
チェックインの判断(チェックアウトの判断も含む、以下同様)には、様々な要因が影響を与える。例えば、自端末の測位方法としては、例えば、GPS(グローバルポジショニングシステム)測位、無線LAN(ローカルエリアネットワーク)測位及びビーコン測位等のものがある。無線LAN測位は、無線LANの電波を用いた測位である。ビーコン測位は、位置決めされて設置された発信機からの電波(ビーコン)を用いた測位である。何れの測位方法を用いるかによって、自端末の位置の精度及び測位可能な範囲等が異なる。これらの相違によって、チェックインの判断の精度が異なる。
例えば、図2(a)に示すテーブルは、無線LAN(Wi-Fi)測位を用いたチェックインの判断に基づくものであり、図2(b)に示すテーブルは、GPS測位を用いたチェックインの判断に基づくものである。チェックインの傾向は、何れの測位を行っても大きく異ならないと考えられるが、これら2つのテーブルには大きな相違が生じている。例えば、図2(a)の左上のセルの数値に対して、右下のセルの数値は1/100以下の値となっているが、図2(b)の左上のセルの数値に対して、右下のセルの数値は半分程度の値にしかなっていない。
端末20は、チェックインログの生成に際して、チェックインの判断に影響を与え得る情報を、当該チェックインログの生成に係る生成情報として生成する。上記の場合、端末20は、ユーザの位置の測位方法に係る情報、具体的には、チェックインの判断の際に用いた測位方法(ジオフェンス種別)を示す情報を生成情報として生成する。なお、生成情報は、チェックインの判断毎の情報であってもよいし、一律の方法でチェックインの判断を行う場合には、チェックインの判断毎ではなく端末20単位の情報であってもよい。
チェックインの判断に影響を与える要因は、測位方法以外にも、以下のものがある。端末20における測位は、端末20のOS(オペレーティングシステム)及び設定等に応じて行われる。従って、これらの情報を、ユーザの位置の測位方法に係る情報として生成情報としてもよい。
図3に、OS毎のチェックインの判断に基づく滞在時間のグラフを示す。図3のグラフにおいて、1つの点が一人のユーザの一回の滞在に対応する。図3(a)は、あるOSを用いた場合の滞在時間を示すものであり、図3(b)は、別のOSを用いた場合の滞在時間を示すものである。図3(a)に示すグラフでは、滞在時間が長くなるにつれてユーザ数が減少するが、図3(b)に示すグラフでは、5分前後でユーザ数のピークが立つ。端末20は、端末20のOS(あるいは、OS以外の測位の制御等に係るソフトウェア)を示す情報を生成情報として生成する。
また、端末の設定としては、測位の頻度及び無線通信機能のオンオフの設定等がある。無線通信機能のオンオフの設定は、例えば、無線LANのオンオフ、及びBLE(Bluetooth Low Energy)のオンオフの設定である。
チェックインの判断には、位置の測位だけではなく、当該判断自体の方法も影響を及ぼす。端末20は、ユーザの位置に基づき当該場所を訪れたか否かを判断する方法に係る情報を生成情報として生成する。そのような情報としては、アプリ(アプリケーション)及び端末の設定を示す情報がある。
チェックインの判断は、端末20にインストールされたチェックインを判断するアプリによって行われる。どのアプリを用いてチェックインの判断を行うかに応じて、チェックインの判断が変わり得る。また、アプリによって利用される(フォアグラウンド(ユーザが操作可能な状態)になる)場所が異なり、チェックインの判断に影響する。
端末の設定としては、位置情報の許諾の設定がある。位置情報の許諾の設定は、例えば、チェックインの判断を行うアプリがフォアグラウンドのときのみ位置情報の利用を許可するか(即ち、フォアグラウンドのときのみチェックインを判断するか)、バックグラウンド(ユーザが操作不可能な状態)のときも位置情報の利用を許可するかの設定である。
なお、端末20は、上記の情報全てを生成情報として生成する必要はなく、予めサーバ10で用いられると設定されている種類の情報を生成情報として生成すればよい。
端末20を所有するユーザには、予めユーザを特定する情報であるユーザIDが付与されており、端末20は、予め記憶した当該ユーザIDと共にチェックインログ及び生成情報をサーバ10に送信する。例えば、端末20は、一定期間毎(例えば、1日毎)にこれらの情報をサーバ10に送信する。
端末20は、通常の携帯電話機又はスマートフォン等と同様にCPU(Central Processing Unit)、メモリ及び無線通信モジュール等のハードウェアを備えて構成される。
引き続いて、本実施形態に係るサーバ10の機能を説明する。図1に示すようにサーバ10は、訪問情報取得部11と、グループ化部12と、推定部13と、出力部14とを備えて構成される。
訪問情報取得部11は、ユーザが所定の場所を訪れたことを示す複数の訪問情報、及び当該訪問情報の生成に係る生成情報を取得する機能部である。訪問情報取得部11は、端末20から送信された訪問情報であるチェックインログ、及び生成情報を受信して取得する。訪問情報取得部11は、複数の端末20から(複数のユーザについての)チェックインログ及び生成情報を受信する。上述したように生成情報は、ユーザの位置の測位方法に係る情報、及びユーザの位置に基づき当該場所を訪れたか否かを判断する方法に係る情報の少なくとも何れかである。なお、訪問情報取得部11は、端末20から受信する以外の方法で、例えば、端末20からこれらの情報を受信した装置からこれらの情報を取得してもよい。訪問情報取得部11は、取得した情報をグループ化部12に出力する。なお、ユーザの属性の推定に用いるチェックインログは、予め設定された期間(例えば、現時点から過去数か月)のチェックインに係るもののみとしてもよい。
上述したように端末20によって取得されたチェックインログは、チェックインログの生成に係る様々な要因によって精度が変動し得る。従って、チェックインログから、ユーザの属性である場所の訪問回数及び滞在時間を単純に集計したとしても、正確な値を算出することができないおそれがある。グループ化部12及び推定部13は、生成情報を考慮して、訪問回数及び滞在時間を算出するための機能部である。
グループ化部12は、訪問情報取得部11によって取得されたチェックインログを生成情報に基づいてグループ化する機能部である。グループ化部12は、訪問情報取得部11から、複数のユーザについてのチェックインログ及び生成情報を入力する。グループ化部12は、予め記憶したグループ生成基準に基づいて、チェックインログをグループ化(クラスタリング)して複数のクラスタ(グループ)を生成する。グループ生成基準は、属性の推定の時点で予めサーバ10の管理者等によって設定されている。例えば、グループ化部12は、生成情報によって示される測位方法又はOS毎にチェックインログをグループ化する。グループ化部12は、チェックインログを何れのクラスタにグループ化されたかを示す情報と共に推定部13に出力する。なお、生成情報に基づくチェックインログのグループ化であれば、上記以外の方法でグループ化されてもよい。
推定部13は、グループ化部12によってグループ化されたチェックインログ(セグメント)に基づいてユーザの属性を推定する機能部である。推定部13は、当該推定に際して、グループ化されたチェックインログに基づいてクラスタ毎にユーザの属性を集計し、クラスタ間でユーザの属性を比較して、集計されたユーザの属性を補正する。具体的には、推定部13は、以下のようにユーザの属性の推定を行う。
推定部13は、グループ化部12から、クラスタ毎のチェックインログを入力する。推定部13は、各クラスタに属するチェックインログから、属性の推定対象の場所について、クラスタ毎に図4(a)に示すユーザ数行列と、図4(b)に示すユーザリスト行列とを生成する。属性の推定対象の場所は、例えば、上述したように特定の空港、あるいは任意の空港等であり、属性の推定の時点で予めサーバ10の管理者等によって設定されている。推定部13は、各クラスタに属する、属性の推定対象の場所についてのチェックインログから、ユーザ毎のチェックイン回数及び滞在時間を集計(算出)する。本実施形態では、チェックイン回数を訪問回数とする。滞在時間は、それぞれのチェックアウトの時刻からチェックインの時刻を引くことで算出される。
図4(a)に示すユーザ数行列は、図2のテーブルと同様のものであり、行はチェックイン回数を示し、列は滞在時間を示している。予め、各行及び各列には、チェックイン回数と滞在時間とが設定されている。行が下に行くほど(行のインデックスの数が大きいほど)、大きなチェックイン回数が設定される。例えば、i=1ではチェックイン回数1回、i=2ではチェックイン回数2回等と設定される。列が右に行くほど(列のインデックスの数が大きいほど)、長い滞在時間が設定される。例えば、j=1では0分(全ての滞在)、j=2では1分等と設定される。行列のサイズ及び上記の設定値は、属性の推定の時点で予めサーバ10の管理者等によって設定されている。なお、図4の行列では、2×2の行列となっているが、通常、更に大きなサイズの行列が用いられる(即ち、より多くの種類のチェックイン回数、及び滞在時間が設定された行列が用いられる)。
推定部13は、各ユーザについて、算出したチェックイン回数及び滞在時間と、上記の行列の各行及び列に対して設定されたチェックイン回数及び滞在時間とを比較して、算出したチェックイン回数及び滞在時間が行及び列に対して設定されたチェックイン回数及び滞在時間以上となっているか否かを判断する。推定部13は、算出したチェックイン回数及び滞在時間が行及び列に対して設定されたチェックイン回数及び滞在時間以上となっているユーザの数を、ユーザ数行列の当該行及び列の要素の値とする。推定部13は、行列の全ての要素について上記の値を算出し、ユーザ数行列とする。この行列の各要素の値は、行が下に行くほど、及び列が右に行くほど、小さな値となる。
図4(b)に示すユーザリスト行列は、図4(a)に示すユーザ数行列と同じサイズの行列であり、ユーザ数行列と同様に行はチェックイン回数を示し、列は滞在時間を示している。推定部13は、ユーザ数行列の数値を算出した際の、算出したチェックイン回数及び滞在時間が行及び列に対して設定されたチェックイン回数及び滞在時間以上となっているユーザのユーザIDを、ユーザリスト行列の各要素の値(ユーザIDリスト)とする。ユーザリスト行列の要素は、図4(b)に示すようにユーザ数行列の数値の数のユーザIDリストとなる。
推定部13は、上記のように生成した各クラスタのユーザリスト行列を統合して、統合後のユーザリスト行列を生成する。統合後のユーザリスト行列が、ユーザの属性を示す情報となる。推定部13は、まず、統合のベース(基準)となるクラスタを決定する。例えば、推定部13は、ユーザ数行列の最も左上の要素(i=1,j=1の要素)の値が最も大きいクラスタを統合のベースとなるクラスタとする。これは、1回以上のチェックインが判断されたユーザが最も多いクラスタを統合のベースとするものである。但し、統合のベースのクラスタは、上記以外としてもよい。例えば、チェックインの判断が最も正確であることが分かっているクラスタがあれば、そのクラスタを統合のベースとしてもよい。
本実施形態では、図5に示すユーザ数行列An,Bn及びユーザリスト行列Au,Buの2つのクラスタA,Bを例として統合について説明する。推定部13は、2つのクラスタA,Bのうち、ユーザ数行列An,Bnの左上の要素の値An(1,1),Bn(1,1)が大きいクラスタAをベースとする。推定部13は、行列のインデックスi,jの全てについて、An(i,j)>Bn(k,l)が成立する全てのk,lについてのユーザリスト行列Buの要素Bu(k,l)の和集合Bu_sum(i,j)を生成する。推定部13は、統合後のユーザリスト行列Xuの各要素Xu(i,j)をAu(i,j)∪Bu_sum(i,j)(Au(i,j)とBu_sum(i,j)との和集合)とする。
図5の例を用いて説明する。図5(a)に示すように、An(1,1)は、Bn(1,1)、Bn(1,2)、Bn(2,1)及びBn(2,2)よりも大きいため、Xu(1,1)=Au(1,1)∪Bu(1,1)∪Bu(1,2)∪Bu(2,1)∪Bu(2,2)となる。図5(b)に示すように、An(2,1)は、Bn(1,2)及びBn(2,2)よりも大きいため、Xu(2,1)=Au(2,1)∪Bu(1,2)∪Bu(2,2)となる。図5(c)に示すように、An(1,2)は、Bn(1,2)、Bn(2,1)及びBn(2,2)よりも大きいため、Xu(1,2)=Au(1,2)∪Bu(1,2)∪Bu(2,1)∪Bu(2,2)となる。図5(d)に示すように、An(2,2)は、Bnにそれより小さい要素がないため、Xu(2,2)=Au(2,2)となる(統合が行われない)。
上記の統合は、統合のベースとなったクラスタ以外のクラスタについてのユーザの属性をベースのクラスタのユーザの属性にあわせて補正するものである。これによって、クラスタ間のユーザの属性にばらつきがあった場合であっても、適切にユーザの属性を推定することができる。図5に示した例は、2つのクラスタ間の統合であったが、3つ以上のクラスタがあった場合であっても、ベースのクラスタとそれ以外のクラスタとの間で上記の処理を行うことで統合を行うことができる。推定部13は、生成した統合後のユーザリスト行列Xuを出力部14に出力する。
上記では、ユーザ数行列の各値に基づいた統合を行ったが、ユーザ数行列の各値ではなく、各クラスタのユーザ母数に対するユーザ数行列の各値の比率(割合)の行列を用いて上記の統合を行うこととしてもよい。例えば、図6に示すユーザ数行列An,Bnがあり、それぞれのクラスタA,Bのユーザ母数a,bが500,200であった場合、それぞれのユーザ数行列An,Bnの要素の値をそれぞれのクラスタA,Bのユーザ母数a,bで割った行列A´n,B´nを生成する。生成した行列A´n,B´nに基づいて、ユーザ数行列の各値に基づいた場合と同様に統合後のユーザリスト行列Xuを生成する。
この場合、ユーザ母数には、当該場所について1度もチェックインしていないユーザ、即ち、当該場所についてのチェックインログが得られてないユーザが含まれる。そのため、例えば、属性の推定対象となるユーザについて、生成情報を予め取得しておき、取得した生成情報に基づいてユーザをクラスタに割り当てることとしてもよい。この場合の生成情報は、チェックインログを(将来)生成する場合にどのように生成するかを示すものである。あるいは、推定対象となる場所についてのチェックインログが得られていないユーザについて、他の場所についてのチェックインログに係る生成情報に基づいてユーザをクラスタに割り当てることとしてもよい。
出力部14は、推定部13によって推定されたユーザの属性を示す情報を出力する機能部である。出力部14は、推定部13から統合後のユーザリスト行列Xuを、推定されたユーザの属性を示す情報として入力する。出力部14は、例えば、統合後のユーザリスト行列Xuを、当該行列を用いて情報配信を行う装置又はモジュール等に送信して出力する。これによって統合後のユーザリスト行列Xuが情報配信に用いられる。あるいは、出力部14は、送信以外の出力、例えば、表示出力を行うこととしてもよい。以上が、本実施形態に係るサーバ10の機能である。
引き続いて、図7のフローチャートを用いて、本実施形態に係るサーバ10で実行される処理(サーバ10が行う動作方法)を説明する。本処理では、まず、訪問情報取得部11によって、チェックインログ及び生成情報が取得される(S01)。続いて、グループ化部12によって、チェックインログがグループ化されて複数のクラスタが生成される(S02)。続いて、推定部13によって、チェックインログから、推定対象の場所についてのクラスタ毎のユーザ数行列及びユーザリスト行列が生成される(S03)。続いて、推定部13によって、ユーザ数行列に基づいて、ユーザリスト行列の統合が行われて、統合後のユーザリスト行列が生成される(S04)。続いて、出力部14によって、統合後のユーザリスト行列が、推定されたユーザの属性を示す情報として出力される(S05)。以上が、本実施形態に係るサーバ10で実行される処理である。
本実施形態では、生成情報に基づいてグループ化されたチェックインログに基づいて、ユーザの属性が推定される。従って、本実施形態によれば、ユーザの位置に基づくユーザの属性の推定を正確に行うことができる。また、これによって、情報配信の条件に対して適切な対象者を抽出することができる。従って、適切な対象者のみに情報配信を行うことができ、情報配信の際の通信量を削減したり、処理負荷を軽減したりすることができる。即ち、本実施形態によれば、情報配信の際のネットワーク資源又はハードウェア資源を効率的に利用することができる。
生成情報としては、上述したように測位方法に係る情報、あるいは、ユーザの位置に基づき場所を訪れたか否かを判断する方法、即ち、チェックインの判断方法に係る情報とすることとしてもよい。この構成によって、測位方法又はチェックインの判断方法が考慮されて、ユーザの属性が推定される。但し、生成情報は、チェックインログの生成に係る情報であればよく、必ずしも上記のものに限られない。
また、ユーザの属性を場所の訪問回数及び滞在時間として、上記の行列の統合によってそれらを推定することとしてもよい。この構成によれば、確実かつ適切にユーザの属性の推定を行うことができる。なお、訪問回数及び滞在時間の何れか一方のみをユーザの属性として推定してもよい。また、場所の訪問回数を、チェックイン回数ではなく、日単位の訪問回数、即ち、訪問日数としてもよい。訪問日数を用いる場合には、同一日に複数回チェックインが発生しても1日とカウントする。例えば、店舗等へのリピート回数により利用頻度を評価する場合に利用することができる。
また、本発明において推定されるユーザの属性は、必ずしも訪問回数及び滞在時間には限られない。例えば、場所の訪問回数及び滞在時間に基づいて推定される定性的な属性(例えば、上述した空港利用者、コンビニヘビーユーザといったプロファイル)であってもよい。その際、場所毎に設定された属性(POI属性)が用いられてもよい。
また、本実施形態では、訪問情報を、チェックインの判断を経たチェックインログとしていたが、必ずしもチェックインの判断を経たものでなくてもよい。即ち、端末20における測位によって得られた端末20、即ち、ユーザの位置を示す情報(例えば、緯度及び経度)を訪問情報とすることとしてもよい。
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)又は送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
例えば、本開示の一実施の形態におけるサーバ10は、本開示の方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図8は、本開示の一実施の形態に係るサーバ10のハードウェア構成の一例を示す図である。上述のサーバ10は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。サーバ10のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
サーバ10における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。例えば、サーバ10における各機能は、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、サーバ10における各機能は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001によって実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施の形態に係る方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及びストレージ1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、上述のサーバ10における各機能は、通信装置1004によって実現されてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
また、サーバ10は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
情報等は、上位レイヤ(又は下位レイヤ)から下位レイヤ(又は上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及びシンボルの少なくとも一方は信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、キャリア周波数、セル、周波数キャリアなどと呼ばれてもよい。
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスによって指示されるものであってもよい。
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
本開示においては、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
移動局は、送信装置、受信装置、通信装置などと呼ばれてもよい。なお、移動局は、移動体に搭載されたデバイス、移動体自体などであってもよい。当該移動体は、乗り物(例えば、車、飛行機など)であってもよいし、無人で動く移動体(例えば、ドローン、自動運転車など)であってもよいし、ロボット(有人型又は無人型)であってもよい。なお、移動局は、必ずしも通信動作時に移動しない装置も含む。例えば、移動局は、センサなどのIoT(Internet of Things)機器であってもよい。
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみが採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。