添付図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の好適な一実施形態にかかる拠点推定装置100の構成を示すブロック図である。図1に示されているとおり、この拠点推定装置100は、ユーザの時刻毎の位置の履歴を示す移動履歴データを基に、ユーザの滞留する場所である複数の拠点の位置を推定する情報処理システムである。拠点推定装置100は、外部のサーバ装置、端末装置等の外部装置200との間で、移動体通信ネットワーク等の通信ネットワークを介してデータの送受信が可能なように構成されている。
図1に示すように、拠点推定装置100は、機能的な構成要素として、位置データ記憶部101、拠点位置推定部102、拠点位置記憶部103、拠点特徴量生成部(拠点分類部)104、拠点特徴量記憶部105、拠点分類部106、拠点グループ記憶部107、拠点グループ種別推定部(拠点種別推定部)108、拠点グループ種別記憶部109、結合部110、及び拠点記憶部111を含んで構成されている。以下、各構成要素について説明する。
位置データ記憶部101は、複数のユーザに関する移動履歴データを記憶する機能部である。移動履歴データは、外部装置200によって取得されて位置データ記憶部101に記憶される。外部装置200によって取得された移動履歴データは、拠点推定装置100によって能動的に外部装置200から取得されて位置データ記憶部101に記憶されてもよいし、受動的に外部装置200から取得されて位置データ記憶部101に記憶されてもよい。外部装置200による移動履歴データの取得方法は、様々な方法が挙げられる。例えば、ユーザが所持する携帯電話端末等の端末装置から移動体通信ネットワークを構成する基地局に向けて送信される位置登録信号等を利用して、移動履歴データを取得する方法が挙げられる。この方法では、例えば、基地局のアンテナの位置と、端末装置と基地局との間での通信の遅延時間と、を用いて端末装置の位置が推定され、その位置の推定が時間的に連続して実施されることにより、移動履歴データが取得される。
図2には、位置データ記憶部101に記憶される移動履歴データのデータ構成の一例を示す。図2に示すように、移動履歴データにおいては、ユーザの端末装置を識別する「端末識別子」と、位置が推定された時刻を示す「時刻」と、推定されたユーザの位置を示す「経度、緯度」とが対応付けられており、複数の時刻毎のユーザの位置が表されている。具体的には、「端末識別子:U1」で識別されるユーザに関して、複数の時刻「2016/12/01 10:00」、「2016/12/01 12:00」、及び「2016/12/01 14:00」に対応する位置として、「経度:140.0、緯度:35.0」、「経度:140.0、緯度:35.0」、及び「経度:140.0、緯度:35.1」が、対応付けられている。さらに、この位置データ記憶部101には、複数のユーザに関する移動履歴データが記憶され得る。
図1に戻って、拠点位置推定部102は、位置データ記憶部101から移動履歴データを読み出し、移動履歴データを基にユーザの滞留する場所である複数の拠点の位置を推定する機能部である。拠点位置推定部102は、複数の拠点の位置を複数のユーザ毎に推定する。拠点位置推定部102による拠点の位置の推定方法は、様々な方法が挙げられる。例えば、拠点位置推定部102は、予めメッシュ形状に区切って設定された複数のエリアごとの所定期間内でのユーザの来訪回数を集計し、集計した来訪回数が所定の閾値以上のエリアに対応する位置を、拠点の位置として推定する。具体的には、拠点位置推定部102は、移動履歴データを基に、ユーザがあるエリアの外部からそのエリアに侵入した回数を集計し、その回数をそのエリアに対応する来訪回数とする。拠点位置推定部102は、所定期間内で推定されたユーザ毎の拠点の位置の情報を拠点位置記憶部103に記憶する。
上記の推定方法以外に、拠点位置推定部102は、次のような方法を採用してもよい。すなわち、移動履歴データを基に同一のユーザが同一のエリアに連続した時刻に位置していると判断できる場合、連続した時刻の間はずっと該当エリアに滞留していたものと推定する。例えば、時刻「10:00」及び「12:00」の連続した2つの時刻に同一エリアに位置している場合には、それらの2つの時刻を跨った2時間はそのエリアに滞留しているものと推定する。そして、拠点位置推定部102は、推定した滞留時間が閾値以上のエリアを該当ユーザの拠点として推定する。このような推定方法によれば、駅などのユーザの拠点に該当しない場所が、ユーザの来訪回数が多いことに起因して拠点として誤って推定されることを防止することができる。また、拠点位置推定部102は、特開2015-82137号公報に記載されたように、k-Means法あるいはGMM(Gaussian mixture model:混合ガウスモデル)等の機械学習によるクラスタリングの手法を用いてユーザの位置が集中するエリアを算出し、そのエリアの代表点を拠点の位置として推定してもよい。
図3には、拠点位置記憶部103に記憶される拠点の位置データのデータ構成の一例を示す。図3に示すように、拠点の位置データにおいては、ユーザの端末装置を識別する「端末識別子」と、推定された拠点の位置を識別する「位置識別子」とが対応付けられており、複数の拠点の位置が表されている。具体的には、「端末識別子:U1」で識別されるユーザの複数の拠点の位置を識別する位置識別子として、「53391234」、「53392345」、及び「53393456」が、含まれている。さらに、この拠点位置記憶部103には、複数のユーザに関する拠点の位置データが記憶され得る。
図1に戻って、拠点特徴量生成部104は、位置データ記憶部101から移動履歴データを読み出すとともに拠点位置記憶部103から拠点の位置データを読み出し、読み出した移動履歴データ及び拠点の位置データを基に、各ユーザが複数の拠点のそれぞれに位置する時期的な分布傾向を示すベクトル値(特徴量)を集計する。すなわち、拠点特徴量生成部104は、1つのユーザについて、拠点の位置データに示される拠点ごとに移動履歴データに含まれる所定期間(例えば、ある1か月間)内の「時刻」の情報を抽出し、抽出した「時刻」の情報を集計することによってユーザが拠点の近傍に位置している時刻の分布を行列データとして生成する。生成する行列データは、列間の方向に“1時間”で区切った24時間の期間(例えば、午前0時~午後12時までの期間)の度数分布を示し、その度数分布を行間の方向に“1日”単位で繰り返して配置したデータである。よって、この行列データは時間帯ごと及び日ごとの時期的な分布傾向を示している。さらに、拠点特徴量生成部104は、生成した行列データを列間の方向に集計することにより日ベクトルデータを生成する。この日ベクトルデータは、所定期間内の日ごとの時期的な分布傾向を示す数値が配列されたデータとなる。加えて、拠点特徴量生成部104は、生成した行列データを行間の方向に集計することにより時間ベクトルデータを生成する。この時間ベクトルデータは、所定期間内の時間帯(例えば、午前0時~午後12時までの期間を区切った時間帯)ごとの時期的な分布傾向を示す数値が配列されたデータとなる。そして、拠点特徴量生成部104は、全てのユーザの複数の拠点ごとに日ベクトルデータおよび時間ベクトルデータを特徴量として生成する。拠点特徴量生成部104は、生成した特徴量を拠点特徴量記憶部105に記憶する。
ここで、日ベクトルデータおよび時間ベクトルデータの集計対象の所定期間としては、計算負荷がそれほど高くなく拠点の種別をより正確に推定することができるという観点から1か月の期間に設定されることが好ましい。所定期間は、拠点の種別の推定精度が許容できるのであれば、計算負荷がより低くできるという観点から、1週間の期間に設定されてもよい。また、拠点特徴量生成部104は、日ベクトルデータおよび時間ベクトルデータを正規化して生成してもよい。例えば、ベクトルの各成分の二乗和の合計が所定値(例えば、“1”)となるように正規化してもよいし、ベクトルの各成分の和の合計が所定値(例えば、“1”)となるように正規化してもよい。
図4には、拠点特徴量生成部104によって生成された複数の拠点ごとの行列データのイメージを示し、図5には、拠点特徴量生成部104によって行列データを基に生成された複数の拠点ごとの特徴量のイメージを示している。図4(a)~(c)には、あるユーザに関して3つの拠点のそれぞれを対象に生成された行列データのイメージM01,M02,M03を示し、図5(a)~(c)には、図4(a)~(c)の行列データのそれぞれを基に生成された日ベクトルデータおよび時間ベクトルデータのイメージの組み合わせ(V01,V11),(V02,V12),(V03,V13)を示す。行列データのイメージM01,M02,M03は、横方向が列間の方向D1、縦方向が行間の方向D2を示す。また、それぞれの行列データ、日ベクトルデータ、および時間ベクトルデータのイメージにおいて、白抜きの部分は値が零の部分を示し、斜線が引かれた部分は値が零以上であるが比較的小さい部分を示し、黒く塗りつぶされた部分は値が比較的大きい部分を示す。
また、図6には、拠点特徴量生成部104によって生成され、拠点特徴量記憶部105に記憶された特徴量のデータ構成の一例を示している。図6に示すように、拠点特徴量記憶部105には、ユーザの端末装置を識別する「端末識別子」と、拠点の位置を識別する「位置識別子」と、特徴量の種別を示す「特徴量種別」と、特徴量であるベクトル値(数値列)とが、互いに対応付けて記憶される。例えば、「端末識別子:U1」で識別されるユーザの複数の拠点「53391234」及び「53392345」のそれぞれに対応した特徴量として、「時間ベクトル」及び「日ベクトル」の2つの種別の特徴量が記憶されている。
このようにして生成されたユーザの複数の拠点ごとの特徴量は、以下のような性質を有すると想定できる。つまり、あるユーザは、同一の種別の複数の拠点には、同じような時間帯に滞留する傾向がある一方で、同一日には滞留しない傾向がある。具体的には、引っ越しによってある一定期間内に自宅が2つの場所に変更されていても、昼間に勤務するユーザの場合は、2つのどちらの自宅にも夜間に滞留する傾向が強く、2つの自宅の両方に同一日に滞留することはほとんどないと想定される。また、別のケースとして、単身赴任によってある一定期間内に自宅及び単身赴任用の宿舎を有し、昼間に勤務するユーザの場合には、自宅及び宿舎のどちらにも夜間に滞留する傾向が強く、自宅と宿舎の両方に同一日に滞留することはほとんどないと想定できる。このような傾向から、同一のユーザにおいて、同一種別の拠点に関する特徴量の時間ベクトルデータはその分布が類似したものとなる一方で、同一種別の拠点に関する特徴量の日ベクトルデータはその分布が異なったものとなる。その結果、同一のユーザにおいて、同一の種別の2つの拠点の時間ベクトルデータの内積値は比較的大きい一方、それらの2つの拠点の日ベクトルデータの内積値は比較的小さい。
図1に戻って、拠点分類部106は、拠点特徴量記憶部105に記憶された特徴量のデータを読み出し、ユーザ毎に、複数の拠点間の特徴量の類似度を基に、複数の拠点をグループ分けする。詳細には、拠点分類部106は、1つのユーザについて、複数の拠点を、拠点の種別が「自宅」であるグループと拠点の種別が「職場」であるグループとの2つのグループに分類する。まず、拠点分類部106は、ユーザに対応付けられた拠点が1つしか存在しない場合には、自宅を有さないユーザは想定しにくいことから、その拠点の種別を「自宅」と推定し、そのユーザを後述する拠点の種別の推定対象から除外する。一方、拠点分類部106は、ユーザに対応付けられた拠点が2つ以上存在する場合には、次のようにして、複数の拠点を2つのグループに分類する。最初に、各拠点の時間ベクトルデータの各成分の数値を1からその数値を減算した値に置換する。このようにすることで、時間ベクトルデータについても、日ベクトルデータと同様に、同一の種別の拠点どうしの内積値が比較的小さくなるような性質を持つようになる。次に、拠点分類部106は、複数の拠点のうちから選択した2つの拠点の日ベクトルデータどうしの内積値、及び当該2つの拠点の時間ベクトルデータどうしの内積値を算出する。そして、拠点分類部106は、当該2つの拠点間での2つの内積値の積を計算することにより、当該2つの拠点間の特徴量の類似度を表すスカラ量を算出する。拠点分類部106は、このスカラ量の算出を、複数の拠点のうちから選択可能な全ての組み合わせの2つの拠点に関して実行し、2つの拠点間のスカラ量を配列させた相違度表データを作成する。例えば、あるユーザに関して拠点が4つ存在する場合には、スカラ量を4C2=6通りの拠点の組み合わせに対応して算出する。ここで、拠点分類部106は、スカラ量を、2つの内積値の和をとることで算出してもよいし、2つの内積値のうちの大きい方を選ぶことで算出してもよい。
さらに、拠点分類部106は、作成した相違度表データを基にして、クラスタリングを実施して、複数の拠点を2つのグループに分類する。拠点分類部106は、相違度表データにおけるスカラ量を基に特徴量の類似度を判断することによる複数の拠点をクラスタリングする。具体的には、クラスタリング手法としてウォード法を採用する。ウォード法は、相違度表を入力として樹形図を作成し、樹形図において相違度が小さい項目どうしを互いによく類似した項目として関連付けするクラスタリング手法である。拠点分類部106は、このウォード法を用いて、相違度表データを基にユーザ毎に複数の拠点を2つのグループに分類する。拠点分類部106は、クラスタリング手法として、ウォード法以外に、非階層型クラスタリング等の他の手法を用いてもよい。拠点分類部106は、拠点特徴量記憶部105に記憶された全てのユーザの特徴量のデータを対象にして、全てのユーザについて複数の拠点をグループ分けする。そして、拠点分類部106は、グループ分けした拠点の情報を拠点グループ記憶部107に記憶する。
図7には、拠点グループ記憶部107に記憶された拠点情報のデータ構成の一例を示している。図7に示すように、拠点グループ記憶部107には、ユーザの端末装置を識別する「端末識別子」と、拠点の位置を識別する「位置識別子」と、その拠点が分類されたグループを示す「グループ名称」とが、互いに対応付けて記憶される。例えば、「端末識別子:U1」で識別されるユーザの拠点「53391234」に対応付けて、その拠点が分類されたグループの名称「グループ1」が記憶されている。
再び図1に戻って、拠点グループ種別推定部108は、ユーザ毎に拠点分類部106によって分類された2つのグループごとに、拠点特徴量記憶部105に記憶された特徴量のデータを基に、2つのグループのそれぞれに含まれる拠点の種別を推定する。推定する拠点の種別は、「自宅」と「職場」のいずれかとし、「職場」の種別の概念には、ユーザが生徒あるいは学生の場合の拠点に含まれ得る「通学先」が含まれるものとする。ここで、特徴量の集計期間である所定期間においては、ユーザが自宅に来訪する回数は職場に来訪する回数よりも多いと想定される。例えば、平日に勤務しているユーザの例では、一般的には、1か月の間に自宅に31日、職場に22日滞留すると想定され、自宅に滞留する日数のほうが多い。他の例として、1か月の期間の途中で引っ越しをした平日勤務のユーザの場合、引っ越し前の自宅に15日、引っ越し後の自宅に16日、職場に22日滞留すると想到され、この場合も自宅に滞留する合計の日数のほうが多い。このことを利用して、拠点グループ種別推定部108は、拠点特徴量記憶部105に記憶された特徴量である日ベクトルデータを参照し、2つのグループのそれぞれに含まれる拠点の滞留日数を集計する。そして、拠点グループ種別推定部108は、2つのグループの滞留日数を比較し、滞留日数が多い方のグループの拠点種別を「自宅」と推定し、滞留日数が少ない方のグループの拠点種別を「職場」と推定する。このとき、拠点グループ種別推定部108は、拠点特徴量生成部104によって生成された行列データを用いてグループごとの滞留日数を集計してもよいし、位置データ記憶部101に記憶された移動履歴データを直接用いてグループごとの滞留日数を集計してもよい。拠点グループ種別推定部108は、ユーザ毎に推定した2つのクループの種別の情報を、拠点グループ種別記憶部109に記憶する。
図8には、拠点グループ種別記憶部109に記憶されたグループの種別情報のデータ構成の一例を示している。図8に示すように、拠点グループ種別記憶部109には、ユーザの端末装置を識別する「端末識別子」と、グループを識別する「グループ名称」と、そのグループに含まれる拠点の種別を示す「拠点種別」とが、互いに対応付けて記憶される。例えば、「端末識別子:U1」で識別されるユーザのグループ「グループ1」に対応付けて、そのグループの拠点種別の名称「自宅」が記憶されている。
図1に戻って、結合部110は、拠点グループ記憶部107に記憶された拠点情報と、拠点グループ種別記憶部109に記憶されたグループの種別情報とを結合することにより、各ユーザの全ての拠点に関する拠点種別の情報を生成し、その拠点種別の情報を拠点記憶部111に記憶する。拠点記憶部111に記憶された拠点種別の情報は、端末装置等の外部装置から適宜参照可能にされる。
図9には、拠点記憶部111に記憶された拠点種別の情報のデータ構成の一例を示している。図9に示すように、拠点記憶部111には、ユーザの端末装置を識別する「端末識別子」と、拠点の位置を識別する「位置識別子」と、その拠点の種別を示す「拠点種別」とが、互いに対応付けて記憶される。例えば、「端末識別子:U1」で識別されるユーザの拠点「53391234」に対応付けて、その拠点の種別の情報「自宅」が記憶されている。
次に、上述した構成の拠点推定装置100の処理について説明する。図10は、拠点推定装置100による拠点種別の推定処理の動作手順を示すフローチャートである。
まず、拠点種別の推定処理が所定のタイミングで開始されると、拠点位置推定部102により、ユーザの複数の拠点の位置が推定される(ステップS101;拠点位置推定処理)。次に、拠点特徴量生成部104により、各ユーザが複数の拠点のそれぞれに位置する時期的な分布傾向を示す特徴量が生成される(ステップS102;拠点特徴量生成処理)。その後、拠点分類部106により、ユーザ毎に複数の拠点が分類される(ステップS103;拠点分類処理)。
さらに、拠点グループ種別推定部108により、ユーザ毎に分類された拠点のグループの種別が推定される(ステップS104;拠点グループ種別推定処理)。最後に、結合部110により、各ユーザの全ての拠点に関する拠点種別の情報が生成される(ステップS105;結合処理)。
つぎに、本実施形態の拠点推定装置100の作用効果について説明する。この拠点推定装置100において、ユーザの滞留する場所である複数の拠点が推定された後に、複数の拠点にユーザが位置する時期的傾向を示す値が集計され、その集計結果の類似度を基に複数の拠点がグループ分けされる。さらに、グループ分けされた拠点ごとに拠点の種別が推定される。これにより、同一の滞留目的の拠点が複数に分散していても、ユーザの複数の拠点の種別を正確に推定することができる。
また、上記実施形態では、拠点特徴量生成部104が時間帯毎及び日毎に時期的傾向を示すベクトルデータを集計している。こうすることにより、滞留目的が一致している拠点の単位で正しくグループ分けすることができる。その結果、ユーザの複数の拠点の種別をより正確に推定することができる。
さらに上記実施形態では、拠点特徴量生成部104が、時期ごとに集計した値を配列させたベクトルデータを算出し、拠点分類部106が、複数の拠点間でのベクトルデータの内積値を算出し、内積値を基にベクトルデータの類似度を判断している。こうすることにより、簡易な演算で滞留目的が一致している拠点の単位で正しくグループ分けすることができる。
また、上記実施の形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
例えば、本発明の一実施の形態における拠点推定装置100などは、本実施形態の拠点推定装置100の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図11は、本実施形態に係る拠点推定装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の拠点推定装置100は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、本明細書における説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。拠点推定装置100のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
拠点推定装置100における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信や、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、拠点位置推定部102、拠点特徴量生成部104、拠点分類部106、拠点グループ種別推定部108、結合部110などは、プロセッサ1001で実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールやデータを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、拠点推定装置100の拠点位置推定部102は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001で実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施の形態に係る拠点種別の推定処理を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及び/又はストレージ1003を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。例えば、位置データ記憶部101、拠点位置記憶部103、拠点特徴量記憶部105、拠点グループ記憶部107、拠点グループ種別記憶部109、拠点記憶部111などは、ストレージ1003で実現されてもよい。
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイスであり、出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイスである。入力装置1005及び出力装置1006は、両者が一体となったタッチパネルディスプレイで実現されてもよい。
また、プロセッサ1001やメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
また、拠点推定装置100は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
以上、本実施形態について詳細に説明したが、当業者にとっては、本実施形態が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本実施形態は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本実施形態に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
例えば、上記実施形態においては、拠点位置推定部102がメッシュ形状に区切った複数のエリア単位で拠点の位置を推定している。それ以外の形態として、ユーザの位置分布を対象に正規分布へのフィッティングを行い、その結果得られた代表点を拠点の位置として推定してもよい。
また、拠点位置推定部102は、所定の期間(例えば、同一時間帯)においてユーザの位置が隣接するエリアで観測される場合には、位置計測の誤差が生じているものとみなして、観測される位置を合算して(例えば、平均化して)拠点の位置として推定してもよい。
また、拠点特徴量生成部104は、午前0時から午後12までの期間内の行列データを集計した日ベクトルデータを生成している。それ以外に、午後8時から午前4時まで勤務している夜間勤務のユーザを対象にする場合には、拠点特徴量生成部104は、当日の午前4時から翌日の午前4時までの期間内の行列データを集計した日ベクトルデータを生成してもよい。これにより、日ベクトルデータにおいて、複数の日にまたがって同一の勤務時間帯の度数が分散して集計されることが防止され、ユーザの生活スタイルに合わせて正確な拠点の種別の推定が可能となる。
また、拠点特徴量生成部104は、1日を時間帯で区切って集計することで時間ベクトルデータを生成しているが、該当の時間帯の周辺(前後)の時間帯の集計値も反映して時間ベクトルデータを算出してもよい。例えば、ベクトルデータの9時台の集計値に所定の係数(例えば、“0.6)を乗じた値に、8時台の集計値に所定の係数(例えば“0.2)を乗じた値と、10時台の集計値に所定の係数(例えば“0.2)を乗じた値とを加えた値を、時間ベクトルデータの9時台の要素の値としてもよい。
また、本発明の別の側面として、図12に示す拠点推定装置100Aの構成を採用してもよい。図12に示す拠点推定装置100Aの構成の上述した拠点推定装置100との相違点は、拠点推定装置100Aが、構成要素として、ユーザ分類部112、ユーザグループ種別記憶部113、及びユーザグループ種別推定部(ユーザ拠点種別推定部)114をさらに備える点である。拠点推定装置100Aの備える、位置データ記憶部101、拠点位置推定部102、拠点位置記憶部103、拠点特徴量生成部104、拠点特徴量記憶部105、拠点グループ記憶部107、拠点グループ種別推定部108、拠点グループ種別記憶部109、結合部110、及び拠点記憶部111の構成は、拠点推定装置100と同様である。以下、本発明の別の側面である拠点推定装置100Aの拠点推定装置100との構成上の相違点について説明する。
拠点推定装置100Aの拠点分類部106は、拠点の数が2以外のユーザに関して、拠点のグループ分けの機能を実行し、その機能は拠点推定装置100Aの拠点分類部106と同様である。また、拠点推定装置100Aの結合部110は、拠点グループ種別記憶部109から読み出したグループの種別情報に加えて、ユーザグループ種別推定部114から出力された拠点の種別情報を用いて、各ユーザの全ての拠点に関する拠点種別の情報を生成し、拠点記憶部111に記憶する。
ユーザ分類部112は、拠点特徴量記憶部105から、拠点の数が2であるユーザに関して各拠点の特徴量を読み出し、読み出した特徴量を基にユーザをグループ分けする機能部である。すなわち、ユーザ分類部112は、それぞれのユーザの特徴量を対象にして、2つの拠点の日ベクトルデータどうしの内積値と、2つの拠点の時間ベクトルデータどうしの内積値とを計算する。そして、ユーザ分類部112は、各ユーザに関する2つの内積値を基に複数のユーザをグループ分けする。例えば、ユーザ分類部112は、GMM等の機械学習によるクラスタリングの手法を用いて、ユーザを、時間ベクトルデータどうしの内積値が大きく、日ベクトルデータどうしの内積値が小さいグループ「A」と、時間ベクトルどうしの内積値が小さく、日ベクトルデータどうしの内積値が大きいグループ「B」に分類する。このグループ「A」は、2つの拠点が(自宅,自宅)の種別の組み合わせであるグループと推定され、グループ「B」は、2つの拠点が(自宅,職場)の種別の組み合わせであるグループと推定されることになる。ユーザ分類部112は、グループ分けされたユーザの所属するグループに関する情報をユーザグループ種別記憶部113に記憶する。
図13には、ユーザグループ種別記憶部113に記憶されたグループ情報のデータ構成の一例を示している。図13に示すように、ユーザグループ種別記憶部113には、ユーザの端末装置を識別する「端末識別子」と、グループ分けされたグループを識別する「ユーザグループ名称」とが、互いに対応付けて記憶される。例えば、「端末識別子:U3」で識別されるユーザがグループ「A」に分類されたことを示す情報が記憶されている。
図12に戻って、ユーザグループ種別推定部114は、ユーザグループ種別記憶部113からグループ情報を読み出して、そのグループ情報を基に、拠点グループ種別推定部108と同様にして、グループ「B」にグループ分けされたユーザに関して、そのユーザの有する2つの拠点の種別を推定する。具体的には、2つの拠点のうち滞留日数が多い方の拠点の種別を「自宅」と推定し、滞留日数が少ない方の拠点の種別を「職場」と推定する。もし、滞留日数が同一になった場合には、時間ベクトルデータを参照して深夜の時間帯の集計値がより大きい拠点の種別を「自宅」と推定する。そして、ユーザグループ種別推定部114は、2つの拠点を有する全てのユーザに関する2つの拠点の種別に関する情報を結合部110に出力する。
図14は、拠点推定装置100Aによる拠点種別の推定処理の動作手順を示すフローチャートである。
まず、拠点種別の推定処理が所定のタイミングで開始されると、拠点推定装置100と同様にして、拠点位置推定処理、拠点特徴量生成処理、拠点分類処理、及び拠点グループ種別推定処理が順次実行される(ステップS201~S204)。その後、ユーザ分類部112により、拠点の数が2であるユーザがグループ分けされる(ステップS205;ユーザグルーピング処理)。次に、ユーザグループ種別推定部114により、(自宅,職場)の種別の拠点を有するグループ「B」にグループ分けされたユーザに関して、そのユーザの有する2つの拠点の種別が推定される(ステップS206;ユーザグループ種別推定処理)。最後に、結合部110により、各ユーザの全ての拠点に関する拠点種別の情報が生成される(ステップS207;結合処理)。
上記形態の拠点推定装置100Aによれば、複数のユーザごとに集計された時期的傾向を示す特徴量を基に複数のユーザがグループ分けされ、グループ分けされた複数のユーザにおいては、拠点の種別の組み合わせが同一のものとして推定される。これにより、全体のユーザの時期的傾向を加味することにより、ユーザの有する2つの拠点の種別をより正確に推定することができる。
情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
情報等は、上位レイヤ(または下位レイヤ)から下位レイヤ(または上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、または追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:trueまたはfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスで指示されるものであってもよい。
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的なものではない。
本明細書で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。本明細書で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及び/又はプリント電気接続を使用することにより、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどの電磁エネルギーを使用することにより、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
「含む(include)」、「含んでいる(comprising)」、およびそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本明細書において、文脈または技術的に明らかに1つのみしか存在しない装置である場合以外は、複数の装置をも含むものとする。
本開示の全体において、文脈から明らかに単数を示したものではなければ、複数のものを含むものとする。