JP6947538B2 - 塗布装置 - Google Patents

塗布装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6947538B2
JP6947538B2 JP2017111536A JP2017111536A JP6947538B2 JP 6947538 B2 JP6947538 B2 JP 6947538B2 JP 2017111536 A JP2017111536 A JP 2017111536A JP 2017111536 A JP2017111536 A JP 2017111536A JP 6947538 B2 JP6947538 B2 JP 6947538B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
blade
upper plate
flow path
resist liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017111536A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018206987A (ja
Inventor
智仁 松田
智仁 松田
哲也 梅澤
哲也 梅澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ulvac Coating Corp
Original Assignee
Ulvac Coating Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ulvac Coating Corp filed Critical Ulvac Coating Corp
Priority to JP2017111536A priority Critical patent/JP6947538B2/ja
Publication of JP2018206987A publication Critical patent/JP2018206987A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6947538B2 publication Critical patent/JP6947538B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

本発明は、塗布装置に関する。
従来から、気流制御ユニットを備えた塗布装置が知られている(特許文献1参照)。気流制御ユニットは、上板と、上板に一体的に固定された下板と、上板と下板との間に形成された放射状流路と、放射状流路の端部に位置する排出口とを備えている。
このような塗布装置は、基板を回転させながら遠心力によりフォトレジスト等の塗布液を基板に塗布する。塗布液は、気流制御ユニットの隙間を介して上板の下面に回り込み、表面張力により上板の下面に貼り付きながら、遠心力の作用及び放射状流路を流れるエアにより、排出口から排出される。これにより、塗布液が基板の裏面側に回り込むことに起因する、基板の裏面への塗布液の付着が抑制されている。
特開2011−14588号公報
近年では、基板に対するフォトレジストの残留物に起因するパーティクル発生を低減することが厳しく要求されている。具体的に、レジスト等の塗布液が基板の側面に付着して乾燥すると、付着物として基板の側面に残留する。その後、例えば、基板を搬送する場合等において、付着物が基板から剥離したり、付着物が破壊されたりすることで、パーティクルが発生する。このようなパーティクル発生を防止するために、塗布液が基板の側面に回り込むことに起因する、基板の側面への塗布液の付着を抑制することが求められている。
しかしながら、特許文献1に開示された塗布装置は、このような要求を満たすことができないという問題があった。
塗布装置に要求される機能として、基板上に塗布される塗布液の膜厚を自在に調整できることが求められている。例えば、基板上に塗布された塗布液の膜厚を高速回転により薄くするだけなく、基板上に塗布された塗布液の膜厚を低速回転により厚くすることができる塗布装置が求められている。換言すると、回転数の自由度が高く、塗布液の膜厚を自在に調整できる塗布装置が求められている。
しかしながら、特許文献1に開示された塗布装置においては、1200rpm以下といった低速回転で、基板への塗布液の付着を抑制することができないという問題があった。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、複雑な構成を用いることなく、塗布液が基板の側面及び裏面に回り込むことに起因する基板の側面及び裏面への塗布液の付着を抑制し、この付着物に起因するパーティクルの発生を防止できる塗布装置と、この塗布装置に用いられる気流制御ユニットを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1態様に係る塗布装置は、基板を保持する保持部と、前記保持部に保持される前記基板上に塗布液を供給する供給機構と、前記保持部を回転させる回転駆動部と、前記保持部に保持される前記基板の周縁部から隙間を介して配置された上板と、前記上板の下面に対向配置された下板と、前記上板と前記下板との間に形成されているとともに導入口及び排出口を有する第1流路と、前記上板の上面に対向配置された羽根と、前記羽根と前記上板との間に形成された第2流路と、を有し、前記基板の外周で前記保持部と一体的に回転可能に配置された気流制御部と、を具備する。
本発明の第1態様に係る塗布装置においては、前記羽根は、前記上板の前記上面に対向する羽根下面と、前記基板の前記周縁部の近くに位置する先端部と、前記先端部から延在するとともに前記羽根下面に対して鋭角で傾斜する傾斜面とを有してもよい。
本発明の上記態様によれば、供給機構から塗布液が基板上に塗布され、回転駆動部の駆動によって基板を保持する保持部が回転する。このとき、塗布液は、基板から気流制御部(気流制御ユニット)の外周側へ向かって流動し、塗布液の上方においてエアの流れが生じる。羽根と上板との間に形成された第2流路におけるエアの流速が大きくなるため、第2流路内においてエアとともに流れる塗布液の流動性が促進される。このため、塗布液が基板の側面に回り込んで付着することを抑制することができる。また、塗布液が基板の裏面に付着することも抑制することができる。
本発明の実施形態に係る塗布装置及び気流制御ユニットの概略構成を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る塗布装置及び気流制御ユニットの作用を説明するための図であって、図1の符号Aで示された箇所を示す拡大断面図である。 本発明の実施例を説明する実験結果を示す表である。 本発明の実施例を説明する実験結果を示す表である。 本発明の実施例を説明する図であって、基板と羽根との間の高さと、上板の端部と羽根の先端部との間の距離とを説明する図である。 本発明の実施例を説明する図であって、羽根の形状を説明する図である。
以下、本実施形態に係る塗布装置及び気流制御ユニットの構成を、図1及び図2を参照しながら説明する。
本実施形態の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
(塗布装置)
本実施形態に係る塗布装置は、基板(被処理板)を回転させながら遠心力によりフォトレジスト等の塗布液を基板に塗布する装置である。
図1に示すように、塗布装置100は、例えば、基板Wを保持する保持ヘッド1(保持部)と、保持ヘッド1を回転させる回転駆動部50と、基板W上にレジスト液31(塗布液)を供給するためのディスペンサ6(供給機構)と、基板Wの外周で保持ヘッド1と一体的に回転可能に配置された気流制御ユニット5(気流制御部)とを備えている。
保持ヘッド1は、基板Wを機械的または真空吸引により基板Wを保持し、回転駆動部50の駆動によって回転可能になっている。また、保持ヘッド1は、図示しない昇降機構により昇降可能となっている。これにより、塗布装置100に基板Wを搬入する場合、及び、塗布装置100から基板Wを搬出する場合に、保持ヘッド1が昇降し、基板Wの受け渡しを行うことが可能となっている。
回転駆動部50は、モータ等によって構成されており、遠心力を利用して供給機構6により供給された塗布液を基板W上で拡散させる。
ディスペンサ6は、図示しないレジスト液のタンク及びレジスト液を圧送するためのポンプに接続された配管2と、配管2の先端に取り付けられたノズル4とを有する。
基板Wは、微細な回路パターンを形成するためのフォトリソグラフィ用のマスク基板であり、例えば、正方形のガラス基板が用いられる。
(気流制御ユニット)
図2に示すように、気流制御ユニット5は、基板Wの厚さと略同じ厚さを有している。
気流制御ユニット5は、上板11(レジスト吸着羽根)と、下板12と、羽根7(気流調整羽根)とを備える。上板11と下板12との間には、第1流路10が形成されている。羽根7と上板11との間には、第2流路20が形成されている。
上板11は、保持ヘッド1に保持される基板Wの周縁部Cから隙間33を介して配置されている。具体的に、基板Wに対向する上板11の部分には、先端が尖っている角部11c(端部)が形成されており、角部11cは、隙間33を介して基板Wの側面Wsに対向配置している。上板11の上面11aは、基板Wの上面と略同じ高さで水平になるように設けられている。具体的に、図2に示す例では、上板11の上面11aから斜め下方に延びる傾斜面と、上板11の下面11bから斜め上方に延びる傾斜面とが交差することで角部11cが形成されている。
ここで、先端が尖っている角部11cが形成されていない場合では、即ち、側面Wsに対向かつ平行な平行面が上板11の端部に形成されている場合では、隙間33は、鉛直方向において下方に延びるように側面Wsと平面との間に形成されてしまう。このような形状においては、隙間33の上部(上板11の上面における上端部と基板Wの上面における上端部との間の部分)にレジストが達してしまうと、毛細管現象によりレジストが隙間33内に引き込まれ、隙間33を通じて基板Wの下方に向けてレジストが流れてしまう。更に、基板Wの裏面に向けてレジストが流れてしまう。このため、角部11cが形成されていない場合では、基板Wの側面Wsや裏面にレジストが付着し、レジストの残留物に起因するパーティクル発生を抑制することができなくなる。特に、平行面における側面Wsに対向する領域の面積が大きくなるほど、毛細管現象が発生し易くなり、より多くのレジストが基板Wの側面Wsに付着してしまう。
これに対し、本実施形態においては、基板Wに対向する上板11の部分には、先端が尖っている角部11cが形成されているため、上述したような毛細管現象が生じ難く、毛細管現象に起因する側面Wsへのレジストの付着が防止される。
なお、角部11cの形状としては、図2に示す例に限定されない。例えば、上板11の上面11aから斜め下方に延びる傾斜面と、下面11bとが交差することで、下面11bの端部に角部が形成されてもよい。また、上板11の下面11bから斜め上方に延びる傾斜面と上面11aとが交差することで、上面11aの端部に角部が形成されてもよい。
また、側面Wsに対向する上板11の端部が、丸みを有する形状(例えば、半円形状)で形成されてもよい。
下板12は、上板11の下面11bに対向配置されている。下板12は、基板Wの側面Wsに接触してもよいし、下板12と基板Wの側面Wsとの間に所定の隙間が設けられていてもよい。
羽根7は、上板11の上面11aに対向配置されている。具体的に、羽根7は、上板11の上面11aに対向する羽根下面7bと、基板Wの周縁部Cの近くに位置する先端部Pと、先端部Pから延在するとともに羽根下面7bに対して鋭角で傾斜する傾斜面7aとを有する。ここで、鋭角とは、例えば、45度である。本実施形態において基板Wは正方形のガラス基板であるため、傾斜面7aは、ガラス基板の辺に沿う方向、即ち、図2の紙面奥行き方向に延びている。羽根7は、傾斜面7aに接続された羽根上面7cを有する。羽根上面7cは、羽根下面7bと平行である。
上板11の外形、下板12の外形、及び羽根7の外形は、平面視(基板Wの鉛直方向から見て)において略同じであるが、羽根7の形状は、適宜調整可能であり、例えば、上板11の外形よりも羽根7の外形が若干小さくてもよい。
上板11、下板12、及び羽根7の材料は、例えば、樹脂である。樹脂材料としては、PEEK、PP、PVDF等が用いられる。なお、金属材料も選択可能であり、この場合、例えば、アルミニウム及びその合金、ステンレス等が挙げられる。
羽根7の材料としては、上記材料の中でも、PEEK材は薄くても強度を有する材料であるため、好ましく用いられる。PEEK材と比較して重量が大きくなるが、アルミニウム及びその合金やステンレス等の金属材料を羽根7に用いることも可能である。なお、基板Wの回転に伴って生じる風圧によって変形するような材料を羽根7に用いると、羽根7によって得られる後述の効果が変動してしまう。
なお、上板11、下板12、及び羽根7の総重量を考慮し、塗布装置100の機能として問題がなければ、下板12は、金属で形成されてもよい。金属材料としては、アルミニウム、ステンレス等が用いられる。
上板11の材料は、金属材料よりも、樹脂材料であることが好ましい。上板11の材料として樹脂材料が用いられる場合、レジスト液31が上板11の上面11aである流路面をスムーズに流れるため、レジスト液31を気流制御ユニット5の外周側へ効率良く排出することができる。上板11の材料は、必ずしも樹脂でなくてもよく、例えば、金属が用いられ、その金属の表面にフッ素等の樹脂加工が施されてもよい。
なお、上板11、下板12、及び羽根7は、不図示の固定部によって固定されている。固定部は、第1流路10内を流動する気体、及び、第2流路20を流動する気体や液体の流動性に影響を与えない位置に設けられている。固定部は、ネジ止め、接着剤、超音波接合等、公知の構造により構成されている。上板11及び下板12が固定されることにより、第1流路10が形成される。上板11及び羽根7が固定されることにより、第2流路20が形成される。第2流路20内において、上板11の上面11aは、主にレジスト液が流れる流路面として構成される。
第1流路10は、導入口13、排出口15、辺方向流路16、及び放射状流路17を含む。導入口13は、基板Wの回転方向に向けて開口しており、即ち、図2の紙面奥行き方向における気流制御ユニット5の端部において開口している。辺方向流路16は、平面視において、保持ヘッド1に保持された基板Wの一辺に略平行になるように設けられている。放射状流路17は、辺方向流路16に連通し、辺方向流路16から気流制御ユニット5の外周側に向かって延設されている。図2に示す断面図では、放射状流路17の個数は1つであるが、平面視において複数の放射状流路17が気流制御ユニット5に設けられている。複数の放射状流路17は、保持ヘッド1に保持された基板Wの中心、つまり、回転中心から径方向外側に向けて放射状に延設されている。
放射状流路17の底面17a(下板12の上面)は、気流制御ユニット5の内側から外周側へ向かうにしたがって放射状流路17の高さhが増加する傾斜面である。これにより、放射状流路17は、放射状流路17の流路断面積が気流制御ユニット5の外周側へ向かうにしたがって増えるように形成されている。
例えば、底面17aが傾斜面ではなく水平面であり、かつ、回転方向における放射状流路17の幅が気流制御ユニット5の外周側へ向かうにしたがって単に増えていく場合に比べ、傾斜面を有する放射状流路17においては、気流制御ユニット5の外周側へ向かう方向における流路断面積の増加率を大きくすることができる。これにより、基板W及び気流制御ユニット5の回転時、放射状流路17に気体の圧力損失が効果的に作用し、エアを排出口15から排出しやすくすることができる。
次に、以上のように構成された塗布装置100の作用について説明する。
ディスペンサ6から、保持ヘッド1に保持された基板W上にレジスト液31が供給される。回転駆動部50の駆動により保持ヘッド1が基板Wを回転させながらディスペンサ6がレジスト液31を基板W上に吐出してもよいし、ディスペンサ6が基板W上にレジスト液31を吐出し終えた後、基板Wの回転を開始してもよい。
保持ヘッド1が基板Wを回転させることで、遠心力によりレジスト液31が基板W上で拡散する。レジスト液31は、遠心力及び表面張力により、基板Wの周縁部Cから第2流路20に流入し、上板11の上面11aを伝って拡散し、気流制御ユニット5の外周側へ向かって流動する。
このとき、基板Wから気流制御ユニット5の外周側へ向かうレジスト液31の流動に伴って、レジスト液31の上方においてエアの流れが生じる。具体的に、エアが基板Wから気流制御ユニット5の外周側に向けて流れる際に、羽根7の先端部Pよりも下側を流動するエアF2と、羽根7の先端部Pよりも上側を流動するエアF3とが生じる。
エアF2は、第2流路20内を流動し、気流制御ユニット5の外周側から排出される。第2流路20内には突起物等が形成されていないため、エアF2は、羽根下面7b及び上面11aに対して平行に流動する。
一方、エアF3は、基板Wから気流制御ユニット5に向けて流動するエアが傾斜面7aに衝突することによって生じている。エアF3は、傾斜面7aに沿うように羽根7の上方に向けて流動し、更に、エアF3は、羽根上面7c上において羽根7の外側に向けて流動する。
換言すると、基板Wから気流制御ユニット5の外周側へ向かってレジスト液31が第1流路10内を流動する際に、羽根7は、レジスト液31の上方を流動するエアを、2つの流れに分割していると言える。
エアF2とエアF3とを比較すると、傾斜面7aへの衝突によって生じるエアF3の流速よりも、突起物等への衝突がなく第2流路20内を流れるエアF2の流速は大きい。このため、第2流路20内においてエアF2とともに流れるレジスト液31の流動性が促進される。レジスト液31は、隙間33を通じて第1流路10へ入り込むことがなく、レジスト液31が基板Wの側面Wsに付着することもない。また、レジスト液31が基板Wの裏面に付着することもない。
一方、第1流路10においては、基板Wの回転に伴って導入口13からエアが辺方向流路16内に流入する。エアF1は、辺方向流路16及び放射状流路17を通過し、排出口15から気流制御ユニット5の外側に排出される。
以上説明したように、本実施形態に係る塗布装置100によれば、溶剤の吐出機構や真空吸引機構等の複雑な構成を用いることなく、羽根7を備える気流制御ユニット5を用いるといった単純な構造で、レジスト液31が基板Wの側面Wsに回り込んで付着することを抑制することができる。また、レジスト液31が基板Wの裏面に付着することも抑制することができる。この結果、基板Wの側面Ws及び裏面におけるレジスト液31の残留物に起因するパーティクルの発生を防止することができる。
また、上述したように、上板11の端部に角部11cが形成されていることよる効果と、羽根7によって得られる効果とが相乗的に得られるので、レジスト液31の残留物に起因するパーティクルの発生を防止する効果を更に高めることができる。
また、後述する実施例において説明するように、1200rpm以下といった低速回転で塗布装置100を駆動する場合であっても、基板Wの側面Ws及び裏面へのレジスト液31の付着を抑制することができる。即ち、上記効果を得ることができるだけでなく、回転数の自由度が高く、塗布液の膜厚を自在に調整できる塗布装置100を提供することができる。
次に、図3〜図6を参照し、本発明の実施例について説明する。
図3及び図4は、後述する実施例A1〜A9、B1〜B9及び比較例A1、A2、B1、B2の塗布装置を用い、基板にレジスト液を塗布し、基板の回転数を500rpm〜1600rpmまで変化させ(20rpm毎)、基板の側面におけるレジスト液の残留の有無を評価した結果を示している。レジスト液の種類としては、2種類を用意した。図3は、レジスト液としてIP3500(粘度2.0cp)を用いた場合を示しており、図4は、レジスト液としてPBS(粘度17.0cp)を用いた場合を示している。
(評価方法)
図3及び図4において、符号「○」(良好)は、レジスト液が基板の側面に付着しなかった結果を示している。符号「△」(不可)は、レジスト液が基板の側面に局所的に付着した結果を示している。符号「×」(不良)は、基板の側面に対するレジスト液の付着量が大きい結果を示している。
(比較例A1、B1)
比較例A1、B1においては、「治具無し」の塗布装置が用いられている。具体的には、上記実施形態で説明した気流制御ユニット5が設けられていない塗布装置が用いられている。
(比較例A2、B2)
比較例A2、B2においては、「改善治具のみ」の塗布装置が用いられている。具体的には、特許文献1に開示された気流制御ユニットが用いられているが、気流制御ユニットには羽根7が設けられていない。
(実施例A1〜A9、B1〜B9)
図3及び図4に示す実施例A1〜A9、B1〜B9においては、上記実施形態で説明した気流制御ユニット5を備えた塗布装置100が用いられている。気流制御ユニット5の条件として、次の3つの条件を変更している。
(条件1)基板と羽根との間の高さ(0.8mm、1.0mm、1.2mm、2.0mm)
(条件2)上板の端部と羽根の先端部との間の距離(0.5mm、1.0mm、1.2mm)
(条件3)羽根の形状(図6(a)〜図6(c)に示す形状)
ここで、「(条件1)基板と羽根との間の高さ」とは、図5(a)に示すように、基板Wの上面から羽根下面7bまでの高さHを意味している。
次に、「(条件2)上板の端部と羽根の先端部との間の距離」とは、図5(b)に示すように、上板11の角部11c(端部)と羽根7の先端部Pとの間の距離Dを意味している。
次に、「(条件3)羽根の形状」としては、傾斜面が形成されていない形状(図6(a)参照)、傾斜面7dが形成されている形状(図6(b)参照)、傾斜面7aが形成されている形状(図6(c)参照)を採用した。
図6(b)に示す傾斜面7dは、上板11の上面11aに対向しており、第2流路20に面している。傾斜面7dは、上記実施形態の傾斜面7aとは異なる。
一方、図6(c)に示す傾斜面7aは、上記実施形態の傾斜面7aと同一である。
以下に、実施例A1〜A9、B1〜B9の各々について、高さHの数値、距離Dの数値、及び羽根の形状を説明する。
(実施例A1、B1:羽根上段設置)
実施例A1、B1においては、高さHを2.0mmに設定し、距離Dを0mmに設定し、羽根の形状としては図6(a)を採用した。ここで、「距離Dが0mm」とは、鉛直方向から見て、羽根7の側面位置と上板11の側面位置とが一致していることを意味する。
(実施例A2、B2:羽根上段形状変更)
実施例A2、B2においては、高さHを2.0mmに設定し、距離Dを0mmに設定し、羽根の形状としては図6(b)を採用した。
(実施例A3、B3:羽根上段形状変更)
実施例A3、B3においては、高さHを2.0mmに設定し、距離Dを0mmに設定し、羽根の形状としては図6(c)を採用した。
(実施例A4、B4:+高さ条件1)
実施例A4、B4においては、高さHを0.8mmに設定し、距離Dを0mmに設定し、羽根の形状としては図6(c)を採用した。
(実施例A5、B5:+高さ条件2)
実施例A5、B5においては、高さHを1.0mmに設定し、距離Dを0mmに設定し、羽根の形状としては図6(c)を採用した。
(実施例A6、B6:+高さ条件3)
実施例A6、B6においては、高さHを1.2mmに設定し、距離Dを0mmに設定し、羽根の形状としては図6(c)を採用した。
(実施例A7、B7:+距離1(+高さ条件2))
実施例A7、B7においては、高さHを1.0mmに設定し、距離Dを0.5mmに設定し、羽根の形状としては図6(c)を採用した。
(実施例A8、B8:+距離2(+高さ条件2))
実施例A8、B8においては、高さHを1.0mmに設定し、距離Dを1.0mmに設定し、羽根の形状としては図6(c)を採用した。
(実施例A9、B9:+距離3(+高さ条件2))
実施例A9、B9においては、高さHを1.0mmに設定し、距離Dを1.2mmに設定し、羽根の形状としては図6(c)を採用した。
(評価結果)
図3及び図4から以下の点が明らかとなった。
(結果1)
比較例A1、B1の場合、全ての回転数において、基板の側面に対するレジスト液の付着量が大きいことが明らかとなった。
(結果2)
比較例A2の場合、1200rpmを超える回転数において、レジスト液が基板の側面に付着しなかったが、1120〜1200rpmの回転数では、レジスト液が基板の側面に局所的に付着したことが明らかとなった。1120rpmよりも低い回転数では、基板の側面に対するレジスト液の付着量が大きいことが明らかとなった。
(結果3)
比較例B2の場合、1380rpmを超える回転数において、レジスト液が基板の側面に付着しなかったが、1360〜1380rpmの回転数では、レジスト液が基板の側面に局所的に付着したことが明らかとなった。1360rpmよりも低い回転数では、基板の側面に対するレジスト液の付着量が大きいことが明らかとなった。
(結果4)
実施例A1〜A9の場合、比較例A2に比べて、低い回転数(例えば、1000rpm)において、レジスト液が基板の側面に付着しないことが明らかとなった。また、上記条件1〜3を調整することで、1000rpmよりも低い回転数であっても、レジスト液が基板の側面に付着しないことが明らかとなった。
(結果5)
実施例B1〜B9の場合、比較例B2に比べて、低い回転数(例えば、1200rpm)において、レジスト液が基板の側面に付着しないことが明らかとなった。また、上記条件1〜3を調整することで、1200rpmよりも低い回転数であっても、レジスト液が基板の側面に付着しないことが明らかとなった。
(結果6)
羽根の形状に着目した場合、特に、実施例A1(図6(a))、実施例A2(図6(b))、及び実施例A3(図6(c))を比較すると、実施例A1では940rpmを超える回転数においてレジスト液が基板の側面に付着しないこと、実施例A2では1000rpmを超える回転数においてレジスト液が基板の側面に付着しないこと、実施例A3では800rpmを超える回転数においてレジスト液が基板の側面に付着しないこと、が明らかとなった。このことから、図6(c)に示す傾斜面7aを有する羽根を用いることで、より低い回転数においてレジスト液が基板の側面に付着しないことが明らかとなった。
(結果7)
羽根の形状に着目した場合、特に、実施例B1(図6(a))、実施例B2(図6(b))、及び実施例B3(図6(c))を比較すると、実施例B1では1160rpmを超える回転数においてレジスト液が基板の側面に付着しないこと、実施例B2では1200rpmを超える回転数においてレジスト液が基板の側面に付着しないこと、実施例B3では1060rpmを超える回転数においてレジスト液が基板の側面に付着しないこと、が明らかとなった。このことから、図6(c)に示す傾斜面7aを有する羽根を用いることで、より低い回転数においてレジスト液が基板の側面に付着しないことが明らかとなった。
(結果8)
高さHに着目した場合、特に、実施例A4(H=0.8mm)、実施例A5(H=1.0mm)、及び実施例A6(H=1.2mm)を比較すると、実施例A4では800rpmを超える回転数においてレジスト液が基板の側面に付着しないこと、実施例A5では780rpmを超える回転数においてレジスト液が基板の側面に付着しないこと、実施例A6では840rpmを超える回転数においてレジスト液が基板の側面に付着しないこと、が明らかとなった。このことから、高さHを1.0mmに設定することで、より低い回転数においてレジスト液が基板の側面に付着しないことが明らかとなった。
(結果9)
高さHに着目した場合、特に、実施例B4(H=0.8mm)、実施例B5(H=1.0mm)、及び実施例B6(H=1.2mm)を比較すると、実施例B4では1040rpmを超える回転数においてレジスト液が基板の側面に付着しないこと、実施例B5では960rpmを超える回転数においてレジスト液が基板の側面に付着しないこと、実施例B6では1000rpmを超える回転数においてレジスト液が基板の側面に付着しないこと、が明らかとなった。このことから、高さHを1.0mmに設定することで、より低い回転数においてレジスト液が基板の側面に付着しないことが明らかとなった。
(結果10)
距離Dに着目した場合、特に、実施例A7(D=0.5mm)、実施例A8(D=1.0mm)、及び実施例A9(D=1.2mm)を比較すると、実施例A7では740rpmを超える回転数においてレジスト液が基板の側面に付着しないこと、実施例A8では680rpmを超える回転数においてレジスト液が基板の側面に付着しないこと、実施例A9では760rpmを超える回転数においてレジスト液が基板の側面に付着しないこと、が明らかとなった。このことから、距離Dを1.0mmに設定することで、より低い回転数においてレジスト液が基板の側面に付着しないことが明らかとなった。特に、実施例A1〜A9の中でも、実施例A8の構成を採用することにより、低い回転数であっても基板の側面へのレジスト液の付着を防止できることが明らかとなった。
(結果11)
距離Dに着目した場合、特に、実施例B7(D=0.5mm)、実施例B8(D=1.0mm)、及び実施例B9(D=1.2mm)を比較すると、実施例B7では960rpmを超える回転数においてレジスト液が基板の側面に付着しないこと、実施例B8では900rpmを超える回転数においてレジスト液が基板の側面に付着しないこと、実施例B9では1000rpmを超える回転数においてレジスト液が基板の側面に付着しないこと、が明らかとなった。このことから、距離Dを1.0mmに設定することで、より低い回転数においてレジスト液が基板の側面に付着しないことが明らかとなった。特に、実施例B1〜B9の中でも、実施例B8の構成を採用することにより、低い回転数であっても基板の側面へのレジスト液の付着を防止できることが明らかとなった。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明し、上記で説明してきたが、これらは本発明の例示的なものであり、限定するものとして考慮されるべきではないことを理解すべきである。追加、省略、置換、およびその他の変更は、本発明の範囲から逸脱することなく行うことができる。従って、本発明は、前述の説明によって限定されていると見なされるべきではなく、請求の範囲によって制限されている。
本発明は、複雑な構成を用いることなく、塗布液が基板の側面及び裏面に回り込むことに起因する基板の側面及び裏面への塗布液の付着を抑制し、この付着物に起因するパーティクルの発生を防止できる塗布装置及び気流制御ユニットに広く適用可能である。
1 保持ヘッド(保持部)、 2 配管、 4 ノズル、 5 気流制御部(気流制御ユニット)、 6 ディスペンサ(供給機構)、 7 羽根、 7a,7d 傾斜面、 7b 羽根下面、 7c 羽根上面、 10 第1流路、 11 上板、 11a 上面、 11b 下面、 11c 角部、 12 下板、 13 導入口、 15 排出口、 16 辺方向流路、 17 放射状流路、 17a 底面、 20 第2流路、 31 レジスト液(塗布液)、 33 隙間、 50 回転駆動部、 100 塗布装置、 C 周縁部、 D 距離、 F1、F2、F3 エア、 P 先端部、 W 基板、 Ws 側面。

Claims (2)

  1. 塗布装置であって、
    基板を保持する保持部と、
    前記保持部に保持される前記基板上に塗布液を供給する供給機構と、
    前記保持部を回転させる回転駆動部と、
    前記保持部に保持される前記基板の周縁部から隙間を介して配置された上板と、前記上板の下面に対向配置された下板と、前記上板と前記下板との間に形成されているとともに導入口及び排出口を有する第1流路と、前記上板の上面に対向配置された羽根と、前記羽根と前記上板との間に形成された第2流路と、を有し、前記基板の外周で前記保持部と一体的に回転可能に配置された気流制御部と、
    を具備する塗布装置。
  2. 前記羽根は、前記上板の前記上面に対向する羽根下面と、前記基板の前記周縁部の近くに位置する先端部と、前記先端部から延在するとともに前記羽根下面に対して鋭角で傾斜する傾斜面とを有する請求項1に記載の塗布装置。
JP2017111536A 2017-06-06 2017-06-06 塗布装置 Active JP6947538B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017111536A JP6947538B2 (ja) 2017-06-06 2017-06-06 塗布装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017111536A JP6947538B2 (ja) 2017-06-06 2017-06-06 塗布装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018206987A JP2018206987A (ja) 2018-12-27
JP6947538B2 true JP6947538B2 (ja) 2021-10-13

Family

ID=64957505

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017111536A Active JP6947538B2 (ja) 2017-06-06 2017-06-06 塗布装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6947538B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0945750A (ja) * 1995-07-26 1997-02-14 Hitachi Ltd 板状物保持部材およびそれを用いた回転処理装置
JP5335578B2 (ja) * 2009-06-30 2013-11-06 アルバック成膜株式会社 塗布装置及び気流制御板
JP5477961B2 (ja) * 2010-08-23 2014-04-23 東京エレクトロン株式会社 液処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018206987A (ja) 2018-12-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4008935B2 (ja) 基板表面処理装置
US10279368B2 (en) Coating method and coating apparatus
JP5730298B2 (ja) 粒子汚染物除去方法およびそのシステム
JP2005046694A (ja) 塗布膜形成方法及び塗布装置
WO2010143541A1 (ja) 塗布装置、塗布方法及び電子デバイス
US20110117283A1 (en) Spray coating system
JP6947538B2 (ja) 塗布装置
WO2018008325A1 (ja) 塗布方法
JP6496186B2 (ja) 基板処理装置
JP4606065B2 (ja) 塗装機とその回転霧化頭
JP5335578B2 (ja) 塗布装置及び気流制御板
CN215466779U (zh) 清洗用治具
JP4005335B2 (ja) 基板処理装置
JP5756022B2 (ja) ウエハテーピング
WO2020095582A1 (ja) 処理カップユニットおよび基板処理装置
JP5913937B2 (ja) カップおよび基板処理装置
WO2019146241A1 (ja) 塗布方法
JPH11121344A (ja) スピン塗布装置
TWI736422B (zh) 基板處理裝置及基板處理方法
JP2022093902A (ja) 塗布装置および塗布方法
JPH10309509A (ja) 回転式基板処理装置および基板処理方法
JP2007253145A (ja) 液体コーティング装置および方法
WO2020095642A1 (ja) 処理カップユニットおよび基板処理装置
WO2023219118A1 (ja) 基板洗浄装置、基板処理装置、基板洗浄方法および基板処理方法
JP2009099910A (ja) スピンコータ

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20181116

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200422

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210329

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210406

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210427

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210907

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210916

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6947538

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150