JP6947343B1 - 凝固層の変動検知方法および高炉操業方法 - Google Patents

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Abstract

凝固層の変動を早期に検知できる凝固層の変動検知方法および当該方法を用いた高炉操業方法を提供する。凝固層の変動検知方法であって、所定期間における高炉炉下部の溶銑に供給される熱量と、出銑される溶銑の熱量と、を用いて高炉炉下部の凝固層の変動を検知する。

Description

本発明は、高炉炉下部の凝固層の変動を検知する凝固層の変動検知方法および当該変動検知方法を用いた高炉操業方法に関する。
高炉の長寿命化および操業安定化のためには、高炉炉下部の凝固層を定量的に把握することが重要である。例えば、非特許文献1では、高炉の寿命を律速する1つの因子が高炉炉底レンガの浸食であることを開示している。高炉の炉底レンガは、溶銑との接触により浸食される。炉底レンガ表面に凝固層を存在させることで、この浸食が抑制されるので、炉底レンガ表面には適当な厚さの凝固層を存在させることが好ましい。
一方、凝固層が過度に成長すると、高炉炉下部における溶融した銑鉄を貯蔵できる容積が減少する。銑鉄を貯蔵できる容積が減少すると、何らかの要因により高炉からの溶融物の排出が阻害された場合に、溶融物が高炉の送風羽口の高さにまで蓄積されやすくなる。溶融物が送風羽口に接触すると送風羽口に溶損が発生する。送風羽口に溶損が発生すると、高炉の操業を中断して送風羽口を補修することになるので、高炉操業を安定的に継続できなくなる。
高炉炉下部に多大な凝固層が形成されると、この凝固層を溶解させるための操業を行うことになり、当該操業中には炉内の凝固層の溶解が適切に進行しているか把握する必要がある。このためには、高炉内に存在する凝固層の変動を把握することが重要になる。非特許文献1には、高炉炉底レンガの周囲に設置された温度計によって測定される温度から伝熱計算することで炉内に存在する凝固層の厚さを推定する方法が開示されている。特許文献1には、高炉から排出される溶銑滓量を検出する目的で、高炉から排出される溶銑滓量を画像解析する方法が開示されている。
特開2016−6221号公報 特開平2−115311号公報
吉川文明ら、他5名、「高炉炉床部の耐火物浸食と凝固層分布の推定および操業への応用」、鉄と鋼、第73年(1987)、第15号、P2068−P2075
非特許文献1に開示されている方法は、高炉炉底レンガに設置された温度計を利用して凝固層や炉底レンガでの定常的な熱伝熱を仮定して伝熱計算をしている。このため、凝固層厚の変化が終了し、伝熱が定常状態になるまで待たなければ凝固層の厚さを推定できない。したがって、非特許文献1に開示された方法では、早期に凝固層の変動を把握できないという課題があった。特許文献1に開示された方法は排銑滓量を推定できるものの、出銑された溶銑のうち、新たに高炉内で生成したものと凝固物の融解によるものの切り分けができないので、凝固層の変動を把握することは難しい。本発明は、このような従来技術の課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、凝固層の変動を早期に検知できる凝固層の変動検知方法および当該方法を用いた高炉操業方法を提供することである。
上記課題を解決するための手段は、以下の通りである。
[1]所定期間における高炉炉下部の溶銑に供給される熱量と、出銑される溶銑の熱量と、を用いて高炉炉下部の凝固層の変動を検知する、凝固層の変動検知方法。
[2]下記(1)式を満足する場合に前記凝固層が成長したと判断し、下記(2)式を満足する場合に前記凝固層が減少したと判断する、[1]に記載の凝固層の変動検知方法。
α×T>a×Tpig+b・・・(1)
α×T<a×Tpig+b・・・(2)
上記(1)式および(2)式において、αは、前記凝固層の増減がない定常状態における前記高炉炉下部に供給される熱が溶銑に伝熱される比率であり、Tは、高炉炉下部に供給される熱量の指標である炉熱指数(MJ/t−pig)であり、Tpigは、前記出銑される溶銑の温度(℃)であり、a、bは、前記出銑される溶銑の成分濃度によって定まる定数である。
[3]前記所定期間は、前回の溶銑出銑終了後から今回の溶銑出銑終了後までの期間である、[1]または[2]に記載の凝固層の変動検知方法。
[4][1]から[3]の何れか1つに記載の凝固層の変動検知方法を用いて高炉炉下部の凝固層の変動を検知し、前記凝固層が成長した場合には前記凝固層の融解を促進させ、前記凝固層が減少した場合には前記凝固層の成長を促進させる、高炉操業方法。
本発明に係る凝固層の変動検知方法の実施により、凝固層の増減を早期に検知できる。そして、当該変動検知方法により高炉炉下部の凝固層が成長したと判断した場合には凝固層の融解を促進させ、凝固層が減少した場合には前記凝固層の成長を促進させる。これにより、高炉炉下部の凝固層の変動が抑制され、高炉操業の安定化が実現できる。
図1は、定常操業時における溶銑温度と炉熱指数Tとの関係を示すグラフである。 図2は、経過日数に対するW/Wprodの変動を示すグラフである。 図3は、経過日数に対する炉底温度の変動を示すグラフである。
以下、本発明を本発明の実施形態を通じて説明する。高炉で生産される溶銑は、高炉炉下部での熱風の顕熱や炭材の燃焼などにより生じる熱によって主に加熱される。一方、高炉炉下部ではソリューションロス反応や羽口先での送風に含まれる水分の還元反応といった吸熱反応も起こる。炉下部炉壁からの抜熱として炉下部ステーブ抜熱による熱損失も生じる。これらの熱量は溶銑の加熱に寄与しない。したがって、凝固層に変動が生じていない定常状態では、高炉炉下部における熱収支と溶銑温度とには一定の関係があると考えられる。
高炉炉下部に供給される熱量の指標の一つに、特許文献2に開示される炉熱指数T(MJ/t−pig)がある。Tは、下記(3)式で表される。
=Q+Q−(Q+Q+Q+Q)・・・(3)
上記(3)式において、Qは、羽口先コークスの燃焼熱(MJ/t−pig)である。Qは、単位時間あたりに羽口から高炉に送風した酸素の量から算出されるコークスの燃焼による発熱量を、その単位時間で製造される溶銑量で除すことで算出できる。
は、羽口からの送風によって高炉に投入される送風顕熱(MJ/t−pig)である。Qは、単位時間あたりの送風量と送風温度の測定値とから単位時間あたりに送風により高炉に投入される熱量を求め、この値を、その単位時間で製造される溶銑量で除すことで算出できる。
は、ソリューションロス反応熱(MJ/t−pig)である。単位時間あたりの送風により燃焼するカーボン量と、高炉上部のCOガス、COガスの濃度分析値から求まる排出カーボン量との差から、その単位時間で炉内反応により消費された消費カーボン量が算出でき、当該消費カーボン量からソリューションロス反応熱を算出できる。Qは、この反応熱を、その単位時間で製造される溶銑量で除すことで算出できる。
は、主に送風に含まれる湿分の分解熱(MJ/t−pig)である。Qは、送風湿分の計測値から求まる単位時間あたりの分解熱を、その単位時間で製造される溶銑量で除すことで算出できる。Qは、冷却水による抜熱量(MJ/t−pig)である。Qは、冷却水の水量と高炉炉体の冷却水の入側と出側の温度差とから冷却水による単位時間あたりの抜熱量を算出し、当該抜熱量を、その単位時間で製造される溶銑量で除すことで算出できる。Qは、単位時間に羽口より吹き込まれる還元材の分解熱である。Qは、当該分解熱を、その単位時間で製造される溶銑量で除すことで算出できる。
高炉炉下部に供給される熱量の指標として、(3)式で算出されるTに代えて、Tから高炉炉下部から上部に移動するガスによる持出顕熱を減ずる一方で、高炉上部から高炉炉下部へ供給されるコークスと鉱石系原料が持ち込む顕熱を加えた熱量を溶銑と溶融スラグに按分させ、これにより、算出される溶銑に供給される熱量を用いてもよい。ガスによる持出顕熱は、羽口前で燃焼した気体の推定温度と高炉炉下部上端を表す基準温度との温度差に高炉内ガスの比熱を乗じることで算出できる。高炉炉下部に供給される原料の顕熱は、融着帯下端の温度と推定される1450〜1500℃と上記基準温度との温度差に原料の比熱を乗じることで算出できる。これらの処理をして得た値が高炉炉下部に存在する融体に分配されるので、溶銑とスラグの比熱の質量比率を考慮した総和のうち溶銑の比熱の比率を乗じた値が溶銑に供給される熱量とみなせる。上記基準温度は800〜1200℃であり、好ましくは900〜1000℃である。
図1は、定常状態における溶銑温度と炉熱指数Tとの関係を示すグラフである。図1の横軸は炉熱指数T(基準Tからの差)(MJ/t−pig)であり、縦軸は溶銑温度(基準溶銑温度からの差)(℃)である。定常状態とは、1日当たり高炉に装入された原料の量から計算される計算溶銑滓量と、その日に高炉から出銑滓された実績溶銑滓量との質量との差が5質量%以内であった時の高炉操業の状態である。以後、定常状態における高炉操業を定常操業と記載する場合がある。以下の説明における溶銑温度は、その日の溶銑温度の平均値としたが、図1では、溶銑温度の中間値を基準溶銑温度(図1に示した例では1500℃)として、当該基準溶銑温度との差で示す。
図1に示すように、定常状態では、炉熱指数Tと溶銑温度とには相関関係があることがわかる。したがって、αを定常状態において高炉炉下部に供給された熱が溶銑に伝熱される比率とすると、下記(4)式の関係が成立する。
α×T×Wprod=Qpig×Wdrain・・・(4)
上記(4)式において、Wprod(t−pig)は、前回の出銑終了後、今回の出銑終了までの時間tの間に高炉内で製造された溶銑量(t)であり、Wdrainは、高炉から今回出銑された溶銑量(t)である。Qpig(MJ/t−pig)は、溶銑温度Tpig(℃)の溶銑が有する熱量であり、下記(5)式で算出できる。
pig=a×Tpig+b・・・(5)
上記(5)式において、a、bは、出銑された溶銑の成分濃度によって定まる定数である。種々の成分濃度の溶銑に対応した定数「a、b」の値は、予め把握されている。例えば、炭素濃度が4〜5質量%の溶銑においてはa=0.84、b=84である。
時間tの間に高炉内で溶解もしくは凝固した銑鉄の量をWx(t−pig)とすると、Wdrainは、下記(6)式で算出できる。
drain=Wprod+W・・・(6)
上記(6)式において、Wは凝固物量(t−pig)であり、凝固物が溶解した場合には正の値となり、凝固物が凝固した場合には負の値となる。(5)式および(6)式を上記(4)式に代入すると上記(4)式は、下記(7)式で表わされる。
α×T×Wprod=(a×Tpig+b)×(Wprod+W)・・・(7)
上記(7)式を変形することで、下記(8)式が導かれる。
/Wprod=[α×T/(a×Tpig+b)]−1・・・(8)
ここで、定常操業時において、炉下部に供給される熱は一定の比率αで溶銑に移行するので下記(9)式の関係が成立する。
α×T=Qpig=a×Tpig+b・・・(9)
上記(8)式に(9)式の関係を代入すると、(10)式のように展開できる。すなわち、定常操業時にはW=0となる。
/Wprod=[α×T/(a×Tpig+b)]−1=1−1=0・・・(10)
この仮定において、定常操業時には凝固層の増減がないことから、装入原料量から予想される溶銑製造量と、実績の溶銑製造量が概ね一致するときの溶銑温度とT値を(9)式に代入することで、定常状態において高炉炉下部に供給された熱が溶銑に伝熱される比率であるα値を求めることができる。
凝固層が融解して減少した場合には、(8)式の右辺が正になることから(8)式は下記(1)式で表される。
α×T>a×Tpig+b・・・(1)
上記(1)式は、凝固層が融解して減少する場合には、高炉炉下部に供給される熱量に対し、定常操業時と比べて低い温度の溶銑が出銑されることを示している。本実施形態に係る凝固層の変動検知方法では、この関係を利用し、高炉炉下部の溶銑に供給される熱量(α×T)が出銑される溶銑の熱量(a×Tpig+b)よりも多くなった場合には、当該差分の熱量が凝固層の融解に用いられて高炉炉下部の凝固層が減少したと判断する。
一方、凝固層が成長した場合には、(8)式が負になることから、(8)式は下記(2)式で表される。
α×T<a×Tpig+b・・・(2)
上記(2)式は、凝固層が成長する場合には、高炉炉下部に供給された熱量に対し、定常操業時と比べて高い熱量の溶銑が出銑されることを示している。本実施形態に係る凝固層の変動検知方法では、この関係を利用し、高炉炉下部の溶銑に供給される熱量(α×T)が出銑される溶銑の熱量(a×Tpig+b)よりも少なくなった場合には、当該差分の熱量が凝固層の凝固に用いられて高炉炉下部の凝固層が成長したと判断する。
このように、本実施形態に係る凝固層の変動検知方法では、所定期間における高炉炉下部の溶銑に供給される熱量(α×T)と、出銑される溶銑の熱量(a×Tpig+b)と、を用いて高炉炉下部の凝固層の変動を検知する。具体的には、高炉炉下部の溶銑に供給される熱量(α×T)と、出銑される溶銑の熱量(a×Tpig+b)とを算出し、(α×T)および(a×Tpig+b)が上記(1)式を満足する場合には当該所定期間において凝固層が減少したと判断する。一方、(α×T)および(a×Tpig+b)が上記(2)式を満足する場合には当該所定期間において凝固層が成長したと判断する。これにより、高炉操業中における凝固層の変動を早期に検知でき、高炉炉下部の凝固層を適正な状態に維持するべく高炉操業を行うことができる。
(α×T)および(a×Tpig+b)を算出する所定期間は、前回の溶銑出銑終了後から今回の溶銑出銑終了後までの期間であることが好ましい。溶銑が出銑される毎に、当該溶銑の温度および成分値が測定されるので、当該値を用いることで、Tpig(℃)が得られ、当該成分値を用いて、定数a、bを求めることができる。所定期間は、当該期間における「α×T」および「a×Tpig+b」を求めることができる期間であれば、前回の溶銑出銑終了後から今回の溶銑出銑終了後までの期間に限らない。例えば、任意の溶銑出銑終了後から任意の溶銑終了後までの各出銑のTpig値を、各出銑時の溶銑量で加重平均し、同様に当該期間のT値を加重平均した値を用いて任意の期間内における各値を求めてもよい。
凝固層の変動検知方法により、凝固層が成長したと判断した場合には、目標投入熱量を上昇させ、高炉炉下部への供給熱量を増加させることで凝固層の融解を促進させる高炉操業方法が実施される。高炉炉下部への供給熱量を増加させる操業としては、上記Qに示される溶銑1tあたりのコークス燃焼熱を増加させたり、上記Qに示される溶銑1t当たりの送風顕熱を増加させて操業すればよい。
凝固層の変動検知方法により、凝固層が減少したと判断した場合には、目標投入熱量を低下させ、高炉炉下部への供給熱量を減少させる、もしくは、高炉炉下部の抜熱量を増やすことで凝固層の成長を促進させる高炉操業方法が実施される。高炉炉下部への供給熱量を減少させる方法としては、上記Qに示されるヒートロスを増加させて操業すればよい。これにより、高炉炉下部の凝固層の変動が抑制され、高炉操業の安定化が実現できる。
次に、内容積5000mの高炉を用いた高炉操業において、W/Wprodの変動と、炉底温度の変動とを確認した実施例を説明する。図2は、経過日数に対するW/Wprodの変動を示すグラフである。図2の横軸は経過日数(日)であり、縦軸はW/Wprodである。
図2に示すように、経過日数5日目にW/Wprodが低下した。W/Wprodの低下は、W/Wprodが負になったことを意味するので、上記(2)式を満足する。このため、経過日数5日目に高炉炉下部の凝固層が成長したことを検知できる。
経過日数8日目にW/Wprodが上昇した。W/Wprodの上昇は、W/Wprodが正になったことを意味するので、上記(1)式を満足する。このため、経過日数8日目に高炉炉下部の凝固層が減少したことを検知できる。
図3は、同じ高炉操業における経過日数に対する炉底温度の変動を示すグラフである。図3の横軸は経過日数(日)であり、縦軸は炉底温度(℃)である。炉底温度とは、高炉炉底の底盤の中央部に設置された温度計の値である。
図3に示すように、炉底温度は経過日数6日目で低下した。この炉底温度の低下は、炉底の凝固層が成長し、これにより、炉内から炉底への熱の伝熱量が低下したものと考えられる。すなわち、炉底温度による凝固層の変動の検知は、高炉炉下部に供給される熱量と、出銑される溶銑温度とを用いた検知よりも遅いことがわかる。この結果から、本実施形態に係る凝固層の変動検知方法の実施により、高炉炉下部の凝固層の増減を早期に検知できることが確認された。そして、当該検知に基づいて、高炉炉下部の凝固層が成長したと判断された場合には当該凝固層の融解を促進させる操業を実施し、高炉炉下部の凝固層が減少したと判断された場合には当該凝固層の成長を促進させる高炉操業を実施する。これにより、高炉炉下部の凝固層の変動が抑制され、高炉操業の安定化が実現できることがわかる。

Claims (4)

  1. 所定期間における高炉炉下部の溶銑に供給される熱量と、出銑される溶銑の熱量と、を用いて高炉炉下部の凝固層の変動を検知する、凝固層の変動検知方法。
  2. 下記(1)式を満足する場合に前記凝固層が成長したと判断し、下記(2)式を満足する場合に前記凝固層が減少したと判断する、請求項1に記載の凝固層の変動検知方法。
    α×T>a×Tpig+b・・・(1)
    α×T<a×Tpig+b・・・(2)
    上記(1)式および(2)式において、αは、前記凝固層の増減がない定常状態における前記高炉炉下部に供給される熱が溶銑に伝熱される比率であり、
    は、高炉炉下部に供給される熱量の指標である炉熱指数(MJ/t−pig)であり、
    pigは、前記出銑される溶銑の温度(℃)であり、
    a、bは、前記出銑される溶銑の成分濃度によって定まる定数である。
  3. 前記所定期間は、前回の溶銑出銑終了後から今回の溶銑出銑終了後までの期間である、請求項1または請求項2に記載の凝固層の変動検知方法。
  4. 請求項1から請求項3の何れか一項に記載の凝固層の変動検知方法を用いて高炉炉下部の凝固層の変動を検知し、
    前記凝固層が成長した場合には前記凝固層の融解を促進させ、前記凝固層が減少した場合には前記凝固層の成長を促進させる、高炉操業方法。
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