JP6947206B2 - 鋼管杭の施工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、回転圧入機によって、地盤に鋼管杭を打ち込む打設方法に関し、特に硬質地盤あるいはコンクリート等の障害物を地中に有する地盤に対して好適な鋼管杭の施工方法に関する。
鋼管杭の打設方法としては、打撃工法、振動工法、圧入工法がある。硬質地盤あるいはコンクリート等の障害物を地中に有する地盤においては、貫入抵抗が高くなることから杭を損傷させてしまうリスクが大きいことから、いずれの工法でも打設が困難となる。
このような問題に対する解決方法としては、アースオーガや回転ビットを用いた先行掘削工法により、杭径以上の径の孔を掘削後、その孔を砂置換してあらためて杭を打設する方法、あるいは、その孔に杭を差し込んでグラウト材で固定する方法がとられている。
また、他の方法として、特許文献1では、杭先端に耐摩耗鋼を取り付けることにより、打設性能を向上する方法が提案されている。
また、特許文献2では、先端にビットを備えた切削用鋼管杭を回転圧入することにより、コンクリートを打ち抜いて鋼管杭を打設する方法が提案されている。
特許第3735225号公報 特許第4105076号公報
アースオーガや回転ビットを用いた先行掘削工法では、先行掘削機械や、掘削した部材を運搬する機材が必要となり、施工スペースやコストが増大する他、掘削工程と杭打設工程が別であることから、施工期間も長くなる問題がある。
また、特許文献1では、杭先端に耐摩耗鋼を取り付けることにより、打設時の杭自身の耐久性は向上するが、一軸圧縮強度が100MPaを超える超硬質な岩盤や、コンクリート等の地中障害物に対する施工は困難である。
特許文献2では、切削用ビットを備えた鋼管を用いるため、超硬質な岩盤やコンクリート等の地中障害物も打ち抜くことが可能であるが、切削した部材が鋼管内に取り込まれて閉塞し、その後の施工効率が著しく低下するという課題がある。
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、硬質地盤あるいはコンクリート等の硬質な障害物を地中に有する地盤への施工性を高めることができる鋼管杭の施工方法を提供することを目的としている。
(1)本発明に係る鋼管杭の施工方法は、障害物を地中に有する地盤に回転圧入機によって鋼管杭を打設する方法であって、
前記鋼管杭の先端外周部に50MPa超えの水圧の高圧水を噴射可能な高圧ウォータジェットノズルを配設し、前記鋼管杭を回転圧入するに際して、
前記鋼管杭の先端が、少なくとも前記障害物に至った時には、前記高圧ウォータジェットノズルから高圧水を噴射して前記障害物を破砕する工程を備えたことを特徴とするものである。
(2)また、上記(1)に記載のものにおいて、前記高圧ウォータジェットノズルの高圧水の噴射方向を杭軸芯に対して傾斜させ、かつ前記高圧ウォータジェットノズルから高圧水を噴射する際に、前記高圧ウォータジェットノズルを管軸回りに回転させることを特徴とするものである。
(3)また、上記(1)又は(2)に記載のものにおいて、前記高圧ウォータジェットノズルから高圧水を噴射する際に、前記鋼管杭を杭中心軸周りに正回転と逆回転を交互に繰り返すことを特徴とするものである。
(4)また、上記(1)乃至(3)のいずれかに記載のものにおいて、研磨材を混入した高圧水を噴射することを特徴とするものである。
(5)また、上記(1)乃至(4)のいずれかに記載のものにおいて、前記高圧ウォータジェットノズルの噴射口が鋼管杭先端から上方100mmまでの間に位置して配置されていることを特徴とするものである。
(6)また、上記(1)乃至(5)のいずれかに記載のものにおいて、前記高圧ウォータジェットノズルの管軸周りの回転速度が1rpm以下であることを特徴とするものである。
(7)また、上記(1)乃至(6)のいずれかに記載のものにおいて、前記鋼管杭を所定の深度まで打設したのち、前記高圧ウォータジェットノズルから噴射する噴射材を水からセメントに切り替えて、杭先端地盤にセメントを噴射して地盤改良を行うことを特徴とするものである。
(8)また、上記(7)に記載のものにおいて、杭先端地盤の地盤改良完了後に、前記高圧ウォータジェットノズルを鋼管杭の先端外周部から取り外し、取り外した前記高圧ウォータジェットノズルを前記鋼管杭の外周面に沿って引き上げながら、杭周面地盤にセメントを噴射して、地盤改良を行うことを特徴とするものである。
本発明においては、鋼管杭の先端外周部に50MPa超えの水圧の高圧水を噴射可能な高圧ウォータジェットノズルを配設し、前記鋼管杭を回転圧入するに際して、
少なくとも前記硬質地盤又はコンクリート等の障害物に至った時には、前記高圧ウォータジェットノズルから高圧水を噴射して前記硬質地盤又はコンクリート等の障害物を破砕する工程を備えたことにより、前記硬質地盤又はコンクリート等の障害物を有する地盤への施工性を高めることができる。また、前記硬質地盤又はコンクリート等の障害物を破砕することで、前記鋼管杭を鉛直方向に打設することができ、安定した基礎構造を構築することができる。
実施の形態の鋼管杭の施工方法に用いる機器の概要を説明する説明図である。 図1に示した機器の他の態様の説明図である。 図2に示した高圧ウォータジェットノズルから噴射する高圧水の噴射範囲の模式図である。 実施の形態で施工対象とする地盤の一例の説明図である。 実施の形態に係る鋼管杭の施工方法の説明図である。 実施の形態に係る鋼管杭の他の態様の施工方法の説明図である。 実施の形態に係る高圧ウォータジェットノズルの噴射口の配置の検討結果を示すグラフである。 実施の形態の鋼管杭の施工方法に用いる高圧ウォータジェットノズルの噴射口の配置を説明する説明図である。なお、図8(a)は、図8(b)の矢視A−A図である。 実施の形態に係る検討例の説明図である。
本実施の形態に係る鋼管杭の施工方法の説明に先立って、鋼管杭の施工方法に用いられる機器について概説する。
鋼管杭1の回転圧入に用いる回転圧入機3は、図1に示すように、鋼管杭1の上部にチャッキング部5を介して取り付けられて、鋼管杭1に回転力と圧入力を付与しながら地盤に鋼管杭1を貫入施工するものである。
また、鋼管杭1の先端外周部には、図1に示すように、高圧ウォータジェットノズル7が配設され、また、高圧ウォータジェットノズル7に水等の噴射材を供給する供給配管9が鋼管杭1に沿って鋼管杭1の上端まで配設されている。
高圧ウォータジェットノズル7は、50MPa超えの水圧の高圧水(例えば、50MPa超え、300MPa以下)を噴射可能なものであり、鋼管杭1の先端外周部に着脱可能に配設されている。本実施の形態では、2個の高圧ウォータジェットノズル7が鋼管杭1の外周の180°離れた位置に設けられている。
鋼管杭1の回転圧入時に、高圧ウォータジェットノズル7が破損するのを防止するため、鋼管杭1の先端部には、高圧ウォータジェットノズル7を覆うように保護部材11が設けられ、高圧ウォータジェットノズル7ができるだけ土砂等に接触しないようにしている。
配設する高圧ウォータジェットノズル7の数は、2個に限られず、1個でもよく、または3個以上を離散的に配置してもよい。
もっとも、本発明は回転圧入機3で鋼管杭1を回転させるので、高圧ウォータジェットノズル7の数を少なくしても、鋼管杭1の回転によって全周をカバーできる。なお、鋼管杭1の回転方向は、反時計回りを正回転としたときに、正回転または逆回転の一方向であってもよいが、正回転と逆回転を半周ずつ交互に繰り返すようにしてもよい。このようにすることで、高圧ウォータジェットノズル7に噴射材としての高圧水を供給する供給配管9がねじれて絡むのを防止できる。
高圧ウォータジェットノズル7からの高圧水の噴き出し方向に関し、鉛直下方に向けて噴き出すようにしてもよいが、図2に示すように、高圧ウォータジェットノズル7の高圧水13の噴射方向を杭軸芯に対して傾斜させ、かつ高圧ウォータジェットノズル7から高圧水13を噴射する際に、供給配管9の上端に取り付けた回転装置15によって供給配管9を管軸回りに回転させることで高圧ウォータジェットノズル7を回転(自転)させるようにしてもよい。
鋼管杭1を回転させ、かつ高圧ウォータジェットノズル7を回転させることで、図3の破線で示すように、鋼管杭1の先端外周に沿って、広範囲に高圧水13を噴射することができ、鋼管杭1内の詰まりを防止すると共に、硬質岩盤等を広範囲に破砕してスムーズな杭の打設が可能となる。これにより、少ない本数の供給配管9で鋼管杭1の形状にそって破砕することが可能となり、水圧を高めるのに必要なポンプの容量を小さくすることができる。
なお、高圧水13の吹き出し角度θは、杭軸方向に対し杭中心方向に10°以下の範囲とすることが望ましい(図2参照)。
複数の高圧ウォータジェットノズル7を設置した場合、回転させる高圧ウォータジェットノズル7は、全部でもよいし、一部であってもよい。
一部の高圧ウォータジェットノズル7から高圧水13を鉛直下方に噴射して、他の高圧ウォータジェットノズル7を回転(自転)させて噴射することで、図3に灰色示す鋼管杭1の先端形状に沿う部分をより確実に破砕しつつ、その周囲も破砕できる。
後述するように、本発明の施工方法では、高圧ウォータジェットノズル7への供給材を水からセメント19に切り替えて、セメント19を噴射して地盤改良を行う態様(図6(b)〜(c)参照)も考えられるので、このような態様の場合には、全数を回転させることで、地盤改良を効率よく広範囲に行うことができる。
供給配管9には、通常は、水が供給されるが、硬質地盤又はコンクリート等の障害物の切削力を高めるために、水に研磨材を混入するようにしてもよい。
研磨材としては、硅砂の適用が考えられるが、その他の材料としては、鉄鋼スラグ、スチールグリット、溶融アルミナ、ガーネットなどの適用も考えられる。
また研磨材としては、研磨材粒子の硬度300〜2000(HK、ヌープ硬さ)、D50(JIS Z 8815で規定される、粉体状物質の粒径分布を測定するために行うふるい分け試験方法において、当該粉体状物質の頻度の累積が50%になる粒子径)粒径200μm〜1000μmの材料が好適である。
なお、高圧ウォータジェットノズル7からは、地盤改良に用いるセメント19等を噴射することもできる。
高圧ウォータジェットノズル7は、鋼管杭1を施工した後回収する場合は、保護部材11に着脱可能に取り付けてもよい。例えば、高圧ウォータジェットノズル7を保護部材11にロックピンや点付け溶接で仮付けしておき、施工した後に地上からウォータジェットのホースを引くことで、保護部材11から剥がれるようにしておいてもよい。
次に施工方法について具体的に説明する。
本実施の形態が対象とする硬質地盤及び/又はコンクリート等の障害物17を地中に有する地盤の例として、図4に示すように、鋼管杭1が打設される地層の途中に鉄筋コンクリート製の障害物17が埋まっている地盤を例に挙げ、高圧ウォータジェットノズル7を回転(自転)させる場合について説明する。
本実施の形態に係る鋼管杭の施工方法は、図5に示すように、正回転と逆回転を繰り返しながら鋼管杭1を回転圧入し(図5(a)参照)、障害物17に至った時には(図5(b)参照)、供給配管9を回転させることで高圧ウォータジェットノズル7を回転させながら、高圧水13を噴射して、障害物17を破砕する。障害物17を破砕する際の鋼管杭1の回転速度は、障害物17に至る前の回転圧入時の回転と同じもよいが、障害物17の硬度が高く破砕しにくい場合には回転速度を低下させてもよい。なお、正回転と逆回転の1回の回転数は、高圧ウォータジェットノズル7が鋼管杭1の全周に行きわたるようにする(例えば、高圧ウォータジェットノズル7を1個設置した場合は1回転以上、2個が対称位置に配置されていれば半回転以上)。ここで、障害物17として、岩盤等の硬質地盤や鉄筋コンクリート等の硬質な物質を例示することができる。
障害物17の厚みが厚いような場合は、高圧水13による破砕工程と、回転圧入による鋼管杭貫入工程を、交互に繰り返して施工することも可能である。
なお、鋼管杭1の先端が障害物17のある場所に至ったかどうかは、鋼管杭1の貫入抵抗の増加によって知ることができる。また、鋼管杭1の打設に先立って行われる事前調査によって、どの程度の深度に障害物17があるかが予め分かっている場合には、深度と貫入抵抗の両方によって障害物17に至ったことを知ることができる。
障害物17を通過すると、高圧ウォータジェットノズル7からの噴射を停止して、支持地盤まで回転貫入する(図5(c)参照。)支持地盤が硬質の場合には、再び、高圧ウォータジェットノズル7から高圧水13を噴射して支持地盤への貫入をしやすくしてもよい。
支持地盤への回転貫入が完了すると、高圧ウォータジェットノズル7を杭先端から取り外して、供給配管9と共に引き上げて施工を完了する。
以上のように、本実施の形態の鋼管杭の施工方法によれば、障害物17を確実に破砕することができるので、硬質な障害物17を有する地盤への施工性を高めることができる。また、障害物17を破砕することで、鋼管杭1を鉛直方向に打設することができ、安定した基礎構造を構築することができる。
なお、上記の説明は打設途中に障害物17がある地盤への鋼管杭の施工について述べたが、打設途中に硬質地盤がある場合の施工でも同様である。
なお、障害物17や硬質地盤を通過する際に、高圧水13を使用した場合、周囲の地盤が水圧で乱されることから、鋼管杭1の支持力(支持力=先端支持力+杭と地盤周面摩擦力)が弱くなることも考えられる。
この問題に対しては、図6に示すように、所定の深度である支持地盤まで鋼管杭1を打設したのち、高圧ウォータジェットノズル7への供給材を水からセメント19に切り替えて、杭先端地盤にセメント19を噴射して地盤改良を行うことで、鋼管杭1の先端支持力が増大できる。
杭先端地盤にセメント19を噴射する際には、鋼管杭1を杭中心軸周りに回転させながら、セメント19を噴射して、地盤改良を行うことで、杭の周辺地盤全体の支持力性能を増大することができる(図6(b)参照)。
また、所定の深度まで鋼管杭1を打設し(図6(a)参照)、高圧ウォータジェットノズル7への供給材を水からセメント19に切り替えて、杭先端地盤にセメント19を噴射して地盤改良を行ったのち、高圧ウォータジェットノズル7を鋼管杭1先端より取り外し、引き上げながら、杭周面地盤にセメント19を噴射して、地盤改良を行うようにしてもよい(図6(c)参照)。高圧ウォータジェットノズル7を引き上げる際には、高圧ウォータジェットノズル7の回転(自転)はさせずに、鋼管杭1を正回転と逆回転させることで、鋼管杭1の全周にセメント19を行き渡らせる。
これによって、鋼管杭1と地盤周面の摩擦力が増大し、鋼管杭1の先端支持力をより一層高めることができる。
なお、地盤の乱れが生じるのは、基本的には高圧水13を噴射した箇所だけであるため、杭周面地盤にセメント19を噴射して、地盤改良を行う区間は、高圧水13を噴射した区間、例えば障害物17のある区間のみとしてもよい。
上記の実施の形態では、硬質地盤あるいはコンクリート等の障害物17の破砕に高圧水13を噴射することとしたが、捨石層や転石層を打ち抜く場合にも、高圧水13を噴射してもよく、本発明はこれを排除するものではない。
障害物17との接触により、高圧ウォータジェットノズル7が損傷することを防止するために保護部材11を設けているが、損傷の可能性をより低くするために高圧ウォータジェットノズル7の先端にある噴射口を、保護部材11の先端より上方に離して配置することが考えられる。
一方、高圧ウォータジェットノズル7の噴射口から標的物までの距離が大きくなると、破砕能力が低下する懸念がある。そこで、高圧ウォータジェットノズル7の噴射口から標的物までの距離(SOD)と標的物(コンクリート)の破砕深度との関係を実験的に調べた。その結果を示すグラフが図7であり、縦軸が破砕深さ(mm)で横軸がノズル噴射口から標的物までの距離(mm)を示している。
図7に示すように、距離(SOD)が100mmまでは破砕能力が維持される一方で、距離(SOD)が150mm以上では破砕能力が大幅に低減する。
なお、図7はウォータジェットの吐出圧力を200MPaとした時の結果を示している。吐出圧力が変化すれば、それに応じて破砕深度は変わるが、標的物までの距離(SOD)と標的物(コンクリート)の破砕深度との関係は同様であり、距離(SOD)が100mmまでは破砕能力が維持される傾向にある。また、標的物を硬質地盤としても、ウォータジェットによる伝達エネルギーは、コンクリートの場合と変わらないことから、同様の傾向と考えてよい。
従って上記の結果から、高圧ウォータジェットによる障害物17の破砕能力を維持するためには、図8に示すように、高圧ウォータジェットノズル7の噴射口の鋼管杭先端(保護部材11の先端先端)から上方への距離Lは、L=100mmまでの間に位置して配置されていることが好ましい。
標的物までの距離(SOD)の下限は理論上0(ゼロ)であるが、実際は回転圧入する鋼管が僅かに傾くこともあることから、10〜20mm程度以上距離をとっておくことが望ましい。
前述したとおり、高圧ウォータジェットノズル7による破砕幅を広げるため、供給配管9を管軸回りに回転させることで高圧ウォータジェットノズル7を回転(自転)させることが考えられる。
一方、回転速度が速くなると高圧ウォータジェットによる標的物の破砕能力が低下する懸念がある。
そこで、ノズル噴射口から標的物までの距離(SOD)とノズルの移動速度を変えて、標的物(鉄筋)の切断可否を実験的に調査した。調査結果を図9に示す。
図9は縦軸がノズル速度(mm/分)、横軸がノズル噴射口から鉄筋までの距離(mm)である。グラフ中には、鉄筋切断可の場合を〇で、鉄筋切断不可の場合×で示している。
図9を参照すると、ノズル速度とノズル噴射口から鉄筋までの距離とには、鉄筋切断可否が分かれるしきい値が存在することが分かる。
図9に示す調査結果から、ノズルの傾斜角を10°、ノズル噴射口から標的物までの距離(SOD)を50mmとすると、ノズル速度が50mm/分以下であれば鉄筋を切断できることから、1回転で標的物を破砕できるノズルの回転速度は以下の計算により1rpm(回転/分)以下となる。
(50mm×tan10°×2×π)÷50mm/分≒1rpm(回転/分)
したがって、高圧ウォータジェットノズル7の管軸周りの回転速度が1rpm以下であることが好ましい。
1 鋼管杭
3 回転圧入機
5 チャッキング部
7 高圧ウォータジェットノズル
9 供給配管
11 保護部材
13 高圧水
15 回転装置
17 障害物
19 セメント

Claims (5)

  1. 障害物を地中に有する地盤に回転圧入機によって鋼管杭を打設する鋼管杭の施工方法であって、
    前記鋼管杭の先端外周部に200Mpa以上300Mpa以下の水圧の高圧水を噴射可能な高圧ウォータジェットノズルを配設し、前記鋼管杭を回転圧入するに際して、
    前記鋼管杭の先端が、少なくとも前記障害物に至った時には、前記高圧ウォータジェットノズルから高圧水を噴射して前記障害物を破砕する工程を備え
    前記高圧ウォータジェットノズルの噴射口が鋼管杭先端から上方10mm〜100mmまでの間に位置して配置され、前記高圧ウォータジェットノズルの高圧水の噴射方向を杭軸芯に対して傾斜させ、かつ前記高圧ウォータジェットノズルから高圧水を噴射する際に、前記高圧ウォータジェットノズルを管軸回りに回転させると共に、前記高圧ウォータジェットノズル移動速度をy(mm/分)、ノズル噴射口から鋼管杭先端までの距離をx(mm)として、y≦(-4/5)x+90mmを満たすことを特徴とする鋼管杭の施工方法。
  2. 前記高圧ウォータジェットノズルから高圧水を噴射する際に、前記鋼管杭を杭中心軸周りに正回転と逆回転を交互に繰り返すことを特徴とする請求項1に記載の鋼管杭の施工方法。
  3. 研磨材を混入した高圧水を噴射することを特徴とする請求項1又は2に記載の鋼管杭の施工方法。
  4. 前記鋼管杭を所定の深度まで打設したのち、前記高圧ウォータジェットノズルから噴射する噴射材を水からセメントに切り替えて、杭先端地盤にセメントを噴射して地盤改良を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の鋼管杭の施工方法。
  5. 杭先端地盤の地盤改良完了後に、前記高圧ウォータジェットノズルを鋼管杭の先端外周部から取り外し、取り外した前記高圧ウォータジェットノズルを前記鋼管杭の外周面に沿って引き上げながら、杭周面地盤にセメントを噴射して、地盤改良を行うことを特徴とする請求項4に記載の鋼管杭の施工方法。
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