以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態(モバイル端末に装置設定ページおよび設定確認ページを表示させる例)
2.第2の実施の形態(モバイル端末にジョブ設定ページを表示させる例)
3.第3の実施の形態(モバイル端末に装置設定ページを選択的に表示させる例)
4.第4の実施の形態(モバイル端末に、画像処理装置に表示される画面と同様の設定関連画面を表示させる例)
5.第5の実施の形態(履歴に基づいて、モバイル端末に設定関連画面を表示させる例)
6.第6の実施の形態(画像処理装置の装置情報に基づいて、モバイル端末に設定関連画面を表示させる例)
<1.第1の実施の形態>
[構成例]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る情報処理システム(情報処理システム1)の一構成例を表すものである。なお、本開示の実施の形態に係る端末装置および画像処理装置は、本実施の形態により具現化されるので、併せて説明する。情報処理システム1は、サーバ装置8と、アクセスポイント9と、画像処理装置10と、モバイル端末30とを備えている。アクセスポイント9および画像処理装置10は、有線ネットワークNETに接続されている。そして、この有線ネットワークNETは、インターネットINETを介してサーバ装置8に接続されている。
サーバ装置8は、画像処理装置10の操作マニュアルのマニュアルページMPを提供するものである。アクセスポイント9は、無線LAN(Local Area Network)のアクセスポイントである。画像処理装置10は、コピー機能、ファックス機能、スキャン機能、プリント機能などを有する、いわゆる多機能周辺装置(MFP;Multi Function Peripheral)である。また、画像処理装置10は、画像処理装置10の装置設定を行うための装置設定ページSPA、および画像処理装置10の装置設定を確認するための設定確認ページSPBを提供する機能をも有している。モバイル端末30は、例えばスマートフォンやタブレット端末などの携帯型の端末装置である。モバイル端末30は、近距離無線通信(NFC;Near Field Communication)C1および無線ネットワーク通信C2を用いて、画像処理装置10との間で通信を行うことができる。また、モバイル端末30は、無線LANを用いてアクセスポイント9に接続することにより、このアクセスポイント9を介して、サーバ装置8との間で通信を行うことができるようになっている。
この構成により、モバイル端末30は、サーバ装置8から供給された、画像処理装置10の操作マニュアルのマニュアルページMPを表示するとともに、画像処理装置10から供給された、装置設定ページSPAおよび設定確認ページSPBを表示することができるようになっている。
図2は、モバイル端末30がマニュアルページMPを表示しているときの、表示画面の一例を表すものである。この例では、モバイル端末30は、ネットワーク設定についての操作方法に係るマニュアルページMPを表示している。マニュアルページMPは、HTML(HyperText Markup Language)を用いて記述されており、ユーザは、ブラウザソフトウェアを起動することにより、マニュアルページMPを閲覧することができるようになっている。なお、この例では、操作マニュアルは、サーバ装置8から供給される、いわゆるオンラインマニュアルとしたが、これに限定されるものではなく、例えば、あらかじめモバイル端末30にインストールされたものであってもよい。
図3は、モバイル端末30が装置設定ページSPAを表示しているときの、表示画面の一例を表すものである。この例では、モバイル端末30は、ネットワーク設定についての装置設定ページSPAを表示している。すなわち、図3に示した装置設定ページSPAは、図2に示したマニュアルページMPに対応するものである。装置設定ページSPAは、HTMLを用いて記述されている。
図4は、モバイル端末30が設定確認ページSPBを表示しているときの、表示画面の一例を表すものである。この例では、モバイル端末30は、ネットワーク設定についての設定確認ページSPBを表示している。設定確認ページSPBは、装置設定ページSPAと同様に、HTMLを用いて記述されている。
情報処理システム1では、モバイル端末30が、装置設定に関するマニュアルページMPを表示しているときに、ユーザが、モバイル端末30を画像処理装置10にかざすことにより、モバイル端末30は、表示しているマニュアルページMPに対応する装置設定ページSPAまたは設定確認ページSPBを表示することができる。
具体的には、モバイル端末30のユーザが、画像処理装置10の管理者である場合には、ユーザが、図2に示したマニュアルページMPを表示しているモバイル端末30を画像処理装置10にかざすことにより、モバイル端末30は、図3に示したような装置設定ページSPAを表示する。そして、ユーザは、このような装置設定ページSPAが表示されたモバイル端末30を操作することにより、画像処理装置10の装置設定を行うことができるようになっている。
また、モバイル端末30のユーザが、一般ユーザである場合には、ユーザが、図2に示したマニュアルページMPを表示しているモバイル端末30を画像処理装置10にかざすことにより、モバイル端末30は、図4に示したような設定確認ページSPBを表示する。これにより、ユーザは、画像処理装置10の装置設定を確認することができるようになっている。
これ以降、装置設定ページSPAおよび設定確認ページSPBのうちの一方を表すものとして、“設定関連ページSP”を適宜用いる。
図5は、画像処理装置10およびモバイル端末30の一構成例を表すものである。
(画像処理装置10)
画像処理装置10は、NFCリーダライタ11と、有線ネットワーク通信部12と、無線ネットワーク通信部13と、WEBサーバ14と、装置設定管理部15と、操作部16と、表示部17と、画像読取部18と、画像形成部19と、FAX通信部21と、情報管理部22と、制御部23とを有している。
NFCリーダライタ11は、モバイル端末30との間で近距離無線通信C1を行うものである。
有線ネットワーク通信部12は、有線ネットワークNETに接続するためにネットワークインタフェースである。
無線ネットワーク通信部13は、モバイル端末30との間で、無線LANを用いて無線ネットワーク通信C2を行うものである。この無線ネットワーク通信部13は、WiFiダイレクト(登録商標)方式をサポートしている。これにより、画像処理装置10は、アクセスポイントを経由せずに、モバイル端末30との間で、ピアツーピア接続により無線通信を行うことができるようになっている。
WEBサーバ14は、無線ネットワーク通信部13と通信を行うデバイス(この例ではモバイル端末30)に対して、設定関連ページSPを提供するものである。この設定関連ページSPは、いわゆるWEBページであり、HTMLを用いて記述されたものである。WEBサーバ14は、装置設定管理部15が管理している、画像処理装置10の装置設定に基づいて、設定関連ページSPを生成するようになっている。
装置設定管理部15は、画像処理装置10の装置設定を管理するものである。装置設定は、例えば、不揮発性の記憶装置に記憶される。ユーザは、例えば、操作部16を操作することにより、装置設定管理部15が管理する画像処理装置10の装置設定を変更することができる。また、ユーザは、例えば、装置設定ページSPAが表示されたモバイル端末30を操作することにより、装置設定管理部15が管理する画像処理装置10の装置設定を変更することができるようになっている。
操作部16は、ユーザの操作を受け付けるものであり、例えば各種ボタンやタッチパネルなどを用いて構成されるものである。表示部17は、画像処理装置10の動作状態などを表示するものであり、例えば、液晶ディスプレイや各種インジケータを用いて構成されるものである。
画像読取部18は、紙などの読取媒体に記録された情報を読み取るものであり、例えばCIS(Contact Image Sensor)を用いて構成されるものである。画像形成部19は、紙などの記録媒体に画像を形成するものであり、例えば電子写真方式により、記録媒体に現像剤像を形成するものである。
FAX通信部21は、電話回線を介して通信相手との間でFAXデータを送受信するものである。
情報管理部22は、画像処理装置10についての様々な情報を管理するものである。これらの情報は、例えば、不揮発性の記憶装置に記憶される。情報管理部22は、無線ネットワーク情報221と、ユーザ情報テーブル222と、URL(Uniform Resource Locator)情報テーブル223とを管理している。
図6は、無線ネットワーク情報221の一例を表すものである。無線ネットワーク情報221は、無線ネットワーク通信C2についての情報である。具体的には、無線ネットワーク情報221は、無線ネットワーク通信C2が有効であるか無効であるかについての情報(“無線ネットワーク有効/無効”)、IP(Internet Protocol)アドレス、SSID(Service Set Identifier)、パスワード、およびセキュリティ種別情報を含んでいる。セキュリティ種別情報は、例えば、WEP(Wired Equivalent Privacy)、WPA(Wi-Fi Protected Access)などの設定についての情報である。SSID、IPアドレス、パスワード、セキュリティ種別情報は、後述するように、モバイル端末30が、無線ネットワーク通信C2を用いて画像処理装置10と通信を行う際に使用する情報である。
図7は、ユーザ情報テーブル222の一例を表すものである。ユーザ情報テーブル222は、ユーザ名、権限情報、PIN(Personal Identification Number)情報、および端末識別情報IDが、互いに対応付けられて記憶されたものである。権限情報は、ユーザが管理者として登録されているか、もしくは一般ユーザとして登録されているかを示すものである。端末識別情報IDは、近距離無線通信C1および無線ネットワーク通信C2を用いて画像処理装置10と通信を行うデバイス(例えばモバイル端末30)を識別するための識別情報である。情報処理システム1では、あらかじめユーザ登録を行うことにより、ユーザ名、権限情報、PIN情報、端末識別情報IDを、このユーザ情報テーブル222に記憶させるようになっている。
図8は、URL情報テーブル223の一例を表すものである。URL情報テーブル223は、マニュアルページMPのURL情報、装置設定ページSPAのURL情報、および設定確認ページSPBのURL情報が、互いに対応づけられて記憶されたものである。この構成により、画像処理装置10は、後述するように、モバイル端末30から供給されたマニュアルページMPのURL情報に基づいて、このURL情報テーブル223を利用して、そのマニュアルページMPのURL情報に対応する装置設定ページSPAのURL情報または設定確認ページSPBのURL情報を取得し、取得したURL情報をモバイル端末30に供給するようになっている。
制御部23は、画像処理装置10内の各ブロックの動作を制御することにより、画像処理装置10の全体動作を制御するものである。制御部23は、例えば、プログラムを実行可能なプロセッサや、RAM(Random Access Memory)などを用いて構成されるものである。制御部23は、端末検出部24と、端末動作判定部25と、書込制御部26と、端末情報制御部27を有している。
端末検出部24は、NFCリーダライタ11にモバイル端末30がかざされたことを検出するものである。端末動作判定部25は、モバイル端末30におけるアプリケーションソフトウェアの動作状態を判定する起動判定処理A1を行うものである。書込制御部26は、モバイル端末30へ情報を書き込む書込処理A2を行うものである。
端末情報制御部27は、端末検出部24、端末動作判定部25、および書込制御部26の動作を制御するものである。端末情報制御部27は、アプリケーション識別子テーブル271を記憶している。
図9は、アプリケーション識別子テーブル271の一構成例を表すものである。アプリケーション識別子テーブル271は、近距離無線通信C1および無線ネットワーク通信C2を用いて、画像処理装置10と通信を行うデバイス(例えばモバイル端末30)において実行されるアプリケーションソフトウェアの識別子(アプリケーション識別子AID)、およびそのようなデバイスに情報を書き込む際に使用するポインタ(書き込み処理のポインタ)が、互いに対応づけられて記憶されたものである。このポインタは、どの書込処理関数を実行すべきかを示すものである。この例では、アプリケーション識別子テーブル271には、アプリケーション識別子AIDの値“10”が、対応するポインタとともに記憶されている。このアプリケーション識別子AIDの値“10”は、後述する操作ガイドアプリケーションソフトウェア361のアプリケーション識別子AIDである。また、アプリケーション識別子AIDの値“−1”は、アプリケーション識別子テーブル271の最後部を示すものである。このアプリケーション識別子テーブル271は、例えば画像処理装置10の電源投入時において、不揮発性の記憶装置から読み出され、RAMに記憶されるようになっている。
(モバイル端末30)
モバイル端末30は、制御部36と、NFC通信部31と、NDEF(NFC Data Exchange Format)記憶部32と、無線ネットワーク通信部33と、操作部34と、表示部35とを有している。
制御部36は、モバイル端末30内の各ブロックの動作を制御することにより、モバイル端末30の全体動作を制御するものである。制御部36は、プロセッサや、RAMや、不揮発性の記憶装置などを用いて構成されるものであり、オペレーティングシステムや、各種アプリケーションソフトウェアを実行するものである。この例では、モバイル端末30には、操作ガイドアプリケーションソフトウェア361がインストールされている。操作ガイドアプリケーションソフトウェア361は、画像処理装置10の装置設定を行う際や、画像処理装置10の装置設定を確認する際に起動されるものである。操作ガイドアプリケーションソフトウェア361のアプリケーション識別子AIDの値は、この例では“10”に設定されている。
NFC通信部31は、画像処理装置10のNFCリーダライタ11との間で近距離無線通信C1を行うものである。NFC通信部31は、アプリケーション識別子テーブル311を記憶している。
図10は、アプリケーション識別子テーブル311の一構成例を表すものである。アプリケーション識別子テーブル311は、モバイル端末30にインストールされたアプリケーションソフトウェアのアプリケーション識別子AID、およびNDEF記憶部32におけるそのアプリケーションソフトウェアに割り当てられたNDEFメッセージ領域321(後述)のアドレスが、互いに対応づけられて記憶されたものである。この例では、モバイル端末30には、操作ガイドアプリケーションソフトウェア361のみがインストールされており、アプリケーション識別子テーブル311には、操作ガイドアプリケーションソフトウェア361のアプリケーション識別子AIDの値“10”が、対応するNDEFメッセージ領域321のアドレスとともに記憶されている。また、アプリケーション識別子AIDの値“−1”は、アプリケーション識別子テーブル311の最後部を示すものである。
NDEF記憶部32は、近距離無線通信C1を用いてやりとりする情報を記憶するものである。NDEF記憶部32には、NDEFメッセージ領域321が設けられている。このNDEFメッセージ領域321は、モバイル端末30にインストールされた操作ガイドアプリケーションソフトウェア361に対応して設けられる。すなわち、例えば、モバイル端末30に複数のアプリケーションソフトウェアがインストールされた場合には、それらの複数のアプリケーションソフトウェアにそれぞれ対応する複数のNDEFメッセージ領域321が設けられる。NDEFメッセージ領域321のサイズは、例えば4kBである。
図11は、NDEFメッセージ領域321の一例を表すものである。NDEFメッセージ領域321は、端末情報記憶領域321Aと、装置情報記憶領域321Bとを含んでいる。端末情報記憶領域321Aは、モバイル端末30が情報を書き込み、画像処理装置10が情報を読み出すための領域である。装置情報記憶領域321Bは、画像処理装置10が情報を書き込み、モバイル端末30が情報を読み出すための領域である。端末情報記憶領域321Aのサイズは、例えば2kBであり、同様に、装置情報記憶領域321Bのサイズは、例えば2kBである。
端末情報記憶領域321Aは、アプリケーション状態情報記憶領域322Aと、アプリケーション固有情報記憶領域323Aとを含んでいる。
アプリケーション状態情報記憶領域322Aは、アプリケーション状態情報が記憶される領域である。このアプリケーション状態情報は、対応するアプリケーションソフトウェア(この例では操作ガイドアプリケーションソフトウェア361)が起動されているかどうかを示すフラグ(この例では“0”または“1”)を含んでいる。“0”は、対応するアプリケーションソフトウェアがインストールされており、かつ起動されていない状態を示している。“1”は、対応するアプリケーションソフトウェアがインストールされており、かつ起動されている状態を示している。アプリケーション状態情報記憶領域322Aのサイズは、この例では、16バイトである。
アプリケーション固有情報記憶領域323Aは、対応するアプリケーションソフトウェアが自由に使用できる領域である。このアプリケーション固有情報記憶領域323Aは、複数のレコードRA(レコードRA1,RA2,…)を含んでいる。各レコードRAのサイズは可変である。各レコードRAは、図12に示すように、先頭から2バイトの領域に、その後に続く情報のバイト長についての情報が格納される。レコードRA1にはマニュアルページMPのURL情報が格納され、レコードRA2にはモバイル端末30の端末識別情報IDが格納されるようになっている。端末識別情報IDは、モバイル端末30を識別するための情報であり、モバイル端末30に固有の情報である。
装置情報記憶領域321Bは、複数のレコードRB(レコードRB1,RB2,RB3,RB4,RB5,…)を含んでいる。各レコードRBのサイズは可変である。各レコードRBは、図12に示すように、レコードRAと同様に、先頭から2バイトの領域に、その後に続く情報のバイト長についての情報が格納される。レコードRB1には、設定関連ページSP(装置設定ページSPAまたは設定確認ページSPB)のURL情報が格納され、レコードRB2にはIPアドレスが格納され、レコードRB3にはSSIDが格納され、レコードRB4にはパスワードが格納され、レコードRB5にはセキュリティ種別情報が格納されるようになっている。このレコードRB2〜RB5に格納された情報は、後述するように、モバイル端末30が、無線ネットワーク通信C2を用いて画像処理装置10と通信を行う際に使用する情報である。
無線ネットワーク通信部33は、アクセスポイント9との間で、無線LANを用いて通信を行うとともに、画像処理装置10との間で、無線LANを用いて無線ネットワーク通信C2を行うものである。無線ネットワーク通信部33は、無線ネットワーク情報331を記憶している。
図13は、無線ネットワーク情報331の一例を表すものである。無線ネットワーク情報331は、モバイル端末30が、無線ネットワーク通信C2を用いて画像処理装置10と通信を行う際に使用する情報である。無線ネットワーク情報331は、IPアドレス、SSID、パスワード、およびセキュリティ種別情報を含んでいる。この無線ネットワーク情報331は、NDEF記憶部32の装置情報記憶領域321BのレコードRB2〜RB5に書き込まれた情報に基づいて設定されるようになっている。
操作部34は、ユーザの操作を受け付けるものであり、タッチパネルなどを用いて構成されるものである。表示部35は、例えば、マニュアルページMP、装置設定ページSPA、および設定確認ページSPBを表示するものであり、例えば、液晶ディスプレイを用いて構成されるものである。
ここで、モバイル端末30は、本発明における「端末装置」の一具体例に対応する。表示部35は、本発明における「第1の表示部」の一具体例に対応する。NFC通信部31および無線ネットワーク通信部33は、本発明における「第1の通信部」の一具体例に対応する。制御部36は、本発明における「制御部」の一具体例に対応する。操作部34は、本発明における「操作部」の一具体例に対応する。
画像処理装置10は、本発明における「情報処理装置」の一具体例に対応する。NFCリーダライタ11および無線ネットワーク通信部13は、本発明における「第2の通信部」の一具体例に対応する。情報管理部22、WEBサーバ14、装置設定管理部15、および制御部23は、本発明における「生成部」の一具体例に対応する。情報管理部22は、本発明における「データベース」の一具体例に対応する。表示部17は、本発明における「第2の表示部」の一具体例に対応する。
マニュアルページMPは、本発明における「第1の解説情報」の一具体例に対応する。マニュアルページMPのURL情報は、本発明における「第1の情報識別子」の一具体例に対応する。装置設定ページSPAおよび設定確認ページSPBは、本発明における「第1の設定関連情報」の一具体例に対応する。端末識別情報IDは、本発明における「端末識別子」の一具体例に対応する。近距離無線通信C1は、本発明における「第1の無線通信」の一具体例に対応する。無線ネットワーク通信C2は、本発明における「第2の無線通信」の一具体例に対応する。
[動作および作用]
続いて、本実施の形態の情報処理システム1の動作および作用について説明する。
(全体動作概要)
まず、図1〜4を参照して、情報処理システム1の全体動作概要を説明する。モバイル端末30は、ブラウザソフトウェアを用いて、表示部35に、例えば図4に示したマニュアルページMPを表示させる。そして、ユーザが、操作部34を操作することにより、操作ガイドアプリケーションソフトウェア361を起動し、モバイル端末30を画像処理装置10にかざす。これにより、画像処理装置10は、近距離無線通信C1を用いて、モバイル端末30が表示しているマニュアルページMPのURL情報を取得する。画像処理装置10は、このマニュアルページMPのURL情報に基づいて、情報管理部22が管理しているURL情報テーブル223を利用して、このマニュアルページMPのURL情報に対応する設定関連ページSP(装置設定ページSPAまたは設定確認ページSPB)のURL情報を取得する。そして、画像処理装置10は、近距離無線通信C1を用いて、この設定関連ページSPのURL情報と、情報管理部22が管理している無線ネットワーク情報221に含まれるIPアドレス、SSID、パスワード、およびセキュリティ種別情報とを、モバイル端末30に供給する。モバイル端末30は、これらのIPアドレス、SSID、パスワード、およびセキュリティ種別情報に基づいて、無線ネットワーク通信C2のネットワーク設定を行う。そして、モバイル端末30は、設定関連ページSPのURL情報に基づいて、無線ネットワーク通信C2を用いて、画像処理装置10に対して設定関連ページSPを要求する。画像処理装置10のWEBサーバ14は、この要求に応じて、無線ネットワーク通信C2を用いて、設定関連ページSPをモバイル端末30に対して供給する。そして、モバイル端末30の表示部35は、設定関連ページSPを表示する。
以下に、情報処理システム1の動作について、詳細に説明する。
(操作ガイドアプリケーションソフトウェア361のインストール)
まず、ユーザは、情報処理システム1の使用に先立ち、操作ガイドアプリケーションソフトウェア361をモバイル端末30にインストールする。ユーザが、操作部34を操作することにより、操作ガイドアプリケーションソフトウェア361のインストールを指示すると、まず、制御部36は、NDEF記憶部32に、その操作ガイドアプリケーションソフトウェア361に割り当てるNDEFメッセージ領域321を確保する。そして、制御部36は、操作ガイドアプリケーションソフトウェア361のアプリケーション識別子AID(この例ではAID=“10”)と、操作ガイドアプリケーションソフトウェア361に割り当てられたNDEFメッセージ領域321のアドレスを、NFC通信部31のアプリケーション識別子テーブル311(図10)に記憶させる。そして、制御部36は、割り当てたNDEFメッセージ領域321における、端末情報記憶領域321Aのアプリケーション状態情報記憶領域322Aに、操作ガイドアプリケーションソフトウェア361がインストールされており、かつ起動されていない状態を示すフラグ“0”を含むアプリケーション状態情報を記憶させる。そして、制御部36は、割り当てたNDEFメッセージ領域321における、装置情報記憶領域321Bに格納された全ての情報を消去する。
このようにして、モバイル端末30に操作ガイドアプリケーションソフトウェア361がインストールされる。これ以降、情報処理システム1では、モバイル端末30が、装置設定に関するマニュアルページMPを表示しているときに、ユーザが、操作ガイドアプリケーションソフトウェア361を起動し、モバイル端末30を画像処理装置10にかざすことにより、モバイル端末30は、表示しているマニュアルページMPに対応する装置設定ページSPAまたは設定確認ページSPBを表示することができる。以下に、この動作について詳細に説明する。
(情報処理システム1の動作シーケンス)
図14A,14Bは、情報処理システム1の一動作例を表すものである。図14A,14Bにおいて、ユーザの操作を括弧内に示している。
まず、ユーザがモバイル端末30の操作部34を操作することにより、ブラウザソフトウェアの起動を指示すると、モバイル端末30の表示部35は、画像処理装置10の操作マニュアルのトップページを表示する(ステップS101)。具体的には、モバイル端末30の無線ネットワーク通信部33は、例えば、あらかじめ登録された操作マニュアルのトップページのURL情報を、アクセスポイント9を介してサーバ装置8に供給する。そして、サーバ装置8は、そのトップページのURL情報に基づいて、そのトップページのページデータを、アクセスポイント9を介してモバイル端末30に供給する。そして、モバイル端末30の表示部35は、このトップページを表示する。
次に、ユーザが引き続き操作部34を操作し、例えば操作マニュアルにおいてキーワード検索を行うことにより、装置設定の設定方法を調べる。そして、モバイル端末30の表示部35は、例えば図2に示したように、装置設定についてのマニュアルページMPを表示する(ステップS102)。具体的には、モバイル端末30の無線ネットワーク通信部33は、マニュアルページMPのURL情報を、アクセスポイント9を介してサーバ装置8に供給し、サーバ装置8は、そのURL情報に基づいて、マニュアルページMPのページデータを、アクセスポイント9を介してモバイル端末30に供給する。そして、モバイル端末30の表示部35は、このマニュアルページMPを表示する。
次に、ユーザが操作ガイドアプリケーションソフトウェア361の起動を指示すると、モバイル端末30の制御部36は、操作ガイドアプリケーションソフトウェア361を起動する(ステップS103)。具体的には、ユーザは、例えば、ブラウザソフトウェアにおいて、表示しているマニュアルページMPのURL情報を操作ガイドアプリケーションソフトウェア361に供給する指示を行う。これにより、制御部36は、操作ガイドアプリケーションソフトウェア361を起動する。そして、操作ガイドアプリケーションソフトウェア361は、操作ガイドアプリケーションソフトウェア361に対応するNDEFメッセージ領域321の端末情報記憶領域321Aにおけるアプリケーション状態情報記憶領域322Aに、操作ガイドアプリケーションソフトウェア361がインストールされており、かつ起動されている状態を示すフラグ“1”を含むアプリケーション状態情報を記憶させる。
次に、操作ガイドアプリケーションソフトウェア361は、NDEFメッセージ領域321の端末情報記憶領域321AにおけるレコードRA1に、表示部35が表示しているマニュアルページMPのURL情報を書き込むとともに、レコードRA2に、モバイル端末30の端末識別情報IDを書き込む(ステップS104)。そして、操作ガイドアプリケーションソフトウェア361は、そのNDEFメッセージ領域321の装置情報記憶領域321Bに格納された全ての情報を消去する。
次に、ユーザは、モバイル端末30を、画像処理装置10のNFCリーダライタ11にかざすと、画像処理装置10の端末検出部24は、モバイル端末30を検出する(ステップS105)。そして、画像処理装置10のNFCリーダライタ11は、近距離無線通信C1を用いて、モバイル端末30の端末情報記憶領域321AにおけるレコードRA1に格納されたマニュアルページMPのURL情報、およびレコードRA2に格納された端末識別情報IDを読み出す(ステップS106)。
次に、画像処理装置10の制御部23は、ステップS106で読み出したマニュアルページMPのURL情報および端末識別情報IDに基づいて、設定関連ページSPのURL情報を取得する(ステップS107)。具体的には、制御部23は、まず、ステップS106で読み出した端末識別情報IDに基づいて、情報管理部22が管理しているユーザ情報テーブル222(図7)を用いて、その端末識別情報IDに対応する権限情報を取得する。そして、制御部23は、ステップS106で読み出したマニュアルページMPのURL情報に基づいて、情報管理部22が管理しているURL情報テーブル223(図8)を用いて、そのマニュアルページMPのURL情報に対応する設定関連ページSP(装置設定ページSPAまたは設定確認ページSPB)のURL情報を取得する。その際、制御部23は、取得した権限情報が、ユーザが管理者として登録されていることを示す場合には、装置設定ページSPAのURL情報を取得し、一般ユーザとして登録されていることを示す場合には、設定確認ページSPBのURL情報を取得する。
次に、画像処理装置10のNFCリーダライタ11は、近距離無線通信C1を用いて、モバイル端末30の装置情報記憶領域321BにおけるレコードRB1に設定関連ページSPのURL情報を書き込み、レコードRB2〜RB5にIPアドレス、SSID、パスワード、およびセキュリティ種別情報をそれぞれ書き込む(ステップS108)。これにより、設定関連ページSPのURL情報、IPアドレス、SSID、パスワード、およびセキュリティ種別情報がモバイル端末70に供給される(ステップS109)。
次に、画像処理装置10は、ブザー音を発生させる(ステップS110)。これにより、画像処理装置10は、ユーザに対して、モバイル端末30をNFCリーダライタ11から外してよい旨を知らせる。これに応じて、ユーザは、モバイル端末30を画像処理装置10のNFCリーダライタ11から外す。
モバイル端末30の操作ガイドアプリケーションソフトウェア361は、モバイル端末30がNFCリーダライタ11から外されたことを検出し、無線ネットワーク通信部33が記憶している無線ネットワーク情報331を、無線ネットワーク情報331AとしてRAMに一旦退避する(ステップS111)。
次に、モバイル端末30の操作ガイドアプリケーションソフトウェア361は、装置情報記憶領域321BのレコードRB2〜RB5に格納された情報に基づいてネットワーク設定を行う(ステップS112)。具体的には、操作ガイドアプリケーションソフトウェア361は、レコードRB2〜RB5に格納された情報(IPアドレス、SSID、パスワード、およびセキュリティ種別情報)を、無線ネットワーク情報331として、無線ネットワーク通信部33に記憶させる。これにより、無線ネットワーク通信部33は、これ以降、無線ネットワーク通信C2を用いて、画像処理装置10と通信を行うことができるようになる。
次に、モバイル端末30の操作ガイドアプリケーションソフトウェア361は、装置情報記憶領域321BのレコードRB1に格納された情報(設定関連ページSPのURL情報)をブラウザソフトウェアに供給し、ブラウザソフトウェアは、画像処理装置10に対して、この設定関連ページSPのURL情報を供給することにより、設定関連ページSPを要求する(ステップS113)。このとき、無線ネットワーク通信部33は、無線ネットワーク通信C2を用いて、画像処理装置10に対して、設定関連ページSPを要求する。画像処理装置10の無線ネットワーク通信部13は、モバイル端末30から供給された要求を受け取る。
次に、画像処理装置10のWEBサーバ14は、設定関連ページSPのURL情報、および装置設定管理部15が管理している装置設定に基づいて、モバイル端末30に、設定関連ページSPを提供する(ステップS114)。このとき、無線ネットワーク通信部13は、無線ネットワーク通信C2を用いて、モバイル端末30に対して、設定関連ページSPを供給する。モバイル端末30の無線ネットワーク通信部33は、画像処理装置10から供給された設定関連ページSPを受け取る。
次に、モバイル端末30の表示部35は、制御部36からの指示に基づいて、設定関連ページSPを表示する(ステップS115)。
そして、ユーザは、モバイル端末30の操作部34を操作する。すなわち、例えば、ユーザが画像処理装置10の管理者である場合には、表示部35は、例えば図3に示したように、装置設定ページSPAを表示する。この場合には、ユーザは、操作部34を操作することにより、装置設定の変更を指示する。モバイル端末30は、装置設定の変更指示を画像処理装置10に供給し、画像処理装置10の装置設定管理部15が、その指示に基づいて装置設定を変更する。このようにして、ユーザは、画像処理装置10の装置設定を行うことができる。また、例えば、ユーザが画像処理装置10の一般ユーザである場合には、表示部35は、例えば図4に示したように、設定確認ページSPBを表示する。この場合には、ユーザは、画像処理装置10の装置設定を確認することができる。
そして、ユーザが、モバイル端末30の操作部34を操作することにより、操作ガイドアプリケーションソフトウェア361の終了を指示すると、操作ガイドアプリケーションソフトウェア361は、ステップS111においてRAMに退避された無線ネットワーク情報331Aを、無線ネットワーク情報331として、無線ネットワーク通信部33に再度記憶させることによりネットワーク設定を行う(ステップS116)。
そして、モバイル端末30の制御部36は、操作ガイドアプリケーションソフトウェア361を終了する(ステップS117)。
以上で、このシーケンスは終了する。
(ステップS105〜S109の動作について)
図15は、図14AのステップS105〜S109における画像処理装置10の一動作例を表すものである。
まず、画像処理装置10の端末検出部24は、NFCリーダライタ11にモバイル端末30がかざされたかどうかを確認する(ステップS201)。NFCリーダライタ11にモバイル端末30がかざされていない場合(ステップS201において“N”)にはステップS201に戻る。
NFCリーダライタ11にモバイル端末30がかざされた場合(ステップS201において“Y”)には、画像処理装置10の端末動作判定部25は、起動判定処理A1を行う(ステップS202)
図16は、端末動作判定部25の起動判定処理A1のサブルーチンの一例を表すものである。
まず、端末動作判定部25は、変数iを0(i=0)に設定する(ステップS311)。
次に、端末動作判定部25は、アプリケーション識別子テーブル271(図9)におけるi番目のアプリケーション識別子AIDを取得する(ステップS312)。
次に、端末動作判定部25は、ステップS312において取得したアプリケーション識別子AIDの値が“−1”であるかどうかを確認する(ステップS313)。アプリケーション識別子AIDの値が“−1”である場合(ステップS313において“Y”)には、このアプリケーション識別子テーブル271にはアプリケーション識別子AIDがこれ以上記憶されていないので、この起動判定処理A1のサブルーチンは終了する。
ステップS313において、アプリケーション識別子AIDの値が“−1”でない場合(ステップS313において“N”)には、端末動作判定部25は、アプリケーション識別子テーブル271(図9)を用いて、取得したアプリケーション識別子AIDの値に対応する書込処理のポインタを取得する(ステップS314)。そして、端末動作判定部25は、ステップS314において取得した書込処理のポインタを用いて、モバイル端末30の端末情報記憶領域321Aを参照する(ステップS315)。
次に、端末動作判定部25は、ステップS315において、モバイル端末30の端末情報記憶領域321Aを参照することができたかどうかを確認する(ステップS316)。端末情報記憶領域321Aを参照することができなかった場合(ステップS316において“N”)には、端末動作判定部25は、変数iをインクリメントし(ステップS318)、ステップS312に戻る。
端末情報記憶領域321Aを参照することができた場合(ステップS316において“Y”)には、端末動作判定部25は、モバイル端末30の端末情報記憶領域321Aにおけるアプリケーション状態情報記憶領域322Aを参照し、ステップS312において取得したアプリケーション識別子AIDに対応するアプリケーションソフトウェアが起動中であるかどうかを確認する(ステップS317)。アプリケーションソフトウェアが起動されていない場合(ステップS317において“N”)には、ステップS318に進む。
アプリケーションソフトウェアが起動されている場合(ステップS317において“Y”)には、この起動判定処理A1のサブルーチンは終了する
端末動作判定部25は、このような起動判定処理A1により、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域321にアクセスするための書込処理のポインタを取得する。また、端末動作判定部25は、モバイル端末30において操作ガイドアプリケーションソフトウェア361が起動していることを判定する。
次に、図15に示したように、画像処理装置10の書込制御部26は、書込処理A2を行う(ステップS203)。
図17A,17Bは、書込制御部26の書込処理A2のサブルーチン一例を表すものである。
まず、書込制御部26は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域321の端末情報記憶領域321AにおけるレコードRA1に格納された情報(マニュアルページMPのURL情報)を取得する(ステップS321)。マニュアルページMPのURL情報を取得できなかった場合(ステップS322において“N”)には、この書込処理A2のサブルーチンは終了する。
マニュアルページMPのURL情報を取得できた場合(ステップS322において“Y”)には、書込制御部26は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域321の端末情報記憶領域321AにおけるレコードRA2に格納された情報(端末識別情報ID)を取得する(ステップS323)。
次に、書込制御部26は、ステップS323において取得した端末識別情報IDに基づいて、ユーザ情報テーブル222(図7)を用いて、その端末識別情報IDに対応する権限情報を取得する(ステップS324)。
次に、書込制御部26は、変数jを0(j=0)に設定する(ステップS325)。
次に、書込制御部26は、URL情報テーブル223(図8)におけるj番目の情報を確認する(ステップS326)。URL情報テーブル223にj番目の情報がない場合(ステップS327において“N”)には、この書込処理A2のサブルーチンは終了する。
URL情報テーブル223にj番目の情報がある場合(ステップS327において“Y”)には、書込制御部26は、ステップS321において取得した“マニュアルページMPのURL情報”と、URL情報テーブル223におけるj番目の“マニュアルページMPのURL情報”とを比較する(ステップS328)。2つの“マニュアルページMPのURL情報”が一致しない場合(ステップS329において“N”)には、書込制御部26は、変数jをインクリメントし(ステップS330)、ステップS326に戻る。
2つの“マニュアルページMPのURL情報”が一致する場合(ステップS329において“Y”)には、書込制御部26は、ステップS324において取得した権限情報を確認する(ステップS331)。この権限情報が、管理者として登録されていることを示す場合(ステップS331において“Y”)には、書込制御部26は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域321の装置情報記憶領域321BにおけるレコードRB1に、URL情報テーブル223におけるj番目の“装置設定ページSPAのURL情報”を書き込む(ステップS332)。また、権限情報が、一般ユーザとして登録されていることを示す場合(ステップS331において“N”)には、書込制御部26は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域321の装置情報記憶領域321BにおけるレコードRB1に、URL情報テーブル223におけるj番目の“設定確認ページSPBのURL情報”を書き込む(ステップS333)。
次に、書込制御部26は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域321の装置情報記憶領域321BにおけるレコードRB2に、無線ネットワーク情報221に含まれるIPアドレスを書き込む(ステップS334)。
次に、書込制御部26は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域321の装置情報記憶領域321BにおけるレコードRB3に、無線ネットワーク情報221に含まれるSSIDを書き込む(ステップS335)。
次に、書込制御部26は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域321の装置情報記憶領域321BにおけるレコードRB4に、無線ネットワーク情報221に含まれるパスワードを書き込む(ステップS336)。
次に、書込制御部26は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域321の装置情報記憶領域321BにおけるレコードRB5に、無線ネットワーク情報221に含まれるセキュリティ種別情報を書き込む(ステップS337)。
以上で、この書込処理A2のサブルーチンは終了する。
書込制御部26は、このような書込処理A2により、操作ガイドアプリケーションソフトウェア361に対応するNDEFメッセージ領域321の装置情報記憶領域321Bに、設定関連ページSPのURL情報、IPアドレス、SSID、パスワード、およびセキュリティ種別情報を書き込む。
このようにして、図15に示した動作が終了する。
(ステップS111〜S115の動作について)
図18は、図14BのS111〜S115におけるモバイル端末30の一動作例を表すものである。
まず、操作ガイドアプリケーションソフトウェア361は、モバイル端末30がNFCリーダライタ11から外れたかどうかを確認する(ステップS401)。モバイル端末30がNFCリーダライタ11から外れていない場合(ステップS401において“N”)には、ステップS401に戻る。
モバイル端末30がNFCリーダライタ11から外れている場合(ステップS401において“Y”)には、操作ガイドアプリケーションソフトウェア361は、操作ガイドアプリケーションソフトウェア361に対応するNDEFメッセージ領域321の装置情報記憶領域321Bに情報が書き込まれているかどうかを確認する(ステップS402)。装置情報記憶領域321Bに情報が書き込まれていない場合(ステップS403において“N”)には、このフローは終了する。
装置情報記憶領域321Bに情報が書き込まれている場合(ステップS403において“Y”)には、操作ガイドアプリケーションソフトウェア361は、無線ネットワーク通信部33が記憶している無線ネットワーク情報331を、無線ネットワーク情報331Aとして、RAMに一旦退避する(ステップS404)。
次に、操作ガイドアプリケーションソフトウェア361は、装置情報記憶領域321BのレコードRB2〜RB5に格納された情報に基づいてネットワーク設定を行う(ステップS405)。具体的には、操作ガイドアプリケーションソフトウェア361は、レコードRB2〜RB5に格納された情報(IPアドレス、SSID、パスワード、およびセキュリティ種別情報)を、無線ネットワーク情報331として、無線ネットワーク通信部33に記憶させる。
次に、操作ガイドアプリケーションソフトウェア361は、装置情報記憶領域321BのレコードRB1に格納された情報(設定関連ページSPのURL情報)を取得する(ステップS406)。そして、操作ガイドアプリケーションソフトウェア361は、設定関連ページSPのURL情報をブラウザソフトウェアに供給する。
次に、ブラウザソフトウェアは、設定関連ページSPのURL情報に基づいて、設定関連ページSPを取得し、表示部35はこの設定関連ページSPを表示する(ステップS407)。具体的には、ブラウザソフトウェアは、画像処理装置10に対して、この設定関連ページSPのURL情報を供給することにより、設定関連ページSPを要求する。このとき、無線ネットワーク通信部33は、無線ネットワーク通信C2を用いて、画像処理装置10に対して、設定関連ページSPを要求する。そして、無線ネットワーク通信部33は、無線ネットワーク通信C2を用いて、設定関連ページSPを受け取る。表示部35は、この設定関連ページSPを表示する。
次に、操作ガイドアプリケーションソフトウェア361は、装置情報記憶領域321Bに格納された全ての情報を消去する(ステップS408)。
以上で、このフローは終了する。
このように、情報処理システム1では、モバイル端末30が、装置設定に関するマニュアルページMPを表示しているときに、ユーザが、モバイル端末30を画像処理装置10にかざすことにより、モバイル端末30は、表示しているマニュアルページMPに対応する装置設定ページSPAまたは設定確認ページSPBを表示するようにした。これにより、ユーザは、設定したい装置設定に係る装置設定ページSPAや、確認したい装置設定に係る設定確認ページSPBを探す手間が省けるため、ユーザの利便性を高めることができる。
特に、情報処理システム1では、モバイル端末30が装置設定ページSPAまたは設定確認ページSPBを表示し、ユーザは、モバイル端末30を操作することにより、画像処理装置10の装置設定を行い、あるいは画像処理装置10の装置設定を確認するようにしたので、ユーザの利便性を高めることができる。すなわち、ユーザが、画像処理装置10を直接操作する場合には、ユーザの利便性が低下する場合があり得る。具体的には、例えば、画像処理装置10の表示部17が、いわゆるキャラクタパネルのように、多くの情報を表示できないパネルである場合や、操作部16が、いくつかのボタンのみが設けられた、操作しにくいものである場合には、ユーザの利便性が低下するおそれがある。一方、情報処理システム1では、モバイル端末30は、装置設定ページSPAまたは設定確認ページSPBを表示し、ユーザは、操作部34(タッチパネル)を用いて操作を行うことができる。このモバイル端末30は、様々な情報をグラフィカルに表示することができ、ユーザは、例えばその表示画面をタッチすることにより直観的に操作を行うことができる。これにより、情報処理システム1では、ユーザの利便性を高めることができる。
また、情報処理システム1では、画像処理装置10は、モバイル端末30の端末識別情報IDに基づいて、装置設定ページSPAのURL情報および設定確認ページSPBのURL情報のうちのどちらをモバイル端末30に供給すべきかを判断するようにした。これにより、情報処理システム1では、例えば、モバイル端末30のユーザが、画像処理装置10の管理者である場合には、そのモバイル端末30は装置設定ページSPAを表示し、モバイル端末30のユーザが、画像処理装置10の一般ユーザである場合には、そのモバイル端末30は設定確認ページSPBを表示することができる。よって、例えば、画像処理装置10の一般ユーザが画像処理装置10の装置設定を変更してしまうおそれを低減することができるため、ユーザの利便性を高めることができる。
[効果]
以上のように本実施の形態では、モバイル端末が装置設定に関するマニュアルページを表示しているときに、ユーザが、モバイル端末を画像処理装置にかざすことにより、モバイル端末は、表示しているマニュアルページに対応する装置設定ページまたは設定確認ページを表示するようにしたので、ユーザの利便性を高めることができる。
本実施の形態では、モバイル端末が装置設定ページまたは設定確認ページを表示し、ユーザが、モバイル端末を操作することにより、画像処理装置の装置設定を行い、あるいは画像処理装置の装置設定を確認するようにしたので、ユーザの利便性を高めることができる。
本実施の形態では、モバイル端末の端末識別情報に基づいて、装置設定ページのURL情報および設定確認ページのURL情報のうちのどちらをモバイル端末に供給すべきかを判断するようにしたので、ユーザの利便性を高めることができる。
<2.第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態に係る情報処理システム2について説明する。本実施の形態は、モバイル端末30に、コピーなどのジョブの設定を行うためのジョブ設定ページを表示させるものである。なお、上記第1の実施の形態に係る情報処理システム1と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
情報処理システム2は、図1に示したように、画像処理装置40と、モバイル端末30とを備えている。画像処理装置40は、画像処理装置40において実行されるジョブの設定を行うためのジョブ設定ページSPCを提供する機能を有している。
情報処理システム2では、モバイル端末30が、ジョブの設定に関するマニュアルページMPを表示しているときに、ユーザが、モバイル端末30を画像処理装置10にかざすことにより、モバイル端末30は、表示しているマニュアルページMPに対応するジョブ設定ページSPCを表示することができるようになっている。
図19は、モバイル端末30がマニュアルページMPを表示しているときの、表示画面の一例を表すものである。この例では、モバイル端末30は、コピーの操作方法に係るマニュアルページMPを表示している。
図20は、モバイル端末30がジョブ設定ページSPCを表示しているときの、表示画面の一例を表すものである。この例では、モバイル端末30は、コピーの設定についてのジョブ設定ページSPCを表示している。すなわち、図20に示したジョブ設定ページSPCは、図19に示したマニュアルページMPに対応するものである。この例では、ユーザは、このジョブ設定ページSPCを用いて、コピー部数、両面コピー、読取サイズ、拡大または縮小についての設定を行うことができる。また、ユーザは、“モノクロコピー実行”を操作することによりモノクロコピーの実行を指示し、あるいは、“カラーコピー実行”を操作することによりカラーコピーの実行を指示することができるようになっている。
図21〜23は、画像処理装置40の表示画面の一例を表すものである。図21は、操作待機画面の一例を示し、図22は、コピー操作画面の一例を示し、図23は、ユーザが操作を行うことができないロック画面の一例を示す。
ユーザは、ジョブ設定ページSPCを表示しているモバイル端末30を操作することにより、ジョブの設定およびジョブの実行指示を行うことができる。このとき、画像処理装置40は、図23に示したロック画面を表示する。画像処理装置40は、このロック画面を表示しているときは、画像処理装置40の操作部は、ユーザの操作を受け付けないようになっている。これにより、他のユーザは、画像処理装置40が使用中であることを知ることができ、また、画像処理装置40は、複数のユーザにより同時に操作されないようになっている。
図24は、画像処理装置40の一構成例を表すものである。なお、この図24には、モバイル端末30をも図示している。画像処理装置40は、情報管理部42と、制御部43とを有している。
情報管理部42は、URL情報テーブル423を管理している。
図25は、URL情報テーブル423の一例を表すものである。URL情報テーブル223は、マニュアルページMPのURL情報、ジョブ設定ページSPCのURL情報、およびロックフラグが、互いに対応づけられて記憶されたものである。ロックフラグは、ロック画面(図23)を表示するかどうかについての情報である。この構成により、画像処理装置40は、モバイル端末30から供給されたマニュアルページMPのURL情報に基づいて、このURL情報テーブル423を利用して、そのマニュアルページMPのURL情報に対応するジョブ設定ページSPCのURL情報およびロックフラグを取得する。そして、画像処理装置40は、このロックフラグに基づいて、表示部17にロック画面を表示させるかどうかを判断するようになっている。
制御部43は、書込制御部46と、端末識別情報記憶部48とを有している。書込制御部46は、モバイル端末30へ情報を書き込む書込処理A2を行うものである。端末識別情報記憶部48は、モバイル端末30から読み出した端末識別情報IDを記憶するものである。
ここで、画像処理装置40は、本発明における「情報処理装置」の一具体例に対応する。情報管理部42、WEBサーバ14、および装置設定管理部15は、本発明における「生成部」の一具体例に対応する。ジョブ設定ページSPCは、本発明における「第1の設定関連情報」の一具体例に対応する。
図26A〜26Cは、書込制御部46の書込処理A2のサブルーチン一例を表すものである。
まず、書込制御部46は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域321の端末情報記憶領域321AにおけるレコードRA1に格納された情報(マニュアルページMPのURL情報)を取得する(ステップS501)。マニュアルページMPのURL情報を取得できなかった場合(ステップS502において“N”)には、この書込処理A2のサブルーチンは終了する。
マニュアルページMPのURL情報を取得できた場合(ステップS502において“Y”)には、書込制御部46は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域321の端末情報記憶領域321AにおけるレコードRA2に格納された情報(端末識別情報ID)を取得する(ステップS503)。
次に、書込制御部46は、画像処理装置40の表示部17がコピー操作画面(図22)を表示しているかどうかを確認する(ステップS504)。表示部17がコピー操作画面を表示している場合(ステップS504において“Y”)には、この書込処理A2のサブルーチンは終了する。
表示部17がコピー操作画面を表示していない場合(ステップS504において“N”)には、書込制御部46は、画像処理装置40の表示部17がロック画面(図23)を表示しているかどうかを確認する(ステップS505)。
表示部17がロック画面を表示している場合(ステップS505において“Y”)には、書込制御部46は、ステップS503において取得した“端末識別情報ID”と、端末識別情報記憶部48が記憶している“端末識別情報ID”とを比較する(ステップS506)。2つの“端末識別情報ID”が一致しない場合(ステップS507において“N”)には、この書込処理A2のサブルーチンは終了する。2つの“端末識別情報ID”が一致する場合(ステップS507において“Y”)には、表示部17は、書込制御部46からの指示に基づいてロック画面の表示を解除し(ステップS508)、書込制御部46は、端末識別情報記憶部48に記憶された情報を消去する(ステップS509)。そして、この書込処理A2のサブルーチンは終了する。すなわち、ユーザがモバイル端末30を画像処理装置40にかざすことにより表示部17がロック画面を表示しているときに、そのユーザがモバイル端末30を画像処理装置40に再度かざすことにより、画像処理装置40は、ロック画面の表示を解除する。
ステップS505において、表示部17がロック画面を表示していない場合(ステップS505において“N”)には、書込制御部46は、変数jを0(j=0)に設定する(ステップS511)。
次に、書込制御部46は、URL情報テーブル423(図25)におけるj番目の情報を確認する(ステップS512)。URL情報テーブル423にj番目の情報がない場合(ステップS513において“N”)には、この書込処理A2のサブルーチンは終了する。
URL情報テーブル223にj番目の情報がある場合(ステップS513において“Y”)には、書込制御部46は、ステップS501において取得した“マニュアルページMPのURL情報”と、URL情報テーブル423におけるj番目の“マニュアルページMPのURL情報”とを比較する(ステップS514)。2つの“マニュアルページMPのURL情報”が一致しない場合(ステップS515において“N”)には、変数jをインクリメントし(ステップS516)、ステップS512に戻る。
2つの“マニュアルページMPのURL情報”が一致する場合(ステップS515において“Y”)には、書込制御部46は、URL情報テーブル423におけるj番目のロックフラグが“ロック画面を表示する”であるかどうかを確認する(ステップS517)。URL情報テーブル423におけるj番目のロックフラグが“ロック画面を表示する”である場合(ステップS517において“Y”)には、表示部17は、書込制御部46からの指示に基づいてロック画面を表示し(ステップS518)、端末識別情報記憶部48は、書込制御部46からの指示に基づいて、ステップS503において取得した端末識別情報IDを記憶する(ステップS519)。
次に、書込制御部46は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域321の装置情報記憶領域321BにおけるレコードRB1に、URL情報テーブル423におけるj番目の“ジョブ設定ページSPCのURL情報”を書き込む(ステップS521)。
次に、書込制御部46は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域321の装置情報記憶領域321BにおけるレコードRB2に、無線ネットワーク情報221に含まれるIPアドレスを書き込む(ステップS522)。
次に、書込制御部46は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域321の装置情報記憶領域321BにおけるレコードRB3に、無線ネットワーク情報221に含まれるSSIDを書き込む(ステップS523)。
次に、書込制御部46は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域321の装置情報記憶領域321BにおけるレコードRB4に、無線ネットワーク情報221に含まれるパスワードを書き込む(ステップS524)。
次に、書込制御部46は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域321の装置情報記憶領域321BにおけるレコードRB5に、無線ネットワーク情報221に含まれるセキュリティ種別情報を書き込む(ステップS525)。
以上で、この書込処理A2のサブルーチンは終了する。
このように、情報処理システム2では、ユーザがモバイル端末30を操作することにより、ジョブの設定およびジョブの実行指示を行うことができるようにしたので、画像処理装置10を直接操作する場合に比べて、ユーザの利便性を高めることができる。すなわち、例えば、画像処理装置40の表示部17が、グラフィックを表示することができる場合でも、その表示領域が小さい場合には、例えば同時に表示できる設定項目の数が制限され、ユーザの利便性が低下する場合があり得る。情報処理システム2では、ユーザがモバイル端末30を操作することにより、ジョブの設定およびジョブの実行指示を行うようにした。これにより、例えば、モバイル端末30の表示部35の表示領域が画像処理装置10の表示部17の表示領域より大きい場合には、モバイル端末30は、より多くの設定項目を同時に表示することができる。その結果、情報処理システム2では、ユーザの利便性を高めることができる。
また、情報処理システム2では、モバイル端末30がジョブ設定ページSPCを表示している場合には、画像処理装置40は、図23に示したロック画面を表示するようにしたので、他のユーザは、画像処理装置40が使用中であることを知ることができるため、ユーザの利便性を高めることができる
以上のように本実施の形態では、ユーザがモバイル端末を操作することにより、コピーなどのジョブの設定およびジョブの実行指示を行うことができるようにしたので、ユーザの利便性を高めることができる。
本実施の形態では、モバイル端末がジョブ設定ページを表示している場合には、画像処理装置はロック画面を表示するようにしたので、ユーザの利便性を高めることができる。
[変形例2−1]
上記実施の形態では、ユーザは、モバイル端末30を操作することにより、コピージョブの設定およびコピージョブの実行指示を行うようにしたのが、これに限定されるものではない。例えば、スキャンジョブの設定およびスキャンジョブの実行指示を行ってもよいし、FAX送信ジョブの設定およびFAX送信ジョブの実行指示を行ってもよい。
[変形例2−2]
上記実施の形態では、ユーザがモバイル端末30を操作することにより、コピーなどのジョブの設定を行うようにしたが、これに限定されるものではない。例えば、上記第1の実施の形態の技術と組み合わせ、ユーザがモバイル端末30を操作することにより、さらに、画像処理装置40の装置設定や画像処理装置40の装置設定の確認をも行うことができるようにしてもよい。
<3.第3の実施の形態>
次に、第3の実施の形態に係る情報処理システム3について説明する。本実施の形態は、モバイル端末30に、画像処理装置の装置設定を行うための装置設定ページSPAを選択的に表示させるものである。なお、上記第1の実施の形態に係る情報処理システム1と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
情報処理システム3は、図1に示したように、画像処理装置50と、モバイル端末30とを備えている。画像処理装置50は、マニュアルページMPのURL情報に基づいて、画像処理装置50の装置設定を行うための装置設定ページSPAを選択的に提供する機能を有している。
図27は、画像処理装置50の表示画面P(表示画面P1〜P4)の一例を表すものである。各表示画面P1〜P4には、階層情報INFが割り当てられている。表示画面P1は、“ネットワーク管理”、“プリント管理”、および“装置管理”のうちの1つを選択するための画面である。この表示画面P1の階層情報INFは“1”である。表示画面P1において、ユーザが“ネットワーク管理”を選択すると、画像処理装置50は、表示画面P2を表示する。この表示画面P2は、“ネットワーク設定”、“メールサーバ設定”、および“LDAP(Lightweight Directory Access Protocol)サーバ設定”のうちの1つを選択するための画面である。この表示画面P2の階層情報INFは“1−1”である。この表示画面P2において、ユーザが“ネットワーク設定”を選択すると、画像処理装置50は、表示画面P3を表示する。この表示画面P3は、“基本設定”および“無線設定”のうちの1つを選択するための画面である。この表示画面P3の階層情報INFは“1−1−1”である。また、表示画面P2において、ユーザが“メールサーバ設定”を選択すると、画像処理装置50は、表示画面P4を表示する。この表示画面P4は、“SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)サーバ設定”および“SMTPポート設定”のうちの1つを選択するための画面である。この表示画面P4の階層情報INFは“1−1−2”である。
情報処理システム3では、モバイル端末30が、装置設定に関するマニュアルページMPを表示しているときに、ユーザが、モバイル端末30を画像処理装置50にかざすことにより、画像処理装置50は、そのマニュアルページMPのURL情報を取得する。そして、画像処理装置50は、そのマニュアルページMPのURL情報に基づいて、表示画面Pを表示するか、モバイル端末30に装置設定ページSPAを表示させるかを判断するようになっている。
図28は、画像処理装置50の一構成例を表すものである。なお、この図28には、モバイル端末30をも図示している。画像処理装置50は、情報管理部52と、制御部53とを有している。
情報管理部52は、URL情報テーブル523を管理している。
図29は、URL情報テーブル523の一例を表すものである。URL情報テーブル523は、マニュアルページMPのURL情報、表示フラグ、装置設定ページSPAのURL情報、および階層情報INFが、互いに対応づけられて記憶されたものである。表示フラグは、画像処理装置50およびモバイル端末30のうちのどちらに情報を表示するかを示すものである。表示フラグが“画像処理装置”である場合には、階層情報INFに対応する表示画面Pが画像処理装置50の表示部17に表示される。また、表示フラグが“モバイル端末”である場合には、装置設定ページSPAがモバイル端末30の表示部35に表示されるようになっている。
制御部53は、書込制御部56を有している。書込制御部56は、モバイル端末30へ情報を書き込む書込処理A2を行うものである。
ここで、画像処理装置50は、本発明における「情報処理装置」の一具体例に対応する。情報管理部52、WEBサーバ14、および装置設定管理部15は、本発明における「生成部」の一具体例に対応する。表示フラグは、本発明における「フラグ情報」の一具体例に対応する。
図30A,30Bは、書込制御部56の書込処理A2のサブルーチン一例を表すものである。
まず、書込制御部56は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域321の端末情報記憶領域321AにおけるレコードRA1に格納された情報(マニュアルページMPのURL情報)を取得する(ステップS601)。マニュアルページMPのURL情報を取得できなかった場合(ステップS602において“N”)には、この書込処理A2のサブルーチンは終了する。
マニュアルページMPのURL情報を取得できた場合(ステップS602において“Y”)には、書込制御部56は、変数jを0(j=0)に設定する(ステップS603)。
次に、書込制御部56は、URL情報テーブル523(図29)におけるj番目の情報を確認する(ステップS604)。URL情報テーブル523にj番目の情報がない場合(ステップS605において“N”)には、この書込処理A2のサブルーチンは終了する。
URL情報テーブル523にj番目の情報がある場合(ステップS605において“Y”)には、書込制御部56は、ステップS601において取得した“マニュアルページMPのURL情報”と、URL情報テーブル523におけるj番目の“マニュアルページMPのURL情報”とを比較する(ステップS606)。2つの“マニュアルページMPのURL情報”が一致しない場合(ステップS607において“N”)には、変数jをインクリメントし(ステップS608)、ステップS604に戻る。
2つの“マニュアルページMPのURL情報”が一致する場合(ステップS607において“Y”)には、書込制御部56は、URL情報テーブル523におけるj番目の表示フラグが“モバイル端末”であるかどうかを確認する(ステップS611)。URL情報テーブル523におけるj番目の表示フラグが“モバイル端末”ではない場合(ステップS611において“N”)には、表示部17は、書込制御部56からの指示に基づいて、URL情報テーブル523におけるj番目の階層情報INFに対応する表示画面Pを表示する(ステップS518)。そして、この書込処理A2のサブルーチンは終了する。
URL情報テーブル523におけるj番目の表示フラグが“モバイル端末”である場合(ステップS611において“Y”)には、書込制御部56は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域321の装置情報記憶領域321BにおけるレコードRB1に、URL情報テーブル523におけるj番目の“装置設定ページSPAのURL情報”を書き込む(ステップS613)。
次に、書込制御部56は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域321の装置情報記憶領域321BにおけるレコードRB2に、無線ネットワーク情報221に含まれるIPアドレスを書き込む(ステップS614)。
次に、書込制御部56は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域321の装置情報記憶領域321BにおけるレコードRB3に、無線ネットワーク情報221に含まれるSSIDを書き込む(ステップS615)。
次に、書込制御部56は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域321の装置情報記憶領域321BにおけるレコードRB4に、無線ネットワーク情報221に含まれるパスワードを書き込む(ステップS616)。
次に、書込制御部56は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域321の装置情報記憶領域321BにおけるレコードRB5に、無線ネットワーク情報221に含まれるセキュリティ種別情報を書き込む(ステップS617)。
以上で、この書込処理A2のサブルーチンは終了する。
このように、情報処理システム3では、画像処理装置50は、モバイル端末30から供給されたマニュアルページMPのURL情報に基づいて、表示画面Pを表示するか、モバイル端末30に装置設定ページSPAを表示させるかを選択的に判断するようにした。これにより、情報処理システム3では、例えば、設定項目が多い装置設定を行う場合に、モバイル端末30に装置設定ページSPAを表示させることができる。その結果、情報処理システム3では、ユーザの利便性を高めることができる。
以上のように本実施の形態では、モバイル端末から供給されたマニュアルページのURL情報に基づいて、表示画面を表示するか、モバイル端末に装置設定ページを表示させるかを選択的に判断するようにしたので、ユーザの利便性を高めることができる。
<4.第4の実施の形態>
次に、第4の実施の形態に係る情報処理システム4について説明する。本実施の形態は、モバイル端末に、画像処理装置に表示される画面と同様の設定関連画面を表示させるものである。なお、上記第1の実施の形態に係る情報処理システム1と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
情報処理システム4は、図1に示したように、画像処理装置60と、モバイル端末70とを備えている。情報処理システム4は、モバイル端末70が、装置設定に関するマニュアルページMPを表示しているときに、ユーザが、モバイル端末70を画像処理装置60にかざすことにより、モバイル端末70が、表示しているマニュアルページMPに対応する、装置設定ページSPA、設定確認ページSPB、装置設定画面SQA、および設定確認画面SQBのうちの1つを表示するものである。装置設定画面SQAは、上記第1の実施の形態等に係る装置設定ページSPAと同様に、画像処理装置60の装置設定を行うための画面である。設定確認画面SQBは、上記第1の実施の形態等に係る設定確認ページSPBと同様に、画像処理装置60の装置設定を確認するための画面である。
図31は、モバイル端末70が装置設定画面SQAを表示しているときの、表示画面の一例を表すものである。この例では、モバイル端末70は、ネットワーク設定についての装置設定画面SQAを表示している。すなわち、この装置設定画面SQAは、図2に示した、ネットワーク設定についての操作方法に係るマニュアルページMPに対応するものである。装置設定画面SQAは、例えば画像処理装置60の管理者が、画像処理装置60の操作部16を操作することによりネットワーク設定を行う場合に、画像処理装置60の表示部17に表示される画面と同じ画面である。
図32は、モバイル端末70が設定確認画面SQBを表示しているときの、表示画面の一例を表すものである。この例では、モバイル端末70は、ネットワーク設定についての設定確認画面SQBを表示している。すなわち、この設定確認画面SQBは、図2に示した、ネットワーク設定についての操作方法に係るマニュアルページMPに対応するものである。設定確認画面SQBは、例えば画像処理装置60の一般ユーザが、画像処理装置60の操作部16を操作することによりネットワーク設定の確認を行う場合に、画像処理装置60の表示部17に表示される画面と同じ画面である。
モバイル端末70には、装置設定画面SQAおよび設定確認画面SQBの画像データを含む画像データベース762(後述)が格納されており、操作ガイドアプリケーションソフトウェア761(後述)が、この画像データベース762を用いて装置設定画面SQAまたは設定確認画面SQBを表示する。画像データベース762は、操作ガイドアプリケーションソフトウェア761がインストールされたときにモバイル端末70に格納される。この画像データベース762は、画像処理装置60のプラットフォームで用いられるように構成されている。すなわち、画像データベース762は、例えば、画像処理装置60で用いられるオペレーティングシステムで取り扱われることができるように構成されている。そして、モバイル端末70で用いられるオペレーティングシステムが、画像処理装置60で用いられるオペレーティングシステムと互換性がある場合には、モバイル端末70は、この画像データベース762を取り扱うことができるため、この画像データベース762を用いて装置設定画面SQAまたは設定確認画面SQBを表示することができるようになっている。
情報処理システム4では、モバイル端末70が、装置設定に関するマニュアルページMPを表示しているときに、ユーザが、モバイル端末70を画像処理装置60にかざすことにより、マニュアルページMPのURL情報に加え、モバイル端末70におけるオペレーティングシステムについての情報(端末OS情報IOS)を画像処理装置60に供給する。そして、画像処理装置60は、この端末OS情報IOSに基づいて、モバイル端末70で用いられるオペレーティングシステムが、画像処理装置60で用いられるオペレーティングシステムと互換性があるかどうかを確認し、互換性がある場合には、画面識別子QIDをモバイル端末70に対して供給する。これにより、モバイル端末70は、この画面識別子QIDに基づいて、画像データベース762を用いて、装置設定画面SQAまたは設定確認画面SQBを表示することができる。
また、オペレーティングシステムに互換性がない場合には、画像処理装置60は、第1の実施の形態の場合と同様に、装置設定ページSPAまたは設定確認ページSPBのURL情報をモバイル端末70に対して供給する。これにより、モバイル端末70は、第1の実施の形態の場合と同様に、このURL情報に基づいて、装置設定ページSPAまたは設定確認ページSPBを表示することができるようになっている。
これ以降、装置設定画面SQAおよび設定確認画面SQBのうちの一方を表すものとして、“設定関連画面SQ”を適宜用いる。
図33は、画像処理装置60およびモバイル端末70の一構成例を表すものである。
画像処理装置60は、情報管理部62と、制御部63とを有している。情報管理部62は、URL情報テーブル623を管理している。
図34は、URL情報テーブル623の一例を表すものである。URL情報テーブル623は、マニュアルページMPのURL情報、装置設定ページSPAのURL情報、設定確認ページSPBのURL情報、装置設定画面SQAの画面識別子QID、および設定確認画面SQBの画面識別子QIDが、互いに対応づけられて記憶されたものである。画面識別子QIDは、設定関連画面SQに対応づけられた、設定関連画面SQのそれぞれに固有の識別子である。
制御部63は、書込制御部66を有している。書込制御部66は、モバイル端末70へ情報を書き込む書込処理A2を行うものである。
モバイル端末70は、制御部76と、NDEF記憶部72とを有している。
制御部76は、操作ガイドアプリケーションソフトウェア761を実行するものである。操作ガイドアプリケーションソフトウェア761は、画像データベース762を含んでいる。画像データベース762は、設定関連画面SQの画像データ、および設定関連画面SQの画面識別子QIDが、互いに対応づけられて記憶されたものである。画像データベース762は、操作ガイドアプリケーションソフトウェア761がインストールされたときに、例えば制御部76の不揮発性の記憶装置に格納される。モバイル端末70は、画像処理装置60から供給された画面識別子QIDに基づいて設定関連画面SQを表示することができるようになっている。
NDEF記憶部72は、近距離無線通信C1を用いてやりとりする情報を記憶するものである。NDEF記憶部72には、NDEFメッセージ領域721が設けられている。
図35は、NDEFメッセージ領域721の一例を表すものである。NDEFメッセージ領域721は、端末情報記憶領域721Aと、装置情報記憶領域721Bとを含んでいる。
端末情報記憶領域721Aは、アプリケーション固有情報記憶領域723Aを含んでいる。アプリケーション固有情報記憶領域723AのレコードRA1にはマニュアルページMPのURL情報が格納され、レコードRA2にはモバイル端末70の端末識別情報IDが格納され、レコードRA3には端末OS情報IOSが格納されるようになっている。端末OS情報IOSは、モバイル端末70において用いられるオペレーティングシステムについての情報であり、例えばオペレーティングシステムを識別するための識別子、オペレーティングシステムのバージョン情報などについての情報を含んでいる。
装置情報記憶領域721BのレコードRB1には、設定関連ページSP(装置設定ページSPAまたは設定確認ページSPB)のURL情報または設定関連画面SQ(装置設定画面SQAまたは設定確認画面SQB)の画面識別子QIDが格納され、レコードRB2にはIPアドレスが格納され、レコードRB3にはSSIDが格納され、レコードRB4にはパスワードが格納され、レコードRB5にはセキュリティ種別情報が格納されるようになっている。
ここで、モバイル端末70は、本発明における「端末装置」の一具体例に対応する。制御部76は、本発明における「制御部」の一具体例に対応する。画像処理装置60は、本発明における「情報処理装置」の一具体例に対応する。情報管理部62、WEBサーバ14、装置設定管理部15、および制御部63は、本発明における「生成部」の一具体例に対応する。情報管理部62は、本発明における「データベース」の一具体例に対応する。装置設定ページSPA、設定確認ページSPB、装置設定画面SQA、および設定確認画面SQBは、本発明における「第1の設定関連情報」の一具体例に対応する。端末OS情報IOSは、本発明における「プラットフォーム識別子」の一具体例に対応する。
図36A,36Bは、情報処理システム4の一動作例を表すものである。まず、ユーザがモバイル端末70の操作部34を操作することにより、ブラウザソフトウェアの起動を指示すると、モバイル端末70の表示部35は、画像処理装置60の操作マニュアルのトップページを表示する(ステップS101)。そして、ユーザが引き続き操作部34を操作し、例えば操作マニュアルにおいてキーワード検索を行うことにより、装置設定の設定方法を調べる。そして、モバイル端末70の表示部35は、例えば図2に示したように、装置設定についてのマニュアルページMPを表示する(ステップS102)。
次に、ユーザが操作ガイドアプリケーションソフトウェア761の起動を指示すると、モバイル端末70の制御部76は、操作ガイドアプリケーションソフトウェア761を起動する(ステップS103)。そして、操作ガイドアプリケーションソフトウェア761は、操作ガイドアプリケーションソフトウェア761に対応するNDEFメッセージ領域721の端末情報記憶領域721Aにおけるアプリケーション状態情報記憶領域322Aに、操作ガイドアプリケーションソフトウェア761がインストールされており、かつ起動されている状態を示すフラグ“1”を含むアプリケーション状態情報を記憶させる。
次に、操作ガイドアプリケーションソフトウェア761は、NDEFメッセージ領域721の端末情報記憶領域721AにおけるレコードRA1に、表示部35が表示しているマニュアルページMPのURL情報を書き込み、レコードRA2に、モバイル端末70の端末識別情報IDを書き込み、レコードRA3に、端末OS情報IOSを書き込む(ステップS704)。そして、操作ガイドアプリケーションソフトウェア761は、そのNDEFメッセージ領域721の装置情報記憶領域721Bに格納された全ての情報を消去する。
次に、ユーザは、モバイル端末70を、画像処理装置60のNFCリーダライタ11にかざすと、画像処理装置60の端末検出部24は、モバイル端末70を検出する(ステップS105)。そして、画像処理装置60のNFCリーダライタ11は、近距離無線通信C1を用いて、モバイル端末70の端末情報記憶領域721AにおけるレコードRA1に格納されたマニュアルページMPのURL情報、レコードRA2に格納された端末識別情報ID、およびレコードRA3に格納された端末OS情報IOSを読み出す(ステップS706)。
次に、画像処理装置60の制御部63は、ステップS706で読み出した端末OS情報IOSに基づいて、設定関連ページSPおよび設定関連画面SQのうちの一方を選択する(ステップS707)。具体的には、制御部63は、端末OS情報IOSに基づいて、モバイル端末70のオペレーティングシステムが、画像処理装置60のオペレーティングシステムと互換性があるかどうかを確認する。そして、制御部63は、互換性がある場合には設定関連画面SQを選択し、互換性がない場合には設定関連ページSPを選択する。以下では、制御部63が設定関連画面SQを選択した場合を例に挙げて説明する。
制御部63は、ステップS707において端末OS情報IOSに基づいて設定関連画面SQを選択した場合には、ステップS706で読み出したマニュアルページMPのURL情報および端末識別情報IDに基づいて、設定関連画面SQの画面識別子QIDを取得する(ステップS708)。具体的には、制御部63は、まず、ステップS706で読み出した端末識別情報IDに基づいて、情報管理部62が管理しているユーザ情報テーブル222(図7)を用いて、その端末識別情報IDに対応する権限情報を取得する。そして、制御部63は、ステップS706で読み出したマニュアルページMPのURL情報に基づいて、情報管理部62が管理しているURL情報テーブル623(図34)を用いて、そのマニュアルページMPのURL情報に対応する設定関連画面SQ(装置設定画面SQAまたは設定確認画面SQB)の画面識別子QIDを取得する。その際、制御部63は、取得した権限情報が、ユーザが管理者として登録されていることを示す場合には、装置設定画面SQAの画面識別子QIDを取得し、一般ユーザとして登録されていることを示す場合には、設定確認画面SQBの画面識別子QIDを取得する。
次に、画像処理装置60のNFCリーダライタ11は、近距離無線通信C1を用いて、モバイル端末70の装置情報記憶領域721BにおけるレコードRB1に設定関連画面SQの画面識別子QIDを書き込み、レコードRB2〜RB5にIPアドレス、SSID、パスワード、およびセキュリティ種別情報をそれぞれ書き込む(ステップS709)。これにより、設定関連画面SQの画面識別子QID、IPアドレス、SSID、パスワード、およびセキュリティ種別情報がモバイル端末70に供給される(ステップS710)。
次に、画像処理装置60は、ブザー音を発生させる(ステップS110)。これにより、画像処理装置60は、ユーザに対して、モバイル端末70をNFCリーダライタ11から外してよい旨を知らせる。これに応じて、ユーザは、モバイル端末70を画像処理装置60のNFCリーダライタ11から外す。
モバイル端末70の操作ガイドアプリケーションソフトウェア761は、モバイル端末70がNFCリーダライタ11から外されたことを検出し、無線ネットワーク通信部33が記憶している無線ネットワーク情報331を、無線ネットワーク情報331AとしてRAMに一旦退避する(ステップS111)。
次に、操作ガイドアプリケーションソフトウェア761は、装置情報記憶領域721BのレコードRB2〜RB5に格納された情報(IPアドレス、SSID、パスワード、およびセキュリティ種別情報)に基づいてネットワーク設定を行う(ステップS112)。これにより、無線ネットワーク通信部33は、これ以降、無線ネットワーク通信C2を用いて、画像処理装置60と通信を行うことができるようになる。
次に、モバイル端末70の表示部35は、装置情報記憶領域721BのレコードRB1に格納された画面識別子QIDに対応する設定関連画面SQを表示する(ステップS713)。具体的には、モバイル端末70の操作ガイドアプリケーションソフトウェア761は、画像データベース762を用いて、装置情報記憶領域721BのレコードRB1に格納された画面識別子QIDに対応する設定関連画面SQの画像データを特定し、表示部35はこの画像データに基づいて設定関連画面SQを表示する。
そして、ユーザは、モバイル端末70の操作部34を操作する。すなわち、例えば、ユーザが画像処理装置60の管理者である場合には、表示部35は、例えば図31に示したように、装置設定画面SQAを表示する。この場合には、ユーザは、操作部34を操作することにより、装置設定の変更を指示する。モバイル端末70は、装置設定の変更指示を画像処理装置60に供給し、画像処理装置60の装置設定管理部15が、その指示に基づいて装置設定を変更する。このようにして、ユーザは、画像処理装置60の装置設定を行うことができる。また、例えば、ユーザが画像処理装置60の一般ユーザである場合には、表示部35は、例えば図32に示したように、設定確認画面SQBを表示する。この場合には、ユーザは、画像処理装置60の装置設定を確認することができる。
そして、ユーザが、モバイル端末70の操作部34を操作することにより、操作ガイドアプリケーションソフトウェア761の終了を指示すると、操作ガイドアプリケーションソフトウェア761は、ステップS111においてRAMに退避された無線ネットワーク情報331Aを、無線ネットワーク情報331として、無線ネットワーク通信部33に再度記憶させることによりネットワーク設定を行う(ステップS116)。
そして、モバイル端末70の制御部76は、操作ガイドアプリケーションソフトウェア761を終了する(ステップS117)。
以上で、このシーケンスは終了する。
この例では、オペレーティングシステムに互換性があるので、制御部63は、ステップS707において設定関連画面SQを選択したが、オペレーティングシステムに互換性がない場合には、制御部63は設定関連ページSPを選択する。以下に、オペレーティングシステムの互換性がない場合の動作について説明する。
図37A,37Bは、オペレーティングシステムの互換性がない場合における情報処理システム4の一動作例を表すものである。ステップS101〜S103,S704,S105,S706,S707は、図36Aと同様である。
制御部63は、ステップS707において設定関連ページSPを選択した場合には、ステップS706で読み出したマニュアルページMPのURL情報および端末識別情報IDに基づいて、設定関連ページSPのURL情報を取得する(ステップS718)。具体的には、制御部63は、まず、ステップS706で読み出した端末識別情報IDに基づいて、情報管理部62が管理しているユーザ情報テーブル222(図7)を用いて、その端末識別情報IDに対応する権限情報を取得する。そして、制御部63は、ステップS706で読み出したマニュアルページMPのURL情報に基づいて、情報管理部62が管理しているURL情報テーブル623(図34)を用いて、そのマニュアルページMPのURL情報に対応する設定関連ページSP(装置設定ページSPAまたは設定確認ページSPB)のURL情報を取得する。その際、制御部63は、取得した権限情報が、ユーザが管理者として登録されていることを示す場合には、装置設定ページSPAのURL情報を取得し、一般ユーザとして登録されていることを示す場合には、設定確認ページSPBのURL情報を取得する。
次に、画像処理装置60のNFCリーダライタ11は、近距離無線通信C1を用いて、モバイル端末70の装置情報記憶領域721BにおけるレコードRB1に設定関連ページSPのURL情報を書き込み、レコードRB2〜RB5にIPアドレス、SSID、パスワード、およびセキュリティ種別情報をそれぞれ書き込む(ステップS108)。これにより、設定関連ページSPのURL情報、IPアドレス、SSID、パスワード、およびセキュリティ種別情報がモバイル端末70に供給される(ステップS109)。
次に、画像処理装置60は、ブザー音を発生させる(ステップS110)。これにより、画像処理装置60は、ユーザに対して、モバイル端末70をNFCリーダライタ11から外してよい旨を知らせる。これに応じて、ユーザは、モバイル端末70を画像処理装置60のNFCリーダライタ11から外す。
これ以降の動作は、上記第1の実施の形態の場合(図14B)と同様である。
図36AのステップS706〜S710、および図37AのステップS706,S707,S718,S108,S109は、書込制御部66の書込処理A2に対応する。次に、この書込処理A2について詳細に説明する。
図38A〜38Cは、書込制御部66の書込処理A2のサブルーチン一例を表すものである。
まず、書込制御部66は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域721の端末情報記憶領域721AにおけるレコードRA1に格納された情報(マニュアルページMPのURL情報)を取得する(ステップS321)。マニュアルページMPのURL情報を取得できなかった場合(ステップS322において“N”)には、この書込処理A2のサブルーチンは終了する。
マニュアルページMPのURL情報を取得できた場合(ステップS322において“Y”)には、書込制御部66は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域721の端末情報記憶領域721AにおけるレコードRA2に格納された情報(端末識別情報ID)を取得する(ステップS323)。
次に、書込制御部66は、ステップS323において取得した端末識別情報IDに基づいて、ユーザ情報テーブル222(図7)を用いて、その端末識別情報IDに対応する権限情報を取得する(ステップS324)。
次に、書込制御部66は、変数jを0(j=0)に設定する(ステップS325)。
次に、書込制御部66は、URL情報テーブル623(図34)におけるj番目の情報を確認する(ステップS326)。URL情報テーブル623にj番目の情報がない場合(ステップS327において“N”)には、この書込処理A2のサブルーチンは終了する。
URL情報テーブル623にj番目の情報がある場合(ステップS327において“Y”)には、書込制御部66は、ステップS321において取得した“マニュアルページMPのURL情報”と、URL情報テーブル623におけるj番目の“マニュアルページMPのURL情報”とを比較する(ステップS328)。2つの“マニュアルページMPのURL情報”が一致しない場合(ステップS329において“N”)には、書込制御部66は、変数jをインクリメントし(ステップS330)、ステップS326に戻る。
2つの“マニュアルページMPのURL情報”が一致する場合(ステップS329において“Y”)には、書込制御部66は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域721の端末情報記憶領域721AにおけるレコードRA3に格納された情報(端末OS情報IOS)を取得する(ステップS341)。
次に、書込制御部66は、ステップS341において取得した端末OS情報IOSに基づいて、モバイル端末70のオペレーティングシステムが、画像処理装置60のオペレーティングシステムと互換性があるかどうかを確認する(ステップS342)。
ステップS342において、オペレーティングシステムの互換性がある場合(ステップS342において“Y”)、書込制御部66は、ステップS324において取得した権限情報を確認する(ステップS343)。この権限情報が、管理者として登録されていることを示す場合(ステップS343において“Y”)には、書込制御部66は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域721の装置情報記憶領域721BにおけるレコードRB1に、URL情報テーブル623におけるj番目の“装置設定画面SQAの画面識別子QID”を書き込む(ステップS344)。また、権限情報が、一般ユーザとして登録されていることを示す場合(ステップS343において“N”)には、書込制御部66は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域721の装置情報記憶領域721BにおけるレコードRB1に、URL情報テーブル623におけるj番目の“設定確認画面SQBの画面識別子QID”を書き込む(ステップS345)。そして、ステップS334に進む。
一方、ステップS342において、オペレーティングシステムの互換性がない場合(ステップS342において“N”)、書込制御部66は、ステップS324において取得した権限情報を確認する(ステップS346)。この権限情報が、管理者として登録されていることを示す場合(ステップS346において“Y”)には、書込制御部66は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域721の装置情報記憶領域721BにおけるレコードRB1に、URL情報テーブル623におけるj番目の“装置設定ページSPAのURL情報”を書き込む(ステップS347)。また、権限情報が、一般ユーザとして登録されていることを示す場合(ステップS346において“N”)には、書込制御部66は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域721の装置情報記憶領域721BにおけるレコードRB1に、URL情報テーブル623におけるj番目の“設定確認ページSPBのURL情報”を書き込む(ステップS348)。そして、ステップS334に進む。
次に、書込制御部66は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域721の装置情報記憶領域721BにおけるレコードRB2に、無線ネットワーク情報221に含まれるIPアドレスを書き込む(ステップS334)。
次に、書込制御部46は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域721の装置情報記憶領域721BにおけるレコードRB3に、無線ネットワーク情報221に含まれるSSIDを書き込む(ステップS335)。
次に、書込制御部46は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域721の装置情報記憶領域721BにおけるレコードRB4に、無線ネットワーク情報221に含まれるパスワードを書き込む(ステップS336)。
次に、書込制御部46は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域721の装置情報記憶領域721BにおけるレコードRB5に、無線ネットワーク情報221に含まれるセキュリティ種別情報を書き込む(ステップS337)。
以上で、この書込処理A2のサブルーチンは終了する。
図39は、ユーザがモバイル端末70を画像処理装置60のNFCリーダライタ11から外した後のモバイル端末70の一動作例を表すものである。
まず、操作ガイドアプリケーションソフトウェア761は、モバイル端末70がNFCリーダライタ11から外れたかどうかを確認する(ステップS401)。モバイル端末70がNFCリーダライタ11から外れていない場合(ステップS401において“N”)には、ステップS401に戻る。
モバイル端末70がNFCリーダライタ11から外れている場合(ステップS401において“Y”)には、操作ガイドアプリケーションソフトウェア761は、操作ガイドアプリケーションソフトウェア761に対応するNDEFメッセージ領域721の装置情報記憶領域721Bに情報が書き込まれているかどうかを確認する(ステップS402)。装置情報記憶領域721Bに情報が書き込まれていない場合(ステップS403において“N”)には、このフローは終了する。
装置情報記憶領域721Bに情報が書き込まれている場合(ステップS403において“Y”)には、操作ガイドアプリケーションソフトウェア761は、無線ネットワーク通信部33が記憶している無線ネットワーク情報331を、無線ネットワーク情報331Aとして、RAMに一旦退避する(ステップS404)。
次に、操作ガイドアプリケーションソフトウェア761は、装置情報記憶領域721BのレコードRB2〜RB5に格納された情報(IPアドレス、SSID、パスワード、およびセキュリティ種別情報)に基づいてネットワーク設定を行う(ステップS405)。
次に、操作ガイドアプリケーションソフトウェア761は、装置情報記憶領域721BのレコードRB1に格納された情報を取得する(ステップS425)。そして、操作ガイドアプリケーションソフトウェア761は、このステップS425において取得した情報が、設定関連画面SQの画面識別子QIDおよび設定関連ページSPのURL情報のうちのどちらであるかを確認する(ステップS426)。
ステップS425において取得した情報が、設定関連画面SQの画面識別子QIDである場合(ステップS426において“画面識別子QID”)には、操作ガイドアプリケーションソフトウェア761は、画像データベース762を用いて、その画面識別子QIDに対応する設定関連画面SQの画像データを特定し、表示部35は、この画像データに基づいて設定関連画面SQを表示する(ステップS427)。
一方、ステップS425において取得した情報が、設定関連ページSPのURL情報である場合(ステップS426において“URL情報”)には、操作ガイドアプリケーションソフトウェア761は、その設定関連ページSPのURL情報をブラウザソフトウェアに供給し、ブラウザソフトウェアは、設定関連ページSPのURL情報に基づいて、設定関連ページSPを取得し、表示部35は、この設定関連ページSPを表示する(ステップS428)。
次に、操作ガイドアプリケーションソフトウェア761は、装置情報記憶領域721Bに格納された全ての情報を消去する(ステップS408)。
以上で、このフローは終了する。
このように、情報処理システム4では、モバイル端末70が、画像処理装置60に表示される画面と同様の設定関連画面SQを表示するようにした。これにより、ユーザは、画像処理装置60を直接操作するときと同じようにモバイル端末70を操作することにより、画像処理装置60の装置設定を行い、あるいは画像処理装置60の装置設定の確認を行うことができるので、ユーザの利便性を高めることができる。
また、情報処理システム4では、端末OS情報IOSに基づいて、画像処理装置60が、モバイル端末70に対して、設定関連画面SQの画面識別子QIDまたは設定関連ページSPのURL情報を供給するようにした。具体的には、モバイル端末70で用いられるオペレーティングシステムが、画像処理装置60で用いられるオペレーティングシステムと互換性がある場合には、画像処理装置60は、モバイル端末70に対して設定関連画面SQの画面識別子QIDを供給し、モバイル端末70で用いられるオペレーティングシステムが、画像処理装置60で用いられるオペレーティングシステムと互換性がない場合には、画像処理装置60は、モバイル端末70に対して設定関連ページSPのURL情報を供給するようにした。これにより、情報処理システム4では、モバイル端末70は、オペレーティングシステムの互換性がないために設定関連画面SQを表示できない場合でも、設定関連ページSPを表示することができるので、ユーザはこの設定関連ページSPを用いて、画像処理装置60の装置設定を行い、あるいは画像処理装置60の装置設定の確認を行うことができるため、ユーザの利便性を高めることができる。
以上のように本実施の形態では、モバイル端末が画像処理装置に表示される画面と同様の設定関連画面を表示するようにしたので、ユーザの利便性を高めることができる。
本実施の形態では、端末OS情報に基づいて、画像処理装置がモバイル端末に対して設定関連画面の画面識別子または設定関連ページのURL情報を供給するようにしたので、モバイル端末は、オペレーティングシステムの互換性がないために設定関連画面を表示できない場合でも、設定関連ページを表示することができるので、ユーザの利便性を高めることができる。
[変形例4−1]
上記実施の形態では、モバイル端末70は、画像処理装置60の装置設定を行い、画像処理装置60の装置設定の確認を行うための設定関連ページSPおよび設定関連画面SQを表示したが、これに限定されるものではない。例えば、この第4の実施の形態の情報処理システム4に、例えば、上記第2の実施の形態の技術を組み合わせ、コピーなどのジョブの設定を行うためのジョブ設定画面を表示してもよい。このジョブ設定画面は、例えば画像処理装置60のユーザが、画像処理装置60の操作部16を操作することによりコピーなどのジョブの設定を行う場合に、画像処理装置60の表示部17に表示される画面と同じ画面であってもよい。
<5.第5の実施の形態>
次に、第5の実施の形態に係る情報処理システム5について説明する。本実施の形態は、モバイル端末に、履歴データベースを記憶しておき、この履歴データベースを利用して、モバイル端末に設定関連画面SQを表示させるものである。なお、上記第4の実施の形態に係る情報処理システム4と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
情報処理システム5は、図1に示したように、画像処理装置60と、モバイル端末80とを備えている。情報処理システム5では、モバイル端末80は、画像処理装置60から画面識別子QIDを受け取る度に、マニュアルページMPのURL情報とこの画面識別子QIDとを対応づけて履歴データベース863(後述)に登録する。そして、モバイル端末70は、この履歴データベース863を利用して、設定関連画面SQを表示する。これにより、情報処理システム5では、モバイル端末80は、ユーザがモバイル端末80を画像処理装置60にかざすことなく、この履歴データベース863に登録された画面識別子QIDに対応する設定関連画面SQを表示することができるようになっている。
図40は、モバイル端末80の一構成例を表すものである。なお、この図40には、画像処理装置60をも図示している。モバイル端末80は、制御部86を有している。制御部86は、操作ガイドアプリケーションソフトウェア861を実行するものである。操作ガイドアプリケーションソフトウェア861は、履歴データベース863を含んでいる。
図41は、履歴データベース863の一構成例を表すものである。履歴データベース863は、マニュアルページMPのURL情報、装置設定画面SQAの画面識別子QID、設定確認画面SQBの画面識別子QID、IPアドレス、SSID、パスワード、およびセキュリティ種別情報が、互いに対応づけて記憶されたものである。IPアドレス、SSID、パスワード、およびセキュリティ種別情報は、画像処理装置60から画面識別子QIDとともに受け取った情報であり、無線ネットワーク通信C2を用いて画像処理装置60と通信を行う際に使用する情報である。
この例では、ユーザは、画像処理装置60において管理者として登録されて場合を示している。これにより、履歴データベース863には、装置設定画面SQAの画面識別子QIDが登録され、設定確認画面SQBの画面識別子QIDは登録されない。例えば、ユーザが、画像処理装置60において一般ユーザとして登録されている場合には、履歴データベース863には、設定確認画面SQBの画面識別子QIDが登録され、装置設定画面SQAの画面識別子QIDは登録されない。また、この例では、モバイル端末80は画像処理装置60のみと通信を行うため、IPアドレス、SSID、パスワード、およびセキュリティ種別情報は、画像処理装置60に係る情報のみが登録されているが、例えば他の画像処理装置と通信を行う場合には、IPアドレス、SSID、パスワード、およびセキュリティ種別情報は、その画像処理装置に係る情報が登録される。
操作ガイドアプリケーションソフトウェア861は、画像処理装置60から画面識別子QIDを受け取る度に、マニュアルページMPのURL情報とこの画面識別子QIDとを対応づけて履歴データベース863に登録する。その際、操作ガイドアプリケーションソフトウェア861は、画像処理装置60から供給された、無線ネットワーク通信C2を用いて画像処理装置60と通信を行う際に使用する情報であるIPアドレス、SSID、パスワード、およびセキュリティ種別情報をも、履歴データベース863に登録するようになっている。
操作ガイドアプリケーションソフトウェア861は、マニュアルページMPのURL情報を画像処理装置60に供給する際、この履歴データベース863に、そのURL情報が登録されているかどうかを確認する。そして、操作ガイドアプリケーションソフトウェア861は、履歴データベース863にマニュアルページMPのURL情報が登録されている場合には、そのURL情報に対応する画面識別子QIDに基づいて、画像データベース762を用いて、装置設定画面SQAまたは設定確認画面SQBを表示するようになっている。
図42は、情報処理システム5の一動作例を表すものである。まず、ユーザがモバイル端末80の操作部34を操作することにより、ブラウザソフトウェアの起動を指示すると、モバイル端末80の表示部35は、画像処理装置60の操作マニュアルのトップページを表示する(ステップS101)。そして、ユーザが引き続き操作部34を操作し、例えば操作マニュアルにおいてキーワード検索を行うことにより、装置設定の設定方法を調べる。そして、モバイル端末80の表示部35は、例えば図2に示したように、装置設定についてのマニュアルページMPを表示する(ステップS102)。
次に、ユーザが操作ガイドアプリケーションソフトウェア861の起動を指示すると、モバイル端末80の制御部86は、操作ガイドアプリケーションソフトウェア861を起動する(ステップS103)。
次に、操作ガイドアプリケーションソフトウェア861は、履歴データベース863に、表示部35が表示しているマニュアルページMPのURL情報が登録されているかどうかを確認する(ステップS803)。以下では、履歴データベース863にマニュアルページMPのURL情報が登録されている場合を例に挙げて説明する。
操作ガイドアプリケーションソフトウェア861は、ステップS803において履歴データベース863にマニュアルページMPのURL情報が登録されている場合には、そのURL情報に対応する画面識別子QID、IPアドレス、SSID、パスワード、およびセキュリティ種別情報を取得する(ステップS804)。
次に、操作ガイドアプリケーションソフトウェア861は、無線ネットワーク通信部33が記憶している無線ネットワーク情報331を、無線ネットワーク情報331AとしてRAMに一旦退避する(ステップS805)。
次に、操作ガイドアプリケーションソフトウェア861は、ステップS804において取得したIPアドレス、SSID、パスワード、およびセキュリティ種別情報に基づいてネットワーク設定を行う(ステップS806)。これにより、無線ネットワーク通信部33は、これ以降、無線ネットワーク通信C2を用いて、画像処理装置60と通信を行うことができるようになる。
次に、モバイル端末80の表示部35は、ステップS804において取得した画面識別子QIDに対応する設定関連画面SQを表示する(ステップS807)。具体的には、モバイル端末80の操作ガイドアプリケーションソフトウェア861は、画像データベース762を用いて、ステップS804において取得した画面識別子QIDに対応する設定関連画面SQの画像データを特定し、表示部35はこの画像データに基づいて設定関連画面SQを表示する。
そして、ユーザは、モバイル端末80の操作部34を操作する。すなわち、例えば、ユーザが画像処理装置60の管理者である場合には、表示部35は、例えば図31に示したように、装置設定画面SQAを表示する。この場合には、ユーザは、操作部34を操作することにより、装置設定の変更を指示する。モバイル端末80は、装置設定の変更指示を画像処理装置60に供給し、画像処理装置60の装置設定管理部15が、その指示に基づいて装置設定を変更する。このようにして、ユーザは、画像処理装置60の装置設定を行うことができる。また、例えば、ユーザが画像処理装置60の一般ユーザである場合には、表示部35は、例えば図32に示したように、設定確認画面SQBを表示する。この場合には、ユーザは、画像処理装置60の装置設定を確認することができる。
そして、ユーザが、モバイル端末80の操作部34を操作することにより、操作ガイドアプリケーションソフトウェア861の終了を指示すると、操作ガイドアプリケーションソフトウェア861は、ステップS805においてRAMに退避された無線ネットワーク情報331Aを、無線ネットワーク情報331として、無線ネットワーク通信部33に再度記憶させることによりネットワーク設定を行う(ステップS116)。
そして、モバイル端末80の制御部86は、操作ガイドアプリケーションソフトウェア861を終了する(ステップS117)。
以上で、このシーケンスは終了する。
この例では、ステップS804に示したように、履歴データベース863にマニュアルページMPのURL情報が登録されている場合について説明したが、履歴データベース863にマニュアルページMPのURL情報が登録されていない場合には、モバイル端末80は、画像処理装置60と通信を行うことにより画面識別子QIDを取得する。以下に、履歴データベース863にマニュアルページMPのURL情報が登録されていない場合の動作について説明する。
図43A,43Bは、履歴データベース863にマニュアルページMPのURL情報が登録されていない場合における情報処理システム5の一動作例を表すものである。ステップS101〜S103,S803,S804は、図42と同様である。
操作ガイドアプリケーションソフトウェア861は、ステップS804において履歴データベース863にマニュアルページMPのURL情報が登録されていない場合には、NDEFメッセージ領域721の端末情報記憶領域721AにおけるレコードRA1に、表示部35が表示しているマニュアルページMPのURL情報を書き込み、レコードRA2に、モバイル端末80の端末識別情報IDを書き込み、レコードRA3に、端末OS情報IOSを書き込む(ステップS814)。そして、操作ガイドアプリケーションソフトウェア761は、そのNDEFメッセージ領域721の装置情報記憶領域721Bに格納された全ての情報を消去する。
次に、操作ガイドアプリケーションソフトウェア761は、NDEFメッセージ領域721の端末情報記憶領域721AにおけるレコードRA1に、表示部35が表示しているマニュアルページMPのURL情報を書き込み、レコードRA2に、モバイル端末70の端末識別情報IDを書き込み、レコードRA3に、端末OS情報IOSを書き込む(ステップS704)。そして、操作ガイドアプリケーションソフトウェア761は、そのNDEFメッセージ領域721の装置情報記憶領域721Bに格納された全ての情報を消去する。
次に、ユーザは、モバイル端末80を、画像処理装置60のNFCリーダライタ11にかざすと、画像処理装置60の端末検出部24は、モバイル端末80を検出する(ステップS105)。そして、画像処理装置60のNFCリーダライタ11は、近距離無線通信C1を用いて、モバイル端末80の端末情報記憶領域721AにおけるレコードRA1に格納されたマニュアルページMPのURL情報、レコードRA2に格納された端末識別情報ID、およびレコードRA3に格納された端末OS情報IOSを読み出す(ステップS706)。
次に、画像処理装置60の制御部63は、ステップS706で読み出した端末OS情報IOSに基づいて、設定関連ページSPおよび設定関連画面SQのうちの一方を選択する(ステップS707)。以下では、制御部63が設定関連画面SQを選択した場合を例に、説明を行う。
次に、画像処理装置60の制御部63は、ステップS707において端末OS情報IOSに基づいて設定関連画面SQを選択した場合には、ステップS706で読み出したマニュアルページMPのURL情報および端末識別情報IDに基づいて、設定関連画面SQの画面識別子QIDを取得する(ステップS708)。
次に、画像処理装置60のNFCリーダライタ11は、近距離無線通信C1を用いて、モバイル端末80の装置情報記憶領域721BにおけるレコードRB1に設定関連画面SQの画面識別子QIDを書き込み、レコードRB2〜RB5にIPアドレス、SSID、パスワード、およびセキュリティ種別情報をそれぞれ書き込む(ステップS709)。これにより、設定関連画面SQの画面識別子QID、IPアドレス、SSID、パスワード、およびセキュリティ種別情報がモバイル端末80に供給される(ステップS710)。
次に、画像処理装置60は、ブザー音を発生させる(ステップS110)。これにより、画像処理装置60は、ユーザに対して、モバイル端末80をNFCリーダライタ11から外してよい旨を知らせる。これに応じて、ユーザは、モバイル端末80を画像処理装置60のNFCリーダライタ11から外す。
モバイル端末80の操作ガイドアプリケーションソフトウェア861は、モバイル端末80がNFCリーダライタ11から外されたことを検出し、無線ネットワーク通信部33が記憶している無線ネットワーク情報331を、無線ネットワーク情報331AとしてRAMに一旦退避する(ステップS111)。
次に、操作ガイドアプリケーションソフトウェア861は、装置情報記憶領域721BのレコードRB2〜RB5に格納された情報(IPアドレス、SSID、パスワード、およびセキュリティ種別情報)に基づいてネットワーク設定を行う(ステップS112)。これにより、無線ネットワーク通信部33は、これ以降、無線ネットワーク通信C2を用いて、画像処理装置60と通信を行うことができるようになる。
次に、モバイル端末80の表示部35は、装置情報記憶領域721BのレコードRB1に格納された画面識別子QIDに対応する設定関連画面SQを表示する(ステップS713)。
次に、操作ガイドアプリケーションソフトウェア861は、履歴データベース863に、ステップS102において表示部35が表示したマニュアルページMPのURL情報、ステップS710において取得した画面識別子QID、IPアドレス、SSID、パスワード、およびセキュリティ種別情報を、互いに対応づけて登録する(ステップS815)。
そして、ユーザは、モバイル端末80の操作部34を操作する。すなわち、例えば、ユーザが画像処理装置60の管理者である場合には、表示部35は、例えば図31に示したように、装置設定画面SQAを表示する。この場合には、ユーザは、操作部34を操作することにより、装置設定の変更を指示する。モバイル端末80は、装置設定の変更指示を画像処理装置60に供給し、画像処理装置60の装置設定管理部15が、その指示に基づいて装置設定を変更する。このようにして、ユーザは、画像処理装置60の装置設定を行うことができる。また、例えば、ユーザが画像処理装置60の一般ユーザである場合には、表示部35は、例えば図32に示したように、設定確認画面SQBを表示する。この場合には、ユーザは、画像処理装置60の装置設定を確認することができる。
そして、ユーザが、モバイル端末80の操作部34を操作することにより、操作ガイドアプリケーションソフトウェア861の終了を指示すると、操作ガイドアプリケーションソフトウェア861は、ステップS111においてRAMに退避された無線ネットワーク情報331Aを、無線ネットワーク情報331として、無線ネットワーク通信部33に再度記憶させることによりネットワーク設定を行う(ステップS116)。
そして、モバイル端末80の制御部86は、操作ガイドアプリケーションソフトウェア861を終了する(ステップS117)。
以上で、このシーケンスは終了する。
この例では、制御部63は、ステップS707において設定関連画面SQを選択したが、設定関連ページSPを選択した場合についても同様である。
このように、情報処理システム5では、モバイル端末80は、画像処理装置60から画面識別子QIDを受け取る度に、マニュアルページMPのURL情報とこの画面識別子QIDとを対応づけて履歴データベース863に登録するようにした。そして、モバイル端末80は、これ以降、履歴データベース863に、表示部35が表示しているマニュアルページMPのURL情報が登録されているかどうかを確認し、そのURL情報が登録されている場合には、このURL情報に対応する画面識別子QIDに基づいて設定関連画面SQを表示するようにした。これにより、情報処理システム5では、モバイル端末80は、ユーザがモバイル端末80を画像処理装置60にかざすことなく、よく閲覧されるマニュアルページMPに対応する設定関連画面SQを表示することができる。これにより、ユーザは、より少ない操作で、画像処理装置60の装置設定を行い、あるいは画像処理装置60の装置設定の確認を行うことができるので、ユーザの利便性を高めることができる。
また、情報処理システム5では、モバイル端末80は、マニュアルページMPのURL情報と画面識別子QIDとを対応づけて履歴データベース863に登録する際に、画像処理装置60から供給された、無線ネットワーク通信C2を用いて画像処理装置60と通信を行う際に使用する情報であるIPアドレス、SSID、パスワード、およびセキュリティ種別情報をも、履歴データベース863に登録するようにした。これにより、情報処理システム5では、モバイル端末80は、ユーザがモバイル端末80を画像処理装置60にかざすことなく、よく使用する画像処理装置60と通信を行うためのネットワーク設定を行うことができる。これにより、ユーザは、より少ない操作で、画像処理装置60の装置設定を行い、あるいは画像処理装置60の装置設定の確認を行うことができるので、ユーザの利便性を高めることができる。
以上のように本実施の形態では、モバイル端末は、画像処理装置から画面識別子を受け取る度に、マニュアルページのURL情報とこの画面識別子とを対応づけて履歴データベースに登録するとともに、これ以降、履歴データベースに、表示部が表示しているマニュアルページのURL情報が登録されている場合には、このURL情報に対応する画面識別子に基づいて設定関連画面を表示するようにしたので、ユーザの利便性を高めることができる。
本実施の形態では、モバイル端末は、マニュアルページのURL情報と画面識別子とを対応づけて履歴データベースに登録する際に、画像処理装置から供給された、無線ネットワーク通信を用いて画像処理装置と通信を行う際に使用する情報をも、履歴データベースに登録するようにしたので、ユーザの利便性を高めることができる。
[変形例5−1]
上記実施の形態では、モバイル端末80は、画像処理装置60から設定関連画面SQの画面識別子QIDを受け取る度に、マニュアルページMPのURL情報とその画面識別子QIDとを対応づけて履歴データベース863に登録したが、これに限定されるものではない。例えば、モバイル端末80は、画像処理装置60から設定関連ページSPのURL情報を受け取る度に、マニュアルページMPのURL情報とそのURL情報とを対応づけて履歴データベースに登録してもよい。この場合には、モバイル端末80は、ユーザがモバイル端末80を画像処理装置60にかざすことなく、この履歴データベース863に登録されたURL情報に対応する設定関連ページSPを表示することができる。
<6.第6の実施の形態>
次に、第6の実施の形態に係る情報処理システム6について説明する。本実施の形態は、画像処理装置のモデル名およびファームウェアバージョンと、操作マニュアルが対応しているモデル名およびファームウェアバージョンとに基づいて、その操作マニュアルが画像処理装置に対応しているものであるかを判断するものである。なお、上記第4の実施の形態に係る情報処理システム4と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
情報処理システム6は、図1に示したように、画像処理装置90と、モバイル端末100とを備えている。サーバ装置8により提供される、画像処理装置の操作マニュアルのマニュアルページMPには、その操作マニュアルが対応している画像処理装置のモデル名についての情報(モデル情報IM)およびその操作マニュアルが対応している画像処理装置のファームウェアバージョンについての情報(ファームウェア情報IFW)を含んでいる。情報処理システム6では、モバイル端末100は、画像処理装置90に対して、マニュアルページMPのURL情報を供給する際、モデル情報IMおよびファームウェア情報IFWをも供給する。画像処理装置90は、このモデル情報IMが示すモデル名およびファームウェア情報IFWが示すファームウェアバージョンと、自身のモデル名およびファームウェアバージョンとに基づいて、その操作マニュアルが、画像処理装置90に対応するものであるかどうかを判断するようになっている。
図44は、画像処理装置90およびモバイル端末100の一構成例を表すものである。
画像処理装置90は、制御部93を有している。制御部93は、書込制御部96と、判断部99とを有している。書込制御部96は、モバイル端末100へ情報を書き込む書込処理A2を行うものである。判断部99は、モバイル端末100から供給されたモデル情報IMが示すモデル名およびファームウェア情報IFWが示すファームウェアバージョンと、画像処理装置90のモデル名およびファームウェアバージョンとに基づいて、その操作マニュアルが、画像処理装置90に対応するものであるかどうかを判断するものである。
モバイル端末100は、制御部106と、NDEF記憶部102とを有している。
制御部106は、操作ガイドアプリケーションソフトウェア1061を実行するものである。操作ガイドアプリケーションソフトウェア1061は、画像データベース762を含んでいる。
NDEF記憶部102は、近距離無線通信C1を用いてやりとりする情報を記憶するものである。NDEF記憶部102には、NDEFメッセージ領域1021が設けられている。
図45は、NDEFメッセージ領域1021の一例を表すものである。NDEFメッセージ領域1021は、端末情報記憶領域1021Aと、装置情報記憶領域1021Bとを含んでいる。
端末情報記憶領域1021Aは、アプリケーション固有情報記憶領域1023Aを含んでいる。アプリケーション固有情報記憶領域1023AのレコードRA1にはマニュアルページMPのURL情報が格納され、レコードRA2にはモバイル端末70の端末識別情報IDが格納され、レコードRA3には端末OS情報IOSが格納され、レコードRA4にはモデル情報IMが格納され、レコードRA5にはファームウェア情報IFWが格納されるようになっている。
装置情報記憶領域1021BのレコードRB1には、設定関連ページSP(装置設定ページSPAまたは設定確認ページSPB)のURL情報または設定関連画面SQ(装置設定画面SQAまたは設定確認画面SQB)の画面識別子QIDが格納され、レコードRB2にはIPアドレスが格納され、レコードRB3にはSSIDが格納され、レコードRB4にはパスワードが格納され、レコードRB5にはセキュリティ種別情報が格納され、レコードRB6には判断結果情報RMが格納され、レコードRB7には判断結果情報RFWが格納される。判断結果情報RMは、画像処理装置のモデル名についての判断結果を含むものであり、判断結果情報RFWは、画像処理装置のファームウェアバージョンについての判断結果を含むものである。
ここで、モデル情報IMおよびファームウェア情報IFWは、本発明における「装置情報」の一具体例に対応する。
図46A,46Bは、情報処理システム6の一動作例を表すものである。まず、ユーザがモバイル端末100の操作部34を操作することにより、ブラウザソフトウェアの起動を指示すると、モバイル端末100の表示部35は、画像処理装置90の操作マニュアルのトップページを表示する(ステップS101)。そして、ユーザが引き続き操作部34を操作し、例えば操作マニュアルにおいてキーワード検索を行うことにより、装置設定の設定方法を調べる。そして、モバイル端末100の表示部35は、例えば図2に示したように、装置設定についてのマニュアルページMPを表示する(ステップS102)。
次に、ユーザが操作ガイドアプリケーションソフトウェア1061の起動を指示すると、モバイル端末100の制御部106は、操作ガイドアプリケーションソフトウェア1061を起動する(ステップS103)。そして、操作ガイドアプリケーションソフトウェア1061は、操作ガイドアプリケーションソフトウェア1061に対応するNDEFメッセージ領域1021の端末情報記憶領域1021Aにおけるアプリケーション状態情報記憶領域322Aに、操作ガイドアプリケーションソフトウェア1061がインストールされており、かつ起動されている状態を示すフラグ“1”を含むアプリケーション状態情報を記憶させる。
次に、操作ガイドアプリケーションソフトウェア1061は、NDEFメッセージ領域1021の端末情報記憶領域1021AにおけるレコードRA1に、表示部35が表示しているマニュアルページMPのURL情報を書き込み、レコードRA2に、モバイル端末70の端末識別情報IDを書き込み、レコードRA3に端末OS情報IOSを書き込み、レコードRA4にモデル情報IMを書き込み、レコードRA5にファームウェア情報IFWを書き込む(ステップS904)。そして、操作ガイドアプリケーションソフトウェア1061は、そのNDEFメッセージ領域1021の装置情報記憶領域1021Bに格納された全ての情報を消去する。
次に、ユーザは、モバイル端末100を、画像処理装置90のNFCリーダライタ11にかざすと、画像処理装置90の端末検出部24は、モバイル端末100を検出する(ステップS105)。そして、画像処理装置90のNFCリーダライタ11は、近距離無線通信C1を用いて、モバイル端末100の端末情報記憶領域1021AにおけるレコードRA1に格納されたマニュアルページMPのURL情報、レコードRA2に格納された端末識別情報ID、レコードRA3に格納された端末OS情報IOS、レコードRA4に格納されたモデル情報IM、およびレコードRA5に格納されたファームウェア情報IFWを読み出す(ステップS906)。
次に、画像処理装置90の判断部99は、モデル情報IMが示すモデル名およびファームウェア情報IFWが示すファームウェアバージョンと、画像処理装置90のモデル名およびファームウェアバージョンとに基づいて、その操作マニュアルが、画像処理装置90に対応するものであるかどうかを判断する(ステップS907)。具体的には、判断部99は、モデル情報IMが示すモデル名に基づいて、モデル名の観点から、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものであるかどうかを判断するとともに、ファームウェア情報IFWが示すファームウェアバージョンに基づいて、ファームウェアバージョンの観点から、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものであるかどうかを判断する。以下では、モデル名およびファームウェアバージョンの両方について、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものである場合を例に挙げて説明する。
ステップS707において、判断部99が、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものであると判断した場合には、画像処理装置90の制御部93は、ステップS906で読み出した端末OS情報IOSに基づいて、設定関連ページSPおよび設定関連画面SQのうちの一方を選択する(ステップS908)。以下では、制御部93が設定関連画面SQを選択した場合を例に挙げて説明する。
次に、画像処理装置90の制御部93は、ステップS908において端末OS情報IOSに基づいて設定関連画面SQを選択した場合には、ステップS906で読み出したマニュアルページMPのURL情報および端末識別情報IDに基づいて、設定関連画面SQの画面識別子QIDを取得する(ステップS708)。
次に、画像処理装置90のNFCリーダライタ11は、近距離無線通信C1を用いて、モバイル端末100の装置情報記憶領域1021BにおけるレコードRB1に設定関連画面SQの画面識別子QIDを書き込み、レコードRB2〜RB5にIPアドレス、SSID、パスワード、およびセキュリティ種別情報をそれぞれ書き込み、レコードRB6に画像処理装置のモデル名についての判断結果を含む判断結果情報RMを書き込み、レコードRB7に画像処理装置のファームウェアバージョンについての判断結果を含む判断結果情報RFWを書き込む(ステップS909)。この判断結果情報RMは、モデル名の観点から、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものである旨を含んでおり、判断結果情報RFWは、ファームウェアバージョンの観点から、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものである旨を含んでいる。これにより、設定関連画面SQの画面識別子QID、IPアドレス、SSID、パスワード、セキュリティ種別情報、判断結果情報RM,RFWがモバイル端末100に供給される(ステップS910)。
次に、画像処理装置90は、ブザー音を発生させる(ステップS110)。これにより、画像処理装置90は、ユーザに対して、モバイル端末100をNFCリーダライタ11から外してよい旨を知らせる。これに応じて、ユーザは、モバイル端末100を画像処理装置90のNFCリーダライタ11から外す。
モバイル端末100の操作ガイドアプリケーションソフトウェア1061は、モバイル端末70がNFCリーダライタ11から外されたことを検出すると、装置情報記憶領域1021BのレコードRB6,RB7に格納された情報(判断結果情報RM,RFW)に基づいて、操作マニュアルが、画像処理装置90に対応するものであるかどうかを確認する(ステップS911)。この例では、判断結果情報RMは、モデル名の観点から、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものである旨を含んでおり、判断結果情報RFWは、ファームウェアバージョンの観点から、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものである旨を含んでいる。よって、操作ガイドアプリケーションソフトウェア1061は、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものであることを確認する。
このように操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものである場合には、操作ガイドアプリケーションソフトウェア1061は、無線ネットワーク通信部33が記憶している無線ネットワーク情報331を、無線ネットワーク情報331AとしてRAMに一旦退避する(ステップS912)。
次に、操作ガイドアプリケーションソフトウェア1061は、装置情報記憶領域721BのレコードRB2〜RB5に格納された情報(IPアドレス、SSID、パスワード、およびセキュリティ種別情報)に基づいてネットワーク設定を行う(ステップS112)。これにより、無線ネットワーク通信部33は、これ以降、無線ネットワーク通信C2を用いて、画像処理装置90と通信を行うことができるようになる。
次に、モバイル端末100の表示部35は、装置情報記憶領域721BのレコードRB1に格納された画面識別子QIDに対応する設定関連画面SQを表示する(ステップS713)。
そして、ユーザは、モバイル端末100の操作部34を操作する。すなわち、例えば、ユーザが画像処理装置90の管理者である場合には、表示部35は、例えば図31に示したように、装置設定画面SQAを表示する。この場合には、ユーザは、操作部34を操作することにより、装置設定の変更を指示する。モバイル端末100は、装置設定の変更指示を画像処理装置60に供給し、画像処理装置60の装置設定管理部15が、その指示に基づいて装置設定を変更する。このようにして、ユーザは、画像処理装置90の装置設定を行うことができる。また、例えば、ユーザが画像処理装置90の一般ユーザである場合には、表示部35は、例えば図32に示したように、設定確認画面SQBを表示する。この場合には、ユーザは、画像処理装置90の装置設定を確認することができる。
そして、ユーザが、モバイル端末100の操作部34を操作することにより、操作ガイドアプリケーションソフトウェア1061の終了を指示すると、操作ガイドアプリケーションソフトウェア1061は、ステップS111においてRAMに退避された無線ネットワーク情報331Aを、無線ネットワーク情報331として、無線ネットワーク通信部33に再度記憶させることによりネットワーク設定を行う(ステップS116)。
そして、モバイル端末100の制御部106は、操作ガイドアプリケーションソフトウェア1061を終了する(ステップS117)。
以上で、このシーケンスは終了する。
この例では、制御部93は、ステップS908において設定関連画面SQを選択したが、設定関連ページSPを選択した場合についても同様である。
この例では、ステップS908に示したように、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものである場合について説明したが、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものではない場合には、画像処理装置90は、モバイル端末100に対して、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものではない旨を含む判断結果情報RM,RFWを供給する。以下に、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものではない場合の動作について説明する。
図47A,47Bは、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものではない場合における情報処理システム6の一動作例を表すものである。ステップS101〜S103,S904,S105,S906,S907は、図46Aと同様である。
ステップS907において判断部99が、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものではないと判断した場合には、画像処理装置90のNFCリーダライタ11は、近距離無線通信C1を用いて、モバイル端末100の装置情報記憶領域1021BにおけるレコードRB6に画像処理装置のモデル名についての判断結果を含む判断結果情報RMを書き込み、レコードRB7に画像処理装置のファームウェアバージョンについての判断結果を含む判断結果情報RFWを書き込む(ステップS917)。この判断結果情報RMは、モデル名の観点から、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものではない旨を含んでおり、判断結果情報RFWは、ファームウェアバージョンの観点から、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものではない旨を含んでいる。これにより、判断結果情報RM,RFWがモバイル端末100に供給される(ステップS918)。
次に、画像処理装置90は、ブザー音を発生させる(ステップS110)。これにより、画像処理装置90は、ユーザに対して、モバイル端末100をNFCリーダライタ11から外してよい旨を知らせる。これに応じて、ユーザは、モバイル端末100を画像処理装置90のNFCリーダライタ11から外す。
モバイル端末100の操作ガイドアプリケーションソフトウェア1061は、モバイル端末70がNFCリーダライタ11から外されたことを検出すると、装置情報記憶領域1021BのレコードRB6,RB7に格納された情報(判断結果情報RM,RFW)に基づいて、操作マニュアルが、画像処理装置90に対応するものであるかどうかを確認する(ステップS919)。この例では、判断結果情報RMは、モデル名の観点から、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものではない旨を含んでおり、判断結果情報RFWは、ファームウェアバージョンの観点から、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものではない旨を含んでいる。よって、操作ガイドアプリケーションソフトウェア1061は、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものではないことを確認する。
このように操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものではない場合には、モバイル端末100の表示部35は、操作ガイドアプリケーションソフトウェア1061からの指示に基づいて、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものではないため、この操作マニュアルが適切でない旨のメッセージを表示する(ステップS920)。
表示部35が表示するメッセージは、例えば、画像処理装置90に対応する操作マニュアルのURL情報を含んでいてもよい。ユーザが、このURL情報が表示された部分を操作することにより、モバイル端末100は、画像処理装置90に対応する操作マニュアルのマニュアルページMPを表示してもよい。これにより、ユーザは、適切な操作マニュアルのマニュアルページMPを閲覧することができる。
また、表示部35が表示するメッセージは、例えば、操作マニュアルは画像処理装置90に対応するものではないが、一部の機能を除き、その操作マニュアルを利用することができる旨のメッセージを含んでいてもよい。
そして、モバイル端末100の制御部106は、操作ガイドアプリケーションソフトウェア1061を終了する(ステップS117)。
以上で、このシーケンスは終了する。
図46A,46BのステップS906〜S908,S708,S909,S910、および図47AのステップS906,S907,S917,S918は、書込制御部96の書込処理A2に対応する。次に、この書込処理A2について詳細に説明する。
図48A〜48Dは、書込制御部96の書込処理A2のサブルーチン一例を表すものである。
まず、書込制御部96は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域1021の端末情報記憶領域1021AにおけるレコードRA4に格納された情報(モデル情報IM)およびレコードRA5に格納された情報(ファームウェア情報IFW)を取得する(ステップS361)。
次に、判断部99は、ステップS361で取得したモデル情報IMが示すモデル名、および画像処理装置90のモデル名に基づいて、モデル名の観点から、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものであるかどうかを判断する(ステップS362)。具体的には、判断部99は、例えば、モデル情報IMが示すモデル名と画像処理装置90のモデル名とを比較し、これらのモデル名が互いに一致する場合に、モデル名の観点から、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものであると判断する。
モデル名の観点から、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものである場合(ステップS363において“Y”)には、次に、判断部99は、ステップS361で取得したファームウェア情報IFWが示すファームウェアバージョン、および画像処理装置90のファームウェアバージョンに基づいて、ファームウェアバージョンの観点から、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものであるかどうかを判断する(ステップS364)。具体的には、判断部99は、例えば、ファームウェア情報IFWが示すファームウェアバージョンと画像処理装置90のファームウェアバージョンとを比較し、これらのファームウェアバージョンが互いに一致する場合に、ファームウェアバージョンの観点から、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものであると判断する。
ファームウェアバージョンの観点から、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものである場合(ステップS365において“Y”)には、ステップS321に進む。ステップS321〜S330,S341〜S348,S334〜S337については、第4の実施の形態の場合(図38A〜38C)と同様である。
そして、ステップS337(図48D)の次に、書込制御部96は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域1021の装置情報記憶領域1021BにおけるレコードRB6に、モデル名の観点から、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものである旨の情報を含む判断結果情報RMを書き込む(ステップS368)。
次に、書込制御部96は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域1021の装置情報記憶領域1021BにおけるレコードRB7に、ファームウェアバージョンの観点から、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものである旨の情報を含む判断結果情報RFWを書き込む(ステップS369)。
ステップS363(図48A)において、モデル名の観点から、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものではない場合(ステップS363において“N”)には、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域1021の装置情報記憶領域1021BにおけるレコードRB6に、モデル名の観点から、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものではない旨の情報を含む判断結果情報RMを書き込む(ステップS366)。そして、ステップS367に進む。
ステップS363(図48A)において、ファームウェアバージョンの観点から、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものではない場合(ステップS365において“N”)には、書込制御部96は、アプリケーション識別子AID=10に対応するNDEFメッセージ領域1021の装置情報記憶領域1021BにおけるレコードRB7に、ファームウェアバージョンの観点から、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものではない旨の情報を含む判断結果情報RFWを書き込む(ステップS367)。
以上で、この書込処理A2のサブルーチンは終了する。
このように、情報処理システム6では、画像処理装置90は、モデル情報IMに基づいて、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものであるかどうかを判断するようにした。これにより、例えば、ユーザが、画像処理装置90のモデル名とは異なるモデル名の画像処理装置の操作マニュアルを閲覧することにより、画像処理装置90の装置設定を行う際に混乱するおそれを低減することができるので、ユーザの利便性を高めることができる。
また、情報処理システム6では、画像処理装置90は、ファームウェア情報IFWに基づいて、操作マニュアルが画像処理装置90に対応するものであるかどうかを判断するようにした。これにより、例えば、ユーザが、画像処理装置90のファームウェアバージョンとは異なるファームウェアバージョンの画像処理装置の操作マニュアルを閲覧することにより、画像処理装置90の装置設定を行う際に混乱するおそれを低減することができるので、ユーザの利便性を高めることができる。
以上のように本実施の形態では、画像処理装置は、モデル情報に基づいて、操作マニュアルが画像処理装置に対応するものであるかどうかを判断するようにしたので、ユーザの利便性を高めることができる。
本実施の形態では、画像処理装置は、ファームウェア情報に基づいて、操作マニュアルが画像処理装置に対応するものであるかどうかを判断するようにしたので、ユーザの利便性を高めることができる。
以上、いくつかの実施の形態および変形例を挙げて本技術を説明したが、本技術はこれらの実施の形態等には限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、上記の実施の形態等では、モバイル端末を画像処理装置のNFCリーダライタ11にかざすことにより、マニュアルページMPのURL情報を画像処理装置に供給したが、これに限定されるものではない。これに代えて、例えば、モバイル端末の操作部34を操作して、マニュアルページMPのURL情報を画像処理装置に供給してもよい。具体的には、例えば、モバイル端末の表示部35にボタンを表示し、ユーザがこのボタンを操作することにより、マニュアルページMPのURL情報を画像処理装置に供給してもよい。この場合、近距離無線通信C1を用いてマニュアルページMPのURL情報を画像処理装置に供給してもよいし、無線ネットワーク通信C2を用いてマニュアルページMPのURL情報を画像処理装置に供給してもよい。
例えば、上記の実施の形態等では、操作マニュアルがサーバ装置8から供給されるようにしてが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば、操作マニュアルを含むアプリケーションソフトウェアをモバイル端末にインストールしてもよい。この場合には、このアプリケーションソフトウェアは、操作ガイドアプリケーションソフトウェアの機能を含むようにしてもよい。
また、例えば、上記の実施の形態等では、本技術を多機能周辺装置に適用したが、これに限定されるものではなく、これに代えて、単機能のプリンタなどに適用してもよい。