JP6946393B2 - ポリマー材料 - Google Patents

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Description

本発明はポリマー材料に関するものであり、特にシートまたは包装の生産に使用するためのポリエステルに関するが、これらに限定されない。
ポリ(テレフタル酸ポリエチレン)(PET)から作製され、飲料容器に使用されるものなどの多くのプラスチック包装材は、再加熱ブロー成形、またはポリマーの熱軟化を必要とする他の作業によって形成される。
再加熱ブロー成形において、試験管型の射出成形体であるボトルプリフォームは、そのポリマーのガラス転移温度超で加熱されてから、そのボトルプリフォームの開口端を通して圧縮空気を受け取るためにボトル鋳型の中に配置される。例えば、本明細書で参照される特許文献1に見られるように、この技術は当技術分野において周知である。典型的なブロー成形作業において、石英管赤外線ヒータからの放射エネルギーは、一般に、プリフォームを再加熱するために使用される。
ポリマーの熱軟化を必要とする作業を使用する包装容器の準備において、再加熱時間またはプリフォームが延伸ブロー成形に適した温度に達するのに必要とされる時間(加熱時間とも呼ばれる)は、生産性と必要とされるエネルギーとの両方に作用する。処理装置が向上するにつれて、単位時間あたりにより多くの単位を製造することが可能となってきた。このように、従来のポリエステル組成物と比較してより速く再加熱すること(再加熱速度の増加)、より少ない再加熱エネルギーしか伴わないこと(再加熱効率の増加)、またはこれら両方によって、向上された再加熱特性を提供するポリエステル組成物を提供することが望ましい。
前述の再加熱特性は、ポリマー自体の吸収特性によって異なる。石英管赤外線ランプなどのポリマープリフォームを再加熱するために使用される加熱ランプは、波長がおよそ500〜1,500nm超の範囲に及ぶ広い発光スペクトルを有する。しかしながら、ポリエステル、特にPETは、500〜1,500nmの領域内の電磁放射の吸収が乏しい。したがって、ランプからのエネルギー吸収を最大化してプリフォームの再加熱速度を増加させるために、赤外線エネルギー吸収を増加させる材料がしばしばPETに加えられる。残念ながら、これらの材料はPET容器の視覚的外観に、例えば曇りレベルを増加させる、及び/またはその物品の外観を黒ずませるなどの負の作用を有する傾向にある。さらに、可視光の波長領域(400〜780nm)に吸光度を有する化合物は、人の目には着色されて映るため、可視光を吸収する、及び/または拡散する材料はポリマーに色を付与する。
再加熱ランプ下におけるポリエステルプリフォームの再加熱特性を向上させるために、再加熱作用物質として、多様な黒体及び灰色体吸収化合物が使用されてきた。これらの従来の再加熱添加剤はカーボンブラック、グラファイト、アンチモン地金、黒色酸化鉄、赤色酸化鉄、不活性鉄化合物、スピネル顔料、及び赤外線吸収染料を含む。ポリマーに添加することのできる吸収化合物の量は、L値として表される輝度及びa値とb値とによって測定され表される色彩など、そのポリマーの視覚的特性への影響によって制限される。
プリフォームと結果として生じるブロー成形された物品とにおいて、許容レベルの輝度及び色彩を保持するために、再加熱添加剤の量が減少される場合があり、それによって再加熱速度は減少する。このように、ポリエステル樹脂に添加される再加熱添加剤の種類と量とは、再加熱速度を増加させることと許容可能な輝度及び色彩レベルを保持することとの間で所望のバランスをとるために調節される。
特許文献2(アドチオ(Adochio))は、ナノ粒子を含有する透明で無色の赤外線吸収組成物に関する一般的開示を含む。特許文献2は酸化タングステン粒子を開示し、その酸化タングステン粒子はH,He,アルカリ金属,アルカリ土類金属,希土類元素,Mg,Zr,Cr,Mn,Fe,Ru,Co,Rh,Ir,Ni,Pd,Pt,Cu,Ag,Au,Os,Bi及びIから選択される元素を取り込んでいてもよい。さらに、特許文献2は、記述されている材料の粒径の範囲と、充填量レベルの範囲とを開示する。この文書は、記述されている粒子が、熱可塑性組成物、熱硬化性組成物、放射線硬化性組成物及び金属アルコキシドを含有する組成物から選択され得る結合剤中に分散してもよいことを示唆する。好適な熱可塑性樹脂は、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリスチレン、ビニルポリマー、アクリルポリマー、コポリマー及びこれらのブレンドを含むが、これらに限定されないと記載されている。好適な熱硬化性樹脂は、例えばアクリル、飽和ポリエステルまたは不飽和ポリエステル、ポリウレタンまたはポリエーテル、ポリビニル、セルロース誘導体、アクリレート、ケイ素系のポリマー、これらのコポリマー、及びこれらの混合物から選択されてもよく、また反応性基を含有することもできる。反応性基は、中でもエポキシ、カルボン酸、ヒドロキシル、イソシアン酸塩、アミド、カルバメート、及びカルボキシレート基などであり、これらの混合物も含む。好適な放射線硬化性組成物は、(メタ)アクリル化ウレタン(すなわち、ウレタン(メタ)アクリレート)、(メタ)アクリル化エポキシ(すなわち、エポキシ(メタ)アクリレート)、(メタ)アクリル化ポリエステル(すなわち、ポリエステル(メタ)アクリレート)、(メタ)アクリル化メラミン(すなわち、メラミン(メタ)アクリレート)、(メタ)アクリル化(メタ)アクリル、(メタ)アクリル化シリコーン、(メタ)アクリル化ポリエーテル(すなわち、ポリエーテル(メタ)アクリレート)、ビニル(メタ)アクリレート、及び(メタ)アクリル化油を含む、放射線硬化性オリゴマー及び放射線硬化性ポリマーを含むと言われている。
特許文献2は、また、コーティング組成物を製造における、並びにシート、フィルム、ボトル、トレイ、他の包装、ロッド、チューブ、蓋、繊維及び射出成形物品などの物品の製造における、記載の材料の使用を主張している。
特許文献2は、何らかの具体例を含んでいない。しかしながら、特許文献2の説明によると、一般的に記載されている酸化タングステン粒子が「300nm以下の平均一次粒径」を有することは不可欠であり(請求項1及び[0005]参照)、その粒子がさらに小さいことが好ましい。しかしながら、このような粒子を製造する費用は大きく、そうした粒子は、不都合なことに、そうした粒子が導入されたポリマーに過度の(青色)調色をもたらし得る。
十分な再加熱を生み出すためにポリエステルプリフォームに組み込まれることができる多くの材料があることは明らかであるが、プリフォーム(及びそれをブロー成形したボトル)の好適な光学特性を維持しながら十分な再加熱を達成することは、今も困難である。特に、ポリエステルの過剰な(かつ許容できない)暗色化または着色なしに十分な再加熱を提供することは困難である。これは、プリフォームが飲料ボトルなどの液体容器を生産するために使用される場合、とりわけ、高い透明度と色の非存在(または、わずかな青味が存在)とが望ましい及び/または不可欠であるとみなされるミネラルウォータを入れる際の使用について、特に関係がある。
透明度は、通常、シーラブ(CIELAB)システムによるLとして表される。CIELABシステムのLは、100が最も明るく、0が最も暗い。したがって、高いLが望ましい。加えて、bがゼロに近いか、またはわずかに負であることと、aがゼロに近いこととが望ましい。
市販の活性炭再加熱添加剤は、ポリトレード(Polytrade)によって参照番号U1で販売されている。達成される再加熱のレベルが許容される一方で、ポリマーの望ましくない暗色化及び/または着色なしに再加熱のレベルを増加することは困難である。
市販の窒化チタン再加熱添加剤は、特許文献3(カラーマトリックス(ColorMatrix))及び特許文献4(イーストマン(Eastman))に記載されている。提案されているレベルにおいて再加熱は適度であるが、再加熱を増大させるための試みにおいてより多くの窒化チタンが使用される場合、Lは低減され、bは負になりすぎ(すなわち、ポリマーの青色が強すぎ)、その結果として、その作用を中和するためにトナーを添加する必要がある。しかしながら、トナーの添加は、不都合なことに、Lをさらに低下させる。
加えて、再加熱作用物質は、熱成形中のシートの再加熱を向上させるために、シートにおいて使用される。しかしながら、とりわけ厚いシートにとって、シートの色を中立に維持する一方で、望ましいレベルの再加熱を生み出すための十分な材料を取り込むことは困難である。
米国特許第3,733,309号明細書 米国特許出願公開第2010/0184901号明細書 国際公開第2005/095516号 国際公開第2007/064312号
本発明の好ましい実施形態の目的は、プリフォーム、容器及び/またはシート用の有利な再加熱添加剤を提供することである。
本発明の好ましい実施形態の目的は、再加熱が向上して透明度及び/またはLに対して低減した影響を有す、ポリエステルプリフォーム用の添加剤を提供することである。
本発明の好ましい実施形態の目的は、ゼロに近い、及び/または正になりすぎて望ましくない黄色を付与することのない、並びに/または負になりすぎて大きすぎる青色の作用を付与することのないbと、再加熱が向上して透明度及び/またはLに対して低減した影響とを有する、ポリエステルプリフォーム用の添加剤を提供することである。
本発明の第1の態様によれば、以下を備える物品が提供される:
(A)タングステン及び酸素の化合物(とりわけ酸化タングステン粒子)と追加の添加剤とを含むポリマー組成物(とりわけポリエステル組成物)であって、追加の添加剤はアセトアルデヒド捕捉剤と着色剤とより選択され、ポリマー組成物がアセトアルデヒド捕捉剤を含むとき、そのポリマー組成物は10ppm(質量百万分率)以上(好適には25ppm以上、好ましくは50ppm以上)のアセトアルデヒド捕捉剤を含み、かつ、ポリマー組成物が着色剤を含むとき、そのポリマー組成物は50ppm以上(好適には75ppm以上、好ましくは100ppm以上)の着色剤を含み、好ましくはその物品が容器のプリフォームである物品、または、
(B)0.3m以上の幅を有し、タングステン及び酸素の化合物(とりわけ酸化タングステン粒子)を含むポリマー組成物(とりわけポリエステル組成物、ポリカーボネート組成物またはポリオレフィン組成物)を備えるシート。
好適には、(A)及び(B)の両方において、タングステン及び酸素の化合物は10.30〜20.65重量%の酸素、好ましくは15.00〜20.64重量%の酸素、より好ましくは18.86〜20.64重量%の酸素、とりわけ19.4〜19.9重量%の酸素を含む。この残余は、タングステンと1.0重量%まで、とりわけ0.5重量%までの不純物とから構成され得る。このように、タングステン及び酸素の前記化合物におけるタングステンの重量%と酸素との重量%の和は、好ましくは99重量%以上、とりわけ99.95重量%以上である。
タングステン及び酸素の前記化合物は、再加熱性能、L及び/またはbにおいて、市販の窒化チタン再加熱作用物質と炭素系再加熱作用物質とよりも有利なことがわかっている。
タングステン及び酸素の前記化合物(例えば、酸化タングステン粒子)は、好ましくは70重量%以上、80重量%以上、90重量%以上、95%以上、99重量%以上、または、タングステン部分と酸素部分とを、とりわけ99.5重量%以上備える。このように、タングステン及び酸素の前記化合物は、好ましくは酸化タングステンである。
本明細書における「ppm」への参照は、「重量で100万分の1」を指す。
前記ポリマー組成物(とりわけ前記ポリエステル組成物)は、5〜150ppm、好適には12〜150ppm、好ましくは12〜100ppm、より好ましくは12〜50ppm、とりわけ20〜50ppmのタングステン及び酸素の前記化合物(好ましくは酸化タングステン粒子、とりわけ18.86〜20.64重量%の酸素を含む酸化タングステン)を含んでもよい。
タングステン及び酸素の前記化合物は、ポリマー組成物(とりわけポリエステル組成物)全体に実質的に均一に分散されることが好ましい。
前記物品(とりわけ前記プリフォーム)の80重量%以上、90重量%以上、95重量%以上、または99重量%以上は、好適には、前記ポリマー組成物(とりわけ前記ポリエステル組成物)で出来ている。前記物品(とりわけ前記プリフォーム)は、好ましくは、本質的に前記ポリエステル組成物からなる。
前記物品(とりわけ前記プリフォーム)は、5〜150ppm、好適には12〜150ppm、好ましくは12〜100ppm、より好ましくは12〜50ppm、とりわけ20〜50ppmのタングステン及び酸素の前記化合物(とりわけ、18.86〜20.64重量%の酸素を含む酸化タングステン)とを含んでもよい。
前記プリフォームは、好適には、12〜1200gの範囲内、好ましくは15〜40gの範囲内、より好ましくは18〜40gの範囲内の重量を有する。前記プリフォームは、0.00009〜0.006gのタングステン及び酸素の前記化合物、とりわけ、18.86〜20.64重量%の酸素を含む酸化タングステンを含んでもよい。
前記シートは1g以上、例えば100g以上の重量を有し得る。この重量は、5kg未満であってもよい。
前記ポリマー組成物は、好ましくは、前記ポリエステル組成物である。前記ポリエステル組成物は、好ましくは、70重量%以上、80重量%以上、90重量%以上、95重量%以上、98重量%以上、または99重量%以上のポリエステルポリマーを含む。前記ポリエステル組成物は、99.99重量%未満または99.95重量%未満のポリエステルポリマーを含んでもよい。
好適なポリエステルポリマーの例は、PET、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリ(1,4−シクロ−ヘキシレンジメチレン)テレフタレート(PCT)、ポリ(エチレン−コ−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート)(PETG)、コポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレン/エチレンテレフタレート)(PCTG)、ポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート−コ−イソフタレート)(PCTA)、ポリ(エチレンテレフタレート−コ−イソフタレート)(PETA)、及び、それらのブレンドまたはそれらのコポリマーを1個以上含む。好適なポリエステルの例は、米国特許第4,359,570号明細書において記述されている、本願明細書にその全体を援用されるものを含む。
ポリエステルという用語は、また、ポリエステル誘導体を含むことを意図しており、このポリエステル誘導体はポリエーテルエステル、ポリエステルアミド及びポリエーテルエステルアミドを含むがこれらに限定されない。したがって、簡潔性のために、本明細書及び請求項を通して、用語ポリエステル、ポリエーテルエステル、ポリエステルアミド及びポリエーテルエステルアミドは交換可能に使用されてもよく、典型的には、ポリエステルと称される。
好ましくは、前記ポリエステルポリマーは、PET、PEN及びコポリマー、またはそれらの混合物を含み、好ましくは本質的にそれらから構成される。前記ポリエステルポリマーは、好ましくはポリエチレンテレフタレート(PET)を含み、より好ましくは本質的にそれから構成される。
好適には、ポリアルキレンテレフタレートポリマーまたはポリアルキレンナフタレートポリマーは、ポリマー中の単位の総モルに基づき、60モル%以上の量のポリアルキレンテレフタレート単位またはポリアルキレンナフタレート単位を有するポリマーを、それぞれ意味する。このように、ポリマーは、完成したポリマー中の構成要素(ingredient)のモル%によって測定した際に、85モル%以上、90モル%以上、92モル%以上、若しくは96モル%以上の量のエチレンテレフタレート、またはナフタレート単位を含んでもよい。ひいては、ポリエチレンテレフタレートポリマーは、エチレンテレフタレート単位と、脂肪族またはアリールジカルボン酸を伴う、アルキレングリコールまたはアリールグリコールに由来する他の単位とのコポリエステルから構成されてもよい。
ポリエチレンテレフタレートは、60モル%以上、70モル%以上、85モル%以上、または90モル%以上のテレフタル酸またはC1〜C4ジアルキルテレフタレートを含み、多くの用途では95モル%以上のテレフタル酸またはC1〜C4ジアルキルテレフタレートを含む二酸(ジアシッド)またはジエステル成分を、60モル%以上、70モル%以上、85モル%以上、または90モル%以上のエチレングリコールを含み、多くの用途では95モル%以上のエチレングリコールを含むジオール成分と反応させることによって生産されることができる。二酸成分はテレフタル酸であり、ジオール成分はエチレングリコールであることが好ましい。全ての二酸成分に対してのモル百分率は、合計すると100モル%となり、全てのジオール成分に対してのモル百分率は、合計すると100モル%となる。
本明細書において使用される際、「d50粒径」は直径の中央値であり、体積の50%は記載のd50値よりも大きい粒子から成り、体積の50%は記載のd50値よりも小さい粒子から成る。本明細書において使用される際、中央粒径はd50粒径と同じである。
タングステン及び酸素の前記化合物は、好ましくは、本明細書では酸化タングステン粒子として言及される、タングステンと酸素との粒子を含む。
前記酸化タングステン粒子は、好適には、50μm未満、好ましくは25μm未満、より好ましくは10μm未満、とりわけ5μm以下のd50を有する。いくつかの実施形態において、前記粒子は2μm未満のd50を有してもよい。前記粒子のd50は、0.1μm超または0.5μm超であってもよい。d50は、本明細書に記述されている通りに測定され得る。
好ましくは、5体積%未満、3体積%未満または1体積%未満の前記酸化タングステン粒子は、本明細書に記述されている通りに測定されている100μm超の粒径を有する。好適には、5体積%未満の前記酸化タングステン粒子は、10μm超の粒径を有する。好適には、5体積%超、好ましくは25体積%超、より好ましくは50体積%超、とりわけ75体積%超の前記酸化タングステン粒子は、0.40μm超の(好ましくは0.30μm超の)粒径を有する。
粒径分布は、「スパン(S)」によって表現することができ、Sは下記の方程式によって計算される:
S=(d90−d10)/d50
このとき、d90は、体積の90%が記載のd90よりも小さい直径を有する粒子から成る粒径を表し;d10は、体積の10%が記載のd10よりも小さい直径を有する粒子から成る粒径を表し;d50は、体積の50%が記載のd50値よりも大きい直径を有する粒子から成り、かつ体積の50%が記載のd50値よりも小さい直径を有する粒子から成る粒径を表す。
例えば、スパン(S)が0.01〜10、0.01〜5、または0.1〜3である酸化タングステン粒子の粒径分布が好ましい。
酸化タングステン粒子がポリマー組成物(例えば、ポリエステル組成物)の色に与える影響は、CIE Lスケールを使用して評価することができ、Lは暗から明へ、0〜100の範囲に及ぶ。色は、本明細書に記述されている通りに評価する事ができる。前記物品(とりわけ前記プリフォーム)は、好適には、65以上、好ましくは70以上、より好ましくは75以上のLを有する。その物品は、好適には、2.0未満、好ましくは1.0未満、より好ましくは0.5未満のbを有する。bは、−1.0超、好ましくは−0.75超であってよい。bは、−1.0〜1.0の範囲であってもよい。aは、−1〜0の範囲内であってよい。
前記物品(とりわけ前記プリフォーム)は、5ppm以上、10ppm以上または20ppm以上(及び、好適には100ppm未満または50ppm未満)の酸化タングステン粒子を含んでいてもよく、Lは70以上または75以上であって、かつ85未満または82未満であってよい。
前記ポリマー組成物、例えばポリエステル組成物(及びその結果として物品(とりわけ前記プリフォーム))は、好適には、再加熱特性が向上しており、より速く、及び/またはより少ない再加熱エネルギーの適用に伴って再加熱することができるため、再加熱効率が増加し得る。都合の良いことに、再加熱特性における向上は、例えばLのような適切な光学特性を維持しながら達成することができる。
とりわけ好ましい実施形態において、前記物品(とりわけ前記プリフォーム)は前記ポリエステル組成物から成り(好ましくは、本質的にポリエステル組成物から構成され)、前記ポリエステル組成物は、98重量%超(とりわけ99重量%超)のポリエステルポリマーと、5〜150ppm(とりわけ10〜50ppm)の前記酸化タングステン粒子とを含み、好ましくは、前記ポリエステルポリマーは本質的にPETから構成され、好ましくは、前記酸化タングステン粒子中のタングステン部分と酸素部分との重量%の和は99.5重量%以上であり、その粒子は18.86〜20.64重量%の酸素を含む。前記ポリエステル組成物中の材料の残余は、トナーなどの他の添加剤、アセトアルデヒド捕捉剤、加工助剤、結晶化助剤、耐衝撃性改良剤、表面平滑剤、安定剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤及び触媒不活性化剤からなり得る。加えて、前記プリフォームのポリエステル組成物を調製するために分散物がポリエステル相溶性ビヒクルを含み、酸化タングステン粒子がポリエステルポリマーに添加される場合には、前記ポリエステル組成物は残渣ビヒクルを含んでもよい。
(A)の前記ポリマー組成物中の前記追加の添加剤は、10〜1000ppmの前記アセトアルデヒド捕捉剤と、50〜4000ppmの着色剤とから選択されてもよい(例えば50〜500ppmの前記アセトアルデヒド捕捉剤や、例えば100〜4000ppmの着色剤)。前記追加の添加剤は、複数のアセトアルデヒド捕捉剤または着色剤を含んでもよく、この場合の量は、アセトアルデヒド捕捉剤と着色剤との合計量を指す。
好ましいアセトアルデヒト捕捉剤は、1個以上の窒素原子を含む。好ましくは、その窒素原子は二重結合または三重結合によって他の原子に結合されていないが、好ましくは、単結合によって3個の他の原子に結合される。好ましい捕捉剤はアミン部分を含む。好ましいアミン部分は、一級アミン部分及び二級アミン部分である。とりわけ好ましいのは、−NH部分を含む捕捉剤である。
一実施形態において、好ましいアセトアルデヒド捕捉剤は前述のアミン部分とアミド部分との両方を含む。一実施形態において、好ましいアセトアルデヒド捕捉剤は置換フェニル部分を含む。好ましい実施形態の一例において、前記アセトアルデヒド捕捉剤はアミン部分(とりわけ―NH)、アミド部分(とりわけ―CONH)及び置換フェニル部分を含んでもよい。この場合、アミン部分とアミド部分との両方がフェニル部分に直接結合されることが好ましい。好ましくは、そのアミン部分とアミド部分とはお互いに直交するように結合される。
アセトアルデヒド捕捉剤のクラスの1つは米国特許第5,340,884号明細書(イーストマン(Eastman))において記述されており、その明細書の捕捉剤に関しての内容は、本明細書で参照される。この場合において、捕捉剤はポリアミドであってもよい。このようなポリアミドは、15,000未満の数平均分子量を有する低分子部分芳香族ポリアミド、7,000未満の数平均分子量を有する低分子脂肪族ポリアミド、及びこれらの組合せから構成されるグループから選択される。好ましい低分子部分芳香族ポリアミドは、ポリ(m−キシリレンアジパミド)、ポリ(ヘキサメチレンイソフタルアミド)、ポリ(ヘキサメチレンアジパミド−コ−イソフタルアミド)、ポリ(ヘキサメチレンアジパミド−コ−テレフタルアミド)、及びポリ(ヘキサメチレンイソフタルアミド−コ−テレフタルアミド)を含む。最も好ましい低分子部分芳香族ポリアミドは、4,000〜7,000の数平均分子量と、0.3〜0.6dL/gのインヘレント粘度とを有するポリ(m−キシリレンアジパミド)である。好ましい低分子脂肪族ポリアミドは、ポリ(ヘキサメチレンアジパミド)とポリ(カプロラクタム)とを含む。最も好ましい低分子脂肪族ポリアミドは、3,000〜6,000の数平均分子量と、0.4〜0.9dL/gのインヘレント粘度とを有するポリ(ヘキサメチレンアジパミド)である。
アセトアルデヒド捕捉剤のもう1つのクラスは米国特許第6,762,275号明細書(コカコーラ(Coca−Cola)(登録商標))において記述されており、その明細書の捕捉剤に関しての内容は、本明細書で参照される。この場合において、捕捉剤は2個以上の成分分子フラグメントを含んでもよく、各成分分子フラグメントは、対応する成分分子フラグメントの炭素に結合される2個以上の水素置換ヘテロ原子を備える。有機添加剤化合物の成分分子フラグメントはポリエステル中のアセトアルデヒドと反応し、水と、結果として生じる、2個以上のヘテロ原子を含んだ非架橋五員環または非架橋六員環を備える有機分子フラグメントとを形成する。好ましくは、その有機添加剤化合物は、成分分子フラグメント単独で2倍以上の分子量を有する。アセトアルデヒドと反応することが可能な各分子フラグメント中に存在するヘテロ原子は、酸素(O)、窒素(N)及び硫黄(S)を含む。その成分分子フラグメントのヘテロ原子は、好適には、活性水素に対して1個以上の結合を有し、したがって、アセトアルデヒドとの縮合する過程において水を分離することになる。これらのヘテロ原子を含有している好ましい官能基は、アミン(NH2及びNHR)、ヒドロキシル(OH)、カルボキシル(CO2H)、アミド(CONH2及びCONHR)、スルホンアミド(SO2NH2)及びチオール(SH)を含む。これらの官能基が立体的に配置され、AAと縮合する際に非架橋五員環または非架橋六員環が形成されることができることが必要である。この立体配置が六員環を形成させることが好ましい。有機添加剤のヘテロ原子が前もって形成された環に付属していることが、とりわけ好ましい。この前もって形成された環が芳香族であり、結果として生じる有機化合物の非架橋五員環または非架橋六員環がこの芳香族環に結合されることが、最も好ましい。好適な有機添加剤化合物は、ポリエステルの溶融加工に必要とされる温度において、実質的に熱安定性があってもよい。また、有機添加剤上に存在する官能基は、ポリエステル中に存在するエステル結合に対して相対的に非反応性であることも好ましい。好ましい捕捉剤の例は、1,2−ビス(2−アミノベンズアミドイル)エタン、1,2−ビス(2−アミノベンズアミドイル)プロパン、1,3−ビス(2−アミノベンズアミドイル)プロパン、1,3−ビス(2−アミノベンズアミドイル)ペンタン、1,5−ビス(2−アミノベンズアミドイル)ヘキサン、1,6−ビス(2−アミノベンズアミドイル)ヘキサン、及び1,2−ビス(2−アミノベンズアミドイル)シクロヘキサンを含む。成分分子フラグメントがアントラニルアミドに由来する捕捉剤は、その低コストと有効性とPET中への取り込まれ易さとによって、より好ましい。
前記クラスのとりわけ好ましい捕捉剤は、1,6−ビス(2−アミノベンズアミドイルヘキサン)である。
本発明において使用するために好適なアセトアルデヒド捕捉剤の他のグループは、アントラニルアミド、1,8−ジアミノナファレン(1,8−diaminonaphalene)、アラントイン、3,4−ジアミノ安息香酸、マロンアミド、サリチルアリニド、6−アミノ−1,3−ジメチルウラシル(DMU)、6−アミノイソシトシン、6−アミノウラシル、6−アミノ−1−メチルウラシル、α−トコフェロール、トリグリセリン、トリメチロールプロパン、ジペンタエリトリトール、トリペンタエリトリトール、D−マンニトール、D−ソルビトール、及びキシリトールを含む。前述のグループからは、アントラニルアミド、1,8−ジアミノナファレン、アラントイン、3,4−ジアミノ安息香酸、マロンアミド、サリチルアリニド、6−アミノ−1,3−ジメチルウラシル(DMU)、6−アミノイソシトシン、6−アミノウラシル、6−アミノ−1−メチルウラシルが好ましい。
他の実施形態において、前記アセトアルデヒド捕捉剤は、2個以上のヒドロキシル基を含有する脂肪族ヒドロキシル化合物と、2個以上のヒドロキシル基を含有する脂肪族−環状脂肪族化合物と、2個以上のヒドロキシル基を含有する環状脂肪族ヒドロキシル化合物とから選択されるヒドロキシル化合物を備えてもよい。
そのヒドロキシル化合物は、好ましくは、3〜8個のヒドロキシ基を含有する。これらはエーテル基、カルボン酸基、カルボン酸アミド基、またはカルボン酸エステル基などの、1個以上の置換基を含んでもよい。
好ましいヒドロキシル化合物は、一対のヒドロキシル基を有するものを含み、それらのヒドロキシル基は、1個以上の原子によってお互いに分離される炭素原子のそれぞれに付属される。とりわけ好ましいヒドロキシル化合物は、1原子の炭素原子によってお互いに分離される炭素原子のそれぞれに、一対のヒドロキシル基が付属されているものである。
好適なヒドロキシル化合物の例として、例えば、約950〜1050の分子量を有し、1分子あたり約20〜24個のエチレンオキシ基を含有するカーボワックス(商標)など、約800〜2000の分子量を有する、エチレングリコール、プロパン−1,2−ジオール、プロパン−1,3−ジオール、ブタン−1,4−ジオール、ペンタン−1,5−ジオール、ヘキサン−1,2−ジオール、2−メチルペンタン−2,4−ジオール、2,5−ジメチル−ヘキサン−2,5−ジオール、シクロヘキサン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,1−ジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、及びポリエチレングリコールなどのジオールと、グリセロール、トリメチロールプロパン、2,3−ジ−(2’−ヒドロキシエチル)−シクロヘキサン−1−オール、ヘキサン−1,2,6−トリオール、1,1,1−トリス−(ヒドロキシメチル)エタン、3−(2’−ヒドロキシエトキシ)−プロパン−1,2−ジオール、3−(2’−ヒドロキシプロポキシ)−プロパン−1,2−ジオール、2−(2’−ヒドロキシエトキシ)−ヘキサン−1,2−ジオール、6−(2’−ヒドロキシプロポキシ)−ヘキサン−1,2−ジオール、1,1,1−トリス−[(2’−ヒドロキシエトキシ)−メチル]−エタン、1,1,1−トリス−[(2’−ヒドロキシプロポキシ)−メチル]−プロパン、1,1,1−トリス−(4’−ヒドロキシフェニル)−エタン、1,1,1−トリス−(ヒドロキシフェニル)−プロパン、1,1,3−トリス−(ジヒドロキシ−3−メチルフェニル)−プロパン、1,1,4−トリス−(ジヒドロキシフェニル)−ブタン、1,1,5−トリス−(ヒドロキシフェニル)−3−メチルペンタン、nを整数とする、以下の化学構造式のトリメチロールプロパンエトキシレート、
Figure 0006946393
nを整数とする、以下の化学構造式のトリメチロールプロパンプロポキシレート、
Figure 0006946393
例えば約1000の分子量を有するトリメチロールプロパンプロポキシレートなどのトリオールと、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、及びトリペンタエリトリトールなどのポリオールと、シクロデキストリン、D−マンノース、グルコース、ガラクトース、スクロース、フラクトース、キシロース、アラビノース、D−マンニトール、D−ソルビトール、D−またはL−アラビトール、キシリトール、イジトール、タリトール、アリトール、アルトリトール、ギリトール、エリトリトール、トレイトール、及びL−グロン酸−Υ−ラクトンなどのサッカライドなどとが挙げられる。2個以上のこれらの化合物の混合物が使用されることもできる。とりわけ好ましいのは、3個から約8個のヒドロキシル基を含む脂肪族ヒドロキシル化合物である。
前記ポリマー組成物が着色剤を含む際、その着色剤は青色または緑色であり得る。その着色剤は、フタロシアニン、アントラキノン、及び無機顔料であり得る。
前記物品がシートである際、そのポリマー組成物は、酸化タングステン粒子及びポリカーボネート、ポリオレフィン、またはポリエステルを含んでもよい。その酸化タングステン粒子は、上述した通りであってよい。
前記物品がシートである際、そのシートは0.3〜2mの範囲内の幅を有し得る。そのシートの厚さは、50μmから10mmの範囲内であり得る。
前記物品は、10個以上、好ましくは20個以上、より好ましくは50個以上のそれらの物品を備える集合の一部であってもよく、好ましくは、その集合中の全ての物品は実質的に同一である。この集合は、輸送用に物品を中に包装する事ができる輸送貯蔵容器を備えてもよい。前記物品が容器のプリフォームの際、10個以上、好ましくは20個以上のそれらのプリフォームがその輸送貯蔵容器内に配置されてもよく、好適には、その輸送貯蔵容器内の全てのプリフォームは実質的に同じ寸法を有する。前記物品がシートの際には、その集合は積み重ねられた5個以上のシート(好ましくは、10個以上のシート)を備えてもよく、好適には、それらのシートは面と面とが接触を持ち、好適には、これらのシートは実質的に同じ寸法を有する。本発明は、本明細書で言及されるこれらのプリフォームまたはシートの集合を運搬するモータ付き輸送手段にまで及ぶ。
本発明の第2の態様によると、包装容器と熱成形物品とから選択される完成物品が提供される。この完成物品は、タングステン及び酸素の化合物(とりわけ、酸化タングステン粒子)と追加の添加剤とを含むポリマー組成物(とりわけ、ポリエステル組成物)を含み、その追加の添加剤はアセトアルデヒド捕捉剤と着色剤とから選択される。前記ポリマー組成物がアセトアルデヒド捕捉剤を含む際、このポリマー組成物は10ppm以上(好適には25ppm以上、好ましくは50ppm以上)の前記アルデヒド捕捉剤を含み、前記ポリマー組成物が着色剤を含む際には、前記ポリマー組成物は50ppm以上(好適には75ppm以上、好ましくは100ppm以上)の前記着色剤を含む。前記完成物品が熱成形物品の際には、その熱成形物品は、前記ポリマー組成物を含む50μmから10mmの厚さを有する材料を含む。
ポリマー(例えばポリエステル)組成物と酸化タングステン粒子とは、第1の態様により記述されている通りであってよい。包装容器または熱成形物品は、第1の態様の物品から作製され得る、及び/または第3の態様によって記述されているように作製され得る。
本発明が包装容器に関する場合、好ましくは、その包装容器は好適にはボトルであり、例えば炭酸飲料及び/またはアルコール飲料を保持するために好適なもの等の飲料ボトルである。そのボトルは、水を入れるのに好適な実質上透き通ったボトルであり得る。
前記完成物品は、10個以上、好ましくは20個以上、より好ましくは50個以上のその完成物品を備える集合の一部であってもよく、好ましくは、その集合中の全ての完成物品は実質的に同一である。その集合は、輸送用に中に完成物品が包装される輸送貯蔵容器を備えてもよい。その輸送貯蔵容器は6個以上、好ましくは10個以上の完成物品を含有することができる。前記輸送貯蔵容器が包装容器の形態の完成物品を含む際、10個以上のその完成物品が実質的に同一の寸法を有して好適に提供され、前記輸送貯蔵容器が熱形成物品の形態の完成物品を含む際には、10個以上のその輸送貯蔵容器が実質的に同一の寸法を有して好適に提供される。
本発明の第3の態様によれば、例えば包装容器と、
(i)第1の態様に記載の物品を選択する工程、
(ii)該物品を加熱して、それをブロー成形に供し、それによって包装容器を作製する工程、またはそれを熱成形に供して熱成形物品を作製する工程を備える熱成形シートとから選択される物品などの、第2の態様に記載の完成物品を作製する方法が提供される。
方法は、50個の前記完成物品を作製する工程を備えてもよい。
方法は、好適には、500〜1500nmの範囲内の波長を好適には有する赤外線ヒータを使用して加熱する工程を備える。方法は、好ましくは、物品(とりわけプリフォーム)を、組成物中に含まれるポリマー(例えばポリエステル)のガラス転移温度超で加熱する工程を備える。プリフォームの場合において、方法は、プリフォームを鋳型内に位置付ける工程と、圧縮ガス(例えば空気)がその鋳型の開口端を通るのを可能にする工程とを含んでもよい。
前記包装容器は、100〜1500mlの範囲内の体積を画定し得る。
第4の態様によれば、容器用のプリフォームまたは第1の態様に記載のシートから選択される物品を作製する方法が提供される。その方法は、タングステン及び酸素の化合物(とりわけ、酸化タングステン粒子)と追加の添加剤とを含むポリマー組成物(とりわけ、ポリエステル組成物)を熱的に処理する工程を備える。前記追加の添加剤はアセトアルデヒド捕捉剤と着色剤とから選択され、前記ポリマー組成物はアセトアルデヒド捕捉剤を含み、そのポリマー組成物は10ppm以上(好適には25ppm以上、好ましくは50ppm以上)の前記アセトアルデヒド捕捉剤を含み、かつ、ポリマー組成物が着色剤を含む際、そのポリマー組成物は50ppm以上(好適には75ppm以上、好ましくは100ppm以上)の着色剤を含む。
ポリエステル組成物及び/または酸化タングステン粒子は、第1の態様によって記述されている通りであってよい。
方法は、好ましくは、プリフォームを画定するために酸化タングステン粒子を含むポリエステル組成物を射出成形する工程を備える包装容器用のプリフォームを作製するためのものである。
方法は、溶融または固体バルクポリエステルと、液体、溶融または固体ポリエステル濃縮組成物とを、酸化タングステン粒子を含む濃縮組成物であるプリフォームを生産するための機械に送給し、ポリエステルプリフォームの重量に基づいて約5〜150ppmの酸化タングステン粒子を有するプリフォームを取得する工程からなってよい。
代替的に、プリフォームは、ポリエステルポリマー中に分散されている酸化タングステン粒子を含む、例えばペレットまたは顆粒形態のポリエステル組成物を選択し、そのポリエステル組成物を射出成形することによって作製してもよい。
第5の態様によれば、ポリマー組成物(とりわけポリエステルポリマー)及び/またはポリマー組成物(とりわけポリエステル組成物)を含むプリフォーム若しくはシートの再加熱特性を向上させるための、タングステン及び酸素の化合物(とりわけ酸化タングステン粒子)の使用が提供されるにあたって、
(i)前記ポリマー組成物は追加の添加剤を含み、この追加の添加剤はアセトアルデヒド捕捉剤と着色剤とから選択され、前記ポリマー組成物がアセトアルデヒド捕捉剤を含む際、そのポリマー組成物は10ppm以上(好適には25ppm以上、好ましくは50ppm以上)のそのアセトアルデヒド捕捉剤を含み、前記ポリマー組成物が着色剤を含む際には、そのポリマー組成物は50ppm以上(好適には75ppm以上、好ましくは100ppm以上)のその着色剤を含み、及び、酸化タングステン粒子、または、
(ii)前記ポリマー組成物は0.3m以上の幅を有するシートの形態である。
ポリマー及び/またはポリエステル組成物は、第1の態様によって記述されている通りであってよい。
再加熱の向上は、前記酸化タングステン粒子の含有によって、その酸化タングステンの非存在下における同じポリマー及び/またはポリマー組成物と比較して、再加熱速度の増加、より少ない再加熱エネルギー(再加熱効率の増加)、またはその両方がもたらされることを意味し得る。
第6の態様によれば、タングステン及び酸素の化合物(とりわけ酸化タングステン粒子)と追加の添加剤とを含むポリマー組成物(とりわけポリエステル組成物)が提供される。この追加の添加剤は、アセトアルデヒド捕捉剤と着色剤とから選択される。前記ポリマー組成物がアセトアルデヒド捕捉剤を含む際、そのポリマー組成物は10ppm以上(好適には25ppm以上、好ましくは50ppm以上)のそのアセトアルデヒド捕捉剤を含み、前記ポリマー組成物が着色剤を含む際には、そのポリマー組成物は50ppm以上(好適には75ppm以上、好ましくは100ppm以上)のその着色剤を含む。
ポリマー及び/またはポリエステル組成物は、第1の態様によって記述されている通りであってよい。
好ましくは、1kg以上、好適には10kg以上のそのポリマー組成物が提供される。10000kg以下のそのポリマー組成物が、提供され得る。
第7の態様によれば、第6の態様によるポリエステル組成物を作製する方法が提供され、
その方法は、ジカルボン酸ジエステルをジオールとエステル交換させて、またはジカルボン酸をジオールで直接エステル化して、ポリエステルモノマーまたはポリエステルオリゴマーのうちの1個以上を取得するエステル化工程と、
そのポリエステルモノマー及びポリエステルオリゴマーの1個以上を、重縮合触媒の存在下で重縮合反応により反応させて、好適には約0.50〜1.1dL/gのlt.V.を有するポリエステルポリマーを生成する重縮合工程と、
溶融ポリエステルポリマーが粒子となるように固体化される粒子化工程と、
固体ポリマーが好適には約0.55〜1.2dL/gのlt.V.に重合される、任意の固体状態化工程と、
酸化タングステン粒子を添加及び分散させて、そのポリエステルポリマー中に酸化タングステンの分散物を提供する粒子添加工程とを備え、その粒子添加工程は前述の工程の何れかの前、最中または後に実施される、方法である。
好ましくはその方法において、1kg以上、好適には10kg以上、好ましくは100kg以上の前記ポリエステル組成物が調製される。500粒子以上(例えば、10,000粒子以上)が、その粒子化工程において調製され得る。
その方法は、前記酸化タングステン粒子の添加の前、最中または後に、第1の態様の取り込んだ前記追加の添加剤を含んでもよい。
lt.Vは、特許文献4の23頁8行目から24頁15行目において記述されている通りに測定することができ、上述の内容を本願明細書に援用する。
工程は、固体化工程に続いて形成工程をさらに備えることができ、その形成工程は、中に酸化タングステン粒子が分散されているプリフォームを取得するために、結果として生じる固体ポリマーを融解させ押し出すことを備える。粒子添加工程は、固体化工程の最中または後、かつ、形成工程の前に実施される事ができる。粒子添加工程は、形成工程の前または最中に、熱可塑性濃縮物として酸化タングステン粒子を添加する工程を含んでもよく、その熱可塑性濃縮物は、熱可塑性濃縮物の重量に対して約100ppm〜5,000ppmの量の酸化タングステン粒子を含む。酸化タングステン粒子の粒径は、前記プリフォームについて上述した通りであってよい。
粒子添加工程は、重縮合工程の前若しくは最中、粒子化工程の前若しくは最中、固体化工程の前若しくは最中、または形成工程の前若しくは最中に行われてもよい。
前記ジカルボン酸は、テレフタル酸を含んでもよい。前記ジカルボン酸ジエステルは、ジメチルテレフタレートを含んでもよい。前記ジオールは、エチレングリコールを含んでもよい。代替的に、前記ジカルボン酸は、ナフタレンジカルボン酸を含んでもよい。
熱可塑性濃縮物は、その熱可塑性濃縮物の重量に基づいて、約0.01〜35重量%の範囲の量の酸化タングステン粒子と、その熱可塑性濃縮物の重量に基づいて、65重量%以上の量の熱可塑性ポリマー(好適にはポリエステル)とを含んでもよい。
1つの好適な実施形態において、酸化タングステン粒子は、方法において使用されるモノマーの1個中に分散していてよい。好適には、この場合において酸化タングステン粒子は、エステル化反応において反応するテレフタル酸の中に分散している。
第8の態様によれば、液体製剤が提供され、その液体製剤は、ポリマー(例えばポリエステル)に対応する担体と、担体中に分散されるタングステン及び酸素の化合物(とりわけ酸化タングステン粒子)とからなり、1リットル以上のその液体製剤が、容器中に提供される。
前記容器は、5リットル以上の前記液体製剤を含むことができる。その容器は、100リットル以下のその液体製剤を含むことができる。
タングステン及び酸素の化合物(とりわけ酸化タングステン粒子)は、任意の上述の態様によって記述されている通りであってよい。
前記担体は液体であってよく、植物もしくは鉱油、またはグリコールであってよい。特に好ましいグリコールは、とりわけ酸化タングステンの粒子がPET重合において使用される材料に添加される場合には、エチレングリコールである。酸化タングステンは、好適には任意の集合体を一次粒子に分解するために、担体中で粉砕されてもよい。
前記酸化タングステン粒子は、好適には50μm未満、好ましくは25μm未満、より好ましくは10μm未満、及び、とりわけ5μm以下のd50を有する。一部の実施形態において、その粒子は2μm未満のd50を有してもよい。その粒子のd50は、0.1μm超または0.5μm超であってもよい。このd50は、本明細書に記述されている通りに測定され得る。
好ましくは、前記担体中の5体積%未満、3体積%未満または1体積%未満の前記酸化タングステン粒子は、本明細書に記述されている通りに測定されている100μm超の粒径を有する。好適には、5体積%未満の前記酸化タングステン粒子は、10μm超の粒径を有する。好適には、5体積%超、好ましくは25体積%超、より好ましくは50体積%超、とりわけ75体積%超の前記酸化タングステン粒子は、0.40μm超の(好ましくは0.30μm超の)粒径を有する。
前記製剤中の90重量%以上、好ましくは95重量%以上の前記酸化タングステン粒子は、分散する一次粒子の形態である。好適には、10重量%未満、より好ましくは5重量%未満の前記酸化タングステン粒子は、集合体の成分である。好ましくは、前記液体製剤は、実質的に酸化タングステン粒子の集合体を含まない。
第9の態様によれば、第8の態様の液体製剤を作製する方法が提供される。その方法は、
(i)第8の態様による担体をタングステン及び酸素の化合物(とりわけ酸化タングステン粒子)に接触させて、混合物を形成する工程と、
(ii)前記酸化タングステン粒子の集合体を分解するようにその混合物を処理し、それによって前記液体製剤を生成する工程と、を備える。
好適には、その処理は前記酸化タングステン粒子の一次粒子の径を著しく低減させることはない。その処理は、混合物を粉砕することを含み得る。
ここで、本発明の具体的な実施形態を、例として添付の図を参照して記述する。
一連の添加剤についての、プリフォーム再加熱温度対有効充填量(active loading)のグラフ。 一連の添加剤についての、光透過対有効充填量のグラフ。 一連の添加剤についての、プリフォームa対有効充填量のグラフ。 一連の添加剤についての、プリフォームb対有効充填量のグラフ。 プリフォーム光透過(%)対ピークプリフォーム再加熱温度(℃)のグラフ。 分散物A、B及びCの粒径を示すグラフ。 一連の添加剤についての、プリフォームL対プリフォーム再加熱温度のグラフ。 一連の添加剤についての、プリフォームb対有効充填量のグラフ。
下記の材料は以下のように称する:
WO−A:酸化タングステン(酸素含有率20.70%)
WO−B:酸化タングステン(酸素含有率20.64%)
WO−C:酸化タングステン(酸素含有率19.71%)
WO−D:酸化タングステン(酸素含有率10.32%)
タングステン材料(W):酸素含有率500ppm未満
WO−E:酸化タングステン(酸素含有率18.86%)。
前述の材料は市販のものである。特に指定のない限り、本明細書に記載される還元状態及び酸素レベルは、ASTM E159−10コバルト、銅、タングステン及び鉄粉末の水素における損失質量の標準試験法(Standard Test Method for Loss Mass in Hydrogen for Cobalt, Copper, Tungsten and Iron Powders)を適用して評価される。
特に指定のない限り、本明細書に記載される粒径は、ジクロロメタンを付加したマイクロ体積モジュールが装着されたベックマンコールター(Beckman Coulter)LS230レーザ回折式粒度分布測定装置を使用して検査された。サンプルは、モジュールに添加する前に鉱油中で予め希釈された。
窒化チタン:市販の窒化チタン再加熱添加剤
C93:再加熱添加剤を含まないポリエステルコントロール材料
U1:0.5μm≦のD50と2μmの最大粒径とを有する、ポリトレードによって販売される活性炭再加熱添加剤。
などの、プリフォームについての光学データは、IBM対応PCに連結されたミノルタ(Minolta)CM−3700d分光光度計(照明D65視野10°、正反射光含む、UV含む)を使用して透過率で測定した。試験は、ミノルタによって供給されている標準的なプリフォームホルダーを使用して行われた。
評価された全てのタングステン酸粉末は、ポリマーホストに対応する担体系における活性粉末の分散物へ調製される。成形部品が非晶質状態で測定された透過の際、担体は、使用されたレベルにおけるホストポリマーの色、透過値または曇り値に効果を持たない。その担体は、成形プリフォームの再加熱挙動にも影響を持たない。
実施例1−プリフォームの調製
担体媒体中に再加熱添加剤を含む液体分散物は、射出成型機のスロートで製剤され、乾燥C93ポリマーに添加された。その後、1ショットあたり2個のプリフォームを作製する160トンのHUSKY射出成形機を使用して、ポリマーからプリフォームが作製された。この射出成形は、285℃で行われた。各プリフォームは、およそ35グラムの重量であり、ネジ込頭部口金(screw top base)を伴った長さおよそ105mm、側壁の厚さ3.7mmの円筒状であった。プリフォームは、花弁状口金(petaloid base)付きの1リットルボトルにブロー成形されてもよい。
実施例2−再加熱を評価するための方法
試験されるすべてのプリフォームが同じ開始温度であることを確実にするために、すべてのサンプル/バッチ用のプリフォームは同じ場所に貯蔵し、24時間以上コンディショニングする。
シデル(Sidel)SB−01延伸ブロー成形機に標準設定を入力する。その機械は、各バンクが9×1500W+1×2000ワットの赤外線加熱ランプを含有するオーブンの2個のバンクを収納している。オーブン1つあたり10個のランプがあり、合計20個のランプがある。
設定スループット速度である1000b/p/h(1時間あたりのボトル数)を入力する。この製造速度において、プリフォームはオーブンを通過するのにおよそ45秒かかる。プリフォームがオーブンを通過するにつれて、それらは一定速度で自動的に回転し、プリフォームの外表面全体がオーブンランプに均等に暴露される。
設定量のIRエネルギーが全部のプリフォームに供給されて偏りがないことから、機械の加熱係数はオフにされる(これは、プリフォーム再加熱温度を所定の設定点に導くための試みにおいて、作動時に、オーブンランプに供給されるエネルギーを自動的に制御する機能である)。
各ランプを60%出力に設定し、全てのランプへの出力を制御するマスターエネルギー設定も60%に設定する。これらの状況において、全てのオーブンランプは、60%のそれらの最大作業能力の60%で作業する。
プリフォームがオーブンを通過した後、そのプリフォームがプリフォーム表面温度を測定する赤外線カメラを通る前に、およそ3秒間の調整期間(IRエネルギー暴露なし)がある。そのカメラは、プリフォームが通り過ぎる際に全てのプリフォーム表面温度を記録するデータ捕捉ステーションに接続されている。
バッチからの最少5個のプリフォームを試験し、平均再加熱像を獲得する。各バッチを代表するプリフォームは互い違いの配置で機械に投入されるため、いずれのバッチも偏りを有さない。例として、3個の異なる樹脂(A,B及びC)の再加熱挙動を比較する場合、各樹脂から製造される最少5個のプリフォームを再加熱試験用に選択し、プリフォームを順不同(例えば、A−C−B−B−C−C−A−C−B−A−C−A−A−B−B、全てがAであることはない、BもCも同様)に機械に投入するであろう。その後、プリフォームの各セットについての平均再加熱像を獲得するであろう。
再加熱向上(試験プリフォームが到達した温度からC93コントロール(すなわち、再加熱添加剤を含有しない)を引いたものが、到達した温度として定義される)が算出された。
再加熱材料に最良の組合せ特性を確立するため、言及される材料についての様々な評価は、後述の実施例に記述されるように行われた。
実施例3−再加熱対有効充填量の比較
プリフォーム再加熱温度対有効充填量は、異なる化学量論の様々な酸化タングステンと、市販の窒化チタン材料及び活性炭(U1)材料とについて評価された。その結果は、図1に示される。
図1に言及して、その結果は、評価されたタングステンサンプルの中で、WO−Cは最良の再加熱対有効充填量を与えたことを表す。最良の酸化タングステンとの間にU1を伴って、TiNは有効充填量1ppmあたりの最良の再加熱性能を与えた。
実施例4−光透過対有効充填量の比較
様々な材料についてのプリフォーム光透過対有効充填量が評価された。その結果は図2に示される。
実施例3の中で言及されるように、TiNは1ppmの有効充填量あたりの最良の再加熱性能を有するが、TiNがプリフォーム透過に最大の影響を有することが図2から明らかである。プリフォーム中に使用することの出来る再加熱添加剤の量は、その添加剤がどのようにポリマーの美しさに作用するのかに依存することが認識されている。図2から、WO−Cが1ppmの添加剤あたりの最良の再加熱を有すること(図1)、及びWO−EまたはWO−Dほど多くの透過光を妨げないこと(図2)が明らかである。
実施例5−プリフォームa及びb対有効充填量の比較
実施例3及び実施例4に記述されるように評価される要因に加えて、再加熱添加剤がポリマーのaとbとの色に不利に作用しないことも望ましい。また、添加剤がaに本来通りまたはわずかに正の作用(つまり赤色)を付与し、bにわずかに負の作用(つまり青色)を付与することが望ましくてもよい。このような属性は、能動的調色特性を施すであろう。
図3及び図4は、プリフォームa対有効充填量とプリフォームb対有効充填量との結果をそれぞれ提供する。図より、タングステン基材料の中でaに最良の効果を提供するのは、タングステン地金と、WO−Aと、WO−Bとであることが示されているが、しかし、これらの材料は最低の再加熱性能を施す。bの結果から、WO−EとWO−Dとは好ましい青色調色作用を与えるが、一般の光透過へのこれらの有害な影響はWO−Cサンプルのものよりも大きいことが表される。WO−Cは、bに比較的中間色の作用を有し、aにとても類似した効果を有し、かつ、WO−DとWO−Eとに比較して、最良の再加熱吸収性能を有する。そのため、WO−Cは最良の万能パフォーマーとされる。
図1から図4を編集するために使用された結果は、表1に要約され、D65は標準的光源である。
Figure 0006946393
実施例6
再加熱添加剤がベースポリマーに対して有する効果に関係する指標は、その再加熱添加剤がどのようにホストポリマーのL対再加熱有効性を作用してきたのかを評価することである。有効性値(Lへの影響に対する、添加剤のポリマー再加熱への作用を比較する)は表1に引用される。
その値は、以下のように算出される:
Figure 0006946393
そのデータによると、再加熱性能を向上させるためにポリエステルに市場で一般的なU1を添加することは、実際にはポリマーをより悪くする(ポリマーの美しさへのこれの影響は、再加熱を通してU1が提供する如何なる利点よりも、はるかに上回る)。これに比較して、最適な充填量(12.5ppm有効)において、WO−C添加剤は非再加熱コントロールポリマーの有効性性能の2倍超である。
実施例7
ポリマーが大きく向上した有効性性能を有することの重要な利点は、図5のグラフによって説明される。この有効性は、ポリマー生産に対しての柔軟性をもたらす。例えば、図5に言及すると、本実施例は6ppmのU1の充填量と、そのプリフォーム再加熱及びLへの影響とを強調する。この充填量は、炭素系再加熱技術における再加熱製造物範囲の最大と考えられる。チャートは、TiNを取り込んでいる類似のLのプリフォームが、大幅に向上した再加熱性能を与えることを指し示す。WO−C材料を含有して、再び類似のLから製造されるプリフォームは、スーパー再加熱ポリマーとみなすことのできるものを製造するだろう。代替的に、ポリマー生産者は、6ppmのU1を含有する製造物と類似の再加熱挙動を伴うがはるかに高いLを有する、WO−Cを取り込んだ製造物を製造する選択肢を有する。
以下の実施例は、本明細書に記述される処理においてプリフォームを作製することに使用される用の向上した(例えば、より費用対効果の高い)分散物を製造するために行われた実験について報告する。
実施例8−分散物の準備及び評価
WO−Cの3個の異なる分散物が作製され、以下のように評価された:
分散物A:ハミルトンビーチ(Hamilton Beach)分散機を使用して、92.5gの担体中に7.5gの酸化タングステンを5分間分散させることによって準備されるWO−C、
分散物B:「最適な」粉砕を使用することによって準備されるWO−C。これは、0.7〜1mmのセリウムビーズを含有する250mlのアイガーテレンス横型ビーズミル(Eiger Terence horizontal bead mill)に添加されたスラリーを形成するために、200gの担体に200gの酸化タングステンを混合させた。その混合物は、再循環によって1時間粉砕された。
図6は、分散物Aと分散物Bとにおける粒子の粒径情報を含む。粉砕は、粒径にして4μm超の大きい集合体を分解するが、粒径をそれ以上低減させないことが理解される。全ての粒子は0.375μmよりも大きいことが見て取れるが、分散物Bについて、ミーン粒径(mean particle size)が低減されている。これらの値は表2に提供される。
Figure 0006946393
分散物A、分散物B、U1及びTiNに対して、プリフォームL対プリフォーム再加熱温度が評価された。結果は図7に示される。
図7は、分散物B(より小さい平均粒径と、より狭い粒径分布とを有する)がより良い有効性を伴ってプリフォームを製造することと、その利点として、目標の再加熱範囲を達成するために要求される材料が少ないということと、より良い光透過を伴うことで、同様の再加熱挙動が達成され得ることと、より安価な製造物が顧客に提供され得ることとを強調する。
分散物A、分散物B、U1及びTiNに対して、プリフォームb対有効充填量が評価された。結果は図8に示される。その図は、分散物中の添加剤粒子の粒径が低減することが希望の青色調色をもたらすことを表す。しかし、都合の良いことに、WO−C材料について、その作用はTiNのものほどは激しくなく、結果として、そのプリフォームが過剰に青色を呈する前に、より多い充填量のWO−C材料をポリマーに取り込むことができる。WO−Cの粒径のさらに大幅な低減は青色を増加させ、その材質をよりTiNのようにさせることが見られるため、過度の調色によって、粒径をさらに低減することは不都合である。
添加する際、本実施形態に示される例の中で、およそ3.75ppmの能動的添加においてTiNがb軸についてニュートラルとなる。この点において、プリフォームは青色/緑色の色味を獲得し始めるであろう。これと比較して、この青色/緑色の色味が現れる前に、WO−Cのより多い添加を行うことができる。U1を添加することは、そのポリマーをより黄色にし、その生産者はこの作用を中和するために追加の青色トナーを添加する必要があるかもしれないことを指し示している。追加のトナーは、ポリマーLのさらなる損失という結果になるであろう。
分散物Aを含有するプリフォームは、U1を含有するものの3倍良い性能を与えることが示されている。また、分散物Bは、粒径をその範囲に低減させることが、プリフォームの透過またはL損失に対して有する影響と比較して、充填量範囲にわたってより再加熱の獲得という結果になったことを表す。この効果は増加したポリマー有効性をもたらしている。

Claims (9)

  1. 酸化タングステン粒子と追加の添加剤とを含むポリマー組成物を含む物品であって、
    前記追加の添加剤はアセトアルデヒド捕捉剤と着色剤とからなる群から選択され、
    前記ポリマー組成物がアセトアルデヒド捕捉剤を含むとき、前記ポリマー組成物は10ppm以上の前記アセトアルデヒド捕捉剤を含み、
    前記ポリマー組成物が着色剤を含むとき、前記ポリマー組成物は50ppm以上の前記着色剤を含み、
    前記物品が容器のプリフォームである、物品において、
    前記酸化タングステン粒子は18.86〜20.64重量%の酸素を含み、
    前記酸化タングステン粒子は少なくとも99重量%にてタングステン部分及び酸素部分を含み、
    前記プリフォームの少なくとも99重量%は前記ポリマー組成物からなり、前記ポリマー組成物は少なくとも99重量%のポリエステルポリマーを含み、
    前記プリフォームは少なくとも65のLを有し、Lはシーラブ(CIELAB)システムによって表され、分光光度計によって測定される透明度であり、
    前記酸化タングステン粒子は25μm未満のd50を有し、
    0〜5体積%未満の前記酸化タングステン粒子は100μm超の粒径を有し、75体積%超の前記酸化タングステン粒子は0.40μm超の粒径を有する、物品。
  2. 前記酸化タングステン粒子は19.4〜19.9重量%の酸素を含む、請求項1に記載の物品。
  3. 前記物品は前記酸化タングステン粒子を12〜100ppmにて含む、請求項1又は2に記載の物品。
  4. 前記プリフォームは、12g〜1200gの範囲内の重量を有し、0.00009g〜0.006gの前記酸化タングステン粒子を含む、請求項1〜3の何れか一項に記載の物品。
  5. 前記酸化タングステン粒子のd50は、10μm未満であり、かつ、0.5μm超である、請求項1〜4の何れか一項に記載の物品。
  6. 前記物品は10ppm以上、かつ、100ppm未満の酸化タングステン粒子を含み、Lは70以上である、請求項1又は2の何れか一項に記載の物品。
  7. 前記物品は20〜50ppmの酸化タングステン粒子とを含み、前記ポリエステルポリマーは本質的にPETからなり、前記酸化タングステン粒子は19.4〜19.9重量%の酸素を含む、請求項1〜6の何れか一項に記載の物品。
  8. ポリマー組成物中の前記追加の添加剤は、10〜1000ppmのアセトアルデヒド捕捉剤である、請求項1〜7の何れか一項に記載の物品。
  9. 包装容器を作製する方法であって、
    (i)請求項1〜8の何れか一項に記載の物品を選択する工程と、
    (ii)前記物品を加熱してブロー成形に供し、それによって包装容器を作製する工程とを備え、50個以上の前記包装容器を作製する工程を備える、方法。
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