JP6945799B2 - 後輪操舵装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の後輪を支持するサスペンション機構のうち車輪の側の部材と車体の側の部材とに亘って取り付けられ、モータによって後輪を操舵する後輪操舵装置に関する。
従来、このような後輪操舵装置としては、例えば特許文献1に示すものがある。このような後輪操舵装置が備えられた車両では、ステアリングハンドルの操作に応じて前輪と共に後輪が転舵される。その際には、駆動電流が供給されてモータが回転し、この回転運動がボールネジなどを介してシャフトの直線運動に変換される。このシャフトは後輪の支持部に連結されており、シャフトの移動距離に応じて後輪が転舵される。
当該公知文献の〔0011〕〜〔0015〕の記載および図2によれば、ケーシング21の内部にモータ30が内蔵され、このモータ30の回転駆動に基づいてシャフト22が往復の直線運動に変換される。モータ30は、ケーシング21に固定された永久磁石32と、当該永久磁石の中心側に位置し、電流が供給されるロータ31を備えている。ロータ31と共にボールナット41が回転し、この回転がボールナット41に係合するボールネジ42に伝達される。ボールネジ42はシャフト22の一部に一体形成されているが、シャフト22は他の構成物によってケーシング21に対して相対回転しない。これにより、モータ30の駆動によってシャフト22の往復直線運動が可能となる。
特開平6−211143号公報
上記特許文献1の図2によれば、モータ30によって駆動されるロータ31はベアリング23,24によって支持されている。特に、ベアリング24は環状の支持部材を介してケーシング21に支持されている。当該特許文献1ではこの支持部材の取り付け構造は明確に記載されていないが、通常であれば、このような支持部材はケーシング21と別体に形成され、ケーシング21に内挿されたあと位置決め用のCリングなどによって固定される。
ただし、このような支持部材はケーシング21の内面に沿って固定位置まで移動させる必要がある。よって、支持部材とケーシング21の内面との間には僅かな隙間が存在する。この隙間のため、モータ30が駆動されロータ31が回転すると、ロータ31の回転振動がベアリング24を介してケーシング21の壁面に伝達され、異音が発生する。このような異音は、特に車内の静寂性が高い車両の場合などでは運転者が不快に感じる要因となる。
また、支持部材が振動する結果、ロータ31やロータ31から回転が伝えられるボールナット41の回転動作が円滑でなくなり、モータの駆動効率が低下するなどの不都合も生じる。
このような問題に鑑み、従来から後輪駆動装置の技術分野では、モータの駆動が円滑で静寂性に優れたアクチュエータの開発が求められている。
(特徴構成)
本発明に係る後輪操舵装置の特徴構成は、
車両の後輪を支持するサスペンション機構のうち、車輪の側の部材と、車体の側の部材とに亘って取り付けられ、
両端に設けられた第1連結部および第2連結部と、
前記第1連結部から延出する筒状のハウジングと、
前記第2連結部から延出して前記ハウジングの内部で前記ハウジングの軸芯と同一軸芯上に往復移動可能なロッドと、
前記ハウジングの内部に設けられて前記ロッドを駆動するモータと、
前記モータの出力軸の回転速度を減速しつつ当該回転を前記ロッドの往復移動に変換する減速部と、
前記ハウジングの内側に配置され、前記モータと前記減速部との間を仕切ると共に、前記出力軸を支持する軸受を有するカバーと、を備え、
前記カバーと前記ハウジングとの間に、互いの振動伝達を抑制する防振材が設けられ、
前記ハウジングが金属材料で構成されると共に、前記カバーが樹脂材料で構成され、
前記カバーが、前記ハウジングの内面の全周に対向する外周面を備え、当該外周面と前記内面との間に前記防振材が全周に亘って設けられ、
前記防振材がゴム製のリング部材であり、
前記カバーの前記外周面のうち軸心の方向に沿った一方の縁部に前記軸心に沿って外側が窄まるテーパー部が形成されている点にある。
(効果)
本構成のように、カバーとハウジングとの間に、互いの振動伝達を抑制する防振材が設けられることで、モータの回転に基づく振動がカバーからハウジングに伝達され難くなる。よって、車内に伝わる振動や騒音が大幅に低減された後輪操舵装置を得ることができる。
(効果)
モータと減速部との間を仕切るカバーは、例えば樹脂材料を用いて構成される。これにより、モータの出力軸の軸受けを効率的に構成することができる。ただしこの場合、ハウジングに対する取り付けに際してカバーに過度な応力が集中しないように、隙間嵌めなどの構成とされることが多い。このような隙間の残存により、モータの駆動時に出力軸の振動がカバーを介してハウジングに伝わる可能性がある。
そこで、本構成のごとく、ハウジングの内面とカバーの外周面との間に全周に亘って防振材を設けることで、特にカバーからハウジングに伝わる振動を効果的に低減することができる。これにより、振動や音の発生をさらに抑制した後輪操舵装置を得ることができる。
(効果)
本構成のように防振材をゴム製のリング部材とし、例えばゴム材料の種類や弾性を適度に選択することで防振効果をさらに高めることができる。
また、ゴム材料の弾性を利用して、ハウジングに対するカバーの位置を適切に設定することができ、モータの出力軸の軸芯を長期に亘って適正位置に調芯する効果を維持することもできる。
さらには、ゴム製のリング部材であれば構造が簡単であって製造が容易であり、後輪操舵装置のコスト上昇を抑えることもできる。
加えて、カバーの外周面のうち軸心の方向に沿った一方の縁部に軸心に沿って外側が窄まるテーパー部を形成しておくことで、例えば、リング部材をカバーの外周面に設けた溝部に装着する場合に装着作業が容易になる。また、この場合に、リング部材を装着したカバーをハウジングの内部に挿入する作業も容易となる。
仮に、リング部材をハウジングの内面に設けた溝部に取り付ける場合には、リング部材を予め当該溝部に装着しておくことができる。その後、カバーを挿入する際には、カバーの端部にテーパー部を設けてあるため、カバーの挿入に際してテーパー部の先端がリング部材に当接することは少ない。また、仮にテーパー部の表面がリング部材に当接する場合でもテーパー部の面は所定の角度を有するから、リング部材は当該面によって溝部の底面に押し付けられるに過ぎない。よって、リング部材の抜け出しが確実に防止される。
(特徴構成)
本発明に係る後輪操舵装置においては、前記リング部材を配置する環状の溝部が、前記外周面および前記内面のうち少なくとも何れか一方に設けられていると好都合である。
(効果)
リング部材をハウジングの内面およびカバーの外周面の間に配置する場合、リング部材を溝部に嵌めこむ構成であれば装着が容易となり、さらに当該位置からリング部材が脱落し難いものとなる。ただし、装着のための溝は、ハウジングの内面に設けておいても良いし、カバーの外周面に設けておいても良い。
例えば、カバーの外周面に溝を設ける構成とすることで、カバーの縁部による傷付きなどを防止することができる。ただし、カバーの外周面に溝部を設ける場合、当該溝部にリング部材を設置した状態でカバーをハウジングの内部に挿入することとなる。仮に、ハウジングの挿入開口からリング部材の取付位置までの距離が長い場合、リング部材がハウジングの内面と擦れる距離が長くなる。よって、この場合には、ハウジングの内面を極力凹凸のない平滑な面に構成しておくのが好ましい。
また、溝部をハウジングの内面に設ける場合には、ハウジングに対するカバーの挿入に先立ってリング部材を溝部に装着することが多い。この場合、カバーの挿入に際してカバーの外周面がリング部材に当接し、軸方向に沿った所定の距離だけ摺接する。ただし、カバーの外周面のうち軸方向に沿う長さはそれほど長くはなく、摺動距離も限られるため、リング部材が損傷する事態は殆ど生じず、リング部材を確実に設置することができる。
尚、リング部材の断面直径の寸法に合わせて、カバーの外周面とハウジングの内面との双方に溝部を設けておいても良い。
本発明に係る後輪操舵装置の全体構成を示す説明図 第1実施形態に係る後輪操舵装置の要部構成を示す分解斜視図 第1実施形態に係る防振材の取付構造を示す要部断面図 第2実施形態に係る防振材の取付構造を示す要部断面図 第3実施形態に係る防振材の取付構造を示す要部断面図 第4実施形態に係る防振材の取付構造を示す要部断面図
〔第1実施形態〕
本発明に係る後輪操舵装置の実施形態について図面を参照しながら説明する。
(概要)
図1乃至図3に、本発明に係る第1実施形態の後輪操舵装置Sの構造を示す。当該後輪操舵装置Sは、例えば四輪操舵システム(4WS)の一部を構成する。この後輪操舵装置Sは、車両の後輪RL、RRを支持するサスペンション機構のうち、車輪の側の部材と、車体の側の部材とに亘って取り付けられる。
具体的には、図1に示すように、車体側のクロスメンバ95に対して左右のホイールサポート96が揺動自在に連結されており、これら左右のホイールサポート96は、クロスメンバ95に揺動自在に設けられた操舵リンク97に夫々左右のタイロッド98を介して連結されている。今般の後輪操舵装置Sは、両端に設けた第1連結部J1および第2連結部J2がクロスメンバ95の一部と操舵リンク97の一端とに夫々連結され、当該後輪操舵装置Sの伸縮によって操舵リンク97を揺動することで後輪を操舵する。
図1に示すように、第1連結部J1からは筒状のハウジング1が延出しており、第2連結部J2からはハウジング1の内部に向けてハウジング1の軸芯Xと同軸芯上に往復移動可能なロッド2が延出している。ハウジング1の内部には、ロッド2を駆動するモータMが設けられている。モータMはハウジング1の内部に設けたコントローラ92によって制御される。
(減速部)
モータMを構成するロータ4の出力軸41には、出力軸41の回転速度を減速しつつこの回転をロッド2の往復移動に変換する減速部5が設けられている。減速部5としては例えば遊星ギア機構が用いられる。モータMの出力軸41は中空構造であり、二つのベアリングB1,B2で支持されている。一方のベアリングB2は、第2連結部J2の側でハウジング1に取り付けられている。他方のベアリングB1は、ハウジング1に内挿された環状のカバー6に設けられた孔部61に取り付けられている。このカバー6は、ハウジング1の内部においてモータMと減速部5とを仕切っている。
出力軸41の端部のうち例えば第1連結部J1に近い端部には、遊星ギア機構を構成するサンギア51が固定されている。サンギア51には、プラネタリギア52、リングギア53が歯合している。例えば3個のプラネタリギア52が環状のキャリア54に軸支され、このキャリア54はベアリングB3を介してハウジング1に固定されている。因みに、当該ベアリングB3およびリングギア53は、例えばハウジング1に内挿された筒状の支持体7に固定されている。
ハウジング1やロータ4あるいはキャリア54は、例えば鋼材あるいはアルミニウム材などの金属で構成される。また、カバー6やサンギア51・プラネタリギア52・リングギア53は、例えば樹脂材料で構成される。
図1および図3に示すように、キャリア54の中心部には、ロータ4と同軸芯上の雌ネジ部42が設けられている。雌ネジ部42は、ロッド2の端部に形成された雄ネジ部21に螺合している。ロータ4の回転が、減速部5を介してキャリア54に伝えられ、キャリア54の回転が雌ネジ部42および雄ネジ部21を介してロッド2に伝達され、ロッド2が軸芯Xに沿って往復移動する。
尚、ロッド2は、位置検出部91等においてハウジング1に対して回転不能すなわちスラスト移動のみ可能に支持されている。ロッド2は、例えばロッド2と一体に設けられた磁石の位置を計測する位置検出部91により位置が特定される。
〔カバー〕
本実施形態の後輪操舵装置Sでは、モータMの駆動に基づく振動や騒音の発生を防止するためにカバー6の固定部を以下の如く構成している。図3に示すように、カバー6は、その外周面65をハウジング1の内面11に対向させた状態で、モータMと減速部5との間に挿入され固定される。
図3に示すように、カバー6をハウジング1の所定位置に設置する際には固定リング13が用いられる。この固定リング13は、例えばC字状の部材であり、ハウジング1の内面11に形成した環状のハウジング溝12に係合させる。カバー6の縁部には、この固定リング13が嵌まり込む段部64が形成してある。この段部64を設けて固定リング13をカバー6の側に近付けることにより、カバー6に隣接する減速部5がより近付き、ハウジング1の長さが短くなる。このように、カバー6は固定リング13とモータMとによって挟まれ、ハウジング1の内部に位置固定される。
カバー6の中心側に設けた孔部61はベアリングB1の保持部となる。モータMが駆動されるとロータ4が回転し、この回転が減速部5の遊星歯車機構に伝達されるが、その際にロータ4には幾分の振動が発生する。この振動は、ベアリングB1を介してカバー6に伝わり、さらにハウジング1に伝わってハウジング1の全体が振動することになる。また、カバー6とハウジング1との衝突音が騒音となり、ハウジング1の全体が振動することで周囲に広がる騒音が大きくなることもある。
そこで、図3に示すように、カバー6の外周面65とハウジング1の内面11との間に防振材8を設けておく。この防振材8は、例えば、シリコン材などを利用することができ、形状は任意である。例えば、図2および図3に示すようにカバー6の外周面65の全周を覆う薄板状にすることができる。また、この他に、周方向に沿って断続的に防振材8を貼り付けるものであっても良い。
このように、カバー6とハウジング1との間に防振材8を設けることで、モータMの回転に基づく振動がカバー6からハウジング1に伝わるのを抑制することができる。よって、車内に伝わる振動や音が大幅に軽減される。
また、このような防振材8は所定の弾力性を有する。よって、ハウジング1の内面11に対してカバー6のガタつきを無くすと同時に、ハウジング1に対するカバー6およびロータ4の調芯効果が発揮される。よって、モータMの駆動がより円滑なものとなる。
尚、カバー6が樹脂材料で構成され、ハウジング1が各種の金属材料で構成される場合で、防振材8をカバー6の外周面65の全周に亘って設ける場合に、防振材8はより効果的なものとなる。即ち、カバー6を樹脂材料で形成する場合、モータMの出力軸41の軸受けが簡略かつ効率的に得られることとなり、当該装置の低コスト化を図ることができる。
樹脂材料としては、例えば、耐熱性や耐油性や寸法安定性に優れ、高い機械的強度を有するポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)等が好適である。その場合、ハウジング1への取り付けに際してカバー6に過度な応力が集中しないように、両者の取り合いは隙間嵌めなどの構成とされる。その場合、カバー6とハウジング1との間には幾分の隙間が生じるから、モータMの駆動時に生じる振動がカバー6を介してハウジング1に伝わり易くなる。
このようにカバー6を樹脂材料で形成した場合には、特にハウジング1の内面11とカバー6の外周面65との間に全周に亘って防振材8を設けることで、カバー6からハウジング1に伝わる振動を効果的に低減することができる。
〔第2実施形態〕
防振材8の構成としては、図4に示すように、例えばゴム製のリング部材82で構成する。
ゴム材料を用いる場合、ゴム材料の種類や弾性特性を適宜選択することで、防振効果を最適に設定することができる。また、ゴム材料の弾性を適切に設定することで、ハウジング1に対するカバー6の彫芯効果が適切なものとなる。ゴム材料の種類を適宜選択することで、このような防振効果や彫芯効果を長期に亘って維持することもできる。さらに、ゴム製のリング部材82であればより簡便に構成することができ、後輪操舵装置Sの低コスト化にもなる。用いるゴム材料としては、例えば、耐摩耗性や耐油性に優れたニトリルゴム(NBR)等が好ましい。
図4には、断面形状が例えば円形のリング部材82が示されている。図4ではリング部材82がハウジング1とカバー6との間で適度な圧縮を受け、楕円形に変形している様子を示している。ただし、リング部材82の断面形状は楕円形状や矩形状など、ハウジング1とカバー6とに当接させる面積やゴム材料の弾性特性など種々の条件に応じて適宜変更するとよい。
また、図4には、リング部材82をカバー6の外周面65に設けた環状の溝部63に取り付ける例を示している。
このようにリング部材82を溝部63に嵌めこむ構成であれば、リング部材82の装着が容易となりその後、溝部63から脱落し難いものとなる。特に、カバー6の外周面65に溝部63を設ける場合、溝部63にリング部材82を取り付けた状態でカバー6をハウジング1の内部に挿入することができるため、カバー6等の取り付け作業が効率的なものとなる。
カバー6をハウジング1の内部に挿入する際には、リング部材82が若干の圧縮変形を受ける。しかし、リング部材82が、カバー6の溝部63とハウジング1の内面11との間に位置した後は、カバー6の挿入操作に応じて、リング部材82は溝部63と共にハウジング1の内部に移動する。よって、カバー6を所定の位置に装着する際にはリング部材82も所期の位置に確実に設置することができる。
カバー6の外周面65のうち軸芯Xの方向に沿った一方の縁部には、軸芯Xの方向に沿って外側が窄まるようなテーパー部62が形成してある。このようなテーパー部62を形成することで、リング部材82をカバー6の外周面65に装着し易くなる。また、リング部材82を装着したカバー6をハウジング1の内部に挿入する作業も容易となる。
尚、ハウジング1の内面11には、固定リング13を固定する環状のハウジング溝12が形成されている。このハウジング溝12は、カバー6を挿入する際にゴム部材を傷付けるおそれがあるため注意が必要である。例えば、リング部材82の断面寸法に比べて特にハウジング溝12の幅が大きい場合、カバー6の挿入操作に際してリング部材82がハウジング溝12に嵌まり込むおそれがある。この場合、リング部材82が、ハウジング溝12の角部と、カバー6の溝部63の角部とで噛み込まれた状態となり、リング部材82が損傷する可能性がある。よって、ハウジング溝12の幅はできるだけ狭く構成するか、リング部材82の断面寸法のうち軸方向に沿った長さを大きく形成しておくと良い。
このようにカバー6に溝部63を設ける場合、ハウジング1の設計を特に変更する必要がなく、低振動・低騒音の後輪操舵装置Sを合理的に実現することができる。
〔第3実施形態〕
ゴム製のリング部材82は、図5に示すように、ハウジング1の内面11に設けた環状の溝部14に取り付けるものであっても良い。
溝部14がハウジング1の内面11に設けられている場合、ハウジング1に対するカバー6の挿入に先立ってリング部材82を溝部14に装着する。ハウジング1の内面11には固定リング13を取り付けるハウジング溝12が設けてあるが、リング部材82は単体で溝部14に取り付けられるため、リング部材82がハウジング溝12で傷付くことはない。
ただし、引き続きカバー6を挿入する際にはリング部材82を目視することができない。よって、仮にカバー6の挿入姿勢が傾くとカバー6の外周面65の縁部がリング部材82に干渉してリング部材82が溝部14から押し出されたり、リング部材82の表面に傷が付く可能性がある。しかしながら、図5に示すように、カバー6の端部には先細状のテーパー部62を設けてあるため、カバー6の挿入に際してテーパー部62の先端がリング部材82に当接することは少ない。また、仮にテーパー部62の表面がリング部材82に当接する場合でもテーパー部62の面は所定の角度を有するから、リング部材82は当該面によって溝部14の底面に押し付けられるに過ぎない。よって、リング部材82の抜け出しが確実に防止される。
尚、リング部材82を取り付ける溝部63,14は、カバー6の外周面65とハウジング1の内面11との双方に設けても良い。この場合、双方の溝部63,14の深さの合計が長くなるから、断面積の大きなリング部材82を取り付けることができる。よって、リング部材82が発揮する防振性能や防音性能あるいは調芯機能をより高めることができる。
〔第4実施形態〕
図6には、防振材8の他の実施形態を示す。ここでは、防振材8を例えば弾性あるいはバネ性を有する線状部材83で構成する。線状部材83は、金属製のバネ材料などの他に、樹脂材料あるいはゴム材料などであっても良く、ハウジング1とカバー6との間に反発力を生じさせるものであれば何れの材料であっても良い。
図6には例えば波線形状に構成した線状部材83を用いる例を示す。当該構成であれば、線状部材83がカバー6の外周面65とハウジング1の内面11との間で挟まれたとき線状部材83が屈曲可能である。よって、ゴム製のリング部材82を単なる円環状に形成した場合などと比べて、防振材8の最内径と最大径との差の変化量を大きく確保できる。よって、カバー6とハウジング1との隙間を広く確保して両者の当接を確実に防止しつつ両者を芯合わせすることが容易となる。
さらに、線状部材83の曲がり変形を利用するものであれば、線状部材83の材質や断面寸法を適宜選択することで、任意の弾性特性を有する防振材8を得ることができる。尚、当該線状部材83は、環状に連続しているものの他、C字状のものであっても良い。
線状部材83を金属材料で構成する場合には、例えばカバー6の外周面65とハウジング1の内面11との双方に溝部63,14を形成しておき、当該線状部材83を係合させるとよい。線状部材83が金属製であれば自身の剛性が高く、ハウジング1に対するカバー6の位置ずれ防止機能が期待できる。よって、別途の固定リング13とハウジング溝12とを省略することができ、後輪操舵装置Sの構成をより簡略化することも可能となる。
後輪操舵装置は、例えば、車両の後輪を支持するサスペンション機構のうち車輪の側の部材と車体の側の部材とに亘って取り付けられ、モータによって後輪を操舵する後輪操舵装置に対して広く適用することができる。
1 ハウジング
2 ロッド
41 出力軸
5 減速部
6 カバー
65 カバーの外周面
8 防振材
82 リング部材
J1 第1連結部
J2 第2連結部
M モータ
S 後輪操舵装置
X 軸芯

Claims (2)

  1. 車両の後輪を支持するサスペンション機構のうち、車輪の側の部材と、車体の側の部材とに亘って取り付けられ、
    両端に設けられた第1連結部および第2連結部と、
    前記第1連結部から延出する筒状のハウジングと、
    前記第2連結部から延出して前記ハウジングの内部で前記ハウジングの軸芯と同一軸芯上に往復移動可能なロッドと、
    前記ハウジングの内部に設けられて前記ロッドを駆動するモータと、
    前記モータの出力軸の回転速度を減速しつつ当該回転を前記ロッドの往復移動に変換する減速部と、
    前記ハウジングの内側に配置され、前記モータと前記減速部との間を仕切ると共に、前記出力軸を支持する軸受を有するカバーと、を備え、
    前記カバーと前記ハウジングとの間に、互いの振動伝達を抑制する防振材が設けられ、
    前記ハウジングが金属材料で構成されると共に、前記カバーが樹脂材料で構成され、
    前記カバーが、前記ハウジングの内面の全周に対向する外周面を備え、当該外周面と前記内面との間に前記防振材が全周に亘って設けられ、
    前記防振材がゴム製のリング部材であり、
    前記カバーの前記外周面のうち軸心の方向に沿った一方の縁部に前記軸心に沿って外側が窄まるテーパー部が形成される後輪操舵装置。
  2. 前記リング部材を配置する環状の溝部が前記外周面および前記内面のうち少なくとも何れか一方に設けてある請求項1に記載の後輪操舵装置。
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