[1.ゲームシステムの構成]
以下、本実施形態の一例に係るゲームシステムについて説明する。本実施形態におけるゲームシステム1の一例は、本体装置(情報処理装置;本実施形態ではゲーム装置本体として機能する)2と左コントローラ3および右コントローラ4とを含む。本体装置2は、左コントローラ3および右コントローラ4がそれぞれ着脱可能である。つまり、ゲームシステム1は、左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ本体装置2に装着して一体化された装置として利用できる。また、ゲームシステム1は、本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4とを別体として利用することもできる(図2参照)。以下では、本実施形態のゲームシステム1のハードウェア構成について説明し、その後に本実施形態のゲームシステム1の制御について説明する。
図1は、本体装置2に左コントローラ3および右コントローラ4を装着した状態の一例を示す図である。図1に示すように、左コントローラ3および右コントローラ4は、それぞれ本体装置2に装着されて一体化されている。本体装置2は、ゲームシステム1における各種の処理(例えば、ゲーム処理)を実行する装置である。本体装置2は、ディスプレイ12を備える。左コントローラ3および右コントローラ4は、ユーザが入力を行うための操作部を備える装置である。
図2は、本体装置2から左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ外した状態の一例を示す図である。図1および図2に示すように、左コントローラ3および右コントローラ4は、本体装置2に着脱可能である。なお、以下において、左コントローラ3および右コントローラ4の総称として「コントローラ」と記載することがある。
図3は、本体装置2の一例を示す六面図である。図3に示すように、本体装置2は、略板状のハウジング11を備える。本実施形態において、ハウジング11の主面(換言すれば、表側の面、すなわち、ディスプレイ12が設けられる面)は、大略的には矩形形状である。
なお、ハウジング11の形状および大きさは、任意である。一例として、ハウジング11は、携帯可能な大きさであってよい。また、本体装置2単体または本体装置2に左コントローラ3および右コントローラ4が装着された一体型装置は、携帯型装置となってもよい。また、本体装置2または一体型装置が手持ち型の装置となってもよい。また、本体装置2または一体型装置が可搬型装置となってもよい。
図3に示すように、本体装置2は、ハウジング11の主面に設けられるディスプレイ12を備える。ディスプレイ12は、本体装置2が生成した画像を表示する。本実施形態においては、ディスプレイ12は、液晶表示装置(LCD)とする。ただし、ディスプレイ12は任意の種類の表示装置であってよい。
また、本体装置2は、ディスプレイ12の画面上にタッチパネル13を備える。本実施形態においては、タッチパネル13は、マルチタッチ入力が可能な方式(例えば、静電容量方式)のものである。ただし、タッチパネル13は、任意の種類のものであってよく、例えば、シングルタッチ入力が可能な方式(例えば、抵抗膜方式)のものであってもよい。
本体装置2は、ハウジング11の内部においてスピーカ(すなわち、図6に示すスピーカ88)を備えている。図3に示すように、ハウジング11の主面には、スピーカ孔11aおよび11bが形成される。そして、スピーカ88の出力音は、これらのスピーカ孔11aおよび11bからそれぞれ出力される。
また、本体装置2は、本体装置2が左コントローラ3と有線通信を行うための端子である左側端子17と、本体装置2が右コントローラ4と有線通信を行うための右側端子21を備える。
図3に示すように、本体装置2は、スロット23を備える。スロット23は、ハウジング11の上側面に設けられる。スロット23は、所定の種類の記憶媒体を装着可能な形状を有する。所定の種類の記憶媒体は、例えば、ゲームシステム1およびそれと同種の情報処理装置に専用の記憶媒体(例えば、専用メモリカード)である。所定の種類の記憶媒体は、例えば、本体装置2で利用されるデータ(例えば、アプリケーションのセーブデータ等)、および/または、本体装置2で実行されるプログラム(例えば、アプリケーションのプログラム等)を記憶するために用いられる。また、本体装置2は、電源ボタン28を備える。
本体装置2は、下側端子27を備える。下側端子27は、本体装置2がクレードルと通信を行うための端子である。本実施形態において、下側端子27は、USBコネクタ(より具体的には、メス側コネクタ)である。上記一体型装置または本体装置2単体をクレードルに載置した場合、ゲームシステム1は、本体装置2が生成して出力する画像を据置型モニタに表示することができる。また、本実施形態においては、クレードルは、載置された上記一体型装置または本体装置2単体を充電する機能を有する。また、クレードルは、ハブ装置(具体的には、USBハブ)の機能を有する。
図4は、左コントローラ3の一例を示す六面図である。図4に示すように、左コントローラ3は、ハウジング31を備える。本実施形態においては、ハウジング31は、縦長の形状、すなわち、上下方向(すなわち、図1および図4に示すy軸方向)に長い形状である。左コントローラ3は、本体装置2から外された状態において、縦長となる向きで把持されることも可能である。ハウジング31は、縦長となる向きで把持される場合に片手、特に左手で把持可能な形状および大きさをしている。また、左コントローラ3は、横長となる向きで把持されることも可能である。左コントローラ3が横長となる向きで把持される場合には、両手で把持されるようにしてもよい。
左コントローラ3は、アナログスティック32を備える。図4に示すように、アナログスティック32は、ハウジング31の主面に設けられる。アナログスティック32は、方向を入力することが可能な方向入力部として用いることができる。ユーザは、アナログスティック32を傾倒することによって傾倒方向に応じた方向の入力(および、傾倒した角度に応じた大きさの入力)が可能である。なお、左コントローラ3は、方向入力部として、アナログスティックに代えて、十字キーまたはスライド入力が可能なスライドスティック等を備えるようにしてもよい。また、本実施形態においては、アナログスティック32を押下する入力が可能である。
左コントローラ3は、各種操作ボタンを備える。左コントローラ3は、ハウジング31の主面上に4つの操作ボタン33〜36(具体的には、右方向ボタン33、下方向ボタン34、上方向ボタン35、および左方向ボタン36)を備える。さらに、左コントローラ3は、録画ボタン37および−(マイナス)ボタン47を備える。左コントローラ3は、ハウジング31の側面の左上に第1Lボタン38およびZLボタン39を備える。また、左コントローラ3は、ハウジング31の側面の、本体装置2に装着される際に装着される側の面に第2Lボタン43および第2Rボタン44を備える。これらの操作ボタンは、本体装置2で実行される各種プログラム(例えば、OSプログラムやアプリケーションプログラム)に応じた指示を行うために用いられる。
また、左コントローラ3は、左コントローラ3が本体装置2と有線通信を行うための端子42を備える。
図5は、右コントローラ4の一例を示す六面図である。図5に示すように、右コントローラ4は、ハウジング51を備える。本実施形態においては、ハウジング51は、縦長の形状、すなわち、上下方向に長い形状である。右コントローラ4は、本体装置2から外された状態において、縦長となる向きで把持されることも可能である。ハウジング51は、縦長となる向きで把持される場合に片手、特に右手で把持可能な形状および大きさをしている。また、右コントローラ4は、横長となる向きで把持されることも可能である。右コントローラ4が横長となる向きで把持される場合には、両手で把持されるようにしてもよい。
右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、方向入力部としてアナログスティック52を備える。本実施形態においては、アナログスティック52は、左コントローラ3のアナログスティック32と同じ構成である。また、右コントローラ4は、アナログスティックに代えて、十字キーまたはスライド入力が可能なスライドスティック等を備えるようにしてもよい。また、右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、ハウジング51の主面上に4つの操作ボタン53〜56(具体的には、Aボタン53、Bボタン54、Xボタン55、およびYボタン56)を備える。さらに、右コントローラ4は、+(プラス)ボタン57およびホームボタン58を備える。また、右コントローラ4は、ハウジング51の側面の右上に第1Rボタン60およびZRボタン61を備える。また、右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、第2Lボタン65および第2Rボタン66を備える。
また、右コントローラ4は、右コントローラ4が本体装置2と有線通信を行うための端子64を備える。
図6は、本体装置2の内部構成の一例を示すブロック図である。本体装置2は、図3に示す構成の他、図6に示す各構成要素81〜91、97、および98を備える。これらの構成要素81〜91、97、および98のいくつかは、電子部品として電子回路基板上に実装されてハウジング11内に収納されてもよい。
本体装置2は、プロセッサ81を備える。プロセッサ81は、本体装置2において実行される各種の情報処理を実行する情報処理部であって、例えば、CPU(Central Processing Unit)のみから構成されてもよいし、CPU機能、GPU(Graphics Processing Unit)機能等の複数の機能を含むSoC(System−on−a−chip)から構成されてもよい。プロセッサ81は、記憶部(具体的には、フラッシュメモリ84等の内部記憶媒体、あるいは、スロット23に装着される外部記憶媒体等)に記憶される情報処理プログラム(例えば、ゲームプログラム)を実行することによって、各種の情報処理を実行する。
本体装置2は、自身に内蔵される内部記憶媒体の一例として、フラッシュメモリ84およびDRAM(Dynamic Random Access Memory)85を備える。フラッシュメモリ84およびDRAM85は、プロセッサ81に接続される。フラッシュメモリ84は、主に、本体装置2に保存される各種のデータ(プログラムであってもよい)を記憶するために用いられるメモリである。DRAM85は、情報処理において用いられる各種のデータを一時的に記憶するために用いられるメモリである。
本体装置2は、スロットインターフェース(以下、「I/F」と略記する。)91を備える。スロットI/F91は、プロセッサ81に接続される。スロットI/F91は、スロット23に接続され、スロット23に装着された所定の種類の記憶媒体(例えば、専用メモリカード)に対するデータの読み出しおよび書き込みを、プロセッサ81の指示に応じて行う。
プロセッサ81は、フラッシュメモリ84およびDRAM85、ならびに上記各記憶媒体との間でデータを適宜読み出したり書き込んだりして、上記の情報処理を実行する。
本体装置2は、ネットワーク通信部82を備える。ネットワーク通信部82は、プロセッサ81に接続される。ネットワーク通信部82は、ネットワークを介して外部の装置と通信(具体的には、無線通信)を行う。本実施形態においては、ネットワーク通信部82は、第1の通信態様としてWi−Fiの規格に準拠した方式により、無線LANに接続して外部装置と通信を行う。また、ネットワーク通信部82は、第2の通信態様として所定の通信方式(例えば、独自プロトコルによる通信や、赤外線通信)により、同種の他の本体装置2との間で無線通信を行う。なお、上記第2の通信態様による無線通信は、閉ざされたローカルネットワークエリア内に配置された他の本体装置2との間で無線通信可能であり、複数の本体装置2の間で直接通信することによってデータが送受信される、いわゆる「ローカル通信」を可能とする機能を実現する。
本体装置2は、コントローラ通信部83を備える。コントローラ通信部83は、プロセッサ81に接続される。コントローラ通信部83は、左コントローラ3および/または右コントローラ4と無線通信を行う。本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4との通信方式は任意であるが、本実施形態においては、コントローラ通信部83は、左コントローラ3との間および右コントローラ4との間で、Bluetooth(登録商標)の規格に従った通信を行う。
プロセッサ81は、上述の左側端子17、右側端子21、および下側端子27に接続される。プロセッサ81は、左コントローラ3と有線通信を行う場合、左側端子17を介して左コントローラ3へデータを送信するとともに、左側端子17を介して左コントローラ3から操作データを受信する。また、プロセッサ81は、右コントローラ4と有線通信を行う場合、右側端子21を介して右コントローラ4へデータを送信するとともに、右側端子21を介して右コントローラ4から操作データを受信する。また、プロセッサ81は、クレードルと通信を行う場合、下側端子27を介してクレードルへデータを送信する。このように、本実施形態においては、本体装置2は、左コントローラ3および右コントローラ4との間で、それぞれ有線通信と無線通信との両方を行うことができる。また、左コントローラ3および右コントローラ4が本体装置2に装着された一体型装置または本体装置2単体がクレードルに装着された場合、本体装置2は、クレードルを介してデータ(例えば、画像データや音声データ)を据置型モニタ等に出力することができる。
ここで、本体装置2は、複数の左コントローラ3と同時に(換言すれば、並行して)通信を行うことができる。また、本体装置2は、複数の右コントローラ4と同時に(換言すれば、並行して)通信を行うことができる。したがって、複数のユーザは、左コントローラ3および右コントローラ4のセットをそれぞれ用いて、本体装置2に対する入力を同時に行うことができる。一例として、第1ユーザが左コントローラ3および右コントローラ4の第1セットを用いて本体装置2に対して入力を行うと同時に、第2ユーザが左コントローラ3および右コントローラ4の第2セットを用いて本体装置2に対して入力を行うことが可能となる。
本体装置2は、タッチパネル13の制御を行う回路であるタッチパネルコントローラ86を備える。タッチパネルコントローラ86は、タッチパネル13とプロセッサ81との間に接続される。タッチパネルコントローラ86は、タッチパネル13からの信号に基づいて、例えばタッチ入力が行われた位置を示すデータを生成して、プロセッサ81へ出力する。
また、ディスプレイ12は、プロセッサ81に接続される。プロセッサ81は、(例えば、上記の情報処理の実行によって)生成した画像および/または外部から取得した画像をディスプレイ12に表示する。
本体装置2は、コーデック回路87およびスピーカ(具体的には、左スピーカおよび右スピーカ)88を備える。コーデック回路87は、スピーカ88および音声入出力端子25に接続されるとともに、プロセッサ81に接続される。コーデック回路87は、スピーカ88および音声入出力端子25に対する音声データの入出力を制御する回路である。
また、本体装置2は、加速度センサ89を備える。本実施形態においては、加速度センサ89は、所定の3軸(例えば、図1に示すxyz軸)方向に沿った加速度の大きさを検出する。なお、加速度センサ89は、1軸方向あるいは2軸方向の加速度を検出するものであってもよい。
また、本体装置2は、角速度センサ90を備える。本実施形態においては、角速度センサ90は、所定の3軸(例えば、図1に示すxyz軸)回りの角速度を検出する。なお、角速度センサ90は、1軸回りあるいは2軸回りの角速度を検出するものであってもよい。
加速度センサ89および角速度センサ90は、プロセッサ81に接続され、加速度センサ89および角速度センサ90の検出結果は、プロセッサ81へ出力される。プロセッサ81は、上記の加速度センサ89および角速度センサ90の検出結果に基づいて、本体装置2の動きおよび/または姿勢に関する情報を算出することが可能である。
本体装置2は、電力制御部97およびバッテリ98を備える。電力制御部97は、バッテリ98およびプロセッサ81に接続される。また、図示しないが、電力制御部97は、本体装置2の各部(具体的には、バッテリ98の電力の給電を受ける各部、左側端子17、および右側端子21)に接続される。電力制御部97は、プロセッサ81からの指令に基づいて、バッテリ98から上記各部への電力供給を制御する。
また、バッテリ98は、下側端子27に接続される。外部の充電装置(例えば、クレードル)が下側端子27に接続され、下側端子27を介して本体装置2に電力が供給される場合、供給された電力がバッテリ98に充電される。
図7は、本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4との内部構成の一例を示すブロック図である。なお、本体装置2に関する内部構成の詳細については、図6で示しているため図7では省略している。
左コントローラ3は、本体装置2との間で通信を行う通信制御部101を備える。図7に示すように、通信制御部101は、端子42を含む各構成要素に接続される。本実施形態においては、通信制御部101は、端子42を介した有線通信と、端子42を介さない無線通信との両方で本体装置2と通信を行うことが可能である。通信制御部101は、左コントローラ3が本体装置2に対して行う通信方法を制御する。すなわち、左コントローラ3が本体装置2に装着されている場合、通信制御部101は、端子42を介して本体装置2と通信を行う。また、左コントローラ3が本体装置2から外されている場合、通信制御部101は、本体装置2(具体的には、コントローラ通信部83)との間で無線通信を行う。コントローラ通信部83と通信制御部101との間の無線通信は、例えばBluetooth(登録商標)の規格に従って行われる。
また、左コントローラ3は、例えばフラッシュメモリ等のメモリ102を備える。通信制御部101は、例えばマイコン(マイクロプロセッサとも言う)で構成され、メモリ102に記憶されるファームウェアを実行することによって各種の処理を実行する。
左コントローラ3は、各ボタン103(具体的には、ボタン33〜39、43、44、および47)を備える。また、左コントローラ3は、アナログスティック(図7では「スティック」と記載する)32を備える。各ボタン103およびアナログスティック32は、自身に対して行われた操作に関する情報を、適宜のタイミングで繰り返し通信制御部101へ出力する。
左コントローラ3は、慣性センサを備える。具体的には、左コントローラ3は、加速度センサ104を備える。また、左コントローラ3は、角速度センサ105を備える。本実施形態においては、加速度センサ104は、所定の3軸(例えば、図4に示すxyz軸)方向に沿った加速度の大きさを検出する。なお、加速度センサ104は、1軸方向あるいは2軸方向の加速度を検出するものであってもよい。本実施形態においては、角速度センサ105は、所定の3軸(例えば、図4に示すxyz軸)回りの角速度を検出する。なお、角速度センサ105は、1軸回りあるいは2軸回りの角速度を検出するものであってもよい。加速度センサ104および角速度センサ105は、それぞれ通信制御部101に接続される。そして、加速度センサ104および角速度センサ105の検出結果は、適宜のタイミングで繰り返し通信制御部101へ出力される。
通信制御部101は、各入力部(具体的には、各ボタン103、アナログスティック32、各センサ104および105)から、入力に関する情報(具体的には、操作に関する情報、またはセンサによる検出結果)を取得する。通信制御部101は、取得した情報(または取得した情報に所定の加工を行った情報)を含む操作データを本体装置2へ送信する。なお、操作データは、所定時間に1回の割合で繰り返し送信される。なお、入力に関する情報が本体装置2へ送信される間隔は、各入力部について同じであってもよいし、同じでなくてもよい。
上記操作データが本体装置2へ送信されることによって、本体装置2は、左コントローラ3に対して行われた入力を得ることができる。すなわち、本体装置2は、各ボタン103およびアナログスティック32に対する操作を、操作データに基づいて判別することができる。また、本体装置2は、左コントローラ3の動きおよび/または姿勢に関する情報を、操作データ(具体的には、加速度センサ104および角速度センサ105の検出結果)に基づいて算出することができる。
左コントローラ3は、電力供給部106を備える。本実施形態において、電力供給部106は、バッテリおよび電力制御回路を有する。図示しないが、電力制御回路は、バッテリに接続されるとともに、左コントローラ3の各部(具体的には、バッテリの電力の給電を受ける各部)に接続される。
図7に示すように、右コントローラ4は、本体装置2との間で通信を行う通信制御部111を備える。また、右コントローラ4は、通信制御部111に接続されるメモリ112を備える。通信制御部111は、端子64を含む各構成要素に接続される。通信制御部111およびメモリ112は、左コントローラ3の通信制御部101およびメモリ102と同様の機能を有する。したがって、通信制御部111は、端子64を介した有線通信と、端子64を介さない無線通信(具体的には、Bluetooth(登録商標)の規格に従った通信)との両方で本体装置2と通信を行うことが可能であり、右コントローラ4が本体装置2に対して行う通信方法を制御する。
右コントローラ4は、左コントローラ3の各入力部と同様の各入力部を備える。具体的には、各ボタン113、アナログスティック52、慣性センサ(加速度センサ114および角速度センサ115)を備える。これらの各入力部については、左コントローラ3の各入力部と同様の機能を有し、同様に動作する。
右コントローラ4は、電力供給部116を備える。電力供給部116は、左コントローラ3の電力供給部106と同様の機能を有し、同様に動作する。
[2.ゲームシステムにおける処理の概要]
[2−1.ゲームおよびゲーム処理の概要]
以下、図8を参照して、本実施形態におけるゲームシステム1によって実行される情報処理の概要について説明する。本実施形態においては、ゲームシステム1は、ユーザがゲーム空間(換言すれば、ゲームのステージ)を作成するとともに、作成されたゲーム空間で用いて遊ぶゲームのためのゲームプログラムを実行する。すなわち、上記ゲームにおいては、ユーザがゲーム空間を作成する作成モードと、作成されたゲーム空間についてユーザ(換言すれば、プレイヤ)がゲームプレイを行うプレイモードとがある。作成モードにおいては、ユーザは、ゲーム空間内にオブジェクトを配置することによってゲーム空間を作成する。プレイモードにおいては、プレイヤは、ゲーム空間に登場するプレイヤオブジェクトを操作してゲーム上の目的(本実施形態では、後述するクリア条件を満たしてゴールすること)を達成する。なお、本実施形態では、作成モードにおいてゲーム空間を作成する者をユーザと呼び、プレイモードにおいてゲームをプレイする者をプレイヤと呼ぶ。なお、ユーザとプレイヤとは、同じ者であってもよいし、異なる者であってもよい。
図8は、ゲームシステム1の機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態においては、ゲームシステム1は、オブジェクト配置手段151と、カウント手段152と、候補提示手段153と、クリア条件設定手段154と、ゲーム実行手段155とを備える。本実施形態において、上記各手段151〜155は、本体装置2のプロセッサ81によって実現される。具体的には、上記各手段151〜155は、プロセッサ81がアクセス可能な記憶媒体に記憶された情報処理プログラム(具体的には、ゲームプログラム)をプロセッサ81が実行することによって実現される。なお、「プロセッサ81がアクセス可能な記憶媒体」とは、例えば、スロット23に装着される記憶媒体であってもよいし、フラッシュメモリ84であってもよい。
オブジェクト配置手段151は、ゲーム空間内にオブジェクトを配置する。本実施形態においては、上記作成モードにおいて、ユーザの指示に基づいてオブジェクトが配置される。ただし、他の実施形態においては、オブジェクト配置手段151は、ユーザの指示に基づかずに、何らかのアルゴリズムに基づいてオブジェクトを配置するものであってもよい。本実施形態においては、ゲーム空間内に配置されるオブジェクトは、例えば、地形オブジェクト(後述するブロックオブジェクトや土管オブジェクト)、プレイヤオブジェクト、敵オブジェクト、および、アイテムオブジェクト等である。本実施形態においては、オブジェクト配置手段151は、ユーザの指示を示す入力情報を受け付け、当該指示に基づいて、オブジェクトが配置されたゲーム空間を作成する。また、オブジェクト配置手段151は、作成されたゲーム空間を示すステージ情報を出力する。本実施形態においては、ステージ情報は、ゲーム空間内に配置されたオブジェクトに関する情報(例えば、オブジェクトの種類、位置、形状、および、向きを示す情報)を含む。
カウント手段152は、所定の種類のオブジェクトについて、ゲーム空間内に配置された数をカウントする。以下では、カウント手段152によってカウントされた数を「配置数」と呼ぶ。本実施形態において、配置数がカウントされるオブジェクトは、後述するクリア条件に関連するオブジェクトであり、具体的には、敵オブジェクトおよび/またはアイテムオブジェクトである。
カウント手段152は、所定の種類のオブジェクトの配置数を、オブジェクトの種類毎にカウントする。本実施形態においては、カウント手段152は、敵オブジェクトのうちで異なる種類のオブジェクト(例えば、後述する第1敵オブジェクトと第2敵オブジェクト)について、それぞれ別個に配置数をカウントする。また、カウント手段152は、アイテムオブジェクトのうちで異なる種類のオブジェクト(例えば、コインオブジェクトとフラワーオブジェクト)について、それぞれ別個に配置数をカウントする。ただし、他の実施形態においては、カウント手段152は、敵オブジェクトを1種類のオブジェクトとみなして、敵オブジェクトについて配置数をカウントしてもよいし、アイテムオブジェクトを1種類のオブジェクトとみなして、アイテムオブジェクトについて配置数をカウントしてもよい。また例えば、複数種類のオブジェクトを、1つにまとめて1種類のオブジェクトとみなしてもよい。具体的には、赤色のカメの敵オブジェクトと、緑色のカメの敵オブジェクトとがゲーム空間内に配置される場合に、これら赤色および緑色のカメの敵オブジェクトを、カメの敵オブジェクトとして1種類とみなしてもよい。このように、オブジェクトの種類を区切る基準は任意である。
カウント手段152は、上記ステージ情報に基づいて、所定の種類のオブジェクトについての配置数をカウントし、当該配置数を示す配置数情報を出力する。例えば、配置数情報は、オブジェクトの種類と、当該種類のオブジェクトについての配置数とを関連付けた情報を含む。
候補提示手段153は、クリア条件の候補をユーザに提示する。ここで、本実施形態においては、作成モードにおいて、ユーザによって作成されたゲーム空間(換言すれば、ステージ)についてクリア条件を設定することができる。クリア条件とは、作成されたステージをクリアするための条件である。詳細は後述するが、クリア条件は、例えば、「第1敵オブジェクトを3体以上倒す」、「コインを5枚以上取る」、または、「プレイヤオブジェクトが(アイテムを取ることによって)特別な状態となる」等である。なお、本実施形態においては、クリア条件が満たされた状態でプレイヤオブジェクトがゴールする(すなわち、ゲーム空間内に設定されたゴール位置に到達する)と、当該クリア条件が設定されたステージをクリアしたこととなる。
なお、クリア条件の内容は任意であり、敵オブジェクトまたはアイテムオブジェクトに関する条件に限らない。例えば、他の実施形態においては、クリア条件は、地形オブジェクトに関する条件であってもよい。具体的には、クリア条件は、「5個の足場オブジェクトに乗る」、または、「障害物オブジェクトに3回衝突する」といった条件でもよい。また、クリア条件は、プレイヤオブジェクトが搭乗することができる乗物オブジェクトに関する条件であってもよく、例えば、「乗物オブジェクトに乗った状態でゴールする」といった条件でもよい。
本実施形態において、候補提示手段153は、ユーザに提示するクリア条件の候補を、上記配置数に基づいて決定する。例えば、第1敵オブジェクトがステージ内に3体配置されている場合、「第1敵オブジェクトをn体倒す(nは、自然数)」というクリア条件について、n=1〜3となる3通りの候補を提示する。また例えば、第1敵オブジェクトがステージ内に6体配置されている場合、「第1敵オブジェクトをn体倒す」というクリア条件について、n=1〜6となる6通りの候補を提示する。このように、候補提示手段153は、配置数に応じた数の候補をユーザに提示する。なお、詳細は後述するが、候補提示手段153は、決定された候補を、ユーザが選択可能な形式でユーザに提示する。
本実施形態において、候補提示手段153は、上記配置数情報に基づいて、提示すべき候補を決定する。また、候補提示手段153は、決定された1以上の候補からなる候補グループを示す候補グループ情報を出力する。
クリア条件設定手段154は、候補提示手段153によって提示された候補のうちから、ユーザにより選択された候補を、上記ステージ(すなわち、作成モードにおいて作成中のステージ)に関するクリア条件に設定する。クリア条件設定手段154は、候補グループ情報により示されるクリア条件の候補のうちから1つを選択するユーザ入力を受け付け、ユーザによって選択されたクリア条件を示すクリア条件情報を出力する。
ゲーム実行手段155は、プレイモードにおいて、作成モードで作成されたゲーム空間(換言すれば、ステージ)を用いたゲームをプレイヤに行わせるゲーム処理を実行する。本実施形態において、ゲーム実行手段155は、上記ステージ情報により示されるゲーム空間と、上記クリア条件情報により示されるクリア条件とを用いて、ゲーム処理を実行する。具体的には、ゲーム処理において、ゲーム実行手段155は、例えば、作成されたゲーム空間において、配置されたオブジェクトの動作を制御する処理、および、プレイヤオブジェクトがクリア条件を満たした状態でゴールに到達したかを判定する処理を実行する。また、ゲーム実行手段155は、上記ゲーム処理の実行結果を示すゲーム画像を表示装置に表示させる。なお、ゲーム画像が表示される表示装置は、本体装置2のディスプレイ12であってもよいし、上述のクレードルに接続される据置型モニタであってもよい。
以上のように、本実施形態においては、ゲームシステム1は、ユーザによって作成されたゲーム空間についてクリア条件を設定する際、当該ゲーム空間内に配置されたオブジェクトについての配置数に応じたクリア条件の候補を提示する。これによれば、ゲームシステム1は、ゲーム空間の作成状態に応じて異なる候補を提示することによって、ユーザがクリア条件を設定する作業(例えば、候補から1つを選択する作業)を容易にすることができる。
[2−2.ゲーム空間を作成する処理]
図9を参照して、作成モードにおいて、ゲーム空間を作成する処理の概要について説明する。図9は、作成モードにおいて表示されるゲーム画像の一例を示す図である。図9に示すように、作成モードにおけるゲーム画像は、ゲーム空間を表すゲーム空間画像201を含む。
図9に示すように、本実施形態においては、ゲーム空間内には、各種のオブジェクト204〜210が配置される。プレイヤオブジェクト204は、プレイヤによって操作されるオブジェクトである。第1敵オブジェクト205および第2敵オブジェクト206は、敵オブジェクトの一例である。敵オブジェクトは、ゲームプログラムにおいて定められたアルゴリズムに従って動作が制御される。本実施形態においては、プレイヤオブジェクト204が敵オブジェクトに接触するとゲームオーバーとなる。また、プレイヤオブジェクト204が敵オブジェクトを上から踏んだり、プレイヤオブジェクト204が火の玉を敵オブジェクトに当てたりすることによって、敵オブジェクトを倒すことができる。なお、プレイモードにおいては、作成モードにおいて配置された位置にプレイヤオブジェクト204および敵オブジェクトが配置された状態でゲームが開始される。
コインオブジェクト207およびフラワーオブジェクト208は、アイテムオブジェクトの一例である。プレイモードにおけるゲームプレイ中において、プレイヤオブジェクト204がコインオブジェクト207を取得すると得点が加算される。また、ゲームプレイ中において、プレイヤオブジェクト204がフラワーオブジェクト208を取得すると、プレイヤオブジェクト204は、火の玉を投げることができる状態(以下、強化状態と呼ぶ。)となる。なお、本実施形態においては、プレイヤオブジェクト204は、通常状態(すなわち、強化状態ではない状態)と、上記強化状態とを含む複数種類の状態を取り得る。例えば、プレイヤオブジェクト204は、アイテムオブジェクトを取得することによって、大きくなった状態に変化したり、無敵状態(具体的には、敵オブジェクトに接触してもゲームオーバーとならずに敵オブジェクトを倒すことができる状態)に変化したりしてもよい。なお、他の実施形態においては、プレイヤオブジェクト204が取り得る状態は何種類であってもよく、1種類であってもよい。
ブロックオブジェクト209および土管オブジェクト210は、地形オブジェクトの一例である。作成モードにおいて、ユーザは、ブロックオブジェクト209および/または土管オブジェクト210をゲーム空間内に配置することによって当該ゲーム空間の地形を設定することができる。なお、詳細は後述するが、本実施形態においては、ユーザは、土管オブジェクト210の中から敵オブジェクトが出現するようにゲーム空間を作成することができる。
なお、本実施形態においては、オブジェクトを配置可能なゲーム空間は、表示装置の1画面分よりも大きく、作成モードにおいて、ユーザは、ゲーム空間のうちで表示される表示範囲をスクロールさせる指示を行うことによって、表示範囲を変更することができる。
図9に示すように、作成モードにおけるゲーム画像は、オブジェクトバー画像202を含む。オブジェクトバー画像202は、ゲーム空間内に配置するオブジェクトを指示するために用いられる。具体的には、オブジェクトバー画像202は、ゲーム空間内に配置され得るオブジェクトを配置する配置指示を行うためのアイコン211〜214を含む。ブロックアイコン211は、ブロックオブジェクト209を配置する配置指示を行うためのアイコンである。土管アイコン212は、土管オブジェクト210を配置する配置指示を行うためのアイコンである。敵アイコン213は、敵オブジェクトを配置する配置指示を行うためのアイコンである。アイテムアイコン214は、アイテムオブジェクトを配置する配置指示を行うためのアイコンである。なお、本実施形態においては、作成モードにおいて、プレイヤオブジェクト204はゲーム空間内に予め配置されている。オブジェクト配置手段151は、ゲーム空間内におけるプレイヤオブジェクト204の位置をユーザの指示に基づいて変更する。
本実施形態においては、作成モードにおいて、ユーザは、アイコン211〜214のいずれか1つを指定する指示(例えば、アイコンをタッチする指示)を行った後、画面上におけるゲーム空間内の位置を指定する配置指示(例えば、当該位置をタッチする指示)を行うことによって、指定したアイコンに対応するオブジェクトをゲーム空間内に配置することができる。なお、ゲーム空間内にオブジェクトを配置するための指示操作は任意であり、他の操作によってオブジェクトが配置されてもよい。
なお、本実施形態においては、ユーザは、表示される上記アイコンの内容を、切替指示によって切り替えることができる。例えば、ゲームシステム1は、ユーザの切替指示に応じて、敵アイコン213を、第1敵オブジェクト205を示す画像と、第2敵オブジェクト206を示す画像との間で切り替える。ユーザは、第1敵オブジェクト205と第2敵オブジェクト206とのうち、配置したい敵オブジェクトを表す敵アイコン213を表示させた後、当該敵アイコン213を指定する指示を行うことによって、所望の敵オブジェクトをゲーム空間内に配置することができる。
なお、本実施形態においては、図9に示すように、作成モードにおいては、ゲーム空間にグリッドが設定され、グリッド線(図9に示す点線)が表示される。本実施形態においては、オブジェクト配置手段151は、上記グリッドを基準としてオブジェクトを配置する。これによって、ユーザがゲーム空間内にオブジェクトを配置する際に、配置する位置を指定しやすくなる。
図9に示すように、作成モードにおけるゲーム画像は、作成モードにおける各種の指示を行うためのメニューバー画像203を含む。本実施形態においては、メニューバー画像203は、メニューアイコン216と、消去アイコン217と、クリア条件アイコン218とを含む。
メニューアイコン216は、メニュー画像を表示する指示を行うためのアイコンである。図示しないが、メニュー画像は、例えば、作成されたゲーム空間を保存する指示、作成モードを終了する指示、プレイモードへ移行する指示、および、ゲームを終了する指示等を行うためのアイコンを含む。つまり、ユーザは、メニュー画像を表示させることによってこれらの指示を行うことができる。
消去アイコン217は、ゲーム空間内に配置されたオブジェクトを消去する指示を行うためのアイコンである。例えば、作成モードにおいて、ユーザは、消去アイコン217を指定する指示を行った後、ゲーム空間内に配置されたオブジェクトを指定する指示を行うことによって、指定したオブジェクトをゲーム空間から消去することができる。
クリア条件アイコン218は、クリア条件を設定する指示を行うためのアイコンである。本実施形態においては、クリア条件アイコン218を指定する指示がユーザによって行われた場合、ゲームシステム1は、後述する条件設定ウィンドウ(図10)を表示する。詳細は後述するが、ユーザは、条件設定ウィンドウ内のユーザインターフェースを用いて、クリア条件を設定することができる。
[2−3.クリア条件を設定する処理]
次に、図10〜図14を参照して、クリア条件を設定する処理について説明する。図10は、条件設定ウィンドウを含むゲーム画像の一例を示す図である。条件設定ウィンドウは、ユーザがクリア条件を設定するために用いられ、クリア条件を設定するための各種指示に関する画像を含む。図10に示すように、条件設定ウィンドウ221は、条件なしボタン222と、パーツ条件ボタン223と、プレイヤ条件ボタン224とを含む。
条件なしボタン222は、クリア条件を設定しない指示を行うためのボタン画像である。すなわち、条件なしボタン222を指定する指示(例えば、当該ボタンをタッチする指示)が行われると、クリア条件設定手段154は、クリア条件を設定しない。
パーツ条件ボタン223は、クリア条件のうちでパーツ条件を設定するための指示を行うためのボタン画像である。ここで、パーツ条件とは、ゲーム空間に配置されるオブジェクトのうちで、プレイヤオブジェクト以外のオブジェクト(「パーツオブジェクト」と呼ぶ)に関するクリア条件である。本実施形態においては、パーツ条件として、敵オブジェクトまたはアイテムオブジェクトに関する条件が用いられる。詳細は後述するが、パーツ条件ボタン223を指定する指示が行われると、候補提示手段153は、条件設定ウィンドウ221内にパーツ条件ウィンドウ(図10および図11参照)を表示する。
プレイヤ条件ボタン224は、クリア条件のうちでプレイヤ条件を設定するための指示を行うためのボタン画像である。ここで、プレイヤ条件とは、プレイヤオブジェクトに関するクリア条件であり、より具体的には、プレイヤオブジェクトの状態に関する条件である。詳細は後述するが、プレイヤ条件ボタン224を指定する指示が行われると、候補提示手段153は、条件設定ウィンドウ221内にプレイヤ条件ウィンドウ(図12参照)を表示する。
上記のように、本実施形態においては、ゲームシステム1は、クリア条件として、パーツ条件またはプレイヤ条件を設定する。ここで、他の実施形態においては、ゲームシステム1は、クリア条件として、パーツ条件およびプレイヤ条件のいずれか一方のみを設定可能であってもよい。また、他の実施形態においては、ゲームシステム1は、クリア条件として、(a)複数のパーツ条件を組み合わせた条件、(b)複数のプレイヤ条件を組み合わせた条件、および/または、(c)1以上のパーツ条件と1以上のプレイヤ条件とを組み合わせた条件、を設定可能であってもよい。
図10に示す条件設定ウィンドウ221は、パーツ条件に関する候補が提示される場合に表示される画像である。すなわち、パーツ条件ボタン223を指定する指示が行われた場合、図10に示すように、パーツ条件ウィンドウ231を含む条件設定ウィンドウ221が表示される。
ここで、本実施形態において、パーツ条件は、例えば、「第1敵オブジェクトを3体以上倒す」あるいは「コインを5枚以上取得する」のように、対象オブジェクトと、条件値とを含む。対象オブジェクトとは、パーツ条件に関するオブジェクト(上記の例で言えば、第1敵オブジェクトまたはコイン)である。換言すれば、対象オブジェクトとは、パーツ条件において定められる所定のゲーム結果を生じさせるためのアクション(上記の例で言えば、敵オブジェクトを倒すためのアクション、あるいは、コインオブジェクトを取得するためのアクション)を行う対象となるオブジェクトである。また、上記クリア条件において定められるアクションの主体は、プレイヤオブジェクトに限らない。例えば、プレイヤオブジェクトが登場しないパズルゲームにおいて、「赤色のブロックを3個並べる」といったクリア条件が設定されてもよい。このとき、「並べる」というアクションの主体はプレイヤ自身であると言える。
また、条件値とは、クリア条件を満たすために、対象オブジェクトに対するアクションによって所定のゲーム結果(例えば、敵オブジェクトが倒される、または、コインオブジェクトが取得される)を生じさせるべき数を示す値(上記の例で言えば、3(体)または5(枚))である。上記パーツ条件ウィンドウ231は、対象オブジェクトと、条件値とをユーザが設定するために用いられる。
上記のように、本実施形態においては、パーツ条件における条件値は、当該パーツ条件におけるアクションによって生じるゲーム結果の数(例えば、倒された敵オブジェクトの数、または、取得されたコインオブジェクトの数)の下限値を示す。なお、他の実施形態においては、条件値は、パーツ条件におけるアクションによって生じるゲーム結果の数の上限値であってもよい。このように、クリア条件(具体的には、パーツ条件)は、上記アクションによって生じるゲーム結果の数を示すパラメータが所定範囲内の値であるという条件であり、条件値は、当該所定範囲の境界値(具体的には、上限値または下限値)であってもよい。また、クリア条件は、「第1敵オブジェクトを3体以上5体以下倒すこと」のように、条件値として2つの境界値を含むものであってもよい。
また、他の実施形態においては、クリア条件は、アクションによって生じるゲーム結果の数を示すパラメータが条件値に一致しているという条件であってもよい。例えば、クリア条件は、「第1敵オブジェクトを3体倒すこと(つまり、2体以下または4体以上倒した状態ではクリア条件を満たさない)」という条件であってもよい。
図10に示すように、パーツ条件ウィンドウ231は、対象オブジェクト画像232と、第1オブジェクト変更ボタン233と、第2オブジェクト変更ボタン234とを含む。これらの画像232〜234は、ユーザがクリア条件における対象オブジェクトを選択するために用いられる画像である。
対象オブジェクト画像232は、パーツ条件に用いられる対象オブジェクトとして選択中であるオブジェクトを示す。図10においては、対象オブジェクト画像232は、第1敵オブジェクト205を表しており、つまり、第1敵オブジェクト205が対象オブジェクトとして選択中であることを示している。
第1オブジェクト変更ボタン233は、対象オブジェクトとして選択中のオブジェクトを変更する指示を行うためのボタン画像である。すなわち、第1オブジェクト変更ボタン233を指定する指示が行われると、候補提示手段153は、対象オブジェクト画像232が示すオブジェクトを、予め定められた順序に従って変更する。なお、候補提示手段153によって示されるオブジェクトの順序は、任意であり、例えば、ゲーム空間内に配置されている数の多い順、過去にクリア条件に設定された回数の多い順等であってもよい。
第2オブジェクト変更ボタン234は、対象オブジェクトとして選択中のオブジェクトを変更する指示を行うためのボタン画像である。すなわち、第2オブジェクト変更ボタン234を指定する指示が行われると、候補提示手段153は、対象オブジェクト画像232が示すオブジェクトを、上記順序とは逆の順序で変更する。
以上より、パーツ条件に関する対象オブジェクトを変更する場合、ユーザは、上記第1オブジェクト変更ボタン233または第2オブジェクト変更ボタン234を指定する指示を何回か行うことによって、対象オブジェクト画像232として所望のオブジェクトが表示されるようにする。
ここで、本実施形態においては、カウント手段152は、ゲーム空間内に配置可能な各パーツオブジェクトについて、当該パーツオブジェクトが配置される度に、オブジェクトの種類毎に配置数をカウントしておく。そして、パーツ条件ウィンドウ231が表示される場合、候補提示手段153は、パーツオブジェクトのうちで、配置数が1以上であるオブジェクト(つまり、ゲーム空間内に配置されているオブジェクト)を、パーツ条件における対象オブジェクトの候補として提示する。つまり、第1オブジェクト変更ボタン233および/または第2オブジェクト変更ボタン234を指定する指示が何回行われても、候補提示手段153は、作成中のゲーム空間内に配置されていないオブジェクトを表す対象オブジェクト画像を表示しない。
上記によれば、候補提示手段153は、パーツ条件に用いられる可能性が高いオブジェクトのみを候補として提示し、パーツ条件に用いられる可能性が低い(つまり、現時点でゲーム空間に配置されていない)オブジェクトについては候補として提示しない。これによって、ユーザは、候補から対象オブジェクトを選択する操作をより容易に行うことができる。また、達成不可能なクリア条件(すなわち、ゲーム空間に配置されていないオブジェクトに関するクリア条件)が設定される可能性を低減することができる。なお、他の実施形態においては、候補提示手段153は、パーツオブジェクトの配置数にかかわらず(換言すれば、作成中のゲーム空間内に配置されているオブジェクトであるか否かにかかわらず)、ゲーム空間内に配置可能な各パーツオブジェクトを対象オブジェクトの候補として提示してもよい。
また、図10に示すように、パーツ条件ウィンドウ231は、条件値画像235と、増加ボタン236と、減少ボタン237とを含む。これらの画像235〜237は、ユーザがクリア条件における条件値を選択するために用いられる画像である。
条件値画像235は、パーツ条件に用いられる条件値として選択中である値を示す。図10においては、条件値画像235は、「3」を表しており、つまり、条件値として「3」が選択中であることを示している。
増加ボタン236は、条件値として選択中の値を1増加する指示を行うためのボタン画像である。すなわち、増加ボタン236を指定する指示が1回行われると、候補提示手段153は、条件値画像235が示す値を1増加させる。
減少ボタン237は、条件値として選択中の値を1減少する指示を行うためのボタン画像である。すなわち、減少ボタン237を指定する指示が1回行われると、候補提示手段153は、条件値画像235が示す値を1減少させる。
ここで、本実施形態においては、条件値として選択可能な値は、1以上であって、配置数以下となる数である。例えば、作成中のゲーム空間内に配置されている第1敵オブジェクトの数が3体である場合、第1敵オブジェクトを対象オブジェクトとするクリア条件の条件値は、1から3までの範囲で設定可能である。上記の場合、ユーザは、クリア条件の条件値として、1から3までの3つの値を選択することができるので、候補提示手段153は、クリア条件の候補(具体的には、条件値の候補)として3つの候補からなるグループを提示している、と言うことができる。
なお、提示手段153は、選択中である条件値が最大値であるために、増加する指示を行うことができない場合、当該指示を行うことができる場合とは異なる表示態様で上記増加ボタン236を表示する。例えば、図10に示す例においては、条件値として選択可能な値のうちの最大値である「3」が選択中であり、選択中の条件値を増加する指示を行うことができない。そのため、提示手段153は、増加ボタン236をグレーアウトにして表示する(なお、図10においては、グレーアウトされている様子を斜線で表している)。これによって、選択中の条件値を増加することができないこと(つまり、選択中の条件値が最大値であること)をユーザにわかりやすく提示することができる。
また、図示しないが、提示手段153は、減少ボタン237についても増加ボタン236と同様に、選択中である条件値が最小値であることから減少する指示を行うことができない場合、減少ボタン237をグレーアウトにして表示する。
なお、本実施形態においては、1種類の対象オブジェクトについて、提示されるグループに含まれる候補の数は、当該オブジェクトに関する配置数に等しい数となる。したがって、候補提示手段153は、1種類の対象オブジェクトについて、クリア条件の候補(具体的には、条件値の候補)として、配置数と等しい数の候補からなるグループを提示する。
なお、他の実施形態においては、条件値として選択可能な値に、0が含まれていてもよい。また、条件値が0である場合におけるクリア条件は、例えば、「敵オブジェクトを0体以上倒すこと」ではなく、「敵オブジェクトを1体も倒さないこと」であってもよい。
また、本実施形態においては、候補提示手段153は、対象オブジェクトに関する条件値の候補として最初に提示される初期値として、当該対象オブジェクトに関する配置数に対応する値(すなわち、配置数に等しい値)を提示する。例えば、作成中のゲーム空間内に第1敵オブジェクトが3体配置されている状態において、パーツ条件ウィンドウ231において第1敵オブジェクトを示す対象オブジェクト画像が表示された場合、「3」を示す条件値画像が最初に表示される。つまり、対象オブジェクトが第1敵オブジェクトである場合には、条件値が「3」であるクリア条件の候補が初期候補として提示される。
図10に示すように、パーツ条件ウィンドウ231は、クリア条件画像238を含む。クリア条件画像238は、選択中である候補の内容(すなわち、クリア条件の内容)を示す。図10に示す例においては、対象オブジェクト画像232は第1敵オブジェクトを示し、条件値画像235は「3」を示しているので、選択中である候補は、第1オブジェクトを3体以上倒すことである。したがって、クリア条件画像238は、「全3体倒してからゴール」というメッセージを示している。クリア条件画像238を表示することによって、ゲームシステム1は、選択中のクリア条件の候補をわかりやすくユーザに提示することができる。
なお、図10に示す例においては、条件値として選択可能な値のうちの最大値である「3」が選択中であるので、クリア条件画像238は、「全3体倒してからゴール」というメッセージを示す。ここで、候補提示手段153は、上記最大値ではない条件値が選択中である場合、「n体以上倒してからゴール」(nは自然数)というメッセージを示すクリア条件画像238を表示する。また、候補提示手段153は、条件値として「0」が選択中である場合、「1体も倒さずにゴール」というメッセージを示すクリア条件画像238を表示してもよい。このように、候補提示手段153は、選択中である条件値に応じて、クリア条件画像238が示す内容を変化させる。これによって、選択中のクリア条件の候補をよりわかりやすくユーザに提示することができる。
また、図10に示すように、パーツ条件ウィンドウ231は、条件決定ボタン画像239を含む。条件決定ボタン画像239は、クリア条件を設定する指示を行うためのボタン画像である。すなわち、条件決定ボタン画像239を指定する指示が行われると、クリア条件設定手段154は、選択中の候補を、クリア条件に設定する。例えば、図10に示す状態において条件決定ボタン画像239を指定する指示が行われると、「第1オブジェクトを3体以上倒す」というクリア条件が設定される。
図11は、条件設定ウィンドウを含むゲーム画像の他の一例を示す図である。図11は、図10に示すパーツ条件ウィンドウ231が表示される状態から、対象オブジェクトがコインオブジェクトに変更された場合に表示されるゲーム画像を示している。すなわち、図11に示すパーツ条件ウィンドウ231に含まれる対象オブジェクト画像232は、コインオブジェクトを示す。
ここで、図11に示す例においては、現在作成中のゲーム空間内においては、4つのコインオブジェクトが配置されているものとする。したがって、条件値の候補として提示される初期値は「4」であり、条件値画像235は「4」を示す。このように、本実施形態においては、対象オブジェクトの候補として提示されるオブジェクトが変更されることに応じて、条件値の候補として提示される初期値が変更され得る。
また、図11に示す例においては、コインオブジェクトを対象オブジェクトとするクリア条件の条件値としては、1から4までの範囲で設定可能である。したがって、対象オブジェクトとしてコインオブジェクトが選択中である場合には、ユーザは、1から4までの4つの候補を選択可能である。つまり、候補提示手段153は、対象オブジェクトとしてコインオブジェクトが選択中である場合には、(対象オブジェクトとして第1敵オブジェクトが選択中である場合とは異なり)、クリア条件として4つの候補からなるグループを提示する。
なお、対象オブジェクトの候補が敵オブジェクトからコインオブジェクトに変更された場合、クリア条件を満たすためにプレイヤオブジェクトが対象オブジェクトに対して行うべきアクションは、「(敵オブジェクトを)倒すためのアクション」から「(コインオブジェクトを)取得するためのアクション」に変更される。したがって、図11においては、クリア条件画像238は、「全4枚取ってからゴール」というメッセージを示す。
以上より、クリア条件としてパーツ条件を設定する場合、ユーザは、まず、パーツ条件ボタン223を指定してパーツ条件ウィンドウ231を表示させる。次に、ユーザは、各ボタン233,234,236,および/または237を必要に応じて指定することによって、選択中となるクリア条件の候補(具体的には、対象オブジェクトおよび条件値)を変更する。さらに、ユーザは、所望の候補が選択中となる状態で、条件決定ボタン画像239を指定する。これによって、ユーザは、提示される候補のうちから所望の候補をクリア条件として設定することができる。
以上のように、本実施形態においては、候補提示手段153は、クリア条件に関するオブジェクトの種類(すなわち、対象オブジェクト)とアクションによって生じるゲーム結果の数に関する条件値とを各々独立してユーザが選択可能な形式で、当該クリア条件の候補を提示する。また、候補提示手段153は、条件値が異なる複数の候補からなる候補グループ(すなわち、条件値が異なる候補のグループ)を、ユーザにより選択されたオブジェクトの種類に応じて変化させる。例えば、図10および図11に示す例においては、対象オブジェクトとして第1敵オブジェクトが選択中である場合には、条件値の候補として3つの候補からなる候補グループが提示されるのに対して、対象オブジェクトとしてコインオブジェクトが選択中である場合には、条件値の候補として4つの候補からなる候補グループが提示される。このように、候補グループに含まれる候補の数を対象オブジェクトに応じて変更することによって、適切な数の候補を提示することができるので、ユーザがクリア条件を設定する操作を容易にすることができる。
なお、本実施形態においては、1以上のクリア条件の候補をユーザが選択可能な形式で提示する提示方法の一例として、候補提示手段153は、選択中の候補を表示するとともに、ユーザの指示に応じて選択中の候補を変更する方法を用いた。ここで、上記提示方法としては任意の方法が用いられてもよい。
例えば、本実施形態においては、候補提示手段153は、ユーザの指示に応じて、選択中である対象オブジェクトと条件値とを個別に変更した。これに対して、他の実施形態においては、候補提示手段153は、ユーザの指示に応じて、選択中である対象オブジェクトと条件値とをまとめて変更してもよい。例えば、パーツ条件ウィンドウ231には、クリア条件画像238と、変更ボタンとが表示されてもよく、クリア条件画像238が示す選択中のクリア条件が、変更ボタンを指定する指示に応じて切り替えられてもよい。クリア条件画像238が示すメッセージは、対象オブジェクトおよび条件値の情報を含むので、上記変更ボタンによる指示によって、ユーザは対象オブジェクトと条件値とをまとめて変更することができる。
また、本実施形態においては、候補提示手段153は、選択中である1つの候補のみを表示するようにしたが、他の実施形態においては、全ての候補を同時に表示するようにしてもよい。例えば、候補提示手段153は、候補オブジェクトとなるオブジェクトの一覧と、条件値となる値の一覧とを表示するようにしてもよい。また、他の実施形態においては、候補提示手段153は、ユーザが選択可能な条件値の範囲(例えば、「1〜5」)を表示してもよい。
また、他の実施形態においては、クリア条件において上限値を指定するか、下限値を指定するか、それとも、範囲(すなわち、上限値および下限値)を指定するかをユーザが選択することができるようにしてもよい。例えば、候補提示手段153は、パーツ条件ウィンドウ231内に、「以下」、「以上」、および、「範囲」のいずれかを示す範囲ボタンを表示するようにしてもよい。このとき、候補提示手段153は、範囲ボタンを指定する指示に応じて、当該範囲ボタンが示す内容(すなわち、「以下」、「以上」、または「範囲」)を切り替える。これによれば、選択中の条件値を、範囲ボタンが示す内容に応じた境界値とするクリア条件を設定することができる。例えば、対象オブジェクトが敵オブジェクトであり、条件値が「3」であり、範囲ボタンが「以上」を示す場合、クリア条件は、「駅オブジェクトを3体以上倒すこと」となる。なお、範囲ボタンが「範囲」を示す場合、提示手段153は、下限値および上限値の2種類の条件値をユーザが選択することができるように、上記画像235〜237を2組表示してもよい。上記によれば、設定可能なクリア条件のバリエーションを増加することができる。
また、本実施形態においては、候補提示手段153は、クリア条件の候補のうち最初に提示される初期候補として、配置数と等しい条件値を提示する。ここで、作成モードにおいてユーザが所定数のオブジェクトをゲーム空間内に配置した場合、当該所定数のオブジェクトに対して、クリア条件を満たすためのゲーム結果を生じさせる(例えば、配置された全ての敵オブジェクトが倒される、あるいは、配置された全てのコインオブジェクトが取得される)ことを、クリア条件としてユーザが設定する可能性が高いと考えられる。したがって、ゲーム空間内に配置されているオブジェクトの数(すなわち、配置数)に対応する条件値の候補を初期値として提示することによって、ユーザが条件値の候補を変更する操作(すなわち、増加ボタン236または減少ボタン237を指定する操作)を行う手間を低減することができる。これによって、クリア条件を設定する操作を容易にすることができる。
なお、他の実施形態においては、条件値の候補として提示される初期値は、配置数とは異なる値であってもよい。例えば、設定済のクリア条件を変更する場合(つまり、作成中のゲーム空間についてクリア条件が設定済である場合)には、候補提示手段153は、設定済のクリア条件の内容を初期候補として提示するようにしてもよい。したがって、他の実施形態においては、候補提示手段153は、ゲーム空間についてクリア条件が設定されていない場合に、配置数に対応する条件値を示す候補を初期候補として提示し、ゲーム空間についてクリア条件が設定されている場合は、設定済のクリア条件の内容を初期候補として提示するようにしてもよい。
図12は、プレイヤ条件を設定するための条件設定ウィンドウを含むゲーム画像の一例を示す図である。図12に示す条件設定ウィンドウ221は、プレイヤ条件に関する候補が提示される場合に表示される画像である。すなわち、プレイヤ条件ボタン224を指定する指示が行われた場合、図12に示すように、プレイヤ条件ウィンドウ241を含む条件設定ウィンドウ221が表示される。
ここで、本実施形態において、プレイヤ条件は、プレイヤオブジェクトが、所定のアイテムオブジェクトを取得することによって、通常状態とは異なる状態(例えば、上述の強化状態)となることである。すなわち、プレイヤ条件は、対象オブジェクト(より具体的には、プレイヤオブジェクトによって取得されるアイテムオブジェクト)を含む。
なお、プレイヤオブジェクトの状態を変化させるアイテムオブジェクトは、ゲーム空間に直接配置されるアイテムオブジェクトに限らない。例えば、ゲーム空間に配置可能な敵オブジェクトが所定のアイテムオブジェクトを有しており、プレイヤオブジェクトが当該敵オブジェクトを倒したことを条件に当該アイテムオブジェクトを取得することができる場合において、当該アイテムオブジェクトによってプレイヤオブジェクトの状態が変化してもよい。
図12に示すように、プレイヤ条件ウィンドウ241は、上記パーツ条件ウィンドウ231と同様の、対象オブジェクト画像232と、第1オブジェクト変更ボタン233と、第2オブジェクト変更ボタン234とを含む。なお、プレイヤ条件は上述の条件値を含まないので、プレイヤ条件ウィンドウ241は、条件値を設定するために用いられる画像(すなわち、図10に示す画像235〜237)を含まない。
ここで、プレイヤ条件における対象オブジェクトとなり得るオブジェクトは、プレイヤオブジェクトの状態を変化させるアイテムオブジェクト(「変化アイテムオブジェクト」と呼ぶ。)である。したがって、カウント手段152は、ゲーム空間内に配置可能な各変化アイテムオブジェクトについて、オブジェクトの種類毎に配置数をカウントする。そして、プレイヤ条件ウィンドウ241が表示される場合、候補提示手段153は、変化アイテムオブジェクトのうちで、配置数が1以上であるオブジェクト(つまり、ゲーム空間内に配置されているオブジェクト)を、プレイヤ条件における対象オブジェクトの候補として提示する。したがって、プレイヤ条件ウィンドウ241に含まれる対象オブジェクト画像232は、作成中のゲーム空間内に配置されている変化アイテムオブジェクトのみを示す。
なお、図12の例においては、対象オブジェクト画像232は、プレイヤオブジェクトを上述の強化状態に変化させるフラワーオブジェクトを示している。また、クリア条件画像238は、「強化状態でゴール」というメッセージを示す。なお、本実施形態においては、フラワーオブジェクトを取得して強化状態となったプレイヤオブジェクトは、敵オブジェクトに接触すると、強化状態から通常状態へ戻る。したがって、上記クリア条件画像238が示すクリア条件は、プレイヤオブジェクトが単にフラワーオブジェクトを取得したことを条件とするものではなく、フラワーオブジェクトを取得した強化状態でゴールすること条件とするものである。
なお、プレイヤ条件は、強化状態に関する条件に限らず、通常状態に関する条件であってもよい。例えば、図12の例において、「通常状態でゴール」というプレイヤ条件が設定可能であってもよい。
また、上記変化アイテムオブジェクトは、プレイヤ条件における対象オブジェクトとして用いられることに加えて(または代えて)、パーツ条件における対象オブジェクトとして用いられてもよい。すなわち、ゲーム空間内に上記フラワーオブジェクトが配置された場合、プレイヤ条件として、「強化状態でゴール」というクリア条件が提示されるとともに、パーツ条件として「フラワーオブジェクトをn個取得する(nは自然数)」というクリア条件が提示されてもよい。
なお、各オブジェクト変更ボタン233および234に対する指示に応じて、対象オブジェクトとして選択中のオブジェクトが変更される点については、パーツ条件ウィンドウ231においてもプレイヤ条件ウィンドウ241においても同様である。
以上のように、本実施形態においては、パーツ条件ウィンドウ231が表示される場合も、プレイヤ条件ウィンドウ241が表示される場合も、クリア条件の候補として、カウント数に基づいた候補が提示される。すなわち、パーツ条件ウィンドウ231が表示される場合、候補提示手段153は、カウント数に基づいて、対象オブジェクトの候補と条件値の候補とをそれぞれ決定する。また、プレイヤ条件ウィンドウ241が表示される場合、候補提示手段153は、カウント数に基づいて、対象オブジェクトの候補を決定する。具体的には、プレイヤ条件ウィンドウ241が表示される場合には、対象オブジェクトの配置数が1以上であるか否か(換言すれば、対象オブジェクトの有無)に基づいて、候補が決定される。このように、カウント数に基づく候補を提示することによって、適切な候補をユーザに提示することができるので、クリア条件を設定する操作を容易にすることができる。
なお、本実施形態においては、ゲームシステム1は、パーツ条件を設定する場合と、プレイヤ条件を設定する場合とで、ウィンドウを切り替えるようにしたが、他の実施形態においては、これらの場合でウィンドウを切り替えないようにしてもよい。例えば、ゲームシステム1は、単一のウィンドウ内において、各オブジェクト変更ボタン233および234に対する指示に応じて、パーツ条件に関するオブジェクト(例えば、敵オブジェクト)と、プレイヤ条件に関するオブジェクト(例えば、フラワーオブジェクト)とを提示するようにしてもよい。
(クリア条件を自動的に変更する処理)
本実施形態における作成モードにおいては、ユーザは、クリア条件が設定された後においても、ゲーム空間内にオブジェクトを配置する指示を行うことができる。ここで、本実施形態においては、ゲームシステム1は、クリア条件が設定されている場合において、ゲーム空間におけるオブジェクトの配置が変更された場合、一定条件下でクリア条件を自動的に変更する。以下、クリア条件を自動的に変更する処理の詳細を説明する。
図13は、クリア条件を自動的に変更する動作の流れの一例を示す図である。なお、図13に示す例においては、作成モードにおいて、ゲーム空間内に第1敵オブジェクトがすでに3体配置されている状態であるとする。
図13に示す(a)は、上記の状態から、パーツ条件ウィンドウを含む条件設定ウィンドウが表示された状態を示している。図13の(a)に示す状態において、クリア条件設定手段154は、ユーザの指示に基づいて、「第1敵オブジェクトを全3体倒すこと」というクリア条件を設定するものとする。つまり、設定可能な範囲(すなわち、1以上3以下)で条件値が最大値(すなわち、3)となるクリア条件が設定される。
図13に示す(b)は、上記のクリア条件が設定された後、条件設定ウィンドウが閉じられ、ゲーム空間を作成するためのゲーム画像が再び表示された状態を示している。ここで、図13の(b)に示す状態において、オブジェクト配置手段151は、ユーザの指示に基づいて、ゲーム空間内に第1敵オブジェクトを1体追加して配置するものとする。つまり、ゲーム空間内には第1敵オブジェクトが4体配置されたこととなる。
上記のように、条件値が最大値であるクリア条件が設定されている場合において、クリア条件に関するオブジェクト(ここでは、第1敵オブジェクト)の配置数が変更された場合、クリア条件設定手段154は、クリア条件を再設定(換言すれば、変更)する。具体的には、上記の場合、クリア条件は、当該オブジェクトの変更後の配置数を条件値とするように、再設定される。図13に示す(c)は、図13の(b)に示す状態の後で、パーツ条件ウィンドウを含む条件設定ウィンドウが表示された状態を示している。図13に示す例においては、図13の(c)に示すように、条件値が「4」となるようにクリア条件が再設定される。
なお、図13に示す例においては、オブジェクトの配置数が変更された後で条件設定ウィンドウが再度表示される様子を示したが、クリア条件の再設定は、条件設定ウィンドウが表示されるか否かに関わらず行われる。上述のように、カウント手段152は、ゲーム空間内においてオブジェクトが追加または消去される度に、当該オブジェクトの配置数をカウントする。そして、クリア条件設定手段154は、クリア条件に関するオブジェクトの配置数が変更されたことに応じたタイミングで、当該クリア条件を再設定する。なお、他の実施形態においては、クリア条件の再設定は、オブジェクトの配置数が変更された後で条件設定ウィンドウが表示された場合に行われてもよい。
以上のように、本実施形態においては、クリア条件設定手段154は、条件値が配置数と等しい(つまり、条件値が最大値である)クリア条件が設定された後で、ゲーム空間内に配置されるオブジェクト(具体的には、クリア条件に関するオブジェクト)の配置数が変化した場合、変化後の当該オブジェクトの配置数が条件値となるクリア条件を再設定する。
ここで、条件値が最大値であるクリア条件をユーザが設定した場合、ユーザは、「ゲーム空間内に配置されている所定の種類のオブジェクトを全て倒す」ことをクリア条件として設定することを意図していると想定される。したがって、条件値が最大値であるクリア条件が設定された後で、当該オブジェクトの配置数を増加させた場合、クリア条件における条件値も配置数に応じて増加させることをユーザが望んでいる可能性が高い。そのため、本実施形態においては、上記の場合において、ゲームシステム1がクリア条件を自動的に再設定することによって、ユーザは、クリア条件を再設定する操作を行わなくて済む。これによって、クリア条件を設定する操作をより容易にすることができる。
なお、上記「クリア条件を自動的に再設定する」とは、ユーザがクリア条件を設定する操作(すなわち、対象オブジェクトおよび/または条件値を選択する操作)を行うことなく、ゲームシステム1がクリア条件を再設定することを指す。例えば、本実施形態のように、ユーザが何らの操作を行わなくてもゲームシステム1がクリア条件を再設定する態様は、「クリア条件を自動的に再設定する」ことに該当する。また例えば、条件値が最大値であるクリア条件が設定された後で、対象オブジェクトの配置数がユーザの指示によって増加した場合において、ゲームシステム1は、クリア条件が再設定されることをユーザが許可する旨を示す許可指示をユーザから受け付けてもよい。この許可指示は、例えば、上記クリア条件アイコン218を指定する指示であってもよいし、「クリア条件を変更しますか」というメッセージに対して「はい」を選択する指示であってもよい。上記実施形態の態様の他、上記許可指示に応じてゲームシステム1がクリア条件を再設定する態様も、「クリア条件を自動的に再設定する」ことに該当する。
(配置数を補正する処理)
本実施形態においては、ユーザは、オブジェクトをゲーム空間内に直接配置することに加えて、ゲーム空間内に配置された他の所定のオブジェクト(ここでは、土管オブジェクト)からオブジェクトを出現させることができる。例えば、作成モードにおいて、ユーザは、土管オブジェクトの位置に敵オブジェクトが配置された場合、プレイモードにおいては、土管オブジェクトから当該敵オブジェクトが出現する。以下、オブジェクトが他の所定のオブジェクトから出現する場合における配置数のカウント方法について説明する。
図14は、配置数のカウント方法の一例を示す図である。図14においては、ゲーム空間に2体の第1敵オブジェクト205が直接配置されるとともに、ゲーム空間に配置される土管オブジェクト210内に第1敵オブジェクト205が配置されている。作成モードにおいては、土管オブジェクト210内に配置された敵オブジェクトは、表示されなくてもよいし、通常とは異なる表示態様で(例えば、半透明で)表示されてもよい。なお、図14においては、土管オブジェクト210内に配置された第1敵オブジェクト205を点線で表している。なお、本実施形態においては、作成モードにおいて土管オブジェクト210の位置を指定して敵オブジェクトを配置することによって、当該土管オブジェクト210内に当該敵オブジェクトを配置することができる。なお、他の実施形態においては、オブジェクト配置手段151は、ユーザの指示に基づいて、敵オブジェクトに加えて(または代えて)アイテムオブジェクトを土管オブジェクト内に配置するようにしてもよい。
本実施形態においては、土管オブジェクト210内に敵オブジェクトが配置された場合、プレイモードにおいては、当該土管オブジェクト210から所定数(例えば、10体)の敵オブジェクトが順番に出現する。したがって、土管オブジェクト210内に敵オブジェクトが配置された場合、実際には(換言すれば、プレイモードにおいては、)作成モードにおいて表示されている敵オブジェクトの数とは異なる数の敵オブジェクトが配置されていると言うことができる。
したがって、本実施形態においては、土管オブジェクト210内に第1敵オブジェクト205が配置されている場合、カウント手段152は、ゲーム空間内に直接配置されている(すなわち、土管オブジェクト210の外に配置されている)第1敵オブジェクト205の配置数をカウントするとともに、カウントされた配置数を、第1敵オブジェクト205が出現する土管オブジェクト210に応じて補正する。具体的には、カウント手段152は、ゲーム空間内に直接配置されている数としてカウントされた配置数(図14においては、「2」)を、土管オブジェクト210から出現する数(ここでは、「10」)を加算するように補正する(図14参照)。したがって、図14に示す例においては、補正後の配置数は「12」となる。
なお、配置数を補正する量は、土管オブジェクト210から出現する敵オブジェクトの数と同数でなくてもよい。例えば、他の実施形態においては、カウント手段152は、補正前の配置数に対して、土管オブジェクト210から出現する敵オブジェクトの数の半分(上記の例においては、「5」)を加算するようにしてもよい。
また、配置数を補正する量は、敵オブジェクトが配置された土管オブジェクトの数に応じた量となる。例えば、本実施形態において、敵オブジェクトが配置された土管オブジェクトがゲーム空間内に3つ配置されている場合は、カウント手段152は、30加算するように配置数を補正する。
上記のように、配置数が補正される場合、クリア条件における条件値の候補の数も配置数に応じて変化する。例えば、図14に示す例においては、第1敵オブジェクトに関するクリア条件における条件値として提示される候補の個数は、1から12までの12個となる。
以上のように、本実施形態においては、オブジェクト配置手段151は、ゲームプレイ中においてオブジェクト(すなわち、敵オブジェクト)をゲーム空間内に出現させる特定オブジェクト(すなわち、敵オブジェクトが配置された土管オブジェクト)を当該ゲーム空間に配置可能である。このとき、カウント手段152は、ゲーム空間内に配置された特定オブジェクトの数に応じて配置数を補正する。これによれば、ゲームシステム1は、特定オブジェクトが配置される場合であっても、ゲームプレイ中に実際に出現するオブジェクトの数をより正確にカウントすることができる。これによって、ゲームシステム1は、実際に出現するオブジェクトの数に応じたクリア条件の候補を提示することができる。
他の実施形態においては、上記特定オブジェクトは、所定のオブジェクトを、クリア条件に関するオブジェクトに変換する機能を有するものであってもよい。例えば、特定オブジェクトは、スイッチオブジェクトであり、当該スイッチオブジェクトは、プレイヤオブジェクトがスイッチオブジェクトに接触したことに応じて、ブロックオブジェクトをコインオブジェクトに変換する機能を有していてもよい。なお、スイッチオブジェクトは、ブロックオブジェクトをコインオブジェクトに一定期間のみ変換してもよいし、永続的に変換してもよい。
上記スイッチオブジェクトがゲーム空間に配置された場合、カウント手段152は、当該スイッチオブジェクトの配置に応じて配置数を補正してもよい。すなわち、カウント手段152は、スイッチオブジェクトによってコインオブジェクトに変換可能なブロックオブジェクトの数に応じて配置数を補正してもよい。例えば、スイッチオブジェクトがブロックオブジェクトを一定期間のみコインオブジェクトに変換する機能を有する場合、カウント手段152は、スイッチオブジェクトの周囲に配置される(例えば、所定距離内に配置される)ブロックオブジェクトの数に基づいて、コインオブジェクトの配置数を補正してもよい。
なお、上記において、ブロックオブジェクトの数に基づいてコインオブジェクトの配置数を補正すると、スイッチオブジェクトとブロックオブジェクトとの位置関係によっては、実際には達成できないクリア条件が設定される可能性がある。そのため、他の実施形態においては、スイッチオブジェクトがゲーム空間に配置された場合には、クリア条件設定手段154は、クリア条件(少なくともコインオブジェクトに関するクリア条件)の設定を禁止するようにしてもよい。
また、他の実施形態においては、オブジェクト配置手段151は、ユーザの指示に基づいて、ゲーム空間内に中間ポイントを配置してもよい。中間ポイントとは、プレイモードにおいてゲームオーバーとなった場合における再スタート位置である。すなわち、プレイモードにおいて、プレイヤオブジェクトが中間ポイントを通過した後においてゲームオーバーとなった場合、プレイヤは、プレイヤオブジェクトが中間ポイントに位置する状態からゲームを再開することができる。ここで、中間ポイントからゲームが再開される場合、プレイヤオブジェクトがクリア条件を達成することができなくなる可能性がある。例えば、中間ポイントよりも前に配置されているアイテムオブジェクトを取得することがクリア条件であって、プレイヤオブジェクトが中間ポイントよりも前に戻ることができない場合、中間ポイントからゲームが再開されてしまうと、プレイヤオブジェクトは当該クリア条件を達成することができない。したがって、ゲーム空間内に上記のような中間ポイントが配置される場合、クリア条件設定手段154は、クリア条件の設定を禁止するようにしてもよい。
[2−4.プレイモードにおける処理]
次に、図15および図16を参照して、プレイモードにおける処理の概要について説明する。本実施形態においては、ゲームシステム1は、上記作成モードにおいて作成されたゲーム空間を示すステージ情報を記憶する(換言すれば、保存する)。例えば、ゲームシステム1は、上述のメニュー画像においてユーザによって保存指示が行われたことに応じて、作成されていたゲーム空間を示すステージ情報を記憶する。
なお、ゲームシステム1に記憶されたステージ情報は、ネットワークを介してサーバにアップロードされたり、ゲームシステム1とは異なる他のゲームシステムへ送信されたりしてもよい。このとき、ゲームシステム1において生成されたステージ情報は、他のゲームシステムにおけるプレイモードにおいて用いられてもよい。
図15は、プレイモードにおいて表示されるゲーム画像の一例を示す図である。図15に示すように、プレイモードにおいては、ゲーム空間を表すゲーム空間画像251が表示装置に表示される。このゲーム空間は、ゲームシステム1に記憶されているステージ情報が示すゲーム空間である。また、プレイモードにおいて、ゲーム空間にはプレイヤオブジェクト204が配置される。プレイモードにおいて、ゲーム実行手段155は、プレイヤの指示に応じて、ゲーム空間内におけるプレイヤオブジェクトの動作を制御する。つまり、プレイモードにおいては、プレイヤは、作成モードにおいて作成されたゲーム空間を用いたゲームを行うことができる。
図15に示すように、本実施形態においては、ゲーム空間には、ゴールオブジェクト252が配置される。ゴールオブジェクト252は、ゲーム空間におけるゴール位置を表すオブジェクトである。すなわち、ゲーム実行手段155は、ゲーム空間内に配置されたゴールオブジェクト252の位置にプレイヤオブジェクト204が到達した(換言すれば、ゴールオブジェクト252に接触した)ことを条件として、当該ゲーム空間(換言すれば、ステージ)のゲームがクリアされたと判断する。
ここで、本実施形態においては、ゲームがプレイされるゲーム空間についてクリア条件が設定されている場合、プレイヤオブジェクト204が単にゴールオブジェクト252の位置に到達したことのみでは、ゲームクリアとはならない。すなわち、ゲーム実行手段155は、上述のクリア条件が満たされた状態で、プレイヤオブジェクト204がゲーム空間内におけるゴールオブジェクト252の位置に到達したことに応じて、ゲームがクリアされたと判断する。なお、ゲーム空間についてクリア条件が設定されていない場合(すなわち、作成モードにおいてクリア条件が設定されなかった場合)、ゲーム実行手段155は、プレイヤオブジェクト204がゴールオブジェクト252の位置に到達したことによってゲームがクリアされたと判断する。
上記のように、本実施形態においては、上記クリア条件は、ゲームがクリアされるための必要条件である。つまり、ゲームプレイ中においてクリア条件が満たされたことのみでは、ゲームがクリアされたことにはならず、プレイヤは、クリア条件を満たした上で、プレイヤオブジェクト204をゴール位置に到達させることでゲームをクリアすることができる。なお、他の実施形態においては、ゲーム実行手段155は、(プレイヤオブジェクト204がゴール位置に到達していなくても、)クリア条件が満たされたことのみに応じて、ゲームがクリアされたと判断してもよい。つまり、ゲーム実行手段155は、ゲームがクリアされるための十分条件としてクリア条件を用いてもよい。また、ゲーム空間にゴール位置は設けられなくてもよい。
上記より、本実施形態においては、ゲームプレイ中において(換言すれば、ゲームクリア前に)クリア条件が満たされることがある。そのため、本実施形態においては、ゲーム実行手段155は、ゲーム空間を用いたゲームプレイ中においてクリア条件が満たされた場合、当該クリア条件が満たされた状態であることをプレイヤに通知する。これによれば、プレイヤは、ゴール位置に到達する前であってもクリア条件が満たされたか否かを知ることができるので、プレイヤの利便性を向上することができる。なお、他の実施形態において、プレイヤに対する通知は、画像を表示することに加えて(または代えて)メッセージの音声を出力することによって行われてもよい。
図16は、プレイモードにおいてクリア条件が満たされた場合に表示されるゲーム画像の一例を示す図である。図16に示すように、本実施形態においては、ゲームプレイ中においてクリア条件が満たされた場合、ゲーム実行手段155は、プレイヤオブジェクト204の近傍にクリアマーク253を表示する。すなわち、クリア条件が満たされた後でプレイヤオブジェクト204の表示位置が変化することに応じて、クリアマーク253は、プレイヤオブジェクト204の近傍に表示されるように表示位置が変化する。
上記のように、本実施形態においては、ゲーム実行手段155は、クリア条件が満たされた状態であることを示す所定の画像(すなわち、クリアマーク253)を、プレイヤによって操作されるプレイヤオブジェクトの位置に関連付けて表示する。これによって、クリア条件が満たされたことをプレイヤに対してわかりやすく通知することができる。また、本実施形態においては、プレイヤが注目している位置(すなわち、プレイヤオブジェクトの位置)に上記所定の画像が表示されるので、当該画像をプレイヤが気づきやすい態様で提示することができる。また、ゲーム空間に複数のプレイヤオブジェクトが登場する場合(後述する“(プレイモードにおけるゲームに関する変形例)”を参照)には、複数のプレイヤオブジェクトのうちでクリア条件を満たしたプレイヤオブジェクトを、各プレイヤに対してわかりやすく通知することができる。なお、上記所定の画像は任意である。
なお、クリア条件が満たされた状態であることをプレイヤに通知する方法は任意である。例えば、他の実施形態においては、ゲーム実行手段155は、表示画面上における所定の位置(例えば、画面の左上の位置)に、クリア条件が満たされた状態であることを表すメッセージを表示してもよい。また例えば、ゲーム実行手段155は、クリア条件が満たされた場合に、プレイヤオブジェクトの表示態様を変更するようにしてもよい。
なお、クリア条件が一旦満たされた後で、クリア条件が満たされなくなった場合、ゲーム実行手段155は、クリアマークを消去する。例えば、プレイヤオブジェクトが上記フラワーオブジェクトを取得して強化状態になり、クリア条件が満たされた後で、プレイヤオブジェクトが敵オブジェクトに接触して通常状態に戻った場合、ゲーム実行手段155は、クリアマークを消去する。
また、図示しないが、本実施形態においては、ゲーム実行手段155は、クリア条件が満たされていない状態でプレイヤオブジェクト204がゴール位置に到達した場合、クリア条件が満たされていない状態であることをプレイヤに通知する。例えば、上記の場合、ゲーム実行手段155は、「クリア条件を満たしてゴールして下さい」、または、「コインを10枚とってからゴールして下さい」といったメッセージを表示してもよい。メッセージの表示位置は任意である。例えば、プレイヤオブジェクト204に関連付けてメッセージが表示されてもよいし、ゴール位置に関連付けてメッセージが表示されてもよいし、表示画面上における所定の位置(例えば、画面の左上の位置)にメッセージが表示されてもよい。
[3.ゲームシステムにおける処理の具体例]
次に、図17〜図19を参照して、ゲームシステム1における情報処理の具体例について説明する。
[3−1.情報処理に用いられるデータ]
図17は、ゲームシステム1における情報処理に用いられる各種情報の一例を示す図である。図17に示す各種情報は、本体装置2がアクセス可能な記憶媒体(例えば、フラッシュメモリ84、DRAM85、および/または、スロット23に装着されたメモリカード等)に記憶される。
図17に示すように、ゲームシステム1は、ゲームプログラムを記憶する。ゲームプログラムは、本実施形態におけるゲームを実行するためのゲームプログラムであり、例えば、フラッシュメモリ84、および/または、スロット23に装着されたメモリカードに記憶される。
また、図17に示すように、ゲームシステム1は、ステージ情報、配置数情報、候補グループ情報、クリア条件情報、および、オブジェクト情報を記憶する。これらの情報(換言すれば、データ)は、後述するゲーム処理(図18および図19)において生成されて用いられる。
ステージ情報は、作成モードにおいて作成されたゲーム空間(換言すれば、ゲームステージ)を示す。上述のように、ステージ情報は、ゲーム空間内に配置されたオブジェクトに関する情報を含む。したがって、ゲームシステム1は、ステージ情報に基づいてゲーム空間を構築することが可能である。本実施形態においては、ステージ情報は、1つのステージ毎に生成されて記憶される。
配置数情報は、上述の配置数を示す。なお、本実施形態において、複数種類のオブジェクトについて配置数がカウントされる場合、配置数情報は、オブジェクトの種類毎に配置数を示す。
候補グループ情報は、ユーザに提示されるクリア条件の候補のグループを示す。具体的には、上述のパーツ条件に関して候補が提示される場合(すなわち、上記パーツ条件ウィンドウが表示される場合)、候補グループ情報は、対象オブジェクト候補情報と、条件値候補情報とを含む。対象オブジェクト候補情報は、対象オブジェクトに関する1以上の候補を示し、例えば、候補となるオブジェクトの各種類を示す情報(具体的には、候補となるオブジェクトの種類のリスト)であってもよい。条件値候補情報は、条件値に関する1以上の候補を示し、例えば、条件値の取り得る範囲(例えば、1以上3以下)を示す情報であってもよい。また、上述のプレイヤ条件に関して候補が提示される場合(すなわち、上記プレイヤ条件ウィンドウが表示される場合)、候補グループ情報は、上記対象オブジェクト候補情報を含む。
クリア条件情報は、作成モードにおいて作成されたゲーム空間(換言すれば、ステージ)について設定されたクリア条件を示す。具体的には、クリア条件がパーツ条件である場合、クリア条件情報は、対象オブジェクト情報を示す情報と、条件値を示す情報とを含む。また、クリア条件がプレイヤ条件である場合、クリア条件情報は、対象オブジェクトを示す情報を含む。本実施形態においては、クリア条件情報は、クリア条件が設定されるゲーム空間に関するステージ情報と関連付けて記憶される。
オブジェクト情報は、プレイモードにおけるゲームプレイ中における、ゲーム空間内に配置される各種のオブジェクト(具体的には、プレイヤオブジェクト、敵オブジェクト、アイテムオブジェクト等)に関する情報を示す。オブジェクト情報は、ゲーム空間内に配置される上記オブジェクトを規定するための情報であり、具体的には、オブジェクトの状態、位置、および、向き等を示す。
[3−2.ゲームシステムにおいて実行される処理]
図18および図19は、ゲームシステム1によって実行されるゲーム処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図18および図19に示す一連のゲーム処理は、プロセッサ81によって上記ゲームプログラムが起動されたことに応じて開始される。
なお、本実施形態では、本体装置2のプロセッサ81が、ゲームシステム1に記憶されている上記ゲームプログラムを実行することによって、図18および図19に示す各ステップの処理を実行するものとして説明する。ただし、他の実施形態においては、上記各ステップの処理のうちの一部の処理を、プロセッサ81とは別のプロセッサ(例えば、専用回路等)が実行するようにしてもよい。また、ゲームシステム1が他の情報処理装置(例えば、サーバ)と通信可能である場合、図18および図19に示す各ステップの処理の一部は、他の情報処理装置において実行されてもよい。また、図18および図19に示す各ステップの処理は、単なる一例に過ぎず、同様の結果が得られるのであれば、各ステップの処理順序を入れ替えてもよいし、各ステップの処理に加えて(または代えて)別の処理が実行されてもよい。
また、プロセッサ81は、図18および図19に示す各ステップの処理を、メモリ(例えば、DRAM85)を用いて実行する。すなわち、プロセッサ81は、各処理ステップによって得られる情報(換言すれば、データ)をメモリに記憶し、それ以降の処理ステップにおいて当該情報を用いる場合には、メモリから当該情報を読み出して利用する。
なお、図18および図19に示す一連の処理において、プロセッサ81は、ゲームシステム1における入力部(例えば、タッチパネル13、ボタン、および/または、アナログスティック等)に対して行われた入力を示すデータを当該入力部から取得することによって、ユーザによる指示を取得する。
図18に示すステップS1において、プロセッサ81は、作成モードが実行されるか否かを判定する。本実施形態においては、プロセッサ81は、作成モードを実行するか、それとも、プレイモードを実行するかを、ユーザの指示に基づいて判定する。例えば、ステップS1においては、作成モードとプレイモードとを選択可能な選択画面が表示装置に表示される。プロセッサ81は、当該選択画面が表示される状態で、作成モードとプレイモードとのいずれかを指定する指示を受け付け、当該指示を取得する。作成モードを開始する旨の指示をユーザが行った場合、ステップS1の判定結果は肯定となり、プレイモードを開始する旨の指示をユーザが行った場合、ステップS1の判定結果は否定となる。ステップS1の判定結果が肯定である場合、ステップS2の処理が実行される。一方、ステップS1の判定結果が否定である場合、後述するステップS11(図19)の処理が実行される。
作成モードにおいては、ステップS2〜S9の一連の処理が実行される。まず、ステップS2において、プロセッサ81(換言すれば、オブジェクト配置手段151)は、ユーザの指示に基づいて、ゲーム空間内にオブジェクトを配置する。すなわち、プロセッサ81は、ユーザからの指示を取得し、取得された指示が、オブジェクトを配置する指示である場合、当該指示に従ってオブジェクトを配置する。このとき、プロセッサ81は、オブジェクトが配置されたゲーム空間を示すゲーム画像(図9)を生成して、表示装置に表示する。ステップS2の次に、ステップS3の処理が実行される。
ステップS3において、プロセッサ81(換言すれば、カウント手段152)は、所定の種類のオブジェクトについて、作成されたゲーム空間内に配置された配置数をカウントする。なお、配置数のカウントは、上記“[2−3.クリア条件を設定する処理]”で述べた方法に従って行われる。プロセッサ81は、オブジェクト毎の配置数を示す配置数情報をメモリに記憶する。ステップS3の次に、ステップS4の処理が実行される。
ステップS4において、プロセッサ81は、ユーザからの指示を取得し、クリア条件の設定を行う旨の指示(すなわち、上述したクリア条件アイコン218を選択する指示)がユーザによって行われたか否かを判定する。ステップS4の判定結果が肯定である場合、ステップS5およびS6の一連の処理が実行される。一方、ステップS4の判定結果が否定である場合、ステップS5およびS6の一連の処理がスキップされて、後述するステップS7の処理が実行される。
ステップS5において、プロセッサ81(換言すれば、候補提示手段153)は、クリア条件の候補を提示する。すなわち、プロセッサ81は、上記ステップS3の処理によってカウントされた配置数に基づいて、クリア条件の候補を決定する。このとき、プロセッサ81は、決定された1以上の候補を含むグループを示す候補グループ情報をメモリに記憶する。さらに、プロセッサ81は、決定した候補を表すクリア条件ウィンドウ(図10〜図12)を表示する。なお、クリア条件ウィンドウ内における具体的な表示内容は、上記“[2−3.クリア条件を設定する処理]”で述べた通りである。なお、上述したように、クリア条件ウィンドウが表示されている間、プロセッサ81は、上述のオブジェクト変更ボタン233および234、ならびに、上述の増加ボタン236および減少ボタン237を指定する指示を取得し、当該指示に応じて、クリア条件ウィンドウ内に表示される候補を変更する。ステップS5の次に、ステップS6の処理が実行される。
ステップS6において、プロセッサ81(換言すれば、クリア条件設定手段154)は、ユーザによる指示に基づいて、クリア条件を設定する。すなわち、プロセッサ81は、ユーザからの指示を取得し、条件決定ボタン画像239を指定する指示が行われた場合、指示が行われた時点で表示されている候補を、クリア条件として設定する。このとき、プロセッサ81は、設定されたクリア条件を示すクリア条件情報をメモリに記憶する。なお、設定されたクリア条件に関する条件値が最大値である場合、プロセッサ81は、条件値が最大値であることを示す情報を含むクリア条件情報をメモリに記憶する。また、プロセッサ81は、クリア条件ウィンドウの表示を消去し、ユーザがゲーム空間の作成を行うためのゲーム画像(図9)を表示装置に表示する。ステップS6の次に、ステップS7の処理が実行される。
ステップS7において、プロセッサ81は、上記ステップ2の処理によって、設定されているクリア条件に関する対象オブジェクトの配置数が変化したか否かを判定する。なお、ステップS7の処理時点でクリア条件が設定されていない場合、ステップS7の判定結果は否定となる。ステップS7の判定結果が肯定である場合、ステップS8の処理が実行される。一方、ステップS7の判定結果が否定である場合、ステップS8およびS9の一連の処理がスキップされて、後述するステップS10の処理が実行される。
ステップS8において、プロセッサ81は、設定されているクリア条件に関する条件値が最大値であるか否かを判定する。なお、ステップS8の判定は、メモリに記憶されているクリア条件情報を参照することによって行うことができる。なお、設定されているクリア条件がプレイヤ条件である場合、条件値が設定されないので、ステップS8の判定結果は否定となる。ステップS8の判定結果が肯定である場合、ステップS9の処理が実行される。一方、ステップS8の判定結果が否定である場合、ステップS9の処理がスキップされて、後述するステップS10の処理が実行される。
ステップS9において、プロセッサ81(換言すれば、クリア条件設定手段154)は、クリア条件を再設定する。具体的には、上記“(クリア条件を自動的に変更する処理)”において述べた方法で、クリア条件が再設定される。このとき、プロセッサ81は、メモリに記憶されているクリア条件情報を、再設定されたクリア条件を示すように更新する。ステップS9の次に、ステップS10の処理が実行される。
ステップS10において、プロセッサ81は、作成モードを終了するか否かを判定する。例えば、作成モードを終了する指示がユーザによって行われた場合、プロセッサ81は、作成モードを終了すると判定する。ステップS10の判定結果が肯定である場合、上記ステップS1の処理が再度実行される。一方、ステップS10の判定結果が否定である場合、上記するステップS2の処理が再度実行される。本実施形態においては、ステップS10の判定処理の結果が肯定となるまで、作成モードにおけるステップS2〜S9の一連の処理が繰り返し実行される。
一方、プレイモードにおいては、図19に示すステップS11〜S21の一連の処理が実行される。このステップS11〜S21の一連の処理においては、作成モードにおいて設定されたクリア条件を用いて、作成されたゲーム空間におけるゲームをプレイヤに行わせるゲーム処理が実行される。
まず、ステップS11において、プロセッサ81は、プレイ対象となるステージのゲーム空間を表すゲーム空間画像(図15参照)を生成し、表示装置に表示する。なお、プレイ対象となるステージを決定する方法は、任意である。例えば、プレイ対象となるステージは、プレイヤによる選択指示によって決定される。ステップS11の次に、ステップS12の処理が実行される。
ステップS12において、プロセッサ81は、ゲーム空間に配置される各オブジェクトの動作を制御する。具体的には、プロセッサ81は、プレイヤによる操作指示に基づいて、ゲーム空間におけるプレイヤオブジェクトの動作を制御する。また、プロセッサ81は、プレイヤオブジェクト以外の他のオブジェクトの動作を制御する。例えば、プロセッサ81は、ゲームプログラムにおいて予め定められたアルゴリズムに従って、敵オブジェクト、および、アイテムオブジェクトの動作を制御する。このとき、プロセッサ81は、動作が制御された後のオブジェクトに関するオブジェクト情報をメモリに記憶する。ステップS12の次に、ステップS13の処理が実行される。
ステップS13において、プロセッサ81は、クリア条件が満たされたか否かを判定する。この判定は、メモリに記憶されている、上記オブジェクト情報と、プレイ中のゲーム空間に関するステージ情報に関連付けられるクリア条件情報とを参照することで行うことができる。ステップS13の判定結果が肯定である場合、ステップS14の処理が実行される。一方、ステップS13の判定結果が否定である場合、ステップS14の処理がスキップされて、後述するステップS15の処理が実行される。
ステップS14において、プロセッサ81は、プレイヤオブジェクトにクリアマークを付す。具体的には、プロセッサ81は、ゲーム空間内において、プレイヤオブジェクトの近傍に、クリアマークを表すオブジェクトを配置する。なお、クリアマークは、ゲーム空間にオブジェクトを配置することによって表示する方法に代えて、後述するステップS19の処理によって生成されるゲーム画像に対してクリアマークの画像を重畳する方法によって表示されてもよい。ステップS14の次に、ステップS15の処理が実行される。
ステップS15において、プロセッサ81は、プレイヤオブジェクトがゴール位置に到達したか否かを判定する。具体的には、プロセッサ81は、メモリに記憶されているオブジェクト情報およびステージ情報に基づいて、プレイヤオブジェクトがゴールオブジェクトに接触したか否かを判定する。ステップS15の判定結果が肯定である場合、ステップS16の処理が実行される。一方、ステップS15の判定結果が否定である場合、ステップS16〜S18の一連の処理がスキップされて、後述するステップS19の処理が実行される。
ステップS16において、プロセッサ81は、クリア条件が満たされているか否かを判定する。ステップS16の判定は、上記ステップS13の判定と同様の方法で行われる。ただし、ステップS16においては、ゲーム空間にクリア条件が設定されていない場合、クリア条件が満たされていると判定され、判定結果は肯定となる。ステップS16の判定結果が肯定である場合、ステップS17の処理が実行される。一方、ステップS16の判定結果が否定である場合、ステップS18の処理が実行される。
ステップS17において、プロセッサ81は、プレイ中のゲームがクリアされたと判断する。ステップS17の次に、ステップS19の処理が実行される。
一方、ステップS18において、プロセッサ81は、クリア条件が満たされていない状態であることをプレイヤに通知する。具体的には、プロセッサ81は、上記通知のためのメッセージを表すオブジェクトをゲーム空間内に配置する。なお、メッセージは、ゲーム空間にオブジェクトを配置することによって表示する方法に代えて、後述するステップS19の処理によって生成されるゲーム画像にメッセージの画像を重畳する方法によって表示されてもよい。ステップS18の次に、ステップS19の処理が実行される。
ステップS19において、プロセッサ81は、ゲーム画像を生成する。具体的には、プロセッサ81は、メモリに記憶されているステージ情報およびオブジェクト情報を用いて、ゲーム空間を表すゲーム空間画像(図15)を生成する。なお、上記ステップS17の処理においてゲームがクリアされたと判断された場合、プロセッサ81は、ゲームクリアを表すゲーム画像(例えば、ゴール後のプレイヤオブジェクトが所定のアクションを行う画像)を生成する。ステップS19の次に、ステップS20の処理が実行される。
ステップS20において、プロセッサ81は、ステップS19において生成されたゲーム画像を表示装置に表示する。すなわち、プロセッサ81は、ゲーム空間においてプレイヤオブジェクトが動作する様子を表すゲーム空間画像を表示装置に表示させる。なお、ステップS12〜S21の一連の処理ループが繰り返し実行される場合、ステップS20の処理は、所定時間(例えば、1フレーム時間)に1回の割合で実行される。ステップS20の次に、ステップS21の処理が実行される。
ステップS21において、プロセッサ81は、プレイモードを終了するか否かを判定する。例えば、プレイモードを終了する指示がユーザによって行われた場合、プロセッサ81は、プレイモードを終了すると判定する。ステップS21の判定結果が肯定である場合、上記ステップS1の処理が再度実行される。一方、ステップS21の判定結果が否定である場合、上記ステップS12の処理が再度実行される。本実施形態においては、ステップS21の判定処理の結果が肯定となるまで、プレイモードにおけるステップS12〜S21の一連の処理が繰り返し実行される。
なお、図示しないが、図18および図19に示すゲーム処理中において、ユーザによってゲーム処理を終了する旨の終了指示が行われた場合、プロセッサ81は、図18および図19に示すゲーム処理を終了する。なお、プロセッサ81は、ゲーム処理中における任意のタイミングで上記終了指示を受け付けるようにしてもよい。
[4.上記実施形態の作用効果および変形例]
以上のように、本実施形態における情報処理プログラム(すなわち、ゲームプログラム)は、情報処理装置(すなわち、本体装置2)のコンピュータにおいて実行され、以下の手段としてコンピュータを機能させる。
・仮想空間(すなわち、ゲーム空間)内にオブジェクトを配置するオブジェクト配置手段151
・少なくとも1種類のオブジェクトについて仮想空間内に配置された配置数をカウントするカウント手段152
・仮想空間を用いたゲームがクリアされたと判定するために用いられる、オブジェクトに関連する条件を含むクリア条件の候補を、カウント手段においてカウントされた配置数に基づいて、ユーザが選択可能な形式で提示する候補提示手段153
・ユーザにより選択された候補をクリア条件に設定するクリア条件設定手段154
上記の構成により、上記実施形態によれば、クリア条件の候補として、仮想空間内に配置されるオブジェクトの配置数に応じた候補がユーザに提示される。これによれば、仮想空間内におけるオブジェクトの配置状況に応じて、ユーザに提示される候補が変更されるので、候補を選択する操作がユーザにとって容易になり、ユーザはクリア条件の設定を容易に行うことができる。
また、上記実施形態においては、候補提示手段153は、所定の種類のオブジェクトに対するアクション(具体的には、ゲームのプレイヤの入力に基づいたアクション)の実行に関する条件(例えば、上記パーツ条件)を、クリア条件の候補として提示する。ここで、上記実施形態においては、所定の種類のオブジェクトは、敵オブジェクトまたはアイテムオブジェクトである。なお、上記実施形態においては、所定の種類のオブジェクトは、プレイヤオブジェクトに作用することで当該プレイヤオブジェクトの状態を変化させるオブジェクト(すなわち、上記変化アイテムオブジェクト)であってもよい。
上記実施形態におけるクリア条件は、少なくとも1種類のオブジェクトに対するアクションによって生じるゲーム結果の数を示すパラメータに関する条件である。なお、「アクションの実行によって生じるゲーム結果」とは、例えば、アクションの対象となるオブジェクトに関するゲーム結果である。例えば上記実施形態の例で言えば、「アクションの実行によって生じるゲーム結果の数」とは、「(プレイヤオブジェクトが敵オブジェクトを踏むアクションによって)倒された敵オブジェクトの数」、あるいは、「(プレイヤオブジェクトがコインオブジェクトに接触するアクションによって)取得されたコインオブジェクトの数」である。
なお、上記実施形態においては、上記アクションの実行回数と、ゲーム結果の数とが等しくなる場合を例として説明したが、両者の数は一致しなくてもよい。つまり、上記実施形態においては、クリア条件の判定に用いられるパラメータは、アクションの実行回数を示すとともに、ゲーム結果の数を示すものであったが、他の実施形態においては、上記パラメータは、アクションの実行回数を示すものである必要はない。例えば、他の実施形態においては、下記の変形例のように構成されてもよい。
例えば、上記実施形態の第1の変形例においては、プレイヤオブジェクトが投げた1つの火の玉で複数体の敵オブジェクトを倒すことが可能であってもよい(なお、上記実施形態においては、1つの火の玉で1体のみの敵オブジェクトを倒すことができるものとする。)。このとき、上記アクション(すなわち、火の玉を投げる)の実行回数と、アクションによって生じるゲーム結果の数(すなわち、倒された敵オブジェクトの数)とは、必ずしも一致しない。上記第1の変形例においては、クリア条件の判定は、上記「倒された敵オブジェクトの数」を示すパラメータを用いて行われてもよい。
また例えば、上記実施形態の第2の変形例においては、プレイヤオブジェクトが取得した場合に通常のコインオブジェクトの5枚分としてカウントされる特別なコインオブジェクトが配置されてもよい。このとき、上記アクション(すなわち、プレイヤオブジェクトがコインオブジェクトに接触する)の実行回数と、アクションによって生じるゲーム結果の数(すなわち、取得されたコインオブジェクトの枚数)とは、必ずしも一致しない。上記第2の変形例においては、クリア条件の判定は、上記「取得されたコインオブジェクトの枚数」を示すパラメータを用いて行われてもよい。
また、例えば、上記実施形態の第3の変形例においては、クリア条件の判定に用いられるパラメータは、少なくとも1種類のオブジェクトに対するアクションによって生じるゲーム結果に対応する量を示すものであってもよい。具体的には、上記パラメータは、ゲーム結果に応じて加算される得点を示すものであってもよい。例えば、プレイヤオブジェクトが第1敵オブジェクトを倒した場合に1体につき100点を獲得することができ、第2敵オブジェクトを倒した場合に1体につき200点を獲得することができるゲームにおいて、作成モードにおいて、3体の第1敵オブジェクトと2体の第2敵オブジェクトとがゲーム空間内に配置された場合を考える。このとき、候補提示手段153は、各敵オブジェクトについてカウントされた配置数に基づいて、クリア条件となる得点の候補を提示してもよい。具体的には、上記の場合においては、プレイヤが獲得可能な得点は、0〜700点であるので、候補提示手段153は、クリア条件となる条件値(すなわち、得点)の候補として、0〜700点の範囲で候補を提示してもよい。
なお、上記実施形態および上記変形例のように、クリア条件の判定に用いられるパラメータは、上記アクションに応じて1つのオブジェクト毎に変化するパラメータであってもよい。例えば、上記実施形態および上記第1の変形例における「倒された敵オブジェクトの数」を示すパラメータ、上記実施形態および上記第2の変形例における「取得されたコインオブジェクトの枚数」を示すパラメータ、ならびに、上記第3の変形例における得点を示すパラメータは、いずれも、アクションに応じて1つのオブジェクト毎に変化するパラメータである。
なお、上記「アクション」とは、当該アクションによってゲーム空間内に実際に変化が生じるアクションであってもよいし、変化が生じないアクションであってもよい。例えば、「ブロックオブジェクトを10回叩く」というクリア条件が設定される場合、ゲームシステム1は、プレイヤオブジェクトが叩くことによって10個のブロックオブジェクト壊されたことに応じてクリア条件が満たされたと判定してもよい。また、ゲームシステム1は、ブロックオブジェクトが壊されたか否かにかかわらず、プレイヤオブジェクトが10回ブロックオブジェクトを叩いたことに応じてクリア条件が満たされたと判定してもよい。
(プレイモードにおけるゲームに関する変形例)
上記実施形態においては、プレイモードにおいては、1人のプレイヤがゲームプレイを行う場合を例として説明した。ここで、他の実施形態においては、プレイモードにおいて、複数人プレイのゲームが行われてもよい。すなわち、ゲーム実行手段155は、複数のプレイヤによる各指示に基づいてゲーム処理を実行してもよい。
複数人プレイのゲームが行われる場合、クリア条件は、プレイヤ毎に個別に判定されてもよいし、各プレイヤについてまとめて判定されてもよい。例えば、「コインオブジェクトを100枚以上取得する」というクリア条件が設定される場合、ゲーム実行手段155は、1つのプレイヤオブジェクトがコインオブジェクトを100枚以上取得したか否かを判定してもよいし、各プレイヤオブジェクトの取得したコインオブジェクトが100枚以上であるか否かを判定してもよい。また、上記の場合、ゲーム実行手段155は、各プレイヤオブジェクトが取得したコインオブジェクトについて100枚目のコインオブジェクトを取得したプレイヤオブジェクトについて、クリア条件を満たしたと判定してもよい。
また例えば、「フラワーオブジェクトによって強化状態となる」というクリア条件が設定される場合、ゲーム実行手段155は、各プレイヤオブジェクトが強化状態となったか否かを個別に判定してもよいし、全てのプレイヤオブジェクトが強化状態となったか否かを判定してもよい。なお、作成モードにおいてゲーム空間内に1つのフラワーオブジェクトが配置された場合、ゲーム実行手段155は、プレイモードにおいてゲーム空間内に1つのフラワーオブジェクトのみを配置してもよいし、プレイヤオブジェクトの数と同数のフラワーオブジェクトを配置してもよい。
以下、図20〜図24を参照して、ゲームシステム1において複数人プレイのゲームが行われる変形例について説明する。図20は、複数人プレイのゲームにおけるゲーム画像の一例を示す図である。図20に示すゲーム画像300は、プレイモードにおいて表示されるゲーム画像である。図20に示すように、本変形例では、3つのプレイヤオブジェクト301〜303がゲーム空間に登場する。本変形例では、ゲームに参加するプレイヤは3人であるとし、各プレイヤが1つずつプレイヤオブジェクトを操作するものとする。なお、他の実施形態においては、複数人プレイのゲームに参加するプレイヤの人数(換言すれば、プレイヤオブジェクトの数)は、2人以上の任意の数であってよい。
本変形例では、各プレイヤは、ゲームシステムを1つずつ用いてゲームを行う。各ゲームシステムは、他のゲームシステムと通信を行い、自身のコントローラに対する入力と、他のゲームシステムから受信される情報とに基づいてゲーム処理を実行する。具体的には、ゲームシステム1は、他のゲームシステムを用いるプレイヤによって操作されるプレイヤオブジェクトに関する情報を当該他のゲームシステムから受信し、受信した情報に基づいて各プレイヤオブジェクトの動作を制御する。なお、プレイヤオブジェクトに関する情報は、例えば、当該他のゲームシステムを用いるプレイヤによる入力内容を示す情報、あるいは、当該プレイヤオブジェクトの位置および/または動作を示す情報である。
本変形例において、ゲームシステム1は、自身に対応するプレイヤオブジェクト(すなわち、当該ゲームシステム1のコントローラを用いて入力を行うプレイヤによって操作されるプレイヤオブジェクト)を含む表示範囲のゲーム空間を表示装置に表示する。プレイモードにおいて、ゲームシステム1は、例えば、自身に対応するプレイヤオブジェクトを含むように表示範囲をスクロールさせて、ゲーム空間の一部を表す画像を表示装置に表示する。例えば、図20に示す例においては、プレイヤオブジェクト301がゲームシステム1に対応するものとする。このとき、他のゲームシステムに対応するプレイヤオブジェクト302および303は、ゲームシステム1の表示装置における表示範囲外となり、画面に表示されないこともあり得る。
本変形例においては、複数人プレイのゲームは、各プレイヤが対戦する(換言すれば、競争する)形式のゲームであるとする。具体的には、本変形例においては、クリア条件が満たされた状態のプレイヤオブジェクトを最初にゴールさせたプレイヤが勝利となり、他のプレイヤが敗北となる。なお、他の実施形態においては、複数人プレイのゲームの形式は任意であり、各プレイヤが協力する形式のゲームであってもよい(詳細は後述する)。
上記のように、本変形例では、ゲーム実行手段155は、複数のプレイヤによって操作される複数のプレイヤオブジェクトのうちで、クリア条件を満たしたプレイヤオブジェクトがゲーム空間内における所定のゴール位置に到達したことに応じて、ゲームがクリアされたと判断する。これによれば、ユーザによって設定されるクリア条件を、複数人プレイのゲームにおいても適用することができる。
なお、以下においては、「コインオブジェクトを100枚取得する」というクリア条件が設定された場合を例として、プレイモードにおけるゲーム処理を説明する。本変形例においては、ゲームシステム1は、プレイモードにおいて、クリア条件を示す画像を表示する。図20に示す例においては、「コインオブジェクトを100枚取得する」というクリア条件の内容を示すクリア内容画像305が表示される。なお、クリア内容画像305の詳細については後述する。
図21は、クリア条件が満たされた状態におけるゲーム画像の一例を示す図である。図21は、図20に示す状態から、プレイヤオブジェクト303がコインオブジェクト304を取得した結果、クリア条件が満たされた状態のゲーム画像を示している。
本変形例においては、ゲームシステム1は、各プレイヤオブジェクト301〜303が取得したコインオブジェクトの合計が100枚目となるコインオブジェクトを取得したプレイヤオブジェクトについて、クリア条件を満たしたと判定する。したがって、本変形例においては、ゲームに登場する複数のプレイヤオブジェクト301〜303のうち、同時にクリア条件を満たすことができるプレイヤオブジェクトの数は1つである。つまり、複数のプレイヤオブジェクト301〜303のうち1つのプレイヤオブジェクトが、クリア条件を満たした状態(以下、「充足状態」と呼ぶ)となり得る。
図21に示すように、本変形例においても上記実施形態と同様、クリア条件が満たされた場合、クリア条件を満たした(すなわち、充足状態となった)プレイヤオブジェクト303に関連付けて、クリアマーク306が表示される。
上記のように、本変形例においては、ゲーム実行手段155は、複数のプレイヤオブジェクトのうちで、当該複数のプレイヤオブジェクトの数よりも少ない数(ここでは、1)のプレイヤオブジェクトを上限として、クリア条件を満たした状態とする。そして、ゲーム実行手段155は、クリア条件が満たされた状態であるプレイヤオブジェクトを、当該クリア条件が満たされていない状態と区別可能な態様で表示する。具体的には、ゲーム実行手段155は、クリア条件が満たされた状態であるプレイヤオブジェクトの位置に関連付けて所定の画像(すなわち、クリアマーク306)を表示する。これによって、クリア条件が満たされたこと、および、クリア条件を満たしたプレイヤオブジェクトを、各プレイヤに対してわかりやすく通知することができる。
なお、クリア条件が満たされた状態であるプレイヤオブジェクトを、当該クリア条件が満たされていない状態と区別可能な態様で表示する方法は、任意である。例えば、他の実施形態においては、ゲーム実行手段155は、クリア条件が満たされた状態であるプレイヤオブジェクトを、当該クリア条件が満たされていない状態であるプレイヤオブジェクトに比べて明るく光らせて表示してもよい。また例えば、クリア条件が満たされた状態であるプレイヤオブジェクトは、当該クリア条件が満たされていない状態であるプレイヤオブジェクトとは異なる色で表示されてもよい。
図21に示すように、本変形例においては、クリア条件が満たされた場合、クリア条件が満たされたことを通知するメッセージ307が表示される。具体的には、メッセージ307は、クリア条件を満たしたプレイヤオブジェクトを操作するプレイヤ(ここでは、Aさん)を示す情報と、クリア条件が満たされたことの通知とを含む。なお、メッセージ307は、クリア条件を満たしたプレイヤオブジェクトがゲームシステム1の表示装置における表示範囲内に含まれる場合も、含まれない場合も表示される。これによれば、クリア条件を満たしたプレイヤオブジェクトが表示範囲内に存在しないためにクリアマーク306が表示されない場合でも、クリア条件を満たしたプレイヤを、各プレイヤに対してわかりやすく通知することができる。
ここで、上述のように、本変形例においては、ゲームシステム1は、クリア条件を満たす動作を行った(すなわち、100枚目のコインオブジェクトを取得した)プレイヤオブジェクトを充足状態(換言すれば、クリアマーク306が付された状態)とし、他のプレイヤオブジェクトを非充足状態とする。つまり、本変形例においては、1つのプレイヤオブジェクトが充足状態となり、同時に複数のプレイヤオブジェクトが充足状態となることはない。そのため、本変形例では、あるプレイヤオブジェクトがクリア条件を満たして充足状態となった後において、他のプレイヤオブジェクトが一定条件下で充足状態となる(つまり、充足状態となるプレイヤオブジェクトが別のプレイヤオブジェクトに変更される)ことを可能とする。これによって、あるプレイヤオブジェクトがクリア条件を満たしただけでは勝負が決まらないので、ゲームの興趣性を向上することができる。以下、充足状態となるプレイヤオブジェクトを別のプレイヤオブジェクトに変更する方法について説明する。
本変形例では、非充足状態のプレイヤオブジェクトは、充足状態のプレイヤオブジェクトを踏むことによって、充足状態となることができる。すなわち、ゲームシステム1は、非充足状態のプレイヤオブジェクトが充足状態のプレイヤオブジェクトを踏むアクションを成功させた場合、これら2つのプレイヤオブジェクトの状態を入れ替える。具体的には、非充足状態であったプレイヤオブジェクトが充足状態となり、充足状態であったプレイヤオブジェクトが非充足状態となる。また、上記の場合、ゲームシステムは、新たに充足状態となったプレイヤオブジェクトにクリアマーク306を付す。
上記のように、本変形例では、非充足状態のプレイヤオブジェクトは、充足状態のプレイヤオブジェクトを踏むことで、充足状態のプレイヤオブジェクトから、クリアマーク306を奪って充足状態となることができる。すなわち、ゲーム実行手段155は、クリア条件を満たさない状態の第1プレイヤオブジェクトが、クリア条件を満たした状態の第2プレイヤオブジェクトに対して所定のアクション(例えば、第1プレイヤオブジェクトを踏むアクション)を行った場合、当該第1プレイヤオブジェクトを、クリア条件を満たした状態に変更し、当該第2プレイヤオブジェクトを、クリア条件を満たさない状態に変更する。これによれば、ゴール可能となる権利(すなわち、クリアマーク306)をプレイヤオブジェクト間で奪い合うことができ、ゲームの興趣性を向上することができる。
なお、他の実施形態においては、非充足状態の第1プレイヤオブジェクトが、充足状態の第2プレイヤオブジェクトに対して所定のアクションを行った場合、ゲーム実行手段155は、当該第1プレイヤオブジェクトを、充足状態に変更し、当該第2プレイヤオブジェクトについては、充足状態を維持するようにしてもよい。これによっても上記変形例と同様、非充足状態のプレイヤオブジェクトが充足状態となることができるので、ゲームの興趣性を向上することができる。なお、上記の場合、ゲーム実行手段155は、同時に充足状態となるプレイヤオブジェクトの数に上限を設けてもよいし、設けなくてもよい。例えば、ゲーム実行手段155は、非充足状態の第1プレイヤオブジェクトが充足状態の第2プレイヤオブジェクトに対して所定のアクションを行った場合、充足状態のプレイヤオブジェクトの数が上限を超えないことを条件として、当該第2プレイヤオブジェクトの充足状態を維持するようにしてもよい。
また、上記所定のアクションの具体的な内容は任意である。例えば、他の実施形態においては、上記所定のアクションは、プレイヤオブジェクトが火の玉を投げて他のプレイヤオブジェクトに当てるアクションであってもよいし、プレイヤオブジェクトが他のプレイヤオブジェクトに接触するアクションであってもよい。
図22は、充足状態のプレイヤオブジェクトがゲームオーバーとなった直後におけるゲーム画像の一例を示す図である。具体的には、図22は、図21に示す状態から、充足状態のプレイヤオブジェクト303が敵オブジェクト308に接触してゲームオーバーとなった状態におけるゲーム画像を示している。
なお、本変形例においては、プレイヤオブジェクトは、ゲームオーバーとなると、ゲーム空間における所定の位置に配置され、当該位置からゲームを再開する。この所定の位置は、例えば、スタート地点、あるいは、スタート地点からゴール地点までの間で予め定められた中間地点である。また、充足状態のプレイヤオブジェクトがゲームオーバーとなった場合、当該オブジェクトは非充足状態となり、上記所定の位置に配置される。
図22に示すように、本変形例では、充足状態のプレイヤオブジェクトがゲームオーバーとなった場合、ゲームオーバーとなった位置に、クリアオブジェクト309が配置される。クリアオブジェクト309は、どのような外観であってもよいが、本変形例では、クリアマークを表す外観を有する。
プレイヤオブジェクトが上記クリアオブジェクト309を取得すると、当該プレイヤオブジェクトが充足状態となり、当該プレイヤオブジェクトにクリアマーク306が付される。なお、クリアオブジェクト309は、ゲーム空間において停止して配置されてもよいし、所定の移動アルゴリズムに従って移動してもよい。本変形例においては、クリアオブジェクト309は、クリアマーク306を包むシャボン玉を模したオブジェクトであり、例えば、ゲーム空間を漂うように移動する。
このように、本変形例においては、プレイヤオブジェクトは、ゲームオーバーとなったことに応じて配置されるクリアオブジェクトを取得することによっても、充足状態となることができる。具体的には、ゲーム実行手段155は、充足状態のプレイヤオブジェクトが解除条件(すなわち、ゲームオーバーとなったこと)を満たした場合、クリアオブジェクト309をゲーム空間に登場させる。そして、ゲーム実行手段155は、クリア条件を満たさない状態のプレイヤオブジェクトがクリアオブジェクト309を取得した場合、当該プレイヤオブジェクトを、クリア条件を満たした状態に変更する。これによれば、ゴール可能となる権利(すなわち、クリアマーク306)をプレイヤオブジェクト間で移動させることができるので、ゲームの興趣性を向上することができる。
なお、本変形例においては、充足状態のプレイヤオブジェクトが解除条件を満たした場合、ゲーム実行手段155は、当該プレイヤオブジェクトを非充足状態に変更した。ここで、他の実施形態においては、上記の場合、ゲーム実行手段155は、当該プレイヤオブジェクトの状態を充足状態に維持してもよい。これによっても上記変形例と同様、非充足状態のプレイヤオブジェクトが充足状態となることができるので、ゲームの興趣性を向上することができる。なお、上記の場合、ゲーム実行手段155は、同時に充足状態となるプレイヤオブジェクトの数に上限を設けてもよいし、設けなくてもよい。例えば、ゲーム実行手段155は、充足状態のプレイヤオブジェクトが解除条件を満たした場合、充足状態のプレイヤオブジェクトの数が上限を超えないことを条件として、当該プレイヤオブジェクトの充足状態を維持するようにしてもよい。
また、本変形例においては、非充足状態のプレイヤオブジェクトは、充足状態のプレイヤオブジェクトが近くに存在しない場合であっても、クリアオブジェクト309を取得することによって充足状態となることができる。これによって、非充足状態のプレイヤオブジェクトが充足状態となる機会を増やすことができるので、ゲームの興趣性をより向上することができる。
本変形例においては、充足状態のプレイヤオブジェクトが非充足状態となってクリアオブジェクト309が登場するための解除条件は、当該プレイヤオブジェクトがゲームオーバーとなることであった。ここで、他の実施形態においては、解除条件は、他の条件であってもよい。例えば、他の実施形態においては、解除条件は、充足状態のプレイヤオブジェクトが上述の強化状態から通常状態へと変化したことであってもよい。また、解除条件は、非充足状態のプレイヤオブジェクトが充足状態のプレイヤオブジェクトを踏んだことであってもよい(このとき、上記変形例とは異なり、充足状態のプレイヤオブジェクトが踏まれたことに応じて充足状態が入れ替わるのではなく、クリアオブジェクト309が配置される)。なお、解除条件を満たしたプレイヤオブジェクトがゲーム空間から消滅しない場合には、クリアオブジェクト309は、当該プレイヤオブジェクトが解除条件を満たした位置とは異なる位置に配置されてもよい。
以上のように、本変形例においては、プレイヤオブジェクトは、充足状態のプレイヤオブジェクトを踏むこと、あるいは、クリアオブジェクト309を取得することによって、充足状態となることができる。したがって、本変形例においては、あるプレイヤオブジェクトによってクリア条件が満たされた後は、当該プレイヤオブジェクトは、クリアマーク306を他のプレイヤオブジェクトに奪われないようにしながらゴールを目指す。一方、他のプレイヤオブジェクトは、クリアマーク306が付されたプレイヤオブジェクトからクリアマーク306を奪ってゴールすることを目的とする。
なお、クリアオブジェクト309は、上記解除条件が充足された場合の他、他の条件が充足された場合に登場してもよい。例えば、「敵オブジェクトを3体倒す」というクリア条件が設定される場合において、3体目の敵オブジェクトが、プレイヤオブジェクトによって倒される以外の理由で消滅した場合、ゲーム実行手段155は、クリアオブジェクト309をゲーム空間に配置してもよい。このように、クリアオブジェクト309は、クリア条件を満たすために必要となるオブジェクトが消滅した場合に、ゲーム空間に配置されてもよい。これによれば、各プレイヤオブジェクトは、クリア条件を充足するための条件となるオブジェクトが消滅した場合であっても、充足状態となる機会を得ることができる。なお、敵オブジェクトが消滅する場合とは、例えば、当該敵オブジェクトが他の敵オブジェクトによって倒される場合、あるいは、当該敵オブジェクトが崖から落ちる場合等である。上記の場合、クリアオブジェクト309が登場する位置は任意であるが、例えば、敵オブジェクトが消滅した位置にクリアオブジェクト309が登場してもよい。
図23は、充足状態のプレイヤオブジェクトが表示範囲外に存在する状態におけるゲーム画像の一例を示す図である。上述のように、本変形例においては、あるゲームシステム1とは異なる他のゲームシステムに対応するプレイヤオブジェクトについては、当該ゲームシステム1の表示装置における表示範囲外となり、画面に表示されないこともあり得る。
図23に示すように、充足状態のプレイヤオブジェクトが表示範囲外となる場合、ゲームシステム1は、当該プレイヤオブジェクトの位置を示す位置マーク(ここでは、当該プレイヤオブジェクトを表すマーク)310を表示する。ここで、図23に示す状態においては、充足状態のプレイヤオブジェクトは、ゲーム空間において表示範囲よりも右側に存在するものとする。したがって、ゲームシステム1は、表示範囲の右端付近に位置マーク310を表示する。これによって、プレイヤは、充足状態のプレイヤオブジェクトが、自身が操作するプレイヤオブジェクトよりも右側の位置に存在することを認識することができる。なお、図示しないが、例えば、充足状態のプレイヤオブジェクトが表示範囲よりも左側に存在する場合は、位置マーク310は、表示範囲の左端付近に表示され、充足状態のプレイヤオブジェクトが表示範囲よりも上側に存在する場合は、位置マーク310は、表示範囲の上端付近に表示される。なお、充足状態のプレイヤオブジェクトが変更された場合には、充足状態のプレイヤオブジェクトの変更に応じて位置マーク310の表示も変更される。また、充足状態のプレイヤオブジェクトが表示範囲内に入ると、位置マーク310は表示されなくなる。
本変形例においては、位置マーク310は、表示範囲(換言すれば、ゲームシステム1に対応するプレイヤオブジェクト)の位置を基準にした、充足状態のプレイヤオブジェクトの方向を示すとも言うことができる。このように、位置マーク310は、ゲーム空間における充足状態のプレイヤオブジェクトの位置および/または方向を大まかに示すものであってもよい。なお、他の実施形態においては、位置マーク310は、ゲーム空間内における充足状態のプレイヤオブジェクトの位置および/または方向を示す任意の画像であってよい。例えば、他の実施形態においては、ゲームシステム1は、位置マーク310として、ゲーム空間のマップと、当該マップ上における充足状態のプレイヤオブジェクトの位置とを示す画像を表示してもよい。
上記のように、ゲーム実行手段155は、ゲーム空間のうちで、ゲームシステム1に対して入力を行うプレイヤによって操作される自プレイヤオブジェクトを含む一部の範囲を表す画像を表示装置に表示させる(図20〜図23参照)。そして、ゲーム実行手段155は、複数のプレイヤオブジェクトのうちの、自プレイヤオブジェクトとは異なる他プレイヤオブジェクトがクリア条件を満たした状態であり、当該他プレイヤオブジェクトが表示装置に表示される範囲外に存在する場合、当該他プレイヤオブジェクトの位置および/または方向を示す画像(すなわち、位置マーク310)を表示装置に表示させる(図23参照)。これによれば、非充足状態のプレイヤオブジェクトを操作するプレイヤは、自身の目標となる充足状態のプレイヤオブジェクトの位置(なお、大まかな位置であってもよい)を知ることができ、充足状態のプレイヤオブジェクトの方へ自プレイヤオブジェクトを容易に移動させることができる。
なお、本変形例において、上記クリアオブジェクト309がゲーム空間に配置される場合には、ゲームシステム1は、クリアオブジェクト309の位置を示す位置マーク(不図示)を表示する。クリアオブジェクト309の位置を示す位置マークは、例えば、クリアオブジェクト309を表すマークであってもよい。これによれば、非充足状態のプレイヤオブジェクトを操作するプレイヤは、自身の目標となるクリアオブジェクト309の位置を知ることができ、クリアオブジェクト309の方へ自プレイヤオブジェクトを容易に移動させることができる。
また、本変形例において、1つのステージは、複数のエリアに分かれている場合もある。例えば、プレイヤオブジェクトは、上述の土管オブジェクトに入ることによって、当該土管オブジェクトが配置されるエリアから他のエリアへと移動することが可能であってもよい。このように、1つのステージが複数のエリアによって構成される場合において、充足状態のプレイヤオブジェクト(またはクリアオブジェクト309)が、自プレイヤオブジェクトが存在するエリアとは異なるエリアに存在する状態では、ゲームシステム1は、位置マークを表示しない。これによれば、非充足状態のプレイヤオブジェクトを操作するプレイヤは、自身の目標となる充足状態のプレイヤオブジェクト(または、クリアオブジェクト309)が自プレイヤオブジェクトと異なるエリアに存在することを知ることができる。
なお、他の実施形態においては、充足状態のプレイヤオブジェクト(またはクリアオブジェクト309)が、自プレイヤオブジェクトが存在するエリアとは異なるエリアに存在する状態において、ゲームシステム1は、位置マークを表示するようにしてもよい。例えば、ゲームシステム1は、ステージ全体を示すマップと、当該マップ上における充足状態のプレイヤオブジェクトの位置とを示す位置マークを表示してもよい。また例えば、ステージが複数のエリアからなる場合であっても、スタート地点からゴール地点までの経路が1つである場合には、ゲームシステム1は、充足状態のプレイヤオブジェクトが自プレイヤオブジェクトよりも前方(すなわち、ゴール地点の側)に存在するか、それとも、後方(すなわち、スタート地点の側)に存在するかを示す位置マークを表示してもよい。
図20〜図23に示すように、本変形例においては、クリア条件の内容を示すクリア内容画像305が表示される。図20〜図23に示す例においては、「コインオブジェクトを100枚取得する」というクリア条件が設定されるので、クリア内容画像305は、コインオブジェクトを示す画像と、クリア条件の条件値(ここでは、100)を示す画像とを含む。
ここで、いずれのプレイヤオブジェクトによってもクリア条件が達成されていない状態では、図20に示すように、「??/100」を示すクリア内容画像305が表示される。このクリア内容画像305は、クリア条件を達成するための数(ここでは、100)に対してコインオブジェクトの現在の取得数が認識できないように、クリア条件を示すものである。本変形例においては、100枚目のコインオブジェクトを取得したプレイヤオブジェクトが充足状態となるので、仮に現在の取得数を各プレイヤが認識できるとすれば、プレイヤが、自身が取得するコインオブジェクトが100枚目となるように調整するような不正なプレイ方法(例えば、現在の取得数が99枚となるまでコインオブジェクトの手前で待機するようなプレイ方法)でゲームを行うことが考えられる。各プレイヤがこのような不正なプレイ方法を行うと、対戦ゲームの興趣性を下げるおそれがあるので、このようなプレイ方法を防止するべく、本変形例においては、現在の取得数が認識できない方法でクリア内容画像305を表示する。
上記のように、本変形例においては、クリア条件は、上述の「ゲーム結果の数」または「当該ゲーム結果に対応する量」を示すパラメータ(上記の例においては、コインオブジェクトの取得数を示すパラメータ)に関する条件である。また、当該パラメータは、複数のプレイヤオブジェクトに関するゲーム結果の数またはゲーム結果に対応する量の合計を示す。つまり、コインオブジェクトの取得数は、複数のプレイヤオブジェクトについて共通にカウントされる。また、ゲーム実行手段155は、パラメータがクリア条件を満たすこととなったアクションを行ったプレイヤオブジェクト(上記の例においては、100枚目のコインオブジェクトを取得したプレイヤオブジェクト)を、クリア条件を満たした状態とする。なお、当該プレイヤオブジェクト以外の他のプレイヤオブジェクトは、クリア条件を満たした状態とならない。このとき、ゲーム実行手段155は、クリア条件を満たすために必要な数または量を提示し、現在のパラメータの値を提示しない(図23)。これによれば、対戦ゲームの興趣性を下げるプレイ方法でプレイヤがゲームを行うことを防止することができる。
以上においては、本変形例における複数人プレイのゲームの一例として、クリア条件として上述のパーツ条件が設定される場合を説明した。次に、クリア条件として上述のプレイヤ条件が設定される場合の例について説明する。
本変形例において、クリア条件としてプレイヤ条件が設定される場合には、複数のプレイヤオブジェクトの全員が同時にクリア条件を満たすことができるものとする。例えば、作成モードにおいてゲーム空間内に1つのフラワーオブジェクトが配置された場合、ゲームシステム1は、登場するプレイヤオブジェクトの数と同数のフラワーオブジェクトを配置する。この場合、ゲームシステム1は、ゲーム画像の見た目上は1つのフラワーオブジェクトを配置し、登場するプレイヤオブジェクトの数と同じ回数だけフラワーオブジェクトが取得されなければフラワーオブジェクトを消滅させないようにしてもよい。
上記のように、クリア条件としてプレイヤ条件が設定される場合には、プレイヤオブジェクトの全員が同時に充足状態となることができる。したがって、プレイヤ条件が設定される場合には、パーツ条件が設定される場合とは異なり、充足状態となるプレイヤオブジェクトを別のプレイヤオブジェクトに変更する処理は実行されない。すなわち、非充足状態のプレイヤオブジェクトは、充足状態のプレイヤオブジェクトを踏んでも、充足状態とはならない。また、充足状態のプレイヤオブジェクトがゲームオーバーとなっても、クリアオブジェクト309は配置されない。
また、クリア条件としてプレイヤ条件が設定される場合には、パーツ条件が設定される場合と同様に、クリア条件を満たしたプレイヤオブジェクトにクリアマークが付される。ただし、本変形例においては、ゲームシステム1は、プレイヤ条件を満たしたプレイヤオブジェクトに対して、パーツ条件を満たしたプレイヤオブジェクトに付されるクリアマークとは異なる外観のクリアマークを付す。例えば、ゲームシステム1は、クリアマークである旗に描かれた図案を、プレイヤ条件とパーツ条件とで異ならせてもよい。以上によって、プレイヤオブジェクトが満たしたクリア条件がパーツ条件であるか、それとも、プレイヤ条件であるか(換言すれば、充足状態のプレイヤオブジェクトに付されたクリアマークを奪うことができるか否か)をプレイヤにとって認識しやすくすることができる。
次に、図24を参照して、本変形例においてゲームシステム1によって実行される情報処理の具体例について説明する。本変形例においても上記実施形態と同様、図18および図19に示す一連のゲーム処理が実行される。さらに、本変形例においては、図24に示す一連の処理が実行される。なお、図24に示す一連の処理は、図19に示す一連の処理と同様、ゲーム処理手段155として機能するプロセッサ81によって実行される。
図24は、本変形例におけるゲーム処理の流れの一例を示すフローチャートである。図24に示すように、本変形例においては、図19に示すステップS13の判定結果が否定である場合、または、ステップS14の次に、ステップS31の処理が実行される。
ステップS31において、プロセッサ81は、非充足状態のプレイヤオブジェクトが、充足状態のプレイヤオブジェクトを踏んだか否かを判定する。この判定は、上述のステップS12において各プレイヤオブジェクトの動作が制御された結果に基づいて行われる。ステップS31の判定結果が肯定である場合、ステップS32の処理が実行される。一方、ステップS31の判定結果が否定である場合、ステップS32の処理がスキップされて、後述するステップS33の処理が実行される。
ステップS32において、プロセッサ81は、充足状態のプレイヤオブジェクトを交替させる。すなわち、充足状態のプレイヤオブジェクトを踏んだプレイヤオブジェクトを新たに充足状態とし、充足状態であったプレイヤオブジェクトを非充足状態とする。ここで、本変形例では、上述のオブジェクト情報(図17参照)は、各プレイヤオブジェクトが充足状態であるかそれとも非充足状態であるかを示す情報を含む。上記ステップS32において、プロセッサ81は、交替後の各プレイヤオブジェクトの状態を示すように、オブジェクト情報を更新する。ステップS32の次に、ステップS33の処理が実行される。
ステップS33において、プロセッサ81は、充足状態のプレイヤオブジェクトがゲームオーバーとなったか否かを判定する。この判定は、上述のステップS12において各プレイヤオブジェクトの動作が制御された結果に基づいて行われる。例えば、プレイヤオブジェクトが敵オブジェクトに接触したり、あるいは、崖におちたりした場合、プレイヤオブジェクトがゲームオーバーとなったと判定される。ステップS33の判定結果が肯定である場合、ステップS34の処理が実行される。一方、ステップS33の判定結果が否定である場合、ステップS34の処理がスキップされて、後述するステップS35の処理が実行される。
ステップS34において、プロセッサ81は、充足状態のプレイヤオブジェクトがゲームオーバーとなった位置に、上述のクリアオブジェクト309を配置する。なお、クリアオブジェクト309がゲーム空間に配置されている状況においては、上述のステップS12において、クリアオブジェクト309の動作が制御される。また、プロセッサ81は、ゲームオーバーとなったプレイヤオブジェクトが非充足状態であることを示すように、上記オブジェクト情報を更新する。ステップS34の次に、ステップS35の処理が実行される。
なお、本変形例においては、プロセッサ81は、クリア条件がパーツ条件である場合に、上記ステップS31〜S34の一連の処理を実行し、クリア条件がプレイヤ条件である場合には、上記ステップS31〜S34の一連の処理を実行しない。したがって、クリア条件がプレイヤ条件である場合には、図19に示すステップS13の判定結果が否定である場合、または、ステップS14の次に、ステップS35の処理が実行される。
ステップS35において、プロセッサ81は、クリアオブジェクト309がプレイヤオブジェクトによって取得されたか否かを判定する。この判定は、上述のステップS12において各プレイヤオブジェクトの動作が制御された結果に基づいて行われる。例えば、プレイヤオブジェクトがクリアオブジェクト309に接触した場合、クリアオブジェクト309がプレイヤオブジェクトによって取得されたと判定される。ステップS35の判定結果が肯定である場合、ステップS36の処理が実行される。一方、ステップS35の判定結果が否定である場合、ステップS36の処理がスキップされて、上述のステップS15(図19参照)の処理が実行される。
ステップS36において、プロセッサ81は、クリアオブジェクト309を取得したプレイヤオブジェクトにクリアマークを付す。なお、プレイヤオブジェクトにクリアマークを付す方法は、上述のステップS14における方法と同様である。また、プロセッサ81は、クリアオブジェクト309を取得したプレイヤオブジェクトが充足状態であることを示すように、上記オブジェクト情報を更新する。ステップS36の次に、上述のステップS15の処理が実行される。
なお、上記ゲーム処理において、本変形例では、各プレイヤオブジェクトについてS15およびS16における判定処理が行われる。したがって、本変形例においては、プロセッサ81は、充足状態のプレイヤオブジェクトがゴール位置に到達した場合に、ゲームがクリアされたと判断する。
また、本変形例においては、上述のステップS19において、プロセッサ81は、ゲーム空間画像(図20)に、上記クリア内容画像305を重ねた画像を生成する。また、充足状態のプレイヤオブジェクトまたはクリアオブジェクト309が表示範囲外となる場合には、プロセッサ81は、ゲーム空間画像(図20)に、上記位置マーク310を重ねた画像を生成する。これによって、本変形例においては、クリア内容画像305が表示され、必要に応じて位置マーク310が表示される。
なお、上記変形例において、ゲーム処理手段155は、任意の方法で作成されたゲーム空間と、任意の方法で設定されたクリア条件とを用いて、複数のプレイヤによる各指示に基づいてゲーム処理を実行してもよい。このとき、ゲームシステム1は、上記実施形態とは異なる任意の方法で、ゲーム空間の作成およびクリア条件の設定を行ってもよい。例えば、ゲームシステム1は、図9〜図13に示したユーザインターフェースとは異なる任意のユーザインターフェースを用いて、ゲーム空間の作成およびクリア条件の設定を行ってもよい。また、ゲームシステム1は、ユーザの指示に基づかずにゲーム空間の作成およびクリア条件の設定を行ってもよい。例えば、ゲームシステム1は、予め用意されたゲーム空間およびクリア条件を用いて、プレイモードにおけるゲーム処理を実行してもよい。
上記変形例においては、クリア条件の一種であるパーツ条件に関して、ゲームに登場する複数のプレイヤオブジェクトのうちの一部(具体的には1つのみ)のプレイヤオブジェクトがクリア条件を満たすことができるようにした。つまり、クリア条件は、当該クリア条件を同時に満たすことができるプレイヤオブジェクトの数が、ゲーム空間に登場するプレイヤオブジェクトの総数よりも小さくなるような条件であった。すなわち、ゲーム実行手段155は、クリア条件がパーツ条件である場合に、複数のプレイヤオブジェクトのうちで、当該複数のプレイヤオブジェクトの数よりも少ない数(ここでは、1)のプレイヤオブジェクトについてクリア条件を満たした状態とした。ここで、他の実施形態においては、クリア条件がプレイヤ条件である場合であっても、パーツ条件である場合と同様に、ゲームに登場する複数のプレイヤオブジェクトのうちの一部のプレイヤオブジェクトがクリア条件を満たすことができるようにしてもよい。
例えば、「フラワーオブジェクトを取得した強化状態でゴールする」というプレイヤ条件がクリア条件として設定される場合であって、登場するプレイヤオブジェクトが3つである場合に、ゲームシステム1は、ゲーム空間にフラワーオブジェクトを2つだけ配置してもよい。これによって、複数のプレイヤオブジェクトのうちの一部のプレイヤオブジェクトのみが同時に充足状態となることができる。このとき、プレイヤ条件が設定される場合であっても上記変形例においてパーツ条件が設定される場合と同様に、ゲームシステム1は、充足状態のプレイヤオブジェクトを一定条件下で交替させるようにしてもよい。
また、上記変形例においては、各プレイヤが対戦する形式の複数人プレイのゲームが行われる場合を例として説明したが、他の実施形態においては、複数人プレイのゲームは、各プレイヤが協力する形式のゲームであってもよい。すなわち、クリア条件を満たした所定数のプレイヤオブジェクト(1つのプレイヤオブジェクトでもよいし、全てのプレイヤオブジェクトでもよい)がゴールすることによって、各プレイヤがゲームクリアとなるようにしてもよい。なお、協力形式のゲームの場合、ゲームシステム1は、充足状態となるプレイヤオブジェクトが交替可能であるようにしてもよいし、充足状態となるプレイヤオブジェクトが交替不可能であるようにしてもよい。なお、協力形式のゲームの場合、上述したような不正なプレイ方法をプレイヤが行う必要はないので、ゲームシステム1は、クリア内容画像として、クリア条件を達成するための数と、現在の取得数とを示す画像を表示するようにしてもよい。また、協力形式のゲームの場合、ゲームオーバーとなったプレイヤオブジェクトが再配置される位置は、プレイヤが選択できるようにしてもよい。例えば、プレイヤは、スタート地点、上述の中間地点、および、他のプレイヤオブジェクトの位置のうちから、プレイヤオブジェクトが再配置される位置を選択できるようにしてもよい。