JP6944124B2 - 眼科用剤 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、POE−POPブロックポリマーとヒドロキシプロピルメチルセルロースと多価アルコールを所定の割合で配合することでコンタクトレンズ表面の濡れ性と使用感を向上させる方法が示されている。
特許文献2には、POE−POP共重合体と多価カルボン酸を組み合わせてコンタクトレンズの種類を問わずその機能を低下させることなく使用感を向上させる方法が示されている。
一方、頻回交換ソフトコンタクトレンズの消毒保存時に使用されるコンタクトレンズ多目的用剤等のコンタクトレンズ用ケア製剤は、保存液中で眼感染症原因微生物の増殖を防ぐために一般に消毒剤が含有されている。しかし、非特許文献1に示されるように眼感染症原因微生物の一種であるアカントアメーバに対しては有効でなく、アメーバの付着によって感染症が発生することが重大な問題となっており、十分な解決策は無い状態である。これはソフトコンタクトレンズの材質がハイドロゲルであるために、簡便な方法でその表面へ潤滑性やアメーバ付着抑制等の機能性を付与することが困難なためである。
しかしながら、これまで末端にアクリルアミド基を有するポリオキシエチレンに基づく構成単位を有する重合体を用いてコンタクトレンズ表面の親水性及び潤滑性を高めつつ、レンズ表面への眼感染症原因微生物の付着を抑制する方法は知られていない。
また、本発明の眼科用剤は、ソフトコンタクトレンズ等のコンタクトレンズを容器に密閉してパッケージングする際のパッケージング液として好適に利用することができる。
[ポリオキシエチレン重合体]
本発明の眼科用剤に含まれる末端にアクリルアミド基を有するポリオキシエチレン単量体に基づく構成単位を有する重合体(ポリオキシエチレン重合体:本発明の重合体)は、上記式(1)で表される構成単位を有し、重量平均分子量10,000〜2,000,000、好ましくは、50,000〜1,500,000、さらに好ましくは100,000〜1,000,000である。重量平均分子量が10,000未満の場合は、ポリオキシエチレン重合体のコンタクトレンズ表面への密着力が十分でないため耐久性が劣るおそれがあり、2,000,000を超える場合は、粘性が過剰に高くなり製造時の取扱いが困難になる恐れがある。
前記ポリオキシエチレン重合体は、本発明の効果を損なわない範囲において、式(1)で表される構成単位以外の他の構成単位を有することも可能である。
本発明の眼科用剤に含まれるポリオキシエチレン重合体の構成単位となる末端に(メタ)アクリルアミド基を有するポリオキシエチレン単量体の合成方法は、特に限定されないが、以下の方法を例示することができる。
ポリエチレングリコールモノメチルエーテル{参照:下記式(2)}の水酸基を公知の方法により(メタ)アクリルアミド化することにより下記式(1’)で表される末端に(メタ)アクリルアミド基を有するポリオキシエチレン単量体(本発明の単量体)を得ることができる。
前記単量体と共重合可能な他の重合性単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の各種直鎖または分岐のアルキル(メタ)アクリレート;シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の各種環状アルキル(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の各種芳香族基含有(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシへキシル(メタ)アクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の各種水酸基含有(メタ)アクリレート;スチレン、メチルスチレン、クロロメチルスチレン等の各種スチレン系単量体;メチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等の各種ビニルエーテル単量体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の各種ビニルエステル系単量体; (メタ)アクリル酸、スチレンスルホン酸、(メタ)アクリロイルオキシホスホン酸、イタコン酸、クロトン酸、桂皮酸、ビニル安息香酸等の各種有機酸残基含有単量体;アミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−メチル−N−ビニルアセトアミド等の各種アミノ基含有単量体;2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド等の各種カチオン性基含有単量体;2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、2−(メタ)アクリロイルアミノエチルホスホリルコリン、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−エチルカルボキシベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−プロピルスルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−ブチルスルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−ブチルスルホベタイン等の各種両性イオン基含有(メタ)アクリレート;ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル(メタ)アクリレートが挙げられる。
ポリオキシエチレン重合体の製造に用いる単量体組成物に、前記他の重合性単量体を配合する場合、その配合割合は、本発明の効果に影響を与えない範囲で適宜選択できるが、末端に(メタ)アクリルアミド基を有するポリオキシエチレン単量体を100とした場合、モル比で50以下が好ましい。
該製造方法は、以下の工程を含む。
(I)末端に(メタ)アクリルアミド基を有するポリオキシエチレン単量体、必要に応じて重合開始剤及び任意に他の重合性単量体を混合する工程、及び
(II)(I)で得た混合物を重合する工程。
該製造方法は、さらに以下の工程を含んでもよい。
(III)未反応成分の除去工程。
該表面処理方法は、以下の工程を含む。
(I)式(1)で表される末端に(メタ)アクリルアミド基を有するポリオキシエチレン単量体に基づく構成単位を有する重合体を、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール、水もしくはこれらの混合溶液に、該重合体の濃度を0.01〜10質量%となるように溶解させる工程。
(II)(I)で得た溶液で眼科用材料を表面処理する工程。
ここで、表面処理する方法は、対象の表面に本発明の重合体をコーティングできれば特に限定されないが、例えば、対象を該溶液に浸漬、噴霧してもよい。
本発明の眼科用剤において緩衝剤を配合する場合の濃度は、0.1〜3.0質量%が好ましい。コンタクトレンズをパッケージングする際に用いるパッケージング液のpHは3〜9が好ましい。
本発明の眼科用剤に上記等張化剤を配合する場合の濃度は、0.1〜1.5質量%が好ましい。
本発明の眼科用剤の浸透圧は、150〜500mOsm/kgの範囲が好ましい。
本発明の眼科用剤に上記増粘剤を配合する場合の濃度は、0.001〜5質量%が好ましい。
本発明の眼科用剤に防腐剤を配合する場合の濃度は、0.1質量%未満が好ましい。
本発明の眼科用剤は、「点眼剤」、「コンタクトレンズ装着薬」、さらには、「コンタクトレンズパッケージング液」、「コンタクトレンズ多目的用剤」、「コンタクトレンズ消毒剤」、「コンタクトレンズ洗浄剤」、「コンタクトレンズ保存剤」や「コンタクトレンズ洗浄保存剤」として用いることができる。なお、コンタクトレンズ多目的用剤とは、洗浄、すすぎ、消毒、保存等に使用することができる。
すなわち、コンタクトレンズの装用前、装用中あるいは脱着後に、当該コンタクトレンズに接触する液として用いることができる。ここで、コンタクトレンズパッケージング液とは、コンタクトレンズを流通する際にコンタクトレンズと共にブリスターパッケージ等の包装容器に封入される溶液のことである。一般にソフトコンタクトレンズは水溶液で膨潤した状態で使用するため、レンズは工場出荷時に水溶液で膨潤した状態で、すぐに使用できるように包装容器へ封入されている。
本発明の眼科用剤は、コンタクトレンズの表面に接触させることにより、その表面親水性と表面潤滑性を高めることができ、コンタクトレンズ装着時及び装用中の物理的な不快感を低減する効果を有する。更に、微生物付着抑制効果を付与することができる。
ここで、眼科用材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリメチルペンテン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、ナイロン、シリコーン、セルロース、酢酸セルロース、ポリスルホン、フッ素樹脂などの各種プラスチック素材も対象とする。
さらに、プラスチック素材の他には、金属材料としては、SUS304、SUS316、SUS316L、SUS420J2、SUS630などの各種ステンレス、金、白金、銀、銅、ニッケル、コバルト、チタン、綴、アルミニウム、スズ、あるいはニッケル−チタン合金、ニッケル−コバルト合金、コバルト−クロム合金、亜鉛−タングステン合金等の各種合金なども対象とする。
<重量平均分子量測定>
重合体の重量平均分子量は、ポリエチレングリコールを標準サンプルとしてゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により測定した値である。即ち、得られた重合体水溶液をイオン交換水で0.1質量%に希釈し、0.45μmのメンブランフィルターで濾過し、試料溶液とした。その他の条件は以下の通りである。
カラム:PLgel−mixed−C、標準物質:ポリエチレングリコール、検出:視差屈折率計RI−8020(東ソー社製)、重量平均分子量(Mw)の算出:分子量計算プログラム(SC−8020用GPCプログラム)、流速0.6ml/分、試料溶液注入量:100μl、カラム温度40℃。
<ヒドロゲルフィルムの作製>
1mm厚のフッ素樹脂(PTFE)スペーサーを、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムで挟み、さらに外側からガラス板で挟むことにより重合用セルを作製した。2−ヒドロキシエチルメタクリレート100質量部、エチレングリコールジメタクリレート0.5質量部、AIBN0.5質量部を混合し、重合用セルに流し込み、窒素雰囲気下100℃で2時間加熱した。加熱後、硬化フィルムをセルから取り出し、フィルム状のヒドロゲルを得た。そのフィルムをエタノールとイオン交換水を体積比3対1に混合した溶液に12時間浸漬し、さらにイオン交換水に12時間浸漬し、最後にISO18369−3で定められているリン酸緩衝溶液(以下、ISO生理食塩水と略す)中に保存した。
<シリコーンハイドロゲルフィルムの作製>
1mm厚のフッ素樹脂(PTFE)スペーサーを、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムで挟み、さらに外側からガラス板で挟むことにより重合用セルを作製した。式(9)で示されるメタクリロイルオキシエチルコハク酸3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピル(WO2010/082659号公報参照)60質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート40質量部、エチレングリコールジメタクリレート0.5質量部、AIBN0.5質量部、n−プロパノール10質量部を混合し、重合用セルに流し込み、窒素雰囲気下100℃で2時間加熱した。加熱後、硬化フィルムをセルから取り出し、フィルム状のシリコーンハイドロゲルを得た。そのフィルムをエタノールとイオン交換水を体積比3対1に混合した溶液に12時間浸漬し、さらにイオン交換水に12時間浸漬し、最後にISO18369−3で定められているリン酸緩衝溶液(以下、ISO生理食塩水と略す)中に保存した。
・コンタクトレンズ洗浄保存剤処理条件
得られたヒドロゲルまたはシリコーンハイドロゲルを後述の眼科用剤に浸漬し、一晩放置した後に表面潤滑性評価及び表面親水性評価を行った。
・パッケージング液処理条件
得られたヒドロゲルまたはシリコーンハイドロゲルを、後述の眼科用剤に浸漬し、120℃、15分間のオートクレーブ滅菌を行い、室温まで冷却したサンプルを用いて表面潤滑性評価及び表面親水性評価を行った。
表面潤滑性は、摩擦感テスター(商品名KES−SE、カトーテック社製)を用いて、生理食塩水中のヒドロゲル又はシリコーンハイドロゲルの表面摩擦係数をそれぞれ3回測定し、その平均値を算出して評価した。
・測定装置測定条件
感度:H、プローブ速度:1mm/秒、荷重:25g。
・判定
後述する重合体を添加しない組成物(比較例2−1または比較例3−1)を基準にして、以下の評価で判定した。
○:摩擦係数比が0.1未満、△:摩擦係数比が0.1以上0.4未満、×:摩擦係数比が0.4以上。
表面親水性は、ヒドロゲルまたはシリコーンハイドロゲルをISO生理食塩水100mlで洗浄した後、別のISO生理食塩水100ml中に浸漬し、ゲルを引き上げ、表面の水膜が切れるまでの時間を計測して評価した。
・判定
○:ゲル表面の水膜が切れるまでの時間が30秒以上、△:ゲル表面の水膜が切れるまでの時間が10秒以上30秒未満、×:ゲル表面の水膜が切れるまでの時間が10秒未満。
本評価は、ATP蛍光測定法により行った。また、本評価のATP抽出試薬及びATP測定試薬は、商品名「ルシフェール 250プラス」(キッコーマンバイオケミファ(株)製)を用いた。
・レンズサンプル準備
コンタクトレンズは、ヒドロゲル素材コンタクトレンズとして販売名「シード1day Fine (UV)」((株)シード製)及びシリコーンハイドロゲル素材コンタクトレンズとして販売名「ボシュロム メダリスト(登録商標) フレッシュフィット(登録商標)」(ボシュロム・ジャパン(株)製)を使用した。コンタクトレンズをISO生理食塩水で十分洗った後、調製した眼科用剤中に浸漬し、121℃、15分間のオートクレーブ滅菌を行なった。その後、以下の条件1および条件2に示す方法で処理した2種類の状態のレンズを使用した。
条件1:オートクレーブ滅菌後のレンズを評価直前に眼科用剤から取り出し、ISO生理食塩水で洗浄したレンズを使用した。
条件2:オートクレーブ滅菌後のレンズをISO生理食塩水で洗浄し、その後、約12時間ISO生理食塩水中で静置したレンズを使用した。
・培地調製
下記の試薬を混合し、121℃でオートクレーブ滅菌したものをPYG液体培地とした。
プロテオースペプトン(シグマ・アルドリッチ社製)10g、酵母エキス(ベクトン・ディッキンソン社製)0.5g、0.05mol/l塩化カルシウム水溶液 4ml、0.4mol/l硫酸マグネシウム・七水和物水溶液 5ml、0.25mol/l りん酸水素二ナトリウム・七水和物水溶液5ml、0.25mol/lりん酸二水素カリウム水溶液 5ml、0.005mol/l 硫酸アンモニウム鉄(2)・六水和物水溶液 5ml、2mol/lグルコース溶液25ml、イオン交換水450ml。
・測定
Acanthamoeba castellani(ATCC50374)(アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクションより入手)を、PYG液体培地の入った培養フラスコに添加し、25℃で3〜4日間培養した。その後、この液体培地からマイクロピペットで2μlを2mlスナップキャップ遠沈管に採り、そこにダルベッコリン酸緩衝生理食塩水2mLを加え、遠心分離機(2000rpm)で上清を除去した。次いで、ダルベッコリン酸緩衝生理食塩水、アカントアメーバ濃度を約1×107個/mlに調整し、アメーバ懸濁液とした。
PPチューブに2mlのアメーバ懸濁液と眼科用剤で処理済レンズ1枚を入れて、10分間、37℃、150rpmで振とうした。
振とう後、該レンズを取り出し、ダルベッコリン酸緩衝生理食塩水でレンズに付着していないアカントアメーバを落とし、最後にダルベッコリン酸緩衝生理食塩水500μlの入った24ウェルプレートにレンズを移した。レンズの入ったウェルにATP抽出試薬500μlを加えて攪拌し、その抽出液を96ウェルプレートに100μl取り出して、ATP測定試薬を50μl加えて攪拌した。20秒後に発光量を測定し、発光量からアメーバ付着抑制効果を以下の基準で判定した。
・判定
後述する重合体を添加しない組成物(比較例4−1)の発光量を基準(値を100とする)にして、以下の評価で判定した。
○:発光量比が30未満、△:発光量比が30以上50未満、×:発光量比が50以上。
(ポリオキシエチレン中間体1の合成)
温度計、窒素吹き込み管、撹拌機、Dean−Stark管及び冷却管を付した1L四つ口フラスコに、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(重量平均分子量約2,000, n=約45)を200g(100mmol)、トルエン600gを加え、撹拌、窒素吹込みをしながら40℃に加温して溶解した。110℃に昇温し、トルエンと共沸させながら約300gの留分を抜き取り、脱水を行った。40℃まで冷却し、クロロホルム1.0kgを加え、フタルイミド44g(300mmol)、トリフェニルホスフィン79g(300mmol)、アゾジカルボン酸ジイソプロピル61g(300mmol)を加え、室温で2時間反応させた。その後、酢酸エチル2.0kgに40℃で溶解し、室温に冷却後n‐ヘキサン1.0kgを加えて結晶化し、濾取した結晶をn‐ヘキサン1.0kgで洗浄した後、結晶を濾取して真空下で乾燥した。
これにメタノール700g、エチレンジアミン78g(1.0mol)を加え、60℃で4時間反応させた。これにトルエン2.0kg、吸着剤(キョーワード700、協和化学工業(株)製、商品名)50gを加え、40℃で30分間撹拌し、吸着処理を行い、その後濾過した。40℃、微減圧下で約2.0kgの留分を抜き取り、その後室温まで冷却し、これにn‐ヘキサン1.0kgを加えて結晶化した。結晶を濾取した後、酢酸エチル2.0kgに40℃で溶解し、室温に冷却後n‐ヘキサン1.0kgを加えて結晶化し、濾取した結晶をn‐ヘキサン1.0kgで洗浄した。結晶を濾取して真空下で乾燥して、重量平均分子量約2,000の式(10)で表されるポリオキシエチレン中間体1を171g得た。合成した式(10)で表されるポリオキシエチレン中間体1の重量平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)で決定した。
詳細には、検出器には示差屈折計を用い、GPCカラムとしてはSHODEX KF801L、KF803L及びKF804L(各カラムサイズはφ8mm×300mm)を3本直列に繋ぎ、カラムオーブンの温度を40℃とし、溶離液としてはテトラヒドロフランを用い、流速は1分当たり1mLとし、試料の濃度は0.1質量%とし、抽入容量は0.1mLとして測定を行った。また、得られた化合物の分子構造を1H−NMRで確認した。以下に1H−NMRの分析結果を示す。なお、重合度nは、GPCから決定した重量平均分子量をエチレンオキシドの式量で除することで算出した。
1H−NMR(CDCl3)δ(ppm):3.08(2H,t,−CH 2NH2)、3.38(3H,s,−OCH 3)、3.54−3.86(215H,m,−O(CH 2CH 2O)n−CH 2CH2NH2)。
(ポリオキシエチレン単量体1の合成)
温度計、窒素吹き込み管、撹拌機、Dean−Stark管及び冷却管を付した1L四つ口フラスコに、式(10)で表されるポリオキシエチレン中間体1(重量平均分子量約2,000, n=約45)を200g(100mmol)、トルエン800gを加え、撹拌、窒素吹込みをしながら40℃に加温して溶解した。110℃に昇温し、トルエンと共沸させながら約200gの留分を抜き取り、脱水を行った。30℃まで冷却し、トリエチルアミン30g(300mmol)、アクリル酸クロライド18g(200mmol)を加え、40℃で6時間反応した。
1H−NMR(CDCl3)δ(ppm):3.38(3H,s,−OCH 3)、3.47−3.90(216H,m,−O(CH 2CH 2O)n−CH 2CH−NH−)、5.60−5.63(1H,m,−CH=CH 2)、6.12−6.22(1H,m,−CH=CH 2)、6.27−6.33(1H,m,−CH=CH2)。
(ポリオキシエチレン中間体2の合成)
温度計、窒素吹き込み管、撹拌機、滴下ロートを付した1L四つ口フラスコに、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(重量平均分子量約2,000, n=約45)を200g(100mmol)とイオン交換水200gを加え、40℃に加温して溶解した。溶解後、10℃以下に冷却し、50%水酸化カリウム水溶液12.5gを加えた。続いて、5〜10℃を保ちながらアクリロニトリル106g(1mol)を2時間かけて滴下した。滴下後、更に2時間反応させ、塩酸11gを滴下し中和した。続いて、反応液にイオン交換水400gを加えて分液漏斗に移し変え、酢酸エチルを120g加えて撹拌後、静置し、上層の酢酸エチル層を廃棄した。この酢酸エチル抽出は、6回繰り返した。抽出終了後、水層に食塩50gを溶解し、クロロホルム200gを用いて抽出した。得られたクロロホルム層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過後、濃縮した。濃縮液に酢酸エチル1.6kgを加えて溶解し、ヘキサンを結晶が析出するまで加えた。結晶を濾取し、再度酢酸エチル1.6kgに加温溶解し、室温に冷却後、結晶が析出するまでヘキサンを加えた。その後、結晶を濾取、乾燥し、式(12)で示されるポリオキシエチレン中間体2を得た。合成したポリオキシエチレン中間体2の重量平均分子量は、GPCを用いポリオキシエチレン中間体1と同様の方法により決定した。また、分子構造は1H−NMRより決定した。以下に、1H−NMRの分析結果を示す。
(ポリオキシエチレン中間体3の合成)
次に、1Lオートクレーブにポリオキシエチレン中間体2を200g、トルエン2kg、ラネーニッケル18gを加え、60℃まで昇温した。アンモニアで内圧0.7MPaになるまで加圧し、その後、水素を内圧4.5MPaとなるまで加圧し、130℃で3時間反応させた。反応後、反応液を70℃に冷却し、アンモニア臭が消えるまで窒素パージを繰り返した。反応液を全量抜き取り、濾過し、濾液を室温まで冷却後、ヘキサンを結晶が析出するまで加えた。結晶を濾取、乾燥し、式(13)で示されるポリオキシエチレン中間体3を得た。合成したポリオキシエチレン中間体3の重量平均分子量は、GPCを用いポリオキシエチレン中間体1と同様の方法により決定した。また、分子構造は1H−NMRより決定した。以下に、1H−NMRの分析結果を示す。
(ポリオキシエチレン単量体2の合成)
温度計、窒素吹き込み管、撹拌機、Dean−Stark管及び冷却管を付した1L四つ口フラスコに、式(13)で表されるポリオキシエチレン中間体3(重量平均分子量約2,000, n=約46)を200g(100mmol)、トルエン800gを加え、撹拌、窒素吹込みをしながら40℃に加温して溶解した。110℃に昇温し、トルエンと共沸させながら約200gの留分を抜き取り、脱水を行った。30℃まで冷却し、トリエチルアミン30g(300mmol)、アクリル酸クロライド18g(200mmol)を加え、40℃で6時間反応した。
1H−NMR(CDCl3)δ(ppm):1.82(2H,m,−CH2CH 2CH2NH2)、3.38(3H,s,−OCH 3)、3.40−4.00(215H,m,−O(CH 2CH 2O)n−CH 2CH2CH 2NH−)、5.57−5.60(1H,m,−CH=CH 2)、6.07−6.14(1H,m,−CH=CH 2)、6.23−6.29(1H,m,−CH=CH2)。
12gのポリオキシエチレン単量体1を88gのイオン交換水に溶解し、濾過したものを4口フラスコに入れて30分間窒素を吹き込んだ。その後、溶液を60℃に加温し、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩を2.71g加え、8時間重合反応させた。その後、この重合液を分画分子量1万の再生セルロース製透析用膜入れた。その重合液の入った透析用膜をイオン交換水の入ったビーカーに入れ、72時間撹拌し、130gの溶液を得た。その後、凍結乾燥し、10gの白色固体を得た。GPCにより測定した重量平均分子量は、20,000であった。これを重合体A−1とする。
50gのポリオキシエチレン単量体2を50gのトルエンに溶解し、濾過したものを4口フラスコに入れて30分間窒素を吹き込んだ。その後、溶液を65℃に加温し、アゾイソブチロニトリルを1.64g加え、8時間重合反応させた。その後室温まで冷却した。重合後の溶液を撹拌しながらn−ヘキサン600gを少量ずつ加えて結晶化させた。結晶を濾取した後、酢酸エチル1.6kgに35℃で溶解し、室温に冷却後n−ヘキサン400gを加えて結晶化させた。結晶を濾取し、n−ヘキサン1.2kgで洗浄した。結晶を濾取して真空下で乾燥させて45gの白色固体を得た。GPCにより測定した重量平均分子量は、1,000,000であった。これを重合体A−2とする。
表1〜4に示す各単量体、溶媒及び重合開始剤を用い、合成例2−1または2−2と同様に重合して、重合体A−3〜A−19、B−1及びB−2を得た。
重合体A−1を1.00g、塩化ナトリウム7.30g、塩化カリウム1.00g、リン酸水素二ナトリウム4.30g、リン酸二水素ナトリウム0.32g、ポリヘキサメチレンビグアニド塩酸塩20質量%溶液0.005g及び精製水986.075gを、ビーカーへ仕込み、80℃で1時間攪拌を行った。冷却後、セルロースアセテート(0.2μm)で濾過することにより本発明の眼科用剤S−1を得た。配合組成を表5に示す。
表5、6に示す成分を用い、実施例1−1と同様にして本発明の眼科用剤S−2〜S−21を調製した。
表7に示す成分を用い、実施例1−1と同様にして比較例の眼科用剤T−1〜T−6を調製した。
[実施例2−1]
実施例1−1で調製した眼科用剤S−1を100ml分取し、調製したヒドロゲルまたはシリコーンハイドロゲルを眼科用剤中に1晩浸漬させた。その後、浸漬したゲルの表面摩擦係数、表面親水性を測定、評価した。結果を表8に示す。
実施例1−2〜1−21で調製した眼科用剤S−2〜S−21を100ml分取し、調製したヒドロゲルまたはシリコーンハイドロゲルを眼科用剤中に1晩浸漬させた。その後、浸漬したゲルの表面摩擦係数、表面親水性を測定、評価した。結果を表8、9に示す。
比較例1−1〜1−6で調製した眼科用剤T−1〜T−6を100ml分取し、調製したヒドロゲルまたはシリコーンハイドロゲルを眼科用剤中に1晩浸漬させた。その後、浸漬したゲルの表面摩擦係数、表面親水性を測定、評価した。結果を表10に示す。
T−2及びT−3は末端にアクリルアミド基を有するポリオキシエチレン単量体に基づく構成単位を有する重合体を含まず、T−4は末端にアクリルアミド基を有するポリオキシエチレン単量体に基づく構成単位を有する重合体の含有量が0.01〜10質量%の範囲外であり、T−5及びT−6は末端にアクリルアミド基を有するポリオキシエチレン単量体に基づく構成単位を有する重合体の重量平均分子量が10,000〜2,000,000の範囲外である。
よって、本発明の末端にアクリルアミド基を有するポリオキシエチレン単量体を構成単位として含む重量平均分子量10,000〜2,000,000の重合体を0.01〜10質量%含む眼科用剤(コンタクトレンズ洗浄保存剤)は、医療材料であるコンタクトレンズ表面の親水性及び潤滑性を向上させることを確認した。
[実施例3−1]
実施例1−1で調製した眼科用剤S−1を100ml分取し、調製したヒドロゲルまたはシリコーンハイドロゲルを眼科用剤中に浸漬し、120℃、15分間のオートクレーブ滅菌を行い、室温まで冷却した。その後、ゲルの表面摩擦係数、表面親水性を測定、評価した。結果を表11に示す。
実施例1−2〜1−21で調製した眼科用剤S−2〜S−21を100ml分取し、調製したヒドロゲルまたはシリコーンハイドロゲルを眼科用剤中に浸漬し、120℃、15分間のオートクレーブ滅菌を行い、室温まで冷却した。その後、浸漬したゲルの表面摩擦係数、表面親水性を測定、評価した。結果を表11、12に示す。
比較例1−1〜1−6で調製した眼科用剤T−1〜T−6を100ml分取し、調製したヒドロゲルまたはシリコーンハイドロゲルを眼科用剤中に浸漬し、120℃、15分間のオートクレーブ滅菌を行い、室温まで冷却した。その後、浸漬したゲルの表面摩擦係数、表面親水性を測定、評価した。結果を表13に示す。
よって、本発明の末端にアクリルアミド基を有するポリオキシエチレン単量体を構成単位として含む重量平均分子量10,000〜2,000,000の重合体を0.01〜10質量%含む眼科用剤(コンタクトレンズパッケージング液)は、医療材料であるコンタクトレンズ表面の親水性及び潤滑性を向上させることを確認した。
[実施例4−1〜4−42及び比較例4−1〜4−11]
眼科用剤S−1〜S−21及びT−1〜T−6を使用し、前記の方法に則りアカントアメーバ付着性を評価した。結果を表14〜19に示す。
結果、S−1〜S−21は、比較例の重合体を含まない眼科用剤T−1と比較して、全てアカントアメーバの付着量が減少した。また、T−2〜T−5ではアカントアメーバの付着量がほとんど変わらず、T−6ではべたつきが強く眼科用剤に適さなかった。
また、レンズ素材別では、シリコーンハイドロゲル素材レンズのアカントアメーバの付着量は、ヒドロゲル素材のレンズのアカントアメーバの付着量と比較して、減少率が大きかった。
よって、本発明の末端にアクリルアミド基を有するポリオキシエチレン単量体を構成単位として含む重量平均分子量10,000〜2,000,000の重合体を0.01〜10質量%含む眼科用剤(コンタクトレンズパッケージング液)は、医療材料であるンタクトレンズに微生物付着抑制効果を付与することを確認した。
Claims (3)
- 前記眼科用剤が、微生物付着抑制作用またはアカントアメーバ付着抑制作用を有する請求項1に記載の眼科用剤。
- 前記眼科用剤が、コンタクトレンズ装着薬、コンタクトレンズパッケージング液、コンタクトレンズ多目的用剤、コンタクトレンズ消毒剤、コンタクトレンズ洗浄剤、コンタクトレンズ保存剤、コンタクトレンズ洗浄保存剤、又は点眼剤から選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2に記載の眼科用剤。
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