JP6925581B2 - ポリオキシエチレン共重合体および眼用デバイス - Google Patents

ポリオキシエチレン共重合体および眼用デバイス Download PDF

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本発明は、例えば、コンタクトレンズ、眼内レンズ、人工角膜等の眼用デバイスを製造する際に利用可能な、末端に(メタ)アクリルアミド基を有するポリオキシエチレン単量体を構成単位に含む共重合体および眼用デバイスに関する。
従来、眼用デバイス、特にコンタクトレンズの使用には、装用時に眼の乾燥感や異物感等の不快な症状を伴うこと、更には角膜障害が生じる問題が知られていた。その原因は、レンズ表面と上眼瞼結膜や角膜との摩擦が一因であると言われている。
この問題を解決する方法として、レンズ表面を化学修飾することで表面を親水性に改質する方法が知られている。
特許文献1では、特殊な双性イオン性基含有モノマーをシリコーンハイドロゲル基材にグラフト重合させることで、基材表面の親水性および潤滑性を向上させる方法が示されている。
特許文献2では、フリーラジカル重合性基を有する重量平均分子量が約300から500のポリエチレングリコールメチルエーテルメタクリレートを重合して得られる水溶性ポリマーをハイドロゲルレンズのパッケージ保存液へあらかじめ混合し、オートクレーブ処理することでレンズ表面に付着させる方法や、この水溶性ポリマーをあらかじめモノマー混合物中へ溶解させておき、モノマー混合物を重合してレンズを得ることで、表面を親水性に改質させる方法が示されている。
しかしながら、末端に(メタ)アクリルアミド基を有するポリオキシエチレン単量体を眼用デバイスの構成単位に用いて眼用デバイス表面の親水性及び潤滑性を高める方法は未だ知られていない。
特開2011−81394号公報 特表2008−520668号公報
すなわち、本発明の課題は、末端に(メタ)アクリルアミド基を有するポリオキシエチレン単量体を構成単位に含む共重合体並びに表面親水性及び表面潤滑性を有する眼用デバイスを提供することである。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、下記式(1)で表される末端に(メタ)アクリルアミド基を有するポリオキシエチレン単量体と親水性単量体を重合して得られる共重合体を含む眼用デバイスは表面親水性及び表面潤滑性を有することを確認して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は下記の通りである。
1.少なくとも1種類の下記の式(1)で表される末端に(メタ)アクリルアミド基を有するポリオキシエチレン単量体(A)に基づく構成単位と少なくとも1種類の親水性単量体である構成単位(B)を含む共重合体であって、
各構成単位の比率が、
(A)/{(A)+(B)}=0.1〜50
(B)/{(A)+(B)}=99.99〜50
である共重合体。
Figure 0006925581
(aは0または1であり、nは5〜100であり、Rは水素またはメチル基を示す。)
2.前記親水性単量体(B)が、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド、N−ビニル−2−ピロリドンからなる群から選択される、前項1に記載の共重合体。
3.前記親水性単量体(B)が、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−ビニル−2−ピロリドンからなる群から1以上選択される、前項1又は2に記載の共重合体。
4.前項1〜3のいずれか1に記載の共重合体を含む眼用デバイス。
本発明の眼用デバイスは、表面親水性及び表面潤滑性を有する。
本明細書で使用される「眼用デバイス」とは、コンタクトレンズ(ハード又はソフト)、眼内レンズ、角膜アンレー、眼又は眼球近傍の上又は周辺で使用される他の眼用デバイス(たとえばステント、緑内障シャントなど)等をいう。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
[本発明の共重合体]
(末端に(メタ)アクリルアミド基を有するポリオキシエチレン単量体(A)に基づく構成単位)
本発明の共重合体は、式(1)で表される末端に(メタ)アクリルアミド基を有するポリオキシエチレン基を有する単量体(本発明の単量体)に基づく構成単位を含む。式(1)で表される末端に(メタ)アクリルアミド基を有するポリオキシエチレン単量体(A)は、単独又は2種以上であってもよい。
また、本発明の共重合体は、少なくとも1種類の式(1)で表される末端に(メタ)アクリルアミド基を有するポリオキシエチレン単量体(A)を1〜40重量%、及び少なくとも1種類の親水性単量体(B)を60〜99重量%の比率で重合して得られることができる。
式(1)中、aは0または1であり、nは5〜100であり、Rは水素またはメチル基を示す。aが2以上であると、高分子の疎水性が高くなり十分な親水性および潤滑性を付与できなくなる。また、重合度nが4以下であると、眼用デバイス表面に十分な親水性および潤滑性を付与できず、nが101以上であると、眼用デバイスの形状維持が困難になり、眼用デバイスの機能を阻害してしまう。nは、5〜100の範囲内であれば特に限定されず、好ましくは10〜75であり、より好ましくは10〜50である。
(親水性単量体(B)に基づく構成単位)
本発明の共重合体は、例えば、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド、N−ビニル−2−ピロリドンから選ばれる親水性単量体(B)に基づく構成単位を含む。親水性単量体(B)は、単独又は2種以上であってもよい。
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを具体的に例示すると、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシへキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中で、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートが重合性の高さから特に好ましい。
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミドを具体的に例示すると、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。これらの中で、2−ヒドロキシエチルメタクリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリルアミドが重合性の高さから特に好ましい。
N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミドを具体的に例示すると、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−エチルメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジイソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ−n−ブチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。これらの中で、N,N−ジメチルアクリルアミドが、親水性の高さから特に好ましい。
(その他の単量体(C)に基づく構成単位)
本発明の共重合体は、後述のその他の単量体(C)に基づく構成単位を含んでもよい。その他の単量体(C)は、単独又は2種以上であってもよい。
[末端に(メタ)アクリルアミド基を有するポリオキシエチレン単量体(A)の合成方法]
末端に(メタ)アクリルアミド基を有するポリオキシエチレン単量体(A)の合成方法は、特に限定されないが、以下の方法を例示することができる。
ポリエチレングリコールモノメチルエーテル{参照:下記式(2)}等を公知の方法によりアクリルアミド化することにより式(1)で表される本発明の末端に(メタ)アクリルアミド基を有するポリオキシエチレン単量体(A)を得ることができる。
Figure 0006925581
(nは5〜100を示す。)
具体的には、式(2)で表されるポリエチレングリコールモノメチルエーテルに含まれる水分を、例えばトルエン等の有機溶媒との共沸により除去し、フタルイミド、例えばアゾジカルボン酸ジイソプロピル等のアゾ系化合物を加え、適切な温度条件下で反応が完了するまで撹拌する。その後、適宜精製により式(3)で表されるポリオキシエチレン化合物Aを得る。
Figure 0006925581
(nは5〜100を示す。)
次に、式(3)で表されるポリオキシエチレン化合物Aを、例えばメタノール等のプロトン性溶媒に溶解後、例えばエチレンジアミン等のジアミド系化合物を加え、適切な温度条件下で反応が完了するまで撹拌する。その後、適宜精製により式(4)で表されるポリオキシエチレン化合物Bを得る。
Figure 0006925581
(nは5〜100を示す。)
次に、式(4)で表されるポリオキシエチレン化合物Bに含まれる水分を、例えばトルエン等の有機溶媒との共沸により除去し、例えばアクリル酸クロライド等の(メタ)アクリル酸系化合物、例えばトリエチルアミン等のアミン系化合物を加え、適切な温度条件下で反応が完了するまで撹拌する。その後、適宜精製により式(5)で表される本発明の単量体を得ることができる。
Figure 0006925581
(nは5〜100であり、Rは水素またはメチル基を示す。)
また、他の合成方法としては、式(2)で表されるポリエチレングリコールモノメチルエーテルを水に溶解後、例えば水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物及びアクリロニトリルを加え、0℃から室温の間の温度条件下で反応が完了するまで撹拌する。その後、溶液のpHを4〜9に調整し、例えば酢酸エチル等の有機溶媒を加え未反応のアクリロニトリル及び反応副生成物を抽出除去し、例えばクロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒を加え、抽出とそれに続く濃縮操作により式(6)で表されるポリオキシエチレン化合物Cを得る。
Figure 0006925581
(nは5〜100を示す。)
次に、式(6)で表されるポリオキシエチレン化合物Cを、例えばトルエン等の芳香族炭化水素系溶媒に溶解後、ラネーニッケル等の当業者により一般的に知られている水素還元用触媒を加え、アンモニア及び水素雰囲気下、適切な圧力及び温度条件下で反応が完了するまで撹拌する。その後、溶媒を除去して式(7)で表されるポリオキシエチレン化合物Dを得る。
Figure 0006925581
(nは5〜100を示す。)
その後、式(4)で表される化合物から式(5)で表される化合物を得る方法と同様の方法で脱水及び合成し、適宜精製することにより式(8)で表される本発明の単量体を得ることができる。
Figure 0006925581
(nは5〜100であり、Rは水素またはメチル基を示す。)
[本発明の共重合体及び本発明の共重合体を含む眼用デバイス]
末端に(メタ)アクリルアミド基を有するポリオキシエチレン単量体(A)及び親水性単量体(B)を重合して得られる共重合体(本発明の共重合体)は、式(1’)で表される構成単位を含む。
Figure 0006925581
式(1’)中、aは0または1であり、nは5〜100であり、Rは水素またはメチル基を示す。aが2以上であると、高分子の疎水性が高くなり十分な親水性および潤滑性を付与できなくなる。aは、0または1の範囲内であれば特に限定されない。また、nが4以下であると、眼用デバイス表面に十分な親水性および潤滑性を付与できず、nが101以上であると、眼用デバイスの形状維持が困難になり、眼用デバイスの機能を阻害してしまう。nは、5〜100の範囲内であれば特に限定されず、好ましくは10〜75であり、より好ましくは10〜50である。
式(1’)で表される構成単位は、末端に(メタ)アクリルアミド基を有するポリオキシエチレン単量体(A)の重合により得られる。末端に(メタ)アクリルアミド基を有するポリオキシエチレン単量体(A)の使用量は、本発明の共重合体の単量体組成物100質量部中に、通常1〜40質量部、好ましくは1〜20質量部である。1質量部未満では基材表面に十分な親水性、潤滑性を付与することができず、40質量部を超えると眼用デバイスの形状維持性が悪くなる。
本発明の共重合体中の式(1’)で表される構成単位{末端に(メタ)アクリルアミド基を有するポリオキシエチレン単量体(A)に基づく構成単位}の含有比率(モル比)は、通常0.1〜50mol%、好ましくは0.1〜40mol%、より好ましくは0.1〜30mol%、さらに好ましくは0.1〜20mol%である。
本発明の親水性単量体(B)の使用量は、本発明の共重合体を合成するための単量体組成物100質量部中に、通常60〜99質量部、好ましくは80〜99質量部である。
本発明の共重合体中の親水性単量体(B)に基づく構成単位の含有比率(モル比)は、通常99.99〜50mol%、好ましくは99.99〜60mol%、より好ましくは99.99〜70mol%、さらに好ましくは99.99〜80mol%である。
本発明の共重合体は、眼用デバイスに適用可能な範囲でその他の単量体(C)を適宜選択してその他の単量体(C)に基づく構成単位としてさらに含めるができる。
本発明の共重合体中のその他の単量体(C)に基づく構成単位の含有比率(モル比)は、式(1’)で表される構成単位及び親水性単量体(B)に基づく構成単位の合計100mol%に対して通常0.01〜70mol%、好ましくは0.01〜50mol%である。
本発明の共重合体に重合可能なその他の単量体(C)としては、眼用デバイスの含水率を増強させることを目的として、以下の単量体を含めることができる。
例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、桂皮酸、ビニル安息香酸、2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−((メタ)アクリロイルアミノ)エチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−エチルカルボキシベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−プロピルスルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−ブチルスルホベタイン、N−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−ブチルスルホベタイン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−メチル−N−ビニルアセトアミド等の水溶性単量体を用いることができる。
その他の単量体(C)として水溶性単量体を用いる場合の使用量は、共重合体の単量体(A)と単量体(B)の合計100質量部に対して、合計で通常10〜50質量部、好ましくは20〜40質量部である。
本発明の共重合体に重合可能なその他の単量体(C)としては、眼用デバイスの酸素透過性を増強させることを目的として、以下のシリコーン単量体を含めることができる。
ポリジメチルシロキサン骨格含有(メタ)アクリレート類としては、α‐メチル‐ω‐メタクリロイルオキシプロピルポリジメチルシロキサン(重量平均分子量1,000)、α,ω‐ジメタクリロイルオキシプロピルポリジメチルシロキサン(重量平均分子量1,000)等が挙げられ、例えば、JNC Corporationから販売されているFM‐0711やFM‐7711等を用いることができる。
トリメチルシロキシ基含有(メタ)アクリレート類としては、3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピル(メタ)アクリレート(TRIS)、3−[ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリル]プロピル(メタ)アクリレート、3−[(トリメチルシロキシ)ジメチルシリル]プロピル(メタ)アクリレート、[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]メチル(メタ)アクリレート、[ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリル]メチル(メタ)アクリレート、[(トリメチルシロキシ)ジメチルシリル]メチル(メタ)アクリレート、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリセロール(メタ)アクリレート、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリセロール(メタ)アクリレート、メタクリロイルオキシエチルコハク酸3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピル(参照:WO2010/082659号)等が挙げられる。
トリメチルシロキシ基を有する(メタ)アクリルアミド類としては、3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピル(メタ)アクリルアミド、3−[ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリル]プロピル(メタ)アクリルアミド、3−[(トリメチルシロキシ)ジメチルシリル]プロピル(メタ)アクリルアミド、[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]メチル(メタ)アクリルアミド、[ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリル]メチル(メタ)アクリルアミド、[(トリメチルシロキシ)ジメチルシリル]メチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
トリメチルシロキシ基を有するスチレン類としては、[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]スチレン、[ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリル]スチレン、[(トリメチルシロキシ)ジメチルシリル]スチレン等が挙げられる。
トリメチルシロキシ基を有するカルバミン酸ビニル類としては、N−[3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピル]カルバミン酸ビニル、N−[3−[ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリル]プロピル]カルバミン酸ビニル、N−[3−[(トリメチルシロキシ)ジメチルシリル]プロピル]カルバミン酸ビニル等が挙げられる。
その他の単量体(C)としてシリコーン単量体を用いる場合の使用量は、共重合体の単量体(A)と単量体(B)の合計100質量部に対して、通常10〜300質量部、好ましくは20〜200質量部である。
本発明の共重合体に重合可能なその他の単量体(C)としては、眼用デバイスの柔軟性をコントロールすることを目的として、以下の単量体を含めること含めるができる。
例えば、ポリアルキレングリコールビス(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリス(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラキス(メタ)アクリレート、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−(メタ)アクリロイルピペリジン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルオキサゾリドン、1−ビニルイミダゾール、N−ビニルカルバゾール、ビニルピリジン、ビニルピラジンが挙げられる。
その他の単量体(C)として眼用デバイスの柔軟性をコントロールするための単量体を用いる場合の使用量は、共重合体の単量体(A)と単量体(B)の合計100質量部に対して、通常1〜50質量部、好ましくは10〜40質量部である。
本発明の共重合体に重合可能なその他の単量体(C)としては、眼用デバイスの形状維持性を高めることを目的として、以下の単量体を含めることができる。
例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート類;両末端に炭素−炭素不飽和結合を有するシロキサンマクロマーやエチレングリコールジメタクリレート等の多官能(メタ)アクリレート類;トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロイソプロピル(メタ)アクリレート等のハロゲン化アルキル(メタ)アクリレート類;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルピリジン等の芳香族ビニルモノマー類;酢酸ビニル等のビニルエステル類が挙げられる。
その他の単量体(C)として眼用デバイスの形状維持性を高めるための単量体を用いる場合の使用量は、共重合体の単量体(A)と単量体(B)の合計100質量部に対して通常1〜60質量部、好ましくは10〜20質量部である。
本発明の眼用デバイスは、本発明の共重合体の他、眼用デバイスに通常含まれる成分を含有させることができ、眼用デバイスにて通常行われる表面処理等を行うことができる。
本発明の共重合体の重合には、重合溶媒を使用してもよい。使用可能な溶媒に制限は無いが、例えば、水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、tert−アミルアルコール、3,7−ジメチル−3−オクタノール等の各種アルコール系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の各種芳香族炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等の各種ケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、安息香酸メチル、フタル酸ジオクチル、二酢酸エチレングリコール等の各種エステル系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、トリエチレングリコールジアルキルエーテル、テトラエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールブロック共重合体、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールランダム共重合体等の各種グリコールエーテル系溶媒が挙げられ、これらは単独あるいは混合して使用してもよい。
本発明の共重合体は、各単量体を混合し、過酸化物、アゾ化合物に代表される熱重合開始剤や、光重合開始剤を適宜添加して作製することができる。熱重合を行う際は、所望の反応温度に対して最適な分解特性を有するものを選択して使用することが出来る。例えば、10時間半減期温度が40〜120℃の過酸化物やアゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物を用いることが出来る。光重合開始剤としては、例えば、カルボニル化合物、硫黄化合物、ハロゲン化合物もしくは金属塩を挙げることが出来る。これらの重合開始剤は、単独で用いても2種類以上を混合して用いても良い。単量体(A)と単量体(B)の合計100質量部に対して0.05〜2質量部の割合で使用することが好ましい。
上記重合後において、必要に応じて、未反応成分の除去を行う。
以上により、本発明の共重合体を合成することができる。本発明の共重合体は、重合の際に所望の形状に成型することで、本発明の共重合体を含む眼用デバイスを製造することができる。
本発明は、式(1’)で表される構成単位を含む眼用デバイスの製造方法も対象とする。
該製造方法は、以下の工程を含む。
(I)式(1)で表される末端に(メタ)アクリルアミド基を有するポリオキシエチレン単量体(A)及び親水性単量体(B)、さらに必要に応じて本発明の共重合体に重合可能なその他の単量体(C)及び重合開始剤を混合する工程、及び
(II)(I)で得た混合物を重合する工程。
該製造方法は、さらに以下の工程を含んでもよい。
(III)未反応成分の除去工程。
本発明は、式(1)で表される末端に(メタ)アクリルアミド基を有するポリオキシエチレン単量体(A)に基づく構成単位を含有する眼用デバイスも対象とする。
本発明は、式(1)で表される末端に(メタ)アクリルアミド基を有するポリオキシエチレン単量体(A)を眼用デバイスの製造としての使用も対象とする。
本発明の共重合体の構成の具体例は、以下の(A)、(B)及び(C)から組み合わされるが、特に限定されない。
(A):式(5)で表される単量体、式(8)で表される単量体、式(5)で表される単量体及び式(8)で表される単量体
(B)2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリルアミド、2-ヒドロキシエチルアクリルアミド、N-ビニル-2-ピロリドン、N,N−ジメチルアクリルアミド、及びそれらの組合せ
(C)メタクリル酸、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリセロール(メタ)アクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、及びそれらの組合せ
本発明の共重合体及び眼用デバイスを実施例に基づいてさらに詳細に説明する。
[実施例1−1]
(ポリオキシエチレン中間体1の合成)
温度計、窒素吹き込み管、撹拌機、Dean−Stark管及び冷却管を付した1L四つ口フラスコに、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(重量平均分子量約2,000, n=約45)を200g(100mmol)、トルエン600gを加え、撹拌、窒素吹込みをしながら40℃に加温して溶解した。110℃に昇温し、トルエンと共沸させながら約300gの留分を抜き取り、脱水を行った。40℃まで冷却し、クロロホルム1.0kgを加え、フタルイミド44g(300mmol)、トリフェニルホスフィン79g(300mmol)、アゾジカルボン酸ジイソプロピル61g(300mmol)を加え、室温で2時間反応させた。その後、酢酸エチル2.0kgに40℃で溶解し、室温に冷却後n‐ヘキサン1.0kgを加えて結晶化し、濾取した結晶をn‐ヘキサン1.0kgで洗浄した後、結晶を濾取して真空下で乾燥した。
これにメタノール700g、エチレンジアミン78g(1.0mol)を加え、60℃で4時間反応させた。これにトルエン2.0kg、吸着剤(キョーワード700、協和化学工業(株)製、商品名)50gを加え、40℃で30分間撹拌し、吸着処理を行い、その後濾過した。40℃、微減圧下で約2.0kgの留分を抜き取り、その後室温まで冷却し、これにn‐ヘキサン1.0kgを加えて結晶化した。結晶を濾取した後、酢酸エチル2.0kgに40℃で溶解し、室温に冷却後n‐ヘキサン1.0kgを加えて結晶化し、濾取した結晶をn‐ヘキサン1.0kgで洗浄した。結晶を濾取して真空下で乾燥して、重量平均分子量約2,000の式(9)で表されるポリオキシエチレン中間体1を171g得た。合成した式(9)で表されるポリオキシエチレン中間体1の重量平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)で決定した。
詳細には、検出器には示差屈折計を用い、GPCカラムとしてはSHODEX KF801L、KF803L及びKF804L(各カラムサイズはφ8mm×300mm)を3本直列に繋ぎ、カラムオーブンの温度を40℃とし、溶離液としてはテトラヒドロフランを用い、流速は1分当たり1mLとし、試料の濃度は0.1質量%とし、抽入容量は0.1mLとして測定を行った。また、得られた化合物の分子構造をH−NMRで確認した。以下にH−NMRの分析結果を示す。なお、重合度nは、GPCから決定した重量平均分子量をエチレンオキシドの式量で除することで算出した。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):3.08(2H,t,−C NH)、3.38(3H,s,−OC )、3.54−3.86(215H,m,−O(C O)−C CHNH)。
Figure 0006925581
[実施例1−2]
(ポリオキシエチレン単量体1の合成)
温度計、窒素吹き込み管、撹拌機、Dean−Stark管及び冷却管を付した1L四つ口フラスコに、式(9)で表されるポリオキシエチレン中間体1(重量平均分子量約2,000, n=約45)を200g(100mmol)、トルエン800gを加え、撹拌、窒素吹込みをしながら40℃に加温して溶解した。110℃に昇温し、トルエンと共沸させながら約200gの留分を抜き取り、脱水を行った。30℃まで冷却し、トリエチルアミン30g(300mmol)、アクリル酸クロライド18g(200mmol)を加え、40℃で6時間反応した。
反応後、溶媒中のトリエチルアミン塩酸塩を濾別し、その後室温まで冷却した。濾液に酢酸エチル600g、n−ヘキサン600gを加えて結晶化させた。結晶を濾取した後、酢酸エチル1.6kgに35℃で溶解し、室温に冷却後n−ヘキサン400gを加えて結晶化させた。結晶を濾取し、n−ヘキサン1.2kgで洗浄した。結晶を濾取して真空下で乾燥させて式(10)で示されるポリオキシエチレン単量体1(重量平均分子量約2,000, n=約45)を194g得た。合成した式(10)で示されるポリオキシエチレン単量体1の重量平均分子量は、GPCを用いポリオキシエチレン中間体1と同様の方法により決定した。また、分子構造はH−NMRより決定した。以下に、H−NMRの分析結果を示す。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):3.38(3H,s,−OC )、3.47−3.90(216H,m,−O(C O)−C −NH−)、5.60−5.63(1H,m,−CH=C )、6.12−6.22(1H,m,−CH=C )、6.27−6.33(1H,m,−C=CH)。
Figure 0006925581
[実施例1−3]
(ポリオキシエチレン中間体2の合成)
温度計、窒素吹き込み管、撹拌機、滴下ロートを付した1L四つ口フラスコに、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(重量平均分子量約2,000, n=約45)を200g(100mmol)とイオン交換水200gを加え、40℃に加温して溶解した。溶解後、10℃以下に冷却し、50%水酸化カリウム水溶液12.5gを加えた。続いて、5〜10℃を保ちながらアクリロニトリル106g(1mol)を2時間かけて滴下した。滴下後、更に2時間反応させ、塩酸11gを滴下し中和した。続いて、反応液にイオン交換水400gを加えて分液漏斗に移し変え、酢酸エチルを120g加えて撹拌後、静置し、上層の酢酸エチル層を廃棄した。この酢酸エチル抽出は、6回繰り返した。抽出終了後、水層に食塩50gを溶解し、クロロホルム200gを用いて抽出した。得られたクロロホルム層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過後、濃縮した。濃縮液に酢酸エチル1.6kgを加えて溶解し、ヘキサンを結晶が析出するまで加えた。結晶を濾取し、再度酢酸エチル1.6kgに加温溶解し、室温に冷却後、結晶が析出するまでヘキサンを加えた。その後、結晶を濾取、乾燥し、式(11)で示されるポリオキシエチレン中間体2を得た。合成したポリオキシエチレン中間体2の重量平均分子量は、GPCを用いポリオキシエチレン中間体1と同様の方法により決定した。また、分子構造はH−NMRより決定した。以下に、H−NMRの分析結果を示す。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.63(2H,t,−C CN)、3.38(3H,s,−OC )、3.17−3.74(215H,m,−O(C O)−C CHCN)。
Figure 0006925581
[実施例1−4]
(ポリオキシエチレン中間体3の合成)
1Lオートクレーブにポリオキシエチレン中間体2を200g、トルエン2kg、ラネーニッケル18gを加え、60℃まで昇温した。アンモニアで内圧0.7MPaになるまで加圧し、その後、水素を内圧4.5MPaとなるまで加圧し、130℃で3時間反応させた。反応後、反応液を70℃に冷却し、アンモニア臭が消えるまで窒素パージを繰り返した。反応液を全量抜き取り、濾過し、濾液を室温まで冷却後、ヘキサンを結晶が析出するまで加えた。結晶を濾取、乾燥し、式(12)で示されるポリオキシエチレン中間体3を得た。合成したポリオキシエチレン中間体3の重量平均分子量は、GPCを用いポリオキシエチレン中間体1と同様の方法により決定した。また、分子構造はH−NMRより決定した。以下に、H−NMRの分析結果を示す。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):1.82(2H,m,−CH CHNH)、3.08(2H,t,−CHCH NH)、3.38(3H,s,−OC )、3.40−4.00(215H,m,−O(C O)−C CHCHNH)。
Figure 0006925581
[実施例1−5]
(ポリオキシエチレン単量体2の合成)
温度計、窒素吹き込み管、撹拌機、Dean−Stark管及び冷却管を付した1L四つ口フラスコに、式(12)で表されるポリオキシエチレン中間体3(重量平均分子量約2,000, n=約46)を200g(100mmol)、トルエン800gを加え、撹拌、窒素吹込みをしながら40℃に加温して溶解した。110℃に昇温し、トルエンと共沸させながら約200gの留分を抜き取り、脱水を行った。30℃まで冷却し、トリエチルアミン30g(300mmol)、アクリル酸クロライド18g(200mmol)を加え、40℃で6時間反応した。
反応後、溶媒中のトリエチルアミン塩酸塩を濾別し、その後室温まで冷却した。濾液に酢酸エチル600g、n−ヘキサン600gを加えて結晶化させた。結晶を濾取した後、酢酸エチル1.6kgに35℃で溶解し、室温に冷却後n−ヘキサン400gを加えて結晶化させた。結晶を濾取し、n−ヘキサン1.2kgで洗浄した。結晶を濾取して真空下で乾燥させて式(13)で示されるポリオキシエチレン単量体2(重量平均分子量約2,000, n=約46)を194g得た。合成した式(13)で示されるポリオキシエチレン単量体2の重量平均分子量は、GPCを用いポリオキシエチレン中間体1と同様の方法により決定した。また、分子構造はH−NMRより決定した。以下に、H−NMRの分析結果を示す。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):1.82(2H,m,−CH CHNH)、3.38(3H,s,−OC )、3.40−4.00(215H,m,−O(C O)−C CH NH−)、5.57−5.60(1H,m,−CH=C )、6.07−6.14(1H,m,−CH=C )、6.23−6.29(1H,m,−C=CH)。
Figure 0006925581
<表面親水性評価方法>
表面親水性を以下の手順で評価した。後述の通りに作製した含水フィルムを保存液から取り出し、付着している保存液を含水フィルム表面から除去するために、200mLの生理食塩液中で3回洗浄した。3回目の洗浄後、無風の室内にて、含水フィルムをこの生理食塩液から取り出して照明にかざした。水膜が破綻し、含水フィルム表面が露出するのに要する時間(WBUT)を目視により記録した。このWBUTが5秒未満の場合は「0」、5秒以上15秒未満の場合は「1」、15秒以上の場合は「2」のスコアを与えた。
<表面潤滑性評価方法>
表面潤滑性を以下の手順で評価した。後述の通りに作製した含水フィルムを生理食塩液10mLに浸漬し、終夜振盪した。このように調製した含水フィルムについて、親指と人差し指でさする時の潤滑性の程度を10名の被験者に評価してもらい、スコアの平均値を算出した。なお、潤滑性評価は、ブリスターパックから取り出したばかりのシード 1dayFine((株)シード製)の評価点数を2点とし、プロクリア(登録商標) ワンデー(クーパービジョン・ジャパン(株)製)の評価点数を8点として、1〜10点の範囲内でスコア化した。
[実施例2−1]
(ポリオキシエチレン単量体1に基づく構成単位を含む眼用デバイス)
ポリオキシエチレン単量体1を5質量部(0.34mol%)、2−ヒドロキシエチルメタクリレートを95質量部(99.66mol%)、エチレングリコールジメタクリレートを0.5質量部(ポリオキシエチレン単量体1及び2−ヒドロキシエチルメタクリレートの合計100mol%に対して0.25mol%)、アゾビスイソブチロニトリルを0.5質量部を混合溶解した。この溶液を、厚さ0.1mmのポリエチレンテレフタレートシートをスペーサーとしてガラス板とポリプロピレン板の間に挟みこんだセル内に流し込みオーブン内の窒素置換を行った後、100℃で2時間加熱することにより重合し、フィルム状に成型した。本発明の評価項目は、表面親水性と表面潤滑性であるため、実験を簡便に行うためにレンズ形状ではなく、フィルム状に成型した。重合後、硬化フィルムをセルから取り出し、エチルアルコール(EtOH)とイオン交換水の3/1混合液に12時間浸漬、さらにイオン交換水に12時間浸漬して含水フィルムを作製した。前記の通りに作製した含水フィルムで表面親水性、表面潤滑性を評価した。結果を表1に示す。
[実施例2−2〜実施例2−9]
表1に示す種類及び量の成分を使用した以外は、実施例2−1と同様の手順に従って作製した。各実施例の表面親水性及び表面潤滑性を表1に示す。
また、ポリオキシエチレン単量体3〜6は、実施例1−1〜1−5と同様の方法で合成できる。ポリオキシエチレン単量体3は、Rが水素、aが0、nが21、重量平均分子量1,000の式(1)で表される単量体を意味する。ポリオキシエチレン単量体4は、Rが水素、aが1、nが21、重量平均分子量1,000の式(1)で表される単量体を意味する。ポリオキシエチレン単量体5は、Rがメチル、aが0、nが21、重量平均分子量1,000の式(1)で表される単量体を意味する。ポリオキシエチレン単量体6は、Rが水素、aが0、nが9、重量平均分子量500の式(1)で表される単量体を意味する。
表1に示された結果から、実施例2−1〜2−11では、式(1’)で表される構成単位を含む含水フィルムが優れた表面親水性、表面潤滑性を示すことが明らかになった。
[比較例1−1〜比較例1−8]
表2に示す種類及び量の成分を使用した以外は、実施例2−1と同様に含水フィルムを作成した。比較例1−1の表面親水性及び表面潤滑性を表2に示す。
表2に示された結果から、末端に(メタ)アクリルアミド基を有するポリオキシエチレン単量体(A)に基づく構成単位を有さないものは、含水フィルムの表面親水性と表面潤滑性が低い結果であった。すなわち、比較例1−1〜1−8は、式(1’)で表される構成単位{末端に(メタ)アクリルアミド基を有するポリオキシエチレン単量体(A)に基づく構成単位}を有さないため、含水フィルムの表面親水性と表面潤滑性が低い結果であった。
以上の結果より、本発明の単量体に基づく構成単位(式(1’)で表される構成単位)を含む眼用デバイスは、優れた表面親水性及び表面潤滑性を有することを確認した。
Figure 0006925581
Figure 0006925581
表面親水性及び表面潤滑性を有する眼用デバイスを提供する。

Claims (2)

  1. 以下の共重合体を含む眼用デバイス、
    該共重合体は、少なくとも1種類の下記の式(1)で表される末端に(メタ)アクリルアミド基を有するポリオキシエチレン単量体(A)に基づく構成単位と少なくとも1種類の親水性単量体である構成単位(B)を含み、
    該親水性単量体(B)は、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド、N−ビニル−2−ピロリドンからなる群から1以上選択され、
    各構成単位の比率が、
    (A)/{(A)+(B)}=0.1〜50モル%
    (B)/{(A)+(B)}=99.9〜50モル%であり、
    又は、
    該共重合体は、少なくとも1種類の下記の式(1)で表される末端に(メタ)アクリルアミド基を有するポリオキシエチレン単量体(A)に基づく構成単位、少なくとも1種類の親水性単量体である構成単位(B)並びに該単量体(A)と該単量体(B)以外のその他の単量体である(メタ)アクリル酸、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリセロール(メタ)アクリレート、若しくは、エチレングリコールジメタクリレートに基づく構成単位を含み、
    該親水性単量体(B)は、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド、N−ビニル−2−ピロリドンからなる群から1以上選択され、
    各構成単位の比率が、
    (A)/{(A)+(B)}=0.1〜50モル%
    (B)/{(A)+(B)}=99.9〜50モル%であり、
    該単量体である(メタ)アクリル酸は該単量体(A)と該単量体(B)の合計100質量部に対して10〜50質量部であり、該単量体であるメチルビス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリセロール(メタ)アクリレートは該単量体(A)と該単量体(B)の合計100質量部に対して10〜300質量部であり、又は該単量体であるエチレングリコールジメタクリレートは該単量体(A)と該単量体(B)の合計100質量部に対して0.5〜60質量部である、
    眼用デバイス。
    Figure 0006925581
    (aは0または1であり、nは5〜100であり、Rは水素またはメチル基を示す。)
  2. 前記親水性単量体(B)が、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−ビニル−2−ピロリドンからなる群から1以上選択される、請求項1に記載の眼用デバイス。
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