JP6943581B2 - 壁梁接合構造 - Google Patents
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Description
このような壁式構造の建物では、壁板の上端部に壁梁が設けられ、この壁梁の上に上階の床スラブが配置される場合がある。この場合、壁梁と床スラブとは接しているが、一体化していない。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る壁梁接合構造が適用された集合住宅1の立面図である。図2は、集合住宅1の一部の平面図である。
各居室2同士は、間仕切壁5で仕切られている。居室2と廊下3との間、および、居室2とベランダ4との間は、外壁6で仕切られている。
外壁6は、プレキャストコンクリート造の壁板10からなり、この壁板10の上端部には、壁梁11が設けられている。
壁板10の上には、鉄筋コンクリート造の床スラブ20が設けられており、壁板10の壁梁11は、床スラブ20に接合されている。
壁梁11は、下側梁主筋12と、上側梁主筋13と、腹筋14と、これら下側梁主筋12、上側梁主筋13、および腹筋14を囲んで長さ方向に所定間隔おきに配置されたあばら筋15と、を備える。
下側梁主筋12は、上下2段で設けられ、上側梁主筋13は、1段で設けられている。また、腹筋14は、下側梁主筋12と上側梁主筋13との中間の高さ位置に設けられている。
また、壁梁11の上端面には、コッター16が所定間隔おきに設けられている。
以上の床スラブ20は、プレキャストコンクリート造の床板21と、現場でコンクリートを打設した現場打ちスラブ22と、で構成されている。
まず、プレキャストコンクリート造の壁板10を建て込む。次に、プレキャストコンクリート造の床板21を建て込んで、この床板21の端部を壁板10の端部に係止させる。次に、木製の床型枠26を建て込んで、この床型枠26の上に下端筋23、上端筋24、鉄筋25を配筋し、次に、床型枠26の上にコンクリートを打設することで、現場打ちスラブ22を構築し、棒状部材30をこの現場打ちスラブ22に定着させる。その後、床型枠26を撤去する。
(1)上下方向に延びる棒状部材30を壁梁11に打ち込んで、この棒状部材30の上端側のフック31を床スラブ20に定着させた。これにより、壁梁11と床スラブ20とを一体化できるので、壁梁11の曲げ強度をより向上できる。また、壁梁11から上方に突出した棒状部材30を床スラブ20に打ち込むので、従来のように壁梁の上端筋やあばら筋の上部を床スラブに打ち込む構成ではないため、床スラブ20の下端筋23や上端筋24を容易に配筋でき、施工が容易となる。
図6は、壁梁11と床スラブ40との接合部の縦断面図である。図7は、図6のC−C断面図である。
本実施形態では、棒状部材50の構造および床スラブ40の構造が、第1実施形態と異なる。
また、床スラブ40は、プレキャストコンクリート造の床板41と、現場でコンクリートを打設したハーフプレキャストコンクリート造の現場打ちスラブ42と、で構成されている。この床板41には、棒状部材50が挿入される貫通孔43が形成されている。
また、壁梁11の上側梁主筋13は、上下2段で設けられている。
まず、プレキャストコンクリート造の壁板10を建て込む。次に、プレキャストコンクリート造の床板41を建て込んで、棒状部材50を床板41の貫通孔43に挿入しながら、この床板41を壁板10の上に載置する。
次に、プレキャストコンクリート造の床型枠44を建て込んで、この床型枠44の上に下端筋23、上端筋24を配筋し、その後、床型枠44の上にコンクリートを打設することで、現場打ちスラブ42を構築する。また、床板41の貫通孔43にコンクリートを打設して、棒状部材50を床板41に定着させる。
(3)棒状部材50を上端にナット51が螺合されたボルト52としたので、棒状部材50を容易に製作でき、施工費を低減できる。
例えば、上述の各実施形態では、壁梁11の上端面にコッター16を設けたが、これに限らず、コッターを設けなくてもよい。
10…壁板 11…壁梁 12…下側梁主筋 13…上側梁主筋 14…腹筋
15…あばら筋 16…コッター
20…床スラブ 21…床板 22…現場打ちスラブ 23…下端筋
24…上端筋 25…鉄筋 26…床型枠
30…棒状部材 31…上側のフック 32…下側のフック
40…床スラブ 41…床板 42…現場打ちスラブ 43…貫通孔 44…床型枠
50…棒状部材 51…ナット 52…ボルト
Claims (3)
- プレキャストコンクリート造の壁梁と当該壁梁の上に設けられた床スラブとを接合する壁梁接合構造であって、
前記床スラブは、下端筋と、当該下端筋の上に配置された上端筋と、を備えており、
当該壁梁の上面には、上下方向に延びる棒状部材が長さ方向に沿って所定間隔おきに一列に並んで設けられており、
当該棒状部材の上端側は、前記床スラブに定着されており、
前記棒状部材は、上端に略U字形状のフックが設けられた鉄筋であり、
一列に並んで設けられた前記棒状部材のフックは、前記床スラブの上端筋を構成する一本の鉄筋に係止されることを特徴とする壁梁接合構造。 - プレキャストコンクリート造の壁梁と当該壁梁の上に設けられた床スラブとを接合する壁梁接合構造であって、
前記床スラブは、下端筋と、当該下端筋の上に配置された上端筋と、を備えており、
当該壁梁の上面には、上下方向に延びる棒状部材が長さ方向に沿って所定間隔おきに設けられており、
当該棒状部材の上端側は、前記床スラブに定着されており、
前記棒状部材は、上端にナットが螺合されたボルトであり、
前記棒状部材のナットは、前記床スラブの上端筋の高さに位置していることを特徴とする壁梁接合構造。 - 前記床スラブは、プレキャストコンクリート造の床板であり、
当該床板には、前記棒状部材が挿入される貫通孔が形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の壁梁接合構造。
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