JP6942434B2 - 高密度鉄基焼結材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、機械的特性(強度、剛性等)の向上と製造コスト低減を高次元で両立し得る高密度鉄基焼結材(緻密な鉄基焼結合金からなる素材または部材)とその製造方法に関する。
製造コストを削減するために、鉄(Fe)を主成分とする原料粉末(混合粉末)の成形体を焼結させた素材または部材(適宜、「鉄基焼結材」または単に「焼結材」という。)が利用される。この鉄基焼結材は最終形状に近いため、機械加工の削減や歩留りの向上等によって製造コストを低減し得る。
ところで、鉄基焼結材は、その機械的特性を向上させるため、原料粉末の組成、成形圧力、焼結条件等が適宜調整されて製造されるが、通常、焼結したままの焼結材には微細な空孔が内部に残存するため、焼結材の剛性(ヤング率)や強度等は溶製された鉄鋼材よりも一般的に劣る。
このような状況の下、焼結材の機械的特性(特にヤング率)を向上させる提案等がなされており、例えば下記の特許文献に関連した記載がある。
特開平7−188874号公報 特開平6−65693号公報 特開2005−320582号公報
M.Marucci,et al, "Effect of Small Addition of Boron on the Mechanical Properties and Hardenability of Sintered P/M Steels", PM2002 World Congress Proceeding. 鎌田,徳永:焼結鋼の気孔球状化に及ぼすホウ化物添加の影響,粉協1989年春季大会概要集,P20-21 鎌田,徳永,小崎:CrB添加したPHステンレス鋼粉の焼結および引張特性,紛体および粉末冶金,第37巻,第2号,P23-28
特許文献1は、ステンレス鋼(SUS430/Cr≧16質量%)粉末(粒径−#330)と9.5体積%(6.2質量%)となるチタン二ホウ化物(TiB)粉末(平均粒径:4μm)との混合粉末を4ton/cmで金型成形した成形体を真空雰囲気中で1時間焼結し、得られた焼結体をさらに1150℃で熱間圧縮加工(真空雰囲気中)して緻密化した高剛性鉄基合金(試験片)に関する記載がある([0048]、[0049])。
但し、この特許文献1には、その試験片を製造したときの焼結温度に関する具体的な記載がなく、焼結温度は1000〜1200℃が好ましく、焼結温度が1200℃を超えると多量の液相を生じ、焼結体形状を維持できなくなる旨が記載されているのみである([0042])。
このような記載から、特許文献1に係る高剛性鉄基合金は、成形性が劣る硬質なSUS430粉末とTiB粉末からなる混合粉末を低い圧力で成形した低密度な成形体を、液相が生じない温度で焼結させ、多くの空孔が残存したままの低密度な焼結体を、熱間圧縮加工によって緻密化したものであることがわかる。要するに特許文献1は、液相を生じて緻密化させることは全く想定しておらず、多数の空孔が分散している低密度な焼結体を熱間加工により緻密化し、TiB量に応じた高ヤング率が得られるようにしているに過ぎない。このように特許文献1の高剛性鉄基合金では、実質的に大きな塑性変形を伴う熱間加工を必須としているため、TiB量に応じた高剛性化を図ることはできても、焼結法による利点(いわゆる(ニア)ネットシェイプによる部材の製造コスト低減)を生かすことはできない。
特許文献2および3、非特許文献1〜3等には、FeBやCrBなどからなるホウ化物粉末を用いて液相焼結させた焼結材に関する記載がある。いずれの場合も、液相を生じているにもかかわらず焼結体の緻密化が図られていないか、または多量の液相が生じることによって成形体の形状が崩壊している。
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、熱間加工等を施すまでもなく、焼結体のままで十分に緻密(高密度)化され、成形体の形状をほぼ維持したまま、従来の焼結材よりも機械的特性(ヤング率、強度等)の大幅な向上を図れる鉄基焼結材とその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者はこの課題を解決すべく鋭意研究し、試行錯誤を重ねた結果、特定種のホウ化物粉末を少量混在させた混合粉末からなる成形体を、液相を生じる温度以上で焼結させたところ、成形時の形状をほぼ維持しつつも、緻密化されて優れた機械的特性(剛性、強度等)を発揮する焼結体が得ることを新たに見出した。この成果を発展させることにより、以降に述べる本発明を完成するに至った。
《高密度鉄基焼結材》
(1)本発明の高密度鉄基焼結材は、鉄(Fe)または鉄合金の粒子である鉄系粒子からなる鉄系粉末ホウ化物粒子からなるホウ化物粉末とのみを配合した混合粉末を加圧した成形体を焼結して得られた焼結体からなる高密度鉄基焼結材であって、前記ホウ化物粒子は、ホウ化チタンらなり、前記ホウ化物粉末は、前記混合粉末全体を100体積%としたときに0.58体積%含まれ、前記鉄系粉末は、該鉄系粉末全体を100質量%としたときに、クロム(Cr)および/またはモリブデン(Mo)である合金元素の合計量が7質量%以下であり前記焼結体は、前記鉄系粒子と前記ホウ化物粒子の粒界の少なくとも一部で液相を生じる焼結温度以上で加熱されてなることを特徴とする。
(2)本発明の高密度鉄基焼結材(適宜、単に「焼結材」という。)は、熱間加工等を施すまでもなく、焼結したままで十分に緻密であり、それに応じて非常に優れた機械的特性を発揮する。しかも本発明に係る焼結体は、このように焼結により緻密化されるにも拘わらず、成形体に対して相似的に縮小する程度であり、成形体の形状をほぼそのまま維持し得る。このため本発明の焼結材は、形状保持性や寸法変化の予測性に優れ、上述した熱間加工等の省略に加えて、(ニア)ネットシェイプによる機械加工等の大幅な削減も可能となる。従って本発明の焼結材によれば、複雑形状の構造部材でも緻密化による機械的特性の向上と製造コスト低減を高次元で両立し得る。なお、本発明の焼結材は、上述したホウ化物量が僅かでも十分に高密度化され、そのホウ化物量が増加すると、その存在割合に応じて(ほぼ複合則に沿って)、さらに高いヤング率も発揮するようになる。
(3)ところで本発明の焼結材が、そのような優れた特性を発揮する理由は必ずしも定かではないが、現状では次のように考えられる。上述したホウ化チタン、ホウ化ニオブ、ホウ化ジルコニウムまたはホウ化モリブデンの一種以上からなるホウ化物粒子(「特定ホウ化物粒子」という。)は、熱(力学)的安定性に優れるが、焼結時、各粒子の表面から僅かに遊離したBと、その近傍(粒界)にある鉄系粒子中のFeとが反応し、焼結温度がFe−Bの共晶点(約1140℃)以上になると、それらの粒界に液相が僅かに生じ得る。この液相が焼結材の緻密化に作用していると考えられる。但し、特定ホウ化物粒子は熱的安定性が高いため、鉄系粒子との粒界に過度な液相を生じることはない。これにより本発明の焼結材は、形状保持性や寸法変化の予測性にも優れたものになったと考えられる。
(4)ところで、特定ホウ化物粒子の周囲に生じる液相は僅かであり、特定ホウ化物粒子とその粒界に生じた液相との濡れ性も悪いため、特定ホウ化物粒子量が過少では上述した効果が十分には得られない。逆に、それが過多になると、逆にホウ化物粒子の凝集部分に空孔が残留して焼結材の緻密化を阻害し得る。そこで本発明では、特定ホウ化物粒子からなる粉末(特定ホウ化物粉末)は、混合粉末全体を100質量%としたときに0.1〜10質量%さらには0.4〜8質量%さらには3〜7質量%であると好ましい。なお、特定ホウ化物粉末の配合量を体積割合でいうと、特定ホウ化物粉末は混合粉末全体を100体積%として、0.5〜15体積%、1〜12体積%さらには3〜8体積%であると好ましい。
また、焼結材の基地(マトリックス)となる鉄系粉末が過度に硬質(高強度)であると、成形性が悪く、通常の成形圧力では相応な密度の成形体を得ることができない。そこで本発明に係る鉄系粉末は、その全体を100質量%としたときにFe以外の合金元素の合計量が7質量%以下、6質量%以下さらには5質量%以下であると好ましい。本発明に係る鉄系粉末は純鉄粉末でもよいため、合金元素の合計量の下限は問わないが、敢えていうなら、0.5質量%以上さらには1質量%以上であると好ましい。
さらに、本発明の焼結材は、鉄系粒子と特定ホウ化物粒子の粒界の少なくとも一部で液相を生じることにより緻密化されるため、焼結温度は少なくともそのような液相を生じる温度以上、例えば、1140℃以上、1155℃以上さらには1170℃以上であると好ましい。焼結材の緻密化と形状保持性が確保される限り、焼結温度の上限値は問わないが、結晶粒の粗大化抑制等による機械的特性(特に伸び)の向上や省エネルギー化(熱効率)等の観点から、焼結温度は1300℃以下、1275℃以下さらには1255℃以下であると好ましい。
《高密度鉄基焼結材の製造方法》
本発明は、次のような高密度鉄基焼結材の製造方法としても把握できる。すなわち本発明は、鉄または鉄合金の粒子である鉄系粒子からなる鉄系粉末ホウ化物粒子からなるホウ化物粉末とのみを配合した混合粉末を加圧して成形体を得る成形工程と、該成形体を加熱して焼結体を得る焼結工程とを備え、前記ホウ化物粒子は、ホウ化チタンらなり、前記ホウ化物粉末は、前記混合粉末全体を100体積%としたときに0.58体積%含まれ、前記鉄系粉末は、該鉄系粉末全体を100質量%としたときに、Crおよび/またはMoである合金元素の合計量が7質量%以下であり前記焼結工程は、前記鉄系粒子と前記ホウ化物粒子の粒界の少なくとも一部で液相を生じる焼結温度以上で前記成形体を加熱する工程であり、前記焼結体からなる高密度鉄基焼結材が得られることを特徴とする高密度鉄基焼結材の製造方法としても把握できる。
《その他》
(1)本明細書でいう「相対密度」は、焼結体の真密度(ρ)に対する焼結体の嵩密度(ρ)の比(ρ/ρ×100%)である。嵩密度(ρ)は円柱状の計測用試験片(基準寸法:φ14×10mm)の実測した寸法と質量から算出する。但し、成形体に対して形状が崩れた焼結体の嵩密度は、アルキメデス法により求める。真密度(ρ)は、混合粉末の配合に用いた各原料粉末の質量総和(ΣWi)を、それら各原料粉末の体積総和(ΣVi:ポアフリー体積(PFV))で除して求めた混合粉末のポアフリー密度(PFD:ΣWi/ΣVi)である。ここで各原料粉末の体積(Vi)は、各原料粉末の配合質量(Wi)を、その真密度(Di:文献値またはカタログ値)で除して求めた(Vi=Wi/Di)。なお、各原料粉末の配合質量(Wi)は、混合粉末を配合する際の実測値である。
各原料粉末の体積割合(体積%)も、特に断らない限り、上記のようにして求めた各原料粉末の体積(Vi)に基づいて算出した。例えば、特定ホウ化物粉末の体積割合は、その占める体積(Vi)を、混合粉末全体の体積となる各原料粉末の体積総和(ΣVi)で除して求めた(Vi/ΣVi×100%)。
(2)本明細書でいう「ヤング率」は、円柱状の計測用試験片(φ14×10mm)に対して超音波パルス法により測定される。
(3)本明細書でいう粉末の「粒度」は、篩い分けまたは平均粒径により特定する。篩い分けは、公称目開きがaμmの篩いを通過した粉末の粒度を「−aμm」として表す。なお、篩いを用いた分級に関してはJIS Z 8801に準拠する。粉末の「平均粒径」は、レーザー回折式粒度分布測定器による粒度分布測定に基づくメジアン径(D50)より特定する。なお、本明細書では特に断らない限り、篩い分けによる粒度を用いて粉末の粗さを示す。
(4)本発明の焼結材は、鉄系粉末や特定ホウ化物粉末の組成にも依るが、Fe、Mo、Cr、Cu等以外に、少量の改質元素(Ni、Mn、Si、V、Co、Ti、Nb、W、P、B等)や不可避不純物を含み得る。改質元素により、焼結材の強度、靱性、延性、寸法安定性等の向上をさらに図ることが可能となる。
また本発明に係る混合粉末は、鉄系粉末と特定ホウ化物粉末を原料粉末とするが、焼結体の緻密化と形状保持性が確保される限り、それ以外の粉末を含んでもよい。例えば、鉄系粉末と共に鉄合金を構成する合金元素源粉末、特定ホウ化物粒子以外で分散粒子となる化合物粉末(例えば、特定ホウ化物粉末以外のホウ化物粉末、炭化物粉末、窒化物粉末、酸化物粉末など)等が混合粉末中に少量配合されていてもよい。
(5)本発明の焼結材は、焼結したままの状態で、高密度、高ヤング率、高強度等を発揮するのみならず、焼結前の形態(成形体の形状)が少なくとも相似的に保持される。そこで本発明の焼結材は、最終製品またはそれに近い部材であるほど好ましい。これにより、焼結部材(構造部材等)の機械的特性の向上と共に、(ニア)ネットシェイプに伴う製造コストの大幅な低減を図れる。但し、本発明の焼結材は、その具体的な形態を問わないので、例えば、インゴット状、棒状、管状、板状等の素材であっても良い。
(6)本発明の焼結材の相対密度や機械的特性(ヤング率、強度、伸び(靱性)等)は、各原料粉末の種類や組成、成形条件(成形方法、成形圧力等)、焼結条件(温度、時間、雰囲気等)等により異なるため、一概に特定することは困難である。敢ていうなら、本発明の焼結材は、相対密度(ρ/ρ×100%)が96%以上、97%以上さらには98%以上であると好適である。またヤング率は、溶製鋼材と同等以上であると好ましく、例えば、200GPa以上、210GPa以上さらには220GPa以上であると好ましい。
(7)特に断らない限り本明細書でいう「x〜y」は下限値xおよび上限値yを含む。本明細書に記載した種々の数値または数値範囲に含まれる任意の数値を新たな下限値または上限値として「a〜b」のような範囲を新設し得る。
引張試験片の概形状を示す平面図と側面図である。 配合したTiB量と焼結体の相対密度の関係を示すグラフである。 そのTiB量と焼結体のヤング率の関係を示すグラフである。 真空中またはArガス中で焼結したときにおける成形圧力と焼結体の相対密度の関係を示すグラフである。 そのときの成形圧力と焼結体のヤング率の関係を示すグラフである。 焼結温度と焼結体の相対密度の関係を示すグラフである。 焼結温度と焼結体のヤング率の関係を示すグラフである。 焼結温度と焼結体の引張強さの関係を示すグラフである。 焼結温度と焼結体の伸びの関係を示すグラフである。 焼結温度の異なる各焼結体の金属組織写真である。 冷却開始温度と焼結体の相対密度の関係を示すグラフである。 冷却開始温度と焼結体のヤング率の関係を示すグラフである。 冷却開始温度と焼結体の引張強さの関係を示すグラフである。 冷却開始温度と焼結体の伸びの関係を示すグラフである。 ホウ化物の種類と焼結体の相対密度の関係を示す棒グラフである。 ホウ化物の種類と焼結体のヤング率の関係を示す棒グラフである。 ホウ化物の種類と焼結体の引張強さの関係を示す棒グラフである。 ホウ化物の種類と焼結体の伸びの関係を示す棒グラフである。 ホウ化物の種類が異なる各焼結体の外観写真である。 鉄系粉末の粒度を変更したときの成形圧力と焼結体の相対密度の関係を示すグラフである。 そのときの成形圧力と焼結体のヤング率の関係を示すグラフである。 鉄系粉末の粒度と焼結体の引張強さの関係を示す棒グラフである。 鉄系粉末の粒度と焼結体の伸びの関係を示す棒グラフである。 鉄系粉末の種類と焼結体の相対密度の関係を示す棒グラフである。 鉄系粉末の種類と焼結体のヤング率の関係を示す棒グラフである。 鉄系粉末の種類と焼結体の引張強さの関係を示す棒グラフである。 鉄系粉末の種類と焼結体の伸びの関係を示す棒グラフである。 ZrBの複合添加と焼結体の相対密度の関係を示す棒グラフである。 ZrBの複合添加と焼結体のヤング率の関係を示す棒グラフである。 ZrBの複合添加と焼結体の引張強さの関係を示す棒グラフである。 ZrBの複合添加と焼結体の伸びの関係を示す棒グラフである。 Cu量と焼結体の引張強さの関係を示すグラフである。
本明細書で説明する内容は、本発明の焼結材のみならず、その製造方法にも該当し得る。製造方法に関する構成要素は、プロダクトバイプロセスクレームとして理解すれば物に関する構成要素ともなり得る。上述した本発明の構成要素に、本明細書中から任意に選択した一つまたは二つ以上の構成要素を付加し得る。いずれの実施形態が最良であるか否かは、対象、要求性能等によって異なる。
《鉄系粉末》
鉄系粉末は、純鉄粉末でも良いが、焼結材の高強度化等を図るため、一種以上の合金元素を含む鉄合金からなると好適である。このような合金元素として、例えば、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)等がある。MoとCrは、焼結材(マトリックス)の強度や靱性を向上させる元素である。これらの元素が過少では効果がなく、過多になると焼結材の靱性が低下する。そこで鉄系粉末中のCr含有量は、鉄系粉末全体を100質量%としたときに1〜5質量%さらには2〜4質量%以下であると好ましい。また鉄系粉末中のMo含有量は、鉄系粉末全体を100質量%としたときに0.2〜3質量%さらには0.4〜2質量%以下であると好ましい。
合金元素は、鉄系粉末とは別に合金元素源粉末として供給されてもよい。このような合金元素源粉末として、Cr源粉末、Mo源粉末以外に、焼結材の強度を向上させる銅源粉末がある。銅源粉末(純銅、銅合金、銅化合物等からなる粉末)は、混合粉末全体を100質量%としてCu含有量が0.3〜5質量%、1〜4質量%さらには1.5〜3質量%となるように配合されると好ましい。
鉄系粉末の粒度は適宜選択されるが、例えば、150μm以下、100μm以下さらには50μm以下であると好ましい。成形性に優れる微細な鉄系粉末を用いることにより、成形圧力が低くても十分に高密度な焼結体を得ることが可能となる。
《特定ホウ化物粒子(粉末)》
本発明に係る特定ホウ化物粒子は、TiB粒子、NbB粒子、ZrB粒子、MoB粒子であると好ましい。特に、焼結材の軽量化と高剛性化を図る観点から、TiB粒子からなるホウ化物粉末(TiB粉末)を用いると好ましい。
特定ホウ化物粒子は、Feよりもヤング率が大きいため、焼結材の緻密化と相まって、本発明の焼結材のヤング率向上に大きく寄与する。そこで特定ホウ化物粉末は、混合粉末全体を100体積%としたときに、0.5体積%以上、1体積%以上さらには3体積%以上配合されると好ましい。但し、特定ホウ化物粉末が過多になると、焼結材の相対密度およびヤング率が逆に減少傾向となるため、特定ホウ化物粉末は混合粉末全体を100体積%としたときに、15体積%以下、10体積%以下、9体積%以下さらには8体積%以下であると好ましい。
《製造方法》
(1)成形工程
成形工程は、上述した各種粉末を所望組成に配合した混合粉末を加圧して成形体を得る工程である。成形圧力は、例えば、350〜1500MPa、600〜1350MPaさらには800〜1200MPaの範囲とすると好ましい。成形圧力が過小では成形体密度が不十分となり、焼結体の収縮量が増大し、成形圧力が過大では金型寿命の低下や設備コストの増大を招いて、好ましくない。なお、本発明の場合、一般的な成形圧力でも、特定ホウ化物粉末の配合と焼結温度の選択により、十分に高密度な焼結体を得ることができる。
なお成形工程は、冷間成形(室温成形)でも温間成形でも良い。また、混合粉末と金型との潤滑は、内部潤滑剤を混合粉末に配合して行ってもよいし、金型潤滑により行ってもよい。金型潤滑を行う場合、金型潤滑温間加圧成形法(詳細は特許3309970号公報等を参照)を用いると好ましい。
(2)焼結工程
焼結工程は、成形体を加熱して焼結体を得る工程である。焼結温度および焼結時間は、焼結材の所望特性、生産性等を考慮して適宜選択されるが、それらが過大ではエネルギーコストが増大し、それらが過小では焼結体の緻密化や高剛性化が不十分となり得る。そこで焼結温度は既述した範囲内とし、焼結時間(上記の焼結温度を保持する時間)は、例えば、0.1〜3時間さらには0.1〜1時間とすると好ましい。また、焼結雰囲気は、真空雰囲気、不活性ガス雰囲気、特にアルゴンガス雰囲気(大気圧以上)やアルゴンガスパーシャル雰囲気(大気圧に対して減圧(60〜300Pa)されたアルゴンガス雰囲気)等であると好ましい。但し、特定ホウ化物粒子の種類にも依るが、特定ホウ化物粒子と反応して鉄系粒子との粒界における液相化等を阻害するようなガス雰囲気は好ましくない。
(3)その他
本発明の場合、焼結工程後の冷却工程(冷却速度、冷却開始温度等)は必ずしも問わない。もっとも、焼結工程における加熱後の冷却速度が大きいと、焼結体の金属組織の粗大化等を抑制でき、ひいてはその機械的特性の向上を図れて好ましい。また、焼結後の焼結体を強制的に冷却(急冷)する場合、その冷却開始温度を調整して、焼結材の機械的特性(強度、延性等)を制御することもできる。例えば、850℃以上さらには900℃以上の冷却開始温度から焼結体を急冷することにより、焼結体の高強度化を図ることができる。そこで本発明に係る焼結工程は、そのような冷却開始温度から焼結体を強制冷却する冷却工程を含むと好ましい。なお、強制冷却は、例えば、炉内に窒素ガス等を導入して行うことができ、そのときの冷却速度は、例えば、30℃/分以上、50℃/分以上さらには80℃/分以上であると好ましい。
《鉄基焼結材部材》
本発明の焼結材を用いれば、高密度で高特性な焼結部材を低コストで得ることができる。本発明の焼結材は具体的な用途を問わないが、例えば、自動車等のエンジン部品(例えばコンロッド)、変速機部品、シャーシ部品、サスペンション部品、各種のシャフト類やプーリー類、音響部品等の素材や最終形状に近い製品として用いられると好ましい。
原料粉末の種類(組成、粒度等)、配合組成、成形条件、焼結条件等を種々変更した多数の試料(鉄基焼結材)を製作し、それら試料の測定、組織観察および評価を行った。これらを通じて、本発明の内容をさらに具体的に説明する。
《試料の製造》
(1)原料粉末
原料粉末として、鉄系粉末、主たるホウ化物粉末および各種の合金元素源粉末を用意した。本実施例で用いた鉄系粉末およびホウ化物粉末に係る成分組成、粒度、比重、メーカー(入手元)を表1にまとめて示した。なお、各粉末の比重は、各メーカーの公表値(表示値)である。各粉末の成分組成は、各粉末全体を100質量%として、単に「%」で表した。各粉末の粗さは、既述した篩い分けによる粒度または平均粒径(メジアン径/D50)で示した。表1に示した粉末以外に、合金元素源粉末として、銅源粉末である純Cu粉末(福田金属箔粉工業株式会社製CE−25/平均粒径:63μm以下)も用意した。なお、表7の試料群Hに示したZrB粉末は表1に示したものである。
(2)混合粉末
上述した各原料粉末を表2〜表7に示す割合でそれぞれ秤量した配合粉末を、乳鉢で3分間混合した後、さらにボールミルで30分間回転混合して、種々の混合粉末を得た(混合工程)。なお、主たるホウ化物粉末の配合量については、混合粉末全体を100質量%または100体積%として、質量割合のみならず体積割合も併せて示した。体積割合は、既述した通り、各原料粉末の比重に基づいて算出した。
(3)成形工程
キャビティ形状が異なる2種の金型を用意して、前述した金型潤滑温間加圧成形法により各混合粉末を加圧成形した。この際、金型はバンドヒータにより150℃(成形温度)に加熱した。この加熱した金型の内周面には、水に分散させた1%の溶液ステアリン酸リチウム(LiSt)溶液(高級脂肪酸系潤滑剤)を塗布した。成形圧力は各表に示すように392〜1176MPaの範囲で調整したが、特に断らない限り成形圧力は784MPaとした。その他、金型潤滑温間加圧成形法に関しては、特許3309970号公報等の記載を参照にした。
こうして、円柱状の計測用試験片(φ14×10mm)および平板状の引張試験片(図1参照)となる2種の成形体を得た。
(4)焼結工程
バッチ式焼結炉(島津メクテム株式会社製PVSGgr20/20)を用いて、各成形体を加熱し焼結させた。焼結温度は、各表に示すように1100〜1250℃の範囲で調整したが、特に断らない限り焼結温度は1200℃または1250℃とした。また、その焼結温度を保持する均熱保持時間(焼結時間)は30分間とした。焼結雰囲気は、真空雰囲気(1〜5×10-2Pa)またはアルゴンガス雰囲気(0.06〜3kPa)とした。
なお、焼結後の加熱状態にある焼結体は、750〜1000℃のいずれかの冷却開始温度まで炉冷(徐冷)した後、Nガス(400kPa)を吹きつけて60℃まで急冷した(冷却工程)。この急冷時の冷却速度は、約90℃/分(1.5℃/秒)であった。
《測定・観察》
(1)密度、密度変化、寸法変化、
各試料に係る計測用試験片を用いて、焼結前後の寸法および重量を測定し、成形体の嵩密度(G.D.)、焼結体の嵩密度(S.D.)とその相対密度(%)、焼結前後の寸法変化率(ΔD:直径の変化率)を算出した。なお、寸法変化率は、焼結後の寸法から焼結前の寸法(成形体の寸法)を引いた差分を、その焼結前の寸法で除して求めた。こうして得られた結果を各表にまとめて示した。
(2)ヤング率、引張強さおよび(破断)伸び
各試料に係る焼結後の円柱状の計測用試験片に、縦波用および横波用の振動子を用いて超音波パルスを伝播させ、試験片内を伝播する縦波及び横波の伝播速度からヤング率を算出した(超音波パルス法)。こうして得られた結果を各表にまとめて示した。なお、空孔が多く残留しており、ヤング率の測定ができない焼結体もあった。
また、オートグラフ(株式会社島津製作所)で引張試験を行い、各試験片が破断するまでの強度(引張強さ)と伸びを測定した。このときの試験速度は2.0mm/minとした。こうして得られた結果を各表にまとめて示した。
(3)組織観察
一部の試料の金属組織を走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察した。この観察は、試験片から採取した切断片を樹脂に埋め込み、その表面を鏡面研磨後、行った。金属組織の詳細については後述する。
《評価》
種々の評価項目に沿って、各表に示した試料群から代表的な試料を抽出し、それらの特性をグラフ(各図)に示して比較した。それらに基づいて、本発明の焼結材の特徴を具体的に説明する。
(1)相対密度とヤング率の関係(試料群A)
表2に示すように、TiB粉末(ホウ化物粉末)の配合量を種々変更した試料(焼結体)を製造した。それら各焼結体に係るTiB量(体積%)と相対密度またはヤング率との関係を図2Aおよび図2B(両者を併せて単に「図2」という。)に示した。
先ず、図2Aから明らかなように、TiB量が鉄系粉末に極少量でも添加されると、相対密度が急激に上昇することがわかる。例えば、392MPaで成形した成形体を焼結させた焼結体の場合、TiB量を約0.5質量%(0.9体積%)添加するだけで、その相対密度は88.6%から96.8%にまで急激に上昇し、さらにTiB量を約1質量%(1.7体積%)添加すると、その相対密度は約99%となり、真密度に近くなる。このようにホウ化物を僅かに配合するだけで、焼結体の緻密化を急激に促進することができる。
次に、図2Bを図2Aと比較すると明らかなように、焼結体のヤング率はその相対密度と相関しており、相対密度が低いと、単にTiB量が増加してもヤング率の上昇は望めない。逆に、焼結体が十分に緻密化されている範囲(TiB量が15体積%(10質量%)以下の範囲)では、成形圧力の大小に拘わらず、ほぼ配合則(複合則)に沿って焼結体のヤング率を増加させ得ることもわかった。
(2)焼結雰囲気の影響(試料群B)
表3の試料群Bおよび図3Aと図3B(両者を併せて単に「図3」という。)に示すように、焼結雰囲気を真空雰囲気としてもArガス雰囲気としても、焼結体の緻密化および高剛性化を十分に図ることができる。敢えていうと、成形圧力が低いときは真空雰囲気で焼結する方が焼結体の緻密化および高剛性化を図り易い。成形圧力が高いときは、Arガス雰囲気で焼結することにより、緻密で高剛性な焼結体を低コストで製造し得る。
(3)焼結温度の影響(試料群C)
表3の試料群Cおよび図4A〜図4D(両者を併せて単に「図4」という。)に示すように、焼結温度が1150℃であるときを境にして焼結体の特性が急変し、特に焼結温度が1175℃以上であるとき、相対密度、ヤング率、引張強さおよび伸びのいずれにおいても、優れた特性が発揮されている。但し、焼結温度を1250℃とすると、焼結体の伸びが低下したため、焼結温度は1175〜1225℃であると好ましいと考えられる。なお、焼結温度を1150℃以下とした焼結体のヤング率は、正確に測定できなかった。
焼結温度が異なる各焼結体(試料群C)の金属組織写真を図5に示した。これらから、焼結温度が1150℃である焼結体には、気孔(黒色部)が多数存在していることがわかった。しかし、焼結温度が1175℃以上である焼結体には、気孔が殆ど観られなくなることもわかった。また、焼結温度が1250℃になると、結晶粒の粗大化が観られた。このような金属組織の相違が、上述した特性の相違に反映されたと考えられる。
(4)冷却開始温度の影響(試料群D)
表3の試料群Dおよび図6A〜図6D(両者を併せて単に「図6」という。)に示すように、冷却開始温度の変化は相対密度およびヤング率には殆ど影響しないが、冷却開始温度が800〜900℃となる付近で、焼結体の引張強さが急変することがわかった。そこで、冷却開始温度を850℃以上さらには900℃以上とすることにより、引張強さを大幅な向上させ得る。
(5)ホウ化物の種類の影響(試料群E)
表4の試料群Eおよび図7A〜図7D(両者を併せて単に「図7」という。)に示すように、いずれのホウ化物も、焼結体の相対密度、ヤング率および引張強さを大きく向上させ得ることがわかった。特に、TiBおよびNbBは、焼結体のそれら特性を大きく向上させた。但し、CrB、FeBおよびVBは、焼結体の伸びがかなり小さくなった。
各種のホウ化物を添加した焼結体の外観写真を図8に示した。焼結前後で寸法縮小が生じるとしても、TiB、NbB、ZrBおよびMoBは、焼結体の形状を実質的に崩すことはなかった。しかし、それ以外のホウ化物は、焼結体の形状を大きく崩した。
(6)鉄系粉末の粒度の影響(試料群F)
表5の試料群Fに示すように、鉄系粉末(Fe−1.5wt%Mo)の粒度、成形圧力および焼結温度を変更した各試料を製造した。これら各試料に基づいて、成形圧力と相対密度またはヤング率との関係を図9Aおよび図9B(両者を併せて単に「図9」という。)に示した。また成形圧力を784MPaとした各試料に係る焼結体について、鉄系粉末の粒度と引張強さまたは伸びとの関係を図10Aおよび図10B(両者を併せて単に「図10」という。)に示した。
これらからわかるように、鉄系粉末が粗くなると相対密度およびヤング率が低下するが、粗い鉄系粉末を用いても、成形圧力または焼結温度を高くすることにより、各特性を向上させ得ることがわかった。
(7)鉄系粉末の種類(試料群G)
表6Aおよび表6B(両者を併せて単に「表6」という。)の試料群Gおよび図11A〜図11D(両者を併せて単に「図11」という。)に示すように、相対密度、ヤング率および引張強さは、Moを含有している鉄系粉末(85Mo、Mo−C)を用いた場合の方が他種の鉄系粉末を用いた場合よりも優れていた。
(8)ZrBの添加(試料群H)
表7の試料群Hおよび図12A〜図12D(両者を併せて単に「図12」という。)に示すように、主たるホウ化物であるTiBに加えて、少量のZrBを複合添加することにより、焼結体の各特性はいずれも向上することがわかった。
(9)Cuの添加(試料群I)
表7の試料群Iおよび図13に示すように、Cuを添加することにより、焼結体の引張強さが向上することも確認された。
(10)寸法変化
表2〜表7に示した各試料に係る径方向の寸法変化率(ΔD)から明らかなように、成形圧力が大きく成形体密度(または成形体の相対密度)大きいほど、寸法変化率が小さくなる。但し、本発明に係るホウ化物粒子が添加されている焼結体は、図8に示した外観写真からもわかるように、成形圧力または成形体密度が低くて寸法変化率が大きい場合でも(つまり収縮する場合でも)、成形体と三次元的な相似形状となり、成形体の外観形状をほぼ維持している。
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Claims (10)

  1. 鉄または鉄合金の粒子である鉄系粒子からなる鉄系粉末とホウ化物粒子からなるホウ化物粉末とのみを配合した混合粉末を加圧して成形体を得る成形工程と、
    該成形体を加熱して焼結体を得る焼結工程とを備え、
    前記ホウ化物粒子は、ホウ化チタンからなり、
    前記ホウ化物粉末は、前記混合粉末全体を100体積%としたときに0.5〜8体積%含まれ、
    前記鉄系粉末は、該鉄系粉末全体を100質量%としたときに、Crおよび/またはMoである合金元素の合計量が7質量%以下であり、
    前記焼結工程は、前記鉄系粒子と前記ホウ化物粒子の粒界の少なくとも一部で液相を生じる焼結温度以上で前記成形体を加熱する工程であり、
    前記焼結体からなる高密度鉄基焼結材が得られることを特徴とする高密度鉄基焼結材の製造方法。
  2. 前記焼結温度は、1140〜1300℃である請求項に記載の高密度鉄基焼結材の製造方法。
  3. 前記焼結工程は、真空雰囲気またはアルゴンガス雰囲気でなされる請求項またはに記載の高密度鉄基焼結材の製造方法。
  4. 前記焼結工程は、前記焼結体を850℃以上の冷却開始温度から強制冷却する冷却工程を含む請求項のいずれかに記載の高密度鉄基焼結材の製造方法。
  5. 前記鉄系粉末は、粒度が150μm以下である請求項1〜4のいずれかに記載の高密度鉄基焼結材の製造方法。
  6. 前記混合粉末は、さらに銅源粉末を含む請求項1〜5のいずれかに記載の高密度鉄基焼結材の製造方法。
  7. 前記鉄系粉末は、該鉄系粉末全体を100質量%としたときに、Crの含有量が5質量%以下である請求項1〜6のいずれかに記載の高密度鉄基焼結材の製造方法
  8. 前記鉄系粉末は、該鉄系粉末全体を100質量%としたときに、Moの含有量が3質量%以下である請求項1〜7のいずれかに記載の高密度鉄基焼結材の製造方法
  9. 前記焼結体は、真密度(ρ)に対する嵩密度(ρ)の比である相対密度(ρ/ρ×100%)が96%以上である請求項1〜のいずれかに記載の高密度鉄基焼結材の製造方法
  10. 前記焼結体は、ヤング率が200GPa以上である請求項1〜のいずれかに記載の高密度鉄基焼結材の製造方法
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