JP6941710B2 - スライドレールアセンブリ - Google Patents

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Description

本発明はスライドレールアセンブリに関し、より具体的には、異なる環境に適応させるために様々な長さを有することが可能なスライドレールアセンブリに関する。
一般に、スライドレールアセンブリは少なくとも2つのスライドレールを含む。少なくとも2つのスライドレールは、スライドレールアセンブリを伸長状態又は引っ込め状態にするために互いに対して変位させることができる。
例えば、特許文献1において、ロック付きの引き出しスライドは、シャーシ部材(即ち、内側レール)、中間部材(即ち、中間レール)及びキャビネット部材(即ち、外側レール)を含む。中間部材は、キャビネット部材に対して伸長位置にある場合に後ろ側ロックを介してキャビネット部材の前側止め具と後ろ側止め具との間でブロックされるため、伸長位置で維持される。後ろ側ロックは、シャーシ部材を中間部材に対して引っ込めることにより、前側止め具と後ろ側止め具との間から動かすことができる。より具体的には、後ろ側ロックは、ロックピン及びねじりバネを含む。ロックピンは、ねじりバネによって弾性的に付勢され、キャビネット部材の前側止め具と後ろ側止め具との間でブロックされるように構成されている。
別の例として、特許文献2に開示されているスライドレールアセンブリは、外側スライドレール、中間スライドレール及び内側スライドレールを含む。外側スライドレールは突起を有する。中間スライドレールはラッチ部材及び弾性部材を備える。内側スライドレールはストップ部を有する。内側スライドレールが中間スライドレールに対して開方向に引っ張られると、内側スライドレールのストップ部は、中間スライドレールを外側スライドレールに対して開方向に引っ張ることができるように中間スライドレールのラッチ部材と係合する(特許文献2の図5参照)。中間スライドレールが、開方向に引っ張られるか又は変位された後で所定の位置に到達すると、中間スライドレールのラッチ部材は、外側スライドレールの突起の傾斜面と係合し、その結果、ラッチ部材と内側スライドレールのストップ部との係合を解除する力を生じる(特許文献2の図6を参照)。以上から、ストップ部とラッチ部材との係合により、内側スライドレール及び中間スライドレールを開方向に同時に変位させることができ、内側スライドレールと中間スライドレールとの同時変位関係は、外側スライドレールの突起の傾斜面により解消できることが分かる。中間スライドレールの弾性部材は実質的にR字状で且つ金属ワイヤでできており、ラッチ部材を所定の位置に維持するためにラッチ部材を弾性的に付勢する。
米国特許第7404611号明細書 米国特許第7980641号明細書 米国特許第8585164号明細書 米国特許第9629459号明細書 米国特許第9681749号明細書 米国特許第9709091号明細書 米国特許第9992906号明細書 米国特許第10041535号明細書
ユーザーのニーズが変化するしており、上記で説明したものとは異なり且つ狭い空間での使用に適したスライドレール製品を開発することが重要である。
本発明は、狭い空間での使用を容易にするために様々な長さを有することができるスライドレールアセンブリを提供する。
本発明の一態様によれば、スライドレールアセンブリは、第1のレール、第2のレール、第1の止め具及び作用部材を含む。第2のレールは、第1のレールに対して長手方向に変位させることができる。第1の止め具は第1のレールに配置される。作用部材は第2のレールに可動に取り付けられる。第2のレールが第1のレールに対して伸長位置から引っ込め方向に変位された後で所定の位置に到達した場合、第1の止め具は、第2のレールが所定の位置から開方向に変位するのを防止するために、作用部材を介して第2のレールをブロックする。スライドレールアセンブリは、第2のレールが伸長位置にある場合に第1の長さを有する。スライドレールアセンブリは、第2のレールが所定の位置にある場合、第1の長さよりも短い第2の長さを有する。
第2のレールは第1の壁、第2の壁及び該第1の壁と該第2の壁との間に接続される長手壁を含み、スライドレールアセンブリは、作用部材を第2のレールの長手壁に横方向に枢結するためのシャフトをさらに含むことが好ましい。
作用部材は作用部を備えることが好ましい。第2のレールが第1のレールに対して所定の位置にある場合、第1の止め具は第2のレールが所定の位置から開方向に変位するのを防止するために、作用部を介して作用部材をブロックする。
第2のレールの長手壁は、第1の位置制限壁区画、第2の位置制限壁区画及び第1の位置制限壁区画と第2の位置制限壁区画との間に定義される延在孔を有することが好ましい。作用部は延在孔を貫通することができる。
スライドレールアセンブリは、作用部材に弾性力を加えるための弾性構造をさらに含むことが好ましい。
スライドレールアセンブリは、第1のレールに配置される第2の止め具をさらに含むことが好ましい。第2のレールが第1のレールに対して所定の位置にある場合、第2の止め具は、第2のレールが所定の位置から引っ込め方向に変位するのを防止するために、作用部を介して作用部材をブロックする。
スライドレールアセンブリは、第2のレールに対して長手方向に変位可能な第3のレールを含み、第2のレールは、第1のレールと第3のレールとの間で可動に取り付けられることが好ましい。
作用部は柱状構成を有することが好ましい。
スライドレールアセンブリは、第1のレールに配置されるブロック構造と、第2のレールに可動に取り付けられる係合部材とをさらに含むことが好ましい。第2のレールが、第1のレールに対して引っ込め位置から開方向に変位された後で伸長位置に到達した場合、ブロック構造は、第2のレールが伸長位置から引っ込め方向に変位するのを防止するために係合部材を介して第2のレールをブロックする。
スライドレールアセンブリは、係合部材を第2のレールの長手壁に高さ方向に枢結するための枢結部材をさらに含むことが好ましい。高さ方向は、横方向に対して実質的に垂直である。
スライドレールアセンブリは、係合部材に弾性力を加えるための弾性部材をさらに含むことが好ましい。
スライドレールアセンブリは、第1のレール及び第2のレールのうちの一方に配置される操作部材をさらに含むことが好ましい。操作部材は、係合部材を駆動することによって係合部材がブロック構造によってブロックされるのを解除するために操作されるように構成されている。
本発明の別の態様によれば、スライドレールアセンブリは、第1のレール、第2のレール、第3のレール、第1の止め具、ブロック構造、係合部材及び作用部材を含む。第2のレールは第1のレールに対して変位可能であり、第3のレールは第2のレールに対して変位可能である。第1の止め具は第1のレールに配置され、ブロック構造も同様に配置される。係合部材は、第2のレールに可動に取り付けられ、作用部材も同様に取り付けられる。第2のレールが第1のレールに対して開方向に変位された後で伸長位置に到達した場合、ブロック構造は、第2のレールが伸長位置から引っ込め方向に変位するのを防止するために、係合部材を介して第2のレールをブロックする。係合部材とブロック構造との間のブロック関係が解消され、第2のレールが第1のレールに対して伸長位置から引っ込め方向に変位されて所定の位置に到達した場合、第1の止め具は、第2のレールが所定の位置から開方向に変位するのを防止するために、作用部材を介して第2のレールをブロックする。
図1は、本発明の一実施形態に係るスライドレールアセンブリの斜視図である。 図2は、本発明の実施形態に係るスライドレールアセンブリの分解斜視図であり、スライドレールアセンブリが第1のレール、第2のレール及び第3のレールを含むことを示す。 図3は、本発明の実施形態に係るスライドレールアセンブリの第2のレールの分解斜視図であり、とりわけ第2のレールのスライドレール構成要素を示す。 図4は、本発明の実施形態に係るスライドレールアセンブリの第2のレールの一方側を示す。 図5は、本発明の実施形態に係るスライドレールアセンブリの第2のレールの他方側を示す。 図6は、本発明の実施形態に係るスライドレールアセンブリが引っ込められた状態にあることを示す概略図である。 図7は、図6の丸で囲った領域Aの断面図である。 図8は、本発明の実施形態に係るスライドレールアセンブリの第2のレールが、第3のレールと共に第1のレールに対して開方向に変位していることを示す概略図である。 図9は、本発明の実施形態に係るスライドレールアセンブリの第2のレールが第1のレールに対して伸長位置にあり、第3のレールを第2のレールに対して開方向に変位できることを示す概略図である。 図10は、図9の丸で囲った領域Aの断面図である。 図11は、本発明の実施形態に係るスライドレールアセンブリの第2のレールが第1のレールに対して伸長位置にあり、第2のレールを引っ込め方向に変位させることができるように操作部材を操作できることを示す概略図である。 図12は、図11の丸で囲った領域Aの断面図である。 図13は、本発明の実施形態に係るスライドレールアセンブリの第2のレールが、第1のレールに対して伸長位置から引っ込め方向に変位されていることを示す概略図である。 図14は、本発明の実施形態に係るスライドレールアセンブリの第2のレールが、第1のレールに対して引っ込め方向にさらに変位されていることを示す概略図である。 図15は、本発明の実施形態に係るスライドレールアセンブリの第2のレールが、第1のレールに対して引っ込め方向にさらに変位されて所定の位置に到達したことを示す概略図である。 図16は、本発明の実施形態に係るスライドレールアセンブリの第2のレールが所定の位置にあり、第3のレールが開位置から引っ込め方向に変位されていることを示す概略図である。 図17は、本発明の実施形態に係るスライドレールアセンブリの第2のレールが所定の位置にあり、第3のレールが引っ込め方向にさらに変位されていることを示す概略図である。 図18は、本発明の実施形態に係るスライドレールアセンブリがラックシステムに適用され、第2のレールが第1のレールに対して伸長位置にあり、スライドレールアセンブリが第1の長さを有することを示す。 図19は、本発明の実施形態に係るスライドレールアセンブリがラックシステムに適用され、第2のレールが第1のレールに対して所定の位置にあり、スライドレールアセンブリが第2の長さを有することを示す。
図1及び図2を参照して、本発明の一実施形態に係るスライドレールアセンブリ20は、第1のレール22、第2のレール24及び第3のレール26を含む。
第1のレール22は、第1の壁28a、第2の壁28b及び第1のレール22の第1の壁28aと第2の壁28bとの間に接続される長手壁30を含む。第1のレール22の第1の壁28a、第2の壁28b及び長手壁30は、第2のレール24を受容するための第1の通路を共に定義する。スライドレールアセンブリ20は第1の止め具32、第2の止め具34及びブロック構造36をさらに含むことが好ましい。第1の止め具32、第2の止め具34及びブロック構造36の全ては第1のレール22の長手壁30に配置される。第1の止め具32及び第2の止め具34は、それらの間に受容空間Xを定義する。第1の止め具32及び第2の止め具34は対称的に配置され、実質的に同じ構造構成を有することが好ましい。第1の止め具32を例に取ると、第1の止め具32は第1のガイド部G1と、第1のガイド部G1に隣接する第1のブロック部B1とを有する。第1のガイド部G1は傾斜面又は湾曲面を有し、第1のブロック部B1は垂直壁である。しかしながら、第1のガイド部G1及び第1のブロック部B1の実施はこのような構成に限定されない。
第2のレール24は、第1のレール22と第3のレール26との間で可動に取り付けられる。第2のレール24は、第1のレール22に対して長手方向に変位させることができる。第2のレール24は、第1の壁38a、第2の壁38b及び第2のレール24の第1の壁38aと第2の壁38bとの間に接続される長手壁40を含む。第2のレール24の第1の壁38a、第2の壁38b及び長手壁40は、第3のレール26を受容するための第2の通路を共に定義する。スライドレールアセンブリ20は作用部材42及び係合部材44をさらに含むことが好ましい。作用部材42及び係合部材44の双方は、第2のレール24の長手壁40に可動に取り付けられる。
第3のレール26は、第2のレール24に対して長手方向に変位させることができる。第3のレール26は、第1の壁46a、第2の壁46b及び第3のレール26の第1の壁46aと第2の壁46bとの間に接続される長手壁48を含む。
図3、図4及び図5に示すように、第2のレール24の長手壁40は、第1の側L1と、第1の側L1の反対側である第2の側L2とを有する。第2のレール24の第1の側L1は第1のレール22に面するのに対して、第2のレール24の第2の側L2は第3のレール26に面する。
スライドレールアセンブリ20はシャフト50をさらに含み、シャフト50は、作用部材42を第2のレール24の長手壁40の第2の側L2に横方向h1に枢結する。
作用部材42は作用部52を備えることが好ましい。作用部52は柱状構成を有する。なお、作用部52は作用部材42に取り付けられる独立した部品であってもよいし、作用部材42と直接一体化されていてもよく、本発明はこの点で限定されない。
第2のレール24の長手壁40は第1の位置制限壁区画54、第2の位置制限壁区画56及び第1の位置制限壁区画54と第2の位置制限壁区画56との間に定義される延在孔58を有する。延在孔58は第2のレール24の第1の側L1及び第2の側L2を連通する。作用部52を延在孔58に貫通させることができる。例えば、作用部52は、第2のレール24の第2の側L2から延在孔58内に挿入されて、第2のレール24の第1の側L1に延びる。
スライドレールアセンブリ20は、作用部材42に弾性力を加えるための弾性構造60をさらに含むことが好ましい。ここでは、弾性構造60は、一例として作用部材42に形成された弾性脚部である。代替的な実施形態では、弾性構造60は、弾性力を加えることが可能な独立した弾性部品であり得る。本発明は、弾性構造60が別個の部品であるか否かの点で限定されない。弾性構造60は、第2のレール24の長手壁40の支持部61と作用部材42との間で支持されている。
弾性構造60は、作用部材42の空間62内に位置し、シャフト50及び作用部52はそれぞれ、弾性構造60の両側に且つ弾性構造60よりも実質的に高い位置に位置することが好ましい。
第2のレール24の長手壁40は、第2のレール24の第1の側L1と第2の側L2とを連通する取付孔66をさらに含むことが好ましい。取付孔66は係合部材44を受容するように構成されている。係合部材44は、枢結部材68により第2のレール24の長手壁40に高さ方向h2に枢結されている。高さ方向h2と横方向h1は、互いに実質的に垂直である。
係合部材44は係合部70及び係合解除部72を含むことが好ましい。枢結部材68は、係合部70と係合解除部72との間に配置される。
スライドレールアセンブリ20は、係合部材44に弾性力を加えるための弾性部材74をさらに含むことが好ましい。ここでは、一例として、弾性部材74は、本体部76と、本体部76から延びる弾性部78とを有する。本体部76は、固定部材79(図4参照)によって第2のレール24の長手壁40の第2の側L2に接続されている。本体部76は、枢結部材68を第2のレール24の長手壁40の内部で維持するように構成されている。弾性部78は、例えば、弾性アーム又は弾性脚部である。弾性部78は、係合部材44の一部を弾性的に付勢するとともに、係合部材44の係合部70に隣接するように構成されている。係合部材44は、係合部材44の係合部70を第1のレール22の長手壁30に面するよう維持することにより弾性部78の弾性力に対応する。
スライドレールアセンブリ20は、第1のレール22及び第2のレール24のうちの一方に配置される操作部材80をさらに含むことが好ましい。ここでは、操作部材80は一例として第2のレール24の長手壁40の第1の側L1に配置されている。
操作部材80は長手方向長さを有することが好ましい。操作部材80及び第2のレール24のうちの一方は複数の接続部を備え、操作部材80及び第2のレール24のうちの他方は、接続部のそれぞれと協働するように構成された複数の対応部を備える。例えば、各接続部は突出部材82であり、各対応部は限られた長手スロット84である。各突出部材82は、対応する長手スロット84の一部を貫通することにより、操作部材80が操作された場合に第2のレール24に対して限られた範囲内で動かすことができるように、操作部材80を第2のレール24の第1の側L1に取り付ける。
操作部材80は、操作部材80の第1の端部80a及び第2の端部80bにそれぞれ隣接する操作部86及び駆動部88を有することが好ましい。駆動部88は操作部材80に取り付けられる独立した部品であってもよいし、操作部材80と直接一体化されていてもよく、本発明はこの点で限定されない。第2のレール24の長手壁40は、第2のレール24の第1の側L1と第2の側L2とを連通させる開口90をさらに含み、駆動部88は、開口90を介して第2のレール24の第1の側L1から第2の側L2に延びる。駆動部88は、係合部材44の係合解除部72に位置が対応する駆動区画88aを有する。
図6及び図7は、引っ込められた状態にあるスライドレールアセンブリ20を示す。スライドレールアセンブリ20が引っ込められた状態にある場合、第2のレール24は第1のレール22に対して引っ込め位置Rにあり、第3のレール26は第2のレール24に対して引っ込められている。
より具体的には、係合部材44は、弾性部材74の弾性部78が弾性力を加えることに対応して第1の状態S1でとどまる。加えて、操作部材80は第1の位置P1にあり、駆動部88(より具体的には、その駆動区画88a)が係合部材44の係合解除部72の位置と対応する。作用部材42は第3のレール26の第2の壁46bによって支持されるため、第1の作用状態K1で維持される。第1の作用状態K1では、弾性構造60が弾性力を蓄積する。作用部材42が第1の作用状態K1にある場合、作用部材42の作用部52は、図3に示すように、2つの止め具32、34の位置から高さ方向h2にオフセットされている。さらに、第1の止め具32及び第2の止め具34はそれらの間に受容空間Xを定義するだけでなく、第1の止め具32とブロック構造36との間に所定の長手距離がある。
図8を参照して、第2のレール24は、第1のレール22に対して引っ込め位置Rから開方向D1に変位させることができる。作用部材42が第1の作用状態K1(すなわち、作用部材42の作用部52が2つの止め具32、34から高さ方向差異Hだけオフセットされた状態)にあることで、第2のレール24が開方向D1に変位された場合に、作用部材42の作用部52は第2の止め具34及び第1の止め具32を通過して開方向D1に動かすことができる。第2のレール24及び第3のレール26を開方向D1に一体的に変位させる同期機構(図示せず)があることが好ましい。当業者であれば、第2のレール24と第3のレール26との間の同時変位関係を確立させ解消させる原理を理解できるため、ここでは簡略化のために原理のさらなる説明を省略する。
図9及び図10を参照して、第2のレール24が第1のレール22に対して開方向D1にさらに変位された後で伸長位置Eに到達した場合、第1のレール22のブロック構造36は係合部材44を介して第2のレール24をブロックすることにより、第2のレール24が第1のレール22に対して伸長位置Eから引っ込め方向D2に変位するのを防止する。
より具体的には、図2を参照して、ブロック構造36は、ガイド区画92と、ガイド区画92に隣接するブロック区画94とを含み、ガイド区画92は、例えば、傾斜面又は湾曲面を含む。第2のレール24が第1のレール22に対して伸長位置Eへと開方向D1に変位される過程において、係合部材44の係合部70は、弾性部材74の弾性部78が弾性力を蓄積するように、ブロック構造36のガイド区画92により上方にガイドされる。係合部材44の係合部70がブロック構造36のブロック区画94に到達すると直ぐに、弾性部材74の弾性部78は、係合部材44の係合部70をブロック構造36のブロック区画94と係合させるために、蓄積した弾性力を放つ。この場合、係合部材44は第1の状態S1にあり、第2のレール24は伸長位置Eにある。この状態にある第2のレール24は、第1のレール22に対して伸長位置Eから引っ込め方向D2に変位させることができない。他方、第3のレール26は、スライドレールアセンブリ20をさらに伸長させるために、伸長位置Eにある第2のレール24に対して開方向D1にさらに変位させることができる。
なお、第3のレール26の第2の壁46bが作用部材42の支持を停止すると、作用部材42は、弾性構造60によって放たれる弾性力によって第1の作用状態K1から第2の作用状態K2に切り替わる。第2の作用状態K2にある場合、作用部材42の作用部52は、2つの止め具32、34から図8に示す高さ差異Hだけオフセットされていない。
図11及び図12を参照して、操作部材80を操作して係合部材44を駆動し、それにより係合部材44をブロック構造36によるブロックから解放することができる。より具体的には、ユーザーは、操作部材80に力Fを加えて、操作部材80を第1の位置P1から第2の位置P2に変位させることができる。その目的は、操作部材80の駆動部88を駆動して、係合部材44の係合解除部72と接触させることを介して、係合部材44を第1の状態S1から第2の状態S2に切り替え、それにより係合部材44の係合部70とブロック構造36のブロック区画94との係合を解除させ(すなわち、係合部材44とブロック構造36との間のブロック関係を解消する)ことにより、第2のレール24を第1のレール22に対して伸長位置Eから引っ込め方向D2に変位させることができるようにすることである。
図13、図14及び図15を参照して、第2のレール24が第1のレール22に対して伸長位置Eから所定の位置Yへと引っ込め方向D2に変位される過程において、作用部材42の(現在第2の作用状態K2)にある作用部52は、第1のレール22の第1の止め具32の第1のガイド部G1と接触する(図13参照)。第1の止め具32の第1のガイド部G1によって作用部52がガイドされることで、作用部材42は、弾性構造60が弾性力を蓄積するように所定の角度回転される(図14参照)。作用部材42の作用部52が第1の止め具32と第2の止め具34との間の受容空間Xと位置が対応すると、作用部材42は、弾性構造60が内部に蓄積した弾性力を放つことに対応して、第2の作用状態K2(図15参照)になる。作用部材42の作用部52は収容空間Xに入り、第1の止め具32の第1のブロック部B1と第2の止め具34の第2のブロック部B2との間でブロックされる。
図15を参照して、第2のレール24が第1のレール22に対して所定の位置Yにある場合、第1の止め具32は、作用部材42の作用部52を介して第2のレール24をブロックすることにより、第2のレール24が所定の位置Yから開方向D1に変位するのを防止するか又は第2の止め具34は、作用部材42の作用部52を介して第2のレール24をブロックすることにより、第2のレール24が所定の位置Yから引っ込め方向D2に変位するのを防止する。
第2のレール24が第1のレール22に対して所定の位置Yにある場合、第2のレール24の先端f2は第1のレール22の前端f1を所定の距離超えて延びていることが好ましい。何故なら、第3のレール26を第2のレール24の第2の通路から開方向D1に動かして取り外した後に第3のレール26を再度取り付けたい場合に、ユーザーは、第3のレール26を挿入して第2のレール24の第2の通路に戻すことができるようにするために、第3のレール26の後端r3を第2のレール24の第2の通路の対応する通路開口と容易に揃えることができるからである。なお、当業者であれば、第2のレール24の第2の通路から第3のレール26を取り外す技術原理を理解できるため、簡略化のためにここでは詳細な説明を省略する。
図16及び図17を参照して、作用部材42はガイド区画96を含む。例えば、ガイド区画96は傾斜面又は湾曲面であるが、これらに限定されない。第2のレール24が第1のレール22に対して所定の位置Yにある場合、第3のレール26を引っ込め方向D2に変位させることにより、作用部材42は、第3のレール26の一部、例えば後端r3によって駆動されて第2の作用状態K2(図16参照)から第1の作用状態K1(図17参照)に戻される。作用部材42は、第3のレール26の第2の壁46bにより再度支持され、弾性構造60が弾性力を蓄積し、作用部材42の作用部52が第1の止め具32と第2の止め具34との間の受容空間Xの外側にある第1の作用状態K1で維持される。したがって、第2のレール24を所定の位置Yから引っ込め方向D2及び開方向D1のいずれかに変位させることができる。例えば、第の2レール24及び第3のレール26は、スライドレールアセンブリ20を引っ込め状態に戻すために引っ込め方向D2に変位させることができる(図6参照)。
前述の構成のスライドレールアセンブリ20は、図18及び図19に示す狭い空間で用いることができる。その場合、スライドレールアセンブリ20はラックに取り付けられ、特定の環境で用いられる。第1のレール22の前端f1及び後端r1は、それぞれ第1のブラケット91及び第2のブラケット93を介してラックの第1のポスト95a及び第2のポスト95bに取り付けられる。第3のレール26は、物体97を保持する役割を果たす。
より具体的には、第2のレール24が第1のレール22に対して伸長位置Eにあり、第3のレール26が、第2のレール24に対して開方向D1に変位された後で開位置に到達した場合、スライドレールアセンブリ20は第1の長さA1を有する。第3のレール26(又は物体97)の前端f3と障害物98(例えば、壁、ドア、または環境内の他の障害物)との間に第1の空間W1がある。第1の空間W1が狭すぎて、物体97又はスライドレールアセンブリ20に対してユーザーが現場でメンテナンス作業ができない場合、ユーザーは、第2のレール24を第1のレール22に対して伸長位置Eから所定の位置Yへと引っ込め方向D2に変位させることができるように(図19参照)、操作部材80を操作して、ブロック構造36による係合部材44のブロックを解除して(図11及び図12ならびにそれらの説明参照)、第3のレール26の前端f3と障害物98との間に第2の空間W2を作ることができる。第2の空間W2は、物体97の取り外し又はスライドレールアセンブリ20の現場でのメンテナンスを容易にするために、第1の空間W1よりも幅広である。第2のレール24が第1のレール22に対して所定の位置Yにある場合、スライドレールアセンブリ20は、第1の長さA1よりも短い第2の長さA2を有する。
上記から、本発明の実施形態に係るスライドレールアセンブリ20は、以下の特徴を有することが好ましいことが分かる。
1)第2のレール24が第1のレール22に対して所定の位置Yにある場合、第2のレール24は作用部材42を介して第1の止め具32によってブロックされることにより、所定の位置Yから開方向D1に変位するのが防止されるか又は作用部材42を介して第2の止め具34によってブロックされることにより、所定の位置Yから引っ込め方向D2に変位するのが防止される。
2)第2のレール24が第1のレール22に対して伸長位置Eにある場合、第2のレール24は係合部材44を介して第1のレール22のブロック構造36によってブロックされることにより、伸長位置Eから引っ込め方向D2に変位するのが防止される。
3)スライドレールアセンブリ20は、第2のレール24が伸長位置Eにある場合は第1の長さA1を有し、第2のレール24が所定の位置Yにある場合は第2の長さA2を有し、第2の長さA2は第1の長さA1よりも短い。
4)作用部材42の作用部52は柱状の構成を有するため、比較的高い構造強度を有する。作用部材42が、作用部52を介して第1の止め具32と第2の止め具34との間でブロックされると、作用部52は、第2のレール24が所定の位置Yで確実に位置決めされるのを助ける。
5)シャフト50は、作用部材42を第2のレール24の長手壁40に横方向h1に枢結するのに対して、枢結部材68は、係合部材44を第2のレール24の長手壁40に高さ方向h2に枢結する。高さ方向h2は、横方向h1に対して実質的に垂直である。
本発明を上述した好ましい実施形態を通じて開示してきたが、係る実施形態は本発明の範囲を限定することを意図していない。出願人が保護を求める特許の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義される。

Claims (8)

  1. 第1のレールと、
    前記第1のレールに対して長手方向に変位可能な第2のレールであって、該第2のレールは第1の壁、第2の壁及び該第1の壁と該第2の壁との間に接続される長手壁を含む、第2のレールと、
    前記第1のレールに配置される第1の止め具と、
    前記第1のレールに配置される第2の止め具と、
    前記第2のレールに可動に取り付けられる作用部材と、
    前記作用部材を前記第2のレールの長手壁に横方向に枢結するためのシャフトと、
    を含むスライドレールアセンブリであって、
    前記第2のレールは、前記第1のレールに対して伸長位置から引っ込め方向に変位された後で所定の位置に到達した場合、前記作用部材を介して前記第1の止め具によってブロックされるため、該所定の位置から開方向に変位するのが防止され、
    前記スライドレールアセンブリは、前記第2のレールが前記伸長位置にある場合に第1の長さを有し、
    前記スライドレールアセンブリは、前記第2のレールが前記所定の位置にある場合に、前記第1の長さよりも短い第2の長さを有し、
    前記作用部材は作用部を備え、前記第2のレールが前記第1のレールに対して前記所定の位置にある場合、前記作用部材は該作用部を介して前記第1の止め具及び前記第2の止め具によってブロックされるため、前記第2のレールが前記所定の位置から前記開方向及び前記引っ込め方向に変位するのが防止される、スライドレールアセンブリ。
  2. 記スライドレールアセンブリは、前記作用部材に弾性力を加えるための弾性構造をさらに含む、請求項に記載のスライドレールアセンブリ。
  3. 前記第2のレールの長手壁は、第1の位置制限壁区画、第2の位置制限壁区画及び該第1の位置制限壁区画と該第2の位置制限壁区画との間に定義される延在孔を有し、該延在孔は、前記作用部が貫通できるように構成されている、請求項に記載のスライドレールアセンブリ。
  4. 前記第2のレールに対して長手方向に変位可能な第3のレールをさらに含み、前記第2のレールは、前記第1のレールと前記第3のレールとの間で可動に取り付けられる、請求項に記載のスライドレールアセンブリ。
  5. 前記作用部は柱状構成を有する、請求項に記載のスライドレールアセンブリ。
  6. 前記第1のレールに配置されるブロック構造と、前記第2のレールに可動に取り付けられる係合部材とをさらに含み、
    前記第2のレールが前記第1のレールに対して引っ込め位置から開方向に変位された後で前記伸長位置に到達した場合、前記第2のレールは、前記係合部材を介して前記ブロック構造によってブロックされるため、前記伸長位置から前記引っ込め方向に変位するのが防止される、請求項に記載のスライドレールアセンブリ。
  7. 前記係合部材を前記第2のレールの長手壁に高さ方向に枢結するための枢結部材をさらに含み、該高さ方向は前記横方向に対して垂直であり、
    前記スライドレールアセンブリは、前記係合部材に弾性力を加えるための弾性部材をさらに含む、請求項に記載のスライドレールアセンブリ。
  8. 前記第1のレール及び前記第2のレールのうちの一方に配置される操作部材をさらに含み、
    前記操作部材は、前記係合部材を駆動することによって前記係合部材が前記ブロック構造によってブロックされるのを解除するために操作されるように構成されている、請求項に記載のスライドレールアセンブリ。
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