JP6941550B2 - ねじポンプ用アウタロータ駆動装置およびこれを備えるねじポンプ - Google Patents
ねじポンプ用アウタロータ駆動装置およびこれを備えるねじポンプ Download PDFInfo
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Description
また、同文献の図12には、インナロータとアウタロータがそれぞれ回転自在にケーシングに装着され、かつ、アウタロータを回転駆動してインナロータを従動回転させるねじポンプが従来技術として紹介されている。すなわち、特許文献1に記載の技術は、アウタロータ側に駆動手段を設けることに着目した技術であるといえる。
しかしながら、同文献の図1に示されるねじポンプで洗浄作業を行なう場合に、ケーシングを分割してアウタロータを取外すとシールも取外されるので、軸受が被圧送流体に晒されて汚染されるという問題がある。
そして、本発明の一態様に係るねじポンプ用アウタロータ駆動装置によれば、一対のインナシールと一対のアウタシールとによるダブルシール構造を有し、アウタロータをアウタロータ保持筒とともに軸方向に挿抜するに際し、一対のアウタシールは、アウタロータ保持筒の両端にその挿抜時に着脱可能に装着される。
なお、図面は模式的なものである。そのため、厚みと平面寸法との関係、比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。また、以下に示す実施形態ないし実施例は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記の実施形態ないし実施例に特定するものではない。
図1に示すように、第一実施形態のねじポンプ200Aは、アウタロータ2を回転駆動しインナロータ1を従動回転させる駆動方式を備える例であり、アウタロータ2を回転駆動するアウタロータ駆動装置100と、アウタロータ駆動装置100の後方に装着されるハウジング6と、ハウジング6の後方に装着されるインナロータ組30と、を備える。
アウタロータ駆動装置100は、アウタロータケーシング3と、アウタロータケーシングの下方に設けられたモータブラケット25と、モータブラケット25に装着される駆動源であるモータ17と、を有する。アウタロータケーシング3は、モータブラケット25の上方に、複数のスタッドボルト29によって軸線を水平に支持されている。
上述した各ヘルールクランプ41、42、43は、以下特に図示しないが、円環状部材を半割状にした一対のクランプ片を有し、両クランプ片同士の一端側がピンで接合され、このピンを支点として両クランプ片が開閉可能とされている。一方のクランプ片の他端側には、他方のクランプ片の他端側にワンタッチで係脱可能な挟持具が設けられ、締付対象の相対する鍔部外側を両クランプ片で囲んだ状態とし、両クランプ片の他端側同士を挟持具で強固に締め付け、これにより、締付対象の相対する鍔部を着脱可能に囲むものである。
アウタロータスリーブ10の両端とアウタロータケーシング3(この例では、後ケーシング5とエンドピース26)との間には、一対のアウタシール18a、18bが介装されている。
軸受20a、20bと接液部との間であって、各ベアリングスリーブ11、12とアウタロータケーシング3との間には、一対のインナシール19a、19bが介装されている。これにより、従動プーリ34の両側には、軸受20a、20bとインナシール19a、19bとがそれぞれ装着された状態で上記一対のベアリングスリーブ11、12が設けられる。
詳しくは、従動プーリ組13は、アウタロータスリーブ10をアウタロータ2とともに保持して駆動力を伝達する伝達状態と、その伝達状態を解除してアウタロータスリーブ10をアウタロータ2とともに軸方向に挿抜可能な挿抜状態と、にアウタロータスリーブ10の保持状態を切り換える保持状態切換構造を有する。保持状態切換構造は、種々のクランプ機構を有する駆動力伝達部を採用することができる。
まず、図2に駆動力伝達部の第一実施例として従動プーリ組13Aを示す。この例では、従動プーリ組13Aにロックプーリ(登録商標)を採用した例である。ロックプーリ(登録商標)は、タイミングプーリに摩擦締結式のキーレス締結具を一体化した駆動力伝達部である。ロックプーリは、少ないボルト本数での摩擦締結により、位相合せや、取付・取外しが容易であり、軸とプーリ間を強力にノンバックラッシで締結し、簡単な締結構造としつつも締結ガタが無い高精度の伝動性能を有する。
タイミングプーリ34の内周面の途中部分およびスリーブ32の外周面の先端部分が相互に嵌合するテーパになっており、締付ボルト33を締め付けることにより、タイミングプーリ34がテーパ面を摺動しながら軸方向に移動して、スリーブ32との協働によるくさび作用により軸およびテーパ内面を押し付ける力が発生し、アウタロータスリーブ10に対して強力な摩擦締結力を奏するようになっている。
これにより、アウタロータ組27を従動プーリ組13Aにより摩擦締結し、従動プーリ組13Aの両サイドに、アウタロータ支持軸受である第一軸受20aおよび第二軸受20b、並びに第一インナシール19aおよび第二インナシール19bをそれぞれ装着した第一ベアリングスリーブ11および第二ベアリングスリーブ12を設けてアウタロータ2を回転自在に支承し、ベルト駆動のアウタロータ2の回転にインナロータ1を従属回転させることができる。
次に、図3に駆動力伝達部の第二実施例として従動プーリ組13Bを示す。第二実施例の従動プーリ組13Bは、同図に示すように、「ロックプーリNタイプ」+「タイミングベルト駆動」の構成を有する。ロックプーリNタイプは、ナット1本の締め付けで簡単に強力な摩擦締結を実現可能なため、小軸径の摩擦締結に好適である。
詳しくは、第二実施例の従動プーリ組13Bは、同図に示すように、タイミングプーリ34と、タイミングプーリ34内に同軸に嵌め合わされるスリーブ35と、タイミングプーリ34に対して止め輪37により軸方向の移動が拘束されるとともに回転自在に保持された1本のロックナット36と、を有する。タイミングプーリ34の内周面およびスリーブ35の外周面のうちタイミングプーリ34の内周面に対向する面は相互に嵌合するテーパになっている。
これにより、アウタロータ組27を従動プーリ組13Bにより摩擦締結し、従動プーリ組13Bの両サイドに、アウタロータ支持軸受である第一軸受20aおよび第二軸受20b、並びに第一インナシール19aおよび第二インナシール19bをそれぞれ装着した第一ベアリングスリーブ11および第二ベアリングスリーブ12を設けてアウタロータ2を回転自在に支承し、ベルト駆動のアウタロータ2の回転にインナロータ1を従属回転させることができる。
次に、図4に駆動力伝達部の第三実施例として従動プーリ組13Cを示す。第三実施例の従動プーリ組13Cは、同図に示すように、「ロックプーリCタイプ」+「タイミングベルト駆動」の構成を有する。ロックプーリCタイプは、2本の締付ボルト39で締結するクランプカラータイプのロックプーリであり、回転バランスに優れるとともにプーリの変形もなく、小軸径の摩擦締結に好適である。
詳しくは、第三実施例の従動プーリ組13Cは、同図に示すように、タイミングプーリ38と、タイミングプーリ38の端面から張り出すプーリハブ38hに径方向の左右から同軸に嵌め合わされる一対のクランプカラー48と、一対のクランプカラー48相互の上下を締結する2本の締付ボルト39と、を有する。
これにより、アウタロータスリーブ10とタイミングプーリ38とが強固に摩擦締結される。このクランプ機構は、2本の締付ボルト39にて4本のボルトに相当する力でプーリハブ38hを締付けることができる点が特徴であり、少ないボルト数で大きな摩擦締結力を得ることができる。
これにより、アウタロータ組27を従動プーリ組13Cにより摩擦締結し、従動プーリ組13Cの両サイドに、アウタロータ支持軸受である第一軸受20aおよび第二軸受20b、並びに第一インナシール19aおよび第二インナシール19bをそれぞれ装着した第一ベアリングスリーブ11および第二ベアリングスリーブ12を設けてアウタロータ2を回転自在に支承し、ベルト駆動のアウタロータ2の回転にインナロータ1を従属回転させることができる。
ねじポンプ内部の洗浄作業を行なう場合、第一実施形態のねじポンプ200Aは、図5に模式的分解図を示すように、図1に示した、へルールクランプ41を取り外すことにより、ハウジング6とインナロータ組30のバックカバー7との結合状態を解除して、インナロータ組30を軸方向後方に抜き出すことができる。また、へルールクランプ42を取り外すことにより、ハウジング6をアウタロータ駆動装置100の後部から取り外すことができる。このとき、アウタシール18bはハウジング6と一体で取り外される。
このように、第一実施形態のねじポンプ200Aは、締付対象の相対する鍔部が、へルールクランプ41、42、43によりワンタッチで分割可能な構造なので、着脱や内部清掃が容易であり、また、装着時の締付対象相互の軸心あわせも容易であり、シール性を含めて保守作業の容易性に寄与する。
そして、第一実施形態のねじポンプ200Aは、アウタロータ駆動装置100の駆動力伝達部である従動プーリ組13に保持状態切換構造を設けているので、洗浄作業を行なう際には、従動プーリ組13(上記例示した従動プーリ組13A、13B、13C)の保持状態切換構造により保持状態を切り換えて、アウタロータスリーブ10への保持力を開放すると、アウタロータカラー9およびアウタロータスリーブ10をアウタロータケーシング3のアウタロータ駆動部28から軸方向前方に抜き出すことができる。つまり、アウタロータ組27を軸方向前方に抜き出すことができる。このとき、一対のインナシール19a,19bは、アウタロータカラー9およびアウタロータスリーブ10の挿抜時にあっても装着状態が維持されている。
一方、一対のインナシール19a,19bは、アウタロータカラー9およびアウタロータスリーブ10の挿抜時にあっても装着状態が維持される。そのため、洗浄作業を行なう場合にあっても、一対のベアリングスリーブ11,12とアウタロータケーシング3との間に介装されている、アウタロータ2を回転自在に保持する軸受20a,20bが被圧送流体に晒されることを防止できる。
しかし、ステータ固定型のねじポンプは、ロータがステータの軸線を中心として公転する構造なので、駆動軸とロータとの間には自在継手および連結ロッドを介在させる必要がある。そのため、液を圧送するときは、自在継手と連結ロッドが振れ回るため、自在継手と連結ロッドを配置するスペースが必要となる。したがって、自在継手と連結ロッドの部分の洗浄性が悪く、また、圧送する液が変性を嫌うデリケートな液の場合には、圧送中に液を撹拌して液質を変化させてしまうという問題がある。
アウタロータ従属回転型のねじポンプによれば、インナロータの回転にアウタロータが追従回転する構造なので自在継手が不要であり、インナロータを片持ち支持構造としているので洗浄性に優れている。さらに、自在継手が不要なので、自在継手のあるステータ固定型のねじポンプよりも圧送中の液の撹拌も少なくなる。
これに対し、上述した第一実施形態のねじポンプ200Aによれば、ポンプ本体部40は、インナロータ1とアウタロータ2の形状を、インナロータ1の螺旋状の雄ねじ部外周面にN条雄ねじを設け、アウタロータ2の螺旋状の雌ねじ部内周面に(N+1)条雌ねじを設けており、インナロータ1とアウタロータ2とが、所定比率として、N/(N+1)の回転角度で連れ回り駆動する(但し、Nは2以上の自然数)の形状としているので、アウタロータ2がベルト駆動のプーリに直接連結して回る。
以上説明したように、上述した第一実施形態のねじポンプ用アウタロータ駆動装置100、およびこれを備える第一実施形態のねじポンプ200Aによれば、洗浄作業を行なう場合にあっても、アウタロータ2を回転自在に保持する軸受20a,20bが被圧送流体に晒されることを防止できる。なお、本発明に係るねじポンプ用アウタロータ駆動装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能である。
ここで、アウタロータを回転駆動し、インナロータを従動回転させる駆動方式は、インナロータを回転駆動してアウタロータを従動駆動する駆動方式と比べると、従動側の回転物の径が小さいことから、イナーシャとシール部の回転抵抗を低減可能である。これに対し、アウタロータ側に駆動機構を設けることは、サニタリー性に問題があるために、従来は実現が困難であるとされていたところ、本発明によれば、サニタリー性の問題が解決されるため、多様なねじポンプの駆動方式を採用可能となる。
次に、図6に本発明に係るねじポンプ用アウタロータ駆動装置を備えるねじポンプの第二実施形態を示す。なお、上述した第一形態と同様のまたは対応する構成については同一の符号を付すとともにその説明を適宜省略する。また、図5に示した分解組み付け手順についても上述した第一形態と同様の手順で行うことができるため、その図示および説明を適宜省略する(以下、他の実施形態において同様)。
この例では、駆動力伝達部の構成の第四実施例(「ロックプーリCタイプ」+「内蔵型のモータ構造」を備える。つまり、同図に示すように、この第二実施形態のねじポンプ200Bでは、アウタロータ駆動装置100Bが、モータ17とタイミングベルト31に替えて、アウタロータスリーブ10側の第一ベアリングスリーブの外周面に回転子67として永久磁石を設け、ケーシング側の後ケーシング5の内周面に固定子68としてコイルを配設したサーボモータを有する駆動構造を備える点が、上記第一実施形態と相違する。
次に、図7に本発明に係るねじポンプ用アウタロータ駆動装置を備えるねじポンプの第三実施形態を示す。同図に示すように、この第三実施形態のねじポンプ200Cでは、駆動力伝達部の構成の第五実施例(「ロックプーリCタイプ」+「ギヤ駆動(タイミングベルトをギヤに置換)」)を備える。つまり、同図に示すように、この第三実施形態では、アウタロータ駆動装置100Cに、タイミングベルト31によるベルト駆動に替えて、駆動プーリ61に替えてモータ17の出力軸に駆動ギヤ62を設け、従動プーリに替えて駆動ギヤ62に歯合する従動ギヤ63を設けている点が、上記第一実施形態と相違する。
次に、図8に本発明に係るねじポンプ用アウタロータ駆動装置を備えるねじポンプの第四実施形態を示す。同図に示すように、この第四実施形態では、駆動力伝達部の構成の第六実施例(「ねじ付テーパピン」+「モータ構造」)を備える。
つまり、同図に示すように、この第四実施形態のねじポンプ200Dでは、アウタロータ駆動装置100Dは、モータ17とタイミングベルト31に替えて、アウタロータスリーブ10側の第一ベアリングスリーブ11の外周面に回転子67として永久磁石を設け、ケーシング側の後ケーシング5の内周面に固定子68としてコイルを配設したサーボモータを有する駆動構造を備える点が、上記第一実施形態と相違する。
この駆動力伝達部の第六実施例を備える第四実施形態のねじポンプ200Dにおいても、上記第一ないし第三実施形態同様に、ねじポンプ内部の洗浄作業を行なう場合、各ヘルールクランプ41、42、43の着脱によりワンタッチで分割可能である。また、アウタロータ駆動部28の2本のねじ付テーパピン65の締結・解除によりアウタロータスリーブ10の保持状態を切り換える保持状態切換作業を行うことで、アウタロータスリーブ10をアウタロータケーシング3のアウタロータ駆動部28から抜き出し、アウタロータ組27を軸方向前方に抜き出すことができる。よって、着脱や内部清掃が容易であり、また、装着時の締付対象相互の軸心あわせも容易であり、シール性を含めて保守作業の容易性に寄与する。
次に、図9に本発明に係るねじポンプ用アウタロータ駆動装置を備えるねじポンプの第五実施形態を示す。同図に示すように、この第五実施形態では、駆動力伝達部の構成の第七実施例(「ねじ付テーパピン」+「キー」+「モータ構造」)を備える。
つまり、同図に示すように、この第五実施形態のねじポンプ200Eでは、アウタロータ駆動装置100Eに、モータ17とタイミングベルト31に替えて、アウタロータスリーブ10側の第一ベアリングスリーブ11の外周面に回転子67として永久磁石を設け、ケーシング側の後ケーシング5の内周面に固定子68としてコイルを配設したサーボモータを有する駆動構造を備える点が、上記第一実施形態と相違する。
2 アウタロータ
3 アウタロータケーシング
4 前ケーシング
5 後ケーシング
6 ハウジング
7 バックカバー
8 インナロータケーシング
9 アウタロータカラー(アウタロータ保持筒)
10 アウタロータスリーブ(アウタロータ保持筒)
11 第一ベアリングスリーブ
12 第二ベアリングスリーブ
13 従動プーリ組(駆動力伝達部)
14 インナロータスリーブ
15 シャフト固定ナット
16 ケーシングカバー
17 モータ(駆動源)
18a 第一アウタシール
18b 第二アウタシール
19a 第一インナシール
19b 第二インナシール
20a 第一軸受
20b 第二軸受
21 インナロータシール
22 インナロータ支持軸受
22a 第一軸受
22b 第二軸受
23 キー
24 アウタロータシールカラー
24a 第一シールカラー
24b 第二シールカラー
25 モータブラケット
26 エンドピース(連結ケーシング)
27 アウタロータ組
28 アウタロータ駆動部
29 スタッドボルト
30 インナロータ組
31 タイミングベルト(駆動力伝達部)
32 スリーブ
33 駆動部連結ボルト
34 従動プーリ(駆動力伝達部)
35 連結スリーブ
36 連結カラー
37 連結リング
38 従動プーリ(駆動力伝達部)
39 駆動部連結ボルト
40 ポンプ本体部
41 へルールクランプ
42 へルールクランプ
43 へルールクランプ
48 抱き締めカラー
50 連結ピン
51 固定ボルト
52 固定ボルト
53 固定ボルト
54 固定ボルト
61 駆動プーリ(駆動力伝達部)
67 回転子
68 固定子
100、100B、100C、100D、100E アウタロータ駆動装置
200A、200B、200C、200D、200E ねじポンプ
Claims (8)
- 螺旋状の雄ねじ部を有するインナロータと、該インナロータの雄ねじ部に嵌め合わされる螺旋状の雌ねじ部を有するアウタロータと、前記インナロータを回転自在に保持するインナロータケーシングと、前記アウタロータを回転自在に保持するアウタロータケーシングと、を備えるねじポンプに用いられ、前記アウタロータケーシング内に設けられて前記アウタロータを回転駆動するアウタロータ駆動部を備えるアウタロータ駆動装置であって、
前記アウタロータ駆動部は、
前記アウタロータを保持するアウタロータ保持筒と、
前記アウタロータを前記アウタロータ保持筒とともに軸方向に挿抜可能に収容する駆動力伝達部と、
前記アウタロータ保持筒の両端にその挿抜時に着脱可能に装着される一対のアウタシールと、
前記駆動力伝達部をその軸方向の前後から挟持するとともに前記アウタロータケーシングに軸受を介して回転自在に支持する一対のベアリングスリーブと、
各ベアリングスリーブと前記アウタロータケーシングとの間に介装されるとともに前記アウタロータ保持筒の挿抜時にあっても装着状態が維持される一対のインナシールと、を備え、
前記駆動力伝達部は、
前記アウタロータ保持筒を前記アウタロータとともに保持して駆動力を伝達する伝達状態と、
その伝達状態を解除して前記アウタロータ保持筒を前記アウタロータとともに軸方向に挿抜可能な挿抜状態と、
に前記アウタロータ保持筒の保持状態を切り換える保持状態切換構造を有することを特徴とするねじポンプ用アウタロータ駆動装置。 - 前記駆動力伝達部は、駆動源からベルトを介して従動プーリに伝達された駆動力によって前記アウタロータを回転させるものであり、
前記従動プーリの両側には、前記軸受と前記インナシールとがそれぞれ装着された前記一対のベアリングスリーブが設けられ、
前記保持状態切換構造は、前記アウタロータおよび前記アウタロータ保持筒が、前記従動プーリの内周面に対する摩擦締結により駆動力の伝達およびその解除がなされるように構成されている請求項1に記載のねじポンプ用アウタロータ駆動装置。 - 前記駆動力伝達部は、アウタロータ保持筒側に回転子を設け、ケーシング側に固定子を配設した駆動構造によって前記アウタロータを回転させるものであり、
前記保持状態切換構造は、前記アウタロータ保持筒側の第一ベアリングスリーブの外周面に形成され端面から張り出す拘束用ハブ部と、拘束用ハブ部に径方向の左右から同軸に嵌め合わされる一対のクランプカラーと、一対のクランプカラー相互の上下を締結する2本の締付ボルトと、を有し、
前記拘束用ハブ部をその両側から2枚のクランプカラーで挟持した状態で2本の締付ボルトを締付けると、前記拘束用ハブ部の外面全周が押圧されて収縮し、収縮した前記拘束用ハブ部の内面が前記アウタロータ保持筒に密着して生じる摩擦締結により駆動力の伝達およびその解除がなされるように構成されている請求項1に記載のねじポンプ用アウタロータ駆動装置。 - 前記駆動力伝達部は、駆動源から歯車を介して伝達された駆動力によって前記アウタロータを回転させるものであり、
前記保持状態切換構造は、前記アウタロータ保持筒側の第一ベアリングスリーブの外周面に形成され端面から張り出す拘束用ハブ部と、拘束用ハブ部に径方向の左右から同軸に嵌め合わされる一対のクランプカラーと、一対のクランプカラー相互の上下を締結する2本の締付ボルトと、を有し、
前記拘束用ハブ部をその両側から2枚のクランプカラーで挟持した状態で2本の締付ボルトを締付けると、前記拘束用ハブ部の外面全周が押圧されて収縮し、収縮した前記拘束用ハブ部の内面が前記アウタロータ保持筒に密着して生じる摩擦締結により駆動力の伝達およびその解除がなされるように構成されている請求項1に記載のねじポンプ用アウタロータ駆動装置。 - 前記駆動力伝達部は、アウタロータ保持筒側に回転子を設け、ケーシング側に固定子を配設した駆動構造によって前記アウタロータを回転させるものであり、
前記保持状態切換構造は、前記アウタロータ保持筒側の第一ベアリングスリーブの外周面に径方向で対向する位置に2本のねじ付テーパピンが設けられ、アウタロータ保持筒には、各ねじ付テーパピンの先端に対向する位置に、凹のテーパ穴が形成されており、各ねじ付テーパピンを締めこむことにより、楔作用によってアウタロータ保持筒の保持状態を切り換え可能になっている請求項1に記載のねじポンプ用アウタロータ駆動装置。 - 前記駆動力伝達部は、アウタロータ保持筒側に回転子を設け、ケーシング側に固定子を配設した駆動構造によって前記アウタロータを回転させるものであり、
前記保持状態切換構造は、前記アウタロータ保持筒側の第一ベアリングスリーブの外周面に1本のねじ付テーパピンが設けられ、さらに、アウタロータ保持筒の外周面には、キーが装着されるとともに、第一ベアリングスリーブの内周面には、キーを嵌め込み可能な長溝が軸方向前側の端面から装着時のキーに対向する位置まで軸方向に沿って形成されており、ねじ付テーパピンを締めこむことにより、楔作用によってアウタロータ保持筒の保持状態を切り換え可能になっている請求項1に記載のねじポンプ用アウタロータ駆動装置。 - 前記ねじポンプは、前記インナロータが、前記雄ねじ部の外周面にN条雄ねじを有するとともに、前記アウタロータが、前記雌ねじ部の内周面に(N+1)条雌ねじを有し、
前記インナロータの雄ねじ部と前記アウタロータの雌ねじ部とが、所定比率として、N/(N+1)の回転角度で連れ回り駆動するものである請求項1〜6のいずれか一項に記載のねじポンプ用アウタロータ駆動装置。
但し、Nは、2以上の自然数である。 - 請求項1〜7のいずれか一項に記載のねじポンプ用アウタロータ駆動装置を備えることを特徴とするねじポンプ。
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