JP6940861B2 - 扁平状の密閉電池、及び密閉電池のガスケット製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、コイン形リチウム電池等の扁平状の密閉電池、及び密閉電池のガスケット製造方法に関する。
従来より、側壁を有する有底筒状の外装缶と、該外装缶の側壁よりも外径が小さい筒部と該筒部の一方の開口を塞ぐ平面部とを有し、前記筒部の開口部が前記外装缶の底面部に対向するように外装缶の内方に配置される逆皿状の封口板とを備えた扁平状の密閉電池が知られている。このような扁平状の密閉電池では、例えば特許文献1に開示されるように、電池内部の気密性を保ち且つ外装缶と封口板との電気的な絶縁を確保するために、外装缶と封口板との嵌合部分にガスケットを配置している。さらに、前記特許文献1に開示の密閉電池では、封口板にガスケットをインサート成形している。
特開2012−190758号公報
ところで、前記特許文献1に開示されている構成では、ガスケットは、シール性を考慮して、封口板の筒部の外面と内面を覆うように成形されている。従って、射出成形により封口板にガスケットを一体成形する場合、封口板の筒部の外側及び内側と成形金型との間にガスケットを成形するための空間(キャビティ)を設ける必要がある。
しかしながら、このようにガスケットを成形する場合、型抜きのことを考慮して、封口板の筒部の内側において平面部近くまで樹脂で覆って平坦にする必要がある。その結果、封口板の筒部がキャビティの中間に位置することになり、金型への封口板の位置決めが非常に困難となっていた。
そこで、特許文献1にも記載されているように、封口板の金型への位置決めとして、ガスケットが形成されない封口板の平面部の外面を受け入れる凹部を可動金型に形成すると共に、封口板の平面部の内面に沿う頭部を有するピンを固定金型の円形穴部に上下動可能に配置させて、可動金型の凹部と固定金型のピンとにより、封口板の平面部を保持して位置決めする。
しかしながら、このような金型を構成するには、金型の構造が複雑となるし、固定金型のピンに封口板を載せて可動金型の凹部を封口板に嵌め合わす際に位置ずれして封口板が損傷したり軸心がずれたりする問題が生じていた。
さらに、封口板の筒部の外側と内側の全体にガスケットを一体成形しなくてはならないので、本来絶縁シールには不要な箇所までガスケットを成形しなくてはならず、無駄な樹脂量が増加していた。さらに、筒部の内側全体に樹脂成形されるので、電池としての内部容量に制限があった。
本発明は、上記問題を解決するものであって、封口板と外装缶との間にガスケットが挟み込まれる扁平状の密閉電池において、ガスケットの成形を容易にできながら、樹脂量も軽減でき、ガスケットによるシール性能も保持できる構成とする扁平状の密閉電池及び密閉電池のガスケット製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る扁平状の密閉電池は、側壁を有する有底筒状の外装缶と、前記外装缶の側壁よりも外径が小さい筒部と該筒部の一方の開口を塞ぐ平面部とを有し、前記筒部の開口部が前記外装缶の底面部に対向するように前記外装缶の内方に配置される逆皿状の封口板と、前記外装缶の側壁と前記封口板の筒部との間に気密状に挟みこまれて配置されるガスケットとを備え、前記の外装缶、封口板及びガスケットにより発電要素を密閉してなる扁平状の密閉電池であって、前記外装缶は金属材料から形成され、前記ガスケットは熱可塑性樹脂から形成され、前記外装缶および前記ガスケットの双方と密着性がある素材で形成される密着層が前記外装缶の側壁内側の開口端から底面部上面の縁部に亘って形成され、前記ガスケット前記外装缶の側壁内側の開口端から底面部上面の縁部に亘ってインサート成形により前記外装缶と一体化されていることを特徴とする。
前記ガスケットの素材は、ポリテトラフルオロエチレンを除く熱可塑性樹脂から選定され、前記密着層の素材は、マレイン酸変性ポリプロピレン又はクロロスルフォン化ポリエチレンから選定されることが好ましい。
以上の構成により、外装缶の外面を一方の金型に密着させた状態で、外装缶の内側にガスケットを一体成形することが可能となるので、成形時の外装缶の位置決めがし易く、外装缶が補強となってガスケットの強度が高められる。外装缶の内面だけにガスケットを成形するので外装缶の全体を金型で支持することが可能となり、軸心も安定する。その結果、封口板と外装缶の軸心が合わせやすくなる。
さらに、ガスケットの厚みを外装缶の壁面に対して均等にできるので、外装缶のかしめによるガスケットの弾性変形により内側に配置させる封口板の変形を抑えることができ、外装缶の底面部上面の縁部へのガスケットの密着が良好になる。
また、従来のように、封口板の筒部の内側において平面部近くまでガスケットを成形しなくてよくなるので、樹脂量を軽減できる。その結果、樹脂量を軽減できる分、電池の内部容量を増やすことができ、現在の容量を維持または、それよりも大きくできる。
また、外装缶に密着層を形成することにより、ガスケットの外装缶への密着を向上でき、シール効果を上げることができる。
前記ガスケットは、前記外装缶の底面部縁部に対向する部分に前記封口板の筒部先端部が嵌合する環状凹部と、環状凹部の一部を形成し、外装缶の側壁開口部に向けて突出する環状リブとが形成されていることが好ましい。このように、ガスケットに環状凹部と環状リブが形成されているので、封口板の外装缶に対する位置決めがし易くなり、絶縁シール効果も向上する。
前記ガスケットは、前記環状リブの高さが環状凹部上面を基準として、該ガスケット全体の高さの80%以下とすることが好ましい。このように環状リブの高さを設定することにより、ガスケットを形成する樹脂量を無駄なく、シール効果を上げることができる。
本発明に係る密閉電池のガスケット製造方法は、側壁を有する有底筒状の外装缶と、前記外装缶の側壁よりも外径が小さい筒部と該筒部の一方の開口を塞ぐ平面部とを有し、前記筒部の開口部が前記外装缶の底面部に対向するように前記外装缶の内方に配置される逆皿状の封口板と、前記外装缶の側壁と前記封口板の筒部との間に気密状に挟みこまれて配置されるガスケットとを備え、前記の外装缶、封口板及びガスケットにより発電要素を密閉してなる扁平状の密閉電池のガスケット製造方法であって、前記外装缶は金属材料から形成され、前記ガスケットは熱可塑性樹脂から形成され、前記外装缶および前記ガスケットの双方と密着性がある素材で形成される密着層を前記外装缶の側壁内側の開口端から底面部上面の縁部に亘って形成し、前記外装缶の側壁内側の開口端から底面部上面の縁部に亘ってインサート成形により前記ガスケットを前記外装缶と一体化して形成する。
以上のように、本発明の扁平状密閉電池によれば、ガスケットの成形を容易にできながら、樹脂量も軽減でき、ガスケットによるシール性能も保持できるという効果が得られる。
図1は、本発明の一実施形態にかかる扁平状密閉電池の概略構成を示す断面図である。 図2は、封口板(負極缶)に外装缶(正極缶)を嵌合して外装缶の側壁をかしめる前の状態を示す断面図である 図3は、封口板(負極缶)に外装缶(正極缶)を嵌合して外装缶の側壁をかしめる状態を示す部分拡大断面図である 図4は、金型で外装缶(正極缶)の側壁内面にガスケットを一体成形する様子を示す断面図である。 図5は、本発明の他の実施形態にかかる扁平状密閉電池の構成を示す部分拡大断面図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。なお、各図において同一または同等部分については同一の符号を付している。
本発明の扁平状の密閉電池の一実施形態としてコイン型リチウム電池を示す。
図1に示すように、コイン型電池1は、側壁21を有する有底円筒状の正極缶となる外装缶2と、該外装缶2の開口を覆い、外装缶2の内方に配置される負極缶となる逆皿状の封口板3と、外装缶2の側壁21と封口板3の筒部31との間に配置されるガスケット4と、外装缶2及び封口板3の間に形成される空間内に収納される発電要素5とを備えている。コイン型電池1は、外装缶2と封口板3とを嵌め合わすことによって、全体が扁平なコイン状に形成される。コイン型電池1の外装缶2と封口板3との間に形成される空間内には、発電要素5以外に、非水電解液(図示省略)も封入されている。
外装缶2は、ステンレスなどの金属材料からなり、プレス成形によって有底円筒状に形成されている。外装缶2は、円形状の底面部22と、その外周に該底面部22と連続して形成される円筒状の側壁21とを備えている。側壁21は、図2に示すように、封口板3に向けてかしめる前の状態では、縦断面視で、底面部22に対して外側に広がるテーパー状に形成される。外装缶2は、封口板3との間にガスケット4を挟んだ状態で、側壁21の開口端側が内側に曲げられて、該封口板3の外周部に対してかしめられることにより、側壁21の根元部分が略垂直になる。
封口板3も、外装缶2と同様、ステンレスなどの金属材料からなり、プレス成形によって有底円筒状に形成されている。封口板3は、円形状の平面部32と、その外周に該平面部32と連続して形成される円筒状の筒部31とを備えている。この筒部31は、平面部32の縁部から拡径する基端部31aと、基端部31aからさらに拡径する段部31bと、段部31bから下方に向けてほぼ垂直に延びる開放部31cとを備える。図1に示すように、この段部31bに対して、外装缶2の側壁21の開口端部が折り曲げられてかしめられる。
ガスケット4は、ポリプロピレン(PP)といった通常のリチウム電池の分野で常用されている熱可塑性樹脂からなる。ガスケット4は、外装缶2の側壁21と封口板3の筒部31との間に挟みこまれるように、外装缶2の側壁21の内面に射出成形されている。ガスケット4の詳しい構成については後述する。なお、ガスケット4の材料としては、PPに限らず、ポリフェニレンサルファイド(PPS)や、ポリテトラフルオロエチレン(PFA)、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミド樹脂などの熱可塑性樹脂から選ばれ、無機添加剤やエラストマーなどで硬度を調整したものを用いてもよい。
発電要素5は、正極活物質等を円盤状に成形した正極材51(電極材)と、負極活物質の金属リチウムまたはリチウム合金を円盤状に形成した負極材52と、不織布製のセパレータ53とを備えている。図1に示すように、外装缶2の内方に正極材51が位置付けられ、封口板3の内方に負極材52が位置付けられている。正極材51と負極材52との間にセパレータ53が配置されている。
正極材51は、正極活物質として二酸化マンガンを含有している。この正極材51は、二酸化マンガンに、黒鉛、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体及びヒドロキシプロピルセルロースを混合して調整された正極合剤を円盤状に形成したものであり、所定の剛性及び導電性を有するステンレス鋼等によって構成された正極リング54で保持している。
正極リング54は、正極材51の側面に接する円筒部54aと、該円筒部54aの一端側から該円筒部54aの内方に向かって延びて正極材51の底面に接する円環状のフランジ部54bとが一体形成されたものである。このような構成の正極リング54によって、該正極リング54内の正極材51の径方向及び一端側への変形を規制することができる。そして、正極リング54の円筒部54aの他端側は開放された状態となっているので、正極材51が自由に膨張できるようになっている。よって、放電時に、負極材52の厚みが小さくなっても、正極材51は正極リング54に沿って負極材52側へ膨張するため、該正極材51と負極材52とが離間するのを防止できる。
セパレータ53は、ポリブチレンテレフタレート製の繊維を素材とする不織布を用いて構成される。このセパレータ53は、コイン型電池1内で非水電解液によって含浸されている。なお、セパレータ53の厚みは、例えば、約0.3〜0.4mm程度である。
非水電解液は、例えば、プロピレンカーボネイトと1,2−ジメトキシエタンとを混合した溶液にLiClOを溶解した溶液である。
図1から図3に示すように、ガスケット4は、外装缶2の側壁21の内側の開口端から底面部22上面の縁部に亘ってインサート成形によりリング状に形成されている。詳しくは、ガスケット4は、側壁21における内側の開口端から底面部22近くまで至る外側シール壁部41と、外側シール壁部41に連続し外装缶2の底面部22上面の縁部に一体に形成される底部シール部42と、この底部シール部42に形成され、封口板3の筒部31先端部が嵌合する環状凹部43と、環状凹部43の一部を形成し、外装缶2の側壁21開口部に向けて突出する環状リブ44とが形成されている。
ガスケット4の外側シール壁部41は、図1から図3に示すように、外装缶2の側壁21の内面全面に密着させて根元部分を除き均一の厚みで形成されて、略円筒状に形成されている。また、外側シール壁部41は、図2に示すように、外装缶2の側壁21のテーパーに沿って射出成形されているので、開口端側へ向かうほど、内径が大きくなるように、全体としてテーパー状に形成されている。これにより、外装缶2内に封口板3を組み込み易くすることができる。
外側シール壁部41は、外装缶2の側壁21をかしめることにより、封口板3の筒部31の開放部31c及び段部31bを覆うとともに、基端部31aの段部31b側に押し付けられる。外側シール壁部41のうち、封口板3に対して外装缶2がかしめられた際に筒部31の段部31bに対向する部分は、図1及び図3に示すように、外装缶2の側壁21の開口端部と筒部31の段部31bによって圧縮される。これにより、外側シール壁部41によって、外装缶2と封口板3との間がシールされる。また、上記かしめによりテーパー状に拡径していた外装缶2の側壁21が略垂直となり、外側シール壁部41が封口板3の筒部31と密着してシールされる。
ガスケット4の底部シール部42には、環状凹部43と環状リブ44が形成されており、環状凹部43は、封口板3の筒部31開放部31cの厚みとほぼ同じ溝幅に形成している。なお、環状凹部43の溝幅は、筒部31開放部31cの厚みよりも大きくしてもよいし、やや狭くしてもよい。
環状リブ44は、その高さがガスケット4の全体高さの0%超80%以下とすることが好ましい。さらに好ましくは、環状リブ44の高さはガスケット4の全体高さの10%以上50%以下とすることが好ましい。このように環状リブ44の高さを設定することにより、ガスケット4を形成する樹脂量の無駄をできるだけ少なくして、シール効果を上げることができる。
この環状凹部43に封口板3の筒部31開放部31cの先端部を圧入状態で嵌め込むことにより、外装缶2に対する封口板3の位置決めを容易に行えるし、環状凹部43に筒部31先端部を圧入するので、外装缶2と封口板3との間が確実にシールされる。また、環状リブ44によりガスケット4の強度も向上される。
以上の構成において、図3に矢印で示すように、封口板3の段部31bに対して外装缶2の側壁21の開口端部をかしめると、ガスケット4の外側シール壁部41は、外装缶2の側壁21の開口端部によって圧縮されるとともに、該筒部31側に押し付けられる。これにより、外側シール壁部41は、外装缶2の側壁21と封口板3の筒部31との間に挟みこまれてシールとして機能する。また、外装缶2の側壁21のかしめにより、封口板3の筒部31が下方に向けて押圧されて、筒部31が環状凹部43内で下方に押し付けられて、ガスケット4の底部シール部42により外装缶2の底面部22と封口板3の筒部31との間がシールされる。このように、外側シール壁部41の筒部31の段部31b上に位置する部分と、ガスケット4の底部シール部42とにより、封口板3と外装缶2との間に形成される空間を外部の空間に対してシールされて隔離状態が維持される。
次に、コイン型電池1の製造方法を、図2及び図4に基づいて説明する。
まず、プレス成形によって、封口板3及び外装缶2を、それぞれ形成する。次に、図4に示すように、外装缶2の側壁21の内面側にガスケット4を射出成形する。この射出成形の様子を、図4を用いて以下で説明する。
図4に示すように、固定金型6と可動金型7とを備え、固定金型6には外装缶2の外形に沿い、外装缶2が嵌められる円形凹部61が形成されている。また、固定金型6には、円形凹部61の中心部に突出可能に可動ピン62が設けられており、この可動ピン62により固定金型から外装缶2を型抜きするようになっている。可動金型7には、外装缶2の底面部22の上面に接触させる円形凸部71が形成され、固定金型6の円形凹部61内に配置させた外装缶2と円形凸部71との間にガスケット4を形成するためのキャビティ72が形成される。
固定金型6の円形凹部61内に外装缶2を配置させた状態で可動金型7を閉じることにより、ガスケット4を形成するためのキャビティ72が形成され、このキャビティ72にガスケット4材料の溶融樹脂を注入することにより、ガスケット4が外装缶2の側壁21の内面側に一体に形成される。なお、外装缶2の側壁21内側の開口端から底面部22上面の縁部に亘って外装缶2とガスケット4との密着性を上げる密着層を形成することが好ましい。外装缶2の側壁21内側全面に密着層を形成することでもよい。この密着層はガスケットの素材および金属双方との密着性がある素材、例えばマレイン酸変性ポリプロピレン、クロロスルフォン化ポリエチレンなどより適宜選定される。このように、外装缶2に密着層を形成しておくことにより、外装缶2へのガスケット4の密着を良好にすることができる。
ガスケット4の射出成形が終了すると、可動金型7が取り外され、そして、固定金型6の可動ピン62を軸方向(図4中の白抜き矢印方向)に移動させることにより、ガスケット4が射出成形された外装缶2を固定金型6から脱離させる。このようにして、外装缶2の側壁21にガスケット4が射出成形された部品が得られる。
ここで、固定金型6は、外側シール壁部41の外周面を成形する部分及び外装缶2の側壁21が、開放部に向けて徐々に内径が大きくなるようなテーパー状に形成されているので可動ピン62によって外装缶2を押した時に容易に固定金型6から外装缶2を脱離させることができる。
また、可動金型7の円形凸部71も先端部の径が徐々に小さくなるようなテーパーに形成されているので、可動金型7の離脱も容易に行える。
次に、図2に示すように、封口板3を、平面部32が下側になるように配置する。そして、封口板3の内面に負極材52を導電性接着剤等で固定した後、該負極材52の上にセパレータ53及び正極材51を重ねて配置する。
次に、封口板3内に非水電解液を注入し、該封口板3に対してガスケット4が射出成形された外装缶2を被せる。このとき、封口板3の筒部31の先端部をガスケット4の環状凹部43に差し込むことにとより、封口板3の筒部31と外装缶2の側壁21との間にガスケット4を挟みこんだ状態となる。そして、外装缶2の側壁21の開口端部を、封口板3の段部31bを覆うように外装缶2の内側に折り曲げてかしめる。
これにより、ガスケット4は、図1に示すように、外装缶2の側壁21と封口板3の筒部31との間に挟みこまれた状態となる。すなわち、上述のような製造方法によって、ガスケット4の外側シール壁部41は、封口板3の段部31bと外装缶2の側壁21の開口端部との間に挟みこまれる。また、封口板3の筒部31先端部がガスケット4の環状凹部43に嵌め込まれることにより、ガスケット4の底部シール部42が封口板3の筒部31と外装缶2の底面部22との間に挟みこまれる。このようにして、図1に示すような構成のコイン型電池1が得られる。
以上の構成により、外装缶2の外面全体を一方の固定金型6に密着させた状態で、外装缶2の内側にガスケット4を一体成形するので、ガスケット4の成形時の外装缶2の位置決めがし易く、外装缶2が補強となってガスケット4の強度が高められる。また、外装缶2の内面だけにガスケット4を成形するので外装缶2の外面全体を固定金型6で支持することが可能となり、軸心も安定する。その結果、封口板3と外装缶2の同軸が合わせやすくなる。
さらに、ガスケット4の厚みを外装缶2の側壁21に対して薄い肉厚で均等にできるので、外装缶2のかしめによるガスケット4の弾性変形により内側に配置させる封口板3の変形を抑えることができ、外装缶2の内側角部(底面部22上面の周縁)へのガスケット4の密着も良好になる。また、外装缶2の側壁21は、開放側に向かって拡径したテーパーになっているので、外装缶2を金型から型抜きする際も容易に行える。封口板3への組み込みも容易に行える。
また、従来のように、封口板3の筒部31の内側深くに至るまでガスケットを成形しなくてよくなるので、樹脂量を軽減できる。その結果、樹脂量を軽減できる分、電池の内部容量を増やすことができ、現在の容量を維持または、それよりも大きくできる。
さらに、ガスケット4に環状凹部43と環状リブ44が形成されているので、封口板3の位置決めがし易くなり、絶縁シール効果も向上する。
以上、本発明の実施形態の一つを説明したが、上述した実施形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
例えば、図5に示すように、ガスケット4は、前記実施形態と同様に外側シール壁部41と底部シール部42とを設けるが、環状凹部43及び環状リブ44を形成しないようにすることができる。この場合、外装缶開口部を内径側及び下方向へ加圧してカシメをおこなう。封口板3の筒部31先端部を底部シール部42に押し付けるようにして、封口板先端部をガスケットの底部へ食い込ませる。このように構成することによっても、ガスケット4の外側シール壁部41と底部シール部42とにより封口板3と外装缶2との間を2箇所でシールすることができる。
また、前記実施形態では、正極材51の正極活物質として二酸化マンガンを含有した材料を用いていて、負極材52の負極活物質として金属リチウムまたはリチウム合金を用いている。しかしながら、正極活物質または負極活物質として機能する材料であれば、これ以外のものを正極材51及び負極材52として用いてもよい。
前記実施形態では、外装缶2を正極缶とし、封口板3を負極缶としたかが、逆に正極缶が封口板で、負極缶が外装缶であってもよい。
前記実施形態では、封口板3及び外装缶2を、それぞれ有底円筒状に形成して、コイン型電池1をコイン状に形成したが、この限りではなく、扁平形電池を、多角柱状など、円柱状以外の形状に形成してもよい。
本発明の扁平形密閉電池は、ガスケットを用いるあらゆる扁平状の密閉電池に良好に適用できるものである。
1 コイン型電池
2 外装缶
3 封口板
4 ガスケット
5 発電要素
6 固定金型
7 可動金型
21 側壁
22 底面部
31 筒部
31a 基端部
31b 段部
31c 開放部
32 平面部
41 外側シール壁部
42 底部シール部
43 環状凹部
44 環状リブ
51 正極材
52 負極材
53 セパレータ
54 正極リング
54a 円筒部
54b フランジ部
61 円形凹部
62 可動ピン
71 円形凸部
72 キャビティ

Claims (5)

  1. 側壁を有する有底筒状の外装缶と、
    前記外装缶の側壁よりも外径が小さい筒部と該筒部の一方の開口を塞ぐ平面部とを有し、前記筒部の開口部が前記外装缶の底面部に対向するように前記外装缶の内方に配置される逆皿状の封口板と、
    前記外装缶の側壁と前記封口板の筒部との間に気密状に挟みこまれて配置されるガスケットとを備え、
    前記の外装缶、封口板及びガスケットにより発電要素を密閉してなる扁平状の密閉電池であって、
    前記外装缶は金属材料から形成され、前記ガスケットは熱可塑性樹脂から形成され、
    前記外装缶および前記ガスケットの双方と密着性がある素材で形成される密着層が前記外装缶の側壁内側の開口端から底面部上面の縁部に亘って形成され、前記ガスケット前記外装缶の側壁内側の開口端から底面部上面の縁部に亘ってインサート成形により前記外装缶と一体化されていることを特徴とする扁平状の密閉電池。
  2. 前記ガスケットの素材は、ポリテトラフルオロエチレンを除く熱可塑性樹脂から選定され、
    前記密着層の素材は、マレイン酸変性ポリプロピレン又はクロロスルフォン化ポリエチレンから選定される請求項1記載の扁平状の密閉電池。
  3. 前記ガスケットは、前記外装缶の底面部上面の縁部に対向する部分に前記封口板の筒部先端部が嵌合する環状凹部と、該環状凹部の一部を形成し、前記外装缶の側壁開口部に向けて突出する環状リブとが形成されている請求項1又は2に記載の扁平状の密閉電池。
  4. 前記ガスケットは、前記環状リブの高さが前記環状凹部上面を基準として、該ガスケット全体の高さの80%以下である請求項3に記載の扁平状の密閉電池。
  5. 側壁を有する有底筒状の外装缶と、前記外装缶の側壁よりも外径が小さい筒部と該筒部の一方の開口を塞ぐ平面部とを有し、前記筒部の開口部が前記外装缶の底面部に対向するように前記外装缶の内方に配置される逆皿状の封口板と、前記外装缶の側壁と前記封口板の筒部との間に気密状に挟みこまれて配置されるガスケットとを備え、前記の外装缶、封口板及びガスケットにより発電要素を密閉してなる扁平状の密閉電池のガスケット製造方法であって、
    前記外装缶は金属材料から形成され、前記ガスケットは熱可塑性樹脂から形成され、
    前記外装缶および前記ガスケットの双方と密着性がある素材で形成される密着層を前記外装缶の側壁内側の開口端から底面部上面の縁部に亘って形成し、前記外装缶の側壁内側の開口端から底面部上面の縁部に亘ってインサート成形により前記ガスケットを前記外装缶と一体化して形成する密閉電池のガスケット製造方法。
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