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密閉型電気化学デバイス用封口体とそのガスケット
本発明は、電極端子を封口板にガスケットを介してかしめ固着する電解液を有するコンデンサやリチウム電池などの密閉型電気化学デバイス用封口体とそのガスケットに関する。
金属材でできた電極端子を封口板にガスケットを介してかしめ固着する電解液を有するコンデンサやリチウム電池などの密閉型電気化学デバイスにおいては、封口板と電極端子との間を電気的に絶縁させるとともに、このガスケットは電極端子のかしめ固着時に圧縮力を受けて電解液が漏れ出ないように電極端子および封口板と密着接合させている。このような電極端子のかしめ加工では、ガスケットに大きな機械的なストレスを与えるので、ガスケットに機械的強度や化学的安定性の高い材料を用いて電極端子の軸部の両端を押圧してその端面でガスケットを圧縮すると、ガスケットの電極端子に近い部位は圧縮密度が高くなり、密閉型電気化学デバイスを長年使用すると、充放電の繰り返しによる温度や内圧の上昇でガスケットが膨張収縮を繰り返し、その結果、ガスケットと封口板の両面および電極端子の両端の端面との間の気密性が劣化して電解液が外部へ漏れ出やすくなるという問題がある。
そこで、特許文献1には、コンデンサ素子を収容する外装ケースを閉蓋するアルミニウム材でできた蓋体(封口板に相当)の挿着孔(端子部嵌着孔に相当)に、絶縁材(ガスケットに相当)を介して電極端子の挿着部を挿着してかしめ固定された正極および負極の一対の電極端子を設けたコンデンサを例とする密閉型電気化学デバイス用封口体が提案されている。この特許文献1においては、電極端子は、その鍔部が蓋体の内面に絶縁材を介して当接され、蓋体の外面にはかしめ部が所定の寸法に突出しており、このかしめ部をかしめて、鍔部とかしめられたかしめ部とによって電極端子は蓋体に固定される。このとき、絶縁材の電極端子の鍔部と蓋体内面との間に位置する部分は、鍔部に設けられた凹部と蓋体に設けられた凹部とに対応して圧入されて、鍔部と蓋体との各凹部に圧入された絶縁材が互いに係合して電極端子が廻り止めされる。これによって、電極端子に不用意に回転力が加えられても、電極端子は回転することがなく、電極端子に接続される延出リードの捩れや切断を防止することができる。また、電極端子のかしめ加工時の変形や損傷を防止して高い密封性を得ることができるコンデンサを提供する。さらに、電極端子と蓋体との間に介在する絶縁部材はフッ素樹脂製であることにより、外装ケース内に充填される電解質溶液に接触した際の両者の反応が防止できることも開示されている。
一方、特許文献2には、貫通孔を有するアルミニウム(含むその合金)材でできた蓋(封口板に相当)と、この蓋の貫通孔に挿入されるように筒状のボス部とフランジ部とを備えたポリプロピレン(PP)、熱可塑性フッ素樹脂等でできたガスケットと、頭部とこの頭部から延出した軸部とを備える負極の出力端子(電極端子に相当)とを有し、この出力端子の軸部をガスケットのボス部に挿入されて蓋の貫通孔、蓋の内面に配置された絶縁体の軸用貫通孔及び負極リードのプレート部の軸用貫通孔にかしめ固定されたリチウムイオン二次電池を例とする密閉型電気化学デバイス用封口体が提案されている。この特許文献2においては、出力端子の頭部およびガスケットのフランジ部を円形以外の形状(例えば四角形)にして廻り止めの形状により、カシメ後の工程中や製品完成後に出力端子とリード部材との結合部に回転する力が加わった際、例えば、負極リードと負極の電極タブを接合する際、接合後に電極群を電池缶に挿入する際、あるいは充放電による電極群の膨張収縮の力が電極タブに伝わった際に、結合部が回転により破壊され、導通不良が生じるのを防止できることが開示されている。さらに、ガスケットの材質としては、ポリプロピレン(PP)、熱可塑性フッ素樹脂等を挙げることができる。熱可塑性フッ素樹脂としては、例えば、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)等を例示している。
しかし、特許文献1及び2においては、封口板に形成されたガスケットの端子挿入孔に電極端子の軸部を挿入してその両端を押圧してガスケットを介してかしめ固着する際に問題となる電極端子の回転防止は考慮されているが、封口板の端子部嵌着孔に介在するガスケットは、合成樹脂材例えば熱可塑性フッ素樹脂が一層のみであるので、電極端子の軸部の両端を押圧して端面でガスケットを圧縮すると、ガスケットの電極端子に近い部位は圧縮密度が高くなり、密閉型電気化学デバイスを長年使用すると、充放電の繰り返しによる温度や内圧の上昇でガスケットが膨張収縮を繰り返し、その結果、ガスケットと封口板の両面および電極端子の両端の端面との間の気密性が劣化して電解液が外部へ漏れ出やすくなるという問題を解消するのは充分ではない。
特開平10−32151号公報 特開2009−87728号公報
本発明は、上記の問題点を解消するために、密閉型電気化学デバイスを長年使用することによるガスケットと封口板の両面および電極端子の両端の端面との間の気密性の劣化を防ぎ、電解液を外部へ漏れ出にくくする密閉型電気化学デバイスの封口体およびそのガスケットを提供することを目的とする。
本発明の密閉型電気化学デバイス用封口体のガスケットに係る請求項1に記載の発明は、金属材でできた封口板に合成樹脂材でできたガスケットを介して電極端子がかしめ固着される密閉型電気化学デバイス用封口体のガスケットにおいて、前記ガスケットは前記封口板の上面および下面のそれぞれに当接させる上側ガスケットと下側ガスケットとからなり、前記上側ガスケットは、略中央に端子挿入孔を有するフッ素系樹脂材で平板状に押し出し成形でできた第1のガスケットと前記フッ素系樹脂材よりも剛性の高い合成樹脂材で前記第1のガスケットの外周縁にかつ前記第1のガスケットの板厚の1倍以上突出するように一体に成形した環状壁を有する第2のガスケットでできており、前記下側ガスケットは合成樹脂材により成形されて平担部とその略中央に端子挿入孔を有する第3のガスケットでできたことを特徴とする。同請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の密閉型電気化学デバイス用封口体のガスケットで、前記第3のガスケットの下面に金属材でできたワッシャをその第3のガスケットの合成樹脂材と一体に成形して前記下側ガスケットとしたことを特徴とする。同請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の密閉型電気化学デバイス用封口体のガスケットを前記封口板に装着した密閉型電気化学デバイス用封口体において、金属材でできた電極端子を前記第1のガスケットおよび第3のガスケットの端子挿入孔に挿入してその両端を加圧することにより前記電極端子の両端の端面でガスケットにかしめ固着されて前記電極端子が前記第1のガスケットおよび第3のガスケットを介して封口板に密着接合されたことを特徴とする密閉型電気化学デバイス用封口体。
本発明の金属材でできた封口板に合成樹脂材でできたガスケットを介して電極端子がかしめ固着される密閉型電気化学デバイス用封口体のガスケットにおいて、前記ガスケットは前記封口板の上面および下面のそれぞれに当接させる上側ガスケットと下側ガスケットとからなり、前記上側ガスケットは、略中央に端子挿入孔を有するフッ素系樹脂材で平板状に押し出し成形でできた第1のガスケットと前記フッ素系樹脂材よりも剛性の高い合成樹脂材で前記第1のガスケットの外周縁にかつ前記第1のガスケットの板厚の1倍以上突出するように一体に成形した環状壁を有する第2のガスケットでできており、前記下側ガスケットは合成樹脂材により成形されて平担部とその略中央に端子挿入孔を有する第3のガスケットでできているので、封口板に電極端子をかしめて固着することで受ける第1のガスケットの外周方向への膨張を第2のガスケットで吸収させ、前記端子挿入孔における電極端子との密着接合を保持させるので、密閉型電気化学デバイスを長年使用することによるガスケットと封口板の両面および電極端子の両端の端面との間の気密性の劣化を防ぐ密閉型電気化学デバイス用封口体およびそのガスケットを提供することができる。
本発明の実施形態1で電極端子付き封口体を示す断面図である。 図1の平面図である。 本発明の実施形態1の電極端子付き封口体を組み込んだ密閉型電気化学デバイスを示す断面図である。 本発明の第1のガスケットで押し出し成形型を示す断面図である。 本発明の第1のガスケットで押し出し成形により形成できない第2のガスケットの説明図である。 本発明の実施形態1で電極端子付き封口体を示す展開図である。 本発明の実施形態1で封口体を示す断面図である。 図7の平面図である。 本発明の封口板を示す断面図である。 図9の平面図である。 本発明の実施形態1で上側ガスケットを示す断面図である。 図11の平面図である。 本発明の実施形態1で第1のガスケットを示す断面図である。 図12の平面図である。 本発明の実施形態1で下側ガスケットを示す断面図である。 図15の平面図である。 本発明の実施形態2で上側ガスケットを示す断面図である。 本発明の実施形態2で封口体を示す断面図である。 本発明の実施形態2で電極端子付き封口体を示す展開図である。 本発明の実施形態2で電極端子付き封口体を示す断面図である。 本発明の実施形態3で上側ガスケットを示す断面図である。
以下、本発明の実施形熊について図面を参照して説明する。
(実施形態1)
図1から図16は実施形態1を示し、合成樹脂材でできたガスケットを金属材でできた封口板に装着し、このガスケットは上側ガスケットと下側ガスケットからなり、封口板に電極端子をかしめて固着(かしめ固着)するに際して、封口板および電極端子を電気的に絶縁させるとともに、封口板に電極端子をかしめて固着することにより封口板および電極端子にガスケットが密着接合されている。
図7および図8は、上側ガスケット2Aと下側ガスケットである第3のガスケット5からなるガスケット2が封口板1に装着されている状態を示し、上側ガスケット2Aの端子挿入壁43の端面が第3のガスケット5の平坦部51の上面に接合されている。
封口板1は、図9および図10に示すように、金属材でできた矩形状の板で、その略中央には楕円形で端子部嵌着孔11が形成されており、この端子部嵌着孔11の上方部12は断面が大きな形状となっており、この端子部嵌着孔11と離れた位置に電液注入口13が形成されている。この封口板1の形状としては、矩形状を例示するが、円形状でもよい。また、金属材としては、アルミニウム(その合金を含む)やステンレスなどが例示できる。さらに、端子部嵌着孔11の孔の形状は、封口板1に装着されるガスケット2がその端子挿入孔32に電極端子6の軸部62を挿入してその両端(頭部61とかしめ端部63)を押圧してガスケット2を介してかしめ固着する際に問題となる電極端子6の回転防止や廻り止めのために、楕円形を例示するが、円形や矩形でもよい。
上側ガスケット2Aは、図11および図12に示すように、フッ素系樹脂材の矩形状の板材でできた第1のガスケット3と合成樹脂材でできた第2のガスケット4とからなる。
第1のガスケット3は、図13および図14に示すように、フッ素系樹脂材を矩形状に押し出し成形した平板31で、略中央に楕円形の端子挿入孔32が形成されている。第1のガスケット3の形状は矩形状を例示しているが円形状でもよい。また、端子挿入孔32の形状は、電極端子6の軸部62が密着して挿入される大きさの楕円形を例示するが、円形状や矩形状でもよい。この素材としては、フッ素系樹脂材で、電解液に対して侵されにくく柔軟性があり、好ましくはPFA(四フッ化エチレン)とパーフルオロアルコキシエチレンとの共重合体)樹脂が例示できる。
押し出し成形した平板31に端子挿入孔32を形成する場合、図4において、その素材30は、型部201から下方に突出した打ち抜きピン202を有するポンチ200を、型部101から下方に抜き孔102を有するダイ100を圧力Pで押圧して平板31と端子挿入孔32が形成される。すなわち、図5(A)に示す素材30は同図(B)示すように平板31と端子挿入孔32が形成された第1のガスケット3が製作される。このように形成された第1のガスケット3を上側ガスケット2Aとするには、図5(C)の破線で示すように、その外周縁に上方に突出させる環状壁41をその板厚T1の2倍以上の厚さT2となるように、すなわち、突出量が1倍以上となるようにする必要があり、このような突出量の大きな環状壁41を押し出し成形の素材30を押圧加工のみで製作することは困難である。同様に、端子挿入孔32の周辺で環状基板42から下方に立設した筒状の端子挿入壁43でその立設量を大きく形成することはこの押し出し成形の素材30の押圧加工では製作は困難である。そこで、このような製作が困難な問題が第2のガスケット4を射出成形で製作することにより解決できる。
第2のガスケット4は、図11および図12において、第1のガスケット3の外周縁に形成される環状壁41と、第2のガスケット4の下側で第1のガスケット3の下面に形成される環状基板42と、この環状基板42から立設した筒状の端子挿入壁43とが射出成形により一体成形されている。この環状壁41は第1のガスケット3の外周縁で第1のガスケット3の板厚の1倍以上突出し、上方が開口している。この第2のガスケット4の合成樹脂材は、射出成形により第1のガスケット3に一体に成形できるように、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニール系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリブチレンテレフタレート系樹脂、ポリエチレンナフタレート系樹脂、ポリブチレンナフタレート系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂などの熱可塑性樹脂が例示できる。特に、好ましい合成樹脂材として、第1のガスケット3のフッ素系樹脂材よりも剛性の高い合成樹脂材を用いて第2のガスケット4の環状壁41を形成することにより、密閉型電気化学デバイスの充放電の繰り返しによる温度や内圧の上昇でガスケット2が膨張収縮を繰り返す際、第1のガスケット3がその外周方向に膨張するのを吸収させ、その結果、端子挿入孔32における電極端子6との密着接合を保持させ、ガスケット2と封口板3の両面および電極端子6の両端の端面との間の気密性が劣化して電解液が外部へ漏れ出ることを防止することができる。また、この環状壁41の形状は矩形状を例示し、図1および図2に示すように、その内周面に電極端子6の頭部61が近接しており、電極端子6の頭部61が矩形状で、この頭部61にある螺旋孔64にて螺子またはボルトで外部端子と接合する際もしくは電極端子6に不用意に回転力が加えられても、電極端子6の頭部61が回転しないようにしている。一方、環状基板42が封口板1の上方部12にまた端子挿入壁43は封口板1の端子部嵌着孔11にそれぞれ装着されるので、環状基板42と端子挿入壁43とを組み合わせた長さすなわち上側ガスケット2Aの下面の突出量は、端子挿入壁43の端面が第3のガスケット5の平坦部51の上面に密着接合できるように設定すればよい。また、環状基板42および端子挿入壁43の外形は封口板1の端子部嵌着孔11および電極端子6の軸部62に密着接合できるよう設定すればよい。
また、下側ガスケットとなる第3のガスケット5は、図15および図16に示すように平坦部51と端子挿入孔53と環状壁52とからなり、合成樹脂材で矩形状に成形されてできている。環状壁52は平坦部51の外周縁に下方に突出しており、平坦部51の略中央に端子挿入孔53が形成されている。平坦部51の形状は矩形状を例示しているが、円形状でもよい。また、端子挿入孔53の形状は、第1のガスケット3の形状と同じで合致させればよい。なお、下側ガスケットとなる第3のガスケット5の合成樹脂材としては、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニール系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリブチレンテレフタレート系樹脂、ポリエチレンナフタレート系樹脂、ポリブチレンナフタレート系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂などの熱可塑性樹脂が例示でき、電解液に対して侵されにくく、封口板1と電極端子6とを電気的に絶縁させるとともに電極端子6の軸部62を端子挿入孔53にて密着して挿入しかつ平坦部51にてかしめて固着することができる素材とする必要がある。従って、この環状壁52の突出高さは電極端子6のかしめ端部63が封口板1と電気的に絶縁させることができるように設定すればよい。
このようにしてできたガスケット2を用いて、電極端子付き封口体とするには、図6に示すように、先ず、第1のガスケット3と第2のガスケット4とからなる上側ガスケット2Aを封口板1の上面に当接させて第2のガスケット4の環状基板42と筒状の端子挿入壁43とを封口板1の端子部嵌着孔11に嵌合もしくは装着させ、下側ガスケットとなる第3のガスケット5を封口板1の下面に当接させることにより、図7に示す封口体が得られる。このとき、封口板1の金属材の線膨張係数と第2のガスケット4の合成樹脂材の線膨張係数の差により密着性が劣化しやすくなるが、第2のガスケット4の環状基板42が封口板1の端子部嵌着孔11の上方部12に嵌合もしくは装着するように接合されているので、膨張収縮に追従することができて密着接合が維持できる。次に、電極端子6の軸部62を上側ガスケット2Aの端子挿入孔32および第3のガスケット5の端子挿入孔53に挿入し、さらに金属材でできたワッシャ7を第3のガスケット5の平坦部51の下面に当接させて、ワッシャ7の端子挿入孔71に電極端子6の軸部62を挿入させて、電極端子6の軸部62の一端(上端)の頭部61と他端(下端)のかしめ端部63とを押圧することにより、第2のガスケット4の筒状の端子挿入壁43の端面と第3のガスケット5の平坦部51の上面とが密着接合され、図1および図2に示すようにガスケット2を介して封口板1と電極端子6とが電気的に絶縁されかつ密着接合された電極端子付き封口体が形成される。このような電極端子6のかしめ固着加工により、電極端子6の軸部62は上側ガスケット2Aの端子挿入孔32および第3のガスケット5の端子挿入孔53への挿入時にこれらの孔方向に膨張してより強く密着されたり、電極端子6の頭部61の下面と第1のガスケット3の上面、第1のガスケット3と封口板1の上面、第2のガスケット4の端子挿入壁43と封口板1の端子部嵌着孔11、第2のガスケット4の端子挿入壁43と第3のガスケット5の端子挿入孔53および第3のガスケット5の上面と封口板1の下面とがより強く密着接合されることになる。
このようにしてできた電極端子付き封口体においては、電極端子6の軸部62およびガスケット2の端子挿入孔32が楕円形で形成されていることにより、または、ガスケット2の筒状の端子挿入壁43および封口板1の端子部嵌着孔11が楕円形で形成されていることにより、または、電極端子6の頭部61と上側ガスケット2Aの環状壁41が矩形状で近接されていることにより、これらを単独または組み合わせることにより、電極端子6が廻り止めされている。
図3は、上記電極端子付き封口体が用いられる密閉型電気化学デバイスとしてリチウム電池を示す。図3において、一端が開口した角筒状または円筒状の外殻となる本体10がレザ溶接などの接合部材Aで封口板1と密着接合されて密閉されている。この密閉された本体10の内部には、リード板91、リード板92、電解液93および電極体94からなる収容部材9が収納されている。この電極体94は、電極端子6のかしめ端部63および封口板1とそれぞれリード板91および92と電気接続されている。なお、この実施形態においては、電極端子6は正極または負極の何れか一方であるが、一対の電極端子としてもよい。このように封口板1の端子部嵌着孔11にガスケット2を介し挿入して密着させた電極端子6の両端すなわち頭部61とかしめ端部63とを押圧してかしめ固着する際に問題となる電極端子6の回転防止をするとともに、密閉型電気化学デバイスを長年使用することによるガスケット2と封口板1の両面および電極端子6の両端の端面との間の気密性の劣化を防ぎ、電解液93を外部へ漏れ出にくくする密閉型電気化学デバイスの封口体を提供することができる。
(実施形態2)
図17から図20は実施形態2を示し、実施形態1と同様に合成樹脂材でできたガスケットを金属材でできた封口板に装着し、このガスケットを介して封口板に電極端子をかしめて固着する封口体で、以下、実施形態1と異なる上側ガスケットと下側ガスケットについて説明する。
上側ガスケット2Aについては、図17において、第1のガスケット3は実施形態1と同様にフッ素系樹脂材を押し出し成形した平板31で、略中央に楕円形の端子挿入孔32が形成されている。その下面に同じフッ素系樹脂材でできた環状の突板33が形成されている。この突板33は封口板1の端子部嵌着孔11の上方部12に装着されるように第2のガスケット4の環状基板42に相当する部位に形成されている。この突板33と同様に柔軟性があるので、電極端子6のかしめ固着時に、この突板33が封口板1の端子部嵌着孔11に食い込むことになり封口板1の端子部嵌着孔11の上方部12に密着接合がしやすくすることができる。また、第2のガスケット4は実施形態1と同様に合成樹脂材でできており、第1のガスケット3の外周縁にあって第1のガスケット3の板厚の1倍以上で上方に突出した環状壁41が一体に成形されており、上方が開口している。さらに、この環状壁41の内壁には環状リブ44が形成されており、これら環状壁41と環状リブ44とで第2のガスケット4を構成しており、合成樹脂材として、第1のガスケット3のフッ素系樹脂材よりも剛性の高い合成樹脂材を用いて第2のガスケット4の環状壁41を形成することにより、密閉型電気化学デバイスの充放電の繰り返しによる温度や内圧の上昇でガスケット2が膨張収縮を繰り返す際、第1のガスケット3がその外周方向に膨張するのを吸収させ、その結果、端子挿入孔32における電極端子6との密着接合を保持させ、第2のガスケット4と封口板1の両面(上下面)および電極端子6の両端(頭部61とかしめ端部63)の端面との間の気密性が劣化して電解液が外部へ漏れ出ることを防止することができる。フッ素系樹脂材よりも剛性の高い合成樹脂材としては、第1のガスケット3がPFA(四フッ化エチレン)とパーフルオロアルコキシエチレンとの共重合体)樹脂であれば、第2のガスケット4はPPS樹脂(ポリフェニレンサルファイド樹脂)が例示でき、実施形態1と同様にその融点に近い温度に高めて射出成形型を加熱して、第1のガスケット3と一体に成形することが好ましい。
下側ガスケットについては、図19において、第3のガスケット5からなり、この第3のガスケット5は、合成樹脂材で矩形状に成形されてできており、平坦部51の外周縁に下方に突出した環状壁52を有し、その略中央に端子挿入孔53が形成されて、これらの形状や合成樹脂材は実施形態1と同じであるが、平坦部51の上面には端子挿入孔53の周辺で突出した筒状の端子挿入壁54が形成されており、この端子挿入壁54は第2のガスケット4の端子挿入壁43に相当する形状で、突出量は上側ガスケット2Aと下側ガスケットの第3のガスケット5を封口板1に装着したときに端子挿入壁54の端面が第1のガスケット3の突板33の表面に密着接合できるように設定すればよい。また、端子挿入壁54の外形は封口板1の端子部嵌着孔11および電極端子6の軸部62に密着接合できるよう設定すればよい。
このようにしてできたガスケット2を用いて、図19に示すように、先ず、第1のガスケット3と第2のガスケット4とからなる上側ガスケット2Aを封口板1の上面に当接させて第1のガスケット3の突板33を封口板1の端子部嵌着孔11の上方部12に嵌合もしくは装着させ、第3のガスケット5の平坦部51を封口板1の下面に当接させ、端子挿入壁54の端面を第1のガスケット3の突板33の表面に当接させて図18に示す封口体が得られる。
このようにして得られた封口体において、第2のガスケット4の環状壁41の内壁に形成された環状リブ44に電極端子6の軸部62よりも径大な頭部61を当接させて電極端子6の軸部62を上側ガスケット2Aの端子挿入孔32および第3のガスケット5の端子挿入孔53に挿入させ、さらに第3のガスケット5の平坦部51の下面に当接させた金属材でできたワッシャ7の端子挿入孔71に電極端子6の軸部62を挿入させて、電極端子6の一端(上端)の頭部61と他端(下端)のかしめ端部63とを押圧して圧縮することにより、第1のガスケット3の突板33と第3のガスケット5の端子挿入壁54の端面とが密着接合され、図20に示すようにガスケット2を介して封口板1と電極端子6とが電気的に絶縁されかつ密着接合された電極端子付き封口体が形成される。この場合、第2のガスケット4の環状リブ44に電極端子6の頭部61を当接させているので、電極端子6が廻り止めされる。
このようにしてできた電極端子付き封口体は実施形態1の図3に示す密閉型電気化学デバイスに用いることができる。
(実施形態3)
図21は、実施形態2に示す第3のガスケットの異なる実施形態を示し、第3のガスケット5はその平坦部51の端縁に環状壁52を有し、その平坦部51の下面すなわち端子挿入壁54が形成された面と反対側の面に端子挿入孔71を有し金属材でできたワッシャ7が第3のガスケット5に合成樹脂材で一体に成形されている。このようにワッシャ付きの第3のガスケット5を下側ガスケットとすることにより、電極端子6のかしめ固着加工における作業性が向上する。
なお、上記実施形態1から3に示す外周縁とは端部の周囲を含むものとする。例えば、第1のガスケット3に形成する環状壁41は平板31の端部から端子挿入孔32方向に位置する部分を含み、第3のガスケット5に形成する環状壁52は平坦部51の端部から端子挿入孔53方向に位置する部分を含む。
本発明の密閉型電気化学デバイス用封口体としてフッ素系樹脂材で押し出し成形によりできた板材に射出成形加工をしてできたガスケットをもちい、このガスケットを介して電極端子を封口板にかしめ固着する密閉型電池やコンデンサに有用である。
1 封口板
2 ガスケット
3 第1のガスケット
4 第2のガスケット
5 第3のガスケット
6 電極端子

Claims (3)

  1. 金属材でできた封口板に合成樹脂材でできたガスケットを介して電極端子がかしめ固着される密閉型電気化学デバイス用封口体のガスケットにおいて、前記ガスケットは前記封口板の上面および下面のそれぞれに当接させる上側ガスケットと下側ガスケットとからなり、前記上側ガスケットは、略中央に端子挿入孔を有するフッ素系樹脂材で平板状に押し出し成形でできた第1のガスケットと前記フッ素系樹脂材よりも剛性の高い合成樹脂材で前記第1のガスケットの外周縁にかつ前記第1のガスケットの板厚の1倍以上突出するように一体に成形した環状壁を有する第2のガスケットでできており、前記下側ガスケットは合成樹脂材により成形されて平担部とその略中央に端子挿入孔を有する第3のガスケットでできたことを特徴とする密閉型電気化学デバイス用封口体のガスケット。
  2. 前記第3のガスケットの下面に金属材でできたワッシャをその第3のガスケットの合成樹脂材と一体に成形して前記下側ガスケットとしたことを特徴とする請求項1に記載の密閉型電気化学デバイス用封口体のガスケット。
  3. 請求項1または2に記載の密閉型電気化学デバイス用封口体のガスケットを前記封口板に装着した密閉型電気化学デバイス用封口体において、金属材でできた電極端子を前記第1のガスケットおよび第3のガスケットの端子挿入孔に挿入してその両端を加圧することにより前記電極端子の両端の端面でガスケットにかしめ固着されて前記電極端子が前記第1のガスケットおよび第3のガスケットを介して封口板に密着接合されたことを特徴とする密閉型電気化学デバイス用封口体。
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