JP6940262B2 - ゲノム配列が特異的に変換された遺伝子改変クロストリジウム・サッカロパーブチルアセトニカム種微生物、その製造方法およびその用途 - Google Patents
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Description
そこで、このような核酸塩基の変換を行う酵素として脱アミノ化反応を触媒するデアミナーゼを用い、これとDNA配列認識能のある分子とを連結させることにより、C. サッカロパーブチルアセトニカムの酢酸生成酵素遺伝子の特定DNA配列を含む領域における核酸塩基変換によるゲノム配列の改変を行った。
具体的には、CRISPR-Casシステム(CRISPR-変異Cas)を用いて行った。即ち、改変しようとする遺伝子の標的ヌクレオチド配列と相補的な配列を含むゲノム特異的CRISPR-RNA(crRNA)に、Casタンパク質をリクルートするためのRNA(trans-activating crRNA: tracrRNA)を連結したキメラRNA分子(ガイドRNA)をコードするDNAを作製し、他方で二本鎖DNAの両方の鎖の切断能を失活した変異Casタンパク質をコードするDNA(dCas)とデアミナーゼ遺伝子とを連結したDNAを作製し、これらのDNAを、クロストリジウム属で機能するシャトルベクターを用いて、C. サッカロパーブチルアセトニカム種微生物に導入した。その結果、標的ヌクレオチド配列内の目的の塩基を首尾よく他の塩基に置換することができた。酪酸生成酵素遺伝子を欠損したC. サッカロパーブチルアセトニカム種微生物の酢酸生成酵素遺伝子をこの方法によって改変することにより、酢酸生成酵素遺伝子内に挿入・欠失を生じることなく、ブタノール収率が向上したC. サッカロパーブチルアセトニカム種微生物を得ることに成功して、本発明を完成するに至った。
[2]前記酪酸生成酵素遺伝子がptb1および/またはbukである、[1]記載の微生物。
[3]ptb1遺伝子にコードされるホスホトランスブチリラーゼが、P148L、P148S、A126V、A83V、T146I、A126V、A21V、P16L、P16S、T17I、A197V、A225V、H226Y、S66L、H91Y、A92V、S260F、A160V、S282F、S123F、H124I、T104I、S262F、A143V、H545Y、T257I、Q204X、A194V、A224V、S221F、V22I、V22M、A23T、E36K、A83T、V87I、E149K、V154I、G155K、G155E、G155R、C178Y、A194T、A219T、A249T、V251I、R280K、A281T、V24I、V24M、A25T、D152N、V180I、E181K、S186N、M187I、M252IおよびD282Nからなる群より選択されるアミノ酸変化を含むように、該遺伝子が改変されている、[2]記載の微生物。
[4]前記アミノ酸変化が、R280K、Q204X、P148LおよびV251Iから選ばれる少なくとも1つである、[3]記載の微生物。
[5]さらに、アセチルCoAから酢酸が生成する経路に関与する酢酸生成酵素遺伝子の機能を欠損した、[1]〜[4]のいずれかに記載の微生物であって、該遺伝子内に挿入および/または欠失を含まない、微生物。
[6]前記酢酸生成酵素遺伝子がptaおよび/またはackである、[5]記載の微生物。
[7]pta遺伝子にコードされるホスホトランスアセチラーゼが、S13F、A31V、A56V、A83V、P115F、P115S、P115L、T128I、S150L、P158L、P158S、Q183X、T194I、A206V、T212I、P274L、P274S、A292V、A32V、A41V、P43S、A54V、A118V、S123F、T129I、Q138X、Q156X、S160F、A185V、A186V、A195V、P236L、P236S、A259V、P260L、P260S、A290V、A294V、P305L、P305S、M112I、V113I、A143T、A11T、E51K、G282N、G282S、G282D、A185T、A190T、E30K、G92N、G92S、G92D、E219K、A268T、G166K、G166R、G166E、A186T、A188T、C313Y、M111I、G242N、G242S、G242D、E243K、W8X、A9T、A10T、D50N、G279E、A192T、R27K、S90N、D217N、E293K、G266K、G266R、G266E、E164K、R311K、G312K、G312R、G312EおよびS151Nからなる群より選択されるアミノ酸変化を含むように、該遺伝子が改変されている、[6]記載の微生物。
[8]前記アミノ酸変化が、R311Kおよび/またはG312K、或いはW8Xである、[7]記載の微生物。
[9]さらに、アセトアセチルCoAからアセトンが生成する経路に関与するアセトン生成酵素遺伝子の機能を欠損した、[1]〜[8]のいずれかに記載の微生物であって、該遺伝子内に挿入および/または欠失を含まない、微生物。
[10]前記アセトン生成酵素遺伝子がadcおよび/またはctfABである、[9]記載の微生物。
[11]adc遺伝子にコードされるアセトアセテートデカルボキシラ−ゼが、P13L、P13S、L14F、S225F、H226Y、T137I、Q79X、A64V、T69I、A186V、P82L、P82S、T229I、T128I、P164L、A56V、T189I、A15V、A16V、 P139L、P139S、A80V、P66F、P66S、P66L、A112V、P48L、P48S、T192I、R21K、G22R、S110N、S111N、G55K、G55R、G55E、A56T、C185Y、A186T、E187K、E109K、G146R、G146K、G146E、E220K、E30K、R179K、G173N、G173S、G173D、R25K、R108K、D54N、M145I、V218I、G234K、G234R、G234E、G72N、G72D、G72S、A56T、R29K、A157TおよびD127Nからなる群より選択されるアミノ酸変化を含むように、該遺伝子が改変されている、[10]記載の微生物。
[12]さらに、ピルビン酸から乳酸が生成する経路に関与する乳酸生成酵素遺伝子の機能を欠損した、[1]〜[11]のいずれかに記載の微生物であって、該遺伝子内に挿入および/または欠失を含まない、微生物。
[13]前記乳酸生成酵素遺伝子がldh1である、[12]記載の微生物。
[14]ldh1遺伝子にコードされる乳酸デヒドロゲナーゼが、T79I、A80V、A273V、P138F、P138L、P138S、T19I、A20V、H170Y、A171V、A21V、S151L、Q301X、A64V、A128V、S258L、P289L、T131I、S73L、H177Y、A199V、S9F、T276I、R6C、P275S、P275L、T187I、P59L、P59S、A23V、S152L、S303L、A231V、A43V、T256I、E68K、G146N、G146S、G146D、A115T、G298R、V283I、V284I、A64T、G65R、G65K、G65E、S66N、A144T、E295K、E296K、G282R、G282K、G282E、V119I、V120IおよびS61Nからなる群より選択されるアミノ酸変化を含むように、該遺伝子が改変されている、[13]記載の微生物。
[15][1]〜[14]のいずれかに記載の微生物を、炭素源を含む培地中で培養する工程を含む、ブタノールの製造方法。
[16]さらに、前記培養液からブタノールを回収する工程を含む、[15]記載の方法。
[17][1]〜[14]のいずれかに記載の微生物の製造方法であって、機能を欠損させる酵素遺伝子内の標的ヌクレオチド配列の標的鎖に相補的な配列を含むcrRNAとtracrRNAとからなるキメラRNAをコードするDNAと、少なくとも一方のDNA鎖の切断能を失活した変異Casタンパク質とデアミナーゼとの融合タンパク質をコードするDNAとを、クロストリジウム・サッカロパーブチルアセトニカム種微生物で複製可能なベクターを用いて該微生物に導入することにより、該標的ヌクレオチド配列内の特定の塩基を置換し、それによって該酵素遺伝子の機能を欠損させることを特徴とする方法。
本発明の微生物の製造に用いられる親株となるC. サッカロパーブチルアセトニカム種微生物は、分類学上C. サッカロパーブチルアセトニカム種に属し、ブタノール生成能を有するものであれば特に制限されないが、例えば、ATCC27021株、ATCC13564株などが挙げられる。
CasをコードするDNAは、そのcDNA配列情報をもとにオリゴDNAプライマーを合成し、当該タンパク質を産生する細胞より調製した全RNAもしくはmRNA画分を鋳型として用い、RT-PCR法によって増幅することにより、クローニングすることができる。また、変異Casは、クローン化されたCasをコードするDNAに、自体公知の部位特異的変異誘発法を用いて、DNA切断活性に重要な部位のアミノ酸残基(例えば、Cas9の場合、10番目のAsp残基や840番目のHis残基が挙げられるが、これらに限定されない)を他のアミノ酸で変換するように変異を導入することにより、取得することができる。
あるいは、上記と同様に、化学合成又はPCR法もしくはGibson Assembly法との組み合わせで、用いる宿主細胞での発現に適したコドン使用を有するDNAとして構築することもできる。
げることができ、エレクトロポレーション法が好ましく用いられる。
セチラーゼにR311Kおよび/またはG312Kのアミノ酸変化を生じる遺伝子改変を有する。C. サッカロパーブチルアセトニカム種微生物のホスホトランスアセチラーゼについても立体構造等は明らかではないが、本発明者らは、前述のMetanosarcina thremophilaのホスホトランスアセチラーゼの活性中心のSRGCSDE(配列番号244)の配列に相当する配列が、C. サッカロパーブチルアセトニカム種微生物のホスホトランスアセチラーゼのアミノ酸配列310番目から317番目にSRGCSSDD(配列番号246)として存在していると考えた。これによればC. サッカロパーブチルアセトニカム種微生物のホスホトランスアセチラーゼのアミノ酸配列の311番目のアルギニンが活性中心である可能性があり、これがリジンに改変されることにより、活性を喪失することが示唆される。また、活性中心に隣接する312番目の非極性のグリシンが塩基性で嵩高いリジンに変わったことで酵素構造にゆがみが生じ、活性を喪失すると推測される。あるいは、別の好ましい実施態様においては、本発明の微生物は、pta遺伝子が、ホスホトランスブチリラーゼにW8Xのアミノ酸変化を生じる遺伝子改変を有する。8番目のトリプトファンが終止コドンに変化してここでタンパク質合成が終了する。後続のメチオニンをコードするATGから翻訳が再開することが推測されるが、少なくとも酵素機能を部分的に欠損しているものと考えられる。
大腸菌とクロストリジウム属微生物で複製可能なプラスミドpKNT19の制限酵素BamHIとKpnIで切断される間に下記の必要な遺伝子配列を挿入して破壊ベクタープラスミドを構築した。
双方向プロモーター領域を含むStreptococcus pyogens Cas9遺伝子にD10A及びH840Aのアミノ酸変異を導入し(dCas9)、リンカー配列を介してPmCDA1との融合タンパク質として発現するコンストラクトを構築し、さらにC. サッカロパーブチルアセトニカムのpta遺伝子またはptb1遺伝子内の各標的ヌクレオチド配列に相補的な配列(ターゲッティング配列)をコードしたキメラgRNAを同時に載せたプラスミド(全長ヌクレオチド配列を図3−1〜3−3(配列番号475)に示す。配列中n20(ヌクレオチド番号5560-5579)の部分に各ターゲッティング配列が挿入される)11757、1269+AatII(以上、pta遺伝子破壊用)、11753、11754 64G>A、655G>A、442C>Tおよび745G>A(以上、ptb1遺伝子破壊用)を作成した(図2)。
実施例1で作成した破壊ベクタープラスミドのうち、11757または1269+AatIIをC. サッカロパーブチルアセトニカムATCC27021株及びATCC27021Δptb1株(特開2014-207885の実施例1を参照)に形質転換した。破壊ベクタープラスミド11757、1269+AatIIのターゲッティング配列等を表5に示した。
前培養として、C. サッカロパーブチルアセトニカムATCC27021株及びATCC27021Δptb1株のグリセロールストック0.5 mLをTYA培地5 mLに接種し、30℃、24時間培養した。TYA培地の組成を表6に示す。
全てプラスミド特有の領域の増幅物が得られた。従ってブタノール発酵菌内で破壊ベクタープラスミドが保持されていることが明らかとなった。
破壊ベクタープラスミドを用い、ブタノール発酵菌のpta遺伝子のDNA配列変換を行った。破壊ベクタープラスミドは破壊ツールに制御機構を有しないため、単純に世代を重ねるのみで機能する。
実施例2で作成した11757保持株である11757/ATCC27021Δptb1株、1269+AatII保持株である1269+AatII/ATCC27021Δptb1及び1269+AatII/ATCC27021株を、エリスロマイシン10 ppmを含有するTYA培地に植菌し培養した後、エリスロマイシン10 ppmを含有するTYA固体培地に希釈塗布し、シングルコロニーとした。このシングルコロニーを11757/ATCC27021Δptb1株及び1269+AatII/ATCC27021株では8コロニー、1269+AatII/ATCC27021Δptb1では16コロニー取り、これを鋳型にゲノム上のpta遺伝子全長の増幅を行った。
2×KODFX buffer 25 μL
2 mM dNTPS 10 μL
20 μM F primer 0.75 μL (NS-150414-i02)
20 μM R primer 0.75 μL (NS-150304-i04)
D.W. 11.5 μL
KODFX 1 μL
5’-GCCCTTTATGAAAGGGATTATATTCAG-3’(配列番号478)
NS-150304-i04の配列
5’-GCTTGTACAGCAGTTAATGCAAC-3’(配列番号479)
94℃ 2 min
98℃ 10 sec → 50℃ 30 sec → 68℃ 2 min ×30 cycles
10℃ hold
Terminator Ready Reaction Mix 1 μL
5×Sequencing buffer 3.5 μL
3.2pmol primer 1 μL
Template DNA 0.35 μL
D.W. 14.15 μL
Template DNAとprimerは下記の組み合わせとした。
1269+AatII保持株
F側NS-150414-i02 / R側NS-150304-i04
11753保持株
F側NS-150525-i01 / R側NS-150304-i04)
5’-GGTGTTACAGGAAATGTTGCAG-3’(配列番号480)
96℃ 1 min
96℃ 10 sec → 50℃ 5 sec → 60℃ 4 min ×25 cycles
10℃ hold
反応終了後に反応物の配列をDNAシーケンサーABI PRISM3101にて解析した。
11757/ATCC27021Δptb1由来コロニーの配列解析結果のうち、pta遺伝子のDNA配列の916〜935番目の結果を表7に示した。
実施例3で作製した11757/ATCC27021Δptb1由来コロニー#1〜8(以下11757#1〜8)および1269+AatII/ATCC27021Δptb1由来コロニー#1〜8(以下1269+AatII#1〜8)を培養しその性能の評価を行った。特開2014−207885の実施例3で示された様に、クロストリジウム・サッカロパーブチルアセトニカムはpta遺伝子とptb1遺伝子の両方が破壊されることでブタノール発酵の際にグルコースからのブタノール収率が大きく向上する。11757#1〜8および1269+AatII#1〜8は特開2014−207885の実施例1で示されたptb1遺伝子破壊株Δptb1を宿主に作成されており、これらの株を培養してグルコースからのブタノール収率を確認すれば、pta遺伝子改変のPTAタンパク質への影響が確認できる。
各コロニーのグリセロールストックを500 μl分、TYA培地に植菌し、ねじ口試験管内で30℃にて前培養を24時間行った。比較としてATCC27021野生株(以下野生株)、ptb1遺伝子破壊株(特開2014‐207885の実施例1参照;以下GIIiΔptb1という)、pta遺伝子とptb1遺伝子を破壊した株(特開2014‐207885の実施例1参照;以下GIIiΔptaΔptb1という)も同時に前培養した。取得した前培養液を、TYS-CaCO3培地5 mlに50 μl分植菌し、同じくねじ口試験管内で30℃にて培養を行った。TYS-CaCO3培地の組成を表10に示す。
複数の遺伝子が破壊された株の作成のため、実施例3で得られた11757/ATCC27021#1株からプラスミドを除去した。
ATCC27021Δpta#1株の作成方法を以下に示す。
11757/ATCC27021#1株を、抗生物質を含まないTYA培地で培養した後固形培地に希釈塗布し、生育したシングルコロニーを鋳型に実施例2に示した方法でプラスミド保持の有無を確認し、プラスミド特有の領域の増幅物が無いコロニーを選抜した。
2×KODFX buffer 25 μL
2 mM dNTPS 10 μL
20 μM F primer 0.75 μL (NS-150410-i01)
20 μM R primer 0.75 μL (NS-150410-i02)
D.W. 11.5 μL
KODFX 1 μL
NS-150410-i01 5’-CCGATAGCTAAGCCTATTGAG-3’(配列番号490)
NS-150410-i02 5’-TCATCCTGTGGAGCTTAGTAG-3’(配列番号491)
94℃ 2 min
98℃ 10 sec → 50℃ 30 sec → 68℃ 2 min ×30 cycles
10℃ hold
得られたPCR産物を電気泳動し、プラスミド特有の領域の増幅物が無いコロニーを11757脱落株ATCC27021Δpta#1株とした。
実施例1で作成した破壊ベクタープラスミドのうち、ptb1への変異導入を行う11753または11754を、C. サッカロパーブチルアセトニカムATCC27021株及び実施例5において得られたATCC27021Δpta#1株に形質転換した。破壊ベクタープラスミド11753、11754のターゲッティング配列等を表12に示した。11753は実施例2、3で使用した11757と同じ様に標的遺伝子ptb1の活性中心R280をKに変異させる破壊ベクターであり、11754は実施例2、3で使用した1269+AatIIと同じ様にアミノ酸を指定するコドンを終止コドンに変異させる破壊ベクターである。
ptb1破壊ベクタープラスミドのブタノール発酵菌への導入とプラスミド保持の確認は実施例2に示した方法で行った。宿主はC. サッカロパーブチルアセトニカムATCC27021株及びATCC27021Δpta#1株とした。
得られた株を鋳型にしたプラスミド保持確認PCRの結果、どちらの宿主においてもプラスミド特有の領域の増幅物が得られ、形質転換体と確認された。
破壊ベクタープラスミドを用い、ブタノール発酵菌のptb1遺伝子のDNA配列変換を行った。
実施例6で作成した11753保持株である11753/ATCC27021株および11753/ATCC27021Δpta#1株、11754保持株である11754/ATCC27021株および11754/ATCC27021Δpta#1株を、エリスロマイシン10 ppmを含有するTYA培地に植菌し培養した後、エリスロマイシン10 ppmを含有するTYA固体培地に希釈塗布し、シングルコロニーとした。このシングルコロニーを取り、これを鋳型にゲノム上のptb1遺伝子全長の増幅を行った。
PCR組成、条件は実施例3に従い、プライマーのみptb1用のNS-150819-i01及びNS-150819-i02を用いた。
NS-150819-i02 5’-GCTGCAACTAATGCTGCTAAAGC-3’ (配列番号495)
シーケンス反応組成、条件は実施例3に従い、プライマーのみNS-150324-i01をもちいた。
NS-150324-i01 5’- CTCTGACTGTGCAGTTAACC-3’(配列番号496)
11753/ATCC27021株および11753/ATCC27021Δpta#1株由来コロニーの配列解析の結果、どちらの株由来のコロニーにおいても823G>Aおよび/または839G>Aおよび/または842G>Aの変異導入のある株を得られた。839G>Aの変異によりPTB1タンパク質としては280番目のアミノ酸アルギニン(AGAでコードされる)がリジン(AAAでコードされる)となった。R280はPTB1の活性中心の可能性があるため、変異導入により大幅な酵素活性の低下が期待された。特にATCC27021Δpta#1株を宿主にしたものではPTA及びPTB1の機能喪失によりブタノールの大幅な収率向上が期待された。また823G>A、839G>Aの変異の結果それぞれV275I、A281Tのアミノ酸置換が生じた。これらはR280の近傍であるため、同様に酵素活性の低下が期待された。
11754/ATCC27021株および11754/ATCC27021Δpta#1株由来コロニーの配列解析の結果、どちらの株由来のコロニーにおいても610C>Tの変異導入のある株を得られた。610C>Tの変異によりPTB1タンパク質としては204番目のアミノ酸Qが終止コドンとなり、ここでタンパク質合成が停止するため機能を喪失すると期待された。特にATCC27021Δpta#1株を宿主にしたものではPTA及びPTB1の機能喪失によりブタノールの大幅な収率向上が期待された。
実施例2で作成した11757保持株である11757/ATCC27021を用い、実施例3と同様の方法で、ATCC27021株のpta遺伝子のDNA配列変換を行った。配列解析の結果、pta遺伝子の932番目の塩基GがAに改変し、311番目のアルギニンがリジンに置換したPTAタンパク質を産生する変異株R311K株と、pta遺伝子の934番目の塩基GがAに改変し、312番目のグリシンがアルギニンに置換したPTAタンパク質を産生する変異株G312R株とが得られた。
複数の遺伝子が破壊された株の作成のため、実施例8で得られた11757/ATCC27021R311K株および11757/ATCC27021G312R株からプラスミド11757を除去した。
11757/ATCC27021R311K株および11757/ATCC27021G312R株を、抗生物質を含まないTYA培地で培養した後固形培地に希釈塗布し、生育したシングルコロニーを鋳型に実施例2に示した方法でプラスミド保持の有無を確認し、プラスミド特有の領域の増幅物が無いコロニーを選抜した。PCR組成、条件は実施例5に従った。
得られたPCR産物を電気泳動し、11757/ATCC27021R311K株および11757/ATCC27021G312R株由来の、プラスミド特有の領域の増幅物が無いコロニーを、それぞれ11757脱落株ATCC27021R311K株およびATCC27021G312R株とした。
実施例1で作成した破壊ベクタープラスミドのうち、ptb1への変異導入を行う11753または11754で、実施例9で得られたATCC27021R311K株およびATCC27021G312R株を形質転換した。
ptb1破壊ベクタープラスミドのブタノール発酵菌への導入とプラスミド保持の確認は実施例2に示した方法で行った。宿主はATCC27021R311K株およびATCC27021G312R株とした。
得られた株を鋳型にしたプラスミド保持確認PCRの結果、プラスミド特有の領域の増幅物が得られ、形質転換体と確認された。
破壊ベクタープラスミドを用い、ブタノール発酵菌のptb1遺伝子のDNA配列変換を行った。
実施例10で作成した11753保持株である11753/ATCC27021R311K株および11753/ATCC27021G312R株、11754保持株である11754/ATCC27021R311K株および11754/ATCC27021G312R株を、エリスロマイシン10 ppmを含有するTYA培地に植菌し培養した後、エリスロマイシン10 ppmを含有するTYA固体培地に希釈塗布し、シングルコロニーとした。このシングルコロニーを取り、これを鋳型にゲノム上のptb1遺伝子全長の増幅を行った。PCR組成、条件は実施例7に従った。
次にPCR産物をWizard(登録商標)SV Gel and PCR Clean-Up Systemで精製し、精製物を鋳型にシーケンス反応を行った。シーケンス反応組成、条件は実施例7に従った。
11753/ATCC27021R311K株および11753/ATCC27021G312R株由来コロニーの配列解析の結果、823G>Aおよび/または839G>Aおよび/または842G>Aの変異導入のある株を得られた。839G>Aの変異によりPTB1タンパク質としては280番目のアミノ酸アルギニン(AGAでコードされる)がリジン(AAAでコードされる)となった。また823G>A、839G>Aの変異の結果それぞれV275I、A281Tのアミノ酸置換が生じた。11754/ATCC27021R311K株および11753/ATCC27021G312R株由来コロニーの配列解析の結果、610C>Tの変異導入のある株を得られた。610C>Tの変異によりPTB1タンパク質としては204番目のアミノ酸Qが終止コドンとなった。
この結果、pta、ptb1の両方の遺伝子が破壊されたブタノール高収率株を得た。
実施例1で作成した破壊ベクタープラスミドのうち、ptb1への変異導入を行う64G>A 、655G>A、442C>Tまたは745G>Aで、C. サッカロパーブチルアセトニカムATCC27021株、ATCC27021R311K株およびATCC27021G312R株を形質転換した。破壊ベクタープラスミド64G>A、442C>T、655G>A、745G>Aのターゲッティング配列等を表13に示した。
ptb1破壊ベクタープラスミドのブタノール発酵菌への導入とプラスミド保持の確認は実施例2に示した方法で行った。宿主はC. サッカロパーブチルアセトニカムATCC27021株、ATCC27021R311K株及びATCC27021G312R株とした。
得られた株を鋳型にしたプラスミド保持確認PCRの結果、全ての宿主においてプラスミド特有の領域の増幅物が得られ、形質転換体と確認された。
破壊ベクタープラスミドを用い、ブタノール発酵菌のptb1遺伝子のDNA配列変換を行った。
実施例12で作成した64G>A保持株である64G>A保持株である64G>A/ATCC27021株、64G>A/ATCC27021R311K株および64G>A/ATCC27021G312R株、442C>T保持株である442C>T/ATCC27021株、442C>T/ATCC27021R311K株および442C>T/ATCC27021G312R株、655G>A保持株である655G>A/ATCC27021株、655G>A/ATCC27021R311K株および655G>A/ATCC27021G312R株、745G>A保持株である745G>A/ATCC27021株、745G>A/ATCC27021R311K株および745G>A/ATCC27021G312R株を、エリスロマイシン10 ppmを含有するTYA培地に植菌し培養した後、エリスロマイシン10 ppmを含有するTYA固体培地に希釈塗布し、シングルコロニーとした。このシングルコロニーを取り、これを鋳型にゲノム上のptb1遺伝子全長の増幅を行った。PCR組成、条件は実施例7に従った。
次にPCR産物をWizard(登録商標)SV Gel and PCR Clean-Up Systemで精製し、精製物を鋳型にシーケンス反応を行った。シーケンス反応組成、条件は実施例3に従い、プライマーは64G>A保持株についてはNS-150819-i01(配列番号494)、その他はNS-150324-i01(配列番号496)を用いた。
64G>A保持株由来コロニーの配列解析の結果、64G>Aおよび/または67G>Aの変異導入のある株を得られた。64G>Aおよび/または67G>Aの変異によりPTB1タンパク質としてV22Iおよび/またはA23Tとなった株が得られた。V22Mが導入された株は今回の解析では無かった。442C>T保持株由来コロニーの配列解析の結果、442C>Tおよび/または443C>Tの変異導入のある株を得られた。442C>Tおよび/または443C>Tの変異によりPTB1タンパク質としてP148LまたはP148Sとなった株が得られた。655G>A保持株由来コロニーの配列解析の結果、655G>Aの変異導入のある株を得られた。655G>Aの変異によりPTB1タンパク質としてA219Tとなった株が得られた。745G>A保持株由来コロニーの配列解析の結果、745G>Aおよび/または751G>Aの変異導入のある株を得られた。745G>Aおよび/または751G>Aの変異によりPTB1タンパク質としてA249Tおよび/またはV251Iとなった株が得られた。
全性に優れ、設備費用や廃棄物処理費用の低減が期待できるので、工業的なブタノール生産において極めて有用である。
Claims (15)
- ブチリルCoAから酪酸が生成する経路に関与する酪酸生成酵素遺伝子およびアセチルCoAから酢酸が生成する経路に関与する酢酸生成酵素遺伝子の機能を欠損したクロストリジウム・サッカロパーブチルアセトニカム種微生物であって、
前記酢酸生成酵素遺伝子がptaであり、かつpta遺伝子にコードされるホスホトランスアセチラーゼが、W8X、R311K、G312K、G312RおよびG312Eからなる群より選択されるアミノ酸変化を含むように、該遺伝子が改変されており、
該遺伝子内に挿入および/または欠失を含まないことを特徴とする、微生物。 - 前記酪酸生成酵素遺伝子がptb1および/またはbukである、請求項1記載の微生物。
- ptb1遺伝子にコードされるホスホトランスブチリラーゼが、P148L、P148S、Q204X、V22I、V22M、A23T、A219T、A249T、V251I、R280K、A281TおよびV275Iからなる群より選択されるアミノ酸変化を含むように、該遺伝子が改変されている、請求項2記載の微生物。
- 前記アミノ酸変化が、R280K、Q204X、P148S、P148LおよびV251Iから選ばれる少なくとも1つである、請求項3記載の微生物。
- 前記アミノ酸変化が、P148S、P148LおよびV251Iから選ばれる複数のアミノ酸変化である、請求項4記載の微生物。
- 前記アミノ酸変化が、R311Kおよび/またはG312K、或いはW8Xである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の微生物。
- 前記アミノ酸変化が、R311K、G312RおよびG312Kから選ばれる少なくとも1つである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の微生物。
- さらに、アセトアセチルCoAからアセトンが生成する経路に関与するアセトン生成酵素遺伝子の機能を欠損した、請求項1〜7のいずれか1項に記載の微生物であって、該遺伝子内に挿入および/または欠失を含まない、微生物。
- 前記アセトン生成酵素遺伝子がadcおよび/またはctfABである、請求項8記載の微生物。
- さらに、ピルビン酸から乳酸が生成する経路に関与する乳酸生成酵素遺伝子の機能を欠損した、請求項1〜9のいずれか1項に記載の微生物であって、該遺伝子内に挿入および/または欠失を含まない、微生物。
- 前記乳酸生成酵素遺伝子がldh1である、請求項10記載の微生物。
- 請求項1〜11のいずれか1項に記載の微生物を、炭素源を含む培地中で培養する工程を含む、ブタノールの製造方法。
- さらに、前記培養液からブタノールを回収する工程を含む、請求項12記載の方法。
- 請求項1〜11のいずれか1項に記載の微生物の製造方法であって、機能を欠損させる酵素遺伝子内の標的ヌクレオチド配列の標的鎖に相補的な配列を含むcrRNAとtracrRNAとからなるキメラRNAをコードするDNAと、少なくとも一方のDNA鎖の切断能を失活した変異Casタンパク質とデアミナーゼとの融合タンパク質をコードするDNAとを、クロストリジウム・サッカロパーブチルアセトニカム種微生物で複製可能なベクターを用いて該微生物に導入することにより、該標的ヌクレオチド配列内の特定の塩基を置換し、それによって該酵素遺伝子の機能を欠損させることを特徴とする方法。
- 前記デアミナーゼがPmCDA1である、請求項14に記載の方法。
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