JP6939604B2 - 電着塗装方法及び電着塗装装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電着塗装方法及び電着塗装装置に関するものである。
自動車ボディ等に代表される金属部材(被塗物)は、防食を目的として電着塗装される場合がある。この電着塗装を行う電着塗装システムは、例えば特許文献1に示されるように、被塗物を電着塗料溶液に浸漬させて被塗物の表面に塗膜を形成する電着処理ゾーンと、電着処理ゾーンで表面に塗膜を形成した被塗物を洗浄する複数の水洗処理工程部を備える水洗処理ゾーンと、水洗処理ゾーンで洗浄した被塗物を加熱して被塗物の塗膜を硬化乾燥させる焼付乾燥処理ゾーンとを備えている。
特開2017−25346号公報
ところで、上記特許文献1のものでは、水洗処理ゾーンと焼付乾燥処理ゾーンとの間に、水洗処理ゾーンで被塗物の表面に付着した洗浄水を除去するための滴下工程が設けられている。この滴下工程では、被塗物の表面に付着した洗浄水を重力により自然落下させて除去している。
表面に洗浄水が残留した状態の被塗物を次の焼付乾燥処理ゾーンに搬入してしまうと、自動車ボディの表面に洗浄水の跡が残ってしまい、外観不良を生じさせてしまう。このため、滴下工程では洗浄水を除去するのに十分な工程長を確保する必要がある。
これに対して、被塗物に熱風を当てて被塗物表面の温度を上げることで、短い工程長で早く洗浄水を除去する方法もあるが、被塗物の表面に付着した洗浄水の一部が沸騰することで、被塗物表面に洗浄水の跡が残り、結果的に外観不良を生じさせてしまうという問題があった。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、外観不良の発生を抑制しつつ、滴下工程の工程長を短縮し、ひいては電着塗装ライン全体の工程長を短縮することにある。
上記の目的を達成するために、第1の発明では、被塗物の表面に電着塗膜層を形成し、該電着塗膜層が形成された被塗物を洗浄する電着塗装工程と、上記電着塗装工程の後に上記電着塗膜層の表面が洗浄水によって濡れた被塗物を除湿炉に搬入し、該除湿炉内において、該洗浄水を滴下水として滴下しつつ、該除湿炉内に入ってきた空気を取り出して該空気の湿度を下げ、該湿度の下がった空気を除湿炉内に戻すことによって、該除湿炉内の湿度を下げて、該被塗物の表面における洗浄水を乾燥させる除湿工程とを含み、上記除湿工程において、上記除湿炉から取り出した空気を吸熱源とし、該除湿炉から取り出した空気を冷却した後の空気を放熱源とするヒートポンプを予め設けておき、上記除湿炉から炉内空気を取り出し、該取り出した空気中の水分の一部が結露水として凝縮されるように、上記ヒートポンプを用いて、該取り出した炉内空気を冷却する工程と、上記ヒートポンプを用いて、上記冷却した後の炉内空気を加熱する工程と、上記ヒートポンプによって加熱された空気をさらに加熱して上記除湿炉に戻す工程とをさらに含むことを特徴とする。
上記の構成によれば、電着塗膜層が形成された被塗物を洗浄すると、被塗物の表面が濡れ、洗浄水が残留した状態となる。濡れた被塗物を除湿炉に搬入し、除湿炉内で洗浄水を重力により自然滴下することで、残留した洗浄水の多くを除去できる。また、除湿炉内に入ってきた空気を取り出して該空気の湿度を下げ、湿度の下がった空気を除湿炉内に戻すことで除湿炉内の湿度を下げるので、被塗物の表面温度を過度に上昇させることなく、被塗物の表面に付着した水分を緩やかに乾燥させることができる。これにより、被塗物の外観に洗浄水の跡が生じにくくなり、外観不良の発生を抑制することができる。
また、重力による自然滴下に加えて、除湿炉内の湿度を下げることで被塗物の表面に残留した洗浄水を乾燥させるので、重力による自然滴下のみで洗浄水を除去する場合と比べ、残留した洗浄水を早く除去することができ、滴下工程の工程長を短縮することができ、ひいては電着塗装ライン全体の工程長を短縮することができる。
ここで、除湿炉内の空気を外気と交換することで除湿する方法があるが、高温の空気を外部に排出するため、エネルギーのロスが生じてしまう。
上記の構成によれば、除湿炉内の空気の冷却及び加熱にヒートポンプを利用して除湿を行うので、エネルギーロスを少なくすることができる。
上記の構成によれば、ヒートポンプによって加熱された空気をさらに加熱することにより、除湿炉に戻す空気を所望の温度に調整することができる。
第2の発明では、被塗物の表面に電着塗膜層を形成し、該電着塗膜層が形成された被塗物を洗浄する電着塗装工程と、上記電着塗装工程の後に上記電着塗膜層の表面が洗浄水によって濡れた被塗物を除湿炉に搬入し、該除湿炉内において、該洗浄水を滴下水として滴下しつつ、該除湿炉内に入ってきた空気を取り出して該空気の湿度を下げ、該湿度の下がった空気を除湿炉内に戻すことによって、該除湿炉内の湿度を下げて、該被塗物の表面における洗浄水を乾燥させる除湿工程とを含み、上記除湿工程において、上記除湿炉から取り出した空気を吸熱源とし、該除湿炉から取り出した空気を冷却した後の空気を放熱源とするヒートポンプを予め設けておき、上記除湿炉から炉内空気を取り出し、該取り出した空気中の水分の一部が結露水として凝縮されるように、上記ヒートポンプを用いて、該取り出した炉内空気を冷却する工程と、上記ヒートポンプを用いて、上記冷却した後の炉内空気を加熱して、上記除湿炉に戻す工程とをさらに含み、上記除湿炉内から排出される上記滴下水及び上記結露水を、上記電着塗装工程で用いられる洗浄水に戻すことを特徴とする。
上記の構成によれば、電着塗膜層が形成された被塗物を洗浄すると、被塗物の表面が濡れ、洗浄水が残留した状態となる。濡れた被塗物を除湿炉に搬入し、除湿炉内で洗浄水を重力により自然滴下することで、残留した洗浄水の多くを除去できる。また、除湿炉内に入ってきた空気を取り出して該空気の湿度を下げ、湿度の下がった空気を除湿炉内に戻すことで除湿炉内の湿度を下げるので、被塗物の表面温度を過度に上昇させることなく、被塗物の表面に付着した水分を緩やかに乾燥させることができる。これにより、被塗物の外観に洗浄水の跡が生じにくくなり、外観不良の発生を抑制することができる。
また、重力による自然滴下に加えて、除湿炉内の湿度を下げることで被塗物の表面に残留した洗浄水を乾燥させるので、重力による自然滴下のみで洗浄水を除去する場合と比べ、残留した洗浄水を早く除去することができ、滴下工程の工程長を短縮することができ、ひいては電着塗装ライン全体の工程長を短縮することができる。
ここで、除湿炉内の空気を外気と交換することで除湿する方法があるが、高温の空気を外部に排出するため、エネルギーのロスが生じてしまう。
上記の構成によれば、除湿炉内の空気の冷却及び加熱にヒートポンプを利用して除湿を行うので、エネルギーロスを少なくすることができる。
上記の構成によれば、被塗物に付着した滴下水及び結露水は、外部と遮断された除湿炉内に排出されるので、排出された滴下水及び結露水には、外部から混入するゴミや汚れが含まれておらず、排出された滴下水及び結露水を前工程である電着塗装工程に用いられる洗浄水に戻すことができる。これにより、除湿炉から排出される滴下水及び結露水を再利用することができる。
の発明では、第の発明において、上記ヒートポンプによって加熱された空気をさらに加熱して上記除湿炉に戻すことを特徴とする。
上記の構成によれば、ヒートポンプによって加熱された空気をさらに加熱することにより、除湿炉に戻す空気を所望の温度に調整することができる。
の発明では、第1〜第3の発明のいずれか1つにおいて、上記除湿炉は、その内部の温度が、上記除湿炉内に搬入された被塗物の表面温度が100℃未満となるように管理されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、被塗物の表面温度が100℃未満となるように除湿炉内の温度が管理されているので、被塗物の表面に付着した洗浄水が沸騰することがなく、洗浄水の跡が残りにくい。よって、外観不良の発生をより抑制しつつ、滴下工程の工程長を短縮することができ、ひいては電着塗装ライン全体の工程長を短縮することができる。
の発明では、第の発明において、上記除湿炉内に戻される空気の重量絶対湿度が22g/kg未満であることを特徴とする。
上記の構成によれば、除湿炉内に戻される空気の重量絶対湿度が22g/kg未満であるので、濡れた状態で除湿炉に搬入された被塗物の表面から洗浄水が、洗浄水の跡が残らない程度に緩やかに除去される。よって、外観不良の発生をより抑制しつつ、滴下工程の工程長を短縮することができ、ひいては電着塗装ライン全体の工程長を短縮することができる。
の発明では、第1〜第5の発明のいずれか1つにおいて、上記除湿炉から取り出した空気を、上記ヒートポンプによる冷却前に予備冷却することを特徴とする。
ヒートポンプのみによる冷却では、空気の温度コントロールに制限があるが、上記の構成によれば、予備冷却により、空気をヒートポンプによって所望の温度まで冷却することができる。
の発明では、被塗物の表面に電着塗膜層を形成する電着手段と、上記電着塗膜層が形成された被塗物を洗浄する水洗手段と、上記水洗手段から搬出された被塗物に付着した洗浄水を滴下水として滴下しつつ、内部に導入された空気を取り出して、該空気の湿度を下げ、該湿度の下がった空気を内部に戻すことによって内部の湿度を下げて、該被塗物の表面における洗浄水を乾燥させる除湿炉と、上記除湿炉から空気が導入され、該導入された空気中の水分の一部が結露水として凝縮されるように、該導入された空気を冷却する冷却器と、上記冷却器によって冷却された空気が導入され、該導入された空気を加熱する加熱器と、上記除湿炉内の空気を上記冷却器から上記加熱器を経て上記除湿炉に戻るように循環させる循環路と、上記冷却器と上記加熱器とを連絡し、上記冷却器に上記空気を冷却する冷熱を熱交換によって供給し、上記加熱器に上記空気を加熱する温熱を熱交換によって供給するヒートポンプと、上記循環路に配設され、上記加熱器によって加熱された空気をさらに加熱して上記除湿炉に戻す後置加熱器とを備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、第1の発明と同様の作用効果を得ることができる。
の発明では、被塗物の表面に電着塗膜層を形成する電着手段と、上記電着塗膜層が形成された被塗物を洗浄する水洗手段と、上記水洗手段から搬出された被塗物に付着した洗浄水を滴下水として滴下しつつ、内部に導入された空気を取り出して、該空気の湿度を下げ、該湿度の下がった空気を内部に戻すことによって内部の湿度を下げて、該被塗物の表面における洗浄水を乾燥させる除湿炉と、上記除湿炉から空気が導入され、該導入された空気中の水分の一部が結露水として凝縮されるように、該導入された空気を冷却する冷却器と、上記冷却器によって冷却された空気が導入され、該導入された空気を加熱する加熱器と、上記除湿炉内の空気を上記冷却器から上記加熱器を経て上記除湿炉に戻るように循環させる循環路と、上記冷却器と上記加熱器とを連絡し、上記冷却器に上記空気を冷却する冷熱を熱交換によって供給し、上記加熱器に上記空気を加熱する温熱を熱交換によって供給するヒートポンプと、上記除湿炉から排水された上記滴下水及び上記結露水の汚れを除去するフィルタと、上記電着手段に設けられ、上記フィルタを通過した上記滴下水及び上記結露水が上記水洗手段に戻された後、上記滴下水及び上記結露水が上記水洗手段から上記電着手段を経由して導入され、上記滴下水及び上記結露水を含む電着手段内の溶液の電着塗料を回収するための限外ろ過装置とを備えることを特徴とする。
上記構成によれば、第2の発明と同様の作用効果を得ることができる。また、除湿炉から排出された滴下水及び結露水は、外部から混入するゴミや汚れが含まれていないため、滴下水及び結露水に含まれた汚れをフィルタで簡単に除去することができる。そして、フィルタを通過した滴下水及び結露水が水洗手段に戻された後、水洗手段のオーバーフロー水が電着手段に回収され、電着手段に設けられた限外ろ過装置により、滴下水及び結露水に含まれる電着塗料を回収し、再利用することができる。
の発明では、第の発明において、上記循環路に配設され、上記加熱器によって加熱された空気をさらに加熱して上記除湿炉に戻す後置加熱器をさらに備えることを特徴とする。
上記構成によれば、第の発明と同様の作用効果を得ることができる。また、後置加熱器により、操業開始時の除湿炉の昇温を早めることができる。
10の発明では、第7〜第9の発明のいずれか1つにおいて、上記除湿炉は、その内部の温度が、上記除湿炉内に搬入された被塗物の表面温度が100℃未満となるように管理されていることを特徴とする。
上記構成によれば、第の発明と同様の作用効果を得ることができる。
11の発明では、第10の発明において、上記除湿炉内に戻される空気の重量絶対湿度が22g/kg未満であることを特徴とする。
上記構成によれば、第の発明と同様の作用効果を得ることができる。
第12の発明では、第7〜第11の発明のいずれか1つにおいて、上記循環路に配設され、上記除湿炉から取り出された空気を冷却して上記冷却器に導入する前置冷却器をさらに備えることを特徴とする。
上記構成によれば、第の発明と同様の作用効果を得ることができる。
以上のように、本発明によれば、外観不良の発生を抑制しつつ、滴下工程の工程長を短縮することができ、ひいては電着塗装ライン全体の工程長を短縮することができる。
本発明の実施形態に係る電着塗装装置を示す概略図である。 電着塗装装置に設けられた電着槽を模式的に示す断面図である。 電着塗装装置の除湿装置を示すブロック図である。 電着塗装装置の温湿度制御システムを示す図である。 電着塗装装置の除湿炉を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本実施形態に係る電着塗装装置を示す概略図である。電着塗装装置Eにより電着塗装される被塗物は自動車ボディ1(図1等参照)である。この電着塗装装置Eは、電着塗装ラインLを備える。この電着塗装ラインLは、上流側から順に、電着塗装エリアCと、焼付乾燥エリアDを含む。
自動車ボディ1は、全電着塗装装置E内を電着塗装ラインLに沿って延びる後述するオーバーヘッドコンベア(ハンガー式搬送装置)によって搬送される。具体的には、自動車ボディ1は、ハンガー45(図5参照)に搭載されて各エリアC,Dの順に送られる。
<電着塗装エリアC>
電着塗装エリアCは、自動車ボディ1の表面に電着塗膜層を形成するためのエリアである。電着塗装エリアCには、電着塗装ラインLの上流から順に、電着ステーションC1及び水洗ステーションC2が配置されている。
電着ステーションC1には、自動車ボディ1が浸漬される電着塗料9を貯留した電着槽21が設けられている。電着ステーションC1において、図2に示すように、電着槽21内に浸漬された自動車ボディ1を陰極とし、電着槽21内において自動車ボディ1の両側側方及び下側に設けられた対極10を陽極としてカチオン電着塗装が行なわれる。なお、自動車ボディ1は、ハンガー45と共に電着塗料9中に浸漬されるが、図2では、搬送装置の図示を省略している。また、本実施形態では、自動車ボディ1を陰極とし、対極10を陽極とする電着槽21が本発明の電着手段に相当する。
水洗ステーションC2では、電着槽21の塗料が電着した自動車ボディ1に対してスプレー水洗、ディップ水洗、スプレー水洗、ディップ水洗及びスプレー水洗が順に行われる。そのために、電着塗装ラインLの上流側から順に、第1〜第3のスプレーノズル22〜24、第1ディップ水洗槽25、第4スプレーノズル26、第2ディップ水洗槽27及び第5スプレーノズル28が設けられている。なお、本実施形態では、第1〜第3のスプレーノズル22〜24、第1ディップ水洗槽25、第4スプレーノズル26、第2ディップ水洗槽27及び第5スプレーノズル28が本発明の水洗手段に相当する。
第1〜第4のスプレーノズル22〜24,26によるスプレー水洗及び第1ディップ水洗槽25によるディップ水洗では、洗浄水として、電着槽21の電着塗料9の限外ろ過(以下、「UF」という場合がある。)で得られるUFろ液が使用される。そのために、UF装置31及び該UF装置31で得られるUFろ液を貯留するろ液タンク32が設けられている。また、第2スプレーノズル23及び第3スプレーノズル24各々によるスプレー済みの洗浄液を回収する洗浄液回収タンク33,34が設けられている。一方、第2ディップ水洗槽27によるディップ水洗及び第5スプレーノズル28によるスプレー水洗には工業用水が使用される。
電着塗料の損失を減らすべく、ろ液タンク32のUFろ液が第1及び第4の各スプレーノズル22,26に供給される。第4スプレーノズル26によるスプレー済みの洗浄液が第1ディップ水洗槽25に回収される。第1ディップ水洗槽25からのオーバーフロー水は第3スプレーノズル24用の洗浄液回収タンク34に回収される。第3スプレーノズル24には洗浄液回収タンク34の洗浄液が供給され、洗浄液回収タンク34からのオーバーフロー水が第2スプレーノズル23用の洗浄液回収タンク33に回収される。第2スプレーノズル23には洗浄液回収タンク33の洗浄液が供給され、洗浄液回収タンク33からのオーバーフロー水が電着槽21に回収される。
<焼付乾燥エリアD>
焼付乾燥エリアDは、電着塗膜層が形成された後洗浄された自動車ボディ1の表面に残留した洗浄水を除去し、該自動車ボディ1の表面を加熱して電着塗装膜を硬化させるためのエリアである。焼付乾燥エリアDには、電着塗装ラインLの上流から順に、除湿ステーションD1及び焼付乾燥ステーションD2が配置されている。
除湿ステーションD1には、電着塗膜層が形成された後洗浄された自動車ボディ1が搬入される除湿炉2が設けられている。除湿炉2では、搬入された自動車ボディ1に付着した洗浄水を滴下水として重力により滴下しつつ、除湿炉2の外部に設けられた除湿装置を用いて、除湿炉2内部の湿度を下げることによって自動車ボディ1の表面における洗浄水を乾燥させている。
除湿装置では、外部から除湿炉2に導入された空気を取り出して、該空気の湿度を下げ、該湿度の下がった空気を除湿炉2内に戻すことを行っている。具体的には、除湿装置は、図3に示すように、除湿炉2から取り出した空気を冷却する前置冷却器4、前置冷却器4から取り出した空気をさらに冷却した後、加熱するためのヒートポンプ5、ヒートポンプ5で加熱された空気を加熱する後置加熱器6、並びに循環用ファン7が設けられている。除湿炉2、前置冷却器4、ヒートポンプ5、後置加熱器6及び循環用ファン7は、除湿炉2から取り出した空気を、前置冷却器4、ヒートポンプ5、後置加熱器6及び循環用ファン7を順に通して除湿炉2に戻す循環路8によって接続されている。除湿装置は、温湿度制御システムMを備えている。当該温湿度制御システムMについては、後に詳述する。
焼付乾燥ステーションD2には、除湿炉2において表面に付着した洗浄水が除去された自動車ボディ1が搬入される焼付乾燥炉3が設けられている。焼付乾燥ステーションD2は、自動車ボディ1の表面に形成された電着塗膜層を硬化乾燥させるためのものである。焼付乾燥炉3は、除湿炉2と連結されている。
<温湿度制御システムM>
前置冷却器4では、除湿炉2から導入された空気を屋外冷却塔91で得られる冷水との熱交換によって冷却する。この前置冷却器4は、除湿炉2から導入された空気の温度をコントロールするためのものである。
ヒートポンプ5は、圧縮機→凝縮器→膨張弁→蒸発器の順に冷媒を循環させる蒸気圧縮式であり、CO2を冷媒とする。ヒートポンプ5の蒸発器が、除湿炉2から取り出した空気を、該空気中の水分の一部が結露水として凝縮されるように、熱交換によって冷却する冷却器93を構成している。また、ヒートポンプ5の凝縮器が、上記蒸発器で冷却された空気を熱交換によって加熱する加熱器94を構成している。換言すれば、ヒートポンプ5は、除湿炉2から取り出した空気を吸熱源とし、上記冷却後の空気を放熱源とするヒートポンプになっている。つまり、ヒートポンプ5を用いて、除湿炉2内の空気の冷却及び加熱が行われている。具体的には、図4に示すように、ヒートポンプ5の蒸発器で加温された冷水は送水ポンプ(図示省略)によって冷水タンク92に供給される。冷却器93は、前置冷却器4から送られる空気を、冷水タンク92から送水ポンプ(図示省略)によって送られる冷水との熱交換によって冷却する。空気の冷却によって生じた結露水は、自動車ボディ1から滴下した滴下水とともに、貯留水として、除湿炉2内の貯留部96(図5参照)に排水される。また、ヒートポンプ5の凝縮器で冷却された冷水は、送水ポンプ(図示省略)によって冷水タンク92に供給される。加熱器94は、冷却器93から送られる空気を、冷水タンク92から送水ポンプ(図示省略)によって送られる冷水との熱交換によって加熱する。
後置加熱器6としてはガスバーナーが用いられており、該後置加熱器6にガス燃料及び外気が供給される。この後置加熱器6は、操業開始時の除湿炉2内の空気の早期昇温や除湿炉2内の温度調整等の必要に応じて利用される。
上記構成において、除湿炉2から取り出された空気は、前置冷却器4及びヒートポンプ5を用いた冷却器93によって段階的に冷却される。
すなわち、除湿炉2から取り出された空気は、前置冷却器4により、屋外冷却塔91によって冷却された空気の冷熱を用いて冷却される。例えば、除湿炉2から取り出された空気の温度が60℃であるとき、その空気が前置冷却器4によって55.9℃程度まで冷却される。
前置冷却器4で冷却された空気は、ヒートポンプ5を用いた冷却器93によって、該空気中の水分が凝縮する温度、例えば22.8℃程度まで冷却される。この冷却によって空気中の水分の一部が凝縮して除去されることにより、除湿炉2から取り出されたときに例えば22g/kgであった空気の重量絶対湿度が17.5g/kg程度まで下がる。
冷却器93で冷却された空気は、ヒートポンプ5を用いた加熱器94及び後置加熱器6により段階的に加熱される。すなわち、加熱器94によって73℃程度にまで加熱され、後置加熱器6によって80℃程度にまで加熱されて除湿炉2に戻される。この除湿炉2に戻される空気は、先の冷却・凝縮によって絶対湿度が17.5g/kg程度まで下がっているから、除湿炉2には乾燥した温風が供給されることになる。
本実施形態の除湿炉2内の温度は、100℃未満であることが好ましい。つまり、除湿炉2の内部温度が、除湿炉2内に搬入された自動車ボディ1の表面温度が100℃未満となるように管理されている。自動車ボディ1表面の温度が100℃以上であると、表面に付着した洗浄水が沸騰し、その際生じる気泡により洗浄水の跡が残ってしまうため、好ましくない。よって、除湿炉内に戻される空気の温度は、100℃未満であることが好ましく、78℃〜82℃であることがより好ましい。また、本実施形態の除湿炉内に戻される空気の絶対重量湿度は、25g/kg未満であることが好ましく、22g/kg未満であることがより好ましい。
<ハンガー式搬送装置>
本実施形態の自動車ボディ1は、ハンガー式搬送装置(オーバーヘッドコンベア)のハンガー45に搭載されて除湿炉2に搬入される。
ハンガー式搬送装置は、図5に簡略化して示すように、電着塗装装置Eに沿って延びるガイドレール41と、このガイドレール41にローラ42によって係合し該ガイドレール41に沿って移動する前後のトロリー43と、トロリー43に吊り下げられ、自動車ボディ1が搭載されるハンガー45とを備えている。
ハンガー45は、自動車ボディ1を両側から支持するための、前後のトロリー43各々にCネック46を介して吊り下げられた前後の門型フレーム47を備えている。前後の門型フレーム47は連結バーによって連結されている。前後の門型フレーム47の下端部には自動車ボディ1を受ける受け部53が設けられている。
除湿炉2の相対する内側壁17には、循環路8から供給される温風をハンガー45に搭載された自動車ボディ1に向けて吹き出すノズルボックス18が設けられている。内側壁17の上部には、除湿炉2内の空気を循環路8に排出するエア吸込み口19が開口している。除湿炉2の壁には断熱材20が設けられている。
上記構成において、塗装された自動車ボディ1はハンガー45に搭載されて除湿炉2に搬入される。除湿炉2において、自動車ボディ1を搬送しながら、自動車ボディ1の塗膜の乾燥を行なう。除湿炉2内の空気は、循環用ファン7の作動により、エア吸込み口19から前置冷却器4を経由してヒートポンプ5の蒸発器(冷却器)に導かれ、該蒸発器によって冷却される。
これにより、除湿炉2から取り出された空気中の水分の一部が凝縮する。この空気の冷却によって生じた結露水が、自動車ボディ1から滴下した滴下水とともに、貯留水として、除湿炉2の床に設けられた貯留部96に排出される。
水分が除去された冷却後の空気は、ヒートポンプ5の凝縮器(加熱器)に導かれ、該凝縮器で加熱される。凝縮器で加熱された空気は、必要に応じて後置加熱器6でさらに加熱されて、除湿炉2のノズルボックス18から除湿炉2内に戻される。すなわち、温風が除湿炉2内に吹き出す。
上記貯留部96に貯留された貯留水は、図1に示すように、除湿炉2の外部に設けられたフィルタ97を通過し、第1ディップ水洗槽25に回収される。その後、貯留水は第1ディップ水洗槽25で洗浄液と混合され、洗浄液とともにオーバーフロー水として電着槽21に導入されて、UF装置31によって、電着塗料が回収される。
<電着塗装方法>
前処理工程を終えた自動車ボディ1は、オーバーヘッドコンベアのハンガー45に搭載された状態で、電着ステーションC1に搬入される。電着ステーションC1において、電着槽21に浸漬され、自動車ボディ1と対極10との間に直流電圧が印加される。これにより、自動車ボディ1の表面に電着塗膜層が形成される。
自動車ボディ1は、ハンガー45に搭載された状態で電着ステーションC1から水洗ステーションC2に搬送される。水洗ステーションC2において、自動車ボディ1に対して、第1〜第3のスプレーノズル22〜24によるスプレー水洗、第1ディップ水洗槽25によるディップ水洗、第4スプレーノズル26によるスプレー水洗、第2ディップ水洗槽27によるディップ水洗、及び第5スプレーノズル28によるスプレー水洗が順に行われる(電着塗装工程)。
自動車ボディ1は、ハンガー45に搭載された状態で、水洗ステーションC2から除湿ステーションD1に搬送される。除湿ステーションD1の除湿炉2内において、自動車ボディ1は搬送されながら、表面に付着した洗浄水が滴下水として重力により滴下される。合わせて除湿炉2内の空気を取り出して、該取り出した空気を温度湿度制御システムMによって温度を80℃程度且つ重量絶対湿度を22g/kg未満に調整し、該調整した空気を乾燥した温風として自動車ボディ1に当てるように除湿炉2内に戻す。このように、乾燥した温風を自動車ボディ1に当てながら除湿炉2内の湿度を下げることで、自動車ボディ1の表面に残留した洗浄水を緩やかに乾燥除去させている(除湿工程)。
自動車ボディ1は、ハンガー45に搭載された状態で、除湿ステーションD1から焼付乾燥ステーションD2に搬送される。焼付乾燥ステーションD2の焼付乾燥炉3内において、自動車ボディ1を100℃以上の焼付温度に加熱することで、自動車ボディ1の表面に形成された電着塗膜層を硬化乾燥させる(焼付乾燥工程)。
−効果−
以上より、本実施形態によれば、電着塗膜層が形成された自動車ボディ1を水洗すると、自動車ボディ1の表面が濡れ、洗浄水が残留した状態となる。濡れた自動車ボディ1を除湿炉2に搬入し、除湿炉2内で洗浄水を重力により自然滴下することで、残留した洗浄水の多くを除去できる。また、除湿炉2内に入ってきた空気を取り出して該空気の湿度を下げ、湿度の下がった空気を除湿炉2内に戻すことで除湿炉2内の湿度を下げるので、自動車ボディ1の表面温度を過度に上昇させることなく、自動車ボディ1の表面に付着した水分を緩やかに乾燥させることができる。これにより、自動車ボディ1の外観に洗浄水の跡が生じにくくなり、外観不良の発生を抑制することができる。
また、重力による自然滴下に加えて、除湿炉2内の湿度を下げることで自動車ボディ1の表面に残留した洗浄水を乾燥させるので、重力による自然滴下のみで洗浄水を除去する場合と比べ、残留した洗浄水を早く除去することができ、滴下工程の工程長を短縮することができ、ひいては電着塗装ライン全体の工程長を短縮することができる。
また、自動車ボディ1の表面温度が100℃未満となるように除湿炉2内の温度が管理されているので、自動車ボディ1の表面に付着した洗浄水が沸騰することがなく、洗浄水の跡が残りにくい。よって、外観不良の発生をより抑制しつつ、滴下工程の工程長を短縮することができ、ひいては電着塗装ライン全体の工程長を短縮することができる。
また、除湿炉2内に戻される空気の重量絶対湿度が22g/kg未満であるので、濡れた状態で除湿炉2に搬入された自動車ボディ1の表面から洗浄水が、洗浄水の跡が残らない程度に緩やかに除去される。よって、外観不良の発生をより抑制しつつ、滴下工程の工程長を短縮することができ、ひいては電着塗装ライン全体の工程長を短縮することができる。
ここで、除湿炉2内の空気を外気と交換することで除湿する方法があるが、高温の空気を外部に排出するため、エネルギーのロスが生じてしまう。
本実施形態よれば、除湿炉内の空気の冷却及び加熱にヒートポンプ5を利用して除湿を行うので、エネルギーロスを少なくすることができる。
また、ヒートポンプのみによる冷却では、空気の温度コントロールに制限があるが、本実施形態によれば、予備冷却により、空気をヒートポンプ5によって所望の温度まで冷却することができる。
また、ヒートポンプ5によって加熱された空気をさらに加熱することにより、除湿炉2に戻す空気を所望の温度に調整することができる。
また、自動車ボディ1に付着した滴下水及び結露水は、外部と遮断された除湿炉2内に排出されるので、排出された滴下水及び結露水には、外部から混入するゴミや汚れが含まれておらず、排出された滴下水及び結露水を前工程である電着塗装工程に用いられる洗浄水に戻すことができる。これにより、除湿炉2から排出される滴下水及び結露水を再利用することができる。
また、除湿炉2から排出された滴下水及び結露水は、外部から混入するゴミや汚れが含まれていないため、滴下水及び結露水に含まれた汚れをフィルタ97で簡単に除去することができる。そして、フィルタ97を通過した滴下水及び結露水が第1ディップ水洗槽25に戻された後、第1ディップ水洗槽25及び洗浄液回収タンク33,34からのオーバーフロー水が電着槽21に回収され、電着槽21に設けられたUF装置31により、滴下水及び結露水に含まれる電着塗料を回収し、再利用することができる。
<その他の実施形態>
なお、上記実施形態では、前置冷却器4及び後置加熱器6を設けたが、どちらか一方又はどちらも設けなくてもよい。
また、上記実施形態では、除湿炉から排出される貯留水が第1ディップ水洗槽25に回収されたが、回収されなくてもよい。
また、上記実施形態では、自動車ボディの電着塗膜層の乾燥に用いたが、他の塗装品に適用してもよい。
E 電着塗装装置
L 電着塗装ライン
C1 電着ステーション
C2 水洗ステーション
D1 除湿ステーション
D2 焼付乾燥ステーション
M 温湿度制御システム
1 自動車ボディ(被塗物)
2 除湿炉
4 前置冷却器
5 ヒートポンプ
6 後置加熱器
8 循環路
21 電着槽(電着手段)
25 第1ディップ水洗槽
31 UF装置(限外ろ過装置)
93 冷却器
94 加熱器
96 貯留部
97 フィルタ

Claims (12)

  1. 被塗物の表面に電着塗膜層を形成し、該電着塗膜層が形成された被塗物を洗浄する電着塗装工程と、
    上記電着塗装工程の後に上記電着塗膜層の表面が洗浄水によって濡れた被塗物を除湿炉に搬入し、該除湿炉内において、該洗浄水を滴下水として滴下しつつ、該除湿炉内に入ってきた空気を取り出して該空気の湿度を下げ、該湿度の下がった空気を除湿炉内に戻すことによって、該除湿炉内の湿度を下げて、該被塗物の表面における洗浄水を乾燥させる除湿工程とを含み、
    上記除湿工程において、上記除湿炉から取り出した空気を吸熱源とし、該除湿炉から取り出した空気を冷却した後の空気を放熱源とするヒートポンプを予め設けておき、
    上記除湿炉から炉内空気を取り出し、該取り出した空気中の水分の一部が結露水として凝縮されるように、上記ヒートポンプを用いて、該取り出した炉内空気を冷却する工程と、
    上記ヒートポンプを用いて、上記冷却した後の炉内空気を加熱する工程と、
    上記ヒートポンプによって加熱された空気をさらに加熱して上記除湿炉に戻す工程とをさらに含むことを特徴とする電着塗装方法。
  2. 被塗物の表面に電着塗膜層を形成し、該電着塗膜層が形成された被塗物を洗浄する電着塗装工程と、
    上記電着塗装工程の後に上記電着塗膜層の表面が洗浄水によって濡れた被塗物を除湿炉に搬入し、該除湿炉内において、該洗浄水を滴下水として滴下しつつ、該除湿炉内に入ってきた空気を取り出して該空気の湿度を下げ、該湿度の下がった空気を除湿炉内に戻すことによって、該除湿炉内の湿度を下げて、該被塗物の表面における洗浄水を乾燥させる除湿工程とを含み、
    上記除湿工程において、上記除湿炉から取り出した空気を吸熱源とし、該除湿炉から取り出した空気を冷却した後の空気を放熱源とするヒートポンプを予め設けておき、
    上記除湿炉から炉内空気を取り出し、該取り出した空気中の水分の一部が結露水として凝縮されるように、上記ヒートポンプを用いて、該取り出した炉内空気を冷却する工程と、
    上記ヒートポンプを用いて、上記冷却した後の炉内空気を加熱して、上記除湿炉に戻す工程とをさらに含み、
    上記除湿炉内から排出される上記滴下水及び上記結露水を、上記電着塗装工程で用いられる洗浄水に戻すことを特徴とする電着塗装方法。
  3. 請求項に記載の電着塗装方法において、
    上記ヒートポンプによって加熱された空気をさらに加熱して上記除湿炉に戻すことを特徴とする電着塗装方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の電着塗装方法において、
    上記除湿炉は、その内部の温度が、上記除湿炉内に搬入された被塗物の表面温度が100℃未満となるように管理されていることを特徴とする電着塗装方法。
  5. 請求項に記載の電着塗装方法において、
    上記除湿炉内に戻される空気の重量絶対湿度が22g/kg未満であることを特徴とする電着塗装方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の電着塗装方法において、
    上記除湿炉から取り出した空気を、上記ヒートポンプによる冷却前に予備冷却することを特徴とする電着塗装方法。
  7. 被塗物の表面に電着塗膜層を形成する電着手段と、
    上記電着塗膜層が形成された被塗物を洗浄する水洗手段と、
    上記水洗手段から搬出された被塗物に付着した洗浄水を滴下水として滴下しつつ、内部に導入された空気を取り出して、該空気の湿度を下げ、該湿度の下がった空気を内部に戻すことによって内部の湿度を下げて、該被塗物の表面における洗浄水を乾燥させる除湿炉と
    上記除湿炉から空気が導入され、該導入された空気中の水分の一部が結露水として凝縮されるように、該導入された空気を冷却する冷却器と、
    上記冷却器によって冷却された空気が導入され、該導入された空気を加熱する加熱器と、
    上記除湿炉内の空気を上記冷却器から上記加熱器を経て上記除湿炉に戻るように循環させる循環路と、
    上記冷却器と上記加熱器とを連絡し、上記冷却器に上記空気を冷却する冷熱を熱交換によって供給し、上記加熱器に上記空気を加熱する温熱を熱交換によって供給するヒートポンプと、
    上記循環路に配設され、上記加熱器によって加熱された空気をさらに加熱して上記除湿炉に戻す後置加熱器とを備えることを特徴とする電着塗装装置。
  8. 被塗物の表面に電着塗膜層を形成する電着手段と、
    上記電着塗膜層が形成された被塗物を洗浄する水洗手段と、
    上記水洗手段から搬出された被塗物に付着した洗浄水を滴下水として滴下しつつ、内部に導入された空気を取り出して、該空気の湿度を下げ、該湿度の下がった空気を内部に戻すことによって内部の湿度を下げて、該被塗物の表面における洗浄水を乾燥させる除湿炉と
    上記除湿炉から空気が導入され、該導入された空気中の水分の一部が結露水として凝縮されるように、該導入された空気を冷却する冷却器と、
    上記冷却器によって冷却された空気が導入され、該導入された空気を加熱する加熱器と、
    上記除湿炉内の空気を上記冷却器から上記加熱器を経て上記除湿炉に戻るように循環させる循環路と、
    上記冷却器と上記加熱器とを連絡し、上記冷却器に上記空気を冷却する冷熱を熱交換によって供給し、上記加熱器に上記空気を加熱する温熱を熱交換によって供給するヒートポンプと、
    上記除湿炉から排水された上記滴下水及び上記結露水の汚れを除去するフィルタと、
    上記電着手段に設けられ、上記フィルタを通過した上記滴下水及び上記結露水が上記水洗手段に戻された後、上記滴下水及び上記結露水が上記水洗手段から上記電着手段を経由して導入され、上記滴下水及び上記結露水を含む電着手段内の溶液の電着塗料を回収するための限外ろ過装置とを備えることを特徴とする電着塗装装置。
  9. 請求項に記載の電着塗装装置において、
    上記循環路に配設され、上記加熱器によって加熱された空気をさらに加熱して上記除湿炉に戻す後置加熱器をさらに備えることを特徴とする電着塗装装置。
  10. 請求項7〜9のいずれか1つに記載の電着塗装装置において、
    上記除湿炉は、その内部の温度が、上記除湿炉内に搬入された被塗物の表面温度が100℃未満となるように管理されていることを特徴とする電着塗装装置。
  11. 請求項10に記載の電着塗装装置において、
    上記除湿炉内に戻される空気の重量絶対湿度が22g/kg未満であることを特徴とする電着塗装装置。
  12. 請求項7〜11のいずれか1つに記載の電着塗装装置において、
    上記循環路に配設され、上記除湿炉から取り出された空気を冷却して上記冷却器に導入する前置冷却器をさらに備えることを特徴とする電着塗装装置。
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