JP6939510B2 - 信号処理方法および材料試験機 - Google Patents

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Description

この発明は、信号処理方法および材料試験機に関する。
物理的な信号の周波数毎の強さ(パワー)や位相を定量的に求めるために、スペクトル解析を行うときには、フーリエ変換が行われる。なお、アナログ信号が連続時間信号であるのに対し、デジタル信号は、サンプリング周期で収集した標本値の列である離散時間信号である。このため、デジタル信号処理には離散フーリエ変換が用いられる。
離散フーリエ変換は、通常のフーリエ変換の無限区間積分を有限区間積分の和に書き換えたものである。このため、離散フーリエ変換を行うときには、N時刻分の信号を切り出して積分することになる。一方で、信号が周期的であるという仮定の下でデータの切り出し区間(有限区間で打ち切きった時間データ)を選んでも、この区間が元の波形の周期の整数倍と正確に一致することはまれである。さらに、信号は多くの周波数成分を含むため、切り出し区間をうまく選ぶことは困難であり、この区間を周期拡張しても信号がうまく繋がらない状態となる。周期拡張した信号が不連続となれば、変換によりノイズが混入する。そこで、このような状態を回避する手法として、従来は、窓関数を使った信号の切り出しが行なわれている。窓関数は、区間外の値がゼロになる関数であり、例えば、ハン窓のように、両端が滑らかに小さくなりゼロにつながる山形の関数である。
図7は、従来の窓関数を適用した信号処理を説明する概要図である。図8は、従来の窓関数を適用した信号処理を示すグラフである。図7(a)は、サンプリング点N個分の有限区間の繰り返しイメージであり、図7(b)は、図7(a)の波形に一点鎖線で示す窓関数を適用した後のイメージである。また、図8のグラフにおいては、縦軸は振幅、横軸は時間を示す。
従来の窓関数を適用した信号処理では、図7(a)に示すように、生データからサンプリング点N個分の時間データを切り出す。そして、切り出し区間に対して窓関数をかけると、図7(b)に実線で示すように、データの両端付近ではデータが縮小し、窓関数の種類によっては両端のデータがゼロとなる。例えば、図8に示すように、中央部に重みがあり、両端のデータがゼロとなるハン窓(一点鎖線で示す)でデータを切り出すと、破線で示す生データは、実線で示す窓関数をかけた後には両端のデータがゼロとなるデータとなる。これにより、図7(b)に示すように、窓関数適用後の信号は、−Nからゼロまでの区間、ゼロからNまでの区間、Nから2Nまでの各区間がゼロで継ぎ合わされた連続した波形となる。
また、特許文献1に記載の疲労試験機に適用する駆動信号生成装置では、分割した信号を不連続にならないように継ぎ合わせる手法として、重複時間を設けてデータを分割し、フーリエ変換および逆変換処理の後、分割データを継ぎ合わせるときには、前後2つの分割データの重複時間内で、2つの信号の値が一致する時刻または最も接近する時刻で継ぎ合わせることが提案されている。
特開2009−58522号公報
窓関数をかけると、切り出し区間の時間データの両端付近ではデータが縮小する。図8に示すように、破線で示す生データと実線で示す窓関数をかけた後のデータとでは、区間開始位置付近の値の差は大きくないものの、区間終了付近では、値に大きな差があり、窓関数をかけたことにより、本来のデータが持つ値が失われ、波形の特徴が損なわれている。このため、窓関数をかけたことで縮小した値をデータ処理後に元に戻すために、窓関数で割る処理を行うことが考えられる。しかしながら、このような処理を実行すると、区間の両端に近づくほど、高倍率に値が拡大され、ノイズも拡大されることになる。このため、窓関数をかけたデータに対して窓関数で割る処理を実施するのは現実的ではない。
特許文献1で提案された信号の継ぎ合わせ手法は、窓関数を使わないことから、区間の両端付近でデータが縮小することはない。しかしながら、データを重複処理すると、分割途中のデータは欠落しないが、全データの両端では、基準とするゼロ位置に収束しデータが欠落する。このため、例えば、高速引張試験の試験片破断までの時間の試験力データでは、信号処理により破断時のデータが失われていた。
この発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、時間領域の信号を有限区間で切り出して処理するに際し、処理過程でデータの欠落を生じさせない信号処理方法および材料試験機を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、入力信号を所定の時間長で切り取ることにより時間領域の区間データに分割する区間データ生成工程と、前記区間データの開始点を接点とする接線の傾きが前記区間データの開始位置付近の近似直線の傾きと一致し、前記区間データの終了点を接点とする接線の傾きが終了位置付近の近似直線の傾きとに一致する関数を、基準関数として決定する基準関数決定工程と、前記区間データを、前記基準関数決定工程において決定された基準関数を利用して前記区間データの波形の両端が滑らかにゼロに収束するように調整した調整データに変換する変換工程と、を含むことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の信号処理方法において、前記基準関数は、次数3以上の多項式関数である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の信号処理方法において、前記基準関数決定工程は、前記区間データの時間軸の開始位置をt、値をy、開始点(t,y)で接する接線である前記開始位置付近での近似直線の傾きをkとし、前記区間データの時間軸の終了位置をtend、値をyend、終了点(tend,yend)で接する接線である前記終了位置付近での近似直線の傾きをkendとし、下記式(2)で表される係数a、b、c、dを持つ下記式(1)の3次曲線y(x)を前記基準関数として決定する。
Figure 0006939510
Figure 0006939510
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の信号処理方法において、前記変換工程は、前記区間データから前記基準関数を減算することにより前記調整データに変換する。
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の信号処理方法において、前記調整データからノイズを除去するノイズ除去工程を含み、前記ノイズ除去工程は、ローパスフィルタによるフィルタ処理工程と、前記フィルタ処理工程において高周波ノイズが除去されたデータに対して前記基準関数を利用して逆変換を実行する逆変換工程と、前記逆変換工程において逆変換されたデータを接続して元の入力信号と同じ時系列データに復元する接続工程と、を含む。
請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の信号処理方法により、物理量検出器から入力され時間領域信号を処理する制御装置を備える材料試験機。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の材料試験機において、前記物理量検出器は、材料試験において試験片に与えられた試験力を検出する力検出器、または、材料試験において試験片に生じた変位を検出する変位計である。
請求項1から請求項7に記載の発明によれば、基準関数を決定し、入力信号を所定の時間長で切り取った時間領域の区間データを、基準関数を利用して区間データの波形の両端が滑らかにゼロに収束するように調整した調整データに変換することから、入力信号から分割された各区間データを、各々区間データの開始点と終了点で滑らかに接続することが可能となる。このため、入力信号を時間領域の表現から周波数領域の表現に変換するときに使用される離散フーリエ変換、離散コサイン変換、離散ウェーブレット変換における窓関数に代えて、この基準関数を使用することで、周波数特性を調べる処理の精度を向上させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、区間データから基準関数を減算することで、調整データを得ることができることから、計算負荷が少なく、速い処理を実現することができる。
請求項5に記載の発明によれば、基準関数を利用して変換した調整データをローパスフィルタによるフィルタ処理の後に、基準関数を利用して逆変換することで、処理後のデータから可逆的に基準関数の影響を取り除くことができる。
この発明に係る材料試験機の概要図である。 この発明に係る材料試験機の主要な制御系を示すブロック図である。 この発明に係る信号処理方法の各工程の処理フローを説明するブロック図である。 基準関数の算出を説明するグラフである。 基準関数を利用したデータ変換を説明するグラフである。 図5の調整データにローパスフィルタ処理を行った後に基準関数による逆変換を行った例を示すグラフである。 従来の窓関数を適用した信号処理を説明する概要図である。 従来の窓関数を適用した信号処理を示すグラフである。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、この発明に係る材料試験機の概要図である。図2は、この発明に係る材料試験機の主要な制御系を示すブロック図である。
この材料試験機は、試験片TPを試験対象とし、負荷機構を駆動して試験片TPに急速に衝撃的な負荷を与える衝撃試験を実行するものであり、高速引張試験機とも呼称される。この材料試験機は、試験機本体10と、制御装置40を備える。試験機本体10は、テーブル11と、テーブル11に立設された一対の支柱12と、一対の支柱12に架け渡されたクロスヨーク13と、クロスヨーク13に固定された油圧シリンダ31を備える。
油圧シリンダ31は、サーボバルブ34を介してテーブル内に配置された油圧源(図示せず)から供給される作動油によって動作する。油圧シリンダ31のピストンロッド32には、助走治具25およびジョイント26を介して上つかみ具21が接続されている。一方で、テーブル11には、力検出器であるロードセル27を介して、下つかみ具22が接続されている。このように、この試験機本体10の構成は、助走治具25により引張方向に助走区間を設け、ピストンロッド32を0.1〜20m/sの高速で引き上げることにより、試験片TPの両端部を把持する一対のつかみ具を急激に離間させる高速引張試験を実行するための構成となっている。高速引張試験を実行したときの負荷機構の変位(ストローク)、すなわち、ピストンロッド32の移動量は、ストロークセンサ33により検出され、その時の試験力はロードセル27により検出される。なお、試験片TPの伸び(変位)は、ストロークセンサ33の検出値から求めてもよく、図示しない他の変位計によって測定するようにしてもよい。
制御装置40は、試験機本体10の動作を制御するための本体制御装置41と、パーソナルコンピュータ42とから構成される。この制御装置40は、ロードセル27やストロークセンサ33等の物理量検出器から入力される時間領域信号を処理する。本体制御装置41は、センサに対応した入力信号を増幅する増幅器、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器、および、デジタル信号を処理する論理回路から構成される信号入出力ユニット43と、試験制御機能を実現する論理回路と、各種演算を実行するMPU(micro processing unit)などの演算装置45と、パーソナルコンピュータ42との通信を行う通信部46と、から構成される主ユニット44を備える。高速引張試験を実行するときには、主ユニット44からサーボバルブ34に制御信号が供給され、油圧シリンダ31が動作する。ストロークセンサ33の出力信号と、ロードセル27の出力信号とは、それぞれに対応する信号入出力ユニット43により本体制御装置41に取り込まれデジタル化される。
パーソナルコンピュータ42は、データ解析プログラムを記憶するROM、プログラム実行時にプログラムをロードして一時的にデータを記憶するRAMなどから成るメモリ53、各種演算を実行するCPU(central processing unit)などの演算装置55、本体制御装置41などの外部接続機器との通信を行う通信部56、データを記憶する記憶装置57、試験結果が表示される表示装置51および試験条件を入力するための入力装置52を備える。メモリ53には、演算装置55を動作させて機能を実現するプログラムが格納されている。なお、記憶装置57は、ロードセル27から入力された試験力の生データである時系列データなどを記憶する記憶部であり、HDD(hard disk drive)などの大容量記憶装置から構成される。なお、メモリ53、演算装置55、通信部56、記憶装置57、表示装置51および入力装置52は相互にバスにより接続されている。
図2においては、パーソナルコンピュータ42にインストールされているプログラムを機能ブロックとして示している。この実施形態では、機能ブロックとして、本体制御装置41を介して入力されたデジタル化された試験力データ等の生データに対して、後述する基準関数を利用した処理を実行する基準関数処理部61と、周波数解析を行う波形解析部65と、入力信号である生データからのノイズを除去するノイズ除去工程を実行するノイズ除去部66と、を備える。
この発明の信号処理方法の各工程を実現する機能ブロックについて、さらに詳細に説明する。図3は、この発明に係る信号処理方法の各工程の処理フローを説明するブロック図である。なお、この図においては、ロードセル27から本体制御装置41に入力され、デジタル化された試験力データを入力信号として処理する場合を例に説明する。
基準関数処理部61は、ロードセル27からの入力信号を所定の時間長で切り取ることにより時間領域の区間データに分割する区間データ生成工程を実行する区間データ生成部62と、後述する変換工程で利用する基準関数を決定する基準関数決定工程を実行する基準関数決定部64と、基準関数を利用して区間データを変換する変換工程を実行する変換部63と、を備える。また、ノイズ除去部66は、変換部63において変換されたデータに対して高周波ノイズを除去するフィルタ処理工程を実行するローパスフィルタ67と、基準関数を利用してローパスフィルタ処理後のデータを逆変換する逆変換工程を実行する逆変換部68と、逆変換後の有限区間の時間データを接続して有限区間の時間データを入力信号と同じ時系列データに復元する接続工程を実行する接続部69と、を備える。
図4は、基準関数の算出を説明するグラフである。図5は、基準関数を利用したデータ変換を説明するグラフである。図4および図5のグラフにおいて、縦軸は振幅であり、横軸は時間である。なお、横軸の数字はサンプリング数であり、横軸の時間は、サンプリング数分の時間長を示すものである。
本体制御装置41からパーソナルコンピュータ42に入力された試験力データ(生データ)から、適当な時間長、例えばサンプリング点数N=100だけの時間データを区間データとして切り取る。なお、図4においては、区間データ生成部62において試験力データから切り出された区間データを実線で示している。区間データの開始点と終了点が、その後の各種処理後の区間データ間での開始位置と終了位置で滑らかにつながるようにするために、この実施形態では、次の条件を満たす関数を基準関数として決定する。条件は、基準関数曲線に開始点で接する接線の傾きは生データの開始位置付近の近似直線の傾きに一致すること、および、基準関数曲線に終了点で接する接線の傾きは生データの終了位置付近の近似直線の傾きに一致することである。このように、基準関数曲線と上記の近似直線の交点が区間データの両端の開始点と終了点のそれぞれに一致する基準関数として、適切な係数a、b、c、dを持つ下記式(1)に示す3次曲線y(x)があげられる。
Figure 0006939510
図4中に太線で示すように、生データの開始位置付近と終了位置付近で近似直線を引き、データ開始位置付近の近似直線の傾きをk、そのデータの時間軸での開始位置tにおける値をyとし、データの終了位置付近の近似直線の傾きをkend、そのデータの時間軸での終了位置tendにおける値をyendとすると、係数a、b、c、dは、下記式(2)で表すことができる。
Figure 0006939510

このように、開始位置付近の近似直線が区間データの開始点(t,y)を接点とする傾きkの接線と一致し、終了位置付近の近似直線が区間データの終了点(tend,yend)を接点とする傾きkendと一致する基準関数は、式(2)の係数a、b、c、dを持つ式(1)の次数3の曲線y(x)となる。
基準関数決定部64において、図5に一点鎖線で示すような適切な係数a、b、c、dを持つ3次曲線である基準関数が得られると、この基準関数を用いて、破線で示す区間データに対して変換を実行する。変換部63における基準関数を利用した変換は、区間データから基準関数を減算することにより行われる。変換後の調整データは、図5に実線で示すように、両端(開始点と終了点)が滑らかにゼロに収束し、繰り返した際に連続的に繋がる。
基準関数を利用した変換により区間データの両端が滑らかにゼロに収束したデータとなった調整データに対して、周波数特性を調べる処理やノイズ除去などの各種処理を実行する。周波数特性を調べる場合には、波形解析部65における離散フーリエ変換により時間領域信号を周波数領域信号に変換し、パワースペクトルを得る。従来の信号を有限時間で打ち切った離散フーリエ変換では、区間が元の入力信号の波形の周期の整数倍と正確に一致しないため、繰り返し波形が不連続となりスペクトルに広がりが生じる。そのため、スペクトルのピークの大きさは真の値と比較して減少していた。この発明では、両端が滑らかにゼロに収束しているデータに対して、離散フーリエ変換を行うため、繰り返し波形が連続的となり正しいスペクトルを得ることが可能となる。すなわち、離散フーリエ変換における漏れを低減することができる。
上述した例では、3次の多項式曲線y(x)を基準関数として用いているが、基準関数の次数は3次より大きい次数であってもよい。3次より高次の多項式曲線を基準関数とする場合には、次数に応じて適切な係数が決められる。なお、基準関数はなるべく単純なものの方がよいので、基準関数としては3次の多項式関数であることが最も望ましい。
次に、試験力の生データからノイズを除去する場合について説明する。図6は、図5で変換したデータに対して、ローパスフィルタ処理を行った後に、基準関数を利用して逆変換を行った状態を説明するグラフである。グラフの縦軸は振幅であり、横軸は時間である。
ノイズ除去部66において、区間データから基準関数を減算して得た各変換データに対して、ローパスフィルタ67による高周波除去処理を実行する。ローパスフィルタ67のカットオフ周波数は、波形解析部65での離散フーリエ変換で得られたパワースペクトルを基に決められる。図6に示すように、2点鎖線で示す変換データをローパスフィルタ67にかけると、破線で示す波形となる。このフィルタ処理後のデータに対して、基準関数を加算する逆変換を実行すると、図6に実線で示す波形となる。
図5に破線で示す、基準関数による変換前の区間データと、図6に実線で示す、フィルタ処理後に基準関数による逆変換を行ったデータとでは、区間の開始位置と終了位置の値が保持されている。このように、基準関数を利用した逆変換で、データを元の時系列データに戻すと、従来のハン窓を使用した場合のように、逆変換でデータの両端に近いほど高倍率になり、ノイズが拡大されることがない。すなわち、データから可逆的に基準関数の影響を無くすことができる。
基準関数を用いた変換、逆変換後も入力信号の波形の傾向が保持されており、接続部69において処理後の各区間データを開始点と終了点で滑らかに接続できるため、元の時系列データに復元するときに、接続部分が不連続になることがない。このように、基準関数を利用することで、窓関数と同等にデータの開始点と終了点を滑らかになぐことができ、処理の精度を向上させることができるとともに、窓関数のように区間データの両端でのデータの縮小や欠落を生じることがなく、逆変換によりノイズが拡大するような影響をデータに残すこともない。
このように、この発明の基準関数は、従来の窓関数では行えなかった信号の可逆的な前処理に利用可能であり、窓関数に代えて、この発明の基準関数による変換を試験力データや変位データ等の生データに対して、離散フーリエ変換やフィルタ処理の前処理に使用することで、データ処理の精度を向上させている。また、離散フーリエ変換に限らず、従来、窓関数を使用したデータの切り取りを行う離散コサイン変換や離散ウェーブレット変換でも、窓関数に代えて、この発明の基準関数による変換を前処理として採用することができる。
なお、この実施形態では、この発明の信号処理方法を実現するためのプログラムを、パーソナルコンピュータ42のメモリ53にインストールして、パーソナルコンピュータ42で実行させているが、本体制御装置41にプログラムを実行する処理回路を設けてもよい。
上述した実施形態では、高速引張試験を実行する材料試験機の物理量検出器であるロードセルが検出した信号を入力信号とした例について説明したが、この信号処理方法を適用する材料試験機は、これに限定されない。例えば、特許文献1に記載されているような、実振動波形に逆伝達関数を乗じて生成された駆動信号により負荷アクチュエータを駆動する疲労試験機に対してもこの発明の信号処理方法を適用することができる。すなわち、離散フーリエ変換の周波数応答は、ある帯域幅のバンドパスフィルタの特性を示すことから、駆動信号の生成に際し周波数毎の目標値に対する応答を補正するイタレーション処理に離散フーリエ変換が行われる。この信号処理方法の基準関数を使用することで離散フーリエ変換における漏れを低減することができるため、イタレーション処理を実行する疲労試験機においてもこの発明の信号処理方法を適用することができる。
10 試験機本体
11 テーブル
12 支柱
13 クロスヨーク
21 上つかみ具
22 下つかみ具
25 助走治具
26 ジョイント
27 ロードセル
31 油圧シリンダ
32 ピストンロッド
33 ストロークセンサ
34 サーボバルブ
40 制御装置
41 本体制御装置
42 パーソナルコンピュータ
43 信号入出力ユニット
44 主ユニット
45 演算装置
46 通信部
51 表示装置
52 入力装置
53 メモリ
55 演算装置
56 通信部
57 記憶装置
61 基準関数処理部
62 区間データ生成部
63 変換部
64 基準関数決定部
65 波形解析部
66 ノイズ除去部
67 ローパスフィルタ
68 逆変換部
69 接続部
TP 試験片

Claims (7)

  1. 入力信号を所定の時間長で切り取ることにより時間領域において連続する複数の区間データに分割することにより、接続点で互いに隣接した第1区間データ及び第2区間データを少なくとも生成する区間データ生成工程と、
    前記複数の区間データ毎に、値を時間軸に対してプロットした波形において、区間データの開始点を接点とする接線の傾きが前記区間データの時間軸の開始位置付近の近似直線の傾きと一致し、前記区間データの終了点を接点とする接線の傾きが前記区間データの時間軸の終了位置付近の近似直線の傾きと一致する関数を、基準関数として決定する基準関数決定工程と、
    前記複数の区間データをそれぞれ、前記基準関数決定工程において決定された基準関数を利用して前記波形の両端が滑らかにゼロに収束するように調整した調整データに変換することにより、前記接続点に対応する前記第1区間データの終了点を接点とする接線の傾きを、前記接続点に対応する前記第2区間データの開始点を接点とする接線の傾きと一致させる変換工程と、
    を含むことを特徴とする信号処理方法。
  2. 請求項1に記載の信号処理方法において、
    前記基準関数は、次数3以上の多項式関数である信号処理方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の信号処理方法において、
    前記基準関数決定工程は、前記区間データの時間軸の開始位置をt1、値をy1、開始点(t1,y1)で接する接線である前記開始位置付近での近似直線の傾きをk1とし、前記区間データの時間軸の終了位置をtend、値をyend、終了点(tend,yend)で接する接線である前記終了位置付近での近似直線の傾きをkendとし、下記式(2)で表される係数a、b、c、dを持つ下記式(1)の3次曲線y(x)を前記基準関数として決定する信号処理方法。
    Figure 0006939510
    Figure 0006939510
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の信号処理方法において、
    前記変換工程は、前記区間データの値から前記基準関数の値を減算することにより前記調整データに変換する信号処理方法。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の信号処理方法において、
    前記調整データからノイズを除去するノイズ除去工程を含み、
    前記ノイズ除去工程は、
    ローパスフィルタによるフィルタ処理工程と、
    前記フィルタ処理工程において高周波ノイズが除去されたデータに対して前記基準関数を利用して逆変換を実行する逆変換工程と、
    前記逆変換工程において逆変換されたデータを接続して元の入力信号と同じ時系列データに復元する接続工程と、
    を含む信号処理方法。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の信号処理方法により、物理量検出器から入力された時間領域信号を処理する制御装置を備える材料試験機。
  7. 請求項6に記載の材料試験機において、
    前記物理量検出器は、材料試験において試験片に与えられた試験力を検出する力検出器、または、材料試験において試験片に生じた変位を検出する変位計である材料試験機。
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