JP6938935B2 - 画像比較装置、画像比較方法及び画像比較プログラム - Google Patents

画像比較装置、画像比較方法及び画像比較プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6938935B2
JP6938935B2 JP2017020991A JP2017020991A JP6938935B2 JP 6938935 B2 JP6938935 B2 JP 6938935B2 JP 2017020991 A JP2017020991 A JP 2017020991A JP 2017020991 A JP2017020991 A JP 2017020991A JP 6938935 B2 JP6938935 B2 JP 6938935B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
difference
weighted
display
filtering
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017020991A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018129652A (ja
Inventor
景介 中山
景介 中山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2017020991A priority Critical patent/JP6938935B2/ja
Publication of JP2018129652A publication Critical patent/JP2018129652A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6938935B2 publication Critical patent/JP6938935B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Editing Of Facsimile Originals (AREA)
  • Image Analysis (AREA)

Description

本発明は、画像比較装置、画像比較方法及び画像比較プログラムに関する。
従来、印刷物の検版作業を効率化するために、製版過程で得られる修正前画像と修正後画像から、画素毎の輝度差の差分を抽出し、その差分が閾値を超える領域が相違点として表示された画像データを作成する装置が提案されている(特許文献1参照)。また、画素毎に抽出された輝度差の差分に対して、複数の閾値を設定し、各閾値での相違点が表示された画像データを作成する装置が提案されている(特許文献2参照)。
特開2013−80524号公報 WO 2015/114833 A1
従来の装置において、修正前画像と修正後画像から抽出される相違点には、製版作業で行われた文字、模様、図柄等の修正結果のほかに、ラスタライズ処理と呼ばれるデータの変換過程で生じる量子誤差が含まれることがある。このうち、製版作業で生じた相違点は、修正が指示された箇所が適切に修正されたか否かの確認及び修正が指示されていない箇所が修正されていないか否かを確認するため、修正履歴として残す必要がある。一方、ラスタライズ処理により生じた相違点は、製版作業で修正していないにも係わらず発生するため、ゴミとして除去する必要がある。残すべき相違点が表示された画像データから不要なゴミを除去して、検版作業を効率化するためである。
製版作業において、作業ミスにより加えられた修正結果は、検版作業後に修正後画像から削除する必要があるため、修正履歴として残す必要がある。特許文献1の装置において、作業ミスにより加えられた修正結果のうち、修正箇所の輝度差の差分が閾値よりも小さいものは、ゴミとして除去されるため、検版作業に見落としが発生する。この場合、閾値を小さくすると、画像データに、除去されるべきゴミの多くが修正履歴として残ってしまう。一方、閾値を大きくすると、ゴミの多くを除去できるが、製版作業による修正結果も除去されてしまうおそれがある。いずれの場合も、検版作業が煩雑になったり、見落としが発生したりする。
また、特許文献2の装置では、各閾値での相違点が表示された画像データを参照できるため、オペレータは、修正履歴として残すべき修正結果と、ゴミとして除去してもよいものとを判別しやすくなる。しかし、修正箇所の輝度差の差分と比較して、ゴミとして除去すべき画素の輝度差のばらつきが大きい場合、オペレータは、複数の画像データを何回も繰り返し参照することになるため、検版作業が煩雑になったり、見落としが発生したりする。
本発明の課題は、印刷物の検版作業をより簡単に且つ正確に行うことができる画像比較装置、画像比較方法及び画像比較プログラムを提供することにある。
本発明は、以下のような解決手段により、課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。また、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
第1の発明は、検査基準となる第1画像と検査対象となる第2画像から、画素毎の輝度差を差分として抽出し、差分画像を作成する差分画像作成部(111)と、前記差分画像作成部により作成された前記差分画像から、第1閾値以上の輝度差を持つ画素を相違点として抽出し、相違点表示画像を作成する相違点表示画像作成部(112)と、前記相違点表示画像作成部により作成された前記相違点表示画像から、垂直方向に配列する各画素の連結位置で重み付けした画像、水平方向に配列する各画素の連結位置で重み付けした画像、及び、垂直方向及び水平方向における各画素の連結個数で重み付けした画像のうち、少なくとも1つの画像を重み付け画像として作成する重み付け画像作成部(113)と、前記重み付け画像作成部により作成された前記重み付け画像から、第2閾値以上の重み付け値を持つ画素を抽出し、フィルタリング画像を作成するフィルタリング画像作成部(114)と、前記フィルタリング画像作成部により作成された前記フィルタリング画像を表示画面に表示させる表示制御部(3)と、を備える画像比較装置(1)に関する。
第2の発明は、第1の発明の画像比較装置(1)であって、前記表示制御部(3)は、前記フィルタリング画像が複数の前記重み付け画像に基づいて複数作成された場合、少なくとも2つの前記フィルタリング画像を表示画面に並べて表示させることを特徴とする。
第3の発明は、第1の発明の画像比較装置(1)であって、前記表示制御部(3)は、前記フィルタリング画像が複数の前記重み付け画像に基づいて複数作成された場合、少なくとも2つの前記フィルタリング画像を表示画面の同一位置に交替に表示させることを特徴とする。
第4の発明は、第1又は第2の発明の画像比較装置(1)であって、前記表示制御部(3)は、前記第1画像及び前記第2画像を、前記フィルタリング画像と共に表示画面に並べて表示させることを特徴とする。
第5の発明は、第1又は第3の発明の画像比較装置(1)であって、前記表示制御部(3)は、前記第1画像及び前記第2画像を、前記フィルタリング画像と共に表示画面の同一位置に交替に表示させることを特徴とする。
第6の発明は、第1から第5までのいずれかの発明の画像比較装置(1)であって、前記第1閾値及び前記第2閾値のうちの少なくとも1つを変更する閾値変更部(10)を備えることを特徴とする。
第7の発明は、検査基準となる第1画像と検査対象となる第2画像から、画素毎の輝度差を差分として抽出し、差分画像を作成する差分画像作成工程と、前記差分画像作成工程により作成された前記差分画像から、第1閾値以上の輝度差を持つ画素を相違点として抽出し、相違点表示画像を作成する相違点表示画像作成工程と、相違点表示画像作成工程により作成された前記相違点表示画像から、垂直方向に配列する各画素の連結位置で重み付けした画像、水平方向に配列する各画素の連結位置で重み付けした画像、及び、垂直方向及び水平方向における各画素の連結個数で重み付けした画像のうち、少なくとも1つの画像を重み付け画像として作成する重み付け画像作成工程と、前記重み付け画像作成工程により作成された前記重み付け画像から、第2閾値以上の重み付け値を持つ画素を抽出し、フィルタリング画像を作成するフィルタリング画像作成工程と、前記フィルタリング画像作成工程により作成された少なくとも1つのフィルタリング画像を表示画面に表示させる表示制御工程と、を備える画像比較方法に関する。
第8の発明は、コンピュータにおいて実行される画像比較プログラムであって、前記コンピュータを、検査基準となる第1画像と検査対象となる第2画像から、画素毎の輝度差を差分として抽出し、差分画像を作成する差分画像作成手段と、前記差分画像作成手段により作成された前記差分画像から、第1閾値以上の輝度差を持つ画素を相違点として抽出し、相違点表示画像を作成する相違点表示画像作成手段と、前記相違点表示画像作成手段により作成された前記相違点表示画像から、垂直方向に配列する各画素の連結位置で重み付けした画像、水平方向に配列する各画素の連結位置で重み付けした画像、及び、垂直方向及び水平方向における各画素の連結個数で重み付けした画像のうち、少なくとも1つの画像を重み付け画像として作成する重み付け画像作成手段と、前記重み付け画像作成手段により作成された前記重み付け画像から、第2閾値以上の重み付け値を持つ画素を抽出し、フィルタリング画像を作成するフィルタリング画像作成手段と、前記フィルタリング画像作成手段により作成された少なくとも1つのフィルタリング画像を表示画面に表示させる表示制御手段と、して機能させる画像比較プログラムに関する。
本発明によれば、印刷物の検版作業をより簡単に且つ正確に行うことができる画像比較装置、画像比較方法及び画像比較プログラムを提供できる。
実施形態の画像比較装置1を説明する図である。 修正前画像20、修正後画像30及び差分画像40を説明する図である。 相違点表示画像50を説明する図である。 重み付け画像60を説明する図である。 フィルタリング画像70を説明する図である。 フィルタリング画像70を説明する図である。 フィルタリング画像70を説明する図である。 画像比較装置1により実行される画像比較プログラムの処理手順を示すフローチャートである。 複数の画像を表示画面Sに並べて表示した例を説明する図である。 複数の画像を表示画面Sに並べて表示した例を説明する図である。 複数の画像を表示画面Sの同一位置に交替に表示させた例を説明する図である。 複数の画像を表示画面Sの同一位置に交替に表示させた例を説明する図である。
以下、本発明の実施形態ついて説明する。なお、本明細書に添付した図面は、いずれも模式図であり、理解しやすさ等を考慮して、各部の形状、縮尺、縦横の寸法比等を、実物から変更又は誇張している。
図1は、本実施形態の画像比較装置1を説明する図である。
本実施形態の画像比較装置1は、印刷物の製版過程で得られる修正前画像と修正後画像から、修正の加えられた部分を検出して表示する検版作業用の装置である。
図1に示すように、本実施形態の画像比較装置1は、表示装置2、表示制御部3、データ入力部4、操作入力部5、入力制御部6、記憶部7、DB(データベース)装置8、DB制御部9、制御部10及び画像処理部11を備える。このうち、表示制御部3、入力制御部6、記憶部7、DB制御部9、制御部10及び画像処理部11は、装置本体12を構成する。
表示装置2は、後述する修正前画像20、修正後画像30、相違点表示画像50、フィルタリング画像70等の各種画像、データ等を表示可能な表示画面を有するディスプレイ装置である。
表示制御部3は、表示装置2における各種画像の表示を制御する。表示制御部3は、操作入力部5で取得されたオペレータの操作指示に従って、例えば、DB装置8(後述)から読み出されたフィルタリング画像等を、表示装置2の表示画面に並べて表示したり、同一位置に交替に表示したりする。
データ入力部4は、製版作業に使用された修正前画像20、修正後画像30等の画像データを入力可能な装置である。データ入力部4は、例えば、スキャナ、PC(パーソナルコンピュータ)、ネットワーク通信端末装置、CD−ROM等の記録媒体の読み取り装置等の1つ又は複数により構成される。
操作入力部5は、オペレータが各種の文字情報、数値データ、操作指示、動作指示等を入力可能な装置である。操作入力部5は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等(不図示)により構成される。
入力制御部6は、データ入力部4から入力された画像データ、操作入力部5から入力されたデータ、指示等を取得し、記憶部7に記憶させたり、DB制御部9を介してDB装置8に記憶させたりする。
記憶部7は、制御部10、画像処理部11で実行されるプログラム、データ等が記憶される記憶装置である。記憶部7は、例えば、半導体メモリ、ハードディスク等により構成される。
DB装置8は、データ入力部4から入力された修正前画像20、修正後画像30等の画像データのほか、画像処理部11で作成された差分画像40、相違点表示画像50等の画像データが記憶される外部記憶装置である。
DB制御部9は、DB装置8へ画像データ等を記憶させたり、DB装置8から読み出した画像データ等を表示制御部3へ送出したりする。
制御部10は、画像比較装置1の動作を統括的に制御するユニットであり、CPU(中央処理装置)、メモリ等を含むマイクロプロセッサにより構成される。制御部10は、記憶部7からオペレーティングシステム、アプリケーションプログラム等を読み出して実行することにより、各ハードウェアと協働して、各種の機能を実現する。
また、制御部10は、オペレータが操作入力部5を介して入力した数値データに基づいて、後述する第1閾値及び第2閾値を変更する閾値変更部としても機能する。制御部10は、オペレータが操作入力部5を介して第1閾値又は第2閾値の数値データを入力すると、これらの数値データをDB装置8に記憶させる。画像処理部11において、相違点表示画像作成部112(後述)は、相違点表示画像を作成する際に、第1閾値を参照する。また、フィルタリング画像作成部114(後述)は、フィルタリング画像を作成する際に、第2閾値を参照する。
なお、後述する画像処理部11の機能は、その一部又は全部を制御部10で実行してもよい。
画像処理部11は、CPU、メモリ等を含むマイクロプロセッサにより構成される。画像処理部11は、記憶部7から検版作業用のアプリケーションプログラム(画像比較プログラム)を読み出して実行することにより、各ハードウェアと協働して、後述する各種の画像を作成して、表示装置2に表示させる。
画像処理部11は、図1に示すように、差分画像作成部111、相違点表示画像作成部112、重み付け画像作成部113及びフィルタリング画像作成部114を備える。
以下、画像処理部11を構成する各部の機能を、画像の具体例(図2〜図7)と共に説明する。
図2は、修正前画像20、修正後画像30及び差分画像40を説明する図である。図2(A)は、修正前画像20の一例を示す図である。図2(B)は、修正後画像30の一例を示す図である。図2(C)は、差分画像40の一例を示す図である。
図3は、相違点表示画像50を説明する図である。図3(A)は、相違点表示画像50の一例を示す図である。図3(B)は、図3(A)に示す領域aの拡大図である。
図4は、重み付け画像60を説明する図である。図4(A)は、垂直方向に配列する各画素の連結位置で重み付けした画像を示す図である。図4(B)は、水平方向に配列する各画素の連結位置で重み付けした画像を示す図である。図4(C)は、垂直方向及び水平方向における各画素の連結個数で重み付けした画像を示す図である。
図5〜図7は、フィルタリング画像70を説明する図である。図5は、垂直方向の重み付け画像から作成されたフィルタリング画像を示す図である。図6は、水平方向の重み付け画像から作成されたフィルタリング画像を示す図である。図7は、垂直方向及び水平方向の重み付け画像から作成されたフィルタリング画像を示す図である。
差分画像作成部111は、検査基準となる修正前画像20(第1画像)と検査対象となる修正後画像30(第2画像)とに基づいて、差分画像40を作成する。差分画像作成部111は、修正前画像20及び修正後画像30を、DB装置8(図1参照)から取得する。これらの画像は、白から黒までの段階的な濃淡で表現されている。例えば、1画素を8ビットで表現した場合、256階調(0〜255)のグレイスケール画像で表示されている。後述する差分画像40、相違点表示画像50等も同じである。
本実施形態の修正前画像20には、図2(A)に示すように、文字枠21の中に文字列22が記載され、右下に四角形の図形23が描かれている。
修正後画像30では、図2(B)に示すように、文字枠21の中に文字列22が記載され、右下に三角形の図形が描かれている。修正後画像30は、製版工程において修正が加えられた画像である。本実施形態の修正後画像30では、通常の修正作業により、四角形の図形23が三角形の図形31に差し替えられている。また、修正後画像30において、文字枠21及び文字列22は修正されていないが、文字枠21の左上に、作業ミスにより不要な丸印32が書き加えられている。
差分画像作成部111は、修正前画像20と修正後画像30とを重合し、画素毎の輝度差を差分として抽出し、図2(C)に示すような差分画像40を作成する。修正前画像20と修正後画像30との重合には、例えば、両画像の左上の角をそれぞれ基準点とし、ビットマップデータ上において、修正前画像20の基準点と修正後画像30の基準点とを一致させる等の手法が用いられる。差分画像作成部111で作成された差分画像40は、DB装置8に記憶される。
修正前画像20と修正後画像30とを比較して、変更のない部分、すなわち修正前画像20に修正が加えられていない部分では、両画像を重合した場合に、画素毎の輝度差の差分がゼロとなる。そのため、図2(C)に示すように、変更のない部分は、差分画像40において何も表示されない白地となる。一方、修正前画像20に修正が加えられた部分では、両画像を重合した場合に、画素毎の輝度差に差分が生じるため、その部分は、輝度差の差分に応じた濃淡で表示される。
図2(C)に示す差分画像40では、修正前の図形23と修正後の図形31において、画素毎の輝度差に部分的に差分が生じているため、その部分が差分像41として抽出されている。本例において、差分像41は、四角形から三角形を差し引いた形状となる。また、作業ミスにより書き加えられた丸印32の部分にも画素毎の輝度差に差分が生じているため、その部分が同じ丸形状の差分像42として抽出されている。なお、丸印32は、作業ミスにより生じやすい図柄の一例を示している。
一方、本実施形態の差分画像40には、製版工程で生じた上記差分像だけでなく、前述したラスタライズ処理により生じた誤差像43が含まれている。ラスタライズ処理により生じた誤差像43は、製版工程で生じた上記差分像と異なり、ゴミとして扱われる像である。なお、図示していないが、差分画像40には、両画像の画素毎の輝度差の差分により生じた微少な差分像も抽出されている。これら差分像の輝度差は、そのほとんどが後述する第1閾値未満であるため、相違点表示画像50の作成時にゴミとして除去される。本実施形態では、相違点表示画像50として、図2(C)に示す差分画像40と同じ画像を図示しているが、実際には第1閾値未満の画素が除去されている。
相違点表示画像作成部112は、差分画像40から、第1閾値以上の輝度差を持つ画素を相違点として抽出し、図3(A)に示す相違点表示画像50を作成する。すなわち、相違点表示画像作成部112は、差分画像40を第1閾値で選別した画像を相違点表示画像50として作成する。相違点表示画像作成部112で作成された相違点表示画像50は、DB装置8に記憶される。
相違点表示画像50に含まれる像は、図3(B)の拡大図に示すように、第1閾値以上の輝度差を持つ複数の画素により形成される。相違点表示画像50において、図3(B)の拡大図に示す領域には、作業ミスにより生じた差分像42と、ラスタライズ処理により生じた誤差像43の一部が含まれている。図示していないが、図3(A)に示す差分像41についても、図3(B)に示す差分像42と同様に、第1閾値以上の輝度差を持つ複数の画素により形成される。
第1閾値は、差分画像40からゴミを除去するために設定される値である。第1閾値としては、画素毎の輝度差の差分として抽出された差分像のうち、ゴミとして除去可能な差分像を選別可能な値が設定される。差分像の輝度差が第1閾値未満であれば、その差分像は、ゴミとして除去される。第1閾値を小さくすると、除去されるべきゴミの多くが相違点表示画像50に残ってしまう。一方、第1閾値を大きくすると、ゴミの多くを除去できるが、製版作業により生じた差分像41,42も除去されるおそれがある。そのため、第1閾値は、ゴミとして除去可能な差分像を排除しつつ、検版作業に必要な差分像を残せるような値に設定することが望ましい。オペレータは、表示装置2に表示させた差分画像40と相違点表示画像50とを見比べながら、第1閾値を適宜に変更できる。
次に、相違点表示画像50から、重み付け画像60、フィルタリング画像70を作成する例について説明する。なお、図4に示す重み付け画像60及び図5〜図7に示すフィルタリング画像70は、相違点表示画像50の部分拡大図である図3(B)から作成したものである。実際の重み付け画像60及びフィルタリング画像70は、図3(A)に示す相違点表示画像50のすべての領域を対象として作成される。
重み付け画像作成部113は、相違点表示画像作成部112で作成された相違点表示画像50から、垂直方向に配列する各画素の連結位置で重み付けした画像、水平方向に配列する各画素の連結位置で重み付けした画像、及び、垂直方向及び水平方向における各画素の連結個数で重み付けした画像のうち、少なくとも1つの画像を重み付け画像として作成する。重み付け画像作成部113で作成された重み付け画像は、DB装置8に記憶される。
ここで、重み付け画像作成部113で作成される重み付け画像の一例を、図4を参照しながら説明する。
図4(A)に示すように、垂直方向に配列する各画素の連結位置で重み付けした画像は、垂直方向の連結箇所のうち、端からの位置により画素に重み付けした画像である。すなわち、垂直方向に配列する各画素の連結位置において、最も端に位置する画素は、重み付け値が「1」となり、そこから内側に位置するに従い、重み付け値が1ずつ増加する。垂直方向に配列する各画素の連結位置で重み付けした画像において、水平方向に配列する各画素の重み付け値は、すべて「1」となる。以下、垂直方向に配列する各画素の連結位置で重み付けした画像を、「重み付け画像60a」又は「垂直方向の重み付け画像60a」ともいう。
図4(B)に示すように、水平方向に配列する各画素の連結位置で重み付けした画像は、水平方向の連結箇所のうち、端からの位置により画素に重み付けした画像である。すなわち、水平方向に配列する各画素の連結位置において、最も端に位置する画素は、重み付け値が「1」となり、そこから内側に位置するに従い、重み付け値が1ずつ増加する。水平方向に配列する各画素の連結位置で重み付けした画像において、垂直方向に配列する各画素の重み付け値は、すべて「1」となる。以下、水平方向に配列する各画素の連結位置で重み付けした画像を、「重み付け画像60b」又は「水平方向の重み付け画像60b」ともいう。
図4(C)に示すように、垂直方向及び水平方向における各画素の連結個数で重み付けした画像は、垂直方向及び水平方向の全方向で連結している画素の個数で重み付けした画像である。例えば、垂直方向に線状に配列する画素の連結個数が11個であれば、各画素の重み付け値は、すべて「11」となる。また、水平方向に線状に配列する画素の連結個数が10個であれば、各画素の重み付け値は、すべて「10」となる。更に、差分像42のように、垂直方向及び水平方向に面状に配列する画素の連結個数が21個であれば、各画素の重み付け値は、すべて「21」となる。以下、垂直方向及び水平方向における各画素の連結個数で重み付けした画像を、「重み付け画像60c」又は「全方向の重み付け画像60c」ともいう。
本実施形態では、重み付け画像作成部113において、すべての重み付け画像60a〜60cを作成する例について説明するが、重み付け画像は、このうちの少なくとも1つ作成されればよい。以下、重み付け画像60a〜60cを総称して「重み付け画像60」ともいう。
なお、図4の各図に示す重み付け画像60は、検版作業においては表示装置2に表示されないが、画像データとしてDB装置8に記憶されているため、必要に応じて表示装置2に表示させることもできる。
フィルタリング画像作成部114は、重み付け画像作成部113により作成された重み付け画像から、第2閾値以上の重み付け値を持つ画素を抽出し、フィルタリング画像を作成する。フィルタリング画像作成部114で作成されたフィルタリング画像は、DB装置8に記憶される。
第2閾値は、重み付け画像60において、表示すべき画素を選別するために設定される値である。フィルタリング画像作成部114において、重み付け画像60から、第2閾値に満たない重み付け値の画素をゴミとして除去することにより、第2閾値以上の画素を表示すべき画素として抽出できる。
本実施形態では、数値の異なる2つの第2閾値が設定されている。すなわち、垂直方向の重み付け画像60a及び水平方向の重み付け画像60bに対して設定される閾値と、全方向の重み付け画像60cに対して設定される閾値である。本実施形態において、垂直方向の重み付け画像60a及び水平方向の重み付け画像60bに対して設定される第2閾値は、「1」である。また、全方向の重み付け画像60cに対して設定される第2閾値は、「20」である。本実施形態のように、複数の重み付け画像60を作成する場合、第2閾値が複数設定されることがある。一方、作成する重み付け画像60が1つ又は複数の重み付け画像60で共通の閾値を設定する場合、第2閾値は、1つでよい。オペレータは、表示装置2に表示させた相違点表示画像50とフィルタリング画像又は複数のフィルタリング画像同士を見比べながら、第2閾値を適宜に変更できる。なお、上述した第2閾値の数値は、一例であり、これに限定されない。
ここで、フィルタリング画像作成部114で作成されるフィルタリング画像の一例を、図5〜図7を参照しながら説明する。
図5に示すように、垂直方向の重み付け画像60aにおいて、重み付け値が「1」に満たない画素(重み付け値が「2」以上の画素)を抽出することにより、垂直方向の重み付け画像60aから、垂直方向のフィルタリング画像70aが作成される。図5に示すように、垂直方向のフィルタリング画像70aでは、誤差像43において、水平方向及び斜め方向に配列する画素が除去されている。また、差分像42は、重み付け値が「2」以上の画素が、垂直及び水平方向に連結された横長の集合体として表示されている。
なお、図5〜図7では、理解を容易にするため、重み付け値が第2閾値に満たない画素を薄いグレーで示している。薄いグレーで示した画素は、ゴミとして除去された画素であるため、フィルタリング画像には表示されない。
図6に示すように、水平方向の重み付け画像60bにおいて、重み付け値が「1」に満たない画素(重み付け値が「2」以上の画素)を抽出することにより、水平方向の重み付け画像60bから、水平方向のフィルタリング画像70bが作成される。図6に示すように、水平方向のフィルタリング画像70bでは、誤差像43において、垂直方向及び斜め方向に配列する画素がすべて除去されている。また、差分像42は、重み付け値が「2」以上の画素が、垂直及び水平方向に連結された縦長の集合体として表示されている。
図7に示すように、全方向の重み付け画像60cにおいて、重み付け値が「1」に満たない画素(重み付け値が「2」以上の画素)を抽出することにより、全方向の重み付け画像60cから、全方向のフィルタリング画像70cが作成される。図7に示すように、全方向のフィルタリング画像70cでは、誤差像43において、垂直方向、水平方向及び斜め方向に配列する画素がすべて除去されている。また、差分像42は、重み付け値が「2」以上の画素が、垂直及び水平方向に連結された、ほぼ正方形の集合体として表示されている。
上述したように、フィルタリング画像70a〜70cでは、ラスタライズ処理で生じた誤差がゴミとして除去されている。ラスタライズ処理による誤差は、修正前後の画像において、文字、図形等の境界部分のほか、図柄、模様等のグラディエーション部分に発生しやすい。ラスタライズ処理により生じた曲線、斜め線の誤差は、画素の垂直方向及び水平方向の連結性が低くなりやすいため、これらの誤差が輝度差の差分が大きい画素として相違点表示画像50に残っていたとしても、図5又は図6に示すように、垂直方向又は水平方向の重み付け値に基づいてフィルタリングすることにより、そのほとんどをゴミとして除去できる。
また、画素の垂直方向又は水平方向の連結性が低いと、垂直方向及び水平方向の連結個数による重み付け値も小さくなる。そのため、図7に示すように、垂直方向及び水平方向の連結個数の重み付け値に基づいてフィルタリングすることにより、ラスタライズ処理により生じた曲線、斜め線の誤差をゴミとして除去できる。
一方、ラスタライズ処理により生じた垂直方向及び水平方向に延びる直線の誤差は、それぞれ直交する方向(例えば、垂直方向であれば水平方向)の連結性が低くなりやすい。そのため、これらの誤差が輝度差の差分が大きな画素として相違点表示画像50に残っていたとしても、水平方向に延びる直線の誤差は、図5に示すように、垂直方向の重み付け値に基づいてフィルタリングすることにより、そのほとんどをゴミとして除去できる。また、垂直方向に延びる直線の誤差は、図6に示すように、水平方向の重み付け値に基づいてフィルタリングすることにより、そのほとんどをゴミとして除去できる。
また、画素の垂直方向及び水平方向の連結性が低いと、垂直方向及び水平方向の連結個数による重み付け値も小さくなる。そのため、図7に示すように、垂直方向及び水平方向の連結個数の重み付け値に基づいてフィルタリングすることにより、ラスタライズ処理により生じた垂直方向及び水平方向に延びる直線の誤差のほとんどをゴミとして除去できる。
一方、本実施形態において、通常の修正作業により生じた差分像41、作業ミスにより生じた丸形状の差分像42は、垂直方向及び水平方向に連結された画素の集合体であるため、画素の垂直方向及び水平方向の連結性が高くなる。そのため、図5及び図6に示すように、垂直方向又は水平方向の重み付け値に基づいてフィルタリングした場合、集合体の周辺部分の一部の画素は除去されるが、中央部分の画素は残ることになる。従って、上記差分像は、垂直方向又は水平方向の重み付け値に基づいてフィルタリングしても、ゴミとして除去されることがなく、修正履歴として残すことができる。
また、垂直方向及び水平方向に連結された画素の集合体では、垂直方向及び水平方向の連結個数による重み付け値も大きくなる。そのため、図7に示すように、垂直方向及び水平方向の連結個数の重み付け値に基づいてフィルタリングした場合、集合体の周辺部分の一部の画素は除去されるが、中央部分の多くの画素は残ることになる。従って、上記差分像は、垂直方向及び水平方向の連結個数の重み付け値に基づいてフィルタリングしても、ゴミとして除去されることがなく、修正履歴として残すことができる。
なお、本実施形態では、重み付け画像作成部113において作成された重み付け画像60a〜60cに基づいて、フィルタリング画像作成部114においてフィルタリング画像70a〜70cを作成する例について説明するが、フィルタリング画像は、重み付け画像に基づいて作成される。そのため、例えば、重み付け画像作成部113において作成された重み付け画像が1つであれば、フィルタリング画像作成部114で作成されるフィルタリング画像は、1つとなる。以下の説明では、フィルタリング画像70a〜70cを総称して「フィルタリング画像70」ともいう。
以上説明した修正前画像20、修正後画像30、相違点表示画像50、フィルタリング画像70は、表示制御部3(図1参照)により、表示装置2に並べて又は同一位置に交替に表示される。表示制御部3による各画像の表示形態については、後述する。
次に、上述した画像比較装置1において実行される画像比較プログラムの処理内容について、図8を参照しながら説明する。
図8は、画像比較装置1により実行される画像比較プログラムの処理手順を示すフローチャートである。
図8に示すステップS1において、差分画像作成部111は、DB装置8から、検査基準となる修正前画像と検査対象となる修正後画像を取得する。そして、差分画像作成部111は、修正前画像と修正後画像から、画素毎の輝度差を差分として抽出し、差分画像を作成する(差分画像作成工程)。ステップS1において、差分画像作成部111は、例えば、図2(A)に示す修正前画像20と図2(B)に示す修正後画像30に基づいて、図2(C)に示すような差分画像40を作成する。
ステップS2において、相違点表示画像作成部112は、ステップS1で作成された差分画像40から、第1閾値以上の輝度差を持つ画素を相違点として抽出し、相違点表示画像を作成する(相違点表示画像作成工程)。相違点表示画像作成部112は、例えば、差分画像40から、図3(A)に示すような相違点表示画像50を作成する。
なお、ステップS2において、差分画像40から、第1閾値以上の輝度差を持つ画素を抽出できない場合もある。例えば、修正の指示内容に誤りがあったり、修正が取り消されたりした場合である。その場合、差分画像40において、輝度差を持つ画素は、すべてゴミと判別できる画素となるため、画像を比較して、修正内容を確認する検版作業が不要となる。このように、ステップS2において、差分画像40から、第1閾値以上の輝度差を持つ画素を抽出できない場合には、例えば、画像比較プログラムを終了するメッセージを表示装置2に表示させてもよいし、オペレータに作業を継続するか否かの指示入力を促すメッセージを表示装置2に表示させてもよい。
ステップS3において、重み付け画像作成部113は、ステップS2で作成された相違点表示画像50から、垂直方向に配列する各画素の連結位置で重み付けした画像、水平方向に配列する各画素の連結位置で重み付けした画像、及び、垂直方向及び水平方向における各画素の連結個数で重み付けした画像のうち、少なくとも1つの画像を重み付け画像として作成する(重み付け画像作成工程)。重み付け画像作成部113は、例えば、図4(A)〜(C)に示すような重み付け画像60a〜60cのうち、少なくとも1つの画像を作成する。
ステップS4において、フィルタリング画像作成部114は、ステップS3で作成された重み付け画像から、第2閾値以上の重み付け値を持つ画素を抽出し、フィルタリング画像を作成する(フィルタリング画像作成工程)。ステップS3で重み付け画像60a〜60cが作成された場合、フィルタリング画像作成部114は、例えば、図5〜図7に示すようなフィルタリング画像70a〜70cを作成する。
ステップS5において、表示制御部3は、修正後画像30、相違点表示画像50、フィルタリング画像70のうち、オペレータに指定された画像を、表示装置2に並べて又は同一位置に交替に表示させる(表示制御工程)。
次に、各画像の表示形態について説明する。表示装置2における各画像の表示は、上述した表示制御工程において、表示制御部3により実行される。
図9及び図10は、複数の画像を表示画面Sに並べて表示した例を説明する図である。各画像は、表示画面Sにフルサイズで表示されるが、各画像の部分的な拡大画像を並べて表示させてもよい。
図11(A)は、垂直方向のフィルタリング画像と水平方向のフィルタリング画像とを表示画面Sに並べて表示した例を示している。図11(B)は、垂直方向のフィルタリング画像70a、水平方向のフィルタリング画像70b及び全方向のフィルタリング画像70cを表示画面Sに並べて表示した例を示している。
図12(A)は、相違点表示画像50と全方向のフィルタリング画像70cとを表示画面Sに並べて表示した例を示している。図12(B)は、修正前画像20、修正後画像30及び全方向のフィルタリング画像70cを表示画面Sに並べて表示した例を示している。
オペレータは、検版作業において、図9に示すように、表示装置2の表示画面Sに複数のフィルタリング画像を並べて表示させ、これらの画像を相互に比較することにより、通常の修正作業により生じた差分像41、作業ミスにより発生した差分像42、ラスタライズ処理で発生した誤差像43等を、それぞれ判別できる。例えば、ラスタライズ処理で発生した誤差像は、そのほとんどがフィルタリング画像から除去されるため、複数のフィルタリング画像において表示されていない像は、ゴミと判別できる。また、通常の修正作業及び作業ミスにより発生した差分像は、輪郭形状に変化が生じてもフィルタリング画像に残るため、修正が加えられた部分であると判断できる。
検版作業では、図11(B)に示すように、垂直、水平及び全方向の各フィルタリング画像を相互に比較することにより、ゴミの判別精度をより向上させることができるが、検査対象となる画像によっては、図11(A)に示すように、垂直及び水平方向のフィルタリング画像を相互に比較した方が望ましい場合もある。
表示装置2の表示画面Sに表示するのは、フィルタリング画像70に限らず、例えば、図12(A)に示すように、相違点表示画像50と全方向のフィルタリング画像70cとを並べて表示してもよい。また、図12(B)に示すように、修正前画像20、修正後画像30及び全方向のフィルタリング画像70cを並べて表示してもよい。
このように、表示装置2の表示画面Sには、修正前画像20、修正後画像30、相違点表示画像50、フィルタリング画像70等を、適宜に組み合わせて表示させることができる。オペレータは、表示装置2の表示画面Sに表示させる画像の種類、配置、表示倍率等を、操作入力部5を介して画像比較装置1に指示できる。
図11及び図12は、複数の画像を表示画面Sの同一位置に交替に表示させた例を説明する図である。各画像は、表示画面Sにフルサイズで表示されるが、各画像の部分的な拡大画像を交替に表示させてもよい。
図11(A)は、垂直方向のフィルタリング画像70aを表示画面Sに表示した例を示している。図11(B)は、水平方向のフィルタリング画像70bを表示画面Sに表示した例を示している。図11(C)は、全方向のフィルタリング画像70cを表示画面Sに表示した例を示している。図11(A)〜(C)に示す各画像は、いずれも表示画面Sの同一位置に表示されている。
図12(A)は、修正前画像20を表示画面Sに表示した例を示している。図12(B)は、修正後画像30を表示画面Sに表示した例を示している。図12(C)は、全方向のフィルタリング画像70cを表示画面Sに表示した例を示している。図12(A)〜(C)に示す各画像は、いずれも表示画面Sの同一位置に表示されている。
本表示形態において、表示制御部3は、表示装置2の表示画面S上において、表示する画像を同一位置に交替に表示する、いわゆる「あおり表示」を行う。ここで、「あおり」とは、修正前後の原稿の印刷物を重ね合わせ、手動により上側の印刷物を素早くめくり、再び下側の印刷物に重ねる動作を繰り返すことにより、両印刷物の残像を利用して、目視により文字、図柄等の誤りを検査する手法である。オペレータは、表示画面S上において、複数の画像を電子的にあおり表示させることにより、印刷物の場合と同様に、表示される画像の残像を利用して、目視により文字、図柄等の誤りを検査できる。
本表示形態では、表示装置2の表示画面Sに、3つの画像を交替に表示させる例について示したが、2つの画像を交互に表示させてもよい。また、本表示形態においても、表示装置2の表示画面Sに、修正前画像20、修正後画像30、相違点表示画像50、フィルタリング画像70等を、適宜に組み合わせて表示させることができる。オペレータは、表示装置2の表示画面Sに表示させる画像の種類、表示する順番、表示倍率等を、操作入力部5を介して画像比較装置1に指示できる。表示画面Sに表示した画像の切り替えは、オペレータが操作入力部5を介して指示してもよいし、一定時間毎に複数の画像を順次、繰り返し表示させてもよい。
本表示形態(あおり表示)においても、複数の画像を表示画面Sに並べて表示する形態と同様に、ラスタライズ処理で発生した誤差像、通常の修正作業により発生した差分像、作業ミスにより発生した差分像等をより適切に判別できる。とくに、本表示形態では、表示画面Sの同一位置において複数の画像を見比べることができるため、目視により画像間の差異を検出する際の視認性を向上させることができる。そのため、本表示形態では、複数の画像を表示画面Sに並べて表示する形態に比べて、画像間の差異をより正確且つ容易に視認できる。
上述した本実施形態の画像比較装置1によれば、例えば、以下のような効果を奏する。
製版工程のライタライズ処理により生じた誤差像は、画素の垂直方向及び水平方向の連結性が低くなりやすいため、垂直方向の重み付け値、水平方向の重み付け値又は垂直方向及び水平方向の連結個数による重み付け値に基づいてフィルタリングすることにより、そのほとんどをゴミとして除去できる。一方、製版工程において、通常の修正作業又は作業ミスにより生じた差分像の多くは、画素の垂直方向及び水平方向の連結性が高くなるため、垂直方向の重み付け値、水平方向の重み付け値又は垂直方向及び水平方向の連結個数による重み付け値に基づいてフィルタリングしても、ゴミとして除去されることがなく、修正履歴として残すことができる。
前述した相違点表示画像作成工程において、差分画像40から第1閾値以上の輝度差を持つ画素を相違点として抽出する際に、第1閾値を小さくすると、除去されるべきゴミの画素が多く残ってしまう。一方、第1閾値を大きくすると、通常の修正作業又は作業ミスにより生じた差分像の画素もゴミとして除去されてしまう。しかし、本実施形態の画像比較装置1では、相違点表示画像作成工程において、相違点表示画像50にゴミとなる画素が多く残ったとしても、フィルタリング画像作成工程において、垂直方向の重み付け値、水平方向の重み付け値又は垂直方向及び水平方向の連結個数による重み付け値に基づいてフィルタリングすることにより、ゴミとなる画素のほとんどを除去できる。このように、本実施形態の画像比較装置1においては、第1閾値を小さくして、通常の修正作業又は作業ミスにより生じた差分像の画素を残すようにした場合でも、ゴミとなる画素のほとんどを除去できる。そのため、本実施形態の画像比較装置1においては、検版作業の煩雑さが緩和され、見落としの発生も低減できる。
また、前述した特許文献2のように、相違点表示画像作成工程において、複数の第1閾値を設定し、それぞれの閾値での相違点表示画像を作成することもできる。しかし、修正箇所の輝度差の差分と比較して、ゴミとして除去すべき画素の輝度差のばらつきが大きい場合、オペレータは、複数の相違点表示画像を繰り返し参照する必要がある。特に、相違点表示画像にラスタライズ処理により生じた誤差像が含まれる場合、オペレータは、この誤差像をゴミと判別するまでに手間と時間がかかる。これに対して、本実施形態の画像比較装置1では、表示装置2に表示させたフィルタリング画像同士又は相違点表示画像とフィルタリング画像を比較すればよいため、オペレータが複数の相違点表示画像を繰り返し参照する手間と時間を省くことができる。また、相違点表示画像にラスタライズ処理により生じた誤差像が含まれる場合でも、オペレータは、フィルタリング画像を参照することにより、この誤差像を容易にゴミと判別できる。そのため、本実施形態の画像比較装置1においては、検版作業の煩雑さが緩和され、見落としの発生も低減できる。
従って、本実施形態の画像比較装置1を用いることにより、検版作業をより簡単に且つ正確に行うことができる。
本実施形態の画像比較装置1において、オペレータは、表示装置2に表示させた差分画像と相違点表示画像とを見比べながら、第1閾値を適宜に変更できる。これによれば、各閾値における差分像、誤差像の表示/非表示の変化に応じて第1閾値を変更することにより、通常の修正作業又は作業ミスにより生じた差分像の画素を残しつつ、ゴミとなる画素がより多く除去された相違点表示画像を作成できる。
本実施形態の画像比較装置1において、オペレータは、表示装置2に表示させた相違点表示画像とフィルタリング画像又は複数のフィルタリング画像同士を見比べながら、第2閾値を適宜に変更できる。これによれば、各閾値におけるフィルタリング画像の表示形状の変化に応じて第2閾値を変更することにより、オペレータは、フィルタリング画像において、ラスタライズ処理により生じた誤差像をより適切に判別できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、後述する変形形態のように種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、実施形態に記載したものに限定されない。なお、上述の実施形態及び後述する変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
(変形形態)
本実施形態では、フィルタリング画像作成工程において、垂直方向の重み付け画像及び水平方向の重み付け画像に対して同じ閾値(第2閾値)を設定した例について説明したが、これに限定されない。垂直方向の重み付け画像及び水平方向の重み付け画像に対して、それぞれ異なる閾値を設定してもよい。
本実施形態では、図7及び図8に示すように、表示装置2の表示画面Sに複数の画像を並べて表示する例について説明したが、これに限定されない。例えば、2つの画像を並べて表示した状態から、オペレータに指示された一方の画像を他方の画像に重ね合わせて表示してもよい。また、一方の画像を他方の画像に重ね合わせてから所定時間が経過した後、一方の画像を再び元の位置に戻すように表示してもよい。
1 画像比較装置
3 表示制御部
111 差分画像作成部
112 相違点表示画像作成部
113 重み付け画像作成部
114 フィルタリング画像作成部

Claims (8)

  1. 検査基準となる第1画像と検査対象となる第2画像から、画素毎の輝度差を差分として抽出し、差分画像を作成する差分画像作成部と、
    前記差分画像作成部により作成された前記差分画像から、第1閾値以上の輝度差を持つ画素を相違点として抽出し、相違点表示画像を作成する相違点表示画像作成部と、
    前記相違点表示画像作成部により作成された前記相違点表示画像から、垂直方向に配列する各画素の連結位置で重み付けした画像、水平方向に配列する各画素の連結位置で重み付けした画像、及び、垂直方向及び水平方向における各画素の連結個数で重み付けした画像のうち、少なくとも1つの画像を重み付け画像として作成する重み付け画像作成部と、
    前記重み付け画像作成部により作成された前記重み付け画像から、第2閾値以上の重み付け値を持つ画素を抽出し、フィルタリング画像を作成するフィルタリング画像作成部と、
    前記フィルタリング画像作成部により作成された前記フィルタリング画像を表示画面に表示させる表示制御部と、
    を備える画像比較装置。
  2. 請求項1に記載の画像比較装置であって、
    前記表示制御部は、前記フィルタリング画像が複数の前記重み付け画像に基づいて複数作成された場合、少なくとも2つの前記フィルタリング画像を表示画面に並べて表示させること、
    を特徴とする画像比較装置。
  3. 請求項1に記載の画像比較装置であって、
    前記表示制御部は、前記フィルタリング画像が複数の前記重み付け画像に基づいて複数作成された場合、少なくとも2つの前記フィルタリング画像を表示画面の同一位置に交替に表示させること、
    を特徴とする画像比較装置。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の画像比較装置であって、
    前記表示制御部は、前記第1画像及び前記第2画像を、前記フィルタリング画像と共に表示画面に並べて表示させること、
    を特徴とする画像比較装置。
  5. 請求項1又は請求項3に記載の画像比較装置であって、
    前記表示制御部は、前記第1画像及び前記第2画像を、前記フィルタリング画像と共に表示画面の同一位置に交替に表示させること、
    を特徴とする画像比較装置。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の画像比較装置であって、
    前記第1閾値及び前記第2閾値のうちの少なくとも1つを変更する閾値変更部を備えること、
    を特徴とする画像比較装置。
  7. 検査基準となる第1画像と検査対象となる第2画像から、画素毎の輝度差を差分として抽出し、差分画像を作成する差分画像作成工程と、
    前記差分画像作成工程により作成された前記差分画像から、第1閾値以上の輝度差を持つ画素を相違点として抽出し、相違点表示画像を作成する相違点表示画像作成工程と、
    相違点表示画像作成工程により作成された前記相違点表示画像から、垂直方向に配列する各画素の連結位置で重み付けした画像、水平方向に配列する各画素の連結位置で重み付けした画像、及び、垂直方向及び水平方向における各画素の連結個数で重み付けした画像のうち、少なくとも1つの画像を重み付け画像として作成する重み付け画像作成工程と、
    前記重み付け画像作成工程により作成された前記重み付け画像から、第2閾値以上の重み付け値を持つ画素を抽出し、フィルタリング画像を作成するフィルタリング画像作成工程と、
    前記フィルタリング画像作成工程により作成された少なくとも1つのフィルタリング画像を表示画面に表示させる表示制御工程と、
    を備える画像比較方法。
  8. コンピュータにおいて実行される画像比較プログラムであって、
    前記コンピュータを、
    検査基準となる第1画像と検査対象となる第2画像から、画素毎の輝度差を差分として抽出し、差分画像を作成する差分画像作成手段と、
    前記差分画像作成手段により作成された前記差分画像から、第1閾値以上の輝度差を持つ画素を相違点として抽出し、相違点表示画像を作成する相違点表示画像作成手段と、
    前記相違点表示画像作成手段により作成された前記相違点表示画像から、垂直方向に配列する各画素の連結位置で重み付けした画像、水平方向に配列する各画素の連結位置で重み付けした画像、及び、垂直方向及び水平方向における各画素の連結個数で重み付けした画像のうち、少なくとも1つの画像を重み付け画像として作成する重み付け画像作成手段と、
    前記重み付け画像作成手段により作成された前記重み付け画像から、第2閾値以上の重み付け値を持つ画素を抽出し、フィルタリング画像を作成するフィルタリング画像作成手段と、
    前記フィルタリング画像作成手段により作成された少なくとも1つのフィルタリング画像を表示画面に表示させる表示制御手段と、
    して機能させる画像比較プログラム。
JP2017020991A 2017-02-08 2017-02-08 画像比較装置、画像比較方法及び画像比較プログラム Active JP6938935B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017020991A JP6938935B2 (ja) 2017-02-08 2017-02-08 画像比較装置、画像比較方法及び画像比較プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017020991A JP6938935B2 (ja) 2017-02-08 2017-02-08 画像比較装置、画像比較方法及び画像比較プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018129652A JP2018129652A (ja) 2018-08-16
JP6938935B2 true JP6938935B2 (ja) 2021-09-22

Family

ID=63174569

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017020991A Active JP6938935B2 (ja) 2017-02-08 2017-02-08 画像比較装置、画像比較方法及び画像比較プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6938935B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7480599B2 (ja) 2020-06-10 2024-05-10 コニカミノルタ株式会社 画像検査装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3322958B2 (ja) * 1993-09-22 2002-09-09 株式会社東芝 印刷物検査装置
JP3804906B2 (ja) * 1999-12-27 2006-08-02 大日本スクリーン製造株式会社 線画像処理方法及び記録媒体
IN2014DN06211A (ja) * 2014-02-03 2015-10-23 Prosper Creative Co Ltd

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018129652A (ja) 2018-08-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5865707B2 (ja) 外観検査装置、外観検査方法及びコンピュータプログラム
JP3834041B2 (ja) 学習型分類装置及び学習型分類方法
US11836961B2 (en) Information processing apparatus, information processing method, and storage medium for determining whether a captured image of a subject is suitable for recognition processing
JP5241410B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法及びコンピュータプログラム
JP6455010B2 (ja) 情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
JP7118277B2 (ja) 検査装置、検査方法及びプログラム
JP2011048759A (ja) 情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及び当該情報処理方法をコンピュータに実行させるプログラム
JP2021165888A (ja) 情報処理装置、情報処理装置の情報処理方法およびプログラム
JP4915166B2 (ja) ぼかしフィルタ設計方法
JP4914296B2 (ja) 露光パターンデータ検査装置、方法およびプログラム
JP6938935B2 (ja) 画像比較装置、画像比較方法及び画像比較プログラム
JP2006350680A (ja) 画像処理装置、および画像処理方法、並びにコンピュータ・プログラム
JP2006279442A (ja) 画像処理方法および装置並びにプログラム
CN109345600A (zh) 一种基于色调的局部降噪方法、装置及终端
US20200311867A1 (en) Image processing apparatus and method of controlling the same
JP2013029982A (ja) 画像処理システム、画像処理プログラム
US20220292662A1 (en) Information processing apparatus,information processing method,and non-transitory computer-readable storage medium
JP5899475B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラム
JP4873554B2 (ja) 画像配信装置および画像配信方法
US10458923B2 (en) Print data processing method, print data processing device, and recording medium having recorded therein print data processing program
JP4910635B2 (ja) 画像処理装置及び画像処理プログラム
JP2007079587A (ja) 画像処理装置
JP2008269131A (ja) 画像処理装置及び画像処理プログラム
JP5056063B2 (ja) 画像処理装置及び画像処理プログラム
JP4803001B2 (ja) 画像処理装置及び画像処理プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210126

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210803

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210816

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6938935

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150