以下、本発明の実施の形態におけるモータについて説明する。
以下の説明において、モータの回転軸に平行な方向を、回転軸方向ということがある。また、回転軸に対して垂直な方向を、径方向ということがある。また、回転軸を中心に回転する方向を、周方向ということがある。また、回転軸方向を、上下方向ということがある(モータのハウジングから見て回転軸が突出している方向が上方向)。また、回転軸に対して垂直な平面を、水平面ということがある。ここでいう「上下」、「上」、「下」、「水平」等は、モータのみに着目したときに便宜上採用する示し方であって、そのモータが搭載される機器における方向や、そのモータが使用される姿勢について、何ら限定するものではない。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るモータ1を示す斜視図である。図2は、モータ1を示す側断面図である。図3は、モータ1の分解上方斜視図である。図4は、モータ1の分解下方斜視図である。
以下の図において、矢印Dは、回転軸方向を示す。
モータ1は、ブラシレスモータである。図1に示されるように、モータ1は、フレーム11と、回転軸2と、カバー12とを有している。モータ1は、フレーム11とカバー12とで構成される円柱状のハウジング10から、回転軸2が上方向(上方)に突き出た形状を有している。
なお、カバー12の一部には開口部が設けられており、開口部を通して、基板40の下側の面に配置されたコネクタ55が露出するように構成されている。これにより、コネクタ55を介して、モータ1のハウジング10の外部から、モータ1に電力を供給することができるようになっている。
図2に示されるように、フレーム11は、筒部11mと、筒部11mの一端すなわち上端を塞ぐ天面11lとを有している。フレーム11は、大まかに、カップ形状すなわち底がある筒形状を有している。フレーム11の他方の開口部すなわち下の開口部には、カバー12が取り付けられている。フレーム11の筒部は、上方から見て円形の、円筒形状を有する。
回転軸2は、フレーム11の天面11lを貫通している。フレーム11の天面11lには軸受8が保持されている。回転軸2は、軸受8により支持されている。回転軸2は、フレーム11に対して回転可能である。回転軸2は、フレーム11の天面11lに対して略垂直に配置されている。回転軸2は、平面視で(上から見て)、フレーム11の筒部11mの中央に位置している。回転軸2は、フレーム11から見て、フレーム11の天面11lから上方に突出している。
フレーム11の天面には、孔部11hが形成されている。孔部11hは、例えば、モータ1を外部の装置に取り付けて用いる場合等に用いられる。例えば、孔部11hには、ねじ等を取り付けられる。
カバー12の中央部には、軸受9が配置されている。軸受9は、カバー12に保持されている。回転軸2は、軸受9により支持されている。回転軸2は、上側の軸受8と下側の軸受9との2つの軸受によって、フレーム11に対して、回転可能に支持されている。
図2に示されるように、モータ1は、フレーム11とカバー12とで囲まれた内部空間を有している。内部空間には、種々の部品が収容されている。すなわち、フレーム11の内側には、ロータ2a、弾性部材15、ステータ20、及び基板40などが配置されている。
モータ1は、いわゆるインナーロータ型モータである。環状のステータ20は、フレーム11の筒部11mの内周部11aに沿って配置されている。ステータ20は、回転軸2を囲んでいる。ロータ2aの外周面(すなわち、磁石3の外周面)は、ステータ20に囲まれている。
ロータ2aは、磁石3と、ヨーク4とを有している。
本実施の形態において、ヨーク4は、筒部4mと筒部4mの上端を覆う天面4lとを有するカップ形状を有している。すなわち、ヨーク4は、天面4lを有する筒形状を有している。ヨーク4の下端は開口部となっている。なお、ヨーク4は、カップ形状ではなく、円柱状等の鉄心であってもよい。
磁石3の平面形状は、環状である。磁石3は、磁石3の内周面がヨーク4の筒部の外周側面に面する状態で、磁石3に取り付けられている。磁石3の外周面は、ステータ20のステータコア23の内周面に対向している。
回転軸2は、ヨーク4の天面4lに対して略垂直に配置されている。回転軸2は、ヨーク4の天面4lを貫通しており、ヨーク4の天面4lにはめ込まれている。これにより、回転軸2とロータ2aとは互いに固定されている。
図5は、ステータ20及び基板40の構造を示す下方分解斜視図である。
図5において、基板40上の導体部のパターン、ランド、種々の回路素子等の図示や、後述する導線27等の図示は、省略されている。
図5に示されるように、ステータ20は、ステータコア23と、コイル25と、樹脂部材30とを有している。本実施の形態において、モータ1は、3相ブラシレスモータであって、スロット数は9である。
ステータコア23は、例えば、鋼板(図示せず)を重ねて構成されている。ステータコア23は、フレーム11側から回転軸2に向かって延びるティース23aを有している。ティース23aは、磁石3の外周面に対向する。本実施の形態において、ステータコア23は、ステータ20のスロット毎に分割されているが、これに限られるものではなく、複数のスロットを一体に有するものであってもよい。
樹脂部材30は、ステータコア23に取り付けられている。樹脂部材30は、コイル25とステータコア23とを絶縁する絶縁部材(インシュレータ)である。また、樹脂部材30は、コイル25とフレーム11とを絶縁する。
コイル25は、樹脂部材30を介してステータコア23に巻き回されている。すなわち、樹脂部材30には、コイル25が巻き回されている。各スロットについて、ステータコア23に対して樹脂部材30が取り付けられおり、その樹脂部材30にコイル25が巻き回されている。
図2に示されるように、各スロットの樹脂部材30は、ステータ20の外周部の近傍において、ステータコア23の上方及び下方に延在している。コイル25とフレーム11との間には樹脂部材30があり、コイル25とフレーム11とが絶縁されている。
後述のように凸部34(34a,34b,34c)が設けられている部分を除き、各スロットの樹脂部材30の下側端面31は、回転軸方向の位置が互いに略同じに揃っている。この樹脂部材30の下側端面31に、基板40が配置される。すなわち、回転軸方向において、ステータコア23と基板40との間には、樹脂部材30がある。
基板40は、ステータ20に設けられている。基板40は、ステータ20の下側に配置されている。基板40は、樹脂部材30の下側端面31に配置されている。基板40は、フレーム11の筒部の内周部11aよりも径方向の寸法が小さい、環状の輪郭を有している。基板40は、略円形の板状である。基板40は、上面40a及び下面40bと、外周部41とを有している。上面40a及び下面40bは、外周部41に囲まれている。基板40の略中央部には、回転軸2が貫通する孔部42が設けられている。
基板40は、回転軸2に対して略垂直な姿勢で配置されている。すなわち、基板40の上面40aは、回転軸2に対して略垂直である。基板40の上面40aは、ロータ2aに対向する面である。
基板40には、モータ1を駆動させるための制御回路が設けられている。基板40は、モータ1の各コイル25に、ロータ2aの回転に応じたタイミングで駆動電流を流し、モータ1を駆動させる。
基板40には、センサ53が設けられている。本実施の形態において、センサ53は、ホール素子である。センサ53は、3相のそれぞれについて設けられている。すなわち、センサ53は、3つ設けられている。センサ53は、基板40の上面40aに配置されている。センサ53は、磁場を検知する。センサ53は、主に磁石3の磁極の位置を検知する。すなわち、センサ53は、ロータ2aの回転位置を検知する。後述のように、センサ53は所定位置に位置するように位置決めされていることにより、センサ53による検出精度が良好になっている。
基板40の下面40bには、コネクタ55が設けられている。コネクタ55の具体的な形状の図示は省略されている。コネクタ55は、外部機器からの電源ラインや信号線と、基板40上の制御回路とを接続する。
図3に示されるように、弾性部材15は、基板40の下面40bとカバー12との間に配置されている。弾性部材15は、例えば、天然ゴムや合成ゴムなど、弾性を有する樹脂で形成されている。弾性部材15は、環状に湾曲した状態で、基板40の外周部41の近傍に接触している。弾性部材15は、基板40とカバー12との間で、自然状態(外部からの負荷が加わっていない状態)よりも回転軸方向に圧縮された状態になっている。これにより、基板40は、弾性部材15によって、ステータ20に対して押し付けられている。基板40は、ステータ20に取り付けられている状態で、回転軸方向に固定されている。
図2に示されるように、弾性部材15には、回転軸方向に窪む複数の凹部15bが設けられている。これにより、凹部15bが設けられていない場合と比較して、弾性部材15の回転軸方向のばね定数が小さくなっている。基板40は、弾性部材15によって、適度な大きさの力で、上方に押し付けられている。凹部15bの位置は、基板40の下面40b上のランドや導線、回路素子等が設けられている位置に対応している。基板40の下面40bにあるランドや導線、回路素子等に弾性部材15が接触しないようになっている。
図6は、モータ1の基板40の取り付け構造を示す下面図である。
図6において、基板40上の導体部のパターン、ランド、種々の回路素子等の図示は、一部を除いて省略されている。図6においては、カバー12と弾性部材15とが取り付けられていない状態のモータ1が示されており、ステータ20及びロータ2aのうち基板40に隠れて現れない部分が破線で示されている。また、図6において、基板40の上面40a上のセンサ53(53a,53b,53c)は、破線で示されている。
図6に示されるように、基板40の下面40bには、3つのランド47(47a,47b,47c)が設けられている。3つのランド47は、モータ1の3相に対応して設けられている。本実施の形態において、ランド47aはU相に、ランド47bはV相に、ランド47cはW相に、それぞれ対応する。
各ランド47には、それぞれ対応する相のコイル25に接続された導線27(27a,27b,27c)の端部が接続されている。本実施の形態において、導線27aはU相に、導線27bはV相に、導線27cはW相に、それぞれ対応する。また、各相のコイル25の導線27の他方の端部(図示せず)は、図示しないコモン電位に接続されている。例えば、基板40の下面40b上に設けられたコモン電位のランド(図示せず)に接続されている。このように各相のコイル25の導線27がランド47に接続されていることにより、基板40上の制御回路からコイル25に通電することができる。
本実施の形態において、センサ53aはU相に、センサ53bはV相に、センサ53cはW相に、それぞれ対応する。図6に示されるように、3つのセンサ53は、40度ずつ周方向に間隔を開けて配置されている。すなわち、3つのセンサ53は、ステータ20のスロット同士の周方向の間隔と同じ間隔で周方向に並んで配置されている。各センサ53は、磁石3に軸方向に重なる位置に配置されている。すなわち、各センサ53は、磁石3の半径と略同じ距離だけ回転軸2から離れた位置に配置されている。各センサ53の周方向の位置は、後述のように基板40の位置決めが行われることにより、位置決めされている。これにより、ロータ2aの回転に伴う、各センサ53から出力される信号の変化に応じて、適切なタイミングで各相のコイル25に電流を流すことができ、モータ1を効率良く駆動させることができる。
図6に示されるように、基板40の外周部41には、1つのコモン線配線部43と、3つの凹部44(44a,44b,44c)とが設けられている。コモン線配線部43は、外周部41の一部に設けられた、径方向に凹む部位である。コモン線配線部43とフレーム11の内周部11aとの間の間隙は、例えば、コモン線の配線経路となっている。
3つの凹部44は、それぞれ、外周部41の一部に設けられた、径方向に凹む部位である。回転軸2に近づくにつれて、各凹部44の凹みの周方向の寸法が小さくなっている。本実施の形態では、各凹部44は、回転軸2に近づくにつれて各凹部44の凹みの周方向の寸法が小さくなるテーパ形状を有している。すなわち、各凹部44の端部は、外周部41から回転軸2に近い先端部44pの近傍まで直線的に延びる輪郭を有しており、回転軸方向から見て、回転軸2と先端部44pまでを通る直線に対して対称となる形状を有している。換言すると、各凹部44は、大まかに見て、先端部44pの近傍を中心とする扇形部分が外周部41から切り欠かれた形状を有している。
本実施の形態において、凹部44の輪郭と外周部41の他の部位との間の角部には、丸みを帯びた部分(角アール部)が設けられている。また、凹部44のうち、扇形をなす2つの半径間、すなわち凹部44の輪郭のうちテーパ形状を成す2つの線分間にも丸みを帯びた部分(隅アール部)が設けられており、この部分が凹部44のうち回転軸2に近い先端部44pとなっている。このようにテーパ形状を成す2つの線分間に曲線状の隅アール部が設けられていることにより、後述のようにこの位置の近傍で配線される導線27が凹部44の縁部に接触しても、導線27が傷みにくい。
3つの凹部44は、モータ1の3相に対応して設けられている。本実施の形態において、凹部44aはU相に、凹部44bはV相に、凹部44cはW相に、それぞれ対応する。3つの凹部44は、ステータ20のスロット同士の周方向の間隔と同じ間隔で周方向に並んで配置されている。各凹部44は、ステータ20のうち周方向に隣り合う3つのスロットに対応する位置に配置されている。3つの凹部44は、40度ずつ周方向に間隔を開けて配置されている。
本実施の形態において、特定の相に対応する凹部44は、その相に対応するセンサ53に対して回転軸2を挟んで反対側となる位置の外周部41に設けられている。換言すると、特定の相に対応するセンサ53と凹部44とは、周方向に180度の間隔が確保される位置に配置されている。すなわち、U相に対応するセンサ53aと凹部44aとは、周方向に互いに180度離れた位置に配置されている。V相に対応するセンサ53bと凹部44bとは、周方向に互いに180度離れた位置に配置されている。W相に対応するセンサ53cと凹部44cとは、周方向に互いに180度離れた位置に配置されている。
図6に示されるように、特定の相に対応するランド47は、その相に対応する凹部44の近傍に設けられている。各ランド47は、各凹部44の先端部44pの近傍に設けられている。
また、基板40の外周部41には、フレーム11の内周部11aに接触する接触部49が設けられている。本実施の形態において、接触部49は、2つの突出部49j,49kである。基板40は、接触部49がフレーム11の内周部11aに接触した状態でモータ1に取り付けられている。換言すると、フレーム11の内周部11aの一部は、接触部49が接触する被接触部11j,11kとなっている。フレーム11の内周部11aは、2つの突出部49j,49kがそれぞれ接触する被接触部11j,11kを有している。被接触部11j,11kは、周方向において、基板40の外周部41に沿って湾曲した内周面である。
突出部49j,49kは、それぞれ、 基板40の外周部41が有している環状の輪郭に対して、フレーム11の内周部11a側に突出するように形成されている。突出部49jと突出部49kとは、周方向に互いに離れた位置にある。突出部49j,49kは、周方向において偏在している。突出部49j,49kと凹部44とは、周方向において互いに異なる領域に偏在している。すなわち、突出部49j,49kは、3つの凹部44から比較的周方向に離れた位置にある。
具体的には、図6に示されるように、突出部49jと突出部49kとは、周方向において、例えば80度程度の間隔を開けて配置されている。突出部49jに最も近い凹部44cと、突出部49jとは、周方向において、例えば80度の間隔を開けて配置されている。また、突出部49kに最も近い凹部44aと、突出部49kとは、周方向において、例えば120度の間隔を開けて配置されている。
図5に示されるように、本実施の形態において、樹脂部材30には、回転軸方向に延在する3つの凸部34(34a,34b,34c)が設けられている。3つの凸部34は、3つのスロットの樹脂部材30に設けられており、下方に延在している。
各凸部34が設けられている樹脂部材30の下部において、回転軸方向において他の樹脂部材30の下側端面31と略同じ位置にある段差面33が設けられている。凸部34は、段差面33から下方に突出している突出部である。
3つの凸部34は、基板40の3つの凹部44に対応する位置に設けられている。すなわち、凸部34は、周方向に隣り合う3つのスロットの樹脂部材30に設けられている。各凸部34の外周面は、フレーム11の内周部11aに沿う曲面と、径方向内側に向く平面と、両者間を繋ぎ、それぞれ周方向及び径方向の両方に向く2つの平面とを有している。このうち、フレーム11の内周部11aに沿う曲面を平面と仮定すると、凸部34は、回転軸方向から見て台形状の外側面を有しているといえる。換言すると、凸部34は、平面視で、長辺がフレーム11の内周部11aに沿うように若干湾曲した、略台形形状を有する。凸部34の径方向の寸法は、凹部44の径方向の寸法よりも若干小さくなっている。
凸部34の外側面のうち、周方向及び径方向の両方に向く2つの外側面35は、回転軸方向から見て傾斜している。回転軸2に近づくにつれて、各凸部34の周方向の寸法が小さくなっている。本実施の形態では、各凸部34は、回転軸2に近づくにつれて周方向の寸法が小さくなるテーパ形状を有している。すなわち、各凸部34の2つの外側面35は、回転軸方向から見て、フレーム11の内周部11aに沿う曲面から径方向内側に向く平面まで直線的に延びる輪郭を有している。凸部34は、回転軸方向から見て、回転軸2を通る直線に対して対称となる形状を有している。
図6に示されるように、基板40が下側端面31及び段差面33上に配置された状態で、凸部34は、凹部44の内側にある。凸部34は、2つの外側面35は、凹部44の縁部に沿っている。
図7は、凹部44が設けられている部分の概略構造を示す端面図である。図8は、下方から見た凹部44が設けられている部分を示す部分拡大図である。
図7及び図8においては、カバー12と弾性部材15とが取り付けられていない状態のモータ1が示されている。
図7に示されるように、凸部34の下端部は、基板40の下面40bよりも下方にある。凹部44の内側の端部は、凹部44が設けられていない部位の基板40の外周部41の位置よりも内側にある。凸部34が凹部44の内側にあるため、基板40の周方向の変位は、凸部34によって規制される状態となっている。すなわち、凹部44の内側に凸部34が位置する状態になることにより、ステータ20に対する基板40の周方向の位置が規制される。凸部34は、基板40の位置決め部となっている。基板40は、凸部34によって回転しないように保持される。
ここで、図8に示されるように、凹部44の外周部41付近の径方向に向けた開口幅w2(ここでは、回転軸方向から見て、径方向に対して垂直な方向の幅)は、回転軸2に近い部位の凸部34の幅w1よりも大きくなっている。凸部34の回転軸2に近い部位は、凹部44の内側で、凹部44の縁部に接触又は近接した状態になっている。これにより、凹部44の内側には、凸部34の外側面と凹部44の縁部とで囲まれた間隙(非占有領域の一例)45ができている。凹部44の内側であってフレーム11に近い領域は、凸部34が占有する占有領域46となっている。凸部34の外側面35は、凹部44の縁部に沿っているため、回転軸方向から見て、占有領域46は、凹部44のフレーム11に近い領域の大部分を埋める。本実施の形態において、回転軸方向から見て、占有領域46の面積は、凹部44の内側の領域のうち凸部34が占有しない間隙45の面積よりも大きい。
ここで、径方向において、間隙45の幅はランド47の幅よりも小さくなっている。間隙45の径方向の幅w3は、ランド47の幅d1よりも小さくなっている。すなわち、基板40の下側の空間と基板40の上側の空間とを繋げている間隙45の大きさは比較的小さくなっている。
図7に示されるように、導線27は、基板40の下面40bから、間隙45を通過して、ステータ20に向かって延びている。導線27の端部は、導電性部材48によって、ランド47に電気的に接続されている。導電性部材48は、例えば、はんだである。
このように、第1の実施の形態においては、基板40をステータ20に配置した状態で、基板40の凹部44が設けられている領域のうち大部分が凸部34によって塞がれる。そのため、モータ1の製造工程において、導線27をランド47へ接続するとき等に、異物が凹部44とフレーム11の内周部41との間の領域を通過して基板40よりも上方の空間に入り込むことが防止される。したがって、モータ1の製造を容易に行うことができる。基板40よりも上方の空間においてはロータ2aとステータ20とが近接しており、この空間に異物が存在すると、モータ1の駆動が妨げられることがある。ロータ2aの付近に異物が入り込むことが防止されるので、モータ1の駆動が妨げられることを防止することができる。
第1の実施の形態においては、凸部34の外側面35が凹部44の縁部に沿っており、占有領域46が比較的大きく、かつ、間隙45が比較的狭くなっている。したがって、異物が基板40よりも上方の空間に入り込むことが防止される。ランド47に導線27を接続するときに、導電性部材48は、ランド47の幅と同じ程度に大きな幅を有する塊状になる。径方向において、間隙45の幅はランド47の幅よりも小さくなっているので、例えばランド47に導線27を接続する作業を行っているときなどに導電性部材48がランド47から脱落しても、脱落した導電性部材48が基板40よりも上方の空間に入り込むことが防止される。導電性部材48としてはんだを用いる場合において、ランド47に導線27をはんだ付けするときに、はんだがランド47に接合せずにいわゆるはんだボールが発生しても、はんだボールが基板40よりも上方の空間に入り込むことが防止される。したがって、モータ1の製造をより容易に行うことができる。
ここで、第1の実施の形態において、基板40の外周部41に接触部49が設けられており、接触部49がフレーム11の内周部11aに接触することにより、基板40が径方向に付勢されている。
図9は、基板40と、フレーム11と、凸部34との関係を示す下面図である。
図9においては、回転軸2と、基板40と、フレーム11と、樹脂部材30とが示されている。二点鎖線は、接触部49とフレーム11とが接触しない場合の基板40の位置を仮想的に示す。
図9に示されるように、第1の実施の形態においては、基板40の接触部49が、フレーム11の内周部11aの被接触部11j,11kに接触することで、フレーム11による付勢力(矢印F1,F2で示す)が基板40に作用する。矢印F1は、突出部49jが被接触部11jに接触することにより発生する付勢力である。矢印F2は、突出部49kが被接触部11kに接触することにより発生する付勢力である。それぞれの付勢力は、径方向に作用する。
2つの突出部49j,49kが設けられていることにより基板40に作用する付勢力は、上記の2つの付勢力を合成したもの(矢印Fで示す)である。突出部49j,49kは、3つの凹部44から比較的周方向に離れた位置にあるので、基板40には、突出部49j,49kが設けられている側から、凹部44が設けられている側に向けて、付勢力が作用する。すなわち、フレーム11により基板40が付勢されて、凹部44が樹脂部材30の凸部34に向けて押し込まれる。基板40の外周部41基板40が付勢されることにより、突出部49j,49kは外周部41が有している環状の輪郭に対して突出しており、この突出部49j,49kがフレーム11の内周部11aに接触するので、基板40が被接触部11j,11kから離れる方向に変位する。すなわち、基板40は、フレーム11の一部に向けて径方向に偏った位置にある。
このように、第1の実施の形態においては、接触部49と被接触部49j,49kとが接触することにより、基板40が径方向に付勢されている。基板40上のセンサ53の位置は、基板40が付勢されている状態でセンサ53が適当な位置に配置されるように、予め設定されている。したがって、所望の位置にセンサ53を配置することができる。
基板40にセンサ53が設けられている場合、ステータ20に対する基板40の位置又はフレーム11に対する基板40の周方向の位置及び径方向の位置を位置決めしなければ、センサ53の位置が所望の位置からずれて、センサ53を適切な位置に設けられないことがある。本実施の形態では、基板40を位置決めすることができるので、センサ53を所望の位置に配置することができる。具体的には、ホール素子であるセンサ53をロータ2aのマグネット3の上に配置することができ、センサ53でマグネット3の磁束を効率良く検出することができる。モータ1の回転数の検出精度を向上させることができるので、モータ1の性能を向上できる。
基板40は、フレーム11により付勢されて、樹脂部材30の凸部34に押し付けられる。したがって、ステータ20に対して基板40を位置決めすることができる。凸部34は、基板40の凹部44の内側に位置している。したがって、ステータ20に対して、基板40の周方向の位置が位置決めされる。
凹部44は、回転軸2に近づくにつれて各凹部44の凹みの周方向の寸法が小さくなるテーパ形状を有している。したがって、凸部34を凹部44の内側に位置させて、基板40をステータ20の下側に容易に配置することができる。また、凹部44の縁部に凸部34の一部が接触した状態で基板40が凸部34に向けて付勢されているので、基板40の周方向の位置を、より正確に位置決めすることができる。また、第1の実施の形態においては、凸部34も凹部44に対応する形状のテーパ形状を有している。したがって、基板40が付勢され、凸部34に凹部44が押し込まれた状態で、基板40の径方向及び周方向の位置が位置決めされる。
ステータ20において、樹脂部材30にコイル25が巻き回された状態では、樹脂部材30は、コイル25が巻き回されていないときと比較して、若干変形している。コイル25が巻き付けられていることにより、樹脂部材30の下端部は、若干回転軸3に向けて撓み、湾曲している。このように撓んでいる樹脂部材30に対して、変形している方向とは略逆の方向に向けて基板40を付勢することにより、樹脂部材30の弾性を利用して、ガタ等が生じにくいようにしてしっかりと基板40の位置を位置決めすることができる。
第1の実施の形態においては、突出部49jに最も近い凹部44cと突出部49jとは、周方向において、80度の間隔を開けて配置されており、突出部49kに最も近い凹部44aと突出部49kとは、周方向において、120度の間隔を開けて配置されている。すなわち、回転軸2から見て、3つの凹部44が設けられている方向と、基板40が付勢される方向とは、若干ずれている。回転軸2から見て、互いに周方向に等間隔で並ぶ3つの凹部44のうち、凹部44aと凹部44bとの間に向けて、基板40が付勢される。このように、基板40の付勢方向(図9において矢印Fで示される方向)が、3つの凹部44の中央に向く方向から若干ずれていることにより、凸部34が凹部44の縁部の少なくとも一部に接触するようにして、基板40の位置決めを行うことができる。
なお、突出部49がフレーム11の被接触部に接触することにより、基板40が径方向かつ周方向に付勢されるようにしたり、周方向に付勢されるようにしたりしてもよい。例えば、突出部49とフレーム11との接触面を、径方向に垂直な面に対して傾斜させることで、基板40を周方向に付勢する力が加わるようにし、凹部44に凸部34が押し込まれるようにしてもよい。
また、突出部49の数や形状、凹部44の数や形状、突出部49の位置等は、これに限れらず、種々の態様とすることができる。
図10は、第1の実施の形態の第1の変形例に係る基板140の構成を示す下面図である。
図10においては、上述の図9と同様の要領で、本変形例に係る基板140が、回転軸2と、フレーム11と、樹脂部材30と共に示されている。上述の第1の実施の形態と同様の構成については、同一の符号を付して示す。
図10に示されるように、基板140は、上述の基板40の接触部49とは位置が異なる接触部149(突出部149j、突出部149k)を有するものである。基板140のその他の構成は、上述の基板40と同様である。すなわち、突出部149jは、突出部149jに最も近い凹部44cと、周方向において、約110度の間隔を開けて配置されており、突出部149kは、突出部149kに最も近い凹部44aと、周方向において、約90度の間隔を開けて配置されている。すなわち、回転軸2から見て、3つの凹部44が設けられている方向と、基板140が付勢される方向とは、若干ずれている。回転軸2から見て、3つの凹部44のうち、凹部44bと凹部44cとの間に向けて、基板140が付勢される。このような突出部149j,149kと凹部44との位置関係であっても、上述と同様に、基板140の位置決めを行うことができる。
図11は、第1の実施の形態の第2の変形例に係る基板240の構成を示す下面図である。
図11においても、上述の図9と同様の要領で、本変形例に係る基板240が、回転軸2と、フレーム11と、樹脂部材30と共に示されている。上述の第1の実施の形態と同様の構成については、同一の符号を付して示す。
図11に示されるように、基板240は、1つの接触部249(突出部249j)のみを有しているものである。基板240のその他の構成は、上述の基板40と同様である。突出部249jは、突出部249jに最も近い凹部44cと、周方向において、80度の間隔を開けて配置されている。そのため、本変形例においては、基板240には、突出部249jから回転軸2に向けて、付勢力が働く(矢印F1で示す。)。
本変形例においては、付勢力は、凹部44cが凸部34cから離れる方向に基板240を付勢する成分を含む。しかしながら、付勢力によって他の凹部44a,44bに凸部34a,34bが押し込まれるにつれて基板240が周方向に若干変位し、凹部44cが凸部34cに押し込まれる。したがって、上述と同様に、基板240の位置決めを行うことができる。
図12は、第1の実施の形態の第3の変形例に係るフレーム311及び基板340の構成を示す下面図である。
図12においても、上述の図9と同様の要領で、本変形例に係る基板340及びフレーム311が、回転軸2及び樹脂部材30と共に示されている。上述の第1の実施の形態と同様の構成については、同一の符号を付して示す。
第3の変形例において、フレーム311の被接触部311j,311kは、突出部である。換言すると、フレーム311の内周部11aには、2つの突出部311j,311kが設けられている。突出部311j,311kは、被接触部に設けられている。突出部311j,311kは、径方向において、基板340の外周部41に向かって突出している。また、接触部349j,349kは、周方向においてフレーム311の内周部11aに沿って湾曲した、基板340の外周部41の側面である。突出部311j,311kは、例えば、フレーム311の一部が径方向に押し込まれることにより形成されていてもよいし、突起状の小片等をフレーム311の内周部11aに貼り付けることなどにより形成されていてもよい。
突出部311j,311kは、それぞれ、フレーム311の内周部11aが有している環状の輪郭に対して、基板340の外周部41側に突出するように形成されている。突出部311jと突出部311kとは、周方向に互いに離れた位置にある。突出部311j,311kは、周方向において偏在している。基板340において、接触部349j,349kと凹部44とは、周方向において互いに異なる領域に偏在している。すなわち、接触部349j,349kは、3つの凹部44から比較的周方向に離れた位置にある。
具体的には、図12に示されるように、突出部311jと突出部311kとは、周方向において、例えば80度程度の間隔を開けて配置されている。突出部49jに最も近い凹部44cと、突出部49jとは、周方向において、例えば80度の間隔を開けて配置されている。また、突出部49kに最も近い凹部44aと、突出部49kとは、周方向において、例えば120度の間隔を開けて配置されている。
このように、フレーム311側に、基板340に接触する突出部311j,311kが設けられており、突出部311j,311kに接触することによって基板340が付勢されるようにしてもよい。これにより、上述の実施の形態と同様にセンサ53を配置することができる。なお、フレーム311の被接触部に設けられる突出部の数は2つに限られず、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。
図13は、第1の実施の形態の第4の変形例に係るフレーム311及び基板440の構成を示す下面図である。
図13においても、上述の図9と同様の要領で、本変形例に係る基板440及びフレーム411が、回転軸2及び樹脂部材30と共に示されている。上述の第1の実施の形態や各変形例と同様の構成については、同一の符号を付して示す。
第1の実施の形態において、接触部と被接触部との両方に、突出部が形成されていてもよい。
第4の変形例において、第3の変形例と同様のフレーム311が設けられている。フレーム311には、突出部である被接触部311j,311kが設けられており、基板440には、基板340と同様の接触部349j,349kが設けられている。また、基板440に、径方向において、フレーム311の内周部11aに向かって突出する突出部である接触部449iが設けられており、接触部349iに接触するフレーム311の内周部11aの一部が、被接触部411iとなっている。すなわち、基板440には、フレーム311に向かって突出する第1突出部449iと、フレーム311の第2突出部311j,311kが接触する部位349j,349kとが接触部として設けられている。また、フレーム311には、基板440に向かって突出する第2突出部311j,311kと、基板440の第1突出部449iが接触する部位411iとが被接触部として設けられている。
本実施の形態において、接触部の第1突出部449iと、被接触部の第2突出部311j,311kとは、周方向において互いに異なる位置にある。第1突出部449iは、第2突出部311j,311kの間に設けられている。下側から見て、第2突出部311j、第1突出部449i、及び第2突出部311kは、この順に、反時計回りに、周方向に略等間隔に並んでいる。
上記のように、第4の変形例においては、基板440はフレーム311に3箇所で接触する。それぞれの接触箇所において、フレーム311によって基板440に付勢力が作用し(矢印F1,F2,F3)、矢印Fで示されるように、各付勢力を合成した力で基板440が付勢される。したがって、第1の実施の形態と同様にセンサ53を配置することができる。
図14は、第1の実施の形態の第5の変形例に係る基板540の構成を示す下面図である。
図14においても、上述の図9と同様の要領で、本変形例に係る基板540が、回転軸2、フレーム11、及び樹脂部材30と共に示されている。上述の第1の実施の形態や各変形例と同様の構成については、同一の符号を付して示す。
図14に示されるように、基板540には、上述の基板40の接触部49とは位置が異なる接触部549(突出部549j、突出部549k)を有するものである。基板540のその他の構成は、上述の基板40と同様である。
第5の変形例において、突出部549は、3つの凹部44が設けられている側に設けられている。突出部549jは、コモン線配線部43と凹部44aとの間の外周部41に設けられている。突出部549kは、凹部44bと凹部44cとの間の外周部41に設けられている。突出部549j,549kは、基板540の外周部41が有している環状の輪郭に対して、フレーム11の内周部11a側に突出するように形成されている。
第5の変形例において、基板540は、フレーム11により付勢されて、フレーム11の内側部11aに押し付けられる。基板540は、フレーム11のうち凸部34が近接している部分とは反対側の部分に向けて付勢されており、基板540の外周部41の一部がフレーム11の内周部11aに接触した状態でフレーム11に対して位置決めされている。これにより、基板540は、フレーム11に対して偏った位置に位置している。
このように、第5の変形例においても、センサ53を所望の場所に配置することができる。また、図14に示されるように、基板540が付勢された状態でも、基板540の凹部44の内側には、樹脂部材30の凸部34がある。したがって、基板540の周方向の位置が位置決めされている。
なお、上述の第1の実施の形態において、樹脂部材30の凸部34は、円柱状等、他の形状であってもよい。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態におけるモータ1の基本的な構成は、第1の実施の形態におけるそれと同じであるためここでの説明を繰り返さない。以下、第1の実施の形態と同様の構成については同一の符号を付して説明する。
第2の実施の形態においては、凸部34の下端部に、導線27をランド47に向けて配線するための導線案内部736が形成されている点が第1の実施の形態とは異なっている。
図15は、第2の実施の形態に係るステータ20及び基板40の構造を示す下方分解斜視図である。図16は、第2の実施の形態に係るモータ1の基板40の取り付け構造を示す下面図である。図17は、第2の実施の形態に係る凸部34が設けられている部分の概略構造を示す端面図である。図18は、凹部44が設けられている部分を示す斜視図である。
図15は、上述の図5と同様の要領で記載されている。図16は、上述の図6と同様の要領で記載されている。図17は、上述の図7と同様の要領で記載されている。図15において、導線27の図示は省略されている。図17を除き、導電性部材48の図示は省略されている。
第2の実施の形態において、ステータ20の樹脂部材730の一部には、第1の実施の形態に係る樹脂部材30と同様に、凸部34が設けられている。図16に示されるように、凸部34は、3箇所に設けられており、それぞれ、基板40の凹部44の内側に配置されている。基板40の下面40bに設けられた3つのランド47は、それぞれ、3つの凹部44に周方向に隣接して設けられている。すなわち、各相に対応する凸部34とランド47とは、周方向に並んでいる。
3つの凸部34のそれぞれには、導線案内部736が設けられている。導線案内部736は、凸部34の下端面から下方に突出している。
図18に示されるように、導線案内部736は、第1突起737と、第2突起738とを有している。第1突起737は、フレーム11の内周部11aの近くに設けられている。第1突起737は、周方向に延設された壁状である。第2突起738は、第1突起737より径方向内側(回転軸2に近い位置)に設けられている。第2突起738は、第1突起737よりも周方向の長さが短い柱状である。第2突起738は、丸みを帯びた側周面を有している。第2突起738は、例えば、回転軸方向に垂直な断面が楕円形状又はトラック形状である柱形状を有している。
図17には、第1突起737と第2突起738とを通る断面が示されている。図17に示されるように、第2突起738は、第1突起737から径方向に間隔を開けて設けられている。これにより、導線案内部736には、第1突起737と第2突起738とを側壁とする溝状の凹み739が形成されている。凹み739は、周方向に延在している。凹み739の径方向の寸法は、導線27の太さよりも若干大きい。
図18に示されるように、第2の実施の形態において、基板40の上面40a側から下面40b側に(ステータ20から下面40b側に)、間隙45を通して引き出された導線27は、凹み739の上を通過するようにして導線案内部736に絡げられ、導線案内部736に周方向に隣り合うランド47に向けて配線される。すなわち、導線27は、その一部が凹み739に挟まれるように配線されて、ランド47に案内される。そして、ランド47に、導電性部材48を用いて接続される。
このように、第2の実施の形態では、導線27は導線案内部736に絡げられているので、導線27に伝わる力や振動が、導線27とランド47との接続部に伝達されにくくなる。したがって、導線27とランド47との接続の信頼性を高めることができる。また、モータ1が振動しても、導線27がステータ20や基板40等と接触して断線することを防止することができる。
また、第2の実施の形態では、導線案内部736によって導線27がランド47に案内された状態で、導線27をランド47に接続する作業を行うことができる。したがって、モータ1を容易に製造することができるようになる。
第2突起738は、第1突起737よりも周方向の寸法が小さくなっている。したがって、第2突起738よりも内側にある間隙45から下方に引き出された導線27を、容易に凹み739に絡げることができる。また、ランド47の位置が、凹み739の位置よりも若干回転軸2に近くても、凹み739を通る導線27を、容易に内側に案内してランド47まで配線することができる。第2突起738の側周面は丸みを帯びているので、配線される導線27の曲げ半径を一定以上に維持しやすくなり、導線27が傷むのを防止することができる。
[その他]
上述の、変形例を含む第1の実施の形態の一部の構成と、第2の実施の形態の一部の構成とを適宜組み合わせてモータを構成してもよい。
ステータのスロット数や樹脂部材の構成、基板の形状や構成等は、上述の実施の形態に限られない。
モータの種類は限られない。例えばブラシレスモータであったり、その他のモータであったりしてもよい。
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。