JP6934256B2 - 聴診部位マッピングシステム及び聴診音データ生成アプリ - Google Patents
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Description
従来の聴診装置は、患者の聴診音を検出して、患者の健康状態を認識するものがあった。
尚、関連する先行技術文献として、特開2008−113939号公報「生体音聴診装置」(特許文献1)、特表2008−528124号公報「音声認識を使用した聴診音の分析」(特許文献2)、特表2018−504722号公報「心拍の変化に応答するパーソナルセーフティー/セキュリティモバイルアプリケーション」(特許文献3)、国際公開第2017/145930号「医療検査装置用情報処理装置」(特許文献4)がある。
特許文献2には、聴診音を音声認識して音声認識係数を生成し、当該係数を多次元空間に定義された疾病領域の組に対してマッピングする方法が記載されている。
特許文献4には、人体の3次元画像のシェーマ図と、撮影方向・撮影範囲を示す撮影視点マーカを表示し、シェーマ図と撮影視点マーカの状態を変化させる処理装置が記載されている。
[実施の形態の概要]
本発明の実施の形態に係る聴診部位マッピングシステム(本システム)は、タブレット、スマートフォン等の端末装置に人体のシェーマ図を表示させ、聴診器で収集した部位の位置、収集日時、患者ID(識別番号)、医師のコメント等の情報を入力すると、収集した聴診音データに対してそれら情報を含むファイル名を生成し、そのファイル名を有する聴診音データファイルを生成するものであり、聴診音データをファイル名で患者、収集日時、収集部位の位置等を識別でき、聴診音データの利用を促進できるものである。
本システムについて図1を参照しながら説明する。図1は、本システムの概略構成図である。
本システムは、図1に示すように、デジタル聴診器1と、タブレット、スマートフォン等の端末装置2と、聴診音収集サーバ3と、ネットワーク4とを備えている。
本システムの各部について具体的に図面を参照しながら説明する。図2は、デジタル聴診器の構成ブロック図であり、図3は、端末装置の構成ブロック図である。
[デジタル聴診器1:図2]
デジタル聴診器1は、図2に示すように、聴診音を入力する入力部11と、入力した聴診音のアナログ音信号をデジタル音データ(聴診音データ)に変換する第1の変換部12と、聴診音データを端末装置2に送信する送信部13と、聴診音データをアナログ音信号に変換する第2の変換部14と、そのアナログ音信号を増幅して出力する増幅部15と有している。図示していないが、増幅部15にはスピーカーが接続され、医師が聴診音を聞くことができるようになっている。
端末装置2は、タブレット、スマートフォン等の本アプリが動作する端末装置である。
端末装置2は、図3に示すように、デジタル聴診器1の送信部13から聴診音データを受信する受信部21と、本アプリの操作によって聴診音データを録音して聴診音データファイルを生成する制御部22と、聴診音データファイルを記憶する記憶部23と、聴診音データを聴診音収集サーバ3に送信する送信部24と、人体を模したシェーマ図を表示する表示部25と、人体の部位を特定(マッピング)する入力部26とを備えている。尚、表示部25と入力部26とは、タッチパネルを用いている。
そして、制御部22で生成された聴診音データファイルは、送信部24からネットワーク4を介して聴診音収集サーバ3に提供される。聴診音データファイルの具体的な生成方法は後述する。
聴診音収集サーバ3は、ネットワーク4に接続するコンピュータ装置であり、端末装置2から提供された聴診音データファイルを記憶し、聴診音データファイルを分析するものである。
制御部31は、記憶部32に記憶された処理プログラムを読み込んで実行し、表示部34に処理結果を表示する。表示部34での表示例については後述する。
また、インタフェース部33は、ネットワーク4、表示部34、入力部35に接続している。
ネットワーク4は、端末装置2と聴診音収集サーバ3とを接続するものである。ネットワーク4としては、クローズであっても、オープンであってもよい。オープンなネットワークの場合は、ネットワーク4を流れる聴診音データファイルは暗号化される。
尚、端末装置2とネットワーク4とは、例えば、無線LAN(Local Area Network/Wi−Fi)で接続され、デジタル聴診器1と端末装置2とは、デジタル機器用近距離無線通信で接続される。
端末装置2での処理について図4,5を参照しながら説明する。図4は、端末装置での処理を示す概略画面の図であり、図5は、端末装置での処理フロー図である。
本アプリが起動すると、制御部22は、図4(a)に示すように、表示部25に人体を模したシェーマ図を表示する(S1)。
聴診音データを録音する前に、患者IDや聴診器の機器種別を設定しておく。この設定は、録音後に行ってもよい。
ファイル名には、全角10文字までの医師のコメントを追加できるようになっている。
基本情報は、41バイトで表現し、チェックデジットとして1バイトを付加して42バイトとし、拡張として10文字のテキストを含めることができる。テキスト部分は省略することができる。
尚、チェックデジットとして、セブンチェック(7DR)方式を用いているが、その他の方式であってもよい。
聴診音収集サーバ3は、端末装置2から提供された聴診音データファイルをネットワーク4に接続するインタフェース部33から入力し、記憶部32に記憶する。また、聴診音収集サーバ3は、表示部34と入力部35を備えている。
尚、備考は、医師が入力したコメントである。
ここで、聴診音データファイルは、録音日時、患者ID、患者の人体の部位、位置をファイル名から識別できるので、ファイル名だけで聴診音データの属性を判別でき、分類・分析等の利用が容易で聴診音データの活用を促進できるものである。
また、聴診音収集サーバ3の制御部31は、表示部34にシェーマ図を表示し、その上に、患者について録音された複数の聴診音データの、人体の部位、位置の点を表示して、それらの点のいずれかが選択されると、図6の右側のデータを表示して聴診音を再生するようにしても構わない。
本システムでは、聴診音データのファイル生成について説明したが、聴診音(呼吸音)以外の人体の音(例えば、心拍音、脈拍音等)についてのデータファイル生成に応用してもよい。
更に、聴診音の代わりに、カメラで撮影された静止画、動画のデータについて、本アプリで録画日時、患者ID、機種、患者の人体の部位、位置を指定して、画像データファイルを生成することに応用してもよい。つまり、ファイル名を生成する技術を用いて、画像データに当該ファイル名を付与して画像データファイルを生成するものである。
本システムによれば、タブレット、スマートフォン等の端末装置2に人体のシェーマ図を表示させ、デジタル聴診器1で収集した人体の部位の位置、収集日時、患者ID(識別番号)、医師のコメント等の情報を入力すると、収集した聴診音データに対してそれら情報をファイル名とする聴診音データファイルを生成するものであり、聴診音データをファイル名で患者、収集日時、収集部位の位置等を識別でき、聴診音データの利用を促進できる効果がある。
Claims (5)
- 聴診音について聴診音データファイルを生成する聴診部位マッピングシステムで用いられる端末装置であって、
聴診音を録音する際に、表示部に人体を模した図を表示し、聴診する人体の部位と位置が特定されると、録音された聴診音データに、録音日時のデータ、患者の部位のデータ、人体の位置のデータ、入力された患者IDのデータを含むファイル名を生成して、聴診音データファイルを生成することを特徴とする端末装置。 - 聴診音データファイルのファイル名に、機器種別のデータ、端末個体シリアルIDのデータ、チェックデジットを含めることを特徴とする請求項1記載の端末装置。
- 請求項1又は2記載の端末装置と、
聴診音データを取得して前記端末装置に送信するデジタル聴診器と、
前記端末装置で生成された聴診音データファイルを収集する聴診音収集サーバとを有することを特徴とする聴診部位マッピングシステム。 - 聴診音収集サーバは、収集した聴診音データファイルについて、当該ファイルのファイル名から録音日時のデータ、患者の部位のデータ、人体の位置のデータ、患者IDのデータを読み取り、表示部に表示することを特徴とする請求項3記載の聴診部位マッピングシステム。
- 聴診部位マッピングシステムで用いられる端末装置で動作するアプリであって、
聴診音を録音する際に、表示部に人体を模した図を表示し、聴診する人体の部位と位置が特定されると、録音された聴診音データに、録音日時のデータ、患者の部位のデータ、人体の位置のデータ、入力された患者IDのデータを含むファイル名を生成して、聴診音データファイルを生成するよう機能させることを特徴とする聴診音データ生成アプリ。
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