特許文献1記載の技術のように、従来の電子カルテシステムは、オーダリングシステムをベースに発展してきた。オーダリングシステムは、医師の指示内容を看護師や事務員など関連するスタッフに伝達することを主目的にしているため、指示を出すことを中心にしたデータ入力操作が色濃く残っており、診察時に入力操作が医師の思考の妨げになることが多い。また、入力した情報の多くはテキストの羅列表示のため、患者の状態を把握するためには、過去の記事をくまなく読む必要があり時間がかかる。表現力も乏しく記憶にも残りにくい。将来の電子カルテシステムには、医師の思考を妨げず且つ膨大な記録情報を瞬時に記憶と結びつけることが求められる。
このような技術的課題は、医療の分野に限らず、介護や福祉の分野においても同様に想定される。すなわち、介護や福祉のシステムとして適用する場合は、同様に、介護者等の従事者の思考を妨げず且つ膨大な記録情報を瞬時に記憶と結びつけることが求められる。
そこで、本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、利用者の思考を妨げず且つ膨大な記録情報を直感的に把握するのに好適な記録情報管理システム及び記録情報管理プログラム、並びに記録情報管理方法を提供することを目的としている。
〔発明1〕 上記目的を達成するために、発明1の記録情報管理システムは、身体の全部又は一部を表す身体画像を表示する身体画像表示手段と、前記身体画像上の位置を指定する位置指定手段と、前記身体の全部又は一部に関する記録情報を入力する記録情報入力手段と、前記記録情報入力手段で入力した記録情報を、前記位置指定手段で指定した位置又は前記位置指定手段で指定した位置に係る前記身体の部位と対応づけて記録情報記憶手段に登録する記録情報登録手段と、前記記録情報入力手段で入力した記録情報を、前記位置指定手段で指定した位置又は前記位置指定手段で指定した位置に係る前記身体の部位と対応づけて前記身体画像上に表示する記録情報表示手段とを備える。
このような構成であれば、身体画像表示手段により、身体画像が表示される。そして、位置指定手段により、身体画像上の位置を指定し、記録情報入力手段により、記録情報を入力すると、記録情報登録手段により、入力された記録情報が、指定された位置又は指定された位置に係る身体の部位と対応づけられて記録情報記憶手段に登録される。また、記録情報表示手段により、入力された記録情報が、指定された位置又は指定された位置に係る身体の部位と対応づけられて身体画像上に表示される。
ここで、記録情報は、例えば、医療のシステムとして適用する場合は診療記録情報が、介護のシステムとして適用する場合は介護記録情報が、福祉のシステムとして適用する場合は健診記録情報が含まれる。以下、発明16の記録情報管理プログラム、及び発明17の記録情報管理方法において同じである。
また、身体には、人間又は動物の身体が含まれる。以下、発明16の記録情報管理プログラム、及び発明17の記録情報管理方法において同じである。
また、記録情報記憶手段において、記録情報及び位置又は部位を対応づけて記憶することとしては、例えば、(1)記録情報及び位置又は部位の情報を同一のレコードに登録するなど、直接対応づけて記憶すること、(2)記録情報及び中間情報を対応づけて登録するテーブルと、位置又は部位の情報及び中間情報を対応づけて登録するテーブルを設けるなど、中間に1又は複数の情報を介して記憶することが含まれる。すなわち、記録情報から位置又は部位の情報を辿ることができる態様であれば、あらゆるデータ構造を採用することができる。以下、情報を対応づけて記憶する概念については同じである。
また、本システムは、単一の装置、端末その他の機器として実現するようにしてもよいし、複数の装置、端末その他の機器を通信可能に接続したネットワークシステムとして実現するようにしてもよい。後者の場合、各構成要素は、それぞれ通信可能に接続されていれば、複数の機器等のうちいずれに属していてもよい。
〔発明2〕 さらに、発明2の記録情報管理システムは、発明1の記録情報管理システムにおいて、前記身体の部位に関する前記記録情報の入力支援に必要な入力支援情報を記憶する入力支援情報記憶手段と、前記入力支援情報に基づいて前記記録情報の入力を支援する記録情報入力支援手段と、前記記録情報入力支援手段を起動する記録情報入力支援手段起動手段と、前記位置指定手段で指定した位置に係る前記身体の部位に対応する前記入力支援情報を前記入力支援情報記憶手段のなかから検索する入力支援情報検索手段と、前記入力支援情報検索手段で索出した入力支援情報を、前記記録情報入力支援手段起動手段で起動した記録情報入力支援手段が利用可能となるように提供する入力支援情報提供手段とを備える。
このような構成であれば、記録情報入力支援手段起動手段により、記録情報入力支援手段が起動する。そして、入力支援情報検索手段により、指定された位置に係る身体の部位に対応する入力支援情報が入力支援情報記憶手段のなかから検索され、入力支援情報提供手段により、記録情報入力支援手段が利用可能となるように、索出された入力支援情報が提供される。
ここで、入力支援情報記憶手段は、入力支援情報をあらゆる手段で且つあらゆる時期に記憶するものであり、入力支援情報を予め記憶してあるものであってもよいし、入力支援情報を予め記憶することなく、本システムの動作時に外部からの入力等によって入力支援情報を記憶するようになっていてもよい。
〔発明3〕 さらに、発明3の記録情報管理システムは、発明2の記録情報管理システムにおいて、利用者ごとに当該利用者が前記記録情報入力支援手段を起動した起動履歴情報、前記記録情報の記録対象となる被記録者ごとに当該被記録者について前記記録情報入力支援手段を起動した起動履歴情報、又は、前記身体の部位ごとに当該部位に係る前記記録情報入力支援手段を起動した起動履歴情報を記憶する起動履歴情報記憶手段と、前記起動履歴情報記憶手段の起動履歴情報に基づいて、前記利用者が利用する可能性が高い前記記録情報入力支援手段を推定する記録情報入力支援手段推定手段とを備え、前記記録情報入力支援手段起動手段は、前記記録情報入力支援手段推定手段で推定した記録情報入力支援手段を起動する。
このような構成であれば、記録情報入力支援手段推定手段により、起動履歴情報記憶手段の起動履歴情報に基づいて、利用者が利用する可能性が高い記録情報入力支援手段が推定され、記録情報入力支援手段起動手段により、推定された記録情報入力支援手段が起動する。
ここで、起動履歴情報記憶手段は、起動履歴情報をあらゆる手段で且つあらゆる時期に記憶するものであり、起動履歴情報を予め記憶してあるものであってもよいし、起動履歴情報を予め記憶することなく、本システムの動作時に外部からの入力等によって起動履歴情報を記憶するようになっていてもよい。
〔発明4〕 さらに、発明4の記録情報管理システムは、発明1乃至3のいずれか1の記録情報管理システムにおいて、複数の前記身体画像のなかから前記身体画像を選択する身体画像選択手段を備え、前記身体画像表示手段は、前記身体画像選択手段で選択した身体画像を表示する。
このような構成であれば、身体画像選択手段により、複数の身体画像のなかから身体画像が選択されると、身体画像表示手段により、選択された身体画像が表示される。
〔発明5〕 一方、上記目的を達成するために、発明5のことを特徴とする記録情報管理システムは、発明1乃至4のいずれか1のことを特徴とする記録情報管理システムにおいて、前記記録情報は、当該記録情報の分類に関する分類情報と、当該記録情報の記録の時点を特定するための記録時点情報とに対応づけられ、前記記録情報記憶手段の記録情報を、当該記録情報に対応する前記分類情報に基づいて複数の表示欄のいずれかに分類し、前記表示欄ごとに、当該表示欄に分類された前記記録情報を、当該記録情報に対応する前記記録時点情報に基づいてグループ化し、同一のグループに属する前記記録情報を、当該記録情報に対応する前記記録時点情報に基づいてソートし、前記分類、前記グループ化及び前記ソートされた前記記録情報を表形式で表示する表形式表示手段を備える。
このような構成であれば、記録情報記憶手段の記録情報は、分類情報に基づいて複数の表示欄のいずれかに分類される。次いで、表示欄ごとに、その表示欄に分類された記録情報は、記録時点情報に基づいてグループ化される。次いで、同一のグループに属する記録情報は、記録時点情報に基づいてソートされる。そして、表形式表示手段により、このように分類、グループ化及びソートされた記録情報が表形式で表示される。
〔発明6〕 一方、上記目的を達成するために、発明6の記録情報管理システムは、発明5の記録情報管理システムにおいて、前記表形式表示手段で表示された表に対し前記記録情報を入力する第2記録情報入力手段と、前記第2記録情報入力手段で入力した記録情報に基づいて、当該記録情報を対応づける前記身体画像上の位置又は前記身体の部位を推定する位置推定手段とを備え、前記記録情報登録手段は、前記第2記録情報入力手段で入力した記録情報を、前記位置推定手段で推定した位置又は部位と対応づけて前記記録情報記憶手段に登録し、前記記録情報表示手段は、前記第2記録情報入力手段で入力した記録情報を、前記位置推定手段で推定した位置又は部位と対応づけて前記身体画像上に表示する。
このような構成であれば、第2記録情報入力手段により、表示された表に対し記録情報が入力されると、位置推定手段により、入力された記録情報に基づいて、その記録情報を対応づける身体画像上の位置又は身体の部位が推定され、記録情報登録手段により、入力された記録情報が、推定された位置又は部位と対応づけられて記録情報記憶手段に登録される。また、記録情報表示手段により、入力された記録情報が、推定された位置又は部位と対応づけられて身体画像上に表示される。
〔発明7〕 さらに、発明7の記録情報管理システムは、発明1乃至6のいずれか1の記録情報管理システムにおいて、前記記録情報表示手段で表示された記録情報について前記身体画像上の他の位置を指定する第2位置指定手段を備え、前記記録情報登録手段は、前記第2位置指定手段の指定に係る記録情報を、前記第2位置指定手段で指定した位置又は前記第2位置指定手段で指定した位置に係る前記身体の部位と対応づけて前記記録情報記憶手段に登録し、前記記録情報表示手段は、前記第2位置指定手段の指定に係る記録情報を、前記第2位置指定手段で指定した位置又は前記第2位置指定手段で指定した位置に係る前記身体の部位と対応づけて前記身体画像上に表示する。
このような構成であれば、第2位置指定手段により、表示された記録情報について身体画像上の他の位置が指定されると、記録情報登録手段により、指定に係る記録情報が、指定された位置又は指定された位置に係る身体の部位と対応づけられて記録情報記憶手段に登録される。また、記録情報表示手段により、指定に係る記録情報が、指定された位置又は指定された位置に係る身体の部位と対応づけられて身体画像上に表示される。
〔発明8〕 さらに、発明8の記録情報管理システムは、発明1乃至7のいずれか1の記録情報管理システムにおいて、前記記録情報記憶手段の記録情報を所定単位でグループ化し、前記グループのうち特定のグループに属する前記記録情報及び前記身体画像を含む注目画像、並びに、前記グループのうち前記特定のグループ以外の他のグループごとに当該グループに属する前記記録情報及び前記身体画像を含む非注目画像を表示する注目画像表示手段と、前記注目画像の内容と前記非注目画像の内容を切り換える注目画像切換手段とを備える。
このような構成であれば、注目画像表示手段により、記録情報記憶手段の記録情報が所定単位でグループ化され、特定のグループに属する記録情報及び身体画像を含む注目画像、並びに、特定のグループ以外の他のグループごとにそのグループに属する記録情報及び身体画像を含む非注目画像が表示される。そして、注目画像切換手段により、注目画像の内容と非注目画像の内容を切り換えることができる。
〔発明9〕 さらに、発明9の記録情報管理システムは、発明8の記録情報管理システムにおいて、前記注目画像表示手段は、前記注目画像を前記非注目画像よりも大きく画面の中央に表示し、前記注目画像を基点として所定方向に前記非注目画像を並べて表示するとともに前記画面に表示しきれない前記非注目画像については前記画面に表示される末端の前記非注目画像の背面に重ねて表示する。
このような構成であれば、注目画像表示手段により、注目画像が非注目画像よりも大きく画面の中央に表示され、注目画像を基点として所定方向に非注目画像が並べて表示されるとともに画面に表示しきれない非注目画像については画面に表示される末端の非注目画像の背面に重ねて表示される。
〔発明10〕 さらに、発明10の記録情報管理システムは、発明8及び9のいずれか1の記録情報管理システムにおいて、前記注目画像切換手段は、前記注目画像の内容が、これに隣接する前記非注目画像の内容に変更するように、前記注目画像の内容及び前記非注目画像の内容をスライドさせる。
このような構成であれば、注目画像切換手段により、注目画像の内容が、これに隣接する非注目画像の内容に変更するように、注目画像の内容及び非注目画像の内容がスライドする。
〔発明11〕 さらに、発明11の記録情報管理システムは、発明8乃至10のいずれか1の記録情報管理システムにおいて、前記注目画像及び前記非注目画像の配列方向に沿って時系列表示領域を設定し、前記記録情報の記録の時点を特定するための記録時点情報に基づいて、時系列における所定区分ごとの前記記録情報の出現頻度を前記時系列表示領域に表示する出現頻度表示手段と、前記時系列表示領域上の位置を指定する第3位置指定手段とを備え、前記注目画像表示手段は、前記第3位置指定手段で指定した位置に対応する時点及び時系列上その前後の時点に対応する前記注目画像及び前記非注目画像を表示する。
このような構成であれば、出現頻度表示手段により、記録時点情報に基づいて、時系列における所定区分ごとの記録情報の出現頻度が時系列表示領域に表示される。そして、第3位置指定手段により、時系列表示領域上の位置が指定されると、注目画像表示手段により、指定された位置に対応する時点及び時系列上その前後の時点に対応する注目画像及び非注目画像が表示される。
〔発明12〕 さらに、発明12の記録情報管理システムは、発明8乃至11のいずれか1の記録情報管理システムにおいて、絞込条件を入力する絞込条件入力手段と、前記絞込条件入力手段で入力した絞込条件に基づいて前記記録情報記憶手段のなかから前記記録情報を検索する記録情報検索手段とを備え、前記注目画像表示手段は、前記記録情報検索手段で索出した記録情報に対応する前記注目画像及び前記非注目画像を表示する。
このような構成であれば、絞込条件入力手段により、絞込条件が入力されると、記録情報検索手段により、入力された絞込条件に基づいて記録情報記憶手段のなかから記録情報が検索され、注目画像表示手段により、索出された記録情報に対応する注目画像及び非注目画像が表示される。
〔発明13〕 さらに、発明13の記録情報管理システムは、発明1乃至12のいずれか1の記録情報管理システムにおいて、前記記録情報は、当該記録情報の分類に関する分類情報と、当該記録情報の記録の時点を特定するための記録時点情報とに対応づけられ、前記記録情報記憶手段の記録情報を、当該記録情報に対応する前記分類情報に基づいてグループ化し、グループごとに、当該グループに属する前記記録情報を代表する記録の時点を、当該記録情報に対応する前記記録時点情報に基づいて表示するグループ化記録時点表示手段と、複数の前記記録情報が属するグループについて前記グループ化記録時点表示手段で表示された記録の時点を指定する第1記録時点指定手段と、前記第1記録時点指定手段で指定した記録の時点に対応するグループに属する前記記録情報の各記録の時点を、当該記録情報に対応する前記記録時点情報に基づいて表示する記録時点一覧表示手段と、前記記録時点一覧表示手段で表示された各記録の時点のなかからいずれかを指定する第2記録時点指定手段と、1の前記記録情報が属するグループについて前記グループ化記録時点表示手段で表示された記録の時点を指定する第3記録時点指定手段と、前記第2記録時点指定手段又は前記第3記録時点指定手段で指定した記録の時点に対応する前記記録情報を表示する第2記録情報表示手段とを備える。
このような構成であれば、グループ化記録時点表示手段により、記録情報記憶手段の記録情報が分類情報に基づいてグループ化され、グループごとに、そのグループに属する記録情報を代表する記録の時点が記録時点情報に基づいて表示される。
まず、第1記録時点指定手段により、複数の記録情報が属するグループについて表示された記録の時点が指定されると、記録時点一覧表示手段により、指定された記録の時点に対応するグループに属する記録情報の各記録の時点が記録時点情報に基づいて表示される。そして、第2記録時点指定手段により、表示された各記録の時点のなかからいずれかが指定されると、第2記録情報表示手段により、指定された記録の時点に対応する記録情報が表示される。
これに対し、第3記録時点指定手段により、1の記録情報が属するグループについて表示された記録の時点が指定されると、第2記録情報表示手段により、指定された記録の時点に対応する記録情報が表示される。
〔発明14〕 さらに、発明14の記録情報管理システムは、発明13の記録情報管理システムにおいて、前記分類情報は、疾病を識別するための疾病識別情報であり、前記グループ化記録時点表示手段は、前記疾病識別情報に基づいて疾病ごとに前記記録情報をグループ化する。
このような構成であれば、グループ化記録時点表示手段により、疾病識別情報に基づいて疾病ごとに記録情報がグループ化される。
〔発明15〕 さらに、発明15の記録情報管理システムは、発明13及び14のいずれか1の記録情報管理システムにおいて、前記グループ化記録時点表示手段は、グループごとに、当該グループに係る分類を表す情報とともに当該グループに属する前記記録情報を代表する記録の時点を表示する。
このような構成であれば、グループ化記録時点表示手段により、グループごとに、そのグループに係る分類を表す情報とともにそのグループに属する記録情報を代表する記録の時点が表示される。
〔発明16〕 一方、上記目的を達成するために、発明16の記録情報管理プログラムは、身体の全部又は一部を表す身体画像を表示する身体画像表示ステップと、前記身体画像上の位置を指定する位置指定ステップと、前記身体の全部又は一部に関する記録情報を入力する記録情報入力ステップと、前記記録情報入力ステップで入力した記録情報を、前記位置指定ステップで指定した位置又は前記位置指定ステップで指定した位置に係る前記身体の部位と対応づけて記録情報記憶手段に登録する記録情報登録ステップと、前記記録情報入力ステップで入力した記録情報を、前記位置指定ステップで指定した位置又は前記位置指定ステップで指定した位置に係る前記身体の部位と対応づけて前記身体画像上に表示する記録情報表示ステップとを含む処理をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られたプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、発明1の記録情報管理システムと同等の作用が得られる。
〔発明17〕 一方、上記目的を達成するために、発明17の記録情報管理方法は、身体画像表示手段が、身体の全部又は一部を表す身体画像を表示する身体画像表示ステップと、位置指定手段が、前記身体画像上の位置を指定する位置指定ステップと、記録情報入力手段が、前記身体の全部又は一部に関する記録情報を入力する記録情報入力ステップと、記録情報登録手段が、前記記録情報入力ステップで入力した記録情報を、前記位置指定ステップで指定した位置又は前記位置指定ステップで指定した位置に係る前記身体の部位と対応づけて記録情報記憶手段に登録する記録情報登録ステップと、記録情報表示手段が、前記記録情報入力ステップで入力した記録情報を、前記位置指定ステップで指定した位置又は前記位置指定ステップで指定した位置に係る前記身体の部位と対応づけて前記身体画像上に表示する記録情報表示ステップとを含む。
以上説明したように、発明1の記録情報管理システム、発明16の記録情報管理プログラム、又は発明17の記録情報管理方法によれば、身体画像上の位置を指定して記録情報を入力することにより、患者等の被記録者を中心にした思考になるので、従来の電子カルテシステムよりも、利用者の思考の妨げになりにくい。また、身体画像との組み合わせで記録情報を整理、表示することにより記録情報を概念として捉えることができる。文字から必要な情報を探すという従来の電子カルテシステムに比して、被記録者の状態を素早く把握することができる。画像優位性効果により、記憶に残りやすいという利点もある。また、医療行為においては、部位の取り違えが医療事故に繋がる。手術部位を左右取り違えたために患者に障害が残った事例もある。本発明では、医療のシステムとして適用する場合、指示内容を部位と関連づけて記録、表示することにより正確に指示内容を伝えることができ、手術、処置部位の取り違えといった医療事故を抑制することができる。
さらに、発明2の記録情報管理システムによれば、記録情報入力支援手段が利用可能となるように、身体画像上の指定した位置に係る身体の部位(以下「指定部位」という。)に対応する入力支援情報が提供されるので、指定部位に関する記録情報を入力するにあたって効果的な入力支援を受けることができる。
さらに、発明3の記録情報管理システムによれば、利用者が利用する可能性が高い記録情報入力支援手段が起動するので、指定部位に関する記録情報を入力するにあたってさらに効果的な入力支援を受けることができる。
さらに、発明4の記録情報管理システムによれば、記録情報に適した身体画像を選択することができるので、記録情報がさらに整理、把握しやすくなる。
一方、発明5のことを特徴とする記録情報管理システムによれば、画像形式を表形式に変換することにより、部門スタッフ間での情報共有や、外部への情報公開が正式文書として表示することができる。
一方、発明6の記録情報管理システムによれば、表形式を画像形式に変換することにより、使い慣れた入力画面から患者等の被記録者に説明しやすい画面へ簡単に切り換えることができる。
さらに、発明7の記録情報管理システムによれば、記録情報について任意の位置又は部位に対応づけを変更することができるので、記録情報がさらに整理しやすくなる。
さらに、発明8の記録情報管理システムによれば、記録情報の履歴を容易に参照することができ、状況が把握しやすくなる。また、画像として直観的に比較することができるので、推移が把握しやすくなる。また、目的とする記録情報を探索する時間を短縮することができる。
さらに、発明9の記録情報管理システムによれば、画像としてさらに直観的に比較することができる。
さらに、発明10の記録情報管理システムによれば、注目画像の内容が隣接の非注目画像の内容に変更しながらスライドするので、推移がさらに把握しやすくなる。
さらに、発明11の記録情報管理システムによれば、時系列表示領域に表示された出現頻度から記録情報の記録分布を把握することができるので、状況がさらに把握しやすくなる。また、時系列表示領域上の位置を指定することにより、指定された位置に対応する時点及び時系列上その前後の時点に対応する注目画像及び非注目画像が表示されるので、目的とする記録情報を探索する時間をさらに短縮することができる。
さらに、発明12の記録情報管理システムによれば、所望の条件で絞り込まれた注目画像及び非注目画像が表示されるので、目的とする記録情報を探索する時間をさらに短縮することができる。
さらに、発明13の記録情報管理システムによれば、記録情報の全体サマリを視覚的に分かりやすく参照することができる。また、記録情報を素早く参照することができるので、目的とする記録情報を探索する時間をさらに短縮することができる。
さらに、発明14の記録情報管理システムによれば、疾病ごとに記録情報の全体サマリを視覚的に分かりやすく参照することができる。
さらに、発明15の記録情報管理システムによれば、どのような分類でグループ化されているか及び記録情報の全体サマリを視覚的に分かりやすく参照することができる。
〔第1の実施の形態〕
以下、本発明の第1の実施の形態を説明する。図1乃至図10は、第1の実施の形態を示す図である。
図1は、従来の電子カルテシステムとの対比において本実施の形態の特徴を示す図である。同図(a)は、本実施の形態における診療記録情報の表示態様を示す図であり、同図(b)は、従来の電子カルテシステムにおける診療記録情報の表示態様を示す図である。
従来の電子カルテシステムは、図1(b)に示すように、医師が入力した診療記録情報の多くがテキストの羅列表示であるのに対し、本実施の形態は、図1(a)に示すように、人体の部位に関する診療記録情報を人体画像上の部位と対応づけて表示する点に特徴がある。
まず、本発明を適用する電子カルテ装置100の構成を説明する。
図2は、電子カルテ装置100のハードウェア構成を示す図である。
電子カルテ装置100は、電子カルテシステムを構成する装置である。電子カルテ装置100は、図2に示すように、制御プログラムに基づいて演算及びシステム全体を制御するCPU(Central Processing Unit)30と、所定領域に予めCPU30の制御プログラム等を格納しているROM(Read Only Memory)32と、ROM32等から読み出したデータやCPU30の演算過程で必要な演算結果を格納するためのRAM(Random Access Memory)34と、外部装置に対してデータの入出力を媒介するI/F(InterFace)38とで構成されており、これらは、データを転送するための信号線であるバス39で相互に且つデータ授受可能に接続されている。
I/F38には、外部装置として、ヒューマンインターフェースとしてデータの入力が可能なキーボードやマウス等からなる入力装置40と、データやテーブル等をファイルとして格納する記憶装置42と、画像信号に基づいて画面を表示する表示装置44とが接続されている。
次に、記憶装置42のデータ構造を説明する。
図3は、診療記録情報テーブル400のデータ構造を示す図である。
記憶装置42は、図3に示すように、人体の部位に関する診療記録情報を登録する診療記録情報テーブル400を記憶している。
診療記録情報テーブル400には、診療記録情報ごとに1つのレコードが登録されている。各レコードは、診療記録情報を識別するため記録情報IDを登録するフィールド402と、診療記録情報に設定されるタグを識別するためのタグIDを登録するフィールド404と、同一の記録情報IDに対応づけて複数の診療記録情報が登録される場合に各診療記録情報のインデックス番号を登録するフィールド406と、テキストを登録するフィールド408と、診療記録情報に値を設定する場合にその値を登録するフィールド410と、フィールド410の値の単位を登録するフィールド412と、診療記録情報を記録した日時を登録するフィールド414とを有して構成されている。
図4は、位置情報テーブル420のデータ構造を示す図である。
記憶装置42は、さらに、図4に示すように、診療記録情報を人体画像と対応づけるための人体画像上の位置情報を登録する位置情報テーブル420を記憶している。
位置情報テーブル420には、位置情報ごとに1つのレコードが登録されている。各レコードは、位置情報を識別するための位置情報IDを登録するフィールド422と、記録情報IDを登録するフィールド424と、診療記録情報を対応づける人体画像を識別するための身体レイヤIDを登録するフィールド426と、診療記録情報を対応づける部位を識別するための部位IDを登録するフィールド428と、診療記録情報を対応づける人体画像上のX座標を登録するフィールド430と、診療記録情報を対応づける人体画像上のY座標を登録するフィールド432とを有して構成されている。
図5は、タグテーブル440、身体レイヤテーブル460、部位テーブル480及び部位位置テーブル500のデータ構造を示す図である。
記憶装置42は、さらに、図5(a)に示すように、タグに関する情報を登録するタグテーブル440を記憶している。
タグテーブル440には、タグごとに1つのレコードが登録されている。各レコードは、タグIDを登録するフィールド442と、タグの名称を登録するフィールド444とを有して構成されている。
記憶装置42は、さらに、図5(b)に示すように、人体画像に関する情報を登録する身体レイヤテーブル460を記憶している。
身体レイヤテーブル460には、人体画像ごとに1つのレコードが登録されている。各レコードは、身体レイヤIDを登録するフィールド462と、人体画像の名称を登録するフィールド464と、人体画像の画像情報を格納するファイルの名称を登録するフィールド466とを有して構成されている。
図8は、人体画像の例を示す図である。
記憶装置42は、図8(a)に示すように、正面からみた人体の外観を示す人体画像の画像情報を記憶し、この人体画像に関する情報は、身体レイヤテーブル460の第1行目のレコードにおいて、名称が「外観(前)」、ファイル名が「appearance_front」として登録されている。また、記憶装置42は、図8(b)に示すように、背面からみた人体の外観を示す人体画像の画像情報を記憶し、この人体画像に関する情報は、同様に、身体レイヤテーブル460の第2行目のレコードに登録されている。また、記憶装置42は、図8(c)に示すように、人体画像中に内蔵を表示した人体画像の画像情報を記憶し、この人体画像に関する情報は、同様に、身体レイヤテーブル460の第3行目のレコードに登録されている。また、記憶装置42は、図8(d)に示すように、人体画像中に骨格を表示した人体画像の画像情報を記憶し、この人体画像に関する情報は、同様に、身体レイヤテーブル460の第4行目のレコードに登録されている。
記憶装置42は、さらに、図5(c)に示すように、部位に関する情報を登録する部位テーブル480を記憶している。
部位テーブル480には、部位ごとに1つのレコードが登録されている。各レコードは、部位IDを登録するフィールド482と、部位の名称を登録するフィールド484とを有して構成されている。
記憶装置42は、さらに、図5(d)に示すように、各人体画像上の各部位の位置に関する情報を登録する部位位置テーブル500を記憶している。
部位位置テーブル500には、人体画像ごと及び部位ごとに1つのレコードが登録されている。各レコードは、部位位置IDを登録するフィールド502と、身体レイヤIDを登録するフィールド504と、部位IDを登録するフィールド506と、人体画像上の部位が占める範囲を設定する矩形の始点X座標(矩形の左上頂点のX座標)を登録するフィールド508と、人体画像上の部位が占める範囲を設定する矩形の始点Y座標(矩形の左上頂点のY座標)を登録するフィールド510と、人体画像上の部位が占める範囲を設定する矩形の終点X座標(矩形の右下頂点のX座標)を登録するフィールド512と、人体画像上の部位が占める範囲を設定する矩形の終点Y座標(矩形の右下頂点のY座標)を登録するフィールド514と、優先度を登録するフィールド516とを有して構成されている。
図9は、各人体画像上の各部位の位置に関する情報を表す図である。
図9の例では、人体画像「外観(前)」に対し、左腕、左手、顔、頭、鼻、口が部位として設定されている。部位「左腕」は、始点X座標及びY座標が「(400,800)」、終点X座標及びY座標が「(550,420)」、優先度が「低」に設定されている。部位「左手」は、始点X座標及びY座標が「(450,500)」、終点X座標及びY座標が「(530,450)」、優先度が「高」に設定されている。
図6は、起動履歴情報テーブル520のデータ構造を示す図である。
記憶装置42は、さらに、図6に示すように、診療記録情報の入力を支援するツールを起動した起動履歴情報を登録する起動履歴情報テーブル520を記憶している。
起動履歴情報テーブル520には、起動履歴情報ごとに1つのレコードが登録されている。各レコードは、起動履歴情報を識別するための起動履歴IDを登録するフィールド522と、ツールを利用した人体画像を識別するための身体レイヤIDを登録するフィールド524と、ツールを利用した部位を識別するための部位IDを登録するフィールド526と、利用したツールを識別するためのツールIDを登録するフィールド528と、ツールを利用した利用者を識別するための利用者IDを登録するフィールド530と、ツールを利用して入力された診療記録情報に係る患者を識別するための患者IDを登録するフィールド532と、ツールを起動した日時を登録するフィールド534とを有して構成されている。
図7は、ツールテーブル540、シェーマ画像テーブル560及びテンプレートテーブル580のデータ構造を示す図である。
記憶装置42は、さらに、図7(a)に示すように、ツールに関する情報を登録するツールテーブル540を記憶している。
ツールテーブル540には、ツールごとに1つのレコードが登録されている。各レコードは、ツールIDを登録するフィールド542と、ツールの名称を登録するフィールド544とを有して構成されている。
記憶装置42は、さらに、図7(b)に示すように、シェーマ画像に関する情報を登録するシェーマ画像テーブル560を記憶している。
シェーマ画像テーブル560には、シェーマ画像ごとに1つのレコードが登録されている。各レコードは、シェーマ画像を識別するためのシェーマIDを登録するフィールド562と、シェーマ画像に係る部位を識別するための部位IDを登録するフィールド564と、シェーマ画像のテンプレートを識別するためのテンプレートIDを登録するフィールド566とを有して構成されている。
記憶装置42は、さらに、図7(c)に示すように、シェーマ画像のテンプレートに関する情報を登録するテンプレートテーブル580を記憶している。
テンプレートテーブル580には、テンプレートごとに1つのレコードが登録されている。各レコードは、テンプレートIDを登録するフィールド582と、テンプレートの名称を登録するフィールド584と、テンプレートを格納するファイルの名称を登録するフィールド586とを有して構成されている。
次に、本実施の形態の動作を説明する。
図10は、診療記録情報表示処理を示すフローチャートである。
CPU30は、MPU(Micro-Processing Unit)等からなり、ROM32の所定領域に格納されている所定のプログラムを起動させ、そのプログラムに従って、図10のフローチャートに示す診療記録情報表示処理を実行する。
診療記録情報表示処理は、診療記録情報を人体画像上の部位と対応づけて表示する処理であって、CPU30において実行されると、図10に示すように、まず、ステップS100に移行する。
初めに、医師等の利用者は、診療記録情報の入力に利用する人体画像を選択する。ステップS100〜S104が該当の処理である。なお、電子カルテシステムを利用するにあたっては、利用者は、ログイン処理等を通じて自己に割り当てられた利用者IDを入力することにより電子カルテシステム上で現在システム利用中の利用者(以下「現利用者」という。)の利用者IDが特定される。また、利用者は、診療対象となる患者に割り当てられた患者IDを入力することにより電子カルテシステム上で現在診療対象の患者(以下「現患者」という。)の患者IDが特定される。
ステップS100では、人体画像の画像情報が記憶装置42から読み出され、読み出された画像情報に基づいて複数の人体画像のサムネイル画像が表示装置44に表示される。ステップS102では、表示された複数の人体画像のなかから利用者により人体画像が選択されると、ステップS104に移行して、選択された人体画像が、診療記録情報の入力に利用する人体画像として表示装置44に表示される。
次に、利用者は、診療記録情報を入力する。診療記録情報は、ツールを利用して入力することもできるので、ツールを利用して診療記録情報を入力する場合を説明する。ステップS106〜S128が該当の処理である。
ステップS106、S108では、利用者により人体画像上の位置が指定され、ツールメニュー起動ボタンが選択されると、ステップS110に移行して、ツールIDごとに、指定部位の部位ID、現利用者の利用者ID及び現患者の患者IDに対応する所定期間分(例えば、過去1ヶ月分)の起動履歴情報が起動履歴情報テーブル520のなかから検索され、索出された起動履歴情報に基づいてツールごとの起動回数が算出される。ステップS112では、起動回数の大きい順にツール名を並べてツールメニューが表示される。これにより、ツールメニューでは、現利用者が現患者及び指定部位について利用する可能性が高い順にツール名が表示される。ステップS114では、ツールメニューのなかから利用者によりツールが選択されると、ステップS116に移行して、選択されたツールのツールID、現在利用中の人体画像の身体レイヤID、指定部位の部位ID、現利用者の利用者ID、現患者の患者ID及び現在日時を含む起動履歴情報が起動履歴情報テーブル520に登録される。
ステップS118では、選択されたツールが起動し、ステップS120に移行して、選択されたツールで必要な情報(例えば、シェーマ画像のテンプレートのファイル名)(以下「入力支援情報」という。)のうち指定部位に対応するものがシェーマ画像テーブル560及びテンプレートテーブル580のなかから検索され、ステップS122に移行して、索出された入力支援情報に基づいて、指定部位に関連する項目が表示装置44に表示される。例えば、指定部位が左手である場合は、図9に示すように、左手に関連づけられたシェーマ画像が表示される。表示された項目は、起動したツールが利用可能となる。
ステップS124では、起動したツールを利用して利用者がシェーマ画像等を診療記録情報として入力したり、テキストを診療記録情報として入力したりすると、ステップS126に移行して、入力された診療記録情報が、ステップS106で指定された位置の位置情報と対応づけられて診療記録情報テーブル400に登録される。位置情報は、位置情報テーブル420に登録される。そして、ステップS128では、図1に示すように、位置情報に基づいて、入力された診療記録情報が指定部位と対応づけられて表示装置44に表示される。
次に、本実施の形態の効果を説明する。
本実施の形態では、人体画像を表示し、人体画像上の位置を指定し、診療記録情報を入力し、入力した診療記録情報を、指定した位置の位置情報と対応づけて診療記録情報テーブル400に登録し、入力した診療記録情報を指定部位と対応づけて人体画像上に表示する。
これにより、人体画像上の位置を指定して診療記録情報を入力することにより、患者を中心にした思考になるので、従来の電子カルテシステムよりも、利用者の思考の妨げになりにくい。また、人体画像との組み合わせで診療記録情報を整理、表示することにより診療記録情報を概念として捉えることができる。文字から必要な情報を探すという従来の電子カルテシステムに比して、患者の状態を素早く把握することができる。画像優位性効果により、記憶に残りやすいという利点もある。また、医療行為においては、部位の取り違えが医療事故に繋がる。手術部位を左右取り違えたために患者に障害が残った事例もある。本実施の形態では、指示内容を部位と関連づけて記録、表示することにより正確に指示内容を伝えることができ、手術、処置部位の取り違えといった医療事故を抑制することができる。
さらに、本実施の形態では、ツールを起動し、指定部位に対応する入力支援情報をシェーマ画像テーブル560及びテンプレートテーブル580のなかから検索し、索出した入力支援情報に基づいて、起動したツールが利用可能となるように、指定部位に関連する項目を表示する。
これにより、ツールが利用可能となるように、指定部位に対応する入力支援情報が提供されるので、指定部位に関する診療記録情報を入力するにあたって効果的な入力支援を受けることができる。
さらに、本実施の形態では、起動履歴情報に基づいて、利用者が利用する可能性が高いツールを推定し、推定したツールを起動する。
これにより、利用者が利用する可能性が高いツールが起動するので、指定部位に関する診療記録情報を入力するにあたってさらに効果的な入力支援を受けることができる。
さらに、本実施の形態では、複数の人体画像のなかから人体画像を選択し、選択した人体画像を表示する。
これにより、診療記録情報に適した人体画像を選択することができるので、診療記録情報がさらに整理、把握しやすくなる。
本実施の形態において、診療記録情報テーブル400は、発明1、16又は17の記録情報記憶手段に対応し、起動履歴情報テーブル520は、発明3の起動履歴情報記憶手段に対応し、ツールは、発明2又は3の記録情報入力支援手段に対応し、ステップS102は、発明4の身体画像選択手段に対応している。また、ステップS104は、発明1、4若しくは17の身体画像表示手段、又は発明16若しくは17の身体画像表示ステップに対応し、ステップS106は、発明1、2若しくは17の位置指定手段、又は発明16若しくは17の位置指定ステップに対応している。
また、本実施の形態において、ステップS110、S112は、発明3の記録情報入力支援手段推定手段に対応し、ステップS118は、発明2又は3の記録情報入力支援手段起動手段に対応し、ステップS120は、発明2の入力支援情報検索手段に対応している。また、ステップS122は、発明2の入力支援情報提供手段に対応し、ステップS124は、発明1若しくは17の記録情報入力手段、又は発明16若しくは17の記録情報入力ステップに対応し、ステップS126は、発明1若しくは17の記録情報登録手段、又は発明16若しくは17の記録情報登録ステップに対応している。
また、本実施の形態において、ステップS128は、発明1若しくは17の記録情報表示手段、又は発明16若しくは17の記録情報表示ステップに対応している。
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。図11及び図12は、第2の実施の形態を示す図である。なお、以下、上記第1の実施の形態と異なる部分についてのみ説明し、重複する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
図11は、本実施の形態の特徴を示す図である。同図(a)は、画像形式で診療記録情報を表示する場合を示す図であり、同図(b)は、表形式で診療記録情報を表示する場合を示す図である。
本実施の形態は、図11に示すように、画像形式による表示形式(上記第1の実施の形態での表示形式をいう。)及び表形式による表示形式を相互に切り換え、画像形式又は表形式で診療記録情報を表示する点に特徴がある。
次に、本実施の形態の動作を説明する。
図12は、表示形式変換処理を示すフローチャートである。
CPU30は、ROM32の所定領域に格納されている所定のプログラムを起動させ、そのプログラムに従って、図12のフローチャートに示す表示形式変換処理を実行する。
表示形式変換処理は、CPU30において実行されると、図12に示すように、まず、ステップS200に移行する。
初めに、診療記録情報を表形式で表示する場合を説明する。ステップS204〜S212が該当の処理である。
ステップS200では、表形式又は画像形式のうちいずれかの表示形式が利用者により指定されると、ステップS202に移行して、指定された表示形式が表形式であるか否かが判定される。この結果、表形式であると判定されたとき(YES)は、ステップS204に移行して、表示に必要な診療記録情報が診療記録情報テーブル400のなかから検索される。ステップS206では、索出された診療記録情報が、その診療記録情報に対応するタグに基づいて複数の表示欄のいずれかに分類され、表示欄ごとに、その表示欄に分類された診療記録情報が記録日(記録日時のうち日付の部分)ごとにグループ化され、同一のグループに属する診療記録情報が記録時刻(記録日時のうち時刻の部分)の若い順にソートされ、図11(b)に示すように、分類、グループ化及びソートされた診療記録情報が表形式で表示装置44に表示される。
ステップS208では、表示された表に対し利用者により診療記録情報が入力されると、ステップS210に移行して、入力された診療記録情報に基づいて、その診療記録情報を対応づける人体画像上の位置情報が推定される。位置情報は、選択されたセットやテンプレートなどの部位学習データベース(不図示)より推定される。ステップS212では、入力された診療記録情報が、推定された位置情報と対応づけられて診療記録情報テーブル400に登録される。位置情報は、位置情報テーブル420に登録されるが、ステップS210で位置情報が推定できない場合は、位置情報は登録されない。
次に、診療記録情報を画像形式で表示する場合を説明する。ステップS214〜S224が該当の処理である。
ステップS202で画像形式であると判定されたとき(NO)は、ステップS214に移行して、表示に必要な診療記録情報が診療記録情報テーブル400のなかから検索され、ステップS216に移行して、索出された診療記録情報に対応する位置情報が位置情報テーブル420のなかから検索される。ステップS218では、診療記録情報に位置情報が設定されているか否かが判定される。この結果、位置情報が設定されていると判定されたとき(YES)は、ステップS220に移行して、図11(a)に示すように、索出された位置情報に基づいて、索出された診療記録情報が指定部位と対応づけられて表示装置44に表示される。
これに対し、ステップS218で診療記録情報に位置情報が設定されていないと判定されたとき(NO)は、ステップS222に移行して、ステップS210と同様に、索出された診療記録情報に基づいて、その診療記録情報を対応づける人体画像上の位置情報が推定され、ステップS224に移行して、図11(a)に示すように、推定された位置情報に基づいて、索出された診療記録情報が指定部位と対応づけられて表示装置44に表示される。
次に、診療記録情報の対応づけを他の部位に変更する場合を説明する。ステップS226〜S230が該当の処理である。
ステップS226では、表示された診療記録情報について利用者により人体画像上の他の位置が指定(例えば、ドラッグアンドドロップ)されると、ステップS228に移行して、指定に係る診療記録情報が、指定された位置の位置情報と対応づけられて診療記録情報テーブル400に登録される。位置情報は、位置情報テーブル420に登録される。そして、ステップS230では、位置情報に基づいて、入力された診療記録情報が指定部位と対応づけられて表示装置44に表示される。
次に、本実施の形態の効果を説明する。
本実施の形態では、診療記録情報テーブル400の診療記録情報をタグに基づいて複数の表示欄のいずれかに分類し、表示欄ごとに、その表示欄に分類された診療記録情報を記録日ごとにグループ化し、同一のグループに属する診療記録情報を記録時刻の若い順にソートし、分類、グループ化及びソートされた診療記録情報を表形式で表示する。
これにより、画像形式を表形式に変換することにより、部門スタッフ間での情報共有や、外部への情報公開が正式文書として表示することができる。
さらに、本実施の形態では、表示された表に対し診療記録情報を入力し、入力した診療記録情報に基づいて、その診療記録情報を対応づける人体画像上の位置情報を推定し、入力した診療記録情報を、推定した位置情報と対応づけて診療記録情報テーブル400に登録し、入力した診療記録情報を指定部位と対応づけて人体画像上に表示する。
これにより、表形式を画像形式に変換することにより、使い慣れた入力画面から患者に説明しやすい画面へ簡単に切り換えることができる。
さらに、本実施の形態では、表示された診療記録情報について人体画像上の他の位置を指定し、指定に係る診療記録情報を、指定した位置の位置情報と対応づけて診療記録情報テーブル400に登録し、指定に係る診療記録情報を指定部位と対応づけて人体画像上に表示する。
これにより、診療記録情報について任意の部位に対応づけを変更することができるので、診療記録情報がさらに整理しやすくなる。
本実施の形態において、診療記録情報テーブル400は、発明5乃至7の記録情報記憶手段に対応し、タグは、発明5の分類情報に対応し、記録日時は、発明5の記録時点情報に対応し、ステップS206は、発明5又は6の表形式表示手段に対応している。また、ステップS208は、発明6の第2記録情報入力手段に対応し、ステップS210は、発明6の位置推定手段に対応し、ステップS212は、発明6又は7の記録情報登録手段に対応し、ステップS220、S230は、発明6又は7の記録情報表示手段に対応している。
また、本実施の形態において、ステップS226は、発明7の第2位置指定手段に対応している。
〔第3の実施の形態〕
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。図13及び図14は、第3の実施の形態を示す図である。なお、以下、上記第1の実施の形態と異なる部分についてのみ説明し、重複する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
図13は、本実施の形態の特徴を示す図である。
本実施の形態は、図13に示すように、過去の診療履歴を時系列で表示する点に特徴がある。
次に、本実施の形態の構成を説明する。
記憶装置42は、診療ごとに診療画像の画像情報を記憶している。診療画像とは、1回の診療に係る診療記録情報を部位と対応づけて人体画像上に表した画像である。
次に、本実施の形態の動作を説明する。
図14は、時系列表示処理を示すフローチャートである。
CPU30は、ROM32の所定領域に格納されている所定のプログラムを起動させ、そのプログラムに従って、図14のフローチャートに示す時系列表示処理を実行する。
時系列表示処理は、CPU30において実行されると、図14に示すように、まず、ステップS300に移行する。
初めに、診療画像のサムネイル画像を表示する場合を説明する。ステップS302〜S306が該当の処理である。
ステップS300では、過去の診療画像一覧が利用者により指定され、指定日付が入力されると、ステップS302に移行して、指定日付の診療及びその前後所定日付の診療に対応する診療画像の画像情報が記憶装置42のなかから検索され、ステップS304に移行して、索出された画像情報に基づいて、指定日付を中心として診療画像のサムネイル画像が表示装置44に表示される。指定日付の診療に対応する診療画像のサムネイル画像(注目画像)は、指定日付の前後所定日付の診療に対応する診療画像のサムネイル画像(非注目画像)よりも大きく画面の中央に表示される。注目画像及び非注目画像は、注目画像を中心として横方向に並べて表示され、画面左側の方が記録日時が古く、画面右側の方が記録日時が新しくなるように配列される。画面に表示しきれない非注目画像は、画面に表示される末端の非注目画像の背面に重ねて表示される。
ステップS306では、サムネイル画像の配列方向に沿って診療件数グラフ領域が設定され、診療記録情報の記録日時に基づいて所定期間(例えば、1ヶ月)ごとの診療件数が診療件数グラフ領域に表示される。
次に、診療画像のサムネイル画像をスライドさせる場合を説明する。ステップS308〜S314が該当の処理である。
ステップS308では、サムネイル画像のスライドが利用者により指示されると、ステップS310に移行して、スライド先のサムネイル画像が存在するか否かが判定される。この結果、スライド先のサムネイル画像が存在しないと判定されたとき(NO)は、ステップS312に移行して、スライド先の日付の診療に対応する診療画像の画像情報が記憶装置42のなかから検索され、ステップS314に移行して、索出された画像情報に基づいて、スライド先の日付を中心として診療画像のサムネイル画像が表示装置44に表示される。サムネイル画像は、ステップS304と同様の表示態様で表示される。注目画像の内容は、これに隣接する非注目画像の内容に変更される。右にスライドしたときは、注目画像の内容は、時系列上一つ後の新しい診療に対応するサムネイル画像の内容に変更され、逆に左にスライドしたときは、時系列上一つ前の古い診療に対応するサムネイル画像の内容に変更される。
これに対し、ステップS310でスライド先のサムネイル画像が存在すると判定されたとき(YES)は、ステップS314に移行して、スライド先の日付を中心として診療画像のサムネイル画像が表示装置44に表示される。
次に、診療件数グラフを指定して診療画像のサムネイル画像を表示する場合を説明する。ステップS316〜S322が該当の処理である。
ステップS316では、診療件数グラフ領域上の位置が利用者により指定されると、ステップS318に移行して、指定日付と指定件数分のサムネイル画像が存在するか否かが判定される。この結果、指定日付と指定件数分のサムネイル画像が存在しないと判定されたとき(NO)は、ステップS320に移行して、指定日付と指定件数分の診療画像の画像情報が記憶装置42のなかから検索され、ステップS322に移行して、索出された画像情報に基づいて、指定された位置に対応する日付を中心として診療画像のサムネイル画像が表示装置44に表示される。サムネイル画像は、ステップS304と同様の表示態様で表示される。
これに対し、ステップS318で指定日付と指定件数分のサムネイル画像が存在すると判定されたとき(YES)は、ステップS322に移行して、指定された位置に対応する日付を中心として診療画像のサムネイル画像が表示装置44に表示される。
次に、検索条件を指定して診療画像のサムネイル画像を表示する場合を説明する。ステップS324〜S328が該当の処理である。
ステップS324では、部位、主病名等の絞込条件が利用者により入力されると、ステップS326に移行して、入力された絞込条件に基づいて診療記録情報テーブル400のなかから診療記録情報が検索され、索出された診療記録情報に対応する診療画像の画像情報が記憶装置42のなかから検索され、ステップS328に移行して、索出された画像情報に基づいて、指定日付を中心として診療画像のサムネイル画像が表示装置44に表示される。サムネイル画像は、ステップS304と同様の表示態様で表示される。例えば、部位として「左手」が絞込条件として入力された場合は、左手の診療に対応する診療画像のサムネイル画像が表示される。また例えば、主病名として「アレルギー性胃炎」が絞込条件として入力された場合は、アレルギー性胃炎の診療に対応する診療画像のサムネイル画像が表示される。
次に、診療画像に対応する診療記録情報を表示する場合を説明する。ステップS330〜S334が該当の処理である。
ステップS330では、一覧中のいずれかのサムネイル画像を指定することにより診療画像表示が利用者により指示されると、ステップS332に移行して、指定されたサムネイル画像に対応する診療記録情報が診療記録情報テーブル400のなかから検索され、ステップS334に移行して、索出された診療記録情報が表示装置44に表示される。診療記録情報は、ステップS128と同様の表示態様で表示される。
次に、本実施の形態の効果を説明する。
本実施の形態では、診療記録情報テーブル400の診療記録情報を診療単位でグループ化し、指定日付の診療に対応する注目画像及び指定日付の前後所定日付の診療に対応する非注目画像を表示し、注目画像の内容と非注目画像の内容を切り換える。
これにより、診療履歴を容易に参照することができ、状況が把握しやすくなる。また、画像として直観的に比較することができるので、推移が把握しやすくなる。また、目的とする診療履歴を探索する時間を短縮することができる。
さらに、本実施の形態では、注目画像を非注目画像よりも大きく画面の中央に表示し、注目画像を中心として横方向に非注目画像を並べて表示するとともに画面に表示しきれない非注目画像については画面に表示される末端の非注目画像の背面に重ねて表示する。
これにより、画像としてさらに直観的に比較することができる。
さらに、本実施の形態では、注目画像の内容が、これに隣接する非注目画像の内容に変更するように、注目画像の内容及び非注目画像の内容をスライドさせる。
これにより、注目画像の内容が隣接の非注目画像の内容に変更しながらスライドするので、推移がさらに把握しやすくなる。
さらに、本実施の形態では、サムネイル画像の配列方向に沿って診療件数グラフ領域を設定し、診療記録情報の記録日時に基づいて所定期間ごとの診療件数を診療件数グラフ領域に表示し、診療件数グラフ領域上の位置を指定し、指定した位置に対応する時点及びその前後の時点に対応するサムネイル画像を表示する。
これにより、診療件数グラフ領域に表示された診療件数から診療記録情報の記録分布を把握することができるので、状況がさらに把握しやすくなる。また、診療件数グラフ領域上の位置を指定することにより、指定された位置に対応する時点及び時系列上その前後の時点に対応するサムネイル画像が表示されるので、目的とする診療履歴を探索する時間をさらに短縮することができる。
さらに、本実施の形態では、絞込条件を入力し、入力した絞込条件に基づいて診療記録情報テーブル400のなかから診療記録情報を検索し、索出した診療記録情報に対応するサムネイル画像を表示する。
これにより、所望の条件で絞り込まれたサムネイル画像が表示されるので、目的とする診療履歴を探索する時間をさらに短縮することができる。
本実施の形態において、診療記録情報テーブル400は、発明8又は12の記録情報記憶手段に対応し、記録日時は、発明11の記録時点情報に対応し、診療件数グラフ領域は、発明11の時系列表示領域に対応し、ステップS304、S322、S328は、発明8、9、11又は12の注目画像表示手段に対応している。また、ステップS306は、発明11の出現頻度表示手段に対応し、ステップS310〜S314は、発明8又は10の注目画像切換手段に対応し、ステップS316は、発明11の第3位置指定手段に対応し、ステップS324は、発明12の絞込条件入力手段に対応している。
また、本実施の形態において、ステップS326は、発明12の記録情報検索手段に対応している。
〔第4の実施の形態〕
次に、本発明の第4の実施の形態を説明する。図15乃至図17は、第4の実施の形態を示す図である。なお、以下、上記第1の実施の形態と異なる部分についてのみ説明し、重複する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
図15は、本実施の形態の特徴を示す図である。
本実施の形態は、図15に示すように、過去の診療履歴をサマリ表示する点に特徴がある。
次に、本実施の形態の動作を説明する。
図16は、サマリ表示処理を示すフローチャートである。
CPU30は、ROM32の所定領域に格納されている所定のプログラムを起動させ、そのプログラムに従って、図16のフローチャートに示すサマリ表示処理を実行する。
サマリ表示処理は、CPU30において実行されると、図16に示すように、まず、ステップS400に移行する。
初めに、過去の診療記録をサマリ表示する場合を説明する。ステップS400〜416が該当の処理である。
ステップS400では、グループ化するためのタグ情報が取得され、ステップS402に移行して、人体画像の画像情報が記憶装置42から読み出され、ステップS404に移行して、表示に必要な診療記録情報が診療記録情報テーブル400のなかから検索される。
ステップS406では、診療記録情報に位置情報が設定されているか否かが判定される。この結果、位置情報が設定されていると判定されたとき(YES)は、ステップS408に移行して、位置情報の位置が表示位置に設定されるが、位置情報が設定されていないと判定されたとき(NO)は、ステップS410に移行して、余白部分の位置が表示位置に設定される。
ステップS412では、取得されたタグ情報に基づいてタグ名が病名であるか否かが判定される。この結果、タグ名が病名であると判定されたとき(YES)は、ステップS414に移行して、ステップS404で索出された診療記録情報がタグに基づいてグループ化され、グループごとに、そのグループに係る主病名を表題として、そのグループに属する診療記録情報を代表する記録日(診療日)が、その診療記録情報の記録日時に基づいて表示装置44に表示される。表題及び記録日は、ステップS408、S410で設定された表示位置に表示される。図15の例では、主病名「咽頭痛」については過去に1回の診療が行われており、この診療に対応する診療記録情報を代表する記録日として「2012年6月20日」が表題「咽頭痛」とともに表示されている。また、主病名「アレルギー性胃炎」については過去に5回の診療が行われており、これら診療に対応する診療記録情報を代表する記録日として「2014年1月17日」が表題「アレルギー性胃炎」とともに表示されている。代表する記録日としては、例えば、そのグループに属する診療記録情報の記録日のうち最も新しい記録日又は最も古い記録日を採用することができる。
図17は、検査項目を表題として過去の診療履歴をサマリ表示する場合を示す図である。
これに対し、ステップS412で、タグ名が病名でないと判定されたとき(NO)は、ステップS416に移行して、ステップS404で索出された診療記録情報がタグに基づいてグループ化され、グループごとに、そのグループに係る項目名を表題として、そのグループに属する診療記録情報を代表する記録日(診療日)が、その診療記録情報の記録日時に基づいて表示装置44に表示される。ステップS414と異なるのは、表題の表示である。図17の例では、タグとして「検査」が指定された場合であり、この場合、主病名ではなく検査項目を表題として記録日が表示されている。
次に、サマリ表示から診療記録情報を表示する場合を説明する。ステップS418〜S428が該当の処理である。
ステップS418では、表示中のいずれかの記録日が利用者により指定されると、ステップS420に移行して、指定された記録日に対応するグループに複数の診療記録情報が設定されているか否かが判定される。この結果、複数の診療記録情報が設定されていると判定されたとき(YES)は、ステップS422に移行して、そのグループに属する診療記録情報の記録日の一覧が表示装置44に表示される。ステップS424では、記録日の一覧のなかからいずれかの記録日が利用者により指定されると、ステップS426に移行して、指定された記録日の診療記録情報が表示装置44に表示される。診療記録情報は、ステップS128と同様の表示態様で表示される。
これに対し、ステップS420で、複数の診療記録情報が設定されていないと判定されたとき(NO)は、ステップS426に移行して、指定された記録日の診療記録情報が表示装置44に表示される。
次に、本実施の形態の効果を説明する。
本実施の形態では、診療記録情報テーブル400の診療記録情報をタグに基づいてグループ化し、グループごとに、そのグループに属する診療記録情報を代表する記録日を、その診療記録情報の記録日時に基づいて表示し、複数の診療記録情報が属するグループについて表示された記録日を指定し、指定した記録日に対応するグループに属する診療記録情報の各記録日を、その診療記録情報の記録日時に基づいて表示し、表示された各記録日のなかからいずれかを指定し、1の診療記録情報が属するグループについて表示された記録日を指定し、指定した記録日に対応する診療記録情報を表示する。
これにより、診療記録情報の全体サマリを視覚的に分かりやすく参照することができる。また、診療記録情報を素早く参照することができるので、目的とする診療履歴を探索する時間をさらに短縮することができる。
さらに、本実施の形態では、診療記録情報のタグに基づいて主病名ごとに診療記録情報をグループ化する。
これにより、主病名ごとに診療記録情報の全体サマリを視覚的に分かりやすく参照することができる。
さらに、本実施の形態では、タグごとに、タグ名を表題として診療記録情報を代表する記録日を表示する。
これにより、どのようなタグでグループ化されているか及び診療記録情報の全体サマリを視覚的に分かりやすく参照することができる。
本実施の形態において、診療記録情報テーブル400は、発明13の記録情報記憶手段に対応し、タグは、発明13又は14の分類情報に対応し、主病名のタグは、発明14の疾病識別情報に対応し、記録日時は、発明13の記録時点情報に対応している。また、ステップS414、S416は、発明13乃至15のグループ化記録時点表示手段に対応し、ステップS418は、発明13の第1記録時点指定手段、又は発明13の第3記録時点指定手段に対応し、ステップS422は、発明13の記録時点一覧表示手段に対応している。
また、本実施の形態において、ステップS424は、発明13の第2記録時点指定手段に対応し、ステップS426は、発明13の第2記録情報表示手段に対応している。
〔応用例〕
なお、上記第2の実施の形態においては、索出した診療記録情報に基づいて位置情報を推定し、推定した位置情報に基づいて診療記録情報を指定部位と対応づけて表示したが、これに限らず、診療記録情報に位置情報が設定されていない場合は、位置情報は推定せず、診療記録情報を余白部分に表示することもできる。
また、上記実施の形態及びその応用例において、人体画像は、人体の全部を表したものを採用したが、これに限らず、人体の一部を表したものを採用することもできる。
また、上記実施の形態及びその応用例においては、人体画像を採用したが、これに限らず、例えば、動物の身体の全部又は一部を表す身体画像を採用することもできる。
また、上記実施の形態及びその応用例においては、テーブル400〜580を電子カルテ装置100に備えたが、これに限らず、ネットワークで接続される他のデータベースサーバ等にテーブルを備え、ネットワーク経由でテーブルを参照するように構成することもできる。
また、上記実施の形態及びその応用例においては、電子カルテシステムを単一の装置で構成したが、これに限らず、複数の装置をネットワークで接続したネットワークシステムとして構成することもできる。例えば、医療情報管理サーバと複数の医療情報表示端末をネットワークで接続して電子カルテシステムを構成する。この場合、電子カルテ装置100の主要な機能を医療情報管理サーバの機能として実現するが、上記実施の形態及びその応用例と異なるのは、医療情報管理サーバが入力装置40による入力に代えて医療情報表示端末から情報を受信する点と、医療情報管理サーバが表示装置44による表示に代えて医療情報表示端末に情報を送信する点である。
また、上記実施の形態及びその応用例において、図10、図12、図14及び図16のフローチャートに示す処理を実行するにあたってはいずれも、ROM32に予め格納されている制御プログラムを実行する場合について説明したが、これに限らず、これらの手順を示したプログラムが記憶された記憶媒体から、そのプログラムをRAM34に読み込んで実行するようにしてもよい。
ここで、記憶媒体とは、RAM、ROM等の半導体記憶媒体、FD、HD等の磁気記憶型記憶媒体、CD、CDV、LD、DVD等の光学的読取方式記憶媒体、MO等の磁気記憶型/光学的読取方式記憶媒体であって、電子的、磁気的、光学的等の読み取り方法のいかんにかかわらず、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体であれば、あらゆる記憶媒体を含むものである。
また、上記実施の形態においては、本発明を電子カルテシステムとして適用したが、これに限らず、本発明の主旨を逸脱しない範囲で他の場合にも適用可能である。例えば、電子カルテシステム以外の医療のシステム、介護のシステム又は福祉のシステムとして適用することもできる。また例えば、動物の電子カルテシステムとして適用することもできる。