JPWO2013089072A1 - 情報管理装置、情報管理方法、情報管理システム、聴診器、情報管理プログラム、測定システム、制御プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

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Abstract

生体音情報と測定位置情報とを簡単に対応付けるために、端末装置(30)は、聴診器(1)が取得した生体音情報と、当該生体音情報の取得位置を示す位置情報とを対応付ける情報管理部(35)を備えている。位置情報は、集音装置に入力された情報であり、音声として端末装置(30)に入力される。

Description

本発明は、生体音を取得する聴診器、生体音の測定情報(生体音情報)等を管理する情報管理装置、情報管理システムおよび情報管理方法に関する。
聴診器によって患者の生体音(呼吸音、心音など)を取得する場合、取得した生体音が、患者の体表面のどの箇所に聴診器を当てたときに得られたものであるのかという位置情報は重要である。生体音には場所依存性があり、どこに聴診器を当てるかによって得られる生体音が異なるからである。
特許文献1には、取得した聴診音に対応する聴診音信号を1つのファイルとして記録し、このファイルに対して患者表面における予め設定された各適所を示す適所識別データを付加することが記載されている。
特許文献2には、撮像された患者の画像を見ながら、遠隔地にいる医師が聴診用マイクロフォンの配置位置を指示することが記載されている。
特許文献3には、診療装置に体するユーザの使用状況をカメラによりモニタリングし、ユーザの行動をグラフィック上にリアルタイムで表現しながら、誤りの訂正を遠隔地から要求することが記載されている。
日本国公開特許公報「特開2001−327488号公報(2001年11月27日公開)」 日本国公開特許公報「特開2008−113936号公報(2008年5月22日公開)」 日本国公開特許公報「特表2010−525363号公報(2010年7月22日公開)」 日本国公開特許公報「特開2005−111260号公報(2005年4月28日公開)」 日本国公開特許公報「特開2005−40178号公報(2005年2月17日公開)」
ところが、特許文献1に記載の発明では、聴診音の記録の開始および終了を制御するオンオフスイッチによる記録の開始から終了までの間に連続して採取された聴診音に対応する聴診音信号を1つのファイルとして記録している。そして、このようにして得られたファイルに対して、オンオフスイッチにおけるスイッチング動作に応じて、適所識別データを付加している。それゆえ、聴診音の記録操作が煩雑になるという問題が生じる。
特許文献2および3にも、簡単に生体音情報と測定位置情報とを対応付ける構成は開示されていない。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、簡単に生体音情報と測定位置情報とを対応付けることができる情報管理装置、情報管理方法、情報管理システムおよび聴診器を提供することにある。
本発明の一実施形態に係る情報管理装置は、上記の課題を解決するために、
集音装置が取得した生体音情報と、当該生体音情報の取得位置を示す位置情報とを取得する取得手段と、
上記取得手段が取得した生体音情報と上記位置情報とを対応付ける対応付け手段とを備え、
上記取得手段は、上記集音装置に入力された音声としての上記位置情報を取得することを特徴としている。
また、本発明の一実施形態に係る情報管理方法は、情報管理装置における情報管理方法であって、
集音装置が取得した生体音情報を取得する第1取得工程と、
上記生体音情報の取得位置を示す位置情報を、上記集音装置に入力された音声として取得する第2取得工程と、
上記第1および第2取得工程において取得した生体音情報と上記位置情報とを対応付ける対応付け工程とを含むことを特徴としている。
本発明の一実施形態に係る電子聴診器は、
生体音を取得する第1集音部と、
上記生体音を取得した取得位置を示す位置情報を音声情報として取得する第2集音部と、
上記第1集音部が取得した生体音と、上記第2集音部が取得した位置情報とを対応付ける対応付け手段へ、上記生体音を示す生体音情報および上記位置情報を送信する送信部とを備えることを特徴としている。
本発明に係る情報管理装置は、上記課題を解決するために、聴診器によって採取された生体音情報を管理する情報管理装置において、生体音情報を採取される被験者の被験者情報を取得する被験者情報取得手段と、聴診器を当てるべき測定位置を示す測定位置情報を1以上含む聴診支援情報を、被験者情報ごとに複数パターン記憶する聴診支援情報記憶部と、上記被験者情報取得手段によって取得された被験者情報に対応する聴診支援情報を上記聴診支援情報記憶部から選択する聴診支援情報選択手段と、上記聴診支援情報選択手段によって選択された聴診支援情報の測定位置情報を映像信号化して出力する出力制御手段と、上記出力制御手段によって出力された測定位置情報のうちの1つを、上記聴診器から採取された生体音情報に紐付ける情報管理手段とを備え、上記情報管理手段は、上記映像信号出力中の特定のイベントの発生を契機に取得した補助情報に基づいて、1つの測定位置情報を特定することを特徴としている。
本発明に係る情報管理方法は、上記課題を解決するために、聴診器によって採取された生体音情報を管理する情報管理方法であって、生体音情報を採取される被験者の被験者情報を取得する被験者情報取得ステップと、聴診器を当てるべき測定位置を示す測定位置情報を1以上含む聴診支援情報を、被験者情報ごとに複数パターン記憶する聴診支援情報記憶部から、上記被験者情報取得ステップにて取得された被験者情報に対応する聴診支援情報を選択する聴診支援情報選択ステップと、上記聴診支援情報選択ステップにて選択された聴診支援情報の測定位置情報を映像信号化して出力する出力制御ステップと、上記出力制御ステップにて出力された測定位置情報のうちの1つを、上記聴診器から採取された生体音情報に紐付ける情報管理ステップとを備え、上記情報管理ステップでは、上記映像信号出力中の特定のイベントの発生を契機に取得した補助情報に基づいて、1つの測定位置情報を特定することを特徴としている。
以上の構成により、本発明は、位置情報の入力にかかるユーザの負担を低減できるとともに、位置情報を入力するための入力装置を別途設ける必要性をなくすことができるという効果を奏する。
また、以上の構成により、本発明は、煩雑な操作が必要となる特殊な装置を用いずに、電子聴診器を用いた測定を操作者に行わせるとともに、採取された生体音情報とその測定位置情報との紐付けを容易に行えるという効果を奏する。
本発明の一実施形態である生体音測定システムの構成を示す図である。 本発明の一実施形態である生体音測定システムの概要を示す図である。 上記生体音測定システムに含まれる聴診器が備えるチェストピースの構成の一例を示す断面図である。 生体音情報と位置情報とを対応付ける対応付けテーブルの一例を示す図である。 上記生体音測定システムにおける処理の流れの一例を示すフローチャートである。 (a)〜(c)は、上記生体音測定システムに含まれる端末装置が備える表示部に表示される画面の一例を示す図である。 本発明の他の実施形態における情報管理装置の要部構成を示す機能ブロック図である。 本発明の他の実施形態における聴診システムの概要を示す図である。 本発明の他の実施形態における情報管理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 情報管理装置の撮像部が撮像した患者のライブビュー画像の一例を示す図である。 情報管理装置の聴診支援情報記憶部に記憶されている聴診支援情報データベースのデータ構造の具体例を示す図である。 情報管理装置の聴診支援情報記憶部に記憶されている聴診支援情報の具体例を示す図である。 情報管理装置の出力制御部が生成した投影画像の具体例を示す図である。 患者の実際の体に投影画像を投影させる使用形態を説明する図である。 患者の実際の体に投影画像を投影させる使用形態を説明する図である。 患者の実際の体に投影画像を投影させる使用形態を説明する図である。 情報管理装置の生体音情報記憶部に記憶される測定位置情報と生体音情報との具体例を示す図である。 情報管理装置が実施する情報管理処理の流れを示すフローチャートである。 撮影する範囲を変更するように通知するための画面を情報管理装置の表示部に表示した例を示す図である。 情報管理装置の出力制御部が生成した投影画像の他の具体例を示す図である。 本発明の他の実施形態における電子聴診器の外観を示す図である。 本発明のさらに他の実施形態における情報管理装置の要部構成を示す機能ブロック図である。 情報管理装置の撮像部が撮影した聴診時の患者画像の具体例を示す図である。 情報管理装置の測定位置情報生成部によって生成された、測定位置を示す模型画像の具体例を示す図である。 測定システムの概要、および、測定システムを構成する画像撮像装置の要部構成を示すブロック図である。
≪実施形態1≫
本発明の実施の一形態について図1〜図6に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
(生体音測定システム100の概要)
まず、本発明の一実施形態である生体音測定システム(情報管理システム)100の概要について、図2を参照しつつ説明する。
図2は、生体音測定システム100の概要を示す図である。図2に示すように、生体音測定システム100には、聴診器(電子聴診器、集音装置)1および端末装置(情報管理装置)30が含まれている。
聴診器1のチェストピース2を、測定対象である被験者(生体)50の胸部などに当てることにより、被験者50の生体音を取得できる。生体音の種類は、特に限定されず、例えば、心音、呼吸音、腸音である。取得した生体音は、生体音情報として端末装置30に送信され、端末装置30において管理される。
生体音を取得するときに、聴診器1のユーザ(操作者)は、チェストピース2を当てた測定位置(取得位置)または測定部位(取得部位)を発声し、聴診器1を介して音声入力する。こうして入力された音声情報としての測定位置情報は、端末装置30へ送信される。そして、端末装置30によって、生体音情報と測定位置情報とが対応付けられて記録される。
聴診器1のユーザは、自身が測定位置を発声するだけで、生体音情報と位置情報とを対応付けることができる。
本発明において、生体音情報と位置情報との組は、1つであってもよいし、複数であってもよい。少なくとも1つの生体音情報に関して、その生体音情報が取得された位置を特定することができればよい。
(聴診器1の構成)
図1は、生体音測定システム100の構成を示す図である。図1に示すように、聴診器1は、チェストピース2、ケーブル3、イヤホン4を備えている。
チェストピース2は、生体50の表面に当接し、当該生体内部から発せられる生体音を取得する集音部である。また、このチェストピース2は、聴診器1のユーザが発する音声を取得する集音部としても機能する。
チェストピース2によって取得された生体音は、電気信号としてケーブル3を介してイヤホン4に伝達され、イヤホン4によって生体音が音響信号に変換される。
(チェストピース2)
図3は、チェストピース2の構成の一例を示す断面図である。図3に示すように、チェストピース2は、ダイアフラム面(第1集音部)21、振動センサ(第1集音部)22、マイクロフォン(第2集音部)23、デジタル信号変換部24、通信部(送信部)25を備えている。マイクロフォン23、デジタル信号変換部24および通信部25は、基板26の上に設けられている。
なお、チェストピース2は、各部に電力を供給するバッテリーを備えているが、本発明の特徴点とは関係ないため、当該バッテリーを図示していない。
(ダイアフラム面21)
ダイアフラム面21は、被験者50が呼吸などを行うことにより生体音を発すると、この生体音の波長に合わせて微小振動する。このダイアフラム面21の微小振動は、大気を介して振動センサ22に伝搬される。
(振動センサ22)
振動センサ22は、ダイアフラム面21の微小振動を検出し、検出した微小振動を電気信号に変換する。図3に示す例では、振動センサ22として圧電振動板を有するセンサを用いている。この圧電振動板は、圧電セラミックス(上側)と金属板(下側)との2層からなっている。より詳細には、圧電セラミックスは、2層の電極によって挟まれているが、図3では、当該電極は省略されている。なお、振動センサ22の構成は、図3に示すものに限定されない。
振動センサ22は、高周波の音(例えば、1kHzを超える音)をカットするフィルター(ローパスフィルター)を備えていてもよい。ほとんどの生体音は、1kHz以下の周波数を有しているため、1kHzを超える音をカットすることにより、ノイズの少ない生体音を取得することができる。
振動センサ22が生成した電気信号は、ケーブル3を介してイヤホン4に伝達されるとともに、デジタル信号変換部24へ出力される。
なお、本実施形態では、ユーザの音声を振動センサ22によって検出する構成も想定されている。音声は、通常、1kHzを超える周波数を有しているため、上述のローパスフィルターによって当該音声の一部がカットされる。しかし、完全にカットされるわけではないため、当該音声を取得することは可能である。
また、音声がカットされることを避けるために、上述のローパスフィルターを設けない構成にしてもよい。
(マイクロフォン23)
マイクロフォン23は、測定位置情報としてのユーザの音声を取得するための専用の集音装置である。ユーザの音声は、上述のようにダイアフラム面21および振動センサ22を用いて取得してもよいが、ユーザの音声をより確実に取得するために、振動センサ22とは別にマイクロフォン23を設けてもよい。
振動センサ22等によってユーザの音声および生体音を取得する場合には、後述するように、音声認識のために、音声と生体音とを分離することが好ましい状況が生じ得る。これに対して、マイクロフォン23によって音声を取得する場合には、音声のみを取得できるため、音声の解析精度を高める目的で生体音を分離する必要がなくなる。
また、振動センサ22等によって音声を取得する場合には、生体内を伝搬した音声を取得することになるが、マイクロフォン23を用いる場合には、大気中を伝搬した音声を取得できる。そのため、マイクロフォン23を用いる方が、よりクリアな音声を取得できる。
(デジタル信号変換部24)
デジタル信号変換部24は、振動センサ22が変換した電気信号をデジタル信号に変換し、生体音情報および測定位置情報として通信部25へ出力する。
マイクロフォン23でユーザの音声(すなわち、測定位置情報)を取得する場合には、デジタル信号変換部24は、マイクロフォン23から出力された電気信号についてもデジタル信号に変換し、測定位置情報として通信部25へ出力する。
デジタル信号変換部24は、生体音情報および測定位置情報を所定のファイル形式の音データに変換してもよい。上記ファイル形式として、例えば、MP3、WAV、MMA、MP2、AC3、OGG、RA、AACを挙げることができる。
(通信部25)
通信部25は、デジタル信号変換部24から出力された生体音情報および測定位置情報を端末装置30の通信部31へ送信する送信部として機能する。
また、端末装置30を介して聴診器1の設定条件等を変更できるように、通信部25が受信部としての機能を有していてもよい。
(端末装置30の構成)
端末装置30は、聴診器1によって取得された生体情報および測定位置情報を管理する装置である。この端末装置30は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、PDA(personal digital assistant)であるが、特に限定されない。
図1に示すように、端末装置30は、通信部31、主制御部(取得手段)37、格納部(記憶部)38、表示部(報知部)39、スピーカ(報知部)40を備えている。
通信部31は、聴診器1との情報の送受信を行うものであり、特に、聴診器1から生体情報および測定位置情報を受信する受信部として機能する。
格納部38は、主制御部37が実行する(1)各部の制御プログラム、(2)OSプログラム、(3)アプリケーションプログラム、および、(4)これらプログラムを実行するときに読み出す各種データを記録するものである。格納部38は、ハードディスク、フラッシュメモリなどの不揮発性の記憶装置によって構成される。特に、格納部38は、通信部31が受信した生体情報および測定位置情報を格納する。
表示部39は、例えば、液晶ディスプレイであり、生体情報および測定位置情報を管理するための画面、聴診器1のユーザに所定の測定位置を示すための画面、聴診器1のユーザに対してエラーメッセージを示すための画面などを表示する。
スピーカ40は、聴診器1のユーザに対して測定位置が誤っていることを報知するための警告音などを出力する。
(主制御部37)
主制御部37は、端末装置30の制御を行うものであり、特に、生体情報と測定位置情報とを取得する取得手段として機能する。この主制御部37は、取得した生体情報と測定位置情報とを対応付けて管理するとともに、ユーザが発声した測定位置が、予め定められた測定位置と一致しているかどうかを判定する。
図1に示すように、主制御部37は、情報分離部(抽出手段)32、音声認識部(音声認識手段)33、位置情報判定部(判定手段)34、情報管理部(対応付け手段)35、出力制御部(報知制御手段)36を備えている。
(情報分離部32)
情報分離部32は、通信部31が測定位置情報を生体音情報とともに同一の音データとして受信する場合に、その音データに含まれる音を、測定位置情報としての音と生体音情報としての音とに分離する。換言すれば、情報分離部32は、上記音データから、測定位置情報と生体音情報とを別々に抽出する。この場合、情報分離部32は、測定位置情報および生体音情報を取得する取得手段として機能すると見なすこともできる。
情報分離部32は、例えば、測定位置情報を示す音声と生体音とが含まれている音データ(混合音情報)を高速フーリエ変換(FFT)し、1kHz以下の周波数を有している音(生体音)と、1kHzより高い周波数を有している音(音声)とに分離する。つまり、情報分離部32は、所定の周波数を境として、上記音データに含まれる音の情報を二分する。そして、情報分離部32は、生体音を含む生体音データファイルと、音声を含む音声データファイルとを生成する。データファイルの形式は、上述したものでよく、特に限定されない。音声情報は、測定位置を表現した音声を含むため、測定位置情報であると言える。
情報分離部32によって生成された生体音データファイルは、情報管理部35へ出力され、音声データファイル(すなわち、測定位置情報)は、音声認識部33へ出力される。
生体音データファイルと音声データファイルとの対応関係を明確にするために、情報分離部32は、同一の音データファイルから生成された生体音データファイルおよび音声データファイルに対して、両者が対応関係にあることを示すファイル名を付与してもよい。
(音声認識部33)
音声認識部33は、情報分離部32によって生成された音声データファイルが示す音声(測定位置情報)を音声認識する。具体的には、音声認識部33は、音声データファイルが示す音声を解析することにより、音声によって表されている測定位置情報を、文字または数字、もしくはその組み合わせ(以下、文字等と表現する)に変換する。そして、音声認識部33は、文字等として表現された測定位置情報を情報管理部35および位置情報判定部34へ出力する。
音声認識部33における音声認識の方法は、特に限定されない。例えば、音声に含まれる全ての語句を認識してもよく、音声に含まれる所定の語句のみを認識してもよい。
(位置情報判定部34)
位置情報判定部34は、音声認識部33から出力された測定位置情報が示す測定位置と、その時点で測定位置として指定されている測定位置とを比較する。両者が一致しないと判定すると、位置情報判定部34は、その旨を示す不一致情報を出力制御部36へ出力する。
聴診器1のユーザが、予め定められた測定位置を誤認識し、測定位置を発声することがある。例えば、被験者の胸を模した画像に対して測定位置が示されている場合には、示されている位置が、向かって右側なのか被験者から見て右側なのかをユーザが誤認識する場合が想定される。
このような場合でも、位置情報判定部34を設けることにより、予め定められた測定位置をユーザが誤認識したまま測定を続ける可能性を低減できる。
(出力制御部36)
出力制御部36は、表示部39およびスピーカ40を制御するものである。特に、出力制御部36は、位置情報判定部34から不一致情報を受信した場合に、測定位置が間違っている旨のメッセージを表示部39に表示するとともに、警告音をスピーカ40から出力する。
(情報管理部35)
情報管理部35は、情報分離部32によって分離された生体音情報と測定位置情報とを対応づけて管理する。
具体的には、情報管理部35は、生体音情報の識別子(例えば、ファイル名)と、音声情報としての測定位置情報の識別子(例えば、ファイル名)とを対応付けたテーブル(対応付けテーブル)を作成し、当該対応付けテーブルを格納部38に格納する。
または、情報管理部35は、生体音情報の識別子と、音声認識部33によって音声認識された文字または数字としての測定位置情報とを対応付けてもよい。
図4は、対応付けテーブルの一例を示す図である。図4に示す例では、予め指定された測定位置(右上など)と、実際に測定された測定位置(図4では「測定部位」と表記)(右上など)と、音データ(生体音情報)の識別子(No.123など)と、被験者の識別子などとが対応付けられている。被験者が一人の場合も想定されるため、対応付けテーブルによって、少なくとも生体音情報と測定位置情報とが対応付けられていればよい。
なお、生体音情報が振動センサ22等によって取得され、音声情報がマイクロフォン23によって取得される構成では、マイクロフォン23から出力される音声情報を測定位置情報として扱えばよいため、情報分離部32を設ける必要は必ずしもない。この場合、マイクロフォン23から出力される音声情報は、情報分離部32を介さずに音声認識部33に入力されればよい。また、生体音情報は、情報分離部32を介さずに情報管理部35に入力されてもよい。
これらの構成では、情報管理部35は、生体音情報を取得する取得手段として機能し、音声認識部33は、測定位置情報を取得する取得手段として機能すると見なすこともできる。
(生体音測定システム100における処理の流れ)
次に、生体音測定システム100における処理の流れの一例について、図5および図6を参照しつつ説明する。図5は、生体音測定システム100における処理の流れの一例を示すフローチャートである。図6は、表示部39に表示される画面の一例を示す図である。ここでは、聴診器1のユーザが測定位置の発声を行った後に、生体音を測定する場合の処理の流れについて説明する。
まず、表示部39に、予め指定された測定位置が表示される(S1)。ある時点で、どの測定位置を選択すべきかについては、主制御部37が、格納部38に予め格納されている測定位置に関する情報に基づいて判断する。この主制御部37の判断に従って、出力制御部36は、測定位置の表示制御を行う。複数の測定位置には、測定順序が決められており、所定の順序に従って測定位置の選択が行われる。
図6の(a)に示す例では、画像41において、1番目から6番目までの測定位置が、模式的に描かれた人体像に重ねて表示され、そのうち、1番目の測定位置が強調表示されている。また、1番目の測定位置を表現した文言(「前胸部 右上」)が画像42として表示されている。
次に、聴診器1のユーザは、チェストピース2に向けて、1番目の測定位置を特定する情報(測定位置情報)を発声する。例えば、聴診器1のユーザは、「右上」、「1番」などと発声する。この音声は、振動センサ22によって電気信号に変換され、デジタル信号変換部24によってデジタル信号に変換された後、音声情報として通信部25によって端末装置30の通信部31へ送信される。または、上記音声は、マイクロフォン23によって取得され、デジタル信号変換部24によってデジタル信号に変換された後、音声情報として通信部25によって通信部31へ送信される。
通信部31によって受信された音声情報は、主制御部37に入力され(第1取得工程)(S2)、音声認識部33へ出力される。そして、音声認識部33は、音声情報が示す音声の認識を行う(S3)。本例では、生体音情報の取得に先立って、測定位置情報が取得されるため、情報分離部32は必ずしも必要ではない。
聴診しながら、測定位置を発声する場合には、生体音情報と測定位置情報とが同時に(ひとつの音声データとして)取得されるため、両者を分離することが好ましい。この場合、生体音情報と測定位置情報とを含む混合音情報が情報分離部32に入力される。情報分離部32は、上述したように、混合音情報を生体音情報と測定位置情報とに分離し、生体音情報を情報管理部35へ出力し、測定位置情報を音声認識部33へ出力する。
音声認識部33は、音声認識の結果(文字または数字としての測定位置情報)を情報管理部35および位置情報判定部34へ出力する。
位置情報判定部34は、取得した測定位置情報が示す測定位置と、その時点で選択されている測定位置とが一致しているかどうかを判定する(S4)。
両者が一致していると位置情報判定部34が判定した場合(S4にてYES)、録音ボタン44がユーザによって押されたことを契機として、生体音の測定および録音が開始される(S5)。聴診器1によって取得された生体音情報は、通信部31へ送信され、主制御部37に入力される(第2取得工程)。その生体音情報は、情報分離部32を介して、または直接、情報管理部35へ出力される。
生体音情報を受け取ると、情報管理部35は、先に受け取った測定位置情報と、当該生体音情報とを対応づけるための対応付けテーブルを作成し、作成した対応付けテーブルを、生体音情報および測定位置情報とともに格納部38に格納する(S6)(対応付け工程)。
また、出力制御部36は、測定された生体音の波形を、画像43として表示部39において表示する。
そして、主制御部37は、次の測定位置が予め指定されているかどうかを、格納部38に予め格納されている測定位置に関する情報に基づいて判定する(S7)。
次の測定位置が指定されている場合(S7にて、YES)、出力制御部36は、図6の(b)に示すように、2番目の測定位置を画像41において強調表示し、2番目の測定位置を表現した文言(「前胸部 右中」)を画像46として表示する。
また、2番目の測定位置における生体音情報が取得されると、出力制御部36は、2番目の生体音の波形を、画像47として表示部39に表示する。
一方、測定位置情報が示す測定位置と、その時点で選択されている測定位置とが一致していないと位置情報判定部34が判定した場合(S4にてNO)、位置情報判定部34は、その旨を示す不一致情報を出力制御部36へ出力する。
出力制御部36は、不一致情報を受信すると、図6の(c)に示すように、測定位置が間違っている旨のメッセージ48を表示部39に表示するとともに、警告音をスピーカ40から出力する(S8)。
そして、正しい測定位置を示す測定位置情報が音声入力されるまで待機する(S2に戻る)。
そして、主制御部37は、予め定められた全ての測定位置における測定が終了したと判定すると(S7にてNO)、一連の処理を終了する。
なお、再生ボタン45は、格納部38に格納された生体音情報を再生するためのボタンである。
(変更例)
(生体音情報と測定位置情報との取得順序の変更例)
端末装置30は、生体音情報を取得した後に、測定位置情報を取得してもかまわない。この場合、両者の対応関係を明確にするために、生体音情報が聴診器1において取得されてから後の所定の時間内に取得された測定位置情報を、先に取得された生体音情報に対応する測定位置情報であると認識する設定にすればよい。生体音情報または測定位置情報が聴診器1において取得された時点とは、例えば、生体音情報または測定位置情報が、聴診器1が備える一時記憶メモリ(記憶部)にバッファされた時点である。
または、通信部25によって生体音情報が送信されてから(または、通信部31によって生体音情報が受信されてから)後の所定の時間内に送信(または受信)された測定位置情報を、先に取得された生体音情報に対応する測定位置情報であると認識する設定にしてもよい。
このような構成を実現するために、情報管理部35は、生体音情報および測定位置情報の取得(または、送信または受信)時刻を管理し、生体音情報および測定位置情報の取得(または、送信または受信)の時間的な関係から両者の対応関係を判定する。そのために、生体音情報および測定位置情報には、取得(または、送信または受信)時刻を示す時刻情報が付加される。または、生体音情報および測定位置情報とその時刻情報との対応関係がテーブル等によって示されてもよい。
測定位置情報を取得した後に、生体音情報を取得する場合にも同様のことが言える。すなわち、測定位置情報が聴診器1において取得されてから後の所定の時間内に取得された生体音情報を、先に取得された測定位置情報に対応する生体音情報であると認識する設定にすればよい。または、通信部25によって測定位置情報が送信されてから(または、通信部31によって測定位置情報が受信されてから)後の所定の時間内に送信(または受信)された生体音情報を、先に取得された測定位置情報に対応する生体音情報であると認識する設定にしてもよい。
このように、生体音情報と、測定位置情報とを別々のファイルとして送受信する場合には、なんらかの方法で両者の対応関係を判定することが好ましい。
これに対して、生体音情報と、測定位置情報とを同一のファイルとして送受信する場合には、両者の対応関係は明白であり、音ファイルの受信時に両者の対応関係を判定する必要はなくなる。この観点から、生体音情報と、測定位置情報とを同一のファイルとして送受信することが好ましい。そのため、マイクロフォン23で取得した音声(測定位置情報)と、振動センサ22で取得した生体音とを1つの音データファイルに含めた後に通信部31へ送信してもよい。
(聴診器1が通信部25を備えていない構成)
また、聴診器1が通信部25を備えている必要は必ずしもない。聴診器1が生体音情報および測定位置情報を記憶可能な不揮発性の格納部を備えており、聴診器1の格納部から端末装置30の格納部38へデータの移動が可能な構成にしてもよい。この場合、主制御部37は、格納部38から生体音情報および測定位置情報を取得する。
この構成では、聴診器1が少なくとも情報管理部35に相当する機能を有し、生体音情報と測定位置情報との対応付けが行われることが好ましい。または、聴診器1が主制御部37と同様の機能を有していてもよい。
(ノイズキャンセリングを行う構成)
また、生体音情報と、測定位置情報とを別々に取得する(同時には取得しない)場合に、マイクロフォン23によって取得した雑音を、振動センサ22等によって取得した生体音に含まれるノイズを打ち消すために用いてもよい。すなわち、マイクロフォン23によって取得したノイズの逆位相の音をデジタル回路またはアナログ回路において発生させ、発声させた信号を生体音の信号に重ね合わせることで、生体音に含まれるノイズを減衰させる。このような回路構成を聴診器1が備えていてもよい。
(端末装置30の構成の変更例)
端末装置30をサーバとして実現してもよい。この場合には、聴診器1のユーザの近傍に配置可能な第2端末装置を設け、この第2端末装置に出力制御部36、表示部39およびスピーカ40を含めることが好ましい。測定位置を指定する情報および上述の不一致情報は、サーバとしての端末装置30から第2端末装置へ送信されればよい。
(生体音測定システム100の効果)
生体音測定システム100では、ユーザは、聴診器1を介して測定位置情報を入力することができる。それゆえ、キーボードなど、文字入力するためのインターフェースを用意する必要がなく、聴診器ひとつで、生体音と測定位置情報とを対応付けることができる。この構成は、医師等が設備の整っていない遠隔地へ赴いたときなどに特に有用である。
また、聴診器は、それ自体がもともと集音器であるため、測定位置情報を入力するための音声入力装置を別途設ける必要が必ずしもない。そのため、簡単な構成で測定位置情報を取得することができる。
特に、生体音情報と測定位置情報とを同一の音データとして取得する構成では、生体音情報と測定位置情報との対応関係は明確であり、生体音情報と測定位置情報とを対応付けて管理することが容易にできる。
≪実施形態2≫
本発明に係る他の実施形態について説明する。
〔背景技術〕
従来、生体(患者、被験者)から生体音(呼吸音、心音など)を採取し、その採取した生体音をデジタル信号(生体音情報)として記録可能な電子聴診器が普及している。電子聴診器によって生体音情報が電子的に記録されることにより、医師が患者に対して聴診器を使ってその場で診断を行うといった従来の診断形態とは異なる、多様な診断形態を実現することが可能になっている。例えば、患者および電子聴診器の操作者とは離れた場所にいる医師が、採取された生体音情報を受信して、遠隔地から診断を行うことが可能である。また、採取され記録された生体音情報を後日聞き直すことができるので、医師は、採取日の異なる生体音情報を聞き比べることが可能である。
上述の診断形態を実現するために、電子聴診器に関して様々な技術が存在する。
特許文献1には、患者疑似画像上に適所の位置および記録順序を示す適所マークを示した画像が表示された状態で、看護婦等に聴診器を用いて生体音を採取させる聴診システムが開示されている。この聴診システムは、取得した聴診音に対応する聴診音信号を1つのファイルとして記録し、このファイルに対して患者表面における予め設定された各適所を示す適所識別データを付加する。
特許文献3には、撮影した患者の身体の映像または摸写グラフィック上に、聴診器を当てるべき標準診療位置の記号を重ね合わせて医療サービスウィンドウを通じてユーザに知らせる遠隔医療診断システムが開示されている。
特許文献4には、聴診器が当てられている測定位置をデジタルカメラで撮像した画像から認識し、認識された測定位置情報が正しいか否かを撮影者に確認させる診察システムが開示されている。この診察システムでは、認識された測定位置が正しいときに聴診音を採取することにより、測定位置情報を自動取得する。
〔発明の概要〕
〔発明が解決しようとする課題〕
電子聴診器によって患者の生体音を取得する場合、取得した生体音が、患者の体表面のどの箇所に電子聴診器を当てたときに得られたものであるのかを示す測定位置情報は重要である。生体音には場所依存性があり、どこに電子聴診器を当てるかによって得られる生体音が異なるからである。上述したとおり、医師が遠隔地にいたり、採取日とは別の日に聴診したりする診断形態においては、生体音情報を測定位置情報とともに管理することが特に重要である。つまり、電子聴診器で取得される生体音情報は、その取得時の患者の測定位置と相関がなければ、意味のない情報となる。
特許文献1のシステムでは、1ファイルについて所定の適所識別データを紐付けるために、電子聴診器の操作者が、各適所について予め定められた約束事を覚えて聴診しなければならない。あるいは、オンオフスイッチによる記録の開始から終了までの間に連続して採取された聴診音が1ファイルとして取り扱われ、その度に、測定位置に関する情報を操作者が指定しなければならない。このように、特許文献1のシステムでは、操作者にとって、聴診音の記録操作が煩雑になるという問題がある。
特許文献3には、生体音情報と測定位置情報とを対応付ける構成は開示されていない。
特許文献4のシステムでは、専用の眼鏡レンズを備えた特殊な医用デジタルカメラが必要となり、操作者(例えば、医師)が、この医用デジタルカメラを操作して聴診の様子を撮影し、測定位置の適否を確認し、聴診を行うということをすべて行わなければならなかった。このシステムでは、上述のとおり特殊な装置が必要となる上、操作者にとっては、操作が煩わしく、聴診に集中できないという問題がある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、煩雑な操作が必要となる特殊な装置を用いずに、電子聴診器を用いた測定を操作者に行わせるとともに、採取された生体音情報とその測定位置情報との紐付けを容易にする情報管理装置、情報管理方法、制御プログラム、および、記録媒体を実現することにある。
〔発明を実施するための形態〕
〔実施形態2−1〕
本発明の情報管理装置に関する実施形態について、図7〜図21に基づいて説明すると以下の通りである。
以下で説明する実施形態では、一例として、本発明の情報管理装置を、聴診システムに導入した場合について説明する。聴診システムとは、ここでは、被験者の生体音を電子聴診器にて取得し、取得された電子データすなわち生体音情報を本発明の情報管理装置によって管理して、被験者の診療に利用することを可能にするシステムである。ここでは、電子聴診器によって診察を受ける被験者を患者と称する。本実施形態では被験者(患者)はヒトを想定しているが、ヒト以外のあらゆる生体を被験者(患者)とする聴診システムも本発明の範疇に入る。
また、本発明の情報管理装置は、上述の例に限定されず、診療以外の目的で生体から生体音情報を取得し、利用することが可能な他のあらゆるシステムに導入し得るものである。
〔聴診システムの概要〕
図8は、本発明の実施形態における聴診システムの概要を示す図である。図8に示すとおり、聴診システム1200は、少なくとも、操作者Uが患者Pの生体音を採取する(すなわち聴診する)ための電子聴診器1003と、操作者Uが聴診時に使用する情報管理装置1100とを含んで構築される。
操作者Uは、患者Pを診療する診療現場1001に居合わせて、電子聴診器1003をはじめとする各種機器を利用して、診療現場1001にて患者Pの診療を行う。各種機器には、例えば、酸素飽和度計、心電計、血圧計、体温計、動脈硬化度計、血管健康度計などが含まれていてもよい。
情報管理装置1100と電子聴診器1003とは、無線または有線にて、互いに通信可能に接続されている。操作者Uは、情報管理装置1100を操作して、患者Pの診療の際に必要となる情報、例えば、患者Pに関する情報、または、診療手順に関する情報などを読み出し、参照することができる。また、操作者Uは、電子聴診器1003から採取した生体音情報を情報管理装置1100にて管理することができる。
情報管理装置1100は、操作者Uが保有している携帯性にすぐれた情報処理端末装置、または、診療現場1001に設置されるデスクトップ型のパーソナルコンピュータ(PC)などによって実現される。図8に示す例では、一例として、本発明の情報管理装置1100は、スマートフォンなどの多機能携帯通信端末によって実現されている。
もし、操作者Uが、医師として専門的な知識、技能、および、権限を有している場合には、操作者Uは、電子聴診器1003および情報管理装置1100を用いて患者Pを診察して、病状について最終的な診断を下して治療にあたってもよい。このように、電子聴診器1003と、情報管理装置1100とを含む聴診システムも本発明の範疇に入る。
あるいは、図8に示す聴診システム1200も本発明の範疇に入る。すなわち、聴診システム1200は、診療現場1001において、電子聴診器1003および情報管理装置1100を含み、遠隔地のサポートセンター1002において、管理サーバ1004を含んで構築されてもよい。この場合、情報管理装置1100と管理サーバ1004とは、インターネットなどの通信網1005を介して互いに通信可能に接続されている。
具体的には、以下のとおりである。操作者Uは、医師ほどの高度な知識、技能および権限を有してはいないが、あるいは、専門外の診療であるが、専門の医師の指導の下に、電子聴診器1003および情報管理装置1100を操作して、診療現場1001にて即時に、簡便な診察および治療を行う技能を持ち合わせている場合が考えられる。この場合、聴診システム1200の診療現場1001において、高度看護師(NP;Nurse Practitioner)またはその他の医療従事者である操作者Uによって操作される電子聴診器1003および情報管理装置1100が設けられる。そして、診療現場1001から離れた場所にあるサポートセンター1002において、当該聴診システム1200において管理する各患者の電子カルテを管理する管理サーバ1004が設けられる。サポートセンター1002では、専門的な知識および技能を有する医師Dが駐在しており、図示しない情報処理端末装置または電話などの通信機器を用いて、操作者Uに対し指導を行い、操作者Uの診療を支援することができる。また、操作者Uが電子聴診器1003を用いて患者Pから直接採取した生体音情報は、情報管理装置1100を介して管理サーバ1004に格納される。医師Dは、管理サーバ1004にアクセスして、遠隔地にいる患者Pの生体音情報を取得し、診察および治療の指南を行うことができる。操作者Uは、医師Dの指導の下、簡便な処置を行ったり、診療現場1001にて対応できない場合には、対応可能なその他の連携病院を紹介したりすることができる。
既に述べたとおり、電子聴診器1003から採取された生体音情報は、患者Pの体表面上のどの測定位置から採取されたものであるのかを示す測定位置情報とともに管理される必要がある。特に、遠隔地にいる医師Dが適切な診察を行う場合、あるいは、診療日とは別の日に患者Pの電子カルテを閲覧する場合には、生体音情報と測定位置情報との紐付けは必要不可欠である。
本実施形態では、スマートフォンで実現された情報管理装置1100が、生体音情報と測定位置情報との紐付けを実行し、患者Pの情報を適切に管理する。
次に、この情報管理装置1100の構成および動作について詳細に説明する。
〔情報管理装置のハードウェア構成〕
図9は、本実施形態における情報管理装置1100のハードウェア構成を示すブロック図である。情報管理装置1100は、図9に示すとおり、少なくとも、制御部1010、入力部1011または操作部1013、表示部1012または投影部1014、無線通信部1016、撮像部1017および記憶部1019を備えている。さらに、情報管理装置1100は、スマートフォンとして本来備わっている機能を実現するために、通信部1015および音声入力部1018、ならびに、図示しない、外部インターフェース、音声出力部、通話処理部、放送受像部(チューナ・復調部など)、GPSおよびセンサ(加速度センサ、傾きセンサなど)など、スマートフォンが標準的に備えている各種部品を備えていてもよい。
なお、本実施形態では、情報管理装置1100はスマートフォンであるので、ここでは、入力部1011および表示部1012は、一体に形成されタッチパネルを構成している。情報管理装置1100が、PCなどで実現されている場合には、表示部1012は、液晶表示モニタで、また、入力部1011の代わりに操作部1013がキーボードおよびマウスなどで実現されていればよい。
入力部1011は、ユーザが情報管理装置1100を操作するための指示信号を、タッチパネルを介して入力するためのものである。入力部1011は、指示体(指またはペンなど)の接触を受け付けるタッチ面と、指示体とタッチ面との間の接触/非接触(接近/非接近)、および、その接触(接近)位置を検知するためのタッチセンサとで構成されている。タッチセンサは、指示体とタッチ面との接触/非接触を検知できればどのようなセンサで実現されていてもかまわない。例えば、圧力センサ、静電容量センサ、光センサなどで実現される。
表示部1012は、情報管理装置1100が管理する情報を表示したり、ユーザが情報管理装置1100を操作するための操作画面をGUI(Graphical User Interface)画面として表示したりするものである。表示部1012は、例えば、LCD(液晶ディスプレイ)などの表示装置で実現される。
操作部1013は、ユーザが情報管理装置1100に指示信号を直接入力するためのものである。例えば、操作部1013は、ボタン、スイッチ、キー、ジョグダイアルなどの適宜の入力機構で実現される。例えば、操作部1013は、情報管理装置1100の電源のオン/オフを行うスイッチ、または、投影部1014から出力される投影画像の拡大/縮小を調整するダイヤルなどである。
投影部1014は、制御部1010により処理され出力された映像信号を受信し光学的映像として拡大投影するものであり、いわゆるプロジェクタである。プロジェクタは、情報管理装置1100に内蔵されていてもよい。あるいは、プロジェクタは、情報管理装置1100と別体の装置として実現されてもよく、この場合、情報管理装置1100から上記別体のプロジェクタは、有線または無線で接続され、映像信号が送受信される。
通信部1015は、通信網を介して外部の装置と通信を行うものである。ここでは、通信部1015は、通信網1005を介して、サポートセンター1002の管理サーバ1004(または医師Dの図示しない情報端末装置)に接続し、情報管理装置1100と管理サーバ1004との間でのデータの送受信を実現する。さらに、情報管理装置1100が、スマートフォンなどの携帯電話である場合には、通信部1015は、携帯電話回線網を介して、音声通話データ、電子メールデータなどを、他の装置との間で送受信することができる。
無線通信部1016は、無線で外部の装置と通信を行うものである。ここでは、無線通信部1016は、電子聴診器1003と無線通信を行って、電子聴診器1003が採取した生体音がデジタル信号化された生体音情報を電子聴診器1003から受信する。
無線通信部1016は、特に限定されないが、IrDA、IrSSなどの赤外線通信、Bluetooth(登録商標)通信、WiFi通信、非接触型ICカードのいずれかの無線通信手段を実現するものであってもよいし、これらの手段を複数実現するものであってもよい。
なお、電子聴診器1003と情報管理装置1100とが有線で通信する場合には、無線通信部1016の構成は必須ではない。
撮像部1017は、静止画または動画を撮像するものであり、レンズおよび撮像素子などを含む適宜の撮像機構で構成される。例えば、撮像部1017は、CCD(Charge Coupled Devices)カメラまたはCMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)カメラなどで実現されるが、その他の撮像装置を撮像部1017として用いてもよい。
音声入力部1018は、情報管理装置1100外部で発生した音声の入力を受け付けるものであり、マイク等により実現される。音声入力部1018を介して入力された音声は、音声認識されて、情報管理装置1100に対する指示信号に変換されてもよい。
記憶部1019は、(1)情報管理装置1100の制御部1010が実行する制御プログラム、(2)制御部1010が実行するOSプログラム、(3)制御部1010が、情報管理装置1100が有する各種機能を実行するためのアプリケーションプログラム、および、(4)該アプリケーションプログラムを実行するときに読み出す各種データを記憶するものである。あるいは、(5)制御部1010が各種機能を実行する過程で演算に使用するデータおよび演算結果等を記憶するものである。例えば、上記の(1)〜(4)のデータは、ROM(read only memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(登録商標)(Electrically EPROM)、HDD(Hard Disc Drive)などの不揮発性記憶装置に記憶される。例えば、上記の(5)のデータは、RAM(Random Access Memory)などの揮発性記憶装置に記憶される。どのデータをどの記憶装置に記憶するのかについては、情報管理装置1100の使用目的、利便性、コスト、物理的な制約などから適宜決定される。例えば、患者Pの生体音情報は、不揮発性記憶装置にて実現された記憶部1019に保存される。また、撮像部1017によって撮像されたライブビュー画像は揮発性記憶装置にて実現された記憶部1019に一時的に保存される。
制御部1010は、情報管理装置1100が備える各部を統括制御するものである。制御部1010は、例えば、CPU(central processing unit)などで実現され、情報管理装置1100が備える機能は、制御部1010としてのCPUが、ROMなどに記憶されているプログラムを、RAMなどに読み出して実行することで実現される。制御部1010が実現する各種機能(特に、情報管理機能)については、別図を参照しながら、以下に詳述する。
〔情報管理装置の機能構成〕
図7は、本実施形態における情報管理装置1100の要部構成を示す機能ブロック図である。
図7に示すとおり、情報管理装置1100の制御部1010は、機能ブロックとして、患者情報取得部1020、聴診支援情報選択部1021、出力制御部1022、イベント検知部1023、生体音情報取得部1024および情報管理部1025を備えている。
上述した制御部1010の各機能ブロックは、CPU(central processing unit)等が、ROM(read only memory)、NVRAM(non-Volatile random access memory)等で実現された記憶装置(記憶部1019)に記憶されているプログラムをRAM(random access memory)等に読み出して実行することで実現できる。
また、記憶部1019は、制御部1010の上記の各部が、聴診システムにおける情報管理機能を実行する際に、データの読み出しまたは書き込みを行うための記憶部である。具体的には、記憶部1019は、少なくとも、聴診支援情報記憶部1030を含んでいる。さらに、記憶部1019は、生体音情報記憶部1031を含んでいてもよい。
患者情報取得部1020は、自装置に入力される、患者に関するあらゆる情報を取得するものである。患者に関するあらゆる情報(以下、単に、患者情報と称する)は、撮像部1017によって撮像された患者の静止画および動画、入力部1011を介して入力された患者の情報、操作部1013を介して入力された患者の情報、および、音声入力部1018を介して入力された患者に関する情報を発言した音声または患者自身の声の少なくともいずれかを含む。
患者情報取得部1020によって取得された患者情報(被験者情報)は聴診支援情報選択部1021に供給される。そして、患者情報は、最適な聴診支援情報を選択するために、聴診支援情報選択部1021によって参照される。
聴診支援情報選択部1021は、上記患者情報に基づいて、患者に合った聴診支援情報を選択するものである。聴診支援情報は、操作者Uが聴診を行う際に参照する情報であり、操作者Uが患者に応じて適切な聴診を実施できるように、少なくとも、測定位置情報(患者の体表面のどの位置に聴診器を当てるかを示す情報)を含んでいる。聴診支援情報は、さらに、聴診の手順、聴診時の注意事項など、操作者Uが聴診を行う際に役立つ様々な情報を含んでいてもよい。患者によって、最適な聴診の内容は、様々であると考えられる。特に、測定位置情報は、患者属性(特に、体格)に左右されると考えられる。上記患者情報が取得されるとこれに基づいて患者属性が情報管理装置1100において把握される。聴診支援情報選択部1021は、患者属性に応じて、その患者にとって最適な聴診が実施されるように有益な情報を含んでいる聴診支援情報を選択する。例えば、聴診支援情報選択部1021は、患者の体格合った測定位置情報を示す聴診支援情報を選択することができる。なお、聴診支援情報は、聴診支援情報記憶部1030に、想定される患者属性ごとに何パターンかあらかじめ格納されているものである。
出力制御部1022は、聴診支援情報選択部1021によって選択された聴診支援情報を映像信号に変えて、該映像信号を映像信号出力部に出力するものである。映像信号出力部とは、映像信号を処理して操作者Uに視認可能に表示することが可能な適宜の出力装置である。例えば、表示部1012および投影部1014は、映像信号出力部に含まれる。すなわち、出力制御部1022は、聴診支援情報を、表示部1012に出力して表示させたり、投影部1014に出力してスクリーンなどに投影させたりすることができる。操作者Uは、表示部1012またはスクリーンに表示された聴診支援情報を参照し、その患者に合った聴診を実施することができる。
イベント検知部1023は、情報管理装置1100の各部を監視して、情報管理装置1100に起こるイベントを検知するものである。本実施形態では、イベント検知部1023は、特定の条件を満たすイベントを検知した場合に、その特定のイベントが発生した旨を情報管理部1025に通知する。イベント検知部1023が検知するイベントは、第1に、情報管理部1025が生体音情報を生体音情報記憶部1031に格納するためのトリガとなるものである。例えば、イベント検知部1023によって検知されるイベントとしては、撮像部1017が特定の画像を撮像した、入力部1011を介して特定の指示信号が入力された、操作部1013を介して特定の指示信号が入力された、音声入力部1018を介して特定の音声信号が入力された、通信部1015を介して特定の情報が入力された、および、無線通信部1016を介して特定の情報が入力された、などが想定される。あるいは、イベント検知部1023が検知するイベントは、第2に、情報管理部1025が、上記生体音情報が採取された測定位置を特定するためのトリガとなるものである。例えば、情報管理部1025は、上記特定の画像に含まれている、測定位置を特定するための情報を抽出したり、上記特定の指示信号、音声信号または情報は聴診開始から何回目に入力されたものであるのかを判断したりして、測定位置を特定することができる。ここでは、測定位置を特定するために必要な補助となる情報を補助情報と称する。
生体音情報取得部1024は、無線通信部1016を制御して、無線通信部1016が受信した患者の生体音情報を取得するものである。生体音情報取得部1024は、必要に応じて、生体音情報のデータ形式を、情報管理部1025が扱うことができる形式に変換したり、生体音情報を受信したときに付与されているヘッダ情報などを情報管理部1025が認識可能な形式に変換したり、適宜の情報処理を行ってもよい。
情報管理部1025は、取得された生体音情報を管理するものであり、特に、生体音情報を測定位置情報と紐付けるものである。具体的には、情報管理部1025は、生体音情報取得部1024によって取得された生体音情報について、当該生体音情報が患者体表面上のどの位置で採取された音情報であるのかを特定する。そして、情報管理部1025は、その測定位置を示す測定位置情報を当該生体音情報に関連付けて、生体音情報記憶部1031に記憶する。なお、生体音情報記憶部1031は、一時的かつ不揮発的に生体音情報を記憶するものであってもよい。この場合、生体音情報記憶部1031に記憶された生体音情報は、適宜のタイミングで、図示しない情報転送制御部(情報転送制御手段)によって、外部記憶装置に転送されたり、図8に示す管理サーバ1004に転送されたりする。
情報管理部1025は、出力制御部1022によって聴診支援情報が出力されている間、その聴診支援情報にしたがって聴診が実施されているものと認識することができる。具体的には、聴診支援情報には測定位置情報が含まれているため、情報管理部1025は、出力されている聴診支援情報の測定位置情報のいずれかが示す位置で、上記生体音情報が採取されたと把握することができる。さらに、情報管理部1025は、上述のとおり、イベント検知部1023によって検知された特定のイベントの発生を把握することにより、測定位置を特定することができる。
つまり、情報管理部1025は、選択されて出力されている聴診支援情報の内容と、上記聴診支援情報出力中に検知された特定のイベントの発生をトリガに取得した情報とに基づいて、電子聴診器から採取された生体音情報の測定位置情報を特定して、該生体音情報と該測定位置情報とを紐付けることが可能となる。
上記構成によれば、PCまたはスマートフォンなどの広く普及した装置によって実現された情報管理装置1100において、聴診支援情報選択部1021が、患者属性に応じた聴診支援情報を選択する。出力制御部1022は、それを操作者Uに視認可能に表示する。一方、情報管理部1025は、出力中の聴診支援情報と、聴診支援情報出力中に発生した特定のイベントを契機として取得した情報とに基づいて、取得された生体音情報の測定位置を特定する。情報管理部1025は、取得した生体音情報と測定位置情報とを紐付けて生体音情報記憶部1031に記憶することができる。
結果として、本発明の情報管理装置によれば、煩雑な操作が必要となる特殊な装置を用いずに、電子聴診器を用いた測定を操作者に行わせるとともに、採取された生体音情報とその測定位置情報との紐付けを容易に行うことが可能となる。
〔プロジェクタを用いた情報管理機能〕
本実施形態では、情報管理装置1100は、投影部1014(プロジェクタ機能)および撮像部1017を備えた装置(スマートフォンなど)で実現されている。このような情報管理装置1100を用いて、本発明の情報管理機能を実現すれば、上述した効果に加えてさらに多くの有利な点を享受することができる。以下では、情報管理装置1100の撮像部1017および投影部1014(プロジェクタ機能)を利用して、聴診システム1200を実現する場合について、具体例を用いて説明する。
本実施形態では、患者情報取得部1020は、患者情報を撮像部1017によって撮像されたライブビュー画像として取得する。例えば、操作者Uが情報管理装置1100を操作して、聴診アプリケーションを選択すると、撮像部1017が起動され、撮像部1017は、患者の撮像を開始する。操作者Uは、患者Pが撮像部1017の撮影範囲に収まるように情報管理装置1100を適切な位置に設置するだけでよい。上記構成によれば、操作者Uは、患者情報を手入力する必要がなくなり、煩雑な操作をさらに削減できる効果がある。
図10は、撮像部1017が撮像した患者Pのライブビュー画像の一例を示す図である。患者画像1040は、患者Pの前面を撮像した画像であり、患者画像1041は、患者Pの背面を撮像した画像である。操作者Uは、患者Pの前面を聴診したい場合には、情報管理装置1100をつかって患者Pの前面を撮影する。
本実施形態では、患者情報取得部1020は、撮像部1017から逐次供給されるライブビュー画像を取得して聴診支援情報選択部1021に供給する。このライブビュー画像は、情報管理装置1100の表示部1012に表示されてもよい。
本実施形態では、聴診支援情報選択部1021は、図示しない画像認識処理部(画像認識処理手段)を制御することにより、画像認識機能を有している。これにより、患者属性として、患者の体格を把握することができる。より具体的には、聴診支援情報選択部1021は、患者情報取得部1020によって取得されたライブビュー画像に対して画像認識処理を実行する。そして、ライブビュー画像から検出される特徴部分を抽出する。どのような特徴部分を検出するのかはあらかじめ画像認識機能において定義されている。本実施形態では例えば、患者の体の形全体を把握するために、首、肩、腕、脇、腰のラインを特徴部分として抽出してもよい。上記ラインの抽出は、公知のエッジ検出技術などが適用される。
なお、所定の規則にしたがった環境で患者Pを撮影することが好ましい。所定の規則とは、例えば、患者を必ず黒い(肌色が映える背景色であれば何色でもよい)ボードの前に立たせて、胸部X線撮影を行うときのように、腕を左右に広げさせる(手すりを握らせる)と決めておくなどである。このような規則にしたがって撮影された患者画像を画像認識すれば、聴診支援情報選択部1021は、誤認識することなく、患者の首、肩、腕、脇、腰などのラインを特徴部分としてより正確に抽出することが可能となる。
操作者Uは、患者を撮影するにあたって、事前に、患者の前面を診るのか、背面を診るのかを情報管理装置1100に対して入力指定する場合が考えられる。この場合、聴診支援情報選択部1021は、前面が指定された場合には、鎖骨、肋骨、乳首、臍など、人の上半身前面の特徴的な部位を特徴部分として抽出することも可能である。聴診支援情報選択部1021は、背面が指定された場合には、肩甲骨、背筋など、人の上半身背面の特徴的な部位を特徴部分として抽出することも可能である。これにより、検出するべき特徴部分があらかじめ制限されるので、画像認識処理の負荷を軽減することができる。
あるいは、聴診支援情報選択部1021は、ライブビュー画像に対して、事前に定義されているすべての特徴部分の検出を行って、その検出結果に基づいて、聴診支援情報選択部1021が、その患者画像が、前面を撮ったものであるのか背面を撮ったものであるのか判断してもよい。例えば、聴診支援情報選択部1021は、乳首と臍とが検出されたことに基づいて、図10の患者画像1040を前面の画像であると判断してもよい。あるいは、聴診支援情報選択部1021は、患者の顔が認識されるのか、患者の頭髪色または肌色のほぼ単一色の頭部が認識されるのかに応じて、前面か背面かを判断してもよい。このように聴診支援情報選択部1021が、患者画像から前面か背面かを判断することにより、操作者Uが前面か背面かを手入力によって指定する必要がなくなるので、煩雑な操作をさらに削減できる効果がある。
次に、聴診支援情報選択部1021は、抽出した特徴部分の位置関係(特徴部分の距離)、および、撮像部1017と被写体(ここでは、患者P)との距離に基づいて、患者の体格を推定する。
例えば、聴診支援情報選択部1021は、患者前面の患者画像1040から、両乳首および臍の3点を頂点とする三角形の大きさ、および、撮像部1017と被写体との距離に基づいて、患者Pの胴体の大きさとその縦横比、および、身長などを推定することができる。
以上の画像認識処理によって、聴診支援情報選択部1021は、患者属性を推定する。例えば、聴診支援情報選択部1021は、患者画像1040に写る患者Pの属性について、(1)前面、(2)身長:150〜170cm、(3)体型:標準、と3つの項目を決定する。
なお、本実施形態では、聴診支援情報選択部1021は、患者情報取得部1020によって取得されたライブビュー画像を画像認識する構成であったが、撮像部1017が撮像した静止画である患者画像を処理する構成であってもよい。ただし、撮像部1017によって撮影された画像がデータとして残るということに患者が不快に感じることも十分考えられる。また、このような個人情報の取り扱いには、最新の注意を払わなければならない。よって、患者の心情に配慮して、装置に患者画像のデータが恒久的に残らないように、ライブビュー画像を取得するだけの構成とするか、あるいは、使用後不要になった患者画像のデータは直ちに削除されるように、情報管理装置1100を構成する必要がある。
続いて、聴診支援情報選択部1021は、決定した患者属性に基づいて、その属性に合う聴診支援情報を選択する。本実施形態では、聴診支援情報記憶部1030には、患者の向き(前面か背面か)、および、患者の体格に応じて、いくつかの聴診支援情報が記憶されている。聴診支援情報選択部1021は、先のとおり決定した患者の向きおよび体格に対応付けられた聴診支援情報を聴診支援情報記憶部1030から選択して読み出す。
図11は、聴診支援情報記憶部1030に記憶されている聴診支援情報データベースのデータ構造の具体例を示す図である。
図11に示すとおり、聴診支援情報データベースにおいて、患者属性、すなわち、向き、身長、かつ、体型ごとに、聴診支援情報が対応付けて記憶されている。
なお、図11において聴診支援情報データベースをテーブル形式のデータ構造にて示したことは一例であって、聴診支援情報データベースのデータ構造を限定する意図はない。患者属性と、選択されるべき聴診支援情報との対応関係を、聴診支援情報選択部1021が認識可能であれば、聴診支援情報データベースはどのようなデータ構造で構成されてもよい。このことは、以下のいずれの実施形態においても同様である。
具体的には、聴診支援情報選択部1021は、患者画像1040から、患者属性を、前面、150〜170cm、および、標準と決定した場合には、この属性に合致する聴診支援情報「Temp027」を選択する。選択された「Temp027」の聴診支援情報には、患者画像1040に写っている患者Pを聴診するために最適かつ有益な情報が含まれている。なお、図11に示す例では、患者属性「身長」において、「〜**」は、**cm未満を意味し、「××〜」は、××cm以上を意味しているものとする。
図12は、聴診支援情報記憶部1030に記憶されている聴診支援情報の具体例を示す図である。図12のTemp027の聴診支援情報は、患者画像1040の画像認識処理の結果、聴診支援情報選択部1021によって選択された聴診支援情報を示す。Temp127の聴診支援情報は、患者画像1041の画像認識処理の結果、聴診支援情報選択部1021によって選択された聴診支援情報を示す。
本実施形態では、聴診支援情報は、画像データであり、測定位置情報は、患者の体の輪郭1060および患者の体の特徴部分を基準位置にして定義される。なお、特徴部分は、基準点1061などによって表現されてもよいし、基準線1062などによって表現されてもよい。
本実施形態では、少なくとも、測定位置情報は、患者の体の輪郭1060、基準点1061、および/または、基準線1062を基準して配置された印によって表現される。図12に示す例では、丸印が測定位置情報である。
さらに、聴診支援情報は、聴診を行う順番を指定する測定順番情報を含んでいてもよい。図12に示す例では、測定順番情報は、上記丸印と丸印とをつなぐ矢印によって表現されたり、個々の丸印に付与された数字によって表現されたりする。個々の丸印に付与された数字で表現される測定順番情報は、測定位置を個々に識別するための測定位置識別情報としても利用できる。
操作者Uは、この聴診支援情報を目視することにより、患者Pのどの位置に、どの順番で電子聴診器1003を当てていけばよいのかを理解することができる。
なお、本実施形態では、聴診支援情報が画像であることを想定して説明したが、本発明における聴診支援情報のデータ形式は特に問われない。聴診支援情報は、単に、所定の座標系における位置情報(座標情報)であってもよい。例えば、両乳首の間を原点(0、0)とし、測定位置情報を、X座標値とY座標値とで表現することなどが考えられる。
本実施形態では、出力制御部1022は、選択された聴診支援情報の映像信号を投影部1014に出力して外部の受光部に拡大投影させる投影制御部として機能する。
出力制御部1022は、図12に示すような聴診支援情報の画像をそのまま投影画像として出力してもよい。あるいは、出力制御部1022は、患者情報取得部1020によって取得された患者画像に、聴診支援情報の中の測定位置情報(および測定順番情報)を重畳させて投影画像を生成してもよい。
図13は、出力制御部1022が生成した投影画像の具体例を示す図である。
聴診支援情報選択部1021が、図10の患者画像1040に基づいて、図12のTemp027の聴診支援情報を選択したとする。
出力制御部1022は、Temp027の聴診支援情報に含まれる測定位置情報(丸印)を患者画像1040の画像に重畳させる。出力制御部1022は、さらに、上記聴診支援情報に含まれる測定順番情報(丸印に付与された数字、および、矢印など)を併せて重畳させてもよい。出力制御部1022は、聴診支援情報の輪郭1060、基準点1061、または、基準線1062が、患者画像1040の患者の画像とできるだけ一致する重畳位置を決定することにより、測定位置情報(丸印)を患者画像1040の患者Pの体表面上に正しく重ね合わせることができる。こうして、出力制御部1022は、図13に示すとおり、投影画像1043を生成する。投影画像1043は、患者画像1040に、Temp027の聴診支援情報の測定位置情報および測定順番情報を重ね合わせて生成されたものである。
投影画像(聴診支援情報そのもの、または、投影画像1043などの生成された画像)の映像信号は、出力制御部1022から投影部1014に出力される。投影部1014は、受信した映像信号を受光部(壁、スクリーンなど)に拡大投影する。
操作者Uは、投影画像を視認することによって、その患者Pの体格に合わせて、どの位置に電子聴診器1003を当てればよいのかを理解することができる。また、投影画像に測定順番情報が含まれている場合には、操作者Uは、どの順番で電子聴診器1003を当てればよいのかを理解することができる。
そして、患者画像1040を利用して、実際の患者の映像に測定位置情報を重ね合わせた投影画像1043が出力された場合には、操作者Uは、模型とともに示されるTemp027が出力された場合よりも、より正確に患者Pの体表面上における測定位置を把握することができる。
さらに、投影部1014から出力された投影画像は、患者Pの実際の体に直接投影されることが好ましい。図14〜図16は、患者Pの実際の体に投影画像を投影させる使用形態を説明する図である。
操作者Uは、投影部1014から出力される光学的映像が患者Pに投影されるように、患者Pと情報管理装置1100との距離および向きを調節する。図14に示すとおり、設置台1050を設けて、その上にプロジェクタとしての情報管理装置1100を固定設置してもよい。
あるいは、操作者Uは、情報管理装置1100の操作部1013(ダイヤルなど)または入力部1011を介して、投影画像の拡大倍率を調節してもよい。
例えば、図15の(a)に示すとおり、情報管理装置1100と患者Pとの距離を十分に確保できず、投影画像が患者Pの大きさに合致して投影されない場合が考えられる。この場合には、操作者Uは、操作部1013を操作して、投影画像1043の輪郭が実際の患者Pの体の輪郭に合致する程度まで、投影画像の倍率を小さくすればよい。図15の(b)に示すとおり、最も好ましい投影状態は、投影画像1043の輪郭が実際の患者Pの体の輪郭に合致する状態である。
上記構成によれば、操作者Uは、患者Pの体表面上に投影された測定位置情報によって、直感的に測定位置を把握することができる。別の場所に測定位置情報および測定順番情報を表示させる形態と比較して、患者の体表面上に投影させる形態によれば、操作者Uが測定位置および順番を間違うという不都合を回避することが可能となる。よって、誤操作による聴診の失敗を大幅に削減することができる。
また、投影された聴診支援情報は、その患者の体格に合っている情報であるため、投影された測定位置は、その患者における聴診すべき箇所をより正確に再現できているということにもなる。
このように、本発明の情報管理装置1100は、患者の体格に合った測定位置情報を患者の体表面上に表示し、操作者Uが測定位置を直感的に把握することができる。そのため、操作者Uが医学の知識を有していない場合であっても、操作者Uが正しく聴診を行うことが可能になるという効果を奏する。
なお、操作者Uが、患者Pと情報管理装置1100との間に入って電子聴診器1003を当てる聴診行為を行えば、操作者U自身が影となり、患者Pに測定位置情報が投影されないという問題が起こり得る。
このような問題の対策として、図16に示すように、操作者Uは、患者Pに正対する位置から聴診を行うのではなく、患者Pの側面の位置から手を伸ばして、測定位置に電子聴診器1003を当てるようにして聴診を行うべきである。聴診を行う患者は、呼吸器系疾患など、咳によって飛沫感染するような病に罹っているケースが多い。よって、聴診を行う者は、患者の咳がかからないように、患者の前面を聴診するときには、患者の側面から聴診を行うことが推奨される。本発明の聴診形態は、このように推奨される聴診形態と矛盾するものではない。
本実施形態では、情報管理部1025は、出力制御部1022から出力されている聴診支援情報の測定位置情報および測定順番情報を把握することにより、電子聴診器1003が採取した生体音情報の測定位置を特定し、測定位置情報を紐付けて管理することができる。具体的には、以下の手順で紐付けを行う。
本実施形態では、一例として、電子聴診器1003は、1つの測定位置について、一続きの音波形を採取し、1つの測定位置について、1ファイルの生体音情報を情報管理装置1100に転送する構成である。本実施形態では、電子聴診器1003は、音波形採取の開始から終了までの間、情報管理装置1100に対して、オンラインでリアルタイムに生体音情報の転送を行う。
イベント検知部1023は、無線通信部1016を介して、生体音情報の受信が開始されたことを特定のイベントとして検知する。
情報管理部1025は、上記イベントの発生をトリガとして、開始された聴診における測定位置を特定するために必要な情報(補助情報)を取得する。具体的には、出力制御部1022が投影画像(例えば、図13の投影画像1043)を出力して以来、開始された生体音情報の受信は、何個目のファイルの受信であるのかを判断し、これを補助情報として取得する。
例えば、投影画像1043が出力制御部1022より出力されて以来、受信し保存した生体音情報のファイルの個数が0個であれば、情報管理部1025は、1個目のファイル(生体音情報)が受信開始されたと判断する。
続いて、情報管理部1025は、出力制御部1022によって出力されている聴診支援情報を参照する。そして、受信が開始された1個目の生体音情報は、測定順番情報が1番である測定位置(図12に示す例では、丸印の1番)の位置にて採取されたものであると特定する。
そして、情報管理部1025は、上記1個目の生体音情報の受信が完了すると、その生体音情報と、上述のようにして特定した、測定位置情報「1」とを紐付けて、生体音情報記憶部1031に格納する。
図17は、生体音情報記憶部1031に記憶される測定位置情報と生体音情報との具体例を示す図である。なお、図17において、複数の生体音情報をテーブル形式のデータ構造にて示したことは一例である。測定位置情報と、生体音情報との紐付けを、情報管理装置1100が認識可能であれば、生体音情報はどのようなデータ構造で格納されてもよい。このことは、以下のいずれの実施形態においても同様である。
図17に示すとおり、情報管理部1025は、測定位置1箇所につき、1ファイルの生体音情報を生体音情報記憶部1031に格納する。ここで、情報管理部1025は、先のとおり特定した測定位置情報を、生体音情報に紐付けて格納する。生体音情報に付与するファイル名は特に限定されないが、例えば、どの聴診支援情報に基づく聴診であるのかが分かるファイル名を付けておくことが好ましい。これにより、例えば、ファイル名「Temp027_1.wav」で、測定位置情報「1」が紐付けられた生体音情報は、Temp027の聴診支援情報における、丸印1番の位置における生体音情報であると認識される。
なお、図17に示す例では、生体音情報には、測定位置情報が紐付けられているのみであるが、これに限定されない。情報管理部1025は、患者情報、測定日などの他の情報をさらに生体音情報に紐付けて保存してもよい。
情報管理部1025によって生体音情報記憶部1031に格納された生体音情報は、図示しない情報転送制御部によって、例えば、管理サーバ1004に転送される。管理サーバ1004は、生体音情報を測定位置情報とともに受信し、保存することができる。よって、診療現場1001に居合わせない医師Dが、管理サーバ1004にアクセスすれば、医師Dは、患者のどの測定位置の音であるのかを理解して、生体音情報を再生することができる。
〔処理フロー〕
図18は、情報管理装置1100が実施する情報管理処理の流れを示すフローチャートである。
診療現場1001において、操作者Uは、情報管理装置1100を操作(例えば、アイコンをタッチ)して、電子聴診器に関するアプリケーションを起動する。電子聴診器アプリケーションが起動されると(S101においてYES)、撮像部1017がライブビュー画像の撮影を行う。ここで、操作者Uは、撮像部1017の撮影範囲に患者Pの上半身が写るように情報管理装置1100の向きを調節するなどする。患者情報取得部1020は、撮像部1017が撮像したライブビュー画像(患者が写っている患者画像)を取得する(S102)。
聴診支援情報選択部1021は、取得された患者画像に対して画像認識処理を実行し、患者属性を判断するのに必要な特徴部分を検出する(S103)。ここで、検出された特徴部分に基づいて、患者属性、つまり、患者の前面の画像であるのか、背面の画像であるのかを判断してもよい。
必要な特徴部分が検出され、患者の向き(前面か背面か)が判断されると画像認識に成功したと言える。画像認識が成功しない場合には(S104においてNO)、必要な情報がライブビュー画像に写り込むまで撮像部1017が撮影を継続する(S102)。
一方、画像認識が成功した場合には(S104においてYES)、続いて、聴診支援情報選択部1021は、残りの患者属性を推定する(S105)。具体的には、検出した特徴部分に基づいて、患者の身長、体型などを推定する。そして、聴診支援情報選択部1021は、推定した、患者の向き、身長、および、体型に基づいて、患者に適した聴診支援情報を聴診支援情報記憶部1030から選択する(S106)。
出力制御部1022は、聴診支援情報選択部1021によって選択された聴診支援情報に基づいて、投影画像の映像信号を生成し、投影部1014に出力する(S107)。投影部1014から出力された上記映像信号の光は、患者Pの体表面上に投影される。ここで、操作者Uは、図15の(b)に示すように、投影画像の人型の輪郭と、実際の患者Pとの大きさが一致するように、情報管理装置1100の設置位置、向き、および、投影部1014の拡大倍率を調節する。
操作者Uは、電子聴診器1003を用いて、患者Pの体に投影された測定位置情報および測定順番情報にしたがって聴診を行う。
イベント検知部1023が特定のイベントを検知すると(S108においてYES)、情報管理部1025は、このとき採集された生体音情報の測定位置を特定するために必要な補助情報を取得する(S109)。具体的には、例えば、イベント検知部1023は、生体音情報が電子聴診器1003から受信されたことを特定のイベントとして検知する(S108)。そして、情報管理部1025は、上記生体音情報が、S107において上記投影画像が出力されて以来、何回目に受信された生体音情報であるのかを特定し、これを補助情報とする(S109)。
続いて、情報管理部1025は、生体音情報の受信回数と、現在出力中の聴診支援情報とに基づいて、このとき採集された生体音情報の測定位置を特定する(S110)。例えば、受信回数が0回であれば、この初回受信された生体音情報の測定位置を、上記聴診支援情報における1番目の測定位置と特定することができる。
そして、情報管理部1025は、特定した測定位置の測定位置情報と、上記受信された生体音情報とを紐付けて生体音情報記憶部1031に保存する(S111)。
聴診は、聴診支援情報に含まれている測定位置情報の数だけ繰り返されるので、すべての測定位置について聴診が終了していなければ(S112においてNO)、投影部1014は、投影を継続し(S107)、イベント検知部1023は、次の生体音情報が受信されるのを待つことになる。
一方、すべての測定位置について生体音情報が採取され、聴診が終了されると(S112においてYES)、情報管理装置1100は、一連の情報管理処理を終了してもよい。あるいは、情報管理装置1100において、図示しない情報転送制御部が、情報管理部1025が保存した生体音情報をサポートセンター1002にある管理サーバ1004に、測定位置情報が紐付けられた状態で転送してもよい。
上記構成および方法によれば、PCまたはスマートフォンなどの広く普及した装置によって実現された情報管理装置1100において、聴診支援情報選択部1021が、患者属性(患者の体格)に応じた聴診支援情報を選択する。出力制御部1022は、それを操作者Uに視認可能に表示する。具体的には、患者Pの体表面上に大きさが合致するように投影する。
一方、情報管理部1025は、投影中の聴診支援情報と、聴診支援情報投影中に発生した特定のイベントを契機として取得した情報とに基づいて、取得された生体音情報の測定位置を特定する。情報管理部1025は、取得した生体音情報と測定位置情報とを紐付けて生体音情報記憶部1031に記憶することができる。
操作者Uは、最適な聴診支援情報を選択するために、複雑な入力操作を行うことは不要となり、患者を撮像部1017の撮影範囲内に収めるだけでよい。また、聴診支援情報が患者Pの体表面上に、同じ大きさで表示されることにより、操作者Uは、測定位置および測定順番を誤ることをなくより正確に聴診を行うことが可能となる。そして、情報管理装置1100の情報管理部1025が、出力中の聴診支援情報に含まれる測定位置情報と、生体音情報の受信回数とに基づいて、当該生体音情報の測定位置を特定する。最後に、情報管理部1025は、当該生体音情報を特定した測定位置の測定位置情報に紐付けて記憶部に保存することができる。
結果として、本発明の情報管理装置によれば、煩雑な操作が必要となる特殊な装置を用いずに、電子聴診器を用いた測定を操作者に行わせるとともに、採取された生体音情報とその測定位置情報との紐付けを容易に行うことが可能となる。
〔変形例1〕
本実施形態における出力制御部1022は、さらに、聴診支援情報選択部1021が患者の体格を推定できるライブビュー画像が得られるように、撮像部1017で撮影する範囲を変更するよう操作者Uに通知を行う構成であってもよい。
図19は、撮影する範囲を変更するように通知するための画面を表示部1012に表示した例を示す図である。
図19に示すとおり、出力制御部1022は、患者情報取得部1020によって現在取得されているライブビュー画像を表示部1012に表示させる。続いて、当該ライブビュー画像から必要な特徴部分が検出されなかった場合、例えば、図19に示すとおり、患者Pの輪郭が写っていない場合を想定する。この場合、出力制御部1022は、画像認識は成功しなかったと判断し、図19に示すとおり、撮影範囲を変更するように操作者Uに通知するメッセージを表示部1012に表示させる。
これにより、操作者Uは、適切なライブビュー画像が得られるように、迅速に対応することが可能となる。
〔変形例2〕
診療現場1001にて、患者の診察を行う場合、たいてい、患者の前面と背面との両方を聴診する必要がある。本実施形態では、聴診支援情報選択部1021は、前面用と背面用にそれぞれその患者のための聴診支援情報を選択する。聴診支援情報を選択するために、聴診支援情報選択部1021は、比較的負荷の高い画像認識処理を行っている。こうした負荷の高い処理は、できるだけ削減されることが好ましい。
そこで、本実施形態では、操作者Uは、一人の患者について一連の聴診を行う際には、必ず患者の前面から撮影を行うという規則を設けてもよい。そして、聴診支援情報選択部1021は、その患者について最初の患者画像が入力された場合には、それが前面の患者画像であることを前提として、すぐさま、前面の特徴部分の検出を行う構成であってもよい。そして、聴診支援情報選択部1021は、二度目に入力された患者画像に対しては、それが背面の患者画像であることを前提として、すぐさま、背面の特徴部分の検出を行うことができる。
上記構成によれば、想定されるすべての特徴部分の検出を行った上で、前面か背面かを判断するという高負荷処理を省略することができる。また、前面の患者画像は、背面の患者画像と比較して、明確な特徴部分(乳首や臍など)が多く、より低負荷な処理で高速に、患者の体格を推定することができる。
さらには、聴診支援情報選択部1021は、前面であることが前提の患者画像に基づいて、すぐさま患者の体格を推定し、合致する前面用の聴診支援情報を選択するとともに、その推定した体格に合致する背面用の聴診支援情報を併せて選択してもよい。
背面は、前面と表裏一体であって、大きさ自体が同じ患者で変化することはない。よって、聴診支援情報選択部1021は、前面の患者画像に基づいて推定した患者の体格に基づいて背面用の聴診支援情報を選択すればよい。これにより、聴診支援情報選択部1021は、背面の患者画像に対する画像認識処理を丸ごと省略しても、前面用および背面用両方の、当該患者に適した聴診支援情報を正しく選択することができる。
〔変形例3〕
上述の説明では、情報管理部1025は、生体音情報が取得されたというイベントに基づいて、その生体音情報の測定位置を特定する構成であった。
しかし、情報管理部1025は、この構成に限定されず、事前に、次に生体音情報が採取されるべき測定位置を指定し、それを操作者Uに提示する構成であってもよい。
情報管理部1025は、出力制御部1022から特定の聴診支援情報が出力されると、まず、測定順番情報が1番の測定位置から測定を開始するべきであると判断する。そして、情報管理部1025は、出力制御部1022に対して、測定順番情報が1番の測定位置情報を、強調表示するように指示する。出力制御部1022は、聴診支援情報を出力するとともに、情報管理部1025によって指定された測定位置情報だけを強調表示する。例えば、出力制御部1022は、指定された測定位置情報にカーソル当てて表示したり、指定された測定位置情報を点滅表示させたり、拡大表示させたり、違う色で表示させたりすることができる。操作者Uは、強調表示された測定位置が、自分が次に聴診器を当てる箇所であると認識することができる。
イベント検知部1023が、最初の生体音情報の受信が完了したというイベントを検知すると、情報管理部1025は、1番の測定位置の聴診が完了し、次に2番の測定位置情報が強調表示されるべきであると判断することができる。このとき、情報管理部1025は、出力制御部1022に対して、1番ではなく2番の測定位置情報を強調表示するように指示する。
〔変形例4〕
本実施形態では、情報管理部1025が、各測定位置での聴診の開始または終了を判断する方法して、イベント検知部1023が生体音情報の受信を開始したイベントまたは受信が完了したイベントを検知する例について説明した。
しかし、情報管理部1025が、聴診の開始または終了を判断する方法は、上記に限定されない。
例えば、操作者Uが、1箇所の聴診を開始または終了するときに、情報管理装置1100のタッチパネルをフリックすることが考えられる。イベント検知部1023は、入力部1011を介してタッチパネルがフリックされたことをイベントとして検知する。そして、情報管理部1025は、1箇所の聴診について開始または終了を判断することができる。
あるいは、電子聴診器1003には、聴診の開始または終了を入力するためのボタンが設けられており、操作者Uが、1箇所の聴診を開始または終了するときに、電子聴診器1003の当該ボタンを押下することが考えられる。イベント検知部1023は、無線通信部1016を介して、電子聴診器1003のボタンが押下されたことをイベントとして検知する。そして、情報管理部1025は、1箇所の聴診について開始または終了を判断することができる。
あるいは、電子聴診器1003の患者体表面と接する聴診面には、接触センサが設けられており、センサが、電子聴診器1003が患者体表面に接しているか離れているのかを検知することが考えられる。イベント検知部1023は、無線通信部1016を介して、電子聴診器1003が接する時点と離れる時点とを検知する。これにより、情報管理部1025は、1箇所の聴診について開始または終了を判断することができる。あるいは、電子聴診器1003のセンサは、患者体表面上で静止しているか、次の測定位置へ患者体表面上を移動しているのかを検知してもよい。イベント検知部1023は、無線通信部1016を介して、電子聴診器1003の静止が始まった時点、静止が終わり移動が始まった時点、移動が終わり静止が始まった時点、・・・を検知する。これにより、情報管理部1025は、1回の静止が1箇所の聴診であると判断することができる。
さらに、撮像部1017は、投影部1014から出力された投影画像1043が投影された患者Pの前面または背面を撮影する構成であってもよい。この場合、撮像部1017によって取得されたライブビュー画像が図示しない画像認識処理部によって画像認識される。イベント検知部1023は、画像認識処理の結果に基づいて、電子聴診器1003が一定時間以上静止していること、または、電子聴診器1003が静止している状態から、次の箇所へ移動していることを、イベントとして検知する。これにより、情報管理部1025は、1回の静止が1箇所の聴診であると判断することができる。
〔変形例5〕
本実施形態において、聴診支援情報記憶部1030に記憶されている聴診支援情報は、測定順番情報の代わりに、測定位置識別情報を含んでいてもよい。測定位置識別情報は、聴診支援情報に含まれている測定位置情報の各々を識別するためのIDであり、測定位置情報ごとに付与されているものである。
例えば、聴診支援情報において、測定位置情報は、図12に示すとおり、輪郭1060、基準点1061、および、基準線1062などに基づいて配置された丸印であって、測定位置識別情報は、それぞれの丸印に一意に付与されたアルファベットであってもよい。
出力制御部1022は、上述のような聴診支援情報を、図10に示す患者画像に重ねて投影画像を生成してもよい。
図20は、出力制御部1022が生成した投影画像の他の具体例を示す図である。
図20に示すとおり、聴診支援情報には、丸印で表現された測定位置情報と、各測定位置情報に付与された測定位置識別情報(アルファベット)とが含まれている。出力制御部1022は、聴診支援情報選択部1021によって選択された上記聴診支援情報を、撮像部1017から取得した患者画像1040(図10)に重ね合わせて、図20に示す投影画像1044を生成することができる。
投影画像1044においては、図13に示す投影画像1043とは異なって、測定順番情報が指定されていないので、操作者Uは、任意の測定位置から、任意の順番で聴診を行うことが可能となる。つまり、操作者Uにとって聴診手順の自由度が向上する。
しかし、本変形例においては、あらかじめ定められた順番に生体音情報が採取されないので、情報管理部1025は、上述したのとは別の方法で測定位置情報と、生体音情報との紐付けを行わなければならない。
図21は、本変形例において用いられる電子聴診器1003の外観を示す図である。図21に示すとおり、本変形例では、電子聴診器1003は、操作ボタン1051と、表示部1052とを備えている。
操作ボタン1051は、操作者Uが、情報管理装置1100によって出力された聴診支援情報の測定位置情報のうち、どの測定位置の聴診を行うのかを電子聴診器1003に入力して指定するための操作ボタンである。表示部1052は、操作者Uが選択している測定位置に対応する測定位置識別情報を表示する。
情報管理装置1100の出力制御部1022が出力した聴診支援情報は、情報管理装置1100から電子聴診器1003に無線通信部1016を介して伝達される。電子聴診器1003は、受信した聴診支援情報に含まれる測定位置情報を選択肢として操作者Uに対して出力する。
例えば、図20に示す聴診支援情報を受信した場合、測定位置情報として、A〜Hの8つの選択肢を操作者Uが選択可能に提示する。例えば、操作ボタン1051が押下される度に、A、B、C、・・・H、A・・・と、表示部1052に表示される測定位置識別情報が切り替わる。操作者Uは、測定したい測定位置に対応する測定位置識別情報が表示部1052に表示されている状態で、聴診を行い、生体音情報を採取する。
例えば、電子聴診器1003が図21に示す状態であるときに、操作者Uは、図20における測定位置識別情報がDの測定位置に電子聴診器1003を当てて生体音情報を採取する。電子聴診器1003は、採取した当該生体音情報に、測定位置識別情報「D」を関連付けて、当該生体音情報を情報管理装置1100に送信する。
情報管理装置1100は、無線通信部1016を介して、測定位置識別情報「D」と上記生体音情報とを受信する。イベント検知部1023は、生体音情報が受信されたイベントを特定のイベントとして検知する。情報管理部1025は、このイベントの検知をトリガとして、測定位置を特定するために必要な補助情報、すなわち、ここでは、生体音情報とともに受信された測定位置識別情報「D」を取得する。
情報管理部1025は、取得した測定位置識別情報「D」と、現在出力制御部1022が出力中の聴診支援情報とに基づいて、受信された生体音情報と、測定位置識別情報「D」に対応する測定位置情報とを紐付けて管理することができる。
以上のとおり、本実施形態では、聴診支援情報に測定順番情報が含まれていない場合でも、情報管理部1025は、採取された生体音情報と、その音が採取された測定位置とを紐付けて管理することが可能となる。上記構成によれば、測定順番情報によって測定順番が指定されないので、操作者Uは、任意の測定位置から、任意の順番で聴診を行うことが可能となる。つまり、操作者Uにとって聴診作業の自由度が向上する。
〔実施形態2−2〕
本発明の情報管理装置に関する他の実施形態について、図22〜図24に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、上述の実施形態2−1にて説明した図面と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
上述の実施形態2−1では、情報管理部1025は、受信した生体音情報の測定位置を特定するために、生体音情報を受信したタイミングを、聴診支援情報の測定順番情報と照らし合わせたり、受信した生体音情報に関連付けられた識別情報を参照したりする構成であった。
しかし、情報管理部1025の構成は、上記に限定されない。
情報管理部1025は、操作者Uが患者Pに対して聴診を行っている最中の映像を分析することにより、受信した生体音情報の測定位置を特定することができる。
〔情報管理装置の機能構成〕
図22は、本実施形態における情報管理装置1100の要部構成を示す機能ブロック図である。
図22に示す本実施形態の情報管理装置1100において、図7に示す実施形態2−1の情報管理装置1100と異なる点は、制御部1010の情報管理部1025が、さらに、測定位置情報生成部1026を備えている点である。測定位置情報生成部1026も、他の制御部1010のブロックと同様に、CPU等が、ROM、NVRAM等で実現された記憶装置(記憶部1019)に記憶されているプログラムをRAM等に読み出して実行することで実現できる機能ブロックである。
本実施形態では、撮像部1017は、操作者Uが患者Pに対して聴診を行っている際の患者Pの様子を撮影する構成である。聴診支援情報が患者Pの体表面上に投影される構成であっても、別の受光部に投影される構成であって、あるいは、別の表示部に表示される構成であっても構わない。操作者Uが電子聴診器1003を用いて聴診を開始すると、撮像部1017は、聴診を受けている患者Pの患者画像を撮影する。
図23は、本実施形態において、撮像部1017が撮影した聴診時の患者画像1045の具体例を示す図である。患者画像1045には、操作者Uが電子聴診器1003を所定の測定位置に当てている様子が写っている。なお、聴診支援情報が患者Pの体表面上に投影される構成であれば、その投影された聴診支援情報が一緒に写ることになる。患者Pおよび電子聴診器1003の接触位置が明確に撮影されるように、操作者Uは、これらの被写体を撮像部1017からできるだけ隠さない位置に居て聴診を行うことが好ましい(例えば、図16)。
イベント検知部1023は、本実施形態では、1つの測定位置について測定が開始されたこと、または、測定中であることを特定のイベントとして検知する。イベント検知部1023は、電子聴診器1003から無線通信部1016に対して送信される聴診開始または聴診中の信号に基づいて上記イベントを検知してもよい。あるいは、イベント検知部1023は、撮像部1017が取得したライブビュー画像(例えば、患者画像1045)の画像認識処理の結果に基づいて、聴診開始または聴診中のイベントを検知してもよい。
情報管理部1025の測定位置情報生成部1026は、ライブビュー画像における、イベント検知部1023によって特定のイベントが検知された時点でのフレームを取得する。上記フレームは、生体音情報が採取されているまさにそのときの様子(電子聴診器1003の位置)を写す画像であり、上記フレームは、測定位置を特定するために必要な補助情報である。
例えば、図20に示す聴診支援情報における「C」の測定位置にて聴診が開始された旨をイベント検知部1023が検知したとする。測定位置情報生成部1026は、撮像部1017によって取得されたライブビュー画像のうち、上記イベントが検知された時点のフレーム(例えば、図23の患者画像1045)を、測定位置を特定するために必要な補助情報として取得する。
情報管理部1025は、測定位置情報生成部1026によって取得された患者画像1045を、測定位置情報としてそのまま採用し、これを、当該イベント開始時から受信している生体音情報に紐付けて管理することができる。
上記構成によれば、生体音情報は、生体音情報記憶部1031において、その音が採取されたときの電子聴診器1003の位置を写した患者画像が紐付けられて記憶される。これにより、医師Dは、生体音情報を後に読み出す場合でも、紐付けられた患者画像に基づいて、その音がどの測定位置にて採取されたものであるのかを知ることが可能となる。
あるいは、操作者Uは、電子聴診器1003を用いて聴診を開始する際に、全測定箇所の聴診中の様子を録画するように、情報管理装置1100を操作してもよい。例えば、操作者Uが、聴診を開始するときに、電子聴診器アプリケーションのウィンドウ上に表示されている録画開始ボタンをタッチすることが考えられる。これに応じて、撮像部1017が映像の記録を開始する。測定位置情報生成部1026は、イベント検知部1023が、測定位置ごとに聴診の開始タイミングを検知した時点の映像フレームを測定位置情報として切り出してもよい。
〔変形例6〕
しかしながら、患者の裸の写真や映像を撮影して紐付ける、すなわち、不揮発的に保存することは、当該情報の機密性に鑑みても、また、撮影される患者の心情を考慮しても容易にできることではない。
そこで、本実施形態では、情報管理部1025の測定位置情報生成部1026は、取得した患者画像1045から測定位置を画像認識処理によって特定し、当該患者画像1045をそのまま採用せずに、特定した測定位置を表す測定位置情報または測定位置識別情報に変換することが好ましい。
測定位置情報生成部1026は、図示しない画像認識処理部を制御して、患者画像1045において、電子聴診器1003が、聴診支援情報のどの位置にあたっているのかを認識する。例えば、測定位置情報生成部1026は、患者画像1045と、図20に示す聴診支援情報とを比較して、測定位置識別情報「C」が付与されている丸印の位置に、電子聴診器1003が当たっていると認識することができる。そこで、測定位置情報生成部1026は、患者画像1045そのものではなく、測定位置識別情報「C」または、「C」が付与されている測定位置情報(座標値など)を、測定位置を特定するための情報(補助情報)として生成または取得すればよい。
最後に、情報管理部1025は、補助情報に基づいて、測定位置を特定することができる。情報管理部1025は、患者画像1045が取得されたタイミングで受信された生体音情報に対して、測定位置情報生成部1026によって上述のとおり生成または取得された補助情報に基づいて特定した測定位置情報(あるいは、補助情報自体)を紐付けて管理する。
これにより、医師Dは、生体音情報を後に読み出す場合でも、紐付けられた測定位置情報(または、測定位置識別情報)に基づいて、その音がどの測定位置にて採取されたものであるのかを知ることが可能となる。
なお、情報管理部1025が、生体音情報と測定位置との紐付けに成功した場合には、測定位置情報生成部1026は、測定位置を特定するために使用した患者画像1045を速やかに削除することが好ましい。
あるいは、測定位置情報生成部1026は、患者画像1045を画像認識して測定位置を特定したのち、患者画像1045をそのまま採用せずに、特定した測定位置が明確に示された模型画像を生成してもよい。
図24は、測定位置情報生成部1026によって生成された、測定位置を示す模型画像の具体例を示す図である。
図24に示すとおり、模型画像1046は、基準となる位置を示す情報、すなわち、人体の輪郭1060、基準点1061、および、基準線1062などを含んでいる。また、模型画像1046は、測定位置を明確に示す測定位置情報1063を含んでいる。本実施形態では、模型画像1046には、聴診支援情報にて指定されたすべての測定位置情報が含まれているが、測定位置を明確に示す測定位置情報1063は、強調表示される。例えば、測定位置情報1063は、他の測定位置情報とは異なる色彩で表される。なお、測定位置情報生成部1026は、測定位置を明確に示す測定位置情報だけを表し、残りの測定位置情報を表さないように模型画像1046を生成してもよい。
情報管理部1025は、患者画像1045が取得されたタイミングで受信された生体音情報に対して、測定位置情報生成部1026によって上述のとおり生成された模型画像1046を紐付けて管理する。
これにより、医師Dは、生体音情報を後に読み出す場合でも、紐付けられた模型画像に基づいて、その音がどの測定位置にて採取されたものであるのかを知ることが可能となる。
〔実施形態2−3〕
上述の各実施形態では、情報管理装置1100が投影部1014を備え、聴診支援情報を患者Pに直接投影する構成について説明した。上記構成によれば、操作者Uは、患者Pの体表面上にて直感的に測定位置を把握することができ、操作者Uが測定位置および順番を間違うという不都合を回避することが可能となる。
しかし、図8の聴診システム1200の例に示すとおり、操作者Uが多少の医学の知識を有した医療従事者である場合には、操作者Uに対して、厳密な測定位置の提示は特に必要とされない。
したがって、本実施形態では、聴診支援情報を投影部1014によって患者Pに対して投影する構成を省略して、情報管理装置1100の構成および動作をさらに簡略化することを目的とする。
本実施形態における情報管理装置1100の構成は、図7によって表されている。ただし、本実施形態では、出力制御部1022は、聴診支援情報選択部1021によって選択された聴診支援情報を、投影部1014ではなく、自装置の表示部1012に出力する。すなわち、本実施形態において、出力制御部1022は、表示部1012に表示する内容を制御する表示制御部として機能する。
これにより、操作者Uは、電子聴診器1003を使用する前に、表示部1012に表示された聴診支援情報を確認して、大体の測定位置と、それらの測定の順番とを把握して、聴診に臨むことができる。そして、これまでと同様に、情報管理装置1100は、測定位置と生体音情報との紐付け管理を行う。
さらに、本実施形態では、「患者を撮影し、患者の体格を推定し、患者の体格に合致する聴診支援情報を厳密に選択する」という構成を省略して、情報管理装置1100の構成および動作をさらに簡略化することができる。
本実施形態において、患者情報取得部1020は、患者情報として、患者画像ではなく、操作者Uが入力した情報、または、管理サーバ1004にあらかじめ格納されている情報を取得する。
本実施形態において、患者情報取得部1020が取得する患者情報は、これから聴診する患者の向きは前面か背面かを示す情報、患者の何の病状を診察するのかを示す情報、患者の既往歴、年齢、性別、身長、体重などである。
本実施形態において、聴診支援情報記憶部1030は、上述の患者情報(あるいは、患者情報に基づいて特定された患者属性)に応じて、数パターンの聴診支援情報を記憶している。
聴診支援情報選択部1021は、患者情報取得部1020によって取得された患者情報または患者情報に基づいて特定した患者属性に合致した聴診支援情報を選択する。
出力制御部1022は、聴診支援情報選択部1021によって選択された聴診支援情報を、投影部1014ではなく、自装置の表示部1012に出力する。例えば、出力制御部1022は、図12に示す聴診支援情報(Temp027およびTemp127)、投影画像1043、ならびに、投影画像1044などを表示部1012に表示させるために、これらの映像信号を生成し、表示部1012に出力する。
上記構成によれば、画像認識機能、および、プロジェクタ機能などの高負荷処理を省略して、情報管理装置1100の構成を簡素することができるとともに、上述の各実施形態と略同様の効果を得ることが可能である。同様の効果とは、すなわち、煩雑な操作が必要となる特殊な装置を用いずに、電子聴診器を用いた測定を操作者に行わせるとともに、採取された生体音情報とその測定位置情報との紐付けを容易に行うことが可能となるという効果である。
なお、上述の各実施形態では、本発明の情報管理装置1100をスマートフォンに適用した例について説明したが、本発明の情報管理装置1100は、種々の情報処理装置にて実現することが可能である。例えば、これには限定されないが、本発明の情報管理装置1100は、パーソナルコンピュータ(PC)、デジタルテレビなどのAV機器、ノートパソコン、タブレットPC、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラなどに適用可能である。
≪変形例≫
上述の実施形態2−1〜実施形態2−3における情報管理部1025は、電子聴診器1003が採取した生体音情報に、測定位置情報を関連付けるのに加えて、さらに、その場で聴診を行った操作者Uが、その生体音情報に関連して入力した入力情報を関連付ける構成であってもよい。
例えば、図8に示す聴診システム1200において、操作者Uが電子聴診器1003を使って聴診支援情報にしたがって聴診を行うとする。操作者Uは、採取された生体音情報をその場で聴いているので、その音についてある程度診断を行える場合も考えられる。
例えば、操作者Uは、気になる音(異常または異常の可能性がある音)が採取された場合には、電子聴診器1003または情報管理装置1100を操作して、その採取された生体音情報が気になる音を含んでいることを示すチェックを入れる。
イベント検知部1023が、取得された生体音情報について、チェックを入れる操作が行われたことを検知した場合、情報管理部1025は、そのときに取得された生体音情報に、気になる音であることを示す入力情報(フラグなど)を紐付けて生体音情報記憶部1031に記憶する。
そして、遠隔地にいる医師Dが、管理サーバ1004にアクセスして電子カルテに含まれる生体音情報を再生する。このときに、管理サーバ1004は、その生体音情報に紐付けられている入力情報に基づいて、この音の採取を行った操作者Uが気になった音であることを示すマークを表示して、あるいは、その音の測定位置に目立つ色を付けたりして、医師Dに提示することが可能となる。あるいは、管理サーバ1004は、上記生体音情報を再生する直前に、操作者Uが気になった音であることを示す警告音を出力してもよい。
上記構成によれば、医師Dが生体音情報を視聴するときに、医師Dに対して「気になる音である」という注意喚起がなされる。これにより、医師Dは、より注意深くその生体音情報を聴くという意識が働く。結果として、操作者Uの医学的経験が浅く最終的な診断を遠隔地の医師Dが行うようなケースにおいて、最終的な診断を下す医師Dが異常を見落とす確率を低減することが可能となる。
≪実施形態3≫
本発明の他の実施形態について、図25に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、上述の実施形態にて説明した図面と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
〔背景技術と課題〕
特許文献5には、医用画像を作成する際に、生体の所定部位が撮影された画像データを取得した後、撮影された部位に対して生体音測定を行い、それらの結果を関連付けて、当該医用画像を表示する医用画像表示システムが記載されている。
しかしながら、上記従来の構成では、画像撮影は、生体音測定結果を活用することなく実施されているために、異常のある特定部位に着目した画像撮影を行うことができないという問題がある。また、生体音測定で特に問題が無い場合、結果的に生体にとって不必要な画像撮影が実施されてしまうという問題がある。
そこで、本実施形態では、生体音測定を実施して得られた生体音測定結果を加味して、医用画像撮影を実施するための測定システムについて説明する。
〔測定システムの概要〕
図25は、実施形態3に係る測定システム3600の概要、および、測定システム3600を構成する画像撮像装置3006の要部構成を示すブロック図である。
測定システム3600は、少なくとも、電子聴診器1003と、画像撮像装置3006とを含む。さらに、測定システム3600は、必要に応じて、上述の聴診システム1200(図8)を含んでいてもよい。すなわち、実施形態3における電子聴診器1003および画像撮像装置3006は、必要に応じて、上述の実施形態2における、聴診システム1200内の各種装置と通信可能に接続し、連携して動作することが可能である。
電子聴診器1003は、患者Pの生体音情報を採取するものである。本実施形態では、電子聴診器1003は、図8に示す聴診システム1200の一部として機能する。
画像撮像装置3006は、適宜の撮像部を用いて患者Pを撮像し、画像データを取得するものである。画像撮像装置3006によって取得された画像データは、操作者U、または、医師Dによって、医用画像として利用される。
本実施形態では、画像撮像装置3006は、図8に示す聴診システム1200と連携している。画像撮像装置3006は、聴診システム1200によって導出された患者Pの聴診結果を加味して、当該患者Pにとって最適な画像撮像処理を取捨選択し実行することができる。
〔画像撮像装置の構成〕
画像撮像装置3006は、図25に示すとおり、聴診システム1200の各装置との間で情報の送受信を行う通信部3011、画像撮像装置3006が処理する各種情報を記憶するための記憶部3012、患者の撮影を実施する撮像部3013、および、画像撮像装置3006の各部を統括して制御する制御部3010を含む構成となっている。
通信部3011は、聴診システム1200の各装置と通信し、聴診システム1200によって導出された患者Pの聴診結果を受信するものである。
記憶部3012は、例えば、撮像部3013によって撮像された画像データを記憶したり、通信部3011によって取得された解析結果情報d1および部位情報d2を記憶したりする。
撮像部3013は、これには限定されないが、例えば、X線、CT(Computed Tomography)、MRI(Magnetic Resonance Imaging)、磁気計測、生体電気信号、超音波または光などの適宜の手段を用いて生体を撮像する。撮像部3013は、患者Pの所望の部位を撮像するために、画像センサ部を適切な部位に配置する位置決め機構を含んでいてもよい。
制御部3010は、機能ブロックとして、聴診結果取得部3020、撮像部位特定部3021、および、撮像制御部3022を含む。
聴診結果取得部3020は、通信部3011を制御して、情報管理装置1100から聴診結果を取得するものである。聴診結果取得部3020が取得する聴診結果は、少なくとも2つの情報を含む。1つ目は、電子聴診器1003によって採取された生体音情報の解析結果を示す解析結果情報d1である。2つ目は、上記生体音情報が採取された部位を示す部位情報d2である。具体的には、情報管理装置1100が患者Pの生体音情報に基づいて判定した異常の有無と、上記生体音情報が採取された部位とを少なくとも含む聴診結果を取得する。
ここで、解析結果情報d1は、図示しない異常判定部(異常判定手段)2000によって判定された情報を含んでいてもよい。異常判定部2000は、情報管理装置1100に含まれており、電子聴診器1003と通信可能に接続されており、電子聴診器1003から生体音情報を受けて、この生体音情報が異常候補(異常音の可能性が高い音)であるか否かを判定する判定処理を行う。つまり、情報管理装置1100は、電子聴診器1003によって採取された生体音情報を解析する異常判定部2000を備えていてもよい。あるいは、異常判定部2000は、上記聴診システム1200を構成する、情報管理装置1100とは別の装置(図示せず)に含まれていてもよい。
また、異常判定部2000は、周知の手法により生体音情報が異常候補か否かを判定する。周知の手法としては、生体音情報とサンプルデータとの比較によって判定を行う手法が挙げられる。例えば、異常判定部2000が、入力された生体音情報と各サンプルデータとを周知の波形マッチングによって類似度を求め、類似度が閾値以上になるようなサンプルデータがあれば異常候補と判定し、そのようなサンプルデータが無ければ正常(異常候補ではない)と判定するような処理が一例として挙げられる。
本実施形態では、画像撮像装置3006は、実施形態2における情報管理装置1100と通信可能に接続されている。通信部3011を介して、聴診結果取得部3020は、異常判定部2000の判定結果を解析結果情報d1として取得する。
また、実施形態2の説明で述べたように、聴診システム1200において生体音情報が情報管理装置1100または管理サーバ1004によって保存、管理されており、生体音情報に対して当該生体音情報が採取された部位を示す部位情報が関連付けられている。情報管理装置1100は、例えば、操作者Uが電子聴診器1003を用いて患者Pから生体音情報を採取する直前に、部位情報の入力を受け付ければよい。
ここで、部位情報とは、例えば図13において丸印に付与された数字で表すことができる、患者Pの体表面上のどの部位から生体音が採取されたものであるのかを示す測定位置情報である。当該部位情報が、上述のように情報管理装置1100において生体音情報に関連付けられて記憶されている。
情報管理装置1100は、生体音情報に関連付けられた部位を、部位情報d2として、当該生体音情報の解析結果情報d1とともに画像撮像装置3006に送信する。
聴診結果取得部3020は、上述のようにして送信された聴診結果、すなわち、解析結果情報d1および部位情報d2を取得する。聴診結果取得部3020によって取得された聴診結果は、撮像部位特定部3021が撮像部位を特定するために利用される。
撮像部位特定部3021は、撮像部3013が撮像すべき生体の部位を特定するものである。撮像部位特定部3021は、解析結果情報d1によって異常または異常の可能性があると示唆された生体音情報が採取された位置を、撮像すべき部位として特定する。撮像部位特定部3021は、撮像すべき部位を、解析結果情報d1とともに取得された部位情報d2によって特定することができる。
例えば、実施形態2の情報管理装置1100から取得された解析結果情報d1が、上述の周知の手法により判定された「正常でない(異常候補である)可能性がある」という判定結果を含むとする。この場合、撮像部位特定部3021は、上記解析結果情報d1とともに取得された部位情報d2を参照して、撮像対象となる部位を特定する。例えば、部位情報d2が図13において“3”の数字を示す場合には、撮像部位特定部3021は、当該部位に異常の兆候が認められるので、“3”の数字が付与された丸印の部位(図13参照)を、撮像対象部位をとして特定する。
なお、撮像部位特定部3021は、撮像の要否を選択するだけではなく、より解像度の高い精密な撮像を実施すべき部位を絞り込むために機能してもよい。例えば、撮像部位特定部3021は、異常の兆候が認められた“3”の部位だけを他の部位の撮像方法とは異なる設定で(例えば、高解像度で)撮像するように決定してもよい。
撮像制御部3022は、撮像部位特定部3021が特定した部位に基づいて、撮像部3013に対して諸設定を行った上で、撮像部3013を制御して生体を撮像するものである。すなわち、撮像制御部3022は、撮像部位特定部3021によって特定された部位と、それ以外の部位とに対して、それぞれ異なる設定で(撮像の仕方で)画像撮像処理を実行するものである。
例えば、撮像部位特定部3021によって特定された部位が上述の“3”の部位である場合には、患者Pの“3”の部位が適正に撮影されるように、撮像部3013の位置決め機構を制御して撮影を行う。あるいは、撮像制御部3022は、“3”の部位を撮像するときだけ、高解像度になるように撮像部3013に対して設定を行って、他の部位も含めて一通り撮影を行ってもよい。
撮像制御部3022の制御にしたがって撮像部3013が取得した画像データは、記憶部3012に記憶される。ここで、撮像制御部3022は、取得された画像データに、対応する解析結果情報d1および部位情報d2を関連付けて格納することが好ましい。例えば、撮像制御部3022は、撮像部3013が“3”の部位を撮像して得た画像データに、「正常でない(異常候補である)可能性がある」を示す解析結果情報d1と、“3”の部位を示す部位情報d2とを関連付けて記憶部3012に格納する。
なお、生体音情報を解析して疾患の判別まで行う機能を有する装置が聴診システム1200に含まれている場合には、解析結果情報d1は、必要に応じて、疾患名の情報を含んでいても構わない。疾患名が画像撮像装置3006に伝達されることによって、撮像制御部3022は、取得された画像データに疑いのある疾患名を関連付けて、当該画像データを記憶部3012に記憶しておくことができる。このような画像データを、疾患名、音種別判定結果とともに図示しない表示部に表示すれば、より詳細な情報を医師Dに提供することが可能となる。
一方、異常判定部2000が異常の有無だけでなく、異常の程度(レベル)も判定できる場合には、解析結果情報d1として疾患名を画像撮像装置3006に供給するよりも、異常の程度(レベル)を供給する方がむしろ好ましい場合がある。本発明の画像撮像装置3006によれば、患者Pに対して画像撮像処理にかける部位を必要最小限に限定することが可能である。その際に、患者Pの異常のレベル(上述の異常判定部2000の判定結果)が解析結果情報d1として画像撮像装置3006に供給されれば、撮像部位特定部3021は、異常のレベルに応じて、撮像部位をさらに詳細に特定することができるからである。具体的には、撮像部位特定部3021は、異常のレベルに応じて、撮像対象エリアサイズを指定することができる。不必要に大きなサイズで、医用画像を撮影することは避けたいものの、患者Pを診断するのに医師Dにとって情報量が十分ではない画像サイズでは意味がない。したがって、聴診結果として、異常の部位情報d2を供給することに加えて、異常のレベルを含む解析結果情報d1を画像撮像装置3006に対して出力することが望ましい。そして、画像撮像装置3006の撮像部位特定部3021は、異常のレベルに応じて、撮像対象エリアサイズを指定することが好ましい。
撮像制御部3022は、撮像部位特定部3021が指定するサイズにしたがって、撮像部3013を制御して、適正な部位について、適正なサイズの医用画像を取得する。
従来、医用画像を撮影する際には、画像撮像装置3006の操作者U(または医師D)が、被測定者(患者P)に対して測定する部位を決め、その部位の測定ができるように画像撮像装置3006を操作する必要があった。本発明の測定システム3600によれば、撮像部位特定部3021によって特定された撮像対象部位と、決定された撮像対象エリアサイズとに基づいて、撮像制御部3022が、撮像部3013を被測定者に対して適切な場所に配置し、医用画像を撮影することができる。さらに、取得された画像データは、部位情報d2、および、解析結果情報d1(異常の内容、異常のレベル)が関連付けられて、記憶部3012に記憶され、医師Dによる診断のために医用画像として活用される。さらに、画像データに関連付けられた上述の付属の情報が管理されていることにより、初回の診断以後に再度、同一の被測定者の撮影が必要になった場合に、参考情報として活用することが可能である。これにより、以後の画像撮像処理における、測定精度を上げることも可能である。例えば、初回に測定した医用画像が医師Dの期待する情報を有しない(解像度が低い、撮像エリアが狭い、異常部位がずれて撮影されているなどの)場合がある。その場合に、撮像部位特定部3021は、前回特定した、測定部位、解像度、撮像対象エリアサイズを変更し、医師Dが要求する情報が含まれた画像データが撮像されるように補正するといった活用方法である。
以上のように、本発明の測定システム3600によれば、画像撮像装置3006は、聴診システム1200によって出力された聴診結果を加味して、患者Pに対して画像撮像処理にかける部位を必要最小限絞ることが可能である。すなわち、医師Dが診断できる程度に適切であって、かつ、患者Pの負担を最小限に抑えることが可能な画像撮像装置3006および画像撮像方法が実現される。具体的には、撮像部位特定部3021が、聴診結果に基づいて、異常(またはその可能性)が認められた部位に限定して、撮影することを決定したり、その部位だけを高解像度で撮影することを決定したりすることができる。例えば、撮像部3013がX線によって撮影を行う機構である場合には、患者Pが受ける放射線量を低減することが可能である。
なお、本実施形態において、上述の聴診システム1200は、実施形態1における生体音測定システム100であってもよい。この場合、上述の電子聴診器1003は、聴診器1であってもよい。また、上述の情報管理装置1100は、端末装置30であってもよい。
この場合、端末装置30は、上述の異常判定部2000を備えており、解析結果情報d1は、当該異常判定部2000によって判定された情報を含んでいてもよい。また、部位情報d2は、聴診器1を介して入力された音声情報としての測定位置情報であってもよい。そして、端末装置30は、当該解析結果情報d1および部位情報d2を、画像撮像装置3006に供給すればよい。
〔ソフトウェアによる実現例〕
最後に、上述した端末装置30の各ブロック、特に主制御部37は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
また、情報管理装置1100の各ブロック、特に、患者情報取得部1020、聴診支援情報選択部1021、出力制御部1022、イベント検知部1023、生体音情報取得部1024、情報管理部1025、および、測定位置情報生成部1026は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
また、画像撮像装置3006の各ブロック、特に、聴診結果取得部3020、撮像部位特定部3021、および、撮像制御部3022は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、端末装置30、情報管理装置1100、および、画像撮像装置3006は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである端末装置30、情報管理装置1100、および、画像撮像装置3006のそれぞれの制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記端末装置30、情報管理装置1100、および、画像撮像装置3006のそれぞれに供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM(登録商標)/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、端末装置30、情報管理装置1100、および、画像撮像装置3006のそれぞれを通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを、通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR(High Data Rate)、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
≪その他の付記事項≫
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
≪まとめ≫
本発明は、以下のようにも表現できる。
本発明の一実施形態に係る情報管理装置は、集音装置が取得した生体音情報と、当該生体音情報の取得位置を示す位置情報とを取得する取得手段と、
上記取得手段が取得した生体音情報と上記位置情報とを対応付ける対応付け手段とを備え、
上記取得手段は、上記集音装置に入力された音声としての上記位置情報を取得することを特徴としている。
上記の構成によれば、集音装置によって、生体音情報に加えて、当該生体音情報の取得位置を示す位置情報がユーザの音声として取得される。取得手段は、これら生体音情報および位置情報を取得する。対応付け手段は、取得手段が取得した生体音情報と位置情報とを互いに対応付ける。
それゆえ、ユーザは、音声入力という簡単な方法により、位置情報を入力することができるため、位置情報の入力にかかるユーザの負担を低減できる。また、位置情報を入力するための入力装置として、生体音情報を取得するための集音装置を利用することができ、位置情報を入力するための入力装置を別途設ける必要性をなくすことができる。
上記位置情報は、上記生体音情報とともに同一の音情報として取得され、
上記情報管理装置は、上記音情報から、上記位置情報と上記生体音情報とを抽出する抽出手段をさらに備えることが好ましい。
上記の構成によれば、位置情報が生体音情報に重なった音として取得される場合でも、抽出手段によって位置情報と生体音情報とを別々に抽出することができる。
上記情報管理装置は、上記音声を音声認識する音声認識手段をさらに備え、
上記対応付け手段は、上記生体音情報と、上記音声認識手段によって音声認識された位置情報とを対応付けることが好ましい。
上記の構成によれば、音声として取得された位置情報は、音声認識手段によって音声認識される。それゆえ、位置情報を文字または数字、もしくはその組み合わせとして取得することができる。したがって、位置情報を音声として記憶する場合よりも、記憶容量を低減することができる。また、位置情報を文字または数字として表示することが可能となり、ユーザによる位置情報の確認を容易にすることができる。
上記情報管理装置は、上記音声認識手段によって音声認識された位置情報が示す位置が、所定の位置と一致するかどうかを判定する判定手段と、
上記位置情報が示す位置が、上記所定の位置と一致しないと上記判定手段が判定した場合に、その旨を報知部に報知させる報知制御手段とをさらに備えることが好ましい。
上記情報管理装置は、上記位置情報が示す位置が、上記所定の位置と一致しない場合に、その旨を報知する報知部をさらに備えることが好ましい。
上記の構成によれば、ユーザが音声入力した位置情報が、所定の位置と一致しない場合に、その旨を報知することができ、正しい位置情報の入力をユーザに促すことができる。
上記情報管理装置は、測定対象となる生体における、上記集音装置を当接させる所定の位置を示す表示部をさらに備えることが好ましい。
上記の構成によれば、予め定められた測定位置をユーザに示すことができる。
また、上記情報管理装置を動作させる情報管理プログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させるための情報管理プログラム、および当該情報管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明の一実施形態に係る情報管理方法は、情報管理装置における情報管理方法であって、
集音装置が取得した生体音情報を取得する第1取得工程と、
上記生体音情報の取得位置を示す位置情報を、上記集音装置に入力された音声として取得する第2取得工程と、
上記第1および第2取得工程において取得した生体音情報と上記位置情報とを対応付ける対応付け工程とを含むことを特徴としている。
上記の構成によれば、第1取得工程において、集音装置が取得した生体音情報が取得され、第2取得工程において、生体音情報の取得位置を示す位置情報が取得される。第1取得工程と第2取得工程との順序は限定されず、第2取得工程の後に第1取得工程が行われてもよい。第2取得工程で取得される位置情報は、集音装置を介して音声として入力されたものである。
そして、対応付け工程において、生体音情報と位置情報とが対応付けられる。
それゆえ、ユーザは、音声入力という簡単な方法により、位置情報を入力することができるため、位置情報の入力にかかるユーザの負担を低減できる。また、位置情報を入力するための入力装置として、生体音を取得する集音装置を利用することができ、位置情報を入力するための入力装置を別途設ける必要性をなくすことができる。
本発明の一実施形態に係る電子聴診器は、
生体音を取得する第1集音部と、
上記生体音を取得した取得位置を示す位置情報を音声情報として取得する第2集音部と、
上記第1集音部が取得した生体音と、上記第2集音部が取得した位置情報とを対応付ける対応付け手段へ、上記生体音を示す生体音情報および上記位置情報を送信する送信部とを備えることを特徴としている。
上記の構成によれば、第1集音部は、生体音を取得し、第2集音部は、生体音の取得位置を示す位置情報をユーザの声による音声情報として取得する。第1集音部と第2集音部とは、同一の集音部であってもよいし、互いに異なる集音部であってもよい。
送信部は、生体音を示す生体音情報および位置情報を対応付け手段へ送信する。この対応付け手段によって、生体音とその位置情報とが対応付けられる。
それゆえ、ユーザは、音声入力という簡単な方法により、位置情報を入力することができるため、位置情報の入力にかかるユーザの負担を低減できる。また、位置情報を入力するための入力装置として、生体音を取得する集音装置を利用することができ、位置情報を入力するための入力装置を別途設ける必要性をなくすことができる。
また、上記第2集音部は、上記第1集音部とは異なる部材であり、音声の取得に適したものであってもよい。
上記の構成によれば、第2集音部は、音声の取得、すなわち、位置情報の取得に適した構成を有している。それゆえ、位置情報を効率良く取得できる。
また、上記情報管理装置と、上記電子聴診器とを備える情報管理システムも本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、以下のようにも表現できる。
本発明に係る情報管理装置は、上記課題を解決するために、聴診器によって採取された生体音情報を管理する情報管理装置において、生体音情報を採取される被験者の被験者情報を取得する被験者情報取得手段と、聴診器を当てるべき測定位置を示す測定位置情報を1以上含む聴診支援情報を、被験者情報ごとに複数パターン記憶する聴診支援情報記憶部と、上記被験者情報取得手段によって取得された被験者情報に対応する聴診支援情報を上記聴診支援情報記憶部から選択する聴診支援情報選択手段と、上記聴診支援情報選択手段によって選択された聴診支援情報の測定位置情報を映像信号化して出力する出力制御手段と、上記出力制御手段によって出力された測定位置情報のうちの1つを、上記聴診器から採取された生体音情報に紐付ける情報管理手段とを備え、上記情報管理手段は、上記映像信号出力中の特定のイベントの発生を契機に取得した補助情報に基づいて、1つの測定位置情報を特定することを特徴としている。
上記構成によれば、被験者情報取得手段が取得した被験者情報に基づいて、聴診支援情報記憶部は、被験者に合った聴診支援情報を選択することができる。聴診支援情報には、聴診器を当てるべき測定位置を示す測定位置情報が含まれている。
出力制御手段は、被験者に合った聴診支援情報(特に、そこに含まれている測定位置情報)を、映像信号として出力する。これにより、その被験者に関して、聴診器を当てるべき測定位置が可視化される。ユーザは、可視化された測定位置情報を参考にしてその被験者に合った聴診を行うことができる。
さらに、情報管理手段は、出力制御手段によって聴診支援情報が出力されているので、その間は、その聴診支援情報にしたがって聴診が実施されているものと認識することができる。つまり、聴診支援情報には測定位置情報が含まれているため、情報管理手段は、出力されている聴診支援情報の測定位置情報のいずれかが示す位置で、上記生体音情報が採取されていると判断することができる。加えて、情報管理手段は、上記聴診支援情報(映像信号)出力中に発生する特定のイベントの発生をトリガとして、測定位置の特定に必要な補助情報を取得することができる。
このため、情報管理手段は、聴診器から採取された生体音情報について、出力中の聴診支援情報に含まれる測定位置情報と、取得した上記補助情報とに基づいて、その生体音情報が採取されたのがどの測定位置なのかを特定することができる。
最後に、情報管理手段は、上記生体音情報に、特定した測定位置の測定位置情報を紐付けることが可能となる。
出力制御手段は、ユーザに視認されるよう、被験者に合った聴診支援情報を映像信号として出力する。また、情報管理手段は、生体音情報と測定位置とを紐付ける際、必要となるのは、先に選択されている聴診支援情報と、特定のイベント発生を契機に情報管理手段自身が取得できる補助情報だけである。
結果として、本発明の情報管理装置によれば、煩雑な操作が必要となる特殊な装置を用いずに、聴診器を用いた測定を操作者に行わせるとともに、採取された生体音情報とその測定位置情報との紐付けを容易に行うことが可能となる。
本発明の情報管理装置は、上記出力制御手段によって出力された上記映像信号を光学的映像として、ユーザが視認可能なように投影する投影部を備えていることが好ましい。
さらに、上記情報管理装置において、上記聴診支援情報記憶部は、上記聴診支援情報を、被験者の体格ごとに複数記憶するものであり、上記被験者情報取得手段は、撮像部が撮像した上記被験者の被験者画像を取得し、上記聴診支援情報選択手段は、上記被験者画像に基づいて被験者の体格を推定し、推定した体格に対応する聴診支援情報を選択することが好ましい。
上記構成によれば、ユーザは、最適な聴診支援情報を選択するために、複雑な入力操作を行うことは不要となり、被験者を撮像部の撮影範囲内に収めるだけでよい。
さらに、ユーザは、投影された映像を視認することによって、被験者の体格に合わせて、どの位置に聴診器を当てればよいのかを正確に把握することができる。
さらに、上記情報管理装置において、上記投影部から出力された光学的映像は、上記被験者の体表面上に投影されることが好ましい。
上記構成によれば、ユーザは、被験者の体表面上に投影された測定位置情報によって、直感的に測定位置を把握することができる。別の場所に測定位置情報を表示させる形態と比較して、被験者の体表面上に投影させる形態によれば、ユーザが測定位置(あるいは、測定の順番)を間違うという不都合を回避することが可能となる。よって、誤操作による聴診の失敗を大幅に削減することができる。
さらに、投影された聴診支援情報は、その被験者の体格に合っている情報であるため、投影された測定位置は、その患者における聴診すべき箇所をより正確に再現できているということにもなる。
また、本発明の情報管理装置は、被験者の体格に合った測定位置情報を被験者の体表面上に表示するので、ユーザは、被験者についてより適した測定位置を直感的に把握することができる。そのため、ユーザが医学の知識を有していない場合であっても、ユーザが正しく聴診を行うことが可能になるというメリットもある。
あるいは、本発明の情報管理装置は、上記聴診支援情報において、測定位置情報ごとに測定の順番を示す測定順番情報が付与されており、上記出力制御手段は、各測定位置情報をそれぞれの測定順番情報とともに映像信号化し、上記情報管理手段は、上記聴診器から上記生体音情報が受信されたことを契機に、上記映像信号が出力されてから上記生体音情報が受信された回数を補助情報として取得し、上記回数と上記測定順番情報とに基づいて、上記生体音情報に紐付ける1つの測定位置情報を特定してもよい。
上記構成によれば、情報管理手段は、出力制御手段によって聴診支援情報が出力されているので、その間は、その聴診支援情報にしたがって聴診が実施されているものと認識することができる。つまり、聴診支援情報には測定位置情報と測定順番情報とが含まれているため、情報管理手段は、出力されている聴診支援情報の測定順番情報が示す順番どおりに、各測定位置情報が示す位置にて、上記生体音情報が順次採取されると判断することができる。加えて、情報管理手段は、上記聴診支援情報(映像信号)出力中に上記生体音情報が受信されたというイベントをトリガにして、測定位置の特定に必要な補助情報、すなわち、生体音情報の受信回数(映像信号が出力されて以来、何個目に受信された生体音情報か)を取得することができる。
情報管理手段は、受信回数と、聴診支援情報の測定順番情報とを参考にして、先ほど受信した生体音情報が、何番目のどの測定位置情報についての生体音情報であるのかを特定することができる。
あるいは、本発明の情報管理装置において、上記情報管理手段は、上記聴診器が生体音情報の採取を開始したこと、または、採取中であることを契機に、撮像部が撮像した、聴診器が当てられている上記被験者の被験者画像を補助情報として取得してもよい。
撮像部が撮像した被験者画像は、生体音情報が採取されているまさにそのときの様子(聴診器の位置)を写す画像である。また、被験者画像は、測定位置を特定するために必要な補助情報でもあるし、また、ユーザにとっては、測定位置を示す測定位置情報そのものであるとも言える。
情報管理手段は、このような被験者画像を生体音情報の管理に利用することができ、測定位置と生体音情報との紐付けを容易に行うことが可能となる。
さらに、上記情報管理装置において、上記情報管理手段は、上記被験者画像を上記生体音情報に紐付けてもよい。
上記構成によれば、情報管理手段は、測定位置を示す測定位置情報そのものである被験者画像を、生体音情報に紐付けて管理することができる。
あるいは、上記情報管理手段は、上記被験者画像に写る聴診器の位置に基づいて、映像信号として出力中の聴診支援情報の中から、上記生体音情報に紐付ける1つの測定位置情報を特定してもよい。
あるいは、上記情報管理手段は、上記被験者画像に写る聴診器の位置と、映像信号として出力中の聴診支援情報とに基づいて測定位置を特定し、特定した測定位置を表す模型画像を生成して、上記生体音情報に紐付けてもよい。
上記構成によれば、被験者画像を生体音情報とともに記憶せずとも、生体音情報を測定位置と紐付けて管理することができる。
被験者の裸の写真や映像を撮影して紐付ける、すなわち、不揮発的に保存することは、当該情報の機密性に鑑みても、また、撮影される被験者の心情を考慮しても容易にできることではない。上記構成によれば、このような問題を解消することができる。
あるいは、本発明の情報管理装置は、上記出力制御手段によって出力された上記映像信号を、ユーザが視認可能なように表示する表示部を備えていてもよい。
さらに、ユーザは、表示部に表示された映像を視認することによって、被験者のどの位置に聴診器を当てればよいのかを把握することができる。
本発明に係る情報管理方法は、上記課題を解決するために、聴診器によって採取された生体音情報を管理する情報管理方法であって、生体音情報を採取される被験者の被験者情報を取得する被験者情報取得ステップと、聴診器を当てるべき測定位置を示す測定位置情報を1以上含む聴診支援情報を、被験者情報ごとに複数パターン記憶する聴診支援情報記憶部から、上記被験者情報取得ステップにて取得された被験者情報に対応する聴診支援情報を選択する聴診支援情報選択ステップと、上記聴診支援情報選択ステップにて選択された聴診支援情報の測定位置情報を映像信号化して出力する出力制御ステップと、上記出力制御ステップにて出力された測定位置情報のうちの1つを、上記聴診器から採取された生体音情報に紐付ける情報管理ステップとを備え、上記情報管理ステップでは、上記映像信号出力中の特定のイベントの発生を契機に取得した補助情報に基づいて、1つの測定位置情報を特定することを特徴としている。
本発明の一態様に係る測定システムは、上記課題を解決するために、被測定者に対して聴診を実施するための電子聴診器と、上述のいずれかの情報管理装置と、上記情報管理装置によって出力された、上記電子聴診器を用いて実施された聴診の結果を示す聴診結果に基づいて、上記被測定者に対して画像撮像処理を実施する画像撮像装置とを含み、上記情報管理装置は、さらに、上記電子聴診器によって採取された生体音情報を解析する異常判定手段を備え、上記画像撮像装置は、上記異常判定手段が上記生体音情報に基づいて判定した異常の有無と、上記生体音情報が採取された部位とを少なくとも含む聴診結果を取得する聴診結果取得手段と、上記聴診結果取得手段によって取得された聴診結果に基づいて、異常が有ると判定された部位を特定する部位特定手段と、上記部位特定手段によって特定された部位に対して、それ以外の部位に対する撮像とは異なる仕方で撮像を行い、上記被測定者の画像データを取得する撮像制御手段とを備えていることを特徴としている。
上記構成によれば、画像撮像装置は、異常判定手段を備える情報管理装置によって出力された聴診結果を活用して、画像撮像処理を実施することができる。すなわち、聴診音に係る測定と、画像撮像に測定との連携が実現される。例えば、生体音情報に異常が認められる特定の部位に着目した画像撮影を行うことができる。あるいは、例えば、聴診で特に問題が無い場合、その部位に対して、不必要な画像撮影が実施されてしまうという不都合が解消される。
なお、上記情報管理装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記情報管理装置をコンピュータにて実現させる情報管理装置の制御プログラム、および、それを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明では、集音装置が取得した生体音と、その生体音の取得位置とを対応付けて管理することができ、聴診器、聴診器を用いた聴診結果を管理する情報管理装置に本発明を適用することができる。
また、本発明の情報管理装置は、電子聴診器によって測定され、採取された生体音情報と、そのとき測定が実施された生体の測定位置とを紐付けて管理することができる。よって、測定位置を考慮して生体音情報を利用するシステムにおいて幅広く用いることが可能である。特に、採取された生体音情報を、測定位置を考慮して聴取し、診療を行う聴診システムに好適に用いられる。
1 聴診器(集音装置、情報管理装置)
2 チェストピース(集音装置)
21 ダイアフラム面(第1集音部)
22 振動センサ(第1集音部)
23 マイクロフォン(第2集音部)
25 通信部(送信部)
30 端末装置(情報管理装置)
31 通信部(受信部)
32 情報分離部(抽出手段)
33 音声認識部(音声認識手段)
34 位置情報判定部(判定手段)
35 情報管理部(対応付け手段)
36 出力制御部(報知制御手段)
37 主制御部(取得手段)
38 格納部(記憶部)
39 表示部(報知部)
40 スピーカ(報知部)
50 被験者(生体)
100 生体音測定システム(情報管理システム)
1001 診療現場
1002 サポートセンター
1003 電子聴診器(聴診器)
1004 管理サーバ
1005 通信網
1010 制御部
1011 入力部
1012 表示部
1013 操作部
1014 投影部
1015 通信部
1016 無線通信部
1017 撮像部
1018 音声入力部
1019 記憶部
1020 患者情報取得部(被験者情報取得手段)
1021 聴診支援情報選択部(聴診支援情報選択手段)
1022 出力制御部(出力制御手段)
1023 イベント検知部(イベント検知手段)
1024 生体音情報取得部(生体音情報取得手段)
1025 情報管理部(情報管理手段/紐付け手段)
1026 測定位置情報生成部(測定位置情報生成手段/補助情報取得手段)
1030 聴診支援情報記憶部
1031 生体音情報記憶部
1040 患者画像(被験者画像)
1041 患者画像(被験者画像)
1043 投影画像
1044 投影画像
1045 患者画像(被験者画像)
1046 模型画像
1050 設置台
1051 操作ボタン
1052 表示部
1100 情報管理装置
1200 聴診システム
2000 異常判定部(異常判定手段)
3006 画像撮像装置
3010 制御部
3011 通信部
3012 記憶部
3013 撮像部
3020 聴診結果取得部(聴診結果取手段)
3021 撮像部位特定部(部位特定手段)
3022 撮像制御部(撮像制御手段)
3600 測定システム

Claims (26)

  1. 集音装置が取得した生体音情報と、当該生体音情報の取得位置を示す位置情報とを取得する取得手段と、
    上記取得手段が取得した生体音情報と上記位置情報とを対応付ける対応付け手段とを備え、
    上記取得手段は、上記集音装置に入力された音声としての上記位置情報を取得することを特徴とする情報管理装置。
  2. 上記位置情報は、上記生体音情報とともに同一の音情報として取得され、
    上記音情報から、上記位置情報と上記生体音情報とを抽出する抽出手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の情報管理装置。
  3. 上記音声を音声認識する音声認識手段をさらに備え、
    上記対応付け手段は、上記生体音情報と、上記音声認識手段によって音声認識された位置情報とを対応付けることを特徴とする請求項1または2に記載の情報管理装置。
  4. 上記音声認識手段によって音声認識された位置情報が示す位置が、所定の位置と一致するかどうかを判定する判定手段と、
    上記位置情報が示す位置が、上記所定の位置と一致しないと上記判定手段が判定した場合に、その旨を報知部に報知させる報知制御手段とをさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の情報管理装置。
  5. 上記位置情報が示す位置が、上記所定の位置と一致しない場合に、その旨を報知する報知部をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の情報管理装置。
  6. 測定対象となる生体における、上記集音装置を当接させる所定の位置を示す表示部をさらに備えることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の情報管理装置。
  7. 請求項1から6までのいずれか1項に記載の情報管理装置を動作させる情報管理プログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させるための情報管理プログラム。
  8. 請求項7に記載の情報管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  9. 情報管理装置における情報管理方法であって、
    集音装置が取得した生体音情報を取得する第1取得工程と、
    上記生体音情報の取得位置を示す位置情報を、上記集音装置に入力された音声として取得する第2取得工程と、
    上記第1および第2取得工程において取得した生体音情報と上記位置情報とを対応付ける対応付け工程とを含むことを特徴とする情報管理方法。
  10. 生体音を取得する第1集音部と、
    上記生体音を取得した取得位置を示す位置情報を音声情報として取得する第2集音部と、
    上記第1集音部が取得した生体音と、上記第2集音部が取得した位置情報とを対応付ける対応付け手段へ、上記生体音を示す生体音情報および上記位置情報を送信する送信部とを備えることを特徴とする聴診器。
  11. 上記第2集音部は、上記第1集音部とは異なる部材であり、音声の取得に適したものであることを特徴とする請求項10に記載の聴診器。
  12. 請求項1から6までのいずれか1項に記載の情報管理装置と、
    請求項10または11に記載の聴診器とを備えることを特徴とする情報管理システム。
  13. 聴診器によって採取された生体音情報を管理する情報管理装置において、
    生体音情報を採取される被験者の被験者情報を取得する被験者情報取得手段と、
    聴診器を当てるべき測定位置を示す測定位置情報を1以上含む聴診支援情報を、被験者情報ごとに複数パターン記憶する聴診支援情報記憶部と、
    上記被験者情報取得手段によって取得された被験者情報に対応する聴診支援情報を上記聴診支援情報記憶部から選択する聴診支援情報選択手段と、
    上記聴診支援情報選択手段によって選択された聴診支援情報の測定位置情報を映像信号化して出力する出力制御手段と、
    上記出力制御手段によって出力された測定位置情報のうちの1つを、上記聴診器から採取された生体音情報に紐付ける情報管理手段とを備え、
    上記情報管理手段は、上記映像信号出力中の特定のイベントの発生を契機に取得した補助情報に基づいて、1つの測定位置情報を特定することを特徴とする情報管理装置。
  14. 上記出力制御手段によって出力された上記映像信号を光学的映像として、ユーザが視認可能なように投影する投影部を備えていることを特徴とする請求項13に記載の情報管理装置。
  15. 上記聴診支援情報記憶部は、上記聴診支援情報を、被験者の体格ごとに複数記憶するものであり、
    上記被験者情報取得手段は、撮像部が撮像した上記被験者の被験者画像を取得し、
    上記聴診支援情報選択手段は、
    上記被験者画像に基づいて被験者の体格を推定し、推定した体格に対応する聴診支援情報を選択することを特徴とする請求項14に記載の情報管理装置。
  16. 上記投影部から出力された光学的映像は、上記被験者の体表面上に投影されることを特徴とする請求項15に記載の情報管理装置。
  17. 上記聴診支援情報において、測定位置情報ごとに測定の順番を示す測定順番情報が付与されており、
    上記出力制御手段は、各測定位置情報をそれぞれの測定順番情報とともに映像信号化し、
    上記情報管理手段は、
    上記聴診器から上記生体音情報が受信されたことを契機に、上記映像信号が出力されてから上記生体音情報が受信された回数を補助情報として取得し、上記回数と上記測定順番情報とに基づいて、上記生体音情報に紐付ける1つの測定位置情報を特定することを特徴とする請求項13から16までのいずれか1項に記載の情報管理装置。
  18. 上記情報管理手段は、
    上記聴診器が生体音情報の採取を開始したこと、または、採取中であることを契機に、撮像部が撮像した、聴診器が当てられている上記被験者の被験者画像を補助情報として取得することを特徴とする請求項13から16までのいずれか1項に記載の情報管理装置。
  19. 上記情報管理手段は、
    上記被験者画像を上記生体音情報に紐付けることを特徴とする請求項18に記載の情報管理装置。
  20. 上記情報管理手段は、
    上記被験者画像に写る聴診器の位置に基づいて、映像信号として出力中の聴診支援情報の中から、上記生体音情報に紐付ける1つの測定位置情報を特定することを特徴とする請求項18に記載の情報管理装置。
  21. 上記情報管理手段は、
    上記被験者画像に写る聴診器の位置と、映像信号として出力中の聴診支援情報とに基づいて測定位置を特定し、特定した測定位置を表す模型画像を生成して、上記生体音情報に紐付けることを特徴とする請求項18に記載の情報管理装置。
  22. 上記出力制御手段によって出力された上記映像信号を、ユーザが視認可能なように表示する表示部を備えていることを特徴とする請求項13から21までのいずれか1項に記載の情報管理装置。
  23. 聴診器によって採取された生体音情報を管理する情報管理方法であって、
    生体音情報を採取される被験者の被験者情報を取得する被験者情報取得ステップと、
    聴診器を当てるべき測定位置を示す測定位置情報を1以上含む聴診支援情報を、被験者情報ごとに複数パターン記憶する聴診支援情報記憶部から、上記被験者情報取得ステップにて取得された被験者情報に対応する聴診支援情報を選択する聴診支援情報選択ステップと、
    上記聴診支援情報選択ステップにて選択された聴診支援情報の測定位置情報を映像信号化して出力する出力制御ステップと、
    上記出力制御ステップにて出力された測定位置情報のうちの1つを、上記聴診器から採取された生体音情報に紐付ける情報管理ステップとを備え、
    上記情報管理ステップでは、上記映像信号出力中の特定のイベントの発生を契機に取得した補助情報に基づいて、1つの測定位置情報を特定することを特徴とする情報管理方法。
  24. 被測定者に対して聴診を実施するための電子聴診器と、
    請求項13から22までのいずれか1項に記載の情報管理装置と、
    上記情報管理装置によって出力された、上記電子聴診器を用いて実施された聴診の結果を示す聴診結果に基づいて、上記被測定者に対して画像撮像処理を実施する画像撮像装置とを含み、
    上記情報管理装置は、さらに、上記電子聴診器によって採取された生体音情報を解析する異常判定手段を備え、
    上記画像撮像装置は、
    上記異常判定手段が上記生体音情報に基づいて判定した異常の有無と、上記生体音情報が採取された部位とを少なくとも含む聴診結果を取得する聴診結果取得手段と、
    上記聴診結果取得手段によって取得された聴診結果に基づいて、異常が有ると判定された部位を特定する部位特定手段と、
    上記部位特定手段によって特定された部位に対して、それ以外の部位に対する撮像とは異なる仕方で撮像を行い、上記被測定者の画像データを取得する撮像制御手段とを備えていることを特徴とする、測定システム。
  25. コンピュータを、請求項13から22までのいずれか1項に記載の情報管理装置の各手段として機能させるための制御プログラム。
  26. 請求項25に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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