JP6933069B2 - 経路探索装置 - Google Patents

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Description

本開示は、車両の移動経路を探索する経路探索装置に関するものである。
従来、出発地から目的地までの経路として、時間最短等の予め設定された条件を満たす経路を探索する技術が知られている。例えば、特許文献1には、経路を移動する際の有料道路や高速道路の費用、移動時間、移動距離を削減できる経路を探索する技術が開示されている。
特許第5890823号公報
近年、走行中の車両によって得られるデータサンプルを、通信によってセンタに送信することが考えられている。車両から送信できるデータサンプルは、車両の移動する経路が異なれば、送信できるデータの種類が異なったり、利用可能な通信資源の違いにより送信できるデータ量が異なったりする。よって、同じ目的地への経路であっても、車両の移動する経路が異なれば、車両から送信できるデータサンプルが異なり、センタで得られる総価値が異なる。しかしながら、特許文献1に開示の技術では、データサンプルの価値が異なることを考慮していない。
本開示のひとつの目的は、走行中に得られるデータサンプルをセンタに送信する車両が送信できるデータサンプルの総価値をより大きくする経路を決定することを可能にする経路探索装置を提供することにある。
上記目的は独立請求項に記載の特徴の組み合わせにより達成され、また、下位請求項は、開示の更なる有利な具体例を規定する。特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するために、本開示の経路探索装置は、走行中に得られるデータサンプルをセンタ(3)に送信する車両が移動する際の、候補となる経路を探索する経路探索部(231)と、車両が経路を移動する際にデータサンプルの送信に利用可能となる通信資源である利用可能通信資源を推定する通信資源特定部(232)と、車両が経路を移動する際に車両で取得可能となる地点別のデータサンプルの送信に必要なデータ量である必要送信量を推定する必要送信量特定部(234)と、地点とその地点の走行時に得られるデータサンプルの価値指標との対応関係であるデータ価値対応関係を取得する対応関係取得部(233)と、通信資源特定部で推定する利用可能通信資源に応じた通信量と、必要送信量特定部で特定する必要送信量と、対応関係取得部が取得するデータ価値対応関係をもとに特定されるデータサンプルの価値とを用いて、経路を車両が走行することでセンタが得ることが可能なデータサンプルの総価値を推定する価値推定部(235)と、価値推定部で推定する総価値に応じて、推奨すべき経路を決定する推奨経路決定部(237)とを備える。
これによれば、車両が経路を移動する際に利用可能となる通信資源によって送信できる分のデータサンプルについて、データ価値対応関係をもとに特定される価値から、経路全体で得ることが可能なデータサンプルの総価値を推定することが可能になる。そして、経路全体で得ることが可能なデータサンプルの総価値を推定した結果に応じて、推奨すべき経路を決定するので、走行中に得られるデータサンプルをセンタに送信する車両が送信できるデータサンプルの総価値をより大きくする経路を決定することが可能になる。
収集システム1の概略的な構成の一例を示す図である。 車両側ユニット2の概略的な構成の一例を示す図である。 ストリートビュー用途におけるデータ価値マップの一例を可視化した図である。 SLAM用途におけるデータ価値マップの一例を可視化した図である。 実施形態1における価値補正マップの一例を示す図である。 自動運転ECU20の概略的な構成の一例を示す図である。 中長期計画部203の概略的な構成の一例を示す図である。 候補経路上の地点ごとのデータサンプルの価値の一例を示す模式図である。 候補経路上の地点ごとの通信量の一例を示す模式図である。 候補経路上の地点ごとのデータサンプルの価値の一例を示す模式図である。 候補経路上の地点ごとの通信量の一例を示す模式図である。 候補経路上の地点ごとのデータサンプルの価値の一例を示す模式図である。 候補経路上の地点ごとの通信量の一例を示す模式図である。 候補経路上の地点ごとのデータサンプルの送信必要量と利用可能通信資源との一例を示す模式図である。 実施形態2における価値補正マップの一例を示す図である。
図面を参照しながら、開示のための複数の実施形態を説明する。なお、説明の便宜上、複数の実施形態の間において、それまでの説明に用いた図に示した部分と同一の機能を有する部分については、同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。同一の符号を付した部分については、他の実施形態における説明を参照することができる。
(実施形態1)
<収集システム1の概略構成>
以下、本開示の実施形態1について図面を用いて説明する。図1に示すように、収集システム1は、車両で用いられる車両側ユニット2、及びセンタ3を含んでいる。車両側ユニット2には後述する通信端末25が含まれており、車両側ユニット2で取得されるデータサンプルを、通信端末25によりセンタ3へ送信する。データサンプルの一例としては撮像画像が挙げられる。
センタ3は、車両の外部に設置された例えばサーバ装置である。センタ3には、ハードディスクドライブ等の大容量の記憶装置が設けられている。センタ3は、公衆通信網に接続されており、複数の車両でそれぞれ用いられる車両側ユニット2の通信端末25からデータサンプル等の情報を受信し、受信した情報を記憶装置に蓄積する。センタ3は、通信端末25から受信するデータサンプルをサービスに利用する。サービスの一例としては、ストリートビュー,SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)等がある。なお、センタ3は、サービスを行う他のセンタに収集したデータサンプルを送る構成としてもよい。
<車両側ユニット2の概略構成>
続いて、図2を用いて車両側ユニット2の概略構成の一例を説明する。車両側ユニット2は、図2に示すように、自動運転ECU20、ADAS(Advanced Driver Assistance Systems)ロケータ21、周辺監視センサ22、車両状態センサ23、車両制御ECU24、通信端末25、記憶装置26、及びHMI(Human Machine Interface)システム27を備えている。自動運転ECU20、ADASロケータ21、車両状態センサ23、車両制御ECU24、通信端末25、記憶装置26、及びHMIシステム27は、例えば車内LANに接続されているものとする。
ADASロケータ21は、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機、慣性センサ、地図データを格納した地図データベース(以下、DB)を備えている。GNSS受信機は、複数の人工衛星からの測位信号を受信する。慣性センサは、例えばジャイロセンサ及び加速度センサを備える。地図DBは、不揮発性メモリであって、リンクデータ、ノードデータ、道路形状等の地図データを格納している。なお、地図データは、道路形状及び構造物の特徴点の点群からなる三次元地図を含む構成であってもよい。なお、後述の記憶装置26が地図DBとして機能する構成としてもよい。
ADASロケータ21は、GNSS受信機で受信する測位信号と、慣性センサの計測結果とを組み合わせることにより、自車の車両位置を逐次測位する。なお、車両位置の測位には、自車に搭載された車速センサから逐次出力される検出結果から求めた走行距離等を用いる構成としてもよい。そして、測位した車両位置を車内LANへ出力する。地図データとして、道路形状及び構造物の特徴点の点群からなる三次元地図を用いる場合、ADASロケータ21は、GNSS受信機を用いずに、この三次元地図と、道路形状及び構造物の特徴点の点群を検出するLIDAR(Light Detection and Ranging/Laser Imaging Detection and Ranging)等の周辺監視センサ22での検出結果とを用いて、自車の車両位置を特定する構成としてもよい。なお、地図データは、例えば後述する通信端末25を介して自車外から取得する構成としてもよい。
周辺監視センサ22は、自車の周辺環境を監視する。一例として、周辺監視センサ22は、歩行者,他車等の移動物体、及び路上の落下物等の静止物体といった自車周辺の障害物を検出する。他にも、自車周辺の走行区画線等の路面標示を検出する。周辺監視センサ22は、例えば、自車周囲の所定範囲を撮像する周辺監視カメラ、自車周囲の所定範囲に探査波を送信するミリ波レーダ、ソナー、LIDAR等のセンサである。周辺監視カメラは、逐次撮像する撮像画像をセンシング情報として自動運転ECU20へ逐次出力する。ソナー、ミリ波レーダ、LIDAR等の探査波を送信するセンサは、障害物によって反射された反射波を受信した場合に得られる受信信号に基づく走査結果をセンシング情報として自動運転ECU20へ逐次出力する。周辺監視センサ22で検出したセンシング情報は、自動運転ECU20を介して車内LANへ出力される構成とすればよい。
車両状態センサ23は、自車の各種状態を検出するためのセンサ群である。車両状態センサ23としては、自車の車速を検出する車速センサ,自車の操舵角を検出する操舵センサ,自車の乗員の有無を検出する着座センサ,自車のアクセルペダルの開度を検出するアクセルポジションセンサ,自車のブレーキペダルの踏み込み量を検出するブレーキ踏力センサ等がある。車両状態センサ23は、検出したセンシング情報を車内LANへ出力する。なお、車両状態センサ23で検出したセンシング情報は、自車に搭載されるECUを介して車内LANへ出力される構成であってもよい。
車両制御ECU24は、自車の加減速制御及び/又は操舵制御を行う電子制御装置である。車両制御ECU24としては、操舵制御を行う操舵ECU、加減速制御を行うパワーユニット制御ECU及びブレーキECU等がある。車両制御ECU24は、自車に搭載されたアクセルポジションセンサ、ブレーキ踏力センサ、舵角センサ、車速センサ等の各センサから出力される検出信号を取得し、電子制御スロットル、ブレーキアクチュエータ、EPS(Electric Power Steering)モータ等の各走行制御デバイスへ制御信号を出力する。また、車両制御ECU24は、上述の各センサでのセンシング情報を車内LANへ出力可能である。
通信端末25は、公衆通信網を介してデータセンタ3と通信を行う。通信端末25は、例えば周辺監視センサ22のうちの周辺監視カメラで逐次撮像される撮像画像を、車内LANを介して取得し、データサンプルとしてデータセンタ3へ送信する構成とすればよい。なお、データサンプルは、周辺監視センサ22のうちの周辺監視カメラ以外でのセンシング情報,車両状態センサ23でのセンシング情報であってもよいが、本実施形態では周辺監視センサ22周辺監視カメラの撮像画像を例に挙げて説明を行う。通信端末25は、センタ3にデータサンプルを送信する場合に、自車を識別するためのIDも送付することで、センタ3において個々の通信端末25の情報を区別できるようにすればよい。
通信端末25は、例えば通信コストの異なる複数種類の通信方式を利用可能な構成となっており、通信方式を使い分けてデータセンタ3と通信を行う構成としてもよい。通信端末25が利用可能な複数種類の通信方式は、3種類以上であってもよいが、本実施形態では便宜上、通信コストのより高い通信方式と、通信コストのより低い通信方式との2種類が利用可能な場合を例に挙げて説明を行う。以降では、通信コストのより高い通信方式としてLTE(Long Term Evolution)を例に挙げる一方、通信コストのより低い通信方式としてWi−Fi(登録商標)を例に挙げて説明を行う。
なお、収集システム1においては、複数の車両でそれぞれ用いられる通信端末25は、利用可能な通信方式の種類が異なっていたり、対応できる通信規格が異なっていたり、利用できる帯域が異なっていたりするなど使用可能な通信資源が異なっていてもよい。
記憶装置26は、書き換え可能な不揮発性のメモリであって、例えば磁気ディスク,フラッシュメモリ等を用いる構成とすればよい。記憶装置26には、通信端末25が取得したデータサンプルが一時的に格納される。また、記憶装置26には、データ価値マップ、通信資源マップ、予測送信量マップ、及び価値補正マップ等が格納されている。
データ価値マップは、例えばデータサンプルのデータ種別及び用途別に存在し、地点(つまり、位置情報)とその地点の走行中に得られるデータサンプルの価値指標とが対応付けられている。このデータ価値マップが請求項のデータ価値対応関係に相当する。データ種別は、例えば前方画像,後方画像等の個々のデータの内容とすればよい。用途は、データサンプルの使用目的となるサービスとすればよい。価値指標は、データサンプルの価値を貨幣価値に換算可能なスカラー量とすればよく、データ種別及び用途別に存在するデータ価値マップ間でも共通の指標とする。また、データ価値マップは、時間帯別になっていてもよい。ここで、サービス別のデータ価値マップについて、図3,図4を用いて説明を行う。
図3に示すデータ価値マップは、ストリートビュー用途でのデータサンプルの価値指標を定義可能な情報である。ストリートビュー用途でのデータ価値マップでは、位置情報が価値指標と対応付けられており、地図上の格子状に規定された矩形状の領域毎に価値指標が設定されている。データ価値マップを可視化した場合、各領域の濃淡は、価値指標の高低を示している。このデータ価値マップにおける各領域の価値指標は、例えばセンタ3に送信された特定の時刻帯のデータサンプルの密度と、データサンプルから抽出される情報の内容の分散とに基づいて設定される。具体的には、特定の時刻帯にてセンタ3に蓄積されたサンプル数が少ない領域ほど、価値指標は高く導出される。また、センタ3に収集されたデータサンプルについて、例えば明度等の情報が大きくばらついている領域ほど、価値指標は高く導出される。なお、図3のドットの濃い領域は、データサンプルの不足している領域又はデータサンプルの分散の大きい領域である。
図4に示すデータ価値マップは、SLAM用途でのデータサンプルの価値指標を定義可能な情報である。SLAM用途でのデータ価値マップでは、位置情報が価値指標と対応付けられており、地図上の格子状に規定された矩形状の領域毎に価値指標が設定されている。SLAMでは、右左折及びカーブ走行の検出タイミングを地図データ上における交差点及びカーブ区間とマッチングさせることにより、位置情報の測位誤差を補正する。このようにSLAMでは、マップマッチングの精度確保のため曲率を伴った走行が必要とされる。よって、SLAM用途のデータ価値マップでは、曲率の大きいカーブにて取得されたデータサンプルほど、高い価値指標が設定される。よって、図4では、交差点及びカーブ区間等に相当する領域の価値指標が高く設定される。
続いて、通信資源マップは、例えば時間帯別に存在し、地点(つまり、位置情報)とその地点でのデータの送信に利用可能な通信資源の情報とが対応付けられている。通信資源に関する情報には、利用可能な通信方式別の、例えば使用可能容量に関する情報,使用可能な通信帯域を示す情報等が含まれる。また、通信資源によって送信可能な通信量は、利用可能な通信方式が多いほど、使用可能容量が多いほど、使用可能な通信帯域が広いほど多いものとする。なお、通信資源の情報として、利用時の通信遅延を示す情報、利用時の通信損失を示す情報等も含む構成としてもよい。通信資源によって送信可能な通信量は、通信遅延が少ないほど、通信損失が少ないほど多いものとすればよい。また、通信資源マップには、利用可能な通信方式別の利用コストに関する情報が含まれることがより好ましい。利用コストに関する情報には、例えば通信資源の提供者との契約情報等が含まれる構成とすればよい。
予測送信量マップは、例えばデータサンプルのデータ種別ごとに存在し、地点(つまり、位置情報)とその地点の走行中に得られるデータサンプルを送信する際に必要となると予測されるデータ量(以下、予測送信量)とが対応付けられている。予測送信量は、例えば過去に収集された地点別のデータサンプルの送信データ量の統計等によって特定された値が予測送信量マップに対応付けられている構成とすればよい。
価値補正マップは、車両側ユニット2でのデータサンプルの取得をイベントとして、当該イベントに起因した価値指標の低下を補正する情報である。価値補正マップでは、データサンプルの取得時を基準点とし、基準点からの経過時間と価値指標の減衰率とが対応付けられている。具体的には、図5に示すように、一定時間が経過するまでは100%の価値指標が対応付けられる一方、一定時間の経過後は0%の価値指標が対応付けられる。例えば、価値補正マップは、データサンプルのデータ種別及び用途別となっている構成とすればよい。この価値補正マップが請求項の遅延価値対応関係に相当する。
これらのデータ価値マップ、通信資源マップ、予測送信量マップ、及び価値補正マップは、一例として通信端末25がセンタ3から取得して記憶装置26に格納する構成とすればよい。また、記憶装置26に格納されるデータ価値マップ、通信資源マップ、及び予測送信量マップは、通信端末25がセンタ3から最新の情報を取得する都度、この最新の情報に更新される構成とすればよい。なお、記憶装置26は、例えば通信端末25に内蔵若しくは挿抜可能に含まれる構成であってもよいし、通信端末25以外の例えば自動運転ECU20に備えられる構成としてもよい。
HMIシステム27は、図2に示すように、HCU(Human Machine Interface Control Unit)270、操作デバイス271、及び表示装置272を備えており、自車のドライバからの入力操作を受け付けたり、自車のドライバに向けて情報を提示したりする。
操作デバイス271は、自車のドライバが操作するスイッチ群である。操作デバイス271は、各種の設定を行うために用いられる。例えば、操作デバイス271としては、自車のステアリングのスポーク部に設けられたステアリングスイッチ、表示装置272と一体となったタッチスイッチ等がある。表示装置272としては、例えばコンビネーションメータ、CID(Center Information Display)、ナビゲーション装置の画面等がある。表示装置272は、HCU270から取得した画像データに基づいて、情報提示のための種々の画像をディスプレイの表示画面に表示する。
HCU270は、プロセッサ、メモリ、I/O、これらを接続するバスを備え、メモリに記憶された制御プログラムを実行することで各種の処理を実行する。例えば、HCU270は、自動運転ECU20からの指示に従って、表示装置272に情報提示を行わせる。
自動運転ECU20は、プロセッサ、メモリ、I/O、これらを接続するバスを備え、メモリに記憶された制御プログラムを実行することで自動運転に関する各種の処理を実行する。ここで言うところのメモリは、コンピュータによって読み取り可能なプログラム及びデータを非一時的に格納する非遷移的実体的記憶媒体(non- transitory tangible storage medium)である。また、非遷移的実体的記憶媒体は、半導体メモリ又は磁気ディスクなどによって実現される。
<自動運転ECU20の概略構成>
続いて、図6を用いて、自動運転ECU20の概略構成を説明する。図6に示すように、自動運転ECU20は、走行環境認識部200、走行計画生成部201、及び自動運転機能部204を機能ブロックとして備えている。なお、自動運転ECU20が実行する機能の一部または全部を、1つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。また、自動運転ECU20が備える機能ブロックの一部又は全部を、プロセッサによるソフトウェアの実行とハードウェア部材の組み合わせによって実現してもよい。
走行環境認識部200は、ADASロケータ21から取得した自車の車両位置及び地図データ、周辺監視センサ22から取得したセンシング情報等から、自車の走行環境を認識する。一例として、走行環境認識部200は、周辺監視センサ22のセンシング範囲内については、周辺監視センサ22から取得したセンシング情報から、自車の周囲の物体の形状及び移動状態を認識し、実際の走行環境を再現した仮想空間を生成する。加えて走行環境認識部200は、周辺監視センサ22のセンシング範囲外については、地図データ等の各情報を用いて、走行環境の認識を行う。
走行計画生成部201は、短期計画部202及び中長期計画部203を備え、自動運転によって自車を走行させるための走行計画を生成する。短期計画部202では短期の走行計画が生成され、中長期計画部203では中長期の走行計画が生成される。走行計画生成部201で生成された走行計画は、自動運転機能部204に出力される。
中長期計画部203は、中長期の走行計画として、自車を目的地へ向かわせるための推奨経路を生成する。この推奨経路は、周辺監視センサ22のセンシング範囲外まで及んでいる。中長期計画部203での推奨経路の生成については、後に詳述する。
短期計画部202は、走行環境認識部200によって生成された自車周囲の仮想空間を用いて、中長期計画部203で生成された推奨経路に従った走行を行うための短期の走行計画を生成する。具体例としては、車線変更のための操舵、速度調整のための加減速、及び障害物回避のための操舵及び制動等の実行が決定される。
自動運転機能部204は、走行計画生成部201から出力される走行計画に従い、自車の加速、制動、及び/又は操舵を車両制御ECU24に自動で行わせることで、ドライバによる運転操作の代行を行う。この運転操作の代行を自動運転と呼ぶ。
<中長期計画部203の概略構成>
続いて、図7を用いて、中長期計画部203の概略構成を説明する。図7に示すように、中長期計画部203は、経路探索部231、通信資源特定部232、対応関係取得部233、必要送信量特定部234、価値推定部235、コスト推定部236、及び推奨経路決定部237を機能ブロックとして備えている。この中長期計画部203が請求項の経路探索装置に相当する。
経路探索部231は、2地点間を走行する際の経路の候補(以下、候補経路)を探索する。一例としては、ダイクストラ法を用いて、時間優先、距離優先等の予め設定された探索条件に従って、複数の候補経路を探索する。候補経路の起点は、自車のADASロケータ21で測位した現在の車両位置とすればよい。他にも、HCU270を介して取得する、操作デバイス271で出発地としての入力を受け付けた地点としてもよいし、通信端末25を介して取得する、センタ3から出発地として指定された地点としてもよい。候補経路の終点については、HCU270を介して取得する、操作デバイス271で目的地としての入力を受け付けた地点とすればよい。他にも、通信端末25を介して取得する、センタ3から目的地として指定された地点としてもよい。なお、出発地及び目的地については、例えば自車の外部の端末等を介して予め入力されていたものを用いる構成としてもよい。
通信資源特定部232は、自車が経路探索部231で探索した候補経路を移動する際にデータサンプルの送信に利用可能となる通信資源(以下、利用可能通信資源)を特定する。一例として、通信資源特定部232は、記憶装置26に格納されている通信資源マップを取得し、経路探索部231で探索した候補経路上の、通信資源マップにおいて通信資源の情報が対応付けられている地点における通信資源の情報を抽出する。そして、抽出した通信資源の情報と、自車の通信端末25が利用可能な通信資源とから、利用可能通信資源を推定することで特定すればよい。例えば、ある地点でLTEとWi‐Fiとのいずれでも通信可能な場合であっても、自車の通信端末25が利用可能な通信方式がLTEのみの場合はWi−Fiに相当する通信資源は除外して利用可能通信資源を特定する。利用可能な通信規格,利用可能な帯域についても同様である。
なお、通信資源特定部232は、例えば車速を一定と仮定した場合の候補経路上の各地点の到達予想時刻に応じた通信資源マップをもとに、各地点の到達予想時刻に応じた利用可能通信資源を推定することが好ましい。これによれば、時間帯によって変化する利用可能通信資源をより精度良く推定することが可能になる。
対応関係取得部233は、記憶装置26に格納されているデータ価値マップを取得する。一例としては、対象とするデータサンプルのデータ種別及び用途に応じたデータ価値マップを記憶装置26から取得すればよい。対象とするデータサンプルのデータ種別及び用途は、例えばセンタ3から通信端末25を介して指定を受け付ける構成とすればよい。指定を受けるデータ種別及び用途は、1つの用途についての1つのデータ種別とする構成としてもよいし、複数の用途及び/又は複数のデータ種別としてもよい。
必要送信量特定部234は、自車が経路探索部231で探索した候補経路を移動する際に自車で取得可能となる地点別のデータサンプルの送信に必要なデータ量(以下、必要送信量)を特定する。一例として、必要送信量特定部234は、記憶装置26に格納されている予測送信量マップを取得し、経路探索部231で探索した候補経路上の、予測送信量マップにおいて予測送信量が対応付けられている地点における予測送信量を抽出し、この予測送信量を必要送信量と推定することで特定する。
価値推定部235は、通信資源特定部232で特定する利用可能通信資源に応じた通信量と、必要送信量特定部234で特定する必要送信量と、対応関係取得部233が取得するデータ価値対応関係をもとに特定されるデータサンプルの価値とを用いて、候補経路の経路全体で得ることが可能なデータサンプルの総価値を推定する。一例として、価値推定部235は、候補経路の走行時において利用可能な通信資源に応じた通信量で送信可能なデータサンプルの送信スケジュールを計画し、この送信スケジュールに従って送信可能なデータサンプルの価値を積算することで、経路全体で得ることが可能なデータサンプルの総価値を推定すればよい。
ここで、送信スケジュールの計画の具体例について説明する。送信スケジュールは、経路探索部231で探索した候補経路上の各地点についての、通信資源推定特定部232で特定する利用可能通信資源と、必要送信量特定部234で特定する必要送信量と、対応関係取得部233で取得したデータ価値マップをもとに特定されるデータサンプルの価値とを用いて計画する。
まず、候補経路上の全地点について、対応関係取得部233で取得したデータ価値マップをもとに、自車で取得可能となるデータサンプルの価値(以下、データ価値)を特定する。そして、特定したデータ価値が最大のデータサンプルを送信候補とする(図8参照)。図8は、候補経路上の地点ごとのデータサンプルの価値の一例を示す模式図であって、縦軸がデータ価値の大きさを表しており、横軸が候補経路上の地点を表している。また、横軸の矢印方向が候補経路上の進行方向にあたり、バツ印が取得予定のデータサンプル,点線の丸が送信候補のデータサンプルを示している。以降の図10,図12についても同様である。
特定したデータ価値が最大のデータサンプルを送信候補とした後は、このデータサンプルの送信に用いる通信資源を決定する。具体的には、このデータサンプルについて必要送信量特定部234で推定した必要送信量と、このデータサンプルを取得予定の地点以降の地点についての通信資源特定部232で特定した利用可能通信資源によって送信可能な通信量とから、このデータサンプルの送信に用いる通信資源を決定する。利用可能通信資源によって送信可能な通信量は、利用可能通信資源のうちの使用可能容量や自車の通信端末25で利用可能な通信方式,通信帯域等から特定すればよい。
一例として、データサンプルを取得する地点での利用可能通信資源に応じた通信量で自車が送信できる分のデータサンプルはその地点で送信するものと計画する。一方、その地点での利用可能通信資源に応じた通信量で自車が送信できない分のデータサンプルは、候補経路上で後に続く地点での利用可能通信資源の余剰がある場合、その余剰を利用して送信するものと計画すればよい(図9参照)。図9は、候補経路上の地点ごとの通信量の一例を示す模式図であって、縦軸が通信量を表しており、横軸が候補経路上の地点を表している。また、横軸の矢印方向が候補経路上の進行方向にあたる。以降の図11,図13についても同様である。
また、後に続く地点での利用可能通信資源の余剰を利用してデータサンプルを送信する必要が生じる場合には、自車でそのデータサンプルが得られてから送信されるまでの遅延時間(図9のt参照)が、所定の許容範囲となる場合に限り、送信するものと計画する構成とすればよい。所定の許容範囲外となる場合には、送信しないものと計画すればよい。具体例としては、記憶装置26から取得する価値補正マップで100%が対応付けられる遅延時間を所定の許容範囲内とし、0%が対応付けられる遅延時間を所定の許容範囲外とすればよい。なお、複数の通信方式が利用できる場合には、記憶装置26から取得する通信資源マップに含まれる利用コストに関する情報をもとに、この所定の許容範囲内でよりコストの低い通信方式での送信を選択する構成とすればよい。
特定したデータ価値が最大のデータサンプルについての送信スケジュールを計画した後は、特定したデータ価値が2番目のデータサンプルを送信候補とする(図10参照)。このデータ価値が2番目のデータサンプルを送信候補とした後は、このデータサンプルの送信に用いる通信資源を、データ価値が最大のデータサンプルの場合と同様にして決定する。データ価値が最大のデータサンプルの場合と異なるのは、データ価値が最大のデータサンプルの送信に使用する計画済みの通信量分の利用可能通信資源が利用不可となり、余剰分から除外される点である(図11参照)。
特定したデータ価値が2番目のデータサンプルについての送信スケジュールを計画した後は、特定したデータ価値が3番目のデータサンプルを送信候補とする。このデータ価値が2番目のデータサンプルを送信候補とした後は、このデータサンプルの送信に用いる通信資源を、データ価値が2番目のデータサンプルの場合と同様にして決定する。ここで、データサンプルを取得する地点での利用可能通信資源に応じた通信量で自車が送信できない分のデータサンプルを送信できるだけの利用可能通信資源の余剰がない場合には、特定したデータ価値が3番目のデータサンプルを送信候補から除外する(図12参照)。そして、特定したデータ価値が4番目のデータサンプルを送信候補とし、このデータサンプルの送信に用いる通信資源を、データ価値が2番目のデータサンプルの場合と同様にして決定する(図13参照)。
このような処理を、特定したデータ価値が高いデータサンプルから順番に繰り返し、候補経路の走行時において利用可能な通信資源に応じた通信量で送信可能なデータサンプルの送信スケジュールを計画する。また、このような送信スケジュールを計画することにより、図14に示すように、利用可能通信資源に応じた通信量で自車が送信できない分のデータサンプルは、候補経路上で後に続く地点での利用可能通信資源の余剰分を利用して送信することが可能になる。図14は、候補経路上の地点ごとのデータサンプルの送信必要量と利用可能通信資源との一例を示す模式図であって、実線が送信必要量を表しており、破線が利用可能通信資源を表している。また、横軸の矢印方向が候補経路上の進行方向にあたる。
なお、複数のデータ種別のデータサンプルを対象とした場合も、複数のデータ種別が混在したデータサンプル中から、データ価値が高いデータサンプルから順に送信する送信スケジュールを計画する構成とすればよい。
そして、価値推定部235は、計画した送信スケジュールで送信する全データサンプルについての、データ価値マップをもとに特定したデータ価値を積算することで、候補経路を自車が走行することでセンタ3が得ることが可能なデータサンプルの総価値を推定する。価値推定部235は、経路探索部231で探索する複数の候補経路ごとにこの総価値を推定する。
コスト推定部236は、自車が経路探索部231で探索した候補経路を移動する際に自車からのデータサンプルの送信に用いる利用可能通信資源のコスト(以下、通信コスト)を推定する。コスト推定部236は、価値推定部235で計画した送信スケジュールに従ってデータサンプルを送信する際に用いる利用可能通信資源と、記憶装置26から取得する通信資源マップに含まれる利用コストに関する情報とから、通信コストを推定する構成とすればよい。一例として、LTEを用いる場合には、通信資源の提供者との契約情報に基づいて抽出される通信単価と送信する予定のデータ量とから算出される値を通信コストと推定すればよい。Wi−Fiを用いる場合には、例えば通信資源の提供者との契約情報に基づいて抽出される維持コストに応じた「0」等の一定の値を通信コストとすればよい。通信コストは、貨幣価値に換算可能なスカラー量とすればよい。
推奨経路決定部237は、価値推定部235で推定する候補経路の総価値と、コスト推定部236で推定する通信コストとを比較し、複数の候補経路から推奨経路を決定する。一例としては、各候補経路について、総価値を換算した貨幣価値から、通信コストを換算した貨幣価値を差し引いた貨幣価値が最も高くなる候補経路を推奨経路と決定する構成とすればよい。他にも、総価値が最大となる候補経路が複数存在する場合に、通信コストが低い方の候補経路を推奨経路と決定する構成としてもよい。
推奨経路決定部237で決定した推奨経路は、自動運転機能部204に出力され、自動運転機能部204では、この推奨経路に沿って自車を走行させるように自動運転を行わせる。また、推奨経路決定部237で決定した推奨経路は、HCU270に出力され、HCU270では、表示装置272にこの推奨経路を表示させる。中長期計画部203は、自車に人が乗車している状態で自動運転を行う場合には、この推奨経路を表示させる一方、自車に人が乗車していない状態で自動運転を行う場合には、この推奨経路を表示させない構成としてもよい。例えば、中長期計画部203は、推奨経路決定部237で決定した推奨経路をHCU270に出力するか否かによって、この推奨経路を表示させるか否かを切り替える構成とすればよい。また、自車に人が乗車しているか否かは、例えば車両状態センサ23のうちの着座センサでのセンシング情報等から判定する構成とすればよい。
また、通信端末25は、推奨経路決定部237で決定した推奨経路に従って自動運転を行う際に、価値推定部235でこの推奨経路での送信スケジュールとして計画した送信スケジュールに従って、データサンプルを送信する構成とすればよい。なお、走行中にデータサンプルが複数種類得られる場合には、通信端末25で、センタ3に送信するデータサンプルの種類を選択することができる構成とすればよい。この場合、通信端末25が請求項のデータ種別選択部に相当し、通信端末25と中長期計画部203を備える構成が請求項の経路探索装置に相当する。
中長期計画部203では、対象とするデータサンプルの種別が変更される場合に、推奨経路の再決定が行われるものとする。例えば、推奨経路が決定された後、対象とするデータサンプルの種別が変更される場合に、再決定される推奨経路が、対象とするデータサンプルの種別の変更前と異なる経路となる場合がある。なお、表示装置272に推奨経路を表示させる構成を採用した場合、推奨経路を再決定する都度、表示装置272に表示させる推奨経路も変更すればよい。
また、中長期計画部203では、対象とするデータサンプルの種別が同じであって、出発地及び目的地も同じであっても、異なる日時で推奨経路を決定した場合に、異なる推奨経路が決定される場合がある。これは、記憶装置26に格納されるデータ価値マップ及び通信資源マップが更新されたり、データ価値マップ及び通信資源マップが時間帯別に存在したりするためである。さらに、中長期計画部203では、決定した推奨経路の走行中にこの経路を所定の許容範囲を越えて逸脱した場合にも、推奨経路を再決定する構成とすればよい。
なお、経路探索部231は、データ価値優先、通信資源優先といった探索条件に従って、候補経路を探索する構成としてもよい。データ価値優先を探索条件とする場合には、データサンプルを送信できるか否かにかかわらず、データ価値の総量がより大きくなる経路を候補経路として探索すればよい。一例として、データ価値の総量がより大きくなる経路については、対応関係取得部233が取得するデータ価値対応関係をもとにリンクごとのデータ価値を特定し、データ価値の高いリンクほどコストを低くし、ダイクストラ法を用いて候補経路を探索する構成とすればよい。通信資源優先を探索条件とする場合には、利用するか否かにかかわらず、通信資源の総量がより大きくなる経路を候補経路として探索すればよい。一例として、通信資源の総量がより大きくなる経路については、通信資源特定部232でリンクごとの通信資源を特定し、通信資源の多いリンクほどコストを低くし、ダイクストラ法を用いて候補経路を探索する構成とすればよい。データ価値優先、通信資源優先といった探索条件に従って、候補経路を探索する場合には、時間、距離等の上限を考慮して探索することが好ましい。
また、通信コストを考慮して推奨経路を決定する構成に限らず、自車の移動に伴うエネルギーコストも通信コストと同様にして考慮することで推奨経路を決定する構成としてもよい。
<実施形態1のまとめ>
実施形態1の構成によれば、データ価値マップ及び通信資源マップを用いることによって、車両が経路を移動する際に利用可能となる通信資源によって送信できる分のデータサンプルの価値を積算し、候補経路の経路全体で得ることが可能なデータサンプルの総価値を推定することが可能になる。そして、候補経路の経路全体で得ることが可能なデータサンプルの総価値を推定した結果に応じて、推奨経路を決定するので、走行中に得られるデータサンプルをセンタに送信する車両が送信できるデータサンプルの総価値をより大きくする経路を決定することが可能になる。
また、候補経路の経路全体で得ることが可能なデータサンプルの総価値を、データ価値の高いデータサンプルを優先して送信するように計画した送信スケジュールで送信する全データサンプルについてのデータ価値を積算することで推定するので、より総価値の大きい経路を決定することが可能になる。さらに、価値補正マップを用いて、データサンプルが得られてから送信されるまでの遅延時間が所定の許容範囲外となるデータサンプルは送信しないように送信スケジュールを計画するので、遅延時間が所定の許容範囲外となるデータ価値の低いデータサンプルの送信を除外する、より総価値の大きい経路を決定することが可能になる。他にも、通信コストも考慮して推奨経路を決定するので、通信コストも考慮した利益の高い候補経路を推奨経路に決定することが可能になる。
(実施形態2)
実施形態1では、価値補正マップにおいて、データサンプルが得られてから送信されるまでの遅延時間が所定の範囲内のデータサンプルには100%の価値指標が対応付けられる一方、遅延時間が所定の範囲外のデータサンプルには0%の価値指標が対応付けられる構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、価値補正マップにおいて、遅延時間が長くなるのに応じてデータサンプルに対応付けられる価値指標が順次小さくなる構成(以下、実施形態2)としてもよい。
具体例としては、図15に示すように、遅延時間が長くなるのに応じて、遅延時間に対応付けられる価値指標が100%から0%に一定の変化率で直線的に減少するように、遅延時間とデータサンプルの価値指標とが対応付けられている構成とすればよい。
実施形態2の構成を採用する場合には、遅延時間が所定の許容範囲内か否かでデータサンプルを送信するものと計画するか否かを切り替える構成に代えて、データサンプルのデータ価値を、価値補正マップに従って、遅延時間が長くなるのに応じて低く減衰させる補正を行う構成とすればよい。実施形態2の構成を採用する場合には、遅延時間が生じるデータサンプルについては、この補正を行ったデータ価値が積算されて総価値が推定されることになる。
実施形態2の構成によれば、価値補正マップを用いて、遅延時間の長いデータサンプルほどデータ価値が低く補正されるので、遅延時間がより長くデータ価値がより低いデータサンプルの送信を除外する、より総価値の大きい経路を決定することが可能になる。
(実施形態3)
また、前述の実施形態では、推奨経路決定部237が、価値推定部235で推定する候補経路の総価値と、コスト推定部236で推定する通信コストとを比較し、複数の候補経路から推奨経路を決定する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、価値推定部235で推定する候補経路の総価値を、コスト推定部236で推定する通信コストが高いほど低く補正し、候補経路のうちの補正した総価値を最大化する候補経路を推奨経路と決定する構成としてもよい。
(実施形態4)
また、前述の実施形態では、価値補正マップを用いる構成を示したが、必ずしもこれに限らず、価値補正マップを用いない構成としてもよい。この場合、データサンプルが得られてから送信されるまでの遅延時間を考慮せずに、データ価値の高いデータサンプルを優先して送信するように送信スケジュールを計画する等すればよい。
(実施形態5)
また、前述の実施形態では、通信コストを用いて推奨経路を決定する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、通信コストを用いずに推奨経路を決定する構成としてもよい。この場合、価値推定部235で推定する候補経路の総価値を最大化する候補経路を推奨経路と決定する構成としてもよい。
(実施形態6)
また、前述の実施形態では、データサンプルを取得する地点での利用可能通信資源に応じた通信量で自車が送信できない分のデータサンプルを、候補経路上で後に続く地点での利用可能通信資源の余剰がある場合には、その余剰を利用して送信するように送信スケジュールを計画する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、データサンプルを取得する地点での利用可能通信資源に応じた通信量で自車が送信できない分のデータサンプルは送信しないように送信スケジュールを計画する構成としてもよい。
(実施形態7)
また、前述の実施形態では、データ価値の高いデータサンプルを優先して送信するように送信スケジュールを計画する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、データ価値にかかわらず、その地点で取得するデータサンプルを優先して送信するように送信スケジュールを計画する構成としてもよい。
(実施形態8)
前述の実施形態では、自車の乗員の有無にかかわらず、価値推定部235で推定する候補経路の総価値を用いて推奨経路を決定する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、自車に乗員が乗車せずに自動運転によって走行する場合には、前述の実施形態に示したように、価値推定部235で推定する候補経路の総価値を用いて推奨経路を決定する構成とする一方、自車の乗員が乗車して走行する場合には、この総価値以外の時間優先,距離優先等の所定の条件に応じた推奨経路を決定する構成としてもよい。この所定の条件は、乗員からの入力操作によって選択可能としてもよい。
これによれば、自動運転での配車サービスにおいて、自車に乗員が乗車している場合は、時間優先,距離優先等の乗員のニーズにより応える経路を推奨経路とする一方、自車に乗員が乗車していない場合には、自車の走行によって得られるデータサンプルの総価値をより大きくする推奨経路を決定することが可能になる。これにより、乗員のニーズに応えることと、センタ3で得られるデータサンプルの総価値をより大きくすることとを両立することが可能になる。
(実施形態9)
前述の実施形態では、自動運転を行う車両に適用する場合を例に挙げて説明を行ったが、必ずしもこれに限らない。例えば、自動運転を行わない車両に適用する構成としてもよい。
(実施形態10)
前述の実施形態では、中長期計画部203を自動運転ECU20に備える構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、自動運転ECU20以外の電子制御装置やナビゲーション装置等の車載の装置に中長期計画部203を備える構成としてもよい。また、中長期計画部203の機能をセンタ3側が担う構成としてもよい。センタ3が中長期計画部203の機能を担う場合には、中長期計画部203で決定する推奨経路や計画する送信スケジュールを、車両側ユニット2に配信して、推奨経路に従った走行や送信スケジュールに従ったデータサンプルの送信を行わせる構成とすればよい。
なお、本開示は、上述した実施形態及び変形例に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態及び変形例にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。
1 収集システム、2 車両側ユニット、3 センタ、20 自動運転ECU、21 ADASロケータ、22 周辺監視センサ、23 車両状態センサ、24 車両制御ECU、25 通信端末(データ種別選択部)、26 記憶装置、27 HMIシステム、200 走行環境認識部、201 走行計画生成部、202 短期計画部、203 中長期計画部(経路探索装置)、204 自動運転機能部、231 経路探索部、232 通信資源特定部、233 対応関係取得部、234 必要送信量特定部、235 価値推定部、236 コスト推定部、237 推奨経路決定部、270 HCU、271 操作デバイス、272 表示装置

Claims (10)

  1. 走行中に得られるデータサンプルをセンタ(3)に送信する車両が移動する際の、候補となる経路を探索する経路探索部(231)と、
    前記車両が前記経路を移動する際に前記データサンプルの送信に利用可能となる通信資源である利用可能通信資源を特定する通信資源特定部(232)と、
    前記車両が前記経路を移動する際に前記車両で取得可能となる地点別の前記データサンプルの送信に必要なデータ量である必要送信量を特定する必要送信量特定部(234)と、
    地点とその地点の走行時に得られる前記データサンプルの価値指標との対応関係であるデータ価値対応関係を取得する対応関係取得部(233)と、
    前記通信資源特定部で特定する前記利用可能通信資源に応じた通信量と、前記必要送信量特定部で特定する前記必要送信量と、前記対応関係取得部が取得する前記データ価値対応関係をもとに特定される前記データサンプルの価値とを用いて、前記経路を前記車両が走行することで前記センタが得ることが可能な前記データサンプルの総価値を推定する価値推定部(235)と、
    前記価値推定部で推定する前記総価値に応じて、推奨すべき前記経路を決定する推奨経路決定部(237)とを備える経路探索装置。
  2. 前記価値推定部は、前記経路の各地点において、前記利用可能通信資源に応じた通信量で前記車両が送信できる分の前記データサンプルはその地点で送信するものとする一方、前記利用可能通信資源に応じた通信量で前記車両が送信できない分の前記データサンプルは、その経路の後に続く地点での前記利用可能通信資源の余剰がある場合、その余剰を利用して送信するものとし、その経路で得ることが可能な前記データサンプルの価値を積算して前記総価値を推定する請求項1に記載の経路探索装置。
  3. 前記価値推定部は、前記データ価値対応関係をもとに特定される価値がより高い前記データサンプルを優先して先に送信するものとして、前記利用可能通信資源に応じた通信量で前記車両が送信できる分の前記データサンプル及び前記余剰を利用して送信する前記データサンプルを特定する請求項2に記載の経路探索装置。
  4. 前記価値推定部は、前記利用可能通信資源に応じた通信量で前記車両が送信できない分の前記データサンプルは、その経路の後に続く地点での前記利用可能通信資源の余剰がある場合には、前記車両でそのデータサンプルが得られてから送信されるまでの遅延時間が所定の許容範囲となるデータサンプルに限り、その余剰を利用して送信するものとし、その経路で得ることが可能な前記データサンプルの価値を積算して前記総価値を推定する請求項2又は3に記載の経路探索装置。
  5. 前記対応関係取得部は、前記データ価値対応関係に加え、前記車両で前記データサンプルが得られてから送信されるまでの遅延時間と前記遅延時間が長くなるのに応じて下がる前記データサンプルの価値との対応関係である遅延価値対応関係も取得し、
    前記価値推定部は、前記通信資源特定部で特定する前記利用可能通信資源に応じた通信量と、前記必要送信量特定部で特定する前記必要送信量と、前記対応関係取得部が取得する前記データ価値対応関係及び前記遅延価値対応関係をもとに特定される前記データサンプルの価値とを用いて、前記総価値を推定する請求項1〜3のいずれか1項に記載の経路探索装置。
  6. 前記推奨経路決定部は、前記価値推定部で推定する前記総価値を最大化する前記経路を、推奨すべき経路と決定する請求項1〜5のいずれか1項に記載の経路探索装置。
  7. 前記車両が前記経路を移動する際に前記車両からの前記データサンプルの送信に用いる前記利用可能通信資源のコストを推定するコスト推定部(236)をさらに備え、
    前記推奨経路決定部は、前記対応関係取得部が取得する前記データ価値対応関係をもとに特定する前記データサンプルの価値を、前記コスト推定部で推定する前記コストが高くなるほど低く補正し、補正した前記価値を積算して前記価値推定部で推定する前記総価値を最大化する前記経路を、推奨すべき経路と決定する請求項6に記載の経路探索装置。
  8. 前記車両が前記経路を移動する際に前記車両からの前記データサンプルの送信に用いる前記利用可能通信資源のコストを推定するコスト推定部(236)をさらに備え、
    前記推奨経路決定部は、前記価値推定部で推定する前記総価値と、前記コスト推定部で推定する前記コストとに応じて、推奨すべき経路を決定する請求項1〜5のいずれか1項に記載の経路探索装置。
  9. 前記車両は自動運転が可能な車両であって、
    前記推奨経路決定部は、前記車両に乗員が乗車して走行する場合には、前記価値推定部で推定する前記総価値以外の所定の条件に応じて、推奨すべき経路を決定する一方、前記車両に乗員が乗車せずに自動運転によって走行する場合には、前記価値推定部で推定する前記総価値に応じて、推奨すべき経路を決定する請求項1〜8のいずれか1項に記載の経路探索装置。
  10. 前記データサンプルは、前記車両の走行中に複数種類が得られるものであって、
    前記センタに送信する前記データサンプルの種類を選択することができるデータ種別選択部(25)を備える請求項1〜9のいずれか1項に記載の経路探索装置。
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