JP6932970B2 - タイヤ - Google Patents

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本発明は、特定のブロモブチルゴムを含むゴム組成物で構成されるインナーライナーを備える空気入りタイヤおよびその製造方法に関する。
従来、空気入りタイヤの内面には、ブチルゴムやハロゲン化ブチルゴムなどの耐空気透過性に優れたゴムを用いたインナーライナーが用いられている。インナーライナー層は、空気漏れを防止してタイヤの空気圧を一定に保つはたらきを担う。
しかし、ブチル系ゴムは、未加硫時のゴム強度が低く、インナーライナーを薄くする場合など、穴あきが生じることが1つの問題となっている。このようなインナーライナーの穴あき対策としては、ブチル系ゴムの量を減らし、種々の樹脂を用いることなど多くの研究がなされているが、いずれも改善の余地がある。
また、近年、インナーライナーの作製には、貼付ドラムに帯状のゴムストリップを連続的に螺旋状に貼り付け巻き回すストリップワインド成形が採用され始めている。このインナーライナーのストリップワインド成形は、熱入れ押出機からリボン状に押し出されたストリップを、カレンダーロールを経由して搬送ベルト上を巻き取りドラムまで搬送した後、巻き取りドラム上に螺旋状に巻き付けることにより行われている。この際のストリップ切れや穴あき対策としては、カレンダーロールから巻き取りドラムまで搬送する搬送ベルトの速度を、カレンダーロールの押出し速度よりも遅くすることにより、巻き取りドラムに到達するまでの間で十分に冷却されてシュリンクし、その後のシュリンクが緩和されることが開示されている(特許文献1)。
特開2015−104829号公報
しかし、ストリップワインド工法により成形した場合には、ストリップ形成後のシュリンクによるストリップ切れや穴あき発生のみならず、リボンまたはストリップ作製時におけるエア噛みによるボイドの面積拡大といった問題もあり、なお改善の余地がある。インナーライナーの穴あきが発生すると、重度の場合にはスクラップとなり、軽度の場合でも修理に手間と時間を要するため、生産性が低下する原因となっていた。
したがって、本発明は、耐空気透過性に優れたブチル系ゴムを用い、タイヤ成形時の耐穴あき性に優れたゴム組成物で構成されるインナーライナーを備えるタイヤ、およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、ゴム成分として所定の関係式を満たすブロモ含有量(質量%)および二重結合量(質量%)を有するブロモブチルゴムを使用し、このブロモブチルゴムを混練工程に投入する際のゴム温度を0〜40℃とすることにより、耐穴あき性が向上し、グリーンモジュラスに優れたインナーライナーを製造できることを見出し、さらに検討を重ねて本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
[1]ブロモ含有量(X)および二重結合量(Y)が、下記式(1)〜(3)を満たすブロモブチルゴムを、ゴム温度0〜40℃、好ましくは10〜30℃で投入して混練して得られるゴム組成物で構成されるインナーライナーを備えるタイヤ
Y<0.5X+1.05(好ましくはY<0.5X+1.00) (1)
Y>0.5X+0.60(好ましくはY>0.5X+0.70) (2)
Y>−X+2.70(好ましくはY>−X+2.75) (3)、
[2]前記インナーライナーが、(A)ブロモブチルゴムを混練する工程、(B)工程(A)で得られた混練物を連続混合機に投入してリボン状に押出する工程、(C)押出されたリボン状混練物をストリップ形状に押出する工程、および(D)得られたゴムストリップを巻き取りドラム上にストリップワインド成形により螺旋状に巻き取る工程を含む製造方法により製造されたものである上記[1]記載のタイヤ、
[3]前記工程(B)の連続混合機へ投入する際の混練物の温度が0〜40℃、好ましくは10〜30℃である上記[2]記載のタイヤ、
[4]前記タイヤがトラックバス用タイヤである上記[1]〜[3]のいずれかに記載のタイヤ、ならびに
[5]ブロモブチルゴムを含有するゴム組成物で構成されるインナーライナーを備えるタイヤの製造方法であって、該ゴム組成物の製造方法が、ブロモ含有量(X)および二重結合量(Y)が下記式(1)〜(3)を満たすブロモブチルゴムを、ゴム温度0〜40℃、好ましくは10〜30℃で投入して混練するものである、タイヤの製造方法
Y<0.5X+1.05(好ましくはY<0.5X+1.00) (1)
Y>0.5X+0.60(好ましくはY>0.5X+0.70) (2)
Y>−X+2.70(好ましくはY>−X+2.75) (3)
に関する。
本発明によれば、所定の関係式を満たすブロモ含有量および二重結合量を有するブロモブチルゴムを、ゴム温度0〜40℃で投入して混練して得られるゴム組成物で構成されるインナーライナーを備えるタイヤとすることにより、成形時のインナーライナーの耐穴あき性が改善されたタイヤを提供することができる。
本発明のタイヤは、ブロモ含有量(X)および二重結合量(Y)が所定の関係式を満たすブロモブチルゴムを、所定のゴム温度で投入して混練して得られるゴム組成物で構成されるインナーライナーを備えることを特徴とする。
本発明に用いるブロモブチルゴムは、そのブロモ含有量(X)および二重結合量(Y)の関係が、式(1):Y<0.5X+1.05、式(2):Y>0.5X+0.60、および式(3):Y>−X+2.70を満たすものであれば、とくに限定されることなく使用することができ、上記式(1)は、Y<0.5X+1.00であることが好ましく、上記式(2)は、Y>0.5X+1.2であることが好ましく、上記式(3)は、Y>−X+2.75であることが好ましい。
本明細書において、ブロモブチルゴムのブロモ含有量(X)は、ブロモブチルゴム中に含まれる臭素の量をNMRにて測定し、質量%で表した値である。また、ブロモブチルゴムの二重結合量(Y)も、NMRにて測定し、質量%で表した値である。
上記式(1)〜(3)を満たすブロモブチルゴムを使用することにより、この規定外のブロモブチルゴムを用いた場合と比較して、臭素が起点となり長鎖の分岐構造が生じる。このような長鎖の分岐構造がある場合、ひずみが大きくなると硬くなる、ひずみ硬化性を示す。このひずみ硬化により、リボン形成時やストリップ押出時の水分の蒸発やエア噛みによって生じたボイドの成長が抑制され、穴あきの発生を抑えることができる。
本発明に係るゴム組成物は、上記ブロモブチルゴム以外にも、他のゴム成分を含有することができる。他のゴム成分としては、例えば、ジエン系ゴムとして、天然ゴム(NR)やジエン系合成ゴムが挙げられ、ジエン系合成ゴムとしては、ポリイソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)などがあげられる。これらのゴム成分は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。他のゴム成分を含有させる場合のゴム成分中の含有量は、本発明の効果が十分に得られるよう、10質量%以下とすることが好ましく、本発明に係るゴム組成物は、ゴム成分としては上記所定のブロモブチルゴムのみを用いることが好ましい。
本発明に係るゴム組成物には、上記成分以外にも、従来ゴム工業でインナーライナー用ゴム組成物の製造に一般に使用される配合剤、例えば、補強性フィラー、軟化剤、オイル、ステアリン酸、酸化亜鉛、各種老化防止剤、加硫剤、加硫促進剤などを適宜配合することができる。
補強性フィラーとしては、カーボンブラックまたはシリカなど、従来ゴム工業、特にタイヤ用ゴム組成物において慣用されるもののなかから任意に選択して用いることができるが、主としてカーボンブラックが好ましい。これらの補強性フィラーは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
カーボンブラックとしては、例えば、オイルファーネス法により製造されたカーボンブラックなどが挙げられ、2種類以上のコロイダル特性の異なるものを併用してもよい。具体的にはGPF、HAF、ISAF、SAFなどが挙げられるが、なかでも、SAFが好適である。
カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA)は、20m2/g以上が好ましく、25m2/g以上がより好ましい。カーボンブラックのN2SAを20m2/g以上とすることにより、十分な補強性が得られる傾向がある。また、カーボンブラックのN2SAは、40m2/g以下が好ましく、37m2/g以下がより好ましい。カーボンブラックのN2SAを40m2/g以下とすることにより、カーボンブラックの周囲や塊の内部に空隙が生じるのを防ぎ、空気遮断性の悪化を抑制する傾向や、またゴムが硬くなり過ぎず、耐亀裂成長性や破断伸びの低下を抑えられる傾向がある。なお、本明細書におけるカーボンブラックのN2SAは、ASTM D 3037−81に準拠してBET法で測定される値である。
補強性フィラーを含有する場合の含有量は、良好な補強性が得られるという点から、ゴム成分100質量部に対して20質量部以上が好ましく、25質量部以上がより好ましく、30質量部以上がさらに好ましい。また、補強性フィラーの含有量は、フィラー分散の悪化による応力集中を防ぐ点から、ゴム成分100質量部に対して90質量部以下が好ましく、80質量部以下がより好ましく、70質量部以下がさらに好ましい。
オイルとしては、アロマチックオイル、プロセスオイル、パラフィンオイル等の鉱物油が挙げられる。なかでも、環境への負荷低減という理由からプロセスオイルを使用することが好ましい。
オイルを含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、25質量部以下が好ましく、15質量部以下がより好ましい。オイルの含有量を上記範囲内とすることにより、本発明の効果を良好に得ることができる。
酸化亜鉛としては、特に限定されず、タイヤ工業において汎用されているものを使用することができる。酸化亜鉛は、ブチル系ゴム中のイソプレン部での架橋を促進する効果がある。
酸化亜鉛を含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、0.8質量部以上が好ましく、1.0質量部以上がより好ましい。酸化亜鉛の含有量を、ゴム成分100質量部に対して0.8質量部以上とすることにより、十分な架橋促進効果が得られる。
ステアリン酸を含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、0.5質量部以上が好ましく、0.8質量部以上がより好ましい。ステアリン酸の含有量をゴム成分100質量部に対して0.5質量部以上とすることにより、酸化亜鉛の分散が良好となり、シート加工性や破断伸びが良好なものとなる。また、ステアリン酸の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、3.0質量部以下が好ましく、2.5質量部以下がより好ましい。ステアリン酸の含有量をゴム成分100質量部に対して3.0質量部以下とすることにより、混練り時の滑性の上昇を抑えられ、フィラーの分散性、破断伸びが良好となる。
加硫剤は特に限定されるものではなく、ゴム工業において一般的なものを使用することができるが、硫黄原子を含むものが好ましく、例えば粉末硫黄、沈降硫黄、不溶性硫黄などが挙げられる。粉末硫黄が特に好ましく用いられる。
加硫剤を含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、良好な架橋構造を形成するという観点から、ゴム成分100質量部に対して、硫黄換算で0.3質量部以上が好ましく、0.4質量部以上がより好ましく、2.5質量部以下が好ましく、2.0質量部以下がより好ましい。
軟化剤、老化防止剤、加硫促進剤などはいずれも、ゴム工業において一般的に用いられるものを好適に用いることができる。
本発明に係るゴム組成物の製造方法としては、所定のブロモブチルゴムの混練投入時の温度を0〜40℃とする以外は、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、上述の加硫剤および加硫促進剤以外の成分をオープンロール、バンバリーミキサー、密閉式混練機等のゴム混練装置を用いて混練する工程を行い、得られた混練物に加硫剤および加硫促進剤を添加して混練する工程を行うことにより未加硫ゴム組成物を得ることができる。
ブロモブチルゴムの混練投入時の温度は、0℃以上であり、10℃以上が好ましい。混練投入時のゴム温度が、0℃未満であると、混練時間が長くなり生産性が落ちる。また、ブロモブチルゴムの混練投入時の温度は、40℃以下であり、30℃以下が好ましい。混練投入時のゴム温度が、40℃を超えると、混練においてせん断がかかりにくく、部分架橋が起こり難くなり、ストリップワインド成形を行う際のリボンやストリップ内のボイドの成長を抑制し難く、インナーライナーに穴あきが発生しやすくなる傾向がある。なお、ブロモブチルゴムの混練投入時の温度は、後述する測定方法に従って測定した温度である。
本発明に係るインナーライナーの製造は、上述の本発明に係るゴム組成物を、未加硫の段階で、例えば、公知のストリップワインド成形により行うことができる。具体的には、上述のとおりブロモブチルゴムを混練する(A)工程、(A)工程で得られた混練物を連続混合機に投入しリボン状に押出する(B)工程、押出されたリボン状混練物をストリップ形状に押出する(C)工程、および得られたゴムストリップを巻き取りドラム上にストリップワインド成形により螺旋状に巻き取る(D)工程を含む製造方法により製造することが好ましい。
(A)工程は、ブロモブチルゴムと加硫剤以外の、従来ゴム工業で一般的にインナーライナー用ゴム組成物に用いる薬品とを混練りした後、得られた混練物に加硫剤を加えてさらに混練りするといったように二段階の混練工程に分けて実施することができる。
(B)工程において混練物を連続混合機に投入する際の混練物の温度は、0℃以上が好ましく、10℃以上がより好ましい。混練物の温度が0℃未満であると、混練時間が長くなり生産性が落ちる傾向がある。また、(B)工程において混練物を連続混合機に投入する際の混練物の温度は、40℃以下が好ましく、30℃以下がより好ましい。混練物の温度が40℃を超えると、混練においてせん断がかかりにくく、部分架橋が起こり難くなり、ストリップワインド成形を行う際のリボンやストリップ内のボイドの成長を抑制し難く、インナーライナーに穴あきが発生しやすくなる傾向がある。なお、連続混合機に投入する際の混練物の温度は、後述する測定方法に従って測定した温度である。
ストリップワインド成形に使用するストリップの幅は、特に限定されるものではないが、15mm以上が好ましく、20mm以上がより好ましい。ストリップワインド成形に使用するストリップの幅は、30mm以下が好ましく、25mm以下がより好ましい。
ストリップワインド成形に使用するストリップの厚みは、特に限定されるものではないが、0.5mm以上が好ましく、1.0mm以上がより好ましい。ストリップの厚みを0.5mm以上とすることにより、穴開きが生じにくくなる。ストリップワインド成形に使用するストリップの厚みは、2mm以下が好ましく、1.5mm以下がより好ましい。ストリップの厚みを2mm以下とすることにより、成形がしやすくなる。
ストリップワインド成形の際にストリップ同士が重なる幅は、特に限定されるものではないが、1mm以上が好ましく、3mm以上がより好ましく、5mm以上がさらに好ましい。ストリップワインド成形の際にストリップ同士が重なる幅を、1mm以上とすることにより、穴開きが生じにくくなる。ストリップワインド成形の際にストリップ同士が重なる幅は、30mm以下が好ましく、20mm以下がより好ましく、16mm以下がさらに好ましい。ストリップ同士が重なる幅を30mm以下とすることにより、形成がしやすくなる。
ストリップワインド成形の際に、ストリップを巻き付けドラムに巻き付ける速さは、1300mm/s以上が好ましく、1500mm/s以上がより好ましく、1700mm/s以上がさらに好ましい。ストリップを巻き付けドラムに巻き付ける速さを1300mm/s以上とすることにより、成形時間が短くなる。また、ストリップを巻き付けドラムに巻き付ける速さは、2000mm/s以下が好ましく、1900mm/s以下がより好ましく、1850mm/s以下がさらに好ましい。ストリップ巻き付けドラムに巻き付ける速さを2000mm/s以下とすることにより、穴あきが生じにくくなる。
本発明のタイヤは、上述の本発明に係るゴム組成物を、未加硫の段階で、例えば、公知のストリップワインド成形により製造したインナーライナーを備える。具体的には、上述のとおりブロモブチルゴムを混練する(A)工程、(A)工程で得られた混練物を連続混合機に投入しリボン状に押出する(B)工程、押出されたリボン状混練物をストリップ形状に押出する(C)工程、および得られたゴムストリップを巻き取りドラム上にストリップワインド成形により螺旋状に巻き取る(D)工程を含む製造方法により製造されたインナーライナーを備えることが好ましい。
本発明のタイヤは、本発明に係るゴム組成物を前記の方法に従って、すなわちブロモ含有量(X)および二重結合量(Y)が下記式(1)〜(3)を満たすブロモブチルゴムを、ゴム温度0〜40℃で投入して混練して製造し、そのゴム組成物でインナーライナーを構成することにより製造することができる。インナーライナーの製造は上述した方法に従って行うことができ、その他のタイヤ部材をストリップワインド成形により貼り付け、または通常の方法により押出し加工した各タイヤ部材を貼り付けることにより、未加硫タイヤが得られ、この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することにより、本発明のタイヤを製造することができる。
本発明のタイヤは、乗用車用タイヤ、トラックやバスなどの重荷重用タイヤなどタイヤ全般に用いることができる。なかでも、より高い空気保持性が必要な点から、トラックやバスタイヤなどの重荷重用タイヤとすることが好ましい。
本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は、実施例にのみ限定されるものではない。
以下、実施例および比較例において用いた各種薬品をまとめて示す。
ブロモブチルゴム1:(ブロモ含有量1.3質量%、二重結合量1.5質量%)
ブロモブチルゴム2:(ブロモ含有量1.4質量%、二重結合量1.5質量%)
ブロモブチルゴム3:(ブロモ含有量1.3質量%、二重結合量1.6質量%)
ブロモブチルゴム4:(ブロモ含有量1.1質量%、二重結合量1.4質量%)
カーボンブラック:N660(N2SA:35m2/g)
オイル:ミネラルオイル
ステアリン酸
酸化亜鉛
硫黄
実施例1〜6ならびに比較例1および2
表1に示す配合処方にしたがい、1.7Lの密閉型バンバリーミキサーを用いて、硫黄以外の薬品を排出温度140℃で3分間混練りし、混練物を得た。次に1.7Lの密閉型バンバリーミキサーを用いて、得られた混練物に硫黄を添加し、排出温度90℃で1分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。表1に示す条件にしたがい、得られた未加硫ゴム組成物を、連続混合機に投入し、リボン状に押出し、押し出されたリボン状未加硫ゴム組成物を幅23mm、厚み1.2mmのストリップに押出し成形した。このストリップを、貼り付けドラムを回転させながら、ストリップ同士が重なる幅を5〜15mmとして、速度1800mm/sで貼り付けドラムに貼り付けインナーライナーを形成し、その他の各タイヤ部材を貼り付けタイヤ生カバー(タイヤサイズ11R22.5)を製造した。
<ゴム温度の測定>
表1に示す、原料のブロモブチルゴムの1.7Lの密閉型バンバリーミキサー投入時の温度(混練投入温度)、および連続混合機に投入する際の未加硫ゴム組成物の温度(連続混合機投入温度)は、熱電対式温度計にて測定した温度(℃)である。
<穴あき評価>
各実施例毎に作製した5本の生カバーの内側表面を、作製後目視により穴あき箇所の個数を数え評価した。結果を各5本のタイヤの合計数として表1に示す。
Figure 0006932970
表1の結果より、本発明の所定のブロモブチルゴムを0〜40℃で投入して混練して得られるゴム組成物は、リボンの膨張が小さく、ボイドの拡大を抑制し、インナーライナーとして使用した際に、生カバーの耐穴あき性を向上できるものであることが分かる。

Claims (5)

  1. ブロモ含有量(質量%)(X)および二重結合量(質量%)(Y)が、下記式(1)〜(3)を満たすブロモブチルゴムを、ゴム温度0〜40℃で投入して混練して得られるゴム組成物で構成されるインナーライナーを備えるタイヤ。
    Y<0.5X+1.05 (1)
    Y>0.5X+0.60 (2)
    Y>−X+2.70 (3)
  2. 前記インナーライナーが、
    (A)ブロモブチルゴムを、ゴム温度0〜40℃で投入して混練する工程、
    (B)工程(A)で得られた混練物を連続混合機に投入してリボン状に押出する工程、
    (C)押出されたリボン状混練物をストリップ形状に押出する工程、および
    (D)得られたゴムストリップを巻き取りドラム上にストリップワインド成形により螺旋状に巻き取る工程
    を含む製造方法により製造されたものである請求項1記載のタイヤ。
  3. 前記工程(B)の連続混合機へ投入する際の混練物の温度が0〜40℃である請求項2記載のタイヤ。
  4. 前記タイヤがトラックバス用タイヤである請求項1〜3のいずれか1項に記載のタイヤ。
  5. ブロモブチルゴムを含有するゴム組成物で構成されるインナーライナーを備えるタイヤの製造方法であって、該ゴム組成物の製造方法が、ブロモ含有量(質量%)(X)および二重結合量(質量%)(Y)が下記式(1)〜(3)を満たすブロモブチルゴムを、ゴム温度0〜40℃で投入して混練するものである、タイヤの製造方法。
    Y<0.5X+1.05 (1)
    Y>0.5X+0.60 (2)
    Y>−X+2.70 (3)
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