JP6932545B2 - 緑化工法 - Google Patents

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Description

本発明は、緑化用素材(バーク堆肥などの有機質土壌改良材、種子、肥料、高分子系侵食防止剤)を法面に吹き付ける法面緑化工法(厚層基材吹付工)及び資材に関する。
バーク堆肥などの有機質土壌改良材、種子、肥料、高分子系侵食防止剤などの緑化用素材を法面に吹付ける技術は種々知られている(特許文献1〜3)。
特開平04−289322号公報 特開平08−239835号公報 特開2009−041297号公報
これらの素材はいわゆるバッチ式に各素材が計量、投入、混合された後、高圧空気やポンプによりノズルから法面に吹付けられる様になっている。そして、1バッチ毎に投入される各素材の比率、量は予め定められており、土質や気候条件に応じて選択されている。
従来、緑化工事現場では、計量機等を設置する事は困難であるため、作業員が、高分子系侵食防止剤、肥料、種子、高吸水ポリマー等の素材をバッチ毎に柄杓などで容積計量しており、作業負荷が高くなったり、配合比率の誤差が生じ易かったりする等の課題があった。また、高分子系侵食防止剤、粉末肥料の添加時には微粉末などが飛散し易く、作業環境の悪化が生じていた。粉塵による呼吸器障害防止のため作業者は防塵マスクをして作業が行われていた。
これらの課題に対して、特許文献1〜2では、予め各素材を1バッチ量ずつ袋に包装する手法が提案されているが、これらの手法は水との混合を必須としており、厚層基材吹付工など水の投入を必須としない工法への対応が課題であった。
特許文献3では、緑化関連資材を予め分解性の包装袋に緑化関連資材を充填しておき、従来通り内容物を取り出して使用した後、空になった袋を別途、粒状化した上で緑化資材に混合して吹きつける工法する手法が提案されているが、この提案はゴミの減量を目的としており、緑化工事における各素材の配合比率の誤差の低減、作業員の作業負荷の低減、緑化資材粉末の飛散防止、作業環境の改善等の課題には解決されない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、水の投入を必須としない工法への対応が可能であり、且つ緑化工事の作業を効率化することが可能な緑化工法を提供するものである。
本発明によれば、投入工程と、混合工程と、吹付工程を備える緑化工法であって、前記投入工程では、1又は複数の緑化用素材を撹拌機に投入し、前記緑化用素材の少なくとも1つは、袋に充填されて構成される袋入資材となっており、前記投入工程では、前記袋入資材が袋ごと前記撹拌機に投入され、前記混合工程では、前記撹拌機において前記袋入資材を袋ごと撹拌及び混合して吹付け材を得て、前記吹付工程では、前記吹付け材を吹付ノズルから法面に吹き付ける、緑化工法が提供される。
本発明では、袋入資材を袋ごと撹拌機に投入し、撹拌機において袋入資材を袋ごと撹拌及び混合して吹付け材を得る。このため、緑化用素材を袋から取り出す手間がないので、作業を効率化できる。本発明は、水の投入を必須としていないので、水の投入を必須としない工法にも対応可能である。
以下、本発明の種々の実施形態を例示する。以下に示す実施形態は互いに組み合わせ可能である。
好ましくは、前記混合工程では前記袋が細断される。
好ましくは、前記袋は、生分解性を有する。
好ましくは、前記袋は、天然繊維系の材料で作られている。
好ましくは、前記袋入資材は、前記緑化用素材として、有機質土壌改良材と、種子と、肥料と、高分子系侵食防止剤から選択される少なくとも1種を含む。
好ましくは、前記袋入資材は、前記緑化用素材として、種子と、肥料と、高分子系侵食防止剤を含み、前記投入工程では、前記袋入資材と共に有機質土壌改良材が前記撹拌機に投入され、前記混合工程では、前記袋入資材と前記有機質土壌改良材が撹拌及び混合される。
好ましくは、前記種子と、前記肥料と、前記高分子系侵食防止剤は、同一の袋に充填される。
好ましくは、前記種子と、前記肥料と、前記高分子系侵食防止剤は、それぞれ、別々の袋に充填される。
好ましくは、前記種子と、前記肥料と、前記高分子系侵食防止剤は、それぞれ、別々の袋に充填され、複数の袋を束ねるあるいは接合されている。
好ましくは、前記有機質土壌改良材は、袋に入っていない状態で前記撹拌機に投入される。
好ましくは、前記有機質土壌改良材は、袋ごと前記撹拌機に投入される。
好ましくは、前記投入工程の前に前記有機質土壌改良材は、袋に充填されており、前記袋入資材は、前記有機質土壌改良材が充填された袋に内蔵又は付着されている。
好ましくは、前記高分子系侵食防止剤は、再乳化性の樹脂粉末である。
好ましくは、前記樹脂のガラス転移温度が20℃以下である。
好ましくは、前記樹脂は、酢酸ビニルに由来する構造単位を含む。
好ましくは、前記樹脂は、エチレン酢酸ビニル共重合体である。
好ましくは、前記撹拌機は、モルタルミキサーである。
好ましくは、加水を行わない。
好ましくは、厚層基材吹付工である。
本発明の第1実施形態の緑化工法の説明図である。 本発明の第2実施形態の緑化工法の説明図である。 本発明の第2実施形態の変形例の緑化工法の説明図である。 本発明の第3実施形態の緑化工法の説明図である。 本発明の第4実施形態の緑化工法の説明図である。
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴事項について独立して発明が成立する。
1.第1実施形態
本発明の第1実施形態の緑化工法は、図1に示す緑化装置10を用いて実施することができる。緑化装置10は、ベルトコンベア11と、撹拌機12と、吹付ホース14、及び吹付ノズル15を備える。撹拌機12は、二槽式撹拌機であり、ホッパー12hと、上槽12uと、下槽12dと、パイプ12pと、上槽撹拌羽根12u1と、下槽撹拌羽根12d1を備える。撹拌機12には、図示しないコンプレッサが接続されている。
本実施形態の緑化工法は、厚層基材吹付工であり、投入工程と、混合工程と、吹付工程を備える。
1−1.投入工程
投入工程では、1又は複数の緑化用素材を撹拌機12に投入する。緑化用素材とは、通常、緑化に使用される種々の素材を意味し、有機質土壌改良材、種子、肥料、高分子系侵食防止剤などを意味する。緑化用素材の少なくとも1つは、袋1に充填されて構成される袋入資材2となっており、投入工程では、袋入資材2が袋1ごと撹拌機12に投入される。袋入資材2は、緑化用素材として、有機質土壌改良材と、種子と、肥料と、高分子系侵食防止剤から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。本実施形態では、図1に示すように、袋入資材2は、緑化用素材として、種子と、肥料と、高分子系侵食防止剤を含む。有機質土壌改良材は、袋に入っていない状態で袋入資材2と共に撹拌機12に投入される。
図1に示すように、袋入資材2及び有機質土壌改良材は、ベルトコンベア11によって矢印X及びY方向に運ばれてホッパー12hを通じて撹拌機12の上槽12u内に投入される。ベルトコンベア11は、タイマーによって所定時間間隔で動作させることができる。この場合、ベルトコンベア11の動作周期に合わせて袋入資材2及び有機質土壌改良材をベルトコンベア11上に載置することによって、バッチごとに、適量の袋入資材2及び有機質土壌改良材を投入することが可能になる。
<有機質土壌改良材、種子、肥料>
有機質土壌改良材とは、有機質の土壌改良材であり、バーク堆肥やピートモスが例示される。種子は、通常、緑化に使用されるものであればよく、外来草本(ケンタッキー31フェスク、クリービングレッドフェスク、オーチャードグラス等)と木本(ヤマハギ、イタチハギ、メギハギ等)が広く用いられる。肥料は、通常、緑化に使用されるものであればよく、通常の化学肥料が用いられる。
<高分子系侵食防止剤>
高分子系侵食防止剤は、粉末化された樹脂であれば特に限定されず、再乳化性の樹脂粉末であることが好ましい。「再乳化性の樹脂粉末」とは、水に分散させると乳化状態となる粉末である。このような樹脂粉末は、例えば樹脂エマルジョンを噴霧乾燥などの方法によって粉末状にすることによって製造することができる(「エマルジョン粉末」として市販されている。)。樹脂粉末が再乳化性であることによって、樹脂粉末を吹付資材に添加したときに、吹付資材中の水分によって樹脂粉末が再乳化して結着力が発揮される。
樹脂粉末の製造に利用可能な水性樹脂エマルジョンの種類は、特に限定されず、酢酸ビニル樹脂エマルジョン、酢酸ビニル共重合体エマルジョン、アクリル酸エステル樹脂エマルジョン、スチレンアクリル酸エステル共重合体エマルジョン、エチレン酢酸ビニル共重合体エマルジョン、スチレン−ブタジエン共重合体エマルジョン、ビニリデン樹脂エマルジョン、ポリブテン樹脂エマルジョン、アクリルニトリル−ブタジエン樹脂エマルジョン、メタアクリレート−ブタジエン樹脂エマルジョン、アスファルトエマルジョン、エポキシ樹脂エマルジョン、ウレタン樹脂エマルジョン、シリコン樹脂エマルジョン、天然ゴムエマルジョンなどが例示され、このうち、酢酸ビニルに由来する構造単位を含む樹脂のエマルジョン(酢酸ビニル樹脂エマルジョン、酢酸ビニル共重合体エマルジョン、エチレン酢酸ビニル共重合体エマルジョン等)が好ましく、エチレン酢酸ビニル共重合体エマルジョンがさらに好ましい。樹脂粉末の樹脂は、上記列挙したエマルジョン中の樹脂が好ましく、酢酸ビニルに由来する構造単位を含む合成樹脂がさらに好ましく、エチレン酢酸ビニル共重合体がさらに好ましい。
水性樹脂エマルジョンの製造方法は、特に限定されないが、例えば、水を主成分とする分散媒中に乳化剤とモノマーを添加し、撹拌させながらモノマーを乳化重合させることによって製造することができる。
樹脂粉末の合成樹脂のガラス転移温度(Tg)は、例えば20℃以下であり、5℃以下が好ましい。Tgが大きすぎると、低温環境下で使用した場合の土壌侵食防止性が低下するからである。また、Tgの下限は、特に規定されないが、例えば、−25又は−20℃である。Tgが低すぎると硬化時の皮膜が柔らかくなり、強度が低下するので好ましくない。Tgは、樹脂の組成を変えることによって調整可能である。例えば樹脂がエチレン酢酸ビニル共重合体である場合、Tgは、酢酸ビニル含量が大きくなるに従って大きくなる傾向があり、例えば酢酸ビニル含量を87wt%以下にすることによって、Tgを5℃以下にすることができる。
<袋1>
袋1は、撹拌機12において細断又は溶解可能な材質で構成される。袋1は、輸送時に細断しない強度を有するものが好ましい。
袋1は、非水溶性であっても水溶性であってもよい。袋1が非水溶性である場合、混合工程において袋1が細断されて緑化用素材と混合される。袋1が水溶性である場合、混合工程において加水される場合は袋1が溶解され、混合工程において加水されない場合は袋1が細断される。従って、本実施形態では、袋1の材質によらずに、加水は必須ではない。
袋1が水溶性である場合、袋1が加水又は降雨によって溶解するので、袋1が細断又は溶解されて法面5に吹き付けられた後に、法面5において袋1が目立たず、かつ発芽の障害になることがないために好ましい。水溶性の材質として、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ソーダ、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。一方、袋1が水溶性である場合、作業時の水分で細断し易い欠点がある。
袋1が非水溶性である場合、作業時の水分で細断し易いという上記欠点がない反面、袋1が細断又は溶解されて法面5に吹き付けられた後に、法面5において袋1が目立たちやすい。そのため、袋1は、生分解性を有することが好ましい。袋1が生分解性を有する場合、袋1が細断又は溶解されて法面5に吹き付けられた後に菌等によって生分解されるので、法面5への長期滞留が無く、植生の養分となるという利点がある。
生分解性の材質として、生分解性の高分子(セルロース、変性セルロース、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリグリコール酸、変性ポリビニルアルコール、カゼイン、変性澱粉)や、天然植物性繊維(紙、木綿、亜麻、麻、ジュート、ピート)などが挙げられる。紙の材質としては特に材質を選ばないが、適度な強度があり加工し易い和紙が好ましい。和紙は植物性繊維でできており、有機質土壌改良材と共に生分解し肥料となる。
袋1は、生分解性を有さないプラスチックであってもよい。このようなプラスチックとして、ポリエチレン、ポリプロピレン等の有害成分を含まないものがこのましい。
袋1は、フィルム、織布、不織布の何れであってもよい。袋1は、撹拌作業で細かく細分されやすいようにあらかじめミシン目、ラミネート加工することで細断し易くすることができる。各種の易開封性加工したフィルムで袋を作成し細分化しやすくすれば、種の発芽や根の発達に障害となることはない。
<袋入資材2>
袋入資材2は、緑化用素材として、種子と、肥料と、高分子系侵食防止剤を含む。袋1内に緑化用素材を充填した後に端部を接合することによって袋入資材2を形成することができる。端部の接合は、接着剤やヒートシール、縫合、ホッチキス等によって行うことができる。袋入資材2は、上記の緑化用素材以外の素材を含んでいてもよい。例えば、発芽の促進、水分不足による枯れ防止、保水機能の向上のために、保水材として高吸水ポリマー等を含んでもよい。
ところで、有機質土壌改良材、種子、肥料、及び高分子系侵食防止剤は、通常、1バッチずつ、特定の比率で混合される。一例では、1バッチにおいて、有機質土壌改良材160Lに対して、種子32g、肥料480g、及び高分子系侵食防止剤80gが配合される。1バッチごとに、種子、肥料、高分子系侵食防止剤を現場で計量して有機質土壌改良材に混ぜ合わせることは、作業効率が良くないことに加えて、粉塵を発生させて作業環境を悪化させるという問題がある。一方、本実施形態では、袋入資材2は、1バッチ分の、種子32g、肥料480g、及び高分子系侵食防止剤80gを含んでいる。このため、有機質土壌改良材160Lと1袋の袋入資材2を用いることによって計量することなく、1バッチ分の有機質土壌改良材、種子、肥料、及び高分子系侵食防止剤を配合することができる。なお、有機質土壌改良材は、例えば40Lごとに包装されて販売されているので、4袋の有機質土壌改良材を用いることによって、計量することなく、160Lの有機質土壌改良材を配合することが可能である。また、有機質土壌改良材は、肥料や高分子系侵食防止剤に比べて飛散しにくいので、有機質土壌改良材を袋入資材2に含めなくても作業環境は大きく悪化しない
袋入資材2は、1/nバッチ分の種子、肥料、及び高分子系侵食防止剤を含んでいてもよい。nは2以上の自然数であり、例えば2〜10であり、好ましくは、2〜5である。この場合、袋入資材2をn袋用いることによって、1バッチ分の種子、肥料、及び高分子系侵食防止剤を配合することが可能になる。
1−2.混合工程
混合工程では、撹拌機12において袋入資材2を袋1ごと撹拌及び混合して吹付け材を得る。本実施形態では、袋入資材2と共に有機質土壌改良材が撹拌機12に投入されるので、混合工程では、袋入資材2と有機質土壌改良材が撹拌及び混合される。
本実施形態では、図1に示すように、撹拌機12の上槽12u内に投入された袋入資材2及び有機質土壌改良材は、上槽撹拌羽根12u1によって撹拌される。これによって、袋1が細断され、袋1と、その内容物である種子、肥料、及び高分子系侵食防止剤と、有機質土壌改良材が1バッチごとに混合されて、吹付け材が得られる。得られた吹付け材は、パイプ12pを通じて下槽12dに送られ、下槽撹拌羽根12d1によって撹拌される。
撹拌機12としては、袋1を細断して、袋1と緑化用素材を混合可能なものであれば特に限定されないが、二槽式であり、上槽でバッチ混合され下槽では混合圧送される様なモルタルミキサーが好適に用いられる。モルタルミキサーは水を加える事なく袋1を粉砕でき、吹付ホース14及び吹付ノズル15の目詰り等を起こす事なく、好適に吹付け作業を実施する事ができ、好適に用いられる。
1−3.吹付工程
吹付工程では、混合工程で得られた吹付け材を吹付ノズル15から法面5に吹き付ける。
本実施形態では、図1に示すように、吹付ノズル15は、吹付ホース14を介して下槽12dに連結されており、図示しないコンプレッサからの圧縮空気によって下槽12d内の吹付け材が法面5に吹き付けられる。
法面吹付け作業は、命綱を付けた作業員が吹付ホース14を抱え、法面に対し垂直に吹付け材が吹付けされるように、リバウンドが少なくなるように工事が行われている。
混合工程及び吹付工程は、材料の混合と吹付けが可能な二槽式吹付機を用いて行うことが好ましく、具体的には、例えば「モルタル・緑化基盤材吹付け機(三和産業株式会社)」を用いて実施することができる。
本実施形態は上記のように構成されているので、以下の通り優れた効果を奏することができる。
(1)作業環境が改善されるため粉塵対策の防塵マスクを使用する必要がなくなる。少量の水分と袋入資材2が接触しても細断せず作業の継続ができる。
(2)緑化現場に計量機がなくとも、緑化用素材を精度良く配合することができる。
(3)作業が容易になり工期が短縮でき、吹付け材の品質が向上する。発芽のバラツキがなくなり、出来栄えがよくなる。
(4)従来の計量は容積計量のためバラツキを考慮し配合剤は計画配合より多めに目増し計量していた。本実施形態では、価格の高い配合剤(種子、肥料、及び高分子系侵食防止剤)の計量目増し量を大幅に減少でき、経済性が向上する。
(5)混合工程において加水を行うことなく袋1を細断しているために、厚層基材吹付工など水の投入を必須としない工法への対応が可能である。
2.第2実施形態
図2を用いて、本発明の第2実施形態について説明する。第1実施形態では、種子、肥料、及び高分子系侵食防止剤は、同一の袋1内に充填されていたが、本実施形態では、図2に示すように、種子、肥料、及び高分子系侵食防止剤は、それぞれ、別々の袋1に充填されている。各袋1に充填される種子、肥料、及び高分子系侵食防止剤の量は、それぞれ、1バッチ分であってもよく、1/nバッチ分(nは2以上の自然数であり、例えば2〜10であり、好ましくは、2〜5である。)であってもよい。
なお、種子、肥料、及び高分子系侵食防止剤のうちの2つを同一の袋1に充填し、残りの1つを別の袋1に充填してもよい。
なお、図5に示すように、袋1を複数個、束ねても良い。束ねる方法は特に限定されないが、接着剤やヒートシール、縫合、ホッチキス等により端部を接合したり、紐で縛る等により行うことができる。投入工程をより効率的に行う事が出来る。
3.第3実施形態
図4を用いて、本発明の第3実施形態について説明する。第1実施形態では、有機質土壌改良材は袋1に入っていなかったが、本実施形態では、有機質土壌改良材と袋入資材2が同一の袋1aに充填されて袋入資材2aが構成されている。袋1aに充填される有機質土壌改良材は、1バッチ分であってもよく、1/nバッチ分(nは2以上の自然数であり、例えば2〜10であり、好ましくは、2〜5である。)であってもよい。
例えば、袋入資材2aに、種子、肥料、及び高分子系侵食防止剤が1バッチ分含まれていて、有機質土壌改良材が1/4バッチ分含まれている場合、袋入資材2aを1袋と、3/4バッチ分の有機質土壌改良材を撹拌機12に投入すればよい。
本実施形態では、袋入資材2は袋1aに内蔵させているが、袋入資材2を袋1aに付着させてもよい。また、袋入資材2aは、袋1aごと撹拌機12に投入してもよく、袋1aから有機質土壌改良材と袋入資材2を取り出して、有機質土壌改良材と袋入資材2を撹拌機12に投入してもよい。
本実施形態によれば、有機質土壌改良材の袋1aに袋入資材2を内蔵するか、外に貼り付けるなどすることで、全ての材料を同時に注文、輸送ができ、現場の在庫管理がし易く、撹拌機12への投入作業が1名ででき、作業の簡略化ができる。このため、作業能率の向上と省力化、コストダウンが可能となる。
4.第4実施形態
図5を用いて、本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態は、袋入資材2を袋1ごと撹拌機12に投入している点は第1実施形態と同様であるが、本実施形態では、袋1は水溶性であり、撹拌機12には水も投入している。混合工程では、この水によって袋1が溶解されながら、袋入資材2が袋ごと撹拌及び混合されて吹付け材が得られる。
5.その他の実施形態
・袋入資材2は、有機質土壌改良材と、種子と、肥料と、高分子系侵食防止剤から選択される1種のみを含んでもよい。例えば袋入資材2が高分子系侵食防止剤又は肥料を含み、残りの3種は袋に入っていない状態で撹拌機12に投入することができる。高分子系侵食防止剤及び肥料は粉塵を生じさせやすいので、高分子系侵食防止剤又は肥料のみが袋入資材2に含まれている場合でも、作業効率及び作業環境を向上させることができる。
・袋入資材2は、有機質土壌改良材と、種子と、肥料と、高分子系侵食防止剤から選択される2種のみを含んでもよい。例えば袋入資材2が高分子系侵食防止剤及び肥料を含み、残りの2種は袋に入っていない状態で撹拌機12に投入することができる。1種のみの場合と同様に、作業効率及び作業環境を向上させることができる。
・有機質土壌改良材と、種子と、肥料と、高分子系侵食防止剤から選択される2種を同一の袋1に充填し、残りの2種を別の同一の袋に充填するか、別々の袋に充填してもよい。
・同一の袋1に有機質土壌改良材と、種子と、肥料と、高分子系侵食防止剤の4種を充填してもよい。
・第1及び第2実施形態において、有機質土壌改良材は袋ごと撹拌機12に投入してもよい。
・第3実施形態において、袋入資材2は、第2実施形態のように、種子、肥料、及び高分子系侵食防止剤が、それぞれ、別々の袋1に充填されたものであってもよい。
以下の実施例において、有機質土壌改良材、肥料、及び高分子系侵食防止剤は、以下のものを用いた。
・有機質土壌改良材:バーク堆肥
・肥料:緩効性肥料と速硬性肥料を質量比1:1で配合:緩効性肥料は、ジェイカムアグリ社製のハイコントロール085−360、速硬性肥料は、日東化成社製のオール15(窒素:燐酸:カリ=15:15:15)
・高分子系侵食防止剤:デンカ製のデンカコートDP−850
<実施例1>
図1に示すように、種子32gと、肥料480gと、高分子系侵食防止剤80gを紙で作成した袋1に充填して袋入資材2を作成した。40Lの有機質土壌改良材4袋(合計160L)から有機質土壌改良材を取り出して、撹拌機12に投入し、その後、袋入資材2を撹拌機12に投入し、撹拌及び混合を行った。得られた吹付け材を法面に吹付けした。吹付け作業現場では、種子、肥料、及び高分子系侵食防止剤の配合を1回の投入作業で行うことができ、これらの緑化用素材の計量、投入作業時間が劇的に軽減化できた。袋1は、吹付け法面では確認されず、撹拌及び混合作業で細分化したと思われる。従来の別々に計量投入した吹付けとの比較では、ホースのつまりもなく、発芽にも差がなかった。また、間欠的な少量の降雨や作業者の濡れた手袋による作業にも問題なく対応できた。比較のため水溶性フィルムによる作業では霧雨の水分で手袋が濡れ細断し作業が出来なかった。
<実施例2>
図2に示すように、種子と、肥料と、高分子系侵食防止剤を別々に紙製の袋1に充填して袋入資材2を作成した以外は、実施例1と同様の条件で、混合及び吹付けを行ったところ、実施例1と同様の効果が得られた。
<実施例3>
紙製の袋1の代わりに、生分解性高分子フィルムで作成した袋を用いた以外は、実施例2と同様の条件で、混合及び吹付けを行ったところ、実施例2と同様の効果が得られた。
<実施例4>
図4に示すように、実施例1と同様の袋入資材2と1/4バッチ分(40L)の有機質土壌改良材を紙製の袋1aに充填して袋入資材2を作成した。40Lの有機質土壌改良材3袋(合計120L)から有機質土壌改良材を取り出して、撹拌機12に投入し、その後、袋入資材2aを撹拌機12に投入し、撹拌及び混合を行った。得られた吹付け材を法面に吹付けしたところ、実施例1と同様の効果が得られた。本実施例では、袋入資材2の注文、在庫管理もなくなり作業量がさらに軽減された。
1 :袋
1a :袋
2 :袋入資材
2a :袋入資材
3 :有機質土壌改良材
4 :有機質土壌改良材
5 :法面
10 :緑化装置
11 :ベルトコンベア
12 :撹拌機
12d :下槽
12d1:下槽撹拌羽根
12h :ホッパー
12p :パイプ
12u :上槽
12u1:上槽撹拌羽根
14 :吹付ホース
15 :吹付ノズル

Claims (15)

  1. 投入工程と、混合工程と、吹付工程を備える緑化工法であって、
    前記投入工程では、1又は複数の緑化用素材を撹拌機に投入し、
    前記緑化用素材の少なくとも1つは、袋に充填されて構成される袋入資材となっており、
    前記投入工程では、前記袋入資材が袋ごと前記撹拌機に投入され、
    前記混合工程では、前記撹拌機において前記袋入資材を袋ごと撹拌及び混合して吹付け材を得て、
    前記吹付工程では、前記吹付け材を吹付ノズルから法面に吹き付ける、緑化工法であって、
    前記投入工程では、前記袋入資材と共に有機質土壌改良材が前記撹拌機に投入され、
    前記袋入資材は、前記緑化用素材として、種子と、肥料と、高分子系侵食防止剤を含み、
    前記有機質土壌改良材は、袋に入っていない状態で前記撹拌機に投入され、
    前記種子と、前記肥料と、前記高分子系侵食防止剤は、同一の袋に充填されるか、それぞれ別の袋に充填され、
    前記袋に充填される前記種子と、前記肥料と、前記高分子系侵食防止剤が、1バッチ分または1/nバッチ分である(nは2以上の自然数である)、
    緑化工法。
  2. 前記混合工程では前記袋が細断される、請求項1に記載の緑化工法。
  3. 前記袋は、生分解性を有する、請求項1又は請求項2に記載の緑化工法。
  4. 前記袋は、天然繊維系の材料で作られている、請求項1〜請求項3の何れか1つに記載の緑化工法。
  5. 前記袋入資材は、前記緑化用素材として、有機質土壌改良材と、種子と、肥料と、高分子系侵食防止剤から選択される少なくとも1種を含む、請求項1〜請求項4の何れか1つに記載の緑化工法。
  6. 前記混合工程では、前記袋入資材と前記有機質土壌改良材が撹拌及び混合される、請求項1〜請求項5の何れか1つに記載の緑化工法。
  7. 前記種子と、前記肥料と、前記高分子系侵食防止剤は、それぞれ、別々の袋に充填され、複数の袋を束ねるあるいは接合されている、請求項1〜6の何れか1つに記載の緑化工法。
  8. 前記投入工程の前に前記有機質土壌改良材は、袋に充填されており、
    前記袋入資材は、前記有機質土壌改良材が充填された袋に内蔵又は付着されている、請求項6又は請求項7に記載の緑化工法。
  9. 前記高分子系侵食防止剤は、再乳化性の樹脂粉末である、請求項1〜請求項8の何れか1つに記載の緑化工法。
  10. 前記樹脂のガラス転移温度が20℃以下である、請求項9記載の緑化工法。
  11. 前記樹脂は、酢酸ビニルに由来する構造単位を含む、請求項9又は請求項10に記載の緑化工法。
  12. 前記樹脂は、エチレン酢酸ビニル共重合体である、請求項9〜請求項11の何れか1つに記載の緑化工法。
  13. 前記撹拌機は、モルタルミキサーである、請求項1〜請求項12の何れか1つに記載の緑化工法。
  14. 加水を行わない事を特徴とする、請求項1〜請求項13の何れか1つに記載の緑化工法。
  15. 厚層基材吹付工である、請求項1〜請求項14の何れか1つに記載の緑化工法。
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