JP6931381B2 - 被膜形成材 - Google Patents

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Description

本発明は、新規な被膜形成材に関するものである。
建築物、土木構築物等に対し塗装を施す場合は、これらを構成する基材(コンクリート、モルタル、スレート板、珪酸カルシウム板等の無機質基材等)に対し、密着性等を確保するために被膜形成材として下塗材を施した後に、上塗材を塗装している。
さらに最近は、経年劣化した旧塗膜面に対して塗装を施す場合が多くなっている。このような場合、旧塗膜面の劣化状態等に合わせ、密着性等を確保するために下塗材を選定して施した後に、上塗材を塗装している。
ここで使用される下塗材は、基材や旧塗膜面と、上塗材の密着性等を高める大きな役割をもつ。
従来、このような下塗材としては、基材や旧塗膜面の種類や状態に合わせて適切な下塗材が選定されてきた。例えば、特許文献1、2に記載されているようなエポキシ系下塗材は汎用的に使用されてきた下塗材の一つである。
特開2000−319582 特開平11−199648
しかし近年、建築物、土木構築物等の多種多様化に合わせて、基材や塗膜の種類も増加しており、下塗材の選定も煩雑化してきている。
さらに、高耐久性や汚染防止性等の高機能を有する塗膜面も登場し、既存の下塗材では、これらの塗膜面に対応しきれなくなってきている。
本発明者らは、このような問題に対し鋭意検討した結果、エポキシ樹脂とアミン硬化剤を含有するエポキシ系の被膜形成材において、特定エポキシ当量のエポキシ樹脂と特定活性水素当量のアミン硬化剤を組み合わせて使用することにより、さまざまな基材、塗膜に対して、優れた密着性を示すことを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記の特徴を有するものである。
1.エポキシ樹脂とアミン硬化剤を含有する被膜形成材であって、
前記エポキシ樹脂のエポキシ当量が500g/eq以上2000g/eq以下であり、
前記アミン硬化剤の活性水素当量が50g/eq以上200g/eq以下であり、
前記アミン硬化剤の活性水素当量と前記エポキシ樹脂のエポキシ当量が、[アミン硬化剤の活性水素当量/エポキシ樹脂のエポキシ当量]で0.4未満であることを特徴とする被膜形成材。
本発明の被膜形成材は、広範囲な基材、塗膜面に対し、優れた密着性を示す。
本発明で使用するエポキシ樹脂は、エポキシ当量(固形分当たり)が500g/eq以上2000g/eq以下、好ましくは600g/eq以上1500g/eq以下である。
本発明で使用するアミン硬化剤は、活性水素当量(固形分当たり)が50g/eq以上200g/eq以下、好ましくは60g/eq以上150g/eq以下である。
本発明は、このようなエポキシ樹脂とアミン硬化剤において、アミン硬化剤の活性水素当量とエポキシ樹脂のエポキシ当量が、[アミン硬化剤の活性水素当量/エポキシ樹脂のエポキシ当量]で0.4未満、好ましくは0.01以上0.3以下、より好ましくは0.03以上0.25以下、さらに好ましくは0.05以上0.2以下の組み合わせになるように各材料を設定して使用することを特徴とするものである。
なお、エポキシ当量とは、エポキシ樹脂の分子量をエポキシ基の数で除した値である。また、活性水素当量とは、アミン硬化剤の分子量をアミノ基の水素原子数で除した値である。
一般に、エポキシ樹脂とアミン硬化剤の混合は、エポキシ樹脂のエポキシ当量を基準に、アミン硬化剤の活性水素当量はエポキシ当量の0.5倍から2倍程度のものを組み合わせることが多く、また、当量比率でも約1付近に設定することが通常である。
しかし本発明では、エポキシ当量が500g/eq以上2000g/eq以下という特定のエポキシ樹脂と、活性水素当量が50g/eq以上200g/eq以下という特定のアミン硬化剤を、[アミン硬化剤の活性水素当量/エポキシ樹脂のエポキシ当量]で0.4未満となるように選定し、これらを組み合わせることによって、広範囲な基材、塗膜面に対し、優れた密着性を示すことを初めて見出したものである。特に、最近採用の多い高耐久性や汚染防止性等の高機能を有する塗膜面に対しても、優れた密着性を示すことができるものである。
このようなメカニズムは、詳細は不明であるが、エポキシ樹脂とアミン硬化剤の分子量バランスと、エポキシ‐アミンの強靭な架橋構造との両立によるものと考えられる。
[アミン硬化剤の活性水素当量/エポキシ樹脂のエポキシ当量]が、0.4以上の場合は、広範囲な基材、塗膜面に対して優れた密着性を示すことが困難となる。
また、エポキシ樹脂のエポキシ当量、アミン硬化剤の活性水素当量が、上記範囲より大きすぎる場合、あるいは小さすぎる場合、密着性に劣るおそれがある。
また、エポキシ樹脂とアミン硬化剤の配合比率は、特に限定されないが、[(アミン硬化剤の配合量/アミン硬化剤の活性水素当量)/(エポキシ樹脂の配合量/エポキシ樹脂のエポキシ当量)]で、好ましくは0.1以上10以下、より好ましくは0.3以上2以下、さらに好ましくは0.6以上1.2以下であればよい。
エポキシ樹脂としては、上記条件を満たすものであれば特に限定されないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型ビスフェノールAエポキシ樹脂、フェノールノボラック型ビスフェノールFエポキシ樹脂等のフェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とフェノールノボラック樹脂との共重合型エポキシ樹脂、ジヒドロキシナフタレンのジグリシジルエーテル、モノ(ジ)ヒドロキシナフタレンノボラックのポリグリシジルエーテル、フェノール−ジビニルベンゼン架橋型フェノール樹脂のポリグリシジルエーテル、ビスフェノールA−ジビニルベンゼン架橋型フェノール樹脂のポリグリシジルエーテル、モノ(ジ)ヒドロキシナフタレン−ジビニルベンゼン架橋型フェノール樹脂のポリグリシジルエーテル等が挙げられる。
本発明では、特に、フェノールノボラック型ビスフェノールAエポキシ樹脂、フェノールノボラック型ビスフェノールFエポキシ樹脂から選ばれる1種以上のフェノールノボラック型エポキシ樹脂を好適に使用することができる。
アミン硬化剤としは、上記条件であれば特に限定されないが、例えば、脂肪族ポリアミン、脂環式ポリアミン、芳香族ポリアミン、複素環状アミン、脂肪族ポリアミド、脂環式ポリアミド、芳香族ポリアミド、脂肪族ポリアミドアミン、脂環式ポリアミドアミン、芳香族ポリアミドアミン等が挙げられる。
本発明では、特に、脂肪族ポリアミン、脂肪族ポリアミド、脂肪族ポリアミドアミンから選ばれる1種以上の脂肪族アミン硬化剤を好適に使用することができる。
また、本発明の被膜形成材には、シラン化合物を含むことが好ましい。
シラン化合物としては、例えば、
テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラブトキシシラン等の4官能アルコキシシラン化合物、
メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリブトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリブトキシシラン等の3官能アルコキシシラン化合物、
ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジブトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジプロピルジメトキシシラン、ジプロピルジエトキシシラン、ジブチルジメトキシシラン、ジブチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジブトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジエトキシシラン等の2官能アルコキシシラン化合物、
テトラクロロシラン、メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン、プロピルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、ジエチルジクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、メチルフェニルジクロロシラン等のクロロシラン化合物、
テトラアセトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、ジフェニルジアセトキシシラン等のアセトキシシラン化合物、
γ−グリシドキシプロピルトリメキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリイソプロペニルオキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリイミノオキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリイソプロペニルオキシシランとグリシドールとの付加物等のエポキシ基を含有するシラン化合物、
N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノ基を含有するシラン化合物、
γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン等の(メタ)アクリロキシ基を含有するシラン化合物
等が挙げられる。
これらシラン化合物を含むことにより、さらに密着性を高めることができる。
本発明では、特に、エポキシ基を含有するシラン化合物、アミノ基を含有するシラン化合物から選ばれる1種以上を好適に使用することができる。
シラン化合物の混合比率は、特に限定されないが、エポキシ樹脂(固形分)100重量部に対し、0.1重量部以上30重量部以下(さらには0.3重量部以上10重量部以下、さらには0.5重量部以上3重量部以下)であることが好ましい。
このような範囲であることにより、より密着性を高めることができるとともに、エポキシ樹脂、アミン硬化剤の混合直後に塗装する場合だけでなく、混合して時間経過した後に塗装する場合でも、優れた密着性を示すことができる。
また、本発明の被膜形成材で用いる溶剤としては、特に限定されないが、例えば、トルエン、キシレン、n−ヘキサン、n−ペンタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン、n−ウンデカン、n−ドデカン、テルピン油、ミネラルスピリット、ソルベッソ等の炭化水素溶剤、
エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、デカノール、ベンジルアルコール、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル等のアルコール溶剤、
酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソアミル、酢酸メチルアミル、酢酸エチレングリコールモノブチルエーテル等のエステル溶剤、
メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、エチルn−アミルケトン、ジイソブチルケトン等のケトン溶剤等が挙げられる。
本発明では、溶剤として、炭化水素溶剤とアルコール溶剤を含むことが好ましい。特に、アルコール溶剤として、溶解度パラメータ(SP値)が、10以上15以下(好ましくは12以上14以下)のアルコール溶剤を用いることが好ましい。このような溶剤を用いることにより、10℃以下のような低温環境下でも、優れた性能を発揮することができる。また、沸点として70℃以上260℃以下(さらには150℃以上230℃以下)のアルコール溶剤を用いることが好ましく、このような溶剤を用いることにより、10℃以下のような低温環境下でも、優れた性能を発揮することができる。特に、基材や塗膜面に対し、より優れた密着性を示すことができる。
このようなアルコール溶剤としては、イソプロピルアルコール(SP値11.5、沸点82℃)、n−ブチルアルコール(SP値11.4、沸点117℃)、ヘキサノール(SP値10.1、沸点158℃)、オクタノール(SP値10.3、沸点195℃)、エチルアルコール(SP値12.7、沸点78℃)、さらには、ベンジルアルコール(SP値12.1、沸点205℃)等が好適に用いられる。
なお、溶解度パラメータ(SP値)は、溶解性の指標となる値であり、ポリマーハンドブック第4版(Polymer Handbook Fourth Edition、ジェー・ブランド(J.Brand)著、ワイリー(Wiley)社1998年発行)、VII−675頁〜VII−711頁に記載された値を採用した。
本発明の被膜形成材としては、上述の成分の他、必要に応じ着色顔料、体質顔料、防錆顔料、可塑剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、消泡剤、レベリング剤、顔料分散剤、沈降防止剤、たれ防止剤、艶消し剤、触媒、硬化促進剤等を、本発明の効果が阻害されない範囲内で混合することができる。
また被膜形成材は、以上のような各成分を常法により均一に撹拌・混合して製造することができる。被膜形成材の形態は、流通時にはエポキシ樹脂を含む主剤とアミン硬化剤を含む硬化剤からなる2液型の形態としておき、これらを塗装時に混合して使用することが望ましい。
本発明の被膜形成材は、下塗材として基材や旧塗膜に好ましく適用できるものである。
基材としては、例えば、コンクリート、モルタル、スレート板、珪酸カルシウム板、ALC板、押出成型板、スレート瓦、セメント瓦、新生瓦、磁器タイル、サイディングボード、金属、ガラス、木材、合板等が挙げられる。
また、旧塗膜としては、上記基材の上に塗装されている塗膜であり、たとえば、建築用耐候性上塗り塗料(JISK5658:2010)、鋼構造物用耐候性塗料(JISK5659:2008)、つや有合成樹脂エマルションペイント(JISK5660:2008)、建築用防火塗料(JISK5661:1970)、合成樹脂エマルションペイント(JISK5663:2008)、路面標示用塗料(JISK5665:2011)、多彩模様塗料(JISK5667:2003)、合成樹脂エマルション模様塗料(JISK5668:2010)、アクリル樹脂系非水分散形塗料(JISK5670:2008)、鉛・クロムフリーさび止めペイント(JISK5674:2008)、屋根用高日射反射率塗料(JISK5675:2011)、建物用床塗料(JISK5970:2008)、建築用塗膜防水材(JISA6021:2011)、建築用仕上塗材(JISA6909:2014)等により形成された塗膜が挙げられる。特に本発明では、フッ素樹脂塗膜、シリコン樹脂塗膜等にも適用できる。
また、被膜形成材の塗装においては、例えば、刷毛塗装、ローラー塗装、スプレー塗装等の種々の方法を採用することができる。また工場内で塗装する場合は、ロールコーター、フローコーター等を用いて塗装することもできる。
被膜形成材の塗付け量については、好ましくは0.05〜0.5kg/m、より好ましくは0.07〜0.3kg/m程度である。
被膜形成材の塗回数は、基材の表面状態等によって適宜設定すればよいが、好ましくは1〜2回である。本発明の被膜形成材では、このような少ない塗回数であっても、シール性に優れた塗膜が形成できる。
被膜形成材の乾燥時間は、好ましくは1時間以上1週間以内とすればよい。また乾燥温度は、好ましくは−10℃以上50℃以下、より好ましくは−5℃以上40℃以下であればよい。本発明では10℃以下の低温環境下であっても、優れた性能を発揮するものである。
本発明ではさらに、上記被膜形成材面の上に、上塗材を塗付することができる。上塗材によって、仕上げ表面の保護、あるいは、美観性の向上等を図ることができる。
上塗材は、特に限定されないが、結合材を含むことが好ましい。
結合材としては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂、アクリル酢酸ビニル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂等が挙げられ、これらの1種または2種以上が使用できる。
また、上塗材には、結合材とともに、着色粒子を含有して、美観性を付与することもできる。
着色粒子としては、例えば、顔料、着色骨材、着色樹脂粒子、着色ゲル粒子等が挙げられる。
また、上塗材には、上記成分の他に、必要に応じ、増粘剤、造膜助剤、レベリング剤、湿潤剤、可塑剤、凍結防止剤、pH調整剤、体質顔料、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、分散剤、消泡剤、吸着剤、繊維、架橋剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、触媒、溶剤、水等を、本発明の効果が阻害されない範囲内で混合することができる。
また上塗材は、以上のような各成分を常法により均一に撹拌・混合して製造することができる。
上塗材は、例えば、刷毛、こて、ローラー、スプレー等の公知の塗装器具を用いて塗装することができる。
以下に実施例及び比較例を示して、本発明の特徴をより明確にする。
○主剤の製造
(主剤1)
エポキシ樹脂A{フェノールノボラック型ビスフェノールAエポキシ樹脂のミネラルスピリット溶液、固形分50重量%、エポキシ当量(固形分)950g/eq}200重量部、炭化水素溶剤(ミネラルスピリットと芳香族炭化水素の混合物)45重量部、添加剤(増粘剤、消泡剤等)5重量部を常法にて均一に混合し、主剤1を製造した。
(主剤2)
エポキシ樹脂B{フェノールノボラック型ビスフェノールAエポキシ樹脂のミネラルスピリット溶液、固形分50重量%、エポキシ当量(固形分)730g/eq}200重量部、炭化水素溶剤(ミネラルスピリットと芳香族炭化水素の混合物)45重量部、添加剤(増粘剤、消泡剤等)5重量部を常法にて均一に混合し、主剤2を製造した。
(主剤3)
エポキシ樹脂C{フェノールノボラック型ビスフェノールAエポキシ樹脂のミネラルスピリット溶液、固形分50重量%、エポキシ当量(固形分)550g/eq}200重量部、炭化水素溶剤(ミネラルスピリットと芳香族炭化水素の混合物)45重量部、添加剤(増粘剤、消泡剤等)5重量部を常法にて均一に混合し、主剤3を製造した。
(主剤4)
エポキシ樹脂D{フェノールノボラック型ビスフェノールAエポキシ樹脂のミネラルスピリット溶液、固形分50重量%、エポキシ当量(固形分)1600g/eq}200重量部、炭化水素溶剤(ミネラルスピリットと芳香族炭化水素の混合物)45重量部、添加剤(増粘剤、消泡剤等)5重量部を常法にて均一に混合し、主剤4を製造した。
(主剤5)
エポキシ樹脂E{ビスフェノールAエポキシ樹脂溶液、固形分50重量%、エポキシ当量(固形分)240g/eq}200重量部、炭化水素溶剤(ミネラルスピリットと芳香族炭化水素の混合物)45重量部、添加剤(増粘剤、消泡剤等)5重量部を常法にて均一に混合し、主剤5を製造した。
○硬化剤の製造
(硬化剤1)
アミン硬化剤A{脂肪族ポリアミドアミン、固形分100重量%、活性水素当量(固形分)80g/eq}8重量部、炭化水素溶剤(ミネラルスピリットと芳香族炭化水素の混合物)42重量部を常法にて均一に混合し、硬化剤1を製造した。
(硬化剤2)
アミン硬化剤A{脂肪族ポリアミドアミン、固形分100重量%、活性水素当量(固形分)80g/eq}6重量部、炭化水素溶剤(ミネラルスピリットと芳香族炭化水素の混合物)42重量部、シラン化合物{N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン}2重量部を常法にて均一に混合し、硬化剤2を製造した。
(硬化剤3)
アミン硬化剤A{脂肪族ポリアミドアミン、固形分100重量%、活性水素当量(固形分)80g/eq}6重量部、炭化水素溶剤(ミネラルスピリットと芳香族炭化水素の混合物)30重量部、アルコール溶剤(イソプロピルアルコール、SP値11.5、沸点82℃)12重量部、シラン化合物{N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン}2重量部を常法にて均一に混合し、硬化剤3を製造した。
(硬化剤4)
アミン硬化剤A{脂肪族ポリアミドアミン、固形分100重量%、活性水素当量(固形分)80g/eq}6重量部、炭化水素溶剤(ミネラルスピリットと芳香族炭化水素の混合物)30重量部、アルコール溶剤(n−ブチルアルコール、SP値11.4、沸点117℃)12重量部、シラン化合物{N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン}2重量部を常法にて均一に混合し、硬化剤4を製造した。
(硬化剤5)
アミン硬化剤A{脂肪族ポリアミドアミン、固形分100重量%、活性水素当量(固形分)80g/eq}6重量部、炭化水素溶剤(ミネラルスピリットと芳香族炭化水素の混合物)30重量部、アルコール溶剤(ベンジルアルコール、SP値12.1、沸点205℃)12重量部、シラン化合物{N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン}2重量部を常法にて均一に混合し、硬化剤5を製造した。
(硬化剤6)
アミン硬化剤B{脂肪族ポリアミドアミン、固形分100重量%、活性水素当量(固形分)230g/eq}23重量部、炭化水素溶剤(ミネラルスピリットと芳香族炭化水素の混合物)27重量部を常法にて均一に混合し、硬化剤6を製造した。
(硬化剤7)
アミン硬化剤A{脂肪族ポリアミドアミン、固形分100重量%、活性水素当量(固形分)80g/eq}6重量部、炭化水素溶剤(ミネラルスピリットと芳香族炭化水素の混合物)40重量部、シラン化合物{N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン}4重量部を常法にて均一に混合し、硬化剤7を製造した。
(硬化剤8)
アミン硬化剤C{脂肪族ポリアミン、固形分100重量%、活性水素当量(固形分)20g/eq}8重量部、炭化水素溶剤(ミネラルスピリットと芳香族炭化水素の混合物)42重量部を常法にて均一に混合し、硬化剤1を製造した。
(実施例1)
上記主剤1(250重量部)と上記硬化剤1(50重量部)とを均一に混合して、実施例1の被膜形成材を作製した。得られた被膜形成材について、次の試験を行った。
○試験1
下記の各基材に対し、得られた被膜形成材を塗付け量0.15kg/mでスプレー塗装後、72時間乾燥して試験板を作製した。なお、塗装及び乾燥は、標準状態(温度23℃・相対湿度50%RH)で行った。以上の方法で得られた試験板を水中に14日間浸漬した後、JIS K 5600−5−6に準じ、碁盤目テープ法にて密着性を評価した。結果は表1に示す。評価基準は以下の通りである。
5:欠損部なし
4:欠損部の面積が10%未満
3:欠損部の面積が10%以上25%未満
2:欠損部の面積が25%以上40%未満
1:欠損部の面積が40%以上
・基材A:塗装サイディングボード(旧塗膜:アクリル樹脂塗膜)
・基材B:塗装サイディングボード(旧塗膜:フッ素樹脂塗膜)
・基材C:塗装サイディングボード(旧塗膜:シリコン樹脂塗膜)
Figure 0006931381
(実施例2〜9、比較例1〜4)
主剤、硬化剤として表1に示すものを使用した以外は、実施例1と同様の方法で被膜形成材を作製し、試験を行った。結果は表1に示す。
○試験2
実施例3〜6、8の被膜形成材について以下の試験を行った。
上記基材Cに対し、被膜形成材を塗付け量0.15kg/mでスプレー塗装後、72時間乾燥させた後、さらにその上にアクリル樹脂エマルションペイントを、塗付け量0.3kg/mでローラー塗装後、24時間乾燥させ、試験体を得た。なお、塗装及び乾燥は、標準状態(温度23℃・相対湿度50%RH)で行った。
以上の方法で得られた試験板を水中に14日間浸漬した後、JIS K 5600−5−6に準じ、碁盤目テープ法にて密着性を評価した(評価基準は上記試験1と同様)。
その評価結果は、実施例3〜6が「5」、実施例8が「4」となった。
○試験3
実施例3〜6、8の被膜形成材について以下の試験を行った。
基材として上記基材Cを用い、被膜形成材として主剤と硬化剤混合後5時間経過後の被膜形成材を用いた以外は、試験1と同様の方法で試験体を得、試験1と同様の方法で密着性を評価した。
その評価結果は、実施例3〜6が「5」、実施例8が「4」となった。
○試験4
実施例3〜6の被膜形成材について以下の試験を行った。
上記基材Cに対し、被膜形成材を塗付け量0.15kg/mでスプレー塗装後、72時間乾燥して試験板を作製した。なお、塗装及び乾燥は5℃雰囲気下にて行った。以上の方法で得られた試験板を水中に14日間浸漬した後、JIS K 5600−5−6に準じ、碁盤目テープ法にて密着性を評価した(評価基準は上記試験1と同様)。
その評価結果は、実施例3が「3」、実施例4及び実施例5が「4」、実施例6が「5」となった。

Claims (2)

  1. エポキシ樹脂を含む主剤とアミン硬化剤を含む硬化剤とを含有する2液型被膜形成材であって、
    前記エポキシ樹脂のエポキシ当量が500g/eq以上2000g/eq以下であり、
    前記アミン硬化剤の活性水素当量が50g/eq以上200g/eq以下であり、
    前記アミン硬化剤の活性水素当量と前記エポキシ樹脂のエポキシ当量が、[アミン硬化剤の活性水素当量/エポキシ樹脂のエポキシ当量]で0.4未満であり、
    前記エポキシ樹脂がフェノールノボラック型エポキシ樹脂を含み、
    記硬化剤はアルコール溶剤としてベンジルアルコール(溶解度パラメータ(SP値)12.1)を含有し、
    前記主剤及び前記硬化剤は炭化水素溶剤を含有することを特徴とする2液型被膜形成材。
  2. 前記主剤及び/又は硬化剤はシラン化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載の2液型被膜形成材。
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