JP2019155357A - 被膜形成方法 - Google Patents
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Description
1.無機多孔質基材上に、被膜を形成する被膜形成方法であって、
(I)無機多孔質基材上に、合成樹脂エマルション(A)、及び水溶性シラン化合物(B)を含み、
上記合成樹脂エマルション(A)は、平均粒子径が100nm以下、pHが2以上6以下であり、
上記合成樹脂エマルション(A)の樹脂固形分100重量部に対し、上記水溶性シラン化合物(B)を0.1〜20重量部含有する水性被覆材を塗付する工程、
(II)上記水性被覆材が乾燥後、上塗材を塗付する工程、
を含むことを特徴とする被膜形成方法。
2.上記水溶性シラン化合物(B)は、1重量%水溶液のpHが7未満であることを特徴とする1.に記載の被膜形成方法。
3.上記水溶性シラン化合物(B)は、エポキシ基含有シラン化合物であることを特徴とする1.または2.に記載の被膜形成方法。
(無機多孔質基材)
本発明の無機多孔質基材としては、例えば、床面、床材、不燃ボード、トンネル内装板、打ち放し面等に使用されているものであり、例えば、モルタル、コンクリート、石膏ボード、サイディングボード、押出成形板、スレート板、繊維混入セメント板、ケイ酸カルシウム板、ALC板、等が挙げられる。
(I)合成樹脂エマルション(A)、及び水溶性シラン化合物(B)を含有する特定の水性被覆材を塗付する工程、
(II)上記水性被覆材が乾燥後、上塗材を塗付する工程、
を含むことを特徴とし、特に上記(I)において、特定の水性被覆材を塗付した場合、十分な浸透性を有し、無機多孔質基材へ止水性能を付与するとともに、ムラ等を生じることなく美観性に優れた仕上がりが得られるものである。
上記(I)における水性被覆材は、合成樹脂エマルション(A)、及び水溶性シラン化合物(B)を含有するものである。
本発明の合成樹脂エマルション(A)としては、
(1)平均粒子径が100nm以下(好ましくは10nm以上90nm以下)、
(2)pHが2以上6以下(好ましくは2.5以上5以下)、
であることを特徴とする。
カチオン性(メタ)アクリルアミド系モノマーとしては、例えば、3−アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、2−(メタ)アクリルアミドエチルトリメチルアンモニウムメトサルフェート、2−(メタ)アクリルアミドエチルトリメチルアンモニウムメトサルフェート等の(メタ)アクリルアミドトリアルキルアンモニウム塩;
3−(メタ)アクリルアミド−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、3−(メタ)アクリルアミド−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムメトサルフェート、3−(メタ)アクリルアミド−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド等の(メタ)アクリルアミドヒドロキシアルキルトリアルキルアンモニウム塩;
2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド塩酸塩、2−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド硫酸塩、2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド塩酸塩等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド塩;
3−ジメチルアミド−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド塩酸塩、3−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド硫酸塩等のジアルキルアミノヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド塩;
等が挙げられる。
芳香族モノマーとしては、例えば、スチレン、2−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、クロルスチレン、ビニルアニソール、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ビニルエステル系モノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、バーサチック酸ビニルなどが挙げられる。
アクリルニトリル系モノマーとしては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどが挙げられる。これらは、1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記(II)における上塗材としては、一般的に建築物や土木構造物の塗装に使用されるものであれば特に限定されるものではない。上記(I)の水性被覆材により形成された被膜は、多種多様な上塗材に対し優れた密着性を有することができる。使用可能な上塗材としては、樹脂成分、及び必要に応じて着色顔料を含むものが挙げられる。
上塗材の塗付け量は、基材の表面形状、上塗材の種類や塗装器具の種類等に応じて適宜設定すればよいが、好ましくは0.1〜3kg/m2、より好ましくは0.15〜2.5kg/m2である。塗装時には、必要に応じ上塗材を適宜希釈することもできる。
表1に示す配合に従い、(A)成分、(B)成分、および添加剤、水を常法により混合し水性被覆材1〜15を得た。
なお、原料としては以下のものを使用した。
・(A1)アクリル樹脂エマルション(固形分:40重量%、平均粒子径:70nm、pH:5.1)
・(A2)カチオン性アクリル樹脂エマルション(固形分:30重量%、平均粒子径:60nm、pH:3.7)
・(A3)カチオン性アクリルシリコン樹脂エマルション(固形分:30重量%、平均粒子径:40nnm、pH:3.5)
・(A4)アクリル樹脂エマルション(固形分:40重量%、平均粒子径:125nm、pH:4.0)
・(A5)アクリル樹脂エマルション(固形分:40重量%、平均粒子径:70nm、pH:8.7)
・(B1)3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(有効成分:100重量%、水溶性:1重量%水溶液のpH5.3)
・(B2)3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(有効成分:100重量%、水溶性:1重量%水溶液のpH4.0)
・(B3)2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(有効成分:100重量%、水溶性:1重量%水溶液のpH4.0)
・(B4)N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(有効成分:100重量%、水溶性:1重量%水溶液のpH4.0)
・(B5)3−アミノプロピルトリメトキシシラン(有効成分:100重量%、水溶性:1重量%水溶液のpH10)
・(B6)P−スチリルトリメトキシシラン(有効成分:100重量%、水不溶性)
・(B7)プロピルトリメトキシシランの乳化液(有効成分:30重量%、界面活性剤を含む。)
・添加剤1:プロピレングリコールモノブチルエーテル
・添加剤2:消泡剤、増粘剤、等
水性被覆材1〜15について、試験体[I]を作製し、それぞれ以下の評価を実施した。結果は表1に示す。
<試験体[I]の作製>
(I)無機多孔質基材(スレート板:L100×W100×T3mm)に、水性被覆材を塗付け量0.1kg/m2で刷毛塗りし、常温(25℃)で24時間乾燥させた。
(II)次いで、水性上塗材(アクリルシリコン系エマルション塗料)を塗付け量0.1kg/m2となるように塗付し、標準状態で、24時間乾燥させたものを試験体[I]とした。
上記(I)工程において、目視により、水性被覆材の浸透性を評価した。評価基準は、以下の通りである。
A:浸透性良好。
B:浸透性おおむね良好。
C:浸透性やや不十分。
D:浸透性不十分。
<美観性評価>
上記試験体[I]表面の状態について、目視により美観性(外観)を評価した。評価基準は、以下の通りである。
A:ムラのない仕上がり。
B:部分的にムラが発生。
C:基材表面の被膜にクラック等の不具合が発生。
上記試験体[I]の裏側面をエポキシ樹脂でシールし、24時間水に浸漬させ、水の浸透性を評価した。評価基準は、以下の通りである。
A:水の浸透がない(濡れ色にならない)。
B:水が部分的に浸透する(部分的に濡れ色になる)。
C:水が基材に浸透する(ほぼ全面が濡れ色になる)。
D:水が基材に浸透する(全面が濡れ色になる)。
水性被覆材1〜10について、それぞれ以下の試験体[II]を作成し、同様の評価を実施した。結果は表2に示す。
<試験体[II]の作製>
上記工程(I)において、水性被覆材を塗付後、低温(5℃)で24時間養生した以外は、試験体[I]の作製方法と同様にして試験体[II]を作成した。
Claims (3)
- 無機多孔質基材上に、被膜を形成する被膜形成方法であって、
(I)無機多孔質基材上に、合成樹脂エマルション(A)、及び水溶性シラン化合物(B)を含み、
上記合成樹脂エマルション(A)は、平均粒子径が100nm以下、pHが2以上6以下であり、
上記合成樹脂エマルション(A)の樹脂固形分100重量部に対し、上記水溶性シラン化合物(B)を0.1〜20重量部含有する水性被覆材を塗付する工程、
(II)上記水性被覆材が乾燥後、上塗材を塗付する工程、
を含むことを特徴とする被膜形成方法。 - 上記水溶性シラン化合物(B)は、1重量%水溶液のpHが7未満であることを特徴とする請求項1に記載の被膜形成方法。
- 上記水溶性シラン化合物(B)は、エポキシ基含有シラン化合物であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の被膜形成方法。
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