JP2010227889A - 模様面形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基材に被覆材を塗付して凹凸模様面を形成する際、その形成塗膜の耐汚染性、耐割れ性、乾燥硬化性、耐水性等を高めることができる方法を提供する。
【解決手段】被覆材として、アルキル基の炭素数が1〜6である(メタ)アクリル酸アルキルエステル50〜95重量%、アルキル基の炭素数が7以上である(メタ)アクリル酸アルキルエステル0〜45重量%、及びシロキサン化合物5〜50重量%を樹脂構成成分とする合成樹脂エマルション(A)、平均粒子径50μm以下の無機質粉体(B)、並びに、酢酸ブチルを100としたときの蒸発速度が2〜50、水への溶解度が2〜80g/100gである有機溶剤(C)を含む水性被覆材を用いる。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規な模様面形成方法に関するものである。
従来、建築物の壁面等では、基材の保護、美観性の向上等の目的で、塗装によって種々の凹凸模様を形成することが行われている。このような凹凸模様は、塗装時の器具の種類、使用方法等を適宜設定することで形成することができる。そして、塗装に供する被覆材については、構成成分として粉体成分を比較的多く含むものが用いられている。このような被覆材の使用により、凹凸模様の付与が容易となる。
しかしながら、上述のような被覆材では、粉体成分の含有比率が高くなれば、凹凸付与の点では有利であるが、その反面、塗膜に割れが生じやすくなる。特に形成塗膜の厚みが薄い凹部では、その傾向が強くなる。さらに、基材がシーリング目地部等を有するものである場合は、基材の変位によって塗膜の割れが引き起こされる可能性が高くなる。
また、上述のような被覆材では、形成塗膜の凸部における乾燥硬化が凹部に比べて遅く、耐水性等の塗膜物性発現に時間を要するという問題もある。
凹凸模様を形成する方法として、特公平8−29300号公報(特許文献1)には、セメント系素地面に対し、下塗層を形成させた後、不燃可とう形多彩模様塗材をローラーで塗布して凹凸状多彩模様上塗層を形成させることが記載されている。この不燃可とう形多彩模様塗材については、その具体例としてガラス転移温度が0℃以下のアクリル系共重合樹脂エマルション、顔料、及び難燃剤等を含む塗材が記載されている。当該公報の技術では、ガラス転移温度の低いアクリル系共重合樹脂エマルションを採用することで、塗膜の割れ発生を抑制している。
特公平8−29300号公報
しかしながら、上記特許文献のように、樹脂エマルションのガラス転移温度を単に低く設定するのみでは、塗膜表面における汚れ付着を誘発してしまうこととなる。特に凹凸模様面の凹部においては、汚れが溜まりやすく、一旦付着した汚れの除去も難しくなる。また、上記特許文献では、基材の変位に対する割れの問題や、被覆材の乾燥硬化性に起因する塗膜物性の問題について、何ら考慮されていない。
本発明は、上述のような問題点に鑑みなされたもので、基材に被覆材を塗付して凹凸模様面を形成する際、その形成塗膜の耐汚染性、耐割れ性、乾燥硬化性、耐水性等を高めることができる方法を提供することを目的とするものである。
このような課題を解決するために本発明者らは、鋭意検討の結果、特定の合成樹脂エマルション、無機質粉体、及び有機溶剤を含む被覆材を用いて凹凸模様面を形成することに想到し、本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明は以下の特徴を有するものである。
1.基材に対し、被覆材を塗付して凹凸模様面を形成する模様面形成方法であって、
前記被覆材として、
アルキル基の炭素数が1〜6である(メタ)アクリル酸アルキルエステル50〜95重量%、アルキル基の炭素数が7以上である(メタ)アクリル酸アルキルエステル0〜45重量%、及びシロキサン化合物5〜50重量%を樹脂構成成分とする合成樹脂エマルション(A)、
平均粒子径50μm以下の無機質粉体(B)、並びに、
酢酸ブチルを100としたときの蒸発速度が2〜50、水への溶解度が2〜80g/100gである有機溶剤(C)を含み、
前記合成樹脂エマルション(A)の固形分100重量部に対し、前記無機質粉体(B)を200〜1000重量部、前記有機溶剤(C)を1〜50重量部含む水性被覆材を用いることを特徴とする模様面形成方法。
本発明によれば、凹凸模様面における耐汚染性、耐割れ性、乾燥硬化性、耐水性等を高めることができる。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
本発明は、基材に対し、特定の被覆材を塗付して凹凸模様面を形成する方法に関するものである。
このうち、基材は、建築物、土木構造物等において使用可能なものであればよい。このような基材としては、例えば、コンクリート、モルタル、スレート板、珪酸カルシウム板、ALC板、押出成型板、スレート瓦、セメント瓦、新生瓦、磁器タイル、サイディングボード、金属板、合板等が挙げられる。これら基材は、何らかの表面処理(シーラー、サーフェーサー、フィラー、パテ等)が施されたものであってもよく、既存塗膜等を有するものであってもよい。
本発明では、塗装対象となる基材がシーリング材を有する場合に、特に有利な効果を得ることができる。このような基材は、各種基材によって形成され、その目地部や補修部等にシーリング材が充填された面である。
シーリング材としては、例えば、シリコーン系シーリング材、変性シリコーン系シーリング材、ポリサルファイド系シーリング材、変性ポリサルファイド系シーリング材、アクリルウレタン系シーリング材、ポリウレタン系シーリング材、SBR系シーリング材、ブチルゴム系シーリング材等が挙げられる。これらは一成分形、二成分形のいずれであってもよい。
本発明における被覆材は、それぞれ特定の合成樹脂エマルション(A)、無機質粉体(B)、有機溶剤(C)を必須成分とするものである。
このうち、合成樹脂エマルション(A)は、アルキル基の炭素数が1〜6である(メタ)アクリル酸アルキルエステル50〜95重量%、アルキル基の炭素数が7以上である(メタ)アクリル酸アルキルエステル0〜45重量%、及びシロキサン化合物5〜50重量%を樹脂構成成分とする合成樹脂エマルション(A)(以下「(A)成分」という)である。本発明では、このような合成樹脂エマルションと、後述の無機質粉体、有機溶剤を組み合わせて用いることにより、凹凸模様を有する塗膜が容易に形成できるとともに、耐汚染性、耐割れ性、乾燥硬化性、耐水性等において優れた効果を発揮することができる。
アルキル基の炭素数が1〜6である(メタ)アクリル酸アルキルエステル(以下「(a−1)成分」という)としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、2−エチルブチル(メタ)アクリレート、n−へキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
本発明では、このような(メタ)アクリル酸アルキルエステルを2種以上組合せて用いることが望ましい。さらには、アルキル基の炭素数が1〜2である(メタ)アクリル酸アルキルエステルの1種以上と、アルキル基の炭素数が3〜6である(メタ)アクリル酸アルキルエステルの1種以上を組合せて用いることが望ましい。なお、本発明では、アクリル酸アルキルエステルとメタクリル酸アルキルエステルを合わせて、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと表記する。
(A)成分の樹脂成分中に占める(a−1)成分の比率は、通常50〜95重量%、好ましくは55〜80重量%である。(a−1)成分の比率が上記比率よりも低すぎる場合は、耐汚染性、乾燥硬化性、耐水性等において、十分な物性が得られ難くなる。(a−1)成分の比率が上記比率よりも高すぎる場合は、耐割れ性の点で不利となる。
アルキル基の炭素数が7以上である(メタ)アクリル酸アルキルエステル(以下「(a−2)成分」という)としては、例えば、n−ヘプチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、n−ドデシル(メタ)アクリレート、n−テトラデシル(メタ)アクリレート、n−ヘキサデシル(メタ)アクリレート、n−オクタデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(A)成分の樹脂成分中に占める(a−2)成分の比率は、通常0〜45重量%、好ましくは5〜30重量%である。(a−2)成分の比率が上記比率よりも高すぎる場合は、耐汚染性、乾燥硬化性、耐水性等において、十分な物性が得られ難くなる。
(A)成分におけるシロキサン化合物(以下「(a−3)成分」という)は、重合によりシリコーン樹脂を生成するものである。シロキサン化合物としては、例えば一般式RSiO(4−n)/2(式中Rは炭化水素基、n=0〜3)で表される構造単位を有するものが挙げられる。このような化合物としては、直鎖状シロキサン化合物、分岐状シロキサン化合物、環状シロキサン化合物等が挙げられ、このうち環状シロキサン化合物が好適である。環状シロキサン化合物としては、例えばヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等が挙げられる。このような環状シロキサン化合物を重合する際には、直鎖状シロキサン化合物、分岐状シロキサン化合物、アルコキシシラン化合物等を用いることもでき、重合用の触媒を適宜用いることもできる。このうち、アルコキシシラン化合物としては、分子中に1個以上のアルコキシル基を有するシラン化合物が使用でき、例えばテトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン等の他、ビニルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤等が使用できる。環状シロキサン化合物を重合する際、このようなアルコキシシラン化合物を併用することにより、(A)成分中における(a−3)成分の結合が強固となり、耐水性等の塗膜物性向上の点で有利である。
(A)成分の樹脂成分中に占める(a−3)成分の比率は、通常5〜50重量%、好ましくは15〜40重量%である。(a−3)成分の比率が上記比率よりも低すぎる場合は、耐汚染性、耐割れ性等において、十分な物性が得られ難くなる。(a−3)成分が上記比率よりも高すぎる場合は、耐汚染性、乾燥硬化性、耐水性等が不十分となるおそれがある。
(A)成分においては、上記以外のビニル系モノマーを使用することもできる。このようなビニル系モノマーとしては、例えば、カルボキシル基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、水酸基含有モノマー、ニトリル基含有モノマー、アミド基含有モノマー、エポキシ基含有モノマー、カルボニル基含有モノマー、アルコキシシリル基含有モノマー、芳香族モノマー、ハロゲン化ビニリデン系モノマー、その他エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、ビニルピロリドン、塩化ビニル、ビニルエーテル、ビニルケトン、ビニルアミド、クロロプレン等が挙げられる。
(A)成分の製造方法は特に限定されないが、例えば、乳化重合、ソープフリー乳化重合、分散重合、フィード乳化重合、フィード分散重合、シード乳化重合、シード分散重合等を採用することができる。(A)成分の平均粒子径は、通常0.05〜0.3μm程度である。
本発明における(B)成分は、平均粒子径50μm以下の無機質粉体(B)(以下「(B)成分」という)である。(B)成分としては、平均粒子径が50μm以下の範囲内にあるものであれば、その種類については特に限定されず、各種無機質粉体を使用することができる。(B)成分としては、例えば、重質炭酸カルシウム、沈降性炭酸カルシウム、カオリン、タルク、クレー、陶土、チャイナクレー、硫酸バリウム、炭酸バリウム、珪砂、珪石、珪藻土、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化鉄等が挙げられ、これらの1種または2種以上を使用することができる。
平均粒子径が50μmより大きい場合は、凹凸模様面の仕上り性が低下してしまう。(B)成分の好適な平均粒子径は0.1〜40μm(より好ましくは0.2〜30μm)である。
(B)成分の混合量は、上記(A)成分の固形分100重量部に対し、通常200〜1000重量部、好ましくは300〜800重量部である。このような混合量であれば、凹凸模様面を容易に形成することが可能となる。(B)成分の混合量が少なすぎる場合は、凹凸模様を付与することが困難となる。また、塗膜の強度が低下するおそれもある。(B)成分の混合量が多すぎる場合は、耐割れ性、耐水性等が不十分となりやすくなる。
本発明の被覆材では、上記成分に加え、酢酸ブチルを100としたときの蒸発速度(以下単に「蒸発速度」という)が2〜50、水への溶解度が2〜80g/100gである有機溶剤(C)(以下「(C)成分」という)を必須成分とする。本発明では、上記成分と(C)成分を組み合わせて用いることにより、耐汚染性、耐割れ性、乾燥硬化性、耐水性等において優れた効果を得ることができる。このような効果は、(C)成分が、塗膜形成時において(A)成分の造膜性向上に作用するとともに、塗膜形成後は塗膜内にほとんど残存しないことにより奏されるものと推察される。
(C)成分の蒸発速度は通常2〜50、好ましくは3〜30、より好ましくは5〜20である。(C)成分の蒸発速度が小さすぎる場合は、耐汚染性、乾燥硬化性、耐水性等において十分な性能が得られにくくなる。(C)成分の蒸発速度が大きすぎる場合は、造膜性、耐割れ性等が不十分となりやすくなる。なお、本発明の蒸発速度は、酢酸ブチルの蒸発速度を100としたときの相対値であり、測定温度は20℃である。
(C)成分の水への溶解度(以下単に「溶解度」ともいう)は、通常2〜80g/100g、好ましくは3〜50g/100g、より好ましくは4〜30g/100gである。(C)成分の溶解度が小さすぎる場合は、耐汚染性、乾燥硬化性、耐水性等において十分な性能が得られにくくなる。(C)成分の溶解度が大きすぎる場合は、造膜性、耐割れ性等が不十分となりやすくなる。なお、本発明の溶解度は、水100gに対し溶解可能な有機溶剤の質量であり、測定温度は20℃である。
本発明における(C)成分としては、例えば、ジプロピレングリコールジメチルエーテル(蒸発速度16、溶解度53)、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(蒸発速度21、溶解度23)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(蒸発速度34、溶解度16)、メチル−1,3−ブチレングリコールアセテート(蒸発速度34、溶解度7)、3−メトキシ−3−メチル−1−ブチルアセテート(蒸発速度10、溶解度7)、プロピレングリコールn−ブチルエーテル(蒸発速度9、溶解度6)等が挙げられる。
(C)成分の混合量は、(A)成分の固形分100重量部に対し、通常1〜50重量部、好ましくは2〜45重量部、より好ましくは5〜40重量部である。(C)成分の混合量が少なすぎる場合は、耐割れ性、乾燥硬化性、耐水性等が不十分となるおそれがある。(C)成分の混合量が多すぎる場合は、被覆材の安定性が阻害されるおそれがあり、実用的ではない。
本発明では、上記成分に加え、水への溶解度が1g/100g未満である有機溶剤(D)(以下「(D)成分」という)を用いることができる。但し、その混合比率は、重量比率において、(D)成分/(C)成分が5以下(好ましくは0.1以上3以下、より好ましくは0.2以上2以下)となる範囲内にする。このような範囲内であれば、(C)成分による作用を活かしつつ、本発明の効果を高めることができる。
(D)成分としては、例えば、ジエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジイソブチレート等が挙げられる。
本発明の被覆材には、上記成分以外に、着色顔料、体質顔料、骨材、可塑剤、凍結防止剤、防腐剤、防黴剤、抗菌剤、消泡剤、顔料分散剤、増粘剤、レベリング剤、湿潤剤、pH調整剤、繊維類、つや消し剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、吸着剤、触媒、架橋剤等を混合することができ、このような成分を適宜組み合わせて使用することにより、種々の形態の被覆材を設計することができる。本発明の被覆材は、前述の成分に加え、必要に応じこれら成分を常法により均一に混合することで製造できる。
上記被覆材の塗装においては、塗装器具の種類とその使用方法を適宜選定することで、種々の凹凸模様、例えば砂壁状、ゆず肌状、繊維壁状、さざ波状、スタッコ状、凹凸状、月面状、櫛引状、虫喰状等の模様を形成することができる。塗装器具としては、例えば、スプレー、ローラー、コテ等が使用できる。この際、被覆材が乾燥するまでに塗面をデザインローラー、コテ、刷毛、櫛、へら等で処理することで、種々の凹凸模様を形成させることもできる。目地棒や目地型枠等の使用によって、タイル調模様、幾何学的模様等を形成させることもできる。また、色彩の異なる2種以上の塗材を組み合わせて多色模様を形成することも可能である。凹凸模様の高低差は、概ね0.2〜5mmの範囲内で適宜設定すればよい。
上記被覆材の塗付け量は、形成される模様の種類等にもよるが、通常0.1〜4kg/m、好ましくは0.2〜3kg/m程度である。このような塗付け量の範囲内で、複数回に分けて塗分けることも可能である。塗付時には水等の希釈剤を混合して、塗材の粘性を適宜調製することもできる。希釈割合は、通常0〜10重量%程度である。
塗装及びその後の乾燥は、通常、常温(0〜40℃)で行えばよい。
以下に実施例を示し、本発明の特徴をより明確にする。
<被覆材の製造>
表1に示す配合に従い、常法により各原料を均一に混合して被覆材を製造した。表1において、各原料の混合比率は、重量部にて示した。なお、各被覆材における原料としては、以下に示すものを使用した。
・合成樹脂エマルション1(固形分:50重量%、樹脂構成成分:メチルメタクリレート,t−ブチルメタクリレート,n−ブチルアクリレート,2−エチルヘキシルアクリレート,シロキサン化合物(ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン)及びメタクリル酸の乳化重合物(重量比率25:16:20:15:21:3))
・合成樹脂エマルション2(固形分:50重量%、樹脂構成成分:メチルメタクリレート,t−ブチルメタクリレート,n−ブチルアクリレート,2−エチルヘキシルアクリレート,シロキサン化合物(ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン)及びメタクリル酸の乳化重合物(重量比率25:20:24:18:10:3))
・合成樹脂エマルション3(固形分:50重量%、樹脂構成成分:メチルメタクリレート,t−ブチルメタクリレート,n−ブチルアクリレート,2−エチルヘキシルアクリレート,シロキサン化合物(ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン)及びメタクリル酸の乳化重合物(重量比率25:20:2:48:2:3))
・合成樹脂エマルション4(固形分:50重量%、樹脂構成成分:メチルメタクリレート,t−ブチルメタクリレート,n−ブチルアクリレート,2−エチルヘキシルアクリレート,シロキサン化合物(ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン)及びメタクリル酸の乳化重合物(重量比率31:20:25:19:2:3))
・合成樹脂エマルション5(固形分:50重量%、樹脂構成成分:メチルメタクリレート,t−ブチルメタクリレート,n−ブチルアクリレート,2−エチルヘキシルアクリレート,シロキサン化合物(ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン)及びメタクリル酸の乳化重合物(重量比率18:11:12:46:10:3))
・無機質粉体1:炭酸カルシウム(平均粒子径2μm)
・無機質粉体2:酸化チタン(平均粒子径0.3μm)
・有機溶剤1:ジプロピレングリコールジメチルエーテル(蒸発速度16、溶解度53)
・有機溶剤2:3−メトキシ−3−メチル−1−ブチルアセテート(蒸発速度10、溶解度7)
・有機溶剤3:プロピレングリコールn−ブチルエーテル(蒸発速度9、溶解度6)
・有機溶剤4:2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート(蒸発速度0.2、溶解度<1)
・有機溶剤5:エチレングリコールモノブチルエーテル(蒸発速度8、溶解度∞)
・有機溶剤6:ジエチレングリコールモノブチルエーテル(蒸発速度<1、溶解度∞)
・有機溶剤7:トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル(蒸発速度<1、溶解度3)
・増粘剤:ポリウレタン系増粘剤
・消泡剤:シリコーン系消泡剤
<試験方法>
(1)耐水性試験
シーラー処理を施したスレート板(縦300×横150×厚さ6mm)に対し、多孔質ローラーを用いて各被覆材を塗付け量0.8kg/mでさざ波状に塗付し、温度5℃、相対湿度50%の環境下で12時間乾燥させることにより、試験板を作製した。以上の方法で得られた試験板を、水中に3時間浸漬した後、その表面状態を観察した。評価は、膨れ、剥れ等の異常が認められなかったものを「A」、異常が認められたものを「C」とする3段階(優A>B>C劣)にて行った。
(2)耐割れ性試験
シーラー処理を施したスレート板(縦150×横70×厚さ6mm)の横中央部に切り目を入れたものを試験基材として用いた。この試験基材に対し、多孔質ローラーを用いて各被覆材を塗付け量0.8kg/mでさざ波状に塗付し、14日間養生した。なお、試験板の作製・養生はすべて標準状態(気温23℃・相対湿度50%)で行った。また、上下の各端部20mmは無塗装の状態とした。
以上の方法で得られた試験板について、引張試験機を用いて耐割れ性を評価した。評価は、試験基材を1.5mm引張ったときに異常が認められなかったものを「A」、試験基材を1.0mm引張ったときに異常が認められなかったものを「B」、試験基材を0.5mm引張ったときにひび割れが認められたものを「C」として行った。
(3)耐汚染性試験
シーラー処理を施したスレート板(縦300×横150×厚さ6mm)に対し、多孔質ローラーを用いて各被覆材を塗付け量0.8kg/mでさざ波状に塗付し、標準状態で14日間養生した。以上の方法で得られた試験板を、大阪府茨木市で3ヶ月間屋外曝露した後、その表面状態を観察した。評価は、汚れの程度が軽微であったものを「A」、汚れの程度が著しかったものを「C」とする3段階(優A>B>C劣)にて行った。
<試験結果>
試験結果を表1に示す。実施例1〜5では、いずれの試験においても良好な結果を得ることができた。
Figure 2010227889

Claims (1)

  1. 基材に対し、被覆材を塗付して凹凸模様面を形成する模様面形成方法であって、
    前記被覆材として、
    アルキル基の炭素数が1〜6である(メタ)アクリル酸アルキルエステル50〜95重量%、アルキル基の炭素数が7以上である(メタ)アクリル酸アルキルエステル0〜45重量%、及びシロキサン化合物5〜50重量%を樹脂構成成分とする合成樹脂エマルション(A)、
    平均粒子径50μm以下の無機質粉体(B)、並びに、
    酢酸ブチルを100としたときの蒸発速度が2〜50、水への溶解度が2〜80g/100gである有機溶剤(C)を含み、
    前記合成樹脂エマルション(A)の固形分100重量部に対し、前記無機質粉体(B)を200〜1000重量部、前記有機溶剤(C)を1〜50重量部含む水性被覆材を用いることを特徴とする模様面形成方法。
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