JP6931144B2 - センサユニット及びセンサ素子の製造方法 - Google Patents

センサユニット及びセンサ素子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、センサユニット及びセンサ素子の製造方法に関する。
従来、導電性物質及びバインダー樹脂が混合されてなる平板状の多孔質構造体と、多孔質構造体に配置された一対の電極とを有するセンサ素子を備えたセンサユニットが提案されている(特許文献1参照)。特許文献1に記載のセンサユニットでは、一対の電極間の抵抗値を検出し、検出した抵抗値に基づき、多孔質構造体の変形を検出可能としている。
しかし、特許文献1に記載のセンサユニットでは、バインダー樹脂全部に導電性物質を混合するため、導電性物質の使用量が増大し、材料コストが増大する可能性があった。
特願2007−71701号公報
本発明は、上記のような課題に着目したもので、材料コストの低減が可能なセンサユニットを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、(a)外力によって変形可能な多孔質構造体、及び前記多孔質構造体の一部の領域の空隙にのみ付着した導電性物質を有するセンサ素子と、(b)センサ素子の抵抗値を検出する抵抗値検出部と、(c)抵抗値検出部で検出した抵抗値に基づき、センサ素子の状態を判定する素子状態判定部と、を備えるセンサユニットであることを要旨とする。
また、本発明の他の態様は、(a)多孔質構造体の外周部に導電性インキを含浸させ、(b)この導電性インキによって、多孔質構造体の一部の領域の空隙にのみに導電性物質が付着するように、多孔質構造体を加熱乾燥して、センサ素子を製造するセンサ素子の製造方法であることを要旨とする。
本発明によれば、導電性物質の使用量を抑制して、材料コストを低減することが可能なセンサユニット及びセンサ素子の製造方法を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るセンサユニットの構成を表す概念図である。 多孔質構造体の空隙を表す図であり、(a)は空隙を表す写真であり、(b)は(a)の空隙の特徴を際立たせて描いた模式図である。 図1の紙面と平行な面で破断したセンサ素子の断面を表す断面図である。 電気伝導部間の多孔質構造体の抵抗値と多孔質構造体の圧縮率との関係、及び多孔質構造体の圧縮率と多孔質構造体に印加される圧力との関係を表すグラフである。 ディスプレイに表示される画像データを表す図であり、(a)は圧力が印加されていない場合の図であり、(b)は圧力が印加されている場合の図である。 変形例に係る多孔質構造体の空隙を表す図であり、(a)は空隙を表す写真であり、(b)は(a)の空隙の特徴を際立たせて描いた模式図である。 多孔質構造体の応力感度特性を表すグラフであり、(a)は多孔質構造体の圧縮率と多孔質構造体に印加される圧力との関係を表すグラフであり、(b)は電気伝導部間の多孔質構造体の抵抗値と多孔質構造体の圧縮率との関係を表すグラフである。 本発明の第2実施形態に係るセンサユニットの構成を表す概念図である。 図8の紙面と平行な面で破断したセンサ素子の断面を表す断面図である。 図9に示したセンサ素子の等価回路を表す回路図である。 第2実施形態に係るセンサユニットにおける傾き量を説明するための図である。 第2実施形態に係るセンサユニットの第1、第2の端部間、または第3、第4の端部間の多孔質構造体の抵抗値と多孔質構造体の圧縮率との関係を表すグラフである。 第2実施形態において、ディスプレイに表示される画像データを表す図であり、(a)は第1の面が傾いていない場合の図であり、(b)は傾いている場合の図である。 本発明の第3実施形態に係るセンサユニットの構成を表す概念図である。 第3実施形態に係るセンサユニットにおける曲げ量を説明するための図である。 第3実施形態に係るセンサユニットの一対の第1の電気伝導部間の多孔質構造体の抵抗値と一対の第の電気伝導部間の多孔質構造体の抵抗値との抵抗値差と曲げ量との関係を表すグラフである。 第3実施形態において、ディスプレイに表示される画像データを表す図であり、(a)は多孔質構造体が曲がっていない場合の図であり、(b)は曲がっている場合の図である。 本発明の第4実施形態に係るセンサユニットの構成を表す概念図である。 第4実施形態に係るセンサユニットにおけるずれ量を説明するための図である。 第4実施形態に係るセンサユニットの第3の電気伝導部間の多孔質構造体の抵抗値と多孔質構造体の第1、第2の面のずれ量との関係を表すグラフである。 第4実施形態において、ディスプレイに表示される画像データを表す図であり、(a)は多孔質構造体の互いに平行な面がずれていない場合の図、(b)はずれている場合の図である。 本発明の第4実施形態に係るセンサユニットにおけるねじれ量を説明するための図である。 本発明の第5実施形態に係るセンサユニットの第4の電気伝導部間の多孔質構造体の抵抗値と第1、第2の面のねじれ量との関係を表すグラフである。 第5実施形態に係るセンサユニットの比較例における2点間の多孔質構造体の抵抗値と第1、第2の面のねじれ量との関係を表すグラフである。 第5実施形態において、ディスプレイに表示される画像データを表す図であり、(a)は多孔質構造体がねじれていない場合の図であり、(b)はねじれている場合の図である。
以下、本発明の第1〜第5実施形態に係るセンサユニットについて、図面を参照しつつ説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付し、第1〜第5実施形態に係るセンサユニット等の説明において、実質的に同様な構成等についての重複する説明を省略する。本発明の第1〜第5実施形態に係るセンサユニットは、縫いぐるみやソファー、ネックピロー等の柔らかいものに埋め込まれ、それらの柔らかさを損なわない柔らかい入力インターフェース等を実現可能とするものである。
なお、以下に示す第1〜第5実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
(第1実施形態)
(構成)
本発明の第1実施形態に係るセンサユニット1は、図1に示すように、センサ素子6と、センサ素子6に接続された制御基板7とを備えている。センサ素子6は、図3に示すように、多孔質構造体2、外周側において多孔質構造体2の空隙の内部に付着している導電性物質3、多孔質構造体2の上面に設けられた電気伝導部4、及び電気伝導部4と対をなすように多孔質構造体2の下面に設けられた電気伝導部5を有している。第1実施形態に係るセンサユニット1は、多孔質構造体2の一方の面に印加される圧力を検出対象とする。以下の説明では、図3に示した多孔質構造体2の上面を「第1の面2a」と定義するが例示であり、図3に示した多孔質構造体2の下面を「第1の面2a」と定義することも可能である。
(センサ素子)
センサ素子6を構成する多孔質構造体2は、図2(a)(b)に示すように互いに連通する複数の空隙を有するとともに、弾性及び絶縁性を有する部材である。多孔質構造体2としては、例えば、メラミン樹脂やウレタン樹脂、シリコンをスポンジ状とした部材、繊維を綿状とした部材、複数のマイクロビーズを塊状とした部材等を用いることができる。また、例えば、プラスチックビーズを導電性インクでコートした非弾性体をゴムシートで覆った構造体、つまり、非弾性体と弾性体とを要素とする構造体を用いることができる。
なお、本実施形態では、多孔質構造体2として、弾性を有する構造体を用いる例を示したが、他の構成を採用することもできる。例えば、外力によって変形可能な構造体であればよく、弾性を有さない構造体を用いる構成としてもよい。具体的には、多孔質構造体2として、非弾性体の一部にヒンジを設けてなる構造体を用いることもできる。
多孔質構造体2の形状としては、例えば、立方体を用いることができる。多孔質構造体2の高さ、幅、奥行きのそれぞれは、例えば、30[mm]程度とする。また、空隙の形状としては、例えば、図2(a)(b)に示すように、六角形等の対称形状を用いることができる。図2(a)(b)の多孔質構造体2は、3Dモデリングツールで均一な網目状の3Dモデルを設計し、この3Dモデルを基に、3Dプリンタを用いて形成すればよい。空隙の平均直径は、例えば、100[μm]以上1.00[mm]以下程度とすることができる。
導電性物質3は、図3に示すように、多孔質構造体2の外周部の空隙にのみ含まれ、多孔質構造体2に導電性を付与する物質である。具体的には、多孔質構造体2の外周部の空隙、つまり、互いに連通する空隙の内面全体に付着することで、多孔質構造体2の外周部に導電性を付与している。導電性物質3としては、例えば、導電性インクを用いることができる。導電性インクは、空隙の内面に付着して、絶縁性の多孔質構造体2内に導電路を形成する。導電性インクとしては、例えば、ポリアニリンやポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェン等の導電性高分子、導電性カーボンフィラー(例えば、カーボンブラック、グラフェン、カーボンナノチューブ等)や金属フィラー(例えば、銅、アルミ、ニッケル、鉄、銀、金等の粒子、フレーク、ロッド等)とポリマーとの混合物等を用いることができる。導電性インクは、センサ素子6の変形に対し、所望の応答特性が得られるものを選択する。図3において、導電性物質3を含ませる外周部となる多孔質構造体2の厚さは、例えば、5[mm]以上10[mm]以下程度とすることができる。
電気伝導部4は、多孔質構造体2の上面(第1の面)2aに配置され、第1の面2a全体を覆っている。また、電気伝導部5は、第1の面2aに対向する下面(第2の面)2bに配置され、第2の面2b全体を覆っている。即ち、電気伝導部4、5は、圧力の印加方向に互いに離間され且つ互いに対向して多孔質構造体2に配置されている。電気伝導部4、5としては、例えば、アルミプレート等の電気伝導性が高い部材を用いることができる。
それゆえ、第1実施形態に係るセンサ素子6は、多孔質構造体2に圧力が印加されると、多孔質構造体2の空隙が潰れ、空隙の内面の導電性物質3間の密着度合いが大きくなる。そのため、電気伝導部4、5間の多孔質構造体2の抵抗値、つまり、多孔質構造体2の空隙の内面に付着した導電性インクが形成する導電路の抵抗値が減少する。さらに、多孔質構造体2の空隙の潰れが進行し、空隙の内面の導電性物質3間の密着度合いが十分に大きくなると、多孔質構造体2の空隙以外の部分の圧縮も開始される。そのため、電気伝導部4、5間の距離が短くなることで、電気伝導部4、5間の多孔質構造体2の抵抗値がさらに減少する。
また、導電性物質3を多孔質構造体2の外周部にのみ含ませるようにしたため、導電性物質3の使用量を抑制でき、材料コストを低減できる。また、全体に含ませる方法に比べ、多孔質構造体2の力学特性の変化を抑制でき、センサ素子6の触感の変化を抑制できる。
(制御基板)
図1に示すように、制御基板7は、リード線8、9を介して、電気伝導部4、5に接続されたワンボードマイコンである。制御基板7としては、例えば、米国のアルドゥイーノ(Arduino)LLC やイタリアのアルドゥイーノSRLが設計・製造したarudino(登録商標)等のワンボードマイコンを用いることができる。制御基板7は、抵抗値検出部7a及び素子状態判定部7b等のハードウェア資源を論理的に備える。図1の例では、抵抗値検出部7a及び素子状態判定部7b等は、論理的な機能に着目したハードウェア資源を形式的に表現している。即ち、図1に示した制御基板7の内部構造の表現は、必ずしも半導体チップ上に物理的な領域としてそれぞれ独立して存在する専用の集積回路や機能ブロックを意味するものではなく、ソフトウェア的に汎用のコンピュータシステムの回路を制御し、抵抗値検出部7a及び素子状態判定部7b等に等価な機能を実現することも可能である。
抵抗値検出部7aは、センサ素子6の抵抗値を検出する。抵抗値の検出方法としては、例えば、リード線8、9を介して、電気伝導部4、5間に予め定めた電流を流し、一対の電気伝導部4、5間の多孔質構造体2の抵抗値による電圧降下を測定し、電圧降下の測定結果に基づき、一対の電気伝導部4、5間の多孔質構造体2の抵抗値を検出する方法を用いることができる。そして、抵抗値検出部7aは、検出結果を素子状態判定部7bに出力する。また、センサ素子6の抵抗値としては、例えば、直流電流が流れる場合の直流抵抗値や、交流電流が流れる場合の交流抵抗値、つまり、インピーダンスを用いることができる。
素子状態判定部7bは、抵抗値検出部7aが出力した抵抗値に基づき、センサ素子6の状態を判定する。センサ素子6の状態としては、例えば、多孔質構造体2に印加される圧力等を用いることができる。圧力の判定方法としては、例えば、図4に示すように、電気伝導部4、5間の多孔質構造体2の抵抗値と多孔質構造体2の圧縮率との関係、及び多孔質構造体2の圧縮率と多孔質構造体2に印加される圧力との関係を表すグラフを参照して、抵抗値検出部7aで検出した抵抗値、つまり、一対の電気伝導部4、5間の多孔質構造体2の抵抗値から多孔質構造体2に印加される圧力を判定する方法を用いることができる。図4の例では、一対の電気伝導部4、5間の多孔質構造体2の抵抗値が小さいほど、圧力が大きい値であると判定される。そして、素子状態判定部7bは、判定結果を外部機器10に出力する。
また、図4のグラフの作成方法としては、例えば、多孔質構造体2に予め定めた複数の変形量、つまり、圧縮率を付与し、付与した圧縮率毎に、島津製作所製のAGS-X等の万能試験機を用いて多孔質構造体2に作用させた圧力を測定するとともに、ケースレー(Keithley)社製等のデジタルマルチメータを用いて2端子法によって電気伝導部4、5間の多孔質構造体2の抵抗値を測定する方法を用いることができる。外部機器10としては、パソコン(PC)等を用いることができる。例えば、図5(a)(b)に示すように、素子状態判定部7bから出力される判定結果、つまり、多孔質構造体2に印加される圧力を報知する画像データを、パソコン(PC)のディスプレイ10aに表示させることができる。図5(a)(b)の例では、ディスプレイ10aには、多孔質構造体2の正面図と、圧力の数値とを表した画像データが表示されている。
(センサ素子の製造方法)
まず、グラスホッパー(Grasshopper(米国登録商標))の3Dモデリングツールを用い、均一な網目状の3Dモデルを設計する。この際、多孔質構造体2が、高さ、幅、奥行きのそれぞれが30[mm]程度の立方体となるように設計する。グラスホッパーでは、ボロノイ(Voronoi)関数パラメータを「5000」に指定することで、均一な網目状の3Dモデルを得ることができる。3Dモデルは、多孔質構造体2が有する複数の空隙のそれぞれが互いに連通するように設計する。続いて、設計された3Dモデルに基づき、キーエンス(Keyence)社製AGILISTA-3200等の3Dプリンタを用いて、スポンジ状のシリコンからなる多孔質構造体2を形成する。キーエンス(Keyence)社製AGILISTA-3200を用いた場合には、シリコーンゴムベースの3Dプリント材料AR-G1Lをフィラメントとして用いることができる。続いて、導電性インクに多孔質構造体2の各面を順番に浸漬させる。浸漬時間は、各面それぞれ5分程度とすることができる。続いて、導電性インクを1時間程度自然乾燥させた後、浸漬させた各面を80℃のオーブンで30分間加熱乾燥させて、多孔質構造体2の外周部に導電性物質3を含ませる。この結果、多孔質構造体2に導電性が付与されてセンサ素子6が完成する。
(動作)
まず、多孔質構造体2に圧力が印加されていないとする。この場合、多孔質構造体2の空隙が潰れないので、空隙の内面の導電性物質3間の密着度合いが小さくなり、一対の電気伝導部4、5間の多孔質構造体2の抵抗値が高くなる。したがって、抵抗値検出部7aは、一対の電気伝導部4、5間の抵抗による電圧降下が小さくなり、一対の電気伝導部4、5間の多孔質構造体2の抵抗値が大きいと判定する。そして、素子状態判定部7bは、図4のグラフを参照し、一対の電気伝導部4、5間の多孔質構造体2の抵抗値から多孔質構造体2の圧縮率を判定し、圧縮率から、多孔質構造体2に印加される圧力(=0[MPa])を判定する。
そして、素子状態判定部7bは、判定結果を外部機器10に出力する。外部機器10は、図5(a)に示すように、素子状態判定部7bから出力される判定結果、つまり、多孔質構造体2に印加される圧力を報知する画像データをディスプレイ10aに表示させる。
一方、多孔質構造体2に0.08[MPa]の圧力が印加されたとする。すると、多孔質構造体2の空隙が潰れ、空隙の内面の導電性物質3間の密着度合いが大きくなり、また、多孔質構造体2の空隙以外の部分も圧縮され、電気伝導部4、5間が短くなるため、電気伝導部4、5間の多孔質構造体2の抵抗値が低くなる。したがって、抵抗値検出部7aは、電気伝導部4、5間の抵抗による電圧効果が小さくなり、電気伝導部4、5間の多孔質構造体2の抵抗値が小さいと判定する。そして、素子状態判定部7bは、図4のグラフを参照し、一対の電気伝導部4、5間の多孔質構造体2の抵抗値から多孔質構造体2の圧縮率を判定し、判定した圧縮率から、多孔質構造体2に印加される圧力(=0.08[MPa])を判定する。
そして、素子状態判定部7bは、判定結果を外部機器10に出力する。外部機器10は、図5(b)に示すように、素子状態判定部7bから出力される判定結果、つまり、多孔質構造体2に印加される圧力を報知する画像データをディスプレイ10aに表示させる。
以上説明したように、第1実施形態に係るセンサユニット1は、外力によって変形可能な多孔質構造体2、及び多孔質構造体2の一部の領域の空隙の内部にのみ付着して多孔質構造体2に導電性を付与する導電性物質3を有するセンサ素子6を備えるようにした。それゆえ、導電性物質3の使用量を抑制することができ、材料コストを低減可能なセンサユニット1を提供することができる。さらに、多孔質構造体2の力学特性の変化を抑制することができ、センサ素子6の触感の変化を抑制することができる。
また、導電性物質3を付着させる一部の領域の空隙を、多孔質構造体2の外周部の空隙に限定したため、例えば、導電性インクに多孔質構造体2の各面を順番に浸漬させた後、各面を加熱乾燥することで、多孔質構造体2の空隙に導電性物質3を付着させることができる。
さらに、柔らかいセンサを実現できるため、縫いぐるみやソファー等の柔らかいものに埋め込み、それらの柔らかさを損なわない柔らかい入力インターフェースを実現できる。
さらに、センサ素子6が、多孔質構造体2に印加される圧力を検出対象とし、圧力の印加方向に互いに離間され互いに対向して多孔質構造体2に配置された一対の電気伝導部4、5を有し、抵抗値検出部7aが、一対の電気伝導部4、5間の多孔質構造体2の抵抗値を検出するようにした。そして、素子状態判定部7bが、検出した抵抗値に基づき、多孔質構造体2に印加される圧力を判定するようにした。それゆえ、圧力を簡単な構成で検出できる。
また、素子状態判定部7bが、抵抗値検出部7aで検出した抵抗値が小さいほど、圧力が大きい値であると判定するようにしたため、圧力をより適切に検出することができる。
また、第1実施形態に係るセンサ素子6の製造方法では、多孔質構造体2の外周部に導電性インキを含浸させ、導電性物質3を多孔質構造体2の外周部側の空隙にのみ選択的に付着させた後、多孔質構造体2を加熱乾燥して、センサ素子6を製造するようにした。それゆえ、導電性物質3の使用量を抑制することができ、材料コストを低減することができる。
(変形例)
(1)なお、第1実施形態では、図2(a)(b)に示すように、多孔質構造体2の複数の空隙の形状を対称形状とする例を示したが、他の構成を採用することもできる。例えば図6(a)(b)に示すように、互いに同一方向に伸長してなる伸長形状としてもよい。図6(a)(b)の例では各空隙は横方向に伸長されている。また、図6(a)の多孔質構造体2は、高さ、幅及び奥行きのそれぞれが40[mm]の立方体となり、空隙の形状が図2(a)の多孔質構造体2の空隙を一方向に2倍圧縮した形状となるように、キーエンス社製3Dプリンタ(AGILISTA-3200)及びフィラメント(AR-G1L)を用いて形成されている。
それゆえ、例えば、一対の電気伝導部4、5が離間されている方向、つまり、圧力の印加方向に対して空隙の伸長方向を直交方向とすることで、空隙が潰れやすくなり、図7(a)に示すように、空隙の内面の導電性物質3間の密着度合いが増大しやすくなる。そのため、一対の電気伝導部4、5間の多孔質構造体2の抵抗値が減少しやすくなる。また、空隙の内面の導電性物質3間の密着度合いがすぐに十分に大きくなるため、図7(b)に示すように、多孔質構造体2の空隙以外の部分の圧縮も開始される。そのため、図2(a)(b)に示したように空隙を対称形状とした場合と同様に、電気伝導部4、5間の距離が短くなることで、一対の電気伝導部4、5間の多孔質構造体2の抵抗値がさらに減少する。
なお、図7(b)によれば、一見すると、圧力の印加方向に対して空隙の伸長方向を直交方向とした場合の圧縮量の変化に対する抵抗値の減少度合いは、空隙を対称形状とした場合よりも緩やかに思われるが、図7(b)のグラフの抵抗値の目盛が対数目盛となっているためであり、実際には、空隙を対象形状とした場合と同程度となっている。図7(a)(b)は、多孔質構造体2を予め定めた複数の圧縮率で圧縮させ、圧縮率毎に、万能試験機(島津製作所製、AGS-X)を用いて圧力を測定するとともに、ケースレー社製のデジタルマルチメータを用いて電気伝導部4、5間の多孔質構造体2の抵抗値を測定して求めた。
また、例えば、一対の電気伝導部4、5が離間されている方向、つまり、圧力の印加方向に対して空隙の伸長方向を平行な方向とすることで、多孔質構造体2に圧力を印加すると、伸長方向と平行な方向に空隙が潰れるが、伸長方向と直交方向に空隙が大きくなるため、空隙の内面の導電性物質3間の密着度合いが小さくなる。そのため、図7(b)に示すように、一対の電気伝導部4、5間の多孔質構造体2の抵抗値が増大する。さらに、多孔質構造体2に圧力を印加し、伸長方向と平行な方向の空隙が直交方向の空隙よりも小さくなると、空隙の内面の導電性物質3間の密着度合いが大きくなるため、一対の電気伝導部4、5間の多孔質構造体2の抵抗値が減少する。さらに、多孔質構造体2の空隙の潰れが進行し、空隙の内面の導電性物質3間の密着度合いが十分に大きくなると、多孔質構造体2の空隙以外の部分の圧縮も開始される。そのため、電気伝導部4、5間の距離が短くなることで、一対の電気伝導部4、5間の多孔質構造体2の抵抗値がさらに減少する。したがって、変形例に係るセンサユニット1によれば、応力感度特性に異方性を持たせることができる。
また、3Dプリンタ及び3Dプリンタ用フィラメントを用いることで、伸長形状の他にも、空隙の形状を自由に設計でき、複雑にパターニングされた多孔質構造体2を形成できる。それゆえ、多孔質構造体2のパターンニングによって、高ダイナミックレンジのセンサを形成できる。即ち、空隙のサイズによって、圧力に対する抵抗値や圧縮率の感度が異なるため、複数の空隙サイズを組み合わせることで、センサの高ダイナミックレンジ化を期待できる。さらに、空隙のない部分を多孔質構造体2に設けることができる。それゆえ、多孔質構造体2全体を導電性インクに浸漬することで、多孔質構造体2の一部の領域、つまり空隙が設けられた部分にのみ多孔質構造体2が含まれたセンサ素子6を容易に製造できる。
(2)また、第1実施形態に係るセンサユニット1では、多孔質構造体2の中央部に加工を行わない例を示したが、他の構成を採用することもできる。例えば、多孔質構造体2の中央部、つまり、導電性物質3を含む部分以外の多孔質構造体2の部分に所定の材料を含ませる構成としてもよい。所定の材料としては、例えば、絶縁性を有し、多孔質構造体2の硬度を変更可能な材料を用いることができる。例えば、エラストマーを用いることができる。したがって、変形例に係るセンサユニット1によれば、例えば、導電性物質3のみを含ませる方法に比べ、多孔質構造体2の力学特性を変化でき、センサ素子6の触感を調整できる。
(3)さらに、第1実施形態に係るセンサユニット1では、導電性物質3を多孔質構造体2の外周部の全ての面に含ませる例を示したが、他の構成を採用することもできる。例えば、多孔質構造体2の外周部の一部の面、つまり、1面〜5面にのみ含ませるようにしてもよく、また、多孔質構造体2の中心軸にのみ含ませるようにしてもよい。したがって、変形例に係るセンサユニット1によれば、多孔質構造体2の特定の部位のみをセンサ化できる。
(4)また、第1実施形態に係るセンサユニット1では、多孔質構造体2の外周部に含ませる導電性物質3を一種類とする例を示したが、他の構成を採用することもできる。例えば、多孔質構造体2の外周部、つまり導電性物質3を含ませる部分を区分けしてなる複数の領域毎に、互いに異なる種類の導電性物質3を含ませる構成としてもよい。したがって、変形例に係るセンサユニット1によれば、センサ素子6の歪む箇所を意図的に選択できる。また、複数の導電性物質3を利用して、高ダイナミックレンジのセンサを形成できる。
(第2実施形態)
第2実施形態は、多孔質構造体2の第1の面2aの傾き量を検出対象とする点が、第1実施形態と異なっている。具体的には、図8に示すように、電気伝導部4、5が省略され、抵抗値検出部7a及び素子状態判定部7bが行う演算処理の内容が変更されている。
多孔質構造体2の第1の面2a、第2の面2bに含ませる導電性物質3としては、図9に示すように、第1の面2a、第2の面2bと直交する第3の面2c、2d、2eに含ませる導電性物質3よりも電気伝導性が高い導電性インクを用いる。ここで、第3の面2dは、図11に示すように、第3の面2c、2eに直交する面である。第1の面2a及び第2の面2bに含ませる導電性物質3としては、例えば、ポリエチレンジオキシチオフェンポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)を用いることができ、また、第3の面2c〜2eに含ませる導電性物質3としては、例えば、ポリアニリンを用いることができる。
なお、センサ素子6の製造時には、第3の面2c、2d、2eに電気伝導性が低い導電性インクを浸漬させた後、第1の面2a及び第2の面2bに電気伝導性が高い導電性インクを浸漬させる。そして第3の面2c〜2eと第1の面2a及び第2の面2bとの交差部では、多孔質構造体2の空隙の内面を電気伝導性が高い導電性インクでコーティングする。
また、第2実施形態に係るセンサユニット1では、多孔質構造体2を立方体とする例を示したが、これに限られるものではない。例えば長方形状の面もある直方体としてもよい。
抵抗値検出部7aは、第1の面2aの一端(以下「第1の端部2f」とも呼ぶ)、つまり、第1の面2aの一辺と、第1の端部2fと対向する第2の面2bの端部(以下「第2の端部2g」とも呼ぶ)、つまり、第2の面2bの一辺との間の多孔質構造体2の第1の抵抗値rhigh1を検出する。また、第1の面2aの他端、つまり、第1の端部2f以外の端部(辺)のうち第1の端部2fと平行な辺(以下「第3の端部2h」とも呼ぶ)と、第3の端部2hと対向する第2の面2bの端部、つまり、第2の端部2gと平行な辺(以下「第4の端部2i」とも呼ぶ)との間の多孔質構造体2の第2の抵抗値rhigh2を検出する。
第1、第2の抵抗値rhigh1、rhigh2の検出方法としては、センサ素子6の等価回路である図10に示すように、例えば、リード線11、12、13を介して、第1の端部2f及び第2の端部2g間と、第1の端部2f及び第4の端部2i間とに予め定めた電流を流し、第1の端部2f及び第2の端部2g間の多孔質構造体2の抵抗値による電圧降下と、第3の端部2h及び第4の端部2i間の多孔質構造体2の抵抗値による電圧降下とを測定し、電圧降下の測定結果に基づき、第1、第2の抵抗値rhigh1、rhigh2を検出する方法を用いることができる。そして、抵抗値検出部7aは検出結果を素子状態判定部7bに出力する。
リード線11、12、13としては、例えば、導電糸を用いることができる。また、各端部2f、2g、2iには、例えば、アルミフィラーが加えられた導電繊維が配置され、配置された導電繊維と端部2f、2g、2iとは、硬化タイプの導電接着剤で結線されている。即ち、これらの結線に半田を用いると剥がれてしまうので、多孔質構造体2に浸潤する導電接着剤を用いた。また、導電繊維とリード線11、12、13とは、導電性接着剤または半田で結線されている。このように、各端部2f、2g、2iとリード線11、12、13との接点を形成することで、コンタクト抵抗の影響を抑えることができる。
図10の例では、Vinは第1の端部2fの電位、V1は第2の端部2gの電位、V2は第4の端部2iの電位、rlowは第1の面2a及び第2の面2b側の多孔質構造体2の抵抗値、r3、r4は電位V1、V2の検出に使用される抵抗器の抵抗値である。電位V1としては、例えば、直流電源やパルス電源、交流電源が出力する電位を用いることができる。
素子状態判定部7bは、抵抗値検出部7aが出力した第1、第2の抵抗値rhigh1、rhigh2に基づき第1の面2aの傾き量を判定する。傾き量としては、例えば、図11に示すように、第2の面2bと平行な面に対する第1の面2aの傾き角θを用いることができる。
傾き量の判定方法としては、例えば、以下の方法を用いることができる。まず、図12に示すように、第1の抵抗値rhigh1と第1、第2の端部2f、2g間の多孔質構造体2の圧縮率との関係を表すグラフを参照して、第1の抵抗値rhigh1から第1、第2の端部2f、2g間の多孔質構造体2の圧縮率を判定する。同様に、図12のグラフを参照して、第2の抵抗値rhigh2から第3、第4の端部2h、2i間の圧縮率を判定する。続いて、算出した第1、第2の端部2f、2g間の多孔質構造体2の圧縮率、及び第3、第4の端部2h、2i間の圧縮率に基づき、多孔質構造体2の第1の面2aの傾き量を判定する。例えば、圧縮率の差が大きいほど、傾き量が大きい値であると判定する。即ち、第1の抵抗値rhigh1と第2の抵抗値rhigh2との差が大きいほど、傾き量、つまり傾き角θが大きい値であると判定する。そして、素子状態判定部7bは、判定結果を外部機器10に出力する。
外部機器10としては、パソコン(PC)等を用いることができる。例えば、図13(a)(b)に示すように、素子状態判定部7bから出力される判定結果、つまり、多孔質構造体2の第1の面2aの傾きを報知する画像データをパソコン(PC)のディスプレイ10aに表示させることができる。図13(a)(b)の例では、ディスプレイ10aには、多孔質構造体2の正面図と、多孔質構造体2の第1の面2aの傾き角θ、つまり、第1の面2aの傾き量とを表した画像データが表示されている。
以上説明したように、第2実施形態に係るセンサユニット1では、センサ素子6が、多孔質構造体2の第1の面2aの傾き量を検出対象とするようにした。また、抵抗値検出部7aが、第1の端部2fと第2の端部2gとの間の多孔質構造体2の第1の抵抗値rhigh1、及び第3の端部2hと第4の端部2iとの間の多孔質構造体2の第2の抵抗値rhigh2を検出するようにした。そして、素子状態判定部7bが、抵抗値検出部7aで検出した第1の抵抗値rhigh1及び第2の抵抗値rhigh2に基づき、多孔質構造体2の第1の面2aの傾き量を判定するようにした。それゆえ、第1の面2aの傾き量を簡単な構成で検出できる。
また、素子状態判定部7bが、第1、第2の抵抗値rhigh1、rhigh2間の差が大きいほど、傾き量が大きい値であると判定するようにしたため、傾き量を適切に検出できる。
(変形例)
なお、第2実施形態では、第1の抵抗値rhigh1と第2の抵抗値rhigh2とを検出し、検出した第1の抵抗値rhigh1と第2の抵抗値rhigh2とに基づき、多孔質構造体2の第1の面2aの傾き量を判定する例を示したが、他の構成を採用することもできる。例えば、第1の面2aの互いに異なる複数の端部と第2の面2bの複数の端部に対向する複数の端部との間の多孔質構造体2の抵抗値のそれぞれを検出し、検出した抵抗値に基づき、多孔質構造体2の第1の面2aの傾き量を判定する構成であればよく、検出される抵抗値の数を3つや4つとする構成としてもよい。具体的には、第1の面2aのすべての端部、つまり、四辺と、第2の面2bの四辺との間の多孔質構造体2の抵抗値それぞれを検出し、検出した抵抗値に基づき、多孔質構造体2の第1の面2aの傾き量を判定する構成を用いることができる。その際、抵抗値としては、互いに対向する端部間の多孔質構造体2の抵抗値を検出する。
(第3実施形態)
第3実施形態は、多孔質構造体2の曲げ量を検出対象とする点が、第1実施形態と異なっている。図14の例では、多孔質構造体2を左右方向に曲げた場合の角柱状領域2j(図15参照)の曲率半径rを検出対象としている。具体的には、図14に示すように、電気伝導部4、5に代えて第1の電気伝導部14、15、第2の電気伝導部16、17が用いられ、抵抗値検出部7a及び素子状態判定部7bが行う演算処理の内容が変更されている。
導電性物質3は、多孔質構造体2の第1の面2a及び第2の面2bのそれぞれを底面とし、多孔質構造体2の2つの角部とそれら角部間の1つの辺を含む角柱状領域2jにのみ含まれている。図14の例では角柱状領域2jは多孔質構造体2の左手前側に設けられている。
第1の電気伝導部14は、第1の面2aのうちの、角柱状領域2jの一部をなす面(以下、「上面2k」とも呼ぶ)の一端、つまり、上面2kの一辺に設けられている。第1〜第4の電気伝導部14〜17としては、例えば、カーボンインクを用いることができる。図14の例では、角柱状領域2jの左上端の表面(上面2kの左端)及び内部に設けられている。また、第1の電気伝導部15は、第2の面2bのうちの、角柱状領域2jの一部をなす面(以下、「下面2l」とも呼ぶ)の第1の電気伝導部14と対向する端部、つまり、下面2lの一辺に設けられている。図14の例では、角柱状領域2jの左下端の表面(下面2lの左端)及び内部に設けられている。即ち、一対の第1の電気伝導部14、15は、多孔質構造体2に曲げが付与された場合に伸縮する多孔質構造体2の第1の伸縮部2mに、第1の伸縮部2mの伸縮方向に互いに離間され、且つ、互いに対向して配置されている。
また、第2の電気伝導部16は、角柱状領域2jの上面2kの他端、つまり、第1の電気伝導部14が設けられている端部と反対側の端部に設けられている。図14の例では、角柱状領域2jの右上端の表面(上面2kの右端)及び内部に設けられている。さらに、第2の電気伝導部17は、角柱状領域2jの下面2lの第2の電気伝導部16と対向する端部に設けられている。図14の例では、角柱状領域2jの右下端の表面(下面2lの右端)及び内部に設けられている。即ち、一対の第2の電気伝導部16、17は、第1の伸縮部2mと反対方向に伸縮する多孔質構造体2の第2の伸縮部2nに、第2の伸縮部2nの伸縮方向に互いに離間され、且つ、互いに対向して配置されている。
それゆえ、第3実施形態に係るセンサ素子6は、多孔質構造体2が曲げられると、多孔質構造体2の曲げ方向側の空隙が潰れ、空隙の内面の導電性物質3間の密着度合いが大きくなるため、曲げ方向側の多孔質構造体2の抵抗値が減少する。そのため、第1の電気伝導部14、15間の抵抗値、第2の電気伝導部16、17間の抵抗値の何れも減少する。同時に、曲げ方向と反対側の空隙の内面の導電性物質3間の密着度合いが小さくなるため、曲げ方向と反対側の多孔質構造体2の抵抗値は増大する。そのため、第1、第2の電気伝導部14〜17間の多孔質構造体2の抵抗値のうち、曲げ方向側の電気伝導部間の多孔質構造体2の抵抗値が、曲げ方向と反対側の電気伝導部間の多孔質構造体2の抵抗値よりも小さくなる。
また、曲げ方向側の多孔質構造体2の空隙の潰れが進行し、空隙の内面の導電性物質3間の密着度合いが十分に大きくなると、多孔質構造体2の曲げ方向側の空隙以外の部分の圧縮も開始される。そのため、第1の電気伝導部14、15間の抵抗値、第2の電気伝導部16、17間の抵抗値の何れもさらに減少する。同時に、曲げ方向側の空隙以外の部分にしわが生じて抵抗値が増大する。そのため、曲げ方向側の電気伝導部間の多孔質構造体2の抵抗値と、曲げ方向と反対側の電気伝導部間の多孔質構造体2の抵抗値との差は小さくなる。
その際、曲げ方向側の電気伝導部間の多孔質構造体2の抵抗値と、反対側の電気伝導部間の多孔質構造体2の抵抗値との差は、多孔質構造体2の曲げ量が小さいほど大きな値になる。
抵抗値検出部7aは、一対の第1の電気伝導部14、15間の多孔質構造体2の第3の抵抗値、及び一対の第2の電気伝導部16、17間の多孔質構造体2の第4の抵抗値を検出する。第3、第4の抵抗値の検出方法としては、例えば、リード線18、19、20、21を介して、第1の電気伝導部14、15間と、第2の電気伝導部16、17間とに予め定めた電流を流し、第1の電気伝導部14、15間の多孔質構造体2の抵抗値による電圧降下と、第2の電気伝導部16、17間の多孔質構造体2の抵抗値による電圧降下とを測定し、電圧降下の測定結果に基づき、第3の抵抗値及び第4の抵抗値を検出する方法を用いることができる。そして、抵抗値検出部7aは、検出結果を素子状態判定部7bに出力する。
素子状態判定部7bは、抵抗値検出部7aが出力した第3、第4の抵抗値に基づき、多孔質構造体2の曲げ量を判定する。曲げ量としては、図15に示すように、角柱状領域2jの中心軸の曲率半径rを用いることができる。曲げ量の判定方法としては、例えば、図16に示すように、第3の抵抗値と第4の抵抗値との差(以下、「抵抗値差」とも呼ぶ)と多孔質構造体2の曲げ量との関係を表すグラフを参照し、第3、第4の抵抗値間の抵抗値差から多孔質構造体2の曲げ量、つまり、曲率半径rを判定する。なお、図16のグラフは、角柱状領域2jは、高さ80[mm]、幅30[mm]及び奥行き15[mm]として求めた。また、図16の例では、抵抗値差が大きいほど、多孔質構造体2の曲げ量が小さい値であると判定される。そして、素子状態判定部7bは、判定結果を外部機器10に出力する。
外部機器10としては、パソコン(PC)等を用いることができる。例えば、図17(a)(b)に示すように、素子状態判定部7bから出力される判定結果、つまり、多孔質構造体2の曲げ量を報知する画像データをパソコン(PC)のディスプレイ10aに表示させることができる。図17(a)(b)の例では、ディスプレイ10aには、多孔質構造体2の正面図と、曲率半径rの数値とを表した画像データが表示されている。
以上説明したように、第3実施形態に係るセンサユニット1では、センサ素子6が、多孔質構造体2の曲げ量を検出対象とし、多孔質構造体2の第1の伸縮部2mに第1の伸縮部2mの伸縮方向に互いに離間され且つ互いに対向して配置された一対の第1の電気伝導部14、15、及び第2の伸縮部2nに第2の伸縮部2nの伸縮方向に互いに離間され且つ互いに対向して配置された一対の第2の電気伝導部16、17を有するようにした。そして、抵抗値検出部7aが、一対の第1の電気伝導部14、15間の多孔質構造体2の第3の抵抗値、及び一対の第2の電気伝導部16、17間の多孔質構造体2の第4の抵抗値を検出し、素子状態判定部7bが、抵抗値検出部7aで検出した第3、第4の抵抗値に基づき、多孔質構造体2の曲げ量を判定するようにした。それゆえ曲げ量を簡単な構成で検出できる。
また、素子状態判定部7bが、抵抗値差が大きいほど、多孔質構造体2の曲げ量が小さい値であると判定するようにしたため、多孔質構造体2の曲げ量を適切に検出できる。
(第4実施形態)
第4実施形態は、多孔質構造体2の互いに逆向きの面のずれ量を検出対象とする点が、第3実施形態と異なる。図18の例では、第1の面2aを右方向にずらした場合の角柱状領域2jの上下面2k、2lのずれ量を検出対象としている。具体的には、図18に示すように、第1、第2の電気伝導部14〜17に代えて第3の電気伝導部22、23が用いられ、抵抗値検出部7a及び素子状態判定部7bが行う演算処理の内容が変更されている。
第3の電気伝導部22は、角柱状領域2jの上面2kの一端に設けられている。第3の電気伝導部22、23としては、例えばアルミプレートを用いることができる。図18の例では、角柱状領域2jの左上端の表面に設けられている。また、第3の電気伝導部23は、角柱状領域2jの上面2kの他端、つまり第3の電気伝導部22が設けられている端部と反対側の端部に対向する下面2lの端部に設けられている。図18の例では、角柱状領域2jの右下端の表面に設けられている。また、図18の例では、第3の電気伝導部22が上面2kの左端から中央部まで設けられ、第3の電気伝導部23が下面2lの右端から中央部まで設けられている。それゆえ、第1の面2aが右方向にずらされてない場合には、第3の電気伝導部22、23間の対向面積が0となり、第1の面2aが右方向にずらされた場合には、第3の電気伝導部22、23間の対向面積が変化する。即ち、第3の電気伝導部22、23は、第1の面2aが右方向にずらされた場合に対向面積が変化するように互いに離間されて多孔質構造体2の第1の面2a及び第2の面2bに配置されている。
それゆえ、第4実施形態に係るセンサ素子6は、第2の面2bに対し第1の面2aが右方向にずらされると、つまり、剪断変形されると、一対の第3の電気伝導部22、23の対向面積が大きくなる。そのため、一対の第3の電気伝導部22、23間の多孔質構造体2の抵抗値が減少する。また同時に、多孔質構造体2の空隙が潰れ、空隙の内面の導電性物質3間の密着度合いが大きくなる。そのため、一対の第3の電気伝導部22、23間の多孔質構造体2の抵抗値が減少する。さらに、多孔質構造体2の空隙の潰れが進行し、空隙の内面の導電性物質3間の密着度合いが十分に大きくなると、多孔質構造体2の空隙以外の部分の圧縮も開始される。そのため、第3の電気伝導部22、23間の距離が短くなることで、一対の第3の電気伝導部22、23間の多孔質構造体2の抵抗値がさらに減少する。
抵抗値検出部7aは、一対の第3の電気伝導部22、23間の多孔質構造体2の抵抗値を検出する。抵抗値の検出方法としては、例えば、リード線24、25を介して、第3の電気伝導部22、23間に予め定めた電流を流し、一対の第3の電気伝導部22、23間の多孔質構造体2の抵抗値による電圧降下を測定し、電圧降下の測定結果に基づき、一対の第3の電気伝導部22、23間の多孔質構造体2の抵抗値を検出する方法を用いることができる。そして、抵抗値検出部7aは、検出結果を素子状態判定部7bに出力する。
素子状態判定部7bは、抵抗値検出部7aが出力した第3の電気伝導部22、23間の多孔質構造体2の抵抗値に基づき、互いに逆向きの面のずれ量、つまり多孔質構造体2の第1の面2a及び第2の面2bのずれ量を判定する。ずれ量としては、図19に示すように、下面2lの法線方向に対する、角柱状領域2jの側面の傾き角φを用いることができる。
ずれ量の判定方法としては、例えば、図20に示すように、第3の電気伝導部22、23間の多孔質構造体2の抵抗値と第1の面2a及び第2の面2bのずれ量との関係を表すグラフを参照して、一対の第3の電気伝導部22、23間の多孔質構造体2の抵抗値から第1の面2a及び第2の面2bのずれ量、つまり傾き角φを判定する方法を用いることができる。図20の例では、一対の第3の電気伝導部22、23間の多孔質構造体2の抵抗値が小さいほど、第1の面2a及び第2の面2bのずれ量、つまり角柱状領域2jの側面の傾き角φが小さい値であると判定される。図20の例では、「○」は初期厚さ30[mm]の多孔質構造体2を厚さ27[mm]に圧縮して第1の面2aをずらす場合に用いられ、「●」は初期厚さ30[mm]の多孔質構造体2を厚さ22[mm]に圧縮して第1の面2aをずらす場合に用いられる。そして、素子状態判定部7bは判定結果を外部機器10に出力する。
外部機器10としては、パソコン(PC)等を用いることができる。例えば、図21(a)(b)に示すように、素子状態判定部7bから出力される判定結果、つまり、多孔質構造体2の第1の面2a及び第2の面2bのずれ量を報知する画像データをパソコン(PC)のディスプレイ10aに表示させることができる。図21(a)(b)の例では、ディスプレイ10aには、多孔質構造体2の正面図と、角柱状領域2jの側面の傾き角φ、つまり、ずれ量とを表した画像データが表示されている。
以上説明したように、第4実施形態に係るセンサユニット1では、センサ素子6が、第1の面2a及び第2の面2bのずれ量を検出対象とし、第1の面2a及び第2の面2bがずらされた場合、つまり、剪断変形された場合に対向面積が変化するように互いに離間されて多孔質構造体2に配置された一対の第3の電気伝導部22、23を有するようにした。そして、抵抗値検出部7aが、一対の第3の電気伝導部22、23間の多孔質構造体2の抵抗値を検出し、素子状態判定部7bが、抵抗値検出部7aで検出した一対の第3の電気伝導部22、23間の多孔質構造体2の抵抗値に基づき、第1の面2a及び第2の面2bのずれ量を判定するようにした。それゆえ、第1の面2a及び第2の面2bのずれ量を簡単な構成で検出することができる。
また、素子状態判定部7bが、抵抗値検出部7aで検出した抵抗値が小さいほど、ずれ量が小さい値であると判定するようにしたため、ずれ量を適切に検出することができる。
(第5実施形態)
第5実施形態は、装置構成を図18に例示的に示した第4実施形態と同一としつつ、多孔質構造体2の互いに逆向きの面、つまり第1の面2a及び第2の面2bのねじれ量を検出対象とするものである。具体的には、素子状態判定部7bが行う演算処理の内容が変更されている。なお、第5実施形態では、第3の電気伝導部22、23を第4の電気伝導部22、23と呼ぶ。
ここで、第5実施形態に係るセンサ素子6は、第2の面2bに対し第1の面2aが左右方向にねじられると、つまり、ねじり変形されると、一対の第4の電気伝導部22、23の対向面積が大きくなる。そのため、一対の第4の電気伝導部22、23間の多孔質構造体2の抵抗値が減少する。また同時に、多孔質構造体2の空隙が潰れ、空隙の内面の導電性物質3間の密着度合いが大きくなる。そのため、一対の第4の電気伝導部22、23間の多孔質構造体2の抵抗値が減少する。さらに、多孔質構造体2の空隙の潰れが進行し、空隙の内面の導電性物質3間の密着度合いが十分に大きくなると、多孔質構造体2の空隙以外の部分の圧縮も開始される。そのため、第4の電気伝導部22、23間の距離が短くなることで、一対の第4の電気伝導部22、23間の多孔質構造体2の抵抗値がさらに減少する。
素子状態判定部7bは、抵抗値検出部7aが出力した第4の電気伝導部22、23間の多孔質構造体2の抵抗値に基づき互いに逆向きの面のねじれ量、つまり多孔質構造体2の第1の面2a及び第2の面2bのねじれ量を判定する。ねじれ量としては、図22に示すように第2の面2bに対し第1の面2aをねじった場合のねじれ角ψを用いることができる。
ねじれ量の判定方法としては、例えば、図23に示すように、第4の電気伝導部22、23間の多孔質構造体2の抵抗値と第1の面2a及び第2の面2bのねじれ量との関係を表すグラフを参照して、一対の第4の電気伝導部22、23間の多孔質構造体2の抵抗値から第1の面2a及び第2の面2bのねじれ量、つまりねじれ角ψを判定する方法を採用できる。図23の例では、一対の第4の電気伝導部22、23間の多孔質構造体2の抵抗値が小さいほど、第1の面2a及び第2の面2bのねじれ量、つまりねじれ角ψが大きい値であると判定される。そして、素子状態判定部7bは、判定結果を外部機器10に出力する。
ちなみに、第4の電気伝導部22、23を省略し、角柱状領域2jの上面2kの一端の中点と、他端に対向する下面の端部の中点との間の多孔質構造体2の抵抗値を検出するようにした場合、図24に示すように1つの抵抗値に対して2つのねじれ角ψが導出されるため、ねじれ角ψ、つまり、第1の面2a及び第2の面2bのねじれ量の判定が困難となる。
外部機器10としては、パソコン(PC)等を用いることができる。例えば、図25(a)(b)に示すように、素子状態判定部7bから出力される判定結果、つまり、多孔質構造体2の第1の面2a及び第2の面2bのねじれ量を報知する画像データをパソコン(PC)のディスプレイ10aに表示させることができる。図25(a)(b)の例では、ディスプレイ10aには、多孔質構造体2の正面図と、角柱状領域2jの側面のねじれ角ψ、つまり、ねじれ量とを表した画像データが表示されている。
以上説明したように、第5実施形態に係るセンサユニット1では、センサ素子6が、第1の面2a及び第2の面2bのねじれ量を検出対象とし、第1の面2a及び第2の面2bがねじられた場合、つまりねじり変形された場合に対向面積が変化するように互いに離間されて多孔質構造体2に配置された一対の第3の電気伝導部22、23を有するようにした。そして、抵抗値検出部7aが、一対の第3の電気伝導部22、23間の多孔質構造体2の抵抗値を検出し、素子状態判定部7bが、抵抗値検出部7aで検出した一対の第3の電気伝導部22、23間の多孔質構造体2の抵抗値に基づき、第1の面2a及び第2の面2bのねじれ量を判定するようにした。それゆえ、第1の面2a及び第2の面2bのねじれ量を簡単な構成で検出することができる。
また、素子状態判定部7bが、抵抗値検出部7aで検出した抵抗値が小さいほど、ねじれ量が大きい値であると判定するようにしたため、ねじれ量を適切に検出できる。
1…センサユニット、2…多孔質構造体、2a…第1の面、2b…第2の面、2c〜2e…第3の面、2f…第1の端部、2g…第2の端部、2h…第3の端部、2i…第4の端部、2j…角柱状領域、2k…上面、2l…下面、2m…第1の伸縮部、2n…第2の伸縮部、3…導電性物質、4、5…電気伝導部、6…センサ素子、7…制御基板、7a…抵抗値検出部、7b…素子状態判定部、8、9…リード線、10…外部機器、10a…ディスプレイ、11〜13…リード線、14、15…第1の電気伝導部、16、17…第2の電気伝導部、18〜21…リード線、22、23…第3の電気伝導部、第4の電気伝導部、24、25…リード線

Claims (17)

  1. 外力によって変形可能な多孔質構造体、及び前記多孔質構造体の一部の領域の空隙にのみ付着した導電性物質を有するセンサ素子と、
    前記センサ素子の抵抗値を検出する抵抗値検出部と、
    前記抵抗値検出部で検出した抵抗値に基づき、前記多孔質構造体への圧力を判定する素子状態判定部と、を備え、
    前記多孔質構造体が有する複数の空隙のそれぞれは、前記圧力の印加方向に対して直交方向に伸長している伸長形状であることを特徴とするセンサユニット。
  2. 前記センサ素子は、前記圧力の印加方向に互いに離間され且つ互いに対向して前記多孔質構造体に配置された一対の電気伝導部を有し、
    前記抵抗値検出部は、前記一対の電気伝導部間の前記多孔質構造体の抵抗値を検出し、
    前記素子状態判定部は、前記抵抗値検出部で検出した抵抗値に基づき、前記圧力を判定することを特徴とする請求項1に記載のセンサユニット。
  3. 前記素子状態判定部は、前記抵抗値検出部で検出した抵抗値が小さいほど、前記圧力が大きい値であると判定することを特徴とする請求項に記載のセンサユニット。
  4. 外力によって変形可能な多孔質構造体、及び前記多孔質構造体の一部の領域の空隙にのみ付着した導電性物質を有するセンサ素子と、
    前記センサ素子の抵抗値を検出する抵抗値検出部と、
    前記抵抗値検出部で検出した抵抗値に基づき、前記多孔質構造体の一の面の傾き量を判定する素子状態判定部と、を備え、
    前記多孔質構造体は、直方体であり
    記抵抗値検出部は、前記一の面の互いに異なる複数の端部と前記一の面と反対側の面の前記複数の端部に対向する複数の端部との間の前記多孔質構造体の抵抗値のそれぞれを検出し、
    前記素子状態判定部は、前記抵抗値検出部で検出した抵抗値に基づき、前記傾き量を判定し、
    前記多孔質構造体が有する複数の空隙のそれぞれは、前記一の面の法線方向と直交する方向に伸長している伸長形状であることを特徴とするセンサユニット。
  5. 前記抵抗値検出部は、前記一の面の一端と前記反対側の面の前記一端に対向する端部との間の前記多孔質構造体の第1の抵抗値、及び前記一の面の他端と前記反対側の面の前記他端に対向する端部との間の前記多孔質構造体の第2の抵抗値を検出し、
    前記素子状態判定部は、前記抵抗値検出部で検出した第1の抵抗値及び第2の抵抗値に基づき、前記傾き量を判定することを特徴とする請求項に記載のセンサユニット。
  6. 前記素子状態判定部は、前記第1の抵抗値と前記第2の抵抗値との差が大きいほど、前記傾き量が大きい値であると判定することを特徴とする請求項に記載のセンサユニット。
  7. 外力によって変形可能な多孔質構造体、及び前記多孔質構造体の一部の領域の空隙にのみ付着した導電性物質を有するセンサ素子と、
    前記センサ素子の抵抗値を検出する抵抗値検出部と、
    前記抵抗値検出部で検出した抵抗値に基づき、前記多孔質構造体の曲げ量を判定する素子状態判定部と、を備え、
    前記センサ素子は、前記多孔質構造体に曲げが付与された場合に伸縮する前記多孔質構造体の第1の伸縮部に該第1の伸縮部の伸縮方向に互いに離間され且つ互いに対向して配置された一対の第1の電気伝導部、及び前記第1の伸縮部とは異なる伸縮する前記多孔質構造体の第2の伸縮部に該第2の伸縮部の伸縮方向に互いに離間され且つ互いに対向して配置された一対の第2の電気伝導部を有し、
    前記抵抗値検出部は、前記一対の第1の電気伝導部間の前記多孔質構造体の第3の抵抗値、及び前記一対の第2の電気伝導部間の前記多孔質構造体の第4の抵抗値を検出し、
    前記素子状態判定部は、前記抵抗値検出部で検出した第3の抵抗値及び第4の抵抗値に基づき、前記曲げ量を判定し、
    前記一対の第1の電気伝導部が離間されている方向、及び前記一対の第2の電気伝導部が離間されている方向は、同一方向となっており、
    前記多孔質構造体が有する複数の空隙のそれぞれは、前記一対の第1の電気伝導部が離間されている方向に対して直交方向に伸長している伸長形状であることを特徴とするセンサユニット。
  8. 前記素子状態判定部は、前記第3の抵抗値と前記第4の抵抗値との差が大きいほど、前記曲げ量が小さい値であると判定する請求項に記載のセンサユニット。
  9. 外力によって変形可能な多孔質構造体、及び前記多孔質構造体の一部の領域の空隙にのみ付着した導電性物質を有するセンサ素子と、
    前記センサ素子の抵抗値を検出する抵抗値検出部と、
    前記抵抗値検出部で検出した抵抗値に基づき、前記多孔質構造体の互いに逆向きの面の所定方向へのずれ量を判定する素子状態判定部と、を備え、
    前記センサ素子は、前記変形が行われていない状態から前記互いに逆向きの面が前記所定方向にずらされた場合に対向面積が増大するように、前記互いに逆向きの面の法線方向に互いに離間され、且つ前記法線方向から見た場合に前記所定方向に沿って並べられて前記多孔質構造体に配置された一対の第3の電気伝導部を有し、
    前記抵抗値検出部は、前記一対の第3の電気伝導部間の前記多孔質構造体の抵抗値を検出し、
    前記素子状態判定部は、前記抵抗値検出部で検出した前記一対の第3の電気伝導部間の前記多孔質構造体の抵抗値に基づき、前記ずれ量を判定することを特徴とするセンサユニット。
  10. 前記素子状態判定部は、前記抵抗値検出部で検出した抵抗値が小さいほど、前記ずれ量が小さい値であると判定することを特徴とする請求項に記載のセンサユニット。
  11. 外力によって変形可能な多孔質構造体、及び前記多孔質構造体の一部の領域の空隙にのみ付着した導電性物質を有するセンサ素子と、
    前記センサ素子の抵抗値を検出する抵抗値検出部と、
    前記抵抗値検出部で検出した抵抗値に基づき、前記多孔質構造体の互いに逆向きの面のねじれ量を判定する素子状態判定部と、を備え、
    前記センサ素子は、前記変形が行われていない状態から前記互いに逆向きの面がねじられた場合に対向面積が増大するように、前記互いに逆向きの面の法線方向に互いに離間され、且つ前記法線方向から見た場合に前記法線方向と直交する所定方向に沿って並べられて前記多孔質構造体に配置された一対の第4の電気伝導部を有し、
    前記抵抗値検出部は、前記一対の第4の電気伝導部間の前記多孔質構造体の抵抗値を検出し、
    前記素子状態判定部は、前記抵抗値検出部で検出した前記一対の第4の電気伝導部間の前記多孔質構造体の抵抗値に基づき、前記ねじれ量を判定することを特徴とするセンサユニット。
  12. 前記素子状態判定部は、前記抵抗値検出部で検出した抵抗値が小さいほど、前記ねじれ量が小さい値であると判定することを特徴とする請求項11に記載のセンサユニット。
  13. 外力によって変形可能な多孔質構造体、及び前記多孔質構造体の一部の領域の空隙にのみ付着した導電性物質を有することで、前記多孔質構造体に前記導電性物質を含ませたセンサ素子と、
    前記センサ素子の抵抗値を検出する抵抗値検出部と、
    前記抵抗値検出部で検出した抵抗値に基づき、前記センサ素子の状態を判定する素子状態判定部と、を備え、
    前記センサ素子は、前記導電性物質を含む部分以外の前記多孔質構造体の部分の空隙に、前記多孔質構造体の硬度を変更可能な材料を含んでいることを特徴とするセンサユニット。
  14. 前記材料は、エラストマーであることを特徴とする請求項13に記載のセンサユニット。
  15. 前記多孔質構造体が有する複数の空隙のそれぞれは、互いに同一方向に伸長してなる伸長形状であることを特徴とする請求項9から14のいずれか1項に記載のセンサユニット。
  16. 前記多孔質構造体の一部の領域は、前記多孔質構造体の外周部であることを特徴とする請求項1から15のいずれか1項に記載のセンサユニット。
  17. 多孔質構造体の外周部に導電性インキを含浸させ、該導電性インキによって、前記多孔質構造体の一部の領域の空隙にのみに導電性物質が付着するように、前記多孔質構造体を加熱乾燥して、前記多孔質構造体への圧力を検出対象とするセンサ素子を製造するとともに、前記多孔質構造体が有する複数の空隙のそれぞれは、前記圧力の印加方向に対して直交方向に伸長している伸長形状であることを特徴とするセンサ素子の製造方法。
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