JP2015114178A - 感圧センサ - Google Patents

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Kota Yamazaki
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Abstract

【課題】押圧に対する抵抗値特性が線形に近い感圧センサを提供すること。
【解決手段】所定の導電抵抗を有する抵抗体でなる接点部材12と、その接点部材12が接触する回路基板Bに互いに絶縁して設けた一対の電極13とを有し、接点部材12が押圧されることで、その接点部材12と一対の電極13とが接触し、かつそれらの接触領域が変化して一対の電極13間の抵抗値が変化する感圧センサ11について、一対の電極13の互いに対向する外縁14が、最初に接点部材12と接触する頂部15aを有する山形15と、その山形15の両端に生じる谷形16と、その谷形16から斜めに立ち上がる斜形17とが連続した形状として表れる感圧センサ11とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種電子機器が備える入力装置に用いられる感圧センサに関する。
抵抗体と電極とを構成要素とする感圧センサは種々知られているが、その一例を図15で示す。この感圧センサ1は、ドーム状や半球状等の凸形状に形成された弾性変形可能な導電接点(抵抗体)2と、間隔をおいて回路基板Bに設けられた一対の電極3とを有している。
この感圧センサ1は、導電接点2が押圧されると、導電接点2の曲面2aの頂部2bが一対の電極3の間の回路基板Bに接触し、続いて曲面2aが変形する過程で電極3と接することでその一対の電極3が導通し、さらに、曲面2aが変形しながら電極3に対する接触面積も漸次増大していくことで、一対の電極3間の抵抗値が変化する。
こうした感圧センサ1においては、導電接点2に対する押圧荷重または押圧ストローク(以下まとめて「押圧力」ともいう)と、それに応じて変化する抵抗値との関係は必ずしも線形とならず押圧初期の段階では電極3と導電接点2との接触面積の変化が大きいのに対して、押圧後期の段階では接触面積の変化が小さくなるため、図16で示すように、押圧初期の段階で抵抗値が大きく低下し、押圧後期は徐々に抵抗値の変化が小さくなっていくという関係にあった。そのため、押圧力とそれに対する出力を線形に対応させるための補正が必要となり、その制御が複雑となっていた。
この問題解決に対する技術として、特開2001−006906号公報(特許文献1)に記載の感圧センサがある。
特開2001−006906号公報
この特開2001−006906号公報に記載の感圧センサは、導電接点の先端に突出した突起部分を設けることで、押圧初期の電極との接触面積の急激な増大を緩和している。しかしながら、こうした突起部分は、押圧時に局所的に大きく変形するため、耐久性が低くなる傾向があった。また、突起部分が比較的軽い荷重で変形するため、押圧の後半で急激に荷重が増加し、押圧した感覚に違和感を覚えやすかった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものである。すなわち、押圧に対する抵抗値特性が線形に近い感圧センサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、所定の導電抵抗を有する抵抗体でなる接点部と、その接点部が接触する回路基板に互いに絶縁して設けた一対の電極と、凸形状に形成した弾性押圧体とを有し、弾性押圧体が押圧されることで、接点部と一対の電極とが接触し、かつそれらの接触領域が変化して一対の電極間の抵抗値が変化する感圧センサについて、弾性押圧体に対する押圧初期の段階では単位押圧力に対する抵抗値の低下を抑制し、押圧後期の段階では単位押圧力に対する抵抗値の低下を促進する感圧センサを提供する。
弾性押圧体に対する押圧変化で、接点部と電極との接触領域を変化させて、押圧変化を感知する感圧センサについて、弾性押圧体に対する押圧初期の段階では単位押圧力に対する抵抗値の低下を抑制したため、換言すれば、押圧力が変化するに伴って抵抗値が低下する変化の程度を抑制したため、押圧初期における抵抗値の変化を小さくすることができる。そのため、押圧初期において抵抗値が大きく変化する従来技術の欠点を改善し、押圧初期における押圧力と抵抗値変化に基づく出力の関係を線形に近づけることができる。
また、弾性押圧体に対する押圧後期の段階では単位押圧力に対する抵抗値の低下を促進したため、換言すれば、押圧力が変化するに伴って抵抗値が低下する変化の程度を促進したため、押圧後期における抵抗値の低下を大きくすることができる。そのため、押圧後期において抵抗値が変化し難い従来技術の欠点を改善し、押圧力と抵抗値変化に基づく出力の関係を線形に近づけることができる。
したがって、押圧初期から押圧後期に及ぶ全ての押圧範囲において、押圧力と抵抗値変化に基づく出力の関係を線形に近づけることができる。
感圧センサは、弾性押圧体が前記押圧初期から押圧後期に至る過程で、回路基板に対する接触面積が徐々に変化する表面形状を有するものとすることができる。
弾性押圧体が押圧初期から押圧後期に至る過程で、回路基板に対する接触面積が徐々に変化する表面形状とするためには、換言すれば、押圧力を急激に変化させる変化点を有さないためには、弾性押圧体の形状をドーム状や略半球状、略円錐状などの凸形状にすることができる。こうした形状は外面の法線方向が急激に変化しないからである。回路基板に対する接触面積を徐々に変化させるため、換言すれば、押圧力が急激に変化する変化点を有しない表面形状としたため、押圧した感覚に違和感を覚えることはなく、押圧に対する操作感に優れている点で好ましい。また、押圧力が大きいほど回路基板との接触面積を大きくする単調な変化を起こすことができる。
そうした一方で、導電接点の先端に突出した突起部分を有する形状等では、本体と突起部分の境界で法線方向が急激に変化する。この形状では押圧初期には突起部分が局所的に大きく変形し、押圧の後半で急激に荷重が増加(すなわち押圧力が急激に変化)し、押圧した感覚に違和感を覚えやすい。
一対の電極形状について特徴を持った形状とすることができる。より具体的には、一対の電極の互いに対向する外縁(対向縁)が、最初に接点部と接触する頂部を有する山形と、その山形の両端に生じる谷形と、その谷形から斜めに立ち上がる斜形とが連続した形状として表れる感圧センサとすることができる。
対向縁に、最初に接点部と接触する頂部を有する山形を設けたため、電極が接点部と接触する押圧初期において、電極と接点部との接触領域の変化に従って生じる導電路の変化を、導電性が上がりにくいようにさせることができる。
また、対向縁に山形の両端に生じる谷形を設けたため、押圧初期から押圧後期への変換に伴う導電性の傾向を変えることができる。さらに、その谷形から斜めに立ち上がる斜形を設けたため、電極が接点部と接触する押圧後期において、電極と接点部との接触領域の変化に従って生じる導電路の変化を、導電性が上がり易いようにさせることができる。そして、こうした形状を連続して表したため、押圧力と抵抗値との関係を線形に近づけるとともに、理想的な線形としての近似直線から押圧力と抵抗値の関係を示す曲線の一部の箇所が大きく外れるのを防ぐことができる。
谷形から山形へ向かう傾斜に対して、谷形から斜形に向かう傾斜をゆるやかにすることができる。換言すれば、山形の傾斜面の傾斜を急にしたため、押圧に対して導電接点と回路基板との接触面積変化の大きい押圧初期の段階で、電極の幅方向における導電接点と電極の接触領域の広がりを抑えて、効果的に抵抗値の変化を小さくできる。一方、谷形から山形に向かう傾斜をなだらかにしたため、押圧に対して導電接点と回路基板との接触面積変化の小さい押圧後期の段階で、電極の幅方向における導電接点と電極の接触領域の広がりを促進して、効果的に抵抗値の低下を大きくすることができる。このため、全体としては、押圧力と抵抗値との関係をより線形に近づけることができる。
接点部を、前記弾性押圧体の表面に形成することができる。接点部を、凸形状に形成された弾性押圧体の表面に形成すれば、押圧力が大きいほど前記回路基板との接触面積が大きくなるものとすることができ、また、弾性押圧体の表面に導電性部位を形成することで接点部を有する弾性押圧体を、合成ゴムや熱可塑性エラストマーなどから簡単に製造することができる。
接点部を、樹脂フィルムに設けた抵抗体で形成することができる。
前記感圧センサについて、樹脂フィルムを弾性押圧体で押圧するように構成しても、樹脂フィルムは弾性押圧体に沿って変形するため、一対の電極との接触面積を変化させることができる。こうした構成では、接点部を樹脂フィルムに形成するため、印刷等の方法により容易にパターニングすることができる。したがって、任意の抵抗値特性を柔軟に実現できる自由度がある。また、樹脂フィルムに設けた接点部が一対の電極と接触するため、凸状に形成された弾性押圧体を絶縁体とすることができる。したがって、種々の材料を選択できることから、弾性押圧体の物性調整が容易であり、所望の押圧特性と耐久性を備えたものとすることができる。
接点部の領域内には絶縁性部位を設けることができる。接点部の領域内に絶縁性部位を設けたため、抵抗値が大きく下がることを抑制することになる。したがって、抵抗値を低下させる程度を抑制することができる。
前記抵抗体は、前記円の中心から半径方向に向けて抵抗値が下がる複数の導電領域を有するものとすることができる。接点部が、円形の抵抗体を設けた樹脂フィルムでなり、その抵抗体は、前記円の中心から半径方向に向けて抵抗値が下がる複数の導電領域を有するものとしたため、樹脂フィルムへの印刷等により簡単に接点部を製造することができる。
本発明の感圧センサによれば、押圧力変化に対する抵抗値変化を線形に近づけることができる。
また、押圧に対する操作感に優れている。さらに、接点部と電極との位置合わせに対する精度の厳格性が要求されず、許容性が高い。
一の実施形態である感圧センサの概略図であり、分図1(A)はその断面図、分図1(B)は電極を示す平面図である。 一定の押圧力で接点部が押圧されたときの回路基板に対する単位押圧力あたりの接点部の接触面積の変化を示す平面図である。 一の電極の平面図である。 回路基板に設けた電極上で生じる接点部と回路基板の接触領域の変化を示す平面図であり、分図4(A)は押圧初期を示し、分図4(B)は押圧後期を示す。 変形例の感圧センサの概略図であり、分図5(A)はその正面図、分図5(B)は電極と接点部の接触を示す図である。 別の実施形態である感圧センサの概略図であり、分図6(A)はその断面図、分図6(B)は電極を示す平面図である。 図6で示す感圧センサの接点部を示す底面図である。 図6で示す感圧センサの押圧力と抵抗値との関係を示すグラフ図である。 さらに別の実施形態である感圧センサの概略図であり、分図9(A)はその断面図、分図9(B)は電極を示す平面図である。 図9で示す感圧センサの接点部を示す底面図である。 実験例で用いた電極を示す平面図である。 実験例で用いた別の電極を示す平面図である。 実験例で用いたさらに別の電極を示す平面図である。 試料1〜試料3で示す感圧センサの押圧力と抵抗値との関係を示すグラフ図である。 従来の感圧センサを示す概略断面図である。 従来の感圧センサの押圧力と抵抗値との関係を示すグラフ図である。
本発明について実施形態に基づきさらに詳細に説明する。以下の各実施形態で共通する部位については、同一の符号を付して重複説明を省略する。また、共通する材質、製造方法、作用効果等についても重複説明を省略する。
第1実施形態[図1〜図4]
本実施形態で説明する感圧センサ11を図1で示す。この感圧センサ11は、所定の導電抵抗を有する抵抗体でなる接点部12と、その接点部12を表面に有する弾性押圧体18と、接点部12が接触する回路基板Bに互いに絶縁して設けた一対の電極13とを有しており、弾性押圧体18が直接的にまたは間接的に押圧されることで、接点部12が一対の電極13に接触し、かつそれらの接触領域が変化して、一対の電極13間の抵抗値を変化させるものである。
弾性押圧体18は、弾性体で形成され、その表面が接点部12となっている。そして、押圧力が大きいほど電極13が設けられた回路基板Bとの接触面積が大きくなるような凸形状(半球状)に形成している。図2には、一定の押圧力で弾性押圧体18が押圧されたときの回路基板Bに対する単位押圧力あたりの接点部12の接触面積の変化を示す。例えば、弾性押圧体18が押圧されて、回路基板Bとの間での接触面積がP1で示された状態から一定の押圧力が加わると、接触面積がP2に変化し、さらに一定の押圧力が加わると接触面積がP3に変化し、さらに一定の押圧力が加わると接触面積がP4に変化する。以下同様に、P5→P6→P7と変化する。このように本実施形態では、弾性押圧体18と回路基板Bとの接触面積変化の割合を徐々に小さくしていく。
接点部12と一体になった弾性押圧体18は抵抗体であるが絶縁体ではなく、一対の電極13に接することで導通させる程度の導電性が必要である。そのため、こうした弾性押圧体18は、弾性のある導電性高分子や、合成ゴムや天然ゴム、熱可塑性エラストマーなどの弾性体に導電性媒体を混合したもの、またはこうした弾性体に金属皮膜や導電性塗膜などの導電性皮膜を形成したものなどで形成することができる。
一対の電極13は、銀やカーボンなどの導電性粒子を含有する導電性インキをスクリーン印刷法等の手法で印刷形成したものや、銅箔をエッチングしてパターン形成したプリント基板などを使用することができ、その互いに対向する外縁である対向縁14の形状に特徴を有している。一の電極13の拡大図を図3に示す。電極13の対向縁14は、最初に接点部12と接触する頂部15aを有する山形15と、その山形15の両端に生じる谷形16と、その谷形16から斜めに立ち上がる斜形17とが連続した鳥翼形状として表れる。
この対向縁14以外の電極13の外縁は、接点部12との接触領域に影響を与えないため、任意の形状とすることができる。図1では、矩形の3辺として形成している。
なお一対の電極13には外部に通じる配線(図示せず)が接続される。
前記接点部12と一対の電極13との導電性を比較すると、接点部12の方が高抵抗であることが求められる。好ましくは、抵抗値が10倍以上異なればよく、さらに好ましくは接点部12の抵抗値は、1〜10(Ω/□)あり、一対の電極は10−4(Ω/□)以下であることが好ましい。こうした観点から、接点部12にはカーボン粒子を含む導電材を用いることが好ましく、一対の電極は、銅箔やめっきなどの金属質であることが好ましい。
弾性押圧体18が押圧されたときの接点部12と電極13との接触状態を図4を参照して説明する。図4において示した同心円は、図2で示した同心円と同じであり、弾性押圧体18が押圧される程度によって変化する接点部12と回路基板Bとの接触領域を示す。弾性押圧体18が押圧されると、接点部12の頂部12aから回路基板Bに接触し、その後、接点部12が回路基板BとP1の状態で接触し、次に接点部12が回路基板BとP2の状態で接触し、その次にP3の状態で接触し、さらにP4の状態で接触し、というように接触面積が変化する。このP1の状態からP4の状態に変化する押圧初期の過程では、図4(A)で示すように、接点部12と回路基板Bとの接触面積は、(P1)→(P1+P2)→(P1+P2+P3)→(P1+P2+P3+P4)となり、一様に接触面積変化が起きるのではなく、最初は接触面積の増加が大きく、その後徐々に接触面積の増加割合は小さくなる。
一方、接点部12と電極13の接触領域は、P1の状態では、電極13の山形15の頂部15aを含めたわずかな部分であり、その接触面積は小さい。次のP2の状態でも電極13の山形15の部分でのみ接触するようにして、接点部12と電極13との接触面積を小さくしている。その後、P2からP3、P3からP4と変化する過程でも、電極13の山形15の部分を裾野に向かって徐々に接触していくことで、山形15の高さ方向での接触面積の増加が少なくなる一方で、山形15の幅方向での接触面積の増加が多くなり、トータルで接点部12と電極13との接触領域の増加程度は同程度としている。
また、接点部12と電極12の接触する境界と、その境界での電極13間距離に着目して抵抗値を検討する。換言すれば、図4のY方向、即ち、電極13の幅方向での接点部12との境界と、図4のX方向、即ち、一対の電極13の離間方向での一対の電極13間距離とで囲まれた部分を導電路として考える。そうすると、P1からP4へ移行する押圧初期の変化では、山形15の傾斜面15bが急であることから、X方向での導電路が長くなるように変化し、Y方向での導電路がほとんど増加しないように変化する。そのため、このP1からP4での変化では、導電路としての導通し易さの増加分が小さい。
その後の押圧後期では、P4からP5、P6、P7と変化していくが、この過程では接点部12の回路基板Bに対する接触面積はそれほど大きく変化せず、押圧力の変化の程度に比較して接点部12と回路基板Bとの接触面積の増加の程度は小さくなる。
この過程における接点部12と電極13の接触領域は、図4(B)で示すように、電極13の谷形16の部分を経由してそこから斜めに立ち上がる斜形17部分に接点部12が順次接触するように変化する。そのため、接点部12と電極13との接触領域の増加程度は同程度としている。
そうした一方で、導電路について見てみると、P4からP7へ移行する押圧後期の変化では、X方向での導電路は斜形17の立ち上がりに伴い徐々に短くなるように変化し、Y方向での導電路は、接点部12と回路基板Bとの接触面積の増加分は少ない状態である。このP4からP7での変化では、特にX方向の導電路が短くなることに起因して、導電路としての導通のし易さの増加分が大きく、変化の過程での抵抗値変化を大きくしている。
以上より押圧力の変化に対する押圧初期と押圧後期を対比すると、押圧初期は導電路の長さを急激に長くし、導電路の幅を徐々に長くして抵抗値変化を少なくして高抵抗としている。そうした一方で、押圧後期は導電路の長さを徐々に短くし、導電路の幅をできるだけ長くして抵抗値変化を大きくして低抵抗としている。こうして、一対の電極13の対向縁14を互いに平行とした一般的な電極の抵抗値特性と比べて、押圧力に対する抵抗値変化を線形に近づけることができる。
ところで、図2で示した同心円は、最初は接触面積の増加が大きく、その後徐々に接触面積の増加割合は小さくなる。このように初期の単位押圧力当りの接触面積を大きくすることで、接点部12と電極13との位置合わせに対する精度の厳格性を緩和することができる。従って、位置ずれに対して許容性が高い感圧センサとすることができる。
接点部12を凸形状の弾性押圧体18の表面に用いたゴムスイッチタイプの感圧センサ11では、後述するメンブレンタイプと比較して、樹脂フィルムを撓ませる必要がなく、押圧する感触が軽く感じられる傾向がある。また、構造が簡単で、安価で、容易に製造することができる。
第2実施形態[図5]
本実施形態の感圧センサ21を図5で示す。感圧センサ21は、先の実施形態で説明した感圧センサ11とは接点部22が異なっている。
本実施形態での接点部22は、押圧されて回路基板Bに接触する弾性押圧体18の凸形状の表面全体を抵抗体にしたものではなく、接点中心近傍に孔状の2つの絶縁性部位22aを設けている。この絶縁性部位22aは、より詳しくは、弾性押圧体18の表面であって、弾性押圧体18を回路基板Bに接触させた際の一対の電極13の山形15の頂部15aを結ぶ仮想線を挟んだ上下位置に2つ形成されている。絶縁性部位22aの形状は、仮想線側では、その仮想線に沿った外形を有しており、仮想線と反対側では、押圧されて接点部22が電極13の頂部15aと接触したときの接点部22と回路基板Bとの接触領域の外形と略同等の外形を有している。
こうした孔状の2つの絶縁性部位22aを設けた接点部22とすることで、押圧当初の導電路が狭くなって高抵抗となる。即ち、導電路の幅方向の広がりが少ないため、抵抗値が大きく低下することを抑制する。こうした接点部22を用いても、抵抗値特性を線形に近づけるように働き、電極13の対向縁14の形状に基づく抵抗値特性に対してその微調整を可能にする。
第3実施形態[図6〜図8]
本実施形態の感圧センサ31を図6で示す。この感圧センサ31は、前記実施形態で示した感圧センサ11と異なり、接点部にメンブレン接点を用いている。即ち、回路基板Bから離間した樹脂フィルム39を設け、その樹脂フィルム39の表面であって電極3と対向する位置に所定のパターンを抵抗体で構成した接点部32を形成している。そして、樹脂フィルム39を上面から弾性押圧体38で押圧して、樹脂フィルム39を弾性押圧体38に沿って変形させることで、接点部32と電極3を接触させる。
接点部32は、図7で示すように、円形の抵抗体34からなり、押圧中心を中心とする同心円状に4つの領域を連続的に形成している。これらの4つの領域は、中心の第1領域34aから順に外側に向かって第2領域34b、第3領域34c、第4領域34dとなっている。なお、抵抗体34は、電極3間の導通を図る程度に導電性を備えることはいうまでもない。
第1領域34a〜第3領域34cまでは、網目状のパターンで形成され、第1領域34aが最も粗く、第2領域34b、第3領域34cと順に細かくなる網目としている。また、第4領域34dはベタ(塗りつぶし)で形成されている。
第1領域34a〜第4領域34dの抵抗値(表面抵抗率)をそれぞれR1〜R4とすると、R1>R2>R3>R4の関係にあり、第1領域34aの抵抗値が最も高く、第4領域34dの抵抗値が最も低くなっている。この関係にあれば、押圧初期の抵抗値の減少を抑制して、押圧後期の抵抗値の低下を促進させることができ、押圧力に対する抵抗値の変化を線形に近づけることができる。
さらに説明すると、第1領域34aの抵抗値が高いため初期抵抗は高くなる。しかし、一様な抵抗値を有する円形パターンとして形成すれば、図8の破線L1で示すような抵抗値曲線が続くのに対し、本実施形態では第1領域34aから第2領域34bに切り替わることで、再び傾きが大きくなってL2の曲線部分となって直線に近づく。
以下同様に第3領域34cでL3の曲線、第4領域34dでL4の曲線と切り替わることで全体的には直線状に変化していく。なお、従来技術として挙げた抵抗値曲線は、全ての領域を第1領域と同じパターンで形成した形態としたものである。
弾性押圧体38は、接点部としては機能しないため、弾性のある導電性高分子や、合成ゴムや天然ゴム、熱可塑性エラストマーなどの弾性体を用いれば足りる。
接点部32にメンブレン接点を用いたメンブレンタイプの感圧センサ31は、ゴムスイッチタイプの感圧センサ11と比較して、次のような利点がある。
メンブレンタイプでは接点部32を樹脂フィルムに形成するため、印刷等の方法により容易にパターニングすることができる。したがって、任意の抵抗値特性を柔軟に実現できる自由度がある。
本実施形態の感圧センサ31は次のように変更することができる。
第1領域34a〜第4領域34dについて、それぞれ抵抗値の異なる導電性インキを用いて各領域をベタで形成してもよい。また、第1領域34a〜第4領域34dについて、印刷する導電性インキの膜厚を変化させて、抵抗値を変化させることができる。より具体的には、第1領域を薄膜にして、第2領域、第3領域、第4領域と順次膜厚を厚くすることができる。
このようにしても、各領域の抵抗値の関係をR1>R2>R3>R4の関係とすることができ、押圧初期の抵抗値の減少を抑制して、押圧後期の抵抗値の低下を促進させることができる。
第4実施形態[図9,図10]
本実施形態の感圧センサ41を図9で示す。この感圧センサ41は、接点部にメンブレン接点を用いているが、その形状が先の実施形態で示した感圧センサ31と異なる。また、電極には感圧センサ11での鳥翼形状の電極13を用いている。
接点部42は、図10で示すように、円形の抵抗体44からなる一部に絶縁性部位42aを設けている。絶縁性部位42aの形状は、感圧センサ21の絶縁性部位22aが回路基板Bと接触している際の形状と同様であり、樹脂フィルム49の表面で、一対の電極13の山形15の頂部15aを結ぶ仮想線を挟んだ上下位置に2つ形成され、その仮想線側では、その仮想線に沿った外形を有しており、仮想線と反対側では、抵抗体44の外形と同心円状の外形となっている。
弾性押圧体38は、感圧センサ31の弾性押圧体38と同じであり、弾性体であれば良い。
実施例
試料1: 厚さ35μmの銅箔で形成された一対の電極を備えた回路基板を作製した。電極形状は図11に示す形状としている。また、接点部は、硬さA50(JIS K6253規定)のシリコーンゴムを用い、直径が1.5mmの凸形状(半球状)に成形し、この凸形状の表面に膜厚が10μmとなるようにカーボンペーストを塗布して製造した。
試料2(比較例): 電極の形状を図12の形状とした以外は試料1と同様とした。
試料3(比較例): 電極の形状を図13の形状とした以外は試料1と同様とした。
なお、図11〜図13において、電極を符号43、接点部が回路基板Bに接触した
ある一の状態における接点部の接触領域を符号Pで示す。
評価方法:
上記回路基板に接点部を押しつけたときの押圧ストローク(押圧力)に対する一対の電極間の抵抗値を測定した。なお、押圧ストロークの原点としては、抵抗値が2000Ω以下になった測定点の1つ前の測定点(10kΩ〜絶縁状態の測定点)とした。
評価結果:
試料1〜試料3について押圧ストロークと抵抗値の関係を図14に示した。電極の対向縁が鳥翼形状の試料1と、直線状の試料2とを比較すると、試料1は初期の抵抗値変化が小さく、後半もなだらかに抵抗値が減少しており、線形特性に近づいていることがわかる。一方、試料2は押圧初期に抵抗値が大きく減少し、後半は抵抗値の変化がほとんどなくなっていることがわかる。
さらに試料3は、試料2よりも初期の抵抗値変化は小さいものの、押圧後期は、試料2と同様に抵抗値変化がほとんどなかった。
以上より、試料1の電極形状では、試料2や試料3の電極形状と比較して相対的に押圧初期では抵抗値変化が小さく、押圧後期は抵抗値変化が大きいため、押圧ストロークに対する抵抗値の変化を線形に近づけることができた。
上記実施形態や実施例で示した感圧センサは本発明の一例であり、こうした形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に反しない限度において、各部材の形状、材質、製造方法等の変更形態を含むものである。
例えば、第4実施形態の感圧センサ41の接点部42は、第1実施形態の感圧センサ11の接点部12と同様にベタで形成することができるなど、種々の変更が可能である。
1 感圧センサ(従来技術)
2 導電接点
2a 曲面
2b 頂部
3 電極
11 感圧センサ(第1実施形態)
12 接点部
12a 頂部
13 電極
14 対向縁
15 山形
15a 頂部
15b 傾斜面
16 谷形
17 斜形
18 弾性押圧体
21 感圧センサ(第2実施形態)
22 接点部
22a 絶縁性部位
28 弾性押圧体
31 感圧センサ(第3実施形態)
32 接点部
34 抵抗体
34a 第1領域
34b 第2領域
34c 第3領域
34d 第4領域
38 弾性押圧体
39 樹脂フィルム
41 感圧センサ(第4実施形態)
42 接点部
42a 絶縁性部位
44 抵抗体
B 回路基板

Claims (8)

  1. 所定の導電抵抗を有する抵抗体でなる接点部と、その接点部が接触する回路基板に互いに絶縁して設けた一対の電極と、凸形状に形成した弾性押圧体とを有し、弾性押圧体が押圧されることで、接点部と一対の電極とが接触し、かつそれらの接触領域が変化して一対の電極間の抵抗値が変化する感圧センサにおいて、
    弾性押圧体に対する押圧初期の段階では単位押圧力に対する抵抗値の低下を抑制し、押圧後期の段階では単位押圧力に対する抵抗値の低下を促進することを特徴とする感圧センサ。
  2. 弾性押圧体が前記押圧初期から押圧後期に至る過程で、前記回路基板に対する接触面積が徐々に変化する表面形状を有する請求項1記載の感圧センサ。
  3. 前記一対の電極の互いに対向する外縁が、最初に接点部と接触する頂部を有する山形と、その山形の両端に生じる谷形と、その谷形から斜めに立ち上がる斜形とが連続した形状として表れる請求項1または請求項2記載の感圧センサ。
  4. 前記谷形から前記山形へ向かう傾斜に対して、前記谷形から前記斜形に向かう傾斜がゆるやかである請求項3記載の感圧センサ。
  5. 接点部を、前記弾性押圧体の表面に形成した請求項1〜請求項4何れか1項記載の感圧センサ。
  6. 接点部を、樹脂フィルムに設けた抵抗体で形成した請求項1〜請求項4何れか1項記載の感圧センサ。
  7. 接点部の領域内に絶縁性部位を設ける請求項1〜請求項6何れか1項記載の感圧センサ。
  8. 前記抵抗体は、前記円の中心から半径方向に向けて抵抗値が下がる複数の導電領域を有する請求項6記載の感圧センサ。

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