JP2015232490A - 感圧センサ及びこれを用いた入力デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】各種電子機器の操作部に用いられる感圧センサ及び、これを用いた入力デバイスに関し、操作時の押圧荷重を大きくしても、抵抗値の変化を緩やかなものとしうる感圧センサ及び、これを用いた入力デバイスを提供することを目的とする。【解決手段】可撓性を有した上部ベースシート2の下面に上部電極6を設け、上部電極6と対向する位置に下部ベースシート1の上面に形成された下部電極4を配置した。下部電極4は、両端を配線電極5a、5bに接続すると共に、シート抵抗値が上部電極6のシート抵抗値の10倍以上のものとした。さらに、上部ベースシート2の上方に、下方に向かって先細りする凸状に形成された弾性樹脂製の押圧部材3を配した。【選択図】図2

Description

本発明は、圧力もしくは荷重の変化に応じて抵抗値が変化する感圧センサに関するものである。
近年、携帯電話やカーナビ等の各種電子機器の高機能化や多様化が進むに伴い、これらの操作に用いられる感圧センサにも、多様な操作が可能なものが求められている。
このような従来の感圧センサにおいて、図10〜図12を用いて説明する。
図10は従来の感圧センサの断面図、図11は同感圧抵抗部材の平面図である。
同図に示すように、従来の感圧センサ100の感圧抵抗部材111は、導電性粒子を含有する弾性部材からなり、平板状の基部112と、この基部112の一方の面112aに位置する凸部113とを備えている。凸部113は、基部112側の底部113Bが多角形状であり、凸部113の頂部113Aは平坦面となっている。そして、頂部113Aの面積は底部113Bの面積よりも小さいものになっている。
従来の感圧センサ100は、感圧抵抗部材111と、この感圧抵抗部材111を両側から挟むように配置された一対の電極122、123と、この一対の電極122、123を両側から挟むように配置された電気絶縁性フィルム125、126を備え、押圧操作により一対の電極122、123間の抵抗値が変化するものになっている。
図12は従来の感圧センサの荷重に対する特性の変化を示すグラフである。同図の実線で示すように、従来の感圧センサ100は、押圧操作による荷重に応じて抵抗値が低くなっていくものであった。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2012−208038号公報
しかしながら、従来の感圧センサ100は、押圧荷重が小さい範囲では抵抗値変化が大きいが、押圧荷重が大きい範囲では抵抗値変化が小さいものになってしまうことがあった。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、押圧荷重に対して抵抗値が緩やかに変動する感圧センサ及びスイッチを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、以下の構成を有するものである。
本発明の請求項1に記載の発明は、可撓性を有した上部ベースシートの下面に設けられた上部電極と、上部電極と対向する位置に配された下部電極と、第一の下部電極と電気的に接続された配線電極と、で構成された感圧センサであって、第一の下部電極はシート抵抗値が上部電極のシート抵抗値の10倍以上であり、押圧操作により上部ベースシートに荷重を印加すると上部電極が第一の下部電極と接触し、荷重の印加をさらに大きくすると、上部電極と第一の下部電極との接触部分が広がっていくと共に、接触部分と第一の下部電極に接続されている配線電極との距離が短くなることを特徴とした感圧センサとしたものである。
これであれば、当該感圧センサが搭載された入力デバイスを押圧操作したときに、上部電極が変形しながら第一の下部電極に接触することで、押圧荷重に応じて、その接触部分と第一の下部電極に接続されている配線電極との距離が徐々に近づくものにできるため、抵抗値が緩やかに低下していくものにできるという作用を有する。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、上部ベースシートの上方に、下方に向かって先細りする凸状の弾性を有した押圧部材をさらに配した感圧センサとしたものである。
これであれば、押圧部材の形状に応じて、上部電極と第一の下部電極とを接触させることができるという作用を有する。
請求項3に記載の発明は、請求項1記載の発明において、第一の下部電極と電気的に独立した第二の下部電極をさらに備え、押圧操作により第一の下部電極と第二の下部電極が上部電極を介して電気的に接続される感圧センサとしたものである。
これであれば、押圧操作によって第一の下部電極と第二の下部電極との電気的導通がなされることでスイッチのオン状態となる、スイッチの機能をさらに備えたものにできるという作用を有する。
請求項4に記載の発明は、請求項3記載の発明において、第一の下部電極は、帯状の第一帯部と第二帯部で構成され、第一帯部と第二帯部との間に、第二の下部電極の少なくとも一部が配置されている感圧センサとしたものである。
これであれば、押圧操作の荷重の増加に応じて、第一帯部と第二帯部への接触が順になされるため、抵抗値が緩やかに低下していくものにできると共に、ダイナミックレンジを大きいものにできるという作用を有する。
請求項5に記載の発明は、請求項4記載の発明において、第一の下部電極の第一帯部と第二帯部の幅寸法が異なる感圧センサとしたものである。
これであれば、押圧操作の荷重に対する、第一帯部と第二帯部への接触のタイミングを幅寸法で調節できるという作用を有する。
請求項6に記載の発明は、請求項1記載の発明において、第一の下部電極は、少なくともカーボン導電粒子とバインダ樹脂とで構成され、シート抵抗値が1kΩ/□以上、100kΩ/□以下となる感圧センサとしたものである。
これであれば、感圧センサの抵抗値変化のダイナミックレンジを大きくすることができると共に抵抗値変化のばらつきを小さくできるという作用を有する。
以上のように本発明によれば、抵抗値の急激な変化を抑え、操作時の押圧荷重を大きくしても、抵抗値の変化を緩やかなものとしうる感圧センサ及び、これを用いた入力デバイスを提供できるという有利な効果が得られる。
本発明の第1の実施の形態による感圧センサの分解斜視図 同部分断面図および、下部電極の平面図 同動作状態を説明する図 同荷重に対する特性の変化を示すグラフ 本発明の第2の実施の形態による感圧センサの分解斜視図 同部分断面図および、下部電極の平面図 同動作状態を説明する図 同荷重に対する特性の変化を示すグラフ 本発明の感圧センサの下部電極の他の実施形態を示す平面図 従来の感圧センサの断面図 同感圧抵抗部材の平面図 同荷重に対する特性の変化を示すグラフ
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、これらの図面は構成を判り易くするために、部分的に寸法を拡大して表している場合がある。
(実施の形態1)
図1は本発明の第1の実施の形態による感圧センサの分解斜視図、図2(a)は同部分断面図、図2(b)は同下部電極の平面図である。
同図に示すように、ポリエチレンテレフタレートなどを材料とする可撓性の下部ベースシート1の上面に下部電極4が形成され、下部電極4の両端部には配線電極5a、5bがそれぞれ接続されている。
図2(b)に示すように、下部電極4は帯状で均一な抵抗体で形成されている。図1に模式的に示すように、配線電極5aは電源に電気的に接続されており、配線電極5bはプルダウン抵抗7を介してグランド電位に接続されている。プルダウン抵抗7間には、配線電極5a、5b間の抵抗値とプルダウン抵抗7の抵抗値の比率に応じた電圧が発生する。
下部電極4はカーボン抵抗体で厚み10〜20μm程度に、配線電極5a、5bは銀などで厚み1〜10μm程度にそれぞれスクリーン印刷などによりパターン形成されている。
ポリエチレンテレフタレートなどを材料とする可撓性の上部ベースシート2の下面に上部電極6が形成されている。上部電極6は、カーボン抵抗体や銀などにより形成されている。上部電極6は下部電極4に比べてシート抵抗値が低くなっている。
下部ベースシート1と上部ベースシート2は、上部電極6下面と下部電極4上面に所定の空隙が設けられるように、パターン形成された粘着剤(図示せず)などにより貼り合わせられて感圧センサ10を形成している。
ここに、感圧センサ10は、上部ベースシート2上面より押圧操作がなされることで上部ベースシート2が下方に撓み、上部電極6と下部電極4が接触するものになっている。そして、その押圧操作の荷重が大きくなるにつれて上部ベースシート2の撓み量が大きくなり、それによって、上部電極6と下部電極4との接触面積が増大するものになっている。
さらに、本実施の形態のものは、図1などに示すように、上部ベースシート2の上方に、上下に動作可能で、下方に向かって先細りする凸状に形成された押圧部材3を配したものとするとよい。
押圧部材3は、例えばシリコーンラバーなどの圧縮可能な弾性樹脂製で、下方に向かって先細りする円錐形状に形成されている。
ここに、当該実施の形態のものは、押圧部材3の上面を押圧操作することによって、上部ベースシート2が押圧されるものとなっており、押圧部材3は、押圧操作による荷重によって、押圧部材3の下部がつぶれて変形しながら円錐台形状に近い形状になりつつ上部ベースシート2との接触面積が広がるようになっている。これにより、上部電極6と下部電極4の接触面積は操作荷重の増加に伴って徐々に増加する。
なお、この押圧部材3は、例えばエラストマなどの柔軟な材料を使用すれば先端の応力も緩和できる。さらに、押圧部材3の円錐の先端頂点の角度が120〜170度程度、より好ましくは130〜160度程度であれば、押圧による接触面積の広がり度合いが緩やかなもののでき好ましい。
そして、このように構成された感圧センサ10は、携帯電話やカーナビ等の各種電子機器の筐体前面などに配置され、例えば、電子機器の液晶ディスプレイ(図示せず)などに表示されたカーソル(図示せず)を移動表示するためなどに用いられる。
次に、感圧センサ10の動作について図3と図4を用いて説明する。図3は本発明の第1の実施の形態による感圧センサの動作状態を説明する図である。
操作者が押圧部材3の上面を下方に向かって押圧すると、図3(a−1)に示すように、その押圧荷重により上部ベースシート2の中央部が下方へ撓み、上部電極6の一部と下部電極4の一部とが接触する。このとき、上部電極6下面と下部電極4上面は、図3(a−2)に模式的に示した接触部分8の範囲で互いに接触する。そして、同図に示すように、この接触部分8の外縁と配線電極5aとの距離はa1、接触部分8の外縁と配線電極5bとの距離はa2となる。
ここで、本発明においては、下部電極4のシート抵抗値を上部電極6のシート抵抗値の10倍以上としている。そのため、下部電極4と上部電極6とが接触すると配線電極5a、5b間の抵抗が低下する。つまり、下部電極4に上部電極6が接触することで、その接触部分8においては抵抗の高い下部電極4よりも抵抗の低い上部電極6のほうに多くの電流が流れる。これにより、配線電極5a、5b間の抵抗値は、感圧センサ10の押圧操作前である下部電極4と上部電極6とが接触していないときと比べて低い値となる。そして、配線電極5a、5b間の抵抗値が低くなることで、プルダウン抵抗7間の電圧が大きくなり、その電圧を所定の電子機器の制御回路(図示せず)が検出する。
すなわち、操作者が感圧センサ10を押圧操作すると、配線電極5aと5bとの間の抵抗値の変化により、電子機器の制御回路(図示せず)に入力される電圧が変化する。そして、当該制御回路がこの電圧の変化を検出し、液晶ディスプレイなどに表示されたカーソルを移動表示する速度を変化させる。
なお、下部電極4のシート抵抗値は、上部電極6のシート抵抗値に対して10倍以上の値であればよく、例えば20倍、100倍でもよい。このような組み合わせとして、例えば、上部電極6のシート抵抗値を10〜100Ω/□として、下部電極4のシート抵抗値を5〜15kΩ/□とすると良好な結果が得られた。
上部電極6のシート抵抗値はできるだけ低いほうが好ましいが、銀紛などを多く使用すると高コストになってしまったり、カーボンについても粒径の大きなグラファイトを用いると表面粗度が悪化してしまったりする。例えば、銀インキ層を薄く形成し、粒子が細かく1μm以下の粒径のカーボンブラックなどからなるカーボン抵抗体層でその銀インキ層をカバーして銀の硫化を防ぐようにした2層の構成により上部電極6を形成するとよい。
図3(a−1)に示す状態から押圧荷重を徐々に増していくと、感圧センサ10は、図3(b−1)、図3(c−1)、図3(d−1)の順番で押圧部材3は下方の先端部を変形させながら上部ベースシート2を押圧し、上部電極6をさらに下方に撓ませる。
接触部分8は、図3(b−2)図3(c−2)、図3(d−2)の順番で広がっていく。そして、接触部分8の外縁と配線電極5aとの距離はb1、c1、d1の順で短くなり、接触部分8の外縁と配線電極5bとの距離はb2、c2、d2の順で短くなる。これにより、抵抗の高い下部電極4を電流が流れる距離がより短くなり、その分抵抗の低い上部電極6を電流が流れる距離がより長くなる。 なお、本実施例では、a1よりもb1のほうが短くなり、a2よりb2のほうが短くなっており、いずれも短くなっているが、少なくともどちらか一方が短くなればよく、a1とa2の和よりもb1とb2の和のほうが短くなればよい。
つまり、本実施例では、接触部分8の外縁と配線電極5aとの距離は「a1>b1>c1>d1」の関係で、かつ接触部分8の外縁と配線電極5bとの距離は「a2>b2>c2>d2」の関係で徐々に短くなるものになっているが、「(a1+a2)>(b1+b2)>(c1+c2)>(d1+d2)」の関係となっていればよい。
これにより、抵抗の高い下部電極4を電流が流れる距離が短くなり、その分抵抗の低い上部電極6を電流が流れる距離が長くなり、押圧荷重が大きくなるにつれて、配線電極5a、5b間の抵抗値が低下するものに実現できる。
図4は本発明の第1の実施の形態による感圧センサの荷重に対する特性の変化を示すグラフである。上述したように、操作荷重を増加させていくにつれて徐々に感圧センサ10の抵抗値が下がる。
なお、下部電極4は、カーボンブラックなどの導電粒子と、エポキシ樹脂やフェノール樹脂などのバインダとなる樹脂と、イソホロンやブチルカルビトールなどの溶剤などとを混練してインキにしたものを印刷によって形成することができる。つまり、カーボンを含む導電インキを印刷などでパターン形成し、乾燥させることで膜状の抵抗体を形成する。バインダは強靭で耐久性のあるフェノキシ樹脂をベースにすると好ましい。
このとき、下部電極4のシート抵抗は、1kΩ/□以上にすることで、配線電極5a、5b間の抵抗値変化のダイナミックレンジを大きくすることができるため好ましい。5kΩ/□以上にするとさらに好適である。また、シート抵抗値を100kΩ/□以下にすることで、抵抗値のばらつきを小さくできるため好ましい。50kΩ/□以下にすることで、さらに好適である。
なお、下部電極4は、幅0.2〜1.0mm程度とすることで、印刷のにじみやカスレの影響が小さく抵抗値バラツキの影響を小さくできるとともに、上述の所望の抵抗値を使うことでダイナミックレンジの確保が可能になり好ましい。
例えば、シート抵抗値を5〜15kΩ/□とし、線幅0.5mm程度の膜状のカーボン抵抗体により下部電極4を形成すると良好な結果が得られた。
(実施の形態2)
図5は本発明の第2の実施の形態による感圧センサの分解斜視図である。図6(a)は同部分断面図、図6(b)は同下部電極の平面図である。以下の説明では、第1の実施の形態の構成と同一構成の部分には同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
同図に示すように、ポリエチレンテレフタレートなどを材料とする可撓性の下部ベースシート1の上面に互いに電気的に絶縁された下部電極14A、14Bが形成されている。下部電極14Aは配線電極5aに接続され、下部電極14Bは配線電極5bに接続されている。
図5に模式的に示すように、配線電極5aは電源に電気的に接続されており、配線電極5bはプルダウン抵抗7を介してグランド電位に接続されている。プルダウン抵抗7間には、配線電極5a、5b間の抵抗値とプルダウン抵抗7の抵抗値の比率に応じた電圧が発生する。
下部電極14A、14Bはカーボン抵抗体で厚み10〜20μm程度に、配線電極5a、5bは銀などで厚み1〜10μm程度にそれぞれスクリーン印刷などによりパターン形成されている。
図6(b)に示すように、下部電極14A、14Bは、所謂櫛歯状に構成されており、一方の端部側から他方の端部側かけて枝分かれした複数の帯状に形成された帯部15をそれぞれ有している。そして、下部電極14A、14Bのそれぞれの帯部15が交互に隣り合うように配置されている。なお、下部電極14A、14Bは下部電極4と同材料で構成されており、上部電極6に比べてシート抵抗値が高く、上部電極6のシート抵抗値の10倍以上としている。
下部ベースシート1と上部ベースシート2は、上部電極6下面と下部電極14A、14B上面に所定の空隙が設けられるように、パターン形成された粘着剤(図示せず)などにより貼り合わせられて感圧センサ20を形成している。
ここに、感圧センサ20は、上部ベースシート2上面より押圧操作がなされることで上部ベースシート2が下方に撓み、上部電極6と下部電極14A、14Bに接触するものになっている。そして、その押圧操作の荷重が大きくなるにつれて上部ベースシート2の撓み量が大きくなり、それによって、上部電極6と下部電極14A、14Bとの接触面積が増大するものになっている。
なお、本実施の形態のものも、第一の実施の形態のものと同様に、上部ベースシート2の上方に、上下に動作可能で、下方に向かって先細りする凸状に形成された押圧部材3を配したものとするとよい。
そして、このように構成された感圧センサ20は、携帯電話やカーナビ等の各種電子機器の筐体前面などに配置され、例えば、電子機器の液晶ディスプレイ(図示せず)などに表示されたカーソル(図示せず)を移動表示するためなどに用いられる。
次に、感圧センサ20の動作について図7と図8を用いて説明する。図7は本発明の第2の実施の形態による感圧センサの動作状態を説明する図である。
操作者が押圧部材3の上面を下方に向かって押圧すると、図7(a−1)に示すように、その押圧荷重により上部ベースシート2の中央部が下方へ撓み、上部電極6の一部と下部電極14A、14Bの一部とがそれぞれ接触する。これにより、配線電極5a、5B間が下部電極14A、上部電極6、下部電極14Bを介して電気的に接続される。これにより、プルダウン抵抗7間の電圧変化を所定の電子機器の制御回路(図示せず)が検出することで、感圧センサ20にスイッチがオン状態となる機能を持たせることができる。
このとき、上部電極6下面と下部電極14A、14B上面は、図7(a−2)に模式的に示すように、接触部分9の範囲で互いに接触する。そして、同図に示すように、接触部分9の外縁と配線電極5aとの距離はa1、接触部分9の外縁と配線電極5bとの距離はa2となる。
そして、図7(a−1)に示した状態から押圧荷重を増していくと、図7(b−1)に示すように、上部ベースシート2の弾性に応じて、押圧部材3は下方の先端部を変形させながら上部ベースシート2を押圧し、上部電極6をさらに変形させる。そして、図7(b−2)に示すように接触部分9は広がって、接触部分9の外縁から配線電極5aまでの距離はb1、配線電極5bまでの距離はb2になる。
つまり、図7(b−1)の状態から図7(c−1)の状態になると、上部電極6に接触した下部電極14A、14Bにおいて、接触部分9から配線電極5aまたは5bまでの距離が短くなるため、配線電極5aと配線電極5bとの間の抵抗値が下がる。さらに、上部電極6に接触する下部電極14A、14Bの帯部15の本数が増えるため、配線電極5aと配線電極5bとの間の抵抗値がさらに下がる。
さらに押圧荷重を増していくと、図7(c−1)、図7(d−2)の順に示すように、押圧部材3はさらに変形しながら上部ベースシート2を押圧し、上部電極6をさらに変形させる。そして、図7(c−2)、図7(d−2)に示すように接触部分9は広がり、上部電極6に接触する下部電極14A、14Bの帯部15の本数が増えると共に、接触部分9の外縁と配線電極5aとの距離はc1、d1の順で短くなり、接触部分9の外縁と配線電極5bとの距離はc2、d2の順で短くなる。
これにより、接触面積の広がりによって抵抗の低い上部電極6を流れる電流が増加するとともに、抵抗の高い下部電極14A、14Bを電流が流れる距離が短くなるため、配線電極5aと配線電極5bとの間の抵抗値が下がり、さらに導通する下部電極14A、14Bの帯部15の本数も増加することで並列の回路が形成されて、配線電極5aと配線電極5bとの間の抵抗値がさらに下がる。
なお、本実施例では、a1よりもb1のほうが短くなり、a2よりb2のほうが短くなっており、いずれも短くなっているが、少なくともどちらか一方が短くなればよく、a1とa2の和よりもb1とb2の和のほうが短くなればよい。
つまり、接触部分9の外縁と配線電極5aとの距離は「a1>b1>c1>d1」の関係で、かつ接触部分9の外縁と配線電極5bとの距離は「a2>b2>c2>d2」の関係で徐々に短くなるものになっているが、「(a1+a2)>(b1+b2)>(c1+c2)>(d1+d2)」の関係となっていればよい。
これにより、抵抗の高い下部電極14A、14Bを電流が流れる距離が短くなり、その分抵抗の低い上部電極6を電流が流れる距離が長くなる。
ここで、本発明においては、下部電極14A、14Bのシート抵抗値を上部電極6のシート抵抗値の10倍以上としている。そのため、下部電極14A、14Bと上部電極6とが接触して接触部分9が広がっていくことによって、配線電極5aと5bの間の抵抗が低下するようになっている。つまり、まず電気的に接続されない下部電極14Aと下部電極14Bが、上部電極6を介して電気的に接続されて感圧センサ20がONの状態になり、さらに押圧荷重が増すと上部電極6と下部電極14A、14Bとの接触部分9が広がっていくことにより、抵抗の高い下部電極14A、14Bよりも抵抗の低い上部電極6のほうに多くの電流が流れる。これにより、電源からの電圧は、感圧センサ20がONになった直後と比べて、配線電極5a、5b間の抵抗値が低くなる。そして、プルダウン抵抗7間の電圧が大きくなり、その電圧を所定の電子機器の制御回路(図示せず)が検出する。
すなわち、操作者が感圧センサ20を押圧操作すると、配線電極5aと5bとが電気的にONになり、その後、配線電極5aと5bとの間の抵抗値の変化により、電子機器の制御回路(図示せず)に入力される電圧が変化する。そして、制御回路はこの電圧の変化に従って、液晶ディスプレイなどに表示されたカーソルを移動表示する速度を変化させる。
なお、下部電極14A、14Bのシート抵抗値は、上部電極6のシート抵抗値に対して、10倍以上の値であればよく、例えば20倍、100倍でもよい。このような組み合わせとして、例えば、上部電極6のシート抵抗値を10〜100Ω/□として、下部電極14A、14Bのシート抵抗値を1〜15kΩ/□とすると良好な結果が得られた。
上部電極6のシート抵抗値はできるだけ低いほうが好ましいが、銀紛などを多く使用すると高コストになってしまったり、カーボンについても粒径の大きなグラファイトを用いると表面粗度が悪化してしまったりする。そのため銀インキ層を薄く形成し、粒子が細かく1μm以下の粒径のカーボンブラックなどからなるカーボン抵抗体層でその銀インキ層をカバーして銀の硫化を防ぐようにした2層の構成により上部電極6を形成するとよい。
なお、下部電極14A、14Bは、カーボンブラックなどの導電粒子と、エポキシ樹脂やフェノール樹脂などのバインダとなる樹脂と、イソホロンやブチルカルビトールなどの溶剤などとを混練してインキにしたものを印刷によって形成することができる。つまり、カーボンを含む導電インキを印刷などでパターン形成し、乾燥させることで膜状の抵抗体を形成する。バインダは強靭で耐久性のあるフェノキシ樹脂をベースにすると好ましい。
このとき、下部電極14A、14Bのシート抵抗は、1kΩ/□以上にすることで、配線電極5a、5b間の抵抗値変化のダイナミックレンジを大きくすることができるため好ましい。5kΩ/□以上にするとさらに好適である。また、シート抵抗値を100kΩ/□以下にすることで、抵抗値変化のばらつきを小さくできるため好ましい。50kΩ/□以下にすることで、さらに好適である。
なお、下部電極14A、14Bは、帯部15が幅0.1〜0.4mm程度の帯状とすることで、印刷のにじみやカスレの影響が小さく抵抗値バラツキの影響を小さくできるとともに、上述の所望の抵抗値を使うことでダイナミックレンジの確保が可能になり好ましい。
例えば、シート抵抗値を5〜15kΩ/□とし、帯部15が幅0.2mm程度となる膜状のカーボン抵抗体により下部電極14A、14Bを形成すると良好な結果が得られた。このとき櫛歯状に形成された下部電極14A、14Bは、それぞれ帯部15の幅寸法を0.2mmで、交互に隣り合う電極とのスペースを0.2mm程度として、交互に並べ、一本おきにそれぞれの帯が片側の配線電極5aまたは配線電極5bに接続するように配置すればよい。
図8は感圧センサの押圧荷重に対する特性の変化を示すグラフである。ここで抵抗値は感圧センサ20の抵抗値として、上述の配線電極5aと5bの間の抵抗値を示している。上述したように、荷重を増加させていくにつれて徐々に感圧センサ20の抵抗値が下がっていく。また、図7等を用いて説明したように、下部電極14A、14Bが枝分かれした複数の帯状の帯部15からなる、所謂櫛歯状に形成されているため、上部電極6と下部電極14A、14Bの帯部15との接触によって形成される並列回路によって抵抗値が下がるため、抵抗値の下がり方は単純な曲線ではなく、図8(a)に示すように、接触する帯部の本数に応じた、なめらかな階段状になる。
なお、下部電極のパターン形状を工夫することで、図8(b)に示すように、リニアリティの良好な曲線にすることができる。
次に、図9を用いて、下部電極のパターンの一例について説明する。
ここで、同図(a)〜(c)は下部電極の配線パターンの一例を示すものである。
図9(a)は、下部電極24A、24Bがそれぞれ電気的に独立した1本の帯状の電極からなり、押圧操作によって下部電極24A、24B間が上部電極6を介して導通し、さらに押圧荷重を印加すると、上部電極6との接触部分9との外縁から配線電極5aまたは配線電極5bまでとの距離Dが短くなるようになっている。このような単純なパターンで下部電極24A、24Bを形成できる。
図9(b)は、下部電極34A、34Bは櫛歯状であり、それぞれの帯部35の幅寸法を異なるものとしたものである。押圧によって上部電極6を介して導通し、さらに押圧荷重を印加すると、上部電極6との接触部分9との外縁から配線電極5aまたは配線電極5bまでとの距離Dが短くなるようになっている。また、荷重の印加に応じて、上部電極6が順に帯状に形成された帯部35への電気的接続がなされるが、そのタイミングが帯部35の幅寸法や、2つの帯部35間のスペースの幅寸法に依存するため、抵抗値の変化を緩やかなものにできる。このような感圧センサの荷重に対する特性の変化として、図8(b)のグラフで表されるようなものを実現できる。
例えば、一方の帯部35を幅0.1〜0.3mm程度の帯状とし、もう一方の帯部35を幅0.2〜0.4mm程度の帯状とし、両者の幅寸法を異なるものとすることで、抵抗値の変化を緩やかにできる。
図9(c)は、下部電極44A、44Bを2つの半円から形成したものである。押圧によって上部電極6を介して導通し、さらに押圧荷重を印加すると、上部電極6との接触部分9との外縁から配線電極5aまたは配線電極5bまでとの距離Dが短くなるようになっている。このような単純なパターンで下部電極を形成できる。
本発明による感圧センサ及び、これを用いた入力デバイスは、抵抗値の急激な変化を抑え、操作時の押圧荷重を大きくしても、抵抗値の変化を緩やかなものを実現することができ、各種電子機器の操作部等に有用である。
1 下部ベースシート
2 上部ベースシート
3 押圧部材
4、14A、14B、24A、24B、34A、34B、44A、44B 下部電極
15、35 帯部
5a、5b 配線電極
6 上部電極
7 プルダウン抵抗
8、9 接触部分
10、20 感圧センサ

Claims (6)

  1. 可撓性を有した上部ベースシートの下面に設けられた上部電極と、
    前記上部電極と対向する位置に配された第一の下部電極と、
    前記第一の下部電極と電気的に接続された配線電極と、
    で構成された感圧センサであって、
    前記第一の下部電極はシート抵抗値が前記上部電極のシート抵抗値の10倍以上であり、
    押圧操作により前記上部ベースシートに荷重を印加すると前記上部電極が前記第一の下部電極と接触し、
    前記荷重の印加をさらに大きくすると、前記上部電極と前記第一の下部電極との接触部分が広がっていくと共に、前記接触部分と前記第一の下部電極に接続されている前記配線電極との距離が短くなることを特徴とした感圧センサ。
  2. 前記上部ベースシートの上方に、下方に向かって先細りする凸状の弾性を有した押圧部材をさらに配し、
    前記押圧操作により前記押圧部材と前記上部ベースシートの上面との接触面積が増大する請求項1記載の感圧センサ。
  3. 前記第一の下部電極と電気的に独立した第二の下部電極をさらに備え、
    前記押圧操作により前記第一の下部電極と前記第二の下部電極が前記上部電極を介して電気的に接続される請求項1に記載の感圧センサ。
  4. 前記第一の下部電極は、帯状の第一帯部と第二帯部で構成され、
    前記第一帯部と前記第二帯部との間に、前記第二の下部電極の少なくとも一部が配置されている請求項3記載の感圧センサ。
  5. 前記第一の下部電極の前記第一帯部と前記第二帯部の幅寸法が異なる請求項4に記載の感圧センサ。
  6. 前記第一の下部電極は、少なくともカーボン導電粒子とバインダ樹脂とで構成され、シート抵抗値が1kΩ/□以上、100kΩ/□以下となる請求項1に記載の感圧センサ。
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