JP6175504B2 - スイッチ - Google Patents

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Description

本発明は、電子機器等に用いられる感圧機能を備えたスイッチに関するものである。
互いに絶縁された一対の電極を対向配置し、互いの電極に延びる櫛歯状の電極を備えるスイッチが知られている(特許文献1)。
特許3980300号公報 図1
しかしながら、従来の櫛歯状の電極では、荷重が印加されたときに接点中心の櫛歯が導通し、その後、接点中心の櫛歯の隣に併設された二番目の櫛歯が導通したときの抵抗値の低下が大きいという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、荷重の印加が開始されたときに、抵抗値が大きく低下することを抑制することである。
[1]本発明に係るスイッチは、上部電極を備えた第1接点部材と、前記上部電極に対応する領域に開口部が設けられたスペーサと、前記開口部を介して前記上部電極と接触及び離隔が可能な下部電極を備えるとともに、前記第1接点部材と前記スペーサを挟んで対向するように配置された第2接点部材と、を有し、前記上部電極及び/又は前記下部電極は、互いに絶縁された一対の対向電極を備え、前記一対の対向電極をなす一方の対向電極と他方の対向電極は、前記スペーサの開口部の中央に位置し、前記上部電極と前記下部電極を接触させる押圧力が最初に印加される中央領域を含み、前記対向電極と一対をなす別の対向電極側へ延在する第1分岐電極をそれぞれ備え、前記対向電極は、前記一対をなす別の対向電極の第1分岐電極の前記中央領域よりも外側の位置に、当該中央領域に沿って設けられた並列領域を含む第2分岐電極を備え、前記第2分岐電極の回路長は、前記第1分岐電極の回路長よりも長いことを特徴とする。
[2]上記発明において、前記中央領域から前記第2分岐電極の開放端部までの距離を、前記中央領域から前記第1分岐電極の開放端部までの距離よりも短くできる。
[3]上記発明において、前記第2分岐電極は、前記対向電極と一対をなす別の前記対向電極側へ延びる方向と所定の角度で交差し、前記並列領域に連なるクランク領域を有するように構成できる。
[4]上記発明において、前記対向電極は、当該対向電極が備える前記第1分岐電極の隣に設けられ、前記対向電極と一対をなす別の前記対向電極側へ延在する第3分岐電極を備え、前記第3分岐電極の回路長を、前記第1分岐電極の回路長よりも短くできる。
[5]上記発明において、前記対向電極は、当該対向電極が備える前記第1分岐電極の隣に設けられ、前記対向電極と一対をなす別の前記対向電極側へ延在する第3分岐電極を備え、前記第3分岐電極の回路長を、前記第2分岐電極の回路長よりも短くできる。
[6]上記発明において、前記一方の対向電極における第2分岐電極の並列領域に連なる開放端部が、前記他方の対向電極における前記第3分岐電極の開放端部と対向するように、前記一対の対向電極を配置できる。
[7]上記発明において、前記対向電極は、当該対向電極が備える前記第3分岐電極の隣に設けられ、前記対向電極と一対をなす別の前記対向電極側へ延在する第4分岐電極を備え、前記第4分岐電極の幅を、前記第1分岐電極の幅よりも広くできる。
[8]上記発明において、前記各対向電極は、相対的に抵抗値が高い高抵抗電極と、相対的に抵抗値が低い低抵抗電極とを含み、前記低抵抗電極の少なくとも一部を、前記第4分岐電極の一部の下層として形成することができる。
[9]上記発明において、前記各対向電極は、相対的に抵抗値が高い高抵抗電極と、相対的に抵抗値が低い低抵抗電極とを含み、前記分岐電極は前記高抵抗電極で構成されるとともに、前記低抵抗電極と接続し、前記分岐電極の回路長は、前記低抵抗電極と接続する接続端部から前記分岐電極において前記上部電極と前記下部電極を接触させる押圧力が最初に印加される接触点までの長さとすることができる。
[10]上記発明において、前記各対向電極は、前記スイッチの入切信号を外部へ送出する配線と接続し、前記分岐電極の回路長は、前記配線と接続する接続端部から前記分岐電極において前記上部電極と前記下部電極を接触させる押圧力が最初に印加される接触点までの長さとすることができる。
[11]上記発明において、前記対向電極は、相対的に抵抗値が高い高抵抗電極と、相対的に抵抗値が低い低抵抗電極とを含み、前記低抵抗電極を、前記スペーサの前記開口部の内縁よりも外側に設けることができる。
[12]上記発明において、前記開口部の中央に対向するように配置され、前記上部電極及び/又は前記下部電極を押圧する押圧子を、さらに有するように構成できる。
[13]上記発明において、前記一対の対向電極を、前記開口部の中央を基準として対称に配置できる。
[14]本発明に係るスイッチは、上部電極を備えた第1接点部材と、前記上部電極に対応する領域に開口部が設けられたスペーサと、前記開口部を介して前記上部電極と接触及び離隔が可能な下部電極を備えるとともに、前記第1接点部材と前記スペーサを挟んで対向するように配置された第2接点部材と、を有し、前記上部電極及び/又は前記下部電極は、互いに絶縁された一対の対向電極を備え、前記一対の対向電極をなす一方の対向電極と他方の対向電極は、前記スペーサの開口部の中央に位置し、前記上部電極と前記下部電極を接触させる押圧力が最初に印加される中央領域を含むとともに、前記対向電極と一対をなす別の対向電極側へ延在する第1分岐電極をそれぞれ備え、前記対向電極は、前記一対をなす別の対向電極の中央領域よりも前記開口部の中央から離隔する外側の位置に当該第1分岐電極に併設された第2分岐電極と、当該対向電極が備える前記第2分岐電極よりも前記開口部の中央から離隔する外側の位置に、当該第2分岐電極に併設され、前記対向電極と一対をなす別の前記対向電極側へ延在する第3分岐電極とを備え、前記第3分岐電極の回路長は、前記第2分岐電極の回路長よりも短いことを特徴とする。
本発明によれば、スペーサの開口部の中央に位置する中央領域を含む第1分岐電極と、この第1分岐電極に沿って併設された、並列領域を含む第2分岐電極の回路長を第1分岐電極の回路長よりも長くしたので、荷重の印加が開始されたときに抵抗値が大きく低下することを抑制することができる。この結果、感度が高く、かつダイナミックレンジが広いスイッチを提供できる。
本発明に係る第1実施形態のスイッチの平面図であり、対向電極を示す図である。 図1に示す本発明に係る第1実施形態における、第1の例のスイッチのII−II線に沿う断面図である。 図1に示す本発明に係る第1実施形態における、第2の例のスイッチのII−II線に沿う断面図である。 本発明に係る第1実施形態のスイッチの荷重と抵抗値の関係を示すグラフである。 本発明に係る第2実施形態のスイッチの平面図であり、対向電極を透視して示す図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態におけるスイッチ1の平面図であり、上部の構成を透過して対向電極の態様を示す図である。図2Aは、図1に示す第1実施形態における第1の例のスイッチのII−II線に沿う断面図である。図2Bは、図1に示す第1実施形態における第2の例のスイッチのII−II線に沿う断面図である。図2Aに示す第1の例のスイッチは、上部電極13が第1絶縁性基材11の主面に設けられた例であり、図2Bに示す第2の例のスイッチは、上部電極13が第1支持部材20の凸状部に設けられた例である。
図2Aに示す、本発明の第1実施形態のスイッチ1は、第1接点部材としての第1絶縁性基材11と、第2接点部材としての第2絶縁性基材12とを備える。図2Aに示すように、本例における第1絶縁性基材11と第2絶縁性基材12とは、その間にスペーサ16を介在させた状態(挟んだ状態)で積層されている。つまり、第2絶縁性基材12が最下層として配置される。第2絶縁性基材12は、下部電極14が形成された主面を上にして配置され、その上にスペーサ16が積層される。そのスペーサ16の上に、上部電極13が形成された主面を下にして第1絶縁性基材11が積層される。第1絶縁性基材11は最上層となる。この積層状態において、上部電極13と下部電極14は、スペーサ16の開口部17を介して対向する。上部電極13は、第1絶縁性基材11の他方主面(上部電極13が形成されていない主面)から受けた押圧力に応じて、スペーサ16の開口部17が形成する空間内を上下(図中)に移動し、下部電極14に接触又は離隔する。もちろん、下部電極14が第2絶縁性基材12の他方主面(下部電極が形成されていない主面)から受けた押圧力に応じて、スペーサ16の開口部17が形成する空間内を上下(図中)に移動し、上部電極13に接触又は離隔させもよい。
本実施形態の第1絶縁性基材11と第2絶縁性基材12は、可撓性を有する絶縁性フィルムである。第1絶縁性基材11、第2絶縁性基材12の材料として、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド樹脂(PI)やポリエーテルイミド樹脂(PEI)等を使用できる。
第1絶縁性基材11と第2絶縁性基材12との間には、開口部17が形成されたスペーサ16が配置されている。スペーサ16は、接着層16A,16Bを介して第1絶縁性基材11と第2絶縁性基材12と接着される。スペーサ16の材料として、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド樹脂(PI)やポリエーテルイミド樹脂(PEI)等の絶縁性材料を使用できる。
また、本実施形態のスイッチ1は、スイッチ1の入切操作時に押圧される押圧子18を備えるシート部材19を備える。押圧子18は、開口部17の中央側に対向するように配置され、入力に際して第1又は第2絶縁性基材11,12の上部電極13及び下部電極14が設けられた領域にその裏面側から当接し、これらを押圧する。本実施形態の押圧子18は、シート部材19の所定位置に形成された凸状部である。本実施形態における押圧子18は、スイッチ1の操作時に押圧する位置を示す機能を有する。この押圧子18を開口部17の中央側に対向するように配置するので、押圧子18を介して開口部17の中央に荷重を印加できる。この押圧子18が形成されたシート部材19は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド樹脂(PI)やポリエーテルイミド樹脂(PEI)等の絶縁性材料のシートにエンボス工程などの一般的な凸部形成工程を施して得ることができる。なお、シート部材19は、スイッチケーシングなどの外装部材などを設けることにより省略することも可能である。
図2Bに示すスイッチ1の例について説明する。図2Bに示す、本発明の第1実施形態のスイッチ1は、第1接点部材としての第1支持部材20と、第2接点部材としての第2絶縁性基材12とを備える。図2Bに示す第2絶縁性基材12の構成は、図2Aに示す第2絶縁性基材12の構成と共通する。図2Bに示すように、第1支持部材20と第2絶縁性基材12とは、その間にスペーサ16を介在させた状態で積層されている。第2絶縁性基材12が最下層として配置される。下部電極14が形成された主面を上にして第2絶縁性基材12は配置され、その上にスペーサ16が積層される。
第1支持部材20はスペーサ16の上、つまり最上層に配置される。第1支持部材20は、下側(下部電極14側)に凸状となる凸状部を備える。下部電極側に凸状であれば、凸状部の形状は特に限定されず、階段状であってもよいし、円錐台,角錐台の形状であってもよいし、半球状であってもよい。凸状部は平面で構成されてもよいし、曲面で構成されてもよい。この第1支持部材20の凸状部の表面に上部電極13を形成できる。凸状部の表面に形成された上部電極13の形状を、凸状部の形状に依拠した形状とすることができる。つまり、本例の上部電極13は、下側(下部電極14側)に凸状となる。
本実施形態の第1支持部材20は、図1の開口部の中央(O)に対応する位置において、高さが最も高くなるように形成された曲面で形成された凸状部を備える。第1支持部材20が凸状部を備え、その表面に上部電極13を形成することにより、上部電極13自体が凸状の曲面を有する形状となる。上部電極13が下部電極14に接触するときの接触面積の経時的な増加が緩やかになる。上部電極13が下部電極14に接触するときの接触面積が急激に変化することを抑制できる。ちなみに、図2Aに示すように、上部電極13を平坦な形状とすると、荷重が印加された押圧子18の形状や位置の変化に追従できない場合がある。このような場合には、上部電極13と下部電極14との接触面積が急増し、上部電極13及び下部電極14の間の抵抗値が大きく低下することがある。これに対し、図2Bに示すように、第1支持部材20が備える凸状部の曲面の表面に上部電極13を形成することにより、スイッチ押圧時の上部電極13と下部電極14との接触面積の経時的な変化を穏やかにできる。つまり、スイッチの押圧時に上部電極13が受ける荷重と、上部電極13及び下部電極14の間の抵抗値の変化を緩やかにできる。この結果、スイッチの荷重と抵抗値との関係を直線的(連続的)にできる。また、第1支持部材20の凸状部を曲面で構成することにより、凸状部が第1の例の押圧子18の機能を果たす。このため、図2Aに示す第1の例のように押圧子18を設ける必要がない。これにより、スイッチ1の部分はもとより、スイッチ1以外の部分の厚さも薄くできる。結果として、スイッチ1全体の厚さを薄くできる。
第1支持部材20の凸状部は脚部21により支持される。凸状部及び脚部21は、第1支持部材20と一体として形成される。第1支持部材20の脚部21は、接着層16Aを介してスペーサ16に固定される。脚部21は弾性を備え、凸状部の高さ方向の位置を維持する。第1支持部材20が第2絶縁性基材12側への押圧力を受けると、凸状部が下部電極14側に移動するが、押圧力が解除されると、凸状部を下部電極14側から上部電極13側に移動させる。凸状部の表面(下部電極14側)には、上部電極13が形成されている。この積層状態において、上部電極13と下部電極14は、スペーサ16の開口部17を介して対向する。上部電極13は、第1支持部材20の他方主面(上部電極13が形成されていない主面)から受けた押圧力に応じて、スペーサ16の開口部17が形成する空間内を上下(図中)に移動し、下部電極14に接触又は離隔する。
第1支持部材20の凸状部は、その頂部(高さの最も高い部分)が開口部17の中央に対向して配置される。凸状部の頂部の表面には上部電極13が形成される。凸状部を第2絶縁性基材側に押圧すると、上部電極13と下部電極14が接触する。凸状部に加えた押圧力を解除すると、上部電極13は下部電極から離隔する。第1支持部材20の凸状部の頂部、つまり上部電極13を開口部17の中央に対向するように配置することにより、第1支持部材20を介して開口部17の中央に荷重を印加できる。
また、本実施形態のスイッチ1は、シート部材19を備える。たとえば、ゲームコントローラなどのスイッチ1はプラスチック製の外装部材の内部に配置されるので、このような場合には、シート部材19を省略することも可能である。本例では、第1支持部材20がシート部材19と押圧子18の機能を果たすように、第1支持部材20を構成してもよい。この場合には、シート部材19を省略できるので、スイッチ1の厚さを薄くできる。また、図2Bに示す第2の例では、図2Aに示す第1の例が備える第1絶縁性基材11を有さないので、スイッチ1の部分はもとより、スイッチ1以外の部分の厚さも薄くできる。結果として、スイッチ1全体の厚さを薄くできる。
本実施形態の第1支持部材20は、可撓性を有する。第1支持部材20は、例えば、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド樹脂(PI)やポリエーテルイミド樹脂(PEI)により作製できる。第1支持部材20は、これらの絶縁性材料のシートをプレス成型などの一般的な凸部形成工程を施して得ることができる。
本実施形態において、上部電極13はスペーサ16の開口部17の開口領域に応じた大きさの電極として構成される。本実施形態の上部電極13は一つの電極である。他方、本実施形態の下部電極14は、互いに絶縁された対向電極141,142を有する。対向電極141,142は、左右又は上下の対向する位置に一対で配置される。一対をなす一方の対向電極141は、他方の対向電極142へ延在する第1乃至第4分岐電極141B1〜141B4を有し、一対をなす他方の対向電極142も、一方の対向電極141へ延在する第1乃至第4分岐電極142B1〜142B4を有する。一方の対向電極141の第1乃至第4分岐電極141B1〜141B4と、他方の対向電極142の第1乃至第4分岐電極142B1〜142B4とは、交互に配列されている。
図1に示すように、一方の対向電極141の第1分岐電極141B1と、他方の対向電極142の第1分岐電極142B1とは、開口部17の中央で並列に配置されている。一方の対向電極141,142の第1分岐電極141B1,142B1の外側には対をなす別の対向電極141の第2分岐電極141B2又は対向電極142の第2分岐電極142B2が配置されている。第1分岐電極141B1,142B1の外側の位置とは、開口部17の中央から開口部17の縁部に向かう距離が、開口部17の中央(図1においてOで示す)から第1分岐電極141B1,142B1までの距離よりも長い位置である。また、対向電極141,142の第1分岐電極141B1,142B1の外側には、自身が備える第3分岐電極141B3,142B3と、第4分岐電極141B4,142B4が並列に配置されている。本例では、下部電極14のみに対向電極141,142を設ける例を示すが、上部電極13及び下部電極14の両方に対向電極141,142を設けてもよいし、上部電極13のみに対向電極141,142を設けてもよい。
以下、図1及び図2に基づいて、本実施形態の一対の対向電極141,142の具体的な態様について説明する。
一方の対向電極141は、一方の対向電極と対をなす別の対向電極142側へ延在する第1分岐電極141B1を備える。この第1分岐電極141B1は、スペーサ16の開口部17の中央に位置する中央領域141B1aを含む。中央領域141B1aは、上部電極13と下部電極14を接触させるオン操作のための押圧力が最初に印加される位置S1に配置されている。他方の対向電極142も他方の対向電極と対をなす別の対向電極141側へ延在する第1分岐電極142B1を備える。同様に、第1分岐電極142B1は、スペーサ16の開口部17の中央に位置する中央領域142B1aを含む。中央領域142B1aも、上部電極13と下部電極14を接触させるオン操作のための押圧力が最初に印加される位置S1に配置されている。なお、第1分岐電極141B1,142B1は、直線状の形状であってもよいし、屈曲部分を有する形状、曲線などの非直線状の形状であってもよい。
また、本実施形態のスイッチ1の対向電極141,142は、第1分岐電極141B1,142B1に加えて、後述する第2分岐電極141B2,142B2、第3分岐電極141B3,142B3を備える。本実施形態において、中央領域を示す代表位置O(以下、中央領域Oとも称する)から第1分岐電極141B1,142B1の開放端部141B1t,142B1tまでの距離D1と、中央領域Oから第2分岐電極141B2,142B2の開放端部141B2t,142B2tまでの距離D2と、中央領域Oから第3分岐電極141B3,142B3の開放端部141B3t,142B3tまでの距離D3とは、異なる距離とする。つまり、本実施形態では、押圧力を最初に受ける中央領域Oから、各分岐電極の開放端部の距離が異なるように、各分岐電極のパターン及びレイアウトを決定する。特に限定されないが、本実施形態では、距離D3<距離D2<距離D1となるように、各分岐電極のパターンを決定した。これにより、スイッチ1の押圧後に、上部電極13と接触するタイミングが後になる分岐電極ほど、その分岐電極の開放端部が中央領域Oに近くに位置するようにする。これにより、上部電極13と接触する分岐電極の本数が多くなるにつれて、開放端部側の接触面積の広がりを抑制できる。
ちなみに、押圧力を増加させたときに、複数の分岐電極が同時に上部電極13と接触すると、接触面積の増加が大きくなり、抵抗値の変化が大きくなる。これに対し、本実施形態では、押圧力を増加させたときに、分岐電極が一つ(一本)づつ上部電極13と接触するので、上部電極13と下部電極14との抵抗値の変化を多段階かつ小さくできる。特に限定されないが、本実施形態の下部電極14の各対向電極141,142は、図1に示すX軸に対して非対称のパターンとなるように、第1分岐電極141B1,142B1、第2分岐電極141B2,142B2、第3分岐電極141B3,142B3を構成する。これにより、上記効果を得ることができる。
また、一方の対向電極141は、第2分岐電極141B2を備える。第2分岐電極141B2は、別の対向電極142の第1分岐電極142B1の中央領域142B1aに沿って設けられた並列領域141B2aを有する。同様に、他方の対向電極142は、第2分岐電極142B2を備える。第2分岐電極142B2は、別の対向電極141の第1分岐電極141B1の中央領域141B1aに沿って設けられた並列領域142B2aを有する。並列領域141B2a,142B2aは、第2分岐電極141B2,142B2のうち、第1分岐電極141B1,142B1の中央領域141B1a,142B1aの隣に、それと並列(図中X方向)に配置された部分である。並列領域141B2a,142B2aの形状及び長さは特に限定されない。本実施形態の並列領域141B2a,142B2aは中央領域141B1a,142B1aに平行な直線状とした。
本実施形態において、中央領域Oから第2分岐電極141B2,142B2の開放端部141B2t,142B2tまでの距離は、中央領域Oから第1分岐電極141B1,142B1の開放端部141B1t,142B1tまでの距離よりも短くなるように、第1分岐電極141B1,142B1及び第2分岐電極141B2,142B2を構成する。ここで、中央領域Oから第2分岐電極141B2,142B2の開放端部141B2t,142B2tまでの距離は、中央領域を示すポイントOから開放端部141B2t,142B2tまでの最短距離としてもよいし、中央領域を示すポイントOから開放端部141B2t,142B2tの端辺の中央点までの距離としてもよい。中央領域Oから第1分岐電極141B1,142B1の開放端部141B1t,142B1tまでの距離も同様である。
本実施形態のスイッチ1において、上部電極13が、第1分岐電極141B1,142B1に接触した後、さらに、第2分岐電極141B2,142B2に接触した後は、上部電極13は第1分岐電極141B1,142B1と第2分岐電極141B2,142B2の両方に接触する。上部電極13と下部電極14との接触面積は、本実施形態では、第1分岐電極141B1,142B1と第2分岐電極141B2,142B2の幅は同じなので、第1分岐電極141B1,142B1のみが上部電極13に接触していたときよりも、2倍の早さで広がる。本実施形態では、第2分岐電極141B2,142B2の開放端部141B2t,142B2tが、第1分岐電極141B1,142B1の開放端部141B1t,142B1tよりも、中央領域O側に位置するので、接触ポイントが開放端部141B2t,142B2tまで到達すると、第2分岐電極141B2,142B2の開放端部側における接触面積が、それ以上広がらないようにできる。これにより、抵抗値の低下をなだらかにできる。
また、本実施形態の第2分岐電極141B2,142B2の回路長は、中央側の第1分岐電極141B1,142B1の回路長よりも長く構成されている。つまり、第2分岐電極141B2,142B2の抵抗値は、中央側の第1分岐電極141B1,142B1の抵抗値よりも高い。
第2分岐電極141B2,142B2の回路長を第1分岐電極141B1,142B1の回路長よりも長くする具体的な構成は特に限定されない。本実施形態の第2分岐電極141B2,142B2は、並列領域141B2a,142B2aが延在する方向に対して所定の角度で交差し、この並列領域141B2a,142B2aに連なるクランク領域141B2b,142B2bを有する。このクランク領域141B2b,142B2bが回路長を延長させる。クランク領域141B2b,142B2bの態様は特に限定されないが、図1に示す例では、スイッチの入切信号を外部に出力する配線200に連なる領域との接続点を端部とし、この端部から+X方向に二回直角に曲がり、並列領域141B2a,142B2aに連なる。図1に示すクランク領域141B2b,142B2bは、並列領域141B2a,142B2aと直角に交差するが、クランク領域141B2b,142B2bの交差角度や屈曲回数は特に限定されない。クランク領域141B2b,142B2bは、屈曲した形状の電極部分、カギ形状の電極部分、フック形状の電極部分である。
このように第2分岐電極141B2,142B2にクランク領域141B2b,142B2bを設けて、その回路長を、第1分岐電極141B1,142B1の回路長よりも長くすることにより、回路長を延長しても対向電極141,142が占める面積を増加させないようにすることができる。これにより、一部の回路長を延長してもスイッチ1の小型化を阻害しない。
ちなみに、本実施形態において、荷重が印加されたときに最初に導通するのは第1分岐電極141B1,142B1であり、二番目に導通するのは第2分岐電極141B2,142B2である。具体的に、スイッチ1の操作開始時において、スイッチ1の中心、つまり開口部17の中央(O)を押圧したときには、図1に示すS1で示す円形領域に荷重が印加される。このとき、第1分岐電極141B1,142B1の中央領域141B1a、142B1aが最初に上部電極13と接触し、次に、第1分岐電極141B1,142B1が導通する。続いて、荷重の増加に伴い、図1に示すS2で示す円形領域に荷重が印加される。そうすると、中央領域141B1a、142B1aの隣に併設された並列領域141B2a,142B2aを含む第2分岐電極141B2,142B2が上部電極13と接触し導通する。
一般的な櫛歯状の電極を有するスイッチでは、中央側の一本目が導通し、その隣の二本目が導通するときに抵抗値が大幅に低下する。これに対し、本実施形態のスイッチ1は、第1分岐電極141B1,142B1の次に導通する第2分岐電極141B2,142B2の回路長を長くし、相対的に抵抗値の高い第2分岐電極141B2,142B2を、第1分岐電極141B1,142B1の隣に併設するので、荷重の印加が開始されたときに、抵抗値が大きく低下することを抑制できる。この結果、感度が高く、かつダイナミックレンジが広いスイッチを提供できる。
特に限定されないが、第2分岐電極141B2,142B2の回路幅を、第1分岐電極141B1,142B1の回路幅よりも細くすることが好ましい。第1分岐電極141B1,142B1の次に導通する第2分岐電極141B2,142B2の回路幅を細くし、相対的に抵抗値の高い第2分岐電極141B2,142B2を、第1分岐電極141B1,142B1の隣に併設するので、荷重の印加が開始されたときに、抵抗値が大きく低下することをより抑制できる。
本実施形態のスイッチ1における各対向電極141,142は、相対的に抵抗値が高い高抵抗電極141,142と、相対的に抵抗値が低い低抵抗電極141、142とを含み、分岐電極141B1〜141B4,142B1〜142B4はカーボン電極などの高抵抗電極141Bで構成され、銀電極などの低抵抗電極141A,142Aと接続する。特に限定されないが、分岐電極141B1〜141B4,142B1〜142B4の回路長は、低抵抗電極141A,142Aとの接続端部から開口部17の中央(0)における上部電極13と接触する接触点であって、分岐電極141B1〜141B4,142B1〜142B4において上部電極13と下部電極14(141B1〜141B4,142B1〜142B4)を接触させる押圧力が最初に印加される接触点までの長さとする。また、相対的に抵抗値が低い低抵抗電極141、142が形成されずに、カーボン電極などの高抵抗電極141Bで構成された分岐電極141B1〜141B4,142B1〜142B4が、スイッチの入切信号を外部へ送出する配線200に直接接続される場合には、分岐電極141B1〜141B4,142B1〜142B4の回路長は、配線200との接続端部から開口部17の中央(0)における上部電極13と分岐電極141B1〜141B4,142B1〜142B4とが接触する接触点であって、分岐電極141B1〜141B4,142B1〜142B4において上部電極13と下部電極14(141B1〜141B4,142B1〜142B4)を接触させる押圧力が最初に印加される接触点までの長さとする。
また、本実施形態のスイッチ1における一方の対向電極141は、一方の対向電極141が備える第1分岐電極141B1の隣に設けられ、他方の対向電極142側へ延在する第3分岐電極141B3を備える。他方の対向電極142も同様に、対向電極142が備える第1分岐電極142B1の隣に設けられ、一方の対向電極141側へ延在する第3分岐電極142B3を備える。この第3分岐電極141B3,142B3の回路長は、第1分岐電極141B1,142B1の回路長よりも短く構成されている。当然、第3分岐電極141B3,142B3の回路長は、第2分岐電極141B2,142B2の回路長よりも短い。つまり、第3分岐電極141B3,142B3の抵抗値は、第1分岐電極141B1,142B1及び第2分岐電極141B2,142B2の抵抗値よりも低い。
ところで、従来の櫛歯状の電極では、印加する荷重が増加するにつれて並列配置された櫛歯が接点中心から順次が導通するが、各櫛歯の導通時における抵抗値の低下量が一定ではないため、荷重と抵抗値との関係が直線的(連続的)にならないという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、荷重と抵抗値との関係が直線的(連続的)なスイッチを提供することである。
本発明によれば、スペーサの開口部の中央に位置し、上部電極と下部電極を接触させる押圧力が最初に印加される中央領域を含む第1分岐電極と、第1分岐電極よりも前記開口部の中央から離隔する外側の位置に併設された複数の第2、第3分岐電極とを有するスイッチにおいて、中央領域からの距離が第2分岐電極よりも遠い第3分岐電極の回路長を、第2分岐電極よりも短くしたので、荷重と抵抗値との関係を直線的(連続的)にすることができる。この結果、感度が高く、検出精度が安定し、かつダイナミックレンジが広いスイッチを提供できる。
印加される荷重のさらなる増加に伴い、図1に示すS3で示す円形領域に荷重が印加される。このタイミングにおいては、第3分岐電極141B3,142B3が上部電極13と接触する。本実施形態では、第2分岐電極141B2,142B2を設けることにより抵抗値を高く維持した後に、抵抗値が大幅に変化することを防止する観点から、第3分岐電極141B3,142B3を設ける。第3分岐電極141B3,142B3を設けることにより、荷重に応じた抵抗値の変化が多段階となり、荷重に対する抵抗値を直線的(連続的)に変化させることができる。つまり、荷重に応じた抵抗値の変化を一定にし、印加される荷重の値域によって抵抗値が大幅に変更することを抑制できる。第3分岐電極141B3,142B3の機能が、荷重に応じた抵抗値の変化を多段階とするという観点からは、第3分岐電極141B3,142B3は少なくとも一つの分岐電極の隣に存在すればよい。つまり、第1分岐電極141B1,142B1と第2分岐電極141B2,142B2との間に他の分岐電極が存在してもよい。
本実施形態において、中央領域Oから第3分岐電極141B3,142B3の開放端部141B3t,142B3tまでの距離D3が、中央領域Oから第1分岐電極141B1,142B1の開放端部141B1t,142B1tまでの距離D1よりも短く、かつ、中央領域Oから第3分岐電極141B3,142B3の開放端部141B3t,142B3tまでの距離D3は、中央領域Oから第2分岐電極141B2,142B2の開放端部141B2t,142B2tまでの距離D2よりも短くなるように、各対向電極141,142を構成する。つまり、本実施形態では、第3分岐電極141B3,142B3の開放端部141B3t,142B3tは、他の開放端部141B1t,142B1t、141B2t,142B2tに比べて、中央領域Oに最も近い位置に配置されるように、各対向電極141,142を構成する。
本実施形態のスイッチ1において、上部電極13が第3分岐電極141B3,142B3の開放端部141B3t,142B3tと接触した後は、上部電極13と第3分岐電極141B3,142B3との接触は、一方向にしか広がらない。つまり、上部電極13と下部電極14の接触ポイントが開放端部141B3t,142B3tまで到達した後は、開放端部141B3t,142B3t側における接触面積が、それ以上広がらないようにできる。これにより、抵抗値の低下をなだらかにできる。
本実施形態において、一対の対向電極141,142を構成する一方の対向電極141において、第2分岐電極141B2の並列領域141B2aに連なる開放端部141B2tが、他方の対向電極142における第3分岐電極142B3の開放端部142B3tと対向するように、一対の対向電極141,142を配置する。図1に示すように、一方の対向電極141において回路長が延長された第2分岐電極141B2の開放された(他と接続しない)開放端部141B2tは、他方の対向電極142において回路長が短く構成された第3分岐電極142B3の開放された(他と接続しない)開放端部142B3tと向かい合うように配置されている。他方の対向電極142の第2分岐電極142B2と一方の対向電極141の第3分岐電極141B3においても同様の配置となっている。
このように、回路長を短かく構成した第3分岐電極141B3,142B3と、回路長を延長した第2分岐電極141B2,142B2とを一列に配置(y方向の位置が共通するように配置)することにより、短い回路長の第3分岐電極141B3,142B3を増設するために電極面積を増やす必要が無い。つまり、電極列を増設するために図1のy方向に配線板を拡張しなくてよい。このように、第3分岐電極141B3,142B3を設けても対向電極141,142が占める面積を増加させない。これにより、分岐電極を増設しても電極列を増やさずに、スイッチ1の小型化を阻害しない。
印加される荷重のさらなる増加に伴い、図1に示すS4で示す円形領域に荷重が印加される。この段階でスイッチ1が受ける荷重は大きく、スイッチ1の押切点に近づいている。このタイミングにおいては、第4分岐電極141B4,142B4が上部電極13と接触する。
本実施形態において、一方の対向電極141は、その対向電極141が備える第3分岐電極141B3の隣に設けられ、他方の対向電極142側へ延在する第4分岐電極141B4を備える。他方の対向電極142も同様に、その対向電極142が備える第3分岐電極142B3の隣に設けられ、一方の対向電極142側へ延在する第4分岐電極141B4を備える。これら第4分岐電極141B4,142B4の回路幅W1(図1参照)は、第1分岐電極141B1,142B1の幅W2(図1参照)よりも広く構成する。このとき、第4分岐電極141B4,142B4の幅W1(図1参照)は、第2分岐電極141B2,142B2、及び/又は第3分岐電極141B3,142B3の幅よりも広く構成するようにしてもよい。
一般的なスイッチにおいて、大きな荷重が印加される押切点近傍では抵抗値の変化が小さくなる。本実施形態では、押切点近傍における抵抗値の変化を拡大する観点から相対的に幅広の第4分岐電極141B4,142B4を設ける。このように押切点近傍においても荷重に対する抵抗値の変化量を大きくすることにより、スイッチ1として利用される荷重の最大荷重が印加された場合に検知可能な最小の抵抗値を調整できる。この結果、スイッチとして利用できる荷重範囲(ダイナミックレンジ)を拡大できる。
特に限定されないが、二つの対向電極141,142は、開口部17の中央(Px=0かつPy=0)を対称中心として点対称に配置されることが好ましい。図1に示す対向電極141、142は、(Px=0かつPy=0)を対称中心として点対称となっている。
スイッチ1の入切操作の際に押圧された押圧子18は、上部電極13を下部電極14に押し付ける。上部電極13のカーボン電極13Bは、下部電極14の互いに絶縁された二つの対向電極141,142のうち、第1分岐電極141B1,142B1の中央領域141B1a,142B1aとそれぞれ接触する。具体的に、上部電極13のカーボン電極13Bは、対向電極141,142のうち、スペーサ16の開口部17の中央に設けられた中央領域141B1a,142B1aに最初に接触する。押圧子18は、開口部17の中央(図1のゼロで示す位置)に荷重を印加することにより、開口部17の中央を基準に配置された対向電極141,142の中央領域141B1a,142B1aの両方と上部電極13とを、同時に、かつそれぞれの接触面積が同じになるように接触させる。
荷重の増加に伴い、押圧面は開口部17の中央から外側へ広がる。押圧面が外側へ広がると、上部電極13と下部電極14の接触面も外側へ広がる。
本実施形態のように、対向電極141,142を開口部17の中央に対して点対称に配置することにより、スイッチ1の押圧時において二つの対向電極141,142に略等しい荷重を印加することができ、二つの対向電極141,142と上部電極13との接触面を略等しく広げることができる。二つの対向電極141,142のそれぞれと上部電極13との接触面を等しくすることにより、荷重に対する抵抗値を制御しやすくなり、スイッチ1の動作性能を安定させることができる。特に、上述した分岐電極141B1〜141B4,142B1〜142B4における抵抗値の制御を正確に実行できる。なお、本実施形態では、下部電極14が対向電極141,142を有する例を説明するが、対向電極は、上部電極13が有していてもよいし、上部電極13及び下部電極14の両方が対向電極を有していてもよい。
図1に示すように、本実施形態の下部電極14の対向電極141,142は、銀、金を含む金属などの抵抗が相対的に低い材料で形成された低抵抗電極141A,142A(以下銀電極141A,142Aともいう)と、カーボンなどの抵抗が相対的に高い材料で形成された高抵抗電極141B,142B(以下カーボン電極141B,142Bともいう)を有する。本実施形態における低抵抗電極13Aは、第1絶縁性基材11の一方主面上に形成される。本実施形態における高抵抗電極13Bは、先に形成された低抵抗電極13Aを覆うように形成される。同様に、低抵抗電極141A、142Aは、第2絶縁性基材12の一方主面上の異なる領域に形成され、この低抵抗電極141A,142Aを覆うように高抵抗電極141B、142Bが形成される。低抵抗電極141A、142Aの一部は、高抵抗電極141B、142Bの一部の領域の下層に形成される。
スペーサ16の開口部17に対向する領域には、主に、第1〜第4分岐電極141B1〜141B4,142B1〜142B4を含む高抵抗電極141B,142Bが形成され、スペーサ16の開口部17の外側領域(第1絶縁性基材11と第2絶縁性基材12との積層領域)には、低抵抗電極141A,141Bが形成されている。
本実施形態の低抵抗電極13A、141A、142Aは、銀、金、銅などの金属ペーストを含む低抵抗の導電性ペーストを第1絶縁性基材11、第2絶縁性基材12の一方主面に印刷し、それを硬化することにより形成される。特に限定されないが、低抵抗電極13A、141A、142Aの表面の一部又は全部にレジスト層を形成してもよい。本実施形態の高抵抗電極13B、141B,142Bは、カーボンペーストなどの相対的に高抵抗の導電性ペーストを低抵抗電極131、141A、142Aを覆うように印刷し、それを硬化することにより形成される。本実施形態の高抵抗電極13B、141B,142Bは、インクに導電性ビーズを分散させた感圧インクを印刷して形成してもよいし、導電性インクにナイロン等の弾性に富んだビーズを分散させた導電性ペーストを印刷して形成してもよい。なお、印刷手法は、特に限定されず、スクリーン印刷法、グラビアオフセット印刷法、インクジェット法等などの手法を用いることができる。
本実施形態において、上部電極の形状と下部電極全体の形状は異なる形状にできる。下部電極の各対向電極の形状は異なる形状にできる。上部電極と下部電極の形状を調整することにより、荷重に対する抵抗値を制御できる。
特に限定されないが、対向電極141,142の低抵抗電極141A、142Aは、スペーサ16の開口部17よりも外周側に設けることが好ましい。つまり、スペーサ16の開口部17の内側に低抵抗電極141A、142Aが存在しないように配置する。このように、低抵抗電極141A、142Aをスペーサ16の開口部17の内縁よりも外側に配置することにより、大きい荷重が印加されたときに上部電極13と低抵抗電極141A、142Aとが導通しないようにできるので、押切点近傍における抵抗値を高く維持できる。これにより、押切点近傍においても抵抗値の変化量を所定値以上に維持できる。もちろん、スペーサ16の開口部17の内側に低抵抗電極141A、142Aの一部が存在するように構成してもよい。ただし、この場合であっても、低抵抗電極141A、142Aの一部は、開口部17の直径の8割の直径を有する同心円の外側に存在するようにすることが好ましい。つまり、低抵抗電極141A、142Aは、開口部17の直径の8割の直径を有する同心円の以内には設けないようにすることが好ましい。低抵抗電極141A、142Aに印加される荷重は、スペーサ16の開口部17の大きさ、スペーサ16の厚み、スペーサ16の材質などとの関係に応じて調整できる。
また、本実施形態において、低抵抗電極141A,142Aの少なくとも一部は、第4分岐電極141B4,142B4の一部の領域の下層に形成されることが好ましい。第4分岐電極141B4,142B4は、スイッチ1へ印加される荷重が飽和量に近づいた押切点付近で上部電極13と導通する。押切点付近では、抵抗値の変化が小さいためスイッチとして利用できない場合がある。本実施形態では、押切点付近で導通する第4分岐電極141B4,142B4の一部領域の下層側に銀電極である低抵抗電極141A,142Aの一部を配置することにより、押切点付近においても抵抗値の変化を大きくできる。この結果、スイッチ1として利用できる荷重の範囲(ダイナミックレンジ)を拡大できる。
以下、本実施形態のスイッチ1の動作及び作用を説明する。
押圧子18に荷重が印加される前においては、上部電極13と下部電極14(対向電極141,142)は絶縁されており、入力信号は取得されない。押圧子18に荷重が印加されると、上部電極13がスペーサ16の開口部17が形成する空間を下側(第2絶縁性基材12側)に移動する。上部電極13は、下部電極14の対向電極141の図1に示すS1領域において第1分岐電極141B1,142B1の中央領域141B1a,142B1aと接触する。この接触により、絶縁されていた上部電極13が対向電極141、142と短絡することにより、入力信号が取得される。
押圧子18に印加される荷重が増加すると、上部電極13は、下部電極14の対向電極141,142の図1に示すS2領域において第2分岐電極141B2,142B2の並列領域141B2a,142B2aと接触する。
一般的な櫛歯状のスイッチは、荷重が印加され始め、中央から二本目の櫛歯電極との導通が開始されるときに抵抗値が大きく低下する。この二本目の櫛歯電極との接触による抵抗値の大幅な低下は、スイッチの感度を低下させ、ダイナミックレンジを狭小にする要因の一つである。
これに対し本実施形態のスイッチ1では、荷重印加後に最初に導通する第1分岐電極141B1,142B1の中央領域141B1a,142B1aの隣に、二番目に導通する並列領域141B2a,142B2aを有する第2分岐電極141B2,142B2を配置する。そして、その第2分岐電極141B2,142B2の回路長を第1分岐電極141B1,142B1の回路長よりも長く構成し、第2分岐電極141B2,142B2が導通する際の抵抗値を高くする。これにより、二番目に第2分岐電極141B2,142B2が導通した場合の抵抗値の低下を抑制できる
続いて、押圧子18に印加される荷重がさらに増加すると、上部電極13は、下部電極14の対向電極141,142の図1に示すS3領域において第3分岐電極141B3,142B3と接触する。第3分岐電極141B3,142B3の回路長は第1分岐電極141B1,142B1、第2分岐電極141B2,142B2の回路長よりも短い。また、第3分岐電極141B3,142B3の回路幅は第4分岐電極141B4,142B4の回路幅より細い。つまり、第3分岐電極141B3,142B3の抵抗値は、第2分岐電極141B2,142B2の抵抗値よりも高く、第4分岐電極141B4,142B4の抵抗値よりも低い。このような第3分岐電極141B3,142B3を設けることにより、抵抗値の変化を多段階にして、荷重に対して抵抗値が直線的(連続的)に変化させる。
最後に、押圧子18に印加される荷重が増加し、荷重が飽和量に近づくと、上部電極13は、下部電極14の対向電極141,142の図1に示すS4領域において第4分岐電極141B4,142B4と接触する。第4分岐電極141B4,142B4の回路幅は、第1分岐電極141B1,142B1、第2分岐電極141B2,142B2、第3分岐電極141B3,142B3の回路幅よりも広い。第4分岐電極141B4,142B4の抵抗値は相対的に低く設定される。これにより、押切点付近において抵抗値の変化を大きくできる。一般に押切点付近では抵抗値の変化量が小さくなるが、本実施形態のスイッチ1は、押切点付近においても検出可能な程度に抵抗値を変化させる。これにより、ダイナミックレンジを拡大できる。
さらに、対向電極141,142の低抵抗電極141A、142Aをスペーサ16の開口部17の外側に配置することにより、押切点近傍において抵抗値が低くなりすぎないようにして、押切点近傍においても抵抗値の変化を検知できる。つまり、大きな荷重が印加され、押切点付近となった場合であってもある程度の抵抗値を示すようにできる。この点も、ダイナミックレンジの拡大に寄与する。
このように、従来の技術では荷重の印加開始後、二本目の櫛歯電極が導通したときの抵抗値の低下率が大きいところ、本実施形態では二本目の第2分岐電極141B2,142B2が導通したときの抵抗値の低下を抑制できる。また、従来の技術では荷重に対する抵抗値の変化が不規則であるところ、本実施形態では荷重に対する抵抗値を直線的(連続的)に変化させることができる。
以上のとおり、本実施形態では、荷重の印加開始後の二本目の電極の導通時における抵抗値の低下を抑制するとともに、荷重に対する抵抗値の変化を直線的(連続的)にできるので、感度が高く、スイッチとして利用できる荷重の範囲(ダイナミックレンジ)の広いスイッチを提供できる。つまり、二本目の電極が導通したときに抵抗値が大幅に低下するという課題を解決できる。その結果、本実施形態のスイッチ1は、荷重に対する抵抗値が直線的かつ一定の変化量をもって推移し、精度の高いスイッチ1を提供できる。
<実施例1>
以下に、本発明をさらに具体化した実施例1について説明する。本願発明の効果を確認するため、比較例1を準備した。
実施例1のスイッチとして、図1、2に示す本実施形態に係るスイッチ1を作成した。
具体的には、まず、第1絶縁性基材11として厚さ75[μm]のポリエチレンテレフタレートシートを準備した。第1絶縁性基材11の一方主面に、スクリーン印刷法を用いて銀ペースト(FA−353 藤倉化成(株)製)を印刷し、温度150℃で30分熱乾燥して硬化させる。これにより、上部電極13の低抵抗電極13Aとして厚さ10[μm]、直径3.5[mm]の円形の銀膜層(電極層)を形成した。
次いで、低抵抗電極13Aを覆うように、カーボンペースト(BTU−500k (株)アサヒ化学研究所)を用いてスクリーン印刷を行い、温度150℃で60分熱乾燥して硬化させた。これにより、上部電極13の高抵抗電極13Bとして、厚さ10[μm]、直径3.8[mm]の円形のカーボン膜層(電極層)を形成した。
次に、上部電極13の低抵抗電極13Aと同等の条件により、第2絶縁性基材12の一方主面に、銀膜層(電極層)を形成した。この銀膜層(電極層)は、下部電極14の低抵抗電極141A,142Aとして厚さ10[μm]、y方向に沿う長さが1.42[mm]、このy方向に沿う部分の一方端と交差し、+x方向(図中右方向)に沿う長さが0.85[mm]、y方向に沿う部分の一方端と交差する。対向配置された一対の低抵抗電極141A,142A(第1銀膜層)の距離(最短距離)を3.8[mm]とした。実施例1の低抵抗電極141A,142Aは、図2Aに示す。低抵抗電極141A,142Aはスイッチの入切信号を外部へ送出するための配線200と接続する。
次いで、上部電極13の高抵抗電極13Bと同等の条件により、低抵抗電極141A,142Aを覆う厚さ10[μm]の高抵抗電極141B,142Bを形成した。
実施例1の対向電極141、142の高抵抗電極141B、142Bは、第1分岐電極141B1,142B1と、第2分岐電極141B2,142B2と、第3分岐電極141B3,142B3と、第4分岐電極141B4,142B4と、を備える。
第1分岐電極141B1,142B1は、中央領域141B1a、142B1aを有する。中央領域141B1a、142B1aは、スペーサ16の開口部17の中央に位置する。
第2分岐電極141B2,142B2は、第1分岐電極141B1,142B1よりも回路長が相対的に長い。第2分岐電極141B2,142B2は、並列領域141B2a,142B2aと、クランク領域141B2b,142B2bとを有する。並列領域141B2a,142B2aは、中央領域141B1a、142B1aの隣に配置される。
第3分岐電極141B3,142B3は、第2分岐電極141B2,142B2よりも回路長が相対的に短い。第3分岐電極141B3,142B3は、第1分岐電極141B1,142B1の隣に設けられ、対向電極141,142と一対をなす別の対向電極側142,141へ延在する。
第4分岐電極141B4,142B4は、第3分岐電極141B3,142B3の隣に設けられ、対向電極141,142と一対をなす別の対向電極142,141側へ延在する。第4分岐電極141B4,142B4は、第1分岐電極141B1,142B1よりも幅広である。
具体的に、第1分岐電極141B1,142B1乃至第3分岐電極141B3,142B3の回路幅は0.25[mm]とした。第4分岐電極141B4,142B4の回路幅は0.70[mm]とした。第1分岐電極141B1,142B1乃至第4分岐電極141B4,142B4の間のピッチは、等しく0.25[mm]とした。
次に、スペーサ16として、直径4[mm]の開口部17が設けられた、厚さ100[μm]の両面粘着シート(TL−410S−02 リンテック社製)を、開口部17の中央が下部電極14の対向電極141,142を絶縁する分割領域に対応するように第2絶縁性基材12に張り付けた。なお、厚さ100[μm]のスペーサ16は、厚さ50[μm]ポリエチレンテレフタレートシートと、その両主面に形成された厚さ25[μm]の接着層から形成される。そして、上部電極13と下部電極14が開口部17において対向するように、第1絶縁性基材11をスペーサ16に張り付けて、スイッチ1を作製した。
<比較例1>
比較例1では、各対向電極141,142の高抵抗電極141B、142Bを一般的な櫛歯形状として構成とした以外は、実施例1と同等の条件により、実施例1と同様の構成を有するスイッチ1´を作製した。具体的に、比較例1´の下部電極14´は、下側の絶縁性基材の一方主面に、実施例1と同じ位置に低抵抗電極(銀電極)14A´を形成し、この低抵抗電極14A´を覆うとともに、櫛歯状の高抵抗電極(カーボン電極)14B´を形成した。比較例1の一方の対向電極141は各対向電極142側へ延びる2本の直線状の櫛歯電極を有し、他方の対向電極142は各対向電極141側へ延びる2本の直線状の櫛歯電極を有し、それぞれの櫛歯は互い違いに配置されている。4本の櫛歯電極の回路幅は、それぞれ0.25[mm]、そのピッチは等しく0.25[mm]とした。
実施例1及び比較例1の概要を下表にまとめた。
Figure 0006175504
以上に説明した構成の実施例1のスイッチ1及び比較例1のスイッチ1´について、以下の荷重と抵抗値の測定試験を行った。
具体的には、スイッチ1の上部電極13と下部電極14を圧力検出装置に接続し、φ3mm、先端がフラットのアルミ製のアクチュエーターにて、5[mm]/[min]のアクチュエーター速度で0[N]〜5[N]の荷重範囲において抵抗値の関係を測定した。比較例1のスイッチについても、実施例1と同等の条件で、上述した荷重と抵抗値の測定試験を行った。
実施例1及び比較例1の測定結果を図3に示す。
図3に示す結果によると、荷重が印加された初期における実施例1のスイッチの抵抗値は約58[kΩ]であり、荷重が1.0[N]における実施例1の抵抗値は48[kΩ]であった。その後、荷重の増加に伴い抵抗値は略直線的に減少し、荷重が4[N]のとき4.5[kΩ]であった。
一方、荷重が印加された初期における比較例1のスイッチの抵抗値は約58[kΩ]であり、荷重が1.0[N]における比較例1の抵抗値は約41[kΩ]であった。その後、荷重が3.0[N]における抵抗値は約7[kΩ]であり、荷重4.0[N]における抵抗値は1[kΩ]であった。比較例1では、荷重が印加され始めてから荷重が1.0[N]となるまでの抵抗値の低下は17[kΩ]程度であるが、荷重が1.0[N]から2.0[N]に変化する際に約27[kΩ] も低下する。実施例1では、荷重の印加が開始され始めてから荷重が1.0[N]となるまでに抵抗値が10[kΩ]程度低下するが、荷重が1.0[N]から2.0[N]に変化する際には約18[kΩ]だけ低下した。
このように、比較例1のスイッチ1´では、荷重が増加し、中央から二番目の櫛歯電極が接触したときに抵抗値が大幅に低下するが、実施例1のスイッチ1では、相対的に回路長が長く構成された、中央から二番目の第2分岐電極141B2.142B2が上部電極13と接触したときの抵抗値の低下量は小さい。実施例1のスイッチ1では、荷重印加を開始した後の抵抗値の低下量を小さくできる。つまり、荷重が大きくなり二番目の第2分岐電極141B2.142B2が接触したときの変曲点と推測される図3のポイントP2の抵抗値を比べると、比較例1が14[kΩ]であるのに対し、実施例1では40[kΩ]である。この値は、荷重の増加に伴って将来変化可能な抵抗値の値域であり、大きいほど感度が高く、ダイナミックレンジが大きい可能性が高い。
比較例1では、中央から二本目の櫛歯電極が接触したときに抵抗値が大幅に低下するため、荷重増加に伴う抵抗値の変化量が小さくならざるを得ない。具体的には、荷重2.0[N]から4.0[N]までの抵抗値の変化量は約11[kΩ]である。これに対し、実施例1では、中央から二本目の第2分岐電極141B2,142B2が接触した後の荷重2.0[N]から4.0[N]までの抵抗値の変化量は約27[kΩ]である。このように、実施例1のスイッチ1は、中央から二本目の第2分岐電極141B2,142B2が接触した後の抵抗値の低下が小さいため、荷重増加に伴う抵抗値の変化量を大きく確保することができる。
本実施形態のスイッチ1において、第2分岐電極141B2.142B2が上部電極13と接触した後、第3分岐電極141B3,142B3が上部電極13と接触する。第3分岐電極141B3.142B3が上部電極13と接触したタイミングに対応する変曲点が図3のP3である。実施例1では、第2分岐電極141B2.142B2の次に相対的に回路長が短い第3分岐電極141B3.142B3を設けることにより、第2分岐電極141B2,142B2と第4分岐電極141B4,142B4との間において荷重に対する抵抗値を変化させて、抵抗値の変化量を制御することができる。これにより、図3に示すように、実施例1のスイッチ1の荷重に対する抵抗値は、図中破線で示す直線に近似した変化を示す。
次に、印加される荷重が増加し、荷重が3.0[N]〜4[N]であるときの抵抗値を検討する。図3に示すように、荷重が3.0[N]〜4[N]の範囲において比較例1のスイッチ1´の抵抗値の変化量は約5[kΩ]である。これに対し、荷重が3.0[N]〜4[N]の範囲において実施例1の抵抗値の変化量は約12[kΩ]である。実施例1のスイッチ1において、第3分岐電極141B3.142B3が上部電極13と接触した後、第4分岐電極141B4,142B4とが上部電極13と接触する。第4分岐電極141B4,142B4が上部電極13と接触したタイミングに対応する変曲点が図3のP4である。実施例1では、印加される荷重が大きくなったときに導通する第4分岐電極141B4,142B4の回路幅を相対的に広くすることにより、荷重が大きい場合であっても抵抗値を変化させることができる。これにより、図3に示すように、実施例1のスイッチ1の荷重に対する抵抗値は、荷重が4[N]近傍になっても所定の変化量を示す。これにより、スイッチとして利用できるダイナミックレンジを拡大できた。
以上のように、実施例1のスイッチ1は、従来の構造の比較例1のスイッチに比べて感度が高く、荷重に対する抵抗値の変化も一定であり直線的(連続的)な関係を示すことが確認された。また、スイッチとして利用できる荷重範囲(ダイナミックレンジ)が広いことが確認できた。
<第2実施形態>
図4は、第2実施形態に係るスイッチ1の平面図であり、上部の構成を透過して対向電極の態様を示す図である。このスイッチ1の第1分岐電極142B5をX方向に沿う断面は図2と共通するので、本実施形態において図2を援用する。
図4に示す本実施形態のスイッチ1は、スペーサ16の開口部17の中央に位置する中央領域141B5a、142B5aを備える第1分岐電極141B5,142B5と、中央領域141B5a、141B5aの隣に配置された並列領域141B6a,142B6aと、クランク領域141B6b,142B6bとを有する第2分岐電極141B6,142B6とを備える。第2分岐電極141B6,142B6の回路長は、第1分岐電極141B5,142B5の回路長よりも長い。
また、本実施形態のスイッチ1は、第1分岐電極141B5,142B5の隣に設けられ、対向電極141,142と一対をなす別の対向電極側142,141へ延在する第3分岐電極141B7,142B7を備える。第3分岐電極141B7,142B7の回路長は、第1分岐電極141B5,142B5、第2分岐電極141B6,142B6よりも短い。
さらに、本実施形態のスイッチ1は、第3分岐電極141B7,142B7の隣に設けられ、対向電極141,142と一対をなす別の対向電極142,141側へ延在する第4分岐電極141B8,142B8と、を備える。第4分岐電極141B8,142B8の幅は、第1分岐電極141B5,142B5の幅よりも広い。
このように、第2実施形態のスイッチ1は、第1実施形態のスイッチ1において分岐電極のパターンを変更したものであり、第1実施形態のスイッチ1と特徴は共通する。
つまり、以下の対応関係を有する。
(1)本実施形態における第1分岐電極141B5,142B5は、第1実施形態における第1分岐電極141B1,142B1に対応し、本実施形態における中央領域141B5a、142B5aは、第1実施形態における中央領域141B1a、142B1aに対応する。
(2)本実施形態における第2分岐電極141B6,142B6は、第1実施形態における第2分岐電極141B2,142B2に対応し、本実施形態における並列領域141B6a,142B6aは、第1実施形態における並列領域141B2a,142B2aに対応し、クランク領域141B6b,142B6bは、第1実施形態におけるクランク領域141B2b,142B2bに対応する。
(3)本実施形態における第3分岐電極141B7,142B7は、第1実施形態における第3分岐電極141B3,142B3に対応する。
(4)本実施形態における第4分岐電極141B8,142B8は、第1実施形態における第4分岐電極141B4,142B4に対応する。
第2実施形態のスイッチ1は、第1実施形態のスイッチ1と共通の技術的特徴を備え、共通の作用効果を奏する。重複した記載を省略する観点から、第1実施形態のスイッチ1に関する記載を、第2実施形態のスイッチ1の説明としてここに援用する。
1…スイッチ
11…第1接点部材、第1絶縁性基材
12…第2接点部材、第2絶縁性基材
13…上部電極
13A…低抵抗電極,銀電極
13B…高抵抗電極,カーボン電極
14…下部電極
141…第1対向電極
141A…低抵抗電極,銀電極
141B…高抵抗電極,カーボン電極
141B1,141B5…第1分岐電極
141B1a,141B5a…中央領域
141B2,141B6…第2分岐電極
141B2a,141B6a…並列領域
141B2b,141B6b…クランク領域
141B3,141B7…第3分岐電極
141B4,141B8…第4分岐電極
142…第2対向電極
142A…低抵抗電極,銀電極
142B…高抵抗電極,カーボン電極
142B1,142B5…第1分岐電極
142B1a,142B5a…中央領域
142B2,142B6…第2分岐電極
142B2a,142B6a…並列領域
142B2b,142B6b…クランク領域
142B3,142B7…第3分岐電極
142B4,142B8…第4分岐電極
15…分割領域
16…スペーサ
16A,16B…接着層
17…開口部
18…押圧子
19…シート部材
20…第1支持部材(第1接点部材)
21…脚部

Claims (14)

  1. 上部電極を備えた第1接点部材と、
    前記上部電極に対応する領域に開口部が設けられたスペーサと、
    前記開口部を介して前記上部電極と接触及び離隔が可能な下部電極を備えるとともに、前記第1接点部材と前記スペーサを挟んで対向するように配置された第2接点部材と、を有し、
    前記上部電極及び/又は前記下部電極は、他の配線又は他の電極とそれぞれ接続するとともに、互いに絶縁された一対の対向電極を備え、
    前記一対の対向電極をなす一方の対向電極と他方の対向電極は、前記スペーサの開口部の中央に位置し、前記上部電極と前記下部電極を接触させる押圧力が最初に印加される中央領域を含み、前記対向電極と一対をなす別の対向電極側へ延在し、最初に導通する第1分岐電極をそれぞれ備え、
    前記対向電極は、前記一対をなす別の対向電極の第1分岐電極の前記中央領域よりも外側の位置に、当該中央領域に沿って設けられた並列領域を含み、前記第1分岐電極の次に導通する第2分岐電極を備え、
    前記他の配線又は前記他の電極と接続する接続端部から、前記第2分岐電極において前記上部電極と前記下部電極を接触させる押圧力が最初に印加される接触点までの前記第2分岐電極の回路長は、前記他の配線又は前記他の電極と接続する接続端部から、前記第1分岐電極において前記上部電極と前記下部電極を接触させる押圧力が最初に印加される接触点までの前記第1分岐電極の回路長よりも長いことを特徴とするスイッチ。
  2. 前記中央領域から前記第2分岐電極の開放端部までの距離は、前記中央領域から前記第1分岐電極の開放端部までの距離よりも短いことを特徴とする請求項1に記載のスイッチ。
  3. 前記第2分岐電極は、前記対向電極と一対をなす別の前記対向電極側へ延びる方向と所定の角度で交差し、前記並列領域に連なるクランク領域を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のスイッチ。
  4. 前記対向電極は、当該対向電極が備える前記第1分岐電極の隣に設けられ、前記対向電極と一対をなす別の前記対向電極側へ延在する第3分岐電極を備え、
    前記第3分岐電極の回路長は、前記第1分岐電極の回路長よりも短いことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のスイッチ。
  5. 前記対向電極は、当該対向電極が備える前記第1分岐電極の隣に設けられ、前記対向電極と一対をなす別の前記対向電極側へ延在する第3分岐電極を備え、
    前記第3分岐電極の回路長は、前記第2分岐電極の回路長よりも短いことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のスイッチ。
  6. 前記一方の対向電極における第2分岐電極の並列領域に連なる開放端部が、前記他方の対向電極における前記第3分岐電極の開放端部と対向するように、前記一対の対向電極が配置されていることを特徴とする請求項4又は5に記載のスイッチ。
  7. 前記対向電極は、当該対向電極が備える前記第3分岐電極の隣に設けられ、前記対向電極と一対をなす別の前記対向電極側へ延在する第4分岐電極を備え、
    前記第4分岐電極の幅は、前記第1分岐電極の幅よりも広いことを特徴とする請求項4〜6の何れか一項に記載のスイッチ。
  8. 前記各対向電極は、相対的に抵抗値が高い高抵抗電極と、相対的に抵抗値が低い低抵抗電極とを含み、
    前記低抵抗電極の少なくとも一部は、前記第4分岐電極の一部の下層として形成されることを特徴とする請求項7に記載のスイッチ。
  9. 前記各対向電極は、相対的に抵抗値が高い高抵抗電極と、相対的に抵抗値が低い低抵抗電極とを含み、
    前記分岐電極は前記高抵抗電極で構成されるとともに、前記低抵抗電極と接続し、
    前記分岐電極の回路長は、前記低抵抗電極と接続する接続端部から前記分岐電極において前記上部電極と前記下部電極を接触させる押圧力が最初に印加される接触点までの長さであることを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載のスイッチ。
  10. 前記各対向電極は、前記スイッチの入切信号を外部へ送出する配線と接続し、
    前記分岐電極の回路長は、前記配線と接続する接続端部から前記分岐電極において前記上部電極と前記下部電極を接触させる押圧力が最初に印加される接触点までの長さであることを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載のスイッチ。
  11. 前記対向電極は、相対的に抵抗値が高い高抵抗電極と、相対的に抵抗値が低い低抵抗電極とを含み、前記低抵抗電極は、前記スペーサの前記開口部の内縁よりも外側に設けられていることを特徴とする請求項1〜10の何れか一項に記載のスイッチ。
  12. 前記開口部の中央に対向するように配置され、前記上部電極及び/又は前記下部電極を押圧する押圧子を、さらに有することを特徴とする請求項1〜11の何れか一項に記載のスイッチ。
  13. 前記一対の対向電極は、前記開口部の中央を基準として対称に配置されていることを特徴とする請求項1〜12の何れか一項に記載のスイッチ。
  14. 上部電極を備えた第1接点部材と、
    前記上部電極に対応する領域に、開口部が設けられたスペーサと、
    前記開口部を介して前記上部電極と接触及び離隔が可能な下部電極を備えるとともに、前記第1接点部材と前記スペーサを挟んで対向するように配置された第2接点部材と、を有し、
    前記上部電極及び/又は前記下部電極は、他の配線又は他の電極とそれぞれ接続するとともに、互いに絶縁された一対の対向電極を備え、
    前記一対の対向電極をなす一方の対向電極と他方の対向電極は、前記スペーサの開口部の中央に位置し、前記上部電極と前記下部電極を接触させる押圧力が最初に印加される中央領域を含むとともに、前記対向電極と一対をなす別の対向電極側へ延在し、最初に導通する第1分岐電極をそれぞれ備え、
    前記対向電極は、前記一対をなす別の対向電極の中央領域よりも前記開口部の中央から離隔する外側の位置に当該第1分岐電極に併設され、前記第1分岐電極の次に導通する第2分岐電極と、
    当該対向電極が備える前記第2分岐電極よりも前記開口部の中央から離隔する外側の位置に、当該第2分岐電極に併設され、前記対向電極と一対をなす別の前記対向電極側へ延在する第3分岐電極とを備え、
    前記他の配線又は前記他の電極と接続する接続端部から、前記第3分岐電極において前記上部電極と前記下部電極を接触させる押圧力が最初に印加される接触点までの前記第3分岐電極の回路長は、前記他の配線又は前記他の電極と接続する接続端部から、前記第2分岐電極において前記上部電極と前記下部電極を接触させる押圧力が最初に印加される接触点までの前記第2分岐電極の回路長よりも短いことを特徴とするスイッチ。
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