JP6930478B2 - 液滴吐出装置およびドット位置調整方法 - Google Patents

液滴吐出装置およびドット位置調整方法 Download PDF

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Description

本発明は、液滴吐出装置およびドット位置調整方法に関する。
インクジェット方式の画像形成装置においては、様々な要因で目的の位置からドットがずれる着弾ズレが起こる。この着弾ズレを防止あるいは補正するような技術がある。
特許文献1には、主走査エンコーダーの分解能を向上させずに正確なドットの吐出タイミングを与え、高品位な画像を得る目的で、記録ヘッド(ヘッドアレイ)における各ヘッドを駆動して画像形成するタイミングを決定するタイミング信号を発生させ、記録ヘッドにおける各ヘッド間の画像形成タイミングのずれを補正するように、ヘッドの少なくとも1つに関するタイミング信号を遅延させることが開示されている。
しかし、特許文献1は、タイミング信号を遅延させることで各ヘッド間の正確な位置にドットを形成するものであり、同一ヘッドでの連続吐出時の着弾ズレについては考慮されていない。
また、特許文献2には、主走査方向に隣接する2画素に対して第1および第2の駆動パルスでドットを生成する際に発生するインク滴の着弾位置のズレを防ぐ目的で、第1及び第2のインク滴吐出のタイミングの時間差についての駆動信号Aによる場合と駆動信号Bによる場合の較差とを、プラテンギャップに応じて調整することが開示されている。
しかし、特許文献2は、隣接する2画素に対して着弾ズレを防止する駆動パルスを2種類使ってドット形成するものであるため、同一駆動波形での連続吐出時の最初のドットの着弾ズレについては考慮されていない。
そこで、本発明は上記事情に鑑み、着弾位置ズレのない高品質画像を形成できる、ドット位置調整方法の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様では、
液滴吐出ヘッド及び制御部を備える液滴吐出装置であって、
前記液滴吐出ヘッドは、
ノズルに連通する液室内の液体を加圧する圧力を発生し、駆動波形を印加することで記録媒体上にドットを形成させる圧力発生手段、を備えており、
前記制御部は、
前記液滴吐出ヘッドで、同一の滴サイズ用の駆動波形を所定数以上連続して前記圧力発生手段に印加することによって前記記録媒体上に形成れる所定の画像に相当するテスト画像を形成する際の、最初の駆動波形の印加によって吐出された第1ドットと、2番目の駆動波形の印加によって吐出された第2ドットとの位置に基づいて、前記同一の滴サイズ用の駆動波形を前記所定数以上連続して印加する際の最初に駆動波形の前に印加する、吐出しない微駆動波形の、印加タイミングを調整するタイミング調整部と、
設定された前記微駆動波形の印加タイミングを記憶する記憶部と、
前記所定の画像を形成する際に、前記最初の駆動波形の前に、前記印加タイミングが調整された前記微駆動波形を追加して、前記駆動波形とともに前記圧力発生手段に印加する波形印加部と、を備えていることを特徴とする
液滴吐出装置、を提供する。
一態様によれば、着弾位置ズレのない高品質画像を形成できる。
本発明の第1実施形態に係る型画像形成装置の全体構成を説明する側面概略図。 図1の画像形成装置のキャリッジ周辺の平面説明図。 本発明に係る液滴吐出ヘッドの液室長手方向に沿う断面説明図。 図3の液滴吐出ヘッドの液室短手方向(ノズルの並び方向)の断面説明図。 本発明の画像形成装置が画像読取装置と接続された画像形成システムの模式図。 図1の画像形成装置の制御部とその周辺のブロック説明図。 図6の印刷制御部及びヘッドドライバの構成例を示すブロック図。 共通駆動波形のタイミング調整を説明する図。 本発明の印字用の共通駆動波形の例を示す図。 画像異常の例であって、(a)ベタ画像と記録ヘッドの位置関係を示す図、(b)着弾ズレによるドット重なりを示す拡大図、(c)着弾ズレによるドットの隙間を示す拡大図。 本発明で使用する微駆動波形を示す図。 本発明の第1実施形態に係る読取結果解析部の機能ブロック図。 本発明の第1実施形態のドット位置調整のフローチャート。 本発明の第1の制御例に係る印字直前の微駆動波形と印字時の駆動波形の関係を示す図。 本発明の制御により、着弾ズレが解消したドットの拡大図。 本発明の第2の制御例に係る印字直前の微駆動波形と印字時の駆動波形の関係を示す図。 本発明の第3の制御例に係る印字直前の微駆動波形と印字時の駆動波形の関係を示す図。 本発明の第2実施形態に係る画像形成装置の全体構成を説明する全体概略図。 図18の画像形成装置におけるライン型の画像形成ユニットの底面図。 図18の画像形成装置の制御ブロック図。 本発明の第3実施形態に係る画像形成装置の制御部とその周辺のブロック説明図。 本発明の第3実施形態に係る画像形成装置に設けられる操作パネルにおける初ドット調整入力の表示例と操作部を示す図。 本発明の第3実施形態に係る画像形成装置のタイミング調整部の機能ブロック図。 本発明の第3実施形態のドット位置調整のフローチャート。 本発明の第4実施形態に係る、メンテナンス用PCと接続された画像形成装置の模式図。 本発明の第4実施形態に係るメンテナンス用PCに設けられるディスプレイにおける初ドット調整入力の表示例を示す図。 図25に示すメンテナンス用端末のハードウェアブロック図。 第4実施形態における、ドット位置調整に係る機能ブロック図。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。下記、各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
((シリアル型画像形成装置の構成))
まず、図1及び図2を参照しながら、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る液滴吐出装置が適用される画像形成装置の全体構成を説明する側面概略図、図2は図1に示した画像形成装置のキャリッジ周辺の平面説明図である。
この画像形成装置はシリアル型インクジェット記録装置である。図1、図2に示す画像形成装置1は、主に、画像形成部、給紙部A、搬送部B、排紙部C、維持回復部Dなどを備えている。
図2に示すように、画像形成部において、画像形成装置1の左右の側面には、側板21A、21Bが配列されている。側板21A,21Bにはガイドロッド31、32が横架されている。本発明に係る液滴吐出装置が搭載されたキャリッジ33は、ガイドロッド31、32により主走査方向に摺動自在に保持されている。キャリッジ33は、主走査モータによってタイミングベルトを介して図2の矢印で示したキャリッジ主走査方向に移動走査する。
このキャリッジ33は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出する複数の液滴吐出ヘッドからなる記録ヘッド34a、34b(区別しないときは「記録ヘッド34」という。)を有する。各記録ヘッド34a、34bには、液滴を各々吐出する複数のノズルからなるノズル列が、主走査方向と直交する副走査方向に配列されている。このキャリッジ33は、ノズル列のインク滴吐出方向を下方に向くように装着されている。
記録ヘッド34は、それぞれ2つのノズル列を有している。記録ヘッド34aの一方のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方のノズル列はシアン(C)の液滴を吐出する。記録ヘッド34bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液滴を、吐出する。なお、別の構成として、1つのノズル面に複数のノズルを並べた各色のノズル列を備える記録ヘッドなどを用いてもよい。
キャリッジ33には、記録ヘッド34のノズル列に対応して各色のインクを供給するサブタンク35a、35bを搭載している。このサブタンク35には、カートリッジ装填部4に着脱自在に装着される各色のインクカートリッジ(メインタンク)10y、10m、10c、10kから、供給ポンプユニット24によって各色の供給チューブ36を介して、各色のインク(記録液)が補充供給される。
また、図1を参照して、給紙部は、用紙積載部41を有する給紙トレイ2、給紙コロ43、分離パッド44、ガイド部材45、カウンタローラ46、搬送ガイド47、先端加圧コロ49を有する押さえ部材48を備えている。給紙コロ43に対向し摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド44が給紙コロ43側に付勢されている状態で、用紙Sは、用紙積載部41から1枚ずつ分離給送される。そして、この給紙トレイ2から給紙された用紙Sは、ガイド部材45に案内され、カウンタローラ46と、搬送ガイド47と、先端加圧コロ49を有する押さえ部材48により、記録ヘッド34の下側に送り込まれる。
また、搬送部は、搬送ベルト51、搬送ローラ52、テンションローラ53を備えている。搬送ベルト51は給送された用紙Sを静電吸着して記録ヘッド34に対向する位置で搬送する。搬送ベルト51は、無端状ベルトであり、搬送ローラ52とテンションローラ53との間に掛け渡されており、副走査モータによってタイミングよく搬送ローラ52が回転駆動されることによって図2のベルト搬送方向(副走査方向)に周回移動する。
また、この搬送ベルト51の表面を帯電させる帯電手段として、帯電ローラ56が配置されている。この帯電ローラ56は、搬送ベルト51の表層に接触し、搬送ベルト51の回動に従動して回転するように配置されている。
さらに、記録ヘッド34で記録された用紙Sを排紙する排紙部として、搬送ベルト51から用紙Sを分離する分離爪61と、排紙ローラ62及び排紙コロである拍車63とを備え、排紙ローラ62の下方に排紙トレイ3を備えている。
また、画像形成装置1の装置本体の背面部には両面ユニット71が着脱自在に装着されている。この両面ユニット71は搬送ベルト51の逆方向回転で戻される用紙Sを取り込んで反転させて再度、カウンタローラ46と搬送ベルト51との間に給紙する。また、この両面ユニット71の上面は手差しトレイ72としている。
さらに、キャリッジ33の走査方向の一方側の非印字領域には、記録ヘッド34のノズルの状態を維持し、回復する維持回復機構81が配置されている。この維持回復機構81は、キャップ82a、82b、ワイパーブレード83、空吐出受け84、キャリッジロック87などを備えている。キャップ82a、82bは記録ヘッド34a、34bの各ノズル面をキャッピングする。ワイパーブレード83はノズル面をワイピングする。空吐出受け84は、増粘したインクを排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける。キャリッジロック87はキャリッジ33の位置を固定する。このヘッドの維持回復機構81の下方側には維持回復動作によって生じる廃液を収容する廃液タンク100が装置本体に対して交換可能に装着されている。
また、キャリッジ33の走査方向の他方側の非印字領域には、記録中などに増粘したインクを排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け88が配置されている。この空吐出受け88は、記録ヘッド34のノズル列方向に沿った開口部89を備えている。
このように構成したこの画像形成装置でのプリント動作について説明する。給紙トレイ2から1枚ずつ分離給紙され略鉛直上方に給紙された用紙Sは、ガイド部材45で案内され、搬送ベルト51とカウンタローラ46との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド47で案内される。その後、先端加圧コロ49で搬送ベルト51に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ56に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように電圧が印加されて、帯電ローラ56が交番電流による帯電電圧パターンを用いて搬送ベルト51を帯電する。この帯電した搬送ベルト51上に用紙Sが給送されると、用紙Sが搬送ベルト51に吸着され、搬送ベルト51の周回移動によって用紙Sが副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ33を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド34を駆動することにより、キャリッジ33を搬送ベルト51の上の位置に動かし、停止している用紙Sにインク滴を吐出して1行分の画像形成を行う。用紙Sが搬送ベルト51により所定量搬送された後、キャリッジ33が次の行の画像形成を行う。画像形成終了信号又は用紙Sの後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、キャリッジ33の画像形成動作を終了して、用紙Sを排紙トレイ3に排紙する。
そして、記録ヘッド34のノズルの維持回復を行うときには、キャリッジ33をホーム位置である維持回復機構81に対向する位置に移動させる。維持回復機構81は、キャップ82a、82bによるキャッピングを行ってノズルからの吸引を行うノズル吸引、画像形成に寄与しない液滴を吐出する空吐出動作などの維持回復動作を行う。このような動作により、安定した液滴吐出による画像形成を行うことができる。
このようなインクジェット記録装置からなる画像形成装置において、下記に説明する本発明を実施した液滴吐出装置を搭載しているので、高粘度インクを用いた普通紙高画質記録を高速で行うことができる。
((液滴吐出装置の構成))
次に、記録ヘッド(液滴吐出ヘッド)の内部構成の一例について図3、図4を参照して説明する。なお、図3は液滴吐出ヘッドの液室長手方向に沿う断面説明図、図4は図3の液滴吐出ヘッドの液室短手方向(ノズルの並び方向)の断面説明図である。
この液滴吐出ヘッド(記録ヘッド)34では、流路板101と、この流路板101の下面に接合した振動板102と、流路板101の上面に接合したノズル板103とが接合して積層されている。これらによって液滴(インク滴)を吐出するノズル104、ノズル連通路105、圧力発生室である加圧液室(インク室)106、流体抵抗部107、共通液室108、インク供給路109などを形成している。
加圧液室106のインクは、ノズルと連通する流路であるノズル連通路105を通って、ノズル104から吐出される。その後、インク滴吐出の終了に伴い、加圧液室106内のインク圧力が低減し、インクの流れの慣性と駆動パルスの放電過程によって加圧液室106内に負圧が発生してインク充填工程へ移行する。このとき、インクタンク(サブタンク)35から供給されたインクは共通液室108に流入し、共通液室108からインク供給路109を経て流体抵抗部107を通り、加圧液室106内に充填される。
また、液滴吐出ヘッドは、振動板102を変形させて加圧液室106内のインクを加圧する圧力発生手段(アクチュエータ)であって、電気機械変換素子として機能する2個(図3では1列のみ図示)の積層型圧電部材121を備えている。
また、この圧電部材121を接合固定し、圧電部材121などとともにアクチエーターユニットを構成するベース基板122が配置されている。この圧電部材121では、分割しないスリット加工で溝を形成することで複数の圧電素子121A、支柱部材121Bが形成されている。この例では、圧電素子121Aは駆動波形を印加する駆動圧電素子柱とし、支柱部材121Bは駆動波形を印加しない非駆動圧電素子柱としている。
圧電部材121の一端面の端面電極はハーフカットによるダイシング加工で分割されて櫛歯状の個別電極154となり、他端面の端面電極は切り欠き等の加工による制限で分割されずにすべての圧電素子121Aで導通した共通電極153となる。共通電極153は、圧電素子121Aの端部に電極層を設けて回し込んでFPCケーブル126のグラウンド(GND)電極に接続している。FPCケーブル126には、図6で示すヘッドドライバ(ドライバIC)210が実装されており、圧電素子121Aの共通電極153への駆動電圧印加を制御している。
そして、振動板102の周縁部がフレーム部材130に接合されている。フレーム部材130には、圧電部材121やベース基板122等からなるアクチュエータユニットを収納する貫通部131と、共通液室108として機能する凹部と、共通液室108に外部からインクを供給する供給口であるインク供給穴132が形成されている。
流路板101では、シリコン単結晶基板を用いてインク供給路109、流体抵抗部107、加圧液室106となる溝と、およびノズル104に対する位置にノズル連通路105なる貫通口をエッチング工法でパターニングにより形成される。エッチングで残された部分が加圧液室106の隔壁110となる。また、この液滴吐出ヘッド34ではエッチング幅を狭くする部分を設けられており、この部分が流体抵抗部107となる。
振動板102は、ニッケルの金属プレートを2層重ねて形成したもので、例えばエレクトロフォーミング法(電鋳法)で作製しているが、この他の金属板や樹脂板或いは金属と樹脂板との接合部材などを用いることもできる。
この振動板102は加圧液室106に対応する部分に変形を容易にする厚みが2〜10μmの薄肉部(ダイアフラム部)102−2及び圧電素子121Aと接合する厚肉部(島状凸部)102−1Aを形成する。また、この振動板102の島状凸部102−1Aと圧電素子121Aの共通電極(可動部)153、振動板102とフレーム部材130との結合は、ギャップ材を含んだ接着層123をパターニングして接着している。なお、ここでは、振動板102を2層構造のニッケル電鋳で形成している。この場合、ダイアフラム部102−2の厚みは3μm、幅は35μm(片側)としている。
ノズル板103は各加圧液室106に対応して直径10〜35μmのノズル104を形成し、流路板101に接着剤接合している。このノズル板103としては、ステンレス、ニッケルなどの金属、金属とポリイミド樹脂フィルムなどの樹脂との組み合せ、シリコン、及びそれらの組み合わせからなるものを用いることができる。ここでは、電鋳工法によるNiメッキ膜等で形成している。また、ノズル104の内部形状(内側形状)は、ホーン形状(略円柱形状又は略円錘台形状でもよい。)に形成し、このノズル104の穴径はインク滴出口側の直径で約20〜35μmとしている。さらに、各列のノズルピッチは150dpiとし、2列配置により300dpiとしている。
また、ノズル板103のノズル面(吐出方向の表面:吐出面)には、撥水性の表面処理を施した撥水処理層を設けている。撥水処理層としては、例えば、PTFE−Ni共析メッキやフッ素樹脂の電着塗装、蒸発性のあるフッ素樹脂(例えばフッ化ピッチなど)を蒸着コートしたものや、シリコン系樹脂・フッ素系樹脂の溶剤塗布後の焼き付け等、インク物性に応じて選定して形成される。このような撥水処理膜により、インクの滴形状、飛翔特性を安定化し、高品位の画像品質を得られるようにしている。
圧電部材121は、厚さ10〜50μm/1層のチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)の圧電材料151と、厚さ数μm/1層の銀・パラジューム(AgPd)からなる内部電極152とを交互に積層したものである。内部電極152は、交互に端面の端面電極(外部電極)である個別電極154、共通電極153に電気的に接続されている。
圧電素子121Aの圧電常数はd33あり、この圧電素子121Aが受ける印加電圧の変化による伸縮により加圧液室106を収縮、膨張させている。圧電素子121Aは駆動信号が印加され充電が行われると伸長し加圧液室106を膨張させ、また圧電素子121Aは充電された電荷が放電すると反対方向に加圧液室106を収縮するようになっている。
このような液滴吐出ヘッド34では、ヘッドドライバ210で生成される駆動電圧に基づいて、例えば圧電素子121Aに印加する電圧を基準電位Veから下げる(駆動波形10〜50Vのパルス電圧等を印加する)ことで駆動圧電素子121Aが収縮する。よって、振動板102が下降して加圧液室106の体積が膨張することで、加圧液室106内にインクが流入する。
その後、圧電素子121Aに印加する電圧を上げて駆動圧電素子柱である圧電素子121Aを積層方向に伸長させることで、振動板102をノズル104方向に変形させて加圧液室106の体積を収縮させる。この動作により、加圧液室106内のインクが加圧され、ノズル104からインク滴が吐出(噴射)される。
そして、駆動圧電素子柱121Aに印加する電圧を基準電位に戻すことによって振動板102が初期位置に復元し、加圧液室106が膨張して負圧が発生するので、このとき、共通液室108から流体抵抗部107を通って、加圧液室106内にインクが充填される。そこで、ノズル104のメニスカス面の振動が減衰して安定した後、次の液滴吐出の動作に移行する。
ここで、流体抵抗部107は、抵抗として吐出後の残留圧力振動の減衰に効果が有る反面、流路が狭くなるため再充填(リフィル)に対して抵抗になる。流体抵抗部107の素材を適宜選択することで、残留圧力の減衰とリフィル時間のバランスが取れ、次のインク滴吐出動作に移行するまでの時間(駆動周期)を短くできる。
なお、一般に、インクジェットヘッドで振動板を使用するものについては、押し打ち法、引き打ち法、これらを組み合わせた方法で駆動するものがある。押し打ち法での駆動では、振動板を加圧室側に押し込み、加圧室内の容積を小さくすることでインク滴を吐出させる。引き打ち法での駆動では、振動板102を加圧液室106の外側方向の力で変形させ加圧液室106の内容積を広げた状態から元の容積になるように振動板の変位を元に戻すことでインク滴を吐出させる。
上述のヘッドの駆動方法については上記のように、(引き−押し打ち)に限るものではなく、駆動波形の与えた方によって引き打ちや押し打ちなどを行うこともできる。なお、「個別液室」106は、液室、加圧室、加圧液室、圧力室、個別流路、圧力発生室などと称されるものを含む意味である。
<システム>
図5は、本発明の第1実施形態の画像形成装置が画像読取装置と接続された画像形成システムの模式図である。
本発明の第1実施形態の画像形成装置には、画像読取装置であるスキャナー400と、ホスト装置600の一例としてPCが有線12、又は無線を介して、接続されている。ホスト装置600であるPCは、プリンタドライバ601(図6参照)を有している。
画像読取装置であるスキャナー400は、例えばCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサを備えている。同一の滴サイズ用の駆動波形を所定数以上連続して圧電素子121Aに印加することによって、用紙上に形成された所定の画像であるテスト画像を、全て、又は一部を読み取る。
以下、同一の滴サイズ用の駆動波形を所定数以上連続して圧電素子121Aに印加することによって、用紙上に形成された所定の画像をベタ画像として説明する。詳細は後述するが、ベタ画像は大滴である必要はなく、用紙Sの表面がインクで覆われている必要もない。
画像形成装置1は、画像形成装置であるスキャナー400が読み取ったテスト画像の画像データを取得する。
画像形成装置1及びスキャナー400は、画像形成システム(液滴吐出システム)1000として機能する。
なお、スキャナー400により読み込んだ原稿をプリントする場合は、スキャナー400は、ホスト装置600及び画像読取装置として機能する。
((制御装置))
次に、画像形成装置1の液滴制御に係る、制御部の概要について図6を参照して説明する。なお、図6は画像形成装置1の制御部500とその周辺のブロック説明図である。
この制御部500は、CPU(Central Processing Unit)501、ROM(Read Only Memory)502、RAM(Random Access Memory)503、NVRAM(Non-Volatile Random Access Memory(不揮発性メモリ))504、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)505、ホストインターフェイス(I/F)506、印刷制御部508、読取結果解析部509、モータ駆動部510、及びACバイアス供給部511等を備えている。
CPU501は画像形成装置1全体の制御を司る。ROM502は、CPU501が実行するプログラム、その他の固定データを格納する。RAM503は画像データ等を一時格納する。書き換え可能な不揮発性メモリ504は、装置の電源が遮断されている間もデータを保持する。ASIC505は画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行う画像処理やその他装置全体を制御する入出力信号を処理する。ホストI/F506はホスト600側、及びスキャナー400とのデータ、信号の送受を行う。
また、印刷制御部508は駆動波形生成回路801、記録ヘッド34を駆動制御する記録ヘッド制御部802、及び吐出パルス生成回路803等を含む(図7参照)。印刷制御部508は、キャリッジ33側に設けた記録ヘッド34を駆動するためのヘッドドライバ(ドライバIC)210と接続されている。
モータ駆動部510は、キャリッジ33を移動走査する主走査モータ554、搬送ベルト51を周回移動させる副走査モータ555、維持回復機構81のキャップ82やワイパーブレード83の移動などを行なう維持回復モータ556を駆動する。ACバイアス供給部511は帯電ローラ56にACバイアスを供給する。
また、この制御部500には、この装置に必要な情報の入力及び表示を行う操作パネル514が接続されている。
この制御部500は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、イメージスキャナなどの画像読取装置400、デジタルカメラなどの撮像装置などのホスト600側から、ケーブル或いはネットワークを介してホストI/F506で受信する。
そして、制御部500のCPU501は、I/F506に含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、ASIC505にて必要な画像処理、データの並び替え処理等を行い、この画像データを印刷制御部508からヘッドドライバ210に転送する。なお、画像出力するためのドットパターンデータの生成はホスト600側のプリンタドライバ601で行っている。
印刷制御部508において記録ヘッド制御部802は、上述した画像データをシリアルデータで転送し、この画像データの転送及び転送の確定などに必要な転送クロックやラッチ信号、制御信号などをヘッドドライバ210に出力する。駆動波形生成回路801は、ROM502に格納されている駆動パルスのパターンデータをD/A変換するD/A変換器及び電圧増幅器、電流増幅器等で構成され、1の駆動パルス或いは複数の駆動パルスで構成される駆動信号をヘッドドライバ210に対して出力する。
ヘッドドライバ210は、シリアルに入力される記録ヘッド34の1行分に相当する画像データに基づいて印刷制御部508から与えられる駆動波形を構成する駆動パルスを選択して吐出パルスを生成する。そして、記録ヘッド34の液滴を吐出させるエネルギーを発生する圧力発生手段としての圧電素子に対して印加することで記録ヘッド34を駆動する。このとき、駆動信号を構成する駆動パルスの一部又は全部及び駆動パルスを形成する波形用要素の全部又は一部を選択することによって、例えば、大滴、中滴、小滴など、大きさの異なるドットを打ち分けることができる。
I/O部513は、装置に装着されている各種のセンサ群515からの情報を取得し、プリンタの制御に必要な情報を抽出し、印刷制御部508やモータ駆動部510、ACバイアス供給部511の制御に使用する。センサ群515は、用紙の位置を検出する光学センサや、機内の温度を監視するサーミスタ、帯電ベルトの電圧を監視するセンサ、カバーの開閉を検出するインターロックスイッチなどがあり、I/O部513は様々のセンサ情報を処理することができる。
また、ホストI/F506は、画像読取装置であるスキャナー400が読み取ったテスト画像(検査用画像)を受信する。
制御部500の読取結果解析部509は、スキャナー400の読取結果であるテスト画像を解析し、微駆動波形の印加タイミングを設定する。
(駆動制御部の構成)
次に、本発明の駆動制御部を構成する、印刷制御部508及びヘッドドライバ210の一例について図7を参照して説明する。
図7は、印刷制御部508及びヘッドドライバ210の構成例を示すブロック図である。図7では、1つのノズル列(例えばブラック用のノズル列)用の制御に係る構成について示しているが、他の色のノズル列についても同様の制御構成を有しているものとする。
ヘッド制御部802は、吐出のタイミングのトリガーとなるトリガー信号Trigを受信すると、駆動波形の生成のトリガーとなる吐出同期信号LINEを駆動波形生成回路801へ出力する。さらに、吐出同期信号LINEからの遅延量に当たる吐出タイミング信号CHANGEを駆動波形生成回路へ出力する。吐出タイミングを補正して着弾タイミングを補正する場合、ヘッド制御部802は補正部として機能する。
駆動波形生成回路801は、吐出同期信号LINEと、吐出タイミング信号CHANGEに基づいたタイミングで共通駆動波形Vcomを生成する。
さらに、ヘッド制御部802は、画像処理基板300に設けられた後述の画像処理部310から画像処理後の画像データSD'を受け取り、この画像データSD'をもとに、記録ヘッド34a,34bの各ノズルから吐出させる液滴の大きさに応じて共通駆動波形信号Vcomの所定波形を選択するためのマスク制御信号MNを生成する。
マスク制御信号MNは吐出タイミング信号CHANGEに同期したタイミングの信号である。詳しくは、ヘッド制御部802では画像データに合わせて、液滴サイズを設定し、その液滴サイズに合わせて、滴サイズ毎のマスク制御信号(大滴用MN信号、中滴用MN信号、小滴用MN信号)をヘッドドライバ210へ送信する。
そして、ヘッド制御部802は、画像データSD'と、同期クロック信号SCKと、画像データのラッチを命令するラッチ信号LTと、生成したマスク制御信号MNとを、ヘッドドライバ210に転送する。
ヘッドドライバ210は、図7に示すように、シフトレジスタ211、ラッチ回路212、階調デコーダ213、レベルシフタ214、およびアナログスイッチ215を備える。
ヘッドドライバ210は、各ノズル孔から液滴を吐出するように伸縮する圧電素子121Aを駆動するように、圧電素子121Aと同数設けられている。
シフトレジスタ211は、ヘッド制御部802から転送される画像データSD'および同期クロック信号SCKを入力する。
ラッチ回路212は、シフトレジスタ211の各レジスト値を、ヘッド制御部802から転送されるラッチ信号LTによってラッチする。
階調デコーダ213は、ラッチ回路212でラッチした値(画像データSD')とマスク制御信号MNとをデコードして結果を出力する。レベルシフタ214は、階調デコーダ213のロジックレベル電圧信号をアナログスイッチ215が動作可能なレベルへとレベル変換する。
アナログスイッチ215は、レベルシフタ214を介して与えられる階調デコーダ213の出力でオン/オフするスイッチである。このアナログスイッチ215は、記録ヘッド34a,34bが備える上述したノズルごとに設けられ、各ノズルに対応する圧電素子121Aの個別電極に接続されている。
また、アナログスイッチ215には、駆動波形生成回路707−K1Aからの共通駆動波形信号Vcomが入力されている。また、上述したようにマスク制御信号MNのタイミングが共通駆動波形Vcomのタイミングと同期している。
したがって、レベルシフタ214を介して与えられる階調デコーダ213の出力に応じて適切なタイミングでアナログスイッチ215のオン/オフが切り替えられる。これにより、共通駆動波形信号Vcomを構成する駆動波形の中から各ノズルに対応するそれぞれの圧電素子121Aに印加される波形が選択される。その結果、ノズルから吐出される液滴の大きさが例えば大滴、中滴、小滴に制御される。
読取結果解析部509は、スキャナー400によって検出されたベタ画像に基づいて、同一の滴サイズ用の駆動波形を所定数以上連続して印加する際の最初に駆動波形の前に印加する、吐出しない微駆動波形の、印加タイミングを設定するタイミング調整部として機能する。
印加タイミング格納部は、設定された微駆動波形の印加タイミングを記憶する記憶部であり、書き換え可能なNVRAM504等によって構成されている。
直前微駆動生成回路803は、吐出同期信号LINEと、吐出タイミング信号CHANGEに基づいたタイミングで生成される共通駆動波形Vcomの直前に吐出する微駆動を生成する。微駆動は、印字時(印字中)の波形とは異なる波形である。
記録ヘッドドライバ210は、ベタ画像を形成する際に、印字用の駆動波形の最初の駆動波形の前に、印加タイミングが調整された微駆動波形を追加して、駆動波形とともに圧電素子121Aに印加する波形印加部として機能する。
<共通駆動波形を移動させる吐出タイミングの調整例>
本発明の一実施形態では、吐出タイミング信号CHANGEとマスク制御信号MNのタイミングを変更することで、ヘッド列毎の吐出タイミングを微小に変更することができる。吐出タイミング信号CHANGEとマスク制御信号MNの値のデフォルト値(Defと示す)を1以上にしておくと、吐出タイミング信号CHANGEとマスク制御信号MNの値をデフォルト値に対して小さくすることにより、吐出タイミングを早くすることも可能である。
吐出タイミング信号CHANGEによる共通駆動波形のタイミング調整を、図7、図8とともに説明する。図8は共通駆動波形Vcomのタイミング調整を説明する図である。マスク制御信号MNも吐出タイミング信号CHANGEに同期して変更されるが、説明は省略する。
吐出タイミング信号CHANGEの値がデフォルト値の場合は、共通駆動波形Vcomは、基準信号であるLINE信号からデフォルト値分、遅れたタイミングで駆動波形生成回路707から出力される。吐出タイミング信号CHANGEの値がデフォルト値の場合の遅延のタイミングを、図8(a)に示す基準のタイミングとする。
例えば、図8(a)に示すように遅延量のデフォルト値を7の場合、図8(b)のように吐出タイミング信号CHANGEの値を7より大きく(例えば、8〜13)することで、共通駆動波形Vcomの出力タイミングが遅くなる。上述したように、吐出タイミング信号CHANGEに同期したタイミングでマスク制御信号MNがヘッド制御部から出力されている。マスク制御信号MNのタイミングでアナログスイッチ215が切替えられることで、記録ヘッド34への駆動波形の印加タイミングが調整される。図8(b)の場合には吐出タイミングが遅くなる。
反対に、図8(c)に示すように、吐出タイミング信号CHANGEの値を7未満(例えば、1〜6)とすると、共通駆動波形Vcomの出力タイミングが早くなる。これにより、記録ヘッド34への駆動波形の印加タイミングを早くし、吐出タイミングを早くすることが出来る。これにより、1ドット以下の微小な吐出タイミング調整が可能となる。
また、この吐出タイミング信号CHANGEは、直前微駆動生成回路803にも入力されている。そのため、共通駆動波形Vcomの最初の駆動波形の第1のパルスの前に対して、設定された印加間隔になるように、共通駆動波形Vcomのタイミングが変化するときは、直前微駆動の印加タイミングも一緒に変化する。
<波形>
図9は、本発明の印字時の共通駆動波形の一例である。
この駆動波形は、P1、P2、P3、P4、P5の5個の単パルスから構成されている。この1まとまりの駆動波形で大滴・中滴・小滴・非吐出(微駆動)の4値を打ち分けている。具体的には大滴はP1〜P5の全てのパルス、中滴はP2とP4のパルス、小滴はP3のパルス、微駆動はP1のパルスを使用している。
図9の駆動波形に存在するP1パルス(微駆動)は、印字中にドットデータがない場合、及び大滴の場合に印加される。P1の微駆動を印字中にドットが無い場合に印加する場合、メニスカスの乾燥防止の役割で印加される。
<検出画像>
次に、検出される画像について説明する。図10は、画像異常の例であって、(a)ベタ画像と記録ヘッドの位置関係を示す図、(b)は着弾ズレによるドット重なりを示す図、(c)は着弾ズレによるドットの隙間を示す図である。
詳しくは、図10(a)に示すように、図1の画像形成装置1では、実際の印字は、ヘッド34を搭載したキャリッジ33が主走査方向に移動しながら液滴を吐出してドット形成する。今回は、1例として左から右へキャリッジ33が移動するときに、用紙S上にベタ画像9-cを印字するものとする。その時のベタ画像の書き始めである9-dの部分を拡大し、その部分をスキャナー400で読み取った画像の例が、図10(b)、図10(c)である。
図10(b)及び図10(c)は、本発明の直前微駆動の調整を実施しなかった場合の、読み取られたテスト画像の拡大図の例である。
図10(b)は、最初の駆動波形によって吐出された初ドットが、2番目の駆動波形によって吐出された第2ドットと重なっている例を示している。この例では、周波数特性の違いから一番最初の滴速度が遅くなり、ドットが遅れて着弾し、二発目とドットが重なっている状態である。
図10(c)は、最初の駆動波形によって吐出された初ドットが、2番目の駆動波形によって吐出された第2ドットから隙間ができている例を示している。この例では、周波数特性の違いから一番最初の滴速度が速くなり、ドットが早まって着弾し、二発目とドットから離間している状態である。
<直前微駆動波形>
図11は、本発明で使用する微駆動波形を示す図である。
微駆動波形は、単パルスの波形によって構成されている。駆動波形を構成する単パルスは、メニスカスを引き込む要素と、引き込んだメニスカスを保持する要素と、メニスカスを押し出す要素で構成されている。
詳しくは、メニスカスを引き込む要素、即ち駆動パルスの電位Vが基準電位Veから立ち下がる波形要素(立ち下がり要素)によって積層型の圧電素子121Aが収縮し、加圧液室106の容積が膨張する。この立ち下がり時間をTfとしている。
立ち下がり後の状態から変化しない部分であるホールド状態はパルス幅と呼ばれており、Pwと表現する。
ホールド状態Pwから立ち上がる波形要素(立ち上がり要素)は、圧電素子121Aが伸長して加圧液室106が収縮するものである。この立ち上がり時間をTrとしている。
なお、図11では、ホールド状態Pwを有する微駆動波形の例を示しているが、微駆動波形は、立ち下がり要素及び立ち上がり要素を有していれば、ホールド期間Pwを省略してもよい。
本発明では、この微駆動波形を図8に示す吐出用の駆動波形の前にタイミングを調整して印加する。この機能を実現する機能ブロックについて下記、説明する。
図12は、本発明の第1実施形態に係る読取結果解析部509の機能ブロック図である。
本発明の第1実施形態に係る読取結果解析部509は、初ドット位置特定部521と、微駆動印加間隔設定部522と、相関テーブル記憶部523と、固定値代入部524と、固有周波数記憶部525とを、実現可能に有している。
初ドット位置特定部521は、読み取られたテスト画像のデータにおいて、第2のドット以降に対する初ドット(第1のドット)の位置を特定する。
初ドットの位置を特定する際、テスト画像であるベタ画像において、初ドットで構成される初ドット列と、第2のドットで構成される第2ドット列とを比較する。あるいは、スキャナー400が高解像度の場合、初ドット列における各ノズル毎に、第2ドット列の位置と比較してもよい。
相関テーブル記憶部523は、後述する表1に示すように、初ドットの位置と、連続して印加する駆動波形の最初の駆動波形の前に、印加する微駆動波形の印加タイミング(印加間隔)と、の相関関係を示す相関テーブルを予め格納している。
微駆動印加間隔設定部522は、特定した初ドットの位置に基づいて、相関テーブルを参照して、微駆動波形の印加の有無、および、微駆動波形の印加間隔を設定する。微駆動印加間隔設定部522で設定される印加間隔は、[Ti(印加間隔)=a(設定値)×Tc(固定値)]の式の形で設定される。
固有周波数記憶部525は、ノズル毎の固有値である固有振動周波数及び固有振動周波数の逆数である固有振動周期Tcを記憶している。
固定値代入部524は、設定された印加間隔の式において、固定値であるノズル毎の固有振動周期Tcを代入してパルス間隔を算出し、微駆動波形のパルス長を加算して印加タイミングを設定する。読取結果解析部において、初ドット位置特定部521を除く、構成要素522、523、524、525は、タイミング調整部526として機能する。
そして、設定された印加タイミングは、微駆動タイミング記憶部(記憶部)560に格納され、ベタ画像を形成する際に呼び出されて使用される。微駆動タイミング記憶部560はNVRAM504によって実現される。
この読取結果解析部509を用いた、印加タイミングの調整について、説明する。
<印加タイミング調整>
下記、図13〜図17を用いて微駆動の印加タイミングの調整について説明する。図13は、本発明におけるドット位置調整のフローチャートである。
S1(ステップ1)で、まず、ベタ画像を用紙P上に形成して出力する。
ベタ画像とは、特定の同一の駆動波形が8滴以上連続して吐出することで、用紙上に形成される画像を指す。
そして、S2でスキャナー400にベタ画像(テスト画像)を読み取らせる。
S3で、スキャナー400が、読み取った画像を画像形成装置1に送信することで、画像形成装置1がベタ画像(テスト画像)を取得する。
S4で、ベタ画像の最初のドット位置に異常ありかどうか検出する。即ち、駆動波形を所定数以上連続して印加した際の最初に駆動波形の印加によって吐出された初ドットが、2番目の駆動波形の印加によって吐出された第2ドットの位置に対して異常がないかどうか検出する。
S4で異常無しの場合は、S12で吐出前の直前微駆動を無しに設定する。
S4で異常有りの場合、S5で最初のドット位置が、次のドットに重なっているかどうか検出する。
S5でYesの場合、S6でドットの重なりが閾値以上かどうか検出する。
S6でYesでドットの重なりが大きい場合、S7で、印加間隔Tiを、固有振動周期Tcの長さになるようにパルス間隔Pdを設定する。ここで、固有振動周期Tcとは加圧液室106の固有振動周波数fcの逆数である。メニスカス固有振動周期はノズル径、圧力室体積、圧力室構成部材等によって、ノズル毎に一意に決まる。印加間隔Tiが固有振動周期Tcと等しいとき(Tcの一倍のとき)が、最も滴速度を速める効果が高い。
また、印加間隔Tiとは、直前に入力される微駆動波形の立ち上がり要素の始点から、吐出用の駆動波形の1発目の波形(最初の駆動波形の第1のパルス)の立ち上がり要素の始点までの期間を指す(図14参照)。
S6でNoでドットの重なりが小さい場合、S8で印加間隔Tiを、固有振動周期Tcの整数倍になるように設定する。
また、S5でNoの場合、即ち初ドットの位置が第2のドットに対して隙間が空いている場合、S9でドットの隙間の距離が閾値以上であるかどうか検出する。
S9でYesでドットの隙間が大きい場合、S10で印加間隔Tiは、固有振動周期Tcの長さからずらすように、パルス間隔Tdを設定する。このとき、固有振動周波数Tcの1/2倍又は3/2倍に設定されると最も、滴速度を遅くさせる効果が高い。
S9でNoでドットの隙間が小さい場合、S11で印加間隔Tiは、固有振動周波数Tcの長さの1/2倍、3/2倍からずれるように(例えば1±1/4倍)、パルス間隔Tdを設定する。
そして、S7、S8、S10、S11、S12で設定した設定情報をS13で、印加タイミング格納部(NVRAM504)に記憶する。
このように、スキャナーでベタ画像をテスト画像として取得して、初ドット形成のための駆動波形の直前に微駆動波形が印加される際の微駆動波形の印加タイミングを予め調整することで、実際にベタ画像を印刷する際に、初ドットの着弾位置をそれ以降のドットの着弾位置に対して揃えるようにドット位置を調整し、着弾位置ズレのない高品質画像を形成できる。
<タイミング調整例1>
図14は、本発明の第1の制御例に係る印字直前の微駆動波形と印字時の駆動波形の関係を示す図である。図14では、印字時の駆動波形は10-bと10-cの2つしか図示していないが、実際のベタ印字想定の場合、この波形が連続的に一定周期で、少なくとも8滴以上印加されているものとする。
本発明では、連続する駆動波形のうち、一番最初に印加される駆動波形である10-bの直前に、微駆動波形10-aを配置している。本制御例では、その印加間隔Tiが固有振動周期Tcになるようにパルス間隔Tdを定めて、印加タイミングを設定している。
ここで印加間隔Tiとは、図13に示すように、微駆動波形の立ち上がりの起点から、吐出用駆動波形の1発目の波形の立ち上がり要素の始点までの、期間を指す。
また印加タイミングとは、印字用の駆動波形に対して、パルス間隔Tdと、微駆動波形10−bの波形要素の分早く、微駆動波形が実際に印加され始めるタイミングを意味する。
印加間隔Tiを、固有振動周期Tcと等しく(一倍)にすることで、微駆動波形10-aで発生した圧力が駆動波形10-bの1発目の圧力と同位相により、共振することで吐出速度が速くなる。
その結果、図15に示したように一番最初のドットの着弾ズレが解消されて高品質な画像を形成することができる。
図15は、図14の波形で印字した時のドット状態拡大図を示す図である。図10(b)のようにドットが重なった場合に図14に示す波形を印加することで、図15に示すように、着弾ズレが解消する。
なお、本例では、微駆動波形、及び駆動波形の第1のパルスにホールド状態Pwを含まない波形を示しているため、立ち下がり要素の終点のタイミングである立ち上がりの要素の始点によって印加期間Tiの始点、終点を定義しているが、ホールド状態Pwを含む波形の場合は、立ち上がり要素の始点は、ホールド期間Pwの終点であり、このタイミングを基に印加期間Tiの始点、終点を規定する。
また、本例では、大滴を例として説明しているため、駆動波形の第1のパルスがP1であるため、直前の微駆動波形をP1に対してタイミングを調整しているが、実際に印加する駆動波形の第1のパルスに対してタイミングを調整するものとする。印加タイミングの調整に参照される具体的な相関テーブルを表1に示す。表1は、相関テーブル記憶部523に格納されている。
Figure 0006930478
図14及び表1において、例えば、中滴は、P2が第1のパルスとなるため、P2の前に、直前微駆動を印加し、小滴はP3が第1のパルスになるため、P3の前に直前微駆動を印加する。例えば、中滴を印加する場合は、P1のパルス、小滴を印加する場合は、P1、P2のパルスが使用されないため、直前微駆動のパルスは、これらの使用しないパルスの位置と一部、又はすべての期間、重なって設定してもよい。
また、図14に示す駆動波形パルスP2やパルスP3を第1のパルスとして使用する場合は、2段階に立ち上がっているが、一段階目の立ち上がりの始点を、印加期間の終点として使用する。
<タイミング調整例2>
図16は、本発明の第2の制御例に係る印字直前の微駆動波形と印字時の駆動波形の関係を示す図である。
図16に示す例で、図14の例と異なるのは、印字直前の微駆動波形13-aと一番最初に印加される駆動波形である13-bのパルスとのパルス間隔Tdが短くなっている点である。
この時の微駆動波形と、最初の駆動波形の第1パルスの印加間隔Tiは固有振動周期Tcよりも短くなっており、圧力観点で言うと非共振タイミングとなっている。このようにすることで吐出効率を落とすことができ、吐出速度を遅くさせることが可能になる。
この結果、一番最初のドットが二番目のドットの着弾位置に近づいて、図10(c)に示した着弾ズレが解消される。
なお、図16に示す例では、パルス間隔Td(印加間隔Ti)を短くすることで非共振状態を実現させたが、印加間隔Tiを固有振動周期Tcよりも長くすることでも同様の非共振状態を作ることが可能である。
したがって、印加間隔Tiを、固有振動周期Tcよりも短いor長い状態にすれば、図10(c)に示すドットの隙間の異常を、図15に示したように着弾ズレを解消できる。
さらに、印加間隔Tiを、固有振動周期Tcに対してずらす場合において、印加間隔Tiが(1±1/2)Tcであるとき、周期のずれが最も大きくなり、振動を打ち消し合う反共振状態による、遅延量が最も大きくなる。そのため、図10(c)に示す隙間が大きく、調整量を最も大きくしたい場合は、印加間隔Tiを固有振動周期Tcと逆位相となる1/2Tc、又は3/2Tcに設定する。
反対に、図10(c)に示す隙間が小さく、少しだけ調整したい場合は、印加間隔Tiを固有振動周期Tcからの短くなる、又は長くなるズレ量を小さく設定する。
<タイミング調整例3>
図16は、本発明の第3の制御例に係る印字直前の微駆動波形と印字時の駆動波形の関係を示す図である。
第1・第2の制御例では着弾ズレが調整しきれない状態も考えられるため、第3の制御例は、印字直前の微駆動波形15−aと一番最初に印加される駆動波形である15−bの1パルスとのパルス間隔Tdが図14の第1の制御例の時よりも長くなっている。
この時の2つのパルスの印加間隔Tiは2Tcである。基本的に、固有振動周期Tcの整数倍(倍数)であれば、圧力共振するタイミングであるが、間隔が長くなるほどその共振効果は小さくなる。
このように、共振の強さを弱めた微調整によって、さらに着弾精度を追い込むことができ、高品質な画像形成に繋がる。
上述の実施形態のように、スキャナーでベタ画像を画像として取得して、初ドット形成のための駆動波形の直前に微駆動波形が印加される際の微駆動波形の印加タイミングを予め調整することで、初ドットの着弾位置をそれ以降のドットの着弾位置に対して揃え、着弾位置ズレのない高品質画像を形成できる。
なお、ベタ画像を作成する際、連続する波形として同じ波形を印加する例として、滴のサイズを複数設定してもよい。例えば、所定数(例えば、8滴)以上の、大滴の連続、中滴の連続、小滴の連続等が考えられる。
そのため、印刷動作を実施する前に検査用のベタ画像(テスト画像)を出力させる際、上記の滴サイズ毎のベタ画像を準備し、スキャナー400で読み取ることで、用紙S上に形成されるベタ画像の検知結果に応じた、使用する滴サイズに対応づけられた駆動波形に対する微駆動の印加タイミングを、設定し、それぞれ記憶してもよい。
さらに、印加する駆動波形は、温度によって特性が変化し、温度によって異なる駆動波形を印加させる場合もある。この場合は、使用する滴サイズ及び温度に対応づけられた駆動波形ごとに、検査用のベタ画像(テスト画像)を形成し、スキャナー400によって検出された、温度に対応づけられた滴サイズ毎の前記ベタ画像に基づいて、最初の駆動波形の前に印加する、温度に対応づけられた滴サイズ毎に設定された駆動波形の印加タイミングを、使用する温度及び滴サイズ毎に設定し、それぞれ記憶してもよい。
また、表1、図13のフローチャートでは、印加タイミングは5段階に設定されているが、例えば、スキャナーの解像度が高い場合等は、初ドットの位置が詳細に判明するため、微駆動波形の印加タイミングの段階分けをより細分化してもよい。あるいは、スキャナーの精度が低い場合等は、微駆動の印加タイミングを、3段階にしてもよい。
なお、上記実施形態は、液滴吐出装置をシリアル型画像形成装置に適用する例を説明したが、本発明の液滴吐出装置を、ライン型画像形成装置に適用してもよい。
<第2の実施形態>
図18は、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置90の全体構成を説明する全体概略図である。図18の画像形成装置90は、ライン型画像形成装置である。詳しくは、図18では、本発明の一実施形態に係る画像形成装置90として、ロール紙などの記録媒体である記録媒体Pに対して画像形成などの動作を行うインクジェット連帳機を示す。
画像形成装置90は、給紙機構95、画像形成機構93、乾燥機構96、読取部94、巻き取り機構97を備える。これらの給紙機構95、画像形成機構93、乾燥機構96、読取部94、巻き取り機構97は、制御装置92によって制御されている。
制御装置92は、画像形成装置90の内部に設けてもよいし、外部に設けてもよい。
制御装置92の制御信号T1によって同期された給紙機構95および巻き取り機構97によって記録媒体Pはある速度で搬送される。
記録媒体Pは、給紙機構95であるアンワインダーにより巻き出され、印刷を行う画像形成機構93に到達する。記録媒体Pは液滴が吐出される対象物である。記録媒体Pはロール紙でなく所定のサイズに予めカットされたカット紙であってもよい。また、記録媒体Pは紙でなくフィルム等であってもよい。
記録媒体Pが画像形成機構93であるヘッド群の下を通過する際、ヘッドアレイ3K、3C、3M及び3Yは、記録媒体Pに対して液体を吐出する。吐出される液体は着色された液体であり、液体が記録媒体に付着することによって画像が形成される。ヘッドアレイ3K、3C、3M、及び3Yはそれぞれ、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの液体を吐出する。図18において、ヘッドアレイ3K、3C、3M、及び3Yは、図の手前から奥への方向であるX方向にそれぞれ複数のヘッドを備えている。X方向はノズル列方向である。ヘッドアレイの詳細は図19で説明する。
記録媒体Pを搬送する搬送手段は、吐出の対象物である記録媒体Pとヘッドアレイ3K、3C、3M及び3Yとが相対的に移動するように、記録媒体Pを移動させる。搬送手段は記録媒体とヘッドアレイとの相対移動を行う移動部として機能する。
なお、画像形成機構93の前段に、インクを凝集させる機能や浸透性を制御する機能を有する前処理液を塗布する前処理機構や、塗布した前処理液を乾燥させる前処理液塗布乾燥機構を設けていてもよい。
画像形成機構93を通過した記録媒体Pは、乾燥機構96を抜けると、形成された画像は、記録媒体Pに定着される。図18では、乾燥機構96が、記録媒体Pの裏面から接触加熱を行うヒートドラムである例を示している。ヒートドラムでの加熱温度は、印刷速度やインクの乾燥性にもよるが、50℃〜100℃程度に設定される。乾燥機構96は接触加熱でなく、温風、赤外線、加圧、紫外線といった手段であっても良い。また、乾燥機構96は、接触加熱、温風、赤外線、加圧、紫外線といった手段の組み合わせであっても良い。
画像が形成された記録媒体Pが、読取部94の下を通過する際に、読取部94によって画像検査が行われる。読取部94は、記録媒体P上に形成された検査用のベタ画像(図10(b)、図10(c)、図15等)の読み取りを行う。読取部94は、スキャナーなど、記録媒体の画像情報を読み込む機構を備えている。
例えば、読取部(画像読取装置)94のスキャナーは、CCDイメージセンサを備える。CCDイメージセンサは記録媒体Pの全幅を撮影可能に取り付けられるか、あるいは、ベタ画像が形成された部分を、撮影可能な幅方向の任意の位置に取り付けられている。
制御装置92は読取部94が出力した画像情報等を含む受信信号T2を受信し、画像情報を用いて後述の各種補正処理を行う。この補正処理は、本発明における駆動波形の前の直前微駆動の印加タイミングの設定も含む。
各種補正処理は、制御装置92でなく読取部94内の制御機構又は画像形成装置1に接続されているコンピュータのいずれかで行われても良い。読取部94の制御機構はインラインで使用することも可能だが、オフラインで使用しても構わない。
記録媒体Pは、印刷後の記録媒体Pを加工する後加工装置の一例である巻き取り機構7によって、巻き取られる。印刷後の後加工処理の内容によっては、巻き取り機構7の代わりに、カッターを用いて記録媒体を裁断する切断動作を含む搬出工程が実施されてもよい。
上記の構成に加えて、画像形成機構93の後段であって、乾燥機構96の前段に、記録媒体P上のインク膜の剥離を防止する後処理液を塗布する後処理機構を設けてもよい。
また、図18では、1つの面に対して画像を形成させる構成を示しているが、両面印刷を実施する場合は、同様の構成の画像形成装置を並べて配置することで、実現できる。
さらに、図18では、複数の機構を一体化した装置について説明にしたが、これらの機能を別々の筐体内の装置として、印刷システムとして機能させてもよい。
図19は、図18のライン型画像形成装置90におけるライン型の画像形成機構93の底面図である。図19において、(a)は、ライン型画像形成機構全体の底面図であり、(b)は(a)に含まれるヘッドの1つの拡大図である。
図19において、画像形成装置(画像形成ユニット、液滴吐出装置)である画像形成機構93は搬送されている記録媒体Pに対向して配置されている。
図19(a)に示すように画像形成機構93には、ライン状にヘッドアレイ3K〜3Yに設けられており、各ヘッドアレイ3K〜3Yには、各色の記録ヘッド40K,40C,40M,及び40Yが設置されている。
記録媒体Pは、例えば用紙であり、ロール紙(連続用紙)かカット紙か形状は問わない。また、用紙以外の様々な媒体であってもよい。記録媒体Pは所定の方向に搬送されている(図19の矢印方向)。この記録媒体Pの記録する面に所定の距離を保って対向して記録ヘッド40は画像形成機構93に支持されている。
<制御部>
図20は、本実施形態の画像形成装置90のハードウェア構成例を示すブロック図である。画像形成装置90は、メイン制御基板700と、ヘッド中継基板200と、画像処理基板300とを備える。メイン制御基板700及び画像処理基板300は、図18に示す制御部92として機能する。
メイン制御基板700には、CPU701、FPGA(Field-Programmable Gate Array)702、RAM703、ROM704、NVRAM705、モータドライバ706、駆動波形生成回路707、直前微駆動生成回路708などが実装されている。
CPU701は、画像形成装置90の全体の制御を司る。例えば、CPU701は、RAM703を作業領域として利用して、ROM704に格納された各種の制御プログラムを実行し、画像形成装置90における各種動作を制御するための制御指令を出力する。この際CPU701は、FPGA702と通信しながら、FPGA702と協働して画像形成装置90における各種の動作制御を行う。
FPGA702には、CPU制御部711、メモリ制御部712、I2C制御部713、センサ処理部714、モータ制御部715、記録ヘッド制御部716、および読取結果解析部717が設けられている。
CPU制御部711は、CPU701と通信を行う機能を持つ。メモリ制御部712は、RAM703やROM704にアクセスする機能を持つ。I2C制御部713は、NVRAM705と通信を行う機能を持つ。
センサ処理部714は、各種センサ730のセンサ信号の処理を行う。各種センサ730は、画像形成装置90における各種の状態を検知するセンサの総称である。各種センサ730には、上述したエンコーダセンサ13のほか、記録紙Pの通過を検知する用紙センサ、カバー部材の開放を検知するカバーセンサ、環境温度や湿度を検知する温湿度センサ、記録紙Pを固定するレバーの動作状態を検知する用紙固定レバー用センサ、カートリッジ7のインク残量を検知する残量検知センサなどが含まれる。
なお、温湿度センサなどから出力されるアナログのセンサ信号は、例えばメイン制御基板700などに実装されるADコンバータによりデジタル信号に変換されてFPGA702に入力される。
モータドライバ706は、各種モータ140の制御を行う。各種モータ140は、画像形成装置90が備えるモータの総称である。各種モータ140には、記録媒体Pを搬送するための搬送モータ、記録媒体Pを給紙するための給紙モータなどが含まれる。
記録ヘッド制御部716は、ROM704に格納されたヘッド駆動データ、吐出同期信号LINE、吐出タイミング信号CHANGEを駆動波形生成回路707に渡して、駆動波形生成回路707に共通駆動波形信号Vcomを生成させる。駆動波形生成回路707が生成した共通駆動波形信号Vcomは、ヘッド中継基板200に実装された後述の記録ヘッドドライバ210に入力される。
読取結果解析部717は、スキャナーである読取部94からの読み取り結果を解析し、微駆動波形の印加タイミングを調整して設定する。
NVRAM705は、微駆動波形の印加タイミングを記憶する。
本実施形態では、画像形成装置90の内部に画像読取装置であるスキャナー(読取部94)が設けられているため、記録媒体上に形成したテスト画像を外部に出力することなく、一連の搬送の流れの中で、テスト画像を形成し、そのテスト画像の画像を読み取ることができる。
それ以降は、第1実施形態と同様であって、スキャナーで読み取ったテスト画像の読取結果に応じて、図13に示すように場合分けして微駆動波形の印加タイミングを事前に設定する。そして、ベタ画像を作成する際に、ベタ画像の印字用に設定された駆動波形ともに、微駆動波形を印加することで、初ドットの着弾位置をそれ以降のドットの着弾位置に対して揃え、着弾位置ズレのない高品質画像を形成できる。
なお、第2実施形態ではライン型画像形成装置において、画像読取装置(スキャナー)を、装置内部に設ける例を説明したが、ライン型画像形成装置に対して、図5に示したように、外部の画像読取装置と接続することで、ライン型画像形成装置がテスト画像を取得してもよい。
また、第1実施形態では、シリアル型画像形成装置において、画像読取装置を接続する例を示したが、シリアル型画像形成装置において、画像読取装置を内部に設けてもよい。
さらに、上記第1、第2の実施形態では、画像読取装置によりテスト画像を読み取ることで、テスト画像における初ドットの位置を取得したが、初ドットの位置の取得方法はこの方法に限られない。テスト画像を機械で読み取らず、保守員(カスタマーエンジニア)が出力されたテスト画像に対して目視による判断を行い、入力部に対してその判断結果を入力することで、画像形成装置が初ドットの位置を取得してもよい。
下記、手動でテスト画像の結果を入力する画像形成装置について説明する。
<第3実施形態>
図21は、本発明の第3実施形態に係る画像形成装置の制御部とその周辺のブロック説明図である。図6との相違点のみ説明する。
本実施形態には、画像形成装置に、画像読取装置であるスキャナー400が接続されておらず、スキャナーを内部にも備えていない。本実施形態では、テスト画像の判定結果を、保守員が、操作パネル514に入力することで画像形成装置1Aは、テスト画像の初ドット位置を取得する。
テスト画像の初ドット位置の判定結果を入力するための入力画面について説明する。図22は、本発明の第3実施形態に係る画像形成装置に設けられる操作パネルにおける初ドット調整入力の表示例と操作部を示す図である。
図22に示すように、操作パネル514の操作ディスプレイ516(表示部)にはテスト画像の判断結果を入力するための選択画面が示される。例えば、画面中枠に囲まれた判断結果が選択された判断結果であり、入力部であるボタン517を操作することで、いずれかを選択して入力する。
また、本実施形態では、図21に示すように、制御部500は、読取結果解析部509に代えて、着弾位置設定部512が設けられている。
図23に本発明の第3実施形態に係る画像形成装置1Aの着弾位置設定部512の機能ブロック図である。本実施形態における着弾位置設定部512はタイミング調整部として機能する。
着弾位置設定部512は、図12に示した読取結果解析部509と異なり、初ドット位置特定部521が設けられていない。操作パネル514上で入力される入力情報に、初ドット位置の情報が含まれているためであり、初ドット位置特定部が設けられていない分、画像形成装置1Aの画像解析の演算領域を削減することができる。
また、本実施形態では、保守員の目視により初ドット位置を判定することを前提しているため、スキャナーによりテスト画像を読み取る場合よりも印加タイミングの設定が大別されており、相関テーブル記憶部523Aに格納されている相関テーブルの段階分けが少ない。本実施形態で格納される相関テーブルの例を表2に示す。
Figure 0006930478
表2に示される、初ドットの位置の分類は、図22の操作ディスプレイ516で示される選択項目と一致するように設定されている。下記、操作ディスプレイ516によって入力される情報を用いたドット位置調整の制御例について説明する。
図24は、本発明の第3実施形態のドット位置調整のフローチャートである。
S21において、図13のステップS1同様に、ベタ画像に相当するテスト画像を出力する。
S22において、保守員が操作することにより、操作ディスプレイ516上に図22に示した、ベタ画像初滴調整入力画面を呼び出して表示させる。
S23において、保守員が、出力されたテスト画像の初ドットのドット位置情報を操作部51によって入力することで、着弾位置設定部512は、ドット位置情報(選択情報)を取得する。
S24以降は、図13のS4以降と同様であるが、本実施形態では、微駆動波形の印加タイミングは、3つに場合分けされるため、S6、S9の閾値を用いた場合分けを実施せずに、S26、S27.S28でそれぞれパルス間隔Tdを設定し、その後、S29で設定情報を記憶する。
本実施形態では、スキャナーを接続することなく、テスト画像の出力結果を取得し、駆動波形の前に印加される微駆動波形のタイミングを調整することができる。そのため、スキャナーを準備することなく、よりシンプルな構造で、着弾ズレを調整することができる。また、テスト画像の読取結果の初ドット位置を特定するための解析に用いる演算領域が不要になるため、画像形成装置の制御部の負担が軽減される。
ただし、本実施形態では、着弾位置ズレの調整は、人間の目で着弾ズレと感じさせない範囲の最小限の調整であるのに対して、スキャナーを用いたほうがより微細な調整が可能となる。そのため、スキャナーの有無や求められる着弾位置の精度に応じて、適宜実施形態の構成を選択すると好適である。
<第4実施形態>
図25は、本発明の第4実施形態に係る、メンテナンス用PCと接続された画像形成装置の模式図である。
第3実施形態では、画像形成装置1Aの操作パネル514上でテスト画像の初ドット位置を入力したが、本実施形態では、保守員が、テスト画像の初ドット位置の判定結果を、画像形成装置に接続されたメンテナンス用PC900に入力し、メンテナンス用PC900からその判断情報を、画像形成装置1Bへ送信する。
なお、図25でメンテナンス用PC900は、画像形成装置1Bに無線22で接続される例を示しているが、有線12で接続されてもよい。
本実施形態において、テスト画像の判定結果を、保守員が、メンテナンス用PC900に入力することで、画像形成装置1Bは、テスト画像の初ドット位置を取得する。
ここで、テスト画像における初ドット位置の判定結果を入力するための入力画面について説明する。図26は、本発明の第4実施形態に係るメンテナンス用PC900に設けられるディスプレイ910における初ドット調整入力の表示例を示す図。
本制御例では、メンテナンス用PC900のディスプレイ910へのタッチ入力あるいは、マウスやキーボードを用いた入力により、ベタ画像の初ドット調整(初滴調整)の実行の有無をON/OFFできる。
図26の矢印で示すように、プリンタドライバには、ベタ画像初滴調整の機能を有効または無効にするためのチェックボックスがある。チェックボックスにチェックするか否かで、機能の有効無効を選択することが可能である。
そして、機能を有効にした場合サブウィンドウが開き、テスト画像の判断結果を入力するための選択画面が示される。例えば、チェックボックスにチェックを入れた項目が選択された判断結果であり、マウスやキーボード等の入力装置960を用いて操作することで、いずれかを選択して入力する。
画像形成装置1B及びメンテナンス用PC900は、着弾位置が調整可能な画像形成システム(液滴吐出システム)1000Bとして機能する。
<情報処理装置>
図27は、メンテナンス用PC900のハードウェアブロック図である。図27に示すように、メンテナンス用PC900は情報処理装置であって、表示装置910、CPU920、HDD(Hard Disk Drive)930、RAM940、ROM950、入力装置960、記憶媒体ドライバ970、及び通信インタフェース980などを備え、それぞれがバス990で相互に接続されている。
ドライブ装置の一例である記憶媒体ドライバ970は、着脱可能な記録媒体であるCD−ROM70とのインタフェースである。これにより、情報処理装置900は、記憶媒体ドライバ970を介して、CD−ROM70等の記憶媒体から、読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。
本発明の実施形態に係る初ドット調整の入力画面に関するプログラムは、CD−ROM70やUSB保存装置などの記憶媒体により記憶され、記憶媒体ドライバ(CD−ROMドライバやUSBドライバ)を介して、情報処理装置900により読み取り可能にすることができる。あるいは、初ドット調整の入力画面に関するプログラムをHDD930へインストールしてもよい。
HDD930は、各種プログラム及びデータを格納している不揮発性の記憶装置である。格納されるプログラム及びデータには、例えば情報処理装置900全体を制御する情報処理システム(例えば「Windows(登録商標)」や「UNIX(登録商標)」などの基本ソフトウェアであるOS(Operating System)、及び情報処理システム上において各種機能(例えば「文書作成・表作成・編集機能」)を提供するアプリケーションなどがある。またHDD930は、格納している上記プログラム及びデータを、所定のファイルシステム及び/又はDB(Data Base)により管理している。
入力装置960は、キーボード及びマウスなどを含み、情報処理装置900に各操作信号を入力するのに用いられる。
表示装置910は、ディスプレイなどを含み、図26に示す印刷設定やベタ画像設定画面を表示させる。
通信インタフェース980は、無線接続により、画像形成装置1Bと、接続可能なインタフェースである。通信インタフェース39を介して、情報処理装置900は、取得した、テスト画像の判定結果を、画像形成装置1Bへ転送する。
ROM950は、電源を切っても内部データを保持することができる不揮発性の半導体メモリである。ROM950には、情報処理装置900が起動されるときに実行されるBIOS(Basic Input/Output System)や、情報処理装置900のシステム設定及びネットワーク関連設定などのデータが格納されている。
RAM940は、上記各種記憶装置から読み出されたプログラム及びデータを一時保持する揮発性の半導体メモリ(記憶装置)である。
CPU920は、上記RAM940上に読み出したプログラムを実行することにより、情報処理装置900の全体制御及び各種搭載機能の動作を実現する。
情報処理装置900では、上記ハードウェア構成により、例えばHDD930からRAM940上に読み出したプリンタドライバやアプリケーションに係るプログラムをCPU920により実行することで、テスト画像の入力・送信処理を行うことができる。
図28は、第4実施形態における、着弾位置調整に係る画像形成装置及びメンテナンス用PCの機能ブロック図である。
本実施形態において、メンテナンス用PCである情報処理装置900は、データ入力部901と、微駆動印加間隔設定部902と、相関テーブル記憶部903と、通信部904とを有している。
データ入力部901は、図27に示す入力装置(入力部)960によって実現され、テスト画像の初ドット位置の判定結果である選択情報を取得する。
微駆動印加間隔設定部902、相関テーブル記憶部903は、図23に示す微駆動印加間隔設定部522、相関テーブル記憶部523と同様の機能を有しており、相関テーブル記憶部523には、上記表2に示す相関テーブルが記憶されている。なお、本実施形態における、表2に示される、初ドットの位置の分類は、図26のディスプレイ910のサブウィンドウ上で示される選択項目と一致するように設定されている。
微駆動印加間隔設定部902で設定された印加間隔は、情報処理装置900の通信部904及び画像形成装置1Bの通信部590を介して、微駆動設定部580に入力される。
微駆動設定部580は、固定値代入部524と固有周波数記憶部525を有しており、図12で説明したように、設定された印加間隔の式における、ノズル毎の固有振動周期Tcと、微駆動波形のパルス長を代入して、微駆動の印加タイミングを設定する。
設定された微駆動の印加タイミングは、微駆動タイミング記憶部560に記憶され、ベタ画像を形成する際に利用される。本実施形態において、情報処理装置900の微駆動印加間隔設定部902と、相関テーブル記憶部903と、画像形成装置1Bの微駆動設定部580は、タイミング調整部として機能する。
本実施形態における初ドット調整フローは図24を参照して、S22、S23で、作業員が入力する対象が、操作パネル514ではなくメンテナンス用PC900である点が異なるが、その他の工程は図24と同様である。
本実施形態では、第3実施形態と比較して、画像形成装置内に、相関テーブルの記憶するメモリを有していないため、画像形成装置内の記憶領域の負担を軽くすることができる。また、メンテナンス用PCを構成する情報処理装置は、操作パネルよりもディスプレイが大きいため、例えば、初ドット調整に関する付属情報等も一緒に表示させることも可能である。
ただし、メンテナンス用PCと画像形成装置との情報の送受信を、無線を介して行う場合、ネットワークトラフィック状況の混雑等に起因して遅延すると、情報の通信に遅延が発生することも発生しうる。そのため、記憶領域やネットワークの状況に応じて、適宜実施形態の構成を選択すると好適である。
なお、第3、第4の実施形態では、シリアル型の画像形成装置において、スキャナーを用いず、操作パネル、メンテナンス用PCを介して、テスト画像の判定結果を入力する例を説明したが、ライン型の画像形成装置においても、操作パネル、メンテナンス用PCを介して、テスト画像の判定結果を入力し、ベタ画像の初ドットを調整することができる。
以上、好ましい実施の形態について詳説したが、上述した実施の形態に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、上記実施の形態では、本発明に係る記録ヘッドを備えた画像形成装置について説明したが、本発明に係る記録ヘッド及びその制御は、画像形成装置を含めた液体を吐出する装置に広く適用することができる。
本願において、「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッド又は液体吐出ユニットを備え、液体吐出ヘッドを駆動させて、液体を吐出させる装置である。液体を吐出する装置には、液体が付着可能なものに対して液体を吐出することが可能な装置だけでなく、液体を気中や液中に向けて吐出する装置も含まれる。
この「液体を吐出する装置」は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
例えば、「液体を吐出する装置」として、インクを吐出させて用紙に画像を形成する装置である画像形成装置、立体造形物(三次元造形物)を造形するために、粉体を層状に形成した粉体層に造形液を吐出させる立体造形装置(三次元造形装置)がある。
また、「液体を吐出する装置」は、吐出された液体によって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体意味を持たないパターン等を形成するもの、三次元像を造形するものも含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」とは、液体が少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するもの、付着して浸透するものなどを意味する。具体例としては、用紙、記録紙、記録用紙、フィルム、布などの被記録媒体、電子基板、圧電素子などの電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セルなどの媒体であり、特に限定しない限り、液体が付着するすべてのものが含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」の材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど液体が一時的でも付着可能であればよい。
又、「液体吐出ヘッド」は、使用する圧力発生手段が限定されるものではない。例えば、圧電アクチュエータ(積層型圧電素子を使用するものでもよい。)、発熱抵抗体等の電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータ等を使用することができる。
又、本願の用語における、画像形成、記録、印字、印写、印刷、造形等は何れも同義語とする。
1,1A、1B 画像形成装置(液滴吐出装置)
34(34a,34b) 記録ヘッド(液滴吐出ヘッド)
40K,40C,40M,40Y 記録ヘッド(液滴吐出ヘッド)
80 スキャナー(画像読取装置)
90 画像形成装置(液滴吐出装置)
93 画像形成機構
94 読取部(画像読取部、スキャナー)
104 ノズル
106 加圧液室(液室)
121A 圧電素子(圧力発生手段)
210 ヘッドドライバ(波形印加部)
400 スキャナー(画像読取装置)
504,705 NVRAM(印加タイミング格納部、記憶部)
509,717 読取結果解析部
512 着弾位置設定部(タイミング調整部)
514 操作パネル(入力部)
522 微駆動印加間隔設定部
523,523A 相関テーブル記憶部
528 タイミング調整部
560 印加タイミング記憶部(記憶部)
580 微駆動設定部
801,707 駆動波形生成回路
802,716 駆動ヘッド制御部
803,708 直前微駆動生成回路
900 メンテナンス用端末(情報処理装置)
910 表示装置(ディスプレイ)
960 入力装置(入力部)
1000,1000B 画像形成システム(液滴吐出システム)
P ロール紙(記録媒体)
S 用紙(記録媒体)
Ti 印加間隔
Td パルス間隔
Tc 固有振動周期
特開昭63−137848公報 特開2000−103089公報

Claims (11)

  1. 液滴吐出ヘッド及び制御部を備える液滴吐出装置であって、
    前記液滴吐出ヘッドは、
    ノズルに連通する液室内の液体を加圧する圧力を発生し、駆動波形を印加することで記録媒体上にドットを形成させる圧力発生手段、を備えており、
    前記制御部は、
    前記液滴吐出ヘッドで、同一の滴サイズ用の駆動波形を所定数以上連続して前記圧力発生手段に印加することによって前記記録媒体上に形成される所定の画像に相当するテスト画像を形成する際の、最初の駆動波形の印加によって吐出された第1ドットと、2番目の駆動波形の印加によって吐出された第2ドットとの位置に基づいて、前記同一の滴サイズ用の駆動波形を前記所定数以上連続して印加する際の最初に駆動波形の前に印加する、吐出しない微駆動波形の、印加タイミングを調整するタイミング調整部と、
    設定された前記微駆動波形の印加タイミングを記憶する記憶部と、
    前記所定の画像を形成する際に、前記最初の駆動波形の前に、前記印加タイミングが調整された前記微駆動波形を追加して、前記駆動波形とともに前記圧力発生手段に印加する波形印加部と、を備えていることを特徴とする
    液滴吐出装置。
  2. 前記液滴吐出ヘッドは、液滴を吐出する前記ノズルに連通し、前記圧力発生手段によって内部の液体に圧力が加えられる液室を備えており、
    前記微駆動波形及び前記駆動波形は、前記圧力発生手段を収縮させることにより前記液室を膨張させる立ち下がり要素、及び前記圧力発生手段を膨張させることにより前記液室を収縮させる立ち上がり要素を有しており、
    前記タイミング調整部は、前記テスト画像における、前記第1ドットと前記第2ドットとの位置に基づいて、前記微駆動波形の印加タイミングを調整することで、前記微駆動波形の立ち上がり要素の始点から前記最初の駆動波形の第1パルスの立ち上がり要素の始点までの印加間隔を調整することを特徴とする
    請求項1に記載の液滴吐出装置。
  3. 前記タイミング調整部は、
    前記テスト画像で、前記第1ドットと前記第2ドットとが重なっている場合、前記印加間隔を、固有振動周期の長さ又は整数倍になるように、前記微駆動波形の印加タイミングを設定することを特徴とする
    請求項2に記載の液滴吐出装置。
  4. 前記タイミング調整部は、
    前記テスト画像で、前記第1ドットと前記第2ドットとの、重なりが大きい場合は、前記印加間隔を、固有振動周期の長さになるように前記印加タイミングを設定し、
    前記第1ドットと、前記第2ドットとの、重なりが小さい場合は、前記印加間隔を、前記固有振動周期の長さの整数倍になるように設定し、前記重なりが小さくなるほど、前記印加間隔を前記整数倍の倍率を大きくするように設定されることを特徴とする
    請求項3に記載の液滴吐出装置。
  5. 前記タイミング調整部は、
    前記テスト画像で、前記第1ドットと前記第2ドットとが、隙間が空いている場合、前記印加間隔は固有振動周期の長さ又は整数倍から、ずらして設定されることを特徴とする
    請求項2に記載の液滴吐出装置。
  6. 前記タイミング調整部は、
    前記テスト画像で、前記第1ドットと前記第2ドットとの、離間距離が大きい場合、前記印加間隔は、前記固有振動周期の長さの1/2倍又は3/2倍に設定され、
    前記第1ドットと前記第2ドットとの、離間距離が小さい場合、前記印加間隔を、固有振動周期の一倍又は整数倍及び固有振動周期の1/2倍又は3/2倍からずらして設定することを特徴とする
    請求項5に記載の液滴吐出装置。
  7. 前記テスト画像を読み取る画像読取部をさらに備え、
    前記タイミング調整部は、前記画像読取部が読み取った前記テスト画像の第1ドットと第2ドットとに基づいて、印加タイミングを調整することを特徴とする
    請求項1乃至6のいずれか一項に記載の液滴吐出装置。
  8. 前記テスト画像を読み取る画像読取部と接続されており、
    前記タイミング調整部は、前記画像読取部が読み取った前記テスト画像の第1ドットと第2ドットとに基づいて、印加タイミングを調整することを特徴とする
    請求項1乃至6のいずれか一項に記載の液滴吐出装置。
  9. 前記テスト画像の前記第1ドットと前記第2ドットとが重なっているか隙間が空いているかをユーザーに入力させる入力部、をさらに備え、
    前記タイミング調整部は、
    前記入力部の入力結果に基づいて、印加タイミングを調整することを特徴とする
    請求項1乃至6のいずれか一項に記載の液滴吐出装置。
  10. 前記タイミング調整部は、滴サイズ毎の前記所定の画像に基づいて、前記最初の駆動波形の前に印加する、滴サイズ毎に設定された前記微駆動波形の印加タイミングを、使用する滴サイズ毎に設定することを特徴とする
    請求項1乃至9のいずれか一項に記載の液滴吐出装置。
  11. 圧力発生手段を備える液滴吐出ヘッドにおいて、同一の滴サイズ用の駆動波形を所定数以上連続して前記圧力発生手段に印加することによって、記録媒体上に所定の画像に相当するテスト画像を形成するテスト画像形成ステップと、
    前記テスト画像における、前記駆動波形を前記所定数以上連続して印加した際の最初に駆動波形の印加によって吐出された第1ドットと、2番目の駆動波形の印加によって吐出された第2ドットの位置に基づいて、前記同一の滴サイズ用の駆動波形を前記所定数以上連続して印加する際の最初に駆動波形の前に印加する、吐出しない微駆動波形の、印加タイミングを調整するタイミング調整ステップと、を有することを特徴とする
    ドット位置調整方法。
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