JP2014073678A - 液体吐出ヘッドの制御方法及び画像形成装置 - Google Patents

液体吐出ヘッドの制御方法及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構成で、印字開始時、印字終了時の圧電素子の電位変動を緩やかにしてヘッドから液滴が吐出されることを防止できる画像形成装置の提供。
【解決手段】ヘッド駆動回路700の第1スイッチ素子701に対して給電する給電部703を備え、給電部703は、一方が電源Vccに接続された第3スイッチ素子711と、一方がグランドに接続された第4スイッチ素子712とを有し、第3スイッチ素子711の他方及び第4スイッチ素子712の他方は、いずれも、第1スイッチ素子701への給電路704に接続され、給電路704とグランドとの間にはコンデンサ713が接続され、印字開始時には第3スイッチ素子711を介して圧電素子121Aへの充電を行い、印字終了時には第4スイッチ素子712を介して圧電素子121Aからの放電を行う。
【選択図】図7

Description

本発明は液体吐出ヘッドの制御方法及び画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えば液滴を吐出する液体吐出ヘッド(液滴吐出ヘッド)からなる記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式の画像形成装置としてインクジェット記録装置などが知られている。
液体吐出ヘッドとしては、例えば、液滴を吐出するノズルと、ノズルが通じる圧力発生室と、圧力発生室内の液体を加圧して液滴を吐出させる圧力を発生する圧電素子とを有する圧電型ヘッドが知られている。
このような圧電型ヘッドの駆動回路としては、例えば、オン抵抗の異なる複数のスイッチング素子対を備えて、印字時に選択することで滴吐出量の制御を行うもの(特許文献1)、圧電素子の充放電時に充放電スイッチを繰り返しオン/オフ制御して段階的に圧電素子の電位の立ち上げ及び立ち下げを行うもの(特許文献2)などが知られている。
特開2006−255977号公報 特開2008−132657号公報
ところで、従前の液体吐出ヘッドの制御方法では、印字開始時及び印字終了時における圧電素子の電位の立ち上げ/下げを、印字時と同様に圧電素子を充放電することにより行っている。
しかしながら、印字時の圧電素子の電位変動は急峻であり、ヘッドのノズルのメニスカスが大きく変動するため、非印字動作時にもかかわらず、ヘッドから液滴が吐出されることがあるという問題がある。
そこで、上記問題に対し、電位変動を制御するための回路を駆動回路部に別途設ける、或いは、充放電のスイッチング制御を高速化することが行われる。
しかしながら、回路を追加することによって駆動回路のコストが高くなり、また、電位変動を緩やかにするようなスイッチング制御は非常に高速であるため、実現が困難であるという課題が生じる。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、簡単な構成で、印字開始時、印字終了時の圧電素子の電位変動を緩やかにしてヘッドから液滴が吐出されることを防止することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、
液滴を吐出するノズルと、前記ノズルから前記液滴を吐出させる圧力を発生する圧電素子とを有する液体吐出ヘッドと、
前記圧電素子に対する充電路を開閉する第1スイッチ素子と、前記圧電素子からの放電路の開閉を行う第2スイッチ素子と、を有するヘッド駆動回路と、
前記ヘッド駆動回路の前記第1スイッチ素子に対して給電する給電手段と、を備え、
前記給電手段は、
一方が電源に接続された第3スイッチ素子と、一方がグランドに接続された第4スイッチ素子と、を有し、
前記第3スイッチ素子の他方及び前記第4スイッチ素子の他方は、いずれも、前記ヘッド駆動回路の前記第1スイッチ素子への給電路に接続され、
前記給電路とグランドとの間には、コンデンサが接続され、
印字開始時には、前記給電手段の前記第3スイッチ素子を介して前記圧電素子への充電を行い、
印字終了時には、前記給電手段の前記第4スイッチ素子を介して前記圧電素子からの放電を行う
構成とした。
本発明によれば、印字開始時、印字終了時の圧電素子の電位変動を緩やかにしてヘッドから液滴が吐出されることを防止することができる。
本発明に係る画像形成装置の一例の全体構成を説明する概略構成図である。 同装置の模式的平面説明図である。 同装置のヘッドユニット(ヘッドアレイ)の平面説明図である。 液体吐出ヘッドの一例のノズル配列方向と直交する方向に沿う断面説明図である。 同ヘッドのノズル配列方向に沿う方向の断面説明図である。 同装置の制御部のブロック説明図である。 本発明の一実施形態における1つのノズルに対するヘッド駆動回路及び給電部(給電手段)を説明する回路図である。 ヘッド駆動回路による圧電素子に対する充放電動作の説明に供する説明図である。 同じく圧電素子の電位の変化及び駆動パルス信号の一例を説明する説明図である。 同実施形態の作用説明に供する各部の波形の一例を示す説明図である。 同じく印字開始時の充電経路を説明する説明図である。 同じく印字動作時の充放電経路を説明する説明図である。 同じく印字終了時の放電経路を説明する説明図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。まず、本発明に係る画像形成装置の一例について図1ないし図3を参照して説明する。図1は同画像形成装置の全体構成を説明する概略構成図、図2は同装置の模式的平面説明図、図3は同装置のヘッドユニット(ヘッドアレイ)の平面説明図である。
この画像形成装置はライン型画像形成装置であり、用紙1に画像を形成する画像形成部2と、用紙1を画像形成部2に対向して搬送する搬送部3と、画像形成部2の維持回復を行うメンテナンス部4A、4Bと、図示しないが、用紙1を給紙する給紙部及び画像が形成された用紙1を排紙する排紙部などを備えている。
画像形成部2は、ヘッドアレイである黒ヘッド(モノクロヘッド)部21A及びフルカラーヘッド部21B(区別しないときは「ヘッド部21」という。以下、他の部材についても同様とする。)を備えている。これらの黒ヘッド部21A及びフルカラーヘッド部21Bは、それぞれ、アレイベース部材23に10個の液体吐出ヘッド10を5個ずつ千鳥状に配置して1ライン分のノズル列を構成している。
ここで、液体吐出ヘッド10としては、複数のノズルを配列した4つのノズル列11を有している。そして、黒ヘッド部21Aは、いずれのノズル列11もブラック(K)の液滴を吐出することでモノクロ画像を形成する。フルカラーヘッド部21Bは、4つのノズル列11で、ブラック(K),シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色の液滴を吐出することでフルカラー画像を形成する。
搬送部3は、駆動ローラ31と従動ローラ32と、これらのローラ31、32間に掛け回された無端状の搬送ベルト33とを備えている。この搬送ベルト33としては、複数の吸引穴を形成してエアー吸引で用紙1を吸着する吸引ベルト、あるいは、静電力で用紙1を吸着する静電ベルトなどを使用することができる。
メンテナンス部4A、4Bは、黒ヘッド部21A、フルカラーヘッド部21Bの各ヘッド100のノズル面をキャッピングするキャップ部材やノズル面を払拭するワイパ部材などを有している。
ここでは、黒ヘッド部21A及びフルカラーヘッド部21Bは、それぞれ上下方向に移動可能に配置され、メンテナンス部4A、4Bは搬送方向に沿う方向に移動可能に配置されている。
そして、キャッピング時には、黒ヘッド部21A、フルカラーヘッド部21Bが上方向に上昇して、その下方にメンテナンス部4A、4Bが入り込むことでキャッピングを行う。画像形成時には、メンテナンス部4A、4Bが黒ヘッド部21A、フルカラーヘッド部21Bの下方から退避移動し、黒ヘッド部21A、フルカラーヘッド部21Bが下方向に移動する。なお、図1では黒ヘッド部21Aはキャッピング位置を、フルカラーヘッド部21Bは画像形成位置で図示している。
次に、液体吐出ヘッド10の一例について図4及び図5を参照して説明する。なお、図4は同ヘッドのノズル配列方向と直交する方向に沿う断面説明図、図5は同ヘッドのノズル配列方向に沿う方向の断面説明図である。
この液体吐出ヘッドは、流路板101と、この流路板101の下面に接合した振動板102と、流路板101の上面に接合したノズル板103とを接合して積層している。
これらによって、液滴(インク滴)を吐出するノズル104が通じる流路である通路105及び圧力発生室106、圧力発生室106に流体抵抗部(供給路)107を通じてインクを供給するための共通液室108に通じるインク供給口109などを形成している。各圧力発生室106は隔壁106aによって隔てられている。
また、振動板102を変形させて圧力発生室106内のインクを加圧するための圧力発生手段(アクチュエータ手段)である電気機械変換素子としての2個(図3では1列のみ図示)の積層型圧電部材121と、この圧電部材121を接合固定するベース基板122とを備えている。
この圧電部材121には、分割しないスリット加工で溝を形成することで複数の圧電柱121A、121Bを形成している。この例では、圧電柱121Aは駆動波形を印加する駆動圧電柱とし、圧電柱121Bは駆動波形を印加しない非駆動圧電柱としている。また、圧電部材121の駆動圧電柱121Aには図示しない駆動回路(駆動IC)を搭載したFPCケーブル126を接続している。
そして、振動板102の周縁部をフレーム部材130に接合し、このフレーム部材130には、圧電部材121及びベース基板122などで構成されるアクチュエータユニットを収納する貫通部及び共通液室108となる凹部、この共通液室108に外部からインクを供給するための液体供給口であるインク供給穴132を形成している。
ここで、流路板101は、例えば結晶面方位(110)の単結晶シリコン基板を水酸化カリウム水溶液(KOH)などのアルカリ性エッチング液を用いて異方性エッチングすることで、通路105、圧力発生室106となる凹部や穴部を形成したものであるが、単結晶シリコン基板に限られるものではなく、その他のステンレス基板や感光性樹脂などを用いることもできる。
振動板102は、ニッケルの金属プレートから形成したもので、例えばエレクトロフォーミング法(電鋳法)で作製しているが、この他、金属板や金属と樹脂板との接合部材などを用いることもできる。この振動板102に圧電部材121の圧電柱121A、121Bを接着剤接合し、更にフレーム部材130を接着剤接合している。
ノズル板103は各圧力発生室106に対応して直径10〜30μmのノズル104を形成し、流路板101に接着剤接合している。このノズル板103は、金属部材からなるノズル形成部材の表面に所要の層を介して最表面に撥水層を形成したものである。
圧電部材121は、圧電材料151と内部電極152とを交互に積層した積層型圧電素子(ここではPZT)である。この圧電部材121の交互に異なる端面に引き出された各内部電極152には個別電極153及び共通電極154が接続されている。
なお、この実施形態では、圧電部材121の圧電方向としてd33方向の変位を用いて圧力発生室106内インクを加圧する構成としているが、圧電部材121の圧電方向としてd31方向の変位を用いて圧力発生室106内インクを加圧する構成とすることもできる。
このように構成した液体吐出ヘッドにおいては、例えば駆動圧電柱121Aに印加する電圧を基準電位Veから下げることによって駆動圧電柱121Aが収縮し、振動板102が下降して圧力発生室106の体積が膨張することで、圧力発生室106内にインクが流入する。その後、駆動圧電柱121Aに印加する電圧を上げて駆動圧電柱121Aを積層方向に伸長させ、振動板102をノズル104方向に変形させて圧力発生室106の体積を収縮させることにより、圧力発生室106内のインクが加圧され、ノズル104からインク滴が吐出(噴射)される。
そして、駆動圧電柱121Aに印加する電圧を基準電位に戻すことによって振動板102が初期位置に復元し、圧力発生室106が膨張して負圧が発生するので、このとき、共通液室108から圧力発生室106内にインクが充填される。そこで、ノズル104のメニスカス面の振動が減衰して安定した後、次の液滴吐出のための動作に移行する。
なお、このヘッドの駆動方法については上記の例(引き−押し打ち)に限るものではなく、駆動波形の与えた方によって引き打ちや押し打ちなどを行うこともできる。
なお、液体吐出ヘッドとしては、上述したように圧力発生手段として圧電素子を使用する圧電型ヘッドに限らず、発熱抵抗体を使用するサーマルヘッド、振動板と対向電極を使用する静電型ヘッドなどを使用することもできる。
次に、この画像形成装置の制御部の概要について図6を参照して説明する。図6は同制御部のブロック説明図である。
この制御部500は、この装置全体の制御を司るCPU501と、CPU501が実行するプログラムなどの固定データを格納するROM502と、画像データ等を一時格納するRAM503と、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための書き換え可能な不揮発性メモリ504と、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行う画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC505とを備えている。
また、黒ヘッド部21A、21Bを駆動制御するためのデータ転送手段、駆動信号発生手段を含む印刷制御部508A,508Bと、黒ヘッド部21A、21Bの各ヘッド10を駆動するためのヘッドドライバ(ドライバIC)509A,509Bと、搬送ベルト33を周回移動させる用紙送りモータ530などを駆動するためのモータ駆動部510などを備えている。
また、この制御部500には、この装置に必要な情報の入力及び表示を行うための操作パネル514が接続されている。
この制御部500は、ホスト側とのデータ、信号の送受を行うためのI/F506を持っていて、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、イメージスキャナなどの画像読み取り装置、デジタルカメラなどの撮像装置などのホスト600側から、ケーブル或いはネットワークを介してI/F506で受信する。
そして、制御部500のCPU501は、I/F506に含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、ASIC505にて必要な画像処理、データの並び替え処理等を行い、この画像データを印刷制御部508からヘッドドライバ509に転送する。なお、画像を出力するためドットパターンデータの生成(本発明に係るデータ又は画像データの生成)はホスト600側のプリンタドライバ601で行なうことも、制御部500で行なうこともできる。
印刷制御部508は、上述した画像データをシリアルデータで転送するとともに、この画像データの転送及び転送の確定などに必要な転送クロックやラッチ信号、制御信号などをヘッドドライバ509に出力する。また、ROMに格納されている駆動パルス信号のパターンデータに基づきパルス信号を生成し、ヘッドドライバ509に対して出力する
ヘッドドライバ509は、ヘッド部21の1ライン分に相当する画像データに基づいて印刷制御部508から与えられる駆動パルス信号を選択して吐出パルスを生成し、ヘッド10の液滴を吐出させるエネルギーを発生する圧力発生手段としての圧電柱に対して印加することでヘッド10を駆動する。
I/O部513は、装置に装着されている各種のセンサ群515からの情報を取得し、装置の制御に必要な情報を抽出し、印刷制御部508やモータ駆動部510などの制御に使用する。センサ群515は、用紙の位置を検出するための光学センサや、機内の温度を監視するためのサーミスタ等を含み、I/O部513は様々のセンサ情報を処理することができる。
次に、本発明の一実施形態について図7を参照して説明する。図7は1つのノズルに対するヘッド駆動回路及び給電部(給電手段)を説明する回路図である。
本実施形態では、ヘッド10の圧電柱121A(以下では「圧電素子121A」という。)を駆動するヘッド駆動回路700と、給電手段である給電部703とを備えている。
ヘッド駆動回路700は、圧電素子(圧電柱)121Aへの充電路の開閉を行う第1スイッチ素子701と、圧電素子121Aからの放電路の開閉を行う第2スイッチ素子702とを有している。
そして、第1スイッチ素子701と第2スイッチ素子702との接続部aに圧電素子121Aが接続されている。
また、第1スイッチ素子701の一方の端子には後述する給電部703から給電路704を介して電位VHが与えられる。
これらの第1スイッチ素子701、第2スイッチ素子702の各ゲート部には、画像データに応じた駆動パルス信号Pが与えられる。
そして、駆動パルス信号Pが「L」レベル(以下、単に「L」と表記する。)のときに、第1スイッチ素子701がオン状態になって電位VHで圧電素子121Aが充電される。また、駆動パルス信号Pが「H」レベル(以下、単に「H」と表記する。)のときに、第2スイッチ素子702がオン状態になってグランドに圧電素子121Aから放電される。
給電部703は、一方が電源電圧Vccに接続された第3スイッチ素子711と、一方がグランドに接続された第4スイッチ素子712とを有している。
第3スイッチ素子711の他方と第4スイッチ素子712の他方とを接続した接続点bは、ヘッド駆動回路700の第1スイッチ素子701への給電路704に接続されている。
また、給電路704(接続点b)とグランドとの間にはコンデンサ713が接続されている。このコンデンサ713の静電容量は、圧電素子121Aの静電容量に対して充分大きい値のものを使用している。
第3スイッチ素子711及び第4スイッチ素子712のベース部には、スイッチ制御信号Sが与えられる。
ここでは、スイッチ制御信号Sが「L」のときに第3スイッチ素子711がオン状態、第4スイッチ素子712がオフ状態になる。また、スイッチ制御信号Sが「H」のときに第3スイッチ素子711がオフ状態、第4スイッチ素子712がオン状態になる。
次に、ヘッド駆動回路700による圧電素子121Aに対する充放電動作について図8及び図9を参照して説明する。図8は充放電動作の説明に供する説明図、図9は同じく圧電素子の電位の変化及び駆動パルス信号の一例を説明する説明図である。
図9(b)に示すように駆動パルス信号Pが「L」であるときには、図8(a)に示すように、第1スイッチ素子701がオン状態、第2スイッチ素子702がオフ状態となる。したがって、第1スイッチ素子701を介して給電部703からの電位VHが圧電素子121Aに与えられ、図9(a)に示すように、圧電素子121Aは電位VHのレベルに充電される。
また、図9(b)に示すように駆動パルス信号Pが「H」であるときには、図8(b)に示すように、第1スイッチ素子701がオフ状態、第2スイッチ素子702がオン状態となる。したがって、第2スイッチ素子702を介して圧電素子121Aとグランド(GND)が接続されて、圧電素子121Aから放電されて、圧電素子121Aの電位はグランドレベル(0V)となる。
ここで、第1スイッチ素子701、第2スイッチ素子702にはそれぞれオン抵抗がある。
そのため、図9(a)に示すように、圧電素子121Aの電位は、駆動パルス信号Pが「L」から「H」に遷移する(立ち上がる)ときには、第1スイッチ素子701のオン抵抗と圧電素子121Aの静電容量で定まる立ち下がり時定数Tfに従って変化する。同様に、駆動パルス信号が「H」から「L」に遷移する(立ち下がる)ときには、第2スイッチ素子702のオン抵抗と圧電素子121Aの静電容量で定まる立ち上がり時定数Trに従って変化する。
例えば、圧電素子121Aの静電容量が1000pF、第1、第2スイッチ素子701、702のオン抵抗がいずれも200Ωとすると、立ち下がり時定数Tf、立ち上がり時定数Trは約450ns程度となる。
この圧電素子121Aの電位変化によって圧電素子121Aが伸縮して前述したように液滴が吐出される。
なお、ここでは、簡単にするため、駆動パルス信号は単パルスで説明しているが、パルス数とパルス幅を変化させることによって滴吐出量、滴吐出速度を制御できる。また、環境温度等の変化による滴吐出量、滴吐出速度の変動を防ぐために、電位VHの調整を行う制御する。
次に、本実施形態の作用について図10ないし図13を参照して説明する。図10は同説明に供する各部の波形の一例を示す説明図、図11は同じく印字開始時の充電経路を説明する説明図、図12は同じく印字動作時の充放電経路を説明する説明図、図13は同じく印字終了時の放電経路を説明する説明図である。
まず、印字動作中は、図10(a)に示すように、スイッチ制御信号Sは「L」にされる。これにより、図12に示すように、給電部703の第3スイッチ素子711はオン状態、第4スイッチ素子712はオフ状態となる。
したがって、印字動作中は、電源電圧Vccが第3スイッチ素子711から給電路704に与えられ、給電路704における電位VHがヘッド駆動回路700の第1スイッチ素子701に与えられる。
このとき、前述したように、駆動パルス信号の状態に応じて、第1スイッチ素子701がオン状態になり、第2スイッチ素子702がオフ状態になったときには、圧電素子121Aが図12の実線矢印801で示す充電経路で充電される。また、第1スイッチ素子701がオフ状態になり、第2スイッチ素子702がオン状態になったときには、圧電素子121Aから図12の破線矢印802で示す放電経路で放電される。
この印字動作中に、コンデンサ713は、ヘッド駆動時においてデカップリングコンデンサとして機能し、印字動作中のヘッド駆動回路700への給電路704の電位VHの変動を抑制する。
次に、印字開始前の状態では、図10(a)に示すように、スイッチ制御信号Sは「H」であり、給電部703の第3スイッチ素子711はオフ状態、第4スイッチ素子712はオン状態となる。
これにより、電源電圧Vccが遮断され、第4スイッチ素子712を介してコンデンサ713とグランドが短絡されるため、コンデンサ713の電位はグランドレベルとなる。そのため、図10(c)に示すように、コンデンサ713と並列接続の関係にある給電路704の電位VHもグランドレベルとなる。
このとき、ヘッド駆動回路700の第1スイッチ素子701はオン状態、第2スイッチ素子702はオフ状態となり、圧電素子121Aが第1スイッチ素子701を介してグランドと短絡しているため、図10(d)に示すように、圧電素子121Aの電位もグランドレベル(0V)となる。
この状態から、印字を開始するとき、図10(a)に示すように、スイッチ制御信号Sを「H」から「L」に遷移させる。これにより、図11に示すように、給電部703の第3スイッチ素子711はオン状態、第4スイッチ素子712はオフ状態となる。
印字動作を開始するとき、図10(a)に示すようにスイッチ制御信号Sを「H」から「L」にして、第3スイッチ素子711をオン状態、第4スイッチ素子712をオフ状態に切り替える。第3スイッチ素子711がオン状態になると、第3スイッチ素子711を介してコンデンサ713と電源電圧Vccの電源が短絡されるため、コンデンサ713が電源電圧Vccに充電される。
このとき、ヘッド駆動回路700の給電路704の電圧VHは、図10(c)に示すように、コンデンサ電位と同様に上昇し最終的に電源電圧Vccとなる。また、ヘッド駆動回路700の第1スイッチ素子701はオン状態であるため、圧電素子121Aが充電され、給電部703の電位VHの変動と同期するように圧電素子121Aの電位が上昇する。
つまり、印字開始時には、図11に実線矢印803で示す経路でコンデンサ713及び圧電素子121Aが充電される。
ここで、コンデンサ713の静電容量は、圧電素子121Aの静電容量に対して充分大きい値のものを使用している。そのため、圧電素子121Aの電位の立ち上がり時定数tr(図10(d))は、給電部703の第3スイッチ素子711のオン抵抗とコンデンサ713の静電容量によって定まる。
例えば、コンデンサ713の静電容量が1000μF、第3スイッチ素子711のオン抵抗が50mΩの場合、コンデンサ充電時の立ち上がり時定数trは約110μs程度となり、ヘッド駆動回路700の第1スイッチ素子701のオン抵抗と圧電素子121Aの静電容量で定まる時定数に対して充分大きいものとなる。
したがって、印字開始時における圧電素子の電位変動が緩やかになり、ヘッドから液滴が吐出されることが防止される。
次に、印字動作が終了するときには、図10(a)に示すように、スイッチ制御信号Sは「L」から「H」に遷移される。これにより、図13に示すように、給電部703の第3スイッチ素子711はオフ状態、第4スイッチ素子712はオン状態に切り替わる。
また、第3スイッチ素子711、第4スイッチ素子712のオン・オフが切り替わるときに、ヘッド駆動回路700では第1スイッチ素子701が常時オン状態となっている。この動作により、第4スイッチ素子712を介してコンデンサ713が放電されて、図10(c)に示すように、電位VHが下がる。これにより、図10(d)に示すように、圧電素子121Aの電位は、第1スイッチ素子701から第4スイッチ素子712を介して放電され、電位VHと同様に圧電素子電位が下がり、印字開始前の状態に戻る。
つまり、印字終了時は、図13に破線矢印804で示す放電経路で、コンデンサ713及び圧電素子121から放電される。
ここで、コンデンサ713の静電容量は、圧電素子121Aの静電容量に対して充分大きい値のものを使用している。そのため、圧電素子121Aの電位の立ち下がり時定数tf(図10(d))は、給電部703の第4スイッチ素子712のオン抵抗とコンデンサ713の静電容量によって定まる。
例えば、コンデンサ713の静電容量が1000μF、第4スイッチ素子712のオン抵抗が50mΩの場合、コンデンサ充電時の立ち下がり時定数tfは約110μs程度となり、ヘッド駆動回路700の第2スイッチ素子702のオン抵抗と圧電素子121Aの静電容量で定まる時定数に対して充分大きいものとなる。
したがって、印字終了時の圧電素子の電位変動が緩やかになり、ヘッドから液滴が吐出されることが防止される。
以上のように、給電手段は、一方が電源に接続された第3スイッチ素子と、一方がグランドに接続された第4スイッチ素子と、を有し、第3スイッチ素子の他方及び第4スイッチ素子の他方は、いずれも、ヘッド駆動回路の第1スイッチ素子への給電路に接続され、給電路とグランドとの間には、圧電素子の静電容量よりも大きな静電容量のコンデンサが接続され、印字開始時には、給電手段の第3スイッチ素子を介して前記圧電素子への充電を行い、印字終了時には、給電手段の第4スイッチ素子を介して圧電素子からの放電を行うことで、印字開始時、印字終了時の圧電素子の急激な電位変動を抑制してヘッドからの液滴吐出を防止することができる。
なお、本願において、「用紙」とは材質を紙に限定するものではなく、OHP、布、ガラス、基板などを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味である。被記録媒体、記録媒体、記録紙、記録用紙などと称されるものを含む。また、画像形成、記録、印字、印写、印刷はいずれも同義語とする。
また、「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味する。また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。
また、「インク」とは、特に限定しない限り、インクと称されるものに限らず、記録液、定着処理液、液体などと称されるものなど、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用いる。例えば、DNA試料、レジスト、パターン材料、樹脂なども含まれる。
また、「画像」とは平面的なものに限らず、立体的に形成されたものに付与された画像、また立体自体を三次元的に造形して形成された像も含まれる。
また、画像形成装置には、特に限定しない限り、シリアル型画像形成装置及びライン型画像形成装置のいずれも含まれる。
1 用紙
10 液体吐出ヘッド
21A 黒ヘッド部
21B フルカラーヘッド部
104 ノズル
106 圧力発生室
121 圧電部材(圧力発生手段)
121A 圧電柱(圧電素子)
500 制御部
508A、508B 印刷制御部
509A、509B ヘッドドライバ(ヘッド駆動回路)
700 ヘッド駆動回路
701 第1スイッチ素子
702 第2スイッチ素子
703 給電部(給電手段)
704 給電路
711 第3スイッチ素子
712 第4スイッチ素子
713 コンデンサ

Claims (5)

  1. 液滴を吐出するノズルと、前記ノズルから前記液滴を吐出させる圧力を発生する圧電素子とを有する液体吐出ヘッドと、
    前記圧電素子に対する充電路を開閉する第1スイッチ素子と、前記圧電素子からの放電路の開閉を行う第2スイッチ素子と、を有するヘッド駆動回路と、
    前記ヘッド駆動回路の前記第1スイッチ素子に対して給電する給電手段と、を備え、
    前記給電手段は、
    一方が電源に接続された第3スイッチ素子と、一方がグランドに接続された第4スイッチ素子と、を有し、
    前記第3スイッチ素子の他方及び前記第4スイッチ素子の他方は、いずれも、前記ヘッド駆動回路の前記第1スイッチ素子への給電路に接続され、
    前記給電路とグランドとの間には、コンデンサが接続され、
    印字開始時には、前記給電手段の前記第3スイッチ素子を介して前記圧電素子への充電を行い、
    印字終了時には、前記給電手段の前記第4スイッチ素子を介して前記圧電素子からの放電を行う
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記給電手段の前記第3、第4スイッチ素子を介して充放電を行うときの充放電時間は、前記駆動回路の前記第1、第2スイッチ素子を介して行う充放電時間よりも長いことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記給電手段の前記第3、第4スイッチ素子を介して充放電を行うときの充放電時間は、前記第3、第4スイッチ素子のオン抵抗と前記コンデンサの静電容量により設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記コンデンは、印字動作中は、前記駆動回路による前記圧電素子に対する充放電時のカップリングコンデンサとなることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 液滴を吐出するノズルと、前記ノズルから前記液滴を吐出させる圧力を発生する圧電素子とを有する液体吐出ヘッドと、
    前記圧電素子に対する充電路を開閉する第1スイッチ素子と、前記圧電素子からの放電路の開閉を行う第2スイッチ素子と、を有するヘッド駆動回路と、
    前記ヘッド駆動回路の前記第1スイッチ素子に対して給電する給電手段と、を備え、
    前記給電手段は、
    一方が電源に接続された第3スイッチ素子と、一方がグランドに接続された第4スイッチ素子と、を有し、
    前記第3スイッチ素子の他方及び前記第4スイッチ素子の他方は、いずれも、前記ヘッド駆動回路の前記第1スイッチ素子への給電路に接続され、
    前記給電路とグランドとの間には、コンデンサが接続された、画像形成装置における前記液体吐出ヘッドの制御方法であって、
    印字開始時には、前記給電手段の前記第3スイッチ素子を介して前記圧電素子への充電を行い、
    印字終了時には、前記給電手段の前記第4スイッチ素子を介して前記圧電素子からの放電を行う
    ことを特徴とする液体吐出ヘッドの制御方法。
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