以下、レシートデータを基にセルフメディケーション税制等に対応した確定申告用の帳票を消費者に提供できるレシートデータ管理装置の実施形態について、図面を用いて説明する。
電子レシートシステム100は、図1に示すように、レシートデータ管理装置としての電子レシート管理サーバ10と、複数のPOS(Point Of Sales)システム20と、インターネット等のネットワーク30と、このネットワーク30に接続された複数の基地局40と、基地局40との間で無線通信が可能な複数の情報端末50と、を含む。電子レシート管理サーバ10は、電子レシートサービスを統括する電子レシート管理センタに構築される。POSシステム20は、電子レシートサービスに加盟する各店舗に構築される。情報端末50は、電子レシートサービスを受けるために会員登録を行った消費者が使用する。
POSシステム20は、複数のPOS端末21とストアサーバ22とプリンタ23とを含み、これらをLAN(Local Area Network)等の通信回線24で接続してなる。POS端末21は、商取引の決済端末として機能する。ストアサーバ22は、各POS端末21で決済された商取引のデータを基に、店舗全体の売上、在庫等を管理する。プリンタ23は、種々の帳票類の印刷に対応したものである。プリンタ23は、印刷専用機であってもよいし、コピー、ファクシミリ等の多機能を備えた複合機であってもよい。
POS端末21は、消費者が購入した商品の販売データを含むレシートデータを生成する。またPOS端末21は、電子レシートサービスを受けるために会員登録を行った消費者に対して発行された会員IDの入力を受け付ける。
POSシステム20は、POS端末21において会員IDの入力を受け付けると、その会員IDで識別される消費者に対する商取引のレシートをテキスト化してレシートデータ25(図2を参照)を作成する。そしてPOSシステム20は、そのレシートデータ25を会員IDとともにネットワーク30を介して電子レシート管理サーバ10へと出力する。レシートのテキスト化は、POS端末21が行ってもよいし、ストアサーバ22が行ってもよい。レシートのテキスト化をPOS端末21が行う場合、レシートデータ25はPOS端末21からネットワーク30を介して電子レシート管理サーバ10に直接出力されてもよいし、ストアサーバ22を経由して出力されてもよい。レシートのテキスト化をストアサーバ22が行う場合には、レシートデータ25はストアサーバ22からネットワーク30を介して電子レシート管理サーバ10に出力される。なお、レシートのテキスト化及びレシートデータ25の生成については周知の技術であるので、ここでの詳細な説明は省略する。
図2は、POSシステム20から電子レシート管理サーバ10へと出力されるレシートデータ25の構造を示す模式図である。レシートデータ25は、会員ID、店舗コード、取引日時、取引番号、商品販売データ及び決済データを含む。商品販売データは、商品コード、分類コード、商品名、単価、点数、価格等を含む。決済データは、決済金額、決済種別、支払情報等を含む。
店舗コードは、各店舗を識別するために店舗毎に設定された一意のコードである。取引日時は、例えばPOS端末21において商取引が開始された時点又は決済された時点の日付と時刻である。商品販売データの分類コードは、各商品の属性に基づく商品分類(食料品、日用品、医療品、衣料品等)を識別するために商品分類毎に設定された一意のコードである。
因みに本実施形態では、医療品に関してOTC医薬品とそれ以外の医薬品とを分類するために、医薬品の分類コードの下位コードとしてOTC医薬品の小分類コードとその他医薬品の小分類コードとを設定する。そしてOTC医療品の商品販売データは、医薬品の分類コードとOTC医薬品の小分類コードとを含む。OTC医薬品以外の医薬品の商品販売データは、医薬品の分類コードとその他医薬品の小分類コードとを含む。
価格は、単価に点数を乗算して算出された金額であり、単価が消費税込みの価格である場合は税込価格となり、消費税抜きの価格である場合には税抜価格となる。決済データの決済種別は、決済金額に対する支払いの種類(現金、クレジットカード、ポイント、金券等)を特定する情報である。
図1に説明を戻す。
情報端末50は、少なくとも表示デバイスと、入力デバイスと、無線通信デバイスとを搭載する。また情報端末50は、Webブラウザを備える。そして電子レシートサービスを受ける消費者は、専用のアプリケーションプログラムである電子レシート閲覧プログラムを情報端末50にインストールする。この電子レシート閲覧プログラムを情報端末50にインストールすることで、会員登録、レシート画像の閲覧及びセルフメディケーション税制に対応した確定申告用の帳票出力等が可能となる。会員登録を行うことで、情報端末50のメモリに形成された電子レシート閲覧プログラムの管理領域に会員IDが設定される。この種の情報端末50としては、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、ノートパソコン等の電子機器が使用される。
電子レシート管理サーバ10は、各店舗のPOSシステム20から出力されるレシートデータ25を一定期間保存する。そして電子レシート管理サーバ10は、情報端末50からの閲覧要求に応答して、レシートデータ25に基づいて作成したレシート画像のデータを、閲覧要求元の情報端末50へと送信する。
図3は、電子レシート管理サーバ10の要部回路構成を示すブロック図である。電子レシート管理サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、補助記憶デバイス14、時計部15及び通信ユニット16等を備える。CPU11と、ROM12、RAM13、補助記憶デバイス14、時計部15及び通信ユニット16とは、アドレスバス、データバス等のシステム伝送路17で接続される。
電子レシート管理サーバ10は、CPU11、ROM12、RAM13及び補助記憶デバイス14と、これらを接続するシステム伝送路17とによってコンピュータを構成する。
CPU11は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。CPU11は、オペレーティングシステムやアプリケーションプログラムに従って、電子レシート管理サーバ10としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。
ROM12は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。ROM12は、上記のオペレーティングシステムやアプリケーションプログラムを記憶する。ROM12は、CPU11が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを記憶する場合もある。
RAM13は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。RAM13は、CPU11が処理を実行する上で必要なデータを記憶する。またRAM13は、CPU11によって情報が適宜書き換えられるワークエリアとしても利用される。
補助記憶デバイス14は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。補助記憶デバイス14は、上記のオペレーティングシステムやアプリケーションプログラムを記憶する場合がある。また補助記憶デバイス14は、CPU11が各種の処理を行う上で使用するデータ、あるいはCPU11での処理によって生成されたデータを保存する場合がある。補助記憶デバイス14としては、例えばEEPROM(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)、あるいはSSD(Solid State Drive)等を使用できる。
時計部15は、現在の日付及び時刻を計時する。
通信ユニット16は、POSシステム20または情報端末50とネットワーク30を介して所定のプロトコルによりデータ通信を行う。
かかる構成の電子レシート管理サーバ10は、図4に示すように、補助記憶デバイス14の記憶領域の一部を、会員ファイル141、店舗ファイル142、電子レシートファイル143、月間集計ファイル144、OTC医薬品設定ファイル145及びOTC医薬品集計ファイル146として使用する。
会員ファイル141は、電子レシートサービスを受けるために会員登録を行った消費者毎に作成される会員データ141R(図5を参照)を記憶するための領域である。会員データ141Rは、図5に示すように、会員ID、メールアドレス、パスワード等の情報を含む。メールアドレス、パスワードは、会員IDで識別される消費者が情報端末50を操作して任意に設定した情報である。
店舗ファイル142は、電子レシートサービスに加盟する店舗毎に作成される店舗データ142R(図6を参照)を記憶するための領域である。店舗データ142Rは、図6に示すように、店舗コード、店舗名、店舗所在地、プリンタアドレス、税ステータス等の情報を含む。店舗名及び店舗所在地は、店舗コードで識別される店舗固有の情報である。プリンタアドレスは、店舗コードで識別される店舗のPOSシステム20に組み込まれたプリンタ23を特定するための通信アドレスである。プリンタ23は、セルフメディケーション税制に対応した確定申告用の帳票を印刷する機器として店舗側から指定されたものである。税ステータスは、店舗コードで識別される店舗が商品の価格を外税とする店なのか内税とする店なのかを示す情報である。外税とする店では、商品の価格は税抜価格である。内税とする店では、商品の価格は税込価格である。
電子レシートファイル143は、各POSシステム20からネットワーク30を介して受信したレシートデータ25を会員ID別に一定期間記憶するための領域である。
月間集計ファイル144は、電子レシートサービスを受けるために会員登録を行った消費者毎に年月別に作成される月間集計データ144R(図7を参照)を記憶するための領域である。月間集計データ144Rは、図7に示すように、会員ID及び年月をヘッダ情報とし、このヘッダ情報に付加して、月間合計と、小分類無しの商品分類に係る情報P1と、小分類有の商品分類に係る情報P2とを記憶する。
月間合計は、ヘッダ情報の会員IDで識別される客が、電子レシートサービスに加盟する店舗で、同ヘッダ情報の年月で特定される一か月間に購入した商品の価格を合計した金額である。
情報P1は、分類コード、分類名称、分類合計及び小分類数を含む。分類名称は、対応する分類コードで特定される商品分類を表す名称である。分類合計は、ヘッダ情報の会員IDで識別される消費者が、電子レシートサービスに加盟する店舗で、同ヘッダ情報の年月で特定される一か月間に購入した商品のうち、分類コードの商品分類に属する商品の価格を合計した金額である。小分類数は“0”である。
情報P2は、分類コード、分類名称、分類合計及び小分類数に加えて、小分類の数だけ小分類コード、小分類名称及び小分類合計を含む。小分類名称は、対応する小分類コードで特定される小分類を表す名称である。小分類合計は、ヘッダ情報の会員IDで識別される消費者が、電子レシートサービスに加盟する店舗で、同ヘッダ情報の年月で特定される一か月間に購入した商品のうち、小分類コードの分類に属する商品の価格合計である。
OTC医薬品設定ファイル145は、厚生労働省からセルフメディケーション税制の対象品目として公表された全てのOTC医薬品の商品コード(例えばJANコード)を記憶するための領域である。
OTC医薬品集計ファイル146は、電子レシートサービスを受けるために会員登録を行った消費者毎に年度別に作成されるOTC医薬品集計データ146R(図8を参照)を記憶するための領域である。OTC医薬品集計データ146Rは、図8に示すように、会員ID、OTC医薬品の小分類コード及び年度をヘッダ情報とし、このヘッダ情報に付加して、年度合計金額、控除フラグ及びOTC医薬品の購入明細データD1を記憶する。購入明細データD1は、ヘッダ情報の会員IDで識別される消費者が、同ヘッダ情報の年度で特定される一年間に、電子レシートサービスに加盟する店舗で購入したOTC医薬品のデータである。購入明細データD1は、購入日時(取引日時)、店舗名、店舗所在地、取引番号、OTC医薬品の商品コード、商品名、税込価格及び発行回数を含む。発行回数は、後述する帳票に出力された回数であり、初期値は“0”である。
また、OTC医薬品集計データ146Rにおいて、年度合計金額は、同データ146Rに含まれる購入明細データD1の価格の合計金額である。控除フラグは、合計金額が控除対象の下限額(2017年度から導入のセルフメディケーション税制では12,000円)に達するまでは“0”にリセットされており、下限額を超えると“1”にセットされる。また控除フラグは、合計金額が控除対象の上限額(2017年度から導入のセルフメディケーション税制では100,000円)を超えると、再び“0”にリセットされる。
次に、電子レシート管理サーバ10のCPU11が通信ユニット16を介してレシートデータ25を受信した際の動作を、図9及び図10の流れ図を用いて説明する。
図9及び図10は、CPU11が、ROM12又は補助記憶デバイス14に記憶されたアプリケーションプログラムの一種である制御プログラムにしたがって実行する情報処理の要部手順を示す流れ図である。なお、図9及び図10に示すとともに以下に説明する処理の内容は一例であって、同様な結果を得ることが可能であればその処理手順及び処理内容は特に限定されるものではない。
CPU11は、通信ユニット16を介してレシートデータ25を受信すると、図9の流れ図に示す手順の情報処理を開始する。先ずCPU11は、Act1としてレシートデータ25をRAM13のワークエリアに確保されたレシートエリアに記憶させる。次いでCPU11は、Act2としてレシートデータ25から会員IDと取引日時とを検出する。そしてCPU11は、Act3として月間集計ファイル144を検索して、Act2で検出した会員IDと取引日時の年月とをヘッダ情報とした月間集計データ144Rを取得する。そしてCPU11は、Act4としてこの月間集計データ144Rの月間合計を更新する。すなわちCPU11は、月間合計に、レシートデータ25に含まれる決済データの決済金額を加算する。
次いでCPU11は、Act5としてレシートデータ25から1つの商品販売データを検出する。そしてCPU11は、Act6としてこの商品販売データの解析を行う。解析の処理手順については後述する。
解析を終えると、CPU11は、Act7としてレシートデータ25に未解析の商品販売データが存在するか否かを確認する。未解析の商品販売データが存在する場合(Act7にてYES)、CPU11は、Act5の処理に戻る。すなわちCPU11は、レシートデータ25から未解析の商品販売データを検出し、解析を行う。
こうして、レシートデータ25に含まれる全ての商品販売データについて解析を行い、未解析の商品販売データが存在しないことを確認すると(Act7にてNO)、CPU11は、Act8としてレシートエリア内のレシートデータ25を電子レシートファイル143に保存させる。以上で、レシートデータ25を受信した際のCPU11の情報処理が終了する。
図10は、図9のAct6で実行される解析の処理手順を示す流れ図である。CPU11は先ず、Act11として解析対象の商品販売データから分類コードを検出する。このとき、商品販売データに小分類コードも含まれる場合には、CPU11は、その小分類コードも検出する。そしてCPU11は、Act12として小分類コードを検出したか否かを判断する。
小分類コードを検出していない場合(Act12にてNO)、CPU11は、Act13として、Act3の処理で取得した月間集計ファイル144の分類合計を更新する。すなわちCPU11は、Act11の処理で検出した分類コードがセットされた情報P1の分類合計に、解析対象の商品販売データに含まれる価格を加算する。以上で、CPU11は、解析を終了する。
小分類コードを検出した場合には(Act12にてYES)、CPU11は、Act14として、Act3の処理で取得した月間集計ファイル144の分類合計及び小分類合計を更新する。すなわちCPU11は、Act11の処理で検出した分類コードがセットされた情報P2の分類合計と、その情報P2中のAct11の処理で検出した小分類コードに対する小分類合計とに、解析対象の商品販売データに含まれる価格を加算する。
CPU11は、Act15として解析対象の商品販売データから商品コードを検出する。そしてCPU11は、Act16としてその商品コードでOTC医薬品設定ファイル145を検索して、同一の商品コードがOTC医薬品設定ファイル145に設定されているか否かを確認する。同一の商品コードがOTC医薬品設定ファイル145に設定されていない場合(Act16にてNO)、CPU11は、解析を終了する。すなわち、解析対象の商品販売データで特定される商品がOTC医薬品でない場合、CPU11は、解析を終了する。
同一の商品コードがOTC医薬品設定ファイル145に設定されている場合には(Act16にてYES)、CPU11は、Act17としてレシートデータ25に含まれる店舗コードで特定される店舗が商品の価格を外税とする店なのか内税とする店なのかを、店舗ファイル142の税ステータスから判定する。すなわちCPU11は、解析対象の商品販売データで特定される商品がOTC医薬品である場合、その商品の価格が税込価格なのか税抜価格なのかを判定する。
商品の価格を外税とする店の場合(Act17にてYES)、CPU11は、Act18として解析対象の商品販売データに含まれる価格を税込価格に換算する。商品の価格を内税とする店の場合には(Act17にてNO)、CPU11は、Act18の処理を実行しない。すなわちCPU11は、解析対象の商品販売データで特定される商品の税込価格を求める。
CPU11は、Act19としてOTC医薬品明細データを生成する。OTC医薬品明細データは、レシートデータ25に含まれる取引日時、店舗コード及び取引番号と、解析対象の商品販売データに含まれる商品コード、商品名及び価格とを含む。なお、店舗コードは、その店舗コードで店舗ファイル142を検索して得た店舗名と店舗所在地のデータに置換される。また価格は、Act18の処理が実行された場合にはその処理で算出された税込価格となる。
OTC医薬品明細データを生成すると、CPU11は、Act20としてそのOTC医薬品明細データを、OTC医薬品集計ファイル146に保存する。すなわちCPU11は、レシートデータ25の会員番号と取引日時の年度とを含むOTC医薬品集計データ146Rに、OTC医薬品明細データを追加する。またCPU11は、Act21として同OTC医薬品集計データ146Rの年度合計金額を更新する。すなわちCPU11は、年度合計金額にOTC医薬品明細データの価格を加算する。
CPU11は、Act22として更新後の年度合計金額が控除対象の下限額(2017年度から導入のセルフメディケーション税制では12,000円)以上であるか否かを確認する。年度合計金額が下限額以上である場合(Act22にてYES)、CPU11は、Act23として同年度合計金額が控除対象の上限額(2017年度から導入のセルフメディケーション税制では100,000円)以下であるか否かを確認する。年度合計金額が上限額以下である場合(Act23にてYES)、CPU11は、Act24として、同OTC医薬品集計データ146Rの控除フラグを“1”にセットする。これに対し、年度合計金額が下限額未満の場合(Act22にてNO)、又は年度合計金額が控除対象の上限額を超える場合には(Act23にてNO)、CPU11は、Act25として、同OTC医薬品集計データ146Rの控除フラグを“0”にリセットする。以上で、CPU11は、解析を終了する。
このように、電子レシート管理サーバ10のCPU11は、POSシステム20からレシートデータ25を受信する毎に、そのレシートデータ25を電子レシートファイル143に保存する(Act8)。またCPU11は、そのレシートデータ25に含まれる会員IDと取引日時とから特定される月間集計ファイル144を更新する(Act2〜Act7、Act11〜Act14)。
さらに、CPU11は、レシートデータ25にOTC医薬品の商品販売データが含まれているか否かを確認する(Act15〜Act16)。そしてOTC医薬品の商品販売データが含まれている場合、CPU11は、そのOTC医薬品の商品販売データに基づいて、OTC医薬品集計ファイル146を更新する。具体的には、CPU11は先ず、OTC医薬品の商品販売データが含まれている価格が税抜価格である場合、その税抜価格を税込価格に換算する(Act17〜Act18)。次いでCPU11は、レシートデータ25に含まれる会員IDと取引日時の年度とから特定されるOTC医薬品集計データ146Rに、レシートデータ25を基に生成したOTC医薬品の購入明細データD1を追加する(Act19〜Act20)。またCPU11は、同OTC医薬品集計データ146Rの年度合計金額を、当該OTC医薬品の税込価格を加算した金額に更新する(Act21)。
ここに、電子レシート管理サーバ10のCPU11は、図10のAct15〜Act16の処理を実行することにより、客が購入した商品の販売データを含むレシートデータから、年間購入額が所定金額範囲の範囲内のときに税控除を受けられる商品群に属する商品の販売データを検出させる機能を実現する。すなわちCPU11は、Act15〜Act16の処理により検出手段を構成する。
補助記憶デバイス14のOTC医薬品集計ファイル146は、検出手段により検出された商品の販売データを、当該販売データを含むレシートデータに関連付けられた客識別情報と関連付けて記憶する記憶部を構成する。記憶部は、客識別情報と関連付けて、所定期間内に売買された税控除を受けられる商品群に属する商品の合計金額をさらに記憶する。そしてCPU11は、図10のAct19〜Act20の処理を実行することにより、検出手段により検出された商品の販売データを、当該販売データを含むレシートデータに関連付けられた客識別情報と関連付けて記憶部に記憶させる機能を実現する。すなわちCPU11は、Act19〜Act20の処理により記憶手段を構成する。
次に、電子レシートサービスの会員である消費者が、セルフメディケーション税制の税控除対象商品であるOTC医薬品の購買情報を、情報端末50を使用して閲覧し、さらに確定申告用の帳票を取得する場合の動作について、図11乃至図23を用いて説明する。因みに、確定申告用の帳票とは、セルフメディケーション税制の適用を受けるための確定申告の際に必要となる証明書類の1種である。この証明書類には、商品名、金額、当該商品がセルフメディケーション税制対象商品である旨、販売店名及び購入日が明記されていることが必要とされている。
図11乃至図14は、電子レシート管理サーバ10のCPU11が、ROM12又は補助記憶デバイス14に記憶されたアプリケーションプログラムの一種である制御プログラムにしたがって実行する情報処理手順を示す流れ図である。また、図15乃至図22は、情報端末50の表示デバイス(タッチパネルとする)に表示される画面の遷移例である。また、図23は、確定申告用の帳票の一例である。なお、図11乃至図14に示すとともに以下に説明する処理の内容は一例であって、同様な結果を得ることが可能であればその処理手順及び処理内容は特に限定されるものではない。また、図15乃至図23に示すとともに以下に説明する画面及び帳票の内容も一例であって、情報端末50のユーザである消費者が必要な情報を得ることができるのであれば、その内容は特に限定されるものではない。
OTC医薬品の購買情報を閲覧したい消費者は、先ず、情報端末50にインストールされている電子レシート閲覧プログラムを起動する。そうすると、情報端末50の表示デバイスにホーム画面SC1(図15を参照)が表示される。
ホーム画面SC1の一表示例を図15に示す。図示するようにホーム画面SC1には、会員IDを表すバーコードBCが表示されている。また、ホームアイコンIC1、レシートアイコンIC2及びその他アイコンIC3が表示されている。そしてホームアイコンIC1が選択状態となっており、レシートアイコンIC2とその他アイコンIC3とが非選択状態となっている。因みに、このホーム画面SC1のバーコードBCを、POS端末21に接続されたスキャナでスキャニングすることにより、POS端末21に会員IDを入力することができる。
ホーム画面SC1を確認した消費者は、レシートアイコンIC2にタッチする。そうすると、情報端末50から電子レシート管理サーバ10にレシート一覧要求コマンドが送信される。このコマンドを含め、以後に説明する情報端末50からの種々のコマンドには、当該情報端末50に設定されている会員IDが含まれる。なお、必ずしもすべてのコマンドに会員IDが含まれていなくてもよい。電子レシート管理サーバ10に会員IDを知らせる必要のないコマンドには会員IDを含めなくてもよい。
レシート一覧要求コマンドを受信した電子レシート管理サーバ10のCPU11は、電子レシートファイル143から当該コマンドに含まれる会員ID別に記憶されたレシートデータ25を検出する。そしてCPU11は、検出したレシートデータ25に基づいてレシート一覧画像を作成し、作成したレシート一覧画像をコマンド送信元の情報端末50へと送信する。かくして情報端末50では、表示デバイスの画面が、ホーム画面SC1からレシート一覧画面SC2(図16を参照)に切り替わる。
レシート一覧画面SC2の一表示例を図16に示す。図示するように、レシート一覧画面SC2には、レシート一覧画像が表示される。また、レシートアイコンIC2が選択状態となり、ホームアイコンIC1とその他アイコンIC3とが非選択状態となる。
レシート一覧画像は、一か月分のレシートの合計金額(図16では「1月 合計金額\99,999」)と、矢印アイコンM1,M2,M3とを含む。また、月間集計ボタンBT1がレシート一覧画面SC2に表示される。矢印アイコンM1がタッチされると、一か月前のレシート一覧画像に切り替わる。矢印アイコンM2がタッチされると、一か月後のレシート一覧画像に切り替わる。矢印アイコンM3がタッチされると、その月に生成されたレシートデータ25のリストが表示される。
レシート一覧画面SC2を確認した消費者は、月間集計ボタンBT1にタッチする。月間集計ボタンBT1がタッチされると、情報端末50から電子レシート管理サーバ10に月間集計要求コマンドが送信される。
月間集計要求コマンドを受信した電子レシート管理サーバ10のCPU11は、図11乃至図14の流れ図に示す手順の情報処理を開始する。
先ずCPU11は、図11のAct31として時計部15で計時されている日時データから現時点の年月を検出する。そしてCPU11は、Act32としてその年月をRAM13のワークエリアに確保された年月エリアに書き込む。
CPU11は、Act33として月間集計ファイル144を検索して、月間集計要求コマンドに含まれる会員IDと年月エリア内の年月とをヘッダ情報とする月間集計データ144Rを検出する。そしてCPU11は、Act34としてその月間集計データ144Rに基づいて月間集計画像を生成する。CPU11は、Act35として月間集計画像をコマンド送信元の情報端末50へと送信する。かくして情報端末50では、表示デバイスの画面が、レシート一覧画面SC2から月間集計画面SC3(図17を参照)に切り替わる。
月間集計画面SC3の一表示例を図17に示す。図示するように、月間集計画面SC3には、月間集計画像が表示される。レシートアイコンIC2、ホームアイコンIC1及びその他アイコンIC3の状態は変化しない。
月間集計画像は、月間合計の金額(図17では「\99,999」)と、分類コード別の名称及び合計金額のリストL1と、矢印アイコンM5,M6とを含む。また、閲覧終了ボタンBT2が月間集計画面SC3に表示される。なお、リストL1において、OTC医薬品の小分類コードに対する小分類名称「OTC医薬品」には、ハイパーテキスト「一覧表示」が付されている。
消費者は、月間集計画像から、当月に電子レシートサービスの加盟店で購入した商品の合計金額と分類別の合計金額とを示す月間集計データを確認することができる。消費者は、前月の月間集計データを閲覧したい場合、矢印アイコンM5にタッチする。矢印アイコンM5がタッチされると、情報端末50は、電子レシート管理サーバ10に第1の年月変更コマンドを送信する。消費者は、翌月の月間集計データを閲覧したい場合、矢印アイコンM6にタッチする。矢印アイコンM6がタッチされると、情報端末50は、電子レシート管理サーバ10に第2の年月変更コマンドを送信する。なお、翌月の月間集計データ144Rが存在しない場合には、矢印アイコンM6は無効化されており、タッチしても第2の年月変更コマンドは送信されない。
消費者は、OTC医薬品の購買情報を閲覧したい場合、ハイパーテキスト「一覧表示」にタッチする。ハイパーテキスト「一覧表示」がタッチされると、情報端末50は、電子レシート管理サーバ10に一覧表示コマンドを送信する。
消費者は、月間集計画像の閲覧を終了する場合には、閲覧終了ボタンBT2にタッチする。閲覧終了ボタンBT2がタッチされると、情報端末50は、電子レシート管理サーバ10に閲覧終了コマンドを送信する。
月間集計画像を送信したCPU11は、Act36として第1又は第2の年月変更コマンドを受信したか否かを判断する。第1又は第2の年月変更コマンドを受信していない場合(Act36にてNO)、CPU11は、Act37として一覧表示コマンドを受信したか否かを判断する。一覧表示コマンドを受信していない場合(Act37にてNO)、CPU11は、Act38として閲覧終了コマンドを受信したか否かを判断する。閲覧終了コマンドを受信していない場合(Act38にてNO)、CPU11は、Act36の処理に戻る。したがってCPU11は、Act36乃至Act38の処理により、第1又は第2の年月変更コマンドを受信するか、一覧表示コマンドを受信するか、閲覧終了コマンドを受信するのを待ち受ける。
Act36乃至Act38の待ち受け状態において、第1又は第2の年月変更コマンドを受信した場合には(Act36にてYES)、CPU11は、Act39として年月エリアの年月を更新する。具体的にはCPU11は、第1の年月変更コマンドを受信した場合には一月前の年月に更新する。CPU11は、第2の年月変更コマンドを受信した場合には一月後の年月に更新する。その後CPU11は、Act33の処理に戻る。これにより情報端末50においては、月間集計画面SC3に表示される画像が、前月又は翌月の月間集計画像に切り替わる。
Act36乃至Act38の待ち受け状態において、一覧表示コマンドを受信した場合には(Act37にてYES)、CPU11は、Act40として、年月エリアから年度を検出し、RAM13のワークエリアに確保された年度エリアに書き込む。そしてCPU11は、Act41としてOTC医薬品集計ファイル146を検索して、月間集計要求コマンドに含まれていた会員IDと、OTC医薬品の小分類コードと、年度エリア内の年度とをヘッダ情報とするOTC医薬品集計データ146Rを検出する。
CPU11は、OTC医薬品集計データ146Rを検出したならば、Act42としてそのOTC医薬品集計データ146Rに基づいてOTC医薬品一覧画像を生成する。またCPU11は、Act43としてOTC医薬品集計データ146Rの控除フラグを調べる。そして、控除フラグが“1”にセットされていた場合には(Act43にてYES)、CPU11は、Act44としてセルフメディケーション税制の控除を受けられることを消費者に報知するためのメッセージをOTC医薬品一覧画像に追加する。メッセージとしては、例えば「医療費控除対象です」、「セルフメディケーション税制による控除を受けられます」等が考えられる。控除フラグが“0”にリセットされている場合には(Act43にてNO)、CPU11は、Act44の処理を実行しない。
CPU11は、Act45としてOTC医薬品一覧画像をコマンド送信元の情報端末50へと送信する。かくして情報端末50では、表示デバイスの画面が、月間集計画面SC3からOTC医薬品一覧画面SC4(図18を参照)に切り替わる。
OTC医薬品一覧画面SC4の一表示例を図18に示す。図示するように、OTC医薬品一覧画面SC4には、OTC医薬品一覧画像が表示される。レシートアイコンIC2、ホームアイコンIC1及びその他アイコンIC3の状態は変化しない。
OTC医薬品一覧画像は、年度合計金額(図18では「合計:\33,333」)と、OTC医薬品の明細購入リストL2と、矢印アイコンM7,M8とを含む。また、帳票ボタンB3と閲覧終了ボタンBT4とがOTC医薬品一覧画面SC4に表示される。図17のOTC医薬品一覧画面SC4は、年度合計金額が控除対象の下限額を超えている場合である。すなわち、OTC医薬品一覧画像は、メッセージMS1を含む。
明細購入リストL2は、OTC医薬品集計データ146Rに含まれる各購入明細データD1によって作成される。すなわち、1つの購入明細データD1の取引日時と商品名と税込価格とを1行(明細行と称する)で表わし、この明細行を全ての購入明細データD1の数だけ行方向に並べることで、明細購入リストL2が作成される。なお、取引日時については、図18に示すように日付のみ明細行に表示させてもよいし、時刻まで明細行に表示させてもよい。
消費者は、OTC医薬品一覧画像から、この一年間に電子レシートサービスの加盟店で購入したOTC医薬品の合計金額と個々の明細(取引日時と商品名と税込価格)とを表わすOTC医薬品購買情報を確認することができる。
消費者は、前年のOTC医薬品購買情報を閲覧したい場合、矢印アイコンM7にタッチする。矢印アイコンM7がタッチされると、情報端末50は、電子レシート管理サーバ10に第1の年度変更コマンドを送信する。翌年のOTC医薬品購買情報を閲覧したい場合、消費者は、矢印アイコンM8にタッチする。矢印アイコンM8がタッチされると、情報端末50は、電子レシート管理サーバ10に第2の年度変更コマンドを送信する。なお、翌年のOTC医薬品集計データ146Rが存在しない場合には、矢印アイコンM8は無効化されており、タッチしても第2の年度変更コマンドは送信されない。
消費者は、OTC医薬品購買情報を購入した際のレシートを取得したい場合、所望の明細行にタッチする。明細行がタッチされると、情報端末50は、電子レシート管理サーバ10に明細選択コマンドを送信する。明細選択コマンドには、タッチされた明細行に表示されている取引日時、商品名及び税込価格が含まれる。
消費者は、セルフメディケーション税制の適用を受けるための確定申告の際に必要な帳票を取得したい場合、帳票ボタンBT3にタッチする。帳票ボタンBT3がタッチされると、情報端末50は、電子レシート管理サーバ10に帳票要求コマンドを送信する。
消費者は、OTC医薬品購買情報の閲覧を終了する場合には、閲覧終了ボタンBT4にタッチする。閲覧終了ボタンBT4がタッチされると、情報端末50は、電子レシート管理サーバ10に閲覧終了コマンドを送信する。
OTC医薬品一覧画像を送信したCPU11は、図12のAct51として第1又は第2の年度変更コマンドを受信したか否かを判断する。第1又は第2の年度変更コマンドを受信していない場合(Act51にてNO)、CPU11は、Act52として明細選択コマンドを受信したか否かを判断する。明細選択コマンドを受信していない場合(Act52にてNO)、CPU11は、Act53として帳票要求コマンドを受信したか否かを判断する。帳票要求コマンドを受信していない場合(Act53にてNO)、CPU11は、Act54として閲覧終了コマンドを受信したか否かを判断する。閲覧終了コマンドを受信していない場合(Act54にてNO)、CPU11は、Act51の処理に戻る。したがってCPU11は、Act51乃至Act54の処理により、第1又は第2の年度変更コマンドを受信するか、明細選択コマンドを受信するか、帳票要求コマンドを受信するか、閲覧終了コマンドを受信するのを待ち受ける。
Act51乃至Act54の待ち受け状態において、第1又は第2の年度変更コマンドを受信した場合には(Act51にてYES)、CPU11は、Act55として年度エリアの年度を更新する。具体的にはCPU11は、第1の年度変更コマンドを受信した場合には一年前の年度に更新する。CPU11は、第2の年度変更コマンドを受信した場合には一年後の年度に更新する。その後CPU11は、図11のAct41の処理に戻る。これにより、情報端末50においては、ディスプレイに表示されるOTC医薬品一覧画面SC4の画像が、前年又は翌年のOTC医薬品一覧画像に切り替わる。
Act51乃至Act54の待ち受け状態において、明細選択コマンドを受信した場合には(Act52にてYES)、CPU11は、図13のAct71としてその明細選択コマンドに含まれる取引日時、商品名及び価格を含む購入明細データD1をOTC医薬品集計データ146Rから検出する。次いでCPU11は、Act72として電子レシートファイル143を検索して、当該購入明細データD1から特定される1つのレシートデータ25を検出する。そしてCPU11は、Act73としてその検出されたレシートデータ25に基づいて電子レシート画像を生成する。
電子レシート画像を生成したならば、CPU11は、Act74として電子レシート画像をコマンド送信元の情報端末50へと送信する。かくして情報端末50では、表示デバイスの画面が、OTC医薬品一覧画面SC4から電子レシート画面SC5(図19を参照)に切り替わる。
電子レシート画面SC5の一表示例を図19に示す。図示するように、電子レシート画面SC5には、電子レシート画像Rが表示される。レシートアイコンIC2、ホームアイコンIC1及びその他アイコンIC3の状態は変化しない。また、送信ボタンBT5と閲覧終了ボタンBT6とが電子レシート画面SC5に表示される。
消費者は、電子レシート画像Rから、選択行に商品名等が表示されているOTC医薬品を購入したときに店舗から発行されたレシートを確認することができる。そのレシートを取得したい場合、消費者は、送信ボタンBT5にタッチする。送信ボタンBT5がタッチされると、情報端末50は、電子レシート管理サーバ10に送信コマンドを送信する。
消費者は、電子レシート画像Rの閲覧を終了する場合、閲覧終了ボタンBT6にタッチする。閲覧終了ボタンBT6がタッチされると、情報端末50は電子レシート管理サーバ10に閲覧終了コマンドを送信する。
電子レシート画像を送信したCPU11は、Act75として送信コマンドを受信したか否かを判断する。送信コマンドを受信していない場合(Act75にてNO)、CPU11は、Act76として閲覧終了コマンドを受信したか否かを判断する。閲覧終了コマンドを受信していない場合(Act76にてNO)、CPU11は、Act75の処理に戻る。したがってCPU11は、Act75及びAct76の処理により送信コマンドを受信するか、閲覧終了コマンドを受信するのを待ち受ける。
Act75及びAct76の待ち受け状態において、送信コマンドを受信した場合には(Act75にてYES)、CPU11は、Act77としてその送信コマンドに含まれる会員IDで特定される会員データ141Rからメールアドレスを検出する。そしてCPU11は、Act78として、Act73の処理で生成した電子レシート画像をPDF(Portable Document Format)ファイルのデータに変換する。そしてCPU11は、Act79としてメールソフトを起動して、PDFファイルのデータに変換された電子レシート画像を添付ファイルとする電子メールを作成し、Act77の処理で取得したメールアドレス宛てに送信する。その後、CPU11は、図11のAct41の処理に戻る。これにより、情報端末50においては、表示デバイスの画面が電子レシート画面SC5からOTC医薬品一覧画面SC4に戻る。
Act75及びAct76の待ち受け状態において、閲覧終了コマンドを受信した場合には(Act76にてYES)、CPU11は、図11のAct41の処理に戻る。これにより、情報端末50においては、表示デバイスの画面が、電子レシート画面SC5からOTC医薬品一覧画面SC4に戻る。
図12のAct51乃至Act54の待ち受け状態において、帳票要求コマンドを受信した場合には(Act53にてYES)、CPU11は、Act56として帳票要求コマンドに含まれる会員IDで特定されるOTC医薬品集計データ146Rの控除フラグを再度チェックする。そして、控除フラグが“1”にセットされていた場合(Act56にてYES)、CPU11は、Act57として出力先リスト画像をコマンド送信元の情報端末50へと送信する。かくして情報端末50では、表示デバイスの画面が、OTC医薬品一覧画面SC4から出力先リスト画面SC6(図20を参照)に切り替わる。
出力先リスト画面SC6の一表示例を図20に示す。図示するように、出力先リスト画面SC6には、第1乃至第3の選択ボックスPM1,PM2,PM3を備えた出力先リスト画像が表示される。また、直前のOTC医薬品一覧画面SC4に表示されていた年度及び合計金額と、実行ボタンBT7及び閲覧終了ボタンBT8とが、出力先リスト画面SC6に表示される。第1の選択ボックスPM1には、都道府県名がプルダウンメニューで表示される。第2の選択ボックスPM2には、第1の選択ボックスPM1で選択された都道府県の市区町村名がプルダウンメニューで表示される。第3の選択ボックスPM3には、第2の選択ボックスPM2で選択された市区町村内にある電子レシートサービス加盟店の店舗名がプルダウンメニューで表示される。
出力先リスト画面SC6を確認した消費者は、第1乃至第3の選択ボックスPM1,PM2,PM3にそれぞれ表示されるメニューを選択操作することにより、帳票の出力先とする店舗を選択する。店舗を選択し終えると、消費者は、実行ボタンBT7にタッチする。実行ボタンBT7がタッチされると、情報端末50は、電子レシート管理サーバ10に帳票出力コマンドを送信する。帳票出力コマンドには、会員IDとともに、第1乃至第3の選択ボックスPM1,PM2,PM3で選択された店舗の店舗コードが含まれる。
出力先リスト画像を送信した電子レシート管理サーバ10のCPU11は、帳票の出力先が指定されるのを待ち受ける(Act58)。CPU11は、出力先リスト画像を送信した情報端末50から帳票出力コマンドを受信すると、帳票の出力先が指定されたと判断する(Act58にてYES)。帳票の出力先が指定されると、CPU11は、Act59として帳票出力コマンドに含まれる店舗コードを、RAM13のワークエリアに確保された出力先エリアに書き込む。
CPU11は、Act60としてOTC医薬品集計ファイル146に記憶されたデータに基づいて帳票を生成する。具体的にはCPU11は、帳票出力コマンドに含まれる会員IDと、OTC医薬品の小分類コードと、年度エリア内の年度とをヘッダ情報とするOTC医薬品集計データ146Rを検出する。そしてCPU11は、このOTC医薬品集計データ146Rに記憶されている各購入明細データD1の取引日時、店舗名、店舗所在地、商品名、税込価格等を用いて帳票データを生成する。またCPU11は、Act61として各購入明細データD1に含まれる発行回数を+1だけ増加させる。
CPU11は、Act62として出力先エリアに記憶された店舗コードで店舗ファイル142を検索し、該当する店舗データ142Rのプリンタアドレスを取得する。そしてCPU11は、Act63として通信ユニット16を制御して、プリンタアドレスで特定されるプリンタ23宛に帳票データを送信する。帳票データを送信した後、CPU11は、図11のAct41の処理に戻る。これにより、情報端末50においては、ディスプレイに表示される画像が、出力先リスト画面SC6からOTC医薬品一覧画面SC4に戻る。
電子レシート管理サーバ10から送信された帳票データは、ネットワーク30を介して、プリンタアドレスで特定される店舗のプリンタ23で受信され、プリントアウトされる。この帳票データを基にプリンタ23で印刷された帳票60の一例を図23に示す。図示するように、帳票60は、セルフメディケーション税制の対象商品であるOTC医薬品の購入リスト61と、当該帳票60がセルフメディケーション税制の対象商品購入一覧であることを示すメッセージ62と、OTC医薬品の購入合計金額63と、当該帳票60の発行元及び発行日を特定する情報64とを含む。購入リスト61は、支払い年月日欄、金額(税込)欄、医薬品名欄、店舗所在地欄、店舗名欄及び備考欄が設けられており、各欄にそれぞれ該当するデータが印刷される。特に、備考欄には、発行回数が“1”以上の商品について「再発行」と印刷される。
このように、帳票60には、消費者が購入したOTC医薬品の商品名及び税込金額と、当該商品がセルフメディケーション税制対象商品である旨のメッセージ62と、販売店名及び購入日が明記されている。したがって帳票60は、セルフメディケーション税制の適用を受けるための確定申告の際に必要となる証明書類として有効である。
図12に説明を戻す。
CPU11は、控除フラグが“0”にリセットされていた場合(Act56にてNO)、図14のAct81としてOTC医薬品の年度合計金額を取得する。具体的にはCPU11は、帳票出力コマンドに含まれる会員IDと、OTC医薬品の小分類コードと、年度エリア内の年度とをヘッダ情報とするOTC医薬品集計データ146Rを検出する。そしてCPU11は、このOTC医薬品集計データ146Rに記憶されている年度合計金額を取得する。控除フラグは、図10のAct22において、年度合計金額が控除対象の下限額(2017年度から導入のセルフメディケーション税制では12,000円未満)の場合、あるいはAct23において、年度合計金額が控除対象の上限額(2017年度から導入のセルフメディケーション税制では100,000円)を超える場合、“0”にリセットされる。したがって、Act81の処理において取得される年度合計金額は、下限額よりも少ない金額または上限額を超えた金額となる。
CPU11は、Act82として年度合計金額が控除対象の下限額よりも少ない金額であるか否かを判定する。年度合計金額が控除対象の下限額よりも少ない金額の場合(Act82にてYES)、CPU11は、Act83として控除対象の下限額から年度合計金額を減算して下限額までの不足額を算出する。そしてCPU11は、Act84としてこの不足額を含む不足メッセージを作成し、情報端末50に宛てて送信する。
これに対し、年度合計金額が上限額を超えている場合には(Act82にてNO)、CPU11は、Act85として超過メッセージを作成し、情報端末50に宛てて送信する。
Act84又はAct85の処理により、情報端末50においては、ディスプレイに表示されているOTC医薬品一覧画面SC4のメッセージMS1が、不足メッセージMS2(図21を参照)又は超過メッセージMS3(図22を参照)に変更される。
図21は、不足メッセージMS2が表示されたOTC医薬品一覧画面SC4の一表示例である。図示するように、OTC医薬品一覧画面SC4には、セルフメディケーション税制の控除を受けるための金額が不足していることとその不足額とを通知する不足メッセージMS2が表示される。また、「出力する」ボタンBT9と「出力しない」ボタンBT10とがOTC医薬品一覧画面SC4に表示される。セルフメディケーション税制の控除を受けるための金額が不足していても、電子レシート対応の店舗以外の店舗で購入したOTC医薬品によって所定金額を満たす場合がある。そこで不足メッセージMS2を確認した消費者は、帳票を発行する場合には「出力する」ボタンBT9を、帳票を発行しない場合には「出力しない」ボタンBT10をタッチする。
図22は、超過メッセージMS3が表示されたOTC医薬品一覧画面SC4の一表示例である。図示するように、OTC医薬品一覧画面SC4には、セルフメディケーション税制の控除金額を超えていること、通常の医療費控除を受けられることを通知する超過メッセージMS3が表示される。また、「出力する」ボタンBT9と「出力しない」ボタンBT10とがOTC医薬品一覧画面SC4に表示される。従来の医療費控除制度による控除を受けるか、セルフメディケーション税制の控除を受けるかは任意に選択可能である。ただし、セルフメディケーション税制は、医療費控除の特例という位置付けであるので、両方の控除を同時に受けることはできない。そこで超過メッセージMS3を確認した消費者は、帳票を発行する場合には「出力する」ボタンBT9を、帳票を発行しない場合には「出力しない」ボタンBT10をタッチする。
OTC医薬品一覧画面SC4において、「出力する」ボタンBT9がタッチされた場合には、情報端末50は、電子レシート管理サーバ10に出力コマンドを送信する。「出力しない」ボタンBT9がタッチされた場合には、情報端末50は、電子レシート管理サーバ10に非出力コマンドを送信する。
CPU11は、OTC医薬品一覧画面SC4に不足メッセージMS2又は超過メッセージMS3を表示させた後、Act86として出力コマンドを受信するか非出力コマンドを受信するのを待ち受ける。
ここで、出力コマンドを受信した場合(Act86、YES)、CPU11は、Act87乃至Act93として、前述したAct57乃至Act63の処理と同様な処理を実行する。すなわちCPU11は、Act87として出力先リスト画像をコマンド送信元の情報端末50へと送信する。そしてCPU11は、Act88として帳票の出力先が指定されるのを待ち受ける。帳票の出力先が指定されると(Act88にてYES)、CPU11は、Act89として帳票出力コマンドに含まれる店舗コードを、RAM13のワークエリアに確保された出力先エリアに書き込む。
CPU11は、Act90としてOTC医薬品集計ファイル146に記憶されたデータに基づいて帳票を生成する。またCPU11は、Act91として各購入明細データD1に含まれる発行回数を+1だけ増加させる。
CPU11は、Act92として出力先エリアに記憶された店舗コードで店舗ファイル142を検索し、該当する店舗データ142Rのプリンタアドレスを取得する。そしてCPU11は、Act93として通信ユニット16を制御して、プリンタアドレスで特定されるプリンタ23宛に帳票データを送信する。帳票データを送信した後、CPU11は、図11のAct41の処理に戻る。
電子レシート管理サーバ10から送信された帳票データは、ネットワーク30を介して、プリンタアドレスで特定される店舗のプリンタ23で受信され、帳票60としてプリントアウトされる。
ここで、不足メッセージMS2が表示されているOTC医薬品一覧画面SC4の「出力する」ボタンBT9がタッチされた場合、帳票60に不足メッセージMS2またはそれに類似した内容のメッセージが印字されるようにしてもよい。同様に、超過メッセージMS3が表示されているOTC医薬品一覧画面SC4の「出力する」ボタンBT9がタッチされた場合、帳票60に超過メッセージMS3またはそれに類似した内容のメッセージが印字されるようにしてもよい。
一方、CPU11は、Act86において、非出力コマンドを受信した場合には(Act86、NO)、Act87乃至Act93の処理を行うことなく図11のAct41の処理に戻る。
ここに、電子レシート管理サーバ10のCPU11は、図12のAct56〜Act63の処理を実行することにより、会員ID(客識別情報)を含む帳票出力要求に応答して、OTC医薬品集計ファイル146で当該会員IDと関連付けられて記憶されている商品の販売データに基づき、所定期間内に売買された税控除を受けられる商品群に属する商品の商品名、金額、販売店名、購入日及び当該商品が税控除の対象商品である旨の記載を含む帳票60を出力する機能を実現する。すなわちCPU11は、Act56〜Act63の処理により帳票出力手段を構成する。
ここでCPU11は、帳票出力要求とともに受け取ったプリンタアドレス(出力先識別情報)で識別されるプリンタ23(出力機器)に送信出力する。またCPU11は、帳票出力要求に対して当該帳票出力要求に含まれる会員IDと関連付けてOTC医薬品集計ファイル146で記憶されている合計金額が所定金額範囲の範囲内であることを条件に帳票出力手段を動作させる。
さらにCPU11は、図14のAct81〜Act86の処理を実行することにより、帳票出力要求に対して当該帳票出力要求に含まれる会員IDと関連付けてOTC医薬品集計ファイル146で記憶されている合計金額が所定金額範囲の範囲外であるとき、帳票出力を行うか否かの選択入力を受け付ける機能を実現する。すなわちCPU11は、Act81〜Act86の処理により選択手段を構成する。この選択手段は、合計金額が所定金額範囲の下限金額未満であるとき、合計金額が下限金額に達するまでの不足額を帳票出力要求の要求元機器へと通知することを含む。
図12に説明を戻す。
Act51乃至Act54の待ち受け状態において、閲覧終了コマンドを受信した場合(Act54にてYES)、CPU11は、図11のAct33の処理に戻る。これにより、情報端末50においては、表示デバイスの画面が、OTC医薬品一覧画面SC4から月間集計画面SC3に戻る。
Act36乃至Act38の待ち受け状態において、閲覧終了コマンドを受信した場合には(Act38にてYES)、CPU11は、Act46としてコマンド送信元の情報端末50に対して消去コマンドを出力する。以上で、CPU11は、月間集計コマンドを受信した際の処理を終了する。因みに、消去コマンドを受信した情報端末50においては、表示デバイスの画面がホーム画面SC1に戻る。
このように本実施形態によれば、電子レシートサービスの会員である消費者は、電子レシート閲覧プログラムがインストールされた情報端末50を使用することにより、セルフメディケーション税制に対応した確定申告用の帳票60を入手することができる。
しかも帳票60は、消費者が任意に選択した電子レシートサービス加盟店のプリンタ23からプリントアウトされる。したがって、消費者は、自身にとって都合のよい店舗から確定申告用の帳票60を入手できるメリットがある。
また、帳票60がプリントアウトされる条件は、OTC医薬品の年間購入合計金額が控除対象の範囲内であるときに限られる。したがって、控除を受けられないときの無駄な帳票発行を未然に防ぐことができる。
しかも、帳票60をプリントアウトできないときには、消費者の情報端末50に帳票60を発行できない理由を示すメッセージが表示される。したがって消費者は、帳票60が発行されない理由を正確に知ることができる。
以下、他の実施形態について説明する。
前記実施形態では、消費者が一年間に電子レシートサービス加盟店で購入したOTC医薬品のリストを帳票60に印刷する場合を例示した。他の実施形態としては、消費者が指定した電子レシートサービス加盟店で購入したOTC医薬品のリストを帳票60に印刷可能とする。例えば、出力先リスト画面SC6に出力対象の店舗を指定する機能を持たせる。そして情報端末50は、電子レシート管理サーバ10に、出力先として消費者が選択した店舗の店舗コードとともに、出力対象として消費者が指定した店舗の店舗コードを含む帳票出力コマンドを送信する。電子レシート管理サーバ10のCPU11は、図12のAct60において帳票を生成する際に、OTC医薬品集計データ146Rに記憶されている各購入明細データD1のうち、出力対象として消費者が指定した店舗の店舗名を含む購入明細データD1で帳票データを生成する。こうすることにより、消費者が指定した電子レシートサービス加盟店で購入したOTC医薬品のリストが印刷された帳票60を取得することができる。
前記実施形態では、帳票データの出力先をプリンタ23とした。他の実施形態としては、帳票データの出力先をコンビニエンスストア等に設置されているマルチメディア端末、市役所、税務署等に設置されているパーソナルコンピュータ等の情報処理装置であってもよい。この場合、情報処理装置で受信した帳票データを人為的にプリントアウトすればよい。
前記実施形態では、電子レシート管理サーバのCPU11は、帳票要求コマンドを受信した際に控除フラグをチェックし、“0”にリセットされている場合に帳票60の作成を行わなかった。他の実施形態としては、控除フラグが“0”、すなわち年度合計金額が控除対象額の下限額未満または上限額を超える場合でも、帳票60を印刷出力するようにしてもよい。このような実施形態は、図12のAct56の処理をスキップするようにすればよい。
不足メッセージMS2又は超過メッセージMS3の内容は、図21又は図22に示すものに限定されるものではない。不足メッセージMS2の場合、例えば、セルフメディケーション税制による所得控除を受けるためには、OTC医薬品を年間12,000円を超えて購入しなければならない旨のメッセージであってもよい。また、図21に示すメッセージと上記のメッセージとを適宜組み合わせたメッセージであってもよい。超過メッセージMS3の場合、10万円を超えた医療費の所得控除を受けるか、セルフメディケーション税制で所得控除を受けるかを選択できる旨のメッセージ、あるいは医療費控除制度とセルフメディケーション税制の両方を同時に利用することができない旨のメッセージであってもよい。また、図22に示すメッセージと上記のメッセージとを適宜組み合わせたメッセージであってもよい。さらに、セルフメディケーション税制、医療費控除に関係して記載した具体的な各金額は、あくまでも出願時点における金額を記載したものに過ぎず、これに限定されるものではない。
帳票50のレイアウトは、図23に示すものに限定されるものではない。確定申告の際に必要な商品名、金額、当該商品がセルフメディケーション税制対象商品である旨、販売店名及び購入日が明記されていればよい。
前記実施形態では、セルフメディケーション税制を対象とした。税制の種類は、セルフメディケーション税制に限定されるものではない。セルフメディケーション税制と同様に、特定の商品群に属する商品の年間購入額が所定金額範囲の範囲内のときに税控除を受けられる税制であれば、本実施形態の電子レシート管理サーバ(レシートデータ管理装置)10を適用することができる。
なお、電子レシート管理サーバ10の譲渡は一般に、電子レシート閲覧プログラム等のプログラムがROM12又は補助記憶デバイス14に記憶された状態にて行われる。しかしこれに限らず、上記プログラムがROM12又は補助記憶デバイス14に記憶されていない状態で、あるいは別の制御プログラムがROM又は補助記憶ユニットに記憶された状態で譲渡されてもよい。この場合は、電子レシート管理サーバ10が備える書き込み可能な記憶デバイスに、この電子レシート管理サーバ10とは個別に譲渡された上記プログラムがユーザなどの操作に応じて書き込まれる。上記プログラムの譲渡は、リムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介した通信により行うことができる。記録媒体は、CD−ROM,メモリカード等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。また、プログラムのインストールやダウンロードにより得る機能は、装置内部のOS(オペレーティング・システム)等と協働してその機能を実現させるものであってもよい。
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]客が購入した商品の販売データを含むレシートデータから、年間購入額が所定金額範囲の範囲内のときに税控除を受けられる商品群に属する商品の販売データを検出する検出手段と、前記検出手段により検出された前記商品の販売データを、当該販売データを含む前記レシートデータに関連付けられた客識別情報と関連付けて記憶部に記憶させる記憶手段と、前記客識別情報を含む帳票出力要求に応答して、前記記憶部で当該客識別情報と関連付けられて記憶されている前記商品の販売データに基づき、所定期間内に売買された前記税控除を受けられる商品群に属する商品の商品名、金額、販売店名、購入日及び当該商品が前記税控除の対象商品である旨の記載を含む帳票を出力する帳票出力手段と、を具備するレシートデータ管理装置。
[2]前記帳票出力手段は、前記帳票出力要求とともに受け取った出力先識別情報で識別される出力機器に送信出力する、付記[1]記載のレシートデータ管理装置。
[3]前記記憶部は、前記客識別情報と関連付けて、所定期間内に売買された前記税控除を受けられる商品群に属する商品の合計金額をさらに記憶し、前記帳票出力要求に対して当該帳票出力要求に含まれる前記客識別情報と関連付けて前記記憶部で記憶されている合計金額が前記所定金額範囲の範囲内であることを条件に前記帳票出力手段を動作させる、付記[1]又は[2]に記載のレシートデータ管理装置。
[4]前記帳票出力要求に対して当該帳票出力要求に含まれる前記客識別情報と関連付けて前記記憶部で記憶されている合計金額が前記所定金額範囲の範囲外であるとき、帳票出力を行うか否かの選択入力を受け付ける選択手段、をさらに具備し、帳票出力を行う旨の選択入力を受け付けた場合には前記帳票出力手段を動作させる、付記[3]記載のレシートデータ管理装置。
[5]前記選択手段は、前記合計金額が前記所定金額範囲の下限金額未満であるとき、前記合計金額が前記下限金額に達するまでの不足額を前記帳票出力要求の要求元機器へと通知することを含む、付記[4]記載のレシートデータ管理装置。
[6]コンピュータに、客が購入した商品の販売データを含むレシートデータから、年間購入額が所定金額範囲の範囲内のときに税控除を受けられる商品群に属する商品の販売データを検出させる機能と、前記検出された前記商品の販売データを、当該販売データを含む前記レシートデータに関連付けられた客識別情報と関連付けて記憶部に記憶させる機能と、前記客識別情報を含む帳票出力要求に応答して、前記記憶部で当該客識別情報と関連付けられて記憶されている前記商品の販売データに基づき、所定期間内に売買された前記税控除を受けられる商品群に属する商品の商品名、金額、販売店名、購入日及び当該商品が前記税控除の対象商品である旨の記載を含む帳票を出力させる機能と、を実現させるためのプログラム。