JP6928804B2 - 銅管とアルミニウム管の接合体およびその接合方法 - Google Patents

銅管とアルミニウム管の接合体およびその接合方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6928804B2
JP6928804B2 JP2018172096A JP2018172096A JP6928804B2 JP 6928804 B2 JP6928804 B2 JP 6928804B2 JP 2018172096 A JP2018172096 A JP 2018172096A JP 2018172096 A JP2018172096 A JP 2018172096A JP 6928804 B2 JP6928804 B2 JP 6928804B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tube
aluminum
copper
cross
pipe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018172096A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020044538A (ja
Inventor
栄一 芝
栄一 芝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Okumura Metals Co Ltd
Original Assignee
Okumura Metals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Okumura Metals Co Ltd filed Critical Okumura Metals Co Ltd
Priority to JP2018172096A priority Critical patent/JP6928804B2/ja
Priority to PCT/JP2019/033729 priority patent/WO2020054425A1/ja
Priority to CN201980059160.4A priority patent/CN112672841A/zh
Publication of JP2020044538A publication Critical patent/JP2020044538A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6928804B2 publication Critical patent/JP6928804B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K20/00Non-electric welding by applying impact or other pressure, with or without the application of heat, e.g. cladding or plating
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L13/00Non-disconnectible pipe-joints, e.g. soldered, adhesive or caulked joints
    • F16L13/007Non-disconnectible pipe-joints, e.g. soldered, adhesive or caulked joints specially adapted for joining pipes of dissimilar materials
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L13/00Non-disconnectible pipe-joints, e.g. soldered, adhesive or caulked joints
    • F16L13/02Welded joints

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)
  • Non-Disconnectible Joints And Screw-Threaded Joints (AREA)

Description

本発明は、銅管とアルミニウム管とを接合した接合体およびその接合方法に関するものである。
従来、空調機器の配管材料として銅管が使用されてきたが、近年、材料コストの低減、或いは軽量化の観点から、銅管の代わりにアルミニウム管の使用が増えてきた。特に熱交換器のアルミニウム化は広く行われている。このように、銅管とアルミニウム管とが混在する状況では、銅管とアルミニウム管とを接続する必要がある。
銅管とアルミニウム管の接続方法には幾つかの方法があるが、現在量産で広く使われている方法の一つとして共晶接合がある(例えば、非特許文献1)。共晶接合は拡散接合の一種であるが、一時的に接合面が液化する点に特徴がある。アルミニウム管の中に先端を縮管加工した銅管を嵌め込み、銅管を強く押し込みながら加熱して接合する方法である。
銅とアルミニウムの二元状態図では共晶点(548℃)が存在するので、銅管とアルミニウム管を接触させて加熱すると、拡散により接触面において相互の原子の混合が生じ、温度が共晶点に達すると接触面付近が溶融する。共晶接合はこれを利用して銅管とアルミニウム管を短時間で接合する方法である(非特許文献2)。
浅野 祐一郎 「異種金属管の接合」軽金属溶接 Vol.42(2004),No.9,pp429-434 里 達雄、北岡 山治、神尾 彰彦「Al−Cu系合金」軽金属 Vol.38(1988),No.9,pp558-578
特開平11−33747号公報 特開2011−140049号公報
しかし、従来の共晶接合技術としては、主に、銅管の先端のテーパー形状やアルミニウム合金管への銅管の挿入条件、加熱条件などを最適化することで、より高い接合品質を得ることが検討されてきた。
例えば、特許文献1には、先端をテーパー状に加工した銅管を加熱してアルミニウム管に特定のスピードで圧入する共晶接合方法について詳しく開示されている。特許文献1では、アルミニウム管の内径よりも、外径が僅かに大きな銅管が用いられる。銅管の先端はテーパー角度1度〜8度で加工され、この銅管を、高周波加熱コイルを用いて、銅−アルミニウムの共晶点(548℃)以上であって、アルミニウム管の融点以下の温度に加熱する。この状態で、10mm/秒以上の速度で銅管をアルミニウム管に圧入し、その後に圧縮空気を流して冷却することで、両者が接合される。
例えば、特許文献1の実施例では、実際の具体的な接合例として、外径8φ、肉厚0.6mmの脱酸銅管と、同じく外径8φ、肉厚0.6mmのアルミニウム管(99.3%Al)が用いられる。銅管を10秒間加熱して銅管温度を750℃とし、その後加熱速度を下げて銅管温度を560℃にしてから、銅管をアルミニウム管に50mm/秒で圧入し、その後に圧縮空気で冷却することで、両者が接合される。しかし、このような方法では、初期加熱だけで10秒を要し、生産性の点でこの方法をそのまま量産に適用することはできない。
これに対し、特許文献2では、量産に使える方法として、抵抗溶接の様に電極を経由して銅素材とアルミニウム素材に電流を流すことで急速に加熱を行う方法が提案されている。又、共晶接合の品質を上げるために、2次加圧を印加することが提案されている。銅素材とアルミニウム素材が押し付け合っている界面で共晶反応が生じると、界面に液相が生ずる結果、押し付け面での変位が可能となるので、これを検出してそのタイミングで2次加圧を行うものである。
しかし、特許文献1、2の方法は、いずれも、接合時にアルミニウム管の接続部が膨らみ、外径が大きい。ここで、高品質の共晶接合を得る為に重要な因子の一つは、銅管とアルミニウム管の接触圧力が高い事である。銅管の挿入によりアルミニウム管の接続部が膨らむと、銅管とアルミニウム管の接触面に生ずる圧力が低下するので、接合層の品質が低下し接合強度の低下等が生ずる恐れがある。また、アルミニウム管が膨らむ場合には、接合部に於けるパイプの偏芯等の形状異常により、接合部の強度の低下や外観異常等の問題が生ずる恐れがある。よってアルミニウム管が一見して膨らんでいる接合部は望ましくない。
また、特許文献1、2はいずれも、銅管形状や接合時の条件についての細かな数値は示されているが、例えば設計変更や材料寸法変動等でパイプ肉厚が変わった場合に、提案された方法および条件で共晶接合が可能かどうかという様な、実際の生産を行う時には必ず直面する状況に関する内容は考慮されていない。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、製造性が優れ、信頼性の高い、銅管とアルミニウム管の接合体およびその接合方法を提供することを目的とする。
前述した目的を達するために第1の発明は、銅管とアルミニウム管からなる接合体であって、接合体の長手方向の断面視において、前記アルミニウム管の内面と前記銅管の外面は、長手方向に対して斜めに接し、前記アルミニウム管の外面は、長手方向に対して略平行であり、前記アルミニウム管の内面と前記銅管の外面には共晶層が形成されていて、接合体の長手方向に垂直な断面において、前記銅管の素管部分の断面積が、前記アルミニウム管の素管部分の断面積よりも小さく、接合体の長手方向に垂直な断面において、前記アルミニウム管の素管部分の断面積に対する前記銅管の素管部分の断面積比が0.53〜0.85であることを特徴とする銅管とアルミニウム管の接合体である。
前記アルミニウム管と接合される前記銅管の端部には、先端に行くにつれて縮径するテーパー部が設けられ、前記アルミニウム管の内面と前記銅管の前記テーパー部の外面とが接触していることが望ましい。
第1の発明によれば、銅管の外面とアルミニウム管の内面との接触部が、長手方向に対して斜めに接合されるが、アルミニウム管の外面が略直線状となるため、銅管とアルミニウム管の外径が大きくならない。このため、銅管とアルミニウム管の接触面に生ずる圧力を高くすることが出来、また接合部のパイプの偏芯等の形状異常が生じにくいので、高品質の接合部を得ることができる。
また、アルミニウム管と接合される銅管の端部に、先端に行くにつれて縮径するテーパー部を設けることで、容易にアルミニウム管に挿入することができ、接合が容易である。
また、接合体の長手方向に垂直な断面において、銅管の素管部分の断面積をアルミニウム管の素管部分の断面積よりも小さくすることで、同じ条件で同時に加熱を行った際に、接合部における銅管とアルミニウム管の温度差を小さくして、より高い品質で接合を行うことができる。
特に、アルミニウム管の素管部分の断面積に対する銅管の素管部分の断面積比が0.53〜0.85であれば、より確実に、高い品質で接合を行うことができる。例えば、断面積を考慮せずに加熱を行うと、銅管の温度がアルミニウム管の温度よりも上がりにくいため、十分に共晶温度まで加熱されずに接合不良となるおそれがある。また、銅管を十分に加熱すると、アルミニウム管の温度が上がり過ぎて、部分溶融等の問題がある。これに対し、断面積を適切に設定することで、両者の温度を略同等にすることができ、高い品質で接合を行うことができる。
第2の発明は、銅管とアルミニウム管の接合方法であって、前記銅管は、一方の端部に、先端に行くにつれて縮径するテーパー部を有し、前記銅管のテーパー部を前記アルミニウム管の端部に挿入して前記銅管と前記アルミニウム管に直接通電して加熱し、前記銅管の外面と前記アルミニウム管の内面の接合部に共晶層を形成して接合し、長手方向に垂直な断面において、前記アルミニウム管の素管部分の断面積に対する前記銅管の素管部分の断面積比が0.53〜0.85であることを特徴とする銅管とアルミニウム管の接合方法である。
第2の発明によれば、銅管とアルミニウム管に直接通電することで、短時間に両者を加熱して接合することができる。
この際、アルミニウム管の素管部分の断面積に対する銅管の素管部分の断面積比が0.53〜0.85であれば、前述したように、高い品質で銅管とアルミニウム管との接合を行うことができる。
本発明によれば、製造性が優れ、信頼性の高い、銅管とアルミニウム管の接合体およびその接合方法を提供することができる。
(a)は接合体1を示す図、(b)は(a)のA部拡大図。 (a)、(b)は、接合体1の製造工程を示す図。 (a)、(b)は、接合体1の曲げ試験方法を示す図。 接合体1の水圧気密試験方法を示す図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。図1(a)は、接合体1の長手方向の断面図であり、図1(b)は、図1(a)のA部拡大図である。接合体1は、銅管5とアルミニウム管3との接合体である。なお、銅管5は、銅製または銅合金製の管体であり、アルミニウム管3は、アルミニウムまたはアルミニウム合金製の管体である。
アルミニウム管3と接合される銅管5の端部には、先端に行くにつれて縮径するテーパー部7が設けられる。銅管5のテーパー部7は、アルミニウム管3に挿入され、アルミニウム管3の内面と銅管5のテーパー部7の外面とが接触する。
接合体1の長手方向の断面視において、アルミニウム管3の内面と銅管5の外面は、接合体1の長手方向(図1(a)の線B)に対して斜めに接する。また、アルミニウム管3の外面は、接合体1の長手方向(図1(a)の線B)に対して略平行に形成される。なお、アルミニウム管3の外面が長手方向に対して略平行とは、アルミニウム管3の外径に対して接合部の外径増が5%以下とする。
また、図1(b)に示すように、アルミニウム管3の内面と銅管5の外面には全周に亘り共晶層9が形成されている。すなわち、アルミニウム管3と銅管5とは、共晶層9を介して接合されている。
次に、銅管5とアルミニウム管3の接合方法について説明する。まず、図2(a)に示すように、アルミニウム管3と銅管5とを対向させる。なお、アルミニウム管3は、図示を省略した電極上に配置される。例えば、アルミニウム管3の外径に対応した溝を有する一対の電極でアルミニウム管3を挟み込むことで、アルミニウム管3を外面から拘束することができる。
なお、前述したように、銅管5は、アルミニウム管3と対向する一方の端部に、先端に行くにつれて縮径するテーパー部7を有する。ここで、テーパー部7のテーパー角度(図中θ)は、3度〜9度であることが望ましい。
銅管5のテーパー部7を、電極で保持されたアルミニウム管3の端部に挿入して、銅管5とアルミニウム管3に電源11を接続して直接通電することで加熱する。電源11は、例えば、数千Aの大電流を約1秒程度流す事で、銅管5とアルミニウム管3の温度を共晶点付近まで急激に上げることができる。この結果、銅管5の外面とアルミニウム管3の内面の接合部に共晶層9を形成して接合することができる。この際、アルミニウム管3は、外面から拘束されているため、拡径されない。
ここで、本実施形態では、接合体1の長手方向に垂直な断面において、銅管5の素管部分の断面積が、アルミニウム管3の素管部分の断面積よりも小さいことが望ましい。
このように、銅管5とアルミニウム管3の断面積を異なるようにするのは、以下の理由による。共晶接合では、銅管5とアルミニウム管3の接触部の温度が共晶点以上になって反応を起こす。発明者は、銅管5とアルミニウム管3の共晶接合においては、双方の材料温度は非常に重要であることに注目し、共晶接合時の材料温度を適切に設定することが、より高い品質の接合部を得る上で重要であることを見出した。
ここで、銅管5とアルミニウム管3を同時に同じ条件で加熱すると、銅管5とアルミニウム管3の温度は、両者の熱容量により変わってくる。すなわち、熱容量が大きければ温度は上がり難いし、熱容量が小さければ温度は上がり易い。
また、銅管5とアルミニウム管3の先端を接触させて直列回路とし、電流を流した際において、主な発熱源はパイプに生ずるジュール熱である。単位長当たりのジュール熱の大きさは、材料の抵抗率により決まる。また、この熱によりどの程度温度が変化するかは材料の比熱により決まる。この様な物性値は材料に固有なものであるが、断面積が変わると単位長当たりの熱容量や発熱量は変わるので、2つのパイプの間で断面積の調整により物性値により生じる温度差を補償することができる。すなわち、発明者は、銅管5とアルミニウム管3の断面積は調節可能であるため、銅管5とアルミニウム管3の断面積を適切に設定することで、両者を適切な温度とすることができることを見出した。
例えば、断面積が1%増加すると、管体の単位長当たりの熱容量は1%増加するが、管体の単位長当たりの抵抗値が1%減少する結果、発熱量が1%減少するので、管体の単位長当たりの温度上昇は約2%減少する。このようにして熱的なモデルを仮定して温度を計算した結果、銅管5の断面積を、アルミニウム管3の断面積よりも所定量小さくすることで、銅管5とアルミニウム管3の物性値による温度差を補償することができることが知見された。
すなわち、銅管5とアルミニウム管3の断面積比を適切に設定することで、零度〜共晶点(約550℃)を超えて約600℃までの温度範囲で、両者の温度上昇率をほぼ同じにできるので、銅管5とアルミニウム管3を同じ温度から同時に加熱した際に、両者の温度は同じ時刻に同じ温度に到達する。このように、銅管5とアルミニウム管3の接合を行う際には、両者の断面積比を適切に設定することで両者の温度を同時に共晶点まで加熱する事ができ、これにより共晶接合品質を改善することができる。
発明者は、さらに適切な断面積比について検証を行ったところ、特に望ましいのは、長手方向に垂直な断面において、アルミニウム管3の素管部分の断面積に対する銅管5の素管部分の断面積比が0.53〜0.85であることを見出した。
なお、断面積の測定方法としては、端末加工されておらず端末加工の影響を受けていない素管部分の外径と肉厚を、長手方向に対して直交する2方向で測定して、直径と肉厚の測定値の平均値から断面積を計算する。
また、銅管5の素管部分の断面積とは、図2(a)に示すように、テーパー部7の長さをLとした際に、銅管5の端部から3Lの位置における銅管5の断面積とする。同様に、アルミニウム管3の素管部分の断面積とは、アルミニウム管3の端部から3Lの位置におけるアルミニウム管3の断面積とする。
なお、実際には、共晶接合において考慮されるべき各管体の断面積は、両者の接合部であるため、銅管5の断面積は、テーパー部7の断面積となる。テーパー部7においては、断面積が部位により異なるため、銅管5の断面積の正確な計算は複雑である。しかし、テーパー角度が3度〜9度程度であれば、素管部で測定した断面積を用いても、大きな差は出ない。このため、本実施形態では、簡単のため、素管部において測定された断面積によって、望ましい断面積比の範囲を特定することとする。
このようにすることで、より確実に、アルミニウム管3の内面と銅管5の外面の全周に亘って品質の良い共晶層9を形成することができる。ここで、接合体1の軸方向に垂直な一断面で完全に環状に共晶層9が形成されていなくてもよい。例えば、共晶層9は、管軸方向に曲がりながら形成されてもよい。すなわち、共晶層9は、テーパー面上の周方向と軸方向にうねる3次元的な閉曲線となってもよい。
なお、接合体1が例えばエアコンの配管として使用される場合には、エアコンの運転時に配管内部に加わる圧力は通常は最大4.2MPa程度である。接合部に共晶層9が有効に存在すれば、このような圧力に対する耐圧性能は十分に確保することができる。一方、共晶層9が十分に形成されていないなど、接合部に不良部が存在すると、上記の耐圧性能を得ることができない。
また、SEM等を用いて画像の分析や、接合面厚さ方向の組成変化の線分析等を行う事で、漏れ箇所での共晶層9の存在を調べることもできる。なお、経験では、共晶層9の領域内において、成分分析の結果、銅が30%〜60%の範囲(銅側の銅濃度が高く、傾向として銅側からアルミ側に銅濃度が徐々に減少する)となる。共晶層9の領域を外れると、銅濃度またはアルミニウム濃度が急激に変化するため、共晶層9の有無を判定することもできる。
以上のように、本実施形態では、銅管5とアルミニウム管3の断面積比を適切に設定することで、両者を効率よく加熱し、共晶接合を行うことができる。
また、銅管5とアルミニウム管3の一方が過熱されることを抑制することができるため、接合時における銅管5の変形やアルミニウム管3の溶断などを抑制することができ、高い接合強度を得ることができる。
空調配管として一般的な外径9.52φの銅管とアルミニウム管を用いて共晶接合を行い、断面積比の違いに対する接合品質の違いを評価した。銅管の肉厚は0.4mm、0.5mm、0.6mm、0.8mm、1.0mmとし、アルミニウム管の肉厚は1.0mm、1.2mmとした。銅管とアルミニウム管の組合せを表1に示す。
Figure 0006928804
表1に示すように、No.1〜No.5はアルミニウム管の肉厚を同じ1mmとして、銅管の肉厚を0.4mm〜1mmまで変化させた場合である。No.5、No.6は銅管の肉厚を1mmとしてアルミニウム管の肉厚を1.0mm、1.2mmと変化させた場合である。表1の組み合わせに対して共晶接合を行った結果を表2に示す。
Figure 0006928804
共晶接合品質は、水圧気密試験、剥離試験、および外観で評価した。水圧気密試験は、前述したエアコンの配管の耐圧性能を考慮して実施したもので、まず、図3(a)に示すように、接合体1を固定治具13に鉛直に固定し、図3(b)に示すように、鉛直方向から左右にθ1=5度ずつ曲げて鉛直に戻して1往復とし、これを3往復反復した。
その後、図4に示すように、接合体1の一端を封止部15で封止し、他端にポンプ17を接続して、ポンプ17によって水槽19から4.2MPaの水圧を接合体1に印加して、漏れを調査した。漏れが無ければ接合体1を固定治具13に戻して、曲げ角度を10度にして、同じく3往復の曲げ負荷を加えた後に、同様の水圧での気密試験を行った。表2においては、漏れが見られなかったものを○として、漏れが見られたものを×とした。
剥離試験は接合体のアルミニウム管を、工具を用いて銅管より剥離して銅管接合面に残留したアルミニウム管の剥離痕の軸方向長さを測定して評価した。接合が弱い場合には、アルミニウム管が銅管との界面から全体として一度に剥がれてしまい、アルミニウムの残留が見られなかった。一方、接合が強固な場合は、アルミニウム管が銅管から剥がす事ができず、無理に剥がそうとすると、アルミニウム管が切れて残留する。このような場合は残留したアルミニウム管の長さを剥離痕の長さに含めた。以上の様にして剥離試験で銅管に対してアルミニウム管の剥離痕の長さを測定して、接合強度を評価した。
なお、剥離痕の長さは銅管周方向で多少変動するので、全周を見て最も短い剥離痕の長さをその接合体の接合長と定義した。同じ条件でn=3の試験を行い、剥離痕の長さの平均により各条件の評価を行った。接合長の平均値が0のものを×とし、剥離痕が見られたが接合長の平均が5mm未満のものを△とし、接合長の平均が5mm以上のものを○とした。
また、外観は、共晶接合直後に接合部付近について、アルミニウム管の溶融や傷、穴、破断、銅管の膨張、変形等を目視で調査した。表2においては、特に異常のみられなかったものを○とし、接合強度や気密試験に影響を与えるような異常が見られたものを×とし、多少の変形等が見られるが、品質に大きな影響がないと判断したものを△とした。
また、表2において、総合の評価として、全ての項目で○の評価のものを◎とし、一部に△の評価があるものを○とし、一つでも×評価があるものを×とした。
結果より、断面積比が0.53〜0.85(No.2〜No.4、No.5)は、どの場合も気密試験が○評価であり、接合強度も、△〜○評価となった。断面積比が0.53、0.63、0.82(No.2〜No.4)と増加するに伴い接合長は増加したが、断面積比0.85(No.6)では断面積比0.82(No.4)よりも接合長は少し減少した。
一方、断面積比が0.43(No.1)の場合は、気密試験が×評価となり、共晶接合部を調べると共晶層が形成されていなかった。また、断面積比が0.43(No.1)の場合は、銅管の断面積が小さすぎるため、銅管の過熱と剛性不足により、銅管の変形が見られ、外観が×評価であった。
また、断面積比が1.0(No.5)の場合は、断面積比が0.82(No.4)に比べて接合長が減少した。また、断面積比が0.82(No.4)、或いは断面積比0.85(No.6)に比べて、温度が低下した時の接合長の減少が大きく、安定性が求められる量産には向いていない傾向であった。
また、断面積比が1.0(No.5)の場合は、一部にアルミニウムの溶融が見られた。No.6の銅管の肉厚は、No.5と同じ1.0mmであるが、アルミニウム管の肉厚を1.2mmと厚くしたことで断面積比が減少しており、銅管の肉厚が同じNo.5よりも接合長が向上して、No.4に近づいた。またアルミニウム管の溶融は見られなかった。
以上から、断面積比が0.43〜1.0の銅管とアルミニウム管の組み合わせについて共晶接合を行った結果、断面積比が0.53〜0.85の範囲において、特に高い品質の共晶接合を行うことができた。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………接合体
3………アルミニウム管
5………銅管
7………テーパー部
9………共晶層
11………電源
13………固定治具
15………封止部
17………ポンプ
19………水槽

Claims (3)

  1. 銅管とアルミニウム管からなる接合体であって、
    接合体の長手方向の断面視において、前記アルミニウム管の内面と前記銅管の外面は、長手方向に対して斜めに接し、前記アルミニウム管の外面は、長手方向に対して略平行であり、
    前記アルミニウム管の内面と前記銅管の外面には共晶層が形成されていて、
    接合体の長手方向に垂直な断面において、前記銅管の素管部分の断面積が、前記アルミニウム管の素管部分の断面積よりも小さく、
    接合体の長手方向に垂直な断面において、前記アルミニウム管の素管部分の断面積に対する前記銅管の素管部分の断面積比が0.53〜0.85であることを特徴とする銅管とアルミニウム管の接合体。
  2. 前記アルミニウム管と接合される前記銅管の端部には、先端に行くにつれて縮径するテーパー部が設けられ、
    前記アルミニウム管の内面と前記銅管の前記テーパー部の外面とが接触していることを特徴とする請求項1記載の銅管とアルミニウム管の接合体。
  3. 銅管とアルミニウム管の接合方法であって、
    前記銅管は、一方の端部に、先端に行くにつれて縮径するテーパー部を有し、
    前記銅管のテーパー部を前記アルミニウム管の端部に挿入して前記銅管と前記アルミニウム管に直接通電して加熱し、
    前記銅管の外面と前記アルミニウム管の内面の接合部に共晶層を形成して接合し、
    長手方向に垂直な断面において、前記アルミニウム管の素管部分の断面積に対する前記銅管の素管部分の断面積比が0.53〜0.85であることを特徴とする銅管とアルミニウム管の接合方法。
JP2018172096A 2018-09-14 2018-09-14 銅管とアルミニウム管の接合体およびその接合方法 Active JP6928804B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018172096A JP6928804B2 (ja) 2018-09-14 2018-09-14 銅管とアルミニウム管の接合体およびその接合方法
PCT/JP2019/033729 WO2020054425A1 (ja) 2018-09-14 2019-08-28 銅管とアルミニウム管の接合体およびその接合方法
CN201980059160.4A CN112672841A (zh) 2018-09-14 2019-08-28 铜管和铝管的接合体及其接合方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018172096A JP6928804B2 (ja) 2018-09-14 2018-09-14 銅管とアルミニウム管の接合体およびその接合方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020044538A JP2020044538A (ja) 2020-03-26
JP6928804B2 true JP6928804B2 (ja) 2021-09-01

Family

ID=69777542

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018172096A Active JP6928804B2 (ja) 2018-09-14 2018-09-14 銅管とアルミニウム管の接合体およびその接合方法

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6928804B2 (ja)
CN (1) CN112672841A (ja)
WO (1) WO2020054425A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102388903B1 (ko) * 2022-03-02 2022-04-21 주식회사 와이케이테크 이종 재질의 파이프 접합방법

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102617272B1 (ko) * 2021-01-14 2023-12-28 정종호 휀스용 파이프 압입 장치

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62144886A (ja) * 1985-12-20 1987-06-29 Matsushita Refrig Co 銅管とアルミニウム管の摩刷圧接による接続方法
JP2001165362A (ja) * 1999-12-08 2001-06-22 Showa Alum Corp 銅製パイプとアルミニウム製パイプの共晶接合方法および共晶接合装置並びにパイプ接合体
CN100420892C (zh) * 2006-09-20 2008-09-24 左铁军 铜铝接头内径与铝管内径相同的铜铝接头的制备方法
CN101382216B (zh) * 2007-09-05 2010-08-11 左铁军 一种抗弯曲的铜铝管接头、其制备方法及专用芯棒
CN101382215B (zh) * 2007-09-05 2010-10-27 左铁军 一种带硬质套管的铜铝连接管及其制备方法
CN103782126B (zh) * 2011-12-09 2016-05-25 松下电器产业株式会社 空气调节机的热交换器
JP2015205299A (ja) * 2014-04-18 2015-11-19 富士電機株式会社 熱交換器の銅管とアルミ管の接合体及びその接合方法
CN203979691U (zh) * 2014-07-04 2014-12-03 佛山市帆泰电器配件有限公司 一种插焊式铜铝接头
CN206474819U (zh) * 2016-12-30 2017-09-08 浙江康盛股份有限公司 一种铜铝面‑面渗溶式连接管
JP6719394B2 (ja) * 2017-01-16 2020-07-08 日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社 熱交換器の接続配管構造、及び、空気調和機

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102388903B1 (ko) * 2022-03-02 2022-04-21 주식회사 와이케이테크 이종 재질의 파이프 접합방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020044538A (ja) 2020-03-26
CN112672841A (zh) 2021-04-16
WO2020054425A1 (ja) 2020-03-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6928804B2 (ja) 銅管とアルミニウム管の接合体およびその接合方法
CN107131366B (zh) 一种管件连接结构及不锈钢管件与铜管的连接结构
JP6249019B2 (ja) 摩擦圧接方法
EP1844888A1 (en) Method for welding superalloys components or repairing a crack in a superalloy component using brazing after welding
BRPI1002661A2 (pt) processo da junção do tubo bimetálico com terminais de cobre e produto obtido
BR102013021664A2 (pt) Processo para produção de tubo cladeado por trefilação e tubo cladeado
JP5955488B1 (ja) 冷媒分配器の製造方法、冷媒分配器の製造装置、冷媒分配器、熱交換器及び空気調和装置
JP2014534079A (ja) 凸部の抵抗ろう付けを用いた超合金構造の接合または補修方法および対応する超合金コンポーネント
JP6075958B2 (ja) ステンレス鋼管のろう付け方法
JP6529285B2 (ja) 接合管体及びその製造方法
JP6489878B2 (ja) 接合管体の製造方法
US20180299211A1 (en) Method for corrosion protection of tubing braze joints that connect copper and anodic alloy treated aluminum
JPH10296433A (ja) アルミニウムパイプの高周波ろう付方法
CN111207252A (zh) 内树脂管外金属管复合管连接结构及其制作方法
US20240049907A1 (en) An electric heater for a machine for preparing hot beverages
CN106583959B (zh) 一种用于新型铜铝复合母线的热熔焊接工艺
Hasap et al. Torsional strength and failure of copper alloy brazing joint
US20180351421A1 (en) Hollow metal part of stator of rotating electrical machine, rotating electrical machine, and manufacturing process of hollow metal part
CN216429809U (zh) 具有高频硬钎焊锥形密封面的船用柴油机高压油管
US20110006516A1 (en) Binding pipe body and binding method of pipe body used of brazing
CN214197639U (zh) 一种管件连接结构、换热器及空调
RU2254950C1 (ru) Способ получения трубных шпилек
JP2013208647A (ja) 銅管とアルミニウム管との接合方法および接合管
JP2006009873A (ja) アルミニウム製パイプとの接続部を備えたステンレス鋼製振動吸収管
JP5297621B2 (ja) 変性ptfe枠形状成形品及びその製造方法。

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201124

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210108

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210629

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210709

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6928804

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150