JP5297621B2 - 変性ptfe枠形状成形品及びその製造方法。 - Google Patents

変性ptfe枠形状成形品及びその製造方法。 Download PDF

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Description

この発明は、ガスケットなどのシール材、すべり軸受けなどの摺動材、電気機器の絶縁枠などとして使用される耐薬品性、電気絶縁性に優れた変性PTEF(ポリテトラフルオロエチレン)枠形状成形品の製造方法に関し、特に大型枠に好適に適用される変性PTFE枠形状成形品の製造方法に関するものである。
PTFE樹脂は、耐薬品性および電気特性が優れ、シール材や絶縁材などに広く使用されている。しかしながら、PTFE樹脂は溶融粘度が高く汎用プラスチックと異なって溶融成形することが出来ず、成形方法が限られることが多い。特に、図4に示すような中抜き形状の枠形状成形品で、その大型製品を製造することは困難で、これを製造するには次のような様々な方法が採用され工夫がなされている。
即ち、(a)PTFE樹脂で粉末冶金に類似した特有の成形用粉末を用いて常温で予備圧縮成形する。その予備圧縮成形品を炉中で焼成してシート状の成形物を得る。その後このシート状の成形物から中抜き部分を切り出し、中抜き形状の枠形状成形品を製造するもの、(b)中抜きの大型の枠型を用いて通常の圧縮成形法で成形物を成形し、その後これを焼成炉で焼成するもの、(c)外枠をゴム製、内型を金属製とした型枠を用いて、これにPTFE樹脂成形粉末を充填して静水圧法で予備成形物を成形し、その後これを焼成炉で焼成する。次いで、この焼成物から中抜き部分を切り出し、中抜きの枠形状成形品を製造するもの、(d)上記の(a)と同じようにして成形品を成形し、その後これから得ようとする所望の枠の各幅,長さに相当する各部材の細片を切り出し焼成する。これを溶融タイプのフッ素樹脂で溶接・接合して枠形状成形品とするもの、(e)上記(a)の方法で成形した焼成シート状物から所望の枠の各幅,長さに相当する各部材の細片を切り出し、そのコーナー部を組み込み方式で組み合わせるか、或いは機械的にボルトなどで締め付けて枠形状成形品とするもの、(f)上記(a)の方法で成形した焼成シート状物から所望の枠の各幅,長さに相当する各部材の細片を切り出し、そのコーナー部の接合面を加熱,加圧して溶接・接合して枠形状成形品とする、いわゆるバッドウェルド工法などがある。
また、先行技術としては、溶接部のないフッ素樹脂製の容器の製造方法として、加熱焼成したフッ素樹脂の板状部材で予め容器形状を組み立て、その周囲に容器側板の加熱融着時に生じる膨張・収縮に追随するとともにその変形を許容する挟持手段を設けて、炉内で加熱融着することが公知である(例えば、特許文献1。)。
特開2001−88217(請求項1)
しかしながら、従来技術(a)のPTFE樹脂シートを圧縮成形して、その後このシート状の成形物から中抜き部分を切り出し、中抜き形状の枠形状成形品を製造するのは、型枠製品が大きくなればなるほど材料ロスが大きくなる。また、圧縮成形には大型プレスが必要となり多大な設備が必要となる。さらに、PTFE樹脂は他の汎用プラスチックと比較して高価であるところから、大型の枠形状成形品は一層高価となる。(b)の中抜きの大型の枠型を用いて通常の圧縮成形法で成形物を成形し、その後これを焼成炉で焼成するのは、高価な金型費用や大型プレス設備などで、これも製品コストは非常に高くなる。(c)の静水圧法で予備成形物を成形し、その後これを焼成炉で焼成し、この焼成物から中抜き部分を切り出す方法は、上記と同様に樹脂のロスが大きいとともに成形品の変形が大きいといった問題があった。また、設備費も多額となるものであった。(d)の枠形状成形品を構成する各部材の細片を切り出して焼成し、その後これを溶融タイプのフッ素樹脂で溶接・接合して枠形状成形品とするものは、大型設備を用いないで枠形状成形品を得ることができるが、細片接合部の強度が低く、用途によっては使用できない場合があった。(e)の焼成シート状物から所望の枠の各幅,長さに相当する各部材の細片を切り出し、そのコーナー部を組み込み方式で組み合わせるか、或いは機械的にボルトなどで締め付けて枠形状成形品とするものは、接合部が融着一体化していないのでエアーのリークが問題とされるような用途では使用できなかった。さらに、(f)の成形した焼成シート状物から所望の枠の各幅,長さに相当する各部材の細片を切り出し、そのコーナー部の接合面を加熱,加圧して溶接・接合して枠形状成形品とする、いわゆるバッドウエルド工法は、PTFE樹脂は熱伝導性が低いところから加熱に際しての工数が大きくなり、また接合に際して大きな圧力を必要とするなど接合設備として大きな熱容量および大きな圧力が必要としていた。
さらに、先行技術文献1の技術は、フッ素樹脂の板状部材で容器形状を組み立て、その周囲に挟持手段を設けてこれらをバネ部材など締め付けておいて、容器側板を加熱融着した時に生じる側板の膨張・収縮に追随するようにしたものであるから、これによって寸法精度のよい中抜き形状の枠形状成形品を製造することは困難であった。
この発明は、大型の設備を必要とせず、軽微な設備・治具を用いることによって、成形品の接合部の強度が高く、気密性の高い枠形状成形品を製造することができ、しかも後加工での材料ロスを少なくして大型の枠形状成形品を提供できる製造方法を得ようとするものである。
この発明は、変性PTFE樹脂をシート状成形体に成形し、これを焼成して変性PTFE樹脂シート焼成体を作製し、このシート焼成体から所望の型枠形状成形品の一部を構成する複数の細片形状物を切り出し、この細片形状物の端面同士を接合しその上下・左右を取り囲むようにして金型内にセットして拘束状態とし、さらに端面同士を接合した細片形状物の長さ方向も拘束状態とし、その後、細片形状物の取り囲む金型に装備したヒータで細片形状物の接合部近傍を加熱して細片形状物の端面同士を融着して接合し、その後接合部近傍を冷却することを特徴とする変性PTFE枠形状成形品の製造方法(請求項1)、前記細片形状物の端面同士の組み合わせが、枠形状に形成される組み合わせである請求項1記載の変性PTFE枠形状成形品の製造方法(請求項2)、前記細片形状物の端面同士の融着が、拘束状態下に置かれた変性PTFEの自己膨張による熱融着である請求項1記載の変性PTFE枠形状成形品の製造方法(請求項3)及び請求項2記載の方法で製造された,変性PTFE樹脂からなる複数の細片形状物の端面同士が突き合わされて枠形状に形成されていることを特徴とする引張強度に優れた変性PTFE枠形状成形品(請求項4)である。
この発明によれば、大型の設備を用いないで、軽微な設備・治具を用いることによって、成形品の変形が少ない枠形状成形品を製造することができる。従って、これによれば多額の設備投資が必要なくなるものである。また、この発明によると、後加工での材料ロスを少なくして大型の枠形状成形品を提供できるので、製造コストは従来と比較して大きく引き下げることが可能となる。さらにこの発明によると、成形品の変形が少ない精度の高い製品を得ることができる。
この発明は、次の手順で変性PTEF製の枠形状成形品を製造するものである。第1工程として、変性PTFE樹脂をシート状成形体に成形し、これを焼成して変性PTFE樹脂シート焼成体の基材シートを作製する。第2工程として、次いでこの変性PTFE樹脂シート焼成体の基材シートから所望の枠形状成形品の一部を構成する複数の枠構成部材を切り出す。第3工程として、この枠構成部材の接合端面同士を当接した状態で組み合わせ、その接合部を金型内に位置するようにして配置し、この状態で図1に示すような固定型枠で拘束状態とする。第4工程として、図1に示す固定型枠に設けた金型に装備したヒータで枠構成部材の端面近傍を加熱し、枠構成部材の端面同士を熱融着して接合させる。第5工程として接合部近傍を冷却して最終製品のPTEF製枠形状成形品を製造するものである。
この発明の枠形状成形品に用いる材料は変性PTFEを用いる。変性PTFEは、テトラフルオロエチレン(TFE)の単独重合体に溶融流動性を付与するに至らない程度に少量の他の単量体を共重合させて変性させたもので、自己融着が可能なポリテトラフルオロエチレンである。
この発明では、第1工程として、この変性PTEF樹脂に特有の方法である粉末冶金に類似した成形粉末を常温で予備圧縮成形してシート状成形体を成形する。次に、この予備成形品であるシート状成形体を炉中で焼成して変性PTFE樹脂シート焼成体を製造する。第2工程として、この変性PTFE樹脂シート焼成体から、所望の枠形状成形品の一部を構成する複数の枠構成部材を切り出す。例えば、図5に示すように4個のL字状型を切り出すが、必要に応じてそれ以下の数の少ない枠構成部材である例えば二個のコ字状型細片形状物、或いはそれ以上の数の多い枠構成部材を切り出すようにしてもよい。
第3工程として、この枠構成部材の接合端面同士を突き合せた状態で組み合わせて配置する。この配置状態を保持して、図1に示すような固定型枠を用いて枠構成部材を上下、左右、長さの3次元の方向で拘束状態とする。
これを図1に基づいて更に説明する。図1において、10は固定型枠である。固定型枠10は、前方側板11と後方側板12が離間して配置されている。これらの前方側板11と後方側板12は、各側板の横方向の長手両側で、それぞれ各2本の締め付けロッド13a,13bおよび14a,14bで連結されていて、その端部は先方および後方の各側板の外側で、ナット15,15で締め付けるようになっている。
20は金型で、上部を開放した門形の下型21と、これに嵌合する平板状の上型22とから構成されている。下型21には、図2に示すように加熱用ヒータ23および冷却用水路24がその内側に多数設けられている。上型22についても下型と同じように、加熱用ヒータ25および冷却用水路26がその周囲に多数設けられている。図3は上型22を単独で示し、その加熱用ヒータ25および冷却用水路26の配置を示したものである。加熱用ヒータは図示しない電源と接続されている。上型22はその上面に油圧ダンパ27が取り付けられている。この油圧ダンパ27を含めて金型20の全体は外枠28の中に嵌められて配置され、油圧ダンパ27の上端は外枠28の上桟の下側で支えられている。
図1に示されているように、第2工程で切り出したL字状型の端面同士を当接して配置して、固定枠10を用いて3次元方向で拘束状態とする。図1で30,31はいずれもL字状型で、その端面同士が金型20の内側で突き合わされ、全体でコ字状型32を構成している。なお、33,33‥はL字状型を下面で支えている支持体である。このコ字状型32は、その端面同士の突き合せ部の左右両側と下面が下型21によって密に拘束されている。また、上面は油圧ダンパ27と接続されている上型22で密に拘束されている。
さらに、コ字状型32は、固定枠10の前方側板11と後方側板12によって長さ方向でも拘束される。その方法は、前方側板11と後方側板12の長手方向両側にそれぞれ2本ずつの締め付けロッド13a,13bおよび14a,14bの端部で、各側板の外側にあるナット15,15で締め付けることよって行われる。これによって、コ字状型32の接合端部は金型20によって上下・左右が拘束されるとともに、コ字状型32の長さ方向でも拘束された状態となる。
第4工程として、こうした状態とした上で金型20に通電し、金型を加熱しコ字状型32の接合端部を加熱融着する。ここでの加熱は変性PTFE樹脂の融点以上の温度、例えば、細片形状物の幅が170mm、長さが200mm、厚さが50mmの場合は、380℃に加熱して3時間保持する。この加熱によりL字状型30,31の接合端部は熱膨張し、その膨張圧によってこれらは互いに一体に融着・接合される。この場合、L字状型30,31は接合端部で上下・左右および長手方向で拘束されているので、PTFE樹脂の熱膨張による膨張圧は外に逃げ場がなく、そのほぼ全てが接合端面での接合力として作用することになる。第5工程として、所定の温度に昇温して所定時間保持した後、加熱を中止して金型の冷却水路24,26に冷却水を通して冷却して室温まで冷却する。
その後金型から接合されたコ字状型を外し、さらに固定枠10からも外して、中間部で接合部を有するコ字状型を得る。同じようにして、全く同じ形の別のコ字状型を成形する。これらの2つのコ字状型の端部同士を突き合せて同じように加熱・融着して一体に接合し、最終的に中抜きの大きな枠形状成形品とするものである。このようにして出来た型枠の斜視図は図4に示されている。
なお、上記の事例では最初に2個のL字状型を接合してコ字状型とし、同様にして別のコ字状型を得て、これらを組み合わせて四角形の枠枠としたが、図5に示すように、最初からL字状型の4つ用いて型枠状に配置し、その各接合面を上記と同様の治具を用いて一度に接合して一段で四角形の型枠を形成してもよい。また、さらに大きな枠を得ようとするときはさらに多分割して、多くの細片を接合して成形するようにしてもよい。これに使用する細片の枠構成部材の形状・サイズも自由に選択することができるものである。
この発明で使用する金型の大きさは特に限定されず、この金型の横方向(その中に嵌挿される枠構成部材の幅方向と同方向)で枠構成部材幅よりも5mm程度幅広であればよい。例えば、前記事例の枠構成部材の幅170mmの場合では、金型の横幅はこれよりも5mm程度広幅の175mmであれば十分な加熱が可能である。また、金型の縦方向(その中に嵌挿され接合して一体化される枠構成部材の長さ方向と同方向)の長さは、100mm以上の長さがあれば十分である。
さらに、この発明で用いる金型の材質は熱伝導性の優れていることが好ましく、この点からすると銅、真鍮、リン青銅などの銅合金、アルミニウム、ジュラルミンなどのアルミニウムまたはアルミニウム合金、ニッケルまたはニッケル合金などがあげられる。また、鋳造が可能であることなどが好ましい。しかし、上記の金属の中でアルミはフッ素ガスで腐食して耐久性に問題があり、またニッケル合金は熱伝導率が低く好ましくない。従って、銅合金が好ましく特にリン青銅が好ましい。
実施例1
変性PTFE樹脂粉末(ダイキン工業社製M112)を金型内に所定量充填して常温で予備圧縮成形した。この予備成形品を炉中で焼成して変性PTFE樹脂シート焼成体とした。次いでこれを切り出してL字状型の細片形状物とした。L字状型のサイズは、幅170mm、厚さ50mmで、L字部のカギ部両側の長さがいずれも480mm、カギ部を結ぶ直線部の長さを580mmとした。
上記のL字状型を2個組み合わせ、さらに各カギ部端部をそれぞれ付き合わせてコ字状型とした。その上で、図1に示す固定枠10を用いてコ字状型の接合部を金型にセットした。さらに、上型22と外枠28との間に油圧ダンパ(カヤバ(株)製KJS-050-A1,能力5トン)をセットし、ダンパ上部が外枠に当たるまで引き伸ばした。
コ字状枠は、膨張圧による長手方向の伸びを抑えるため、固定枠10のロット13a,13b,14a,14bの端部のナット15,15,……を締め付けて拘束状態とした。この状態で固定枠の金型のヒータに通電し金型にヒータ温度制御盤によって、L字状型の接合部を380℃に加熱して3時間保持した。この場合のゲージ圧力は200Mpaであった。その後金型に冷却水を通して常温まで冷却してコ字状型を固定枠から取り外した。同じようにして、型枠のいま一方の側のコ字状型を作成した。
ここで得られた二つのコ字状型の端面をそれぞれ突き合せて四角形の型枠とし、その接合面を上記と同様にして拘束状態とした。この状態で固定枠の金型のヒータに通電し金型にヒータ温度制御盤によって、コ字字状型の接合部を380℃に加熱して3時間保持した。その後金型に冷却水を通して常温まで冷却して型枠を固定枠から取り外した。これによって接合部が強固に接続され、しかも接合部に歪による膨れや曲がりのない枠形状成形品が得られた
比較例1
実施例1と同様にして変性PTFE焼成シートを作製した。このシートから実施例1と同じ形状およびサイズのコ字型の細片形状物を2個切り出した。このコ字型の細片形状物を2ヶ所の端部接合部をヒータに対面する状態でバッドウエルト゛装置にセットした。その後ヒータを500℃まで昇温した。その温度で2時間保持した後ヒータをはずし、その直後に接合面を当接し150℃まで徐冷、さらに常温まで冷却した。この方法によっては、当接面は溶着されなかった。
比較例2
実施例1と同様にして変性PTFE焼成シートを作製した。このシートから幅400mm、長さ420mm、厚さ50mmの細片形状物を2個切り出した。この各細片形状物の長さ方向端部の片側を、専用の開先治具を用いていずれも角度35度、深さ4.5mmの溶接用の開先部を形成した。次いで熱風溶接機(ライスター社製ダイオード型)を用いて、温度600℃にセットして開先部同士をあわせ、PFA樹脂溶接丸棒(ダイキン工業社製AP230,直径3mm)を使用し開先面に欠肉がないように全長溶接して両者を接合したシート片を作製した。
比較例3
実施例1と同様にして変性PTFE焼成シートを作製した。このシートから幅400mm、長さ420mm、厚さ50mmの細片形状物を切り出し、接合箇所のない変性PTFE樹脂シート片を作製した。
上記の実施例1、比較例1ないし3について引張強度、伸びを測定した。結果は表1の通りであった。なお、試験条件は次の通りとした。
試験機:オリエンテック社製万能試験機(型式 RTC1250A)、試験速度:200mm/分、試験片形状:1号ダンベル(厚さ3mm)、伸び測定用標線間距離:4mm、試料チャック間距離:50mmとした。
Figure 0005297621
表1に示すように、実施例1は溶接部のない比較例3と比較して引張強度はさらに高く、伸びについても比較例3に近い値を示している。比較例1はバッドウェルド・シート試験片であるが、実施例はこの比較例2と比較して引張り強度が高くなっている。溶接接合した比較例3は、引張強度および伸びともに低い値となっている。
実施例1について接合部のガス透過性試験を行った。試験は日本分光株式会社製ガスパーム100(測定範囲,1μL〜10μL、試験方法,圧力零位法、試験可能圧力,0.1 Mpa〜1 Mpa)を用いて行った。試験条件は次の通りとした。使用ガス:窒素、試験圧力:0.1Mpa、試験時間:3分、測定サンプルφ50,シート厚さ2mm,有効測定寸法φ10、測定サンプル数:n=2、試験寸法は図6の通りとした。この結果、窒素ガスの透過は認められず接合部の気密性は確認された。
さらに、実施例1の接合部をレッドチェック液に6時間浸漬し液の浸透性を確認したところ液に浸透はなく、本発明による接合部の気密性は良好であることが確認されたものである。
図1は、この発明の枠型形状成形品の製造で用いる固定枠の一例の斜視図。 図2は、図1に示す固定枠で用いる金型の側断面図。 図3に示す金型の上型の側断面図。 図4は、この発明で作製された枠型形状成形品の斜視図。 図5は、変性PTFEのL字状型を4個を組み合わせ枠形状にする場合の配置を示した説明図。 図6は、この発明の実施例で作製された枠型形状成形品のガス透過試験を行う場合の試験片の寸法を示す説明図。
符号の説明
10…固定枠、11‥前方側板、12‥後方側板、13a,13b,14a,14b‥ロッド、15‥ナット、20金型、21‥下型、22‥上型、23‥加熱用ヒータ(下型用)、24‥冷却用水路(下型用)、25‥加熱用ヒータ(上型用)、26‥冷却用水路(上型用)、27‥油圧ダンパ、28‥外枠、29‥ヒータ温度制御盤、30,31‥L字状型、32‥コ字状型、33‥支持体。

Claims (3)

  1. 変性PTFE樹脂をシート状成形体に成形し、これを焼成して変性PTFE樹脂シート焼成体を作製し、
    このシート焼成体から所望の型枠形状成形品の一部を構成する複数の細片形状物を切り出し、
    この細片形状物の端面同士を接合しその上下・左右を取り囲むようにして金型内にセットして拘束状態とし、さらに端面同士を接合した細片形状物の長さ方向も拘束状態とし、
    その後、細片形状物の取り囲む金型に装備したヒータで細片形状物の接合部近傍を加熱して細片形状物の端面同士を融着して接合し、
    その後接合部近傍を冷却することを特徴とする変性PTFE枠形状成形品の製造方法。
  2. 前記細片形状物の端面同士の組み合わせが、枠形状に形成される組み合わせである請求項1記載の変性PTFE枠形状成形品の製造方法。
  3. 前記細片形状物の端面同士の融着が、拘束状態下に置かれた変性PTFEの自己膨張による熱融着である請求項1記載の変性PTFE枠形状成形品の製造方法。
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