JP6928483B2 - 衣類の仕上げ装置 - Google Patents

衣類の仕上げ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6928483B2
JP6928483B2 JP2017102731A JP2017102731A JP6928483B2 JP 6928483 B2 JP6928483 B2 JP 6928483B2 JP 2017102731 A JP2017102731 A JP 2017102731A JP 2017102731 A JP2017102731 A JP 2017102731A JP 6928483 B2 JP6928483 B2 JP 6928483B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
human body
steam
garment
finishing
hot plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017102731A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018196583A (ja
Inventor
明時 基也
基也 明時
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Y.A.C. HOLDINGS CO., LTD.
Original Assignee
Y.A.C. HOLDINGS CO., LTD.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Y.A.C. HOLDINGS CO., LTD. filed Critical Y.A.C. HOLDINGS CO., LTD.
Priority to JP2017102731A priority Critical patent/JP6928483B2/ja
Priority to PCT/JP2017/019818 priority patent/WO2018216223A1/ja
Publication of JP2018196583A publication Critical patent/JP2018196583A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6928483B2 publication Critical patent/JP6928483B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06FLAUNDERING, DRYING, IRONING, PRESSING OR FOLDING TEXTILE ARTICLES
    • D06F71/00Apparatus for hot-pressing clothes, linen or other textile articles, i.e. wherein there is substantially no relative movement between pressing element and article while pressure is being applied to the article; Similar machines for cold-pressing clothes, linen or other textile articles
    • DTEXTILES; PAPER
    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06FLAUNDERING, DRYING, IRONING, PRESSING OR FOLDING TEXTILE ARTICLES
    • D06F71/00Apparatus for hot-pressing clothes, linen or other textile articles, i.e. wherein there is substantially no relative movement between pressing element and article while pressure is being applied to the article; Similar machines for cold-pressing clothes, linen or other textile articles
    • D06F71/16Apparatus for hot-pressing clothes, linen or other textile articles, i.e. wherein there is substantially no relative movement between pressing element and article while pressure is being applied to the article; Similar machines for cold-pressing clothes, linen or other textile articles having a pressing element or buck adapted to provide interior support for a garment to be pressed
    • DTEXTILES; PAPER
    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06FLAUNDERING, DRYING, IRONING, PRESSING OR FOLDING TEXTILE ARTICLES
    • D06F71/00Apparatus for hot-pressing clothes, linen or other textile articles, i.e. wherein there is substantially no relative movement between pressing element and article while pressure is being applied to the article; Similar machines for cold-pressing clothes, linen or other textile articles
    • D06F71/32Details
    • D06F71/36Pressing elements
    • DTEXTILES; PAPER
    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06FLAUNDERING, DRYING, IRONING, PRESSING OR FOLDING TEXTILE ARTICLES
    • D06F73/00Apparatus for smoothing or removing creases from garments or other textile articles by formers, cores, stretchers, or internal frames, with the application of heat or steam 

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Accessory Of Washing/Drying Machine, Commercial Washing/Drying Machine, Other Washing/Drying Machine (AREA)

Description

本発明は、プレス仕上げ及びスチーム仕上げの両方を選択的に実施できる衣類の仕上げ装置に関する。
クリーニングの仕上げ方法として、従来から、プレス仕上げ方法及びスチーム仕上げ方法が知られている。プレス仕上げ方法は、水を用いたクリーニング(水洗い処理)によってシワが発生している衣類に熱板を押し当てることにより、衣類のシワを伸ばす仕上げ方法である。このプレス仕上げ方法は、綿100%のワイシャツや、綿とポリエステルの混合素材から成るワイシャツ等に適した仕上げ方法である。
スチーム仕上げ方法は、ドライ衣類、立体成形シャツ、女性用ブラウス、等に適した仕上げ方法である。ドライ衣類とは、クリーニング溶剤を用いたクリーニング、すなわちドライクリーニングによって洗濯される衣類である。このドライ衣類はドライクリーニングによってシワが発生することが多い。立体成形シャツとは、立体的な縫製によって形成されたシャツである。女性用ブラウスは胸部に膨らみを持っていたり腰部が細くなっていたりして立体的な形状を有する衣類である。
立体成形シャツ、女性用のブラウス、等は立体的な形状を有するので、熱板を用いたプレス仕上げ方法では有効なシワ伸ばしが期待できない衣類である。また、ドライ衣類はドライクリーニングによって洗濯される衣類であり、プレス仕上げ方法では有効なシワ伸ばしが期待できない衣類である。
(特許文献1)
プレス仕上げ装置として、従来、特許文献1(特開2006−055478号公報)に開示されたものが知られている。この従来のプレス仕上げ装置においては、人体型としてのボディ形に衣類を着せ、そのボディ形を熱板としてのボディアイロンに対向する位置へ移動させ、ボディ形に着せられた衣類をボディアイロンで押し付ける、という一連の処理が行われる。衣類をボディアイロンで押し付けることにより、クリーニング(洗い処理)によって衣類に発生したシワが伸ばされる。
また、特許文献1に示されたプレス仕上げ装置においては、温風をボディ形の底部からボディ形の内部へ導入し、導入したその温風をワイシャツの袖へ供給する処理が行われる。
しかしながら、特許文献1には、ボディ形の内部へスチーム(すなわち蒸気)を供給する技術思想は示されていない。また、スチームがボディ形を透過して衣類の内側から当該衣類へ供給されるという技術思想も示されていない。従って、特許文献1の衣類仕上げ装置はプレス仕上げ方法が実現できるだけであり、スチーム仕上げ方法を行うことはできない。
(特許文献2)
プレス仕上げ装置として、従来、特許文献2(特開2001−293295号公報)に開示されたものが知られている。この従来のプレス仕上げ装置においては、人体型に着せられた衣類に熱板を押し付けることにより、衣類のシワが伸ばされる。また、この従来のプレス仕上げ装置においては、人体型の内部の上部の側部、すなわち衣類の袖が始まる部分、にスチーム噴出ノズルを配置し、当該ノズルから噴出されたスチームを袖の内部へ供給するという処理が行われる。
しかしながら、特許文献2には、人体型の内部へ導入したスチームを人体型の内部の周面の全面へ向けて供給するという技術思想は示されていない。さらに、スチームを人体型の側壁部分に透過させるという技術思想も開示されていない。従って、特許文献2の衣類仕上げ装置はプレス仕上げ方法が実現できるだけであり、スチーム仕上げ方法を行うことはできない。
(特許文献3)
スチーム仕上げ装置として、従来、特許文献3(特開2016−101251号公報)に開示されたものが知られている。この従来のスチーム仕上げ装置においては、人体型に着せられた衣類の内部へスチーム及び熱風が供給されることにより、衣類のシワが伸ばされる。すなわち、プレス仕上げ方法ではなく、スチーム仕上げ方法が実現される。スチーム仕上げ方法は、ドライクリーニングを受けた衣類(すなわちドライ衣類)や、立体成形シャツや、女性用のブラウス等に適した仕上げ方法である。
しかしながら、特許文献3には、プレス仕上げ方法については何も述べられていない。特許文献3で用いる人体型は胸部に相当する部分が大きく膨らんだ立体的な形状を有しており、この形状は熱板によるプレスを受けるのには適していない。このことからも、特許文献3はプレス仕上げ方法を考慮していないことが明らかである。
(特許文献4)
プレス仕上げ装置として、従来、特許文献4(特開2007−105135号公報)に開示されたものが知られている。この従来のプレス仕上げ装置においては、例えば同公報の[0016]段落に記載されているように、アイロン仕上げ中に人形胴の底部から熱風を取込み、その熱風を袖の内部へ導入することにより、シャツの脇下及び袖口の表面のシワを伸ばすという技術が示されている。
しかしながら特許文献4には、人形胴の内部へスチームを導入することが示されておらず、スチームを人形胴の側壁に透過させるという技術も示されていない。従って、特許文献4からはスチーム仕上げ装置を予測することができない。
特開2006−055478号公報 特開2001−293295号公報 特開2016−101251号公報 特開2007−105135号公報
以上のように、特許文献1、特許文献2及び特許文献4はプレス仕上げ方法を開示するものであり、これらの文献からスチーム仕上げ方法を予測することはできない。特許文献3はスチーム仕上げ方法を開示するものであり、この文献からプレス仕上げ方法を予測することは出来ない。特に、特許文献3に示された人体型はスチーム仕上げ方法を想定した立体的なものであり、プレス仕上げ方法を想定していないことが明らかである。
以上のように、従来の衣類の仕上げ装置は、プレス仕上げ方法又はスチーム仕上げ方法のいずれか一方を実現するものであり、プレス仕上げ方法及びスチーム仕上げ方法の両方を実施したいと考える場合には、プレス仕上げ装置とスチーム仕上げ装置の両方を予め設備しておかなければならなかった。この場合には、多額の費用及び広い設置スペースが必要となるという問題があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたものであり、1台の衣類の仕上げ装置によってプレス仕上げ処理及びスチーム仕上げ処理の両方を実現できるようにすることを目的とする。
本発明に係る衣類の仕上げ装置は、通気性を備えた人体型と、発熱すると共に前記人体型に着せられた衣類を押圧する熱板と、排気口を有しており当該排気口の外部へスチームを供給するスチーム供給手段と、排気口を有しており当該排気口の外部へ温風を供給する温風供給手段と、前記人体型に対して着脱可能な押え組立体と、制御手段と、を有しており、前記熱板は、前記人体型に装着された衣類を押圧する押圧位置と、前記人体型から離れた離隔位置と、の間で移動可能であり、前記制御手段はプレス仕上げモード及びスチーム仕上げモードを有しており、前記プレス仕上げモードにおいて、前記人体型に装着された衣類は熱板によって押し付けられ、前記スチーム仕上げモードにおいて、前記スチーム供給手段の排気口の外部へ供給されたスチームが前記人体型の内部に供給され、前記スチーム供給手段は、前記人体型が前記熱板に対向する位置に在るときに、前記人体型の底部開口から当該人体型の内周全面へ向けてスチームを噴射し、供給されたスチームは前記人体型を通過して衣類の内側から当該衣類に供給され、前記押え組立体が前記人体型に対する所定位置に設置され、当該押え組立体はスチームを受けた衣類が前記人体型の外側へ広がるのを規制し、前記押え組立体が前記人体型に対する所定位置に設置されているとき、前記熱板は前記離隔位置に保持されることを特徴とする。
上記構成において、スチーム供給手段は、例えば送風機、気体処理ボックス、スチーム発生器の組合せである。また、温風供給手段は、送風機、気体処理ボックス、放熱器の組合せである。人体型は、ボディ形、胴立て等と呼ばれることもある。
本発明に係る衣類の仕上げ装置の第2の発明態様において、前記スチーム供給手段は、前記人体型の底部開口から当該人体型の内周全面へ向けてスチームを噴射する。これにより、人体型に着せられた衣類に対してスチームを満遍なく行き渡らせることができる。
本発明に係る衣類の仕上げ装置の第3の発明態様において、前記スチーム供給手段は、前記人体型が前記熱板に対向する位置に在るときに、スチームを噴射する。これにより、プレス処理時とスチーム処理時とで熱板の位置を同じ位置とすることができる。
本発明に係る衣類の仕上げ装置の第4の発明態様においては、前記スチーム仕上げモードにおいて、スチームが衣類に内側から供給された後、前記温風供給手段によって前記人体型の内部に温風が供給され、供給された温風は前記人体型を通過して衣類の内側から当該衣類に供給される。
本発明に係る衣類の仕上げ装置の第5の発明態様において、前記温風供給手段は、前記人体型の底部開口から当該人体型の内周全面へ向けて温風を噴射する。これにより、人体型に着せられた衣類に対して温風を満遍なく行き渡らせることができる。
本発明に係る衣類の仕上げ装置の第6の発明態様において、前記温風供給手段は、前記人体型が前記熱板に対向する位置に在るときに、温風を噴射する。
本発明に係る衣類の仕上げ装置の第7の発明態様は、前記人体型に対して着脱可能な押え組立体を有しており、前記スチーム仕上げモードにおいて前記押え組立体が前記人体型に対する所定位置に設置され、当該押え組立体はスチームを受けた衣類が前記人体型の外側へ広がるのを規制する。この結果、衣類のシワを効果的に伸ばすことができる。
本発明に係る衣類の仕上げ装置の第8の発明態様において、前記熱板は、前記人体型に装着された衣類を押圧する押圧位置と、前記人体型から離れた離隔位置と、の間で移動可能であり、前記スチーム仕上げモードにおいて前記押え組立体が前記人体型に対する所定位置に設置されているとき、前記熱板は前記離隔位置に保持される。
本発明に係る衣類の仕上げ装置の第9の発明態様においては、前記人体型が衣類装着位置と衣類処理位置との間で移動し、前記熱板は前記衣類処理位置に設置されており、当該熱板は当該衣類処理位置において前記押圧位置と前記離隔位置との間で移動する。
本発明によれば、1つの衣類の仕上げ装置1によってプレス仕上げ処理及びスチーム仕上げ処理のいずれかを選択的に行うことができる。従って、プレス仕上げ装置とスチーム仕上げ装置を個別に設備する必要が無い。その結果、設備費用を低減でき、設置スペースを狭くすることができる。
スチームは人体型を通して衣類の内周面の広い領域に当たるので、効果的にシワ伸ばしを行うことができる。
本発明に係る衣類の仕上げ装置の一実施形態を示す斜視図である。 図1の衣類の仕上げ装置の主要部を示す斜視図である。 図2の衣類の仕上げ装置の主要部を示す断面図である。 図1の矢印Cに従って衣類の仕上げ装置を見た場合の斜視図である。 本発明に係る衣類の仕上げ装置で用いる押え組立体の正面図である。 図5のD−D線に従った断面図である。 本発明に係る衣類の仕上げ装置で用いる他の押え組立体の正面図である。 図7のE−E線に従った断面図である。 図2の矢印Hに従った人体型の背面図である。 図2の人体型の別の使用状態を示す斜視図である。 図1の実施形態で用いる制御装置の一例を示すブロック回路図である。 図11の制御装置が実行する制御のフローチャートである。 図12の制御の一部を詳しく示すフローチャートである。 図12の制御の他の一部を詳しく示すフローチャートである。
以下、本発明に係る衣類の仕上げ装置を実施形態に基づいて説明する。なお、本発明がこの実施形態に限定されないことはもちろんである。また、本明細書に添付した図面では特徴的な部分を分かり易く示すために実際のものとは異なった比率で構成要素を示す場合がある。
(全体構造)
図1は本発明に係る衣類の仕上げ装置の一実施形態の斜視図である。図1において、本実施形態の衣類の仕上げ装置1は、横方向に長い基台2と、基台2の前部に設置された前側支持部3と、基台2の後部に設置された後側支持部4とを有している。前側支持部3は熱板7aを支持している。前側支持部3は熱板駆動装置8aを有している。熱板駆動装置8aは熱板7aを前後方向A−A’へ移動させる。A方向が前方向(プレスする方向)であり、A’方向が後方向(退避する方向)である。A方向で停止した位置が熱板の押圧位置であり、A’方向で停止した位置が熱板の離隔位置である。後側支持部4は熱板7bを支持している。後側支持部4は熱板駆動装置8bを有している。熱板駆動装置8bは熱板7bを前後方向A−A’へ移動させる。A方向が前方向(プレスする方向)であり、A’方向が後方向(退避する方向)である。
熱板駆動装置8a,8bは、図では単純化して示されているが、必要に応じた適宜の構成の駆動装置によって構成される。例えば、特開2006−141744に示されているように複数のリンクによって形成された回動機構を駆動源としてのエアシリンダによって駆動するようにした駆動機構によって構成される。熱板7aと熱板7bは互いに向き合っており、向かい合っている面が発熱面である。熱板7a,7bは、例えばボイラーから供給される蒸気を熱源として高温に発熱する。熱板7a,7bの発熱温度は、例えば150℃程度である。
作業者が作業をする側である前面側の熱板7aの周囲に安全棒5が設けられている。安全棒5はアーム6a,6b(6bは図4参照)の先端に固定されている。安全棒5のどこかに人が触れると、安全棒5の全体が傾斜移動し、前側支持部3の頂部の適所に設けたセンサからオン信号が出力される。このオン信号に基づいて衣類の仕上げ装置1の動作が停止される。これは高温で発熱する熱板7aから人の安全を確保するための措置である。
基台2の上面に操作部9が設けられている。操作部9の上面に、複数の操作ボタンスイッチ10及び表示パネル11が設けられている。基台2の奥側に、人体型14を平行移動させるための人体型駆動装置としての細長いエアシリンダ15が設けられている。エアシリンダ15の出力軸15aは基台2が延在している方向B−B’に伸縮移動する。B方向が伸びる方向であり、B’方向が縮む方向である。
エアシリンダ15の近傍にガイド部材16が設けられている。ガイド部材16は基台2の延在方向B−B’に延びている。図2において、ガイド部材16はスライダ17を案内する。スライダ17はエアシリンダ15によって駆動されて衣類装着位置P1と衣類処理位置P2との間で往復平行移動する。図2はスライダ17が衣類装着位置P1にある状態を示している。図1はスライダ17(図1ではスライダ17は図示されていない)が衣類処理位置P2にある状態を示している。
図2において、スライダ17の上に人体型14が設けられている。スライダ17が衣類装着位置P1にあるとき、人体型14が衣類装着位置P1に配置される。スライダ17が衣類処理位置P2にあるとき、人体型14が衣類処理位置P2(図1参照)に配置される。人体型14は、図2において、スライダ17の上面に固定されて垂直上方へ延びるフレーム20を有している。フレーム20は、例えば金属によって形成される。フレーム20は、オペレータが立って仕上げ作業を行う位置である前面部分から見た場合に全体的に長方形状の枠部材となっている。フレーム20の底面は通気可能な開口32を有している。
図3は図2のC−C線に従った断面図である。図3に示すように、フレーム20の外側表面に多数のスプリング21が設けられている。これらのスプリングのバネ力はフレーム20から外側へ向かうように設定されている。これらのスプリング21の外側に通気性を有する薄い中間部材22が設けられている。中間部材22の外周表面に通気性及び弾力性を有する厚い型部材23が設けられている。型部材23の外周表面にカバー布24が設けられている。
図2に示すようにフレーム20の上端の中央部に衣類首部押え部27が設けられている。衣類首部押え部27は、円筒状の突出部28と、突出部28の内部に設けた駆動用エアシリンダ29と、湾曲形状の可動部30とを有している。中間部材22、型部材23及びカバー布24は、いずれも、衣類首部押え部27に対応する部分に貫通孔31を有している。中間部材22、型部材23及びカバー布24はこれらの各部材の貫通孔31を衣類首部押え部27に通した上で、フレーム20の頂部辺部に吊下げられている。従って、中間部材22、型部材23及びカバー布24の下端部は自由に移動できる開放端となっている。
フレーム20は、底面の開口32から空気、温風又は蒸気を取込むことができ、さらに、取り込んだその空気等をフレーム20の長方形状の前面及び背面の広い領域から外部へ放出する。中間部材22、型部材23及びカバー布24は、いずれも、通気性を有する素材によって形成されている。従って、フレーム20の前面及び背面から放出された空気等は、中間部材22、型部材23及びカバー布24を通過して、人体型14の前面及び背面の広い領域から人体型14の外部へ放出される。
人体型14は、全体的な構造が平面的な構造であったり、スプリング21を内蔵していたり、弾性を有する型部材23を用いたり、することにより、熱板7a,7bによるプレス処理を受け易い構造になっている。
(スチーム構造及び温風構造)
図2において、衣類の仕上げ装置1の前面から見て後部の左側に送風機35が設けられている。スライダ17の往復移動路の下方位置に気体処理ボックス36が設けられている。気体処理ボックス36は図1の基台2の内部に固定状態で設けられており、衣類の仕上げ装置1の前方位置からは見えないようになっている。図2において、送風機35から延びる通気ホース37が気体処理ボックス36の吸気口38に接続されている。
気体処理ボックス36において衣類処理位置P2に対応する部分の上面壁に排気口39が設けられている。気体処理ボックス36の内部に、スチーム発生器40及び放熱器41が設けられている。スチーム発生器40からスチームが放出されている状態で送風機35が作動すると、排気口39から外部へスチームが放出される。他方、放熱器41が熱を放出している状態で送風機35が作動すると、排気口39から温風が放出される。本実施形態では、送風機35,気体処理ボックス36及びスチーム発生器40によってスチーム供給手段が構成されている。また、送風機35,気体処理ボックス36及び放熱器41によって温風供給手段が構成されている。
スライダ17の底面壁に底部通気口44が設けられている。スライダ17の上面壁に上部通気口45が設けられている。スライダ17がエアシリンダ15によって駆動されて衣類処理位置P2に置かれたとき、すなわち、人体型14が衣類処理位置P2に置かれたとき、気体処理ボックス36の排気口39とスライダ17の底部通気口44が位置的に合致する。この状態で排気口39からスチーム又は温風が放出されると、そのスチーム又は温風はスライダ17を通して人体型14の内部へ導入される。導入されたスチーム又は温風は人体型14の内部で拡散し、人体型14の最外層であるカバー布24の前面及び背面の広い領域から外部へ放出される。
水洗いされたワイシャツが人体型14に着せられている場合に、当該人体型14から温風が放出されれば、ワイシャツの全面に内側から温風が供給され、これにより、ワイシャツのシワが伸ばされる。クリーニング溶剤(石油系、フッ素系、塩素系等の溶剤)でクリーニングされたワイシャツ(いわゆるドライシャツ)や女性用のブラウスが人体型14に着せられている場合に、当該人体型14からスチームが放出されれば、ドライシャツ等の全面に内側からスチームが供給され、これにより、ドライシャツ等のシワが伸ばされる。
(吸気構造)
図2において、衣類の仕上げ装置1の前面から見て後部の右側に空気吸引機46が設けられている。そして、空気吸引機46から延びる通気ホース47がスライダ17の側面の吸気口に接続されている。空気吸引機46が作動すると通気ホース47を通してスライダ17内の空気が吸引され、さらに、スライダ17の上部通気口45を通して人体型14内の空気が吸引される。この空気吸引により、人体型14に着せられた衣類を人体型14の表面に吸着させることができる。これにより、作業者による人体型14への衣類の装着作業が楽になる。スライダ17に接続された通気ホース47の先端は、スライダ17のスライド移動に追従してスライダ17の移動方向と同じ方向へ移動する。この移動を助けるため、通気ホース47は蛇腹状に形成されている。
(胴膨張構造)
図2において、人体型14の最外層であるカバー布24の左右の両側部に胴部空気袋50a,50bが設けられている。胴部空気袋50a,50bは通気性が無い又は通気性が少ない生地をカバー布24に縫い付けることによって形成されている。胴部空気袋50a,50bは膨らむことによって衣類のシワを伸ばすことを目的とするものである。胴部空気袋50a,50bを含んだ胴膨張構造の詳しい構成は実用新案登録第3181225号に開示されている。
図2において、スライダ17の左右の端部の上面に通気用の開口49a,49bが設けられている。スライダ17が衣類処理位置P2に置かれている場合に、気体処理ボックス36の排気口39からスチーム又は温風が放出されると、通気用開口49a,49bからスチーム等が放出される。放出されたスチーム等は胴部空気袋50a,50b内へ供給され、これにより胴部空気袋50a,50bが膨張、すなわち膨らむ。そして膨らんだ胴部空気袋50a,50bによって衣類の袖のシワが伸ばされる。
(衣類の袖把持構造)
図1において、基台2の後方に設置された後側支持部4に、袖口把持ユニットの支持手段としての左側アーム51aが連結されている。左側アーム51aの先端に袖口把持ユニット52aが取付けられている。袖口把持ユニット52aは、アイロン台53と、カフス部把持具54と、タック鏝55とを有している。当初、カフス部把持具54及びタック鏝55はアイロン台53から離れている。作業者は、人体型14に着せられた衣類の袖の先端部分をアイロン台53に挿入する。この状態でカフス部把持具54が閉じると、カフス部把持具54とアイロン台53とによって衣類のカフス部が挟持される。また、タック鏝55が閉じるとタック鏝55とアイロン台53とによって衣類のタック部が挟持される。
図4は図1の矢印Cに従って衣類の仕上げ装置1の前面の主に右側の外観構成を示している。図4に示すように、後側支持部4の右側位置にも袖口把持ユニットの支持手段としての右側アーム51bが連結されている。右側アーム51bの先端に袖口把持ユニット52bが取付けられている。袖口把持ユニット52bは、アイロン台53と、カフス部把持具54と、タック鏝55とを有している。当初、カフス部把持具54及びタック鏝55はアイロン台53から離れている。作業者は、人体型14に着せられた衣類の袖の先端部分をアイロン台53に挿入する。この状態でカフス部把持具54が閉じると、カフス部把持具54とアイロン台53とによって衣類のカフス部が挟持される。また、タック鏝55が閉じるとタック鏝55とアイロン台53とによって衣類のタック部が挟持される。右側アーム51bの先端であって袖口把持ユニット52bの下方位置にスイッチボックス56が設けられている。スイッチボックス56にボタンスイッチ57が設けられている。
左右の袖口把持ユニット52a,52bは、後側支持部4から遠ざかる方向(C方向)及び後側支持部4へ近付く方向(C’方向)へ平行移動できるように、それぞれ、アーム51a,51bに支持されている。左右の袖口把持ユニット52a,52bが衣類の袖口を挟持した状態でそれらの袖口把持ユニット52a,52bが後側支持部4から離れる方向(C方向)へ移動すると、衣類の袖が外側方向へ引っ張られ、シワが伸ばされる。
(スチーム仕上げ時の衣類押え構造)
本実施形態の衣類の仕上げ装置1においては、図5及び図6に示す前側押え組立体62と、図7及び図8に示す後側押え組立体63とが予め用意される。図5は前側押え組立体62の正面図である。図6は図5のD−D線に従って前側押え組立体62の側面構造を示している。図7は後側押え組立体63の正面図である。図8は図7のE−E線に従って後側押え組立体63の側面構造を示している。
前側押え組立体62は、差込具66と、差込具66の上部に設けられた固定機構67と、固定機構67による固定動作を受ける主軸部材68と、主軸部材68に固定されていて横方向に延びる押え部材69a,69bと、主軸部材68に固定されて横方向へ延びる支持部材70の両端に固定された押え部材69c,69dとを有している。
固定機構67から操作レバー71が延びている。複数の押え部材69a,69b,69c,69dは長方形状の板状部材によって形成されている。押え部材69a,69b,69c,69dは長方形状以外の形状とすることもできる。主軸部材68は複数の要素68a,68b,68cによって形成されており、それらの要素は互いに滑り移動可能になっている。このため横長押え部材69aの位置及び横長押え部材69の位置は変更可能である。実施形態では縦長押え部材69c及び69dの位置は変更できない構造になっているが、縦長押え部材69c及び69dの位置を横長押え部材69a及び69bの位置と同様に変更可能にしても良い。
固定機構67は、図6に示すように、ブラケット74、クランプレバー75、支点金具76、操作レバー71、調節ネジ77、支点金具ピン78、押金具ピン79の各要素によって形成されている。この固定機構67の機能は次の通りである。
(1)操作レバー71がロック位置Eに置かれているとき、主軸部材68は差込具66と一直線を成す位置Fに位置不動に固定される。以下、一直線を成す位置Fをロック位置ということがある。
(2)操作レバー71がアンロック位置Gに置かれているとき、主軸部材68はロック位置Fに対して角度αの領域内で自由に遥動できる。
(3)操作レバー71がアンロック位置Gにあるとき、主軸部材68に外力が加わらないと、主軸部材68は自重によって角度αの位置をとる。以下、角度αの位置を主軸部材68の退避位置ということがある。
なお、固定機構67の図6に示す構成は、固定機構67が上記(1)〜(3)の機能を有するための一例である。上記(1)〜(3)の機能は必要に応じた多くの任意の構成によって達成することができる。従って、固定機構67の実際の構成は必要に応じて種々に決定される。
図7において、後側押え組立体63は、差込具83と、差込具83の上部に設けられた固定機構84と、固定機構84による固定動作を受ける主軸部材85と、主軸部材85に固定されて横方向へ延びる支持部材86の両端に固定された押え部材87a,87bとを有している。固定機構84から操作レバー88が延びている。複数の押え部材87a,87bは長方形状の板状部材によって形成されている。押え部材87a,87bは長方形状以外の形状であっても良い。実施形態では縦長の押え部材87a及び87dの位置は変更できない構造になっているが、これらの位置を変更可能な構造を採用してもよい。
固定機構84は、図8に示すように、ブラケット91、支点金具92、操作レバー88、調節ネジ93、押金具94、受け金具95の各要素によって形成されている。この固定機構84の機能は次の通りである。
(a)操作レバー88がロック位置Eに置かれているとき、主軸部材85は差込具83と同じ方向へ延びる位置Fに位置不動に固定される。以下、この位置Fをロック位置ということがある。
(b)操作レバー88がアンロック位置Gに置かれているとき、主軸部材85はロック位置Fに対して角度βの領域内で自由に遥動できる。
(c)操作レバー88がアンロック位置Gにあるとき、主軸部材85に外力が加わらないと、主軸部材85は自重によって角度βの位置をとる。以下、角度βの位置を主軸部材85の退避位置ということがある。
なお、固定機構84の図8に示す構成は、固定機構84が上記(a)〜(c)の機能を有するための一例である。上記(a)〜(c)の機能は必要に応じた多くの任意の構成によって達成することができる。従って、固定機構84の実際の構成は必要に応じて種々に決定される。
図2において、スライダ17の前面に支持用ブラケット98が設けられている。支持用ブラケット98の上面には支持用孔99が設けられている。図9は図2の矢印Hに従って、人体型14及び熱板7bの背面を示している。図9に示すように、スライダ17の背面にも支持用ブラケット100が設けられている。支持用ブラケット100の上面にも支持用孔101が設けられている。
図5及び図6に示す前側押え組立体62、及び図7及び図8に示す後側押え組立体63は、図1の衣類の仕上げ装置1によってスチーム仕上げ処理を行う際に用いられる器具である。スチーム仕上げ処理は、プレス仕上げ処理に適さない衣類、例えばドライクリーニングによって洗濯されたドライ衣類や、立体的に縫製された女性用のブラウス等のシワを伸ばす際に用いられる処理である。
スチーム仕上げ処理を行う際には、図10に示すように、スライダ17の前面の支持用ブラケット98の支持用孔99に、図5の前側押え組立体62の差込具66が挿入される。すなわち、前側押え組立体62が人体型14の前面側に組み付けられる。さらに、図9に示すように、スライダ17の背面の支持用ブラケット100の支持用孔101に、図7の後側押え組立体63の差込具83が挿入される。すなわち、後側押え組立体63が人体型14の背面側に組み付けられる。
組み付けられた前側押え組立体62(図10)の操作レバー71が図6に示すアンロック位置Gにあるとき、主軸部材68は角度αの位置に止まっていて、自由に遥動可能な状態になっている。これにより、前側押え組立体62と人体型14との間に大きな空間が形成されている。一方、図9において組み付けられた後側押え組立体63の操作レバー88が図8のアンロック位置Gにあるとき、主軸部材85は角度βの位置に止まっていて、自由に遥動可能な状態になっている。これにより、後側押え組立体63と人体型14との間に大きな空間が形成されている。
以上のように前側押え組立体62及び後側押え組立体63が人体型14から大きく離れている場合、作業者はそれらの押え組立体62,63に邪魔されること無く、衣類Sを人体型14の表面に容易に装着できる。その後、前側押え組立体62の操作レバー71及び後側押え組立体63の操作レバー88が、それぞれ、ロック位置E(図6及び図8)へ移動させられると、主軸部材68及び主軸部材85がそれぞれ起立位置Fでロック状態とされる。これにより、前側押え組立体62と人体型14との間隔、及び後側押え組立体63と人体型14との間隔が狭まる。
(制御部)
図1及び図4において、衣類の仕上げ装置1の前部の適所に制御ボックス60が設けられている。制御ボックス60の中には衣類の仕上げ装置1を構成している各種の電気要素の制御を司るPLC(Programmable Logic Controller)61が収納されている。PLC61は、例えば図11に示すように、入力インターフェース58、演算部59、メモリ64及び出力インターフェース65を有している。
演算部59はマイクロコンピュータによって構成されている。メモリ64にはプログラムを記憶する領域及び各種のデータを記憶する領域が設定されている。プログラムは外部のパーソナル・コンピュータ72によって格納されたり、修正されたりする。
入力インターフェース58に接続される入力機器73は、タイマ、ボタンスイッチ、センサ、リミットスイッチ等である。ボタンスイッチ、センサ、リミットスイッチ等は図1の衣類の仕上げ装置1の各所に配置されている。出力インターフェース65に接続される出力機器81は、駆動用エアシリンダの電磁弁、電動モータ、送風機、空気吸引機等である。これらの各機器は図1の衣類の仕上げ装置1の必要な各所に配置されている。
(衣類の仕上げ装置の作用)
以下、図4の制御ボックス60に格納されたPLC61によって実行される衣類の仕上げ装置1の動作を図12、図13、図14に示すフローチャートを参考にして説明する。動作の開始が作業者によって指示されると、制御手段としてのPLC61は図12のステップS1において装置を初期化する。この初期化により、人体型14は図2に示すように衣類装着位置P1に置かれる。このとき、図1のアーム51aは矢印J’方向へ回動して、袖口把持ユニット52aを後方へ退避させておく。
本実施形態のPLC61はプレス仕上げモード及びスチーム仕上げモードの2つの制御モード(すなわち制御形態)を持っている。作業者が所定のボタンスイッチを操作してプレス仕上げモードを選択するとPLC61はプレス仕上げモードを実行する(ステップS2〜S3)。作業者が所定のボタンスイッチを操作してスチーム仕上げモードを選択するとPLC61はスチーム仕上げモードを実行する(ステップS4〜S5)。
(プレス仕上げモード)
プレス仕上げモードは、水洗いされ、さらに脱水されたワイシャツに対して図2の熱板7a及び7bを用いてシワを伸ばすための制御モードである。プレス仕上げモードが選択されると、PLC61は、図13のステップS11において、図5の前側押え組立体62及び図7の後側押え組立体63が図2の人体型14に組み付けられていないことを確認する。
プレス仕上げ処理においては押え組立体62,63を使用しないので、間違って押え組立体62,63が人体型14に取り付けられている場合には、制御を停止して、処理を中止する(ステップS11でNO)。押え組立体62,63が取り付けられていないことを確認すると(ステップS11でYES)、PLC61は図2の空気吸引機46を作動させて人体型14の周面において空気を吸引する(ステップS12)。
作業者は仕上げの対象であるワイシャツを人体型14の表面に装着する。このとき、人体型14は空気を吸引しているので、ワイシャツを人体型14に密着させてしっかりと装着できる。ワイシャツの装着を終えた作業者が所定のボタンスイッチを操作して処理の開始を指示すると(ステップS13でYES)、PLC61は図2においてスライダ17を衣類処理位置P2へ移動させ、図1に示すように人体型14を衣類処理位置P2にセットする(ステップS14)。さらに、PLC61はアーム51aを前方へ回動させて袖口把持ユニット52aを前方位置に配置する(ステップS15)。
作業者は、衣類処理位置P2にセットされた人体型14上に着せられている衣類の左側の袖口を左側の袖口把持ユニット52aに装着する。次いで、衣類の右側の袖口を右側の袖口把持ユニット52bに装着する。そして作業者は図4のボタンスイッチ57を押してプレス開始を指示する(ステップS16でYES)。指示を受けたPLC61は図1において熱板7a,7bをA方向へ移動させてワイシャツを押し付ける(ステップS17)。この押付け処理はアイロン処理であり、このアイロン処理によりワイシャツのシワが伸ばされる。
このとき、図2の送風機35及び放熱器41を作動させてワイシャツの袖及び脇へ温風を供給する(ステップS18)。これにより、ワイシャツの袖及び脇のシワを効果的に伸ばすことができる。また、空気袋50a,50bへ温風が供給される。その後、所定時間が経過したら(ステップS19でYES)、熱板7a,7bを矢印A’方向へ移動させてプレスを解除する(ステップS20)。その後、スライダ17を衣類装着位置P1へ戻して1つのワイシャツに対する処理を終了する(ステップS21)。引き続いて別のワイシャツのプレスを行いたい場合には、ステップを繰り返す(ステップS22でNO)。
(スチーム仕上げモード)
スチーム仕上げモードは、洗濯後の衣類に対してスチーム(すなわち蒸気)を当ててシワを伸ばし、さらに温風で乾燥するための制御モードである。この制御モードでは熱板によるプレス処理は行わない。このスチーム仕上げモードは、例えば、クリーニング溶剤(石油系、フッ素系、塩素系等の溶剤)を用いて洗濯し、さらに乾燥したドライ衣類を対象とする。乾燥はタンブラ乾燥やハンガ掛けでの乾燥によって行われる。タンブラ乾燥は回転式乾燥機を用いた乾燥である。また、立体的な縫製によって製作される女性用のブラウスは熱板(アイロン)によって平面的にプレスするとかえってシワが発生するおそれがあるのでこの場合にもスチーム仕上げモードを適用する。

スチーム仕上げモードが選択されると、PLC61は、図14のステップS51において、図5の前側押え組立体62及び図7の後側押え組立体63が図2の人体型14に組み付けられていることとを確認する(ステップS51でYES)。さらに、熱板7a,7bが開位置(すなわち退避位置)にあることを確認する(ステップS52,S53)。
作業者は、図10の前側押え組立体62の操作レバー71及び図9の後側押え組立体63の操作レバー88が、それぞれ、図6の退避位置(角度α)及び図8の退避位置(角度β)にあることを確認した上で、図9及び図10に示すように、仕上げの対象である衣類Sを人体型14に装着する。その後、作業者は、衣類の裾が温風及びスチームの風で人体型14から離れないように押え組立体62,63で押えて、操作レバー71及び操作レバー88をロック位置Eへ回動させる。これにより、図6において主軸部材68が起立位置Fに固定され、押え部材69a,69b,69c,69dが衣類Sに近い位置に固定保持される。また、図8において主軸部材85が起立位置Fに固定され、押え部材87a,87bが衣類Sに近い位置に固定保持される。
衣類の装着を終えた作業者が所定のボタンスイッチを操作して処理の開始を指示すると(ステップS54でYES)、PLC61は図2においてスライダ17を衣類処理位置P2へ移動させ、図1に示すように人体型14を衣類処理位置P2にセットする(ステップS55)。さらに、PLC61はアーム51aを前方へ回動させて袖口把持ユニット52aを前方位置に配置する(ステップS56)。
作業者は、衣類処理位置P2にセットされた人体型14上に着せられている衣類の左側の袖口を左側の袖口把持ユニット52aに装着する。次いで、衣類の右側の袖口を右側の袖口把持ユニット52bに装着する。そして作業者は図4のボタンスイッチ57を押して仕上げ開始を指示する(ステップS57でYES)。指示を受けたPLC61は図2においてスチーム発生器40及び送風機35を作動して気体処理ボックス36からスチームを所定時間、放出する(ステップS58,S59)。放出されたスチームは、図1において人体型14の底部から当該人体型14の内部へ供給され、さらに人体型14に着せられた衣類の内面の広い領域に当てられる。これにより、衣類のシワが伸ばされる。
次に、PLC61は、図2の放熱器41及び送風機35を作動して、図1の人体型14へ温風を所定時間、供給する(ステップS60,S61)。供給された温風は人体型14の側壁を通過して衣類の内面の広い領域に当てられる。これにより、衣類を乾燥させる。スチーム処理及び温風処理が終了したら、PLC61は人体型14を図2の衣類装着位置P1へ戻して1つの衣類に対する処理を終了する(ステップS62)。引き続いて別の衣類のスチーム処理を行いたい場合には、ステップを繰り返す(ステップS63でNO)。
以上のように、本実施形態によれば、1つの衣類の仕上げ装置1によってプレス仕上げ処理及びスチーム仕上げ処理のいずれかを選択的に行うことができる。従って、プレス仕上げ装置とスチーム仕上げ装置を個別に設備する必要が無い。その結果、設備費用を低減でき、設置スペースを狭くすることができる。
また、衣類にスチームを供給する際、図5の前側押え組立体62の押え部材69a,69b,69c,69d及び図8の後側押え組立体63の押え部材87a,87bにより、スチーム噴射によって衣類がまくり上がることが規制される。その結果、衣類のシワを効果的に伸ばすことができる。
さらに、図5の前側押え組立体62及び図8の後側押え組立体63を人体型14に組み付けた場合には熱板7a,7bを退避位置に保持するので(図14のステップS52,S53)、押え組立体62,63と熱板7a,7bとがぶつかって損傷することを確実に防止できる。
(他の実施形態)
以上、好ましい実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はその実施形態に限定されるものでなく、請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々に改変できる。
例えば、上記の実施形態では熱板7a,7bの横方向の位置は固定状態とし、人体型14を衣類装着位置P1と衣類処理位置P2との間で平行移動させるようにした。これに対、人体型14の横方向の位置を固定状態とし、作業者側にある熱板7aの位置を衣類装着時と衣類処理時とで変更させるようにすることもできる。
図3に示した人体型14の構成は一例である。本実施形態の人体型14で必要な機能は、プレス処理に適した平面的な構成であること、プレス処理に適した弾力性を有すること、及び内部へ導入したスチームを外部へ放出することができる通気性を有することである。これらの機能が達成される限りにおいて人体型14の構成は自由に選定できる。
図6及び図8に示した押え組立体62,63が最低限必要とする機能は、主軸部材68,85がロック位置Fをとったとき、押え部材69a,69b,69c,69d及び押え部材87a,87bが衣類のまくり上がりを十分に規制できる程度に人体型14に近い位置に保持されることである。この機能を確保できるのであれば、押え組立体62,63の構成は任意に選定できる。
上記の実施形態では押え組立体62の操作レバー71及び押え組立体63の操作レバー88を手動によって移動させた。しかしながらこれに代えて、エアシリンダ等といった駆動機器を用いて自動制御によって操作レバー71及び操作レバー88を移動させることもできる。
1.衣類の仕上げ装置、2.基台、3.前側支持部、4.後側支持部、5.安全棒、6a,6b.アーム、7a,7b.熱板、8a,8b.熱板駆動装置、9.操作部、10.操作ボタンスイッチ、11.表示パネル、14.人体型、15.駆動用エアシリンダ(人体型駆動装置)、15a.出力軸、16.ガイド部材、17.スライダ、20.フレーム、21.スプリング、22.中間部材、23.型部材、24.カバー布、27.衣類首部押え部、28.円筒状の突出部、29.駆動用エアシリンダ、30.可動部、31.貫通孔、32.開口、35.送風機、36.気体処理ボックス、37.通気ホース、38.吸気口、39.排気口、40.スチーム発生器、41.放熱器、44.底部通気口、45.上部通気口、46.空気吸引機、47.通気ホース、49a,49b.通気用開口、50a,50b.胴部空気袋、51a,51b.アーム、52a,52b.袖口把持ユニット、53.アイロン台、54.カフス部把持具、55.タック鏝、56.スイッチボックス、57.ボタンスイッチ、58.入力インターフェース、59.演算部、60.制御ボックス、61.PLC、62.前側押え組立体、63.後側押え組立体、64.メモリ、65.出力インターフェース、66.差込具、67.固定機構、68.主軸部材、69a,69b,69c,69d.押え部材、70.支持部材、71.操作レバー、72.パーソナル・コンピュータ、73.入力機器、74.ブラケット、75.クランプレバー、76.支点金具、77.調節ネジ、78.支点金具ピン、79.押金具ピン、80.前受け金具、81.出力機器、83.差込具、84.固定機構、85.主軸部材、86.支持部材、87a,87b.押え部材、88.操作レバー、91.ブラケット、92.支点金具、93.調節ネジ、94.押金具、95.受け金具、98.支持用ブラケット、99.支持用孔、100.支持用ブラケット、101.支持用孔、E.ロック位置、F.固定位置、G.アンロック位置、P1.衣類装着位置、P2.衣類処理位置、S.衣類、α,β.自由遥動角度範囲

Claims (5)

  1. 通気性を備えた人体型と、
    発熱すると共に前記人体型に着せられた衣類を押圧する熱板と、
    排気口を有しており当該排気口の外部へスチームを供給するスチーム供給手段と、
    排気口を有しており当該排気口の外部へ温風を供給する温風供給手段と、
    前記人体型に対して着脱可能な押え組立体と、
    制御手段と、を有しており、
    前記熱板は、前記人体型に装着された衣類を押圧する押圧位置と、前記人体型から離れた離隔位置と、の間で移動可能であり、
    前記制御手段はプレス仕上げモード及びスチーム仕上げモードを有しており、
    前記プレス仕上げモードにおいて、前記人体型に装着された衣類は熱板によって押し付けられ、
    前記スチーム仕上げモードにおいて、
    前記スチーム供給手段の排気口の外部へ供給されたスチームが前記人体型の内部に供給され、
    前記スチーム供給手段は、前記人体型が前記熱板に対向する位置に在るときに、前記人体型の底部開口から当該人体型の内周全面へ向けてスチームを噴射し、
    供給されたスチームは前記人体型を通過して衣類の内側から当該衣類に供給され、
    前記押え組立体が前記人体型に対する所定位置に設置され、当該押え組立体はスチームを受けた衣類が前記人体型の外側へ広がるのを規制し、
    前記押え組立体が前記人体型に対する所定位置に設置されているとき、前記熱板は前記離隔位置に保持される
    ことを特徴とする衣類の仕上げ装置。
  2. 前記スチーム仕上げモードにおいて、スチームが衣類に内側から供給された後、前記温風供給手段によって前記人体型の内部に温風が供給され、供給された温風は前記人体型を通過して衣類の内側から当該衣類に供給される
    ことを特徴とする請求項1記載の衣類の仕上げ装置。
  3. 前記温風供給手段は、前記人体型の底部開口から当該人体型の内周全面へ向けて温風を噴射することを特徴とする請求項記載の衣類の仕上げ装置。
  4. 前記温風供給手段は、前記人体型が前記熱板に対向する位置に在るときに、温風を噴射することを特徴とする請求項記載の衣類の仕上げ装置。
  5. 前記人体型が衣類装着位置と衣類処理位置との間で移動し、
    前記熱板は前記衣類処理位置に設置されており、
    当該熱板は当該衣類処理位置において前記押圧位置と前記離隔位置との間で移動する
    ことを特徴とする請求項記載の衣類の仕上げ装置。
JP2017102731A 2017-05-24 2017-05-24 衣類の仕上げ装置 Active JP6928483B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017102731A JP6928483B2 (ja) 2017-05-24 2017-05-24 衣類の仕上げ装置
PCT/JP2017/019818 WO2018216223A1 (ja) 2017-05-24 2017-05-27 衣類の仕上げ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017102731A JP6928483B2 (ja) 2017-05-24 2017-05-24 衣類の仕上げ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018196583A JP2018196583A (ja) 2018-12-13
JP6928483B2 true JP6928483B2 (ja) 2021-09-01

Family

ID=64395482

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017102731A Active JP6928483B2 (ja) 2017-05-24 2017-05-24 衣類の仕上げ装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6928483B2 (ja)
WO (1) WO2018216223A1 (ja)

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3384347A (en) * 1966-04-27 1968-05-21 Ametek Inc Shirt body pressing machine
JPH0246880Y2 (ja) * 1987-08-26 1990-12-10
JPH09173699A (ja) * 1995-12-22 1997-07-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd 衣類仕上げ装置
JP3796098B2 (ja) * 2000-04-13 2006-07-12 株式会社三幸社 シャツプレス仕上げ機
DE10156859A1 (de) * 2001-11-20 2003-05-28 Bsh Bosch Siemens Hausgeraete Vorrichtung zum Glätten hemdförmiger Kleidungsstücke
JP4170967B2 (ja) * 2004-08-23 2008-10-22 株式会社イツミ製作所 衣類プレス方法
JP4472614B2 (ja) * 2005-10-12 2010-06-02 ワイエイシイ株式会社 シャツ等のプレス装置
JP2009153642A (ja) * 2007-12-26 2009-07-16 Sankosha Engineering:Kk 上着の立体仕上げ装置
CN102995371B (zh) * 2012-12-11 2015-04-29 佛山市顺德区盛熙电器制造有限公司 一种蒸汽熨烫机
JP6122831B2 (ja) * 2014-11-27 2017-04-26 ワイエイシイ株式会社 上着仕上げ装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2018216223A1 (ja) 2018-11-29
JP2018196583A (ja) 2018-12-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107761341B (zh) 一种干衣机
JP7566872B2 (ja) 衣類処理装置
EP3097824A1 (en) Clothes treating apparatus
WO2018033001A1 (zh) 一种快速干衣装置
US20240301616A1 (en) Laundry apparatus
WO2018130039A1 (zh) 一种便于收纳的快速干衣机
KR200463981Y1 (ko) 상의 다림장치
JP6928483B2 (ja) 衣類の仕上げ装置
JP2009118865A (ja) ワイシャツの仕上げ乾燥機
CN101613927B (zh) 上衣裤子熨烫一体机结构
JP3744101B2 (ja) 衣類仕上げ装置
CN111485412B (zh) 一种叠衣机及其控制方法
JP4368347B2 (ja) 上着の立体仕上げ装置
KR20140016096A (ko) 셔츠 건조장치
JP2019030354A (ja) 衣服仕上げ機
JPH0246880Y2 (ja)
JP3931629B2 (ja) 衣類仕上げ装置
JP2512610Y2 (ja) 衣服仕上げ装置
JPH03162900A (ja) 衣服仕上げ装置
JP2003199994A (ja) 衣類仕上げ装置
JP2003088700A (ja) 衣類仕上げ装置
US20240279866A1 (en) Autonomously dry-cleaning a garment within a kiosk
EP3771768A1 (en) Clothes treatment apparatus
JPH0646480Y2 (ja) アイロン仕上げ装置
KR20100070004A (ko) 셔츠 주름 제거 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210106

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210414

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210602

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210804

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210806

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6928483

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250