JP6928367B2 - 外付け用遮熱パネルおよび遮熱パネルセット - Google Patents

外付け用遮熱パネルおよび遮熱パネルセット Download PDF

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Description

本発明は、屋上や壁、床上などの既成の被覆物の表面に装着させて、大気などの外界と被覆物との間の熱伝導を調整する、後付け用あるいは外付け用の遮熱パネルに関する。
従来より、建物内の冷暖房の空調効果を高めるために、発泡合成樹脂材などの断熱材を壁や床、屋根野地板などの基板と一体化する建築用板が用いられてきた。しかし、大気(外界)や屋内などからの熱射線を反射する機構が備わっていなかったため、これを断熱材が吸収して蓄熱してしまい、屋内の空調効果を低効率にしていた。
すなわち、断熱材が熱射線を吸収することにより、夏は昼の太陽熱を蓄熱して建物内の温度を引き上げる作用をし、冬は屋内からの熱を蓄積して高温になって建物内の対流効果を弱める作用をし、屋内の空調効果を弱める作用を引き起こしていた。このため、熱射線を遮断し、断熱構造が必要以上に蓄熱しないように、種々の発明がなされている。
特許文献1に係る建築用板は、ラワンベニヤ板あるいはプラスターボードまたは鉄板を基板とし、該基板の片面に板体の周囲および適宜間隔に帯状のゴム材を配し、このゴム材の間に発砲合成樹脂板を配し、さらにその上にアルミ蒸着ポリエステルフィルムと独立した空気泡を接合層により一体としたエアーマットを全面被覆積層一体とした、床材あるいは屋根下地材として適した建築用板である。
しかし、この建築用板は、アルミ蒸着ポリエステルフィルムを貼着したエアーマットが、建物内側に面しているため、外気からの熱射線を反射する効果は弱く、エアーマットを含めた建築用板自体の蓄熱は回避できない。
また、特許文献2には、野地合板と断熱材とを接合し、一体化してなり、野地合板と断熱材との間における内部に通気層が設けられると共に、通気層の内底面に厚みが30μm〜70μmの金属薄膜が貼着されて熱線反射層が設けられることにより通気層の内底面に遮熱層が付与された屋根パネル及びこれを用いた屋根下地構造が開示されている。
しかし、熱線反射層が通気層の内底面に設けられており、外気に面する野地合板の表面には熱線反射層が設けられていないため、野地合板の表面が吸収した熱線からの熱は、野地合板に接してこれを支持する断熱材に直接伝道し、断熱材に蓄熱されてしまう。
さらに、特許文献3、4には、断熱層の中央及び両側に、野路垂木兼用の縦桟を一体固着し、断熱層及び縦桟で形成した平坦表面に、条溝群及び肉厚部を配し、表裏面が熱線反射機能を備えた遮熱反射層を断熱層に層着し、遮熱反射板上に通気胴縁を介して屋根下地材を、通気層を確保した形態で断熱層と一体化し、通気層と遮熱反射層とで屋根からの過加熱に対抗し、条溝群と遮熱反射層とによって屋内冷暖房を断熱保護する屋根複合パネルが開示されている。
この屋根複合パネルの構造においても、断熱材上に積層された遮熱反射層(熱線反射層)は通気層の内底面に配置されるが、特許文献2に係る屋根パネルと異なり、通気層は屋根下地材と遮熱反射層間に敷設された通気胴縁により隔てられて、屋根下地材の表面が吸収した熱が断熱材まで到達しにくい構成となっている。しかし、通気胴縁として角材を遮熱反射層間に配列して接着剤で固着するため、大変手間がかかり高コストが見込まれる。
以上に例示した発明に係る断熱材、遮熱材あるいはその構造は、屋根や床、壁などを構成する構造の一部として、屋根や床などそのものに組み込まれる構造である。建築現場で、野路板や垂木、柱など他の建築構成材と組み合わせて組み立てるため、手間がかかり、高コストになる。また、既存の建物の屋根や床などに後から組み入れようとすると、屋根や床、壁などの構成物を一度破壊する必要があり、後付けするのは事実上不可能である。
実登3017666号公報 特開2014−177805号公報 特開2010−84481号公報 特開2010−71041号公報
そこで、本発明は、遮熱・断熱のために建物の構造として遮熱・断熱パネルを組み込むのではなく、既成の建物(被覆物)に外付けするだけで遮熱・断熱を奏することができる、運搬容易で装着が簡単な外付け用遮熱パネルを提案する。
本発明に係る外付け用遮熱パネルは、被覆物の表面に被覆させて、該被覆物と外界間の熱伝導を調整する熱伝導調整パネルにおいて、上面と下面とを有し、該下面側に隙間構造が設けられた断熱パネル層と、上面と下面を有し、該下面側の断熱気泡シートの上面に上面遮熱シートが積層された遮熱シート層と、を含み、前記断熱パネル層の上面に、前記遮熱シート層の下面が貼着されて積層された外付け用遮熱パネルであって、
前記被覆物の表面に前記隙間構造の下面を接触させて前記遮熱パネルを該被覆物の表面に被覆させることにより、該遮熱パネルの前記上面遮熱シートで遮熱すると共に、該隙間構造が該被覆物との表面間に空気層を形成することを特徴とする。
なお、本明細書において、「断熱」とは、壁などの物体が、その両側の温度の高い一方から温度の低い他方への熱伝導を遅延して、熱伝導量を少なくする作用をいう。また、「遮熱」とは、同様に壁などの物体が、その両側の一方から来る熱射線を、その物体の表面反射を利用して遮断し、他方側への伝導量を0にするか、あるいは著しく少なくする作用をいう。
本発明に係る外付け用遮熱パネルにおいて、前記遮熱シート層は、前記断熱気泡シートの下面に下面遮熱シートが積層されてもよい。
本発明に係る外付け用遮熱パネルにおいて、前記下面と上面とを有し、該下面側に隙間構造が設けられた前記断熱パネル層は、該平面状の上面を成す断熱パネルの下面側に、平坦な先端面及び下端面を有する複数の立体構造物が突出された構成であり、該複数の立体構造物の該下端面が該断熱パネルの下面に固着されて一体化して前記隙間構造が形成されており、前記複数の立体構造物の先端面を前記被覆物の表面に接着して前記空気層を形成する。
本発明に係る外付け用遮熱パネルにおいて、前記複数の立体構造物は、前記断熱パネルと一体成型されていてもよい。
本発明に係る外付け用遮熱パネルは、帯状に屋根の傾斜方向に延びる帯状屋根突起部および帯状屋根排水路が、該屋根の傾斜方向と垂直方向に交互に連続して配置された折板屋根の該帯状屋根突起部に、その長手方向を該傾斜方向に合わせて嵌合させ、折板屋根の表面を被覆させて外付けする外付け用遮熱パネルにおいて、
前記外付け用遮熱パネルは、上面と下面とを有し、該下面側に隙間構造が設けられた断熱パネル層と、上面と下面を有し、断熱気泡シートの上面及び/又は下面に、上面遮熱シート及び/又は下面遮熱シートを積層させた遮熱シート層と、を含み、該断熱パネル層の上面に、該遮熱シート層の下面が貼着されて積層されており、該断熱パネル層は、いずれも前記長手方向に沿って帯状に延びる中央帯状部材およびその両側に配置された左右の斜面用帯状部材とから構成される外付け用遮熱パネルであって、
前記断熱パネル層の下面側に設けられた隙間構造が、
(1)前記中央帯状部材の断面において、中央下面側に形成された溝部と両端にテーパー状に形成された両端面、および、
(2)前記左右の斜面用帯状部材の断面において、中央帯状部材側の側面がテーパー状に形成された端面、により形成されており、
前記中央帯状部材に対して、前記左右の斜面用帯状部材を、中央帯状部材の長手方向に沿って下方に折り曲げて、
該中央帯状部材を前記折板屋根の帯状屋根突起部の頂上部に対応させ、該左右の斜面用帯状部材を該帯状屋根突起部の左右斜面部に被覆させて、
少なくとも該中央帯状部材の下面側に形成された隙間構造の溝部が、該折板屋根の帯状屋根突起部の頂上部との表面間に空気層を形成することを特徴とする。
本発明に係る外付け用遮熱パネルは、帯状に屋根の傾斜方向に延びる帯状屋根突起部および帯状屋根排水路が、該屋根の傾斜方向と垂直方向に交互に連続して配置された折板屋根の、頂上部中央にかしめ部が突起された該帯状屋根突起部に、長手方向を該傾斜方向に合わせて嵌合させる上記外付け用遮熱パネルであって、
前記中央帯状部材の下面に、該中央帯状部材の長手方向に沿って帯状に溝部が形成されており、該断熱パネル層の下面側に設けた隙間構造が、前記中央帯状部材の断面において、中央下面側に形成された溝部と両端にテーパー状に形成された両端面、および、前記左右の斜面用帯状部材の断面において、該中央帯状部材側の側面がテーパー状に形成された端面、により形成されており、
前記左右の斜面用帯状部材を、前記中央帯状部材の長手方向に沿って折り曲げて、前記折板屋根の帯状屋根突起部に嵌合させ、該中央帯状部材の溝部が、前記折板屋根の帯状屋根突起部の頂上部中央のかしめ部との表面間に空気層を形成することを特徴とする。
本発明に係る遮熱パネルセットは、帯状に屋根の傾斜方向に延びる帯状屋根突起部および帯状屋根排水路が、該屋根の傾斜方向と垂直方向に交互に連続して配置された折板屋根の、該帯状屋根突起部に山形遮熱パネルを、該帯状屋根排水路に谷形遮熱パネルを、長手方向を該傾斜方向に合わせて嵌合させる遮熱パネルセットであって、
前記遮熱パネルセットにおいて、
前記山形遮熱パネルと前記谷形遮熱パネルは、いずれも下面側又は上面側に隙間構造を設けた断熱パネル層と、断熱気泡シートの上面及び/又は下面に上面遮熱シート及び/又は下面遮熱シートを積層させた遮熱シート層とを含み、該山形遮熱パネルと該谷形遮熱パネルの断熱パネル層は、いずれも長手方向に沿って帯状に延びる中央帯状部材およびその両側に配置された左右の斜面用帯状部材とから構成されており、
前記山形遮熱パネルにおいて、
該山形遮熱パネルの断熱パネル層は、その上面が該山形遮熱パネルの遮熱シート層の下面に貼着され、帯状屋根突起部との間で該断熱パネル層の下面側に創出される隙間構造が、
(1)中央帯状部材の断面において、両端にテーパー状に形成された両端面、および、
(2)左右の斜面用帯状部材の断面において、該中央帯状部材側の側面がテーパー状に形成された端面、
により形成され、
該中央帯状部材に対して、該左右の斜面用帯状部材を、該中央帯状部材の長手方向に沿って下方に折り曲げて凸状に組み立て、
この凸状に組み立てた山形遮熱パネルを折板屋根の帯状屋根突起部に嵌合させ、該中央帯状部材の下面部が、折板屋根の該帯状屋根突起部の頂上部との表面間に空気層を形成し、
前記谷形遮熱パネルにおいて、
該谷形遮熱パネルの断熱パネル層は、その上面に該谷形遮熱パネルの遮熱シート層が貼着され、帯状屋根排水路との間で該断熱パネル層の下面側に創出される隙間構造が、
(1)’中央帯状部材の断面において、両端にテーパー状に形成された両端面、および、
(2)’左右の斜面用帯状部材の断面において、該中央帯状部材側の側面がテーパー状に形成された端面、
により形成され
該中央帯状部材に対して、該左右の斜面用帯状部材を、該中央帯状部材の長手方向に沿って上方に折り曲げて凹状に組み立て、
この凹状に組み立てた谷形遮熱パネルを折板屋根の帯状屋根排水路に嵌合させ、
該中央帯状部材の下面部が、折板屋根の帯状屋根排水路の表面間に空気層を形成する。
本発明に係る遮熱パネルセットは、上記折板屋根の帯状屋根突起部に嵌合させた山形遮熱パネルと、帯状屋根排水路に嵌合させた谷形遮熱パネルとを接続する、接続遮熱パネルを含む遮熱パネルセットであって、
前記接続遮熱パネルは、上記断熱パネル層の上面に上記遮熱シート層の下面が積層され、該断熱パネル層の下面が折板屋根の帯状屋根傾斜部に固定され、斜面上方の端部が前記山形遮熱パネルと、斜面下方の端部が前記谷形遮熱パネルと、それぞれ接続可能であり、前記折板屋根の上方に取り付ける、該折板屋根と同形のカバールーフの下面間に空気層を設けて、該折板屋根と該カバールーフ間を断熱構造とする。
本発明に係る外付け用遮熱パネルにおいて、前記断熱パネル層は、発泡スチロール材により形成されてもよい。
本発明に係る外付け用遮熱パネルにおいて、前記上面遮熱シートと前記下面遮熱シートは、アルミシートであってもよい。
本発明に係る外付け用遮熱パネルの製造方法は、
(1)断熱気泡シートの上面及び/又は下面に、上面遮熱シート及び/又は下面遮熱シートを積層させた遮熱シート層を準備するステップと、
(2)下面側に隙間構造を設けた断熱パネル層を準備するステップと、
(3)断熱パネル層の上面に遮熱シート層を貼着して積層するステップと、
を含む。
本発明に係る外付け用遮熱パネルの使用方法は、
(1)本発明に係る外付け用遮熱パネルを準備するステップと、
(2)既存の建物等の被覆物の表面に、本発明に係る外付け用遮熱パネルの下面側断熱パネル層に設けた隙間構造を当接させて固着するステップと、
を含む。
本発明に係る外付け用遮熱パネルは、被覆物の表面に隙間構造を接触させて当該被覆物の表面に被覆させることにより、上面遮熱シートが大気(外界)などからの熱射線を遮断して遮熱することができる。本発明の外付け用遮熱パネルは、建物など被覆物の外面を被覆して、その大気(外界)側に面する表面に上面遮熱シートを配しているので、瓦や屋根板に遮られた屋根下に遮熱シートを配置する従来の遮熱・断熱シート(あるいは構造)に比べて、大気(外界)からの熱射線を遮断する効果が顕著である。
また、下面遮熱シートを遮熱シート層の下面に積層した場合、被覆物内部からの熱射線を遮熱することができる。したがって、本発明に係る外付け用遮熱パネルにおいては、上面遮熱シート及び/又は下面遮熱シートを積層させた断熱気泡シートが、必要以上に蓄熱するのを防ぐことができる。
このような遮熱シート層を上面側に積層した断熱パネル層は、従来のように断熱材により形成されるので蓄熱効果が高いが、本発明の外付け用遮熱パネルは、上記のように遮熱シート層により大気(外界)などからの熱射線を直接遮断することができる。また、下面側に設けた隙間構造と被覆物の表面間に空気層を形成することにより、通気により被覆物側(建物側)からの熱を外界に逃がすことができる。したがって、本発明に係る外付け用遮熱パネルにおいては、断熱パネル層が必要以上に蓄熱するのを防ぐことができる。
また、本発明に係る遮熱パネルセットは、上記外付け用遮熱パネルと同様の構成の山形遮熱パネル、谷形遮熱パネル等を、既存折半屋根とカバールーフ間に敷設して用いるものであり、上記外付け用遮熱パネルと同様、大気側のカバールーフからの熱射線を遮断し、遮熱パネルセットとカバールーフ間に設けた空気層により、カバールーフ側からの熱を外界に逃がすことができる。さらに、遮熱パネルセットの隙間構造と既存折半屋根間に設けた空気層により、既存折半屋根側からの熱を外界に逃がすことができ、遮熱パネルセットを構成する断熱パネル層の過度の蓄熱を抑制することができる。
以上のように、本発明に係る外付け用遮熱パネルおよび遮熱パネルセットは、夏であっても冬であっても、過度に蓄熱することがなく、被覆物と外界間の熱伝導を遅延させて調整するように構成された熱伝導調整パネルである。そのため、夏は昼の太陽熱を過度に蓄熱することなく素早く建物(被覆物)内を冷房できると共に大気(外界)から断熱することができる。また、冬は過度に蓄熱しないので建物(被覆物)内の対流効果を高めることができると共に、建物(被覆物)表面の屋根等が大気(外界)中に直接熱放射するのを防ぐことができる。したがって、本発明に係る外付け用遮熱パネルを装着すれば、四季を通じて建物(被覆物)内の空調作用を高効率に保持することができる。
しかも、本発明に係る外付け用遮熱パネルおよび遮熱パネルセットは、下面側に隙間構造を設けた断熱パネル層の上面側に既成の遮熱シート層を貼着して簡単に工場等で大量に製造でき、また、軽量であるので、トラックなどによる運搬や現場での持ち運びも容易である。
このような本発明に係る外付け用遮熱パネルおよび遮熱パネルセットは、従来のように、遮熱・断熱のために建物の構造として遮熱・断熱パネルを組み込むのではなく、既成の建物(被覆物)に外付けするだけで遮熱・断熱効果を奏することができる。また、建物(被覆物)に装着させる面は発泡スチロール等からなる断熱パネル層であるので、極めて施工性に優れている。装着現場では屋根などの被覆物に断熱パネル層の下面を接着するだけで容易に短時間で装着することができ、建物(被覆物)内の空調効果を著しく高めることができる。
(a)本発明に係る外付け用遮熱パネルの正面図(断面図)、(b)被覆物に装置した本発明に係る外付け用遮熱パネルの正面図(断面図)。 (a)実施例に係る外付け用遮熱パネルの正面図(断面図)、(b)実施例に係る外付け用遮熱パネルの裏面図。 他の実施例に係る外付け用遮熱パネルの正面図(断面図)。 他の実施例に係る外付け用遮熱パネルの組み立て正面図(断面図)。 折板屋根の正面図(断面図)。 他の実施例に係る外付け用遮熱パネルを外付け(装着)した折板屋根の正面図(断面図)。 他の実施例に係る外付け用遮熱パネルの裏面図。 (a)他の実施例に係る外付け用遮熱パネルの正面斜視図、(b)折板屋根の正面斜視図、(c)他の実施例に係る外付け用遮熱パネルを外付けした折板屋根の側面断面図。 (a)本発明に係る山形遮熱パネルの正面図(断面図)、および、(b)組み立て正面図(断面図)、(c)本発明に係る谷形遮熱パネルの正面図(断面図)、および、(d)組み立て正面図(断面図)。 折板屋根に遮熱パネルセット及びカバールーフを装着して成るカバールーフ構造(二重屋根構造;折板屋根とカバールーフ)の分解正面図(断面図)。 遮熱パネルセットを外付け(装着)したカバールーフ構造の正面図(断面図)。 従来のカバールーフ構造の正面図(断面図)。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る外付け用遮熱パネルの実施形態について説明する。なお、以下各図面を通して同一の構成要素には同一の符号を使用するものとする。

I 外付け用遮熱パネル
図1(a)、(b)を参照して、本発明に係る外付け用遮熱パネル1は、屋上や壁、床上などの既成の被覆物50の表面に装着させて、大気などの外界と被覆物50との間の熱伝導を調整する、後付け用あるいは外付け用の熱伝導調整パネルである。
本発明の外付け用遮熱パネル1は、上面と下面とを有し、当該下面側に隙間構造21を設けた断熱パネル層20と、上面と下面を有し、当該下面側の断熱気泡シート14の上面に上面遮熱シート12Uを積層させた遮熱シート層10(図1(b))とを含む。図1(a)のように、断熱気泡シート14の下面に下面遮熱シート12Dを積層させて遮熱シート層10を構成してもよい。そして、断熱パネル層20の上面に、遮熱シート層10の下面を貼着して積層させて、外付け用遮熱パネル1は構成される。
本発明に係る外付け用遮熱パネル1において、断熱パネル層20は、隙間構造21を含めて発泡性合成樹脂材により形成するのが好適であり、いわゆる発泡スチロール材や発泡ウレタン材、発泡フェノール材等により形成してもよい。また、遮熱シート層10を構成する上面遮熱シート12Uと下面遮熱シート12Dは、アルミシートを用いるのが好ましく、JIS規格に適合したアルミ箔からなるアルミシートを用いるのが好適である。遮熱シート層10の断熱気泡シート14は、多数の空気泡を内包した、ポリエチレンやポリエステルなどからなる断熱性樹脂シートを用いるのが好適である。ただし、これら断熱パネル層20、断熱気泡シート14、上面遮熱シート12Uと下面遮熱シート12Dの材料は、その特性を損なわない範囲で自由に選択でき、上記例に限定されない。
この様な構成の本発明の外付け用遮熱パネル1は、被覆物50の表面に隙間構造21を接触させて被覆物50の表面に被覆させることにより、上面遮熱シート12Uで大気(外界)などからの熱射線を遮断して遮熱することができる。また、図1(b)のように、隙間構造21と被覆物50の表面間に空気層30を形成することにより、通気により熱を外界に逃がすことができる。あるいは、建物など被覆物50の保温効果を高めて内部温度を維持したい場合など、内部温度を調節したい場合は、断熱パネル層20に蓄熱させるように、空気層30の通気口を制御できるように本発明の外付け用遮熱パネル1を構成してもよい。
本発明に係る外付け用遮熱パネル1は、被覆物50の表面に隙間構造21を当接させて当該被覆物50の表面に被覆させることにより、上面遮熱シート12Uが大気(外界)などからの熱射線を遮断して遮熱することができる。本発明の外付け用遮熱パネルは、建物など被覆物を被覆して、大気(外界)側の最上層に上面遮熱シート12Uを配しているので、従来の遮熱・断熱シート(あるいは構造)より遥かに効果的に熱射線を遮断することができる。
また、下面遮熱シート12Dを遮熱シート層10の下面に積層した場合、被覆物50内部からの熱射線を遮熱することができる。したがって、本発明に係る外付け用遮熱パネル1においては、上面遮熱シート12U及び/又は下面遮熱シート12Dを積層させた断熱気泡シート14が、必要以上に蓄熱するのを防ぐことができる。
このような遮熱シート層10を上面側に積層した断熱パネル層20は、従来のように断熱材により形成されるので蓄熱効果が高いが、遮熱シート層10により大気(外界)などからの熱射線を遮断することができる。また、下面側に設けた隙間構造21と被覆物の表面間に空気層を形成することにより、通気により熱を外界に逃がすことができる。したがって、本発明の外付け用遮熱パネルは、過度に蓄熱することなく、四季を通じて、特に夏に被覆物内の空調効果を高めることができる。
本発明に係る外付け用遮熱パネル1は、工場などで製品化したパネルを、すでに完成している建物等の屋上や屋根、壁、床上などの既成の被覆物50の表面に接着等して被覆させるだけなので、短時間で被覆作業を終了でき、容易に断熱・遮熱工事を完成することができる。
以下、実施例を用いて、本発明に係る外付け用遮熱パネル1をさらに詳細に説明する。
本実施例1に係る外付け用遮熱パネル1は、図2(a)、(b)のように、下面と上面とを有し、下面側に隙間構造21を設けた断熱パネル層20は、上面側が平面状の断熱パネル22Uで、その下面側に、平坦な先端面及び下端面を有する複数の立体構造物22Dを突出させた構成であり、この複数の立体構造物22Dの下端面を断熱パネルの下面に固着して一体化して隙間構造21を形成している。複数の立体構造物22Dの先端面を被覆物50の表面に接着してこれを外付け用遮熱パネル1で覆い、遮熱・断熱を行うことができるとともに、隙間構造21と被覆物50の表面間に形成した空気層30により通気を行うことができる。
なお、上記断熱パネル層20は、上面側の断熱パネル22Uの下面側に、複数の立体構造物22Dを固着して突出させたが、立体構造物22Dは断熱パネル22Uと一体成型してもよい。
図2(b)に示すように、本実施例1の外付け用遮熱パネル1の下面側には、複数の立体構造物22Dが正方格子状に整然と突出しているが、その配列は特に正方格子状に限定されず、他の格子形状に配列されてもランダムに配列されていてもよい。また、立体構造物22Dの形状を、平坦な先端面及び下端面を有するとしたが、先端面を被覆物50に接着することができればその形状は特に限定されず、被覆物50の接着面の形状に合わせて適宜変更することができる。
本実施例2に係る外付け用遮熱パネル1は、図3(c)に示す折板屋根51に外付けする遮熱パネル1である。折板屋根51は成形した複数の金属板を、屋根の斜面方向と垂直方向に接続して形成する。その断面は、図3(c)のように、帯状屋根突起部511と帯状屋根排水路512とが交互に配置され、隣接する金属板同士は、帯状屋根突起部511の頂上部中央でかしめ部513により接続される。
この様な折板屋根51に外付けする実施例2に係る外付け用遮熱パネル1は、図5(a)〜(c)にその被覆装着方法を示すように、被覆物50である折板屋根51の傾斜方向に沿って帯状に延びる帯状屋根突起部511に、長手方向を当該傾斜方向に合わせて嵌合させ、折板屋根51の表面を被覆させて外付けする遮熱パネル1である。
実施例2に係る外付け用遮熱パネル1において、断熱パネル層20は、図3(a)にその断面を示すように、いずれも上面が遮熱シート層10の下面に貼着された中央帯状部材23およびその両側に配置された左右の斜面用帯状部材24L、24Rとから構成される。遮熱シート層10の構成は上記実施形態、実施例1と同様で、断熱気泡シート14の上面及び/又は下面に、上面遮熱シート12U及び/又は下面遮熱シート12Dを積層させた構成である。
中央帯状部材23とその左右両側に配置された2つの斜面用帯状部材24L、24Rとは、図4にその裏面を示すように、いずれも上記長手方向に沿って帯状に延びる帯状部材であり、それぞれの下面側に設けられた構造が、断熱パネル層の下面側の隙間構造21を形成する。
すなわち、断熱パネル層20の下面側に設けた隙間構造21は、図3(a)を参照して、
(1)中央帯状部材23の断面において、中央下面側に形成された溝部23Mと両端にテーパー状に形成された両端面23L、23R、および、
(2)左右の斜面用帯状部材24L、24Rの断面において、中央帯状部材23側の側面がテーパー状に形成された端面24L(R)、24R(L)、
により形成される。
実施例2に係る外付け用遮熱パネル1を図3(d)のように折板屋根51に装着する際は、左右の斜面用帯状部材24L、24Rを、中央帯状部材23の長手方向に沿って下方に折り曲げる(図3(b))。そして、帯状屋根突起部511の頂上部中央のかしめ部513を溝部23Mにより覆い、左右の斜面用帯状部材24L、24Rを帯状屋根突起部511の左右斜面部510に被覆させて、外付け用遮熱パネル1を折板屋根51の帯状屋根突起部511に装着する。この結果、中央帯状部材23の溝部23Mが、帯状屋根突起部511の頂上部中央のかしめ部513との表面間に空気層30を形成する。なお、左右の斜面用帯状部材24L、24Rは、帯状屋根突起部511の左右斜面部510に接着剤等で固定する。
このような実施例2に係る外付け用遮熱パネル1においても、隙間構造21と被覆物50の表面間に空気層30を形成することにより、通気により熱を外界に逃がすことができ、建物(被覆物)内の空調効果を著しく高めることができる。

II 外付け用遮熱パネルの製造方法および使用方法
[外付け用遮熱パネルの製造方法]
以上のように、本発明に係る外付け用遮熱パネル1の実施形態について説明したが、以下にその製造方法について説明する。すなわち、本発明に係る外付け用遮熱パネル1の製造方法は、
(1)断熱気泡シート14の上面及び/又は下面に、上面遮熱シート12U及び/又は下面遮熱シート12Dを積層させた遮熱シート層10を準備するステップと、
(2)下面側に隙間構造21を設けた断熱パネル層20を準備するステップと、
(3)断熱パネル層20の上面に遮熱シート層10を貼着して積層するステップと、
を含む。
断熱パネル層20の下面側に構成する隙間構造21は様々な形態が考え得るが、例えば特定の金型を作成し、この金型に適宜材料を流し込んで加熱することにより、容易に一体成型することができる。断熱パネル層20と遮熱シート層10の貼着は、例えば接着剤を用いて一体化すればよい。
以上のように、極めて容易に本発明に係る外付け用遮熱パネル1を大量に製造することができる。

[外付け用遮熱パネルの使用方法]
本発明に係る外付け用遮熱パネル1の使用方法は、
(1)本発明に係る外付け用遮熱パネル1を準備するステップと、
(2)既存の建物等の被覆物50の表面に、本発明に係る外付け用遮熱パネル1の下面側断熱パネル層20に設けた隙間構造21を当接させて固着するステップと、
を含む。
被覆物50の表面と隙間構造21の下端面とは、例えば接着剤を用いて固着するが、固着手段は特に限定されず、複数の固着手段を組み合わせて用いてもよい。また、接着剤を用いる場合は、その種類は被覆物50の表面の材質などに合わせて適宜選択すればよく、特に限定されない。
以上のように、本発明に係る外付け用遮熱パネル1は、極めて簡単に既成の建物等の屋根や屋上、壁、床上などの被覆物50の表面に装着することができ、建物(被覆物)内の空調効果を著しく高めることができる。

III 遮熱パネルセット
実施例2では、折板屋根51の上方に嵌合させて、帯状屋根突起部511に固定する外付け遮熱パネル1について説明した。この折板屋根51は、錆などにより経年劣化するため、10年〜20年の間隔で取り換える必要があるが、折板屋根51を取り壊す手間や工事中に屋内物を移動させる手間等を省くため、カバールーフ構造が開発されて利用されている。
カバールーフ構造とは、図9のように、既存の折板屋根51の上にグラスウール600などの断熱材を挟んで、折板屋根51と同形のカバールーフ(折板屋根)52を設置する二重屋根構造である。既存の折板屋根51を解体する必要がないので屋内をそのままに維持することができ、断熱材を間に挟んで設置するため、屋内空調の熱効率も上げることができる。
本発明に係る外付け用遮熱パネル1は、このようなカバールーフ構造において、上記グラスウールなどの断熱材に代えて用いることができ、建物(被覆物)内の空調効果を更に高めることができる。以下、実施例3において、上記カバールーフ構造に用いる本発明に係る遮熱パネルセット2について、詳細に説明する。
実施例3に係る遮熱パネルセット2は、上記実施例2において説明した既存の折板屋根51、即ち、帯状に屋根の傾斜方向に延びる帯状屋根突起部511および帯状屋根排水路512が交互に連続して配置された折板屋根51(被覆物50)を、図7あるいは図8のように覆うように用いられる。この図7あるいは図8に示すように、遮熱パネルセット2は、少なくとも山形遮熱パネル2Tと谷形遮熱パネル2Bを含み、帯状屋根突起部511に山形遮熱パネル2Tを、帯状屋根排水路512に谷形遮熱パネル2Bを、その長手方向を折板屋根51の傾斜方向に合わせて嵌合させて折板屋根51を被覆する(図5(a)〜(c)参照)。
遮熱パネルセット2において、山形遮熱パネル2Tと谷形遮熱パネル2Bは、図6(a)、図6(c)のように、いずれも下面側又は上面側に隙間構造21を設けた断熱パネル層20と、断熱気泡シート14の上面及び/又は下面に上面遮熱シート12U及び/又は下面遮熱シート12Dを積層させた遮熱シート層10(図1(a)参照)とを含む。山形遮熱パネル2Tと谷形遮熱パネル2Bの断熱パネル層20は共通で、いずれも長手方向に沿って帯状に延びる中央帯状部材23’およびその両側に配置された左右の斜面用帯状部材24L、24Rとから構成される。上記実施例2では、図3(a)のように、中央帯状部材23の下面側に溝部23Mを設け、これを折板屋根51の帯状屋根突起部511頂上部に設けたかしめ部513に嵌合させたが、本実施例3に係る山形遮熱パネル2T及び谷形遮熱パネル2Bでは、中央帯状部材23’に溝部23Mを設けない。
山形遮熱パネル2Tにおいて、断熱パネル層20の上面は、図6(a)のように遮熱シート層10の下面に貼着される。また、断熱パネル層20の下面側に設けた隙間構造21は、中央帯状部材23’の断面における、両端にテーパー状に形成された両端面、および、左右の斜面用帯状部材24L、24Rの断面における、中央帯状部材23’側の側面がテーパー状に形成された端面24L(R)、24R(L)により形成されている。そして、左右の斜面用帯状部材24L、24Rを、図6(b)のように中央帯状部材23’の長手方向に沿って下方に折り曲げて、中央帯状部材23’の両端面と左右斜面用帯状部材24L、24Rの端面24L(R)、24R(L)同士をそれぞれ当接させて凸状に組み立てる。これを図7、図8のように既存の折板屋根51の帯状屋根突起部511に嵌合させ、中央帯状部材23’の下面部が、折板屋根51の帯状屋根突起部511の頂上部との表面間に空気層30を形成する
すなわち、実施例3に係る山形遮熱パネル2Tは、断熱パネル層20が、実施例2と同様、いずれも長手方向に沿って帯状に延びる中央帯状部材23’およびその両側に配置された左右の斜面用帯状部材24L、24Rとから構成され、断熱パネル層20の上面は遮熱シート層10の下面に貼着されているが、帯状屋根突起部511との間で断熱パネル層20の下面側に創出される隙間構造21は、
(1)中央帯状部材23’の断面において、両端にテーパー状に形成された両端面、および、
(2)左右の斜面用帯状部材24L、24Rの断面において、中央帯状部材23’側の側面がテーパー状に形成された端面24L(R)、24R(L)、
により形成される。そして、左右の斜面用帯状部材24L、24Rを、中央帯状部材23’の長手方向に沿って下方に折り曲げて凸状に組み立て、折板屋根51の帯状屋根突起部511に嵌合させ、中央帯状部材23’の下面部が、折板屋根51の帯状屋根突起部の頂上部との表面間に空気層30を形成する。
次に、谷形遮熱パネル2Bは、上記山形遮熱パネル2Tの断熱パネル層20を上下逆転させて、図7、図8のように折板屋根51の帯状屋根排水路512に嵌合させる。すなわち、谷形遮熱パネル2Dは、図6(c)のように、いずれも長手方向に沿って帯状に延びる中央帯状部材23’およびその両側に配置された左右の斜面用帯状部材24L、24Rとから構成される断熱パネル層20の上面に、遮熱シート層10を貼着して構成される。
谷形遮熱パネル2Bにおいて、帯状屋根排水路512との間で断熱パネル層20の上面側に創出される隙間構造21は、
(1)中央帯状部材23’の断面において、両端にテーパー状に形成された両端面、および、
(2)左右の斜面用帯状部材24L、24Rの断面において、中央帯状部材23’側の側面がテーパー状に形成された端面24L(R)、24R(L)、
により形成される。そして、左右の斜面用帯状部材24L、24Rを、中央帯状部材23’の長手方向に沿って上方に折り曲げて凹状とし、遮熱シート層20の下面をこの凹状の断熱パネル層20の上面に貼着して凹状に組み立てる。これを折板屋根51の帯状屋根排水路512に嵌合させ、中央帯状部材23’の下面部が、折板屋根51の帯状屋根排水路512の表面間に空気層30を形成する。また、左右の斜面用帯状部材24L、24Rの下面は、折板屋根51の帯状屋根傾斜部510と接着され、固定されるのが望ましい。
さらに、実施例3に係る遮熱パネルセット2は、折板屋根51の帯状屋根突起部511に嵌合させた山形遮熱パネル2Tと、帯状屋根排水路512に嵌合させた谷形遮熱パネル2Bとを接続する、接続遮熱パネル2Mを含んでもよい(図7、図8参照)。接続遮熱パネル2Mは、断熱パネル20の上面に遮熱シート層10の下面が貼着されて積層され、断熱パネル20の下面が折板屋根51の帯状屋根傾斜部510に固定され、斜面上方の端部が山形遮熱パネル2Tと、斜面下方の端部が谷形遮熱パネル2Bと、それぞれ接続可能であり、折板屋根51の上方に取り付ける、折板屋根51と同形のカバールーフ52の下面間に空気層30を設けて、折板屋根51とカバールーフ52間を断熱構造とする。
このような本発明に係る遮熱パネルセット2は、設置が容易であり、上記外付け用遮熱パネル1と同様、大気側のカバールーフ52からの熱射線を遮断し、遮熱パネルセット2とカバールーフ52間に設けた空気層30により、カバールーフ52側からの熱を外界に逃がすことができる。さらに、遮熱パネルセット2の隙間構造21と既存折半屋根51間に設けた空気層30により、既存折半屋根51側からの熱を外界に逃がすことができ、遮熱パネルセット2を構成する断熱パネル層20が必要以上に蓄熱するのを防ぐことができる。
以上、本発明に係る外付け用遮熱パネルについて説明したが、本発明は上記実施形態や実施例に限定されるものではない。本発明に係る外付け用遮熱パネルにおいて、隙間構造の形状は様々な形態をとることが可能で、本発明の遮熱パネルを外付けする被覆物に応じて適宜変更可能である。また、本発明に係る外付け用遮熱パネルを構成する発泡性合成樹脂材や断熱気泡シート、遮熱シートなどの材料、材質、種類等も特に限定されない。
その他、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。
本発明に係る外付け用遮熱パネルは、主として既成の建物等の屋根や屋上、壁、床上などの表面に外付け装着し、建物内の冷暖房効果を高めるために利用することができる。
1:本発明に係る外付け用遮熱パネル
2:本発明に係る遮熱パネルセット
2T:山形遮熱パネル
2M:接続遮熱パネル
2B:谷形遮熱パネル
10:遮熱シート層
12U:上面遮熱シート
12D:下面遮熱シート
14:断熱気泡シート
20:断熱パネル層
21:隙間構造
22U:断熱パネル
22D:立体構造物
23、23’:中央帯状部材
23M:溝部
23L、23R:テーパー
24L、24R:斜面用帯状部材
24L(R)、24R(L):テーパー
30:空気層
50:被覆物
51:折板屋根
52:カバールーフ
510、520:(帯状屋根突起部の)帯状屋根傾斜部
511、521:帯状屋根突起部
512、522:帯状屋根排水路
513、523:かしめ部

Claims (5)

  1. 帯状に屋根の傾斜方向に延びる帯状屋根突起部および帯状屋根排水路が、該屋根の傾斜方向と垂直方向に交互に連続して配置された折板屋根の該帯状屋根突起部に、その長手方向を該傾斜方向に合わせて嵌合させ、折板屋根の表面を被覆させて外付けする外付け用遮熱パネルにおいて、
    前記外付け用遮熱パネルは、
    上面と下面とを有し、該下面側に隙間構造が設けられた断熱パネル層と、
    上面と下面を有し、断熱気泡シートの上面及び/又は下面に、上面遮熱シート及び/又は下面遮熱シートを積層させた遮熱シート層と、
    を含み、該断熱パネル層の上面に、該遮熱シート層の下面が貼着されて積層されており、
    断熱パネル層は、いずれも前記長手方向に沿って帯状に延びる中央帯状部材およびその両側に配置された左右の斜面用帯状部材とから構成される外付け用遮熱パネルであって、
    前記断熱パネル層の下面側に設けられた隙間構造が、
    (1)前記中央帯状部材の断面において、中央下面側に形成された溝部と両端にテーパー状に形成された両端面、および、
    (2)前記左右の斜面用帯状部材の断面において、中央帯状部材側の側面がテーパー状に形成された端面、
    により形成されており、
    前記中央帯状部材に対して、前記左右の斜面用帯状部材を、中央帯状部材の長手方向に沿って下方に折り曲げて、
    該中央帯状部材を前記折板屋根の帯状屋根突起部の頂上部に対応させ、該左右の斜面用帯状部材を該帯状屋根突起部の左右斜面部に被覆させて、
    少なくとも該中央帯状部材の下面側に形成された隙間構造の溝部が、該折板屋根の帯状屋根突起部の頂上部との表面間に空気層を形成することを特徴とする、外付け用遮熱パネル。
  2. 帯状に屋根の傾斜方向に延びる帯状屋根突起部および帯状屋根排水路が、該屋根の傾斜方向と垂直方向に交互に連続して配置された折板屋根の、該帯状屋根突起部に山形遮熱パネルを、該帯状屋根排水路に谷形遮熱パネルを、長手方向を該傾斜方向に合わせて嵌合させる遮熱パネルセットであって、
    前記遮熱パネルセットにおいて、
    前記山形遮熱パネルと前記谷形遮熱パネルは、いずれも
    下面側又は上面側に隙間構造を設けた断熱パネル層と、
    断熱気泡シートの上面及び/又は下面に上面遮熱シート及び/又は下面遮熱シートを積層させた遮熱シート層とを含み、
    該山形遮熱パネルと該谷形遮熱パネルの断熱パネル層は、いずれも長手方向に沿って帯状に延びる中央帯状部材およびその両側に配置された左右の斜面用帯状部材とから構成されており、
    前記山形遮熱パネルにおいて、
    該山形遮熱パネルの断熱パネル層は、その上面が該山形遮熱パネルの遮熱シート層の下面に貼着され、帯状屋根突起部との間で該断熱パネル層の下面側に創出される隙間構造が、
    (1)中央帯状部材の断面において、両端にテーパー状に形成された両端面、および、
    (2)左右の斜面用帯状部材の断面において、該中央帯状部材側の側面がテーパー状に形成された端面、
    により形成され、
    該中央帯状部材に対して、該左右の斜面用帯状部材を、該中央帯状部材の長手方向に沿って下方に折り曲げて凸状に組み立て、
    この凸状に組み立てた山形遮熱パネルを折板屋根の帯状屋根突起部に嵌合させ、該中央帯状部材の下面部が、折板屋根の該帯状屋根突起部の頂上部との表面間に空気層を形成し、
    前記谷形遮熱パネルにおいて、
    該谷形遮熱パネルの断熱パネル層は、その上面に該谷形遮熱パネルの遮熱シート層が貼着され、帯状屋根排水路との間で該断熱パネル層の下面側に創出される隙間構造が、
    (1)’中央帯状部材の断面において、両端にテーパー状に形成された両端面、および、
    (2)’左右の斜面用帯状部材の断面において、該中央帯状部材側の側面がテーパー状に形成された端面、
    により形成され
    該中央帯状部材に対して、該左右の斜面用帯状部材を、該中央帯状部材の長手方向に沿って上方に折り曲げて凹状に組み立て、
    この凹状に組み立てた谷形遮熱パネルを折板屋根の帯状屋根排水路に嵌合させ、
    該中央帯状部材の下面部が、折板屋根の帯状屋根排水路の表面間に空気層を形成する、遮熱パネルセット。
  3. 請求項2に記載の、折板屋根の帯状屋根突起部に嵌合させた山形遮熱パネルと、帯状屋根排水路に嵌合させた谷形遮熱パネルとを接続する、接続遮熱パネルを含む遮熱パネルセットであって、
    前記接続遮熱パネルは、請求項2に記載の断熱パネル層の上面に請求項2に記載の遮熱シート層の下面が積層され、
    該断熱パネル層の下面が折板屋根の帯状屋根傾斜部に固定され、
    斜面上方の端部が前記山形遮熱パネルと、斜面下方の端部が前記谷形遮熱パネルと、それぞれ接続可能であり、
    前記折板屋根の上方に取り付ける、該折板屋根と同形のカバールーフの下面間に空気層を設けて、該折板屋根と該カバールーフ間を断熱構造とする、請求項2に記載の遮熱パネルセット
  4. 前記断熱パネル層は、発泡スチロール材により形成された、請求項1に記載の外付け用遮熱パネル。
  5. 前記上面遮熱シートと前記下面遮熱シートは、アルミシートである、請求項1に記載の外付け用遮熱パネル。

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