JP6927874B2 - リチウム二次電池の電極用結着剤、該結着剤を用いて製造された電極、該電極を使用したリチウム二次電池 - Google Patents

リチウム二次電池の電極用結着剤、該結着剤を用いて製造された電極、該電極を使用したリチウム二次電池 Download PDF

Info

Publication number
JP6927874B2
JP6927874B2 JP2017500274A JP2017500274A JP6927874B2 JP 6927874 B2 JP6927874 B2 JP 6927874B2 JP 2017500274 A JP2017500274 A JP 2017500274A JP 2017500274 A JP2017500274 A JP 2017500274A JP 6927874 B2 JP6927874 B2 JP 6927874B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
lithium secondary
secondary battery
binder
active hydrogen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017500274A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2016132589A1 (ja
Inventor
克夫 高橋
克夫 高橋
文弥 金子
文弥 金子
宮村 岳志
岳志 宮村
修一 伊藤
修一 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DKS CO. LTD.
Original Assignee
DKS CO. LTD.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by DKS CO. LTD. filed Critical DKS CO. LTD.
Publication of JPWO2016132589A1 publication Critical patent/JPWO2016132589A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6927874B2 publication Critical patent/JP6927874B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/62Selection of inactive substances as ingredients for active masses, e.g. binders, fillers
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/62Selection of inactive substances as ingredients for active masses, e.g. binders, fillers
    • H01M4/621Binders
    • H01M4/622Binders being polymers
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/052Li-accumulators
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/13Electrodes for accumulators with non-aqueous electrolyte, e.g. for lithium-accumulators; Processes of manufacture thereof
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Description

本発明は、リチウム二次電池の電極用結着剤、該結着剤を用いて製造された電極、該電極を使用したリチウム二次電池に関する。
リチウム二次電池は、高電圧及び良好なエネルギー密度を有しており、携帯用電子機器の電源として広く使われてきた。また小型化等の要求に伴い、性能向上が検討されている。電池の特性は、使われる電極、電解質及びその他電池材料により大きく左右されるが、特に、電極の場合は、電極活物質、集電体及びそれらの間に接着力を付与する結着剤により特性が決定される。例えば、使われる活物質の量及び種類が、活物質と結合できるリチウムイオンの量を決定するために、活物質の量が多いほど、そして固有容量の大きい活物質を使用するほど、高容量の電池を得ることができる。また、結着剤が上記活物質間、及び活物質と集電体との間で良好な接着力を有する場合、電極内で電子及びリチウムイオンの移動が円滑になされ、電極の内部抵抗が減少するので、高効率の充放電が可能になる。さらに、電池の充放電サイクルを長期間維持するためには、結着剤は電解液に対して低膨潤性であることが必要となる。
そして、高容量電池の場合には、アノード活物質として、カーボン及び黒鉛、カーボン及びケイ素のような複合系電極が必要になるが、充放電時に、活物質の体積膨脹及び収縮が大きく起こるために、上記結着剤は、優れた接着力以外に優れた弾性を有することが必要であり、電極体積が相当の膨脹及び収縮を繰り返しても、本来の接着力及び復原力を維持することが要求される。また、電池の容量を十分に引き出すためには、電極の内部抵抗を小さくすることが要求される。
このような電極を得るための結着剤としては、有機溶剤中にポリテトラフルオロエチレンやポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂が溶解されてなるものが知られているが、電極の内部抵抗が増大するため小型化には限界がある等の短所がある。一方、集電体を構成する金属との密着性が高く、しかも、柔軟性が高い電極層を形成することができる結着剤として、スチレン−ブタジエン系ラテックス(SBR)が知られている(特許文献1,2,3)。
そして、近年、電池高容量化の要請から、電極層を構成する材料として、結着剤成分の含有量を低減する傾向にあり、また、電極の製造工程において電極層に対するプレス加工が行われている。しかし、結着剤成分の含有量が低い電極層においては、プレス加工時に電極層が集電体から剥離しやすい。そのため、電極物質によってプレス加工機の汚染が生じるばかりでなく、電極層の一部が剥離した状態で電極が電池に組み込まれ、電池性能の信頼性が低下するという問題が指摘されている。上記例のように結着剤成分の含有量を低減することは、電極の性能を低下や、加工時の作業性の低下の要因となるため、結着剤成分の含有量を低減することなく、電池の内部抵抗を抑えることのできる結着剤が必要とされる。
特開平05−21068号公報 特開平11−7948号公報 特開2011−210318号公報
しかし、スチレン−ブタジエン系ラテックス(SBR)は弾性特性には優れるが、接着力が弱く、充放電が反復されるにつれて電極の構造を維持できず、電池の寿命が十分とは言えない。また、SBRは絶縁性の樹脂であるため、電極の内部抵抗を増大する成分となり、電池の小型化には限界が生じる。
本発明者らは上記に鑑み、集電体に対する密着性が高く、結着性、および耐電解液性に優れ、結着剤成分の含有量を低減することなく、電池の内部抵抗を抑えることのできる結着剤を提供すること、また、この結着剤を用いて製造された電極を使用した充放電特性に優れたリチウム二次電池を提供することにある。
本発明の発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定構造、特定の酸価のポリウレタン樹脂の水分散体を含有するリチウム二次電池の電極用結着剤により、上記課題を解決できることを見いだし、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は下記に掲げる発明に関する。
(1)少なくとも(A)ポリイソシアネート、(B)1個以上の活性水素基とアニオン性親水基を有する化合物、および(C)鎖伸張剤を用いて得られるポリウレタン樹脂(X)の水分散体を含有するリチウム二次電池の電極用結着剤であって、Xの酸価が85〜200mgKOH/gであり、数平均分子量が50,000以上であるリチウム二次電池の電極用結着剤。
(2)(B)1個以上の活性水素基とアニオン性親水基を有する化合物の含有量が、前記ポリウレタン樹脂(X)の10〜60質量%である(1)記載のリチウム二次電池の電極用結着剤。
(3)(A)ポリイソシアネートと(B)1個以上の活性水素基とアニオン性親水基を有する化合物の含有量の比(重量比)が(A)/(B)=1/0.2〜1/1.5である(1)または(2)記載のリチウム二次電池の電極用結着剤。
(4)さらに、(D)2個以上の活性水素基を有する化合物を含有する(1)〜(3)のいずれか記載のリチウム二次電池の電極用結着剤。
(5)さらに、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン共重合体樹脂、フッ素系樹脂、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、スチレン−アクリロニトリル共重合体、アクリル共重合体、およびウレタン樹脂(ただし(X)を除く)の水分散体、からなる群より選ばれる1種以上(Y)を含有する(1)〜(4)のいずれか記載のリチウム二次電池の電極用結着剤。
(6)(1)〜(5)のいずれか記載のリチウム二次電池の電極用結着剤を用いて製造された電極。
(7)(6)記載の電極を有するリチウム二次電池。
本発明によれば、集電体に対する密着性が高く、結着性、および耐電解液性に優れ、結着剤成分の含有量を低減することなく、電池の内部抵抗を抑えることのできる結着剤を提供すること、また、この結着剤を用いて製造された電極を使用した充放電特性に優れたリチウム二次電池を提供することができる。
本発明のリチウム二次電池の電極用結着剤は、少なくとも(A)ポリイソシアネート、(B)1個以上の活性水素基と親水基を有する化合物、および(C)鎖伸張剤を用いて得られる。
<(A)ポリイソシアネート>
本発明の(A)ポリイソシアネートとしては、本技術分野で一般的に使用されるポリイソシアネートであれば特に限定されるものではないが、例えば、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネートなどをあげることができる。
前記、脂肪族ポリイソシアネートとしては特に限定されないが、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、3−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネートなどをあげることができる。
前記、脂環族ポリイソシアネートとしては特に限定されないが、例えば、イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンなどをあげることができる。
前記、芳香族ポリイソシアネートとしては特に限定されないが、例えば、トリレンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、4,4’−ジベンジルジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネートなどをあげることができる。
前記、芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては特に限定されないが、例えば、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、α,α,α,α−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどをあげることができる。
これらのうち、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネートが好ましく、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートがより好ましい。
また、これらのポリイソシアネートの2量体又は3量体や、ビュレット化イソシアネート等の変性体を挙げることができる。これらは1種または2種以上を併用することもできる。
<(B)1個以上の活性水素基と親水基を有する化合物>
本発明の(B)1個以上の活性水素基と親水基を有する化合物としては、1個以上の活性水素基と親水性基を有する化合物であれば特に限定されるものではない。
前記、活性水素基としてはNCO基と反応性を有するものであれば、特に限定されないが、例えば、水酸基、第1級又は第2級アミノ基、チオール基(SH基)などがあげられる。前記、親水性基としては、特に限定されないが、例えば、アニオン性親水基、カチオン性親水基、ノニオン性親水基などがあげられる。前記、アニオン性親水基としては、特に限定されないが、例えば、カルボキシル基及びその塩、スルホン酸基及びその塩などがあげられる。前記、カチオン性親水基としては、特に限定されないが、例えば、第三級アンモニウム塩、第四級アンモニウム塩などがあげられる。前記、ノニオン性親水基としては、特に限定されないが、例えば、エチレンオキシドの繰り返し単位からなる基や、エチレンオキシドの繰り返し単位とその他のアルキレンオキシドの繰り返し単位からなる基などがあげられる。これらのうち、アニオン性親水基、ノニオン性親水基が好ましい。
前記、1個以上の活性水素基とカルボキシル基を含有する化合物としては、特に限定されないが、例えば、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロール酪酸、2,2−ジメチロール吉草酸、ジオキシマレイン酸、2,6−ジオキシ安息香酸、3,4−ジアミノ安息香酸等のカルボン酸含有化合物及びこれらの誘導体並びにそれらの塩に加え、これらを使用して得られるポリエステルポリオールなどがあげられる。更に、アラニン、アミノ酪酸、アミノカプロン酸、グリシン、グルタミン酸、アスパラギン酸、ヒスチジン等のアミノ酸類、コハク酸、アジピン酸、無水マレイン酸、フタル酸、無水トリメリット酸等のカルボン酸類などがあげられる。
前記、1個以上の活性水素基とスルホン酸基及びその塩を有する化合物としては、特に限定されないが、例えば、2−オキシエタンスルホン酸、フェノールスルホン酸、スルホ安息香酸、スルホコハク酸、5−スルホイソフタル酸、スルファニル酸、2-アミノエタンスルホン酸、1,3−フェニレンジアミン−4,6−ジスルホン酸、2,4−ジアミノトルエン−5−スルホン酸等のスルホン酸含有化合物及びこれらの誘導体、並びにこれらを共重合して得られるポリエステルポリオール、ポリアミドポリオール、ポリアミドポリエステルポリオールなどがあげられる。
前記、カルボキシル基又はスルホン酸基は、中和して塩にすることにより、最終的に得られるポリウレタン樹脂を水分散性にすることができる。この場合の中和剤としては、特に限定されないが、例えば、不揮発性塩基、第三級アミン類、揮発性塩基などがあげられる。前記、不揮発性塩基としては、特に限定されないが、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどがあげられる。前記、第三級アミン類としては、特に限定されないが、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどがあげられる。前記、揮発性塩基としては、特に限定されないが、例えば、アンモニアなどがあげられる。中和は、ウレタン化反応前、反応中、又は反応後の何れにおいても行うことができる。
前記、1個以上の活性水素基と第3級アンモニウム塩を含有する化合物としては、特に限定されないが、例えば、アルカノールアミンなどがあげられる。前記、アルカノールアミンとしては、特に限定されないが、例えば、メチルアミノエタノール、メチルジエタノールアミンなどがあげられる。これらを、ギ酸、酢酸などの有機カルボン酸、塩酸、硫酸などの無機酸で中和して塩にすることによりポリウレタンを水分散性にすることができる。中和は、ウレタン化反応前、反応中、又は反応後の何れにおいても行うことができる。これらのうち、ポリウレタンの乳化の容易性の観点からは、メチルジエタノールアミンを有機カルボン酸で中和したものが好ましい。
前記、1個以上の活性水素基と第4級アンモニウム塩を有する化合物としては、特に限定されないが、例えば、前記、メチルアミノエタノール、メチルジエタノールアミンなどのアルカノールアミンをジアルキル硫酸により4級化した化合物などがあげられる。前記、ジアルキル硫酸としては、特に限定されないが、例えば、塩化メチル、臭化メチルなどのハロゲン化アルキル、ジメチル硫酸などがあげられる。これらのうち、ポリウレタンの乳化の容易性の観点からは、メチルジエタノールアミンをジメチル硫酸で4級化した化合物が好ましい。
前記、1個以上の活性水素基とノニオン性親水基を有する化合物としては、特に限定されないが、例えば、ポリオキシエチレングリコール又はポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン共重合体グリコール、ポリオキシエチレン−ポリオキシブチレン共重合体グリコール、ポリオキシエチレン−ポリオキシアルキレン共重合体グリコール又はそのモノアルキルエーテル等のノニオン性基含有化合物又はこれらを共重合して得られるポリエステルポリエーテルポリオールなどがあげられる。これらのうち、エチレンオキシドの繰り返し単位を少なくとも30質量%以上含有し、数平均分子量300〜20,000の化合物が好ましい。
これらのうち、集電体との密着性の観点から、分子中に1個以上の活性水素基とカルボキシル基を含有する化合物が好ましく、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸がより好ましい。
(B)1個以上の活性水素基と親水基を有する化合物としては、これらを1種または2種以上を併用して使用することができる。
本発明の、(B)1個以上の活性水素基と親水基を有する化合物の含有量としては、特に限定されないが、ポリウレタン樹脂(X)水分散体中のポリウレタン樹脂(X)に対して、10〜60質量%が好ましく、20〜45質量%がより好ましい。10質量%以上であれば電池の内部抵抗の低減が特に優れ、60質量%以下であれば結着性が特に優れたものとなる。
本発明の、(A)ポリイソシアネートと(B)1個以上の活性水素基と親水基を有する化合物の含有量の比(重量比)としては、特に限定されないが、電池の内部抵抗の低減や結着性の観点から(A)/(B)=1/0.2〜1/1.5が好ましく、1/0.3〜1/1.0がより好ましい。
本発明の、(B)1個以上の活性水素基と親水基を有する化合物の含有量としては、特に限定されないが、アニオン性親水基含有化合物の場合は、そのアニオン性親水基含有量を表す酸価が40〜200mgKOH/gであることが好ましい。カチオン性親水基含有化合物の場合は、そのカチオン性親水基含有量を表すアミン価が40〜200mgKOH/gであることが好ましい。酸価またはアミン価が40mgKOH/g以上であれば電池の内部抵抗の低減が特に優れ、酸価が200mgKOH/g以下であれば結着性が特に優れたものとなる。本発明において、酸価は、JIS K 0070−1992に準拠して、ポリウレタン水分散体の固形分1g中に含まれる遊離カルボキシル基を中和するのに要するKOH量(mg)より求めることができる。アミン価は、JIS K 7237−1995に準拠して、ウレタンプレポリマー1g中に含まれる全アミン価を中和するのに要するHCI量(mg)より求めることができる。ノニオン性基含有化合物を使用する場合は、1〜30質量部とし、特に5〜20質量部使用したものであることが好ましい。
<(C)鎖伸張剤>
本発明の(C)鎖伸張剤としては、本技術分野で一般的に使用される鎖伸長剤であれば特に限定されるものではない。例えば、ジアミンやポリアミンなどがあげられる。前記、ジアミンとしては、特に限定されないが、例えば、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、ピペラジン、イソホロンジアミンなどがあげられる。前記、ポリアミンとしては、特に限定されないが、例えば、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミンなどがあげられる。これらのうち、エチレンジアミン、ジエチレントリアミンが好ましい。なお、(C)鎖伸長剤による鎖伸長だけでなく、水中に分散乳化時に系中に存在する水分子により鎖伸長を行うこともできる。
本発明の、(C)鎖伸張剤の含有量としては、特に限定されないが、ポリウレタン樹脂(X)水分散体中のポリウレタン樹脂(X)に対して、0.1〜20質量%が好ましく、0.2〜10質量%がより好ましい。0.1質量%以上であれば優れた耐電解液性を示す塗膜が得られ、20質量%以下であれば電池の内部抵抗の低減が特に優れたものとなる。
<(D)2個以上の活性水素基を有する化合物>
本発明のポリウレタン樹脂(X)の水分散体には、(D)2個以上の活性水素基を有する化合物を用いることも好ましい態様である。(D)を用いることによって、結着性がより良好となることから、好ましい。前記、(D)2個以上の活性水素基を有する化合物としては、特に限定されないが、例えば、ポリエーテル、ポリエステル、ポリエーテルエステル、ポリカーボネート、ポリチオエーテル、ポリアセタール、アクリル系、ポリシロキサン、フッ素系、又は植物油系化合物などをあげることができる。具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、水素添加ビスフェノールA、ジブロモビスフェノールA、ジヒドロキシエチルテレフタレート、ハイドロキノンジヒドロキシエチルエーテル、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール、それらのオキシアルキレン誘導体、又はそれらの多価アルコール及びオキシアルキレン誘導体と、多価カルボン酸、多価カルボン酸無水物、若しくは多価カルボン酸エステルからのエステル化合物、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリエステルポリオール、ポリチオエーテルポリオール、ポリアセタールポリオール、ポリテトラメチレングリコール、フッ素ポリオール、シリコンポリオール、アクリルポリオール、ダイマー酸系ポリオール、ヒマシ油系ポリオール、大豆油系ポリオール、ポリブタジエンポリオールなどのポリオール化合物やその変性体が挙げられる。アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなどがあげられる。これらのうち、ポリエステル、ポリテトラメチレングリコール、ポリブタジエンポリオール、トリメチロールプロパンが好ましい。(D)としては、前記(B)を除く。(D)2個以上の活性水素基を有する化合物の数平均分子量としては、特に限定されないが、90以上5000以下であることが好ましい。ここで数平均分子量とは、2種以上併用する場合、使用量で加重平均をした計算値をいう。(D)2個以上の活性水素基を有する化合物としては、これらを1種または2種以上を併用して使用することができる。
本発明のポリウレタン樹脂(X)の数平均分子量としては、特に限定されないが、分岐構造や内部架橋構造を導入して大きくすることが好ましく、50,000以上であることがより好ましい。分子量を大きくして溶剤に不溶とすることにより、耐電解液性に優れた塗膜が得られ易くなる。
本発明のポリウレタン樹脂(X)の水分散体の製造方法としては、特に限定されないが、例えば次の方法が用いられる。(B)1個以上の活性水素基と親水基を有する化合物、(C)鎖伸張剤、および必要に応じて(D)2個以上の活性水素基を有する化合物に含まれるイソシアネート基との反応性を有する活性水素基の合計と、(A)ポリイソシアネートに含まれるイソシアネート基との当量比を0.5〜1.3:1に設定し、化学量論的に過剰の(A)ポリイソシアネートと(B)1個以上の活性水素基と親水基を有する化合物、および必要に応じて(D)2個以上の活性水素基を有する化合物を溶剤なしに、又は活性水素基を有しない有機溶媒中で反応させてイソシアネート末端のウレタンプレポリマーを合成した後、必要に応じて(B)成分のアニオン性親水基、カチオン性親水基の中和、又は4級化を行ってから、水中に分散乳化を行う。その後、残存するイソアネート基を(C)鎖伸長剤を加えて、乳化ミセル中のイソシアシネート基と(C)鎖伸長剤とを界面重合反応させてウレア結合を生成させる。これにより乳化ミセル内の架橋密度が向上し、三次元架橋構造が形成される。このように三次元架橋構造の形成により、優れた耐電解液性を示す塗膜が得られる。その後、必要に応じて使用した溶剤を除去することにより、ポリウレタン水分散体を得ることができる。
なお、ウレタンプレポリマーの合成においては、イソシアネート基と不活性で、かつ、生成するウレタンプレポリマーを溶解し得る溶剤を用いることもできる。これらの溶剤としては、特に限定されないが、例えば、ジオキサン、アセトン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、N−メチル−2−ピロリドン、トルエン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどがあげられる。反応で使用したこれら親水性有機溶剤は、最終的には除去するのが好ましい。
本発明のポリウレタン樹脂(X)の水分散体を製造の際には架橋剤を使用することもできる。架橋剤としては、特に限定されないが、アジリジン、オキサゾリン、カルボジイミド、変性ポリイソシアネート、ポリエポキシド化合物などがあげられる。これらの架橋剤は1種または2種以上を併用して使用することができる。
本発明のポリウレタン樹脂(X)の水分散体から形成された皮膜の耐電解液性は、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートの5種類からなるカーボネート系混合溶媒(重量比で1:1:1:1:1となる組成)に60℃条件下3日間浸漬後の皮膜の重量増加率が50wt%以下であることが好ましい。さらに上記60℃条件下3日間浸漬後の皮膜を、80℃で24時間減圧乾燥した後の皮膜の重量減少率が10%以下であることが好ましく、5%以下であることがさらに好ましい。60℃条件下で3日間浸漬後の皮膜の重量増加率が50wt%以下であれば、電解液によって皮膜の膨潤が小さく、充放電時の活物質の体積膨張及び収縮に結着剤が追従でき、潤電極層と集電体との剥離を抑制できるため電池の寿命が良好となることから好ましい。また、60℃条件下3日間浸漬した皮膜を80℃で24時間減圧乾燥した後の皮膜の重量減少率が10%以下であれば、皮膜の成分の電解液への溶出がなく、電池内部での電気化学的な反応による劣化が抑制でき、電池の寿命が良好となることから好ましい。
本発明のポリウレタン樹脂(X)の水分散体を含有するリチウム二次電池の電極用結着剤は、電極の製造に用いることができる。電極の製造に際しては、結着剤として、本発明のポリウレタン樹脂(X)単独で使用することもでき、他の結着剤を併用することもできる。前記他の結着剤としては、特に限定されないが、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン共重合体樹脂、フッ素系樹脂、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、スチレン−アクリロニトリル共重合体、アクリル共重合体、およびウレタン樹脂(ただし(X)を除く)の水分散体、からなる群より選ばれる1種以上(Y)が好ましい。これらのうち、スチレン−ブタジエンゴム、ウレタン樹脂(ただし(X)を除く)の水分散体が好ましい。他の結着剤を併用する場合、ポリウレタン樹脂(X)の水分散体を含有するリチウム二次電池の電極用結着剤の含有量は、20質量%以上が好ましく、25質量%以上がより好ましい。これらの範囲であれば、集電体に対する密着性が高く、結着性、および耐電解液性に優れ、結着剤成分の含有量を低減することなく、電池の内部抵抗を抑えることのできる結着剤が得られ、かつこの結着剤を用いて製造された電極を使用した充放電特性に優れる。リチウム二次電池に用いられる正極及び負極は、電極活物質、導電剤、及び電極活物質並びに導電剤を集電体に結着させる結着剤等から構成される。また、本発明の結着剤は正極と負極のどちらにでも利用可能である。
本発明のリチウム二次電池の正極に使用する正極活物質としては、リチウムイオンの挿入、脱離が可能であるものであれば、特に制限されることはない。例えば、CuO、Cu2O、MnO2、MoO3、V2O5、CrO3、MoO3、Fe2O3、Ni2O3、CoO3等の金属酸化物、LixCoO2、LixNiO2、LixMn2O4、LiFePO4などのリチウムと遷移金属との複合酸化物や、TiS2、MoS2、NbSe3などの金属カルコゲン化物、ポリアセン、ポリパラフェニレン、ポリピロール、ポリアニリン等の導電性高分子化合物等が挙げられる。上記の中でも、一般に高電圧系と呼ばれる、コバルト、ニッケル、マンガン等の遷移金属から選ばれる1種以上とリチウムとの複合酸化物が、リチウムイオンの放出性や、高電圧が得られやすい点で好ましい。コバルト、ニッケル、マンガンとリチウムとの複合酸化物の具体例としては、LiCoO2、LiMnO2、LiMn2O4、LiNiO2、LiNixCo(1−x)O2、LiMnaNibCoc(a+b+c=1)などがあげられる。また、これらのリチウム複合酸化物に、少量のフッ素、ホウ素、アルミニウム、クロム、ジルコニウム、モリブデン、鉄などの元素をドーブしたものや、リチウム複合酸化物の粒子表面を、炭素、MgO、Al2O3、SiO2などで表面処理したものも使用できる。これらのうち、LiFePO4、LiMn2O4、LiNixCo(1−x)O2が好ましい。上記正極活物質は2種類以上を併用することも可能である。
本発明のリチウム二次電池の負極に使用する負極活物質としては、金属リチウム又はリチウムイオンの挿入、脱離が可能であるものであれば、特に制限されることはない。例えば、炭素材料、金属材料、リチウム遷移金属窒化物、結晶性金属酸化物、非晶質金属酸化物、ケイ素化合物、導電性ポリマーなどがあげられる。前記、炭素材料としては、特に限定されないが、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素などがあげられる。前記、金属材料としては、特に限定されないが、例えば、金属リチウムや合金、スズ化合物などがあげられる。具体例としては、LiTi12、NiSiなどがあげられる。これらのうち、天然黒鉛、SiO、LiTi12が好ましい。
本発明のリチウム二次電池の正極及び負極には導電剤が用いられる。導電剤としては、電池性能に悪影響を及ぼさない電子伝導性材料であれば、特に制限なく使用することができる。通常は、アセチレンブラックやケッチンブラック等のカーボンブラックが使用されるが、天然黒鉛(鱗状黒鉛、鱗片状黒鉛、土状黒鉛など)、人造黒鉛、カーボンウイスカー、炭素繊維や金属(銅、ニッケル、アルミニウム、銀、金等)粉末、金属繊維、導電性セラミックス材料等の導電性材料も使用可能である。これらは2種類以上の混合物として使用することもできる。これらのうち、カーボンブラックが好ましい。その添加量は活物質量に対して0.1〜30質量%が好ましく、0.2〜20質量%がより好ましい。
本発明のリチウム二次電池の電極活物質の集電体としては、構成された電池において悪影響を及ぼさない電子伝導体であれば特に制限なく使用可能である。例えば、正極用集電体としては、アルミニウム、チタン、ステンレス鋼、ニッケル、焼成炭素、導電性高分子、導電性ガラス等の他に、接着性、導電性、耐酸化性向上の目的で、アルミニウムや銅等の表面を、カーボン、ニッケル、チタンや銀等で処理した物を用いることができる。また、負極用集電体としては、銅、ステンレス鋼、ニッケル、アルミニウム、チタン、焼成炭素、導電性高分子、導電性ガラス、Al−Cd合金等の他に、接着性、導電性、耐酸化性向上の目的で、銅等の表面をカーボン、ニッケル、チタンや銀等で処理したものを用いることができる。これらの集電体材料は表面を酸化処理することも可能である。また、その形状については、フォイル状の他、フィルム状、シート状、ネット状、パンチ又はエキスパンドされた物、ラス体、多孔質体、発泡体等の成形体も用いられる。厚みは特に限定されないが、1〜100μmのものが通常用いられる。
本発明のリチウム二次電池の電極は、電極活物質、導電剤、電極活物質の集電体、及び電極活物質並びに導電剤を集電体に結着させる結着剤等を混合してスラリー状の電極材料を調製し、集電体となるアルミ箔或いは銅箔等に塗布して分散媒を揮発させることにより製造することができる。
本発明のリチウム二次電池の電極材料にはスラリー化の粘性調整剤として、水溶性高分子などの増粘剤を使用できる。具体的には、カルボキシメチルセルロース塩、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロースなどのセルロース類;ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ソーダなどのポリカルボン酸系化合物;ポリビニルピロリドンなどのビニルピロリドン構造を有する化合物;ポリアクリルアマイド、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール、アルギン酸ソーダ、キサンタンガム、カラギーナン、グアーガム、カンテン、デンプンなどから選択された1種又は2種以上が使用可能であり、中でもカルボキシメチルセルロース塩が好ましい。
上記電極材料の混合の方法や順序等は特に限定されず、例えば、活物質と導電剤は予め混合して用いることが可能であり、その場合の混合には、乳鉢、ミルミキサー、遊星型ボールミル又はシェイカー型ボールミルなどのボールミル、メカノフュージョン等を用いることができる。
本発明のリチウム二次電池の電極は、実施例に記載した評価方法による結着性が、加工性および電池性能の信頼性の観点から4点以上であることが好ましく、5点がより好ましい。
本発明のリチウム二次電池は、上記ポリウレタンの水分散体(X)を含有する結着剤を使用して製造された電極を用いて構成されるものである。前記上記ポリウレタンの水分散体(X)を含有する結着剤を使用して製造された電極は、正極または負極の少なくとも一方に使用されていればよい。前記、特に限定されないが、例えば、リチウム二次電池は、正極と負極、この正極と負極との間に設けられ両者を隔離するセパレータと、リチウムイオンを伝導するための溶媒に支持電解質としてリチウム塩を溶解した非水電解液やポリマーまたは高分子ゲル電解質を含む電解質層とで構成される。
本発明のリチウム二次電池に使用するセパレータとしては、通常のリチウム二次電池に用いられるセパレータであれば、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリテトラフルオロエチレン等よりなる多孔質樹脂、セラミック、不織布などがあげられる。
本発明のリチウム二次電池に使用する電解液としては、従来からリチウム二次電池に用いられている有機電解液及びイオン液体等を特に制限なく使用することができる。
本発明のリチウム二次電池に使用する電解液塩としては、特に限定されないが、例えば、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、LiCl、LiBr、LiCF3SO3、LiN(CF3SO2)2、LiC(CF3SO2)3、LiI、LiAlCl4、NaClO4、NaBF4、NaI等を挙げることができ、特に、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6などの無機リチウム塩、LiN(SO2CxF2x+1)(SO2CyF2y+1)で表される有機リチウム塩を挙げることができる。ここで、x及びyは、0又は1〜4の整数を表し、また、x+yは2〜8の整数である。有機リチウム塩としては、具体的には、LiN(SO2F)2、LiN(SO2CF3)(SO2C2F5)、LiN(SO2CF3)(SO2C3F7)、LiN(SO2CF3)(SO2C4F9)、LiN(SO2C2F5)2、LiN(SO2C2F5)(SO2C3F7)、LiN(SO2C2F5)(SO2C4F9)等が挙げられる。中でも、LiPF6、LiBF4、LiN(CF3SO2)2、LiN(SO2F)2、LiN(SO2C2F5)2などを電解質に使用すると、電気特性に優れるので好ましい。上記電解質塩は1種単独で用いることもでき、2種以上用いることもできる。このようなリチウム塩は、通常、0.1〜2.0モル/リットル、好ましくは0.3〜1.5モル/リットルの濃度で、電解液に含まれていることが望ましい。
本発明のリチウム二次電池の電解質塩を溶解させる有機溶媒としては、通常のリチウム二次電池の非水電解液に用いられる有機溶媒であれば特に限定されず、例えば、カーボネート類、ラクトン類、エーテル類、スルホラン類、ジオキソラン類、ケトン類、ニトリル類、ハロゲン化炭化水素類、イオン性液体などがあげられる。前記、カーボネート類としては特に限定されないが、例えば、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、エチレングリコールジメチルカーボネート、プロピレングリコールジメチルカーボネート、エチレングリコールジエチルカーボネート、ビニレンカーボネートなどがあげられる。前記、ラクトン類としては特に限定されないが、例えば、γ−ブチロラクトンなどがあげられる。前記、エーテル類としては特に限定されないが、例えば、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサンなどがあげられる。前記、スルホラン類としては特に限定されないが、例えば、スルホラン、3−メチルスルホランなどがあげられる。前記、ジオキソラン類としては特に限定されないが、例えば、1,3−ジオキソランなどがあげられる。前記、ケトン類としては特に限定されないが、例えば、4−メチル−2−ペンタノンなどがあげられる。前記、ニトリル類としては特に限定されないが、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、バレロニトリル、ベンゾニトリルなどがあげられる。前記、ハロゲン化炭化水素類としては特に限定されないが、例えば、1,2−ジクロロエタンなどがあげられる。前記、イオン性液体としては特に限定されないが、例えば、メチルフオールメート、ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、イミダゾリウム塩、4級アンモニウム塩などがあげられる。これらの有機溶媒は1種または2種以上を併用して使用することができる。これらの有機溶媒のうち、特に、カーボネート類からなる群より選ばれた非水溶媒を一種類以上含有することが、電解質の溶解性、誘電率及び粘度において優れている点から好ましい。
本発明のリチウム二次電池において、ポリマー電解質又は高分子ゲル電解質を用いる場合は、エーテル、エステル、シロキサン、アクリロニトリル、ビニリデンフロライド、ヘキサフルオロプロピレン、アクリレート、メタクリレート、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、オキセタンなどの重合体又はその共重合体構造を有する高分子又はその架橋体などの高分子化合物が用いられ、これらは1種単独でも使用でき、2種以上使用することもできる。特に限定されるものではないが、ポリエチレンオキサイドなどのエーテル構造を有する高分子化合物がより好ましい。
本発明のリチウム二次電池において、液系の電池は電解液を、ゲル系の電池はポリマーを電解液に溶解したプレカーサー溶液を、固体電解質電池は電解質塩を溶解した架橋前のポリマーをそれぞれ電池容器内に収容する。
本発明のリチウム二次電池は、円筒型、コイン型、角型、その他任意の形状に形成することができ、電池の基本構成は形状によらず同じであり、目的に応じて設計変更して実施することができる。例えば、円筒型では、負極集電体に負極活物質を塗布してなる負極と、正極集電体に正極活物質を塗布してなる正極とを、セパレータを介して捲回した捲回体を電池缶に収納し、非水電解液を注入し上下に絶縁板を載置した状態で密封して得られる。また、コイン型リチウム二次電池に適用する場合では、円盤状負極、セパレータ、円盤状正極、及びステンレスの板が積層された状態でコイン型電池缶に収納され、非水電解液が注入され、密封される。
本発明のリチウム二次電池は、電池の容量を十分に引き出す観点から、実施例に記載した評価方法による直流内部抵抗(DC-IR)が95%以下であることが好ましく、90%以下であることがより好ましい。
本発明のリチウム二次電池は、高効率の充放電の観点から、実施例に記載した評価方法による充放電サイクル特性後の容量保持率が90%以上であることが好ましく、95%以上であることがより好ましい。
以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明について詳細に説明する。本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[ポリウレタンの水分散体の合成]
(実施例1)ポリウレタン水分散体Aの合成
攪拌機、還流冷却管、温度計及び窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコにクラレポリオールP−1010(クラレ株式会社製、平均水酸基価112mgKOH/g、活性水素基数2)60.0質量部、トリメチロールプロパン(活性水素基数3)3.0質量部、ジメチロールプロピオン酸(活性水素基数2)66.6質量部、イソホロンジイソシアネート170.4質量部、メチルエチルケトン200質量部を加え、75℃で4時間反応させ、不揮発分に対する遊離のイソシアネート基含有量5.1%であるウレタンプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を得た。この溶液を45℃まで冷却し、トリエチルアミンを47.8質量部加えて中和後、水1500質量部を徐々に加えてホモジナイザーを使用して乳化分散させた。続いて、ジエチレントリアミン(活性水素基数3)10.0質量部を水100質量部で希釈した水溶液を加え、1時間鎖伸長反応を行った。これを減圧、50℃での加熱下、脱溶剤を行い、不揮発分約20%のポリウレタン水分散体Aを得た。得られた樹脂の酸価は88mgKOH/gであった。
(実施例2)ポリウレタン水分散体Bの合成
攪拌機、還流冷却管、温度計及び窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコにETERNACOLL UH−100(宇部興産株式会社製、平均水酸基価112mgKOH/g、活性水素基数2)60.0質量部、トリメチロールプロパン(活性水素基数3)3.0質量部、ジメチロールプロピオン酸(活性水素基数2)66.6質量部、イソホロンジイソシアネート170.4質量部、メチルエチルケトン200質量部を加え、75℃で4時間反応させ、不揮発分に対する遊離のイソシアネート基含有量5.1%であるウレタンプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を得た。この溶液を45℃まで冷却し、トリエチルアミンを47.8質量部加えて中和後、水1500質量部を徐々に加えてホモジナイザーを使用して乳化分散させた。続いて、ジエチレントリアミン(活性水素基数3)10.0質量部を水100質量部で希釈した水溶液を加え、1時間鎖伸長反応を行った。これを減圧、50℃での加熱下、脱溶剤を行い、不揮発分約20%のポリウレタン水分散体Bを得た。得られた樹脂の酸価は87mgKOH/gであった。
(実施例3)ポリウレタン水分散体Cの合成
攪拌機、還流冷却管、温度計及び窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコにPolyTHF 1000(BASFジャパン株式会社製、平均水酸基価112mgKOH/g、活性水素基数2)60.0質量部、トリメチロールプロパン(活性水素基数3)3.0質量部、ジメチロールプロピオン酸(活性水素基数2)66.6質量部、イソホロンジイソシアネート170.4質量部、メチルエチルケトン200質量部を加え、75℃で4時間反応させ、不揮発分に対する遊離のイソシアネート基含有量5.1%であるウレタンプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を得た。この溶液を45℃まで冷却し、トリエチルアミンを47.8質量部加えて中和後、水1500質量部を徐々に加えてホモジナイザーを使用して乳化分散させた。続いて、ジエチレントリアミン(活性水素基数3)10.0質量部を水100質量部で希釈した水溶液を加え、1時間鎖伸長反応を行った。これを減圧、50℃での加熱下、脱溶剤を行い、不揮発分約20%のポリウレタン水分散体Cを得た。得られた樹脂の酸価は88mgKOH/gであった。
(実施例4)ポリウレタン水分散体Dの合成
攪拌機、還流冷却管、温度計及び窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコにPOLY BD R−15HT(出光興産株式会社製、平均水酸基価102.7mgKOH/g、活性水素基数2.3)60.0質量部、ジメチロールプロピオン酸(活性水素基数2)69.6質量部、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート170.4質量部、メチルエチルケトン200質量部を加え、75℃で4時間反応させ、不揮発分に対する遊離のイソシアネート基含有量2.2%であるウレタンプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を得た。この溶液を45℃まで冷却し、トリエチルアミンを49.9質量部加えて中和後、水1500質量部を徐々に加えてホモジナイザーを使用して乳化分散させた。続いて、エチレンジアミン(活性水素基数2)3.7質量部を水100質量部で希釈した水溶液を加え、1時間鎖伸長反応を行った。これを減圧、50℃での加熱下、脱溶剤を行い、不揮発分約20%のポリウレタン水分散体Dを得た。得られた樹脂の酸価は95mgKOH/gであった。
(実施例5)ポリウレタン水分散体Eの合成
攪拌機、還流冷却管、温度計及び窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコにPOLY BD R−45HT(出光興産株式会社製、平均水酸基価46.5mgKOH/g、活性水素基数2.3)60.0質量部、ジメチロールブタン酸(活性水素基数2)69.6質量部、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート170.4質量部、メチルエチルケトン200質量部を加え、75℃で4時間反応させ、不揮発分に対する遊離のイソシアネート基含有量4.4%であるウレタンプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を得た。この溶液を45℃まで冷却し、トリエチルアミンを45.2質量部加えて中和後、水1500質量部を徐々に加えてホモジナイザーを使用して乳化分散させた。続いて、エチレンジアミン(活性水素基数2)7.2質量部を水100質量部で希釈した水溶液を加え、1時間鎖伸長反応を行った。これを減圧、50℃での加熱下、脱溶剤を行い、不揮発分約20%のポリウレタン水分散体Eを得た。得られた樹脂の酸価は85mgKOH/gであった。
(実施例6)ポリウレタン水分散体Fの合成
攪拌機、還流冷却管、温度計及び窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコにジメチロールブタン酸(活性水素基数2)90.0質量部、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート210.0質量部、メチルエチルケトン300質量部を加え、75℃で4時間反応させ、不揮発分に対する遊離のイソシアネート基含有量5.5%であるウレタンプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を得た。この溶液を45℃まで冷却し、トリエチルアミンを60.0質量部加えて中和後、水1500質量部を徐々に加えてホモジナイザーを使用して乳化分散させた。続いて、エチレンジアミン(活性水素基数2)10.0質量部を水100質量部で希釈した水溶液を加え、1時間鎖伸長反応を行った。これを減圧、50℃での加熱下、脱溶剤を行い、不揮発分約20%のポリウレタン水分散体Fを得た。得られた樹脂の酸価は105mgKOH/gであった。
(実施例7)ポリウレタン水分散体Gの合成
合成例5で得られたポリウレタン水分散体F1000質量部に、5%水酸化ナトリウム水溶液291.6gを加え、これを減圧、50℃での加熱下、トリエチルアミンの留去を行い、不揮発分約20%のポリウレタン水分散体Gを得た。得られた樹脂の酸価はポリウレタン水分散体Fと同値と見積もった。
(実施例8)ポリウレタン水分散体Hの合成
攪拌機、還流冷却管、温度計及び窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコにジメチロールブタン酸(活性水素基数2)120.0質量部、ヘキサメチレンジイソシアネート180.0質量部、メチルエチルケトン300質量部を加え、75℃で4時間反応させ、不揮発分に対する遊離のイソシアネート基含有量7.4%であるウレタンプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を得た。この溶液を45℃まで冷却し、トリエチルアミンを77.8質量部加えて中和後、水1500質量部を徐々に加えてホモジナイザーを使用して乳化分散させた。続いて、エチレンジアミン(活性水素基数2)10.0質量部を水100質量部で希釈した水溶液を加え、1時間鎖伸長反応を行った。これを減圧、50℃での加熱下、脱溶剤を行い、不揮発分約20%のポリウレタン水分散体Hを得た。得られた樹脂の酸価は141mgKOH/gであった。
(実施例9)ポリウレタン水分散体Iの合成
合成例8で得られたポリウレタン水分散体H1000質量部に、5%水酸化リチウム水溶液238.7gを加え、これを減圧、50℃での加熱下、トリエチルアミンの留去を行い、不揮発分約20%のポリウレタン水分散体Iを得た。得られた樹脂の酸価はポリウレタン水分散体Iと同値と見積もった。
(実施例10)ポリウレタン水分散体Jの合成
攪拌機、還流冷却管、温度計及び窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコにPOLY BD R−45HT(出光興産株式会社製、平均水酸基価46.5mgKOH/g、活性水素基数2.3)145.8質量部、ジメチロールブタン酸(活性水素基数2)39.6質量部、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート114.6質量部、メチルエチルケトン200質量部を加え、75℃で4時間反応させ、不揮発分に対する遊離のイソシアネート基含有量3.0%であるウレタンプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を得た。この溶液を45℃まで冷却し、トリエチルアミンを29.9質量部加えて中和後、水1500質量部を徐々に加えてホモジナイザーを使用して乳化分散させた。続いて、エチレンジアミン(活性水素基数2)5.7質量部を水100質量部で希釈した水溶液を加え、1時間鎖伸長反応を行った。これを減圧、50℃での加熱下、脱溶剤を行い、不揮発分約20%のポリウレタン水分散体Jを得た。得られた樹脂の酸価は48mgKOH/gであった。
(比較例1)ポリウレタン水分散体Kの合成
攪拌機、還流冷却管、温度計及び窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコにクラレポリオールP−1010(クラレ株式会社製、平均水酸基価112mgKOH/g、活性水素基数2)171.6質量部、トリメチロールプロパン(活性水素基数3)3.0質量部、ジメチロールプロピオン酸(活性水素基数2)15.0質量部、イソホロンジイソシアネート110.4質量部、メチルエチルケトン200質量部を加え、75℃で4時間反応させ、不揮発分に対する遊離のイソシアネート基含有量5.1%であるウレタンプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を得た。この溶液を45℃まで冷却し、トリエチルアミンを11.3質量部加えて中和後、水1500質量部を徐々に加えてホモジナイザーを使用して乳化分散させた。続いて、ジエチレントリアミン(活性水素基数3)10.0質量部を水100質量部で希釈した水溶液を加え、1時間鎖伸長反応を行った。これを減圧、50℃での加熱下、脱溶剤を行い、不揮発分約20%のポリウレタン水分散体Kを得た。得られた樹脂の酸価は19mgKOH/gであった。
(比較例2)ポリウレタン水分散体Lの合成
攪拌機、還流冷却管、温度計及び窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコにPOLY BD R−15HT(出光興産株式会社製、平均水酸基価102.7mgKOH/g、活性水素基数2.3)179.6質量部、ジメチロールプロピオン酸(活性水素基数2)15.0質量部、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート105.4質量部、メチルエチルケトン200質量部を加え、75℃で4時間反応させ、不揮発分に対する遊離のイソシアネート基含有量3.5%であるウレタンプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を得た。この溶液を45℃まで冷却し、トリエチルアミンを11.3質量部加えて中和後、水1500質量部を徐々に加えてホモジナイザーを使用して乳化分散させた。続いて、エチレンジアミン(活性水素基数2)6.4質量部を水100質量部で希釈した水溶液を加え、1時間鎖伸長反応を行った。これを減圧、50℃での加熱下、脱溶剤を行い、不揮発分約20%のポリウレタン水分散体Lを得た。得られた樹脂の酸価は19mgKOH/gであった。
[ポリウレタン水分散体の評価]
反応によって合成されたウレタンプレポリマーのメチルエチルケトン溶液の不揮発分に対する遊離のイソシアネート基含有量を下記表1に示す。
得られたポリウレタン水分散体に関する各測定に際しては、下記方法を用いた。また、その結果を下記表1に示す。
ポリウレタン水分散体の不揮発分の重量:JIS K 6828に準じて測定した。
ポリウレタン樹脂の酸価:JIS K 0070−1992に準じて測定した。
ポリウレタン樹脂の耐電解液性:
得られたポリウレタン水分散体を乾燥膜厚が約200μmになるようにテフロン(登録商標)加工板上に流して、60℃で4時間、さらに80℃で2時間、さらに130℃で2時間乾燥して試験片を作成した。耐電解液性を判断するための具体的な方法としては、カーボネート系の混合溶媒として、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートの5種類からなる混合溶媒(重量比で1:1:1:1:1となる組成)を用いて試験を実施した。本発明のポリウレタン水分散体は、耐電解液性が前記ポリウレタン水分散体から形成された皮膜を前記混合溶媒に60℃条件下で3日間浸漬後の皮膜の重量増加率を測定し、以下の評価基準から判断した。
評価基準;
○:樹脂の重量増加率が50%未満
△:樹脂の重量増加率が50%以上100%未満
×:樹脂の重量増加率が100%以上、または溶解
また、上記操作によって60℃条件下3日間浸漬した皮膜を、80℃で24時間減圧乾燥した後の皮膜の重量減少率を測定し、以下の基準から判断した。
評価基準;
○:樹脂の重量減少率が5%未満
△:樹脂の重量減少率が10%未満
×:樹脂の重量減少率が10%以上
Figure 0006927874
[電極の作製]
電極の作製に用いた結着剤を下記表2に示す。
結着性評価:
得られた電極の塗工面を外側に180°折り曲げて戻した後に、塗工面の活物質の脱落程度(脱落部分の面積が全体に占める割合)を目視で判断した。
評価基準;
5点:外観異常なし
4点:5%以下脱落
3点:5〜75%脱落
2点:75%以上脱落
1点:100%脱落
Figure 0006927874
[負極の作製]
(負極1)
負極活物質として、天然黒鉛100g、導電剤としてカーボンブラック0.5g(Timcal社製、Super−P)と増粘剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウム塩(第一工業製薬株式会社製、品名:セロゲンWS−C)2質量%水溶液100g、結着剤としてポリウレタン水分散体Aの20質量%溶液10.2gを遊星型ミキサーで混合し、固形分50%になるように負極スラリーを調製した。この負極スラリーを塗工機で厚み10μmの電解銅箔上にコーティングを行い、120℃で乾燥後、ロールプレス処理を行い、負極活物質7mg/cmの負極1を得た。
(負極2〜10、16〜18)
上記ポリウレタン水分散体Aを、表2に記載のポリウレタン水分散体、SBRに変更した以外は負極1と同様の方法で作成した。
(負極11)
負極活物質として、天然黒鉛100g、導電剤としてカーボンブラック0.5g(Timcal社製、Super−P)と増粘剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウム塩(第一工業製薬株式会社製、品名:セロゲンWS−C)2質量%水溶液100g、結着剤としてポリウレタン水分散体Fの20質量%溶液5.1gとSBRの20質量%溶液5.1gを遊星型ミキサーで混合し、固形分50%になるように負極スラリーを調製した。この負極スラリーを塗工機で厚み10μmの電解銅箔上にコーティングを行い、120℃で乾燥後、ロールプレス処理を行い、負極活物質7mg/cm2の負極11を得た。
(負極12〜15)
上記ポリウレタン水分散体F、SBRを、表2に記載の結着剤に変更した以外は負極11と同様の方法で作成した。
(負極19)
負極活物質として、SiO(平均粒径4.5μm、比表面積5.5m2/g)100g、導電剤としてカーボンブラック(Timcal社製、Super−P)5gと増粘剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウム塩(第一工業製薬株式会社製、品名:セロゲンWS−C)2質量%水溶液100g、結着剤としてポリウレタン水分散体Gの20質量%溶液25.1gを遊星型ミキサーで混合し、固形分50%になるように負極スラリーを調製した。この負極スラリーを塗工機で厚み10μmの電解銅箔上にコーティングを行い、120℃で乾燥後、ロールプレス処理を行い、負極活物質2.5mg/cmの負極19を得た。
(負極20)
上記ポリウレタン水分散体GをSBRに変更した以外は負極19と同様の方法で負極20を作成した。
(負極21)
負極活物質として、LiTi12100g、導電剤としてカーボンブラック5g(Timcal社製、Super−P)と増粘剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウム塩(第一工業製薬株式会社製、品名:セロゲンWS−C)2質量%水溶液100g、結着剤としてポリウレタン水分散体Dの20質量%溶液10.2gを遊星型ミキサーで混合し、固形分50%になるように負極スラリーを調製した。この負極スラリーを塗工機で厚み10μmの電解銅箔上にコーティングを行い、120℃で乾燥後、ロールプレス処理を行い、負極活物質9.7mg/cmの負極21を得た。
(負極22)
上記ポリウレタン水分散体DをSBRに変更した以外は負極21と同様の方法で負極22を作成した。
[正極の作製]
(正極1)
正極活物質であるLiNi1/3Co1/3Mn1/3100g、導電剤としてカーボンブラック(Timcal社製、Super−P)を7.8g、結着剤としてポリフッ化ビニリデン6g、分散媒としてN−メチル−2−ピロリドン61.3gを遊星型ミキサーで混合し、固形分65%になるように正極スラリーを調製した。この正極スラリーを塗工機で厚み20μmのアルミニウム箔上にコーティングを行い、130℃で乾燥後、ロールプレス処理を行い、正極活物質13.8mg/cmの正極1を得た。
(正極2〜3)
正極活物質であるLiNi1/3Co1/3Mn1/3100g、導電剤としてカーボンブラック(Timcal社製、Super−P)を7.8g、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウム塩(第一工業製薬株式会社製、品名:セロゲンWS−C)2質量%水溶液100g、結着剤として表2に記載のポリウレタン水分散体の20質量%溶液10.2gを遊星型ミキサーで混合し、固形分50%になるように正極スラリーを調製した。この正極スラリーを塗工機で厚み20μmのアルミニウム箔上にコーティングを行い、130℃で乾燥後、ロールプレス処理を行い、正極活物質13.8mg/cmの正極2、3を得た。
(正極4)
正極活物質であるLiNi1/3Co1/3Mn1/3100g、導電剤としてカーボンブラック(Timcal社製、Super−P)を7.8g、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウム塩(第一工業製薬株式会社製、品名:セロゲンWS−C)2質量%水溶液100g、結着剤として表2に記載のポリウレタン水分散体Gの20質量%溶液5.1gとポリウレタン水分散体Kの20質量%溶液5.1gを遊星型ミキサーで混合し、固形分50%になるように正極スラリーを調製した。この正極スラリーを塗工機で厚み20μmのアルミニウム箔上にコーティングを行い、130℃で乾燥後、ロールプレス処理を行い、正極活物質13.8mg/cmの正極4を得た。
(正極5)
正極活物質であるLiMn100g、導電剤としてカーボンブラック(Timcal社製、Super−P)を5g、結着剤としてポリフッ化ビニリデン6g、分散媒としてN−メチル−2−ピロリドン59.8gを遊星型ミキサーで混合し、固形分65%になるように正極スラリーを調製した。この正極スラリーを塗工機で厚み20μmのアルミニウム箔上にコーティングを行い、130℃で乾燥後、ロールプレス処理を行い、正極活物質22mg/cmの正極5を得た。
(正極6)
正極活物質であるLiMn100g、導電剤としてカーボンブラック(Timcal社製、Super−P)を5g、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウム塩(第一工業製薬株式会社製、品名:セロゲンWS−C)2質量%水溶液100g、結着剤としてポリウレタン水分散体Bの20質量%溶液10.2gを遊星型ミキサーで混合し、固形分50%になるように正極スラリーを調製した。この正極スラリーを塗工機で厚み20μmのアルミニウム箔上にコーティングを行い、130℃で乾燥後、ロールプレス処理を行い、正極活物質22mg/cmの正極6を得た。
(正極7)
正極活物質であるLiFePO100g、導電剤としてカーボンブラック(Timcal社製、Super−P)を5g、結着剤としてポリフッ化ビニリデン6g、分散媒としてN−メチル−2−ピロリドン135.7gを遊星型ミキサーで混合し、固形分45%になるように正極スラリーを調製した。この正極スラリーを塗工機で厚み20μmのアルミニウム箔上にコーティングを行い、130℃で乾燥後、ロールプレス処理を行い、正極活物質14.5mg/cmの正極7を得た。
(正極8)
正極活物質であるLiFePO100g、導電剤としてカーボンブラック(Timcal社製、Super−P)を5g、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウム塩(第一工業製薬株式会社製、品名:セロゲンWS−C)2質量%水溶液100g、結着剤としてポリウレタン水分散体Bの20質量%溶液10.2gを遊星型ミキサーで混合し、固形分50%になるように正極スラリーを調製した。この正極スラリーを塗工機で厚み20μmのアルミニウム箔上にコーティングを行い、130℃で乾燥後、ロールプレス処理を行い、正極活物質14.5mg/cmの正極8を得た。
[リチウム二次電池の作製]
上記表2により得られた正極及び負極を表3のようにそれぞれ組み合わせて、電極間にセパレータとしてポリオレフィン系(PE/PP)セパレータを挟んで積層し、各正負極に正極端子と負極端子を超音波溶接した。この積層体をアルミラミネート包材に入れ、注液用の開口部を残しヒートシールした。正極面積18cm、負極面積19.8cmとした注液前電池を作製した。次にエチレンカーボネートとジエチルカーボネート(30/70vol比)とを混合した溶媒にLiPF(1.0mol/L)を溶解させた電解液を注液し、開口部をヒートシールし、評価用電池を得た。
[電池性能の評価]
作製したリチウム二次電池について、20℃における性能試験を行った。試験方法は下記の通りである。試験結果を表3に示す。
(直流内部抵抗)(DC−IR)
直流内部抵抗(DC−IR)は以下の方法で測定した。
作製したリチウム二次電池(SOC50%)に各1C、2C、3C相当の放電時の定電流を流し、初期から10秒後の各レートの電圧降下を測定した。上記3点の各レートの電流と電圧降下の結果から直流内部抵抗(DC−IR)を算出した。
直流内部抵抗化率は、実施例1〜13、16〜19の場合は、比較例3を基準に、実施例14は比較例4を基準に、実施例15は比較例5を基準に、実施例20は比較例6を基準に、実施例21は比較例7を基準に評価した。
直流内部抵抗化率 : 90%以下 ◎
95%程度 〇
基準(100%) △
(充放電サイクル特性)
充放電サイクル特性を、以下の条件で測定した。
正極活物質としてLiNi1/3Co1/3Mn1/3或いはLiMn、負極活物質として天然黒鉛を使用した場合は、1C相当の電流密度で4.2VまでCC(定電流)充電を行い、続いて4.2VでCV(定電圧)充電に切り替え、1.5時間充電したのち、1C相当の電流密度で2.7VまでCC放電するサイクルを20℃で300サイクル行い、このときの初回1C放電容量に対する300サイクル後1C放電容量比を1C充放電サイクル保持率とした。
正極活物質としてLiFePO、負極活物質として天然黒鉛を使用した場合は、1C相当の電流密度で4.0VまでCC(定電流)充電を行い、続いて4.0VでCV(定電圧)充電に切り替え、1.5時間充電したのち、1C相当の電流密度で2.0VまでCC放電するサイクルを20℃で300サイクル行い、このときの初回1C放電容量に対する300サイクル後1C放電容量比を1C充放電サイクル保持率とした。
正極活物質としてLiNi1/3Co1/3Mn1/3、負極活物質としてLiTi12を使用した場合は、1C相当の電流密度で2.9VまでCC(定電流)充電を行い、続いて2.9VでCV(定電圧)充電に切り替え、1.5時間充電したのち、1C相当の電流密度で1.0VまでCC放電するサイクルを20℃で300サイクル行い、このときの初回1C放電容量に対する300サイクル後1C放電容量比を1C充放電サイクル保持率とした。
正極活物質としてLiNi1/3Co1/3Mn1/3、負極活物質としてSiOを使用した場合は、1C相当の電流密度で4.2VまでCC(定電流)充電を行い、続いて4.2VでCV(定電圧)充電に切り替え、1.5時間充電したのち、1C相当の電流密度で2.7VまでCC放電するサイクルを20℃で50サイクル行い、このときの初回1C放電容量に対する50サイクル後1C放電容量比を1C充放電サイクル保持率とした。
Figure 0006927874
表3より、従来から使用されてきたスチレンブタジエンゴム或いはポリフッ化ビニリデンを使用した場合より、本発明のポリウレタン水分散体を使用した場合の方が、直流内部抵抗が低く、サイクル特性後の容量保持率が高く保持されることがわかる。
本発明のリチウム二次電池の電極用結着剤は、リチウム二次電池の電極として利用でき、製造された電極は各種リチウム二次電池の製造に用いられる。得られたリチウム二次電池は、携帯電話、ノートパソコン、携帯情報端末(PDA)、ビデオカメラ、デジタルカメラなどの各種携帯型機器や、更には電動自転車、電気自動車などに搭載する中型又は大型リチウム二次電池に好適に使用することができる。

Claims (7)

  1. 少なくとも(A)ポリイソシアネート、(B)1個以上の活性水素基とアニオン性親水基を有する化合物、および(C)鎖伸張剤を用いて得られるポリウレタン樹脂(X)の水分散体を含有するリチウム二次電池の電極用結着剤であって、Xの酸価が85〜200mgKOH/gであり、数平均分子量が50,000以上であるリチウム二次電池の電極用結着剤。
  2. (B)1個以上の活性水素基とアニオン性親水基を有する化合物の含有量が、前記ポリウレタン樹脂(X)の10〜60質量%である請求項1記載のリチウム二次電池の電極用結着剤。
  3. (A)ポリイソシアネートと(B)1個以上の活性水素基とアニオン性親水基を有する化合物の含有量の比(重量比)が(A)/(B)=1/0.2〜1/1.5である請求項1または2記載のリチウム二次電池の電極用結着剤。
  4. さらに、(D)2個以上の活性水素基を有する化合物を含有する請求項1〜3のいずれか記載のリチウム二次電池の電極用結着剤。
  5. さらに、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン共重合体樹脂、フッ素系樹脂、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、スチレン−アクリロニトリル共重合体、アクリル共重合体、およびウレタン樹脂(ただし(X)を除く)の水分散体、からなる群より選ばれる1種以上(Y)を含有する請求項1〜4のいずれか記載のリチウム二次電池の電極用結着剤。
  6. 請求項1〜5のいずれか記載のリチウム二次電池の電極用結着剤を用いて製造された電極。
  7. 請求項6記載の電極を有するリチウム二次電池。
JP2017500274A 2015-02-20 2015-10-01 リチウム二次電池の電極用結着剤、該結着剤を用いて製造された電極、該電極を使用したリチウム二次電池 Active JP6927874B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015031895 2015-02-20
JP2015031895 2015-02-20
PCT/JP2015/077897 WO2016132589A1 (ja) 2015-02-20 2015-10-01 リチウム二次電池の電極用結着剤、該結着剤を用いて製造された電極、該電極を使用したリチウム二次電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2016132589A1 JPWO2016132589A1 (ja) 2017-11-30
JP6927874B2 true JP6927874B2 (ja) 2021-09-01

Family

ID=56688846

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017500274A Active JP6927874B2 (ja) 2015-02-20 2015-10-01 リチウム二次電池の電極用結着剤、該結着剤を用いて製造された電極、該電極を使用したリチウム二次電池

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP6927874B2 (ja)
KR (1) KR20170118071A (ja)
CN (1) CN107251288A (ja)
WO (1) WO2016132589A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6062091B1 (ja) * 2016-04-14 2017-01-18 第一工業製薬株式会社 ポリイミド水分散体、電極用結着剤、電極、二次電池およびポリイミド水分散体の製造方法
KR102229450B1 (ko) * 2017-11-03 2021-03-17 주식회사 엘지화학 황-탄소 복합체 및 이를 포함하는 리튬-황 전지
CN109980227B (zh) * 2019-04-04 2021-09-14 北京理工大学 一种锂硫电池用复合粘结剂及其制备方法
WO2023183298A1 (en) * 2022-03-22 2023-09-28 Huntsman International Llc Thermoplastic polyurethane binder and uses thereof
CN115353593A (zh) * 2022-08-25 2022-11-18 深圳科博源科技有限公司 一种溶胀薄膜原材料及其改性合金工艺

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5320972B2 (ja) * 2008-10-16 2013-10-23 東洋インキScホールディングス株式会社 リチウム二次電池用正極合剤ペースト
JP5369667B2 (ja) * 2008-12-22 2013-12-18 東洋インキScホールディングス株式会社 リチウム二次電池用正極合剤ペースト
JP5703891B2 (ja) * 2011-03-28 2015-04-22 東洋インキScホールディングス株式会社 非水二次電池電極用バインダー樹脂組成物
US9780374B2 (en) * 2012-02-02 2017-10-03 Dai-Ichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd. Binder for electrodes of lithium secondary batteries, and lithium secondary battery which uses electrode produced using binder for electrodes of lithium secondary batteries
JP5794943B2 (ja) * 2012-03-27 2015-10-14 第一工業製薬株式会社 リチウム二次電池の電極用結着剤、該結着剤を用いて製造された電極を使用したリチウム二次電池。
JP6124645B2 (ja) * 2013-03-27 2017-05-10 第一工業製薬株式会社 リチウム二次電池の電極用結着剤、該結着剤を用いて製造された電極を使用したリチウム二次電池
CN105378988B (zh) * 2013-08-06 2017-09-22 第一工业制药株式会社 锂二次电池的电极用粘合剂、电极及锂二次电池

Also Published As

Publication number Publication date
KR20170118071A (ko) 2017-10-24
CN107251288A (zh) 2017-10-13
WO2016132589A1 (ja) 2016-08-25
JPWO2016132589A1 (ja) 2017-11-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10553872B2 (en) Binder for electrode in lithium secondary cell, electrode manufactured using said binder, and lithium secondary cell in which said electrode is used
TWI479727B (zh) A lithium secondary battery electrode, and a lithium secondary battery using an electrode manufactured by using the adhesive
JP6927874B2 (ja) リチウム二次電池の電極用結着剤、該結着剤を用いて製造された電極、該電極を使用したリチウム二次電池
US10026963B2 (en) Binder for electrode of lithium secondary cell
JP5794943B2 (ja) リチウム二次電池の電極用結着剤、該結着剤を用いて製造された電極を使用したリチウム二次電池。
WO2020217730A1 (ja) 電極用結着剤組成物、電極用塗料組成物、蓄電デバイス用電極、および蓄電デバイス
JP6124645B2 (ja) リチウム二次電池の電極用結着剤、該結着剤を用いて製造された電極を使用したリチウム二次電池
JP5794942B2 (ja) リチウム二次電池の電極用結着剤、該結着剤を用いて製造された電極を使用したリチウム二次電池。
US20230261196A1 (en) Electrode binder composition, electrode coating liquid composition, power storage device electrode, and power storage device
JP6916363B1 (ja) リチウム二次電池に用いる結着剤用ポリウレタン樹脂水分散体、電極用結着剤及びリチウム二次電池
JP6062091B1 (ja) ポリイミド水分散体、電極用結着剤、電極、二次電池およびポリイミド水分散体の製造方法
JP2015023027A (ja) リチウム二次電池の負極用結着剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180621

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190507

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190531

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190820

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191115

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20191115

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20191125

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20191126

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20191227

C211 Notice of termination of reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C211

Effective date: 20200107

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20200818

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20201006

C141 Inquiry by the administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C141

Effective date: 20210316

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20210413

C23 Notice of termination of proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C23

Effective date: 20210629

C03 Trial/appeal decision taken

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C03

Effective date: 20210803

C30A Notification sent

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C3012

Effective date: 20210803

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210805

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6927874

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150