JP6926902B2 - ロボットの異常判定装置 - Google Patents

ロボットの異常判定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6926902B2
JP6926902B2 JP2017188244A JP2017188244A JP6926902B2 JP 6926902 B2 JP6926902 B2 JP 6926902B2 JP 2017188244 A JP2017188244 A JP 2017188244A JP 2017188244 A JP2017188244 A JP 2017188244A JP 6926902 B2 JP6926902 B2 JP 6926902B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
abnormality
abnormal
torque
acquisition unit
joint
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017188244A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019063881A (ja
Inventor
慎也 上原
慎也 上原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Wave Inc
Original Assignee
Denso Wave Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Wave Inc filed Critical Denso Wave Inc
Priority to JP2017188244A priority Critical patent/JP6926902B2/ja
Publication of JP2019063881A publication Critical patent/JP2019063881A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6926902B2 publication Critical patent/JP6926902B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Testing Of Devices, Machine Parts, Or Other Structures Thereof (AREA)
  • Manipulator (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Description

本発明は、ロボットの異常を判定する異常判定装置に関する。
従来、転がり軸受けとシール部材とを含む摺動部材のいずれかに劣化が生じていると判定した場合に、関節を回転させる際に発生する振動の周波数解析結果に基づいて、転がり軸受けとシール部材とのいずれに劣化が生じているか特定する異常判定装置がある(特許文献1参照)。
特開2016−59970号公報
ところで、特許文献1に記載の異常判定装置では、転がり軸受けとシール部材とのいずれに劣化(異常)が生じているか特定しているものの、異常が部品損傷によるものか異物混入によるものかを判定することはできない。
本発明は、こうした課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、部品損傷による異常か異物混入による異常かを判定することのできるロボットの異常判定装置を提供することにある。
上記課題を解決するための第1の手段は、
関節を備えるロボットの異常を判定する異常判定装置であって、
前記関節を回転させる際のトルク及び前記トルクに相関するパラメータを含むトルク相関量を取得するトルク取得部と、
前記トルク取得部により取得された前記トルク相関量が、閾値よりも大きい場合に異常であると判定する第1判定部と、
前記第1判定部により異常であると判定された時の前記関節の回転位置を取得する異常位置取得部と、
前記異常位置取得部により取得された複数の前記回転位置が互いに等しい場合に部品損傷による異常であると判定し、前記異常位置取得部により取得された複数の前記回転位置が互いに等しくない場合に異物混入による異常であると判定する第2判定部と、
を備える。
上記構成によれば、異常判定装置により、関節を備えるロボットの異常が判定される。トルク取得部により、関節を回転させる際のトルク及びトルクに相関するパラメータを含むトルク相関量が取得される。なお、トルクに相関するパラメータとして、関節を駆動するモータに流れる電流、モータの回転加速度、それらと基準値との比等を採用することができる。
ここで、第1判定部によって、トルク取得部により取得されたトルク相関量が、閾値よりも大きい場合に異常であると判定される。このため、関節において摺動部材や歯車(部品)が損傷したことによって、トルク相関量が閾値よりも大きくなった場合に、異常であると判定される。また、機械部品の間に異物が混入したことによっても、トルク相関量が閾値よりも大きくなり、異常であると判定されることがある。そして、異常位置取得部によって、第1判定部により異常であると判定された時の関節の回転位置が取得される。部品損傷による異常では、異常と判定される回転位置が変化しない。これに対して、異物混入による異常では、異物が移動することにより、異常と判定される回転位置が変化し得る。
この点、第2判定部によって、異常位置取得部により取得された複数の回転位置が互いに等しい場合に、部品損傷による異常であると判定される。すなわち、異常位置取得部により取得された複数の回転位置が互いに等しい場合は、異物混入による異常ではなく、部品損傷による異常であると判定することができる。また、第2判定部によって、異常位置取得部により取得された複数の回転位置が互いに等しくない場合に、異物混入による異常であると判定される。すなわち、異常位置取得部により取得された複数の回転位置が互いに等しくない場合は、部品損傷による異常ではなく、異物混入による異常であると判定することができる。したがって、ロボットの異常判定装置において、部品損傷による異常か異物混入による異常かを判定することができる。なお、異常位置取得部により取得された複数の回転位置が互いに等しい場合とは、複数の回転位置が互いに実質的に等しいとみなせる場合を含むものとする。
異物混入による異常であっても、ロボットが同一の動作をしている場合は、異物が移動しないおそれがある。このため、異常位置取得部により取得された複数の回転位置が互いに等しい場合に部品損傷による異常であると判定すると、異物混入による異常を部品損傷による異常と誤判定するおそれがある。
この点、第2の手段では、前記第2判定部は、前記ロボットの互いに異なる動作において、前記異常位置取得部によりそれぞれ取得された前記回転位置が互いに等しいことを条件として、部品損傷による異常であると判定する。このため、異常位置取得部により取得された複数の回転位置が互いに等しい場合であっても、複数の回転位置がロボットの互いに等しい動作において取得された回転位置である場合は、部品損傷による異常であると判定されない。したがって、異物混入による異常を部品損傷による異常と誤判定することを抑制することができる。
第3の手段は、
関節を備えるロボットの異常を判定する異常判定装置であって、
前記関節を回転させる際のトルク及び前記トルクに相関するパラメータを含むトルク相関量を取得するトルク取得部と、
前記トルク取得部により取得された前記トルク相関量が、閾値よりも大きい場合に異常であると判定する第1判定部と、
前記第1判定部により異常であると判定された時の前記関節の回転位置を取得する異常位置取得部と、
前記異常位置取得部により取得された複数の前記回転位置の相違量が所定量よりも小さい場合に部品損傷による異常であると判定し、前記相違量が前記所定量よりも大きい場合に異物混入による異常であると判定する第2判定部と、
を備える。
上記構成によれば、第2判定部によって、異常位置取得部により取得された複数の回転位置の相違量が所定量よりも小さい場合に、部品損傷による異常であると判定される。すなわち、異常位置取得部により取得された複数の回転位置の相違量が所定量よりも小さい場合は、異物混入による異常ではなく、部品損傷による異常であると判定することができる。また、第2判定部によって、上記相違量が上記所定量よりも大きい場合に、異物混入による異常であると判定される。すなわち、上記相違量が上記所定量よりも大きい場合は、部品損傷による異常ではなく、異物混入による異常であると判定することができる。したがって、ロボットの異常判定装置において、部品損傷による異常か異物混入による異常かを判定することができる。
第4の手段では、前記第2判定部は、前記ロボットの互いに異なる動作において、前記異常位置取得部によりそれぞれ取得された前記回転位置の相違量が前記所定量よりも小さいことを条件として、部品損傷による異常であると判定する。
上記構成によれば、前記第2判定部によって、ロボットの互いに異なる動作において、異常位置取得部によりそれぞれ取得された回転位置の相違量が上記所定量よりも小さいことを条件として、部品損傷による異常であると判定される。このため、異常位置取得部により取得された複数の回転位置の相違量が前記所定量よりも小さい場合であっても、複数の回転位置がロボットの互いに等しい動作において取得された回転位置である場合は、部品損傷による異常であると判定されない。したがって、異物混入による異常を部品損傷による異常と誤判定することを抑制することができる。
関節の劣化が進むと、関節を回転させる際の抵抗が増加して、トルク取得部により取得されるトルク相関量が大きくなる。このため、関節において部品損傷や異物混入が生じていない場合であっても、トルク取得部により取得されるトルク相関量が、閾値よりも大きくなるおそれがある。その場合、関節において部品損傷や異物混入が生じているか否かを適切に判定することができなくなる。
この点、第5の手段では、前記関節の劣化が所定度合よりも進んでいるか否か判定する第3判定部を備え、前記第2判定部は、前記第3判定部により前記関節の劣化が前記所定度合よりも進んでいないと判定されたことを条件として、前記部品損傷による異常であるか前記異物混入による異常であるかの判定を実行する。このため、関節の劣化が所定度合よりも進んでいると判定された場合は、部品損傷による異常であるか異物混入による異常であるかの判定が実行されない。したがって、関節の劣化が所定度合よりも進んでいる状態を、部品損傷や異物混入が生じていると誤判定することを抑制することができる。
ロボットの動作状態に応じて、各関節のトルク相関量の大きさが変化する。また、ロボットが正常に動作していない時は、トルク相関量が不適切な値となるおそれがある。
この点、第6の手段では、前記閾値は、前記ロボットを正常に動作させた時の前記ロボットの動作状態に基づいて設定されている。このため、ロボットの異常判定装置は、ロボットの動作状態にかかわらず、部品損傷による異常か異物混入による異常かを適切に判定することができる。
ロボット、及びコントローラの概要を示す図。 軸受けを示す斜視図。 ロボット及びコントローラの機能を示すブロック図。 異常判定の手順を示すフローチャート。 電流値の変化を示すタイムチャート。 部品損傷による異常が生じた態様を示すタイムチャート。 異物混入による異常が生じた態様を示すタイムチャート。 別動作において部品損傷による異常が生じた態様を示すタイムチャート。 関節劣化が生じる前後での電流値の変化を示すタイムチャート。
以下、垂直多関節型ロボットの制御装置に具現化した一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態のロボットは、例えば産業用ロボットとして機械組立工場などの組立システムにて用いられる。
はじめに、ロボット10の概要を図1に基づいて説明する。
ロボット10は、例えば6軸の垂直多関節型ロボットとして構成されている。ロボット10は、ベース11、ショルダ部13、下アーム15、第1上アーム16A、第2上アーム16B、手首部17、及びフランジ18を備えている。ショルダ部13(第1回転部)は、ベース11により水平方向に回転可能に支持されている(J1軸)。下アーム15(第2回転部)は、ショルダ部13により上下方向に回転可能に支持されている(J2軸)。第1上アーム16A(第3回転部)は、下アーム15により上下方向に回転可能に支持されている(J3軸)。第2上アーム16B(第4回転部)は、第1上アーム16Aにより捻り回転可能に支持されている(J4軸)。手首部17(第5回転部)は、第2上アーム16Bにより上下方向に回転可能に支持されている(J5軸)。フランジ18(第6回転部)は、手首部17により捻り回転可能に支持されている(J6軸)。
ベース11、ショルダ部13、下アーム15、第1上アーム16A、第2上アーム16B、手首部17及びフランジ18は、ロボット10のアームとして機能する。アーム先端であるフランジ18には、図示は省略するが、エンドエフェクタ(手先)が取り付けられる。ロボット10の各関節(各回転部)は、対応して設けられた各モータ31(図3参照)により駆動(回転)される。
各関節には、それぞれ軸受けが設けられている。図2は、1つの軸受け20を示している。
同図に示すように、軸受け20(転がり軸受け)は、例えば周知のボールベアリング(玉軸受)であり、内輪21、外輪22、転動体23等を備えている。内輪21と外輪22との間に、複数の転動体23(玉又はころ)が設けられている。各転動体23は、内輪21に形成された転走面21a、及び外輪22に形成された転走面22aに転がり接触することで摺動する。軸受け20としては、クロスローラベアリング等を採用することもできる。
図3は、ロボット10、及びコントローラ70の機能を示すブロック図である。
コントローラ70(ロボットの異常判定装置)は、CPU、ROM、RAM、駆動回路、入出力インターフェース等を備えるマイクロコンピュータとして構成されている。そして、コントローラ70は、トルク取得部71、第1判定部72、第2判定部73、及び異常位置取得部74の機能を実現する。なお、同図では、1つの関節に対応する構成を記載しているが、モータ31、位置検出部34及び電流検出部35は、各関節に設けられている。
コントローラ70には、各関節に設けられたモータ31が接続されている。これらのモータ31は、コントローラ70からの制御信号に基づいて駆動される。
コントローラ70には、関節の回転位置を検出する位置検出部34(例えばエンコーダ)が接続されている。コントローラ70には、各位置検出部34から各関節の回転位置情報が入力される。コントローラ70には、モータ31に流れる電流値を検出する電流検出部35が接続されている。コントローラ70には、各電流検出部35から各モータ31の電流値が入力される。位置検出部34及び電流検出部35は、それぞれ回転位置及び電流値を所定周期(例えば数ms〜数十ms)で検出する。コントローラ70は、各位置検出部34により検出された回転位置、及び電流検出部35により検出された電流値を記憶する。コントローラ70は、位置検出部34から入力される回転位置情報、及び電流検出部35から入力される電流値に基づいて、各モータ31の回転位置をフィードバック制御する。
トルク取得部71は、各関節を回転させる際のトルクに相関するパラメータとして、電流検出部35から入力される各モータ31の電流値(トルク相関量)を算出(取得)する。すなわち、トルク取得部71は、各モータ31の電流値を上記所定周期で取得する。
第1判定部72は、トルク取得部71により算出された各関節の電流値が、各関節に対応する各閾値よりも大きい場合に異常であると判定する。ロボット10の動作状態に応じて、モータ31に流れる電流の大きさが変化する。また、ロボット10が正常に動作していない時は、電流値が不適切な値となるおそれがある。そこで、上記各閾値は、ロボット10を正常に動作させた時のロボット10の動作状態、詳しくは各モータ31の電流指令値に基づいて設定されている。各閾値は、各モータ31の電流指令値が小さいほど、小さい値に設定されている。
ここで、例えば関節において軸受け20の転走面21a,22aに傷が付いたこと(部品損傷)によって、上記電流値が閾値よりも大きくなった場合に、異常であると判定される。また、内輪21(外輪22)と転動体23との間(機械部品)の間に異物が混入したことによっても、電流値が閾値よりも大きくなり、異常であると判定されることがある。部品損傷による異常では、異常と判定される回転位置が変化しない。これに対して、異物混入による異常では、異物が移動することにより、異常と判定される回転位置が変化し得る。
これに対して、本実施形態では、異常位置取得部74によって、第1判定部72により異常であると判定された時の関節の回転位置を取得する。第2判定部73は、異常位置取得部74により取得された複数の回転位置が互いに等しい場合に部品損傷による異常であると判定し、異常位置取得部74により取得された複数の回転位置が互いに等しくない場合に異物混入による異常であると判定する。具体的には、コントローラ70は、図4に示す異常判定を一定期間毎(例えば数秒毎)に実行する。この一連の処理は、各関節について実行される。ここでは、1つの関節についての異常判定の手順を説明する。
まず、一定期間における各関節の電流値を取得する(S30)。例えば、図5に示すように、各瞬間において電流検出部35により検出された電流値を、一定期間における各瞬間の電流値として取得する。
続いて、一定期間中に、電流値>閾値となっているタイミング(時)があるか否か判定する(S31)。この閾値は、ロボット10を正常に動作させた時のロボット10の動作状態、詳しくは各モータ31の電流指令値に基づいて設定されている。そして、電流値>閾値となっている場合に異常であると判定する。この判定において、一定期間中に、電流値>閾値となっている関節がないと判定した場合(S31:NO)、この一連の処理を終了する(END)。
一方、S31の判定において、一定期間中に、電流値>閾値となっているタイミングがあると判定した場合(S31:YES)、異常と判定したタイミングでの関節の回転位置を取得する(S32)。詳しくは、電流値>閾値となったタイミングにおいて、位置検出部34により検出されていた関節の回転位置を取得する。
続いて、異常と判定したタイミングでの関節の回転位置を、所定数取得したか否か判定する(S33)。すなわち、異常と判定したタイミングの数が所定数になり、それぞれのタイミングでの関節の回転位置が取得されたか否か判定する。この所定数は、異常が異物混入による異常ではなく部品損傷による異常であると判定することのできる値、例えば2に設定している。この判定において、異常と判定したタイミングでの関節の回転位置を、所定数取得していないと判定した場合(S33:NO)、この一連の処理を終了する(END)。
一方、S33の判定において、異常と判定したタイミングでの関節の回転位置を、所定数取得したと判定した場合(S33:YES)、異常と判定した所定数のタイミングでの関節の回転位置が互いに等しいか否か判定する(S34)。詳しくは、異常と判定した所定数のタイミングでの関節の回転位置の相違量が所定量よりも小さいか否か判定する。この所定量は、所定数の回転位置が互いに実質的に等しいとみなすことのできる量に設定されている。
S34の判定において、異常と判定した所定数のタイミングでの関節の回転位置が互いに等しいと判定した場合(S34:YES)、部品損傷による異常であると判定する(S35)。そして、異常判定を実行している関節に部品損傷による異常が発生したことを報知する(S36)。この報知は、表示装置による表示、音声による告知、警告灯の点灯等により実行することができる。その後、この一連の処理を終了する(END)。
また、S34の判定において、異常と判定した所定数のタイミングでの関節の回転位置が互いに等しくないと判定した場合(S34:NO)、異物混入による異常であると判定する(S37)。そして、異常判定を実行している関節に異物混入による異常が発生したことを報知する(S38)。その後、この一連の処理を終了する(END)。
なお、S30の処理がトルク取得部71としての処理に相当し、S31の処理が第1判定部72としての処理に相当し、S32の処理が異常位置取得部74としての処理に相当し、S33〜S35及びS37の処理が第2判定部73としての処理に相当する。
図6は、部品損傷による異常が生じた態様を示すタイムチャートである。同図に示すように、タイミングt11において、電流値が第1閾値よりも大きくなっており、異常であると判定される。そして、異常と判定したタイミングt11での関節の回転位置θ11が取得される。また、タイミングt12において、電流値が第2閾値よりも大きくなっており、異常であると判定される。そして、異常と判定したタイミングt12での関節の回転位置θ11が取得される。なお、第1閾値及び第2閾値は、モータ31の電流指令値が小さいほど、小さい値に設定されているため、互いに大きさが異なっている。
したがって、タイミングt11で取得された回転位置θ11と、タイミングt12で取得された回転位置θ12とが等しいため、部品損傷による異常が関節に発生したと判定される。
図7は、異物混入による異常が生じた態様を示すタイムチャートである。同図に示すように、タイミングt21において、電流値が第1閾値よりも大きくなっており、異常であると判定される。そして、異常と判定したタイミングt21での関節の回転位置θ21が取得される。また、タイミングt22において、電流値が第2閾値よりも大きくなっており、異常であると判定される。そして、異常と判定したタイミングt22での関節の回転位置θ22取得される。なお、第1閾値及び第2閾値は、モータ31の電流指令値が小さいほど、小さい値に設定されているため、互いに大きさが異なっている。
したがって、タイミングt21で取得された回転位置θ21と、タイミングt22で取得された回転位置θ22とが等しくないため、異物混入による異常が関節に発生したと判定される。
以上詳述した本実施形態は、以下の利点を有する。
・第1判定部72によって、トルク取得部71により取得された電流値が、閾値よりも大きい場合に異常であると判定される。このため、関節において摺動部材や歯車(部品)が損傷したことによって、電流値が閾値よりも大きくなった場合に、異常であると判定することができる。また、機械部品の間に異物が混入したことによっても、電流値が閾値よりも大きくなり、異常であると判定されることがある。そして、異常位置取得部74によって、第1判定部72により異常であると判定された時の関節の回転位置を取得することができる。部品損傷による異常では、異常と判定される回転位置が変化しない。これに対して、異物混入による異常では、異物が移動することにより、異常と判定される回転位置が変化し得る。
・図6に示すように、第2判定部73によって、異常位置取得部74により取得された複数(所定数)の回転位置θ11が互いに等しい場合に、部品損傷による異常であると判定される。すなわち、異常位置取得部74により取得された複数の回転位置θ11が互いに等しい場合は、異物混入による異常ではなく、部品損傷による異常であると判定することができる。また、図7に示すように、第2判定部73によって、異常位置取得部74により取得された複数の回転位置θ21,θ22が互いに等しくない場合に、異物混入による異常であると判定される。すなわち、異常位置取得部74により取得された複数の回転位置θ21,θ22が互いに等しくない場合は、部品損傷による異常ではなく、異物混入による異常であると判定することができる。したがって、コントローラ70は、部品損傷による異常か異物混入による異常かを判定することができる。
・異常を判定する第1閾値,第2閾値は、ロボット10を正常に動作させた時のロボット10の動作状態に基づいて設定されている。このため、コントローラ70は、ロボット10の動作状態にかかわらず、部品損傷による異常か異物混入による異常かを適切に判定することができる。
なお、上記実施形態を、以下のように変更して実施することもできる。上記実施形態と同一の部分については、同一の符号を付すことにより説明を省略する。
・異物混入による異常であっても、ロボット10が同一の動作をしている場合は、異物が移動しないおそれがある。このため、異常位置取得部74により取得された複数の回転位置が互いに等しい場合に部品損傷による異常であると判定すると、異物混入による異常を部品損傷による異常と誤判定するおそれがある。
そこで、第2判定部73は、ロボット10の互いに異なる動作において、異常位置取得部74によりそれぞれ取得された回転位置が互いに等しいことを条件として、部品損傷による異常であると判定してもよい。ロボット10の動作が互いに異なるか否かは、例えばモータ31の電流指令値の最大値や、電流指令値の変化パターン、モータ31の回転速度の変化パターン等に基づいて判定することができる。図8は、ロボット10が図6の動作と別動作をした場合において、部品損傷による異常が生じた態様を示すタイムチャートである。
図6のタイミングt11(t12)で取得された回転位置θ11と、図8のタイミングt31で取得された回転位置θ11とが等しいため、部品損傷による異常が関節に発生したと判定される。一方、異常位置取得部74により取得された複数の回転位置が互いに等しい場合であっても、複数の回転位置がロボット10の互いに等しい動作において取得された回転位置である場合は、部品損傷による異常であると判定されない。したがって、異物混入による異常を部品損傷による異常と誤判定することを抑制することができる。なお、互いに異なる動作の数は、2つに限らず3つや4つであってもよい。
・図9に示すように、関節の劣化が進むと、関節を回転させる際の抵抗が増加して、トルク取得部71により取得される電流値が大きくなる。このため、関節において部品損傷や異物混入が生じていない場合であっても、トルク取得部71により取得されるトルク相関量が、閾値よりも大きくなるおそれがある。その場合、関節において部品損傷や異物混入が生じているか否かを適切に判定することができなくなる。
そこで、コントローラ70(ロボットの異常判定装置)は、関節の劣化が所定度合よりも進んでいるか否か判定する第3判定部を備え、第2判定部73は、第3判定部により関節の劣化が所定度合よりも進んでいないと判定されたことを条件として、部品損傷による異常であるか異物混入による異常であるかの判定を実行してもよい。関節の劣化が所定度合よりも進んでいるか否かは、モータ31の電流値の所定期間における平均値が、初期の平均値に対して上昇した量や上昇した割合に基づいて判定することができる。こうした構成によれば、関節の劣化が所定度合よりも進んでいると判定された場合は、部品損傷による異常であるか異物混入による異常であるかの判定が実行されない。したがって、関節の劣化が所定度合よりも進んでいる状態を、部品損傷や異物混入が生じていると誤判定することを抑制することができる。
・コントローラ70は、図4に示す異常判定を、トルク取得部71が各瞬間の電流値を算出する所定周期(数ms〜数十ms)の3倍毎や、5倍毎に実行することもできる。
・異常を判定する閾値を、ロボット10の動作状態にかかわらず、一定値とすることもできる。ただし、閾値は、各関節(各モータ31)に対応して設定する。
・上記実施形態では、異常と判定した所定数のタイミングでの関節の回転位置の相違量が所定量よりも小さいか否か判定し、この所定量を、所定数の回転位置が互いに実質的に等しいとみなすことのできる量に設定していた。これに対して、所定量は、異物が移動した場合に異常と判定される回転位置がずれる量の最小量よりも小さい任意の量に設定することができる。また、上記所定数は2に限らず、3や4に設定することもできる。
・電流検出部35により検出された電流値に代えて、コントローラ70による電流の指令値(トルク相関量)を用いることもできる。また、電流値と閾値とを比較して異常を判定することに代えて、モータ31の回転加速度(トルク相関量)とそれに対応する閾値、モータ31のトルクとそれに対応する閾値、関節のトルクとそれに対応する閾値、基準値に対する電流値の比とそれに対応する閾値、これらを比較して異常を判定することもできる。
・コントローラ70に接続されたパーソナルコンピュータ等の端末装置により、ロボット10の異常判定を実行することもできる。その場合は、コントローラ70が、記憶した電流値や回転位置を端末装置に送信すればよい。そして、端末装置(ロボットの異常判定装置)が、トルク取得部71、第1判定部72、第2判定部73、及び異常位置取得部74の機能を実現すればよい。
・ロボット10は、垂直多関節型ロボットに限らず、水平多関節型ロボット等であってもよい。
10…ロボット、31…モータ、35…電流検出部、70…コントローラ、71…トルク取得部、72…第1判定部、73…第2判定部、74…異常位置取得部。

Claims (4)

  1. 関節を備えるロボットの異常を判定する異常判定装置であって、
    前記関節を回転させる際のトルク及び前記トルクに相関するパラメータを含むトルク相関量を取得するトルク取得部と、
    前記トルク取得部により取得された前記トルク相関量が、閾値よりも大きい場合に異常であると判定する第1判定部と、
    前記第1判定部により異常であると判定された時の前記関節の回転位置を取得する異常位置取得部と、
    前記ロボットの互いに異なる動作において前記異常位置取得部によりそれぞれ取得された前記回転位置が互いに等しいことを条件として部品損傷による異常であると判定し、前記異常位置取得部により取得された複数の前記回転位置が互いに等しくない場合に異物混入による異常であると判定する第2判定部と、
    を備えるロボットの異常判定装置。
  2. 関節を備えるロボットの異常を判定する異常判定装置であって、
    前記関節を回転させる際のトルク及び前記トルクに相関するパラメータを含むトルク相関量を取得するトルク取得部と、
    前記トルク取得部により取得された前記トルク相関量が、閾値よりも大きい場合に異常であると判定する第1判定部と、
    前記第1判定部により異常であると判定された時の前記関節の回転位置を取得する異常位置取得部と、
    前記ロボットの互いに異なる動作において前記異常位置取得部によりそれぞれ取得された前記回転位置の相違量が、異物が移動した場合に異常と判定される前記回転位置がずれる量の最小量よりも小さい所定量よりも小さいことを条件として部品損傷による異常であると判定し、前記相違量が前記所定量よりも大きい場合に異物混入による異常であると判定する第2判定部と、
    を備えるロボットの異常判定装置。
  3. 前記関節の劣化が所定度合よりも進んでいるか否か判定する第3判定部を備え、
    前記第2判定部は、前記第3判定部により前記関節の劣化が前記所定度合よりも進んでいないと判定されたことを条件として、前記部品損傷による異常であるか前記異物混入による異常であるかの判定を実行する、請求項1又は2に記載のロボットの異常判定装置。
  4. 前記閾値は、前記ロボットを正常に動作させた時の前記ロボットの動作状態に基づいて設定されている、請求項1〜のいずれか1項に記載のロボットの異常判定装置。
JP2017188244A 2017-09-28 2017-09-28 ロボットの異常判定装置 Active JP6926902B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017188244A JP6926902B2 (ja) 2017-09-28 2017-09-28 ロボットの異常判定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017188244A JP6926902B2 (ja) 2017-09-28 2017-09-28 ロボットの異常判定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019063881A JP2019063881A (ja) 2019-04-25
JP6926902B2 true JP6926902B2 (ja) 2021-08-25

Family

ID=66337121

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017188244A Active JP6926902B2 (ja) 2017-09-28 2017-09-28 ロボットの異常判定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6926902B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6926904B2 (ja) * 2017-09-28 2021-08-25 株式会社デンソーウェーブ ロボットの異常判定装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3623582B2 (ja) * 1995-12-25 2005-02-23 ファナック株式会社 ロボットの故障診断方法
JP3373718B2 (ja) * 1996-03-21 2003-02-04 松下電工株式会社 軸受の傷検出方法
JP5067121B2 (ja) * 2007-10-29 2012-11-07 日本精工株式会社 転がり軸受の異常判定方法及び異常判定装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019063881A (ja) 2019-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2017019080A5 (ja) 制御方法
JP2015199192A (ja) ロボットシステムの制御方法、プログラム、記録媒体、及びロボットシステム
JP2017019080A (ja) ロボット装置の測定方法、および回転駆動装置の測定方法
JP5849451B2 (ja) ロボットの故障検出方法、制御装置およびロボット
JP2015003357A (ja) ロボット装置及び減速機状態診断方法
JP2012051042A (ja) ロボットシステム及びロボット制御装置
US20200368908A1 (en) Robot control device, abnormality diagnosis method, and non-transitory computer readable medium
JP2016083713A (ja) ロボット制御方法、ロボット装置、プログラム、記録媒体及び組立部品の製造方法
US20210114217A1 (en) Robot
JP6926902B2 (ja) ロボットの異常判定装置
JP6858353B2 (ja) ロボット制御装置、異常診断方法、及び異常診断プログラム
JP6926903B2 (ja) 異常診断装置
JP6492474B2 (ja) 摺動部材の劣化判定システム
JP2013144325A (ja) ロボット装置、故障検出方法
JP6926904B2 (ja) ロボットの異常判定装置
JP2015145048A (ja) ロボット
KR20160073315A (ko) 제어장치에 대한 드라이브의 할당을 검사하기 위한 방법
JP2019093526A (ja) ロボットの直接教示装置及びその方法
JP7110843B2 (ja) 異常判定装置及び異常判定方法
JP2017159428A (ja) 制御装置、ロボット、及びロボットシステム
JP2019058998A (ja) 異常診断装置
WO2019186885A1 (ja) 異常検出装置及び異常検出方法
JP2017164864A (ja) ロボット制御装置及びロボット制御方法
JP2019063882A (ja) ロボットの異常判定装置
JP2020006486A (ja) 工作機械の異常検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200820

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210414

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210420

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210615

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210706

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210719

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6926902

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150