JP6926684B2 - ボイラシステム - Google Patents

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Description

本発明は、ヘッダ圧力値が予め設定された制御圧力帯域に収まるように燃焼率が決定される1台以上のボイラを有する第1ボイラ群と、蒸気圧力値が予め設定された目標蒸気圧力値になるように燃焼率が決定される、第1ボイラ群に属さない1台以上のボイラを有する第2ボイラ群とからなるボイラ群を備えるボイラシステムに関する。
従来、ボイラとして、選択される燃焼位置に応じて燃焼量を段階的に増減可能な段階値制御ボイラ、及び燃焼量を連続的に増減可能な連続制御ボイラが知られている。
1台以上の段階値制御ボイラからなるボイラ群により構成されるボイラシステムにおいて、各段階値制御ボイラの燃焼状態を制御する場合、予め最大設定圧力値と制御幅を設定することで、ヘッダ圧力を安定させる制御圧力帯域を決定し、ボイラ群により生成された蒸気を集合させる蒸気ヘッダの内部の蒸気圧力値(以下、「ヘッダ圧力値」ともいう)が、制御圧力帯域に収まるように制御対象のボイラの燃焼量を制御する。
より具体的には、ヘッダ圧力値が制御圧力帯域の高圧側に移るほどボイラの燃焼量を少なくし、逆に制御圧力帯域の低圧側に移るほどボイラの燃焼量を多くするようにボイラ群の燃焼状態が制御される。
段階値制御ボイラ群においては、例えば比例分配制御方式を適用して、ヘッダ圧力値に基づいて必要蒸気量を算出することが知られている(例えば、特許文献1参照)。
他方、1台以上の連続制御ボイラからなるボイラ群により構成されるボイラシステムにおいて、各連続制御ボイラの燃焼状態を制御する場合、予め目標蒸気圧力値を設定しておき、ヘッダ圧力値を目標蒸気圧力値に保つように、ヘッダ圧力値と目標蒸気圧力値との偏差に応じた制御量を算出することで、制御対象のボイラの燃焼量を制御する台数制御が知られている(例えば、特許文献2参照)。
近年、段階値制御ボイラ群(第1ボイラ群)に対して、同じ蒸気ラインに連続制御ボイラ群(第2ボイラ群)を増設することが行われる場合がある。
このような場合、段階値制御ボイラ群(第1ボイラ群)は、前述したとおり、ヘッダ圧力値が予め設定された制御圧力帯域に収まるように制御対象のボイラの燃焼量が制御される。他方、連続制御ボイラ群(第2ボイラ群)は、前述したとおり、ヘッダ圧力値が予め設定された目標蒸気圧力値を保つように制御される。
したがって、ヘッダ圧力値が制御圧力帯域に収まるように燃焼量が制御される段階値制御ボイラ群(第1ボイラ群)と、ヘッダ圧力値が目標蒸気圧力値を保つように燃焼量が制御される連続制御ボイラ群(第2ボイラ群)のように、制御方法の異なる台数制御ボイラ群を同じ蒸気ラインに混在させる場合には、ヘッダ圧力値は、連続制御ボイラ群(第2ボイラ群)において設定された目標蒸気圧力値を保つように制御されることから、段階値制御ボイラ群(第1ボイラ群)の稼働率は、目標蒸気圧力値に基づいて決定されることになる。
すなわち、全体蒸気負荷の変動に伴うヘッダ圧力の変化に対して、連続制御ボイラ群(第2ボイラ群)が燃焼量(発生蒸気量)を変動させることで、ヘッダ圧力値が目標蒸気圧力値を保つように追従する動作を行う。他方、段階値制御ボイラ群(第1ボイラ群)はヘッダ圧力値が目標蒸気圧力値を維持される限り、当該目標蒸気圧力値によって定まる一定の蒸気量を出力する動作となる。
そうすると、全体蒸気負荷が低下した場合(すなわち全体燃焼率が低下した場合)には、連続制御ボイラ群(第2ボイラ群)全体の燃焼率が0%となる可能性がある。逆に全体蒸気負荷が上昇した場合(すなわち全体燃焼率が上昇した場合)には、連続制御ボイラ群(第2ボイラ群)全体の燃焼率が100%となる可能性がある。
全体蒸気負荷が低下して、連続制御ボイラ群(第2ボイラ群)全体の燃焼率が0%になり、さらに全体蒸気負荷が低下する場合、段階値制御ボイラ群(第1ボイラ群)が全体負荷に追従する動作となるため、ヘッダ圧力値が変動する。同様に、全体蒸気負荷が上昇して、連続制御ボイラ群(第2ボイラ群)全体の燃焼率が100%になり、さらに全体蒸気負荷が上昇する場合、段階値制御ボイラ群(第1ボイラ群)が全体負荷に追従する動作となるため、ヘッダ圧力値が変動する。
そのため、ヘッダ圧力値が制御圧力帯域に収まるように燃焼量が制御される段階値制御ボイラ群(第1ボイラ群)と、ヘッダ圧力値が目標蒸気圧力値を保つように燃焼量が制御される連続制御ボイラ群(第2ボイラ群)とが混在する場合、ヘッダ圧力値を目標圧力値に一定に維持することができる全体燃焼率の帯域を広く確保することが望まれる。そうすることで、全体蒸気負荷が低下した場合(すなわち全体燃焼率が低下した場合)であっても、逆に全体蒸気負荷が上昇した場合(すなわち全体燃焼率が上昇した場合)であっても、ヘッダ圧力値を目標蒸気圧力値に維持することが可能となる。
特開2011−208817号公報 特開2010−48462号公報
このため、段階値制御ボイラ群(第1ボイラ群)と連続制御ボイラ群(第2ボイラ群)とを混在させるボイラシステムにおいて、全体蒸気負荷が低下した場合(すなわち全体燃焼率が低下した場合)であっても、逆に全体蒸気負荷が上昇した場合(すなわち全体燃焼率が上昇した場合)であっても、できる限りヘッダ圧力値を目標蒸気圧力値に維持することができる台数制御が望まれる。
本発明は、ヘッダ圧力値が予め設定された制御圧力帯域に収まるように燃焼率が制御される1台以上のボイラを有する第1ボイラ群と、ヘッダ圧力値が予め設定された目標蒸気圧力値を保つように燃焼率が制御される、第1ボイラ群に属さない1台以上のボイラを有する第2ボイラ群とからなるボイラ群を備えるボイラシステムにおいて、全体蒸気負荷が低下した場合(すなわち全体燃焼率が低下した場合)であっても、逆に全体蒸気負荷が上昇した場合(すなわち全体燃焼率が上昇した場合)であっても、ヘッダ圧力値を目標蒸気圧力値に維持することができるボイラシステムを提供することを目的とする。
(1)本発明は、1台以上のボイラからなる第1ボイラ群と、前記第1ボイラ群に属さない1台以上のボイラからなる第2ボイラ群と、からなるボイラ群と、前記ボイラ群において生成された蒸気を集合させる蒸気ヘッダと、前記蒸気ヘッダの内部の蒸気圧を測定する蒸気圧測定手段と、予め設定された複数の最大設定圧力値をそれぞれの上限値とし予め設定された制御幅により規定される複数の制御圧力帯域を有し、前記蒸気圧測定手段により測定される蒸気圧力値である測定蒸気圧力値が、前記複数の制御圧力帯域のいずれか1つの制御圧力帯域の範囲内に収まるように前記第1ボイラ群の燃焼状態を制御する第1制御部と、前記蒸気圧測定手段により測定される蒸気圧力値を設定された目標蒸気圧力値に保つように前記第2ボイラ群の燃焼状態を制御する第2制御部と、を備えるボイラシステムであって、前記第2ボイラ群の全体燃焼率が予め区分された複数の燃焼率帯域と、前記複数の制御圧力帯域と、がそれぞれ予め対応付けられ、前記第2制御部は、前記第2ボイラ群の全体燃焼率を取得する燃焼量取得部と、前記燃焼量取得部により取得した前記第2ボイラ群の全体燃焼率が、前記複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が予め設定された所定時間継続するか否かを判定する燃焼量判定部と、前記燃焼量判定部により、前記第2ボイラ群の全体燃焼率が、前記複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が前記所定時間継続することが判定された場合、前記燃焼率帯域に対応付けられた制御圧力帯域を前記第1制御部に対して指定する制御圧力帯域指定部と、を備え、前記第1制御部は、前記第2制御部から前記制御圧力帯域を指定された場合、前記測定蒸気圧力値が、指定された前記制御圧力帯域の範囲内に収まるように前記第1ボイラ群の燃焼状態を制御するボイラシステムに関する。
(2)また、本発明は、1台以上のボイラからなる第1ボイラ群と、前記第1ボイラ群に属さない1台以上のボイラからなる第2ボイラ群と、からなるボイラ群と、前記ボイラ群において生成された蒸気を集合させる蒸気ヘッダと、前記蒸気ヘッダの内部の蒸気圧を測定する蒸気圧測定手段と、予め設定された複数の最大設定圧力値をそれぞれの上限値とし予め設定された制御幅により規定される複数の制御圧力帯域を有し、前記蒸気圧測定手段により測定される蒸気圧力値である測定蒸気圧力値が、前記複数の制御圧力帯域のいずれか1つの制御圧力帯域の範囲内に収まるように(比例分配制御方式)前記第1ボイラ群の燃焼状態を制御する第1制御部と、前記蒸気圧測定手段により測定される蒸気圧力値を設定された目標蒸気圧力値に保つように前記第2ボイラ群の燃焼状態を制御する第2制御部と、制御装置と、を備えるボイラシステムであって、前記第2ボイラ群の全体燃焼率が予め区分された複数の燃焼率帯域と、前記複数の制御圧力帯域と、がそれぞれ予め対応付けられ、前記制御装置は、前記第2ボイラ群の全体燃焼率を取得する燃焼量取得部と、前記燃焼量取得部により取得した前記第2ボイラ群の全体燃焼率が、前記複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が予め設定された所定時間継続するか否かを判定する燃焼量判定部と、前記燃焼量判定部により、前記第2ボイラ群の全体燃焼率が、前記複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が前記所定時間継続することが判定された場合、前記燃焼率帯域に対応付けられた制御圧力帯域を前記第1制御部に対して指定する制御圧力帯域指定部と、を備え、前記第1制御部は、前記制御装置から前記制御圧力帯域を指定された場合、前記測定蒸気圧力値が、指定された前記制御圧力帯域の範囲内に収まるように前記第1ボイラ群の燃焼状態を制御するボイラシステムに関する。
(3)また、本発明は、1台以上のボイラからなる第1ボイラ群と、前記第1ボイラ群に属さない1台以上のボイラからなる第2ボイラ群と、からなるボイラ群と、前記ボイラ群において生成された蒸気を集合させる蒸気ヘッダと、前記蒸気ヘッダの内部の蒸気圧を測定する蒸気圧測定手段と、前記ボイラ群の燃焼状態を制御する制御部と、を備えるボイラシステムであって、前記制御部は、予め設定された複数の最大設定圧力値をそれぞれの上限値とし予め設定された制御幅により規定される複数の制御圧力帯域を有し、前記蒸気圧測定手段により測定される蒸気圧力値である測定蒸気圧力値が、前記複数の制御圧力帯域のいずれか1つの指定された制御圧力帯域の範囲内に収まるように前記第1ボイラ群の燃焼状態を制御する第1制御部と、前記蒸気圧測定手段により測定される蒸気圧力値を設定された目標蒸気圧力値に保つように前記第2ボイラ群の燃焼状態を制御する第2制御部と、を備え、前記第2ボイラ群の全体燃焼率が予め区分された複数の燃焼率帯域と、前記複数の制御圧力帯域と、がそれぞれ予め対応付けられ、前記制御部は、さらに、前記第2ボイラ群の全体燃焼率を取得する燃焼量取得部と、前記燃焼量取得部により取得した前記第2ボイラ群の全体燃焼率が、前記複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が予め設定された所定時間継続するか否かを判定する燃焼量判定部と、前記燃焼量判定部により、前記第2ボイラ群の全体燃焼率が、前記複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が前記所定時間継続することが判定された場合、前記燃焼率帯域に対応付けられた制御圧力帯域を前記第1制御部に対して指定する制御圧力帯域指定部と、を備えるボイラシステムに関する。
(4)また、本発明は、1台以上のボイラからなる第1ボイラ群と、前記第1ボイラ群に属さない1台以上のボイラからなる第2ボイラ群と、からなるボイラ群と、前記ボイラ群において生成された蒸気を集合させる蒸気ヘッダと、前記蒸気ヘッダの内部の蒸気圧を測定する蒸気圧測定手段と、前記蒸気圧測定手段により測定される蒸気圧力値である測定蒸気圧力値が、予め設定された最大設定圧力値を上限値とし予め設定された制御幅により規定される制御圧力帯域の範囲内に収まるように前記第1ボイラ群の燃焼状態を制御する第1制御部と、前記蒸気圧測定手段により測定される蒸気圧力値を設定された目標蒸気圧力値に保つように前記第2ボイラ群の燃焼状態を制御する第2制御部と、を備えるボイラシステムであって、前記第2ボイラ群の全体燃焼率が予め区分された複数の燃焼率帯域と、前記第1制御部による燃焼制御対象となる前記第1ボイラ群における最大燃焼台数と、がそれぞれ予め対応付けられ、前記第2制御部は、前記第2ボイラ群の全体燃焼率を取得する燃焼量取得部と、前記燃焼量取得部により取得した前記第2ボイラ群の全体燃焼率が、前記複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が予め設定された所定時間継続するか否かを判定する燃焼量判定部と、前記燃焼量判定部により、前記第2ボイラ群の全体燃焼率が、前記複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が前記所定時間継続することが判定された場合、前記燃焼率帯域に対応付けられた前記最大燃焼台数を前記第1制御部に対して指定する最大燃焼台数指定部と、を備え、前記第1制御部は、前記第2制御部から、前記最大燃焼台数を指定された場合、前記第1ボイラ群に含まれるボイラのうち前記最大燃焼台数のボイラの燃焼状態を、前記測定蒸気圧力値が前記制御圧力帯域の範囲内に収まるように制御するボイラシステムに関する。
(5)また、本発明は、1台以上のボイラからなる第1ボイラ群と、前記第1ボイラ群に属さない1台以上のボイラからなる第2ボイラ群と、からなるボイラ群と、前記ボイラ群において生成された蒸気を集合させる蒸気ヘッダと、前記蒸気ヘッダの内部の蒸気圧を測定する蒸気圧測定手段と、前記蒸気圧測定手段により測定される蒸気圧力値である測定蒸気圧力値が、予め設定された最大設定圧力値を上限値とし予め設定された制御幅により規定される制御圧力帯域の範囲内に収まるように前記第1ボイラ群の燃焼状態を制御する第1制御部と、前記蒸気圧測定手段により測定される蒸気圧力値を設定された目標蒸気圧力値に保つように前記第2ボイラ群の燃焼状態を制御する第2制御部と、制御装置と、を備えるボイラシステムであって、前記第2ボイラ群の全体燃焼率が予め区分された複数の燃焼率帯域と、前記第1制御部による燃焼制御対象となる前記第1ボイラ群における最大燃焼台数と、がそれぞれ予め対応付けられ、前記制御装置は、前記第2ボイラ群の全体燃焼率を取得する燃焼量取得部と、前記燃焼量取得部により取得した前記第2ボイラ群の全体燃焼率が、前記複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が予め設定された所定時間継続するか否かを判定する燃焼量判定部と、前記燃焼量判定部により、前記第2ボイラ群の全体燃焼率が、前記複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が前記所定時間継続することが判定された場合、前記燃焼率帯域に対応付けられた前記最大燃焼台数を前記第1制御部に対して指定する最大燃焼台数指定部と、を備え、前記第1制御部は、前記制御装置から、前記最大燃焼台数を指定された場合、前記第1ボイラ群に含まれるボイラのうち前記最大燃焼台数のボイラの燃焼状態を、前記測定蒸気圧力値が前記制御圧力帯域の範囲内に収まるように制御するボイラシステムに関する。
(6)また、本発明は、1台以上のボイラからなる第1ボイラ群と、前記第1ボイラ群に属さない1台以上のボイラからなる第2ボイラ群と、からなるボイラ群と、前記ボイラ群において生成された蒸気を集合させる蒸気ヘッダと、前記蒸気ヘッダの内部の蒸気圧を測定する蒸気圧測定手段と、前記ボイラ群の燃焼状態を制御する制御部と、を備えるボイラシステムであって、前記制御部は、前記蒸気圧測定手段により測定される蒸気圧力値である測定蒸気圧力値が、予め設定された最大設定圧力値を上限値とし予め設定された制御幅により規定される制御圧力帯域の範囲内に収まるように、前記第1ボイラ群のうち指定された最大燃焼台数のボイラの燃焼状態を制御する第1制御部と、前記蒸気圧測定手段により測定される蒸気圧力値を設定された目標蒸気圧力値に保つように前記第2ボイラ群の燃焼状態を制御する第2制御部と、を備え、前記第2ボイラ群の全体燃焼率が予め区分された複数の燃焼率帯域と、前記第1制御部による燃焼制御対象となる前記第1ボイラ群における最大燃焼台数と、がそれぞれ予め対応付けられ、前記制御部は、さらに、前記第2ボイラ群の全体燃焼率を取得する燃焼量取得部と、前記燃焼量取得部により取得した前記第2ボイラ群の全体燃焼率が、前記複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が予め設定された所定時間継続するか否かを判定する燃焼量判定部と、前記燃焼量判定部により、前記第2ボイラ群の全体燃焼率が、前記複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が前記所定時間継続することが判定された場合、前記燃焼率帯域に対応付けられた前記最大燃焼台数を前記第1制御部に対して指定する最大燃焼台数指定部と、を備えるボイラシステムに関する。
(7) (1)から(6)に記載のボイラシステムについて、前記燃焼量判定部における前記予め設定された所定時間は前記燃焼率帯域に対応して設定されるようにしてもよい。
本発明のボイラシステムによれば、段階値制御ボイラ群(第1ボイラ群)と連続制御ボイラ群(第2ボイラ群)において、ボイラシステムの全体蒸気負荷が低下した場合(すなわち全体燃焼率が低下した場合)であっても、逆にボイラシステムの全体蒸気負荷が上昇した場合(すなわち全体燃焼率が上昇した場合)であっても、ヘッダ圧力を目標蒸気圧力値に維持することができるボイラシステムを提供することができる。
本実施形態に係るボイラシステム1の概略を示す図である。 第1実施形態における第2制御部4Bの機能ブロック図である。 通常方式で燃焼制御した場合、全体蒸気負荷が低下したときのボイラシステム1の全体燃焼率とヘッダ圧力値と、の変化を示す図である。 通常方式で燃焼制御した場合の、全体蒸気負荷が上昇したときの、ボイラシステム1の全体燃焼率とヘッダ圧力値との変化を示す図である。 第1実施形態に係る方式で燃焼制御した場合、全体蒸気負荷が低下したときのボイラシステム1の全体燃焼率とヘッダ圧力値との変化を示す図である。 第1実施形態に係る方式で燃焼制御した場合、全体蒸気負荷が上昇したときのボイラシステム1の全体燃焼率とヘッダ圧力値との変化を示す図である。 第2実施形態における第2制御部4Bの機能ブロック図である。 第2実施形態に係る方式で燃焼制御した場合、全体蒸気負荷が低下したときのボイラシステム1の全体燃焼率とヘッダ圧力値との変化を示す図である。 第2実施形態に係る方式で燃焼制御した場合、全体蒸気負荷が上昇したときのボイラシステム1の全体燃焼率とヘッダ圧力値との変化を示す図である。 第1実施形態の変形例1に係るボイラシステム1の概略を示す図である。 第1実施形態の変形例2に係るボイラシステム1の概略を示す図である。 第2実施形態の変形例3に係るボイラシステム1の概略を示す図である。 第2実施形態の変形例4に係るボイラシステム1の概略を示す図である。
最初に、本発明の第1実施形態に係るボイラシステム1の全体構成につき、図1を参照しながら説明する。
ボイラシステム1は、1台又は複数台の段階値制御ボイラ20Aからなる第1ボイラ群2Aと1台又は複数台の連続制御ボイラ20Bからなる第2ボイラ群2Bとからなるボイラ群2と、第1ボイラ群2A及び第2ボイラ群2Bにおいて生成された蒸気を集合させる蒸気ヘッダ6と、この蒸気ヘッダ6の内部の圧力を測定する蒸気圧センサ7と、第1ボイラ群2Aの燃焼状態を制御する第1制御部4Aを有する台数制御装置3Aと、第2ボイラ群2Bの燃焼状態を制御する第2制御部4Bを有する台数制御装置3Bと、を備える。
なお、第1実施形態に係る第1ボイラ群2Aは5台の段階値制御ボイラ20Aからなり、第2ボイラ群2Bは5台の連続制御ボイラ20Bからなるものとするが、本発明はこれに限定されるものではない。段階値制御ボイラ20Aの台数及び段階値制御ボイラ20Aの台数は適宜設定することができる。
段階値制御ボイラ20A及び連続制御ボイラ20Bは、それぞれ、図1に示すように、燃焼が行われるボイラ本体21A及びボイラ本体21Bと、段階値制御ボイラ20A及び連続制御ボイラ20Bの燃焼状態を制御するローカル制御部22A及びローカル制御部22Bと、を備える。
ローカル制御部22A及びローカル制御部22Bは、それぞれ、蒸気消費量に応じて段階値制御ボイラ20A及び連続制御ボイラ20Bの燃焼状態を変更させる。具体的には、ローカル制御部22A及びローカル制御部22Bは、それぞれ信号線16A及び信号線16Bを介して台数制御装置3A及び台数制御装置3Bから送信される制御信号に基づいて、段階値制御ボイラ20A及び連続制御ボイラ20Bの燃焼状態を制御する。また、ローカル制御部22A及びローカル制御部22Bは、それぞれ台数制御装置3A及び台数制御装置3Bで用いられる信号を、信号線16A及び信号線16Bを介して台数制御装置3A及び台数制御装置3Bに送信する。台数制御装置3A及び台数制御装置3Bで用いられる信号としては、それぞれ段階値制御ボイラ20A及び連続制御ボイラ20Bの実際の燃焼状態、及びその他のデータ等が挙げられる。
ボイラ群2は、蒸気使用設備18に供給する蒸気を生成する。
蒸気ヘッダ6は、蒸気管11を介してボイラ群2を構成する段階値制御ボイラ20A及び連続制御ボイラ20Bに接続されている。この蒸気ヘッダ6の下流側は、蒸気管12を介して蒸気使用設備18に接続されている。
蒸気ヘッダ6は、ボイラ群2で生成された蒸気を集合させて貯留することにより、段階値制御ボイラ20A及び連続制御ボイラ20Bの相互の圧力差及び圧力変動を調整し、圧力が調整された蒸気を蒸気使用設備18に供給する。
蒸気圧センサ7は、信号線13を介して、それぞれ台数制御装置3A及び台数制御装置3Bに電気的に接続されている。蒸気圧センサ7は、蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧(ボイラ群2で発生した蒸気の圧力)を測定し、測定した蒸気圧に係る信号(蒸気圧信号)を、信号線13を介して、それぞれ台数制御装置3A及び台数制御装置3Bに送信する。
台数制御装置3A及び台数制御装置3Bは、信号線16A及び信号線16Bを介して、それぞれ複数の段階値制御ボイラ20A及び連続制御ボイラ20Bと電気的に接続されている。この台数制御装置3A及び台数制御装置3Bは、蒸気圧センサ7により測定される蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧に基づいて、それぞれ段階値制御ボイラ20A及び連続制御ボイラ20Bの燃焼状態を制御する。
また、台数制御装置3Bは、信号線16Cを介して、台数制御装置3Aと電気的に接続されている。
以上のボイラシステム1は、ボイラ群2で発生させた蒸気を、蒸気ヘッダ6を介して、蒸気使用設備18に供給可能とされている。
次に、段階値制御ボイラ20Aからなる第1ボイラ群2A及び連続制御ボイラ20Bからなる第2ボイラ群2Bについてそれぞれ説明する。
最初に、段階値制御ボイラ20Aからなる第1ボイラ群2Aについて説明する。
<段階値制御ボイラ20A>
段階値制御ボイラ20Aとは、燃焼を選択的にオン/オフしたり、又は炎の大きさを調整すること等により燃焼量を制御して、選択された燃焼位置に応じて燃焼量を段階的に増減可能なボイラである。
ボイラシステム1の備える段階値制御ボイラ20Aは、例えば、以下の3段階で燃焼状態(燃焼位置、燃焼率)を制御可能とされており、いわゆる3位置制御されるボイラである。
1)燃焼停止位置(燃焼率0%)
2)低燃焼位置L(例えば最大燃焼量の50%で設定される)
3)高燃焼位置H(燃焼率100%(最大燃焼量))。
例えば、段階値制御ボイラ20Aの高燃焼位置Hにおける燃焼状態(高燃焼状態)の燃焼量が2000kg/hとする場合、低燃焼位置Lにおける燃焼量は1000kg/hとなる。
なお、段階値制御ボイラ20Aとして、3位置制御以外に、任意のN位置制御、例えば燃焼量が燃焼停止位置(第1燃焼位置)、低燃焼位置L(第2燃焼位置)、中燃焼位置M(第3燃焼位置)、及び高燃焼位置H(第4燃焼位置)の4段階の燃焼位置に制御可能とされる、いわゆる4位置制御や、5位置以上、また2位置としてもよい。なお、各段階値制御ボイラ20Aのボイラ容量、燃焼位置の段階数、及び各燃焼位置における燃焼率等が、各段階値制御ボイラ20Aのそれぞれで異なることとしてもよい。
<比例分配制御方式>
次に、段階値制御ボイラ20Aからなる第1ボイラ群2Aの制御について説明する。
第1制御部4Aは、予め最大設定圧力値Pmaxと制御幅P1を設定することで、制御圧力帯域を決定する。ここで、制御圧力帯域は、最大設定圧力値Pmaxを上限とする制御幅からなる圧力帯域を指す。なお、制御圧力帯域の下限値は圧力の最小許容値であり、最小設定圧力値Pminともいう。
第1制御部4Aは、ヘッダ圧力値の圧力偏差PD(最大設定圧力値Pmaxとヘッダ圧力値との差分)に基づいて、必要蒸気量JNを算出し、それぞれの段階値制御ボイラ20Aの燃焼位置を選択し、段階値制御ボイラ20Aの燃焼状態を制御することで、ヘッダ圧力値を制御圧力帯域の範囲内に収まるようにする。なお、それぞれの段階値制御ボイラ20Aの燃焼位置は、例えば、予め設定された優先順位に基づいて選択される。
具体的には、第1制御部4Aは、例えば、次のように制御する。
第1制御部4Aは、制御周期毎に、ヘッダ圧力値の圧力偏差PDを制御圧力幅P1(Pmax−Pmin)で除算した比率PR1に基づいて、要求負荷に応じたボイラで発生すべき蒸気量(以下、「必要蒸気量JN」ともいう)を式1により算出する。
必要蒸気量JN = 最大蒸気量JG × PR1 ・・・ (式1)
ここで、最大蒸気量JGとは、第1ボイラ群2Aを構成するボイラ20Aそれぞれの最大燃焼状態における蒸気量(最大蒸気量)の合計である。
例えば、5台の段階値制御ボイラ20A(最大蒸気量2000kg/h)からなる第1ボイラ群2Aの例では、最大蒸気量JG=10,000kg/hとなる。また、ヘッダ圧力値が、最大設定圧力値Pmaxと最小設定圧力値Pminとの中間圧力値の場合、必要蒸気量は、5,000kg/hとなる。
第1制御部4Aは、制御周期毎に、例えばローカル制御部22Aから送信される各ボイラ20Aそれぞれの燃焼状態に基づいて、第1ボイラ群2Aにより出力される出力蒸気量JTを算出する。
第1制御部4Aは、制御周期毎に算出する必要蒸気量JNと出力蒸気量JTとの偏差量及びヘッダ圧力値の変動状態に基づいて、それぞれの段階値制御ボイラ20Aの燃焼位置を選択することで、燃焼状態を制御することができる。
第1制御部4Aは、燃焼制御処理を制御周期で繰り返して実行する。
このようにすることで、要求負荷が小さくなるほど、つまりヘッダ圧力値が高くなるほど燃焼量が小さくなるように、それぞれの段階値制御ボイラ20Aの燃焼位置が選択される。また、要求負荷が大きくなるほど、つまりヘッダ圧力値が低下するほど燃焼量が大きくなるように、それぞれの段階値制御ボイラ20Aの燃焼位置が選択される。
このように、第1ボイラ群2Aにおける台数制御(比例分配制御方式)では、ヘッダ圧力値によって第1ボイラ群2A全体の燃焼率が定まる。
以上、段階値制御ボイラ20Aからなる第1ボイラ群2Aについて説明した。
<連続制御ボイラ20Bについて>
次に、連続制御ボイラ20Bからなる第2ボイラ群2Bについて説明する。
ボイラシステム1の備える連続制御ボイラ20Bとは、少なくとも、最小燃焼状態S1(例えば、最大燃焼率の20%の燃焼量における燃焼状態)から最大燃焼状態S2の範囲で、燃焼量が連続的に制御可能とされているボイラである。連続制御ボイラ20Bは、例えば、燃料をバーナに供給するバルブや、燃焼用空気を供給するバルブの開度(燃焼比)を制御することにより、燃焼量を調整するようになっている。
また、燃焼量を連続的に制御するとは、ローカル制御部22Bにおける演算や信号がデジタル方式とされて段階的に取り扱われる場合(例えば、連続制御ボイラ20Bの出力(燃焼量)が1%刻みで制御される場合)であっても、事実上連続的に出力を制御可能な場合を含む。
連続制御ボイラ20Bの燃焼停止状態S0と最小燃焼状態S1との間の燃焼状態の変更は、連続制御ボイラ20B(バーナ)の燃焼をオン/オフすることで制御される。そして、最小燃焼状態S1から最大燃焼状態S2の範囲においては、燃焼量を連続的に制御可能となっている。
より具体的には、連続制御ボイラ20Bには、変動可能な蒸気量の単位である単位蒸気量Uが設定されている。これにより、連続制御ボイラ20Bは、最小燃焼状態S1から最大燃焼状態S2の範囲においては、単位蒸気量U単位で、蒸気量を変更可能となっている。
単位蒸気量Uは、連続制御ボイラ20Bの最大燃焼状態S2における蒸気量(最大蒸気量)に応じて適宜設定できるが、ボイラシステムにおける出力蒸気量の必要蒸気量に対する追従性を向上させる観点から、連続制御ボイラ20Bの最大蒸気量の0.1%〜20%に設定されることが好ましく、1%〜10%に設定されることがより好ましい。
<PI又はPID制御方式>
第2制御部4Bは、制御周期毎に算出するヘッダ圧力値と予め設定された目標蒸気圧力値との偏差量に基づいて、公知のPI制御又はPID制御により、第2ボイラ群2Bに含まれる連続制御ボイラ20Bの燃焼状態を制御することで、ヘッダ圧力値を目標蒸気圧力値に保つ。
より具体的には、第2制御部4Bは、制御周期毎に操作量(指示蒸気量)を、(式1)に基づいて算出する。
操作量(指示蒸気量)
=偏差比例出力(P制御)+偏差積分出力(I制御)+偏差微分出力(D制御)
(式1)
第2制御部4Bは、制御周期毎に算出した操作量(指示蒸気量)に基づいて、第2ボイラ群2Bに含まれる連続制御ボイラ20Bの燃焼状態(燃焼率)を制御する。
以上、連続制御ボイラ20Bからなる第2ボイラ群2Bについて説明した。
次に、ヘッダ圧力値が予め設定された制御圧力帯域に収まるように燃焼率が制御される段階値制御ボイラ20Aからなる第1ボイラ群2Aと、蒸気圧力値が予め設定された目標蒸気圧力値になるように燃焼率が制御される連続制御ボイラ20Bからなる第2ボイラ群2Bとからなるボイラ群2を備えるボイラシステム1において、ボイラシステム1の全体蒸気負荷が低下した場合(すなわち全体燃焼率が低下した場合)であっても、逆にボイラシステム1の全体蒸気負荷が上昇した場合(すなわち全体燃焼率が上昇した場合)であっても、ヘッダ圧力値を目標蒸気圧力値に維持することを可能とするための制御について説明する。
このため、第1ボイラ群2Aの全体負荷に応じた制御パターンを複数個設けるとともに、第2ボイラ群2Bの全体燃焼率を予め複数の燃焼率帯域に区分する。
制御パターンとして制御圧力帯域を適用して、例えば5つのパターンを設ける場合、パターン1(最大設定圧力値=0.72MPa、制御幅=0.20MPa)、パターン2(最大設定圧力値=0.76MPa、制御幅=0.20MPa)、パターン3(最大設定圧力値=0.80MPa、制御幅=0.20MPa)、パターン4(最大設定圧力値=0.84MPa、制御幅=0.20MPa)、及びパターン5(最大設定圧力値=0.88MPa、制御幅=0.20MPa)のように、制御圧力帯域をずらすようにしてもよい。
以上で説明した制御パターンは一例であってこれに限定されない。複数の個数は、2以上でもよい。また、制御パターンとして、制御圧力帯域を適用する場合、制御幅を異なるように区分してもよい。
同様に、第2ボイラ群2Bの全体燃焼率を予め複数の燃焼率帯域に区分する。例えば、第2ボイラ群2Bの全体燃焼率を5つの燃焼率帯域に区分する場合、帯域1(0〜20%)、帯域2(20〜40%)、帯域3(40〜60%)、帯域4(60〜80%)、及び帯域5(80〜100%)の5つの帯域に区分してもよい。
なお、上記複数の燃焼率帯域の区分は一例であってこれに限定されない。複数の個数は、2以上でもよい。また、帯域の幅は、同じ長さでなく、任意に設定してもよい。
また、第2ボイラ群2Bの全体燃焼率が増加する場合の帯域nから帯域n+1に移行する基準となる全体燃焼率(増加時)と、第2ボイラ群2Bの全体燃焼率が減少する場合の帯域n+1から帯域nに移行する基準となる全体燃焼率(減少時)と、の間において、前者(増加時)が後者(減少時)より大きくなるように所定の差(ディファレンシャル)を設けるようにしてもよい。仮にディファレンシャルを設けないとすると、第2ボイラ群2Bの全体燃焼率が全体燃焼率増減ラインで前後した場合に、第1ボイラ群2Aの制御圧力帯域が頻繁に変化する可能性がある。このような変化を避けるために、ディファレンシャルを設けるようにしてもよい。
このように、予め設定された第2ボイラ群2Bの全体燃焼率の複数の燃焼率帯域と、第1ボイラ群2Aの複数の制御パターンと、をそれぞれ予め対応付け、例えば、記憶部(図示せず)に記憶するようにしてもよい。
例えば、上記の例の場合、第2ボイラ群2Bの全体燃焼率の帯域n(1≦n≦5)に対して第1ボイラ群2Aのパターンn(1≦n≦5)を対応付けるようにしてもよい。
以上のように、第1実施形態においては、第2ボイラ群2Bの全体燃焼率を予め複数に区分された燃焼率帯域と、第1ボイラ群2Aに予め設定された複数の制御パターンとを対応付けていることが前提となる。
以下、第1実施形態を例示に基づいて説明する場合、特に断らないかぎり、ボイラ20A及びボイラ20Bを最大蒸気量2000kg/h、ボイラ20Aを3位置制御ボイラとし、第2ボイラ群2Bの全体燃焼率の帯域n(1≦n≦5)に対して第1ボイラ群2Aの制御圧力帯域に基づくパターンn(1≦n≦5)が対応づけられているものとする。
なお、前述したように、第2ボイラ群2Bの全体燃焼率が増加する場合の帯域nから帯域n+1(ここで1≦n≦4)に移行する基準となる全体燃焼率(増加時)と、第2ボイラ群2Bの全体燃焼率が減少する場合の帯域(n+1)から帯域nに移行する基準となる全体燃焼率(減少時)と、の間において、前者(増加時)が後者(減少時)より大きくなるように所定の差(ディファレンシャル)を設けるようにしてもよい。
図2に示すように第2制御部4Bは、燃焼量取得部41Bと、燃焼量判定部42Bと、制御圧力帯域指定部43Bと、を備える。図2は、第2制御部4Bの機能ブロック図である。
燃焼量取得部41Bは、第2ボイラ群2Bの全体燃焼率を取得する。
燃焼量判定部42Bは、燃焼量取得部41Bにより取得した第2ボイラ群2Bの全体燃焼率が、予め設定された複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が予め設定された所定時間(「第1時間」ともいう)継続するか否かを判定する。
制御圧力帯域指定部43Bは、燃焼量判定部42Bにより第2ボイラ群2Bの全体燃焼率が複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が第1時間継続することが判定された場合、当該燃焼率帯域に対応付けられた制御圧力帯域を第1制御部4Aに対して、信号線16Cを介して指定する。
例えば、上記の例で、第2ボイラ群2Bの全体燃焼率が20%〜40%(=帯域2の状態)となり、この状態が第1時間継続した場合、制御圧力帯域指定部43Bは、制御圧力帯域(パターン2)を第1制御部4Aに対して、信号線16Cを介して指定する。
なお、第1時間はそれぞれの燃焼率帯域に応じて設定してもよい。
第1制御部4Aは、第2制御部4B(制御圧力帯域指定部43B)から制御圧力帯域を指定された場合、ヘッダ圧力値が、指定された制御圧力帯域の範囲内に収まるように第1ボイラ群2Aの燃焼状態を制御する。
次に、図3A及び図3B、並びに図4A及び図4Bを参照して、5台の段階値制御ボイラ20Aからなる第1ボイラ群2Aと、5台の連続制御ボイラ20Bからなる第2ボイラ群2Bと、からなるボイラ群2を含むボイラシステム1を従来の方式で燃焼制御した場合と比較しながら、第1実施形態に係る燃焼制御を実施した場合に、ボイラシステム1の全体蒸気負荷が低下した場合(すなわち全体燃焼率が低下した場合)であっても、逆にボイラシステム1の全体蒸気負荷が上昇した場合(すなわち全体燃焼率が上昇した場合)であっても、ヘッダ圧力値を目標蒸気圧力値に維持することを可能とする様子を説明する。
ここで、図3A、図3B、図4A、及び図4Bにおいて、図の左側に(5台の段階値制御ボイラ20Aからなる)第1ボイラ群2Aの燃焼状態の変化を示し、図の右側に(5台の連続制御ボイラ20Bからなる)第2ボイラ群2Bの燃焼状態の変化を示す。なお、段階値制御ボイラ20Aは、いずれも低燃焼位置L(最大燃焼量の50%)、高燃焼位置H(燃焼率100%)の3位置制御ボイラとし、最大蒸気量2000kg/hとする。また、連続制御ボイラ20Bは、連続制御ボイラとし、いずれも最大蒸気量2000kg/h、最小燃焼状態を燃焼率の20%の状態とする。
ここで、図3A及び図3Bは、それぞれボイラシステム1を従来の方式で燃焼制御した場合の、ボイラシステム1の全体蒸気負荷が低下した場合(すなわち全体燃焼率が低下した場合)及びボイラシステム1の全体蒸気負荷が上昇した場合(すなわち全体燃焼率が上昇した場合)における、ボイラシステム1の全体燃焼率とそのときのヘッダ圧力値と、の変化を示す図である。
これに対して、図4A及び図4Bはそれぞれボイラシステム1を第1実施形態に係る方式で燃焼制御した場合の、ボイラシステム1の全体蒸気負荷が低下した場合(すなわち全体燃焼率が低下した場合)及びボイラシステム1の全体蒸気負荷が上昇した場合(すなわち全体燃焼率が上昇した場合)における、ボイラシステム1の全体燃焼率とそのときのヘッダ圧力値と、の変化を示す図である。
先ず、図3Aを参照して、従来の方式で燃焼制御した場合に、ボイラシステム1の全体蒸気負荷が低下したとき(すなわち全体燃焼率が低下したとき)のボイラシステム1の全体燃焼率とそのときのヘッダ圧力値の変化について説明する。なお、図3A及び図3Bにおいて、ボイラシステム1の5台の段階値制御ボイラ20Aからなる第1ボイラ群2Aは、ヘッダ圧力値が、最大設定圧力値を0.80MPa、制御幅を0.20MPaとする制御圧力帯域に収まるように比例分配制御され、5台の連続制御ボイラ20Bからなる第2ボイラ群2Bは、ヘッダ圧力値が、目標蒸気圧力値0.70MPaを維持するように制御されるものとする。
まず、ボイラシステム1の全体燃焼率が50%(発生蒸気量10t/h)のとき、図3A(左側)に示すように、第1ボイラ群2Aは、第1制御部4Aにより、ヘッダ圧力値が、最大設定圧力値を0.80MPa、制御幅を0.20MPaとする制御圧力帯域に収まるように比例分配制御され、他方、図3A(右側)に示すように、第2ボイラ群2Bは、第2制御部4Bにより、ヘッダ圧力値が目標蒸気圧力値0.70MPaを維持するように制御されている。このとき、第1ボイラ群2Aの発生蒸気量は5t/h(第1ボイラ群2Aの全体燃焼率50%)、第2ボイラ群2Bの発生蒸気量は5t/h(第2ボイラ群2Bの全体燃焼率50%)となる。
次に、全体蒸気負荷の低下により、ボイラシステム1の全体燃焼率が30%(発生蒸気量6t/h)に低下すると、図3A(左側)に示すように、第1ボイラ群2Aの発生蒸気量は5t/h(第1ボイラ群2Aの全体燃焼率50%)、他方、図3A(右側)に示すように、第2ボイラ群2Bの発生蒸気量は1t/h(第2ボイラ群2Bの全体燃焼率10%)となり、第2制御部4Bにより、ヘッダ圧力値は依然として目標蒸気圧力値0.70MPaを維持する。
さらに、ボイラシステム1の全体燃焼率が低下して10%(発生蒸気量2t/h)のとき、図3A(右側)に示すように、第2ボイラ群2Bは全てのボイラが停止して発生蒸気量0t/h(第2ボイラ群2Bの全体燃焼率0%)、他方、図3A(左側)に示すように、第1ボイラ群2Aは、発生蒸気量2t/h(第1ボイラ群2Aの全体燃焼率20%)となり、ヘッダ圧力値が0.76PMaとなり、ヘッダ圧力値が変動する。
次に、図3Bを参照して、従来の方式で燃焼制御した場合に、ボイラシステム1の全体蒸気負荷が上昇したとき(すなわち全体燃焼率が上昇したとき)のボイラシステム1の全体燃焼率とそのときのヘッダ圧力値の変化について説明する。
まず、ボイラシステム1の全体燃焼率を50%(発生蒸気量10t/h)のとき、図3B(左側)に示すように、第1ボイラ群2Aの発生蒸気量は5t/h(第1ボイラ群2Aの燃焼率50%)、図3B(右側)に示すように、第2ボイラ群2Bの発生蒸気量は5t/h(第1ボイラ群2Aの燃焼率50%)となり、第2制御部4Bにより、ヘッダ圧力値が目標蒸気圧力値0.70MPaを維持する。
次に、全体蒸気負荷の上昇により、ボイラシステム1の全体燃焼率が上昇して70%(発生蒸気量14t/h)のとき、図3B(左側)に示すように、第1ボイラ群2Aの発生蒸気量は5t/h(第1ボイラ群2Aの燃焼率50%)、他方、図3B(右側)に示すように、第2ボイラ群2Bの発生蒸気量は9t/h(第2ボイラ群2Bの燃焼率90%)となり、第2制御部4Bにより、ヘッダ圧力値は依然として目標蒸気圧力値0.70MPaを維持する。
さらにボイラシステム1の全体燃焼率が上昇して90%(蒸気量18t/h)のとき、図3B(右側)に示すように、第2ボイラ群2Bは全てのボイラが100%燃焼して発生蒸気量10t/h(第2ボイラ群2Bの燃焼率100%)としても、目標蒸気圧力値0.70MPaを維持することができず、他方、図3B(左側)に示すように、第1制御部4Aによる制御により、第1ボイラ群2Aは、発生蒸気量8t/h(第1ボイラ群2Aの燃焼率80%)で、ヘッダ圧力値が0.64PMaとなり、ヘッダ圧力値が変動する。
これに対して、図4A及び図4Bを参照して、第1実施形態に係る燃焼制御を実施した場合、ボイラシステム1の全体蒸気負荷が低下した場合(すなわち全体燃焼率が低下した場合)であっても、逆にボイラシステム1の全体蒸気負荷が上昇した場合(すなわち全体燃焼率が上昇した場合)であっても、ヘッダ圧力値を目標蒸気圧力値に維持することを可能とする様子を説明する。
まず、図4Aを参照して、第1実施形態に係る方式で燃焼制御した場合に、ボイラシステム1の全体蒸気負荷が低下したとき(すなわち全体燃焼率が低下したとき)のボイラシステム1の全体燃焼率とそのときのヘッダ圧力値との変化について説明する。
まず、ボイラシステム1の全体燃焼率が50%(発生蒸気量10t/h)のとき、図4A(左側)に示すように、第1ボイラ群2Aは、第1制御部4Aにより、ヘッダ圧力値が、最大設定圧力値を0.80MPa、制御幅を0.20MPaとする制御圧力帯域に収まるように比例分配制御され、他方、図4A(右側)に示すように、第2ボイラ群2Bは、第2制御部4Bにより、ヘッダ圧力値が目標蒸気圧力値0.70MPaを維持するように制御されている。このとき、第1ボイラ群2Aの発生蒸気量は5t/h(第1ボイラ群2Aの燃焼率50%)、第2ボイラ群2Bの発生蒸気量は5t/h(第2ボイラ群2Bの全体燃焼率50%)となる。
次に、ボイラシステム1の全体燃焼率が低下して40%(8t/h)となり、第2ボイラ群2Bの全体燃焼率が30%の状態(発生蒸気量3t/h)を所定時間継続すると、図4A(左側)に示すように、第1制御部4Aは、第1ボイラ群2Aの制御パターンをパターン2(最大設定圧力値1を0.76MPa、制御幅を0.20MPa)に変更する。
そうすると、ボイラシステム1の全体燃焼率が30%(発生蒸気量6t/h)になった場合であっても、図4A(左側)に示すように、第1ボイラ群2Aの発生蒸気量は3t/h(第1ボイラ群2Aの全体燃焼率30%)、他方、図4A(右側)に示すように、第2ボイラ群2Bの発生蒸気量は3t/h(第2ボイラ群2Bの全体燃焼率30%)となり、第2制御部4Bにより、ヘッダ圧力値は依然として目標蒸気圧力値0.70MPaを維持する。
その後、ボイラシステム1の全体燃焼率が低下して20%(発生蒸気量4t/h)となり、第2ボイラ群2Bの全体燃焼率が10%の状態(発生蒸気量1t/h)を所定時間継続すると、図4A(左側)に示すように、第1制御部4Aは、第1ボイラ群2Aの制御パターンをパターン1(最大設定圧力値1を0.72MPa、制御幅を0.20MPa)に変更する。
そうすると、ボイラシステム1の全体燃焼率が10%(発生蒸気量2t/h)になった場合であっても、図4A(左側)に示すように、第1ボイラ群2Aの発生蒸気量は1t/h(第1ボイラ群2Aの全体燃焼率10%)、他方、図4A(右側)に示すように、第2ボイラ群2Bの発生蒸気量は1t/h(第2ボイラ群2Bの全体燃焼率10%)となり、第2制御部4Bにより、ヘッダ圧力値は依然として目標蒸気圧力値0.70MPaを維持する。
このように、第1実施形態に係る方式で燃焼制御した場合、ボイラシステム1の全体燃焼率が10%(発生蒸気量2t/h)になっても、ヘッダ圧力値を目標蒸気圧力値に維持することを可能とする。
次に、図4Bを参照して、第1実施形態に係る方式で燃焼制御した場合に、ボイラシステム1の全体蒸気負荷が上昇したとき(すなわち全体燃焼率が上昇したとき)のボイラシステム1の全体燃焼率とそのときのヘッダ圧力値との変化について説明する。
まず、ボイラシステム1の全体燃焼率が50%(発生蒸気量10t/h)のとき、図4B(左側)に示すように、第1ボイラ群2Aの発生蒸気量は5t/h(第1ボイラ群2Aの全体燃焼率50%)、他方、図4B(右側)に示すように、第2ボイラ群2Bの発生蒸気量は5t/h(第2ボイラ群2Bの全体燃焼率50%)となり、第2制御部4Bにより、ヘッダ圧力値が目標蒸気圧力値0.70MPaを維持する。
次に、ボイラシステム1の全体燃焼率が上昇して60%(発生蒸気量12t/h)となり、第2ボイラ群2Bの全体燃焼率が70%の状態(発生蒸気量7t/h)を所定時間継続すると、図4B(左側)に示すように、第1制御部4Aは、第1ボイラ群2Aの制御パターンをパターン4(最大設定圧力値1を0.84MPa、制御幅を0.20MPa)に変更する。
そうすると、ボイラシステム1の全体燃焼率が70%(発生蒸気量14t/h)になった場合であっても、図4B(左側)に示すように、第1ボイラ群2Aの発生蒸気量は7t/h(第1ボイラ群2Aの全体燃焼率70%)、他方、図4B(右側)に示すように、第2ボイラ群2Bの発生蒸気量は7t/h(第2ボイラ群2Bの全体燃焼率70%)となり、第2制御部4Bにより、ヘッダ圧力値は依然として目標蒸気圧力値0.70MPaを維持する。
その後、ボイラシステム1の全体燃焼率が上昇して80%(発生蒸気量16t/h)となり、第2ボイラ群2Bの全体燃焼率が90%の状態(発生蒸気量9t/h)を所定時間継続すると、図4B(左側)に示すように、第1制御部4Aは、第1ボイラ群2Aの制御パターンをパターン5(最大設定圧力値1を0.88MPa、制御幅を0.20MPa)に変更する。
そうすると、ボイラシステム1の全体燃焼率が90%(発生蒸気量18t/h)になった場合であっても、図4B(左側)に示すように、第1ボイラ群2Aの発生蒸気量は9t/h(第1ボイラ群2Aの全体燃焼率90%)、他方、図4B(右側)に示すように、第2ボイラ群2Bの発生蒸気量は9t/h(第2ボイラ群2Bの全体燃焼率90%)となり、第2制御部4Bにより、ヘッダ圧力値は依然として目標蒸気圧力値0.70MPaを維持する。
このように、第1実施形態に係る方式で燃焼制御した場合、ボイラシステム1の全体燃焼率が90%になっても、ヘッダ圧力値を目標蒸気圧力値に維持することを可能とする。
以上のように、第1実施形態によると、第2制御部4Bは、ヘッダ圧力値を目標蒸気圧力値に維持することができる第2ボイラ群2Bの全体燃焼率の帯域を広く確保することが可能となる。それにより、負荷変動に対する追従性及びヘッダ圧力の安定性を確保することが可能となる。
<第2実施形態>
以上、第1ボイラ群2Aの全体負荷に応じた制御パターンとして、制御圧力帯域を複数設ける場合について説明した。これに対して、第1ボイラ群2Aの全体負荷に応じた制御パターンとして、制御圧力帯域を複数設ける替わりに、制御圧力帯域を1つに固定して、最大燃焼台数を変更するようにしてもよい(以下、「第2実施形態」という)。
制御パターンとして、最大燃焼台数を適用する場合、例えば5つのパターンを設けるとすると、パターン1(最大燃焼台数=1)、パターン2(最大燃焼台数=2)、パターン3(最大燃焼台数=3)、パターン4(最大燃焼台数=4)、及びパターン5(最大燃焼台数=5)のように、最大燃焼台数を変更するようにしてもよい。
なお、以上で説明した制御パターンは一例であってこれに限定されない。複数の個数は、2以上でもよい。また、制御パターンとして、最大燃焼台数を適用する場合、台数を1台ずつ増やすのではなく、任意台数増やすようにしてもよい。
また、第1実施形態の場合と同様に、第2ボイラ群2Bの全体燃焼率が増加する場合の帯域nから帯域n+1に移行する基準となる全体燃焼率(増加時)と、第2ボイラ群2Bの全体燃焼率が減少する場合の帯域n+1から帯域nに移行する基準となる全体燃焼率(減少時)と、の間において、前者(増加時)が後者(減少時)より大きくなるように所定の差(ディファレンシャル)を設けるようにしてもよい。仮にディファレンシャルを設けないとすると、第2ボイラ群2Bの全体燃焼率が全体燃焼率増減ラインで前後した場合に、第1ボイラ群2Aの最大燃焼台数が頻繁に変化する可能性がある。このような変化を避けるために、ディファレンシャルを設けるようにしてもよい。
第2実施形態について説明する。第2実施形態については、主として、第1実施形態と異なる点を中心に説明し、第1実施形態と同様な構成については詳細な説明を省略する。第2実施形態において、特に説明しない点は、第1実施形態についての説明が適宜適用される。また、第2実施形態においても、第1実施形態と同様な効果が奏される。
第2実施形態に係るボイラシステム1では、第2ボイラ群の全体燃焼率が予め区分された複数の燃焼率帯域と、第1制御部4Aによる燃焼制御対象となる第1ボイラ群2Aにおける最大燃焼台数と、がそれぞれ予め対応付けられ、第2ボイラ群2Bの全体燃焼率が、複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が予め設定された所定時間継続する場合、第1制御部4Aにおいて燃焼率帯域に対応付けられた最大燃焼台数に変更することで、第1ボイラ群2Aの発生蒸気量を増加又は減少させて、第2ボイラ群2Bの全体燃焼率を下げる又は上げるように制御するものである。
すなわち、図5に示すように、第2制御部4Bは、燃焼量取得部41Bと、燃焼量判定部42Bと、最大燃焼台数指定部43B´と、を備える。図5は、第2制御部4Bの機能ブロック図である。
最大燃焼台数指定部43B´は、燃焼量判定部42Bにより第2ボイラ群2Bの全体燃焼率が複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が予め設定された所定時間(「第2時間」という)継続することが判定された場合、当該燃焼率帯域に対応付けられた最大燃焼台数を第1制御部4Aに対して、信号線16Cを介して指定する。
例えば、上記の例で、第2ボイラ群2Bの全体燃焼率が20%〜40%(=帯域2の状態)となり、この状態が第2時間継続した場合、最大燃焼台数2台(パターン2)を第1制御部4Aに対して、信号線16Cを介して指定する。
なお、第2時間はそれぞれの燃焼率帯域に応じて設定してもよい。
第1制御部4Aは、第2制御部4B(制御圧力帯域指定部43B)から最大燃焼台数を指定された場合、ヘッダ圧力値が、予め設定された制御圧力帯域の範囲内に収まるように第1ボイラ群2Aの燃焼状態を制御する。そうすることで、第1ボイラ群2Aの発生蒸気量を増加又は減少させて、第2ボイラ群2Bの全体燃焼率を下げる又は上げるように制御することで、第2制御部4Bは、ヘッダ圧力値を目標蒸気圧力値に維持することが可能となる。
次に、図6A及び図6Bを参照して、5台の段階値制御ボイラ20Aからなる第1ボイラ群2Aと、5台の連続制御ボイラ20Bからなる第2ボイラ群2Bと、からなるボイラ群2を含むボイラシステム1を第2実施形態に係る燃焼制御を実施した場合に、ボイラシステム1の全体蒸気負荷が低下した場合(すなわち全体燃焼率が低下した場合)であっても、逆にボイラシステム1の全体蒸気負荷が上昇した場合(すなわち全体燃焼率が上昇した場合)であっても、ヘッダ圧力値を目標蒸気圧力値に維持することを可能とする様子を説明する。
ここで、図6A及び図6Bにおいて、図の左側に(5台の段階値制御ボイラ20Aからなる)第1ボイラ群2Aの燃焼状態の変化を示し、図の右側に(5台の連続制御ボイラ20Bからなる)第2ボイラ群2Bの燃焼状態の変化を示す。なお、段階値制御ボイラ20Aは、いずれも低燃焼位置L(最大燃焼量の50%)、高燃焼位置H(燃焼率100%)の3位置制御ボイラとし、最大蒸気量2000kg/hとする。また、連続制御ボイラ20Bは、連続制御ボイラとし、いずれも最大蒸気量2000kg/h、最小燃焼状態を燃焼率の20%の状態とする。
また、前述したように、第2ボイラ群2Bの全体燃焼率が増加する場合の帯域nから帯域n+1(ここで1≦n≦4)に移行する基準となる全体燃焼率(増加時)と、第2ボイラ群2Bの全体燃焼率が減少する場合の帯域(n+1)から帯域nに移行する基準となる全体燃焼率(減少時)と、の間において、前者(増加時)が後者(減少時)より大きくなるように所定の差(ディファレンシャル)を設けるようにしてもよい。
図6A及び図6Bはそれぞれボイラシステム1を第2実施形態に係る方式で燃焼制御した場合の、ボイラシステム1の全体蒸気負荷が低下した場合(すなわち全体燃焼率が低下した場合)及びボイラシステム1の全体蒸気負荷が上昇した場合(すなわち全体燃焼率が上昇した場合)における、ボイラシステム1の全体燃焼率とそのときのヘッダ圧力値と、の変化を示す図である。
まず、図6Aを参照して、第2実施形態に係る方式で燃焼制御した場合に、ボイラシステム1の全体蒸気負荷が低下したとき(すなわち全体燃焼率が低下したとき)のボイラシステム1の全体燃焼率とそのときのヘッダ圧力値との変化について説明する。なお、第1制御部4Aに予め設定された制御圧力帯域は、最大設定圧力値1を0.85MPa、制御幅を0.20MPaとする。
まず、ボイラシステム1の全体燃焼率が50%(発生蒸気量10t/h)のとき、図6A(左側)に示すように、第1ボイラ群2Aの最大燃焼台数は3台と設定され、第1ボイラ群2Aは、第1制御部4Aにより、ヘッダ圧力値が、最大設定圧力値を0.85MPa、制御幅を0.20MPaとする制御圧力帯域に収まるように比例分配制御され、他方、図6A(右側)に示すように、第2ボイラ群2Bは、第2制御部4Bにより、ヘッダ圧力値が目標蒸気圧力値0.70MPaを維持するように制御されている。このとき、第1ボイラ群2Aは、1台高燃焼2台低燃焼となり、発生蒸気量は4t/h(第1ボイラ群2Aの全体燃焼率40%)、第2ボイラ群2Bの発生蒸気量は6t/h(第2ボイラ群2Bの全体燃焼率60%)となる。
次に、ボイラシステム1の全体燃焼率が低下して35%(発生蒸気量7t/h)となり、第2ボイラ群2Bの全体燃焼率が30%の状態(発生蒸気量3t/h)を所定時間継続すると、図6A(左側)に示すように、第1制御部4Aは、第1ボイラ群2Aの制御パターンをパターン2(最大燃焼台数2台)に変更する。
そうすると、ボイラシステム1の全体燃焼率が30%(発生蒸気量6t/h)になった場合であっても、図6A(左側)に示すように、第1ボイラ群2Aは、1台高燃焼1台低燃焼となり、発生蒸気量は3t/h(第1ボイラ群2Aの全体燃焼率30%)、他方、図6A(右側)に示すように、第2ボイラ群2Bの発生蒸気量は3t/h(第2ボイラ群2Bの全体燃焼率30%)となり、第2制御部4Bにより、ヘッダ圧力値は依然として目標蒸気圧力値0.70MPaを維持する。
その後、ボイラシステム1の全体燃焼率が低下して20%(発生蒸気量4t/h)となり、第2ボイラ群2Bの燃焼率が10%の状態(発生蒸気量1t/h)が所定時間継続すると、図6A(左側)に示すように、第1制御部4Aは、第1ボイラ群2Aの制御パターンをパターン1(最大燃焼台数1台)に変更する。
そうすると、ボイラシステム1の全体燃焼率が10%(発生蒸気量2t/h)になった場合であっても、図6A(左側)に示すように、第1ボイラ群2Aの発生蒸気量は1t/h(第1ボイラ群2Aの全体燃焼率10%)、他方、図6A(右側)に示すように、第2ボイラ群2Bの発生蒸気量は1t/h(第2ボイラ群2Bの全体燃焼率10%)となり、第2制御部4Bにより、ヘッダ圧力値は依然として目標蒸気圧力値0.70MPaを維持する。
このように、第2実施形態に係る方式で燃焼制御した場合、ボイラシステム1の全体燃焼率が10%になっても、ヘッダ圧力値を目標蒸気圧力値に維持することを可能とする。
次に、図6Bを参照して、第2実施形態に係る方式で燃焼制御した場合に、ボイラシステム1の全体蒸気負荷が上昇したとき(すなわち全体燃焼率が上昇したとき)のボイラシステム1の全体燃焼率とそのときのヘッダ圧力値との変化について説明する。
まず、ボイラシステム1の全体燃焼率が50%(発生蒸気量10t/h)のとき、図6B(左側)に示すように、第1ボイラ群2Aの最大燃焼台数は3台と設定され、第1ボイラ群2Aは、第1制御部4Aにより、ヘッダ圧力値が、最大設定圧力値を0.85MPa、制御幅を0.20MPaとする制御圧力帯域に収まるように比例分配制御され、他方、図6B(右側)に示すように、第2ボイラ群2Bは、第2制御部4Bにより、ヘッダ圧力値が目標蒸気圧力値0.70MPaを維持するように制御されている。このとき、第1ボイラ群2Aは、1台高燃焼2台低燃焼となり、発生蒸気量は4t/h(第1ボイラ群2Aの全体燃焼率40%)、第2ボイラ群2Bの発生蒸気量は6t/h(第2ボイラ群2Bの全体燃焼率60%)となる。
次に、ボイラシステム1の全体燃焼率が上昇して60%(発生蒸気量12t/h)となり、第2ボイラ群2Bの全体燃焼率が80%の状態(発生蒸気量8t/h)を所定時間継続すると、図6B(左側)に示すように、第1制御部4Aは、第1ボイラ群2Aの制御パターンをパターン4(最大燃焼台数4台)に変更する。
そうすると、ボイラシステム1の全体燃焼率が70%(発生蒸気量14t/h)になった場合であっても、図6B(左側)に示すように、第1ボイラ群2Aは、2台高燃焼、2台低燃焼となり、発生蒸気量は6t/h(第1ボイラ群2Aの全体燃焼率60%)、他方、図6B(右側)に示すように、第2ボイラ群2Bの発生蒸気量は8t/h(第2ボイラ群2Bの全体燃焼率80%)となり、第2制御部4Bにより、ヘッダ圧力値は依然として目標蒸気圧力値0.70MPaを維持する。
その後、ボイラシステム1の全体燃焼率が上昇して75%(発生蒸気量14t/h)となり、第2ボイラ群2Bの燃焼率が90%の状態(発生蒸気量9t/h)を所定時間継続すると、図6B(左側)に示すように、第1制御部4Aは、第1ボイラ群2Aの制御パターンをパターン5(最大燃焼台数5台)に変更する。
そうすると、ボイラシステム1の全体燃焼率が90%(発生蒸気量18t/h)になった場合であっても、図6B(左側)に示すように、第1ボイラ群2Aは、3台高燃焼、2台低燃焼となり、発生蒸気量は8t/h(第1ボイラ群2Aの全体燃焼率80%)、他方、図6B(右側)に示すように、第2ボイラ群2Bの発生蒸気量は10t/h(第2ボイラ群2Bの全体燃焼率100%)となり、第2制御部4Bにより、ヘッダ圧力値は依然として目標蒸気圧力値0.70MPaを維持する。
このように、第2実施形態に係る方式で燃焼制御した場合、ボイラシステム1の全体燃焼率が90%になっても、ヘッダ圧力値を目標蒸気圧力値に維持することを可能とする。
以上、第1ボイラ群2Aの全体負荷に応じた制御パターンとして、最大燃焼台数を複数設ける第2実施形態について説明した。
以上のように、第2実施形態によると、第2制御部4Bは、ヘッダ圧力値を目標蒸気圧力値に維持することができる第2ボイラ群2Bの全体燃焼率の帯域を広く確保することが可能となる。それにより、負荷変動に対する追従性及びヘッダ圧力の安定性を確保することが可能となる。
なお、第2実施形態において、最大燃焼台数に替えて、燃焼制御対象とする仮想ボイラ台数を適用してもよい。すなわち段階値制御ボイラを、任意の燃焼位置における蒸気量とそれより1つ下の燃焼位置における蒸気量との差分蒸気量をボイラに仮想した仮想ボイラの集合とみなす。例えば、3位置制御の段階値制御ボイラ20Aは、低燃焼量ボイラ、(高燃焼量−低燃焼量)ボイラの2台の仮想ボイラから構成されるとみなすことができる。そこで、燃焼制御対象とするボイラの最大燃焼台数を設定する替わりに、燃焼制御対象とする仮想ボイラ台数を設定することができる。
以上、第1実施形態及び第2実施形態の説明において、第1ボイラ群2Aを3位置制御ボイラ5台とし、第2ボイラ群2Bを連続制御ボイラ5台とするボイラシステム1を例示したが、これに限定されない。第1ボイラ群2Aが、各段階値制御ボイラ20Aを任意のN位置制御ボイラ(N≧2)とし、そのような段階値制御ボイラ20Aを任意の台数含むようにしてもよい。また、第2ボイラ群2Bが、各連続制御ボイラ20Bを任意の最大発生蒸気量を出力し、そのような連続制御ボイラ20Bを任意の台数含むようにしてもよい。
また、第1実施形態において、ボイラシステム1の第1ボイラ群2Aの制御圧力帯域の複数のパターン、及び第2ボイラ群2Bにおける目標蒸気圧力値について例示したが、これらの値についても適宜設定することができる。
同様に、第2実施形態において、ボイラシステム1の第1ボイラ群2Aの最大燃焼台数、及び第2ボイラ群2Bにおける目標蒸気圧力値について例示したが、これらの値についても適宜設定することができる。
以上、本発明のボイラシステム1の好ましい実施形態につき説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
<変形例1:制御装置>
第1実施形態では、第2制御部4Bが、燃焼量取得部41Bと、燃焼量判定部42Bと、制御圧力帯域指定部43Bと、を備えるように構成したが、この構成に限定しない。
例えば、図7に示すように、制御装置6を備え、制御装置6が燃焼量取得部41Bと、燃焼量判定部42Bと、制御圧力帯域指定部43Bと、を備えるようにしてもよい。
より具体的には、制御装置6は、例えば信号線17を介して、台数制御装置3A(第1制御部4A)及び台数制御装置3B(第2制御部4B)と電気的に接続されるようにしてもよい。
そして、制御装置6は、予め設定された第2ボイラ群2Bの全体燃焼率の複数の燃焼率帯域と、第1ボイラ群2Aの複数の制御圧力帯域と、をそれぞれ予め対応付け、燃焼量取得部41Bは、例えば信号線17を介して第2ボイラ群2Bの全体燃焼率を台数制御装置3B(第2制御部4B)から取得し、燃焼量判定部42Bは、燃焼量取得部41Bにより取得した第2ボイラ群2Bの全体燃焼率が、予め設定された複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が予め設定された第1時間継続するか否かを判定し、制御圧力帯域指定部43Bは、燃焼量判定部42Bにより第2ボイラ群2Bの全体燃焼率が複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が第1時間継続することが判定された場合、信号線17を介して当該燃焼率帯域に対応付けられた制御圧力帯域を第1制御部4Aに対して指定するようにしてもよい。ここで、第1時間はそれぞれの燃焼率帯域に応じて設定してもよい。
そうすることで、第1実施形態と同様に、第2制御部4Bは、ヘッダ圧力値を目標蒸気圧力値に維持することができる第2ボイラ群2Bの全体燃焼率の帯域を広く確保することが可能となる。それにより、負荷変動に対する追従性及びヘッダ圧力の安定性を確保することが可能となる。
<変形例2:制御部>
第1実施形態では、第2制御部4Bが、燃焼量取得部41Bと、燃焼量判定部42Bと、制御圧力帯域指定部43Bと、を備えるように構成したが、この構成に限定しない。
例えば、図8に示すように台数制御装置3Cが制御部4Cを備え、制御部4Cが、第1制御部4Aと第2制御部4B´と、燃焼量取得部41Bと、燃焼量判定部42Bと、制御圧力帯域指定部43Bと、を備えるようにしてもよい。
より具体的には、制御部4Cは、予め設定された第2ボイラ群2Bの全体燃焼率の複数の燃焼率帯域と、第1ボイラ群2Aの複数の制御圧力帯域と、をそれぞれ予め対応付け、第1制御部4Aが、ヘッダ圧力値が指定された制御圧力帯域の範囲内に収まるように第1ボイラ群2Aの燃焼状態を制御し、第2制御部4B´が、ヘッダ圧力値を目標蒸気圧力値に保つように第2ボイラ群2Bの燃焼状態を制御し、燃焼量取得部41Bが、第2ボイラ群2Bの全体燃焼率を、第2制御部4B´から取得し、燃焼量判定部42Bが、燃焼量取得部41Bにより取得した第2ボイラ群2Bの全体燃焼率が予め設定された複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が、第1時間継続するか否かを判定し、制御圧力帯域指定部43Bが、燃焼量判定部42Bにより第2ボイラ群2Bの全体燃焼率が複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が第1時間継続することが判定された場合、当該燃焼率帯域に対応付けられた制御圧力帯域を第1制御部4Aに対して指定するようにしてもよい。ここで、第1時間はそれぞれの燃焼率帯域に応じて設定してもよい。
そうすることで、第1実施形態と同様に、制御部4Cは、ヘッダ圧力値を目標蒸気圧力値に維持することができる第2ボイラ群2Bの全体燃焼率の帯域を広く確保することが可能となる。それにより、負荷変動に対する追従性及びヘッダ圧力の安定性を確保することが可能となる。
なお、変形例2において、第2制御部4B´が、燃焼量取得部41Bと、燃焼量判定部42Bと、制御圧力帯域指定部43Bと、を備えるようにしてもよい。
<変形例3:制御装置>
第2実施形態では、第2制御部4Bが、燃焼量取得部41Bと、燃焼量判定部42Bと、最大燃焼台数指定部43B´と、を備えるように構成したが、この構成に限定しない。
例えば、図9に示すように制御装置6´を備え、燃焼量取得部41Bと、燃焼量判定部42Bと、最大燃焼台数指定部43B´と、を備えるようにしてもよい。
より具体的には、制御装置6´は、例えば信号線17を介して、台数制御装置3A(第1制御部4A)及び台数制御装置3B(第2制御部4B)と電気的に接続されるようにしてもよい。
そして、制御装置6´は、予め設定された第2ボイラ群2Bの全体燃焼率の複数の燃焼率帯域と、第1ボイラ群2Aの最大燃焼台数と、をそれぞれ予め対応付け、燃焼量取得部41Bは、例えば信号線17を介して第2ボイラ群2Bの全体燃焼率を台数制御装置3B(第2制御部4B)から取得し、燃焼量判定部42Bは、燃焼量取得部41Bにより取得した第2ボイラ群2Bの全体燃焼率が、予め設定された複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が予め設定された第1時間継続するか否かを判定し、最大燃焼台数指定部43B´は、燃焼量判定部42Bにより第2ボイラ群2Bの全体燃焼率が複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が第2時間継続することが判定された場合、当該燃焼率帯域に対応付けられた最大燃焼台数を第1制御部4Aに対して、信号線17を介して指定するようにしてもよい。ここで、第2時間はそれぞれの燃焼率帯域に応じて設定してもよい。
そうすることで、第2実施形態と同様に、第2制御部4Bは、ヘッダ圧力値を目標蒸気圧力値に維持することができる第2ボイラ群2Bの全体燃焼率の帯域を広く確保することが可能となる。それにより、負荷変動に対する追従性及びヘッダ圧力の安定性を確保することが可能となる。
<変形例4:制御部>
第2実施形態では、第2制御部4Bが、燃焼量取得部41Bと、燃焼量判定部42Bと、最大燃焼台数指定部43B´と、を備えるように構成したが、この構成に限定しない。
例えば、図10に示すように、台数制御装置3C´が制御部4C´を備え、制御部4C´が、第1制御部4Aと、第2制御部4Bと、燃焼量取得部41Bと、燃焼量判定部42Bと、最大燃焼台数指定部43B´と、を備えるようにしてもよい。
より具体的には、制御部4C´は、予め設定された第2ボイラ群2Bの全体燃焼率の複数の燃焼率帯域と、第1ボイラ群2Aの最大燃焼台数と、をそれぞれ予め対応付け、第1制御部4Aが、ヘッダ圧力値が指定された制御圧力帯域の範囲内に収まるように第1ボイラ群2Aの燃焼状態を制御し、第2制御部4Bがヘッダ圧力値を目標蒸気圧力値に保つように第2ボイラ群2Bの燃焼状態を制御し、燃焼量取得部41Bが第2ボイラ群2Bの全体燃焼率を、第2制御部4Bから取得し、燃焼量判定部42Bが燃焼量取得部41Bにより取得した第2ボイラ群2Bの全体燃焼率が予め設定された複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が、第1時間継続するか否かを判定し、最大燃焼台数指定部43B´が燃焼量判定部42Bにより第2ボイラ群2Bの全体燃焼率が複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が第2時間継続することが判定された場合、当該燃焼率帯域に対応付けられた最大燃焼台数を第1制御部4Aに対して指定するようにしてもよい。ここで、第2時間はそれぞれの燃焼率帯域に応じて設定してもよい。
そうすることで、第2実施形態と同様に、制御部4C´は、ヘッダ圧力値を目標蒸気圧力値に維持することができる第2ボイラ群2Bの全体燃焼率の帯域を広く確保することが可能となる。それにより、負荷変動に対する追従性及びヘッダ圧力の安定性を確保することが可能となる。
なお、変形例4において、第2制御部4Bが、燃焼量取得部41Bと、燃焼量判定部42Bと、最大燃焼台数指定部43B´と、を備えるようにしてもよい。
<変形例5:第2ボイラ群の全体燃焼量による区分分け>
第1実施形態、第2実施形態、及びその変形例において、第2ボイラ群の全体燃焼率を予め複数の燃焼率帯域に区分して、第1ボイラ群の複数の制御パターンに予め対応づけるように構成したが、第2ボイラ群において、全体燃焼率を区分することに限定されない。
第2ボイラ群の全体燃焼率に替えて、第2ボイラ群の全体燃焼量の指標値となる任意の値を適用することができる。例えば、第2ボイラ群の全体燃焼率に替えて、第2ボイラ群の全体発生蒸気量を適用してもよい。そうすることで、第1実施形態、第2実施形態、及びその変形例と同様の効果を奏することができる。
<変形例6:燃焼量判定部42における所定時間継続の判定について>
第1実施形態及び第2実施形態において、燃焼量判定部42は、それぞれの燃焼率帯域に応じて所定時間(第1時間又は第2時間)を設定するようにしてもよい。例えば、燃焼率帯域が上限側又は下限側に近い場合には、所定時間を短くし、燃焼率帯域が中央に位置する場合は、所定時間を長くするように設定してもよい。そうすることで、第1ボイラ群2Aの制御パターンの変更が頻繁になることを抑制することができる。
<変形例7:段階値制御ボイラ>
本実施形態では、段階値制御ボイラ20Aを、5台ともに3位置制御のボイラとした例時をしたが、これに限らない。すなわち、本発明の段階値制御ボイラ20Aを、それぞれ、N位置制御のボイラ(Nは任意の2以上の整数)に適用してもよい。各段階値制御ボイラ20A毎に、ボイラ容量、燃焼位置の段階数N、及び各燃焼位置における燃焼率等を異なることとしてもよい。また、段階値制御ボイラ20Aの台数を1以上の任意の台数としてもよい。
<変形例8:連続制御ボイラ>
本実施形態では、連続制御ボイラ20Bを5台ともに、同一のボイラ容量としたが、これに限らない。すなわち、連続制御ボイラ20Bについて、台数を1以上の任意の台数として、連続制御ボイラ毎にその最小燃焼量、単位蒸気量、最大燃焼量としての燃焼能力が異なる場合にも適用可能である。
また、本実施形態では、連続制御ボイラ20Bからなる第2ボイラ群2BをPID制御によりフィードバック制御したが、PID制御に限定されない。PI制御によるフィードバック制御でよい。
<変形例9>
本実施形態では、第1ボイラ群として段階値制御ボイラからなるボイラ群を適用したが、段階値制御ボイラに限定されない。最大設定圧力値と制御幅により決定される制御圧力帯域に基づいて各ボイラの燃焼率を制御するボイラ群であればよい。
同様に、第2ボイラ群として連続制御ボイラからなるボイラ群を適用したが、連続制御ボイラに限定されない。蒸気圧が設定された目標蒸気圧になるように各ボイラの燃焼率を制御するボイラ群であればよい。
<変形例10>
また、本実施形態におけるボイラとして、小型貫流型の蒸気ボイラ装置、炉筒煙管ボイラ等、種々の構造のボイラ装置に適用してもよい。
1 ボイラシステム
2 ボイラ群
20 ボイラ
20A 段階値制御ボイラ
20B 連続制御ボイラ
2A 第1ボイラ群
2B 第2ボイラ群
3A 台数制御装置
4A 第1制御部
3B 台数制御装置
4B 第2制御部
41B 燃焼量取得部
42B 燃焼量判定部
43B 制御圧力帯域指定部
43B´ 最大燃焼台数指定部
3C、3C´ 台数制御装置
4C、4C´ 制御部
6 制御装置

Claims (7)

  1. 1台以上のボイラからなる第1ボイラ群と、前記第1ボイラ群に属さない1台以上のボイラからなる第2ボイラ群と、からなるボイラ群と、
    前記ボイラ群において生成された蒸気を集合させる蒸気ヘッダと、
    前記蒸気ヘッダの内部の蒸気圧を測定する蒸気圧測定手段と、
    予め設定された複数の異なる最大設定圧力値をそれぞれの上限値とし予め設定された制御幅により規定される複数の異なる制御圧力帯域を有し、前記蒸気圧測定手段により測定される蒸気圧力値である測定蒸気圧力値が、前記複数の異なる制御圧力帯域のいずれか1つの制御圧力帯域の範囲内に収まるように、前記測定蒸気圧力値が、前記1つの制御圧力帯域の範囲内の高圧側に移るほど前記第1ボイラ群の燃焼量を段階的に少なくし、逆に前記制御圧力帯域の範囲内の低圧側に移るほど前記第1ボイラ群の燃焼量を段階的に多くするように前記第1ボイラ群の燃焼状態を前記複数の異なる制御圧力帯域のいずれか1つの制御圧力帯域に基づいて制御する第1制御部と、
    前記蒸気圧測定手段により測定される蒸気圧力値を設定された目標蒸気圧力値に保つように前記第2ボイラ群の燃焼状態を制御する第2制御部と、
    を備えるボイラシステムであって、
    前記第2ボイラ群の全体燃焼率が予め区分された複数の燃焼率帯域と、前記複数の異なる制御圧力帯域と、がそれぞれ予め対応付けられ、
    前記第2制御部は、
    前記第2ボイラ群の全体燃焼率を取得する燃焼量取得部と、
    前記燃焼量取得部により取得した前記第2ボイラ群の全体燃焼率が、前記複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が予め設定された所定時間継続するか否かを判定する燃焼量判定部と、
    前記燃焼量判定部により、前記第2ボイラ群の全体燃焼率が、前記複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が前記所定時間継続することが判定された場合、前記燃焼率帯域に対応付けられた前記複数の異なる制御圧力帯域のいずれか1つの制御圧力帯域を前記第1制御部に対して指定する制御圧力帯域指定部と、を備え、
    前記第1制御部は、さらに、
    前記第2制御部から前記複数の異なる制御圧力帯域のいずれか1つの制御圧力帯域を指定された場合、前記測定蒸気圧力値が、指定された前記1つの制御圧力帯域の範囲内に収まるように、前記測定蒸気圧力値が、前記1つの制御圧力帯域の範囲内の高圧側に移るほど前記第1ボイラ群の燃焼量を段階的に少なくし、逆に前記制御圧力帯域の範囲内の低圧側に移るほど前記第1ボイラ群の燃焼量を段階的に多くするように、指定された前記1つの制御圧力帯域に基づいて前記第1ボイラ群の燃焼状態を制御するボイラシステム。
  2. 1台以上のボイラからなる第1ボイラ群と、前記第1ボイラ群に属さない1台以上のボイラからなる第2ボイラ群と、からなるボイラ群と、
    前記ボイラ群において生成された蒸気を集合させる蒸気ヘッダと、
    前記蒸気ヘッダの内部の蒸気圧を測定する蒸気圧測定手段と、
    予め設定された複数の異なる最大設定圧力値をそれぞれの上限値とし予め設定された制御幅により規定される複数の異なる制御圧力帯域を有し、前記蒸気圧測定手段により測定される蒸気圧力値である測定蒸気圧力値が、前記複数の異なる制御圧力帯域のいずれか1つの制御圧力帯域の範囲内に収まるように、前記測定蒸気圧力値が、前記1つの制御圧力帯域の範囲内の高圧側に移るほど前記第1ボイラ群の燃焼量を段階的に少なくし、逆に前記制御圧力帯域の範囲内の低圧側に移るほど前記第1ボイラ群の燃焼量を段階的に多くするように前記複数の異なる制御圧力帯域のいずれか1つの制御圧力帯域に基づいて前記第1ボイラ群の燃焼状態を制御する第1制御部と、
    前記蒸気圧測定手段により測定される蒸気圧力値を設定された目標蒸気圧力値に保つように前記第2ボイラ群の燃焼状態を制御する第2制御部と、
    制御装置と、
    を備えるボイラシステムであって、
    前記第2ボイラ群の全体燃焼率が予め区分された複数の燃焼率帯域と、前記複数の異なる制御圧力帯域と、がそれぞれ予め対応付けられ、
    前記制御装置は、
    前記第2ボイラ群の全体燃焼率を取得する燃焼量取得部と、
    前記燃焼量取得部により取得した前記第2ボイラ群の全体燃焼率が、前記複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が予め設定された所定時間継続するか否かを判定する燃焼量判定部と、
    前記燃焼量判定部により、前記第2ボイラ群の全体燃焼率が、前記複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が前記所定時間継続することが判定された場合、前記燃焼率帯域に対応付けられた前記複数の異なる制御圧力帯域のいずれか1つの制御圧力帯域を前記第1制御部に対して指定する制御圧力帯域指定部と、を備え、
    前記第1制御部は、さらに、
    前記制御装置から前記複数の異なる制御圧力帯域のいずれか1つの制御圧力帯域を指定された場合、前記測定蒸気圧力値が、指定された前記複数の異なる制御圧力帯域のいずれか1つの制御圧力帯域の範囲内に収まるように、前記測定蒸気圧力値が、前記1つの制御圧力帯域の範囲内の高圧側に移るほど前記第1ボイラ群の燃焼量を段階的に少なくし、逆に前記制御圧力帯域の範囲内の低圧側に移るほど前記第1ボイラ群の燃焼量を段階的に多くするように、指定された前記1つの制御圧力帯域に基づいて前記第1ボイラ群の燃焼状態を制御するボイラシステム。
  3. 1台以上のボイラからなる第1ボイラ群と、前記第1ボイラ群に属さない1台以上のボイラからなる第2ボイラ群と、からなるボイラ群と、
    前記ボイラ群において生成された蒸気を集合させる蒸気ヘッダと、
    前記蒸気ヘッダの内部の蒸気圧を測定する蒸気圧測定手段と、
    前記ボイラ群の燃焼状態を制御する制御部と、
    を備えるボイラシステムであって、
    前記制御部は、
    予め設定された複数の異なる最大設定圧力値をそれぞれの上限値とし予め設定された制御幅により規定される複数の異なる制御圧力帯域を有し、前記蒸気圧測定手段により測定される蒸気圧力値である測定蒸気圧力値が、前記複数の異なる制御圧力帯域のうち、指定されたいずれか1つの制御圧力帯域の範囲内に収まるように、前記測定蒸気圧力値が、前記指定された1つの制御圧力帯域の範囲内の高圧側に移るほど前記第1ボイラ群の燃焼量を段階的に少なくし、逆に前記指定された1つの制御圧力帯域の範囲内の低圧側に移るほど前記第1ボイラ群の燃焼量を段階的に多くするように前記指定された1つの制御圧力帯域に基づいて前記第1ボイラ群の燃焼状態を制御する第1制御部と、
    前記蒸気圧測定手段により測定される蒸気圧力値を設定された目標蒸気圧力値に保つように前記第2ボイラ群の燃焼状態を制御する第2制御部と、を備え、
    前記第2ボイラ群の全体燃焼率が予め区分された複数の燃焼率帯域と、前記複数の異なる制御圧力帯域と、がそれぞれ予め対応付けられ、
    前記制御部は、さらに、
    前記第2ボイラ群の全体燃焼率を取得する燃焼量取得部と、
    前記燃焼量取得部により取得した前記第2ボイラ群の全体燃焼率が、前記複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が予め設定された所定時間継続するか否かを判定する燃焼量判定部と、
    前記燃焼量判定部により、前記第2ボイラ群の全体燃焼率が、前記複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が前記所定時間継続することが判定された場合、前記燃焼率帯域に対応付けられた前記複数の異なる制御圧力帯域のいずれか1つの制御圧力帯域を前記第1制御部に対して指定する制御圧力帯域指定部と、
    を備えるボイラシステム。
  4. 1台以上のボイラからなる第1ボイラ群と、前記第1ボイラ群に属さない1台以上のボイラからなる第2ボイラ群と、からなるボイラ群と、
    前記ボイラ群において生成された蒸気を集合させる蒸気ヘッダと、
    前記蒸気ヘッダの内部の蒸気圧を測定する蒸気圧測定手段と、
    前記蒸気圧測定手段により測定される蒸気圧力値である測定蒸気圧力値が、予め設定された最大設定圧力値を上限値とし予め設定された制御幅により規定される制御圧力帯域の範囲内に収まるように、前記測定蒸気圧力値が、前記制御圧力帯域の範囲内の高圧側に移るほど前記第1ボイラ群の燃焼量を段階的に少なくし、逆に前記制御圧力帯域の範囲内の低圧側に移るほど前記第1ボイラ群の燃焼量を段階的に多くするように前記制御圧力帯域に基づいて前記第1ボイラ群に含まれる各ボイラの燃焼状態を、少なくとも燃焼停止位置及び高燃焼位置を含む段階的に設定された燃焼位置における燃焼状態に制御する第1制御部と、
    前記蒸気圧測定手段により測定される蒸気圧力値を設定された目標蒸気圧力値に保つように前記第2ボイラ群の燃焼状態を制御する第2制御部と、
    を備えるボイラシステムであって、
    前記第2ボイラ群の全体燃焼率が予め区分された複数の燃焼率帯域と、前記第1制御部による燃焼制御対象となる前記第1ボイラ群における最大燃焼台数と、がそれぞれ予め対応付けられ、
    前記第2制御部は、
    前記第2ボイラ群の全体燃焼率を取得する燃焼量取得部と、
    前記燃焼量取得部により取得した前記第2ボイラ群の全体燃焼率が、前記複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が予め設定された所定時間継続するか否かを判定する燃焼量判定部と、
    前記燃焼量判定部により、前記第2ボイラ群の全体燃焼率が、前記複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が前記所定時間継続することが判定された場合、前記燃焼率帯域に対応付けられた前記最大燃焼台数を前記第1制御部に対して指定する最大燃焼台数指定部と、を備え、
    前記第1制御部は、さらに、
    前記第2制御部から、前記最大燃焼台数を指定された場合、前記第1ボイラ群に含まれるボイラのうち前記最大燃焼台数指定部により指定された前記最大燃焼台数のボイラそれぞれの燃焼状態を、少なくとも燃焼停止位置及び高燃焼位置を含む段階的に設定された燃焼位置における燃焼状態に制御することで、前記測定蒸気圧力値が前記制御圧力帯域の範囲内に収まるように、前記測定蒸気圧力値が、前記制御圧力帯域の範囲内の高圧側に移るほど前記第1ボイラ群に含まれるボイラのうち前記最大燃焼台数のボイラの燃焼量を段階的に少なくし、逆に前記制御圧力帯域の範囲内の低圧側に移るほど前記第1ボイラ群に含まれるボイラのうち前記最大燃焼台数のボイラの燃焼量を段階的に多くするように前記制御圧力帯域に基づいて制御するボイラシステム。
  5. 1台以上のボイラからなる第1ボイラ群と、前記第1ボイラ群に属さない1台以上のボイラからなる第2ボイラ群と、からなるボイラ群と、
    前記ボイラ群において生成された蒸気を集合させる蒸気ヘッダと、
    前記蒸気ヘッダの内部の蒸気圧を測定する蒸気圧測定手段と、
    前記蒸気圧測定手段により測定される蒸気圧力値である測定蒸気圧力値が、予め設定された最大設定圧力値を上限値とし予め設定された制御幅により規定される制御圧力帯域の範囲内に収まるように、前記測定蒸気圧力値が、前記制御圧力帯域の範囲内の高圧側に移るほど前記第1ボイラ群の燃焼量を段階的に少なくし、逆に前記制御圧力帯域の範囲内の低圧側に移るほど前記第1ボイラ群の燃焼量を段階的に多くするように前記制御圧力帯域に基づいて前記第1ボイラ群に含まれる各ボイラの燃焼状態を、少なくとも燃焼停止位置及び高燃焼位置を含む段階的に設定された燃焼位置における燃焼状態に制御する第1制御部と、
    前記蒸気圧測定手段により測定される蒸気圧力値を設定された目標蒸気圧力値に保つように前記第2ボイラ群の燃焼状態を制御する第2制御部と、
    制御装置と、
    を備えるボイラシステムであって、
    前記第2ボイラ群の全体燃焼率が予め区分された複数の燃焼率帯域と、前記第1制御部による燃焼制御対象となる前記第1ボイラ群における最大燃焼台数と、がそれぞれ予め対応付けられ、
    前記制御装置は、
    前記第2ボイラ群の全体燃焼率を取得する燃焼量取得部と、
    前記燃焼量取得部により取得した前記第2ボイラ群の全体燃焼率が、前記複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が予め設定された所定時間継続するか否かを判定する燃焼量判定部と、
    前記燃焼量判定部により、前記第2ボイラ群の全体燃焼率が、前記複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が前記所定時間継続することが判定された場合、前記燃焼率帯域に対応付けられた前記最大燃焼台数を前記第1制御部に対して指定する最大燃焼台数指定部と、を備え、
    前記第1制御部は、さらに、
    前記制御装置から、前記最大燃焼台数を指定された場合、前記第1ボイラ群に含まれるボイラのうち前記最大燃焼台数指定部により指定された前記最大燃焼台数のボイラそれぞれの燃焼状態を、少なくとも燃焼停止位置及び高燃焼位置を含む段階的に設定された燃焼位置における燃焼状態に制御することで、前記測定蒸気圧力値が前記制御圧力帯域の範囲内に収まるように、前記測定蒸気圧力値が、前記制御圧力帯域の範囲内の高圧側に移るほど前記第1ボイラ群に含まれるボイラのうち前記最大燃焼台数のボイラの燃焼量を段階的に少なくし、逆に前記制御圧力帯域の範囲内の低圧側に移るほど前記第1ボイラ群に含まれるボイラのうち前記最大燃焼台数のボイラの燃焼量を段階的に多くするように前記制御圧力帯域に基づいて制御するボイラシステム。
  6. 1台以上のボイラからなる第1ボイラ群と、前記第1ボイラ群に属さない1台以上のボイラからなる第2ボイラ群と、からなるボイラ群と、
    前記ボイラ群において生成された蒸気を集合させる蒸気ヘッダと、
    前記蒸気ヘッダの内部の蒸気圧を測定する蒸気圧測定手段と、
    前記ボイラ群の燃焼状態を制御する制御部と、
    を備えるボイラシステムであって、
    前記制御部は、
    前記第1ボイラ群に含まれるボイラのうち指定された最大燃焼台数のボイラそれぞれの燃焼状態を、少なくとも燃焼停止位置及び高燃焼位置を含む段階的に設定された燃焼位置における燃焼状態に制御することで、前記蒸気圧測定手段により測定される蒸気圧力値である測定蒸気圧力値が、予め設定された最大設定圧力値を上限値とし予め設定された制御幅により規定される制御圧力帯域の範囲内に収まるように、前記測定蒸気圧力値が、前記制御圧力帯域の範囲内の高圧側に移るほど前記第1ボイラ群のうち指定された最大燃焼台数のボイラの燃焼量を段階的に少なくし、逆に前記制御圧力帯域の範囲内の低圧側に移るほど前記第1ボイラ群のうち指定された最大燃焼台数のボイラの燃焼量を段階的に多くするように前記制御圧力帯域に基づいて前記第1ボイラ群のうち指定された最大燃焼台数のボイラそれぞれの燃焼状態を、少なくとも燃焼停止位置及び高燃焼位置を含む段階的に設定された燃焼位置における燃焼状態に制御する第1制御部と、
    前記蒸気圧測定手段により測定される蒸気圧力値を設定された目標蒸気圧力値に保つように前記第2ボイラ群の燃焼状態を制御する第2制御部と、を備え、
    前記第2ボイラ群の全体燃焼率が予め区分された複数の燃焼率帯域と、前記第1制御部による燃焼制御対象となる前記第1ボイラ群における最大燃焼台数と、がそれぞれ予め対応付けられ、
    前記制御部は、さらに、
    前記第2ボイラ群の全体燃焼率を取得する燃焼量取得部と、
    前記燃焼量取得部により取得した前記第2ボイラ群の全体燃焼率が、前記複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が予め設定された所定時間継続するか否かを判定する燃焼量判定部と、
    前記燃焼量判定部により、前記第2ボイラ群の全体燃焼率が、前記複数の燃焼率帯域のいずれかの帯域に含まれる状態が前記所定時間継続することが判定された場合、前記燃焼率帯域に対応付けられた前記最大燃焼台数を前記第1制御部に対して指定する最大燃焼台数指定部と、
    を備えるボイラシステム。
  7. 前記燃焼量判定部において、前記予め設定された所定時間は前記燃焼率帯域に対応して設定される、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のボイラシステム。
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